【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関わり、特に定着用ゴムロール、および該ゴムロールを用いた定着装置および該定着装置を搭載した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
定着装置は、通常、加熱ロールと加圧ロールの少なくとも一方を弾性体、すなわちゴムロールとし、加熱ロールに加圧ロールを所定の圧力で圧接させてニップを形成し、加熱ロールと加圧ロールの間に未定着トナー像を有する転写材を通過させてトナー像を加熱定着するものであり、前記ゴムロールは、一般にゴムを剛体、即ち金属芯ロール周面に所定の厚さで熱加硫成形と同時に接着したものである。
【0003】
例えば、特許文献1の定着装置は、加熱源を内蔵した熱定着ロールに圧接して熱定着ロールより硬度の低い加圧ロールからなる定着装置であり、双方のロールを共に逆クラウン形状(ローラの外径寸法を中央部より両端部にかけて連続的に徐々に大きくした形状)で形成し、加圧ロールの逆クラウン量は熱定着ロールのそれよりも大きく設定した構成であり、熱定着ロールはアルミパイプ(内径21mm)の外周を逆クラウン形状に切削加工した後にPFA(厚み30μm)チューブを被覆して構成(最大径25mm)され、加圧ロールはステンレス製の芯金(径8mm)外周にシリコンゴム層を形成した後、逆クラウン形状(最大径20mm)に研削するか、或いはステンレス製の芯金外周にストレート形状の発泡スポンジ層を形成した後に逆クラウン形状が形成できる型に入れて液状シリコンゴムを注入して逆クラウン形状を形成した構造になっている。
【0004】
また、特許文献2の定着装置は、加熱源を内蔵した熱定着ロールと、熱定着ロールに圧接(総軸間印加荷重150kg)してニップ部を形成する加圧ロールとからなる定着装置であり、熱定着ロールは、金属芯金をクラウン形状(ローラの外径寸法を中央部より両端部にかけて連続的に徐々に小さくした形状、最大径49.4mm)に形成した後に、シリコンゴム等の弾性材料を外径(50mm)がストレート形状になるように被覆して構成され、加圧ロールは、金属芯金の外周にシリコンゴム等の弾性層(外径50mm、厚み8mm)を被覆して構成している。
【0005】
【特許文献1】特許第307281号
【特許文献2】特公昭第55−34430号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1の方式は、双方のロールを逆クラウン形状で形成し、そのニップ部内に未定着像を担持したシート材を通過させて定着させる時に、シート材を中央部から端部へと引っ張る力を付与してシート材の進行方向と直角方向にシゴキを与え、シート材の皺発生防止には有効な手段であるが、アルミパイプ(内径21mm)の外周を逆クラウン形状に切削加工して芯金を形成した後にPFA(厚み30μm)チューブを被覆して構成(最大径25mm)した熱定着ロールは、芯金の厚みが厚いので高強度である反面、熱容量が大きくて大きな加熱エネルギーを要するという問題を有している。
【0007】
また、ステンレス製の芯金(径8mm)外周にシリコンゴム層を形成した後、逆クラウン形状(最大径20mm)に研削するか、或いはステンレス製の芯金外周にストレート形状の発泡スポンジ層を形成した後に逆クラウン形状が形成できる型に入れて液状シリコンゴムを注入して逆クラウン形状を形成した加圧ロールは、ゴム層が厚いので、同様に熱容量が大きくて熱定着ロールから奪いとる熱量が大きいので、近年のように電源オン時から定着可能になるまでの所謂ウォーミングアップ時間を短縮して省エネルギーな画像形成装置の市場要求には対応しがたい構造になっている。
【0008】
また、双方のロールに所定の押圧力を与えて定着ニップを構成すると、押圧力に応じて双方のロールには軸撓みが生じてロール中央部のニップ圧力が減少するものであり、特許文献1のように双方のロールともに逆クラウン形状で形成してそのニップ部内に未定着像未定着像を担持したシート材を通過させて定着させる構造では、ロール中央部の定着圧力は益々減少し、このようなニップ圧力分布ではロール中央部の定着圧力が不足するので定着性能が劣化するという問題を有している。この問題はモノクロ画像の場合には実用上問題にならない場合があるが、多色のトナー像を複数色同時に定着させるカラー画像の場合には、画像中央部において定着後のカラー画像面の光沢度が減少して好ましくない。
【0009】
一方、特許文献2の方式は、熱定着ロールが金属芯金をクラウン形状(最大径49.4mm)に形成した後に、シリコンゴム等の弾性材料を外径(50mm)がストレート形状になるように被覆して構成して、双方のロールを圧接(総軸間印加荷重150kg)して形成したニップ部内に未定着像を担持したシート材を通過させて定着させる時に、熱定着ロールの中央部から両端部に向かう被覆層の変形量が順次大きくなって、シート材はその中央部から両端部方向に向かって張力を付与されて皺の発生防止には有効な手段であるが、双方のロールを高圧力(総軸間印加荷重150kg)で圧接して定着機能を果たすためには、軸撓みを考慮して高剛性にする必要があり、熱定着ロールは相応の肉厚を要して大きな加熱エネルギーを要し、一方、金属芯金の外周にシリコンゴム等の弾性層(外径50mm、厚み8mm)を被覆して構成した加圧ロールは、金属芯金を高剛性にするとともにゴム層が厚いので、同様に熱容量が大きくて熱定着ロールから奪いとる熱量が大きいので、近年のように電源オン時から定着可能になるまでの所謂ウォーミングアップ時間を短縮して省エネルギーな画像形成装置の市場要求には対応しがたい構造になっている。
【0010】
また、特許文献2のような構成は、シート材の皺発生防止には有効であるが、双方のロールを高圧接(総軸間印加荷重150kg)して形成したニップ部内に未定着像を担持したシート材を通過させて定着させる時に、シート材へ与えるストレスが大きくてカール等のシート材の変形をもたらしてしまう。
【0011】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、定着用ゴムロールの構造を改良して、単純・小型で安価な定着用ゴムロールを提供することを目的とする。また、当該定着用ゴムロールを搭載して小型化および安価な構成を可能とすることをも目的とする。そして、当該定着装置を搭載して電源オン時から定着可能なるまでの所謂ウォーミングアップ時間を短縮して必要な時に必要な画像形成を可能にするオンデマンドな画像形成装置を提供することをも目的とする。
【0012】
また、未定着トナー像をシート材に定着する過程でシート材へのストレスを小さくして未定着トナー像の定着後に排出されるシート材にカールや皺発生などのシート材変形を抑制することをも目的とする。更には、双方のロールが圧接して構成する定着ニップ圧力分布を均一にして特に多色のトナーによって形成されたカラー画像の定着を安定化させることをも目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の定着用ゴムロールは、パイプ状の剛体芯ロールの周面にゴム層を有する定着用ゴムロールにおいて、前記剛体芯ロールは、長手方向中央部の外径が最小径で両端部の外径が最大径になるように連続的に変化する逆クラウン形状に形成するとともに、長手方向中央部の内径が最小径で両端部の内径が最大径になり、かつ、長手方向中央部の肉厚が最大肉厚になるように連続的に変化する逆クラウン形状に形成したことを特徴とする。
また、前記ゴム層の外径は、略同一なストレート形状で形成したことを特徴とする。
また、前記ゴム層の外径は、長手方向中央部が最大径で両端部が最小径になるように連続的に変化するクラウン形状で形成したことを特徴とする。
また、前記ゴム層の外径は、長手方向中央部が最小径で両端部が最大径になるように連続的に変化する逆クラウン形状で形成したことを特徴とする。
また、前記剛体芯ロールは大径部の両端に連続して小径部を備え、前記ゴム層は、前記大径部の周面と大径部から連続して小径部を形成する側面部と前記小径部の周面の一部に渡って固着したことを特徴とする。
また、前記大径部の両端に連続して小径部を形成した剛体芯ロールは、金属パイプ材に対してバルジ加工によって拡大するか、または絞り加工によって縮小させる塑性加工によって形成することを特徴とする。
また、前記大径部の両端に連続して小径部を形成した剛体芯ロールは、前記小径部の一部を切削または研削またはバニッシュ手段等の機械加工を施して形成するとともに、前記ゴム層は前記機械加工を施して形成した部分の一部を含むように固着したことを特徴とする。
また、加熱源を内蔵した熱定着ロールと、該熱定着ロールに押圧される加圧ロールとを備え、該熱定着ロールと加圧ロールとで形成するニップ部にシート材を通過させ、該シート材上に形成した未定着トナー像を定着する定着装置において、前記熱定着ロールおよび加圧ロールの少なくとも一方は、上記に記載の定着用ゴムロールを搭載して構成したことを特徴とする。
また、加熱源を内蔵した熱定着ロールと、該熱定着ロールに押圧される加圧ロールと、該加圧ロールの外周に捲着され前記熱定着ロールとの間に挟持されて移動する耐熱ベルトと、該耐熱ベルトを張架するベルト張架部材とを備え、前記熱定着ロールと耐熱ベルトとで形成するニップ部にシート材を通過させ、該シート材上に形成した未定着トナー像を定着する定着装置において、前記熱定着ロールおよび加圧ロールの少なくとも一方は、上記に記載の定着用ゴムロールを搭載して構成したことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は上記記載の定着装置を搭載したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る定着装置の1実施形態を示す断面図、図2および図3は、図1のA−A線に沿って矢印方向に見た一部断面図であり、図2は停止時の状態を示し図3は回転時の状態を示し、図4は図2の熱定着ロールの一部拡大断面図、図5は図2の加圧ロールの一部拡大断面図である。なお、図2および図3においては装置の右側部分を省略しているが、概略左右対称となっている。
【0015】
図1において、定着装置50は、概略、熱定着ロール1、加圧ロール2、耐熱ベルト3、ベルト張架部材4から構成されている。熱定着ロール1は、金属パイプ材を剛体芯ロール51として、その外周面にゴム層52を固着して形成し、剛体芯ロール51の内部に加熱源53として1050W、2本の柱状ハロゲンランプを内蔵したものである。加圧ロール2は、金属パイプ材を剛体芯ロール51として、その外周面にゴム層52を固着して形成し、熱定着ロール1と加圧ロール2の圧接力を15kg以下、ニップ長を10mm程度で構成し、熱定着ロール1に対向して配置し、図示矢印方向に回転可能にした構造になっている。
【0016】
本例によれば、熱定着ロール1および加圧ロール2の外径を25mm程度の小径に構成しているため、定着後のシート材が熱定着ロール1または耐熱ベルト3に巻き付くこともないので、シート材を強制的に剥がすための手段を不要にしている。また、熱定着ロール1のゴム層52の表層には約30μmのPFA層を設ければ、その分だけ剛性が向上してゴム層の厚みは異なるが、略均一な弾性変形をして所謂水平ニップが形成されて熱定着ロール1の周速に対して耐熱ベルト3またはシート材5の搬送速度に差異が生じることもなく、極めて安定した画像定着が可能となる。
【0017】
本例においては、熱定着ロール1の内部に2本の加熱源53を内蔵しており、このハロゲンランプの発熱エレメントを異なった配置に構成して選択的に点灯すると、後述する耐熱ベルト3が熱定着ロール1に巻き付いた定着ニップ部位とベルト張架部材4が熱定着ロール1に摺接する部位のような異なった条件や、幅の広いシート材と幅の狭いシート材とのように異なった条件下での温度コントロールを容易に行うことができる。
【0018】
耐熱ベルト3は、熱定着ロール1と加圧ロール2との間に挟持されて加圧ロール2とベルト張架部材4の外周に張架され移動可能になったエンドレスのベルトであり、0.03mm以上の厚みを有するステンレス管やニッケル電鋳管等の金属管、ポリイミドやシリコン等の耐熱樹脂等の管で構成される。
【0019】
ベルト張架部材4は、熱定着ロール1と加圧ロール2のニップ部よりもシート材5搬送方向上流側に配設されるとともに、加圧ロール2の回転軸中心2aに対して矢印P方向に揺動可能に配設されている。ベルト張架部材4は、シート材5が定着ニップを非通過の状態において耐熱ベルト3を熱定着ロール1の接線方向に張架する構成にしている。シート材5が定着ニップに進入する初期位置で定着圧力が大きいと進入がスムーズに行われなくて、シート材先端に折れた状態で定着される場合があるが、耐熱ベルト3を熱定着ロール1の接線方向に張架する構成にすると、シート材5の進入がスムーズに成される導入口部が形成でき、安定したシート材の進入を可能にする。
【0020】
このベルト張架部材4は、耐熱ベルト3の内周に嵌挿して加圧ロール2と協働して耐熱ベルト3に張力fを付与すると共に、耐熱ベルト3を熱定着ロール1に巻き付けてニップを形成する位置に配置した、略半月状のベルト摺動部材(耐熱ベルト3はベルト張架部材4上を摺動する)である。ベルト張架部材4は、耐熱ベルト3が熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部接線Lより熱定着ロール1側に巻き付けてニップを形成する位置に配置される。突壁4aは、ベルト張架部材4の一端または両端に突設され、耐熱ベルト3が一方に寄った場合にこの突壁4aに当接して寄り規制を行うためのものである。突壁4aの熱定着ロール1と反対側端部と装置フレーム6間にスプリング7が配設され、これによりベルト張架部材4の突壁4aは熱定着ロール1に軽押圧され、ベルト張架部材4が熱定着ロール1に摺接して位置決めされる。
【0021】
耐熱ベルト3を加圧ロール2とベルト張架部材4により張架して加圧ロール2で安定して駆動するには、加圧ロール2と耐熱ベルト3との摩擦係数をベルト張架部材4と耐熱ベルト3との摩擦係数より大きく設定するとよいが、摩擦係数に関しては異物の侵入や摩耗などによって不安定になる場合がある。これに対し、加圧ロール2と耐熱ベルト3の巻き付け角よりベルト張架部材4と耐熱ベルト3の巻き付け角が小さくなるように、また、加圧ロール2の径よりベルト張架部材4の径が小さくなるように設定すると、耐熱ベルト3がベルト張架部材4を摺動する長さが短くなり、経時変化や外乱などに対する不安定要因から回避でき耐熱ベルト3を加圧ロールで安定して駆動することができる。
【0022】
クリーニング部材9は、加圧ロール2とベルト張架部材4との間に配置して、耐熱ベルト3の内周面に摺接して耐熱ベルト3の内周面の異物や摩耗粉等をクリーニングするものであり、このような異物や摩耗粉等をクリーニングすることで耐熱ベルト3をリフレッシュして不安定要因を除去している。
【0023】
シート材5は、ベルト張架部材4が熱定着ロール1に軽押圧される位置をニップ初期位置として耐熱ベルト3と熱定着ロール1との間を通過することで未定着トナー像5aが定着され、熱定着ロール1に加圧ロール2が押圧する位置をニップ終了位置として押圧部接線Lの方向に排出される。
【0024】
上記の定着装置50においては、耐熱ベルト3が必要最小限の経路で移動するので、耐熱ベルト3は、加熱源を内蔵して回転可能な熱定着ロール1とのニップ部で加熱され、所定の経路で移動する時に奪われる熱エネルギーを最小限に抑えることができると共に、周長が短いので、自然放熱による温度低下も少なく、電源オン時から所望の温度に到達して定着可能になるまでの所謂ウォーミングアップ時間の短縮が可能である。
【0025】
また、耐熱ベルト3は、加圧ロール2とベルト張架部材4の協働によって張力が付与されて熱定着ロール1に巻き付けてニップを形成しているので、容易にニップ長を長く構成することができ、構造が簡単になり小型で安価にすることができる。
【0026】
また、シート材5の上に形成した未定着トナー像5aを安定して定着するには、未定着トナー像5aを十分に溶融して定着することが必須であり、所望の温度と溶融時間を必要とするが、本発明による構成では、ニップ長を長く構成するために熱定着ロール1の表面に被覆した弾性体を大きく歪ませてニップ長を長くするような手段は必要ないので、弾性体の厚みは薄く構成可能である。しかも、弾性体を歪ませるために加圧ロール2の圧接圧力を大きく設定する必要もなく、未定着トナー像5aを担持したシート材5が熱定着ロール1と耐熱ベルト3の間を通過するときに通過するシート材5へのストレスが小さいので、未定着トナー像5aの定着後に排出されるシート材5に皺発生などのシート材変形が抑制される。
【0027】
したがって、熱ロール型定着装置の機械的剛性アップは不要であるばかりでなく、熱定着ロール1の薄肉厚化が可能であり、加熱源から耐熱ベルト3を加熱する加熱速度が向上する。また、加圧ロール2も同様に薄肉厚化が可能であり、熱容量を小さく構成できるので、耐熱ベルト3からの熱エネルギー吸収が小さく、電源オン時から所望の温度に到達して定着可能になるまでの所謂ウォーミングアップ時間の短縮が可能である。
【0028】
次に、図2により、熱定着ロール1と加圧ロール2の支持構造について説明する。なお、以下の説明において、各図面間で同一の構成については同一番号を付けて説明を省略する場合がある。
熱定着ロール1および加圧ロール2の剛体芯ロール51は、耐熱ベルト3の幅よりも大きい幅を有する大径部51aと、この大径部51aの両端に形成され大径部51aよりも小径の小径部51bと、大径部51aと小径部51b間に連続するように形成された側面部51cを有するように形成されている。
【0029】
熱定着ロール1および加圧ロール2の小径部51bには、ストップリング54が固定され、このストップリング54とゴム層52の間に断熱ブッシュ55が固定されている。そして、断熱ブッシュ55とフレーム6間にはベアリング(回転支持部)56が配設され、これにより熱定着ロール1および加圧ロール2が回転自在に構成されている。
【0030】
加圧ロール2の小径部51bには、駆動ギヤ57が固定されるとともに、弾性接触部材59が固定され、一方、熱定着ロール1の小径部51bにも弾性接触部材60が固定され、駆動ギヤ57を図示しない駆動源に回転させることにより、加圧ロール2を回転させ、更に弾性接触部材59、60を経て熱定着ロール1を回転させる構成となっている。
【0031】
次に、図2〜図5により、定着用ゴムロールの構造について説明する。以下、熱定着ロール1と加圧ロール2を定着用ゴムロールという。定着用ゴムロールのゴム層52は、大径部51aの周面と、大径部51aから連続して小径部51bを形成する側面部51cと、小径部51bの周面の一部に渡って固着されている。これにより、従来のように大径部51aの周面のみにゴム層を固着した場合と比較して、固着強度を上げるばかりではなく、運転状態では図3のXに示すように、ゴム層52の厚みが大きくなるので膨出変形しやすくなり、従って、対向配置したロールと圧接して回転した場合に、当該端部のゴム層52の端面部52aに作用する膨出変形応力が軽減され、当該端面部およびその近傍のゴム層52が剛体芯ロール51の周面から剥離するのを防止することができる。
【0032】
定着用ゴムロールは、約200℃レベルの高温にして未定着トナー像を定着させる機能を必要とし、両端部を回転支持部56で支持して高温に加熱すると、シート材サイズがA3の場合で軸方向に1mm前後の伸びを生じ、剛体芯ロール51をガイドして回転支持する場合に、予めこの伸び分だけ軸方向にクリアランスを設けた支持構造に構成する必要がある。そこで、本実施形態においては、ゴム層52の端面部52aは、大径部51aの周面と側面部51cから軸方向に突出して形成するとともに、少なくとも軸方向に直角な平面部を有するように固着し、この平面部を基準として回転支持するように構成している。これにより、大きなクリアランスを設けなくても軸方向に伸びた分はゴム層端面部52aが圧縮されて吸収するので安定した支持が可能となる。
【0033】
また、図2および図4、図5に示すように、剛体芯ロール51の大径部51aと側面部51cの間の変曲部51d並びに側面部51cと小径部51bの間の変曲部51eの変曲部形状を、R形状または面取り形状等の滑らかな面で形成している。これにより、ゴム層52と剛体芯ロール51の固着関係において、大径部51aと小径部51bを連続して形成する側面部51cの面で固着強度が向上するばかりでなく、滑らかな面で形成した変曲部51dではゴム層52が膨出変形した時に剛体芯ロール51とゴム層52の固着関係が安定するので対向配置したロールと圧接回転した場合に、当該端部のゴム層52の端面部52aおよびその近傍のゴム層が剛体芯ロール51の周面から剥離するのを防止することができる。
【0034】
大径部51aの両端に連続して小径部51bを形成した剛体芯ロール51は、金属パイプ材に対してバルジ加工によって拡大するか、または絞り加工によって縮小させる塑性加工によって形成する。この方法によると大径部51aと側面部51cの間の変曲部51dの形状が不安定になる場合があるが、本実施形態のよに、ゴム層52を大径部51aの周面と大径部51aから連続して小径部51bを形成する側面部51cと小径部51bの周面の一部に渡って固着して構成すると、変曲部51d、51eは全てゴム層52の中に埋まってしまうので形状の制約が無い。
【0035】
本発明においては、後述するように、大径部51aの外径を逆クラウン形状に形成し、内径も逆クラウン形状にしている。パイプ材の外周面を逆クラウン形状に形成することは、切削や研削、他の加工手段によって容易に形成可能であるが、パイプ材の内周面を異なった大きさの内周形状に形成する場合にはパイプ径が小さくなればなる程その形成が容易ではなくなるが、本実施形態のように、パイプ材に対してバルジ加工によって拡大するか、または絞り加工によって縮小させる塑性加工によって形成すると、パイプ材のパイプ径に関わらず端部より中央部の径を小さく形成してもその形成は容易に達成できて要部の肉厚は略均一にすることができる。即ち、上記の塑性加工したパイプ材の外周面形状は内周面の形状に対して相似形状となるので、外周面を切削や研削、他の加工手段によって逆クラウン形状に形成すればよい。
【0036】
定着用ゴムロールは、回転支持部56とゴム層52を同心にして安定した回転をさせシート材の搬送スピードの安定性を確保することが重要であり、この回転支持部56の精度を確保するために小径部51bの一部51fを切削または研削またはバニッシュ手段等の機械加工を施して仕上げることが好ましい。しかしながら、上記のような機械加工を施す場合に小径部51bから大径部51aに向かって連続した側面部51cの形状や変曲部51eの位置が不均一であると、上記機械加工の加工仕上がりの形状や位置が不安定になる場合がある。図4および図5において、51gは機械加工の仕上がり位置を示している。
【0037】
そこで、本実施形態のように、ゴム層52の端部を、少なくとも機械加工の仕上がり位置51gを含むように固着すると、当該不安定部は全てゴム層52の中に埋まってしまうので、ゴム層形成の制約条件がなくて極めて構造を簡単にすることができ、更に、製造上の管理要素がないので安価に製造することができる。
【0038】
なお、上記実施形態においては、熱定着ロール1および加圧ロール2をゴムロールとしているが、熱定着ロール1または加圧ロール2の少なくとも一つをゴムロールとしてもよい。また、上記実施形態においては耐熱ベルト3を備える定着装置に適用しているが、熱定着ロール1と加圧ロール2を直接、対向圧接する方式の定着装置にも適用してもよい。
【0039】
図6は、本発明の定着用ゴムロールの1実施形態を示す模式的断面図である。本実施形態は、パイプ状の剛体芯ロール51の周面にゴム層52を有する定着用ゴムロールにおいて、剛体芯ロール51の大径部51aは、長手方向中央部の外径R2が最小径で両端部の外径R1が最大径になるように連続的に変化する逆クラウン形状に形成するとともに、長手方向中央部の内径r2が最小径で両端部の内径r1が最大径になり、かつ、長手方向中央部の肉厚T2が最大肉厚となるように連続的に変化する逆クラウン形状に形成することを特徴としている。なお、図6では外径および内径を半径で示している。
【0040】
定着用ゴムロールの使用形態は、少なくとも回転可能に両端部を支持され、少なくとも対向配置した一対のロール、または定着用ゴムロールに対向配置した押圧部材を所定の圧力で圧接してニップを形成し、未定着トナー像を担持したシート材を当該ニップ部を通過させて定着させる形態が一般的であり、定着用ゴムロールはその両端部の回転支持部56(図2)を基準にして前記押圧力によって相応の撓みが生じる。従って、当該ニップ部の圧力は中央部が最小圧力となって両端部に移行するにしたがって増加した圧力となり、軸方向に均一なニップ圧力に構成することが困難になる。
【0041】
そこで、本実施形態においては、剛体芯ロール51の大径部51aが、長手方向中央部の外径R2が最小径で両端部の外径R1が最大径になるように連続的に変化する逆クラウン形状に形成するとともに、長手方向中央部の内径r2が最小径で両端部の内径r1が最大径になり、かつ、長手方向中央部の肉厚が最大肉厚T2になるように連続的に変化する逆クラウン形状に形成することにより、剛体芯ロール51の撓み剛性を高める上で有効であるばかりでなく、撓み剛性に関与しない両端部のぜい肉が無いので熱容量を小さくすることができる。
【0042】
また、本実施形態においては、ゴム層52の外径は、略同一なストレート形状に形成している。外径を略同一なストレート形状で形成したゴム層52は、中央部で最小肉厚T2を構成して両端部に移行するにしたがって増加した肉厚T1となるが、剛体芯ロール51に比較して熱容量は極めて小さいので、この厚み変化による熱容量変化は実用上問題になるレベルではない。また、特許文献2の技術と同様にゴム層52の制作が容易である。
【0043】
一方、本発明の目的とする電源オン時から定着可能になるまでの所謂ウォーミングアップ時間を短縮する構成では、上記剛体芯ロール51およびゴム層52の肉厚を極力薄く構成することが必須条件になり、表層のゴム層52を形成した後に金型から取り出す場合に、ゴム層52の外径を略同一なストレート形状した本実施形態では、単純に金型から押し出すか、或いは引き出すことによって達成できるので安価に製造することができる。
【0044】
(実施例1:ゴム層外径ストレート形状)
熱定着ロール1の剛体芯ロール51の基材は、外径(直径、以下同じ)22.3mm、内径20.7mm、肉厚0.8mmの鉄製パイプ素材をバルジ加工によって拡大し、小径部51bは素材のままで外径20.7mmにして、この小径部51bに連続するゴム層52を被覆するための大径部51aは、その両端部では内径24.2mm、外径25.6mmに形成し、その中央部では端部より小さな内径23.7mmの逆クラウン形状、外径25.1mmの逆クラウン形状に形成した後に、切削や研削、他の外周面加工手段によって、ゴム層52を被覆するための大径部51aの外径は、その両端部では外径25.00mmに形成し、その中央部では外径24.80mmにした逆クラウン量(R1−R2)=0.1mmの逆クラウン形状を形成した(即ち、大径部51aは、その両端部では肉厚t1=0.4mm、その中央部では肉厚t2=0.55mmにした逆クラウン形状)。回転支持するための小径部51bは同様に切削や研削、他の外周面加工手段によって、外径22mm(肉厚0.65mm)に仕上げ、少なくとも剛体芯ロール51の外径をクラウン形状に形成した大径部51aには外径25.8mmのストレート形状のゴム層52(両端部肉厚T1=0.4mm、中央部肉厚T2=0.5mm)を固着して熱定着ロール1を構成した。
【0045】
一方、加圧ロール2の剛体芯ロール51の基材は、外径(直径、以下同じ)20.5mm、内径19.5mm、肉厚0.5mmの鉄製パイプ素材を絞り加工によって縮小、およびバルジ加工によって拡大し、小径部51bは縮小して外径14.3mm、内径13.08mmにし、この小径部51bに連続するゴム層52を被覆するための大径部51aは、内径23.98mm、外径24.8mmのストレート形状に拡大して形成し、回転支持するための小径部51bは切削や研削、他の外周面加工手段によって、外径14mm、肉厚0.46mmに仕上げ、少なくとも剛体芯ロール51の外径をクラウン形状に形成した大径部51aにはバルジ加工によって拡大した塑性加工表面のままで外径25.4mmのストレート形状のゴム層52(肉厚0.3mm)を固着して加圧ロール2を構成した。
【0046】
そして、熱定着ロール1と加圧ロール2の圧接を10kg程度の圧接力で構成し、双方のロールはシート材大きさがA3サイズに適用した場合に熱定着ロール1は0.08mm、加圧ロール2は0.1mm程度の撓み量になり、加圧ロールは剛体芯ロール51およびゴム層52がストレート形状であるが、熱定着ロール1の剛体芯ロール51は上記のように逆クラウン量0.1mmを構成していて、それぞれのゴム層52はそれぞれ剛体芯ロール51の撓みに順応して変形するので、この双方のロール1、2の耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5を挟持圧接状態における撓みが生じた剛体芯ロール51とゴム層52の関係は、それぞれのロールを回転可能に支持するベアリング56位置を基準にして撓んで回転するので、ロール中央部より両端部の方がゴム層52の変形量が大きくなる異なった状態になる。即ち、双方のロールともにロール端部の方が耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5の搬送力が大きくなって耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5はその中央部から両端部方向に向かって張力を付与されて皺の発生が防止される。
【0047】
また、上記の如く、双方のロールの圧接力は従来のように高圧接力ではなく、10kg程度の圧接力で構成しているので、シート材にストレスも小さいので皺の発生のみならずカールなどの変形も小さく抑制することができた。そして、上記の如く、剛体芯ロール51およびゴム層52を極めて薄層で構成したので、熱容量が小さくなり加熱源として合計1050Wの柱状ハロゲンランプを2本内蔵してウォーミングアップ時間は30secを達成することができた。
【0048】
さらに、上記のように、熱定着ロール1の剛体芯ロール51を0.1mmの逆クラウン量に構成していてそれぞれのゴム層52はそれぞれ剛体芯ロール51の撓みに順応して変形し、双方のロールが構成したニップ部に未定着トナー像を担持したシート材を通過させて定着すると、ロール中央部ではロール撓み分だけニップ圧力が減少していて多色のトナー像を複数色同時に定着させるカラー画像の場合には、画像中央部において定着後のカラー画像面の光沢度の減少が見られる場合もあるが、モノクロ画像の場合は同様の現象は発生しないので実用上問題のない定着画像が得られる。
このように、定着画像の光沢度は多少犠牲にしてもシート材の皺防止を優先する場合には熱定着ロールの剛体芯ロール51を逆クラウン形状にすればよい。
【0049】
図7は、本発明の定着用ゴムロールの他の実施形態を示す模式的断面図である。なお、図7には、右半分と左半分とで異なる実施形態を示している。本実施形態においても、前記実施形態と同様に、パイプ状の剛体芯ロール51の周面にゴム層52を有する定着用ゴムロールにおいて、剛体芯ロール51の大径部51aは、長手方向中央部の外径R2が最小径で両端部の外径R1が最大径になるように連続的に変化する逆クラウン形状に形成するとともに、長手方向中央部の内径r2が最小径で両端部の内径r1が最大径になり、かつ、長手方向中央部の肉厚T2が最大肉厚になるように連続的に変化する逆クラウン形状に形成することを特徴としている。
【0050】
図7の右半分の実施形態においては、ゴム層52の外径は、長手方向中央部の外径(R2+T2)が最大径で両端部の外径(R1+T1)が最小径になるように連続的に変化するクラウン形状にしている。ゴム層52は中央部と両端部とで異なった厚みになる場合があるが、剛体芯ロール51に比較して熱容量は極めて小さいので、この厚み変化による熱容量変化は実用上問題になるレベルではない。なお、ゴム層52を形成した後に金型から取り出す場合には、金型から押し出すか、或いは引き出してゴム層52を弾性変形させて行えばよい。
【0051】
(実施例2:ゴム層外径クラウン形状)
熱定着ロール1の剛体芯ロール51は、実施例1と同様に構成し、大径部51aの中央部には肉厚T2=0.6mm、両端部には肉厚T1=0.4mmとなる外径がクラウン量((R2+T2)−(R1+T1))=0.1mmのクラウン形状のゴム層52を固着して熱定着ロール1を構成した。トータルのクラウン効果は、剛体芯ロール51の逆クラウン量0.1mmにゴム層52のクラウン量0.1mmをプラスしてキャンセル状態になる。一方、加圧ロール2は剛体芯ロール51およびゴム層52を実施例1と同様にした。
【0052】
そして、熱定着ロール1と加圧ロール2の圧接を15kg程度の圧接力で構成し、双方のロールはシート材大きさがA3サイズに適用した場合に熱定着ロール1は0.13mm、加圧ロール2は0.15mm程度の撓み量になり(トータル撓み量0.28mm)、加圧ロール2は剛体芯ロール51およびゴム層52がストレート形状であるが、熱定着ロール1は剛体芯ロール51に0.1mmの逆クラウン量、ゴム層52に0.1mmのクラウン量を構成していて、それぞれのゴム層52はそれぞれ剛体芯ロール51の撓みに順応して変形するので、この双方のロール1、2の耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5を挟持圧接状態における撓みを生じた剛体芯ロール51とゴム層52の関係は、それぞれのロールを回転可能に支持する両端部のベアリング56位置を基準にして撓んで回転するので、ロール中央部より両端部の方がゴム層52の変形量が大きくなる異なった状態になる。即ち、双方のロールともにロール端部の方が耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5の搬送力が大きくなって耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5はその中央部から両端部方向に向かって張力を付与されて皺の発生が防止される。
【0053】
また、上記の如く、双方のロールの圧接力は従来のように高圧接力ではなく、15kg程度の圧接力で構成しているので、シート材にストレスも小さいので皺の発生のみならずカールなどの変形も小さく抑制することができた。そして、上記の如く、剛体芯ロール51およびゴム層52を極めて薄層で構成したので、熱容量が小さくなり加熱源として合計1050Wの柱状ハロゲンランプを2本内蔵してウォーミングアップ時間は30secを達成することができた。
上記のように、熱定着ロールと加圧ロールの圧接力を大きく設定する場合にはゴム層外径をクラウン形状に形成すると有効である。
【0054】
さらに、上記のように、熱定着ロール1の剛体芯ロール51を0.1mmの逆クラウン量に構成していてそれぞれのゴム層52はそれぞれ剛体芯ロール51の撓みに順応して変形し、双方のロールが構成したニップ部に未定着トナー像を担持したシート材を通過させて定着すると、ロール中央部ではロール撓み分だけニップ圧力が減少していて多色のトナー像を複数色同時に定着させるカラー画像の場合には、画像中央部において定着後のカラー画像面の光沢度の減少が見られる場合もあるが、モノクロ画像の場合は同様の現象は発生しないので実用上問題のない定着画像が得られる。
このように、定着画像の光沢度は多少犠牲にしてもシート材の皺防止を優先する場合には熱定着ロールの剛体芯ロール51を逆クラウン形状にすればよい。
【0055】
図7の左半分の実施形態においては、ゴム層52の外径は、長手方向中央部の外径(R2+T2)が最小径で両端部の外径(R1+T1)が最大径になるように連続的に変化する逆クラウン形状にしている。ゴム層52は中央部と両端部とで異なった厚みになる場合があるが、剛体芯ロール51に比較して熱容量は極めて小さいので、この厚み変化による熱容量変化は実用上問題になるレベルではない。なお、ゴム層52を形成した後に金型から取り出す場合には、金型から押し出すか、或いは引き出してゴム層52を弾性変形させて行えばよい。
【0056】
(実施例3:ゴム層外径逆クラウン形状)
熱定着ロール1の剛体芯ロール51は、実施例1と同様に構成し、逆クラウン形状にした大径部51aの中央部には肉厚T2=0.5mm、両端部にも肉厚T1=0.5mmとなる逆クラウン量((R1+T1)−(R2+T2))=0.0mmの逆クラウン形状のゴム層52を固着して熱定着ロール1を構成した。トータルのクラウン効果は、剛体芯ロール51の逆クラウン量0.1mmにゴム層52逆クラウン量0.0mmをマイナスして0.1mmになる。一方、加圧ロール2は剛体芯ロール51およびゴム層52を実施例1と同様にした。
【0057】
そして、熱定着ロール1と加圧ロール2の圧接を7kg程度の圧接力で構成し、双方のロールはシート材大きさがA3サイズに適用した場合に熱定着ロール1は0.06mm、加圧ロール2は0.07mm程度の撓み量になり(トータル撓み量0.13mm)、加圧ロールは剛体芯ロール51およびゴム層52がストレート形状であるが、熱定着ロール1は剛体芯ロール51に0.1mmのクラウン量、ゴム層52に0.0mmの逆クラウン量を構成していて、それぞれのゴム層52はそれぞれ剛体芯ロール51の撓みに順応して変形するので、この双方のロール1、2の耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5を挟持圧接状態における撓みを生じた剛体芯ロール51とゴム層52の関係は、それぞれのロールを回転可能に支持する両端部のベアリング56位置を基準にして撓んで回転するので、ロール中央部より両端部の方がゴム層52の変形量が大きくなる異なった状態になる。即ち、双方のロールともにロール端部の方が耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5の搬送力が大きくなって耐熱ベルト3または耐熱ベルト3とシート材5はその中央部から両端部方向に向かって張力を付与されて皺の発生が防止される。
【0058】
また、上記の如く、双方のロールの圧接力は従来のように高圧接力ではなく、7kg程度の圧接力で構成しているので、シート材にストレスも小さいので皺の発生のみならずカールなどの変形も小さく抑制することができた。そして、上記の如く、剛体芯ロール51およびゴム層52を極めて薄層で構成したので、熱容量が小さくなり加熱源として合計1050Wの柱状ハロゲンランプを2本内蔵してウォーミングアップ時間は35secを達成することができた。
上記のように、熱定着ロールと加圧ロールの圧接力を小さく設定する場合にはゴム層外径を逆クラウン形状に形成すると有効である。
【0059】
さらに、上記のように、熱定着ロール1の剛体芯ロール51を0.1mmの逆クラウン量に構成していてそれぞれのゴム層52はそれぞれ剛体芯ロール51の撓みに順応して変形し、双方のロールが構成したニップ部に未定着トナー像を担持したシート材を通過させて定着すると、ロール中央部ではロール撓み分だけニップ圧力が減少していて多色のトナー像を複数色同時に定着させるカラー画像の場合には、画像中央部において定着後のカラー画像面の光沢度の減少が見られる場合もあるが、モノクロ画像の場合は同様の現象は発生しないので実用上問題のない定着画像が得られる。
このように、定着画像の光沢度は多少犠牲にしてもシート材の皺防止を優先する場合には熱定着ロールの剛体芯ロール51を逆クラウン形状にすればよい。
【0060】
次に、図8により、上記の定着装置を搭載した画像形成装置の1実施形態について説明する。図中、10は画像形成装置、10aはハウジング、10bは扉体、11は紙搬送ユニット、15はクリーニング手段、17は像担持体、18は画像転写搬送手段、20は現像手段、21はスキャナ手段、30は給紙ユニット、50は定着手段、Wは露光ユニット、Dは画像形成ユニットを示す。
【0061】
図8において、画像形成装置10は、ハウジング10aと、ハウジング10aの上部に形成された排紙トレイ10cと、ハウジング10aの前面に開閉自在に装着された扉体10bを有し、ハウジング10a内には、露光ユニット(露光手段)W、画像形成ユニットD、画像転写搬送手段18を有する転写ベルトユニット29、給紙ユニット30が配設され、扉体10b内には紙搬送ユニット11が配設されている。各ユニットは、本体に対して着脱可能な構成であり、メンテナンス時等には一体的に取り外して修理または交換を行うことが可能な構成になっている。
【0062】
画像形成ユニットDは、複数(本実施形態では4つ)の異なる色の画像を形成する画像形成ステーションY(イェロー用),M(マゼンタ用),C(シアン用),K(ブラック用)を備えている。そして、各画像形成ステーションY,M,C,Kには、それぞれ、感光ドラムからなる像担持体17と、像担持体17の周囲に配設された、コロナ帯電手段からなる帯電手段19および現像手段20を有する。これら各画像形成ステーションY,M,C,Kは、転写ベルトユニット29の下側に斜めアーチ状のラインに沿って像担持体17が上向きになるように並列配置されている。なお、各画像形成ステーションY,M,C,Kの配置順序は任意である。
【0063】
転写ベルトユニット29は、ハウジング10aの下側に配設され図示しない駆動源により回転駆動される駆動ロール12と、駆動ロール12の斜め上方に配設される従動ロール13と、テンションロール14と、これら3本、少なくとも2本のロール間に張架されて図示矢印方向へ循環駆動される中間転写ベルトからなる画像転写搬送手段18と、画像転写搬送手段18の表面に当接するクリーニング手段15とを備えている。従動ロール13、テンションロール14および画像転写搬送手段18は、駆動ロール12に対して図で左側に傾斜する方向に配設され、これにより画像転写搬送手段18駆動時のベルト搬送方向が下向きになるベルト面18aが下方に位置し、搬送方向が上向きになるベルト面18bが上方に位置するようにされている。
【0064】
したがって、各画像形成ステーションY,M,C,Kも駆動ロール12に対して図で左側に傾斜する方向に配設されることになる。そして、像担持体17は、アーチ状のラインに沿って画像転写搬送手段18の搬送方向下向きのベルト面18aに接触され、図示矢印に示すように画像転写搬送手段18の搬送方向に回転駆動される。可撓性を有する無端スリーブ状の画像転写搬送手段18は、像担持体17に対して上側から被せるように略同一の巻き付け角度で接触させるため、像担持体17と画像転写搬送手段18との間の接触圧やニップ幅は、テンションロール14により画像転写搬送手段18に付与される張力、像担持体17の配置間隔、巻き付け角度(アーチの曲率)などを制御することにより調整することができる。
【0065】
駆動ロール12は、2次転写ロール39のバックアップロールを兼ねている。駆動ロール12の周面には、例えば厚さ3mm程度、体積抵抗率が105 Ω・cm以下のゴム層が形成されており、金属製の軸を介して接地することにより、2次転写ロール39を介して供給される2次転写バイアスの導電経路としている。このように駆動ロール12に高摩擦かつ衝撃吸収性を有するゴム層を設けることにより、2次転写部へシート材が進入する際の衝撃が画像転写搬送手段18に伝達しにくく、画質の劣化を防止することができる。また、駆動ロール12は、その径を従動ロール13、バックアップロール14の径より小さくすることにより、2次転写後のシート材がシート材自身の弾性力で剥離し易くすることができる。また、従動ロール13を後述するクリーニング手段15のバックアップロールとして兼用させている。
【0066】
なお、画像転写搬送手段18を駆動ロール12に対して図で右側に傾斜する方向に配設し、これに対応して各画像形成ステーションY,M,C,Kも駆動ロール12に対して図で右側に傾斜する方向に斜めアーチ状に沿って配設してもよい。
【0067】
クリーニング手段15は、搬送方向下向きのベルト面18a側に設けられ、二次転写後に画像転写搬送手段18の表面に残留しているトナーを除去するクリーニングブレード15aと、回収したトナーを搬送するトナー搬送部材15bを備えている。クリーニングブレード15aは、従動ロール13への画像転写搬送手段18の巻きかけ部において画像転写搬送手段18に当接されている。また、画像転写搬送手段18の裏面には、後述する各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17に対向して1次転写部材16が当接され、1次転写部材16には転写バイアスが印加されている。
【0068】
露光手段Wは、斜め方向に配設された画像形成ユニットDの斜め下方に形成された空間に配設されている。また、露光手段Wの下部でハウジング10aの底部には給紙ユニット30が配設されている。露光手段Wは、全体がケースに収納され、ケースは、搬送方向下向きのベルト面の斜め下方に形成される空間に配設されている。ケースの底部には、ポリゴンミラーモータ21a、ポリゴンミラー(回転多面鏡)21bからなる単一のスキャナ手段21を水平に配設されるとともに、各色の画像信号により変調される複数のレーザ光源23からのレーザビームをポリゴンミラー21bで反射させ各像担持体上に偏向走査する光学系Bには、単一のf−θレンズ22および各色の走査光路が像担持体17にそれぞれ非平行になって折り返すように複数の反射ミラー24が配設されている。
【0069】
上記構成からなる露光手段Wにおいては、ポリゴンミラー21bから各色に対応した画像信号が、共通のデータクロック周波数に基づいて変調形成されたレーザビームで射出され、f−θレンズ22、反射ミラー24を経て、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17に照射され、潜像が形成される。反射ミラー24を設けることにより走査光路を屈曲させ、ケースの高さを低くすることが可能となり光学系のコンパクト化が可能となる。しかも、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17への走査光路長は同一の長さになるように反射ミラー24が配置されている。このように各画像形成ユニットDに対する露光手段Wのポリゴンミラー21bから像担持体17までの光路の長さ(光路長)が略同一の長さになるように構成することにより、各光路で走査された光ビームの走査幅も略同一になり、画像信号の形成にも特別な構成を必要としない。したがって、レーザ光源は、それぞれ異なる画像信号によってそれぞれ異なった色の画像に対応して変調されるにも関わらず、共通のデータクロック周波数に基づいて変調形成可能であり、共通の反射面を用いるため副走査方向の相対差から生じる色ずれを防止し、構造が簡単で安価なカラー画像形成装置を構成できる。
【0070】
また、本実施形態においては、装置下方に走査光学系を配置することにより、画像形成手段の駆動系が装置を支持するフレームへ与える振動による走査光学系の振動を最小限にすることができ、画質の劣化を防止することができる。とくに、スキャナ手段21をケースの底部に配置することにより、ポリゴンモータ21a自身がケース全体に与える振動を最小限にすることができ、画質の劣化を防止することができる。また、振動源であるポリゴンモータ21aの数を一つにすることによりケース全体に与える振動を最小限にすることができる。
【0071】
給紙ユニット30は、シート材が積層保持されている給紙カセット35と、給紙カセット35からシート材を一枚ずつ給送するピックアップロール36を備えている。紙搬送ユニット11は、二次転写部へのシート材の給紙タイミングを規定するゲートロール対37(一方のロールはハウジング10a側に設けられている)と、駆動ロール12および画像転写搬送手段18に圧接される二次転写手段としての二次転写ロール39と、主記録媒体搬送路38と、定着手段50と、排紙ロール対41と、両面プリント用搬送路42を備えている。
【0072】
シート材に2次転写された2次画像(未定着トナー像)は、定着手段50の形成するニップ部で所定の温度で定着される。本例においては、転写ベルトの搬送方向上向きのベルト面18bの斜め上方に形成される空間、換言すれば、転写ベルトに対して画像形成ステーションと反対側の空間に定着手段50を配設することが可能になり、露光手段W、画像転写搬送手段18、画像形成手段への熱伝達を低減することができ、各色の色ずれ補正動作を行う頻度を少なくすることができる。特に、露光手段Wは、定着手段50から最も離れた位置にあり、走査光学系部品の熱による変位を最小限にすることができ、色ズレを防ぐことができる。
【0073】
本実施形態においては、画像転写搬送手段18を駆動ロール12に対して傾斜する方向に配設しているため、図で右側空間に広いスペースが生じその空間に定着手段50を配設することができ、コンパクト化を実現することができると共に、定着手段50で発生する熱が、左側に位置する露光ユニットW、画像転写搬送手段18および各画像形成ステーションY,M,C,Kへ伝達されるのを防止することができる。また、画像形成ユニットDの左側下部の空間に露光ユニットWを配置することができるため、画像形成手段の駆動系がハウジング10aへ与える振動による、露光ユニットWの走査光学系の振動を最小限に抑えることができ、画質の劣化を防止することができる。
【0074】
また、クリーニング手段を設置しないことに伴い、帯電手段としてはコロナ帯電手段19を採用している。帯電手段がロールである場合は、微量ではあるが像担持体17上に存在する1次転写残りトナーがロール上に堆積して帯電不良が発生するが、非接触帯電手段であるコロナ帯電手段19はトナーが付着しにくく、帯電不良の発生を防ぐことができる。
【0075】
また、本実施形態では、中間転写ベルトを画像転写搬送手段18として像担持体17に接触させる構成としたが、表面にシート材を吸着して搬送移動し、該シート材の表面にトナー像を順次重ねて転写して画像を形成搬送するシート材搬送ベルトを画像転写搬送手段18として像担持体17に接触させる構成としてもよい。この場合、画像転写搬送手段18であるシート材搬送ベルトのベルト搬送方向が像担持体17に接触する下面で逆方向の上向きになる。
【0076】
以上のような画像形成装置全体の作動の概要は次の通りである。
(1)図示しないホストコンピュータ等(パーソナルコンピュータ等)からの印字指令信号(画像形成信号)が画像形成装置10の制御ユニットに入力されると、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17、現像手段20の各ロール、および画像転写搬送手段18が回転駆動される。
(2)像担持体17の外周面が帯電手段19によって一様に帯電される。
(3)各画像形成ステーションY,M,C,Kにおいて一様に帯電した像担持体17の外周面に、露光ユニットWによって各色の画像情報に応じた選択的な露光がなされ、各色用の静電潜像が形成される。
(4)それぞれの像担持体17に形成された静電潜像が現像手段20によりトナー像が現像される。
(5)画像転写搬送手段18の1次転写部材16には、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加され、像担持体17上に形成されたトナー像が一次転写部において画像転写搬送手段18の移動に伴って順次、画像転写搬送手段18上に重ねて転写される。
(7)この1次画像を1次転写した画像転写搬送手段18の移動に同期して、給紙カセット35に収納されたシート材が、レジストロール対37を経て2次転写ロール39に給送される。
(8)1次転写画像は、2次転写部位でシート材と同期合流し、図示省略した押圧機構によって画像転写搬送手段18の駆動ロール12に向かって押圧された2次転写ロール39で、1次転写画像とは逆極性のバイアスが印加され、画像転写搬送手段18上に形成された1次転写画像は、同期給送されたシート材に2次転写される。
(9)2次転写に於ける転写残りのトナーは、従動ロール13方向へと搬送されて、このロール13に対向して配置したクリーニング手段15によって掻き取られ、そして、画像転写搬送手段18はリフレッシュされて再び上記サイクルの繰り返しを可能にされる。
(10)シート材が定着手段50を通過することによってシート材上のトナー像が定着し、その後、シート材が所定の位置に向け(両面印刷でない場合には排紙トレイ10cに向け、両面印刷の場合には両面プリント用搬送路42に向け)搬送される。
【0077】
以上、本発明の画像形成装置の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、従来周知の画像形成装置に適用することが可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、定着用ゴムロールの構造を改良して、単純・小型で安価な定着用ゴムロールを提供することができるとともに、当該定着用ゴムロールを搭載して小型化構成と安価な構成を可能とし、さらに当該定着装置を搭載して電源オン時から定着可能なるまでの所謂ウォーミングアップ時間を短縮して必要な時に必要な画像形成を可能にするオンデマンドな画像形成装置を提供することができる。
【0079】
また、未定着トナー像をシート材に定着する過程でシート材へのストレスを小さくして未定着トナー像の定着後に排出されるシート材にカールや皺発生などのシート材変形を抑制することができ、更には、双方のロールが圧接して構成する定着ニップ圧力分布を均一にして特に多色のトナーによって形成されたカラー画像の定着を安定化させることができる。
なお、本発明の効果は、これに限定されるものではなく、発明の詳細な説明中にも記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿って矢印方向に見た一部断面図である。
【図3】図2の回転時の状態を示す図である。
【図4】図2の熱定着ロールの一部拡大断面図である。
【図5】図2の加圧ロールの一部拡大断面図である。
【図6】本発明の定着用ゴムロールの1実施形態を示す模式的断面図である。
【図7】本発明の定着用ゴムロールの他の実施形態を示す模式的断面図である。
【図8】本発明の画像形成装置の1実施形態を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1…熱定着ロール、2…加圧ロール、3…耐熱ベルト、4…ベルト張架部材
5…シート材、51…剛体芯ロール、51a…大径部、51b…小径部
51c…側面部、52…ゴム層、r1、r2…内径、R1、R2…外径[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to an image forming apparatus such as a copying machine, a printer, and a facsimile, and more particularly, to a fixing rubber roll, a fixing device using the rubber roll, and an image forming apparatus equipped with the fixing device.
[0002]
[Prior art]
The fixing device usually has at least one of a heating roll and a pressure roll as an elastic body, that is, a rubber roll, and forms a nip by pressing the pressure roll against the heating roll at a predetermined pressure. The toner image is heated and fixed by passing a transfer material having an unfixed toner image to the rubber roll. It is glued.
[0003]
For example, the fixing device disclosed in Patent Document 1 is a fixing device including a pressure roll having a lower hardness than the heat fixing roll by being pressed against a heat fixing roll having a built-in heating source. The outer diameter is continuously increased gradually from the center to both ends.) The reverse crown of the pressure roll is set to be larger than that of the heat fixing roll. After cutting the outer circumference of the pipe (inner diameter 21 mm) into an inverted crown shape, it is constructed by coating a PFA (thickness 30 μm) tube (maximum diameter 25 mm), and the pressure roll is made of silicon on the outer circumference of a stainless steel core (diameter 8 mm). After forming a rubber layer, grinding it into an inverted crown shape (maximum diameter 20 mm), or forming a straight foam sponge layer around the outer periphery of a stainless steel core Put the mold inverted crown shape can be formed by injecting liquid silicone rubber has a structure of forming a reverse crown shape.
[0004]
Further, the fixing device of Patent Document 2 is a fixing device including a heat fixing roll having a built-in heating source, and a pressure roll forming a nip by pressing the heat fixing roll (total load applied between the shafts of 150 kg). The heat fixing roll is formed by forming a metal core into a crown shape (a shape in which the outer diameter of the roller is continuously reduced gradually from the center to both ends, the maximum diameter is 49.4 mm), and then the elasticity of silicon rubber or the like is applied. The pressure roll is formed by coating the material so that the outer diameter (50 mm) becomes a straight shape. The pressure roll is formed by coating the outer periphery of a metal core with an elastic layer (outer diameter 50 mm, thickness 8 mm) such as silicon rubber. are doing.
[0005]
[Patent Document 1] Japanese Patent No. 307281 [Patent Document 2] Japanese Patent Publication No. 55-34430
[Problems to be solved by the invention]
In the method of Patent Document 1, both rolls are formed in an inverted crown shape, and when a sheet material carrying an unfixed image is passed through and fixed in the nip portion, the sheet material is pulled from the center to the end. This is an effective means for preventing the generation of wrinkles in the sheet material by applying a force to apply a stiffness in a direction perpendicular to the traveling direction of the sheet material. A heat fixing roll formed by forming a cored bar and then coating a PFA (thickness: 30 μm) tube (maximum diameter: 25 mm) has high strength because the cored bar is thick, but has a large heat capacity and requires large heating energy. There is a problem that.
[0007]
Also, after forming a silicone rubber layer around the outer periphery of a stainless steel core (diameter 8 mm), grinding it into an inverted crown shape (maximum diameter 20 mm), or forming a straight foam sponge layer around the outer periphery of the stainless steel core The pressure roll, which has a reverse crown shape formed by injecting liquid silicone rubber into a mold that can form a reverse crown shape after forming, has a thick rubber layer, and similarly has a large heat capacity, and the amount of heat removed from the heat fixing roll is also large. Since it is large, the so-called warm-up time from power-on to fixing can be shortened as in recent years, so that it is difficult to meet the market demand for an energy-saving image forming apparatus.
[0008]
Further, when a predetermined pressing force is applied to both rolls to form a fixing nip, both rolls are axially bent according to the pressing force, and the nip pressure at the center of the rolls is reduced. In a structure in which both rolls are formed in an inverted crown shape and a sheet material carrying an unfixed image and an unfixed image is passed through and fixed in the nip portion, the fixing pressure at the center of the roll is further reduced. With such a nip pressure distribution, there is a problem that the fixing performance is deteriorated because the fixing pressure at the center of the roll is insufficient. Although this problem may not be a practical problem in the case of a monochrome image, in the case of a color image in which a plurality of colors of a multicolor toner image are simultaneously fixed, the glossiness of the color image surface after fixing in the center of the image is considered. Is undesirably reduced.
[0009]
On the other hand, in the method of Patent Document 2, after a heat fixing roll forms a metal core in a crown shape (maximum diameter 49.4 mm), an elastic material such as silicon rubber is formed so that the outer diameter (50 mm) becomes straight. When a sheet material carrying an unfixed image is passed through and fixed in a nip portion formed by pressing and contacting both rolls (applied load of 150 kg) between the rolls, the heat is fixed from the center of the heat fixing roll. The amount of deformation of the coating layer toward both ends gradually increases, and the sheet material is applied with tension from the center to both ends, which is an effective means for preventing the occurrence of wrinkles. In order to perform the fixing function by pressing with high pressure (applied load of 150 kg between the shafts), it is necessary to make the rigidity high in consideration of the shaft deflection. It takes energy, The pressure roll formed by coating the outer periphery of the metal core with an elastic layer (outer diameter 50 mm, thickness 8 mm) of silicon rubber or the like makes the metal core high in rigidity and has a thick rubber layer. And the amount of heat removed from the heat fixing roll is large, so that it is difficult to meet the market demand for an energy-saving image forming apparatus by shortening the so-called warm-up time from when the power is turned on to when fixing is possible as in recent years. It has become.
[0010]
Further, the configuration as in Patent Document 2 is effective for preventing wrinkling of the sheet material. However, an unfixed image is carried in a nip portion formed by applying high pressure between both rolls (applied load of 150 kg between all axes). When passing through and fixing the sheet material, a large stress is applied to the sheet material, which causes deformation of the sheet material such as curl.
[0011]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to solve the above-mentioned conventional problems and to provide a simple, small, and inexpensive fixing rubber roll by improving the structure of the fixing rubber roll. It is another object of the present invention to mount the fixing rubber roll and to make it possible to reduce the size and inexpensive configuration. It is another object of the present invention to provide an on-demand image forming apparatus in which the so-called fixing device is mounted and a so-called warming-up time from when the power is turned on to when the image can be fixed can be reduced and a required image can be formed when necessary. I do.
[0012]
In addition, in the process of fixing the unfixed toner image to the sheet material, the stress applied to the sheet material is reduced so that the sheet material discharged after fixing the unfixed toner image is prevented from being deformed such as curling or wrinkling. Also aim. It is a further object of the present invention to stabilize the fixation of a color image formed by multicolor toners by making the fixing nip pressure distribution formed by pressing both rolls uniform.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a fixing rubber roll of the present invention is a fixing rubber roll having a rubber layer on a peripheral surface of a pipe-shaped rigid core roll, wherein the rigid core roll has an outer diameter at a central portion in the longitudinal direction. In addition to forming an inverted crown shape that continuously changes so that the outer diameter of both ends becomes the maximum diameter at a small diameter, the inner diameter at the center in the longitudinal direction is the minimum diameter, the inner diameter at both ends is the maximum diameter, and It is characterized in that it is formed in an inverted crown shape that changes continuously so that the thickness at the center in the direction becomes the maximum thickness.
Further, the rubber layer is characterized in that the outer diameter is formed in substantially the same straight shape.
Further, the outer diameter of the rubber layer is formed in a crown shape which continuously changes so that the central part in the longitudinal direction has the maximum diameter and the both ends have the minimum diameter.
Further, the outer diameter of the rubber layer is formed in an inverted crown shape that continuously changes so that the central part in the longitudinal direction has the minimum diameter and the both ends have the maximum diameter.
Further, the rigid core roll is provided with a small diameter portion continuously at both ends of the large diameter portion, the rubber layer, the side surface portion to form a small diameter portion continuously from the peripheral surface of the large diameter portion and the large diameter portion, and It is characterized by being fixed over a part of the peripheral surface of the small diameter portion.
Further, the rigid core roll having a small diameter portion continuously formed at both ends of the large diameter portion is formed by plastic working in which the metal pipe material is enlarged by bulging or reduced by drawing. I do.
In addition, the rigid core roll having a small diameter portion continuously formed at both ends of the large diameter portion is formed by cutting or grinding a part of the small diameter portion and performing machining such as burnishing means, and the rubber layer is It is characterized in that it is fixed so as to include a part of the part formed by the machining.
Further, a heat fixing roll having a built-in heating source, and a pressure roll pressed against the heat fixing roll, the sheet material is passed through a nip formed by the heat fixing roll and the pressure roll, the sheet In a fixing device for fixing an unfixed toner image formed on a material, at least one of the heat fixing roll and the pressure roll is provided with the fixing rubber roll described above.
A heat-fixing roll having a built-in heat source; a pressure roll pressed against the heat-fixing roll; and a heat-resistant belt wound around the pressure roll and nipped and moved between the heat-fixing roll. And a belt stretching member for stretching the heat-resistant belt, wherein a sheet material is passed through a nip formed by the heat-fixing roll and the heat-resistant belt, and an unfixed toner image formed on the sheet material is fixed. In the fixing device, at least one of the heat fixing roll and the pressure roll is provided with the fixing rubber roll described above.
According to another aspect of the invention, an image forming apparatus includes the fixing device described above.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a cross-sectional view showing one embodiment of a fixing device according to the present invention, and FIGS. 2 and 3 are partial cross-sectional views taken along the line AA in FIG. 3 shows a state at the time of stoppage, FIG. 3 shows a state at the time of rotation, FIG. 4 is a partially enlarged sectional view of the heat fixing roll of FIG. 2, and FIG. 5 is a partially enlarged sectional view of the pressure roll of FIG. . Although the right side of the apparatus is omitted in FIGS. 2 and 3, it is substantially symmetrical.
[0015]
In FIG. 1, the fixing device 50 generally includes a heat fixing roll 1, a pressure roll 2, a heat-resistant belt 3, and a belt stretching member 4. The heat fixing roll 1 is formed by fixing a rubber pipe 52 to the outer circumferential surface of a metal pipe material as a rigid core roll 51 and fixing the rubber layer 52 to the inside thereof. It is built-in. The pressure roll 2 is formed by fixing a rubber layer 52 on the outer peripheral surface of a metal pipe material as a rigid core roll 51, the pressing force between the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 is 15 kg or less, and the nip length is 10 mm. And is disposed so as to face the heat fixing roll 1 and is rotatable in the direction of the arrow shown in the figure.
[0016]
According to this example, since the outer diameter of the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 is configured to be a small diameter of about 25 mm, the sheet material after fixing does not wind around the heat fixing roll 1 or the heat resistant belt 3. Therefore, a means for forcibly peeling off the sheet material is not required. If a PFA layer having a thickness of about 30 μm is provided on the surface of the rubber layer 52 of the heat fixing roll 1, the rigidity is improved by that amount and the thickness of the rubber layer is different. A nip is formed, and there is no difference in the conveying speed of the heat-resistant belt 3 or the sheet material 5 with respect to the peripheral speed of the heat fixing roll 1, and extremely stable image fixing can be performed.
[0017]
In this example, two heat sources 53 are built in the heat fixing roll 1, and when the heat generating elements of the halogen lamp are arranged in different arrangements and selectively turned on, the heat resistant belt 3 described later is turned on. Different conditions such as a fixing nip portion wound around the heat fixing roll 1 and a portion where the belt tension member 4 slides on the heat fixing roll 1 and different conditions such as a wide sheet material and a narrow sheet material. Temperature control under conditions can be easily performed.
[0018]
The heat-resistant belt 3 is an endless belt which is sandwiched between the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 and stretches around the outer circumference of the pressure roll 2 and the belt stretching member 4 so as to be movable. It is composed of a metal tube such as a stainless steel tube or a nickel electroformed tube having a thickness of 03 mm or more, or a tube made of a heat-resistant resin such as polyimide or silicon.
[0019]
The belt stretching member 4 is disposed upstream of the nip portion between the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 in the sheet material 5 transport direction, and is positioned in the direction of the arrow P with respect to the rotation shaft center 2 a of the pressure roll 2. It is arranged to be able to swing. The belt stretching member 4 stretches the heat-resistant belt 3 in the tangential direction of the heat fixing roll 1 in a state where the sheet material 5 does not pass through the fixing nip. If the fixing pressure is large at the initial position where the sheet material 5 enters the fixing nip, the sheet material 5 may not enter smoothly and may be fixed in a state of being folded at the leading end of the sheet material. In the configuration in which the sheet material 5 is stretched in the tangential direction, an inlet port through which the sheet material 5 can smoothly enter can be formed, and stable entry of the sheet material can be achieved.
[0020]
The belt tension member 4 is inserted into the inner periphery of the heat-resistant belt 3 to apply tension f to the heat-resistant belt 3 in cooperation with the pressure roller 2 and to wind the heat-resistant belt 3 around the heat fixing roller 1 to nip the nip. (A heat-resistant belt 3 slides on a belt tension member 4). The belt stretching member 4 is disposed at a position where the heat-resistant belt 3 is wound around the heat fixing roll 1 side from a pressing portion tangent L between the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 to form a nip. The protruding wall 4a is provided to protrude from one end or both ends of the belt stretching member 4, and is for abutting against the protruding wall 4a when the heat-resistant belt 3 is shifted to one side to restrict the shift. A spring 7 is provided between the end of the protruding wall 4a opposite to the heat fixing roll 1 and the apparatus frame 6, whereby the protruding wall 4a of the belt tensioning member 4 is slightly pressed by the heat fixing roll 1, and the belt tension is applied. The member 4 is positioned in sliding contact with the heat fixing roll 1.
[0021]
In order to stretch the heat-resistant belt 3 by the pressure roll 2 and the belt stretching member 4 and to drive the heat-resistant belt 3 stably, the friction coefficient between the pressure roll 2 and the heat-resistant belt 3 is determined by the belt stretching member 4. It is preferable that the friction coefficient is set to be larger than the friction coefficient between the belt and the heat-resistant belt 3. However, the friction coefficient may be unstable due to invasion of foreign matters or wear. On the other hand, the winding angle between the belt tension member 4 and the heat resistant belt 3 is smaller than the winding angle between the pressure roll 2 and the heat resistant belt 3, and the diameter of the belt tension member 4 is larger than the diameter of the pressure roller 2. Is set to be small, the length of the heat-resistant belt 3 sliding on the belt tension member 4 becomes short, and the heat-resistant belt 3 can be avoided from instability due to aging or disturbance, and the heat-resistant belt 3 can be stably held by the pressure roll. Can be driven.
[0022]
The cleaning member 9 is disposed between the pressure roll 2 and the belt stretching member 4, and slides on the inner peripheral surface of the heat-resistant belt 3 to clean foreign matters and abrasion powder on the inner peripheral surface of the heat-resistant belt 3. The heat-resistant belt 3 is refreshed by removing such foreign matter and abrasion powder to remove the cause of instability.
[0023]
The unfixed toner image 5a is fixed on the sheet material 5 by passing between the heat-resistant belt 3 and the heat fixing roll 1 with the position where the belt stretching member 4 is slightly pressed by the heat fixing roll 1 as a nip initial position. The sheet is discharged in the direction of the tangential line L of the pressing portion, with the position where the pressure roll 2 presses the heat fixing roll 1 as the nip end position.
[0024]
In the above-described fixing device 50, since the heat-resistant belt 3 moves along a minimum necessary path, the heat-resistant belt 3 is heated at a nip portion with the rotatable heat fixing roll 1 having a built-in heating source, and is heated to a predetermined temperature. The heat energy lost when moving along the route can be minimized, and the circumference is short, so there is little temperature drop due to natural heat radiation. The so-called warm-up time can be reduced.
[0025]
Further, since the heat-resistant belt 3 is given a tension by the cooperation of the pressure roll 2 and the belt stretching member 4 and is wound around the heat fixing roll 1 to form a nip, the nip length can be easily increased. And the structure is simplified, and the size and cost can be reduced.
[0026]
Further, in order to stably fix the unfixed toner image 5a formed on the sheet material 5, it is essential to sufficiently melt and fix the unfixed toner image 5a. Although it is necessary, in the configuration according to the present invention, there is no need for a means for lengthening the nip length by greatly distorting the elastic body coated on the surface of the heat fixing roll 1 in order to increase the nip length. Can be configured to be thin. In addition, there is no need to set the pressing pressure of the pressure roll 2 to a large value in order to distort the elastic body, and when the sheet material 5 carrying the unfixed toner image 5a passes between the heat fixing roll 1 and the heat resistant belt 3. Since the stress on the sheet material 5 passing through the sheet material 5 is small, deformation of the sheet material 5 such as generation of wrinkles on the sheet material 5 discharged after fixing of the unfixed toner image 5a is suppressed.
[0027]
Therefore, not only is it unnecessary to increase the mechanical rigidity of the heat roll-type fixing device, but also the thickness of the heat fixing roll 1 can be reduced, and the heating speed of heating the heat-resistant belt 3 from a heat source is improved. Also, the pressure roll 2 can be similarly made thinner and can be configured to have a small heat capacity, so that heat energy absorption from the heat-resistant belt 3 is small, and a desired temperature can be reached from the time of power-on, and fixing can be performed. So-called warm-up time can be reduced.
[0028]
Next, the support structure of the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 will be described with reference to FIG. In the following description, the same configuration is denoted by the same reference numeral in each drawing, and the description may be omitted.
The rigid core rolls 51 of the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 have a large diameter portion 51a having a width larger than the width of the heat resistant belt 3, and small diameters formed at both ends of the large diameter portion 51a and smaller than the large diameter portion 51a. Is formed to have a small diameter portion 51b and a side surface portion 51c formed to be continuous between the large diameter portion 51a and the small diameter portion 51b.
[0029]
A stop ring 54 is fixed to the small diameter portion 51 b of the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2, and a heat insulating bush 55 is fixed between the stop ring 54 and the rubber layer 52. A bearing (rotation support portion) 56 is provided between the heat insulating bush 55 and the frame 6, whereby the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 are configured to be rotatable.
[0030]
The drive gear 57 is fixed to the small diameter portion 51b of the pressure roll 2 and the elastic contact member 59 is fixed. On the other hand, the elastic contact member 60 is also fixed to the small diameter portion 51b of the heat fixing roll 1. By rotating 57 to a driving source (not shown), the pressure roll 2 is rotated, and further, the heat fixing roll 1 is rotated via the elastic contact members 59 and 60.
[0031]
Next, the structure of the fixing rubber roll will be described with reference to FIGS. Hereinafter, the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 are referred to as a fixing rubber roll. The rubber layer 52 of the fixing rubber roll adheres to the peripheral surface of the large diameter portion 51a, the side surface portion 51c that continuously forms the small diameter portion 51b from the large diameter portion 51a, and a part of the peripheral surface of the small diameter portion 51b. Have been. This not only increases the bonding strength but also improves the rubber layer 52 during operation, as shown by X in FIG. 3, as compared with the case where the rubber layer is fixed only to the peripheral surface of the large diameter portion 51a as in the conventional case. Since the thickness of the rubber layer 52 is increased, the swelling deformation stress is reduced, and the swelling deformation stress acting on the end face portion 52a of the rubber layer 52 at the end portion is reduced when the roll is rotated by pressing against the roll arranged oppositely. The end face portion and the rubber layer 52 in the vicinity thereof can be prevented from peeling off from the peripheral surface of the rigid core roll 51.
[0032]
The fixing rubber roll needs to have a function of fixing an unfixed toner image at a high temperature of about 200 ° C. When both ends are heated to a high temperature while supported by the rotating support portion 56, when the sheet material size is A3, the shaft is In the case where the elongation of about 1 mm occurs in the direction, and the rigid core roll 51 is guided for rotation and supported, it is necessary to provide a support structure in which a clearance is provided in the axial direction by the amount of elongation in advance. Therefore, in the present embodiment, the end surface portion 52a of the rubber layer 52 is formed so as to protrude in the axial direction from the peripheral surface of the large diameter portion 51a and the side surface portion 51c, and has at least a plane portion perpendicular to the axial direction. It is configured to be fixed and to be rotatably supported on the basis of this flat portion. As a result, even if a large clearance is not provided, the rubber layer end surface 52a is compressed and absorbed by the portion extended in the axial direction, so that stable support is possible.
[0033]
As shown in FIGS. 2, 4, and 5, an inflection portion 51d between the large diameter portion 51a and the side surface portion 51c of the rigid core roll 51 and an inflection portion 51e between the side surface portion 51c and the small diameter portion 51b. Is formed with a smooth surface such as an R shape or a chamfered shape. Thereby, in the fixing relationship between the rubber layer 52 and the rigid core roll 51, not only the fixing strength is improved at the surface of the side surface portion 51c where the large diameter portion 51a and the small diameter portion 51b are continuously formed, but also the smooth surface is formed. When the rubber layer 52 swells and deforms at the inflected portion 51d, the rigid relation between the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 is stabilized. The portion 52a and the rubber layer in the vicinity thereof can be prevented from peeling off from the peripheral surface of the rigid core roll 51.
[0034]
The rigid core roll 51 in which the small diameter portions 51b are continuously formed at both ends of the large diameter portion 51a is formed by plastic working in which the metal pipe material is enlarged by bulging or reduced by drawing. According to this method, the shape of the inflection portion 51d between the large-diameter portion 51a and the side surface portion 51c may become unstable. However, as in the present embodiment, the rubber layer 52 is formed in contact with the peripheral surface of the large-diameter portion 51a. When the side surface portion 51c forming the small diameter portion 51b continuously from the large diameter portion 51a and being fixed over a part of the peripheral surface of the small diameter portion 51b, the inflection portions 51d and 51e are all in the rubber layer 52. There is no restriction on the shape because it is buried.
[0035]
In the present invention, as described later, the outer diameter of the large diameter portion 51a is formed in an inverted crown shape, and the inner diameter is also formed in an inverted crown shape. Forming the outer peripheral surface of the pipe material into an inverted crown shape can be easily formed by cutting, grinding, or other processing means, but forming the inner peripheral surface of the pipe material into an inner peripheral shape of a different size. In this case, the smaller the pipe diameter is, the easier it is to form it.However, as in the present embodiment, if the pipe material is expanded by bulging or formed by plastic working to reduce by drawing, Regardless of the pipe diameter of the pipe material, even if the diameter of the central portion is made smaller than that of the end portion, the formation can be easily achieved, and the thickness of the main part can be made substantially uniform. That is, since the shape of the outer peripheral surface of the plastically processed pipe material is similar to the shape of the inner peripheral surface, the outer peripheral surface may be formed into an inverted crown shape by cutting, grinding, or other processing means.
[0036]
It is important for the fixing rubber roll to make the rotation supporting portion 56 and the rubber layer 52 concentric and rotate stably to secure the stability of the sheet material conveyance speed. It is preferable to finish a part 51f of the small diameter portion 51b by cutting or grinding or machine processing such as burnishing means. However, when the above-described machining is performed, if the shape of the side portion 51c continuous from the small-diameter portion 51b to the large-diameter portion 51a and the position of the inflection portion 51e are not uniform, the machining finish May be unstable in shape and position. 4 and 5, reference numeral 51g denotes a finished position of the machining.
[0037]
Therefore, if the end portion of the rubber layer 52 is fixed so as to include at least the finished position 51g of the mechanical processing as in the present embodiment, all the unstable portions are buried in the rubber layer 52. Since there is no restriction on the formation, the structure can be extremely simplified, and further, since there is no management element in manufacturing, it can be manufactured at low cost.
[0038]
In the above embodiment, the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 are rubber rolls, but at least one of the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 may be a rubber roll. Further, in the above embodiment, the present invention is applied to a fixing device having the heat-resistant belt 3, but may be applied to a fixing device of a system in which the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 are directly and pressure-contacted.
[0039]
FIG. 6 is a schematic sectional view showing one embodiment of the fixing rubber roll of the present invention. In the present embodiment, in a fixing rubber roll having a rubber layer 52 on a peripheral surface of a pipe-shaped rigid core roll 51, a large diameter portion 51a of the rigid core roll 51 has an outer diameter R2 at a central portion in the longitudinal direction having a minimum diameter and both ends. The outer diameter R1 of the portion is formed in an inverted crown shape that continuously changes so as to become the maximum diameter, the inner diameter r2 at the center in the longitudinal direction is the minimum diameter, the inner diameter r1 at both ends is the maximum diameter, and It is characterized in that it is formed in an inverted crown shape that changes continuously so that the thickness T2 at the center in the direction becomes the maximum thickness. In FIG. 6, the outer diameter and the inner diameter are indicated by radii.
[0040]
The usage mode of the fixing rubber roll is such that at least both ends are rotatably supported, and at least a pair of rolls arranged opposite to each other, or a pressing member arranged opposite to the fixing rubber roll is pressed against a predetermined pressure to form a nip, and a nip is formed. In general, the sheet material carrying the toner image is fixed by passing through the nip portion, and the fixing rubber roll is appropriately pressed by the pressing force with reference to the rotation supporting portions 56 (FIG. 2) at both ends thereof. Is caused. Therefore, the pressure at the nip portion becomes the minimum pressure at the central portion and increases as the pressure shifts to both end portions, and it is difficult to form a uniform nip pressure in the axial direction.
[0041]
Therefore, in the present embodiment, the large-diameter portion 51a of the rigid core roll 51 continuously changes so that the outer diameter R2 at the center in the longitudinal direction becomes the minimum diameter and the outer diameter R1 at both ends becomes the maximum diameter. While being formed in a crown shape, the inner diameter r2 at the center in the longitudinal direction is the minimum diameter, the inner diameter r1 at both ends is the maximum diameter, and the thickness at the center in the longitudinal direction is the maximum thickness T2 continuously. The formation of the inverted crown shape that changes is effective not only for increasing the bending rigidity of the rigid core roll 51 but also for reducing the heat capacity because there is no brittle portion at both ends that does not contribute to the bending rigidity.
[0042]
Further, in the present embodiment, the outer diameter of the rubber layer 52 is formed in substantially the same straight shape. The rubber layer 52 formed in a straight shape having substantially the same outer diameter has a minimum thickness T2 at the center and increases in thickness T1 as it moves to both ends. Since the heat capacity is extremely small, the change in heat capacity due to the change in thickness is not at a level that poses a practical problem. Also, the production of the rubber layer 52 is easy as in the technique of Patent Document 2.
[0043]
On the other hand, in the configuration of the present invention for shortening the so-called warm-up time from when the power is turned on to when fixing is possible, it is an essential condition that the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 are formed as thin as possible. When the outer layer of the rubber layer 52 is taken out of the mold after the rubber layer 52 is formed, the outer diameter of the rubber layer 52 can be achieved by simply extruding or pulling out the mold from the mold in the present embodiment in which the outer diameter is substantially the same. It can be manufactured at low cost.
[0044]
(Example 1: Rubber layer outer diameter straight shape)
The base material of the rigid core roll 51 of the heat fixing roll 1 is obtained by enlarging an iron pipe material having an outer diameter (diameter, the same applies hereinafter) of 22.3 mm, an inner diameter of 20.7 mm, and a wall thickness of 0.8 mm by bulging to a small diameter portion 51b. The material has an outer diameter of 20.7 mm as it is, and a large diameter portion 51a for covering the rubber layer 52 continuous with the small diameter portion 51b has an inner diameter of 24.2 mm and an outer diameter of 25.6 mm at both ends. At the center thereof, the rubber layer 52 is formed into an inverted crown shape having an inner diameter of 23.7 mm and an outer diameter of 25.1 mm smaller than the end portion, and then the rubber layer 52 is coated by cutting, grinding, or other outer peripheral surface processing means. The outer diameter of the large-diameter portion 51a is formed to have an outer diameter of 25.00 mm at both ends and an outer diameter of 24.80 mm at the center thereof. Shape crown shape And (i.e., the large diameter portion 51a is thickness t1 = 0.4 mm at its both ends, inverted crown shape that the thickness t2 = 0.55 mm in the center thereof). The small-diameter portion 51b for rotational support is similarly finished by cutting, grinding, and other outer peripheral surface processing means to an outer diameter of 22 mm (wall thickness: 0.65 mm), and at least the outer diameter of the rigid core roll 51 is formed in a crown shape. A heat fixing roll 1 was formed by fixing a straight rubber layer 52 (thickness T1 = 0.4 mm at both ends and thickness T2 = 0.5 mm at both ends) of a straight shape having an outer diameter of 25.8 mm to the large diameter portion 51a. .
[0045]
On the other hand, the base material of the rigid core roll 51 of the pressure roll 2 is made by reducing an iron pipe material having an outer diameter (diameter, the same applies hereinafter) of 20.5 mm, an inner diameter of 19.5 mm, and a thickness of 0.5 mm by drawing, and a bulge. The small diameter portion 51b is reduced to an outer diameter of 14.3 mm and an inner diameter of 13.08 mm by processing, and the large diameter portion 51a for covering the rubber layer 52 continuous with the small diameter portion 51b has an inner diameter of 23.98 mm. The small-diameter portion 51b formed by enlarging and forming a straight shape having an outer diameter of 24.8 mm and supporting the rotation is finished to an outer diameter of 14 mm and a wall thickness of 0.46 mm by cutting, grinding, or other outer peripheral surface processing means. The large-diameter portion 51a in which the outer diameter of the core roll 51 is formed in a crown shape is a straight rubber layer 52 (meat) having an outer diameter of 25.4 mm with the plastically processed surface enlarged by bulging. To constitute a pressure roll 2 by fixing the 0.3 mm).
[0046]
The pressure contact between the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 is configured with a pressure contact force of about 10 kg. When both the rolls are applied to a sheet material of A3 size, the heat fixing roll 1 is 0.08 mm and the pressure is 0.08 mm. The roll 2 has a deflection amount of about 0.1 mm, and the pressure roll has a rigid core roll 51 and a rubber layer 52 in a straight shape, but the rigid core roll 51 of the heat fixing roll 1 has an inverse crown amount of 0 as described above. .1 mm, and each rubber layer 52 is deformed according to the bending of the rigid core roll 51, so that the heat-resistant belt 3 or the heat-resistant belt 3 of the two rolls 1 and 2 and the sheet material 5 are sandwiched. The relationship between the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 that has been bent in the press-contact state is such that the respective rolls are bent and rotated with reference to the position of a bearing 56 that rotatably supports each roll. Towards the end portions than parts becomes different state deformation of the rubber layer 52 is increased. That is, the conveying force of the heat-resistant belt 3 or the heat-resistant belt 3 and the sheet material 5 is larger at the roll end portion of both rolls, and the heat-resistant belt 3 or the heat-resistant belt 3 and the sheet material 5 are moved from the center to both ends. The tension is applied toward the front, thereby preventing the occurrence of wrinkles.
[0047]
Further, as described above, the pressure contact force of both rolls is not a high pressure contact force as in the conventional case but a pressure contact force of about 10 kg. Deformation was also suppressed to a small extent. As described above, since the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 are formed of extremely thin layers, the heat capacity is reduced, and two column-shaped halogen lamps having a total of 1050 W are incorporated as heating sources to achieve a warm-up time of 30 seconds. Was completed.
[0048]
Further, as described above, the rigid core roll 51 of the heat fixing roll 1 is configured to have an inverted crown amount of 0.1 mm, and the respective rubber layers 52 are deformed in accordance with the bending of the rigid core roll 51, respectively. When a sheet material carrying an unfixed toner image is passed through and fixed to the nip formed by the rolls, the nip pressure is reduced by the amount of the roll deflection at the center of the roll, and a plurality of multicolor toner images are simultaneously fixed. In the case of a color image, a decrease in the glossiness of the color image surface after fixing may be observed in the center of the image, but in the case of a monochrome image, the same phenomenon does not occur, so that a fixed image having no practical problem is obtained. can get.
As described above, when priority is given to prevention of wrinkling of the sheet material even if the glossiness of the fixed image is somewhat sacrificed, the rigid core roll 51 of the heat fixing roll may have an inverted crown shape.
[0049]
FIG. 7 is a schematic sectional view showing another embodiment of the fixing rubber roll of the present invention. FIG. 7 shows a different embodiment between the right half and the left half. In the present embodiment, similarly to the above-described embodiment, in the fixing rubber roll having the rubber layer 52 on the peripheral surface of the pipe-shaped rigid core roll 51, the large-diameter portion 51a of the rigid core roll 51 is located at the central portion in the longitudinal direction. The outer diameter R2 has a minimum diameter and is formed in an inverted crown shape that continuously changes so that the outer diameters R1 at both ends become the maximum diameter. The inner diameter r2 at the center in the longitudinal direction is the minimum diameter and the inner diameter r1 at both ends is the minimum diameter. It is characterized in that it is formed in an inverted crown shape that has a maximum diameter and that continuously changes so that the thickness T2 at the central portion in the longitudinal direction becomes the maximum thickness.
[0050]
In the right half embodiment of FIG. 7, the outer diameter of the rubber layer 52 is continuous such that the outer diameter (R2 + T2) at the center in the longitudinal direction is the maximum diameter and the outer diameters (R1 + T1) at both ends are the minimum diameter. The shape of the crown changes. The rubber layer 52 may have different thicknesses at the center portion and at both end portions. However, since the heat capacity is extremely small as compared with the rigid core roll 51, the change in heat capacity due to the change in thickness is not at a level that poses a practical problem. . When the rubber layer 52 is formed and then taken out of the mold, the rubber layer 52 may be extruded or pulled out and elastically deformed.
[0051]
(Example 2: rubber layer outer diameter crown shape)
The rigid core roll 51 of the heat fixing roll 1 is configured in the same manner as in Example 1, and has a thickness T2 = 0.6 mm at the center of the large diameter portion 51a and a thickness T1 = 0.4 mm at both ends. The heat fixing roll 1 was formed by fixing a crown-shaped rubber layer 52 having an outer diameter of a crown amount ((R2 + T2)-(R1 + T1)) = 0.1 mm. The total crown effect is canceled by adding the crown amount of the rubber layer 52 of 0.1 mm to the reverse crown amount of the rigid core roll 51 of 0.1 mm. On the other hand, in the pressure roll 2, the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 were the same as in Example 1.
[0052]
The pressure contact between the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 is constituted by a pressure contact force of about 15 kg, and both rolls are 0.13 mm in pressure when the sheet material size is applied to A3 size. The roll 2 has a bending amount of about 0.15 mm (total bending amount of 0.28 mm). The pressing roll 2 has a rigid core roll 51 and a rubber layer 52 in a straight shape, whereas the heat fixing roll 1 has a rigid core roll 51. The rubber layer 52 has a reverse crown amount of 0.1 mm, and the rubber layer 52 has a crown amount of 0.1 mm. Each of the rubber layers 52 is deformed in accordance with the bending of the rigid core roll 51. The relationship between the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 that has been bent in the state where the heat-resistant belt 3 or the heat-resistant belt 3 and the sheet material 5 are sandwiched and pressed against each other supports the respective rollers rotatably. Since rotation flexes the bearing 56 position of the ends as a reference, becomes different state towards the both end portions from the roll central portion becomes large deformation of the rubber layer 52. That is, the conveying force of the heat-resistant belt 3 or the heat-resistant belt 3 and the sheet material 5 is larger at the roll end portion of both rolls, and the heat-resistant belt 3 or the heat-resistant belt 3 and the sheet material 5 are moved from the center to both ends. The tension is applied toward the front, thereby preventing the occurrence of wrinkles.
[0053]
Further, as described above, since the pressure contact force of both rolls is not a high pressure contact force as in the past, but is constituted by a pressure contact force of about 15 kg, the stress on the sheet material is small, so not only the generation of wrinkles but also the curl etc. Deformation was also suppressed to a small extent. As described above, since the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 are formed of extremely thin layers, the heat capacity is reduced, and two column-shaped halogen lamps having a total of 1050 W are incorporated as heating sources to achieve a warm-up time of 30 seconds. Was completed.
As described above, when the pressure contact force between the heat fixing roll and the pressure roll is set to be large, it is effective to form the outer diameter of the rubber layer in a crown shape.
[0054]
Further, as described above, the rigid core roll 51 of the heat fixing roll 1 is configured to have an inverted crown amount of 0.1 mm, and the respective rubber layers 52 are deformed in accordance with the bending of the rigid core roll 51, respectively. When a sheet material carrying an unfixed toner image is passed through and fixed to the nip formed by the rolls, the nip pressure is reduced by the amount of the roll deflection at the center of the roll, and a plurality of multicolor toner images are simultaneously fixed. In the case of a color image, a decrease in the glossiness of the color image surface after fixing may be observed in the center of the image, but in the case of a monochrome image, the same phenomenon does not occur, so that a fixed image having no practical problem is obtained. can get.
As described above, when priority is given to prevention of wrinkling of the sheet material even if the glossiness of the fixed image is somewhat sacrificed, the rigid core roll 51 of the heat fixing roll may have an inverted crown shape.
[0055]
In the embodiment of the left half of FIG. 7, the outer diameter of the rubber layer 52 is continuous such that the outer diameter (R2 + T2) at the center in the longitudinal direction is the minimum diameter and the outer diameters (R1 + T1) at both ends are the maximum diameter. The shape changes into an inverted crown. The rubber layer 52 may have different thicknesses at the center portion and at both end portions. However, since the heat capacity is extremely small as compared with the rigid core roll 51, the change in heat capacity due to the change in thickness is not at a level that poses a practical problem. . When the rubber layer 52 is formed and then taken out of the mold, the rubber layer 52 may be extruded or pulled out and elastically deformed.
[0056]
(Example 3: rubber layer outer diameter inverted crown shape)
The rigid core roll 51 of the heat fixing roll 1 is configured in the same manner as in the first embodiment. The thickness T2 = 0.5 mm at the center of the large-diameter portion 51a having an inverted crown shape, and the thickness T1 = The heat fixing roll 1 was formed by fixing a reverse crown-shaped rubber layer 52 having a reverse crown amount ((R1 + T1)-(R2 + T2)) of 0.0 mm = 0.0 mm. The total crown effect is 0.1 mm by subtracting the inverse crown amount of the rubber core 52 by 0.0 mm from the inverse crown amount of the rigid core roll 51. On the other hand, in the pressure roll 2, the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 were the same as in Example 1.
[0057]
Then, the pressure contact between the heat fixing roll 1 and the pressure roll 2 is constituted by a pressure contact force of about 7 kg. When both the rolls are applied to a sheet material of A3 size, the heat fixing roll 1 is 0.06 mm and the pressure is 0.06 mm. The roll 2 has a bending amount of about 0.07 mm (total bending amount of 0.13 mm), and the pressure roll has a rigid core roll 51 and a rubber layer 52 in a straight shape. A crown amount of 0.1 mm and a reverse crown amount of 0.0 mm are formed in the rubber layer 52. Each of the rubber layers 52 is deformed in accordance with the bending of the rigid core roll 51. The relationship between the heat-resistant belt 3 or the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 that has been bent in the state where the heat-resistant belt 3 and the sheet material 5 are sandwiched and pressed against each other is such that both rolls rotatably support the respective rolls. Since the bearing 56 position of the parts to rotate flexes with respect, the different states in which towards both ends from the roll central portion becomes large deformation of the rubber layer 52. That is, the conveying force of the heat-resistant belt 3 or the heat-resistant belt 3 and the sheet material 5 is larger at the roll end portion of both rolls, and the heat-resistant belt 3 or the heat-resistant belt 3 and the sheet material 5 are moved from the center to both ends. The tension is applied toward the front, thereby preventing the occurrence of wrinkles.
[0058]
Further, as described above, the pressure contact force of both rolls is not a high pressure contact force as in the prior art, but a pressure contact force of about 7 kg, so that stress is small on the sheet material, so not only generation of wrinkles but also curl etc. Deformation was also suppressed to a small extent. As described above, since the rigid core roll 51 and the rubber layer 52 are formed of extremely thin layers, the heat capacity is reduced, and two column-shaped halogen lamps having a total of 1050 W are incorporated as heating sources to achieve a warm-up time of 35 seconds. Was completed.
As described above, when the pressure contact force between the heat fixing roll and the pressure roll is set to be small, it is effective to form the outer diameter of the rubber layer in an inverted crown shape.
[0059]
Further, as described above, the rigid core roll 51 of the heat fixing roll 1 is configured to have an inverted crown amount of 0.1 mm, and the respective rubber layers 52 are deformed in accordance with the bending of the rigid core roll 51, respectively. When a sheet material carrying an unfixed toner image is passed through and fixed to the nip formed by the rolls, the nip pressure is reduced by the amount of the roll deflection at the center of the roll, and a plurality of multicolor toner images are simultaneously fixed. In the case of a color image, a decrease in the glossiness of the color image surface after fixing may be observed in the center of the image, but in the case of a monochrome image, the same phenomenon does not occur, so that a fixed image having no practical problem is obtained. can get.
As described above, when priority is given to prevention of wrinkling of the sheet material even if the glossiness of the fixed image is somewhat sacrificed, the rigid core roll 51 of the heat fixing roll may have an inverted crown shape.
[0060]
Next, an embodiment of an image forming apparatus equipped with the above fixing device will be described with reference to FIG. In the figure, 10 is an image forming apparatus, 10a is a housing, 10b is a door, 11 is a paper transport unit, 15 is a cleaning unit, 17 is an image carrier, 18 is an image transfer and transport unit, 20 is a developing unit, and 21 is a scanner. Means, 30 a paper feed unit, 50 a fixing means, W an exposure unit, and D an image forming unit.
[0061]
8, the image forming apparatus 10 includes a housing 10a, a paper discharge tray 10c formed on an upper portion of the housing 10a, and a door body 10b mounted on the front surface of the housing 10a so as to be openable and closable. Is provided with an exposure unit (exposure unit) W, an image forming unit D, a transfer belt unit 29 having an image transfer / conveyance unit 18, and a paper supply unit 30, and a paper conveyance unit 11 is disposed in the door body 10b. ing. Each unit is configured to be detachable from the main body, and is configured to be integrally detachable for repair or replacement during maintenance or the like.
[0062]
The image forming unit D includes a plurality of (four in the present embodiment) image forming stations Y (for yellow), M (for magenta), C (for cyan), and K (for black) that form images of different colors. Have. In each of the image forming stations Y, M, C, and K, an image carrier 17 composed of a photosensitive drum, a charging unit 19 composed of a corona charging unit, and a developing device are provided around the image carrier 17. Means 20 are provided. These image forming stations Y, M, C, and K are arranged in parallel below the transfer belt unit 29 so that the image carrier 17 faces upward along a diagonally arched line. The order of arrangement of the image forming stations Y, M, C, K is arbitrary.
[0063]
The transfer belt unit 29 includes a drive roll 12 disposed below the housing 10a and rotated by a drive source (not shown), a driven roll 13 disposed diagonally above the drive roll 12, a tension roll 14, An image transfer / conveying unit 18 composed of an intermediate transfer belt stretched between these three or at least two rolls and driven to circulate in the direction of the arrow in the figure, and a cleaning unit 15 in contact with the surface of the image transfer / conveying unit 18 Have. The driven roll 13, the tension roll 14, and the image transfer / conveyance unit 18 are disposed in a direction inclined leftward in the drawing with respect to the drive roll 12, whereby the belt conveyance direction when the image transfer / conveyance unit 18 is driven is directed downward. The belt surface 18a is located below, and the belt surface 18b whose transport direction is upward is located above.
[0064]
Accordingly, each of the image forming stations Y, M, C, and K is also disposed in a direction inclined leftward in FIG. Then, the image carrier 17 is brought into contact with the downwardly facing belt surface 18a of the image transfer / conveyance means 18 along the arched line, and is rotated in the conveyance direction of the image transfer / conveyance means 18 as shown by the arrow in the figure. You. The flexible endless sleeve-shaped image transfer / conveying means 18 is brought into contact with the image carrier 17 at substantially the same winding angle so as to cover the image carrier 17 from above. The contact pressure and the nip width therebetween can be adjusted by controlling the tension applied to the image transfer / conveying means 18 by the tension roll 14, the arrangement interval of the image carriers 17, the winding angle (curvature of the arch), and the like. .
[0065]
The drive roll 12 also serves as a backup roll for the secondary transfer roll 39. A rubber layer having a thickness of, for example, about 3 mm and a volume resistivity of 10 5 Ω · cm or less is formed on the peripheral surface of the driving roll 12. The rubber layer is grounded via a metal shaft to form a secondary transfer roll. 39 is a conductive path for the secondary transfer bias supplied via the power supply 39. By providing the driving roll 12 with the rubber layer having high friction and shock absorption, the impact when the sheet material enters the secondary transfer unit is not easily transmitted to the image transfer / conveying unit 18, and the image quality is deteriorated. Can be prevented. Further, by making the diameter of the drive roll 12 smaller than the diameter of the driven roll 13 and the backup roll 14, the sheet material after the secondary transfer can be easily separated by the elastic force of the sheet material itself. In addition, the driven roll 13 is also used as a backup roll of the cleaning unit 15 described later.
[0066]
The image transfer / conveying means 18 is disposed in the direction inclined rightward in the figure with respect to the drive roll 12, and correspondingly, the image forming stations Y, M, C, and K are also arranged with respect to the drive roll 12. And may be arranged along an oblique arch shape in a direction inclining rightward.
[0067]
The cleaning means 15 is provided on the belt surface 18a facing downward in the transport direction, and removes toner remaining on the surface of the image transfer and transport means 18 after the secondary transfer, and a toner transport for transporting the collected toner. A member 15b is provided. The cleaning blade 15 a is in contact with the image transfer / conveyance means 18 at a portion where the image transfer / conveyance means 18 is wound around the driven roll 13. A primary transfer member 16 abuts on the back surface of the image transfer / conveying means 18 so as to face an image carrier 17 of each of image forming stations Y, M, C, and K, which will be described later. Is applied with a transfer bias.
[0068]
The exposure unit W is disposed in a space formed obliquely below the image forming unit D disposed obliquely. Further, a sheet feeding unit 30 is disposed below the exposure means W and at the bottom of the housing 10a. The exposure means W is entirely housed in a case, and the case is disposed in a space formed obliquely below the belt surface facing downward in the transport direction. At the bottom of the case, a single scanner means 21 composed of a polygon mirror motor 21a and a polygon mirror (rotating polygon mirror) 21b is horizontally disposed, and a plurality of laser light sources 23 modulated by image signals of respective colors are provided. In the optical system B for reflecting the laser beam by the polygon mirror 21b and deflecting and scanning the image on each image carrier, a single f-θ lens 22 and a scanning optical path for each color are non-parallel to the image carrier 17 respectively. A plurality of reflection mirrors 24 are provided so as to be folded.
[0069]
In the exposure means W having the above configuration, image signals corresponding to each color are emitted from the polygon mirror 21b with a laser beam modulated and formed based on a common data clock frequency, and the f-θ lens 22 and the reflection mirror 24 are emitted. After that, the image is irradiated on the image carriers 17 of the image forming stations Y, M, C, and K to form latent images. By providing the reflection mirror 24, the scanning optical path can be bent and the height of the case can be reduced, and the optical system can be made compact. In addition, the reflection mirror 24 is arranged so that the scanning optical path length to the image carrier 17 of each of the image forming stations Y, M, C, and K has the same length. In this manner, by configuring the optical path length (optical path length) from the polygon mirror 21b of the exposure unit W to the image carrier 17 for each image forming unit D to be substantially the same, scanning in each optical path is performed. The scanning width of the light beam thus obtained becomes substantially the same, and a special configuration is not required for forming an image signal. Therefore, the laser light sources can be modulated based on a common data clock frequency and modulated using a common reflection surface, even though the laser light sources are modulated corresponding to images of different colors by different image signals. A color misregistration caused by a relative difference in the sub-scanning direction can be prevented, and an inexpensive color image forming apparatus having a simple structure can be configured.
[0070]
Further, in the present embodiment, by arranging the scanning optical system below the apparatus, it is possible to minimize the vibration of the scanning optical system due to the vibration applied to the frame supporting the apparatus by the drive system of the image forming unit, It is possible to prevent the image quality from deteriorating. In particular, by arranging the scanner means 21 at the bottom of the case, the vibration applied to the entire case by the polygon motor 21a itself can be minimized, and the image quality can be prevented from deteriorating. Further, by reducing the number of polygon motors 21a, which are vibration sources, to one, vibration applied to the entire case can be minimized.
[0071]
The paper supply unit 30 includes a paper supply cassette 35 in which sheet materials are stacked and held, and a pickup roll 36 that feeds the sheet materials from the paper supply cassette 35 one by one. The paper transport unit 11 includes a gate roll pair 37 (one of the rolls is provided on the housing 10a side) that regulates the timing of feeding the sheet material to the secondary transfer unit, the drive roll 12, and the image transfer transport unit 18. A secondary transfer roll 39 as a secondary transfer unit that is pressed against the recording medium, a main recording medium conveyance path 38, a fixing unit 50, a discharge roll pair 41, and a conveyance path 42 for double-sided printing.
[0072]
The secondary image (unfixed toner image) secondarily transferred to the sheet material is fixed at a predetermined temperature in a nip formed by the fixing unit 50. In the present embodiment, the fixing unit 50 is disposed in a space formed obliquely above the belt surface 18b facing upward in the transport direction of the transfer belt, in other words, in a space opposite to the image forming station with respect to the transfer belt. The heat transfer to the exposure unit W, the image transfer / conveyance unit 18 and the image forming unit can be reduced, and the frequency of performing the color misregistration correction operation for each color can be reduced. In particular, the exposure unit W is located farthest from the fixing unit 50, and can minimize the displacement of the scanning optical system component due to heat, and can prevent color shift.
[0073]
In the present embodiment, since the image transfer / conveying means 18 is disposed in a direction inclined with respect to the drive roll 12, a large space is created in the right space in the drawing, and the fixing means 50 may be arranged in that space. The heat generated by the fixing unit 50 is transmitted to the exposure unit W, the image transfer / conveying unit 18 and the image forming stations Y, M, C, and K located on the left side. Can be prevented. Further, since the exposure unit W can be arranged in the lower left space of the image forming unit D, the vibration of the scanning optical system of the exposure unit W due to the vibration applied to the housing 10a by the drive system of the image forming unit is minimized. Thus, the image quality can be prevented from deteriorating.
[0074]
Since no cleaning means is provided, a corona charging means 19 is employed as the charging means. When the charging means is a roll, a small amount of primary transfer residual toner present on the image carrier 17 is deposited on the roll to cause charging failure. However, the corona charging means 19 which is a non-contact charging means is used. The toner hardly adheres to the toner, and the occurrence of poor charging can be prevented.
[0075]
Further, in the present embodiment, the intermediate transfer belt is configured to be in contact with the image carrier 17 as the image transfer / conveyance unit 18. It is also possible to adopt a configuration in which a sheet material conveying belt for forming and conveying an image by sequentially superimposing and transferring images is brought into contact with the image carrier 17 as the image transfer and conveying means 18. In this case, the belt conveyance direction of the sheet material conveyance belt serving as the image transfer / conveyance means 18 is upward in the opposite direction on the lower surface in contact with the image carrier 17.
[0076]
The outline of the operation of the entire image forming apparatus as described above is as follows.
(1) When a print command signal (image forming signal) from a host computer or the like (not shown) (personal computer or the like) is input to the control unit of the image forming apparatus 10, the image of each of the image forming stations Y, M, C and K is obtained. The carrier 17, the rolls of the developing unit 20, and the image transfer / conveying unit 18 are driven to rotate.
(2) The outer peripheral surface of the image carrier 17 is uniformly charged by the charging means 19.
(3) In the image forming stations Y, M, C, and K, the outer peripheral surface of the uniformly charged image carrier 17 is selectively exposed according to the image information of each color by the exposure unit W, and is used for each color. An electrostatic latent image is formed.
(4) The developing unit 20 develops the toner images of the electrostatic latent images formed on the respective image carriers 17.
(5) The primary transfer member 16 of the image transfer / conveying means 18 is applied with a primary transfer voltage having a polarity opposite to the charging polarity of the toner. The images are sequentially transferred onto the image transfer / transportation means 18 in a superimposed manner as the conveyance means 18 moves.
(7) The sheet material stored in the paper feed cassette 35 is fed to the secondary transfer roll 39 via the registration roll pair 37 in synchronization with the movement of the image transfer / conveying means 18 which has primarily transferred the primary image. Is done.
(8) The primary transfer image is synchronously merged with the sheet material at the secondary transfer portion, and is pressed by the secondary transfer roll 39 toward the drive roll 12 of the image transfer / conveying means 18 by a pressing mechanism (not shown). A bias having a polarity opposite to that of the next transfer image is applied, and the primary transfer image formed on the image transfer / conveying means 18 is secondarily transferred to a synchronously fed sheet material.
(9) The transfer residual toner in the secondary transfer is conveyed in the direction of the driven roll 13 and is scraped off by the cleaning unit 15 arranged opposite to the roll 13. It is refreshed and allowed to repeat the cycle again.
(10) The toner image on the sheet material is fixed by passing the sheet material through the fixing unit 50, and thereafter, the sheet material is directed to a predetermined position (or, in the case of non-double-sided printing, toward the discharge tray 10c, and the duplex printing is performed). In this case, the sheet is conveyed toward the conveyance path 42 for double-sided printing.
[0077]
The embodiment of the image forming apparatus of the present invention has been described above, but the present invention is not limited to this, and can be applied to a conventionally known image forming apparatus.
[0078]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the present invention, the structure of the fixing rubber roll can be improved to provide a simple, small, and inexpensive fixing rubber roll, and the fixing rubber roll can be mounted. An on-demand image that enables a miniaturized configuration and an inexpensive configuration, and further reduces the so-called warm-up time from when the power is turned on to when the image can be fixed by mounting the fixing device to enable necessary image formation when needed. A forming device can be provided.
[0079]
In addition, in the process of fixing the unfixed toner image to the sheet material, the stress on the sheet material is reduced to suppress the sheet material deformation such as curling or wrinkling of the sheet material discharged after fixing the unfixed toner image. Further, it is possible to stabilize the fixation of a color image formed particularly by multicolor toner by making the fixing nip pressure distribution formed by pressing both rolls uniform.
The effect of the present invention is not limited to this, and is described in the detailed description of the invention.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing one embodiment of a fixing device according to the present invention.
FIG. 2 is a partial cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
FIG. 3 is a diagram showing a state at the time of rotation in FIG. 2;
FIG. 4 is a partially enlarged cross-sectional view of the heat fixing roll of FIG.
5 is a partially enlarged cross-sectional view of the pressure roll of FIG.
FIG. 6 is a schematic sectional view showing one embodiment of a fixing rubber roll of the present invention.
FIG. 7 is a schematic sectional view showing another embodiment of the fixing rubber roll of the present invention.
FIG. 8 is a schematic sectional view showing an embodiment of the image forming apparatus of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Heat fixing roll, 2 ... Pressure roll, 3 ... Heat resistant belt, 4 ... Belt tension member 5 ... Sheet material, 51 ... Rigid core roll, 51a ... Large diameter part, 51b ... Small diameter part 51c ... Side part, 52 ... Rubber layer, r1, r2 ... Inner diameter, R1, R2 ... Outer diameter