JP2004256529A - 縮環ピリジン誘導体、その製造法および用途 - Google Patents

縮環ピリジン誘導体、その製造法および用途 Download PDF

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充 白石
Katsuji Aikawa
勝二 合川
Naoyuki Kanzaki
直之 神崎
Masanori Baba
昌範 馬場
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Abstract

【課題】優れたCCR5拮抗作用を示し、ヒト末梢血単核球細胞へのHIV感染、特にAIDSの予防・治療薬として有用な化合物を提供する。
【解決手段】式:
Figure 2004256529

[式中、Rは5または6員環を、Rは水素原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を、Zは5または6員の芳香環を、ZはZ2a−W−Z2b−(Z2aおよびZ2bはそれぞれO,S(O)m(mは0、1または2を示す)、イミノ基または結合手を、Wは置換されていてもよいアルキレン鎖を示す)で表される基を、nは0ないし4の整数を、YはO、S(O)p(pは0、1または2を示す)、CHまたはNR(Rは水素原子、炭化水素基、複素環基またはアシル基を示す)を、Rは(1)窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、含窒素複素環基などを示す]で表される化合物またはその塩。
【選択図】なし

Description

本発明は、CCR拮抗作用、特にCCR5拮抗作用を有する新規環状化合物およびその用途に関する。
近年、AIDS(後天性免疫不全症候群)の治療法としてHIV(ヒト免疫不全ウイルス)プロテアーゼ阻害剤が開発され、従来から使用されてきた2つのHIV逆転写酵素阻害剤と組み合わせることにより、AIDSの治療が格段に進歩したが、AIDS撲滅のためには未だ十分とは言えず、さらに別の作用機構に基づく新しい抗AIDS薬の開発が望まれている。
HIVが標的細胞に侵入する際のレセプターとして、CD4が以前から知られているが、最近になってマクロファージ指向性HIVのセカンドレセプターとしてCCR5、T細胞指向性のセカンドレセプターとしてCXCR4と呼ばれる7回膜貫通型でGタンパク質共役型ケモカインレセプターがそれぞれ見い出されており、これらのケモカインレセプターがHIVの感染成立・伝播に必須の役割を果たしていると考えられている。事実、度重なる暴露にもかかわらずHIV感染に抵抗性を示したヒトは、そのCCR5遺伝子がホモに欠失した変異をもっていたとの報告もある。したがって、CCR5拮抗物質は、新しい抗HIV薬となることが期待され、CCR5拮抗作用を有する新規アニリド誘導体を合成した例が、特許文献1、特許文献2、特許文献3などの特許出願に記載されているが、現在までにCCR5拮抗物質がAIDSの治療薬として商品化された例は未だ報告されていない。また、特許文献4にはCCR5拮抗作用を有する化合物がAIDSの予防治療薬として有用であることが記載されているが、当該化合物は、本願の化合物とは構造が異なる。
国際公開第99/32100号パンフレット 特願平10−234388号公報 特願平10−363404号公報 特開2001−026586号公報
本発明は、CCR拮抗作用、特にCCR5拮抗作用に基づき、HIV感染症、特にAIDSの予防・治療薬として有用な新規二環性化合物を提供するものである。
本発明者らは、CCR5拮抗作用を有する化合物につき鋭意検討した結果、下記式(I)で表わされる化合物またはその塩(以下、化合物(I)と称することがある)が、CCR拮抗作用、特に優れたCCR5拮抗作用を示すなどの臨床上望ましい医薬効果を有することを見い出し、これに基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)式:
Figure 2004256529

[式中、Rは置換されていてもよい5または6員環を、Rは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、Zはさらに置換されていてもよい5または6員の芳香環を、Zは−Z2a−W−Z2b−(Z2aおよびZ2bはそれぞれO,S(O)m(mは0、1または2を示す)、置換されていてもよいイミノ基または結合手を、Wは置換されていてもよいアルキレン鎖、置換されていてもよいアルケニレン鎖または結合手を示す)で表される基を、nは0ないし4の整数を、YはO、S(O)p(pは0、1または2を示す)、CHまたはNR(Rは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基または置換されていてもよいアシル基を示す)を、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
Figure 2004256529
(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物またはその塩、
(2)上記(1)記載の化合物のプロドラッグ、
(3)Rがそれぞれ置換されていてもよいベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンまたはテトラヒドロピランである上記(1)記載の化合物、
(4)Rが置換されていてもよいベンゼンである上記(1)記載の化合物、
(5)nが2である上記(1)記載の化合物、
(6)Zが(1)ハロゲン原子、(2)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基および(3)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基から選ばれた置換基で置換されていてもよいベンゼンである上記(1)記載の化合物、
(7)Zがメチル基またはトリフルオロメチル基で置換されていてもよいベンゼンである上記(1)記載の化合物、
(8)Zが−Z2a−W−Z2b−[Z2aおよびZ2bはそれぞれO、S(O)(mは0、1または2を示す)、置換されていてもよいイミノ基または結合手を示し、Wは置換されていてもよいアルキレン鎖を示す]で表される基である上記(1)記載の化合物、
(9)Zが−CH−、−CH(OH)−または−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)で表される基である上記(1)記載の化合物、
(10)Zが−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)で表される基である上記(1)記載の化合物、
(11)Rが(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)置換されていてもよいアミジノ基または(4)置換されていてもよいグアニジノ基である上記(1)記載の化合物、
(12)Rが置換されていてもよいアミノ基、または置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子もしくは酸素原子を含有していてもよい含窒素複素環基である上記(1)記載の化合物、
(13)Rが式−NRR’(RおよびR’はそれぞれ置換されていてもよい脂肪族炭化水素基または置換されていてもよい脂環式複素環基を示す)で表されるである上記(1)記載の化合物、
(14)Rが置換されていてもよい含窒素芳香族複素環基である上記(1)記載の化合物、
(15)Rが置換されていてもよいイミダゾリル基または置換されていてもよいトリアゾリル基である上記(1)記載の化合物、
(16)Rがそれぞれ置換基としてハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシ−C1−6アルコキシを有していてもよいベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンまたはテトラヒドロピランを、Yを含む環が環構成原子として酸素原子、窒素原子または酸化されていてもよい硫黄原子を有していてもよく、置換基として置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基またはホルミルを有していてもよい7ないし10員環を、Zが(1)ハロゲン原子、(2)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基および(3)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基から選ばれた置換基で置換されていてもよいベンゼンを、Zが−Z2a−W−Z2b−[Z2aおよびZ2bはそれぞれO、S(O)(mは0、1または2を示す)、C1−4アルキル基で置換されていてもよいイミノ基または結合手を示し、Wは結合手またはそれぞれ置換基としてC1−6アルキル、水酸基、ヒドロキシイミノ、C1−6アルコキシイミノ有していてもよいC1−4アルキレン鎖またはC2−4アルケニレン鎖を、RがC1−4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基または環構成原子として硫黄原子もしくは酸素原子を含有していてもよく、C1−4アルキル基で置換されていてもよい含窒素複素環基である上記(1)記載の化合物、
(17)式:
Figure 2004256529

[式中、R1aは(C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ)フェニルを、R2aは(1)N−C1−6アルキル−N−テトラヒドロピラニルアミノ、(2)置換されていてもよいC1−6アルキルで置換されていてもよいイミダゾリルまたは(3)置換されていてもよいC1−6アルキルで置換されていてもよいトリアゾリルを、Rは水素原子、置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよい低級アルコキシ基を、Yは(1)酸素原子(2)S(O)p(pは0、1または2を示す)(3)CHまたは(4)置換基としてホルミル、置換されていてもよいC1−6アルキル、置換されていてもよいC2−6アルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアリールメチルまたは置換されていてもよい複素環メチルを有していてもよいイミノ基を、n’は1、2または3を、naは0または1を、Z2aは結合手、S、SOまたはSOを示し、他の記号は前記と同意義である。]で表される化合物またはその塩、
(18)Z2aがSOである上記(17)記載の化合物、
(19)Z2aの立体配置が(S)のSOである上記(18)記載の化合物、
(20)Yが置換基としてホルミル、置換されていてもよいC1−6アルキル、置換されていてもよいC1−6アルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアリールメチルまたは置換されていてもよい複素環メチルを有していてもよいイミノ基である上記(17)記載の化合物、
(21)(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド、
(22)(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド、
(23)式:
Figure 2004256529

(式中、各記号は前記と同意義である)で表される化合物、その塩またはその反応性誘導体と、式:
Figure 2004256529
(式中、R2”は(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよい含窒素複素環基または(3)式(a)で表される基を示し、他の記号は前記と同意義である。)で表される化合物またはその塩とを縮合反応に付し、所望により、脱保護反応、酸化・還元反応および/または四級化反応に付すことを特徴とする式:
Figure 2004256529

(式中、各記号は上記と同意義である)で表される化合物またはその塩の製造法、
(24)式(I)で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグからなる医薬、
(25)CCR拮抗剤である上記(24)記載の医薬、
(26)CCRがCCR5および/またはCCR2である上記(25)記載の医薬、
(27)CCRがCCR5である上記(25)記載の医薬、
(28)HIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、腎炎・腎症または動脈硬化の予防・治療剤である上記(24)記載の組成物、
(29)HIVの感染症の予防・治療剤である上記(24)記載の医薬、
(30)AIDSの予防・治療剤である上記(24)記載の医薬、
(31)AIDSの病態進行抑制剤である上記(24)記載の医薬、
(32)HIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、腎炎・腎症、動脈硬化または移植片対宿主病の予防または治療方法であって、それを必要とする対象に上記(1)記載の化合物、その塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする方法、および
(33)HIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、腎炎・腎症、動脈硬化または移植片対宿主病の予防・治療剤を製造するための上記(1)記載の化合物、その塩またはそのプロドラッグの使用等を提供する。
本発明の式(I)で表される化合物またはその塩は、強いCCR5拮抗作用を有し、かつ水に対する溶解度が向上しているので、ヒトにおける種々のHIVの感染症、例えばAIDSの予防ならびに治療のために有利に使用できる。
上記式(I)中、Rで示される「置換されていてもよい5または6員環基」の「5または6員環」としては、ベンゼンなどの6員の芳香族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタンジエン、シクロヘキサンジエンなどの5または6員の脂肪族炭化水素、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の芳香族複素環、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の非芳香族複素環などから水素原子1個を除いて形成される基などが挙げられるが、なかでも、「5または6員環」としては、ベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロピラン(好ましくは、6員環)などが好ましく、とりわけベンゼンが好ましい。
で示される「置換されていてもよい5または6員環基」の「5または6員環」が有していてもよい「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基(硫黄原子は酸化されていてもよく、置換されていてもよいスルフィニル基または置換されていてもよいスルホニル基を形成していてもよい)、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアシル、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよい芳香族基などが用いられる。
の置換基としてのハロゲンの例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、とりわけフッ素および塩素が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいアルキルにおけるアルキルとしては、直鎖状または分枝状の炭素数1ないし10のアルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルが挙げられる。該置換されていてもよいアルキルにおける置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいシクロアルキルにおけるシクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる。該置換されていてもよいシクロアルキルにおける置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよい水酸基における置換基としては、(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよく、ヘテロ原子を含有していてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキル;テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニルなどの1または2個のヘテロ原子を含有する飽和の5または6員複素環基など(好ましくはテトラヒドロピラニルなど);などが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2ないし4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1ないし4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる);
(7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などの置換基が挙げられ、
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアラルキル、(6)置換されていてもよいアシル、および(7)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど;好ましくはハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、置換されていてもよい5または6員の芳香族複素環〔例、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の芳香族複素環など;該複素環が有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。〕などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいチオール基における置換基としては、上記した「Rの置換基としての置換されていてもよい水酸基における置換基」と同様なものが挙げられるが、なかでも
(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(4)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などが好ましく、
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアラルキル、および(4)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいアミノ基の置換基としては、上記した「Rの置換基としての置換されていてもよい水酸基における置換基」と同様な置換基を1または2個有していてもよいアミノ基などが挙げられるが、なかでも(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2ないし4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1ないし4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる);
(6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などが好ましく、
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアシル、および(6)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
また、Rの置換基としての置換されていてもよいアミノ基は、アミノ基の置換基同士が結合して、環状アミノ基(例えば、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員環の環構成窒素原子から水素原子1個を除いて形成され、窒素原子上に結合手を有する環状アミノ基など)を形成していてもよい。該環状アミノ基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいアシルとしては、
(1)水素、
(2)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(6)置換されていてもよい5または6員の単環の芳香族基(例えば、フェニル、ピリジルなどが挙げられる)などがカルボニル基またはスルホニル基と結合したもの(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル、クロトニル、2−シクロヘキセンカルボニル、ベンゾイル、ニコチノイル、メタンスルホニル、エタンスルホニル等)が挙げられ、上記した(2)置換されていてもよいアルキル、(3)置換されていてもよいシクロアルキル、(4)置換されていてもよいアルケニル、(5)置換されていてもよいシクロアルケニル、および(6)置換されていてもよい5または6員の単環の芳香族基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
の置換基としてのエステル化されていてもよいカルボキシル基としては、(1)水素、
(2)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなど)などがカルボニルオキシ基と結合したもの、好ましくはカルボキシル、低級(C1−6)アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、フェノキシカルボニル、ナフトキシカルボニルなど)などが挙げられ、上記した(2)置換されていてもよいアルキル、(3)置換されていてもよいシクロアルキル、(4)置換されていてもよいアルケニル、(5)置換されていてもよいシクロアルケニル、および(6)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよい芳香族基における芳香族基としては、フェニル、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアゾリル等の5または6員の同素または複素環芳香族基、ベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジンなどの縮環複素環芳香族基などが挙げられる。これらの芳香族基の置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
かかるRの置換基は、1ないし4個(好ましくは、1または2個)同一または異なって環のいずれの位置に置換していてもよい。また、Rで示される「置換されていてもよい5または6員環」の「5または6員環」が2個以上の置換基を有する場合、これらのうち、2個の置換基が互いに結合して、例えば、低級(C1−6)アルキレン(例、トリメチレン、テトラメチレンなど)、低級(C1−6)アルキレンオキシ(例、−CH−O−CH−、−O−CH−CH−、−O−CH−CH−CH−、−O−CH−CH−CH−CH−、−O−C(CH)(CH)−CH−CH−など)、低級(C1−6)アルキレンチオ(例、−CH−S−CH−、−S−CH−CH−、−S−CH−CH−CH−、−S−CH−CH−CH−CH−、−S−C(CH)(CH)−CH−CH−など)、低級(C1−6)アルキレンジオキシ(例、−O−CH−O−、−O−CH−CH−O−、−O−CH−CH−CH−O−など)、低級(C1−6)アルキレンジチオ(例、−S−CH−S−、−S−CH−CH−S−、−S−CH−CH−CH−S−など)、オキシ低級(C1−6)アルキレンアミノ(例、−O−CH−NH−、−O−CH−CH−NH−など)、オキシ低級(C1−6)アルキレンチオ(例、−O−CH−S−、−O−CH−CH−S−など)、低級(C1−6)アルキレンアミノ(例、−NH−CH−CH−、−NH−CH−CH−CH−など)、低級(C1−6)アルキレンジアミノ(例、−NH−CH−NH−、−NH−CH−CH−NH−など)、チア低級(C1−6)アルキレンアミノ(例、−S−CH−NH−、−S−CH−CH−NH−など)、低級(C2−6)アルケニレン(例、−CH−CH=CH−、−CH−CH−CH=CH−、−CH−CH=CH−CH−など)、低級(C4−6)アルカジエニレン(例、−CH=CH−CH=CH−など)などを形成していてもよい。
さらに、Rの置換基2個が互いに結合して形成する2価の基は、Rで示される「置換されていてもよい5または6員環」の「5または6員環」が有していてもよい「置換基」と同様な置換基(ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基(硫黄原子は酸化されていてもよく、置換されていてもよいスルフィニル基または置換されていてもよいスルホニル基を形成していてもよい)、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアシル、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよい芳香族基など)を1ないし3個有していてもよい。
で示される「置換されていてもよい5または6員環基」の「5または6員環」が有していてもよい「置換基」としては、とりわけ、ハロゲン化または低級(C1−4)アルコキシ化されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、メチル、エチル、t−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブトキシエチルなど)、ハロゲン化または低級(C1−4)アルコキシ化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメトキシ、エトキシメトキシ、プロポキシメトキシ、ブトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、プロポキシエトキシ、ブトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エトキシプロポキシ、プロポキシプロポキシ、ブトキシプロポキシなど)、ハロゲン(例、フッ素、塩素など)、ニトロ、シアノ、1または2個の低級(C1−4)アルキル、ホルミルまたは低級(C2-4)アルカノイルで置換されていてもよいアミノ(例、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ホルミルアミノ、アセチルアミノなど)、5または6員の環状アミノ基(例、1−ピロリジニル、1−ピペラジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリノ、4−チオモルホリノ、1−イミダゾリル、4−テトラヒドロピラニルなど)などが挙げられる。
上記Rで示される「置換されていてもよい低級アルキル基」の低級アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどのC1−6アルキルなどが挙げられる。
上記Rで示される「置換されていてもよい低級アルコキシ基」の低級アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのC1−6アルコキシが挙げられる。
該「置換されていてもよい低級アルキル基」および「置換されていてもよい低級アルコキシ基」が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、水酸基、アミノ、モノ(低級アルキル)アミノ、ジ(低級アルキル)アミノ、低級アルカノイルなどが挙げられる。
該モノ(低級アルキル)アミノおよびジ(低級アルキル)アミノが有する低級アルキルとしては、例えば、上記のRで示される「置換されていてもよい低級アルキル基」の低級アルキル基と同様のものがあげられる。
該低級アルカノイルとしては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、などC2−6アルカノイルが挙げられる。
なかでも、Rとしては、置換されていてもよい低級C1−6アルキル基が好ましく、とりわけ置換されていてもよいメチル基が好ましい。
上記Yで示されるNRで示される基において、Rで示される「置換されていてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えば、
(1)アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキル、さらに好ましくは低級(C1−4)アルキルなどが挙げられる);
(2)シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)アルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなどの炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)シクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)アルキニル(例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ペンチニル、3−ヘキシニルなどの炭素数2ないし10のアルキニル、好ましくは低級(C2−6)アルキニルなどが挙げられる);
(6)アラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(7)アリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる);
(8)シクロアルキル−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチルなどのC3−7シクロアルキル−C1−4アルキルなどが挙げられる);
などが挙げられ、
上記した(1)アルキル、(2)シクロアルキル、(3)アルケニル、(4)シクロアルケニル、(5)アルキニル、(6)アラルキル、(7)アリールおよび(8)シクロアルキル−アルキルが有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、C1−4アルキレンジオキシ(例、−O−CH−O−、−O−CH−CH−O−など)、置換されていてもよいスルホンアミド〔例、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)が−SO−に結合して形成される基など〕、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、置換されていてもよい複素環基などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
該「置換されていてもよい複素環基」およびRで示される「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」としては、芳香族複素環または非芳香族複素環から1個の水素原子を取り除いて形成される基などが挙げられる。該芳香族複素環としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の芳香族複素環などが挙げられ、該非芳香族複素環としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジオキソラン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の非芳香族複素環および上記芳香族複素環の一部または全部の結合が飽和の結合である非芳香族複素環など(好ましくは、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、テトラゾールなどの芳香族複素環)が挙げられる。
で示される「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」の置換基としては、Rで示される「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」の置換基として述べたものが挙げられる。
置換されていてもよい炭化水素基としてはハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC2−6アルケニルが好ましく、
4で示される「置換されていてもよいアシル基」としては、Rで示される「置換されていてもよい5または6員環基」の「5または6員環基」が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいアシル基」と同様のものが挙げられ、なかでもハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−4アルキルスルホニル、ホルミル、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC2−5アルカノイルなどがより好い。
4としては、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−4アルキル、ホルミル、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC2−5アルカノイルなどがさらに好ましく、とりわけ、プロピル、イソブチル、イソブテニルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピルが好ましい。R4の他の好ましい態様としては、式 −(CH)−R〔式中、sは0または1を示し、Rは置換されていてもよい5または6員環基(例えば、Rで示される「置換されていてもよい5または6員環基」と同様なものなど;好ましくはハロゲン、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−4アルキル、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−4アルコキシなどでそれぞれ置換されていてもよいフェニル、ピリジル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、テトラゾリルなど)を示す。〕で表される基などが挙げられる。
これらの中でもR4は1)C1−6アルキル、2)C2−6アルケニル、3)C6−10アリール、4)C6−10アリール−メチル、5)複素環基および6)複素環メチル(上記1)、2)はハロゲンまたは水酸基で置換されていてもよく、上記3)、4)、5)および6)はハロゲン、ハロゲンまたは水酸基で置換されていてもよいC1−6アルキル、またはハロゲンまたは水酸基で置換されていてもよいC1−6アルコキシで置換されていてもよい)であるものが好ましい。
nは1または2が好ましく、特に2が好ましい。
上記式(I)中、Zで示される「置換されていてもよい5または6員の芳香環」としては、ベンゼンなどの6員の芳香族炭化水素、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の芳香族複素環、ベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジン等の縮環芳香族複素環などが挙げられ、なかでも、ベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ベンズイミダゾール、などが好ましく、とりわけベンゼン、ピリジン、ピリダジン、ベンズイミダゾール(好ましくはベンゼン)が好ましく用いられる。
で示される「置換されていてもよい5または6員の芳香環」は、Rで示される「置換されていてもよい5または6員環基」の「5または6員環」が有していてもよい「置換基」と同様な置換基を有していてもよく、なかでも、置換基としてハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基(例、メチル、エチル、トリフィルオロメチル、トリフルオロエチルなど)およびハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)などが好ましいが、XおよびZ以外の置換基を有していないことが好ましく、また、Zが6員環(好ましくはベンゼン)であるとき、Zの置換位置はXのパラ位であることが好ましい。またZとしては置換基としては1)ハロゲン原子、2)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基または3)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基を有していてもよいベンゼンが好ましく、特に置換基としてメチル基またはトリフルオロメチル基を有していてもよいベンゼンが好ましい。
上記式(I)中、Zで示される式−Z2a−W−Z2b−および−Z2a−W−Z2b−において、Z2aおよびZ2bのそれぞれで示される「置換されていてもよいイミノ基」の置換基(R)としては、水素原子、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキル[例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヒドロキシC1−6アルキル(例、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルなど)、ハロゲン化C1−6アルキル(例、トリフルオロメチル、トリフルオロエチルなど)、シアノ化C1−6アルキル(例、シアノエチル、シアノプロピルなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシルC1−6アルキルなど]、ホルミル、低級(C2−5)アルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、低級(C1−5)アルキルスルホニル(メチルスルホニル、エチルスルホニルなど)などが挙げられる。
、Wで示される「置換されていてもよいアルキレン基」のアルキレン鎖としては、例えば−(CH)k1−(k1は1ないし4の整数)で表されるアルキレン鎖などが挙げられる。Wで示される「置換されていてもよいアルケニレン基」のアルケニレン基としては、例えば−(CH)k2−(CH=CH)−(CH)k3−(k2およびk3は同一または異なって0,1または2を示す。ただし、k2とk3との和は2以下である)で表されるアルケニレン鎖などが挙げられる。
該W、Wで示されるアルキレン基、アルケニレン基は任意の位置(好ましくは炭素原子上)に置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、直鎖部分を構成するアルキレン鎖、アルケニレン鎖に結合可能なものであればいずれでもよいが、例えば、低級(C1−6)アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなど)、低級(C3−7)シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)、ホルミル、低級(C2−7)アルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、エステル化されていてもよいホスホノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、水酸基、オキソ、ヒドロキシイミノ基、置換されていてもよい低級(C1−6)アルコキシイミノ基などが挙げられ、好ましくは、炭素数1ないし6の低級アルキル(好ましくは、C1−3アルキル)、水酸基、オキソ、ヒドロキシイミノ基、(水酸基、シアノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)等の極性基で置換されていてもよい)低級(C1−6)アルコキシイミノ基などが挙げられる。
該エステル化されていてもよいホスホノ基としては、P(O)(OR)(OR) [式中、RおよびRはそれぞれ水素、炭素数1ないし6のアルキル基または炭素数3ないし7のシクロアルキル基を示し、RおよびRは互いに結合して5ないし7員環を形成していてもよい]で表されるものが挙げられる。
上記式中、RおよびRで表される炭素数1ないし6のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが挙げられ、炭素数3ないし7のシクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、好ましくは、鎖状の炭素数1ないし6の低級アルキル、さらに好ましくは炭素数1ないし3の低級アルキルが挙げられる。RおよびRとしては、同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。また、RおよびRは互いに結合して5ないし7員環を形成する場合、RとR10とが互いに結合して、−(CH)−、−(CH)−、−(CH)−で表される直鎖状のC2−4アルキレン側鎖を形成する。該側鎖は置換基を有していてもよく、例えばかかる置換基としては、水酸基、ハロゲンなどが挙げられる。
該エステル化されていてもよいカルボキシル基のエステル体としては、カルボキシル基と炭素数1ないし6のアルキル基または炭素数3ないし7のシクロアルキル基とが結合したもの、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
該アミド化されていてもよいカルボキシル基のアミド体としては、カルボキシル基と炭素数1ないし6のアルキルアミノ基、炭素数3ないし7のシクロアルキルアミノ基または5ないし8員環状アミン(例、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンなど)とが結合したもの、例えばカルバモイル、モノC1−6アルキルカルバモイル、ジC1−6アルキルカルバモイル、シクロペンチルアミノカルボニル、シクロヘキシルアミノカルボニル、ピロリジノカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル等が挙げられる。
としては、Z2aおよびZ2bのいずれか一方がO、S(O)m(mは0、1または2)または−N(R)−(Rは水素原子または置換されていてもよい低級C1−4アルキル基を示す)で他方が結合手であり、Wが−(CH)−(pは1ないし3の整数を示す)またはZが−CH(OH)−である2価の基が好ましく、Z2aおよびZ2bのいずれか一方がO、S(O)m(mは0、1または2)で他方が結合手であり、Wが−(CH)−(pは1ないし3の整数を示す)またはZが−CH(OH)−である2価の基がさらに好ましく、さらにZは−CH−、−CH(OH)−、−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)が好ましく、−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)が特に好ましい。とりわけ、Z2aがZと結合している場合、−SOCH−が好ましい。
2aは、結合手、S、SOまたはSOを示すが、中でもSOが好ましく、この場合、SOの立体配置が(S)のものが好ましい。
におけるZの結合位置は、Zが例えばベンゼン環の場合、任意の位置でよいが、パラ位であることが好ましい。
上記式(I)中、Rで示される「置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基」としては、1または2個の置換基を有していてもよいアミノ基、3個の置換基を有し、窒素原子が4級アンモニウム化されているアミノ基などが挙げられる。窒素原子上の置換基が2個以上である場合、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、窒素原子上の置換基が3個である場合、−N、−Nおよび−N(R、RおよびRはそれぞれ異なって、水素または置換基を示す)のいずれのタイプのアミノ基であってもよい。また、窒素原子が4級アンモニウム化されているアミノ基のカウンター・アニオンとしては、ハロゲン原子の陰イオン(例、Cl、Br、Iなど)などの他に、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸から誘導される陰イオン、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸から誘導される陰イオン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸から誘導される陰イオンなどが挙げられるが、なかでも、Cl、Br、Iなどが好ましい。
該アミノ基の置換基としては、
(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シアノオクチルなどのC3−8シクロアルキルなどが挙げられる);
(2−1)該シクロアルキルは、硫黄原子、酸素原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1個含有し、オキシラン、チオラン、アジリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン 1−オキシド、ピペリジンなど(好ましくは、6員環のテトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、ピペリジンなど)を形成していてもよく、アミノ基との結合位置は3位または4位(好ましくは、4位)が好ましい;
(2−2)また、該シクロアルキルは、ベンゼン環と縮合し、インダン(例、インダン−1−イル、インダン−2−イルなど)、テトラヒドロナフタレン(例、テトラヒドロナフタレン−5−イル、テトラヒドロナフタレン−6−イルなど)など(好ましくは、インダンなど)を形成していてもよく;
(2−3)さらに、該シクロアルキルは、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介して架橋し、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニルなど(好ましくは、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介した架橋を有するシクロヘキシルなど、さらに好ましくは、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなど)の架橋環式炭化水素残基を形成していてもよい;
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2ないし4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1ないし4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、炭素数1ないし4のアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなど)、炭素数7ないし10のアラルキルオキシカルボニル(例、ベンジルオキシカルボニルなど)などが挙げられる);
(7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなど);
(8)置換されていてもよい複素環基(例えば、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の芳香族複素環またはベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジンなどの縮環複素環芳香族基から水素原子1個を除いて形成される基、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基など;好ましくは、5または6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基など;さらに好ましくは、テトラヒドロフラン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピランなどの1個のヘテロ原子を含有する5または6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基など)などの置換基が挙げられる。また、該アミノ基の置換基同士が結合して、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンなどの5ないし7員の環状アミノを形成していてもよい。
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアラルキル、(6)置換されていてもよいアシル、(7)置換されていてもよいアリール、および(8)置換されていてもよい複素環基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキル、水酸基、シアノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基等の極性基で置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、カルボキシルC1−4アルキル、C1−4アルコキシカルボニルC1−4アルキル、カルバモイルC1−4アルキル、モノC1−4アルキルカルバモイルC1−4アルキル、ジC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルC1−4アルキル、ピロリジノカルボニルC1−4アルキル、ピペリジノカルボニルC1−4アルキル、モルホリノカルボニルC1−4アルキル、チオモルホリノカルボニルC1−4アルキルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、C1−4アルキレンジオキシ(例、−O−CH−O−、−O−CH−CH−O−など)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、フェニル−低級(C1−4)アルキル、C3−7シクロアルキル、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、低級(C1−4)アルコキシ−カルボニル、低級(C7−10)アラルキルオキシ−カルボニル、オキソ基(好ましくは、ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキル、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ、フェニル−低級(C1−4)アルキル、C3−7シクロアルキル、シアノ、水酸基など)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
上記式(I)中、Rで示される「置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基」は、好ましくは
(1)ハロゲン、シアノ、水酸基またはC3−7シクロアルキルを1ないし3個有していてもよい直鎖または分枝状の低級(C1−6)アルキル;
(2)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキルまたはフェニル−低級(C1−4)アルキルを1ないし3個有していてもよく、硫黄原子、酸素原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1個含有していてもよく、ベンゼン環と縮合していてもよく、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介して架橋していてもよいC5−8シクロアルキル(例、それぞれ置換されていてもよいシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアピラニル、ピペリジニル、インダニル、テトラヒドロナフタレニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなど);
(3)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキルまたはハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを1ないし3個有していてもよいフェニル−低級(C1−4)アルキル;
(4)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキルまたはハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを1ないし3個有していてもよいフェニル;および
(5)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキル、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ−低級(C1−4)アルコキシ、フェニル−低級(C1−4)アルキル、シアノまたは水酸基を1ないし3個有していてもよい5または6員の芳香族複素環基(例、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジンなどから水素原子1個を除いて形成される基)から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいアミノ基である。
上記式(I)中、Rで示される「置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基」の「含窒素複素環」としては、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の芳香族複素環またはベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジンなどの縮環芳香族複素環、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、アザシクロヘプタン、アザシクロオクタン(アゾカン)などの1個の窒素原子の他に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし3個を含有していてもよい5ないし8員の非芳香族複素環などが挙げられ、これらの含窒素複素環は、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介して架橋し、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン(キヌクリジン)など(好ましくは、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介した架橋を有するピペリジンなど)の架橋環式含窒素複素環を形成していてもよい。
上記した含窒素複素環の具体例のなかでも、ピリジン、ピリダジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、イミダゾピリジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン(好ましくは、ピリジン、イミダゾール、トリアゾール、イミダゾピリジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン)が好ましい。
該「含窒素複素環」の窒素原子は、4級アンモニウム化されていてもよく、あるいは酸化されていてもよい。該「含窒素複素環」の窒素原子が4級アンモニウム化されている場合、「窒素原子が4級アンモニウム化されている含窒素複素環基」のカウンター・アニオンとしては、ハロゲン原子の陰イオン(例、Cl、Br、Iなど)などの他に、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸から誘導される陰イオン、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸から誘導される陰イオン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸から誘導される陰イオンなどが挙げられるが、なかでも、Cl、Br、Iなどが好ましい。
該「含窒素複素環基」は、炭素原子または窒素原子のいずれを介してZで示される二価の基に結合していてもよく、2−ピリジル、3−ピリジル、2−ピペリジニルなどのように環構成炭素原子上で結合していてもよいが、
Figure 2004256529

などのように環構成窒素原子上で結合していてもよい。
該「含窒素複素環」が有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル、置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいモノまたはジフェニル−低級(C1−4)アルキル、置換されていてもよいC3−7シクロアルキル、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、低級(C1−4)アルコキシ−カルボニル、ホルミル、低級(C2−4)アルカノイル、低級(C1−4)アルキルスルホニル、置換されていてもよい複素環基(例えば、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の芳香族複素環またはベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジンなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する縮環芳香族複素環基から水素原子1個を除いて形成される基、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1または2種のヘテロ原子1ないし4個を含有する5または6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。また、該「含窒素複素環」の窒素原子は酸化されていてもよい。
該「含窒素複素環」が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル」、「置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ」、「置換されていてもよいフェニル」、「置換されていてもよいモノまたはジフェニル−低級(C1−4)アルキル」、「置換されていてもよいC3−7シクロアルキル」および「置換されていてもよい複素環基」がそれぞれ有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキル、水酸基、シアノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基等の極性基で置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、カルボキシルC1−4アルキル、C1−4アルコキシカルボニルC1−4アルキル、カルバモイルC1−4アルキル、モノC1−4アルキルカルバモイルC1−4アルキル、ジC1−4アルキルカルバモイルC1−4アルキル、ピロリジノカルボニルC1−4アルキル、ピペリジノカルボニルC1−4アルキル、モルホリノカルボニルC1−4アルキル、チオモルホリノカルボニルC1−4アルキルなど)、低級(C3−10)シクロアルキル、低級(C3−10)シクロアルケニル、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、C1−3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシなど)、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、低級(C1−4)アルコキシ−カルボニルなどが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
上記式(I)中、「置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基」の「含窒素複素環」が有していてもよい置換基としては、(1)ハロゲン、(2)シアノ、(3)水酸基、(4)カルボキシル基、(5)カルバモイル基、(6)低級(C1−4)アルコキシ−カルボニル、(7)低級(C1−4)アルキルカルバモイルまたは5または6員環状アミノ(ピペリジノ、モルホリノなど)カルボニル、(8)ハロゲン、水酸基、シアノ基、低級(C1−4)アルコキシ、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基で置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル、(9)ハロゲン、水酸基または低級(C1−4)アルコキシで置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ、(10)ハロゲン、低級(C1−4)アルキル、水酸基、低級(C1−4)アルコキシまたはC1−3アルキレンジオキシで置換されていてもよいフェニル、(11)ハロゲン、低級(C1−4)アルキル、水酸基、低級(C1−4)アルコキシまたはC1−3アルキレンジオキシで置換されていてもよいモノまたはジフェニル−低級(C1−4)アルキル、(12)フラン、チオフェン、ピロール、ピリジンなどの5または6員の芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基などが好ましい。
上記式(I)中、Rで示される式(a)で表される基において、RおよびRで示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、
(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなどの炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいアルキニル(例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ペンチニル、3−ヘキシニルなどの炭素数2ないし10のアルキニル、好ましくは低級(C2−6)アルキニルなどが挙げられる);
(6)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などが挙げられ、上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアルキニル、(6)置換されていてもよいアラルキル、および(7)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
およびRで示される「置換されていてもよい水酸基」としては、例えば、(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2ないし4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1ないし4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる);
(7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などを有していてもよい水酸基などが挙げられる。
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアラルキル、(6)置換されていてもよいアシル、および(7)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
また、上記式中、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基(好ましくは、5ないし7員環)を形成していてもよい。かかる環状基は、置換基を有していてもよく、当該置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
上記式(I)中、燐原子がホスホニウム塩を形成する場合のカウンター・アニオンとしては、ハロゲン原子の陰イオン(例、Cl、Br、Iなど)などの他に、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸から誘導される陰イオン、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸から誘導される陰イオン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸から誘導される陰イオンなどが挙げられるが、なかでも、Cl、Br、Iなどが好ましい。
およびRで示される置換されていてもよいアミノ基としては、
(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2ないし10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3ないし7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2ないし4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1ないし4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる);
(6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などを1または2個有していてもよいアミノ基などが挙げられる。
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアシル、および(6)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5または6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1ないし3個が好ましい。
で示される「置換されていてもよいアミジノ基」および「置換されていてもよいグアニジノ基」における置換基としては、上記したRで示される「置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基」における置換基と同様なものが挙げられる
としては、(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)置換されていてもよいアミジノ基または(4)置換されていてもよいグアニジノ基であることが好ましく、Rとしては、置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよいアミノ基、置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子がオキシド化されていてもよい含窒素複素環基などがさらに好ましく置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよい含窒素複素環基などが特に好ましい。
としては、式−NRR”または−NRR'R”で表される基(式中、R,R’およびR”はそれぞれ置換されていてもよい脂肪族炭化水素基(脂肪族鎖式炭化水素基および脂肪族環式炭化水素基)または置換されていてもよい脂環式(非芳香族)複素環基を示す)、置換されていてもよく、窒素原子がオキシド化されていてもよい含窒素芳香族複素環基がさらに好ましい。
上記式中、R,R’およびR”で示される「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」および「置換されていてもよい脂環式複素環基」としては、置換基Rで示される「置換されていてもよいアミノ基」が有していてもよい置換基として例示された「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基(例、それぞれ置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニルなど)」および「置換されていてもよい脂環式複素環基(例、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環など)」と同様なものが挙げられる。
なかでも、RおよびR’としては、置換されていてもよい鎖状炭化水素基(例、それぞれ置換されていてもよいアルキル、アルケニルなど)が好ましく、置換されていてもよいC1−6アルキル基がさらに好ましく、置換されていてもよいメチル基がとりわけ好ましい。
R”としては、置換されていてもよい脂環式炭化水素基(好ましくは、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基;さらに好ましくは置換されていてもよいシクロヘキシル)または置換されていてもよい脂環式複素環基(好ましくは、置換されていてもよい飽和の脂環式複素環基(好ましくは6員環基);さらに好ましくは、置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、置換されていてもよいテトラヒドロチオピラニルまたは置換されていてもよいピペリジル;とりわけ好ましくは、置換されていてもよいテトラヒドロピラニル)が好ましい。
また、Rで示される「置換されていてもよく、窒素原子がオキシド化されていてもよい含窒素芳香族複素環基」の「含窒素芳香族複素環基」としては、好ましく例示したピリジン、イミダゾール、トリアゾール、イミダゾピリジンの中で、とりわけ、イミダゾール、トリアゾールが好ましい。
2’およびR2”で示される「置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基」等としては、それぞれ、上記Rの対応する基と同様なものが挙げられる。
式(I)で表される化合物としては、以下に示す化合物が好ましい。
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド、
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド、
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8−ジヒドロピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボキサミド、
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8−ジヒドロピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボキサミド、
(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド、
(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド、
(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8−ジヒドロピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボキサミド、
(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8−ジヒドロピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボキサミド、
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[N−メチル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド
など。
本発明の式(I)で表される化合物の塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。本発明の式(I)で表される化合物は、水和物であってもよく、非水和物であってもよい。また、本発明の式(I)で表される化合物が、コンフィグレーショナル・アイソマー(配置異性体)、ジアステレオーマー、コンフォーマーなどとして存在する場合には、所望により、自体公知の分離・精製手段でそれぞれを単離することができる。また、式(I)で表される化合物がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段により、(S)体、(R)体に分離することができ、各々の光学活性体ならびにラセミ体のいずれについても、本発明に包含される。
本発明で用いられる式(I)で表される化合物またはその塩[以下、化合物(I)と称することがある。]のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
また、化合物(I)は同位元素(例、3H, 14C, 35S,125Iなど)などで標識されていてもよい。
式(I)で表される化合物またはその塩の製造法を以下に示す。
式(I)で表される化合物またはその塩は自体公知の方法によって製造できる。例えば下記の方法にしたがって製造できる。また、式(I)で表される化合物またはその塩は特開平8−73476号公報に記載の方法またはそれに準じた方法によって製造できる。
下記の各製造法で用いられる化合物は、反応に支障を来たさない限り、化合物(I)と同様な塩を形成していてもよい。
また、下記各反応において、原料化合物は、置換基としてアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基が導入されたものであってもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
アミノ基の保護基としては、例えば置換基を有していてもよいC1−6アルキルカルボニル(例えば、アセチル、プロピオニルなど)、ホルミル、フェニルカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルなど)、フェニルオキシカルボニル(例えば、ベンズオキシカルボニルなど)、C7−10アラルキルオキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、トリチル、フタロイルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1−6アルキルカルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
カルボキシル基の保護基としては、例えば置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、トリチル、シリルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1−6アルキルカルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、ホルミル、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
ヒドロキシ基の保護基としては、例えば置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、C7−10アラルキル(例えば、ベンジルなど)、C1−6アルキルカルボニル(例えば、アセチル、プロピオニルなど)、ホルミル、フェニルオキシカルボニル、C7−10アラルキルオキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、ピラニル、フラニル、シリルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1−6アルキル、フェニル、C7−10アラルキル、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし4個程度である。
また、保護基の導入および除去方法としては、それ自体公知またはそれに準じる方法〔例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・ケミストリー(J.F.W.McOmieら、 プレナムプレス社)に記載の方法〕が用いられるが、除去方法としては、例えば酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどで処理する方法が用いられる。
以下の記載において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)および(III)で表される化合物はそれぞれそれらの塩を含めて単に化合物(I)、化合物(Ia)、化合物(Ib)、化合物(II)および化合物(III)ということもある。
[A法]
化合物(I)は、以下に示す反応に従って、化合物(II)と化合物(III)とを反応させることにより、製造することができる。
Figure 2004256529
[式中の各記号は、上記と同意義を有する]
本法ではカルボン酸誘導体(II)をアミン誘導体(III)と反応させることにより化合物(I)を製造する。
化合物(II)と化合物(III)の縮合反応は通常のペプチド合成手段により行われる。該ペプチド合成手段は、任意の公知の方法に従えばよく、例えば M. Bodansky および M. A. Ondetti 著、ペプチド・シンセシス(Peptide Synthesis)、インターサイエンス、ニューヨーク、1966年;F. M. Finn および K. Hofmann 著ザ・プロテインズ(The Proteins)、第2巻、H .Nenrath, R. L. Hill 編集、アカデミック プレス インク.、ニューヨーク、1976年;泉屋信夫他著“ペプチド合成の基礎と実験”、丸善(株)、1985年などに記載された方法、例えば、アジド法、クロライド法、酸無水物法、混酸無水物法、DCC法、活性エステル法、ウッドワード試薬Kを用いる方法、カルボニルジイミダゾール法、酸化還元法、DCC/HONB法などの他、WSC法,シアノリン酸ジエチル(DEPC)を用いる方法等があげられる。すなわち、反応性誘導体として、たとえば酸ハライド(例、酸クロライド、酸ブロマイド等)、酸アジド、酸無水物、混合酸無水物(例、モノC1−6アルキル炭酸混合酸無水物(たとえば遊離酸とモノメチル炭酸、モノエチル炭酸、モノイソプロピル炭酸、モノイソブチル炭酸、モノtert−ブチル炭酸、モノベンジル炭酸、モノ(p−ニトロベンジル)炭酸、モノアリル炭酸などとの混合酸無水物)、C1−6脂肪族カルボン酸混合酸無水物(たとえば遊離酸と酢酸、トリクロロ酢酸、シアノ酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、アセト酢酸などとの混合酸無水物)、C7−12芳香族カルボン酸混合酸無水物(たとえば遊離酸と安息香酸、p−トルイル酸、p−クロロ安息香酸などとの混合酸無水物)、有機スルホン酸混合酸無水物(たとえば遊離酸とメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの混合酸無水物)等)、活性アミド、活性エステル(例、ジエトキシリン酸エステル、ジフェノキシリン酸エステル、p−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル等)、活性チオエステル(例、2−ピリジルチオールエステル、2−ベンゾチアゾリルチオールエステル等)などの反応性誘導体を用いることができる。本縮合反応は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、例えば無水または含水のN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリルあるいはこれらの適宜の混合物があげられる。反応温度は、通常約−20℃ないし約50℃、好ましくは約−10℃ないし約30℃である。反応時間は約1ないし約100時間、好ましくは約2ないし約40時間である。このようにして得られる化合物(I)は公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
[B法]
Figure 2004256529
(i) 化合物(I−1)で表わされるR2a’が例えば第3級アミン残基である場合、化合物(I−1)とハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アラルキルとを反応させることにより4級化された化合物(I’)を製造することができる。ここで、ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、ハロゲン化アルキル(例、ハロゲン化低級(C1−6)アルキルなど)またはハロゲン化アラルキル(例、ハロゲン化低級(C1−4)アルキル−フェニルなど)は化合物(I−1)1モルに対して通常約1から5モル用いる。本反応は、不活性溶媒、例えば、トルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,ジメチルホルムアミド(DMF),ジメチルアセタミド等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。反応温度は、約10℃ないし約160℃の温度範囲で、好ましくは約20℃ないし約120℃である。反応時間は約1時間ないし約100時間、好ましくは約2時間ないし約40時間である。また、本反応は好ましくは、不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
(ii) 化合物(I−1)で表わされるR2a’が例えば第2級アミン残基である場合、化合物(I−1)とハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アラルキルとを反応させることにより、3級化された化合物(I’)を製造することができる。ここで、ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アラルキルは化合物(I−1)1モルに対して通常約1から2モル用いる。この反応は、必要に応じ、等モル量から3倍モル程度のトリエチルアミン,ジイソプロピルエチルアミン,ピリジン,水素化リチウム,水素化ナトリウム,ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム等を塩基として添加することにより、さらにヨウ化ナトリウム,ヨウ化カリウム等を添加することにより、円滑に反応を進行させることもできる。
本三級アミノ化反応は、不活性溶媒、例えば、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール,テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル,ジメトキシエタン,1,4−ジオキサン,トルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,ジメチルホルムアミド(DMF),ジメチルスルホキシド(DMSO),ピリジン等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。反応は約0℃ないし180℃の温度範囲で、約1時間ないし約40時間行われる。また、本反応は好ましくは、不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
(iii) 化合物(I−1)で表わされるR2a’が例えば第2級アミン残基である場合、化合物(I−1)とアルデヒド化合物とをトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム、または水素化ホウ素ナトリウム等の還元的アミノ試薬の存在下、反応させることにより、3級化された化合物(I’)を製造することができる。本還元的アミノ化反応は、使用する試薬により反応条件を変えることが望ましく、例えばトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いる場合、不活性溶媒、例えばジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,テトラヒドロフラン(THF),ジエチルエーテル,ジオキサン,アセトニトリル,ジメチルホルムアミド(DMF)等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。本試薬は化合物(I−1)1モルに対して約1から2モル等量用いる。反応は通常約0℃から約80℃の温度範囲で約1時間ないし約40時間行われる。また、本反応は好ましくは、不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
(iv) 化合物(I−1)で表わされるR2a’が例えばスルフィド残基、第3級アミン残基である場合、またはZが例えばスルフィド残基である場合、化合物(I−1)をm−クロロ過安息香酸,過安息香酸,パラニトロ過安息香酸,マグネシウム・モノパーオキシフタレート,過酢酸,過酸化水素,過ヨウ素酸ナトリウム,過ヨウ素酸カリウムなどの酸化剤と反応させることによって、スルフィニル基,スルホニル基,アミンオキシド基を有する化合物(I’)を製造することができる。この酸化反応は、使用する酸化剤により反応条件を変えることが望ましく、例えばm−クロロ過安息香酸を用いる場合、不活性溶媒、例えばジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,アセトン,酢酸エチルなど、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。酸化剤は化合物(I−1)1モルに対して約1から3モル等量用いる。反応は、通常−約78℃から約80℃(好ましくは−50℃から25℃)の温度範囲で、約1時間から約40時間行われる。
また、化合物(I−1)で表わされるZが例えばスルフィド残基である場合、それ自体公知の方法、例えばOjima, I., ed., Catalytic Asymmetric Synthesis, 2000, Wiley-VCH(New York)記載の方法またはそれに準じた方法により、光学活性なスルフィニル基を有する化合物(I’)を製造することができる。
[C法]
Figure 2004256529
化合物(IV)におけるVは、ハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素など)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ基,トリフルオロメタンスルホニルオキシ基,ベンゼンスルホニルオキシ基,トルエンスルホニルオキシ基など)を示し、他の記号は上記と同意義を示す。
(i) 化合物(IV)と第3級アミンを反応させることにより、4級化された化合物(I’)を製造することができる。本反応は、不活性溶媒、例えばトルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,ジメチルホルムアミド(DMF),ジメチルアセタミド等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。第3級アミンは、化合物(IV)1モルに対して約1から3モル用いる。本反応は約10℃ないし約120℃の温度範囲で、約1時間ないし約40時間行われる。また、本反応は好ましくは、不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
(ii) 化合物(IV)と第3級ホスフィンを反応させることにより、4級化された化合物(I’)を製造することができる。本反応は、不活性溶媒、例えばトルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,アセトニトリル,ジメチルホルムアミド(DMF)等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。第3級ホスフィンは、化合物(IV)1モルに対して約1から2モル用いる。本反応は約20℃ないし約150℃の温度範囲で、約1時間ないし約50時間行われる。また、本反応は好ましくは、不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
(iii) 化合物(IV)と第1級ないし第2級アミン化合物またはチオール化合物とを反応させることにより、第2級ないし第3級アミノ基またはチオ基を有する化合物(I’)を製造することができる。第1級ないし第2級アミン化合物またはチオール化合物は、化合物(IV)1モルに対して、通常約1から3モル用いる。この反応は、必要に応じ等量から3倍モル程度のトリエチルアミン,ジイソプロピルエチルアミン,ピリジン,水素化リチウム,水素化ナトリウム,ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム等を塩基として添加することにより、さらにヨウ化ナトリウム,ヨウ化カリウム等を添加することにより、円滑に反応を進行させることもできる。本置換反応は、不活性溶媒、例えば、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール,テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル,ジメトキシエタン,1,4−ジオキサン,トルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,ジメチルホルムアミド(DMF),ジメチルスルホキシド(DMSO),ピリジン等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。反応は約−10℃ないし約180℃の温度範囲で、約1時間ないし約40時間行われる。また、本反応は、好ましくは不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
[D法]
Figure 2004256529
(i)化合物(V)[式中、V'はハロゲン原子(臭素、ヨウ素等)、スルホニルオキシ基(トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等)を示し、他の記号は上記と同意義を示す。]を例えば Suzuki 反応〔アリールホウ酸と、例えばアリールハライドまたはアリールオキシトリフルオロメタンスルホネートとのパラジウム触媒による交叉縮合反応;A. Suzuki ら, Synth. Commun. 1981,11,513〕に付し、R1'が5または6員環芳香族基を示す化合物(I’’)を製造することができる。アリールホウ酸は、化合物(V)1モルに対して、約等量ないし1.5倍モル用いることにより、化合物(I’’)を得ることができる。
また、化合物(V)を例えばパラジウム触媒〔ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等〕の存在下、アリールアセチレン化合物との交叉縮合反応〔K. S. Y. Lau ら, J. Org. Chem., 1981,46,2280;J. W. Tilley, S. Zawoisky ら, J. Org. Chem., 1988,53,386〕に付し、Xが−C≡C−を示し、アセチレン結合を有する化合物(I’’)を製造することができる。アリールアセチレン化合物は、化合物(V)1モルに対して、通常、約等量ないし2倍モル用いることにより、化合物(I’’)を得ることができる。
(ii)化合物(V)[式中、V'は水酸基を示し、他の記号は上記と同意義を示す。]を例えば Mitsunobu 反応〔縮合剤として、例えばトリフェニルホスフィンとアゾジカルボン酸ジエチルを用いたエーテル化反応;O. Mitsunobu ら, Synthesis., 1981,1〕に付し、エーテル結合を有する化合物(I’’)を製造することができる。対応するアルコール化合物またはフェノール化合物は、化合物(V)1モルに対して、約等量ないし3倍モル用いることにより、化合物(I’’)を得ることができる。
また、エーテル結合を有する化合物(I’’)は、化合物(V)とハライド(塩化、臭化、ヨウ化等)化合物、トシレート化合物、メシレート化合物などの反応性化合物とのエーテル化反応によっても、製造することができる。該反応性化合物は、化合物(V)1モルに対して、通常、約等量ないし2倍モル用いる。この反応は、必要に応じ、約等モル量から3倍モル程度のトリエチルアミン,ジイソプロピルエチルアミン,ピリジン,水素化リチウム,水素化ナトリウム,水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム等を塩基として添加することにより、さらにヨウ化ナトリウム,ヨウ化カリウム等を添加することにより、円滑に反応を進行させることができる。本反応は、不活性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル,ジメトキシエタン,1,4−ジオキサン,トルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,ジメチルホルムアミド(DMF),ジメチルスルホキシド(DMSO),ピリジン等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。反応は約−10℃ないし180℃の温度範囲で、約1時間ないし約40時間行われる。また、本反応は好ましくは、不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
(iii)化合物(V)[式中、V'は置換されていてもよいカルボニル基またはホスホニウム塩あるいはホスホン酸エステル残基を示し、他の記号は上記と同意義を示す。]を例えば Wittig 反応〔A. Maercker, Org. React., 14, 270(1965)〕や Wittig-Horner-Emmons 反応〔J. Boutagy, R. Thomas, Chem. Rev., 74, 87(1974)〕に付し、ビニル結合を有する化合物(I’’)を製造することができる。対応するカルボニル化合物またはホスホニウム塩あるいはホスホン酸エステル化合物は、化合物(V)1モルに対して、約等量ないし1.5倍モル用いる。
[E法]
Figure 2004256529
(i)まず、化合物(VI)[式中、V''はシアノ基を示し、他の記号は上記と同意義を示す。]とメタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールとを、塩酸等の酸の存在下に反応させてイミデート化合物を得る。本反応は、通常、過剰量の上記アルコールを用いて行われ、約−10℃ないし50℃の温度範囲で、約1時間ないし約40時間行われる。また、本反応は、不活性溶媒、例えば、ジエチルエーテル,1,4−ジオキサン,トルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。
次いで、得られたイミデート化合物を第1級ないし第2級アミン化合物との置換反応に付し、アミジン化合物(I’’’)を製造することができる。第1級ないし第2級アミン化合物は、イミデート化合物1モルに対して、通常、約1ないし5モル用いる。この反応は、必要に応じ、約等モル量から3倍モル程度のトリエチルアミン,ピリジン,水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を脱塩剤を添加することにより、円滑に反応を進行させることができる。本置換反応は、不活性溶媒、例えば、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール,テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル,ジメトキシエタン,1,4−ジオキサン,トルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,ジメチルホルムアミド(DMF),ジメチルスルホキシド(DMSO),ピリジン等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。反応は約0℃ないし150℃の温度範囲で、約1時間ないし約50時間行われる。また、本反応は好ましくは、不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
(ii)化合物(VI)[式中、V''はアミノ基を示し、他の記号は上記と同意義を示す。]をS−アルキル(例えばメチル、エチル等)−イソチオウレア化合物との置換反応に付し、グアニジン化合物(I’’’)を製造することができる。S−アルキル−イソチオウレア化合物は、化合物(VI)1モルに対して、通常、約等量ないし2倍モル用いる。この反応は、必要に応じ、約等モル量から3倍モル程度のトリエチルアミン,ピリジン,水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を脱塩剤を添加することにより、円滑に反応を進行させることができる。本置換反応は、不活性溶媒、例えば、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール,テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル,ジメトキシエタン,1,4−ジオキサン,トルエン,ベンゼン,キシレン,ジクロロメタン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,ジメチルホルムアミド(DMF),ジメチルスルホキシド(DMSO),ピリジン等、あるいはこれらの混合溶媒の中で行うことができる。反応は約0℃ないし150℃の温度範囲で、約1時間ないし約50時間行われる。また、本反応は好ましくは、不活性ガス(例えば窒素、アルゴン等)雰囲気下で行われる。
このようにして得られる化合物(I)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
出発物質として用いる(II−1)は、公知の方法(例えば、特開平8−73476号公報および特開2001−058988号公報に記載の方法など)またはそれに準じた方法により製造することができ、例えば反応式Iで示す方法並びに後述の参考例に示す方法またはそれに準じた方法により製造することができる。
反応式I
Figure 2004256529
[式中、RおよびR10はそれぞれC1−4アルキル基を、Xは脱離基[ハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素など)、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニル、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシなど]を、Y''はY''を含む環が6ないし10員環を形成する、不飽和結合を含まない2価の基を示し、他の記号は上記と同意義を示す。]
化合物(VII)を Dieckmann(型)縮合反応(J.P.Schaefer and J.J.Bloomfield,Org. Reactions, 1967, 15, 1)に付し、化合物(VIII)ないし化合物(IX)を製造することができる。化合物(VIII)は、接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応により化合物(IX)とする。化合物(IX)は常法により脱水反応に付して不飽和カルボン酸エステル(X)を製造することができる。化合物(X)を例えばSuzuki反応に付し、ついでエステル加水分解反応に付して、不飽和カルボン酸化合物(II')を製造することができる。
また、化合物(III-1)も、公知の方法(例えば、特開平8−73476号公報に記載の方法など)またはそれに準じた方法により製造することができ、例えば反応式 III で示す方法並びに後述の参考例に示す方法またはそれに準じた方法により製造することができる。
反応式III
Figure 2004256529
[式中の各記号は上記と同意義を示す。]
化合物(XII)の還元反応は、自体公知の方法で行うことができる。例えば、金属による還元、金属水素化物による還元、金属水素錯化合物による還元、ジボランおよび置換ボランによる還元、接触水素添加等が用いられる。すなわち、この反応は化合物(XII)を還元剤で処理することにより行われる。還元剤としては、還元鉄、亜鉛末などの金属、水素化ホウ素アルカリ金属(例、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム等)、水素化アルミニウムリチウムなどの金属水素錯化合物、水素化ナトリウムなどの金属水素化物、有機スズ化合物(水素トリフェニルスズ等)、ニッケル化合物、亜鉛化合物などの金属および金属塩、パラジウム、白金、ロジウムなどの遷移金属触媒と水素とを用いる接触還元剤およびジボランなどが挙げられるが、パラジウム、白金、ロジウムなどの遷移金属触媒と水素とを用いる接触還元、還元鉄などの金属による還元により有利に行われる。この反応は、反応に影響を及ぼさない有機溶媒中で行われる。該溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、2−メトキシエタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸あるいはこれらの混合溶媒などが還元剤の種類により適宜選択して用いられる。反応温度は約−20℃ないし約150℃,とくに約0℃ないし約100℃が好適であり、反応時間は、約1ないし約24時間程度である。
このようにして得られる化合物(III-1)は公知の分離精製手段例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
上記化合物(Ia)、化合物(I−1)、化合物(I’)、化合物(I”)および化合物(I”’)を含め、本発明の式(I)で表される化合物またはその塩(以下、略して式(I)で表される化合物という場合、その塩および式(I)で表される化合物およびその塩を含むものとする)は、単独で、または薬学的に許容される担体と配合した医薬組成物、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの固形製剤;またはシロップ剤、注射剤などの液状製剤として経口または非経口的に投与することができる。
非経口的投与の形態としては、注射剤、点滴、坐剤、膣坐剤などが挙げられるが、特に、膣坐剤はHIV感染症の予防のために有用である。
薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトールなどが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
本発明の式(I)で表される化合物またはその塩は、優れたCCR拮抗作用、特にCCR5および/またはCCR2拮抗作用、とりわけ、強いCCR5拮抗作用を有するので、人におけるHIVの感染症、例えばAIDSの予防ならびに治療や、その他の種々の疾患の予防ならびに治療のために使用できる。また、本発明の式(I)で表される化合物またはその塩は、低毒性で安全に使用することができる。
例えば、本発明の式(I)で表される化合物またはその塩を含有する医薬組成物は、CCR5拮抗剤として、例えばAIDS予防治療剤およびAIDSの病態進行抑制剤として使用することができる。また、本発明の式(I)で表される化合物またはその塩を含有する医薬組成物は移植片対宿主病(GVHD; Graft Versus Host Disease)および/または拒絶反応の予防・治療剤慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、慢性腎炎、動脈硬化の予防・治療剤などとして、種々の疾患の予防・治療剤として用いることができる。
本発明の予防・治療剤の対象疾患としては、例えば、移植片拒絶反応(移植後の拒絶反応、移植後の赤血球増加症・高血圧・臓器障害・血管肥厚、移植片対宿主疾患、など)、骨髄膜炎等の関節炎骨疾患(慢性関節リウマチ、変形性関節炎、リウマチ様脊髄炎、骨粗しょう症、細胞などの異常増殖、骨折、再骨折、骨軟化症、骨ペーチェット病、硬直性脊髄炎、変形性膝関節炎およびそれらの類似疾患における関節組織の破壊、など)、自己免疫疾患(膠原病、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発動脈炎、重症筋無力症、多発性硬化症、など)、アレルギー性疾患(アレルギー性鼻炎、結膜炎、消化管アレルギー、花粉症、アナフィラキシー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、など)、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病、胃炎、胃潰瘍、胃癌、胃手術後障害、消化不良、食道潰瘍、膵炎、大腸ポリープ、胆石症、痔疾患、消化性潰瘍、時局性回腸炎、など)、炎症性疾患(網膜症、手術・外傷後の炎症、腫脹の緩解、咽頭炎、膀胱炎、髄膜炎、炎症性眼疾患、など)、呼吸器疾患(かぜ症候群、肺炎、喘息、肺高血圧症、肺血栓・肺塞栓、肺サルコイドーシス、肺結核、間質性肺炎、珪肺、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患、など)、感染性疾患(サイトメガルウイルス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス等のウイルス感染症、リケッチア感染症、細菌感染症、性感染症、カリニ肺炎、ヘリコバクターピロリ感染症、全身性真菌感染症、結核、侵襲性ブドウ状球菌感染症、急性ウイルス脳炎、急性バクテリア髄膜炎、エイズ脳症、敗血症、セプシス、重症セプシス、敗血症性ショック、内毒素性ショック、トキシンショック症候群、など)、癌およびそれに伴う悪液質、癌の転移(膀胱ガン、乳ガン、子宮けいガン、卵巣ガン、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、大腸ガン、直腸ガン、結腸ガン、多発性骨髄腫、悪性骨髄腫、前立腺ガン、肺ガン、胃ガン、ホジキン病、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、など)、非ホジキン性リンパ腫、非小細胞肺ガン、悪性黒色腫、神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン舞踏病、糖尿病神経障害、クロイツフェルト−ヤコブ病、など)、精神疾患(うつ病、てんかん、アルコール依存症など)、精神分裂病、静脈機能不全、中枢神経障害(脳出血および脳梗塞等の障害およびその後遺症・合併症、頭部外傷、脊椎損傷、脳浮腫、知覚機能障害、知覚機能異常、自律神経機能障害、自律神経機能異常など)、中枢損傷(頭部外傷、脊髄損傷、むちうち症等)、血管性痴呆(多発梗塞性痴呆、ビンスワンガー病、など)、脳血管障害(無症候性脳血管障害、一過性脳虚血発作、脳卒中、脳血管性痴呆、高血圧性脳症、など)、脳血管障害の再発および後遺症(神経症候、精神症候、自覚症状、日常生活動作障害など)、脳血管痴呆症、脳血管閉塞後の中枢機能低下症、脳循環、腎循環自動調節能の障害または異常、脳血液関門の障害、不安症状、不安定狭心症等の急性冠動脈症候群、不快精神状態、健忘症、三叉神経痛、耳鼻咽喉疾患(メヌエル症候群、耳鳴り、味覚障害、めまい、平衡障害、嚥下障害など)、偏頭痛、慢性疼痛、皮膚疾患(ケロイド、血管腫、乾癬など)、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓性血管炎、末梢動脈閉塞症、虚血後再灌流障害、レイノー病、バージャー病、心筋炎、心筋虚血、心筋梗塞、心筋梗塞後の心不全進行、心筋症、心肥大、急性心不全およびうっ血性を含む慢性心不全、狭心症、不整脈、頻脈、血圧日内変動異常、血液・血球成分の性状異常(血小板凝集能亢進、赤血球変形能の異常、白血球粘着能の亢進、血液粘度上昇、赤血球増加症、血管性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、播種性血管内凝固症候群、多発性骨髄症など)、アテローム性を含む動脈硬化症(動脈瘤、冠動脈硬化症、脳動脈硬化症、末梢動脈硬化症など)、バイパス手術後の血管再閉塞・再狭窄、インターベンション(経皮的冠動脈形成術、ステント留置、冠動脈内視鏡、血管内超音波、冠注血栓溶解療法など)後の血管肥厚または閉塞および臓器障害、血管作動性物質や血栓誘発物質(エンドセリン、トロンボキサンA2など)の産生および機能亢進、血管新生(粥状動脈硬化巣外膜の異常毛細血管網形成における異常な脈管形成を含む)、血栓症、脂肪沈着促進、眼疾患(緑内障、高眼圧症など)、高血圧症、高血圧性耳鳴り、透析低血圧、内皮細胞および臓器障害、内分泌疾患(アジソン病、クッシング症候群、褐色細胞種、原発性アルドステロン症など)、腎炎、腎疾患(腎炎、糸球体腎炎、糸球体硬化症、腎不全、血栓性微小血管症、透析の合併症、放射線照射による腎症を含む臓器障害、糖尿病性腎症、など)、糖尿病性疾患(インスリン依存性糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性網膜症、糖尿病性細小血管症、糖尿病性神経障害など)、耐糖能異常、肝臓疾患(慢性を含む肝炎、肝硬変など)、間質性肝疾患、慢性膵炎、門脈圧亢進症、肥満、男性不妊症、婦人科疾患(更年期障害、妊娠中毒、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣疾患、乳腺疾患、など)、浮腫、慢性疲労症候群、前立腺肥大症、ベーチェット病、ホジキン病、ラクネ梗塞、意識障害、乾癬、環境・職業性因子による疾患(放射線障害、紫外線・赤外線・レーザー光線による障害、高山病など)、間歇性跛行、などが挙げられる。
本発明の式(I)で表される化合物またはその塩を含有する医薬組成物は、対象疾患の種類により異なるが、他の薬剤と組み合わせて用いてもよい。該他の薬剤としては、たとえば、HDL増加薬[スクワレン合成酵素阻害薬、CETP阻害薬、LPL活性化薬など]、HIVの感染症の予防・治療剤[ジドブジン(zidovudine)、ジダノシン(dicanosine)、ザルシタビン(zalcitabine)、ラミブジン(lamivudine)、スタブジン(stavudine)、アバカビル(abacavir)、アデフォビル(adefovir)、アデフォビル ジピボキシル(adefovir dipivoxil)、フォジブジン チドキシル(fozivudine tidoxil)などの核酸系逆転写酵素阻害剤、ネビラピン(nevirapine)、デラビルジン(delavirdine)、エファビレンツ(efavirenz)、ロビリド(loviride)、イムノカル(immunocal)、オルチプラズ(oltipraz)などの非核酸系逆転写酵素阻害剤、サキナビル(saquinavir)、リトナビル(ritonavir)、インジナビル(indinavir)、ネルフィナビル(nelfinavir)、アムプレナビル(amprenavir)、パリナビル(palinavir)、ラシナビル(lasinavir)、ロピナビル(lopinavir)などのプロテアーゼ阻害剤]、NMG−CoA還元酵素阻害薬:セリバスタチン、アトロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、イタバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、(+)−3R,5S−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−(N−メチル−N−メタンスルホニルアミノ)ピリミジン−5−イル]−3,5−ジヒドロキシ−6(E)−ヘプテン酸など、アトピー性皮膚炎治療薬[クロモグリク酸ナトリウムなど]、アレルギー性鼻炎治療薬[クロモグリク酸ナトリウム、マレイン酸クロルフェニラミン、酒石酸アリメマジン、フマル酸クレマスチン、塩酸ホモクロルシクリジン、テルフェナジン、メキタジンなど]、イミペネム・シラスタチンナトリウム、エンドトキシン拮抗薬あるいは抗体、オキシドスクアレン−ラノステロールサイクラーゼ[例えばデカリン誘導体、アザデカリン誘導体およびインダン誘導体]、カルシウム拮抗薬(ジルチアゼム等)、グリセロール、コリンエステラーゼ阻害剤(例、アリセプト(ドネペジル)等)、コレステロール吸収を抑制する化合物[例、シトステロールやネオマイシン等]、コレステロール生合成を阻害する化合物[例、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン等のHMG−CoA還元酵素阻害薬]、シクロオキシゲナーゼ抑制剤[(Cox−I,Cox−II抑制剤)例えば、セレコキシブ,ロフェコキシブ,アスピリン等のサリチル酸誘導体,ジクロフェナック,インドメタシン,ロキソプロフェン等]、シグナル伝達阻害薬、スクアレンエポキシダーゼ阻害薬[例、NB−598および類縁化合物等]、ステロイド薬[デキサメサゾン、ヘキセストロール、メチマゾール、ベタメサゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、フルオロメトロン、プロピオン酸ベクロメタゾン、エストリオールなど]、ダイアセリン、ニコチン酸、その誘導体および類縁体[例、アシピモックスおよびプロプコール]、ニセロゴリン、ネフローゼ症候群治療薬:プレドニゾロン(プレドニン),コハク酸プレドニゾロンナトリウム(プレドニン),コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソル・メドロール),ベタメタゾン(リンデロン)、ジピリダモール(ベルサンチン),塩酸ジラゼブ(コメリアン),チクロピジン、クロピドグレル、FXa阻害剤等の抗血小板薬ならびに抗凝固薬、バルピタール系抗痙攣薬あるいは麻酔薬(フェノバルビタール、メホバルビタール、メタルビタール等)、パーキンソン病治療薬(例、L−ドーパ薬)、ヒスタミン受容体遮断薬(シメチジン、ファモチジン等)、ヒダントイン系抗痙攣薬(フェニトイン、メフェニトイン、エトトイン等)、ピロキシカム、フィブレート類[例、クロフィブレート、ベンザフィブレート、ジェムフィプロジル等]、プロスタグランジン類、メゲストロール酢酸、胃・十二指腸潰瘍治療薬治療薬:制酸剤[例、ヒスタミンH2拮抗薬(シメチジン等)、プロトンポンプ阻害薬(ランソプラゾール等)など]、炎症性メディエーター作用抑制薬、冠血管拡張薬:ニフェジピン,ジルチアゼム,ニコラジル,唖硝酸剤など、感染症治療薬:[例、抗生物質製剤(塩酸セファチアム、塩酸セフォゾプラン、アンピシリンなど)、化学療法剤(サルファ剤、合成抗菌剤、抗ウイルス剤など)、生物学的製剤(ワクチン類、免疫グロブリンなどの血液製剤類)など]など、肝臓疾患治療薬:グリチルリチン製剤[例、強力ミノファーゲン等]、肝水解物、SH化合物[例、グルタチオン等]、特殊アミノ酸製剤[例、アミノレバン等]、リン脂質[例、ポリエンホスファチジルコリン等]、ビタミン類[例、ビタミンB、B、B、B12、C等]、副腎皮質ホルモン[例、デキサメタゾン、ベタメタゾン等]、インターフェロン[例、インターフェロンα、β等]、肝生脳症治療薬[例、ラクツロース等]、食道、胃静脈瘤破裂時に用いられる止血剤[例、バソプレッシン、ソマトスタチン等]など、関節炎治療薬、筋弛緩薬[プリジノール、ツボクラリン、パンクロニウム、塩酸トルペリゾン、カルバミン酸クロルフェネシン、バクロフェン、クロルメザノン、メフェネシン、クロゾキサゾン、エペリゾン、チザニジンなど]、血管拡張薬[オキシフェドリン、ジルチアゼム、トラゾリン、ヘキソベンジン、バメタン、クロニジン、メチルドパ、グアナベンズなど]、血管収縮薬[ドパミン、ドプタミンデノパミンなど]、血小板凝集抑制剤(オザグレル等)、血栓形成予防・治療薬:血液凝固阻止薬[例、ヘパリンナトリウム,ヘパリンカルシウム,ワルファリンカルシウム(ワーファリン),Xa阻害薬],血栓溶解薬[例、tPA,ウロキナーゼ]、抗血小板薬[例、アスピリン,スルフィンピラゾン(アンツーラン),ジピリダモール(ペルサンチン),チクロピジン(パナルジン),シロスタゾール(プレタール),GPIIb/IIIa拮抗薬(レオプロ)]、抗うつ薬[イミプラミン、クロミプラミン、ノキシプチリン、フェネルジン、塩酸アミトリプチリン、塩酸ノルトリプチリン、アモキサピン,塩酸ミアンセリン、塩酸マプロチリン、スルピリド、マレイン酸アルボキサミン、塩酸トラゾドンなど]、抗てんかん薬[ギャバペンチン、フェニトイン、エトサクシミド、アセタゾラミド、クロルジアゼポキシド、トリメタジオン、カルバマゼピン、フェノバルピタール、プリミドン、スルチアム、パルブロ酸ナトリウム、クロナゼパム、ジアゼパム、ニトラゼパムなど]、抗アレルギー薬[ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、トリペレナミン、メトジラミン、クレミゾール、ジフェニルピラリン、メトキシフェナミン、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、レピリナスト、アンレキサノクス、イブジラスト、ケトチフェン、テルフェナジン、メキタジン、アセラスチン、エピナスチン、塩酸オザグレル、プランルカスト水和物、セラトロダスト、フェキソフェナジン、エバスチン、ブシラミン、オキサトミド、強力ネオミノファーゲンシー、トラネキサム酸、フマル酸ケトチフェンなど]、抗コリン剤(例えば、臭化イプラトロピウム、臭化フルトロピウム、臭化オキシトロピウムなど)、抗パーキンソン薬(ドーパミン、レボドパ等)、抗リウマチ薬、抗炎症剤(例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、ジクロフェナクナトリウム、イブプロフェン、インドメタシン、ロキソプロフェンナトリウム、デキサメタゾンなど)、抗凝血薬および抗血小板薬[クエン酸ナトリウム、活性化プロテインC、組織因子経路阻害剤、アンチトロンビンIII、ダルテパリンナトリウム、アルガトロバン、ガベキサート、オザクレルナトリウム、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム、アルプロスタジル、ペントキシフィリン、チソキナーゼ、ストレプトキナーゼ、ヘバリンなど]、抗凝固療法剤[ジピリダモール(ベルサンチン)、塩酸ジラゼプ(コメリアン)、チクロピジン、クロビドグレル、Xa阻害剤]、抗菌薬[(i)サルファ剤[スルファメチゾール、スルフィソキサゾール、スルファモノメトキシン、スルファメチゾール、サラゾスルファピリジン、スルファジアジン銀など]、(ii)キノリン系抗菌薬[ナリジクス酸、ピペミド酸三水和物、エノキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トシル酸トスフロキサシン、塩酸シプロフロキサン、塩酸ロメフロキサシン、スパルフロキサシン、フレロキサシンなど]、(iii)抗結核薬[イソニアジド、ウタンブトール(塩酸エタンブトール)、パラアミノサリチル酸(パラアミノサリチル酸カルシウム)、ピラジナミド、エチオナミド、プロチオナミド、リファンピシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸カナマイシン、サイクロセリンなど]、(iv)抗抗酸菌薬[ジアフェニルスルホン、リファンピシリンなど]、(v)抗ウイルス薬[イドクスウリジン、アシクロビル、ビタラビン、ガンシクロビルなど]、(vi)抗HIV薬[ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、硫酸インジナビルエタノール付加物、リトナビルなど]、(vii)抗スピロヘータ薬、(viii)抗生物質[塩酸テトラサイクリン、アンピシリン、ピペラシリン、ゲンタマイシン、ジベカシン、カネンドマイシン、リビドマイシン、トブラマイシン、アミカシン、フラジオマイシン、シソマイシン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリン、アンピシリン、ピペラシリン、チカルシリン、セファロチン、セファピリン、セファロリジン、セファクロル、セファレキシン、セフロキサジン、セファドロキシル、セファマンドール、セフォチアム、セフロキシム、セフォチアム、セフォチアムヘキセチル、セフロキシムアキセチル、セフジニル、セフジトレンピボキシル、セフタジジム、セフピラミド、セフスロジン、セフメノキシム、セフポドキシムプロキセチル、セフピロム、セフォゾプラン、セフェピム、セフスロジン、セフメタゾール、セフミノクス、セフォキシチン、セフプペラゾン、ラタモキセフ、フロモキセフ、セファゾリン、セフォタキシム、セフォペラゾン、セフチゾキシム、モキサラクタム、チエナマイシン、スルファゼシン、アズトレオナムまたはそれらの塩、グリセオフルビン、ランカシジン類[ジャーナル・オブ・アンチバイオティックス(J. Antibiotics),38,877−885(1985)]など]セフィキシム、レボフロキサシン]、抗血栓剤(アルガトロバン等)、抗原虫薬[メトロニダゾール、チニダゾール、クエン酸ジエチルカルバマジン、塩酸キニーネ、硫酸キニーネなど]、抗腫瘍薬[6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギロール、ブレオマイシン、メトトレキサート、アクチノマイシンD、マイトマイシンC、ダウノルビシン、アドリアマイシン、ネオカルチノスタチン、シトシンアラビノシド、フルオロウラシル、テトラヒドロフリル−5−フルオロウラシル、ピシバニール、レンチナン、レバミゾール、ベスタチン、アジメキソン、グリチルリチン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンプラスチン、塩酸イリノテカン、シクロフォスファミド、メルファラン、ブスルファン、チオテパ、塩酸プロカルバジン、シスプラチン、アザチオプリン、メルカプトプリン、テガフール、カルモフール、シタラビン、メチルテストステロン、プロピオン酸テストステロン、エナント酸テストステロン、メピチオスタン、ホスフェストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸リュープリン、酢酸ブセレリンなど]、抗真菌薬[(i)ポリエチレン系抗生物質(例、アムホテリシンB、ナイスタチン、トリコマイシン)、(ii)グリセオフルビン、ピロールニトリンなど、(iii)シトシン代謝拮抗薬(例、フルシトシン、(iv)イミダゾール誘導体(例、エコナゾール、クロトリマゾール、硝酸ミコナゾール、ビホナゾール、クロコナゾール)、(v)トリアゾール誘導体(例、フ
ルコナゾール、イトラコナゾール、アゾール系化合物[2−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−4−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニル−3−(2H,4H)−1,2,4−トリアゾロン]、(vi)チオカルバミン酸誘導体(例、トリナフトール)、(vii)エキノカンジン系誘導体(例、カスポファンギン、FK−463、V−エキノカンジン)など]、抗精神病薬[塩酸クロルプロマジン、プロクロルペラジン、トリフロペラジン、塩酸チオリダジン、マレイン酸ペルフェナジン、エナント酸フルフェナジン、マレイン酸プロクロルペラジン、マレイン酸レボメプロマジン、塩酸プロメタジン、ハロペリドール、プロムペリドール、スピペロン、レセルピン、塩酸クロルカプラミン、スルピリド、ゾテピンなど]、抗潰瘍薬[メタクロプロミド、塩酸ヒスチジン、ランソプラゾール、メトクロプラミド、ピレンゼピン、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ウロガストリン、オキセサゼイン、プログルミド、オメプラゾール、スクラルファート、スルピリド、セトラキサート、ゲファルナート、アルジオキサ、テプレノン、プロスタグランジンなど]、抗糖尿病用剤(例えば、ピオグリタゾン、ナフグリニド、ボグリボース、アカルボースなど)、抗肥満薬(マジンドールなど)、抗リューマチ薬など、抗不安薬[ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、クロルジアゼポキシド、メダゼパム、オキサゾラム、クロキサゾラム、クロチアゼパム、プロマゼパム、エチゾラム、フルジアゼパム、ヒドロキシジンなど]、抗不整脈薬:ジソピラミド、リドカイン、硫酸キニジン、酢酸フレカイニド、塩酸メキシレチン、塩酸アミオダロン、およびβ遮断薬、Ca拮抗薬など、抗喘息薬[塩酸イソプレナリン、硫酸サルブタモール、塩酸プロカテロール、硫酸テルブタリン,塩酸トリメトキシノール、塩酸ツロブテロール、硫酸オルシプレナリン、臭化水素酸フェノテロール、塩酸エフェドリン、臭化イプロトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化フルトロピウム、テオフィリン、アミノフィリン、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、レピリナスト、アンレキサノクス、イブジラスト、ケトチフェン、テルフェナジン、メキタジン、アゼラスチン、エピナスチン、塩酸オザグレル、プランルカスト水和物、セラトロダスト、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、プロピオン酸ベクロペタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロカテロール、など]、甲状腺機能低下症治療薬[乾燥甲状腺(チレオイド),レボチロキシンナトリウム(チラージンS),リオチロニジンナトリウム(サイロニン、チロニン);ネフローゼ症候群治療薬:プレドニゾロン(プレドニン),コハク酸プレドニゾロンナトリウム(プレドニン),コハクン酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソル・メドロール),ベタメタゾン(リンデロン)]、高血圧治療薬[(i)交感神経抑制薬[α2刺激薬(例、クロニジン、グアナベンズ、グアンファシン、メチルドパなど)、神経節遮断薬(例、ヘキサメトニウム、トリメタファンなど)、シナプス前遮断剤(例、アルサーオキシロン、ジメチルアミノレセルピナート、レシナミン、レセルピン、シロシンゴピンなど)、ニューロン遮断薬(例、ベタニジン、グアネチジンなど)、α1遮断薬(例、ブナゾシン、ドキサゾシン、プラゾシン、テラゾシン、ウラピジルなど)、β遮断薬(例、プロプラノロール、ナドロール、チモロール、ニプラジロール、ブニトロロール、インデノロール、ペンブトロール、カルテオロール、カルベジロール、ピンドロール、アセブトロール、アテノロール、ピソプロロール、メトプロロール、ラベタロール、アモスラロール、アロチノロールなど)など、(ii)血管拡張薬[カルシウムチャンネル拮抗薬(例、マニジピン、ニカルジピン、ニルバジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ベニジピン、アムロジピン、アラニジピンなど)、フタラジン誘導体(例、ブドララジン、カドララジン、エカラジン、ヒドララジン、トドララジンなど)など]、(iii)ACE阻害薬[アラセプリル、カプトプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、リジノプリル、テモカプリル、トランドラプリル、キナプリル、イミダプリル、ベナゼプリル、ベンリドプリルなど]、(iv)AII拮抗薬[ロサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、フォラサルタンなど]、(v)利尿薬(例えば上記の利尿薬など)]、高血圧治療薬:利尿薬[例、フロセミド(ラシックス),ブメタニド(ルネトロン),アゾセミド(ダイアート)],降圧薬[例、ACE阻害薬、(マレイン酸エナラプリル(レニペース)など)およびCa拮抗薬(マニジピン、アムロジピンなど)、αまたはβ受容体遮断薬など]、高脂血症治療薬[HMG−CoA還元酵素阻害薬(例、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチンなど)、フィブラート系薬剤(例、シンフィブラート、クロフィブラートアルミニウム、クリノフィブラート、フェノフィブラートなど)、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミドなど)、ニコチン酸製剤(例、ニコモール、ニセリトロール、ニコチン酸トコフェロールなど)、多価不飽和脂肪酸誘導体(例、イコサペント酸エチル、ポリエンフォスファチジルコリン、メリナミドなど)、植物ステロール(例、ガンマーオリザノール、ソイステロールなど)、エラスターゼ、デキストラン硫酸ナトリウム、スクワレン合成酵素阻害薬、CETP阻害薬、2−クロロ−3[4−(2−メチル−2−フェニルプロポキシ)フェニル]プロピオン酸エチル[ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレティン(Chem. Pharm. Bull),38,2792−2796(1990)]など]、骨疾患治療薬:カルシウム製剤(例、炭酸カルシウム等)、カルシトニン製剤、活性型ビタミンD製剤(例、アルファカルシドール(アルファロールなど)、カルシトリオール(ロカルトロール)等)、性ホルモン類(例、エストロゲン、エストランジオール等)、ホルモン製剤[例、結合型エストロゲン(プレマリン)など]、イブリフラボン製剤(オステンなど)、ビタミンK、ビタミンK製剤[例、メナテトレノン(グラケー)など]、ビスホスホン酸系製剤(エチドロネートなど)、プロスタグランジンE2、フッ素化合物(例、フッ化ナトリウム等)、骨形成タンパク(BMP)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、トランスフォーミング成長因子(TGF−β)、インスリン様成長因子−1および2(IGF−1、−2)、副甲状腺ホルモン(PTH)、ヨーロッパ出願公開EP−A1−376197号公報,EP−A1−460488号公報およびEP−A1−719782号公報記載の化合物(例、(2R,4S)−(−)−N−[4−(ジエトキシホスホリルメチル)フェニル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−4−メチル−7,8−メチレンジオキシ−5−オキソ−3−ベンゾチエピン−2−カルボキサミド等)など、脂溶性ビタミン薬[(i)ビタミンA類:ビタミンA、ビタミンAおよびパルミチン酸レチノール、(ii)ビタミンD類:ビタミンD、D、D、DおよびD、(iii)ビタミンE類:α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、(iv)ビタミンK類:ビタミンK、K、KおよびK、(v)葉酸(ビタミンM)など]、ビタミン誘導体[ビタミンの各種誘導体、例えば、5,6−トランス−コレカルシフェロール、2,5−ヒドロキシコレカルシフェロール、1−α−ヒドロキシコレカルシフェロールなどのビタミンD誘導体、5,6−トランス−エルゴカルシフェロール等のビタミンD誘導体など]、疾患修飾性抗リウマチ薬および免疫抑制薬[例えば、メソトレキセイト,レフルノミド,プログラフ、スルファサラジン、D−ペニシラミン、経口金剤]、昇圧薬[ドパミン、ドブタミン、デノパミン、ジギトキシン、ジゴキシン、メチルジゴキシン、ラナトシドC、G−ストロファンチンなど]、心筋保護薬:心臓ATP−K用開口薬、Na−H交換阻害薬、エンドセリン拮抗薬、ウロテンシン拮抗薬など、心不全治療薬[強心薬(例、ジギトキシン、ジゴキシン、メチルジゴキシン、ラナトシドC、プロスシラリジンなど)、α、β刺激薬(例、エピネフリン、ノルエピネフリン、イソプロテレノール、ドパミン、ドカルパミン、ドブタミン、デノパミンなど)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、アムリノン、ミルリノン、塩酸オルプリノンなど)カルシウムチャンネル感受性増強薬(例、ピモベンタンなど)、硝酸薬(例、ニトログリセリン、硝酸イソソルビドなど)、ACE阻害薬(例えば上記のACE阻害薬など)、利尿薬(例えば上記の利尿薬など)、カルペリチド、ユビデカレノン、ベスナリノン、アミノフィリンなど]、神経栄養因子、腎不全、腎症治療薬、生物製剤[例えば、モノクロナール抗体(例、抗TNF−α抗体,抗IL−12抗体,抗IL−6抗体,抗ICAM−I抗体,抗CD4抗体等)、可溶性レセプター(例、可溶性TNF−αレセプター等)、タンパク性リガンド(IL−Iリセプターアンタゴニスト等)]、胆汁酸結合樹脂[例、コレスチラミン、コレスチポール等]、胆道疾患治療薬:催胆薬[例、デヒドロコール酸等]、排胆剤[例、硫酸マグネシウム等]など、中枢神経系作用薬:抗不安薬、催眠鎮静薬、麻酔薬、鎮けい薬、自律神経薬、抗パーキンソン薬およびその他の精神神経用薬など、鎮咳・去たん薬[塩酸エフェドリン、塩酸ノスカピン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸イソプロテレノール、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン、アロクラマイド、クロフェラノール、ピコペリダミン、クロペラスチン、プロトキロール、イソプロテレノール、サルブタモール、テルブタリン、オキシメテバノール、塩酸モルヒネ、臭化水素酸デキストロメトルファン、塩酸オキシコドン、リン酸ジメモルファン、ヒベンズ酸チペピジン、クエン酸ペントキシベリン、塩酸クロフェダノール、ベンゾナテート、グアイフェネシン、塩酸ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール、アセチルシステイン、塩酸エチルシステイン、カルボシステインなど]、鎮静薬[塩酸クロルプロマジン、硫酸アトロピン、フェノバルビタール、バルビタール、アモバルビタール、ペントバルビタール、チオペンタールナトリウム、チアミラールナトリウム、ニトラゼパム、エスタゾラム、フルラザパム、ハロキサゾラム、トリアゾラム、フルニトラゼパム、ブロムワレリル尿素、抱水クロラール、トリクロホスナトリウムなど]、鎮痛剤および消炎剤[例えば、中枢性鎮痛剤(例、モルフィン,コデイン、ペンタゾシン等)、ステロイド剤(例、プレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン等)、消炎酵素剤(例、ブロメライン、リゾチーム、プロクターゼ等)]、糖尿病治療薬[スルホニル尿素剤(例、トルブタミド、クロルプロパミド、グリクロピラミド、アセトヘキサミド、トラザミド、グリベンクラミド、グリブゾールなど),ビグアナイド剤(例、塩酸メトホルミン、塩酸プホルミンなど)、α−グルコシダーゼ阻害薬(例、ボグリボース、アカルボースなど)、インスリン抵抗性改善薬(例、ピオグリタゾン、トログリタゾンなど)、インスリン、グルカゴン,糖尿病性合併症治療薬(例、エパルレスタット、チオクト酸など)、アクトス、ロジグリタゾン、キネダック、ベンフィル、ヒューマリン、オイグルコン、グリミクロン、ダオニール,ノボリン,モノタード,インシュリン類、グルコバイ、ジメリン、ラスチノン、バシルコン、デアメリンS、イスジリン酸など]、脳機能賦活薬(例、イデベノン、ビンポセチン等)、泌尿器・男性性器疾患治療薬:[例、前立腺肥大症治療薬(塩酸タムスロシン、塩酸プラゾシン、酢酸クロ
ムマジノンなど)、前立腺がん治療薬(酢酸リュープロレリン、酢酸ゴセレリン、酢酸クロルマジノンなど)]など、非ステロイド性抗炎症薬[アセトアミノフェン、フェナセチン、エテンザミド、スルピリン、アンチピリン、ミグレニン、アスピリン、メフェナム酸、フルフェナム酸、ジクロフェナックナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、フルルピプロフェン、フェンブフェン、プラノプロフェン、フロクタフェニン、エピリゾール、塩酸チアラミド、ザルトプロフェン、メシル酸ガベキサート、メシル酸カモスタット、ウリナスタチン、コルヒチン、プロベネジド、スルフィンピラゾン、ベンズプロマロン、アロプリノール、金チオリンゴ酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、塩酸モルヒネ、サリチル酸、アトロピン、スコポラミン、モルヒネ、ペチジン、レボルファイノール、ケトプロフェン、ナプロキセン、オキシモルフォンまたはその塩など]、頻尿・尿失禁治療薬[塩酸フラボキサートなど]、不安定プラーグ安定化薬[MMP阻害薬、キマーゼ阻害薬など]、不整脈治療薬[ナトリウムチャンネル遮断薬(例、キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド、アジマリン、シベンゾリン、リドカイン、ジフェニルヒダントイン、メキシレチン、プロパフェノン、フレカイニド、ピルジカイニド、フェニトインなど)、β遮断薬(例、プロプラノロール、アルプレノロール、プフェトロール、オクスプレノロール、アテノール、アセプトロール、メトプロロール、ピソプロロール、ピンドロール、カルテオロール、アロチロールなど)、カリウムチャンネル遮断薬(例、アミオダロンなど)、カルシウムチェンネル遮断薬(例、ベラパミル、ジルチアゼムなど)など]、婦人科疾患治療薬:[例、更年期障害治療薬(結合型エストロゲン、エストラジオール、エナント酸テストステロン、吉草酸エストラジオールなど)、乳癌治療薬(クエン酸タモキシフェンなど)、子宮内膜症・子宮筋腫治療薬(酢酸リュープロレリン、ダナゾールなど)]など、麻酔薬[a.局所麻酔薬[塩酸コカイン、塩酸プロカイン、リドカイン、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸メピバカイン、塩酸ブピバカイン、塩酸オキシブプロカイン、アミノ安息香酸エチル、オキセサゼイン]など]、b.全身麻酔薬[(i)吸入麻酔薬(例、エーテル、ハロタン、亜酸化窒素、インフルラン、エンフルラン)、(ii)静脈麻酔薬(例、塩酸ケタミン、ドロペリドール、チオペンタールナトリウム、チアミラールナトリウム、ペントバルビタール)など]]、麻酔拮抗薬[レバロルファン、ナロルフィン、ナロキソンまたはその塩など]、慢性心不全治療薬:強心薬[例、強心配糖体(ジゴキシンなど)、β受容体刺激薬(デノパミンおよびドブタミンなどのカテコラミン製剤)およびPDE阻害薬など]、利尿薬[例、フロセミド(ラシックス)、スピロノラクトン(アルダクトン)、ブメタミド(ルネトロン)、アゾセミド(ダイアート)など]、ACE阻害薬、[例、マレイン酸エナラプリル(レニベース)など]、Ca拮抗薬[例、アムロジピン、マニジピンなど]およびβ受容体遮断薬など、免疫調節薬[シクロスポリン、タクロリムス、グスペリムス、アザチオプリン、抗リンパ血清、乾燥スルホ化免疫グロブリン、エリスロポイエチン、コロニー刺激因子、インターロイキン、インターフェロンなど]、利尿薬[サイアザイド系利尿薬(ベンチルヒドロクロロチアジド、シクロベンチアジド、エチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチクロチアジド、ペンフルチアジド、ポリチアジド、トリクロルメチアジドなど)、ループ利尿薬(クロルタリドン、クロフェナミド、インダパミド、メフルジド、メチクラン、ソトラゾン、トリバミド、キネタゾン、メトラゾン、フロセミド、メフルシドなど)、カリウム保持性利尿薬(スピロノラクトン、トリアムテレンなど)]、勃起不全薬(バイアグラ、アポモルフィンなど)などが挙げられる。
これらの薬物は、別々にあるいは同時に、薬理学的に許容されうる担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと混合して製剤化し、経口的にまたは非経口的に投与することができる。薬物を別々に製剤化する場合、別々に製剤化したものを使用時に希釈剤などを用いて混合して投与することができるが、別々に製剤化した個々の製剤を、同時に、あるいは時間差をおいて別々に、同一対象に投与してもよい。別々に製剤化したものを使用時に希釈剤などを用いて混合して投与するためのキット製品(例えば、粉末状の個々の薬物を含有するアンプルと2種以上の薬物を使用時に混合して溶解するための希釈剤などを含有する注射用キットなど)、別々に製剤化した個々の製剤を、同時に、あるいは時間差をおいて別々に、同一対象に投与するためのキット製品(例えば、個々の薬物を含有する錠剤を同一または別々の袋に入れ、必要に応じ、薬物を投与する時間の記載欄を設けた、2種以上の錠剤を同時にあるいは時間差をおいて別々に投与するための錠剤用キットなど)なども本発明の医薬組成物に含まれる。
本発明の医薬組成物の投与量は、投与対象、投与対象の年令および体重、症状、投与時間、投与方法、剤型などのより、適宜選択することができる。
ある特定の患者の投与量は、年令、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与方法、排泄速度、患者のその時に治療を行なっている病状の程度に応じ、それらあるいはその他の要因を考慮して決められる。
上記医薬組成物をAIDS予防治療剤およびAIDSの病態進行抑制剤として用いる場合の投与量は、患者の状態や体重、投与の方法により異なるが、経口投与の場合、成人(体重50kg)1人当り活性成分[式(I)で表される化合物]として、約5から1000mg、好ましくは約10から600mgであり、さらに好ましくは約10ないし300mgであり、とりわけ好ましくは約15ないし150mgであり、1日当たり1回または2から3回にわけて投与される。
上記医薬組成物を心臓、腎臓、肝臓、骨髄などの臓器を移植する場合の移植片対宿主病および/または拒絶反応の予防・治療剤として用いる場合は、移植の3日前から投与され、移植後においても連続的に投与される。本発明の医薬組成物の1日あたりの投与量は、患者の状態や体重、投与の方法により異なるが、経口投与の場合成人(体重50kg)1人当たり活性成分[式(I)で表される化合物]として、約5から1000mg、好ましくは約10から600mgであり、さらに好ましくは約10ないし300mgであり、とりわけ好ましくは約15ないし150mgであり、1日当たり1回または2から3回にわけて投与される。また、この場合、他の臓器移植時における移植片対宿主病および/または拒絶反応の抑制剤と組み合わせて用いてもよい。上記式(I)で表される化合物またはその塩と組み合わせて用いられる、臓器移植時における移植片対宿主病および/または拒絶反応の抑制剤の具体的な例としては、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ステロイド、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル、ミゾリビンなどが挙げられる。これらの薬剤を組み合わせて用いる場合に、1つの薬剤がその他の薬剤の代謝に影響を及ぼすときには、各薬剤の投与量は適宜調整されるが、一般的には、各薬剤の単剤投与の時の投与量が用いられる。
上記式(I)で表される化合物またはその塩を臓器移植時における移植片対宿主病および/または拒絶反応の抑制剤以外の対象疾患に用いる場合の1日当たりの投与量は、対象疾患の種類、患者の状態や体重、投与の方法により異なるが、経口投与の場合成人(体重50kg)1人当たり活性成分[式(I)で表される化合物]として約5から1000mg、好ましくは約10から600mgであり、さらに好ましくは約10ないし300mgであり、とりわけ好ましくは約15ないし150mgであり、1日当たり1を1回または2から3回にわけて投与する。また、他の薬剤とを組み合わせて用いる場合、他の薬剤の投与量は、例えば通常の投与量の約1/200ないし1/2以上、約2ないし3倍以下の範囲で適宜選択される。さらに、2種またはそれ以上の薬剤を組み合わせて用いる場合に、ある1つの薬剤がその他の薬剤の代謝に影響を及ぼすときには、各薬剤の投与量は適宜調整されるが、一般的には、各薬剤の単剤投与の時の投与量が用いられる。
また、上記式(I)で表される化合物またはその塩は、輸血用血液や血液製剤に含有もしくは組み合わせて用いることもできる。輸血用血液または血液製剤は通常複数の人から取り出した血液を混合して製造されるが、その中には、HIVウィルスに感染している細胞と感染していない細胞が混在している場合があり、この場合、感染していない細胞に感染する恐れがある。本発明の式(I)で示される化合物を配合しておけばこれらのウィルスの感染および増殖を防止または抑制することができる。特に血液製剤を保存する際に式(I)で示される化合物を配合しておくことはウィルスの感染および増殖を防止または抑制するために有効である。また、HIVウイルスが混入している輸血用血液または血液製剤を投与した場合、その中に式(I)で示される化合物を配合しておくことにより、輸血用血液または血液製剤の投与を受けた人の体内でHIVが感染および増殖することを防止できる。例えば、輸血時および血液製剤使用時におけるHIV感染症の予防として成人(体重約60kg)に経口投与する場合、通常1回量としてCCR拮抗薬として約0.02ないし50mg/kg、好ましくは0.05ないし30mg/kg、さらに好ましくは0.1ないし10mg/kg程度であり、これらの服用量を1日約1ないし約3回程度投与のが望ましい。当然ながら、これらの用量範囲は1日投与量を分割するために必要な単位ベースで調節できるが、上記のように用量は疾患の性質および程度、患者の年令、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与方法、排泄速度、それらあるいはその他の要因を考慮して決められる。この場合の投与方法も適宜選択することができ、輸血前または血液製剤使用前に輸血する血液または血液製剤に上記本発明のHIV感染症予防剤を直接加えてもよい。その際には直前ないし24時間前、好ましくは直前ないし12時間前、さらに好ましくは直前ないし6時間前に混合するのが望ましい。
輸血時または血液製剤使用時に輸血する血液または血液製剤とは別に本発明のHIV感染症予防剤を投与する場合には輸血または血液製剤使用1時間前ないし同時に投与するのが望ましく、さらに好ましくは1日1ないし3回4週間投与を続けるのが望ましい。
さらに、式(I)で表される化合物またはその塩は、逆転写酵素阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤とを組み合わせて用いる場合、逆転写酵素阻害剤またはプロテアーゼ阻害剤の投与量は、例えば、通常の投与量の約1/200ないし1/2以上、約2ないし3倍以下の範囲で適宜選択される。
代表的な逆転写酵素阻害剤およびプロテアーゼ阻害剤の通常の投与量は例えば以下に示すとおりである。
ジドブジン:100mg
ジダノシン:125ないし200mg
ザルシタビン:0.75mg
ラミブジン:150mg
スタブジン:30ないし40mg
サキナビル:600mg
リトナビル:600mg
インジナビル:800mg
ネルフィナビル:750mg
また、式(I)で表される化合物またはその塩と逆転写酵素阻害剤および/またはロテアーゼ阻害剤とを組み合わせて用いる場合の具体的な実施態様を以下に示す。
(i)成人(体重50Kg)1人当たり、式(I)で表される化合物またはその塩約10ないし300mgを、ジドブジン約50ないし200mgと併用の形態で、同一対象に投与する。個々の薬物は、それぞれ同時に投与してもよく、また12時間以内の時間差をおいて投与してもよい。
(ii)成人(体重50Kg)1人当たり、式(I)で表される化合物またはその塩約10ないし300mgを、サキナビル約300ないし1200mgと併用の形態で、同一対象に投与する。個々の薬物は、それぞれ同時に投与してもよく、また12時間以内の時間差をおいて投与してもよい。
以下に実施例、参考例、実験例および製剤例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1(化合物1の製造)
(S)−4−(((1−プロピルイミダゾール−5−イル)メチル)スルフィニル)アニリン・ジ−P−トルオイル−D−酒石酸塩・一水和物(479mg)を酢酸エチル(5ml)、1N塩酸(2.44ml)に溶解した後分液した。水層に25%炭酸カリウム水溶液(2.44ml)を加えた後2−プロパノール−酢酸エチル(1:4)で2回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた後減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣にテトラヒドロフランを加えた後、再度減圧下で溶媒を留去し(S)−4−(((1−プロピルイミダゾール−5−イル)メチル)スルフィニル)アニリンを得た。3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸(250mg)のジクロロメタン(10ml)溶液にDMFを一滴加えた後、0℃において塩化オキサリル(0.063ml)を加えた。室温に戻して窒素雰囲気下30分撹拌した後、この溶液を(S)−4−(((1−プロピルイミダゾール−5−イル)メチル)スルフィニル)アニリン、ピリジン(1.16ml)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、0℃、窒素雰囲気下において滴下した。室温に戻して終夜撹拌した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗った後硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去した後、塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→メタノール:酢酸エチル=3:100)で分離精製し、黄色のアモルファスとして(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド(294mg)(化合物1)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.90-0.96 (12H, m), 1.33-1.46 (2H, m), 1.50-1.76 (6H, m), 2.20-2.35 (1H, m), 2.58-2.67 (2H, m), 3.30-3.50 (2H, m), 3.55 (2H, t, J=6.9 Hz), 3.58-3.63 (2H, m), 3.76-3.82 (4H, m), 4.00 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.09-4.17 (3H, m), 6.54 (1H, s), 6.97 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.34 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.40 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.42-7.44 (2H, m), 7.55 (1H, s), 7.75 (2H, d, J=8.4 Hz), 8.15 (1H, s), 8.30 (1H, d, J=2.7 Hz).
元素分析 C40H51N5O4S・0.5H2O Calcd. C, 67.96 ; H, 7.41 ; N, 9.91 ; Found. C, 68.08 ; H, 7.29 ; N, 9.72.
〔α〕D=-131.7°(C=0.381% in ethanol)
実施例2(化合物2の製造)
(S)−4−(((1−プロピルイミダゾール−5−イル)メチル)スルフィニル)アニリン・ジ−P−トルオイル−D−酒石酸塩・一水和物(495mg)を酢酸エチル(5ml)、1N塩酸(2.52ml)に溶解した後分液した。水層に25%炭酸カリウム水溶液(2.52ml)を加えた後2−プロパノール−酢酸エチル(1:4)で2回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた後減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣にテトラヒドロフランを加えた後、再度減圧下で溶媒を留去し(S)−4−(((1−プロピルイミダゾール−5−イル)メチル)スルフィニル)アニリンを得た。3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸(250mg)のジクロロメタン(10ml)溶液にDMFを一滴加えた後、0℃において塩化オキサリル(0.065ml)を加えた。室温に戻して窒素雰囲気下30分撹拌した後、この溶液を(S)−4−(((1−プロピルイミダゾール−5−イル)メチル)スルフィニル)アニリン、ピリジン(1.2ml)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、0℃、窒素雰囲気下において滴下した。室温に戻して終夜撹拌した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗った後硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去した後、塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→メタノール:酢酸エチル=3:100)で分離精製し、黄色のアモルファスとして(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド(310mg)(化合物2)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.87-0.99 (9H, m), 1.33-1.46 (2H, m), 1.56-1.75 (8H, m), 2.60-2.70 (2H, m), 3.35-3.70 (6H, m), 3.76-3.82 (4H, m), 4.01 (1H, d, J=14.1 Hz), 4.09-4.17 (3H, m), 6.53 (1H, s), 6.97 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.35-7.52 (7H, m), 7.75 (2H, d, J=9.0 Hz), 8.24 (1H, s), 8.32 (1H, d, J=2.4 Hz).
元素分析 C39H49N5O4S・0.5H2O Calcd. C, 67.60 ; H, 7.27 ; N, 10.11 ; Found. C, 67.67 ; H, 7.22 ; N, 9.92.
〔α〕D=-133.4°(C=0.321% in ethanol).
実施例3(化合物3の製造)
(S)−4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]アニリン・ジ−p−トルオイル−D−酒石酸塩1水和物(494mg)を酢酸エチル(5ml)、1N塩酸(2.52ml)に溶解した後分液した。水層に25%炭酸カリウム水溶液(2.52ml)を加えた後2−プロパノール−酢酸エチル(1:4)で2回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた後減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣にテトラヒドロフランを加えた後、再度減圧下で溶媒を留去し(S)−4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]アニリンを得た。3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボン酸(250mg)のジクロロメタン(10ml)溶液にDMFを一滴加えた後、0℃において塩化オキサリル(0.065ml)を加えた。室温に戻して窒素雰囲気下30分撹拌した後、この溶液を(S)−4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]アニリン、ピリジン(1.2ml)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、0℃、窒素雰囲気下において滴下した。室温に戻して終夜撹拌した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗った後硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去した後、塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→メタノール:酢酸エチル=1:20)で分離精製し、黄色のアモルファスとして(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボキサミド(199mg)(化合物3)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.88-0.97 (12H, m), 1.33-1.46 (2H, m), 1.56-1.76 (4H, m), 2.10-2.20 (1H, m), 2.90-3.00 (2H, m), 3.49-3.58 (4H, m), 3.62 (2H, d, J=7.5 Hz), 3.77-3.83 (4H, m), 4.01 (1H, d, J=14.1 Hz), 4.08-4.18 (3H, m), 6.54 (1H, s), 7.00 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.30-7.36 (3H, m), 7.43-7.46 (3H, m), 7.69 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.74 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.91 (1H, s), 8.34 (1H, d, J=2.4 Hz).
元素分析 C39H49N5O4S・0.5H2O Calcd. C, 67.60 ; H, 7.27 ; N, 10.10 ; Found. C, 67.50 ; H, 7.22 ; N, 9.97.
[α]D=-133.1°(C=0.251% in ethanol)
実施例4(化合物4の製造)
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボン酸(130mg)のジクロロメタン(10ml)溶液にDMFを1滴加えた。次いで塩化オキサリル(0.034ml)を加えた後、窒素雰囲気下で1時間撹拌した。この溶液を4−[[N−メチル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]アニリン(85mg)のピリジン(10ml)溶液に0℃、窒素雰囲気下において滴下した。室温、窒素雰囲気下において終夜撹拌した後水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗い硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去して得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:酢酸エチル=1:8)で精製し黄色のアモルファスとして3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−N−[4−[[メチル(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]メチル]フェニル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボキサミド(167mg)(化合物4)を得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ 0.91-0.97 (9H, m), 1.33-1.50 (2H, m), 1.55-1.80 (6H, m), 2.05-2.25 (4H, m), 2.60-2.70 (1H, m), 2.90-3.00 (2H, m), 3.33-3.45 (2H, m), 3.49-3.63 (8H, m), 3.81 (2H, t, J=5.1 Hz), 4.00-4.10 (2H, m), 4.16 (2H, t, J=5.1 Hz), 7.00 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.26-7.32 (3H, m), 7.43-7.54 (5H, m), 7.69 (1H, d, J=2.1 Hz), 8.33 (1H, d, J=2.1 Hz).
元素分析 C39H52N4O4・0.25H2O Calcd. C, 72.58 ; H, 8.20 ; N, 8.68 ; Found. C, 72.48 ; H, 8.47 ; N, 8.44.
参考例1
N−イソブチル−2−ピペリドン(1.13g)にメタンスルホン酸水溶液(2.8g/3.8ml)を加えて120℃で2日間還流した。室温に戻した後、炭酸ナトリウム(1.55g)をゆっくりと加えた。この溶液を5−ブロモ−2−クロロニコチンアルデヒド(1.0g)、炭酸ナトリウム(1.25g)のDMSO(10ml)懸濁液に90℃において滴下し、そのまま2時間攪拌した。0℃に冷却して水を加えた後、1N塩酸(20ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗って硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を減圧下で留去した。そのままDMF(20ml)に溶かした後、炭酸カリウム(1.25g)、ヨードメタン(0.57ml)を加えて、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗って硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、黄色の油状物として5−[(5−ブロモ−3−ホルミルピリジン−2−イル)(イソブチル)アミノ]ペンタン酸メチル(867mg)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.82 (6H, d, J=6.6 Hz), 1.50-1.70 (4H, m), 1.92-2.05 (1H, m), 2.29 (2H, t, J=6.9 Hz), 3.28 (2H, d, J=7.5 Hz), 3.46 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.65 (3H, s), 8.00 (1H, d, J=2.7 Hz), 8.30 (1H, d, J=2.7 Hz), 9.88 (1H, s).
参考例2
5−[(5−ブロモ−3−ホルミルピリジン−2−イル)(イソブチル)アミノ]ペンタン酸メチル(840mg)の炭酸ジメチル(20ml)溶液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(874mg)を加え窒素雰囲気下、65℃で3時間加熱した。室温に戻して水を加えた後酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し得られた残渣をヘキサン−酢酸エチルで洗って黄色の結晶として3−ブロモ−10−イソブチル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸メチル(741mg)を得た。
m.p. 79.5-80.5 ℃
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.90 (6H, d, J=6.9 Hz), 1.30-1.50 (2H, m), 2.16-2.25 (1H, m), 2.45-2.65 (2H, m), 3.20-3.55 (4H, m), 3.78 (3H, s), 7.38 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.62 (1H, s), 8.02 (1H, d, J=2.4 Hz).
元素分析 C16H21N2O2Br Calcd. C, 54.40 ; H, 5.99 ; N, 7.93 ; Found. C, 54.30 ; H, 6.00 ; N, 7.73.
参考例3
3−ブロモ−10−イソブチル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸メチル(690mg)、4−(2−ブトキシエトキシ)フェニルホウ酸(605mg)、炭酸カリウム(702mg)のトルエン(15ml)、エタノール(1.5ml)、水(1.5ml)の懸濁液をアルゴン雰囲気下で30分攪拌した後テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(113mg)を加えてアルゴン雰囲気下、115℃で5時間加熱した。放冷した後水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し黄色の油状物として3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸メチル(723mg)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.91-0.95 (9H, m), 1.33-1.66 (6H, m), 2.23-2.32 (1H, m), 2.50-2.65 (2H, m), 3.35-3.45 (2H, m), 3.50-3.57 (4H, m), 3.78-3.81 (5H, m), 4.15 (2H, t, J=4.8 Hz), 6.97 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.41 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.50 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.82 (1H, s), 8.29 (1H, d, J=2.4 Hz).
参考例4
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸メチル(700mg)のTHF(24ml)、メタノール(24ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(6ml)を加えて、90℃で3時間加熱した。0℃に冷却した後水を加え、1N塩酸で中和した。酢酸エチルで抽出して有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し得られた残渣をヘキサンで洗って、黄色の結晶として3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸(634mg)を得た。
m.p. 135.0-136.0 ℃
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.88-0.95 (9H, m), 1.33-1.66 (6H, m), 2.20-2.38 (1H, m), 2.55-2.65 (2H, m), 3.30-3.45 (6H, m), 3.80 (2H, t, J=4.8 Hz), 4.15 (2H, t, J=4.8 Hz), 6.98 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.42 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.52 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.94 (1H, s), 8.31 (1H, d, J=2.4 Hz).
元素分析 C27H36N2O4 Calcd. C, 71.65 ; H, 8.02 ; N, 6.19 ; Found. C, 71.87 ; H, 8.17 ; N, 6.13.
参考例5
N−プロピル−2−ピペリドン(1.92g)に4N水酸化ナトリウム水溶液(6.8ml)を加えて115℃で5時間還流した。0℃において濃塩酸(2.27ml)を加えて中和した後、炭酸ナトリウム(2.88g)、水(11.5ml)、DMSO(18.2ml)を加えた。90℃に加熱した後、5−ブロモ−2−クロロニコチンアルデヒド(1.5g)のDMSO(23ml)溶液を滴下し、そのまま2時間攪拌した。0℃に冷却して水を加えた後、6N塩酸(9ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で留去した。そのままDMF(50ml)に溶かした後、炭酸カリウム(2.31g)、ヨードメタン(1.04ml)を加えて、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗って硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、黄色の油状物として5−[(5−ブロモ−3−ホルミルピリジン−2−イル)(プロピル)アミノ]ペンタン酸メチル(909mg)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.86 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.60-1.69 (6H, m), 2.32 (2H, t, J=6.9 Hz), 3.34-3.39 (2H, m), 3.46 (2H, t, J=6.9 Hz), 3.66 (3H, s), 8.03 (1H, d, J=2.7 Hz), 8.31 (1H, d, J=2.7 Hz), 9.88 (1H, s).
参考例6
5−[(5−ブロモ−3−ホルミルピリジン−2−イル)(プロピル)アミノ]ペンタン酸メチル(880mg)の炭酸ジメチル(20ml)溶液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(951mg)を加え窒素雰囲気下、65℃で6時間加熱した。室温に戻して水を加えた後酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、黄色の油状物として3−ブロモ−10−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸メチル(835mg)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.92 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.40-1.70 (4H, m), 2.40-2.65 (2H, m), 3.30-3.60 (4H, m), 3.78 (3H, s), 7.40 (1H, d, J=2.7 Hz), 7.61 (1H, s), 8.06 (1H, d, J=2.7 Hz).
参考例7
3−ブロモ−10−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸メチル(820mg)、4−(2−ブトキシエトキシ)フェニルホウ酸(748mg)、炭酸カリウム(868mg)のトルエン(15ml)、エタノール(1.5ml)、水(1.5ml)の懸濁液をアルゴン雰囲気下で30分攪拌した後テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(140mg)を加えてアルゴン雰囲気下、115℃で6時間加熱した。放冷した後水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し黄色の油状物として3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸メチル(870mg)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.91-0.98 (6H, m), 1.33-1.73 (8H, m), 2.50-2.70 (2H, m), 3.35-3.60 (6H, m), 3.78-3.82 (5H, m), 4.15 (2H, t, J=4.8 Hz), 6.97 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.41 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.51 (1H, d, J=2.7 Hz), 7.79 (1H, s), 8.31 (1H, d, J=2.7 Hz).
参考例8
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸メチル(850mg)のTHF(30ml)、メタノール(30ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(7.5ml)を加えて、90℃で3時間加熱した。0℃に冷却した後水を加え、1N塩酸で中和した。酢酸エチルで抽出して有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し得られた残渣をヘキサンで洗って、黄色の結晶として3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボン酸(739mg)を得た。
m.p. 123.0-125.0 ℃
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.90-0.99 (6H, m), 1.33-1.73 (8H, m), 2.55-2.65 (2H, m), 3.35-3.60 (6H, m), 3.80 (2H, t, J=5.1 Hz), 4.15 (2H, t, J=5.1 Hz), 6.98 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.41 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.52 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.91 (1H, s), 8.33 (1H, d, J=2.4 Hz).
元素分析 C26H34N2O4 Calcd. C, 71.21 ; H, 7.81 ; N, 6.39 ; Found. C, 71.17 ; H, 7.90 ; N, 6.10.
参考例9
チオシアン酸カリウム(119.2g)、ジヒドロキシアセトン二量体(73.9g)、プロピルアミン塩酸塩(100g)の混合物を酢酸(89ml)、1−ブタノール(590ml)の混合溶液に少しずつ加えた。室温で1日撹拌した後、水(118ml)を加えて30分撹拌した。析出した固体を濾取し、さらに水(180ml)で2回、ヘキサンで1回洗った。得られた固体を減圧下で乾燥し、無色の結晶として5−ヒドロキシメチル−2−メルカプト−1−プロピルイミダゾール(71.2g)を得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ 0.87 (3H, t, J=7.4 Hz), 1.61-1.79 (2H, m), 3.91 (2H, t, J=7.4 Hz), 4.32 (2H, s), 5.26 (1H, br), 6.79 (1H, s), 11.95 (1H, s).
元素分析 C7H12N2OS・0.25H2O Calcd. C, 47.57 ; H, 7.13 ; N, 15.85 ; Found. C, 47.22 ; H, 6.94 ; N, 15.99.
参考例10
5.0M硝酸(370ml)に亜硝酸ナトリウム(1.14g)を加えた後、0℃において5−ヒドロキシメチル−2−メルカプト−1−プロピルイミダゾール(71.0g)を少しずつ加えた。室温に戻して2時間攪拌した後、水(200ml)を加えた。0℃において炭酸カリウムを加えて中和した後、減圧下で溶媒を留去した。エタノールを加えて不溶物を濾去した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた残渣にメタノール−酢酸エチルを加えた後、塩基性シリカゲルを加えた。この混合物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−酢酸エチル=1:8)によって精製し、得られた固体をジイソプロピルエーテル−酢酸エチルから再結晶して、褐色の結晶として5−ヒドロキシメチル−1−プロピルイミダゾール(33.6g)を得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ 0.96 (3H, t, J=7.4 Hz), 1.76-1.94 (2H, m), 3.97 (2H, t, J=7.2 Hz), 4.63 (2H, s), 6.97 (1H, s), 7.48 (1H, s).
参考例11
5−ヒドロキシメチル−1−プロピルイミダゾール(33.0g)に塩化チオニル(80ml)を0℃において少しずつ加えた後、窒素雰囲気下、90℃で30分加熱した。室温に戻した後、溶媒を減圧下で留去して得られた残渣を、メタノールに溶かして再度減圧下で溶媒を留去した。得られた固体を酢酸エチルから再結晶して、無色の結晶として5−クロロメチル−1−プロピルイミダゾール塩酸塩(43.8g)を得た。
1H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ 0.92 (3H, t, J=7.4 Hz), 1.84-1.95 (2H, m), 4.18 (2H, t, J=7.2 Hz), 5.04 (2H, s), 7.82 (1H, s), 9.24 (1H, s).
参考例12
4−アミノチオフェノール(2.5g)を水(2.5ml)およびイソプロパノール(10ml)に溶解し、トリエチルアミン(5.5ml)を加えた後、−15〜−10℃に冷却した。5−(クロロメチル)−1−プロピル−1H−イミダゾール塩酸塩(3.9g)の水(2.5ml)溶液を−15〜−10℃で滴下し、同温度で1時間撹拌した。イソプロパノールを減圧留去した後、メチルイソブチルケトン(25ml)を加え、有機層を水で洗浄した。有機層に活性炭(0.1g)を加え、室温で10分間撹拌した。有機層を濃縮し、メチルイソブチルケトン(30ml)に溶解した。別にジ−p−トルオイル−(D)−酒石酸(7.7g)をトルエン(90ml)、メチルイソブチルケトン(60ml)の混液に溶解し、水(3.6ml)を加えた。ついで上記のメチルイソブチルケトン溶液を2時間かけてゆっくり滴下した。1時間撹拌した後、30%過酸化水素水(6.8g)を加え、室温で24時間撹拌した。メタノール(30ml)を加え、50℃で8時間撹拌した。水(30ml)を加え、室温で5時間撹拌した。析出した結晶を濾取し、水(30ml)で洗浄して、(−)−4−{[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル}フェニルアミン・ジ−p−トルオイル−D−酒石酸塩・1水和物(7.1g)を得た。
m.p. 134-136 ℃
参考例13
N−イソブチル−2−ピロリドン(1.28g)にメタンスルホン酸水溶液(3.5g/4.7ml)を加えて130℃で3日間還流した。室温に戻した後、炭酸ナトリウム(1.92g)をゆっくりと加えた。この溶液を5−ブロモ−2−クロロニコチンアルデヒド(1.0g)、炭酸ナトリウム(1.56g)のDMSO(13ml)懸濁液に90℃において滴下し、そのまま4時間攪拌した。0℃に冷却して水を加えた後、6N塩酸(5ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗って硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を減圧下で留去した。そのままDMF(20ml)に溶かした後、炭酸カリウム(1.25g)、ヨードメタン(0.57ml)を加えて、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗って硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1→ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、黄色の油状物として4−[(5−ブロモ−3−ホルミルピリジン−2−イル)(イソブチル)アミノ]ブタン酸メチル(763mg)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.82 (6H, d, J=6.6 Hz), 1.88-2.04 (3H, m), 2.27 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.28 (2H, d, J=7.5 Hz), 3.51 (2H, t, J=7.5 Hz), 3.64 (3H, s), 8.02 (1H, d, J=2.7 Hz), 8.32 (1H, d, J=2.7 Hz), 9.89 (1H, s).
参考例14
4−[(5−ブロモ−3−ホルミルピリジン−2−イル)(イソブチル)アミノ]ブタン酸メチル(750mg)の炭酸ジメチル(20ml)溶液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(810mg)を加え窒素雰囲気下、50℃で2時間加熱した。室温に戻して水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し黄色の油状物として3−ブロモ−9−イソブチル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(654mg)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.90 (6H, d, J=6.6 Hz), 2.01-2.13 (1H, m), 2.83 (2H, t, J=3.9 Hz), 3.38 (2H, t, J=4.5 Hz), 3.52 (2H, d, J=7.5 Hz), 3.80 (3H, s), 7.46 (1H, s), 7.61 (1H, d, J=2.4 Hz), 8.08 (1H, d, J=2.4 Hz).
参考例15
3−ブロモ−9−イソブチル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(640mg)、4−(2−ブトキシエトキシ)フェニルホウ酸(583mg)、炭酸カリウム(678mg)のトルエン(15ml)、エタノール(1.5ml)、水(1.5ml)の懸濁液をアルゴン雰囲気下で30分攪拌後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(110mg)を加えてアルゴン雰囲気下、115℃で6時間加熱した。放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し黄色の油状物として3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(740mg)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.91-0.96 (9H, m), 1.30-1.45 (2H, m), 1.55-1.70 (2H, m), 2.05-2.20 (1H, m), 2.86 (2H, t, J=4.5 Hz), 3.44 (2H, t, J=5.1 Hz), 3.55 (2H, t, J=6.3 Hz), 3.60 (2H, d, J=7.2 Hz), 3.79-3.82 (5H, m), 4.16 (2H, t, J=4.8 Hz), 6.99 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.44 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.65 (1H, s), 7.70 (1H, d, J=2.4 Hz), 8.32 (1H, d, J=2.4 Hz).
参考例16
3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(720mg)のTHF(25ml)、メタノール(25ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(6.4ml)を加えて、90℃で3時間加熱した。0℃に冷却後、水を加え1N塩酸で中和した。酢酸エチルで抽出して有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し、得られた残渣をヘキサンで洗って、黄色の結晶として3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−9−イソブチル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリド[2,3−b]アゼピン−6−カルボン酸(654mg)を得た。
m.p. 114.0-116.0 ℃
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.86-0.96 (9H, m), 1.34-1.46 (2H, m), 1.57-1.66 (2H, m), 2.05-2.20 (1H, m), 2.83-2.93 (2H, m), 3.45-3.48 (2H, m), 3.55 (2H, t, J=6.6 Hz), 3.62 (2H, d, J=7.5 Hz), 3.81 (2H, t, J=5.1 Hz), 4.16 (2H, t, J=5.1 Hz), 7.00 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.44 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.71 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.75 (1H, s), 8.35 (1H, d, J=2.4 Hz).
元素分析 C26H34N2O4 Calcd. C, 71.21 ; H, 7.81 ; N, 6.39 ; Found. C, 70.91 ; H, 7.87 ; N, 6.07.
実験例
(1)ヒトCCR5ケモカインレセプターのクローニング
ヒト脾臓 cDNAからPCR法でCCR5遺伝子のクローニングを行った。0.5ngの脾臓 cDNA(東洋紡,QUICK−Clone cDNA)を鋳型とし、Samson らが報告(Biochemistry 35(11),3362−3367(1996))しているCCR5遺伝子塩基配列を参考に作製したプライマーセット
WO99/32100の実験例(1)に記載の配列番号:1〔配列の長さ:34;配列の型:核酸;鎖の数:一本鎖;トポロジー:直鎖状;配列の種類:他の核酸 合成DNA〕とWO99/32100の実験例(1)に記載の配列番号:2〔配列の長さ:34;配列の型:核酸;鎖の数:一本鎖;トポロジー:直鎖状;配列の種類:他の核酸 合成DNA〕を各25pmol ずつ添加し、TaKaRa EX Taq(宝酒造)を使用して、PCR反応をDNAサーマルサイクラー480(パーキンエルマー)にて行った(反応条件:95℃で1分間、60℃で1分間、75℃で5分間を30サイクル)。そのPCR産物をアガロースゲル電気泳動し、約1.0kb のDNA断片を回収した後、Original TA Cloning Kit(フナコシ)を用いて、CCR5遺伝子をクローニングした。
(2)ヒトCCR5発現用プラスミドの作製
上記で得られたプラスミドを制限酵素XbaI(宝酒造)とBamHI(宝酒造)で消化した後、アガロースゲル電気泳動して約1.0kb のDNA断片を回収した。そのDNA断片とXbaIとBamHI で消化した動物細胞用発現プラスミド pcDNA3.1(フナコシ)を混合し、DNA Ligation Kit Ver.2(宝酒造)で連結して、大腸菌JM109のコンピテントセル(宝酒造)を形質転換することでプラスミド pCKR5を得た。
(3)ヒトCCR5発現用プラスミドのCHO−K1細胞への導入と発現
10%ウシ胎児血清(ライフテックオリエンタル)を含むハムF12培地(日本製薬)を用いてテイッシュカルチャーフラスコ750ml(ベクトンディキンソン)で生育させたCHO−K1細胞を0.5g/L トリプシン−0.2g/L EDTA(ライフテックオリエンタル)で剥がした後、細胞をPBS(ライフテックオリエンタル)で洗浄して遠心(1000rpm,5分)し、PBSで懸濁した。次に、ジーンパルサー(バイオラッド社)を用いて、下記の条件に従って、DNAを細胞に導入した。即ち、0.4cm ギャップのキュベットに8×106 細胞と10μg のヒトCCR5発現用プラスミド pCKR5を加え、電圧0.25kV、キャパシタンス960μF 下でエレクトロポレーションした。その後、細胞を10%ウシ胎児血清を含むハムF12培地に移し、24時間培養後、再び細胞を剥がして遠心し、次に、ジェネティシン(ライフテックオリエンタル)を500μg/mlになるように加えた10%ウシ胎児血清を含むハムF12培地で懸濁し、10 細胞/mlとなるように希釈して96ウエルプレート(ベクトンディキンソン)に播種して、ジェネティシン耐性株を得た。
次に、得られたジェネティシン耐性株を96ウエルプレート(ベクトンディキンソン)で培養した後、耐性株の中からCCR5発現細胞を選択した。即ち、200pMの〔125I〕−RANTES(アマーシャム)をリガンドとして添加したアッセイバッファー(0.5%BSA,20mM HEPES(和光純薬,pH7.2)を含むハムF12培地)中で室温にて40分間結合反応を行い、氷冷したPBSで洗浄後、1M NaOHを50μl/ウエルで添加し撹拌して、γ−カウンターで放射活性を測定することで、リガンドが特異的に結合した細胞、CCR5/CHO株を選択した。
(4)CCR5拮抗作用に基づく化合物の評価
96ウエルマイクロプレートに5×10 細胞/ウエルでCCR5/CHO株を播種し、24時間培養して培地を吸引除去後、試験化合物(1μM)含んだアッセイバッファーを各ウエルに加え、リガンドである〔125I〕−RANTES(アマーシャム)を100pMになるように添加後、室温で40分間反応した。次に、アッセイバッファーを吸引除去後、冷却したPBSで2回洗浄した。次に、200μl のマイクロシンチ−20(パッカード)を各ウエルに加え、トップカウント(パッカード)で放射活性を計測した。
上記の方法に従って、試験化合物のCCR5結合阻害率を測定した。結果を表1に示す。
〔表1〕
化合物番号 結合阻害率(%)
1 94
2 93
3 100
4 100
製剤例1 カプセル剤
(1)(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブ チル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド 40mg
(2)ラクトース 61mg
(3)微結晶セルロース 18mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル(内容物) 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)を混和した後、ゼラチンカプセルに封入する。
製剤例2 カプセル剤
(1)(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド 40mg
(2)ラクトース 61mg
(3)微結晶セルロース 18mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル(内容物) 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)を混和した後、ゼラチンカプセルに封入する。
製剤例3 錠剤
(1)(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド 40mg
(2)マンニトール 51.2mg
(3)微結晶セルロース 18mg
(4)ヒドロキシプルピルセルロース 3.6mg
(5)クロスカルメロースナトリウム 6mg
(6)ステアリン酸マグネシウム 1.2mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)を混和、顆粒化する。この顆粒に(5)および(6)を加えて錠剤に加圧成型する。
製剤例4 錠剤
(1)(S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド 40mg
(2)マンニトール 51.2mg
(3)微結晶セルロース 18mg
(4)ヒドロキシプルピルセルロース 3.6mg
(5)クロスカルメロースナトリウム 6mg
(6)ステアリン酸マグネシウム 1.2mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)を混和、顆粒化する。この顆粒に(5)および(6)を加えて錠剤に加圧成型する。

Claims (33)

  1. 式:
    Figure 2004256529

    [式中、Rは置換されていてもよい5または6員環を、Rは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、Zはさらに置換されていてもよい5または6員の芳香環を、Zは−Z2a−W−Z2b−(Z2aおよびZ2bはそれぞれO,S(O)m(mは0、1または2を示す)、置換されていてもよいイミノ基または結合手を、Wは置換されていてもよいアルキレン鎖、置換されていてもよいアルケニレン鎖または結合手を示す)で表される基を、nは0ないし4の整数を、YはO、S(O)p(pは0、1または2を示す)、CHまたはNR(Rは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基または置換されていてもよいアシル基を示す)を、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
    Figure 2004256529
    (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物またはその塩。
  2. 請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
  3. がそれぞれ置換されていてもよいベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンまたはテトラヒドロピランである請求項1記載の化合物。
  4. が置換されていてもよいベンゼンである請求項1記載の化合物。
  5. nが2である請求項1記載の化合物。
  6. が(1)ハロゲン原子、(2)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基および(3)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基から選ばれた置換基で置換されていてもよいベンゼンである請求項1記載の化合物。
  7. がメチル基またはトリフルオロメチル基で置換されていてもよいベンゼンである請求項1記載の化合物。
  8. が−Z2a−W−Z2b−[Z2aおよびZ2bはそれぞれO、S(O)(mは0、1または2を示す)、置換されていてもよいイミノ基または結合手を示し、Wは置換されていてもよいアルキレン鎖を示す]で表される基である請求項1記載の化合物。
  9. が−CH−、−CH(OH)−または−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)で表される基である請求項1記載の化合物。
  10. が−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)で表される基である請求項1記載の化合物。
  11. が(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)置換されていてもよいアミジノ基または(4)置換されていてもよいグアニジノ基である請求項1記載の化合物。
  12. が置換されていてもよいアミノ基、または置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子もしくは酸素原子を含有していてもよい含窒素複素環基である請求項1記載の化合物。
  13. が式−NRR’(RおよびR’はそれぞれ置換されていてもよい脂肪族炭化水素基または置換されていてもよい脂環式複素環基を示す)で表されるである請求項1記載の化合物。
  14. が置換されていてもよい含窒素芳香族複素環基である請求項1記載の化合物。
  15. が置換されていてもよいイミダゾリル基または置換されていてもよいトリアゾリル基である請求項1記載の化合物。
  16. がそれぞれ置換基としてハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシ−C1−6アルコキシを有していてもよいベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンまたはテトラヒドロピランを、
    Yを含む環が環構成原子として酸素原子、窒素原子または酸化されていてもよい硫黄原子を有していてもよく、置換基として置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基またはホルミルを有していてもよい7ないし10員環を、
    が(1)ハロゲン原子、(2)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基および(3)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基から選ばれた置換基で置換されていてもよいベンゼンを、
    が−Z2a−W−Z2b−[Z2aおよびZ2bはそれぞれO、S(O)(mは0、1または2を示す)、C1−4アルキル基で置換されていてもよいイミノ基または結合手を示し、Wは結合手またはそれぞれ置換基としてC1−6アルキル、水酸基、ヒドロキシイミノ、C1−6アルコキシイミノ有していてもよいC1−4アルキレン鎖またはC2−4アルケニレン鎖を、
    がC1−4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基または環構成原子として硫黄原子もしくは酸素原子を含有していてもよく、C1−4アルキル基で置換されていてもよい含窒素複素環基である請求項1記載の化合物。
  17. 式:
    Figure 2004256529

    [式中、R1aは(C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ)フェニルを、R2aは(1)N−C1−6アルキル−N−テトラヒドロピラニルアミノ、(2)置換されていてもよいC1−6アルキルで置換されていてもよいイミダゾリルまたは(3)置換されていてもよいC1−6アルキルで置換されていてもよいトリアゾリルを、Rは水素原子、置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよい低級アルコキシ基を、Yは(1)酸素原子(2)S(O)p(pは0、1または2を示す)(3)CHまたは(4)置換基としてホルミル、置換されていてもよいC1−6アルキル、置換されていてもよいC2−6アルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアリールメチルまたは置換されていてもよい複素環メチルを有していてもよいイミノ基を、n’は1、2または3を、na は0または1を、Z2aは結合手、S、SOまたはSOを示す]で表される化合物またはその塩。
  18. 2aがSOである請求項17記載の化合物。
  19. 2aの立体配置が(S)のSOである請求項18記載の化合物。
  20. が置換基としてホルミル、置換されていてもよいC1−6アルキル、置換されていてもよいC1−6アルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアリールメチルまたは置換されていてもよい複素環メチルを有していてもよいイミノ基である請求項17記載の化合物。
  21. (S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド。
  22. (S)−3−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−10−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロピリド[2,3−b]アゾシン−6−カルボキサミド。
  23. 式:
    Figure 2004256529

    (式中、各記号は請求項1記載と同意義)で表される化合物、その塩またはその反応性誘導体と、式:
    Figure 2004256529
    (式中、ZおよびZは請求項1記載と同意義であり、R2”は(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよい含窒素複素環基または(3)式:
    Figure 2004256529
    (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基を示す)で表される化合物またはその塩とを縮合反応に付し、所望により、脱保護反応、酸化・還元反応および/または四級化反応に付すことを特徴とする式:
    Figure 2004256529

    (式中、R2”は上記と同意義であり、他の記号は請求項1記載と同意義である)で表される化合物またはその塩の製造法。
  24. 式:
    Figure 2004256529

    [式中、Rは置換されていてもよい5または6員環を、Rは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、Zはさらに置換されていてもよい5または6員の芳香環を、ZはZ2a−W−Z2b−(Z2aおよびZ2bはそれぞれO,S(O)m(mは0、1または2を示す)、置換されていてもよいイミノ基または結合手を、Wは置換されていてもよいアルキレン鎖、置換されていてもよいアルケニレン鎖または結合手を示す)で表される基を、nは1ないし4の整数を、YはO、S(O)p(pは0、1または2を示す)、CHまたはNR(Rは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基または置換されていてもよいアシル基を示す)を、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
    Figure 2004256529
    (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグを含有する医薬。
  25. CCR拮抗剤である請求項24記載の医薬。
  26. CCRがCCR5および/またはCCR2である請求項25記載の医薬。
  27. CCRがCCR5である請求項25記載の医薬。
  28. HIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、腎炎・腎症、動脈硬化または移植片対宿主病の予防・治療剤である請求項24記載の医薬。
  29. HIVの感染症の予防・治療剤である請求項24記載の医薬。
  30. AIDSの予防・治療剤である請求項24記載の医薬。
  31. AIDSの病態進行抑制剤である請求項24記載の医薬。
  32. HIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、腎炎・腎症、動脈硬化または移植片対宿主病の予防または治療方法であって、それを必要とする対象に請求項1記載の化合物、その塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする方法。
  33. HIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、腎炎・腎症、動脈硬化または移植片対宿主病の予防・治療剤を製造するための請求項1記載の化合物、その塩またはそのプロドラッグの使用。
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