JP2004249763A - Power steering device with variable reduction ratio - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンドルの回転をステアリングギヤにより減速し、且つハンドルに作用する操舵入力をサーボ機構により増幅して操向車輪に伝達する動力舵取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハンドルの切り角が小さいときはステアリングギヤの減速比を小さくしてハンドルの切れをよくし、切り角が大きくなると操作が楽なように減速比を大きくすることがある。また、ハンドルの切り角と減速比の関係を上述の関係と逆にしてハンドルの切り角が小さいときにステアリングギヤの減速比を大きくしてハンドルの中立安定性をよくすることがある。さらに、車庫入れ等では減速比をかなり小さくしてハンドルの回し角度を少なくすることが望まれている。これらに対応するために、ハンドルの回転をステアリングギヤにより減速し、且つハンドルに作用する操舵入力をサーボ機構により増幅して操向車輪に伝達する動力舵取り装置において、ハンドルに連結されたハンドル側シャフトとサーボ弁装置の入力軸との回転比を可変にした減速比可変式動力舵取り装置が特開昭60−209362号公報に記載されている。
【0003】
この従来装置では、ハンドル側シャフトおよびサーボ弁装置の入力軸であるギヤ側シャフトがハウジングに夫々一箇所で軸受により軸承され、ハンドル側シャフトはギヤ側シャフトの軸穴にピン止めされたトーションバーにより芯だしされてこれに同軸に支承されている。ハンドル側シャフトには第1サンギヤがスプライン結合され、ギヤ側シャフトには第1サンギヤと歯数が異なる第2サンギヤがスプライン結合されている。そして、第1および第2サンギヤに夫々噛合する第1および第2プラネタリギヤが形成された遊星体が支持軸に回転可能に支承され、該支持軸の両端がキャリアに支持されている。該キャリアはハンドル側シャフトおよびギヤ側シャフトに回転可能に支承され、キャリア外周に刻設されたウォームギヤに噛合するウォームがモータにより回転されることによりハンドル側シャフトとギヤ側シャフトとの回転比が変えられるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭60−209362号公報(第2,3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記減速比可変式動力舵取り装置では、第1および第2サンギヤに夫々噛合する第1および第2プラネタリギヤが形成された遊星体が支承されたキャリアの外周にウォームギヤが刻設され、該ウォームギヤにモータの出力軸に嵌着されたウォームが噛合されているので、組付けにおける自由度が小さくなり、組付け、調整作業が困難となる。また、キャリアは外周面に刻設されたウォームギヤにより回転駆動されるので、半径方向の力を受けて変位し、プラネタリギヤの位置がずれてサンギヤとの間で円滑な回転伝達が行えないことがある。さらに、キャリアにウォームギヤ、ハンドル側シャフト用の軸受用穴を刻設するので、キャリアの加工は複雑となり、また精度よく加工する必要があった。
【0006】
本発明は、係る従来の不具合を解消するためになされたもので、円滑な回転伝達が可能で組付けの容易な小型、軽量化した減速比可変式動力舵取り装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ハンドルの回転をステアリングギヤにより減速し、且つハンドルに作用する操舵力をサーボ機構により増幅して操向車輪に伝達する動力舵取り装置において、ハンドルに連結されたハンドル側シャフトと、ステアリングギヤに連結されたギヤ側シャフトとをハウジングに中心軸線上で回転可能に軸承し、これら両シャフトの対向する軸端部に歯数が僅かに異なる第1および第2サンギヤを設け、これら第1および第2サンギヤに夫々噛合して一体回転する第1および第2プラネタリギヤを支承するキャリアを中心軸線回りに回転可能に支承し、モータに回転連結された回転体をキャリアと並んで中心軸線回りに回転可能に支承し、回転体とキャリアとを回転力のみ伝達可能に係合し、モータにより回転体を介してキャリアを回転駆動して減速比を変えることである。
【0008】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、ハンドルの回転をステアリングギヤにより減速し、且つハンドルに作用する操舵力をサーボ機構により増幅して操向車輪に伝達する動力舵取り装置において、ハンドルに連結されたハンドル側シャフトと、ステアリングギヤに連結されたギヤ側シャフトとをハウジングに中心軸線上で回転可能に軸承し、これら両シャフトの対向する軸端部に歯数が僅かに異なる第1および第2サンギヤを設け、両シャフトに一対のプレートを遊嵌し、第1および第2サンギヤに夫々噛合して一体回転する第1および第2プラネタリギヤが同軸線上に形成された遊星体を一対のプレートに両端が支承された支承軸に回転可能に支承することにより遊星体を第1および第2サンギヤ上に回転可能に支承保持し、モータに回転連結された回転体を一対のプレートのいずれか一方に並設して中心軸線回りに回転可能に支承し、回転体と一方のプレートとを回転力のみ伝達可能に係合し、モータにより回転体を介して一対のプレートを回転駆動して減速比を変えることである。
【0009】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、一方のプレートと回転体とをスプライン係合することによって係合したことである。
【0010】
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、一方のプレートから突出した係合ピンを回転体に係入することにより、一方のプレートを回転体に係合したことである。
【0011】
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項4において、係合ピンを、遊星体を回転可能に支承する支承軸を延長してプレートから突出させて形成したことである。
【0012】
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項5のいずれかにおいて、ギヤ側シャフトをハウジングに中心軸線方向に離間した少なくとも2箇所で軸受により軸承し、ハンドル側シャフトをハウジングに一箇所で軸受により軸承したことである。
【0013】
請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項6において、回転体をギヤ側シャフトに支承したことである。
【0014】
請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項7のいずれかにおいて、ハンドル側シャフトをサーボ機構を介してハンドルに連結したことである。
【0015】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、ハンドルに連結されたハンドル側シャフトおよびステアリングギヤに連結されたギヤ側シャフトに歯数が僅かに異なる第1および第2サンギヤを一体に設け、これら第1および第2サンギヤに夫々噛合して一体回転する第1および第2プラネタリギヤを支承するキャリアを中心軸線回りに回転可能に支承している。これにより、ハンドル側シャフトの回転は、キャリアの回転に応じて遊星歯車機構により変速されてギヤ側シャフトに伝達され、動力舵取り装置としての減速比が変更される。そして、モータに回転連結された回転体をキャリアと並んで同一の中心軸線回りに回転可能に支承し、回転体とキャリアとを回転力のみ伝達可能に係合しているので、キャリアが回転駆動力により半径方向の力を受けて変位することを防止でき、プラネタリギヤとサンギヤとの間で円滑な回転伝達を行うことができる。
【0016】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、ハンドルに連結されたハンドル側シャフトおよびステアリングギヤに連結されたギヤ側シャフトに歯数が僅かに異なる第1および第2サンギヤを一体に設け、両シャフトに一対のプレートを遊嵌し、第1および第2サンギヤに夫々噛合して一体回転する第1および第2プラネタリギヤが同軸線上に形成された遊星体を一対のプレートに両端が支承された支承軸に回転可能に支承することにより遊星体を第1および第2サンギヤ上に回転可能に支承保持している。これにより、ハンドル側シャフトの回転は、一対のプレートの回転に応じて遊星歯車機構により変速されてギヤ側シャフトに伝達され、動力舵取り装置としての減速比が変更される。そして、モータに回転連結された回転体を一対のプレートのいずれか一方に並設して中心軸線回りに回転可能に支承し、回転体と一方のプレートとを回転力のみ伝達可能に係合しているので、プラネタリギヤ、ハンドル側シャフト、ギヤ側シャフトが回転駆動力により半径方向の力を受けて変位することを防止でき、プラネタリギヤとサンギヤとの間で円滑な回転伝達を行うことができる。また、キャリアは従来のごとく軸受によって保持されておらず、第1および第2サンギヤ上に回転可能に支承保持されているので、組み付けに自由度が生じる。これにより、プラネタリギヤとサンギヤの噛み合いでバックラッシを小さくし、かつ組付けを容易にすることができる。
【0017】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、一方のプレートと回転体とをスプライン係合することによって係合したので、キャリアと回転体との係合を強固なものとし、また確実に回転力のみを伝達可能に回転体とキャリアとを係合することができる。
【0018】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、一方のプレートから突出した係合ピンを回転体に係入することにより、一方のプレートを回転体に係合したので、別々の部材で構成されたキャリアと回転体とを容易に係合することができる。
【0019】
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、係合ピンを、遊星体を回転可能に支承する支承軸を延長してプレートから突出させて形成したので、従来から使用していた支承軸を加工してキャリアの駆動部材として使用することにより、部品点数の増加を防止してコストアップを抑制する。
【0020】
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、ギヤ側シャフトはハウジングに中心軸線方向に離間した少なくとも2箇所で軸受により軸承され、ハンドル側シャフトはハウジングに一箇所で軸受により軸承される。これにより、装置の軸線方向の長さを短くして小型化し、且つハンドル側およびギヤ側シャフトを高剛性に軸承することができる。
【0021】
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、モータにより回転駆動されキャリアに係合する回転体をハウジングに2箇所で軸承されたギヤ側シャフトに支承しているので、高剛性を維持して装置を小型化することができる。
【0022】
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、ハンドル側シャフトをサーボ機構を介してハンドルに連結したので、既存のサーボ機構とステアリングギヤとを利用し、両者間に遊星歯車機構を追加するだけで減速比可変式動力舵取り装置を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態に係る減速比可変式動力舵取り装置を図面に基づいて説明する。図1,2において、減速比可変式動力舵取り装置1は、油圧サーボ機構2のサーボ弁装置3の入力軸4にハンドル5の回転が伝達され、サーボ弁装置3の出力軸の回転が遊星歯車機構6により変速されてラックピニオン機構7のピニオン軸に伝達される。これにより、ハンドル5の回転がステアリングギヤであるラックピニオン機構7により減速され、且つハンドル5に作用する操舵力がサーボ機構2により増幅されて操向車輪8に伝達される。
【0024】
アッパーハウジング9とロアーハウジング10はボルトにより結合されてハウジングを構成している。アッパーハウジング9にはサーボ弁装置3が収納され、サーボ弁装置3の出力軸であるハンドル側シャフト11がアッパーハウジング9に軸受12により中心軸線O回りに回転可能に軸承されている。ロアーハウジング10にはラックピニオン機構7が収納され、ラックピニオン機構7のピニオン軸であるギヤ側シャフト13が中心軸線O方向に離間した軸受14,15により中心軸線O回りに回転可能に軸承されている。
【0025】
サーボ弁装置3の入力軸4にはロータリ弁18が形成されている。アッパーハウジング9に形成された収納孔19には、ハンドル側シャフト11に回転連結されたスリーブ20が中心軸線O回りに回転可能に嵌合され、スリーブ20に形成された弁孔21にロータリ弁18が中心軸線O回りに回転可能に嵌合されている。ロータリ弁18、スリーブ20等によりサーボ弁装置3が構成され、ロータリ弁18とスリーブ20との相対回転に応じてシリンダ装置30の左右室28a,28bに夫々連通されたA,Bポートが、油圧ポンプ22およびタンク23に夫々接続されたP,Tポートに接続されるようになっている。入力軸4およびハンドル側シャフト11はトーションバー24の両端部に夫々結合され、ハンドル5に操舵入力が作用されずに入力軸4が自由状態のとき、P,Tポートが連通されてA,Bポートに油圧が生じない中立位置にロータリ弁18がスリーブ20に対して相対的に回転位置決めされる。
【0026】
ギヤ側シャフト13には軸受14,15間でピニオン25が形成され、ピニオン25に噛合するラック26が刻設されたラック軸27がロアーハウジング10に摺動可能に装架されている。図2に示すようにロアーハウジング10にはシリンダチューブ28が固定され、シリンダチューブ28にラック軸27に固定されたピストン29が嵌合してシリンダ装置30が構成されている。ラック軸27の両突出端にタイロッドを介してナックルアームがボールジョイントにより連結され、ラック軸27の軸動により操向車輪8が偏向される。
【0027】
図1に示すように、ロアーハウジング10のギヤハウジング部10aには、遊星歯車機構6およびモータ32により回転駆動される回転体33が並んで収納されている。ハンドル側シャフト11およびギヤ側シャフト13の対向する軸端部には、遊星歯車機構6の歯数が僅かに異なる第1および第2サンギヤ34,35が夫々一体に設けられている。ギヤ側シャフト13およびハンドル側シャフト11に一対のプレート36a,36bが遊嵌され、プレート36a,36bには円周上等角度間隔に配置された複数(本実施の形態においては3個)の遊星体37が、プレート36a,36bに両端を支持された支承軸38によりブッシュ39を介して夫々回転可能に支承されている。各遊星体37には第1および第2サンギヤ34,35に夫々噛合して一体回転する第1および第2プラネタリギヤ40,41が同軸線上に一体に形成されている。プレート36a,36b、支承軸38等により第1および第2プラネタリギヤ40,41を支承するキャリア36が構成されている。第1および第2サンギヤ34,35、第1および第2プラネタリギヤ40,41の歯数は、一例として、20,21,21,20とした。
【0028】
ギヤハウジング部10aの底部には、回転体33がキャリア36のプレート36aと並んでギヤ側シャフト13に軸受42,42により中心軸線O回りに回転可能に支承されている。回転体33およびプレート36aは、中心軸線O回りに回転可能に支承されたスプライン軸45にそれぞれスプライン係合されていて、回転力のみ伝達可能に係合されている。円筒状に形成されたスプライン軸45は、外周に形成されたスプラインに回転体33およびプレート36aに形成されたスプライン穴が僅かな遊びをおいて嵌合され、ギヤ側シャフト13に遊嵌されている。回転体33の外周にはウォームホイール43が刻設され、ウォームホイール43はロアーハウジング10に固定されたモータ32の出力軸に嵌着されたウォーム44と噛合している。
【0029】
次に、上記第1の実施の形態の作動について説明する。ハンドル5が回されると、ロータリ弁18とスリーブ20がトーションバー24を捩って相対回転され、油圧ポンプ22から供給された圧油がハンドル5の回転方向に応じてAまたはBポートからシリンダ装置30のシリンダ左室28aまたは右室28bに供給され、ラック軸27が軸動されて操向車輪8が偏向される。このとき、ハンドル側シャフト11がn1回転されると、ギヤ側シャフト13は遊星歯車機構6により変速されてn2回転される。このときギヤ側シャフト13とハンドル側シャフト11との回転比n2/n1は、キャリア36の回転をn3とすると、n2/n1=r+n3/n1(1−r)となる。ここにおいて、rは第1および第2サンギヤ34,35、第1および第2プラネタリギヤ40,41の歯数をz1,z2,z3,z4とすると、キャリア36が静止しているときの回転比r=n2/n1=z1・z3/z2・z4である。従って、歯数が上述の例のようである場合、r=20・20/21・21=0.91となり、キャリア36がハンドル5と同方向に回転されると、その回転数n3に応じて回転比n2/n1が増大され、ステアリングギヤの減速比を減少する方向に作用し、動力舵取り装置全体としての減速比が小さくなる。キャリア36がハンドル5と逆方向に回転されると、動力舵取り装置全体としての減速比が大きくなる。そして、ハンドル5が切られると、図略の電子制御装置は動力舵取り装置全体としての減速比が車両の走行状態に最適な減速比となるように、モータ32の回転方向、回転数を演算してモータ32を回転駆動する。
【0030】
モータ32により回転体33が回転されると、スプライン軸45の外周に形成されたスプラインと回転体33およびプレート36aに形成されたスプライン穴がそれぞれ歯合することにより回転体33とキャリア36とを回転力のみ伝達可能に係合して回転駆動され、キャリア36を回転する回転力の半径方向成分が相殺される。これにより、キャリア36、ハンドル側シャフト11、ギヤ側シャフト13が回転駆動力により半径方向の力を受けて変位することを防止でき、第1および第2プラネタリギヤ40,41は半径方向の力を受けることなく第1および第2サンギヤ34,35と円滑に噛合することができる。特に、プレート36a,36bを第1および第2サンギヤ34,35に遊嵌し、遊星体37を支承した複数の支承軸38によりプレート36a,36bを結合して支承してキャリア36を構成し、各遊星体37に形成した第1および第2プラネタリギヤ40,41を第1および第2サンギヤ34,35に夫々噛合してキャリア36を回転可能に支承するようにした上述のキャリア36においては、キャリア36はハウジングに軸受で高剛性に支承されていないので、キャリア36を半径方向の力が作用しないようにして回転駆動することは円滑な噛合を得る上で有効であり、さらに組みつけに自由度が生じるので、プラネタリギヤとサンギヤの噛み合いでバックラッシを小さくし、かつ組付けを容易にすることができる。
【0031】
また、上述した第1の実施の形態においては、プレート36aと回転体33とをスプライン軸45によってスプライン係合することにより係合するようにしたので、プレート36aと回転体33を強固に係合し、また確実に回転力のみを伝達可能に回転体33とプレート36a(キャリア36)とを係合することができる。また、モータ32により回転駆動されキャリアに係合する回転体33をハウジングに2箇所で軸承されたギヤ側シャフト13に支承しているので、高剛性を維持して装置を小型化することができる。また、ハンドル側シャフト11をサーボ機構2を介してハンドル5に連結したので、既存のサーボ機構とステアリングギヤとを利用し、両者間に遊星歯車機構6を追加するだけで減速比可変式動力舵取り装置1を得ることができる。
【0032】
なお、上述した第1の実施の形態においては、プレート36aと回転体33とを別部材であるスプライン軸45にそれぞれスプライン係合するようにしたが、プレート36aおよび回転体33の一方にスプライン軸を一体的に形成するとともに他方にスプライン穴を形成し、これらをスプライン係合するようにしてもよい。
【0033】
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態の減速比可変式動力舵取り装置の構成は、第1の実施の形態のものと殆ど同じであるので、同じ構成要素に同じ参照番号を付して詳細な説明は省略し、相異点のみ説明する。図3に示すように、3本の支承軸38には、延設されてプレート36aを貫通する係合ピン38aが形成されており、この係合ピン38aが回転体42の側面に穿設された係合穴33aに嵌合し、回転体33とプレート36aすなわちキャリア36とを回転力のみ伝達可能に係合している。モータ32により回転体33が回転されると3本の支承軸38の係合ピン38aが係合穴33aに係合して回転駆動され、キャリア36を回転する回転力の半径方向成分が相殺される。これによれば、係合ピン38aによって別々の部材であるキャリア36のプレート36aと回転体33とを容易に係合することができる。また、従来から使用していた部材すなわち支承軸38をキャリア36の駆動部材として使用することができるので、部品点数の増加を防止してコストアップを抑制する。
【0034】
なお、上述した第2の実施の形態においては、支承軸38を延設した係合ピン38aを回転体33に係入するようにしたが、これ以外にも、キャリア36のプレート36aから突出するように設けた係合ピンを回転体33に係入するようにしてもよい。例えばプレート36aの側面に設けた係合ピンを回転体33に係入すればよい。
【0035】
また上記実施の形態では、第1および第2サンギヤ34,35に遊嵌されたプレート36a,36bに3個の遊星体37を支承軸38により円周上等角度間隔に支承してキャリア36を構成し、各遊星体37に形成した第1および第2プラネタリギヤ40,41を第1および第2サンギヤ34,35に夫々噛合してキャリア36を中心軸線O回りに回転可能に支承しているが、キャリアをハウジングに軸受により中心軸線O回りに回転可能に支承するようにしてもよい。
【0036】
また上記実施の形態では、サーボ弁装置3の出力軸をハンドル側シャフト11とすることにより遊星歯車機構6をサーボ弁装置3の後段に配置しているが、ギヤ側シャフト13をサーボ弁装置3の入力軸とすることにより遊星歯車機構6をサーボ弁装置3の前段に配置するようにしてもよい。
【0037】
また上記実施の形態では、ハンドル側シャフト11を1つの軸受12で支持しているが、2つの軸受で2点支持するようにしてもよい。
【0038】
また上記実施の形態では、動力舵取り装置はハンドルの回転によりサーボ弁装置を作動してシリンダ装置に圧油を給排してラック軸を軸動しているが、ハンドルの回転に応じて電気サーボモータを回転駆動し、ボールねじ機構を介してラック軸を軸動するようにしてもよい。また、ステアリングギヤとしてラックピニオン機構に代えてセクタギヤを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る減速比可変式動力舵取り装置の縦断面図である。
【図2】図1の2−2線に沿って切断した断面図である。
【図3】第2の実施の形態に係る減速比可変式動力舵取り装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1…減速比可変式動力舵取り装置、2…油圧サーボ機構、3…サーボ弁装置、4…入力軸、5…ハンドル、6…遊星歯車機構、7…ラックピニオン機構(ステアリングギヤ)、8…操向車輪、9…アッパーハウジング、10…ロアーハウジング、10a…ギヤハウジング部、11…ハンドル側シャフト、12,14,15,42…軸受、13…ギヤ側シャフト、18…ロータリ弁、20…スリーブ、22…油圧ポンプ、23…タンク、24…トーションバー、25…ピニオン、26…ラック、27…ラック軸、30…シリンダ装置、32…モータ、33…回転体、33a…係合穴、34,35…第1および第2サンギヤ、36…キャリア、36a,36b…プレート、37…遊星体、38…支承軸、38a…係合ピン、40,41…第1および第2プラネタリギヤ、43…ウォームホイール、44…ウォーム、45…スプライン軸。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a power steering device that reduces the rotation of a steering wheel by a steering gear, amplifies a steering input acting on the steering wheel by a servo mechanism, and transmits the amplified steering input to steered wheels.
[0002]
[Prior art]
When the steering angle of the steering wheel is small, the reduction ratio of the steering gear is reduced to improve the turning of the steering wheel, and when the steering angle is large, the reduction ratio may be increased to make the operation easier. In addition, the relationship between the steering wheel turning angle and the reduction ratio may be reversed from the above-described relationship to increase the steering gear reduction ratio when the steering wheel turning angle is small to improve the neutral stability of the steering wheel. In addition, it is desired to reduce the turning angle of the steering wheel by making the reduction ratio considerably small in a garage. In order to cope with the above, in a power steering device in which the rotation of the steering wheel is reduced by a steering gear and the steering input acting on the steering wheel is amplified by a servo mechanism and transmitted to the steered wheels, a steering shaft connected to the steering wheel is provided. Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-209362 discloses a variable speed reduction type power steering device in which the rotation ratio between the motor and the input shaft of the servo valve device is made variable.
[0003]
In this conventional device, the handle shaft and the gear shaft, which is the input shaft of the servo valve device, are respectively supported on the housing by bearings at one point, and the handle shaft is provided by a torsion bar pinned to a shaft hole of the gear shaft. It is centered and coaxially supported on it. A first sun gear is spline-coupled to the handle shaft, and a second sun gear having a different number of teeth from the first sun gear is spline-coupled to the gear-side shaft. A planetary body having first and second planetary gears meshing with the first and second sun gears is rotatably supported by a support shaft, and both ends of the support shaft are supported by the carrier. The carrier is rotatably supported on the handle shaft and the gear shaft, and the worm meshing with the worm gear engraved on the outer periphery of the carrier is rotated by a motor to change the rotation ratio between the handle shaft and the gear shaft. It is supposed to be.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-60-209362 (
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the variable reduction ratio power steering device, a worm gear is engraved on an outer periphery of a carrier on which a planetary body on which first and second planetary gears meshing with the first and second sun gears are formed is supported. Since the worm fitted to the output shaft is meshed, the degree of freedom in assembling is reduced, and assembling and adjusting work becomes difficult. Further, since the carrier is rotationally driven by the worm gear engraved on the outer peripheral surface, the carrier is displaced by receiving a radial force, and the position of the planetary gear is shifted, so that smooth rotation transmission with the sun gear may not be performed. . Further, since the worm gear and the bearing hole for the handle shaft are formed in the carrier, the processing of the carrier is complicated, and the processing needs to be performed with high precision.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in order to solve the conventional problem, and it is an object of the present invention to provide a small and lightweight variable speed ratio variable power steering device capable of smoothly transmitting rotation and easy to assemble.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, a structural feature of the invention according to claim 1 is that the rotation of the steering wheel is reduced by the steering gear, and the steering force acting on the steering wheel is amplified by the servo mechanism and transmitted to the steered wheels. In a power steering device, a handle shaft connected to a steering wheel and a gear shaft connected to a steering gear are rotatably supported on a housing on a central axis, and teeth are provided on opposite shaft ends of these shafts. First and second sun gears having slightly different numbers are provided, and a carrier that supports the first and second planetary gears that mesh with the first and second sun gears and rotate integrally therewith is rotatably supported around a central axis, The rotating body connected to the motor is supported so that it can rotate around the central axis alongside the carrier, and only the rotating force can be transmitted between the rotating body and the carrier. Engaged, it is to change the reduction ratio of the carrier driven to rotate via the rotating member by a motor.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a power steering device for reducing the rotation of a steering wheel by a steering gear and amplifying a steering force acting on the steering wheel by a servo mechanism and transmitting the amplified steering force to a steered wheel. The connected handle-side shaft and the gear-side shaft connected to the steering gear are rotatably supported on the housing on a central axis, and the first and second shafts having slightly different numbers of teeth are provided at opposite shaft ends of the shafts. A second sun gear is provided, a pair of plates are loosely fitted to both shafts, and first and second planetary gears meshing with the first and second sun gears respectively and integrally rotating are formed on a coaxial line with a pair of plates. The planetary body is rotatably supported on the first and second sun gears by rotatably supporting a support shaft having both ends supported thereon, and is rotated by the motor. The connected rotating body is juxtaposed to one of the pair of plates and supported so as to be rotatable around the central axis, the rotating body and one of the plates are engaged so as to be able to transmit only rotational force, and the rotating body is driven by a motor. To change the speed reduction ratio by driving the pair of plates via the rotary shaft.
[0009]
A structural feature of the invention according to claim 3 is that, in
[0010]
A structural feature of the invention according to claim 4 is that, in
[0011]
A structural feature of the invention according to
[0012]
The structural feature of the invention according to
[0013]
A structural feature of the invention according to claim 7 is that, in
[0014]
According to an eighth aspect of the present invention, in any one of the first to seventh aspects, the handle-side shaft is connected to the handle via a servo mechanism.
[0015]
[Action and Effect of the Invention]
In the invention according to claim 1 configured as described above, the first and second sun gears having slightly different numbers of teeth are integrally provided on the handle shaft connected to the handle and the gear shaft connected to the steering gear. A carrier that supports the first and second planetary gears, which mesh with the first and second sun gears and rotate integrally, is supported rotatably about the central axis. Thereby, the rotation of the handle shaft is changed by the planetary gear mechanism in accordance with the rotation of the carrier and transmitted to the gear shaft, so that the reduction ratio as the power steering device is changed. The rotating body rotatably connected to the motor is rotatably supported around the same central axis alongside the carrier, and the rotating body and the carrier are engaged so as to transmit only the rotational force. Displacement due to a radial force by the force can be prevented, and smooth rotation can be transmitted between the planetary gear and the sun gear.
[0016]
In the invention according to
[0017]
In the invention according to claim 3 configured as described above, since one of the plates and the rotating body are engaged by spline engagement, the engagement between the carrier and the rotating body is made strong, The rotating body and the carrier can be engaged so that only the rotational force can be transmitted to the rotating body.
[0018]
In the invention according to claim 4 configured as described above, the engaging plate protruding from one of the plates is engaged with the rotating body, so that one of the plates is engaged with the rotating body. The configured carrier and the rotating body can be easily engaged.
[0019]
In the invention according to
[0020]
In the invention according to
[0021]
In the invention according to claim 7 configured as described above, since the rotating body that is driven to rotate by the motor and engages with the carrier is supported on the gear-side shaft that is supported by the housing at two locations, high rigidity is maintained. As a result, the size of the device can be reduced.
[0022]
In the invention according to
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a variable speed reduction type power steering apparatus according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. In FIGS. 1 and 2, in a variable speed reduction type power steering device 1, rotation of a
[0024]
The
[0025]
A
[0026]
A
[0027]
As shown in FIG. 1, a
[0028]
At the bottom of the
[0029]
Next, the operation of the first embodiment will be described. When the
[0030]
When the
[0031]
In the first embodiment described above, the
[0032]
In the above-described first embodiment, the
[0033]
Next, a second embodiment will be described. Since the configuration of the variable speed reduction type power steering apparatus of the second embodiment is almost the same as that of the first embodiment, the same components are denoted by the same reference numerals and detailed description is omitted. Only the differences will be described. As shown in FIG. 3, the three bearing
[0034]
In the above-described second embodiment, the engaging
[0035]
In the above-described embodiment, the three
[0036]
Further, in the above embodiment, the
[0037]
In the above embodiment, the
[0038]
In the above embodiment, the power steering device operates the servo valve device by the rotation of the handle to supply and discharge pressure oil to and from the cylinder device to axially move the rack shaft. The motor may be driven to rotate, and the rack shaft may be axially moved via a ball screw mechanism. Further, a sector gear may be used as the steering gear instead of the rack and pinion mechanism.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of a variable speed reduction type power steering apparatus according to a first embodiment.
FIG. 2 is a sectional view taken along line 2-2 of FIG.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view of a variable reduction ratio power steering apparatus according to a second embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF REFERENCE NUMERALS 1: Variable reduction ratio power steering device, 2: hydraulic servo mechanism, 3: servo valve device, 4: input shaft, 5: handle, 6: planetary gear mechanism, 7: rack and pinion mechanism (steering gear), 8: steering Nominal wheels, 9: Upper housing, 10: Lower housing, 10a: Gear housing part, 11: Handle side shaft, 12, 14, 15, 42 ... Bearing, 13: Gear side shaft, 18: Rotary valve, 20: Sleeve, Reference numeral 22: hydraulic pump, 23: tank, 24: torsion bar, 25: pinion, 26: rack, 27: rack shaft, 30: cylinder device, 32: motor, 33: rotating body, 33a: engagement hole, 34, 35 ... first and second sun gears, 36 ... carriers, 36a, 36b ... plates, 37 ... planetary bodies, 38 ... support shafts, 38a ... engagement pins, 40,41 ... first and second sun gears The second
Claims (8)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003040030A JP2004249763A (en) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | Power steering device with variable reduction ratio |
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-
2003
- 2003-02-18 JP JP2003040030A patent/JP2004249763A/en active Pending
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