JP2004255716A

JP2004255716A - Inkjet recording sheet, and inkjet recording postcard and inkjet recording visiting card

Info

Publication number: JP2004255716A
Application number: JP2003049227A
Authority: JP
Inventors: Hirokazu Yamamoto; 浩和山本; Yuji Iguchi; 裕二井口
Original assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Current assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date: 2003-02-26
Filing date: 2003-02-26
Publication date: 2004-09-16

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an inkjet recording sheet which combinedly has adequate ink absorption and hi-speed carrying characteristics, adaptable to a high-speed printing, and an inkjet recording postcard and an inkjet recording visiting card, using the inkjet recording sheet. <P>SOLUTION: In this inkjet recording sheet, a substrate contains at least nonwood pulp, and a surface, which is provided with an ink receiving layer, of the substrate contains a surfactant with an HLB (Hydrophilic-Lipophilic-Balance) of 9-13. The surfactant is contained in a surface sizing liquid with which the surface of the substrate is to be coated or impregnated. Preferably, the surfactant is an acetylene glycol-based one, and the nonwood pulp is sugarcane pulp wherein α-cellulose content is in a range of 80-90 mass% and wherein the content of a fine substance passing through a mesh is 10 mass% or less. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録シートに関するものであり、さらに詳しくは高速印字に対応しうる十分なインク吸収性と高速搬送特性を併せ持ったインクジェット記録シート及びそれを用いたインクジェット記録用葉書、インクジェット記録用名刺に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの被記録媒体に付着させ、画像・文字などの記録を行なうものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像−定着が不要等の特徴があり、漢字を含め各種図形及びカラー画像等の記録装置として種々の用途に於いて急速に普及している。更に、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して、遜色のない記録を得ることが可能である。又、作成部数が少なくて済む用途に於いては、写真技術によるよりも安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
【０００３】
一般に、インクジェット記録シートに要求される特性は、印字濃度、色調の鮮明性、ハジキやムラをなくすためのインク吸収性、汚れをなくすためのインク乾燥性等である。
【０００４】
一方、コンピュータ及びその周辺装置の低価格化が近年急速に進み、一般家庭にも数多くのインクジェットプリンタが導入されている。一般家庭でのインクジェットプリンタ導入の目的としては、自分だけのオリジナルの年賀状を作製したい、あるいは宛先毎に異なった内容の年賀状を出したいとしたものが多く、年間で最もインクジェットプリンタで印字が行われる時期は、年賀状を作製する年末である。官製年賀葉書でもインクジェット記録に対応した「インクジェット紙」が発売され好評を博している。
【０００５】
また、プリンタメーカーの努力でプリンタの高精細さは既に写真印画紙の領域まで達し、印字速度も高速化が図られ、以前は葉書１枚当たり数分かかっていた印字時間も現在では１分程度で印字が終了するようになった。
【０００６】
私製あるいは官製インクジェット用葉書に個人が自分でオリジナルの画像を印字して写真入り葉書を作製するという要望と共に、従来ある写真印画紙と葉書を貼り合わせた写真ポストカードの代替としてインクジェットプリンタによる写真入り葉書の作製を商売としておこなう要望も出てきている。
【０００７】
しかし、商業的な面では、現在のインクジェットプリンタの印字速度では葉書１枚印字するにも、写真ポストカードの作製、あるいは印刷機による印刷と比べて処理時間が長すぎコスト的に割高となってしまい、商売としては成立しにくい。そこで、主に商業用途の、印字時間を大幅に短縮した、すなわち非常に高速な印字が可能なカードプリンタが登場した（例えば、特許文献１参照）。カードプリンタの葉書１枚当たりの印字時間は数秒である。カードプリンタは、ヘッドが移動して印字を行う従来のインクジェットプリンタとは異なり、ライン状のヘッドが装備されており、その下をインクジェット記録シートがベルトに乗って高速に搬送される。そのため、インクジェット記録シートに僅かなカールがあっても引っかかってしまうし、また、インクを吸収した際に波打ちが発生しても搬送が不良となってしまう。さらに、高速で印字された記録紙は上下に積まれるため、インクの乾燥性が低いと重なり合った裏面に下のインクが転写してしまうトラブルも発生する。
【０００８】
【特許文献１】
特開平７−３１４８０８
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、高速印字に対応しうる十分なインク吸収性と高速搬送特性を併せ持ったインクジェット記録シート及びそれを用いたインクジェット記録用葉書、インクジェット記録用名刺を提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上のような問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の発明に至った。
【００１１】
すなわち、支持体の一方の表面にインク受理層を設けたインクジェット記録シートにおいて、該支持体が少なくとも非木材パルプを含有し、かつ該支持体のインク受理層を設ける面にＨＬＢ（Ｈｙｄｒｏｐｈｉｌｉｃ−Ｌｉｐｏｐｈｉｌｉｃ−Ｂａｌａｎｃｅ）が９〜１３である界面活性剤を含有することを特徴とするインクジェット記録シートの発明である。
【００１２】
該界面活性剤が、該支持体表面に塗布あるいは含浸する表面サイズ液中に含有することを特徴とするインクジェット記録シートの発明である。
【００１３】
該界面活性剤が、アセチレングリコール系界面活性剤であることを特徴とするインクジェット記録シートの発明である。
【００１４】
該非木材パルプが、α−セルロース含有率が８０質量％〜９０質量％、メッシュ通過微細物含有量が１０質量％以下のサトウキビパルプであることを特徴とするインクジェット記録シートの発明である。
【００１５】
該支持体がサトウキビパルプと木材パルプを含有し、該サトウキビパルプ（Ａ）と該木材パルプ（Ｂ）の質量比（Ａ／Ｂ）が２／８〜９／１であることを特徴とするインクジェット記録シートの発明である。
【００１６】
固定型ラインヘッドを搭載したインクジェットプリンタで印字することを特徴とするインクジェット記録シートの発明である。
【００１７】
上記インクジェット記録シートを用いたインクジェット記録用葉書またはインクジェット記録用名刺の発明である。
【００１８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録シートを構成する支持体は、少なくとも非木材パルプを構成要素として含有し、該支持体の表面にはＨＬＢが９〜１３である界面活性剤を含有した表面サイズ液を塗布している。本発明のインクジェット記録シートは該非木材パルプと該界面活性剤を組み合わせることにより、卓越した高速搬送性とインク吸収性を発現することができる。
【００１９】
非木材パルプとは、ケナフ、バガス、タケ類、わら類、葦などの茎をパルプにしたものと、ケナフ、ジュート、亜麻、マニラ麻、サイザル麻、コットン、コウゾ、ミツマタ、ガンピなどの植物の靱皮、葉脈などをパルプ化したものである。非木材パルプを支持体に含有させることにより該支持体は引っ張り強度、引き裂き強度等物理的な強度が素晴らしく向上するものの、非木材パルプでは避けがたい着色、異物が見られるようになる。そのため、本発明で用いられる支持体では、非木材パルプと木材パルプを併用することが好ましい。具体的には、該支持体のパルプ成分のうち非木材パルプが質量比で２０〜９０％であり、その残りが木材パルプであることが好ましい。非木材パルプの質量比が２０％より低くなると本発明の効果が低くなることがある。また、９０％より多くなると該支持体表面の白色度が低下し、印字画像にも影響を与えるようになる。
【００２０】
木材パルプとしては、例えば、ＬＢＫＰ、ＮＢＫＰ等の化学パルプ、ＧＰ、ＰＧＷ、ＲＭＰ、ＴＭＰ、ＣＴＭＰ、ＣＭＰ、ＣＧＰ等の機械パルプ、ＤＩＰ等の古紙パルプ等を挙げることができる。
【００２１】
ＨＬＢ（Ｈｙｄｒｏｐｈｉｌｉｃ−Ｌｉｐｏｐｈｉｌｉｃ−Ｂａｌａｎｃｅ）とは、界面活性剤の分子がもつ親水性と疎水性の割合（バランス）を表す指標であり、主に非イオン性界面活性剤の性能表示に用いられる。例えば、ＨＬＢが大きな界面活性剤ほど親水性が強い。本発明で用いられる界面活性剤のＨＬＢは９〜１３であることが好ましい。ＨＬＢが９〜１３の範囲を逸脱すると本発明の効果が発現しないと共に、９より低くなると表面サイズ液中への混合が均一にできなくなり、１３より高くなると泡の影響か表面に欠点が出やすくなる。
【００２２】
本発明に係わる表面サイズ液を構成する表面サイズ剤には、一般的に製紙分野で使用されるものであれば特に制限されない。例えば、澱粉、酸化澱粉、変性澱粉誘導体、セルロース誘導体、アルギン酸ソーダなどの天然高分子、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド及びそれらの変性物などの合成高分子類が挙げられる。本発明において、ＨＬＢが９〜１３の界面活性剤を表面サイズ液中に含有する量は質量％で０．５〜６０％が好ましい。０．５％より低いと本発明の効果が発現しにくくなり、また、６０％より高くなると泡によると思われる欠点が発生しやすくなる。
【００２３】
表面サイズ液の乾燥塗布量は特に制限されないが、片面塗布量で０．５〜２．０ｇ／ｍ^２が好ましい。０．５ｇ／ｍ^２より低くなると塗布むらが生じやすくなり、２．０ｇ／ｍ^２を超えると、サイズ液自体の濃度を上げなければならず、そのため、表面性状が悪化しやすくなる。
【００２４】
本発明に係わる支持体の坪量としては、通常４０〜３００ｇ／ｍ^２であるが、特に制限されるものではない。
【００２５】
本発明のインクジェット記録シートで用いられる支持体は一般の紙と同様にして作製される。例えば、非木材パルプと木材パルプを共に叩解工程と調整工程を経て、適切な配合及び固形分濃度の叩解パルプとする。その際、該非木材パルプ、該木材パルプ以外に各種薬剤を必要に応じて添加して原料スラリーとすることができる。具体的には、染料、填料、内添サイズ剤、定着剤、乾燥紙力増強剤などである。
【００２６】
調整された原料スラリーは、抄紙工程で目標の坪量の紙となるように条件を設定して抄紙する。抄紙機としては、例えば、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー型抄紙機等を用いることができ、一層漉きでも多層漉きでも目的とする坪量が達成できるのであれば方法は特に制限されない。
【００２７】
また、抄紙工程中、ドライヤーで乾燥された後に、本発明に係わる界面活性剤を含有する表面サイズ液を該支持体表面に塗布し、乾燥する。表面サイズ液の塗布方法は特に制限されず、一般に公知な方法で塗布される。例えば、サイズプレス、ゲートロールコーター、タブサイズプレスなどである。また、サイズプレス液の固形分濃度は特に制限されず、目標とする乾燥塗布量を達成するべく調整すればよい。
【００２８】
出来上がった支持体は、抄紙工程中オンラインでカレンダー処理をしても良いし、抄紙工程終了後、別工程でカレンダー処理しても良い。カレンダーの方法としては、マシンカレンダー方式、ＴＧカレンダー方式、スーパーカレンダー方式、ソフトカレンダー方式、エンボスカレンダー方式等が挙げられる。カレンダー処理の程度はインク吸収性を阻害しない範囲であれば特に制限されないが、作製された支持体の嵩密度が０．５〜０．９５ｇ／ｃｍ^３となるように圧力等のカレンダー条件を調整することが好ましい。
【００２９】
本発明に係わる界面活性剤は、そのＨＬＢが９〜１３の範囲にあるものであれば特に制限されず用いることができる。界面活性剤を大きく分けると陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤に分けられる。例えば、陽イオン性界面活性剤としては、第一アミン塩、第二アミン塩、第三アミン塩、エステル結合アミン、アミド結合アミン、エーテル結合アミン、アルキルオキサゾリン、アルキルイミダゾリン、アミノエチルイミダゾリン、ジヒドロインドール、アルキルアミノトリアゾール、アミノジオキサン、アルキルオキサゾリン、ピリジニウム塩、アルキルピリジニウムハライド、アミド結合ピリジニウム塩、エステル結合ピリジニウム塩、エーテル結合ピリジニウム塩、第四アンモニウム塩、エーテル結合第四アンモニウム塩、エステル結合第四アンモニウム塩、アミド結合第四アンモニウム塩等を挙げられる。
【００３０】
また、陰イオン性界面活性剤としては、例えば、カルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、ポリエチレングリコールエーテル硫酸エステル塩類、オレフィンの硫酸エステル塩類、アミド結合硫酸エステル塩、エステル結合硫酸エステル塩、エステル結合スルホネート、アミド結合スルホン酸塩、エーテル結合スルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、エーテル結合アルキルアリルスルホン酸塩、エステル結合アルキルアリルスルホン酸塩、アミド結合アルキルアリルスルホン酸塩、リン酸エステル塩類等を挙げることができる。
【００３１】
両性界面活性剤としては、例えば、カルボン酸型、硫酸エステル塩、スルホン酸型、リン酸エステル型等を挙げることができる。
【００３２】
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルチオエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアマイド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン、ソルビタンアルキルエステル、グライコールエステル、サッカローズエステル、脂肪酸エタノールアミド、メチロールアミド、オキシメチルエタノールアミド、脂肪酸エタノールアミド誘導体、高級アルコール、グルコシド、高級アルキルエーテル等を挙げられる。
【００３３】
本発明に係わるＨＬＢが９〜１３の界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤であることが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤を用いることで、インク受理層の表面強度が向上し、印字された画像の摩擦強度も向上することが判明した。アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、２，４，７，９−テトラメチル−５−デシン−４，７−ジオール、３，６−ジメチル−４−オクチン−３，６−ジオール、その混合物、あるいは酸化エチレン付加体等を挙げることができる。
【００３４】
本発明のインクジェット記録シートを構成する支持体に含有する非木材パルプをα−セルロース含有率が８０質量％〜９０質量％、メッシュ通過微細物含有量が１０質量％以下のサトウキビパルプとすることにより、本発明のインクジェット記録シートは各種環境下において、カール変動がほとんどなくなり、良好な高速搬送性を安定的に実現する。さらに、該サトウキビパルプ（Ａ）と木材パルプ（Ｂ）の質量比（Ａ／Ｂ）を２／８〜９／１の範囲とすることでなぜか印字画像のインク滲みが激減することが判明した。
【００３５】
本発明のサトウキビパルプを得る方法を以下に例示する。
一つは、特公昭４９−４２５２８号公報に開示されているような分離システムを用いて、サトウキビの幹から細片化することなく分離した外皮（ｒｉｎｄラインド）を化学パルプ化することにより得られるパルプである。繊維に損傷を与えることなく、最外部のワックスを多く含む層と幹中心部のピス（ｐｉｔｈ髄）を除去した外皮（ラインド）を原料としてパルプ化することにより、２００メッシュ通過微細物含有量が１０質量％以下のサトウキビパルプを得ることができ、パルプ、漂白の条件を調節することにより、α−セルロース含有率を８０質量％〜９０質量％とすることができる。
【００３６】
他の方法としては、通常のサトウキビの絞り粕（脱ピスバガスｂａｇａｓｓｅ）を原料とし、パルプ化、漂白条件等の調節により得られる。作られたα−セルロース含有率が８０質量％〜９０質量％の化学パルプから、微細繊維をスクリーン等で除去することにより、２００メッシュ通過微細物含有量を１０質量％以下とする方法等がある。
【００３７】
本発明におけるα−セルロース含有率は、ＪＩＳＰ８１０１に準拠して測定した値であり、８０質量％未満の場合には、支持体の密度が上がる傾向が見られ、インクの滲みが見られるようになる。また、９０質量％を超えてもそれ以上の効果は期待できない。
【００３８】
本発明の２００メッシュ通過微細物含有量は、ＪＩＳＰ８２０７に準拠して測定した値であり、この値が１０質量％を超えるパルプを使用した場合は、α−セルロース含有率が８０質量％未満の場合と同様にインクの滲みが見られるようになる。
【００３９】
本発明におけるサトウキビパルプ（Ａ）と木材パルプ（Ｂ）の質量比（Ａ／Ｂ）は２／８〜９／１が好ましい。質量比（Ａ／Ｂ）が２／８未満の場合には搬送性の改良効果が若干劣ることがある。また、９／１を超えると満足のいく平滑性が得られないことがある。
【００４０】
本発明のインクジェット記録シートに設けられるインク受理層は、少なくとも顔料と結着剤よりなる。
【００４１】
該顔料としては、従来公知の如何なるものも用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、チサンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、気相法シリカ、α，β，γ，δ−等のアルミニウム酸化物、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリスチレン、尿素樹脂、メラミン樹脂の有機顔料等の白色顔料を一種類以上用いることができる。中でも、多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナ等が挙げられ、特に細孔容量の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。通常これら顔料の平均粒子径は０．１〜２０μｍの範囲が好ましい。本発明において非晶質シリカを用いると、高い画像の保存性が得られる。
【００４２】
該結着剤としては、例えば、天然高分子物質として、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、及びコーンスターチ等の澱粉類、ラミナラン、海藻マンナン、ふのり、アイリッシュモス、寒天、及びアルギン酸塩等の藻類から得られるもの、とろろあおい、やまいも、マンナン、クインスシード、ペクチン、トラガントガム、カラヤガム、キサンチンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、アラビアガム、キャロブガム、及びベンゾインガム等の植物性粘質物、デキストラン、グルカン、キサンタンガム、及びレバン等のホモ多糖類、並びにサクシノグルカン、プルラン、カードラン、及びザンタンガム等のヘテロ糖類等の微生物粘質物、にかわ、ゼラチン、カゼイン、及びコラーゲン等のタンパク質等が挙げられる。
【００４３】
また、半天然物（半合成品）としては、例えば、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ビスコース、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の繊維素誘導体、カルボキシメチルグアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、及びヒドロキシエチルグアーガム等の変性ガム、並びに前記天然高分子物質の加工或いは誘導体が挙げられる。
【００４４】
半合成品である加工澱粉としては、例えば、白色デキストリン、黄色デキストリン、及びブリディシュガム等の培焼澱粉、酵素デキストリン及びシャーディンガーデキストリン等の酵素変性デキストリン、可溶化澱粉等の酸分解澱粉、ジアルデヒドスターチ等の酸化澱粉、変性及び無変性アルファー化澱粉等のアルファー化澱粉、リン酸澱粉、脂肪酸澱粉、硫酸澱粉、硝酸澱粉、キサントゲン酸澱粉、及びカルバミン酸澱粉等のエステル化澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉、カルボキシアルキル澱粉、スルホアルキル澱粉、シアノエチル澱粉、アリル澱粉、ベンジル澱粉、カルバミルエチル澱粉、及びジアルキルアミノ澱粉等のエーテル化澱粉、メチロール架橋澱粉、ヒドロキシアルキル架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、及びジカルボン酸架橋澱粉等の架橋澱粉、澱粉ポリアクリルアミド共重合体、澱粉ポリアクリロニトリル共重合体、カチオン性澱粉ポリアクリル酸エステル共重合体、カチオン性澱粉ビニルポリマー共重合体、澱粉スチレンマレイン酸共重合体、及び澱粉ポリエチレンオキサイド共重合体等の澱粉グラフト共重合体等が挙げられる。
【００４５】
合成品としては、例えば、ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール、部分アセタール化ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、アリル変性ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、及びポリビニルイソブチルエーテル等の変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸エステル部分けん化物、ポリメタクリル酸塩、及びポリアクリルアマイド等のポリアクリル酸誘導体及びポリメタクリル酸誘導体、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合物、スチレンブタジエン共重合体（ＳＢＲ）、ニトリルブタジエン共重合体（ＮＢＲ）、スチレンアクリル酸エステル共重合体、スチレンマレイン酸共重合体、スチレンクロトン酸共重合体、及び塩化ビニル含有共重合体等が挙げられる。以上のバインダーは単独または二種以上を組合わせて用いても良い。
【００４６】
本発明に係わるインク受理層に含有される結着剤の配合量は、該インク受理層のインク吸収性を阻害しない範囲であれば特に制限されない。好ましくは、顔料１００質量部に対して２〜１００質量部である。
【００４７】
本発明のインク受理層には、インクの定着性を向上させるためカチオン性化合物を含有することができる。カチオン性化合物としては、例えば、水溶性インク染料分である水溶性直接染料や水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミン基等と不溶な塩を形成する２級アミン、３級アミノ或いは４級アンモニウム塩を含有する化合物が挙げられる。カチオン性化合物は単独または二種以上を組合わせて用いても良い。
【００４８】
本発明のインク受理層の層構成は、単層であっても多層であっても良い。多層構成の場合、全層が同じ配合の層であってもよいし、他の成分で構成される層との多層構成であっても良い。
【００４９】
本発明のインク受理層の塗工量としては、１〜４０ｇ／ｍ^２の範囲であることが好ましい。塗工量が１ｇ／ｍ^２未満ではインク受理層によるインク吸収性が充分ではないため、吸収ムラ等が発生し、インクジェット性能に悪影響が生じることがある。また、４０ｇ／ｍ^２を越えるとインク受理層と支持体の間の接着強度が低下することがある。
【００５０】
本発明に係わる支持体へのインク受理層の塗工方法としては、スライドホッパーコーティング方式、カーテンコーティング方法、エクストルージョンコーティング方式、エアーナイフコーティング方式、ブレードコーティング方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式、及びグラビアコーティング方式、サイズプレスコーティング方式、スプレーコーティング方式等が挙げられる。これらコーティング方式は、オンマシン或いはオフマシンで行うことができる。また、塗工後にはカレンダーを用いて仕上げても良い。カレンダーの方法としては、マシンカレンダー方式、ＴＧカレンダー方式、スーパーカレンダー方式、ソフトカレンダー方式、エンボスカレンダー方式等が挙げられる。
【００５１】
固定型ラインヘッドを搭載したインクジェットプリンタで印字することにより本発明のインクジェット記録シートは、その効果を顕著に発揮することができる。固定型ラインヘッドを搭載したインクジェットプリンタは、一般にカードプリンタと呼ばれ、特開平７−３１４８０８等に開示されている技術を用いたものである。例えば、ＢＪＣＯＬＯＲＣＡＲＤＰＲＩＮＴＥＲＰ−４００Ｃ、Ｐ−４００ＣＩＩ、Ｐ−６６０Ｃ（いずれも、キヤノンファインテック（株）製）等を挙げることができる。
【００５２】
本発明のインクジェット記録シートを葉書大の寸法（１４８ｍｍ×１００ｍｍ）に断裁して、インク受理層の反対面に郵便番号表示箇所等の印刷を行い、カードプリンターでの印字が可能な高速搬送性が良好なインクジェット記録用葉書とすることができる。
【００５３】
また、本発明のインクジェット記録シートを名刺大の寸法（９０ｍｍ×５５ｍｍ）に断裁して、カードプリンターでの印字が可能な高速搬送性が良好なインクジェット記録用名刺とすることができる。
【００５４】
【実施例】
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例、及び比較例において「部」及び「％」は、特に明示しない限り質量部及び質量％を示す。なお、配合において示す部数は実質成分（固形分）の数量である。
【００５５】
〈インク受理層塗布液の作製〉
合成非晶質シリカ（（株）トクヤマファインシールＸ３７Ｂ）１００部、ポリビニルアルコール（（株）クラレＰＶＡ１１７）５０部、カチオン性染料定着剤（住友化学工業（株）スミレーズレジン１００１）２０部を用い、これを水に混合、調液し、固形分濃度１５％とし、これをインク受理層塗布液とした。
【００５６】
実施例１
ケナフパルプ（α−セルロース含有率８０％）をダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準ろ水度で３３０ｍｌのパルプを得た。一方、広葉樹パルプ（ＬＢＫＰ）をダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準ろ水度で３３０ｍｌの叩解ＬＢＫＰを得た。叩解ケナフパルプ／叩解ＬＢＫＰを５０／５０の割合で混合して叩解パルプとした。叩解パルプ１００部に対し、両性澱粉（王子ナショナル（株）ケイト３２１０）を０．７部、及びアルキルケテンダイマーサイズ剤（荒川化学工業（株）サイズパインＫ９０３）を０．１部添加し、長網抄紙機で坪量１８０ｇ／ｍ^２に抄紙した。酸化澱粉の５％水溶液に、全体に対して１％となるようＨＬＢが９の非イオン性界面活性剤（第一工業製薬（株）ノイゲンＴＤＳ３０ポリオキシエチレントリデシルエーテル）を添加した表面サイズ液で乾燥後の片面塗布量が１ｇ／ｍ^２となるように、ドライヤーで乾燥した紙をサイズプレス処理し、さらに乾燥後、線圧１０ｋｇ／ｃｍの条件でカレンダー処理を行い、本発明に係わる支持体とした。該支持体の一方の表面にインク受理層塗布液をエアーナイフコーティング方式で乾燥後の塗布量が１０ｇ／ｍ^２となるように塗布、乾燥して本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００５７】
実施例２
表面サイズ液に添加する界面活性剤をＨＬＢが１３の非イオン性界面活性剤（第一工業製薬（株）ノイゲンＳＤ７０イソデシルエーテルポリオキシエチレン）に変更した以外は実施例１と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００５８】
実施例３
表面サイズ液に添加する界面活性剤をＨＬＢが９のアセチレングリコール系非イオン性界面活性剤（日信化学工業（株）サーフィノールＴＧアセチレングリコール／ノニオン界面活性剤）に変更した以外は実施例１と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００５９】
実施例４
表面サイズ液に添加する界面活性剤をＨＬＢが１３のアセチレングリコール系非イオン性界面活性剤（日信化学工業（株）サーフィノール４６５アセチレングリコール／エチレンオキサイド添加物）に変更した以外は実施例１と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６０】
〈サトウキビパルプの作製〉
特公昭４９−４２５２８号公報に記載の分離機（セパレータ）によりサトウキビの幹から分離した外皮（ラインド）を、アルカリ添加率を１５．０、１５．５、１６．０、１６．５％の４水準に変化させ、他の条件は液比６：１、温度１６０℃、昇温１０分、保持時間３０分として同一にし、アルカリ蒸解でカッパー価が約２０の未晒パルプを得た。漂白は、塩素−アルカリ抽出−二酸化塩素の３段で行った。これらのサトウキビパルプのα−セルロース含有率は７０、８０、９０、９５％と４水準に異なっていた。また、２００メッシュ通過微細物含有量はいずれのパルプも８．５％であった。
【００６１】
実施例５
α−セルロース含有率が７０％のサトウキビパルプ（Ａ）をダブルディスクリファイナーで、カナダ標準ろ水度で３３０ｍｌまで叩解し、ろ水度４００ｍｌまで叩解した広葉樹パルプ（ＬＢＫＰ）（Ｂ）と質量比（Ａ／Ｂ）で５／５になるように混合し叩解パルプとした。叩解パルプ１００部に対し、両性澱粉（王子ナショナル（株）ケイト３２１０）を０．７部、及びアルキルケテンダイマーサイズ剤（荒川化学工業（株）サイズパインＫ９０３）を０．１部添加し、長網抄紙機で坪量１８０ｇ／ｍ^２に抄紙した。ドライヤーで乾燥後の紙は、酸化澱粉の５％水溶液に、全体に対して１％となるようＨＬＢが１３のアセチレングリコール系非イオン性界面活性剤（日信化学工業（株）サーフィノール４６５アセチレングリコール／エチレンオキサイド添加物）を添加した表面サイズ液で乾燥後の片面塗布量が１ｇ／ｍ^２となるようにサイズプレス処理して乾燥後、線圧１０ｋｇ／ｃｍの条件でカレンダー処理を行い、本発明に係わる支持体とした。該支持体の一方の表面にインク受理層塗布液をエアーナイフコーティング方式で乾燥後の塗布量が１０ｇ／ｍ^２となるように塗布、乾燥して本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６２】
実施例６
サトウキビパルプをα−セルロース含有率が８０％のサトウキビパルプに変更した以外は実施例５と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６３】
実施例７
サトウキビパルプをα−セルロース含有率が９０％のサトウキビパルプに変更した以外は実施例５と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６４】
実施例８
サトウキビパルプをα−セルロース含有率が９５％のサトウキビパルプに変更した以外は実施例５と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６５】
実施例９
サトウキビパルプ（Ａ）と広葉樹パルプ（ＬＢＫＰ）（Ｂ）との質量比（Ａ／Ｂ）を１／９に変更した以外は実施例６と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６６】
実施例１０
サトウキビパルプ（Ａ）と広葉樹パルプ（ＬＢＫＰ）（Ｂ）との質量比（Ａ／Ｂ）を２／８に変更した以外は実施例６と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６７】
実施例１１
サトウキビパルプ（Ａ）と広葉樹パルプ（ＬＢＫＰ）（Ｂ）との質量比（Ａ／Ｂ）を９／１に変更した以外は実施例６と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６８】
実施例１２
サトウキビパルプ（Ａ）と広葉樹パルプ（ＬＢＫＰ）（Ｂ）との質量比（Ａ／Ｂ）を９．５／０．５に変更した以外は実施例６と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。
【００６９】
比較例１
ろ水度４００ｍｌまで叩解した広葉樹パルプ（ＬＢＫＰ）１００部に対し、両性澱粉（王子ナショナル（株）ケイト３２１０）を０．７部、及びアルキルケテンダイマーサイズ剤（荒川化学工業（株）サイズパインＫ９０３）を０．１部添加し、長網抄紙機で坪量１８０ｇ／ｍ^２に抄紙した。ドライヤーで乾燥後の紙は、酸化澱粉の５％水溶液に、全体に対して１％となるようＨＬＢが１３のアセチレングリコール系非イオン性界面活性剤（日信化学工業（株）サーフィノール４６５アセチレングリコール／エチレンオキサイド添加物）を添加した表面サイズ液で乾燥後の片面塗布量が１ｇ／ｍ^２となるようにサイズプレス処理して乾燥後、線圧１０ｋｇ／ｃｍの条件でカレンダー処理を行い、本発明に係わる支持体とした。該支持体の一方の面にインク受理層塗布液をエアーナイフコーティング方式で乾燥後の塗布量が１０ｇ／ｍ^２となるように塗布、乾燥してインクジェット記録シートを得た。
【００７０】
比較例２
界面活性剤をＨＬＢが８．４の非イオン性界面活性剤（第一工業製薬（株）ノイゲンＥＴ１０９ポリオキシエチレンオレイルエーテル）に変更した以外は実施例６と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
【００７１】
比較例３
界面活性剤をＨＬＢが１４の非イオン性界面活性剤（第一工業製薬（株）ノイゲンＳＤ８０ポリオキシエチレンイソデシルエーテル）に変更した以外は実施例６と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
【００７２】
〈試験方法〉
インク吸収性
実施例及び比較例で作製したインクジェット記録シートを葉書大に断裁し、１００枚用意した。インクジェットプリンタとして、カードプリンタ（キヤノンファインテック（株）Ｐ−４００ＣＩＩ）を用い、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、ブルー、グリーン、シアンとマゼンタとイエロー３色のインクからなるブラック、シアンとマゼンタとイエローとブラックの４色のインクからなるブラックの各ベタ印字（四角形）を行う。印字されたサンプルはプリンターで積み重ねられる。１００枚の印字が終了した後、サンプルを重ねたまま１ｋｇの荷重をかけ３０分間放置する。その後、裏面にインクが転写されているサンプルの枚数を確認する。１枚も裏面にインクの転写が起こっていないものが最も良いが、１０枚以内であれば実用上問題ないと判断できる。
【００７３】
高速搬送性
インク吸収性の評価の際、プリンタ内部にサンプルが詰まる等トラブルが１００回の印字中何回発生したか確認する。トラブルの回数が０でなければ実用上問題あると判断される。
【００７４】
表面強度
ピック強度評価用インキ（ＴＯＫＡプリンティングインキスーパーデラックスＴ＝１３）を０．４ｃｃ用い、ＲＩ型印刷試験機によって印刷テストを行いインク受理層表面の剥がれ具合を目視にて評価した。
○：インク受理層の剥がれは全くなく、良好な表面強度を示す。
△：インク受理層の剥がれはわずかに認められるが実用上問題となるレベルではない。
×：インク受理層の剥がれが多く、表面強度が弱いと判断される。
【００７５】
摩擦強度
摩擦試験機（スガ試験機株式会社製）を使用し、シートのインク受理層面に３００ｇの荷重で黒色の木綿のガーゼを押しつけて１００回摩擦試験を行い、ガーゼへの汚れの付着を目視で確認した。全く汚れが付着していないものを「○」とした。また、１００回摩擦試験では僅かに汚れが付着したが、２０回摩擦試験では全く汚れの付着が見られなかったものを「△」、２０回摩擦試験でも汚れの付着が見られたものを「×」とした。
【００７６】
高速搬送性の安定性
「高速搬送性」と同様の評価を温度２０℃湿度５０％（ＮＮ）、温度３０℃湿度８０％（ＨＨ）、温度１５℃湿度１０％（ＬＬ）の３環境下で行う。３環境それぞれでトラブルが発生しないものが、高速搬送性が安定していて良好と判断されるが、ＨＨ、ＬＬでは２回以下であればほぼ問題ないレベルと判断できる。
【００７７】
印字滲み
実施例及び比較例で作製したサンプルを葉書大に断裁し、インクジェットプリンタとして、カードプリンタ（キヤノンファインテック（株）Ｐ−４００ＣＩＩ）を用い、レッドとグリーンの市松模様を印字した。印字したサンプルを目視観察してレッドとグリーンの滲み具合を確認した。境界で滲みが全く見られないものを印字滲みを優と判定し、僅かに滲みが見られるものを印字滲みが並と判定し、かなりの滲みが見られ実用上問題となるものを印字滲みが劣と判定した。
【００７８】
【表１】

【００７９】
評価：
表１より明らかなように、本発明のインクジェット記録シートはインク吸収性が良好であり、また、高速搬送性も良好であることが判る。さらに、支持体のサイズプレスにアセチレングリコール系界面活性剤を加えることで、インク吸収性とインク受理層の摩擦強度が向上している。また、非木材パルプとしてα−セルロース含有率が８０質量％〜９０質量％サトウキビパルプを用いることでインク受理層の表面強度が向上すると共に、カール変動が減少するためか、高温高湿条件（ＨＨ）でも低温低湿条件（ＬＬ）でも安定した良好な高速搬送性を示す。さらに、サトウキビパルプ（Ａ）と木材パルプ（Ｂ）の質量比（Ａ／Ｂ）を２／８〜９／１の範囲とすることでインク滲みが解消している。
【００８０】
一方、比較例１にあるように、非木材パルプを支持体中に含有していないインクジェット記録シートでは高速搬送性が劣る。また、比較例２、３のように表面サイズに含有される界面活性剤のＨＬＢが本発明の範囲を逸脱しても本発明の効果を確認することができない。
【００８１】
【発明の効果】
本発明のインクジェット記録シートは、高速印字に対応しうる十分なインク吸収性と高速搬送特性を併せ持ったインクジェット記録シートであり、商業的にも十分な処理速度と印字品位を併せ持つことができ非常に有効である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to an ink jet recording sheet, and more particularly, to an ink jet recording sheet having sufficient ink absorption and high-speed transport characteristics capable of coping with high-speed printing, a postcard for ink jet recording using the same, and a business card for ink jet recording. It is about.
[0002]
[Prior art]
The ink jet recording system records fine images and characters by flying small droplets of ink and attaching them to a recording medium such as paper by various operating principles. It is widely used in various applications as a recording device for various figures including Chinese characters, color images, and the like, because of its ease of use, high flexibility in recording patterns, and no need for development-fixing. Furthermore, an image formed by the multi-color ink jet method can obtain a record comparable to multi-color printing by a plate making method or printing by a color photographic method. In addition, in applications where the number of copies required is small, it is being widely applied to the field of full-color image recording because it is cheaper than the photographic technique.
[0003]
In general, the properties required of an ink jet recording sheet include print density, clarity of color tone, ink absorbency for eliminating cissing and unevenness, and ink drying property for eliminating stains.
[0004]
On the other hand, the cost of computers and their peripheral devices has been rapidly reduced in recent years, and many inkjet printers have been introduced to ordinary households. The purpose of introducing inkjet printers in ordinary households is that many people want to create their own original New Year's cards, or to print out New Year's cards with different contents for each destination. The time is the end of the year when making a New Year's card. The government-manufactured New Year's postcard has also been well-received as "inkjet paper", which supports inkjet recording.
[0005]
Also, with the efforts of printer manufacturers, the high definition of the printer has already reached the area of photographic paper, and the printing speed has been increased. The printing time, which previously took several minutes per postcard, is now about one minute Now printing ends.
[0006]
In addition to the demand that individuals print their own images on private or government-made ink-jet postcards to create photo-postcards, they will use an ink-jet printer as an alternative to the conventional photo postcards that have pasted photographic printing paper and postcards. There is also a demand for making postcards as a business.
[0007]
However, from a commercial point of view, at the current printing speed of an ink-jet printer, even though a single postcard is printed, the processing time is too long compared to the production of a photo postcard or printing by a printing machine, which is costly. In short, it is difficult to establish a business. Therefore, a card printer for commercial use, which has significantly reduced the printing time, that is, capable of extremely high-speed printing, has appeared (for example, see Patent Document 1). The printing time per postcard of a card printer is several seconds. The card printer, unlike a conventional ink jet printer in which a head moves to perform printing, is provided with a linear head, and an ink jet recording sheet is conveyed at a high speed on a belt below the head. Therefore, even if there is a slight curl in the ink jet recording sheet, the ink jet recording sheet will be caught, and if the ink is absorbed, a ripple will occur, resulting in poor conveyance. Furthermore, since recording paper printed at high speed is piled up and down, if the drying property of the ink is low, there is a problem that the lower ink is transferred to the overlapping back surface.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-7-314808
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, an object of the present invention is to provide an ink jet recording sheet having both sufficient ink absorbency and high speed transport characteristics capable of coping with high speed printing, a postcard for ink jet recording using the same, and a business card for ink jet recording.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above problems, and as a result, have reached the following invention.
[0011]
That is, in an ink jet recording sheet provided with an ink receiving layer on one surface of a support, the support contains at least non-wood pulp, and HLB (Hydrophilic-Lipophilic-) is provided on the surface of the support on which the ink receiving layer is provided. The present invention relates to an inkjet recording sheet comprising a surfactant having a balance of 9 to 13.
[0012]
An ink jet recording sheet according to the present invention is characterized in that the surfactant is contained in a surface size liquid applied or impregnated on the surface of the support.
[0013]
The invention is directed to an ink jet recording sheet, wherein the surfactant is an acetylene glycol-based surfactant.
[0014]
An ink jet recording sheet according to the invention, wherein the non-wood pulp is a sugarcane pulp having an α-cellulose content of 80% by mass to 90% by mass and a fine material passing through mesh of 10% by mass or less.
[0015]
The support comprises sugarcane pulp and wood pulp, and the weight ratio (A / B) of the sugarcane pulp (A) to the wood pulp (B) is 2/8 to 9/1. It is an invention of a recording sheet.
[0016]
An invention of an ink jet recording sheet, wherein printing is performed by an ink jet printer equipped with a fixed line head.
[0017]
It is an invention of an inkjet recording postcard or an inkjet recording business card using the inkjet recording sheet.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The support constituting the ink jet recording sheet of the present invention contains at least a non-wood pulp as a component, and a surface size liquid containing a surfactant having an HLB of 9 to 13 is applied to the surface of the support. ing. By combining the non-wood pulp with the surfactant, the ink jet recording sheet of the present invention can exhibit excellent high-speed conveyance and ink absorption.
[0019]
Non-wood pulp is pulp made from stalks such as kenaf, bagasse, bamboos, straws, reeds, and the bast of plants such as kenaf, jute, flax, manila hemp, sisal hemp, cotton, mulberry, mitsumata, and ganpi. , Veins and the like. By incorporating the non-wood pulp into the support, the support has a remarkably improved physical strength such as tensile strength and tear strength, but non-wood pulp can show inevitable coloring and foreign matter. Therefore, in the support used in the present invention, it is preferable to use a non-wood pulp and a wood pulp in combination. Specifically, it is preferable that the non-wood pulp in the pulp component of the support has a mass ratio of 20 to 90%, and the remainder is wood pulp. When the mass ratio of the non-wood pulp is lower than 20%, the effect of the present invention may be reduced. On the other hand, if it is more than 90%, the whiteness of the surface of the support decreases, which affects the printed image.
[0020]
Examples of the wood pulp include chemical pulp such as LBKP and NBKP, mechanical pulp such as GP, PGW, RMP, TMP, CTMP, CMP and CGP, and waste paper pulp such as DIP.
[0021]
HLB (Hydrophilic-Lipophilic-Balance) is an index indicating the ratio (balance) of hydrophilicity and hydrophobicity of molecules of a surfactant, and is mainly used for indicating the performance of a nonionic surfactant. For example, a surfactant having a larger HLB has a higher hydrophilicity. The HLB of the surfactant used in the present invention is preferably 9-13. When the HLB is out of the range of 9 to 13, the effect of the present invention is not exhibited, and when the HLB is lower than 9, mixing into the surface size liquid cannot be uniform, and when the HLB is higher than 13, the influence of bubbles or defects on the surface are liable to appear. Become.
[0022]
The surface sizing agent constituting the surface sizing liquid according to the present invention is not particularly limited as long as it is generally used in the papermaking field. Examples include natural polymers such as starch, oxidized starch, modified starch derivatives, cellulose derivatives, sodium alginate, and synthetic polymers such as polyvinyl alcohol, polyacrylamide, and modified products thereof. In the present invention, the amount of the surfactant having an HLB of 9 to 13 contained in the surface size liquid is preferably 0.5 to 60% by mass%. If it is lower than 0.5%, the effect of the present invention is difficult to be exhibited, and if it is higher than 60%, a defect considered to be caused by bubbles tends to occur.
[0023]
The dry coating amount of the surface size liquid is not particularly limited, but is 0.5 to 2.0 g / m2 in one-side coating amount ² Is preferred. 0.5g / m ² If it is lower, coating unevenness tends to occur, and 2.0 g / m ² If it exceeds, the concentration of the size liquid itself must be increased, so that the surface properties tend to deteriorate.
[0024]
The basis weight of the support according to the present invention is usually 40 to 300 g / m. ² However, there is no particular limitation.
[0025]
The support used in the ink jet recording sheet of the present invention is produced in the same manner as ordinary paper. For example, a non-wood pulp and a wood pulp are subjected to a beating process and an adjusting process to obtain a beaten pulp having an appropriate blending and solid content. At that time, a raw material slurry can be obtained by adding various chemicals as needed in addition to the non-wood pulp and the wood pulp. Specific examples include dyes, fillers, internal sizing agents, fixing agents, and dry paper strength enhancers.
[0026]
The adjusted raw material slurry is subjected to papermaking in a papermaking process by setting conditions so that the paper has a target basis weight. As the paper machine, for example, a fourdrinier paper machine, a round net paper machine, a twin-wire type paper machine, or the like can be used, and the method is not particularly limited as long as the desired basis weight can be achieved even in one-layer or multi-layer papermaking. Not done.
[0027]
In addition, during the papermaking process, after drying with a dryer, a surface sizing liquid containing the surfactant according to the present invention is applied to the surface of the support and dried. The method of applying the surface size liquid is not particularly limited, and the surface size liquid is applied by a generally known method. For example, there are a size press, a gate roll coater, a tab size press, and the like. Further, the solid content concentration of the size press liquid is not particularly limited, and may be adjusted to achieve a target dry coating amount.
[0028]
The completed support may be calendered online during the papermaking process, or may be calendered in a separate process after the papermaking process. Examples of the calendar method include a machine calendar method, a TG calendar method, a super calendar method, a soft calendar method, and an emboss calendar method. The degree of the calendering treatment is not particularly limited as long as the ink absorption is not impaired, but the bulk density of the produced support is 0.5 to 0.95 g / cm. ³ It is preferable to adjust calender conditions such as pressure so that
[0029]
The surfactant according to the present invention can be used without any particular limitation as long as its HLB is in the range of 9 to 13. Surfactants can be broadly classified into cationic surfactants, anionic surfactants, amphoteric surfactants, and nonionic surfactants. For example, cationic surfactants include primary amine salts, secondary amine salts, tertiary amine salts, ester-bonded amines, amide-bonded amines, ether-bonded amines, alkyl oxazolines, alkyl imidazolines, aminoethyl imidazolines, dihydroindoles , Alkylaminotriazole, aminodioxane, alkyloxazoline, pyridinium salt, alkylpyridinium halide, amide bond pyridinium salt, ester bond pyridinium salt, ether bond pyridinium salt, quaternary ammonium salt, ether bond quaternary ammonium salt, ester bond quaternary ammonium And amide-bonded quaternary ammonium salts.
[0030]
Examples of the anionic surfactant include carboxylate, higher alcohol sulfate, polyethylene glycol ether sulfate, olefin sulfate, amide bond sulfate, ester bond sulfate, and ester bond. Sulfonate, amide bond sulfonate, ether bond sulfonate, alkyl allyl sulfonate, ether bond alkyl allyl sulfonate, ester bond alkyl allyl sulfonate, amide bond alkyl allyl sulfonate, phosphate ester salt etc. Can be mentioned.
[0031]
Examples of the amphoteric surfactant include a carboxylic acid type, a sulfate ester salt, a sulfonic acid type and a phosphate ester type.
[0032]
Examples of nonionic surfactants include, for example, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, polyoxyethylene alkylthioether, polyoxyethylene alkyl ester, polyoxyethylene sorbitan monoalkyl ester, polyoxyethylene alkylamine, Polyoxyethylene alkyl amide, polyoxyethylene polyoxypropylene, sorbitan alkyl ester, glycol ester, saccharose ester, fatty acid ethanolamide, methylolamide, oxymethylethanolamide, fatty acid ethanolamide derivative, higher alcohol, glucoside, higher alkyl ether And the like.
[0033]
The surfactant having an HLB of 9 to 13 according to the present invention is preferably an acetylene glycol-based surfactant. It was found that the use of an acetylene glycol-based surfactant improved the surface strength of the ink receiving layer and also improved the frictional strength of the printed image. Examples of the acetylene glycol-based surfactant include 2,4,7,9-tetramethyl-5-decyne-4,7-diol, 3,6-dimethyl-4-octyne-3,6-diol, and a mixture thereof. Or an ethylene oxide adduct.
[0034]
By converting the non-wood pulp contained in the support constituting the ink jet recording sheet of the present invention into a sugarcane pulp having an α-cellulose content of 80% by mass to 90% by mass and a mesh passing fine substance content of 10% by mass or less. The ink jet recording sheet of the present invention has almost no curl fluctuation under various environments and stably realizes good high-speed conveyance. Furthermore, it has been found that by setting the mass ratio (A / B) of the sugarcane pulp (A) to the wood pulp (B) in the range of 2/8 to 9/1, ink bleeding of a printed image is drastically reduced. .
[0035]
The method for obtaining the sugarcane pulp of the present invention will be exemplified below.
One is obtained by chemically pulping the rind separated from the sugarcane trunk without fragmentation using a separation system as disclosed in JP-B-49-42528. It is pulp. By pulping the outermost layer containing a lot of wax and the outer hull (lined) from which the pith at the center of the trunk has been removed without damaging the fibers, the content of fine particles passing through 200 mesh can be reduced. Sugarcane pulp of 10% by mass or less can be obtained, and the α-cellulose content can be adjusted to 80% by mass to 90% by mass by adjusting the pulp and bleaching conditions.
[0036]
As another method, it can be obtained by adjusting pulping, bleaching conditions, and the like, using ordinary sugarcane pomace (depisbagasse bagasse) as a raw material. There is a method of removing fine fibers from a manufactured chemical pulp having an α-cellulose content of 80% by mass to 90% by mass with a screen or the like to reduce the content of fines passing through a 200 mesh to 10% by mass or less. .
[0037]
The α-cellulose content in the present invention is a value measured in accordance with JIS P8101, and when it is less than 80% by mass, the density of the support tends to increase, and the bleeding of the ink is observed. Become. Further, even if it exceeds 90% by mass, no further effect can be expected.
[0038]
The content of fine particles passing through 200 mesh of the present invention is a value measured in accordance with JIS P8207. When pulp having this value exceeding 10% by mass is used, the α-cellulose content is less than 80% by mass. As in the case, bleeding of the ink is observed.
[0039]
In the present invention, the weight ratio (A / B) of the sugarcane pulp (A) to the wood pulp (B) is preferably 2/8 to 9/1. When the mass ratio (A / B) is less than 2/8, the effect of improving transportability may be slightly inferior. If it exceeds 9/1, satisfactory smoothness may not be obtained.
[0040]
The ink receiving layer provided on the ink jet recording sheet of the present invention comprises at least a pigment and a binder.
[0041]
As the pigment, any conventionally known pigment can be used. For example, light calcium carbonate, heavy calcium carbonate, kaolin, talc, calcium sulfate, barium sulfate, titanium dioxide, zinc oxide, zinc carbonate, thisan white, aluminum silicate, diatomaceous earth, calcium silicate, magnesium silicate, synthetic amorphous silica , Colloidal silica, colloidal alumina, pseudo-boehmite, fumed silica, aluminum oxide such as α, β, γ, δ-, aluminum hydroxide, alumina, lithopone, zeolite, hydrohaloysite, magnesium carbonate, magnesium hydroxide, etc. One or more kinds of white pigments such as white inorganic pigments, organic pigments of styrene plastic pigment, acrylic plastic pigment, polystyrene, urea resin, and melamine resin can be used. Among them, porous inorganic pigments are preferred, and examples thereof include porous synthetic amorphous silica, porous magnesium carbonate, and porous alumina. Particularly, porous synthetic amorphous silica having a large pore volume is preferable. Usually, the average particle size of these pigments is preferably in the range of 0.1 to 20 μm. When amorphous silica is used in the present invention, high image storability is obtained.
[0042]
Examples of the binder include natural polymers such as potato starch, sweet potato starch, wheat starch, tapioca starch, starches such as corn starch, laminaran, seaweed mannan, seaweed, Irish moss, agar, and alginate. Vegetable algae such as those obtained from algae such as melamine, quince seed, pectin, tragacanth gum, karaya gum, xanthin gum, guar gum, locust bean gum, tamarind seed gum, gum arabic, carob gum, and benzoin gum. Substances, dextran, glucan, xanthan gum, and homopolysaccharides such as levan, and microbial mucous substances such as heterosaccharides such as succinoglucan, pullulan, curdlan, and xanthan gum; and proteins such as glue, gelatin, casein, and collagen. And the like.
[0043]
Examples of semi-natural products (semi-synthetic products) include propylene glycol alginate, viscose, methyl cellulose, ethyl cellulose, methyl ethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, hydroxypropylmethyl cellulose, hydroxypropylethyl cellulose, carboxymethyl. Examples include cellulose derivatives such as hydroxyethylcellulose and hydroxypropylmethylcellulose phthalate, modified gums such as carboxymethyl guar gum, hydroxypropyl guar gum, and hydroxyethyl guar gum, and processing or derivatives of the natural polymer.
[0044]
Processed starches that are semi-synthetic products include, for example, baked starches such as white dextrin, yellow dextrin, and bridish gum; enzyme-modified dextrins such as enzyme dextrin and shardinger dextrin; acid-decomposed starches such as solubilized starch; Oxidized starch such as aldehyde starch, pregelatinized starch such as modified and unmodified pregelatinized starch, phosphate starch, fatty acid starch, sulfated starch, nitrated starch, xanthated acid starch, and esterified starch such as carbamate starch, hydroxyalkyl starch , Carboxyalkyl starch, sulfoalkyl starch, cyanoethyl starch, allyl starch, benzyl starch, carbamylethyl starch, etherified starch such as dialkylamino starch, methylol crosslinked starch, hydroxyalkyl crosslinked starch, phosphoric acid crosslinked starch, and dicarboxylic acid. Crosslinked starch Crosslinked starch, starch polyacrylamide copolymer, starch polyacrylonitrile copolymer, cationic starch polyacrylic acid ester copolymer, cationic starch vinyl polymer copolymer, starch styrene maleic acid copolymer, and starch polyethylene oxide And starch graft copolymers such as copolymers.
[0045]
As synthetic products, for example, modified polyvinyl alcohol such as polyvinyl alcohol, silyl-modified polyvinyl alcohol, partially acetalized polyvinyl alcohol, silanol-modified polyvinyl alcohol, allyl-modified polyvinyl alcohol, polyvinyl methyl ether, polyvinyl ethyl ether, and polyvinyl isobutyl ether; Acrylate, polyacrylate partially saponified product, polymethacrylate, and polyacrylic acid derivatives and polymethacrylic acid derivatives such as polyacrylamide, polyethylene glycol, polyethylene oxide, polyvinylpyrrolidone, vinylpyrrolidone vinyl acetate copolymer, Styrene butadiene copolymer (SBR), nitrile butadiene copolymer (NBR), styrene acrylate copolymer, Chirenmarein acid copolymer, styrene crotonic acid copolymers, and vinyl-containing copolymer chloride. These binders may be used alone or in combination of two or more.
[0046]
The amount of the binder contained in the ink receiving layer according to the present invention is not particularly limited as long as it does not impair the ink absorbency of the ink receiving layer. Preferably, it is 2 to 100 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the pigment.
[0047]
The ink receiving layer of the present invention may contain a cationic compound for improving the fixing property of the ink. Examples of the cationic compound include a secondary amine and a tertiary amino which form an insoluble salt with a sulfonic acid group, a carboxyl group, an amine group or the like in a water-soluble direct dye or a water-soluble acid dye which is a water-soluble ink dye. Alternatively, a compound containing a quaternary ammonium salt can be used. The cationic compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0048]
The layer configuration of the ink receiving layer of the present invention may be a single layer or a multilayer. In the case of a multi-layer structure, all layers may be layers having the same composition, or may be a multi-layer structure with a layer composed of other components.
[0049]
The coating amount of the ink receiving layer of the present invention is 1 to 40 g / m ² Is preferably within the range. Coating amount is 1g / m ² If it is less than 3, the ink absorbing property of the ink receiving layer is not sufficient, and uneven absorption or the like may occur, which may adversely affect the ink jet performance. In addition, 40 g / m ² If the ratio exceeds the above range, the adhesive strength between the ink receiving layer and the support may decrease.
[0050]
As a method for coating the ink receiving layer on the support according to the present invention, a slide hopper coating method, a curtain coating method, an extrusion coating method, an air knife coating method, a blade coating method, a roll coating method, a rod bar coating method, And a gravure coating method, a size press coating method, a spray coating method, and the like. These coating methods can be performed on-machine or off-machine. Further, after coating, finishing may be performed using a calendar. Examples of the calendar method include a machine calendar method, a TG calendar method, a super calendar method, a soft calendar method, an emboss calendar method, and the like.
[0051]
By performing printing with an inkjet printer equipped with a fixed line head, the inkjet recording sheet of the present invention can remarkably exhibit its effect. An ink jet printer equipped with a fixed type line head is generally called a card printer and uses a technique disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-314808. For example, BJ COLOR CARD PRINTER P-400C, P-400CII, P-660C (all manufactured by Canon Finetech Co., Ltd.) and the like can be mentioned.
[0052]
The ink jet recording sheet of the present invention is cut into a postcard size (148 mm × 100 mm), and a postal code display portion and the like are printed on the opposite surface of the ink receiving layer. A good postcard for inkjet recording can be obtained.
[0053]
Further, the inkjet recording sheet of the present invention can be cut into a business card size (90 mm × 55 mm) to provide a business card for inkjet recording that can be printed by a card printer and has good high-speed transportability.
[0054]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples. In Examples and Comparative Examples, "parts" and "%" indicate parts by mass and% by mass, respectively, unless otherwise specified. In addition, the number of parts shown in the formulation is the quantity of the substantial component (solid content).
[0055]
<Preparation of coating liquid for ink receiving layer>
Using 100 parts of synthetic amorphous silica (Tokuyama Fine Seal X37B), 50 parts of polyvinyl alcohol (Kuraray PVA117), and 20 parts of a cationic dye fixing agent (Sumitomo Chemical Co., Ltd. Sumireze Resin 1001) This was mixed with water and adjusted to a solid content concentration of 15%, which was used as a coating solution for the ink receiving layer.
[0056]
Example 1
Kenaf pulp (α-cellulose content: 80%) was beaten with a double disc refiner to obtain 330 ml of pulp at Canadian standard freeness. Separately, hardwood pulp (LBKP) was beaten with a double disc refiner to obtain 330 ml of beaten LBKP at Canadian standard freeness. Beating kenaf pulp / beating LBKP was mixed at a ratio of 50/50 to obtain beaten pulp. To 100 parts of beaten pulp, 0.7 parts of amphoteric starch (Koji 3210, Oji National Co., Ltd.) and 0.1 parts of an alkyl ketene dimer sizing agent (Size Pine K903, Arakawa Chemical Co., Ltd.) were added. 180g / m grammage by net paper machine ² Paper. A surface-size liquid prepared by adding a nonionic surfactant having an HLB of 9 (Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Neugen TDS30 polyoxyethylene tridecyl ether) to a 5% aqueous solution of oxidized starch so as to be 1% based on the total amount. Is 1 g / m on one side after drying ² The paper dried with a dryer was subjected to a size press treatment, and after drying, was subjected to a calender treatment under a linear pressure of 10 kg / cm to obtain a support according to the present invention. The coating amount after drying the ink receiving layer coating solution on one surface of the support by an air knife coating method is 10 g / m 2. ² Was applied and dried to obtain an ink jet recording sheet of the present invention.
[0057]
Example 2
The same procedure as in Example 1 was carried out except that the surfactant added to the surface size liquid was changed to a nonionic surfactant having an HLB of 13 (Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Neugen SD70 isodecyl ether polyoxyethylene). An ink jet recording sheet of the invention was obtained.
[0058]
Example 3
Example 1 Except that the surfactant added to the surface size liquid was changed to an acetylene glycol-based nonionic surfactant having an HLB of 9 (Nissin Chemical Industry Co., Ltd. Surfynol TG acetylene glycol / nonionic surfactant). As above, an ink jet recording sheet of the present invention was obtained.
[0059]
Example 4
Example 1 Example 1 except that the surfactant added to the surface size liquid was changed to an acetylene glycol-based nonionic surfactant having an HLB of 13 (Nissin Chemical Industry Co., Ltd. Surfynol 465 acetylene glycol / ethylene oxide additive). As above, an ink jet recording sheet of the present invention was obtained.
[0060]
<Preparation of sugarcane pulp>
The hull (line) separated from the sugarcane trunk by the separator (separator) described in Japanese Patent Publication No. 49-42528 was prepared by adding an alkali addition rate of 15.0, 15.5, 16.0, and 16.5%. The other conditions were the same, except that the liquid ratio was 6: 1, the temperature was 160 ° C., the temperature was raised for 10 minutes, and the holding time was 30 minutes, and unbleached pulp having a kappa number of about 20 was obtained by alkaline cooking. Bleaching was performed in three stages of chlorine-alkali extraction-chlorine dioxide. The α-cellulose content of these sugarcane pulp was 70, 80, 90, 95% and was different at four levels. In addition, the content of fine matter passing through a 200 mesh was 8.5% for all pulp.
[0061]
Example 5
The sugarcane pulp (A) having an α-cellulose content of 70% is beaten to 330 ml with a Canadian standard freeness with a double disc refiner, and the hardwood pulp (LBKP) (B) beaten to 400 ml with a mass ratio ( (A / B) to obtain a beaten pulp. To 100 parts of beaten pulp, 0.7 parts of amphoteric starch (Koji 3210, Oji National Co., Ltd.) and 0.1 parts of an alkyl ketene dimer sizing agent (Size Pine K903, Arakawa Chemical Co., Ltd.) were added. 180g / m grammage by net paper machine ² Paper. The paper dried with a drier is a 5% aqueous solution of oxidized starch, and an acetylene glycol-based nonionic surfactant having an HLB of 13 (Nissin Chemical Industry Co., Ltd., Surfynol 465 acetylene) so that 1% of the total amount is obtained. (Glycol / ethylene oxide additive) and dried on one side with a surface size liquid of 1 g / m. ² After being subjected to size press treatment and drying, calender treatment was performed under the condition of a linear pressure of 10 kg / cm to obtain a support according to the present invention. The coating amount after drying the ink receiving layer coating solution on one surface of the support by an air knife coating method is 10 g / m 2. ² Was applied and dried to obtain an ink jet recording sheet of the present invention.
[0062]
Example 6
An ink jet recording sheet of the present invention was obtained in the same manner as in Example 5, except that the sugarcane pulp was changed to a sugarcane pulp having an α-cellulose content of 80%.
[0063]
Example 7
An ink jet recording sheet of the present invention was obtained in the same manner as in Example 5, except that the sugarcane pulp was changed to a sugarcane pulp having an α-cellulose content of 90%.
[0064]
Example 8
An ink jet recording sheet of the present invention was obtained in the same manner as in Example 5, except that the sugarcane pulp was changed to a sugarcane pulp having an α-cellulose content of 95%.
[0065]
Example 9
An ink jet recording sheet of the present invention was obtained in the same manner as in Example 6, except that the mass ratio (A / B) between the sugarcane pulp (A) and the hardwood pulp (LBKP) (B) was changed to 1/9.
[0066]
Example 10
An ink jet recording sheet of the present invention was obtained in the same manner as in Example 6, except that the mass ratio (A / B) between the sugarcane pulp (A) and the hardwood pulp (LBKP) (B) was changed to 2/8.
[0067]
Example 11
An ink jet recording sheet of the present invention was obtained in the same manner as in Example 6, except that the mass ratio (A / B) between the sugarcane pulp (A) and the hardwood pulp (LBKP) (B) was changed to 9/1.
[0068]
Example 12
An ink jet recording sheet of the present invention was prepared in the same manner as in Example 6, except that the mass ratio (A / B) of the sugarcane pulp (A) and the hardwood pulp (LBKP) (B) was changed to 9.5 / 0.5. Obtained.
[0069]
Comparative Example 1
For 100 parts of hardwood pulp (LBKP) beaten to a freeness of 400 ml, 0.7 parts of amphoteric starch (Oji National Co., Ltd. Kate 3210) and an alkyl ketene dimer sizing agent (Arakawa Chemical Industry Co., Ltd. Size Pine K903) ) Was added and the basis weight was 180 g / m ² Paper. The paper dried with a drier is a 5% aqueous solution of oxidized starch, and an acetylene glycol-based nonionic surfactant having an HLB of 13 (Nissin Chemical Industry Co., Ltd., Surfynol 465 acetylene) so that 1% of the total amount is obtained. (Glycol / ethylene oxide additive) and dried on one side with a surface size liquid of 1 g / m. ² After being subjected to size press treatment and drying, calender treatment was performed under the condition of a linear pressure of 10 kg / cm to obtain a support according to the present invention. The coating amount after drying the ink receiving layer coating liquid on one surface of the support by an air knife coating method is 10 g / m 2. ² Was applied and dried to obtain an ink jet recording sheet.
[0070]
Comparative Example 2
An ink jet recording sheet was obtained in the same manner as in Example 6 except that the surfactant was changed to a nonionic surfactant having an HLB of 8.4 (Neugen ET109 polyoxyethylene oleyl ether, Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.). .
[0071]
Comparative Example 3
An ink jet recording sheet was obtained in the same manner as in Example 6, except that the surfactant was changed to a nonionic surfactant having an HLB of 14 (Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Neugen SD80 polyoxyethylene isodecyl ether).
[0072]
<Test method>
Ink absorption
The ink jet recording sheets produced in Examples and Comparative Examples were cut into postcard sizes, and 100 sheets were prepared. A card printer (Canon Finetech P-400CII) is used as an ink jet printer. Cyan, magenta, yellow, red, blue, green, black, cyan, magenta, and yellow inks of three colors, cyan, magenta, and yellow are used. And black solid printing (square) made up of four color inks. The printed samples are stacked on a printer. After the printing of 100 sheets is completed, a load of 1 kg is applied while the samples are stacked, and the sample is left for 30 minutes. Thereafter, the number of samples on which ink is transferred to the back surface is checked. It is best that at least one of the sheets has no transfer of ink on the back surface, but if it is within 10 sheets, it can be determined that there is no practical problem.
[0073]
High-speed transport
When evaluating the ink absorbency, it is checked how many times a trouble such as clogging of the sample inside the printer has occurred during 100 times of printing. If the number of troubles is not zero, it is determined that there is a practical problem.
[0074]
Surface strength
Using 0.4 cc of the pick strength evaluation ink (TOKA Printing Ink Super Deluxe T = 13), a printing test was performed by an RI-type printing tester, and the degree of peeling of the ink receiving layer surface was visually evaluated.
：: No peeling of the ink receiving layer at all, indicating good surface strength.
Δ: Peeling of the ink receiving layer is slightly observed, but not at a level that poses a practical problem.
X: The ink receiving layer was peeled much and the surface strength was judged to be weak.
[0075]
Friction strength
Using a friction tester (manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd.), a black cotton gauze was pressed against the ink receiving layer surface of the sheet with a load of 300 g, and a friction test was performed 100 times, and the adhesion of dirt to the gauze was visually checked. did. A sample to which no dirt was attached was rated as “○”. In addition, "△" indicates that dirt was slightly adhered in the 100 times friction test, but "△" indicates that no dirt was observed in the 20 times friction test, and "「 "indicates that dirt was observed in the 20 times friction test. × ”.
[0076]
High-speed transport stability
The same evaluation as “high-speed transportability” is performed under three environments of a temperature of 20 ° C. and a humidity of 50% (NN), a temperature of 30 ° C. and a humidity of 80% (HH), and a temperature of 15 ° C. and a humidity of 10% (LL). Those in which no trouble occurs in each of the three environments have stable high-speed transportability and are judged to be good. However, in HH and LL, it can be judged that there is almost no problem if it is performed twice or less.
[0077]
Print bleed
The samples prepared in Examples and Comparative Examples were cut into postcard sizes, and red and green checkered patterns were printed using a card printer (Canon Finetech P-400CII) as an ink jet printer. The printed sample was visually observed to confirm red and green bleeding. If no bleeding was observed at the boundary, the printing bleed was judged to be excellent, and if slight bleeding was observed, the printing bleeding was judged to be normal. It was determined to be inferior.
[0078]
[Table 1]

[0079]
Rating:
As is clear from Table 1, it is understood that the ink jet recording sheet of the present invention has good ink absorbability and good high-speed conveyance. Further, by adding an acetylene glycol-based surfactant to the size press of the support, the ink absorbency and the frictional strength of the ink receiving layer are improved. In addition, the use of sugarcane pulp having an α-cellulose content of 80% by mass to 90% by mass as the non-wood pulp improves the surface strength of the ink receiving layer and reduces curl fluctuation. ) And stable high-speed transportability under low-temperature and low-humidity conditions (LL). Further, by setting the mass ratio (A / B) of the sugarcane pulp (A) to the wood pulp (B) in the range of 2/8 to 9/1, ink bleeding is eliminated.
[0080]
On the other hand, as in Comparative Example 1, an inkjet recording sheet containing no non-wood pulp in the support is inferior in high-speed transportability. Further, even if the HLB of the surfactant contained in the surface size is out of the range of the present invention as in Comparative Examples 2 and 3, the effect of the present invention cannot be confirmed.
[0081]
【The invention's effect】
The ink jet recording sheet of the present invention is an ink jet recording sheet having both sufficient ink absorption and high-speed transport characteristics capable of coping with high-speed printing, and can have both a commercially sufficient processing speed and printing quality. It is valid.

Claims

In an ink jet recording sheet provided with an ink receiving layer on at least one surface of the support, the support contains at least non-wood pulp, and HLB (Hydrophilic-Lipophilic-Balance) is provided on the surface of the support on which the ink receiving layer is provided. A) an ink-jet recording sheet, comprising a surfactant of 9 to 13.

2. The ink jet recording sheet according to claim 1, wherein the surfactant is contained in a surface sizing liquid applied or impregnated on the surface of the support.

3. The ink jet recording sheet according to claim 1, wherein the surfactant is an acetylene glycol-based surfactant.

4. The non-wood pulp is a sugarcane pulp having an α-cellulose content of 80% by mass to 90% by mass and a fine material passing through mesh of 10% by mass or less. The ink jet recording sheet according to the above.

The support comprises sugarcane pulp and wood pulp, and the weight ratio (A / B) of the sugarcane pulp (A) to the wood pulp (B) is 2/8 to 9/1. Item 6. An ink jet recording sheet according to item 4.

The ink jet recording sheet according to any one of claims 1 to 5, wherein printing is performed by an ink jet printer equipped with a fixed line head.

A postcard for inkjet recording using the inkjet recording sheet according to claim 1.

A business card for ink-jet recording using the ink-jet recording sheet according to claim 1.