【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規放射線源に関するものであり、更に詳細には、極めて安全性の高いニュートリノを放射線源に利用しようとするものである。
【０００２】
【従来の技術】
現在、腫瘍治療は放射線、開腹手術、抗がん剤、あるいはそれらを組み合わせた治療が行われているが、いずれの治療法も副作用が避けられない治療法であり、生体へのダメージを回避することができない。また、いずれの治療法も発見の困難な微少な転位腫瘍を取り除くことができず完全な治療法には成り得ていない。これらの理由から医療現場においては、放射線治療や薬物治療に変わる副作用の心配がなく、また将来の転位予防も可能となる新たな治療法が求められている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
放射線を照射するに当り、安全性及び放射線照射による副作用の面から、照射時間を短くすることは、医療現場において広く認識されているところであり、照射時間を長くしても副作用の心配のない放射線治療が医療業界において切望されている。
【０００４】
しかるに、放射線治療を実施しようとする場合、高エネルギー線の照射は生体内の広い領域での電離現象を避けることができず、必ず正常細胞にダメージを与えることになる。また、放射線治療はこの電離現象をもって腫瘍を攻撃する。したがって、生体に対する副作用を取り除くことが不可能であるためこのことが放射線治療の大きな問題となっている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するために、安全で長時間の照射でも副作用の心配のない、すなわち生体内の広い領域で電離現象の起きない新しい放射線照射装置を開発する目的でなされたものである。
【０００６】
そこで上記したように生体内の広い領域で電離を起こさない放射線の候補として電子ニュートリノに注目した。しかしニュートリノは核反応などに伴うβ崩壊に由来するものか、あるいは宇宙線に含まれるものなどに限られ、低エネルギー下でニュートリノを発生させる方法は知られていなかった。
【０００７】
しかし鋭意研究の結果、全く予期せざることに、本発明者らは、空間の極めて狭い領域に３０ｋＶ以上の高電圧が印可された場合、マクロなスケールで重力効果（物体の浮上効果：５０ｇ）が現れることを発見した。このような効果はループ量子重力理論やツイスター理論が予測するような空間を構成するスピンネットワークの存在を前提とするほうが説明しやすい。実際にスピンネットワークが存在するのであれば、スピンネットワークと陽イオンスピン間にパウリの排他原理が働きスピンが逆向き同士が引き合い、スピンの向きが等しいものが反発するため、局所的な正電荷の印可によって本来±０のスピンネットワークは正と負の２つのスピンネットワークに分極すると考えられる。分極した２つのスピンネットワークのうち正のスピンネットワークには斥力が働き反発湾曲され、負のスピンネットワークは正電荷に引き付けられるように湾曲すると考えられる。（図１）
【０００８】
しかし正負のスピンネットワークがそれぞれ湾曲されてもその作用は打ち消し合うためこのままでは重力効果は現れない。重力効果が現れるには正負のいずれかのスピンネットワークが発生と消失を繰り返す必要があるため、我々は高電圧の場が対称性を回復するゲージ場を作ると考え、負のスピンネットワークが強い正電荷の直下で対称性を回復されて局所的にニュートリノとして顕在化すると仮定した。（図２）
【０００９】
このように仮定した場合、強い正電荷に引きよせられた電子は顕在化したニュートリノとウィーク±ボソンを交換するため、ニュートリノの対称性が破れて電子に転換される。転換によって生まれた電子は電流として陽極に至ることになり、これにより負のスピンネットワーク（ニュートリノ）は電子に転換され消失する。また相互作用に関わった電子は対称性が回復されるためニュートリノに転換する。（図３−１）
【００１０】
これにより正負のスピンネットワークの湾曲による打ち消し状態が解消され、湾曲された正のスピンネットワークだけが残るため［０００７］で観察された重力効果は空間の復元圧力が解放された結果と説明できる。またそれと同時にニュートリノの放出が説明される。（図３−２）このような一連の反応は電圧を印可している間、高速に繰り返されるため、連続的にニュートリノを放出することが可能になると考えられる。しかしニュートリノは電荷が中性であるため電気的な観測には一切かからない。そこで、実際にニュートリノが放出されているならば癌細胞に何らかの影響を与える可能性がある、との仮定のもと実験を行った結果、効果的にサルコーマ１８０の増殖を抑制し、またその死細胞率を上昇させることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【００１１】
【発明の原理】
すなわち本発明は、高電圧ゲージ場における低エネルギーニュートリノの発生方法と発生装置の構造に関するものである。※低エネルギーと表記する理由はそれが核反応よりも遥かに低いエネルギー領域で起る現象であるため。
【００１２】
【装置の構造】
［０００７］で重力効果を発生した構造物を（図４）に示す。電源は１２０ｋＶ（１２万ボルト）まで発生できるコッククロフト・ウォルトン回路型のものを作成し、（図４）に示した構造物は重さ５０ｇで上部六角錐構造部（陽極）及び下部六角錐構造シリンダー部（陰極）ともにアルミ箔で骨組みをバルサ材で作成した。
【００１３】
（図４）に示した構造物の陽極に３０ｋＶ以上の高電圧を印可した場合、陽極と陰極が非接触状態であるため、コンデンサのように働き上部六角錐構造部（陽極）直下に点状（極めて狭い領域）の強い正電荷領域が形成される。印可電圧が充分に高ければ、正負の電極間の距離が最も近い部分で局所的な絶縁崩壊が起き、陽イオンが陰極に大量に流れ込むため、陰極から電子がたたき出され、それが点状の強い正電荷領域へ誘導される。（図５）強い正電荷領域直下では負のスピンネットワークがニュートリノとして顕在化しているため、流れ込んだ電子はニュートリノと弱い相互作用をしてニュートリノは電子に、電子はニュートリノに変換・放出される。また、本構造物は六角錐構造をとっているが、円形あるいは四角形や三角形であっても陽極と陰極が非接触であり正電荷をためることができるコンデンサ状の構造であれば、同様にニュートリノを発生させることができるものと考えられる。
【００１４】
【実施例】
本発明の構造物及び原理を用いて発生したニュートリノを医療分野に応用しようとする場合、ニュートリノはその質量が極めて小さいため生体組織とほとんど相互作用せず透過してしまうと考えられるが、狭い領域を大量のニュートリノが通過すると仮定した場合、一部のニュートリノは生体組織と相互作用する可能性があるのではないかと考え、この仮説を確認するために以下の実験を行った。
１）材料と方法
試験細胞
細 胞 ：サルコーマ１８０細胞
前培養 ：ＲＰＭＩ１６４０（１０％ＦＢＳ＋ １％Ａｎｔｉｂｉｏｔｉｃｓ）の培地でに懸濁し浮遊性細胞用フラスコで培養した（３７℃、５％ＣＯ２）。
２）試料の調製
試験機：本発明による六角錐構造物及び高圧電源（コッククロフト・ウォルトン回路型）
印可電圧：３０ｋＶ
試験方法：サルコーマ１８０の培養は、直径約３ｃｍの培養シャーレで行なう。試験開始初日に１Ｘ１０の４乗ｃｅｌｌｓ／ｍｌの細胞を２．０ｍｌシャーレに植える。サンプルの設置は、装置の照射部の真下に５ｍｍ厚ガラス板を置き、シャーレをその下１０ｃｍ（図６）のところに設置した。また、試験はインキュベーター内で行なった。初日に２時間照射を行ない２日後、細胞の増殖を測定した。対照は、照射を一切行なわなかった群を設けた。抗腫瘍細胞作用を示すか、対照の細胞との増殖の割合を比較し検討した。また、トリパンブルー染色により、生細胞と死細胞の細胞数についても測定した。
【００１５】
【実施例の結果】
（図７参照）
【００１６】
【応用の範囲】
以上、実施例の実験結果から本発明の装置によってサルコーマ１８０細胞の増殖が抑制され、死細胞率を増加させることが確認された。これはニュートリノによって細胞内の局所で弱い相互作用によるβ崩壊が起きた結果によるものと考えられる。また、サルコーマ１８０はガラス板によって発散する電子やイオン風を遮蔽した上で、その直下１０ｃｍに充分な距離をとって設置されたものであり、またシャーレ自体もガラス製であるため絶縁されている。よってこれらの遮蔽物を透過する粒子（ニュートリノ）以外は細胞に対して作用を及ぼすことはできないと考えられることから、本実験による効果はニュートリノによるものと考えられる。この結果から、ニュートリノを癌治療に応用すれば、放射線や粒子線のように細胞内で高エネルギーの解放による電離などが起きず、正常細胞にダメージを与えることのない（副作用のまったくない）新規のガン治療が可能となる。また、転位ガン及び散在する微小なガンであっても広範囲に何度でも照射でき、耐性の問題も起きず低コストで簡便なガン治療が可能となる。ニュートリノは一般的にその質量が著しく小さいためほとんど物質と相互作用せず透過してしまうと考えられているが、これらの実験結果から実際にはかなりの量のニュートリノが生体によって捕獲されている可能性があると考えられ、ニュートリノは医療分野において既存の放射線に変わる副作用のない新しい放射線源として利用できるものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図１】電圧のかかっていない時と電圧のかかっている時のスピンネットワーク（空間）の模式図である。
【図２】ゲージ場における対称性の回復点を説明するための模式図である。
【図３】図３−１は対称性の回復点で起るニュートリノ・電子間の弱い相互作用を説明するための模式図である。図３−２はニュートリノの対称性が破れる結果、重力場が現れることを説明する模式図である。
【図４】本発明の構造物の材質と大きさを示した簡便な図面である。
【図５】本発明の構造物における電荷の運動方向および分布を簡便に示した模式図である。
【図６】サルコーマに対するニュートリノ照射実験の際の細胞の配置および実験環境を図示したものである。
【図７】本実施例の実験結果の表及びグラフである。[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a novel radiation source, and more particularly, to use a highly safe neutrino as a radiation source.
[0002]
[Prior art]
Currently, radiation therapy, laparotomy, anticancer drugs, or a combination of them are used for tumor treatment, but all treatments are inevitable side effects and avoid damage to the living body I can't. In addition, none of the treatments can remove small metastatic tumors that are difficult to find, and cannot be a complete treatment. For these reasons, a new treatment method is required in the medical field, which does not have to worry about side effects unlike radiation therapy and drug treatment, and also enables prevention of transposition in the future.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
When irradiating radiation, shortening the irradiation time is widely recognized in medical practice from the viewpoints of safety and side effects due to radiation irradiation, and radiation that does not cause any side effects even if the irradiation time is prolonged. Treatment is awaited in the medical industry.
[0004]
However, when radiotherapy is to be performed, irradiation with high-energy rays cannot avoid the ionization phenomenon in a wide area in a living body, and always damages normal cells. In addition, radiation therapy attacks a tumor with this ionization phenomenon. Therefore, since it is impossible to remove side effects on the living body, this is a major problem of radiation therapy.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made in order to solve the above-mentioned problems, with the object of developing a new radiation irradiation device that is safe and does not cause side effects even during long-time irradiation, that is, does not cause ionization in a wide area in a living body. It is.
[0006]
Therefore, as described above, we focused on electron neutrinos as radiation candidates that do not cause ionization in a wide area in a living body. However, neutrinos are limited to those derived from β decay associated with nuclear reactions or those contained in cosmic rays, and no method for generating neutrinos at low energy has been known.
[0007]
However, as a result of diligent research, the present inventors have unexpectedly found that when a high voltage of 30 kV or more is applied to a very narrow area of space, the gravitational effect (the floating effect of the object: 50 g) on a macro scale. Was found to appear. Such effects can be more easily explained on the assumption that there is a spin network constituting a space as predicted by loop quantum gravity theory and twister theory. If the spin network actually exists, the Pauli exclusion principle works between the spin network and the cation spin, attracting the spins in opposite directions and repulsing those with the same spin direction. It is considered that the spin network of ± 0 is polarized into two positive and negative spin networks by application. It is considered that a repulsive force acts on the positive spin network of the two polarized spin networks and the repulsive curve is applied thereto, and the negative spin network is bent so as to be attracted to the positive charge. (Fig. 1)
[0008]
However, even if the positive and negative spin networks are curved, their effects cancel each other, so that no gravitational effect appears in this state. Because the gravitational effect requires the generation and disappearance of either a positive or negative spin network, we believe that a high-voltage field creates a gauge field that restores symmetry. It is assumed that the symmetry is restored just below the charge and the neutrinos are locally manifested. (Fig. 2)
[0009]
With this assumption, the electrons attracted by the strong positive charge exchange weak ボ bosons with the neutrinos that have become apparent, so that the neutrino symmetry is broken and converted to electrons. The electrons generated by the conversion reach the anode as a current, whereby the negative spin network (neutrinos) are converted into electrons and disappear. The electrons involved in the interaction are converted to neutrinos because the symmetry is restored. (Fig. 3-1)
[0010]
As a result, the cancellation state due to the curvature of the positive and negative spin networks is eliminated, and only the curved positive spin network remains, so that the gravitational effect observed in [0007] can be explained as a result of the release of the restoring pressure of the space. At the same time, the release of neutrinos is explained. (FIG. 3-2) Such a series of reactions is repeated at a high speed while the voltage is applied, so that it is considered that neutrinos can be continuously emitted. However, neutrinos have no neutral charge because they have neutral charge. Therefore, as a result of conducting an experiment on the assumption that if neutrinos are actually released, some effect may be exerted on cancer cells, the growth of sarcoma 180 is effectively suppressed, and It was found that the cell rate was increased, and the present invention was completed.
[0011]
[Principle of the invention]
That is, the present invention relates to a method of generating a low energy neutrino in a high voltage gauge field and a structure of a generator. * The reason why it is described as low energy is that it occurs in the energy region much lower than the nuclear reaction.
[0012]
[Structure of device]
The structure in which the gravitational effect has occurred in [0007] is shown in FIG. The power supply is a Cockcroft-Walton circuit type that can generate up to 120 kV (120,000 volts). The structure shown in Fig. 4 weighs 50 g and has an upper hexagonal pyramid structure (anode) and a lower hexagonal pyramid structure cylinder. The frame (cathode) was made of aluminum foil and the frame was made of balsa wood.
[0013]
When a high voltage of 30 kV or more is applied to the anode of the structure shown in FIG. 4, since the anode and the cathode are in a non-contact state, they act like a capacitor and work like a capacitor, and a point-like structure directly under the upper hexagonal pyramid structure (anode). A (positively narrow region) strong positive charge region is formed. If the applied voltage is sufficiently high, local dielectric breakdown occurs at the portion where the distance between the positive and negative electrodes is the closest, and a large amount of cations flow into the cathode, causing electrons to strike from the cathode, resulting in a point-like It is induced to a strong positive charge region. (Fig. 5) Since the negative spin network is exposed as a neutrino immediately below the strong positive charge region, the flowing electrons have a weak interaction with the neutrinos, and the neutrinos are converted into electrons and the electrons are converted and emitted into neutrinos. Although this structure has a hexagonal pyramid structure, even if it is a circular, square, or triangular structure, if the anode and the cathode are in non-contact and have a capacitor-like structure that can accumulate positive charges, the same applies to neutrinos. Can be generated.
[0014]
【Example】
When attempting to apply neutrinos generated using the structure and principle of the present invention to the medical field, neutrinos are considered to penetrate with little interaction with living tissue because of their extremely small mass, Assuming that a large amount of neutrinos pass through, we suspected that some neutrinos might interact with living tissue, and performed the following experiment to confirm this hypothesis.
1) Materials and Methods Test cell: Pre-culture of sarcoma 180 cells: Suspended in a medium of RPMI1640 (10% FBS + 1% Antibiotics) and cultured in a flask for floating cells (37 ° C., 5% CO 2).
2) Sample preparation tester: hexagonal pyramid structure and high voltage power supply (Cockcroft-Walton circuit type) according to the present invention
Applied voltage: 30 kV
Test method: The culture of sarcoma 180 is performed in a culture dish with a diameter of about 3 cm. On the first day of the test, 1 × 10 4 cells / ml cells are seeded in a 2.0 ml petri dish. The sample was placed by placing a 5 mm thick glass plate directly below the irradiation part of the apparatus, and placing the petri dish 10 cm below (FIG. 6). The test was performed in an incubator. Irradiation was performed for 2 hours on the first day, and 2 days later, cell proliferation was measured. As a control, a group without any irradiation was provided. The anti-tumor cell action was demonstrated or the ratio of proliferation to control cells was compared and examined. The number of living cells and dead cells was also measured by trypan blue staining.
[0015]
[Results of Example]
(See Fig. 7)
[0016]
[Scope of application]
As described above, it was confirmed from the experimental results of the examples that the apparatus of the present invention suppressed the growth of sarcoma 180 cells and increased the dead cell rate. This is thought to be the result of β decay caused by weak interactions locally within the cell due to neutrinos. Further, the sarcoma 180 is provided with a sufficient distance immediately below it 10 cm below the electron and ion winds that are escaping from the glass plate, and is insulated because the petri dish itself is made of glass. . Therefore, it is considered that particles other than the particles (neutrinos) penetrating these shields cannot exert an effect on cells, and the effect of this experiment is considered to be due to neutrinos. From these results, if neutrinos are applied to cancer treatment, ionization due to the release of high energy inside cells does not occur like radiation and particle beams, and it does not damage normal cells (no side effect) Cancer treatment is possible. In addition, even a dislocation cancer or a scattered minute cancer can be irradiated to a large number of times over a wide range, and a low-cost and simple cancer treatment can be performed without a problem of resistance. Although neutrinos are generally considered to penetrate without interacting with most substances due to their extremely small mass, it is possible from these experimental results that a considerable amount of neutrinos are actually captured by living organisms It is thought that neutrinos can be used as a new radiation source in the medical field without the side effects of existing radiation.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a spin network (space) when no voltage is applied and when a voltage is applied.
FIG. 2 is a schematic diagram for explaining a recovery point of symmetry in a gauge field.
FIG. 3A is a schematic diagram for explaining a weak neutrino-electron interaction that occurs at a symmetry recovery point. FIG. 3B is a schematic diagram for explaining that a gravitational field appears as a result of breaking the neutrino symmetry.
FIG. 4 is a simple drawing showing the material and size of the structure of the present invention.
FIG. 5 is a schematic diagram simply showing the movement direction and distribution of charges in the structure of the present invention.
FIG. 6 illustrates an arrangement of cells and an experimental environment in a neutrino irradiation experiment for sarcoma.
FIG. 7 is a table and a graph of experimental results of the present example.
