【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多糖類含有組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまでに種々の薬物が開発されているが、薬物の効果的な使用のために、流動性に優れると共に、薬物の保持や放出に有用な組成物が望まれてきている。また化粧品や食品などにおいても、効能を持続させたり、食感を改善する目的で同様の効果を有する組成物望まれている。これまで、この様な要求に応じる組成物として、水溶性高分子化合物、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等が使われている。しかしながら、この様な通常の増粘剤を用いた場合、流動性に劣るという問題があった。
【0003】
一方、このような粘稠なものの流動性を改良する方法として、にはゲル化多糖類を用いた液体組成物に関する記載があり、ゲル化多糖類として寒天、カッパ・カラギナン、イオタ・カラギナン、ジェランガムを用いたモイスチャーローション、デオドラント用芳香剤、スキンクーラント(肌清涼剤)等の皮膚適用組成物について開示されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、本公報は実質的には主にスプレッド、特に低カロリースプレッドの様な食品に関するものであり、これも目的とする流動性を有していないという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平2−191540号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上の様に、流動性に優れ、薬剤等の保持、放出性に優れる組成物は見出されていなかった。そこで、本発明は流動性に優れ、薬剤等の保持、放出性に優れる組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためは、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
(1)流動性を有した多糖類含有組成物であって、光学顕微鏡で観察した際の多糖類が、粒子凝集体からなることを特徴とする多糖類含有組成物、
(2)レーザー光散乱式粒度分布計にて測定した際の粒径が5〜500μmであることを特徴とする上記(1)記載の多糖類含有組成物、
(3)多糖類が寒天であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の多糖類含有組成物、である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明に用いられる多糖類とは、広義には二糖、三糖、四糖等のオリゴ糖を含めて、加水分解によつて二分子以上の単糖を生じる全ての炭水化物であるものを言い、天然に産生するものあるいは天然に産生する多糖類を加工したもの、人工的に合成されたもの等が挙げられる。具体例としては、寒天、アガロース、アガロペクチン、デンプン、アミロース、アミロペクチン、イソリケナン、ラミナラン、リケナン、グルカン、イヌリン、レバン、フルクタン、ガラクタン、マンナン、キシラン、アラビナン、ペントザン、アルギン酸、ペクチン酸、プロツベリン酸、キチン、コロミン酸、ポルフィラン、フコイダン、アスコフィラン、カラギナン、ペクチン、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドガム、タラガム、アラビアガム、ジェランガム等が挙げられ、なかでも海草から得られる多糖類、寒天、アガロース、アガロペクチン、ラミナラン、フルクタン、ガラクタン、ペントザン、アルギン酸、キチン、ポルフィラン、フコイダン、アスコフィラン、カラギナン等が好ましく、更に好ましくは、寒天、アガロース、アガロペクチンである。特には寒天が好ましい。
【0009】
好ましく本発明の多糖類含有組成物の原料として採用される寒天としてはどの様な製法によるものでも良いが、安定供給という観点から工業的製法による寒天を用いることが好ましい。寒天の重量平均分子量としては5千〜120万のものが好ましく、より好ましくは3万〜80万、更に好ましくは5〜50万のものである。
【0010】
本発明において好ましく用いられる寒天を例示すると、伊那食品株式会社製UP−6、UP−16、UP−37、M−7、M−9、AX−30、AX−100、AX−200、BX−30、BX−100、BX−200、PS−5、PS−6、PS−7、PS−8等が挙げられ、かかる寒天は単独で用いても良いし、二種以上の寒天を混合して用いても良い。
【0011】
本発明の多糖類含有組成物は、好ましくは水溶性化合物を含有する。かかる水溶性化合物としては、水に溶解して安定な組成物を与えるものであれば特に限定はなく、これを例示するとメタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール類や各種の界面活性剤、乳化剤、分散剤、等張化剤を挙げることができる。また、上記低分子化合物以外にもポリエチレングリコールやポリビニルアルコール等の水溶性高分子化合物も用いることができる。かかる水溶性化合物は単独で用いても良いし、二種以上を用いることができる。
【0012】
本発明の多糖類含有組成物中における多糖類の存在状態は、光学顕微鏡で観察した時に、その一部若しくは全部が微粒子状を形成している態様が好ましい。この微粒子状のゲルの形状は少なくともその一部または全部が球状、数珠状等の複数の形状の凝集体であって単独または混合して存在することが必須である。また、その粒子凝集体の粒径とはレーザー光散乱式粒度分布計にて測定した際の粒径を表わし、数珠状につながった凝集体の長さや、球状に凝集した凝集体の直径、あるいは単一粒子の直径に対応する。この粒径がレーザー光散乱式粒度分布計にて測定した際の粒径が5〜500μmの範囲で分布していることが好ましい。更に好ましくは7〜250μmの範囲で分布していることが好ましい。また点眼薬、点鼻薬等の薬剤として使用する場合には、8〜70μmの範囲が特に好ましい。これによって薬剤等の保持、放出特性を優れたものにすることができる。
【0013】
次に、本発明の微粒子状多糖類の製造方法の1例について具体的に説明する。
【0014】
まず所定量の多糖類と水及び必要により他の成分を混合し、得られた混合物を加熱して多糖類を溶解する。所定量の多糖類としては0.1〜30重量%が好適であり、所定量の多糖類の下限は好ましくは0.2重量%以上であり、より好ましくは0.3重量%以上であり、更に好ましくは0.5重量%以上である。一方、所定量の多糖類の上限は、多糖類含有組成物の取り扱い性に支障がない限り特に限定されないが、30重量%以下であることが好ましく、より好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下、最も好ましくは1.5重量%以下である。加熱手段としては従来公知の方法が採用でき、加熱はゲル転移温度以上、好ましくはゲル転移温度+20℃以上の温度で行う。また、混合物を沸騰させる必要がある場合もある。そして好ましくは多糖類を溶解して、透明・均一な状態となるよう調製し、ついで剪断力を与えつつ冷却することにより微粒子状の多糖類が含有された組成物が得られる。
【0015】
剪断力を加える方法としては、振動、攪拌、圧縮、粉砕等と特に決まった方法は無いが、効率的に剪断力を与えることができるため攪拌が最も好ましい。具体的には、マグネチックスターラー、メカニカルスターラー、ミキサー、シェーカー、ローター、ホモジナイザーといった攪拌用機器を用いても、人力で攪拌しても良いが、2000rpm以上の高速度攪拌は好ましくない。
【0016】
冷却手段としては、空冷、水冷、氷冷、溶媒冷、風冷等が挙げられ、従来公知の手段が採用でき、用いる多糖類の性状に応じて、あるいは得ようとする微粒子状多糖類含有水系媒体組成物の性状に応じて適宜選択されて良いが、通常は空冷、水冷等が行われる。この場合、本発明の複数形状の微粒子を得るためには、冷却速度は緩やかな方が好ましい。なお、微粒子状の多糖類が含有された組成物の温度がゲル転移温度以下、好ましくはゲル転移温度の20℃以下、さらに好ましくは室温(30℃以下)に達した後も、該組成物のゲル化が生じない様に10分以上剪断力を加え続けることが好ましい。
【0017】
これを更に500ミクロン以上の孔径を有する濾過手段によって濾過することにより、本発明の多糖類含有水系媒体組成物を得ることができる。
【0018】
本発明の多糖類含有組成物には、薬効成分や化粧品用成分等を含有、保持させることができる。また本発明の多糖類含有組成物には、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等を添加したり、等張化剤として、例えばブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等も添加可能である。更に緩衝剤として、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等を添加可能である。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、配合量の数値は、特に記載しない限りは「重量%」を意味する。
【0020】
実施例1
密閉容器に寒天を秤量し、そこに蒸留水を加え、攪拌子を投入し、密閉した。この密閉容器をオイルバスに100℃で30分間浸漬することによって加熱し、寒天を溶解した。その後、オイルバスから引き上げ、マグネチックスターラーを用いて1500rpmで攪拌しながら20℃まで冷却した後、濾布を用いて濾過し、上記組成の微粒子状寒天水溶液を得た。B型粘度計(ローターNo.2、20℃、60rpm)にて測定した粘度は40mPa・sであった。
【0021】
レーザー光散乱型粒度分布計(マイクロトラックFRA;日機装社製)にて、得られた微粒子状寒天の粒度分布を評価した結果、図1の様に粒子径は200〜9μmに分布しており、平均粒子径が34.8μmの粒度分布であった。この寒天組成物を光学顕微鏡(ニコン社製 OPTIPHOTO−2)により観察した結果を図2に示す。これから明らかな様に、数珠状、粒子状等、複数の形状が観察された。
【0022】
この組成物をピペットに採り、滴下させたところ、スムーズに滴下を完了させることが可能であった。
比較例1
密閉容器に寒天を秤量し、そこに蒸留水を加え、攪拌子を投入し、密閉した。この密閉容器をオイルバスに100℃で30分間浸漬することによって加熱し、寒天を溶解した。その後、オイルバスから引き上げ、ホモミキサーを用いて6000rpmで攪拌しながら
20℃まで冷却した後、孔径500μm以上の濾布を用いて濾過し、上記組成の微粒子状寒天水溶液を得た。B型粘度計(ローターNo.2、20℃、60rpm)にて測定した粘度は56mPa・sであった。
【0023】
レーザー光散乱型粒度分布計(マイクロトラックFRA;日機装製)にて、得られた微粒子状寒天の粒度分布を評価した結果、図3の様に平均粒子径が4.8μmであり、非常にシャープな粒度分布であった。この寒天組成物を光学顕微鏡(ニコン社製 OPTIPHOTO−2)により観察した結果を図4に示す。これから明らかな様に、球状のみが観察された。
【0024】
この組成物をピペットに採り実施例1と同様にして取り扱い性を調べたが、滴下がスムーズに完了せず、取り扱い性に劣っていた。
【0025】
【発明の効果】
本発明の多糖類含有組成物は、優れた流動性を有し取り扱い性に優れると共に、薬剤等の保持、放出力をコントロールすることができるという特徴を有する。薬剤の持続放出や、化粧品、あるいは食品の食感改善等に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得た多糖類含有組成物に含まれる微粒子状寒天の粒度分布グラフ。なお、横軸は粒径(μm)、縦軸(左側)は各粒径刻みに属する微粒子の数頻度(%)、横軸(右側)は頻度の累積値(%)。
【図2】実施例1で得た多糖類含有組成物の光学顕微鏡写真。
【図3】比較例1で得た多糖類含有組成物に含まれる微粒子状寒天の粒度分布グラフ。縦軸横軸は、図1と同様。
【図4】比較例1で得た多糖類含有組成物の光学顕微鏡写真。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polysaccharide-containing composition.
[0002]
[Prior art]
A variety of drugs have been developed so far. For effective use of the drugs, compositions having excellent fluidity and useful for holding and releasing the drugs have been desired. Also, in cosmetics and foods, there is a demand for a composition having the same effect for the purpose of maintaining the efficacy and improving the texture. Heretofore, water-soluble polymer compounds such as hydroxypropylcellulose, hydroxypropylmethylcellulose, polyvinyl alcohol, polyvinylpyrrolidone, gelatin, sodium alginate, carboxyvinyl polymer, and the like have been used as compositions to meet such requirements. However, when such a usual thickener is used, there is a problem that the fluidity is poor.
[0003]
On the other hand, as a method for improving the fluidity of such a viscous material, there is a description about a liquid composition using a gelled polysaccharide, and as the gelled polysaccharide, agar, kappa carrageenan, iota carrageenan, gellan gum A skin application composition such as a moisturizing lotion, a deodorant fragrance, and a skin coolant (skin cooler) using the same is disclosed (for example, Patent Document 1). However, this publication mainly relates to foods such as spreads, particularly low calorie spreads, and also has a problem that it does not have the desired fluidity.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-2-191540
[Problems to be solved by the invention]
As described above, a composition excellent in fluidity and excellent in retention and release of a drug or the like has not been found. Accordingly, an object of the present invention is to provide a composition having excellent fluidity and excellent retention and release properties of a drug or the like.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention has the following configurations. That is,
(1) a polysaccharide-containing composition having fluidity, wherein the polysaccharide when observed with an optical microscope is composed of particle aggregates;
(2) The polysaccharide-containing composition according to the above (1), wherein the particle size measured by a laser light scattering type particle size distribution analyzer is 5 to 500 μm.
(3) The polysaccharide-containing composition according to the above (1) or (2), wherein the polysaccharide is agar.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0008]
The polysaccharide used in the present invention broadly refers to all carbohydrates that generate two or more monosaccharides by hydrolysis, including oligosaccharides such as disaccharides, trisaccharides, and tetrasaccharides. Naturally produced ones, processed ones of naturally produced polysaccharides, artificially synthesized ones, and the like. Specific examples include agar, agarose, agaropectin, starch, amylose, amylopectin, isorikenan, laminaran, lichenan, glucan, inulin, levan, fructan, galactan, mannan, xylan, arabinan, pentosan, alginic acid, pectic acid, protuberic acid, chitin , Colominic acid, porphyran, fucoidan, ascophylan, carrageenan, pectin, locust bean gum, guar gum, tamarind gum, tara gum, gum arabic, gellan gum, etc., among which polysaccharides obtained from seaweed, agar, agarose, agaropectin, Laminaran, fructan, galactan, pentosan, alginic acid, chitin, porphyran, fucoidan, ascophylan, carrageenan and the like, more preferably, agar, Garosu, is agaropectins. Agar is particularly preferred.
[0009]
The agar which is preferably used as a raw material of the polysaccharide-containing composition of the present invention may be of any production method, but it is preferable to use agar produced by an industrial production method from the viewpoint of stable supply. The weight average molecular weight of the agar is preferably 5,000 to 1.2 million, more preferably 30,000 to 800,000, and still more preferably 50,000 to 500,000.
[0010]
Examples of the agar preferably used in the present invention include UP-6, UP-16, UP-37, M-7, M-9, AX-30, AX-100, AX-200, and BX- manufactured by Ina Foods Co., Ltd. 30, BX-100, BX-200, PS-5, PS-6, PS-7, PS-8 and the like, and such agar may be used alone or as a mixture of two or more agars. May be used.
[0011]
The polysaccharide-containing composition of the present invention preferably contains a water-soluble compound. The water-soluble compound is not particularly limited as long as it dissolves in water to give a stable composition. Examples thereof include alcohols such as methanol, ethanol, ethylene glycol, propylene glycol, and glycerin, and various kinds of interfaces. Activators, emulsifiers, dispersants and tonicity agents can be mentioned. In addition to the low molecular compounds, water-soluble high molecular compounds such as polyethylene glycol and polyvinyl alcohol can be used. Such water-soluble compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0012]
The state of the polysaccharide in the polysaccharide-containing composition of the present invention is preferably such that a part or all of the polysaccharide forms fine particles when observed with an optical microscope. It is essential that at least a part or the whole of the particulate gel is an aggregate having a plurality of shapes such as a sphere or a bead, and exists alone or in a mixture. In addition, the particle size of the particle aggregate represents the particle size as measured by a laser light scattering type particle size distribution meter, the length of the aggregate connected in a bead shape, the diameter of the aggregate aggregated in a spherical shape, or Corresponds to the diameter of a single particle. It is preferable that the particle size is distributed in the range of 5 to 500 μm when measured by a laser light scattering type particle size distribution meter. More preferably, they are distributed in the range of 7 to 250 μm. When used as a drug such as eye drops or nasal drops, the range of 8 to 70 μm is particularly preferable. Thereby, the retention and release characteristics of the drug and the like can be improved.
[0013]
Next, an example of the method for producing a particulate polysaccharide of the present invention will be specifically described.
[0014]
First, a predetermined amount of polysaccharide is mixed with water and other components as necessary, and the resulting mixture is heated to dissolve the polysaccharide. The predetermined amount of the polysaccharide is preferably 0.1 to 30% by weight, and the lower limit of the predetermined amount of the polysaccharide is preferably 0.2% by weight or more, more preferably 0.3% by weight or more, It is more preferably at least 0.5% by weight. On the other hand, the upper limit of the predetermined amount of the polysaccharide is not particularly limited as long as the handling of the polysaccharide-containing composition is not hindered, but is preferably 30% by weight or less, more preferably 10% by weight or less, and further more preferably It is at most 5% by weight, most preferably at most 1.5% by weight. As the heating means, a conventionally known method can be adopted, and the heating is performed at a temperature equal to or higher than the gel transition temperature, preferably at a temperature equal to or higher than the gel transition temperature + 20 ° C. It may also be necessary to boil the mixture. Preferably, the polysaccharide is dissolved to prepare a transparent and uniform state, and then cooled while applying a shearing force to obtain a composition containing fine-particle polysaccharide.
[0015]
There is no specific method of applying a shearing force, such as vibration, stirring, compression, and pulverization, but stirring is the most preferable because the shearing force can be applied efficiently. Specifically, stirring may be performed using a stirring device such as a magnetic stirrer, a mechanical stirrer, a mixer, a shaker, a rotor, and a homogenizer, or stirring may be performed manually, but high-speed stirring at 2000 rpm or more is not preferred.
[0016]
Examples of the cooling means include air cooling, water cooling, ice cooling, solvent cooling, air cooling, and the like, and conventionally known means can be employed, depending on the properties of the polysaccharide to be used, or the particulate polysaccharide-containing aqueous system to be obtained. Although it may be appropriately selected according to the properties of the medium composition, usually, air cooling, water cooling, or the like is performed. In this case, it is preferable that the cooling rate is slow in order to obtain fine particles of a plurality of shapes according to the present invention. In addition, even after the temperature of the composition containing the particulate polysaccharide reaches the gel transition temperature or lower, preferably 20 ° C. or lower of the gel transition temperature, more preferably room temperature (30 ° C. or lower), It is preferable to continue applying a shearing force for 10 minutes or more so that gelation does not occur.
[0017]
By filtering this through a filtration means having a pore diameter of 500 microns or more, the polysaccharide-containing aqueous medium composition of the present invention can be obtained.
[0018]
The polysaccharide-containing composition of the present invention can contain and hold a medicinal component, a cosmetic component, and the like. Further, to the polysaccharide-containing composition of the present invention, for example, polyvinyl alcohol, polyvinylpyrrolidone, sodium carboxymethylcellulose, methylcellulose, hydroxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, hydroxypropylcellulose and the like, or a hydrophilic polymer or the like, or a tonicity agent For example, glucose, D-sorbitol, sodium chloride, glycerin, D-mannitol and the like can be added. Further, as a buffer, for example, a buffer such as phosphate, acetate, carbonate, citrate and the like can be added.
[0019]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to the following Examples. In addition, the numerical value of a compounding amount means "weight%" unless there is particular description.
[0020]
Example 1
Agar was weighed in a closed container, distilled water was added thereto, a stirrer was put therein, and the container was sealed. This sealed container was heated by immersing it in an oil bath at 100 ° C. for 30 minutes to dissolve the agar. Thereafter, the mixture was taken out of the oil bath, cooled to 20 ° C. while stirring at 1500 rpm using a magnetic stirrer, and then filtered using a filter cloth to obtain a particulate agar aqueous solution having the above composition. The viscosity measured with a B-type viscometer (Rotor No. 2, 20 ° C., 60 rpm) was 40 mPa · s.
[0021]
As a result of evaluating the particle size distribution of the obtained particulate agar with a laser light scattering type particle size distribution meter (Microtrac FRA; manufactured by Nikkiso Co., Ltd.), the particle size was distributed to 200 to 9 μm as shown in FIG. The particle size distribution was 34.8 μm in average particle size. FIG. 2 shows the results of observing this agar composition using an optical microscope (OPTIPHOTO-2 manufactured by Nikon Corporation). As is clear from this, a plurality of shapes such as beads and particles were observed.
[0022]
When this composition was taken into a pipette and dropped, it was possible to smoothly finish the dropping.
Comparative Example 1
Agar was weighed in a closed container, distilled water was added thereto, a stirrer was put therein, and the container was sealed. This sealed container was heated by immersing it in an oil bath at 100 ° C. for 30 minutes to dissolve the agar. Thereafter, the mixture was taken out of the oil bath, cooled to 20 ° C. while stirring at 6000 rpm using a homomixer, and filtered using a filter cloth having a pore diameter of 500 μm or more to obtain an aqueous fine particle agar solution having the above composition. The viscosity measured with a B-type viscometer (Rotor No. 2, 20 ° C., 60 rpm) was 56 mPa · s.
[0023]
As a result of evaluating the particle size distribution of the obtained particulate agar with a laser light scattering type particle size distribution meter (Microtrack FRA; manufactured by Nikkiso Co., Ltd.), the average particle size was 4.8 μm as shown in FIG. Particle size distribution. FIG. 4 shows the results of observation of the agar composition with an optical microscope (OPTIPHOTO-2 manufactured by Nikon Corporation). As is clear from this, only spheres were observed.
[0024]
This composition was taken in a pipette and the handleability was examined in the same manner as in Example 1. However, the dropping was not completed smoothly, and the handleability was poor.
[0025]
【The invention's effect】
The polysaccharide-containing composition of the present invention has characteristics that it has excellent fluidity and excellent handling properties, and can control retention and release of medicines and the like. It can be suitably used for sustained release of drugs, improvement of texture of cosmetics or foods, and the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a particle size distribution graph of a particulate agar contained in a polysaccharide-containing composition obtained in Example 1. The horizontal axis is the particle size (μm), the vertical axis (left) is the number frequency (%) of fine particles belonging to each particle size, and the horizontal axis (right) is the cumulative value (%) of the frequency.
FIG. 2 is an optical micrograph of the polysaccharide-containing composition obtained in Example 1.
FIG. 3 is a graph showing a particle size distribution of fine agar particles contained in the polysaccharide-containing composition obtained in Comparative Example 1. The vertical and horizontal axes are the same as in FIG.
FIG. 4 is an optical micrograph of the polysaccharide-containing composition obtained in Comparative Example 1.