JP2004245059A - Scroll type compressor, and method of manufacturing scroll used for the compressor - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクロール式圧縮機及びその圧縮機に使用するスクロールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクロール圧縮機は、相互に噛み合う渦巻壁をそれぞれ有する固定スクロール及び旋回スクロールを備え、前記固定スクロールに対して前記旋回スクロールが旋回運動することによって、両スクロールの相互間に形成される圧縮室に吸入した流体を圧縮するように構成されている。
上記スクロール圧縮機のいずれかのスクロール、例えば旋回スクロールは、図12に示すように、ほぼ円板状の基板部121と、その基板部121の一側面(図12において上側面)に突出されたほぼ渦巻き状の渦巻壁122とを有している。このような旋回スクロール120には、図13に示すように、スクロール母材123における渦巻壁122の主体をなす渦状壁部124をコーティング125で被覆したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭63−105293号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記旋回スクロール120は、例えば、運転による熱影響を受けると、図12に二点鎖線120で示すように、例えば基板部121の外周部が反り返るように熱変形することがある。このとき、旋回スクロール120の渦巻壁122は、径方向外方へ変形する(図12中、二点鎖線122参照)。このような旋回スクロール120の渦巻壁122の変形は、高回転・高温運転時に大きくなり、また、低回転・低温運転時には小さい。したがって、高回転・高温運転時においては、旋回スクロール120の渦巻壁122が固定スクロールの渦巻壁112(図13参照)と強く干渉することなり、逆に、低回転・体温運転時にはその干渉度合が減少する。
【0005】
従来は、図13に示すように、コーティング125は、スクロール母材123の渦状壁部124に対して内周側及び外周側で均一な膜厚125tで形成されていた。また、渦状壁部124の壁厚124tが先端から根元にかけて一定の厚さとなっている。したがって、コーティング125を有する渦巻壁122の壁厚122tが先端から根元にかけて一定の厚さとなっている。このため、高回転・高温運転時においては、例えばコーティング125の先端側エッジ部125aが固定スクロールにおける渦巻壁112と強く干渉することにより、そのコーティング125のエッジ部125aが次第に摩耗していくことになる。したがって、コーティング125の摩耗量が多いという問題があった。なお、図13に摩耗部分を編目線Aで示した。
また、コーティング125の摩耗粉が流体とともに下流へ流下すると、その摩耗粉によって下流側デバイス(例えば、燃料電池)の性能が低下される場合もある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、スクロールの熱変形による他方のスクロールの渦巻壁との干渉によるコーティングの摩耗を防止あるいは低減することのできるスクロール式圧縮機及びその圧縮機に使用するスクロールの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、本発明の特許請求の範囲に記載された構成を要旨とするスクロール式圧縮機及びその圧縮機に使用するスクロールの製造方法によって解決することができる。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1に記載されたスクロール式圧縮機によると、固定スクロールと旋回スクロールの少なくとも一方のスクロールにおけるスクロール母材の渦状壁部を被覆したコーティングに逃げ部が形成されている。したがって、スクロールの熱変形による他方のスクロールの渦巻壁とコーティングとの干渉を回避することができ、その干渉によるコーティングの摩耗を防止あるいは低減することができる。ちなみに、コーティングの逃げ部は、コーティング自体とスクロール母材の渦状壁部の少なくともどちらかに凹所を設けることによって形成することができる。また、コーティング自体に逃げ部となる凹所を形成する場合には、スクロール母材の渦状壁部に逃げ部となる凹所を形成する場合に比べ、逃げ部を容易に形成することができる。また、コーティングの逃げ部が形成される周面は、例えば、試験データに基づく他方のスクロールの渦巻壁との干渉度合に応じて、研削加工、研摩加工等の機械加工による仕上げ加工を施すことが望ましい。また、本明細書でいう「スクロールの熱変形」とは、固定スクロールと旋回スクロールの少なくともどちらかのスクロールの熱変形のことをいう。
【0008】
また、特許請求の範囲の請求項2に記載されたスクロール式圧縮機によると、コーティングを有する渦巻壁の壁厚を先端側から根元側にかけて変化させることで、コーティングの逃げ部を形成することができる。すなわち、コーティングを有する渦巻壁の壁厚は、コーティングの膜厚とスクロール母材の渦状壁部の壁厚の合計である。したがって、コーティングの膜厚とスクロール母材の渦状壁部の壁厚の少なくともどちらかを先端側から根元側にかけて変化させることで、コーティングの逃げ部を容易に形成することができる。
また、コーティングの膜厚が渦巻壁の内周側と外周側とで異なることにより、渦巻壁の内周側と外周側にそれぞれ対応した合理的な膜厚のコーティングを形成することが可能である。
なお、本明細書でいう「スクロール母材の渦状壁部の壁厚」、「コーティングの膜厚」とは、渦状壁部の突出方向に対して交差する方向の厚さのことをいう。
【0009】
また、特許請求の範囲の請求項3に記載されたスクロール式圧縮機によると、コーティングを有する渦巻壁の壁厚が先端側に向かって薄くなっている。これにより、コーティングを有する渦巻壁の先端側が根元側に比べ径方向へ大きく熱変形する場合において、他方のスクロールの渦巻壁に対するコーティングを有する渦巻壁の干渉を良好に抑えることができる。
【0010】
また、特許請求の範囲の請求項4に記載されたスクロール式圧縮機によると、コーティングを有する渦巻壁の壁厚が根元側に向かって薄くなっている。この構成は、例えば旋回スクロールに実施すると良い。すなわち、旋回スクロールの組付けにかかるクリアランス及び旋回モーメントによって旋回スクロールがふらついた際に、旋回スクロールの渦巻壁の根元側に固定スクロールの渦巻壁の先端部が干渉することを抑えることができる。したがって、旋回スクロールの渦巻壁の根元側に対する固定スクロールの渦巻壁の先端部が干渉することによるコーティングの摩耗を防止あるいは低減することができる。
【0011】
また、特許請求の範囲の請求項5に記載されたスクロール式圧縮機によると、コーティングの逃げ部が段差面によって形成されている。このため、コーティングに研削加工、研摩加工等の機械加工によって段差面を加工することで、容易に逃げ部を形成することができる。
【0012】
また、特許請求の範囲の請求項6に記載されたスクロール式圧縮機によると、スクロール母材の渦状壁部の壁厚が根元側で厚くなっている。このため、スクロール母材の渦状壁部の強度ひいてはスクロール母材全体の強度を向上することができる。このことは、コーティングを備えるスクロールの熱変形の抑制に有効である。
【0013】
また、特許請求の範囲の請求項7に記載されたスクロール式圧縮機に使用するスクロールの製造方法によると、コーティング形成工程において、スクロール母材の渦状壁部にコーティングが形成される。その後、逃げ部形成工程において、コーティングに対してスクロールの熱変形による他方のスクロールの渦巻壁との干渉を回避する逃げ部が形成される。これにより、請求項1に記載のスクロール式圧縮機に使用するスクロールを製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を説明する。本実施の形態では、燃料電池システムにおいて、燃料電池に酸化剤として供給する空気を圧縮するために使用されるスクロール式圧縮機を例示する。なお、説明の都合上、スクロール式圧縮機の概要を述べた後に要部について詳述する。また、説明の便宜上、スクロール圧縮機の圧縮室の吐出方向を前方、モータ方向を後方とする。
【0015】
図1において、スクロール式圧縮機の外殻をなすハウジング2は、その後半部(図1において右半部)を形成する後部ケーシング5と、その前半部(図1において左半部)を形成する前部ケーシング10とから構成されている。後部ケーシング5及び前部ケーシング10は、例えば、アルミ合金により形成されている。
【0016】
前記前部ケーシング10は、ほぼ円板状の基板部11と、その基板部11の一側面(図1において右側面)に突出されたほぼ渦巻き状の渦巻壁12と、基板部11の一側面(図1において右側面)の外周部に突出されたほぼ円環状の外周壁13とを有している。外周壁13には、渦巻壁12の外周部内外を連通する吸入口15が形成されている。また、基板部11には、渦巻壁12の中央部内外を連通する吐出口17が形成されている。なお、前部ケーシング10は、固定スクロールとしても機能するものであるから、以下、固定スクロール(前部ケーシングと同一符号を付す)10という。
【0017】
前記ハウジング2内には、旋回スクロール20が配置されている。旋回スクロール20は、ほぼ円板状の基板部21と、その基板部21の一側面(図1において左側面)に突出されたほぼ渦巻き状の渦巻壁22とを有している。渦巻壁22は、前記固定スクロール10の渦巻壁12に対して180゜相対回転した位置で交互に重なり合うように噛み合わされている。基板部21には、固定スクロール10の渦巻壁12の先端部が当接している。また、渦巻壁22の先端部は、固定スクロール10の基板部11に当接している。そして、固定スクロール10と旋回スクロール20とにより圧縮室3が形成されている。なお、両スクロール10,20の各渦巻壁12,22の先端部には、対応するスクロールの基板部との間の気密を保持するためのチップシール(図示省略)が装着されている。
【0018】
前記後部ケーシング5のほぼ中央部には、クランク状をなす駆動軸6の一端部がベアリング61を介して回転可能に支持されている。駆動軸6の一端部は、図示しないモータの回転軸と連結されている。また、駆動軸6の他端部には、前記旋回スクロール20の基板部21がベアリング62を介して回転可能に支持されている。駆動軸6には、回転時のバランスを取るためのバランスウェイト63が設けられている。
【0019】
前記後部ケーシング5の外周部には、クランク状をなす自転防止軸8の一端部がベアリング81を介して回転可能に支持されている。自転防止軸8の他端部は分岐されており、その一方には前記旋回スクロール20の基板部21がベアリング82を介して回転可能に支持され、また他方にはバランスウェイト83が設けられている。
【0020】
上記スクロール式圧縮機において、駆動軸6が図示しないモータにより回転すると、その回転力が旋回スクロール20に伝達され、旋回スクロール20が旋回(公転)する。そして、旋回スクロール20の渦巻壁22は、固定スクロール10の渦巻壁12に沿った旋回運動をする。このとき、旋回スクロール20の自転は、自転防止軸8により防止される。上記したように、旋回スクロール20が旋回運動をすると、空気が吸入口15から圧縮室3の外周側部分に吸入される。圧縮室3内で、空気は圧縮室3の渦中央方向に向かって渦巻き状に移動する。この過程で、空気の圧縮が行われる。圧縮された空気は、圧縮室3の渦中央部分に到達することにより、吐出口17から吐出された後、例えば、下流側デバイスである燃料電池(図示省略)に供給される。
【0021】
次に、要部について詳述する。前記旋回スクロール20は、図3に示すように、渦巻壁22の主体をなす渦状壁部24を有するスクロール母材23と、その渦状壁部24を被覆したコーティング25とを備えている。スクロール母材23は、例えば、アルミ合金によって形成されている。また、コーティング25は、例えば、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂等の固体潤滑材をスクロール母材23の渦状壁部24に静電塗装することによって形成されている。なお、旋回スクロール20の渦巻壁22は、スクロール母材23の渦状壁部24とコーティング25とによって構成されている。
【0022】
前記スクロール母材23の渦状壁部24は、図3に示すように、突出方向(図3において上方)に長い断面ほぼ長四角形状に形成されている。さらに、渦状壁部24の先端部の外周側(図3において左側)には、ほぼ階段状の段差面24aが形成されている。これにより、渦状壁部24が、その根元側(図3において下側部分)の壁厚24t1を先端側(図3において上側部分)の壁厚24t2よりも厚くする断面形状で形成されている。
【0023】
前記コーティング25の先端部の外周側(図3において左側)には、例えば、研削加工、研摩加工等の機械加工によってほぼ階段状の段差面26が形成されている(図2参照)。段差面26の上下両端部には、エッジ部26a,26bが形成されている(図3参照)。
また、コーティング25の先端部の内周側(図3において右側)にも、例えば、研削加工、研摩加工等の機械加工によってほぼ階段状の段差面28が形成されている(図2参照)。段差面28の上下両端部には、エッジ部28a,28bが形成されている(図3参照)。なお、段差面28は、段差面26に比べて、膜厚方向及び渦巻壁22の突出方向に関していずれも小さい寸法で形成されている。また、段差面26,28は、本明細書でいう「凹所」に相当する。
【0024】
また、図3に示すように、コーティング25の膜厚は、渦巻壁22の内周側と外周側とで異なっている。すなわち、渦巻壁22の外周側のコーティング25において、段差面26が形成された部分の膜厚25t1は、それ以外の部分の膜厚25t2よりも厚くなっている。また、渦巻壁22の内周側のコーティング25において、段差面28が形成された部分の膜厚25t3は、それ以外の部分の膜厚25t4よりも薄くなっている。また、膜厚25t2と膜厚25t3とはほぼ等しい。したがって、コーティング25を有する渦巻壁22の壁厚が先端側から根元側にかけて変化しており、段差面26,28のある先端側が薄くなっている。
【0025】
ところで、前記コーティング25の段差面26,28(図3参照)は、例えば、試験データに基づく高回転・高温運転時のスクロールの熱変形による前記固定スクロール10の渦巻壁12(図1参照)との干渉度合に応じてその大きさ、形状が決定されている。とくに、旋回スクロール20は、自転防止軸8(図1参照)で支持されている部位の変形に比べて、自転防止軸8で支持されていない部位の変形が大きくなる。このため、旋回スクロール20の変形を予め見越して、コーティング25には、それぞれ段差面26,28が形成されている。
そして、図3に示すように、コーティング25の段差面(凹所)26によりスクロールの熱変形による固定スクロール10の渦巻壁12との干渉を回避する逃げ部27が形成されている。また、コーティング25の段差面(凹所)28によりスクロールの熱変形による固定スクロール10の渦巻壁12との干渉を回避する逃げ部29が形成されている。また、各逃げ部27,29は、旋回スクロール20が熱変形しないときすなわち低回転・低高温運転時において、圧縮室3からの空気の漏れがあった場合でも、所望の圧縮性能を確保できる程度の大きさ、形状に形成されるものとする。
また、コーティング25の各逃げ部27,29の加工形状及びスクロール母材23の渦状壁部24の形状は、渦巻の中心側から外周側にかけて一様である必要はない。
【0026】
しかして、前記旋回スクロール20は、コーティング形成工程と逃げ部形成工程とを備える製造方法によって製造されている(図3参照)。
コーティング形成工程では、旋回スクロール20のスクロール母材23の渦状壁部24に対して、例えば、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂等の固体潤滑材を静電塗装することによって前記コーティング25が形成される。
次に、逃げ部形成工程では、コーティング25に対して、例えば、研削加工、研摩加工等の機械加工を施すことによって前記各逃げ部27,29が形成される。
【0027】
上記したスクロール圧縮機によると、旋回スクロール20におけるスクロール母材23の渦状壁部24を被覆したコーティング25に各逃げ部27,29が形成されている。したがって、高回転・高温運転時において、少なくともいずれかのスクロール10,20が熱変形したとしても、固定スクロール10の渦巻壁12(図3中、二点鎖線12参照)とコーティング25との干渉を回避することができる。例えば、旋回スクロール20の渦巻壁22が外周方向(図3において左方)へ相対的に変形した場合には、コーティング25の外周側の逃げ部27によって、固定スクロール10の渦巻壁12とコーティング25との干渉を回避することができる。逆に、旋回スクロール20の渦巻壁22が内周方向(図3において右方)へ相対的に変形した場合には、コーティング25の内周側の逃げ部29によって、固定スクロール10の渦巻壁12とコーティング25との干渉を回避することができる。
【0028】
上記したように、固定スクロール10の渦巻壁12とコーティング25との干渉を回避することができることにより、その干渉によるコーティング25の摩耗を防止あるいは低減することができる。
また、たとえコーティング25の各逃げ部27,29の上下端部に対応するエッジ部26a,26b、28a,28bと、それに対応する固定スクロール10の渦巻壁12との干渉が生じた場合でも、コーティング25のエッジ部26a,26b、28a,28bの摩耗が少なくて済むことになる。
【0029】
また、旋回スクロール20のコーティング25の各逃げ部27,29は、スクロール10,20の熱変形の他、駆動軸6と旋回スクロール20との間のがたつき、各スクロール10,20の基板部11,21に対する渦巻壁12,22の熱変形、圧縮室3内の圧力による変形等の少なくとも1つの条件を加味したうえで形成することができる。このように形成すると、その加味した条件による固定スクロール10の渦巻壁12とコーティング25との干渉を回避することができて好都合である。
【0030】
さらには、旋回スクロール20のコーティング25の摩耗量が減少するため、摩耗粉による下流側デバイスの性能の低下も抑制することができる。
【0031】
また、コーティング25自体に各逃げ部27,29となる段差面26,28を形成したことにより、例えばスクロール母材23の渦状壁部24に各段差面を形成する場合に比べ、その逃げ部27,29を容易に形成することができる。
また、本実施の形態では、スクロール母材23の渦状壁部24に段差面24aが形成されているので、コーティング25の段差面26の加工量を削減することができる。
【0032】
コーティング25を有する渦巻壁22の壁厚を先端側から根元側にかけて変化させることで、コーティング25の逃げ部27,29を形成することができる。すなわち、コーティング25を有する渦巻壁22の壁厚は、コーティング25の膜厚とスクロール母材23の渦状壁部24の壁厚の合計である。したがって、コーティング25の膜厚とスクロール母材23の渦状壁部24の壁厚を先端側から根元側にかけて変化させることで、コーティング25の逃げ部27,29を容易に形成することができる。
また、コーティング25の膜厚が渦巻壁22の内周側と外周側とで異なることにより、渦巻壁22の内周側と外周側にそれぞれ対応した合理的な膜厚のコーティング25を形成することができる。
【0033】
また、コーティング25の各逃げ部27,29が段差面26,28によって形成されている。このため、コーティング25研削加工、研摩加工等の機械加工によって段差面26,28を加工することで、容易に逃げ部27,29を形成することができる。
【0034】
また、旋回スクロール20のスクロール母材23の渦状壁部24が根元側で厚くなっている(図3参照)。このため、スクロール母材23の渦状壁部24の強度ひいてはスクロール母材23全体の強度を向上することができる。このことは、コーティング25を備える旋回スクロール20の熱変形の抑制に有効である。
【0035】
また、上記したスクロール式圧縮機に使用する旋回スクロール20の製造方法によると、コーティング形成工程においてスクロール母材23の渦状壁部24にコーティング25が形成され、その後、逃げ部形成工程においてコーティング25に対して各逃げ部27,29が形成される。これにより、スクロールの熱変形による固定スクロール10の渦巻壁22とコーティング25との干渉を回避することができ、その干渉によるコーティング25の摩耗を防止あるいは低減することのできる旋回スクロール20を製造することができる。
【0036】
また、前記旋回スクロール20のスクロール母材23の渦状壁部24は、次の変更例1,2のように形成しても、上記実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
[渦状壁部24の変更例1]
図4に示すように、上記実施の形態におけるスクロール母材23の渦状壁部24を、その壁厚24tが先端から根元に至るまで一定の厚さとなる断面形状に形成したものである。このように、スクロール母材23の渦状壁部24を形成すると、その渦状壁部24の加工が容易に行なえる。
[渦状壁部24の変更例2]
図5に示すように、上記実施の形態におけるスクロール母材23の渦状壁部24を、その壁厚24tが先端から根元に向かって次第に小さくなる断面台形状に形成したものである。このように、スクロール母材23の渦状壁部24を形成すると、その渦状壁部24の強度ひいてはスクロール母材23全体の強度を向上することができる。このことは、旋回スクロール20の熱変形の抑制に有効である。
【0037】
また、前記旋回スクロール20のコーティング25の各逃げ部27,29は、次の変更例1〜3のように形成しても、上記実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
[逃げ部27,29の変更例1]
図6に示すように、上記実施の形態における旋回スクロール20のコーティング25の外周面及び内周面に、例えば機械加工によって先細りをなすテーパ状の傾斜面261,281が形成されている。そのコーティング25の傾斜面261,281により、それぞれ各逃げ部27,29を形成したものである。また、本変更例では、前記スクロール母材23の渦状壁部として変更例2の渦状壁部24(図5参照)を使用しているが、上記実施の形態(図3参照)あるいは変更例1(図4参照)の渦状壁部24を使用することができる。
この変更例によれば、コーティング25を有する渦巻壁22の壁厚が先端側に向かって薄くなっている。これにより、コーティング25を有する渦巻壁22の先端側が根元側に比べ径方向へ大きく熱変形する場合において、固定スクロール10の渦巻壁12(図1参照)に対するコーティング25を有する渦巻壁22の干渉を良好に抑えることができる。
【0038】
[逃げ部27,29の変更例2]
図7に示すように、前記変更例1(図6参照)における旋回スクロール20のコーティング25の根元側の外周面及び内周面に、例えば機械加工によって相互に平行をなす平行面262,282を形成したものである。
【0039】
[逃げ部27,29の変更例3]
図8に示すように、上記実施の形態における旋回スクロール20のコーティング25の外周面に、例えば機械加工によって中央部から先端側に向かって次第に膜厚25tを薄くする傾斜面263と、中央部から根元側に向かって次第に膜厚25tを薄くする傾斜面264を形成したものである。これにより、コーティング25の外周側の上下に、傾斜面263,264による上下の逃げ部27が形成されている。また、本変更例のスクロール母材23の渦状壁部24には、変更例1(図4参照)あるいは変更例2(図5参照)の渦状壁部24を使用することができる。
この変更例によれば、コーティング25を有する渦巻壁22の壁厚が根元側に向かって薄くなっている。したがって、旋回スクロール20の組付けにかかるクリアランス及び旋回モーメントによって旋回スクロール20がふらついた際に、旋回スクロール20の渦巻壁22の根元側に固定スクロール10(図1参照)の渦巻壁12の先端部が干渉すること(図8中、二点鎖線12参照)を抑えることができる。したがって、旋回スクロール20の渦巻壁22の根元側に対する固定スクロール10の渦巻壁12の先端部が干渉することによるコーティング25の摩耗を防止あるいは低減することができる。
【0040】
また、前記旋回スクロール20のスクロール母材23における渦状壁部24の外周側渦端部240(図2参照)の外周面は、圧縮室3の空気の圧縮に直接的な必要がない。また、渦状壁部24の外周側渦端部240は、基板部21に対して径方向外方へ変形しやすい。このため、図9に示すように、渦状壁部24(詳しくは、外周側渦端部240)の外周面と基板部21との根元側隅角部分に、R面242を有する補強部241を設けたものである。したがって、補強部241によって、渦状壁部24(詳しくは、外周側渦端部240)の径方向外方(図9において左方)への変形を抑制することができる。このことは、コーティングを備えるスクロールの熱変形の抑制にも有効である。また、補強部241は、固定スクロール10の渦巻壁12においても、上記と同様に設けることができる。なお、旋回スクロール20のスクロール母材23における渦状壁部24において、圧縮室3を形成する部分すなわち外周側渦端部240(図2参照)の外周面以外の外周面及び内周面部分についても、渦状壁部24と基板部21との隅角部分には空気の圧縮に差し支えない程度の小さな半径のR面(図示省略)がついているが、その半径よりも前記R面242の半径が大きいものとする。
【0041】
また、前記旋回スクロール20のスクロール母材23における渦状壁部24の外周側渦端部240の補強部241は、次の変更例1,2のように形成することができる。
[補強部241の変更例1]
図10に示すように、スクロール母材23における渦状壁部24(詳しくは、外周側渦端部240)の外周面と基板部21との根元側隅角部分に、C面244を有する補強部243を設けたものである。
[補強部241の変更例2]
図11に示すように、スクロール母材23における渦状壁部24の(詳しくは、外周側渦端部240)の外周面と基板部21との根元側隅角部分に、段差面246を有する補強部245を設けたものである。
【0042】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明は、スクロール式圧縮機は、空気に限らず、水素ガス等の気体、あるいはその他の流体を圧縮するものでもよい。また、本発明は、旋回スクロール20に限らず、固定スクロール10にも実施することができる。また、上記実施の形態における旋回スクロール20のコーティング25の各逃げ部27,29のうちいずれか一方の逃げ部27,29は省略することができる。また、固定スクロール10や旋回スクロール20のスクロール母材23の材質は、アルミ合金に限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、スクロールの熱変形による他方のスクロールの渦巻壁とコーティングとの干渉を回避することができ、その干渉によるコーティングの摩耗を防止あるいは低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるスクロール式圧縮機の概要を示す断面図である。
【図2】旋回スクロールを示す斜視図である。
【図3】旋回スクロールの渦巻壁を示す断面図である。
【図4】スクロール母材の渦状壁部の変更例1を示す断面図である。
【図5】スクロール母材の渦状壁部の変更例2を示す断面図である。
【図6】コーティングの逃げ部の変更例1を示す断面図である。
【図7】コーティングの逃げ部の変更例2を示す断面図である。
【図8】コーティングの逃げ部の変更例3を示す断面図である。
【図9】スクロール母材の渦状壁部の補強部を示す断面図である。
【図10】スクロール母材の渦状壁部の補強部の変更例1を示す断面図である。
【図11】スクロール母材の渦状壁部の補強部の変更例2を示す断面図である。
【図12】旋回スクロールを示す断面図である。
【図13】従来のスクロールの渦巻壁を示す断面図である。
【符号の説明】
3 圧縮室
10 固定スクロール(前部ケーシング)
12 渦巻壁
22 渦巻壁
23 スクロール母材
24 渦状壁部
25 コーティング
26 段差面
27 逃げ部
28 段差面
29 逃げ部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a scroll compressor and a method of manufacturing a scroll used in the compressor.
[0002]
[Prior art]
The scroll compressor includes a fixed scroll and an orbiting scroll each having a spiral wall that meshes with each other. When the orbiting scroll orbits with respect to the fixed scroll, suction is performed into a compression chamber formed between the two scrolls. Is configured to compress the fluid.
As shown in FIG. 12, one of the scrolls of the scroll compressor, for example, the orbiting scroll, protrudes from a substantially disk-
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-63-105293 (FIG. 1)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The
[0005]
Conventionally, as shown in FIG. 13, the
In addition, when the wear powder of the
[0006]
An object of the present invention is to provide a scroll compressor capable of preventing or reducing abrasion of a coating due to interference with a scroll wall of another scroll due to thermal deformation of the scroll, and manufacturing of a scroll used in the compressor. It is to provide a method.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The above object can be solved by a scroll compressor having a configuration described in the claims of the present invention and a method of manufacturing a scroll used in the compressor.
That is, according to the scroll-type compressor described in claim 1, a relief portion is formed in the coating covering the spiral wall portion of the scroll base material in at least one of the fixed scroll and the orbiting scroll. I have. Therefore, interference between the spiral scroll wall and the coating due to thermal deformation of the scroll can be avoided, and wear of the coating due to the interference can be prevented or reduced. Incidentally, the relief of the coating can be formed by providing a recess in at least one of the coating itself and the spiral wall of the scroll base material. In addition, in the case where the recess serving as the escape portion is formed in the coating itself, the escape portion can be easily formed as compared with the case where the recess serving as the escape portion is formed in the spiral wall portion of the scroll base material. Further, the peripheral surface on which the relief portion of the coating is formed may be subjected to finishing by mechanical processing such as grinding, polishing, or the like, depending on the degree of interference with the scroll wall of the other scroll based on test data, for example. desirable. In addition, the term “thermal deformation of the scroll” as used in this specification refers to the thermal deformation of at least one of the fixed scroll and the orbiting scroll.
[0008]
Further, according to the scroll-type compressor described in
Further, since the coating thickness is different between the inner peripheral side and the outer peripheral side of the spiral wall, it is possible to form a coating having a reasonable thickness corresponding to the inner peripheral side and the outer peripheral side of the spiral wall, respectively. .
The “wall thickness of the spiral wall portion of the scroll base material” and the “film thickness of the coating” referred to in this specification refer to a thickness in a direction intersecting the projecting direction of the spiral wall portion.
[0009]
According to the scroll-type compressor described in claim 3 of the present invention, the wall thickness of the spiral wall having the coating decreases toward the tip end. Thereby, when the tip side of the spiral wall having the coating is largely thermally deformed in the radial direction as compared with the root side, the interference of the spiral wall having the coating with the spiral wall of the other scroll can be favorably suppressed.
[0010]
Further, according to the scroll-type compressor described in claim 4, the wall thickness of the spiral wall having the coating decreases toward the base side. This configuration may be implemented, for example, for orbiting scrolls. That is, when the orbiting scroll fluctuates due to the clearance and the orbiting moment required for the assembling of the orbiting scroll, it is possible to suppress the tip of the spiral wall of the fixed scroll from interfering with the root side of the spiral wall of the orbiting scroll. Therefore, it is possible to prevent or reduce the wear of the coating due to the interference of the tip of the spiral wall of the fixed scroll with the root side of the spiral wall of the orbiting scroll.
[0011]
Further, according to the scroll-type compressor described in claim 5, the relief portion of the coating is formed by the step surface. For this reason, the relief portion can be easily formed by processing the step surface by machining such as grinding and polishing on the coating.
[0012]
According to the scroll-type compressor described in
[0013]
According to the method of manufacturing a scroll used in the scroll compressor according to claim 7, a coating is formed on the spiral wall of the scroll base material in the coating forming step. Thereafter, in the escape portion forming step, an escape portion is formed to avoid interference of the coating with the spiral wall of the other scroll due to thermal deformation of the scroll. Thereby, the scroll used for the scroll compressor according to the first aspect can be manufactured.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, a scroll compressor used to compress air supplied as an oxidant to a fuel cell in a fuel cell system will be described as an example. For convenience of explanation, the main part will be described in detail after an outline of the scroll compressor is described. Further, for convenience of description, the discharge direction of the compression chamber of the scroll compressor is set to the front, and the motor direction is set to the rear.
[0015]
In FIG. 1, a
[0016]
The
[0017]
An
[0018]
At a substantially central portion of the rear casing 5, one end of a
[0019]
One end of a crank-shaped
[0020]
In the scroll compressor, when the
[0021]
Next, the main parts will be described in detail. As shown in FIG. 3, the orbiting
[0022]
As shown in FIG. 3, the
[0023]
On the outer peripheral side (left side in FIG. 3) of the leading end of the
A substantially stepped
[0024]
Further, as shown in FIG. 3, the thickness of the
[0025]
By the way, the step surfaces 26 and 28 (see FIG. 3) of the
Then, as shown in FIG. 3, a
Further, the processed shape of the
[0026]
The orbiting
In the coating forming step, the
Next, in the relief portion forming step, the
[0027]
According to the above-described scroll compressor, the
[0028]
As described above, since the interference between the
Also, even if interference occurs between the
[0029]
The
[0030]
Furthermore, since the amount of wear of the
[0031]
Further, by forming the step surfaces 26 and 28 to be the
Further, in the present embodiment, since the step surface 24a is formed in the
[0032]
The
Further, since the thickness of the
[0033]
In addition, the
[0034]
Further, the
[0035]
Further, according to the method of manufacturing the
[0036]
Further, even if the
[Modification Example 1 of Spiral Wall 24]
As shown in FIG. 4, the
[Modification Example 2 of Spiral Wall 24]
As shown in FIG. 5, the
[0037]
Further, even if the
[Modification 1 of
As shown in FIG. 6, tapered
According to this modified example, the wall thickness of the
[0038]
[
As shown in FIG. 7,
[0039]
[Modification 3 of
As shown in FIG. 8, on the outer peripheral surface of the
According to this modification, the wall thickness of the
[0040]
Also, the outer peripheral surface of the outer peripheral vortex end 240 (see FIG. 2) of the
[0041]
Further, the reinforcing
[Modification Example 1 of Reinforcing Section 241]
As shown in FIG. 10, a reinforcing portion having a
[Modification Example 2 of Reinforcing Section 241]
As shown in FIG. 11, a reinforcement having a
[0042]
The present invention is not limited to the above embodiment, and can be modified without departing from the spirit of the present invention. For example, in the present invention, the scroll-type compressor may compress not only air but also gas such as hydrogen gas or other fluid. Further, the present invention can be applied not only to the
[0043]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, it is possible to avoid interference between the scroll wall of the other scroll and the coating due to thermal deformation of the scroll, and to prevent or reduce abrasion of the coating due to the interference. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing an outline of a scroll compressor according to one embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing an orbiting scroll.
FIG. 3 is a sectional view showing a spiral wall of the orbiting scroll.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a first modification of the spiral wall portion of the scroll base material.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a second modification of the spiral wall portion of the scroll base material.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a first modification of the relief portion of the coating.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a second modification of the relief portion of the coating.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a modification 3 of the escape portion of the coating.
FIG. 9 is a sectional view showing a reinforcing portion of a spiral wall portion of the scroll base material.
FIG. 10 is a cross-sectional view illustrating a first modification of the reinforcing portion of the spiral wall portion of the scroll base material.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a second modification of the reinforcement of the spiral wall of the scroll base material.
FIG. 12 is a sectional view showing an orbiting scroll.
FIG. 13 is a sectional view showing a spiral wall of a conventional scroll.
[Explanation of symbols]
3 compression chamber
10 Fixed scroll (front casing)
12 Spiral wall
22 Spiral wall
23 Scroll base material
24 spiral wall
25 Coating
26 step surface
27 Escape
28 step surface
29 Escape
Claims (7)
前記固定スクロールと前記旋回スクロールの少なくとも一方のスクロールは、前記渦巻壁の主体をなす渦状壁部を有するスクロール母材と、そのスクロール母材の渦状壁部を被覆したコーティングとを備え、
前記コーティングには、スクロールの熱変形による他方のスクロールの渦巻壁との干渉を回避する逃げ部が形成されていることを特徴とするスクロール式圧縮機。A fixed scroll and an orbiting scroll each having a spiral wall meshing with each other are provided. When the orbiting scroll orbits with respect to the fixed scroll, a fluid sucked into a compression chamber formed between the two scrolls is compressed. Scroll compressor configured as follows,
At least one of the fixed scroll and the orbiting scroll includes a scroll base material having a spiral wall portion forming the main body of the spiral wall, and a coating covering the spiral wall portion of the scroll base material,
A scroll compressor according to claim 1, wherein the coating has a relief portion for avoiding interference with the scroll wall of the other scroll due to thermal deformation of the scroll.
前記コーティングの膜厚が前記渦巻壁の内周側と外周側とで異なることを特徴とする請求項1に記載のスクロール式圧縮機。By changing the wall thickness of the spiral wall having the coating from the tip side to the base side, a relief portion of the coating is formed,
2. The scroll compressor according to claim 1, wherein a thickness of the coating is different between an inner peripheral side and an outer peripheral side of the spiral wall. 3.
前記スクロール母材の渦状壁部にコーティングを形成するコーティング形成工程と、
前記コーティングに対してスクロールの熱変形による他方のスクロールの渦巻壁との干渉を回避する逃げ部を形成する逃げ部形成工程とを備えることを特徴とするスクロールの製造方法。A method for manufacturing a scroll used in the scroll compressor according to claim 1,
A coating forming step of forming a coating on the spiral wall of the scroll base material;
A method of forming a relief portion for forming a relief portion for avoiding interference of the coating with the spiral wall of the other scroll due to thermal deformation of the scroll.
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- 2003-02-10 JP JP2003032881A patent/JP2004245059A/en active Pending
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