JP2004235434A - Plasma processing system - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波により発生したプラズマを利用するプラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC(integrated circuit)の形成には、マイクロ波(例えば、2.45GHz)を用いたプラズマ処理装置が用いられている。このマイクロ波を用いたプラズマ処理装置では、高い周波数を有するマイクロ波により高密度、かつ低電子温度のプラズマを得ることができる。よって、ゲート酸化膜等の薄膜への電気的破壊や物理的破壊の影響を抑えることができる。
さらに、近年、ICの微細化及びウェハの大口径化が進み、それに伴い大口径な薄膜を均一に作成することが要求されている。そこで、このようなプラズマ装置には、マイクロ波を均一に誘電体に導入するためのスロット板が使用されている。スロット板を用いることでマイクロ波を均一化し、マイクロ波により発生するプラズマを均一化している。この均一化されたプラズマにより、ガスを均一に分離・励起し、均一な薄膜を形成している。スロット板には、マイクロ波の導入窓となる長方形状のスロットを形成する際に発生する突起や、スロット板の厚みによるマイクロ波の電解強度分布の乱れ等を防止するために薄い金属板が使用されている。この薄い金属板を使用する場合、薄い金属板から導入されるマイクロ波の結合度が大き過ぎると、火花や異常放電発生などの問題が発生する。そのため、スロット板のスロットの長辺方向の長さ(以下、スロット長)は、スロット板上部でのマイクロ波の波長の半分より十分に短く設定されている。
【0003】
また、アンテナのスロットから誘電体にマイクロ波を導入する場合、アンテナ内を伝搬するマイクロ波の波長の半分より十分に短いスロット長のスロットから誘電体に導入するマイクロ波の電界強度を大きくするために、アンテナの厚みを薄くする技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−50615号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、金属により形成された薄いスロット板やアンテナが使用されているため、プラズマ生成の際に発生する熱が放熱され難く、プラズマ装置内の温度が上昇し、スロット板が熱により変形しひずみが発生する。よって、スロットによりマイクロ波の透過率が変化する、マイクロ波の均一性が低下する等の特性が変動する問題が発生している。
そこで、本発明では、熱による熱変形ひずみを低減しつつ、マイクロ波の特性変動を防止するスロット板を有するプラズマ装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願第1発明は、反応器内の試料にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段と前記反応器との間に設けられ、複数のスロットが形成されており、前記マイクロ波発生手段から発生したマイクロ波の電界強度分布を前記試料の処理面に沿って概ね均一にするスロット板と、前記スロット板と前記反応器との間に設けられ、前記スロット板から供給されるマイクロ波の電界強度分布の均一性を保持またはさらに高める第1誘電体と、前記マイクロ波により前記反応器内に発生するプラズマを用いて前記試料を処理する処理手段とを有し、前記スロット板の厚みが1mm以上であるプラズマ処理装置を提供する。
【0007】
スロット板の厚みが1mm以上であると、プラズマを発生させる際等に生じる熱の放熱特性や剛性が向上し、かつスロットから導入されるマイクロ波が減少することで、火花や異常放電発生などの問題を低減することができ、マイクロ波を試料の処理面に沿って概ね均一に保ちやすい(以下、電界強度分布が概ね均一なマイクロ波を、均一なマイクロ波と称する。また、以下の“均一”とは“試料の処理面に沿う方向に概ね均一”をいうものとする)。
本願第2発明は、前記第1発明において、前記マイクロ波発生手段と前記スロット板との間に、さらに第2誘電体が設けられているプラズマ処理装置を提供する。
【0008】
第2誘電体、スロット板、第1誘電体によりマイクロ波の不均一性を低減するため、マイクロ波を均一化し易い。
本願第3発明は、前記第1または第2発明において、前記スロット板の厚みは3mm以上であるプラズマ処理装置を提供する。
厚みが3mm以上のスロット板により放熱特性や剛性をさらに向上することができる。
本願第4発明は、前記第1または第2発明において、前記スロット板の前記スロットは長方形状であり、前記スロットの長辺方向の長さL1は、下記式(1)を実質的に満たすプラズマ処理装置を提供する。
【0009】
L1≧(3/8)λ A …(1)
ここで、λA:前記スロット板に導入されるマイクロ波の波長である。
上記の構成により、スロット板の厚みが厚い場合でもスロットによるマイクロ波の減衰を防止し易く、スロット板を通過したマイクロ波と第1誘電体内のマイクロ波との結合度を良好にすることができる。
本願第5発明は、前記第4発明において、前記スロットの長辺方向の長さL1は、下記式(2)を実質的に満たすプラズマ処理装置を提供する。
L1≧(1/2)λ A …(2)
ここで、λA:前記スロット板に導入されるマイクロ波の波長である。
【0010】
上記の構成により、スロット板の厚みが厚い場合でもスロットによるマイクロ波の減衰をさらに防止し、マイクロ波の透過特性を改善することができる。よって、スロット板を通過したマイクロ波と第1誘電体内のマイクロ波との結合度を良好にすることができる。
本願第6発明は、前記第5発明において、前記スロットの長辺方向の長さL1は、実質的に、L1=(1/2)λAであるプラズマ処理装置を提供する。ここで、λA:前記スロット板に導入されるマイクロ波の波長である。
【0011】
上記の構成により、スロットの長辺方向の長さが、スロット板に導入されるマイクロ波の波長のほぼ共振長となる。よって、スロットの短辺方向の長さが狭い場合であってもマイクロ波の透過率を高めつつ、かつマイクロ波の分布を乱さずに高い結合度を得ることができる。また、スロットの長辺方向において隣接するスロットの中心間隔L2を実質的に、L2=λAとすると、各スロットから第1誘電体に導入されるマイクロ波の位相が揃うのでさらに好ましい。
本願第7発明は、前記第2発明において、前記第1誘電体及び前記第2誘電体の前記試料の処理面に沿う断面が矩形状であるプラズマ処理装置を提供する。
【0012】
第1誘電体及び第2誘電体の試料の処理面に沿う断面を矩形状とすることで、マイクロ波の電界強度分布が試料の処理面に沿って全体として均一となる。その均一なマイクロ波により均一にプラズマが発生し、このプラズマにより励起・活性化されたガス分子によって均一な薄膜形成が可能となる。また、ガスの流量・組成比等のプロセス条件の変更やメンテナンス等によるプロセス条件の変化が生じても、マイクロ波が伝播する領域が矩形状であるためマイクロ波の電界強度分布が偏りにくい。よって、プロセスマージンを拡大することができる。
【0013】
本願第8発明は、前記第7発明において、前記スロットは概ね同一サイズの同一形状で、概ね同一方向に沿って設けられており、隣接する前記スロットの中心間の距離L5は、実質的に、L5=nL5λ2であるプラズマ処理装置を提供する。ここで、λ2:前記第2誘電体内のマイクロ波の波長、nL5:1以上の整数である。
第2誘電体内の波長λ2のマイクロ波が、各々の中心間の距離がλ2の整数倍であり、また同一サイズの長方形状で同一方向に沿って設けられたスロットから第1誘電体に導入されると、各々のスロットの中心位置における第1誘電体内でのマイクロ波の位相が揃うため、第1誘電体に導入されるマイクロ波と第1誘電体内を伝搬するマイクロ波との結合度を高めることができる。
【0014】
本願第9発明は、前記第7発明において、前記スロットは概ね同一サイズの同一形状であり、前記スロット板に沿う互いに直交する軸のいずれかに関して線対称に配置され、かつ隣接するスロットの中心間の距離L6は、実質的に、L6=nL6(λ2/2)であるプラズマ処理装置を提供する。ここで、λ2:前記第2誘電体内のマイクロ波の波長、nL6:1以上の整数である。
前記第8発明と同様に、第1誘電体に導入されるマイクロ波と第1誘電体内を伝搬するマイクロ波との結合度を高めることができ、さらにスロットの実装密度を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
<プラズマ処理装置>
プラズマ処理装置は、マイクロ波発生器、処理室及び処理室上部のマイクロ波伝搬領域を有しており、以下のように処理が行われる。
マイクロ波発生器より発生したマイクロ波がマイクロ波伝搬領域を伝搬し、ガス雰囲気の処理室内に電界が形成される。この電界とガスとによりプラズマが発生し、プラズマにより生成された化学種により成膜、エッチング、気相洗浄等の処理が処理室内の試料に施される。
【0016】
このようなプラズマを利用したプラズマ処理装置には、プラズマにより酸化・窒化を行う装置(以下、プラズマ酸窒化装置という)、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition )装置、プラズマエッチング装置、プラズマアッシング装置、プラズマ洗浄装置、プラズマアニール装置等がある。
以下に、本発明のプラズマ処理装置として、プラズマ酸窒化装置を例に挙げて説明する。
<第1実施形態例>
[構成]
図1は第1実施形態例に係るプラズマ酸窒化装置の外観、図2は図1のA−A’を含む試料の処理面に垂直な方向における図1の装置の断面図、図3は図1に示すプラズマ酸窒化装置の要部の分解斜視図、図4(a)、(b)はスロット板のスロット形状である。
【0017】
第1実施形態例に係るプラズマ酸窒化装置は、マイクロ波発生器1、導波管2及びチャンバ4を有している。チャンバ4には、成膜ガス等のガスを導入するガス導入口5及びガスを排出するガス排出口6が取り付けられている。また、チャンバ4は、円筒形状のチャンバ蓋(以下、円形チャンバ蓋)4aと円筒形状の処理室(以下、円形処理室)4bとを有している。円形処理室4bには、円形チャンバ蓋4aと対向する位置に試料12を載置するための試料台11が設けられている。円形処理室4bの側面には、ガス導入口5から成膜ガス等のガスを円形処理室4bに供給するガス導入部10が設けられている。一方、円形チャンバ蓋4aには、上から順に共振器7、円筒形状のスロット板(円形スロット板)8及び円筒形状の封止誘電体(以下、円形封止誘電体)9が円形処理室4bの上部を覆うように設けられている。円形スロット板8には、図4(a)に示すように、長方形状のスロット8aが放射状に設けられている。図4(a)に示すスロット8aの短辺方向の長さW1は、長辺方向の長さL1よりも十分に短い。また、円形スロット板8としては、図4(b)に示すラジアルラインスロットアンテナを使用しても良い。このとき、図4(b)のスロット8a1の長辺方向の長さLa1とスロット8a2の長辺方向の長さLa2との合計は、L1=La1+La2で表されるものとする。また、チャンバ4上には、導波管2内に設けられた同軸アンテナ3が設けられている。
【0018】
ここで、円形スロット板8の厚みtは剛性や放熱特性の観点から1mm以上であると好ましい。円形スロット板8の厚みが1mm以上であると、プラズマを発生させる際等に生じる熱の放熱特性や剛性が向上し、かつスロット8aから導入されるマイクロ波が減少することで、火花や異常放電発生などの問題を低減することができ、マイクロ波の均一性を保ちやすい。厚みtが3mm以上であると、さらに前記の問題を低減することができるので好ましい。
また、スロット8aの長辺方向のスロット長L1は、好ましくはL1≧(3/8)λ 7 、さらに好ましくはL1≧(1/2)λ 7 となるように設定する。ここで、λ 7 は共振器7内のマイクロ波の波長である。このようにスロット長L1を設定することで、スロット板の厚みtが厚い場合でもスロット8aによるマイクロ波の減衰を防止し易く、円形スロット板8を通過した共振器7内のマイクロ波と円形封止誘電体9内のマイクロ波との結合度を良好にすることができる。さらに好ましくはL1=(1/2)λ7となるように設定する。このようにすることでスロット長L1が波長λ7のほぼ共振長となり、厚みtが1mm以上の円形スロット板8であっても、またスロット8aの短辺方向の長さW1が狭い場合であっても円形封止誘電体9へのマイクロ波の十分な透過率を得ることができ、円形スロット板8によるマイクロ波の減衰を防止することができる。また、マイクロ波の分布を乱さずに、共振器7から円形スロット板8を介して円形封止誘電体9に導入されるマイクロ波と円形封止誘電体9内のマイクロ波との高い結合度を得ることができる。よって、スロット板の変形や異常放電、マイクロ波の減衰等による不均一なマイクロ波の発生を低減しつつ、さらに高い結合度を得ることができる。そのため、効率よく均一なプラズマを発生させて大口径ウェハにおいて薄膜を均一に生成することができる。(以下、電界強度分布が概ね均一なマイクロ波を、均一なマイクロ波と称する。また、以下の“均一”とは“試料12の処理面に沿う方向に概ね均一”をいうものとする)
また、図4に示す長辺方向の隣接するスロットの中心間隔L2を実質的に、L2=λ7とすると、各スロット8aから円形封止誘電体9に導入されるマイクロ波の位相が揃うのでさらに好ましい。さらに、スロット8a内部の比誘電率と円形封止誘電体9内の比誘電率とが同程度であれば、スロット8aを通過する際のマイクロ波の反射を低減することができるので好ましい。
【0019】
円形スロット板8の厚みtと熱変形ひずみとの関係は、厚みtと透過率との関係と相反関係にあるため、プラズマ酸窒化装置の特性に適応させて決定する必要がある。
さらに、円形スロット板8上部に円筒形状のアンテナ誘電体(以下、円形アンテナ誘電体)15を設けると、円形アンテナ誘電体15、円形スロット板8及び円形封止誘電体9により、円形封止誘電体9内のマイクロ波の電界強度分布がさらに均一化される。また、同軸アンテナ3のかわりに、スロットアンテナ、矩形導波管等その他のアンテナを設けても良い。また、上記の誘電体としては、石英、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等の誘電損失の少ない物質が好ましい。誘電体は、真空、空気、ガス等比誘電率が“1”である場合を含む。また、誘電体の表面の少なくとも一部が導体で覆われている場合を含む。また、スロット板の材質としては、Cu、Al等の金属板が用いられる。
[処理]
このプラズマ酸窒化装置では、例えば以下のように成膜の処理が行われる。
【0020】
まず、ガス排出口6より排気を行って、円形処理室4b内を所定の真空度にし、ガス導入口5及びガス導入部10を介して円形処理室4b内にガスを導入する。次に、マイクロ波発生器1より発生したマイクロ波を、円形スロット板8を介して円形封止誘電体9に導入し、その電界強度分布を均一化する。そのマイクロ波を円形処理室4b内に導入する。導入されたマイクロ波により発生したプラズマは、ガス分子を励起・活性化させ化学種を生成し、試料12の表面に薄膜を形成する。
[実験結果]
次に円形スロット板8の厚みt及びスロット8aのスロット長L1と透過率及び熱変形によるひずみとの関係を示す。図5は円形スロット板8の厚みtと熱変形によるひずみとの関係を示す説明図である。図6はスロット長L1=(1/4)λ7、(3/8)λ7、(1/2)λ7のスロットを有する円形スロット板8各々の厚みtと透過率との関係を示す説明図である。
【0021】
図5及び図6は、共振器7内の波長λ 7 が自由空間波長となる程度の寸法を有し、かつ石英で充填されている場合の実験結果である。
図5より円形スロット板8の厚みtが1mm以上である場合、円形スロット板8の熱変形ひずみは約40μm以上である。よって、厚みtが1mm以上であると剛性を向上でき、かつ良好な放熱特性を得ることができるため、熱変形ひずみが円形スロット板8の厚みtの1/10以下と十分に小さくなり、熱変形によるマイクロ波への影響を低減できる。さらに、厚みtが1≦t≦3(mm)の範囲では、図5より熱変形ひずみが約20μmとなり、変形によるアンテナ特性の変動をさらに小さくできる。また、プラズマを発生させる際に生じる熱の放熱特性がさらに向上し、かつ火花や異常放電などの問題をさらに低減することができる。
【0022】
図6より厚みtが1mmの各スロット長L1における透過率は、全て約80%以上あり、剛性及び透過率ともに問題ない。特に、L1≧(3/8)λ7とすると、透過率が約90%以上となりマイクロ波の透過率を向上できるので好ましい。また、厚みtが1≦t≦3(mm)の範囲では、L1≧(3/8)λ7とすると透過率は約70%以上となり、L1≦(1/4)λ7の場合と比較してマイクロ波の透過率を十分に高めることができる。厚みtが3mm以上においても同様に熱変形ひずみは約20μm以下と小さく、さらにL1≧(3/8)λ7であると透過率の低下も抑制できる。例えば、厚みtが5mmの時、熱変形ひずみは約5μmで、透過率は約55%以上である。
<第1実施例>
以下の図7〜図11を参照し、第1実施形態例に係るプラズマ酸窒化装置について、第1実施例を挙げてより具体的に説明する。図7は第1実施例のプラズマ酸窒化装置の外観、図8は図7のB−B’を含む図中X軸に垂直な図7の装置の断面図、図9は図7に示すプラズマ酸窒化装置の要部の分解斜視図、図10はH面スロットアンテナのスロット形状、図11は複数のスロット36aを有する矩形スロット板36の斜視図である。
[全体構成]
本実施例に係るプラズマ酸窒化装置は、矩形導波管20、H面スロットアンテナ30及び試料12の処理面に沿う断面が矩形状のチャンバ(以下、矩形チャンバ)25を有している。また、矩形チャンバ25には、試料12の処理面に沿う断面が矩形状の処理室(以下、矩形処理室)25b及び矩形処理室25bを覆う、試料12の処理面に沿う断面が矩形状のチャンバ蓋(以下、矩形チャンバ蓋)25aが設けられている。
【0023】
矩形チャンバ蓋25aは、図9に示すように、上から順にそれぞれ試料12の処理面に沿う断面が矩形状のアンテナ誘電体(以下、矩形アンテナ誘電体)34、試料12の処理面に沿う断面が矩形状のスロット板(以下、矩形スロット板)36及び試料12の処理面に沿う断面が矩形状の封止誘電体(以下、矩形封止誘電体)38を有している。
矩形スロット板36には、長方形状のスロット36aが設けられている。スロット36aの長辺方向の長さL3は、L3=(1/2)λ34、短辺方向の長さW2は、長辺方向の長さL3よりも十分に短い。矩形スロット板の厚みtは1mmである。また、スロット36aは、図11に示すように、隣接するスロット36aのスロットの中心間隔L4が実質的にL4=λ34となるように、かつ一方向に沿って設けられていると好ましい。ここで、λ34は、矩形アンテナ誘電体34内のマイクロ波の波長である。スロット36aは、矩形封止誘電体38内でのマイクロ波分布に応じて、その傾斜角度を変更することもできる。つまり、試料12の処理方法や装置の処理条件などに応じて矩形封止誘電体38内でのマイクロ波のX方向の伝搬成分とY方向の伝搬成分との比を考慮し、スロット36aの傾斜角度を変更する。矩形アンテナ誘電体34上には、H面スロットアンテナ30が載置されており、このH面スロットアンテナ30により矩形導波管20から矩形アンテナ誘電体34にマイクロ波が導入される。
【0024】
H面スロットアンテナ30は、上部30a、側部30b及び底部30cを有している。底部30c、つまりH面スロットアンテナ30のH面には、図10に示すようにH面スロットアンテナ30の辺方向に沿って、長方形状のスロット30dが形成されている。H面スロットアンテナ30上部には矩形導波管20が搭載されている。その他の以下に述べる構成以外は、前記第1実施形態例と同様である。
以下に、本実施例に係るプラズマ酸窒化装置の各部について詳細に説明する。
[矩形アンテナ誘電体]
矩形状に形成されている矩形アンテナ誘電体34は、マイクロ波の電界強度分布を均一化する。また、矩形アンテナ誘電体34は、矩形処理室25bとの間に設けられた矩形スロット板36により、矩形アンテナ誘電体34内のマイクロ波と矩形処理室25b内のプラズマにより反射されたマイクロ波との結合が抑制されている。そのため、矩形アンテナ誘電体34内を伝搬するマイクロ波はプラズマの影響を受けにくく、マイクロ波の電界強度分布を均一化し易い。
[矩形封止誘電体]
矩形封止誘電体38は、矩形状に形成されており、矩形スロット板36より導入されたマイクロ波の電界強度分布の均一性を保持したままあるいはさらに高め、矩形封止誘電体38下方の矩形処理室25bにプラズマを発生させるための電界を形成する。また、矩形封止誘電体38は、真空状態の矩形処理室25bを大気から隔離し、清浄空間に保つ。
[矩形スロット板]
矩形スロット板36は、矩形アンテナ誘電体34から導入されるマイクロ波の電界強度分布の均一性を、スロット36aにより保持したままあるいはさらに高める。矩形スロット板36は、必ずしも試料12の処理面に沿う断面が矩形状である必要はなく、矩形アンテナ誘電体34、矩形封止誘電体38及び矩形処理室25bを覆う形状であれば良く、例えば円形状であっても良い。
【0025】
また、スロット36a内部の比誘電率と矩形アンテナ誘電体34の比誘電率とが同程度であれば、スロット36aを通過する際のマイクロ波の反射を低減することができ、設計も容易となるのでより好ましい。
[矩形処理室]
矩形処理室25bでは、矩形封止誘電体38内のマイクロ波により電界が形成される。矩形封止誘電体38から均一なマイクロ波が導入されているため、矩形処理室25b内では均一なプラズマが発生する。このプラズマにより励起・活性化されたガス分子によって、均一な薄膜が試料12上に形成される。矩形処理室25bは、その中で発生したプラズマによりマイクロ波が反射・吸収されるため通常マイクロ波が伝搬する領域ではない。よって、矩形処理室25bの試料12処理面に沿う方向の断面は必ずしも矩形状である必要はない。ただし、マイクロ波が完全に吸収されずに矩形処理室25b内を伝搬する場合もあるので、不均一なマイクロ波によりプラズマの均一性が乱されないように矩形処理室25bの試料12処理面に沿う断面を矩形状とするのが好ましい。このようにすることで、プラズマの均一性をさらに高め、より均一な薄膜を形成することができる。
[H面スロットアンテナ]
H面スロットアンテナ30は、図10に示すように底部30cにH面スロットアンテナ30の辺方向に沿って、一定間隔毎に長方形状スロット30dを有している。よって、矩形アンテナ誘電体34、矩形スロット板36、矩形封止誘電体38によりマイクロ波を均一化するとともに、マイクロ波の電界強度分布の均一性を高めるのに有効である。ここでは、アンテナとしてH面スロットアンテナを用いているが、E面スロットアンテナ、円形導波管、同軸導波管、スロット以外の結合素子等を使用することもできる。なかでも、断面が矩形状のスロットアンテナを使用した場合には、一点に大電力が集中することがなく、発熱・異常放電等の特性変動が生じにくい。また、スロットアンテナが矩形状であるため、矩形アンテナ誘電体34に固定し易く特性変動が生じにくいため、均一なプラズマを発生させることができる。
【0026】
H面スロットアンテナ30は、少なくとも1カ所に設置すればよいが、大口径な試料を処理する大型な装置に対応させて、複数個設けたり、分岐させて誘電体にマイクロ波を導入するようにしても良い。このとき、偶数個設けるようにすると設計が容易で好ましい。さらに2n(nは自然数)個設けるようにするとより好ましい。
[矩形チャンバ]
矩形チャンバ25は、矩形アンテナ誘電体34、矩形封止誘電体38等にあわせて試料12の処理面に沿う断面を矩形状に形成すると電気的・構造的な不整合が少なくなるので好ましい。
【0027】
よって、プラズマ酸窒化装置の矩形アンテナ誘電体34及び矩形封止誘電体38の試料12の処理面に沿う断面を矩形状とすることで、マイクロ波の電界強度分布が試料の処理面に沿って全体として均一となる。その均一なマイクロ波により均一にプラズマが発生し、このプラズマにより励起・活性化されたガス分子によって均一な薄膜形成が可能となる。また、ガスの流量・組成比等のプロセス条件の変更やメンテナンス等によるプロセス条件の変化が生じても、マイクロ波が伝播する領域が矩形状であるためマイクロ波の電界強度分布が偏りにくい。よって、プロセスマージンを拡大することができる。
【0028】
また、矩形アンテナ誘電体34、矩形スロット板36及び矩形封止誘電体38により、矩形封止誘電体38内のマイクロ波の電界強度分布がさらに均一化されるため、マイクロ波の不均一性を低減でき、マイクロ波を均一化し易い。
上記の矩形アンテナ誘電体34及び矩形封止誘電体38において、均一化されたマイクロ波はプラズマにより減衰しうるため、必ずしも定在波条件を満たしている必要はなく、概ね均一な電界強度分布を有するマイクロ波であれば良い。ただし、定在波条件を満たしていれば多重反射によるうち消し合いが低減し、より均一にプラズマを発生させ易く、試料12表面にさらに均一に薄膜が形成されるので好ましい。同様の理由により、矩形処理室25b、矩形スロット板36、H面スロットアンテナ30、矩形導波管20もマイクロ波の定在波条件を満たしていると好ましい。
<第2実施例>
以下に、第1実施形態例に係るプラズマ酸窒化装置について、第2実施例を挙げて説明する。ただし、第2実施例に係るプラズマ酸窒化装置は、以下に記載の矩形スロット板36のスロット形状以外については、第1実施例と同様の構成を有している。
【0029】
図12(a),(b)は矩形スロット板のスロットの形状、図13(a),(b)は図12(a),(b)それぞれに示すスロット形状とアンテナ誘電体内を伝搬するX及びY方向のある時間におけるマイクロ波の波長との関係を示す説明図である。
図12(a)では、長方形状のスロット36aが、概ね同一サイズ及び同一方向で複数設けられている。また、隣接するスロット36aの中心間の距離L5を、実質的に、L5=nL5λ34を満たすように設定する。ここで、λ34は矩形アンテナ誘電体34内のマイクロ波の波長、nL5は1以上の整数である。スロット36aは、矩形封止誘電体38内でのマイクロ波分布に応じて、その傾斜角度を変更することもできる。つまり、試料12の処理方法や装置の処理条件などに応じて矩形封止誘電体38内でのマイクロ波のX方向の伝搬成分とY方向の伝搬成分との比を考慮し、スロット36aの傾斜角度を変更する。
【0030】
図13(a)に示す矩形アンテナ誘電体34内を伝搬する波長λ34のマイクロ波がスロット板36に導入されると、図13(a)の斜線部分のマイクロ波が各々のスロット36aから矩形封止誘電体38に導入される。よって、各々のスロット36aの中心位置における矩形封止誘電体38内でのマイクロ波の位相が揃うため、矩形封止誘電体38に導入されるマイクロ波と矩形封止誘電体38内を伝搬するマイクロ波との結合度を高めることができる。
一方、図12(b)では、長方形状のスロット36aが、概ね同一サイズで複数設けられており、前記スロット板に沿う互いに直交する軸のいずれかに関して線対称である。また、隣接するスロット36aの中心間の距離L6を、実質的に、L6=nL6(λ34/2)を満たすように設定する。ここで、λ34は矩形アンテナ誘電体34内のマイクロ波の波長、nL6は1以上の整数である。スロット36aの傾斜角度は前述の通りである。
【0031】
図13(b)に示す矩形アンテナ誘電体34内を伝搬する波長λ34のマイクロ波がスロット板36に導入されると、図13(b)の斜線部分のマイクロ波が各々のスロット36aから矩形封止誘電体38に導入される。よって、前述と同様に、マイクロ波同士の干渉による損失を抑制しつつ、かつスロットの実装密度を高めることができ、より均一なプラズマの励起が可能となる。
[その他の実施形態例]
(A)本発明は、シリコンプロセス以外の化合物、FPD(Flat Panel Display)プロセス等に適用可能である。また、プラズマを用いないマイクロ波照射装置、マイクロ波加熱装置等にも適用可能である。
(B)前記実施例は、必要に応じて組み合わせて用いることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明を用いれば、熱による熱変形ひずみを低減しつつ、マイクロ波の特性変動を防止するスロット板を有するプラズマ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例に係るプラズマ酸窒化装置の外観図。
【図2】第1実施例に係るプラズマ酸窒化装置のA−A’を含む試料の処理面に垂直な方向における図1の装置の断面図。
【図3】図1に示すプラズマ酸窒化装置の要部の分解斜視図。
【図4】(a)スロット板のスロット形状(1)。
(b)スロット板のスロット形状(2)。
【図5】円形スロット板8の厚みtと熱変形によるひずみとの関係を示す説明図。
【図6】3種類の各スロット長のスロットを有する円形スロット板8各々の厚みtと透過率との関係を示す説明図。
【図7】第1実施例に係るプラズマ酸窒化装置の外観図。
【図8】図7のB−B’を含む図中X軸に垂直な図7の装置の断面図。
【図9】図7に示すプラズマ酸窒化装置の要部の分解斜視図。
【図10】H面スロットアンテナのスロット形状。
【図11】複数のスロット36aを有する矩形スロット板36の斜視図。
【図12】(a)矩形スロット板のスロットの形状(1)。
(b)矩形スロット板のスロットの形状(2)。
【図13】(a)図12(a)のスロットとアンテナ誘電体内を伝搬するX及びY方向のマイクロ波の波長との関係を示す説明図。
(b)図12(b)のスロットとアンテナ誘電体内を伝搬するX及びY方向のマイクロ波の波長との関係を示す説明図。
【符号の説明】
1 マイクロ波発生器
2 導波管
3 同軸アンテナ
4 チャンバ
4a 円形チャンバ蓋
4b 円形処理室
7 共振器
8 円形スロット板
9 円形封止誘電体
12 試料
20 矩形導波管
25 矩形チャンバ
25a 矩形チャンバ蓋
25b 矩形処理室
30 H面スロットアンテナ
34 矩形アンテナ誘電体
36 矩形スロット板
38 矩形封止誘電体[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a plasma processing apparatus that uses plasma generated by microwaves.
[0002]
[Prior art]
A plasma processing apparatus using a microwave (for example, 2.45 GHz) is used for forming an IC (integrated circuit). In this plasma processing apparatus using microwaves, high-density, low-electron-temperature plasma can be obtained by microwaves having a high frequency. Therefore, it is possible to suppress the influence of electrical or physical damage to a thin film such as a gate oxide film.
Furthermore, in recent years, the miniaturization of ICs and the increase in diameter of wafers have progressed, and accordingly, it has been required to uniformly form a large-diameter thin film. Therefore, such a plasma apparatus uses a slot plate for uniformly introducing microwaves into a dielectric. By using the slot plate, the microwave is made uniform, and the plasma generated by the microwave is made uniform. The uniformized plasma uniformly separates and excites the gas to form a uniform thin film. For the slot plate, a thin metal plate is used to prevent protrusions that occur when forming a rectangular slot that serves as a microwave introduction window, and to prevent disturbance of the microwave electrolytic intensity distribution due to the thickness of the slot plate. Have been. When this thin metal plate is used, if the degree of coupling of the microwaves introduced from the thin metal plate is too large, problems such as sparks and abnormal discharge occur. Therefore, the length of the slot plate in the long side direction (hereinafter, slot length) is set to be sufficiently shorter than half of the microwave wavelength at the upper part of the slot plate.
[0003]
Also, when microwaves are introduced into the dielectric from the slot of the antenna, to increase the electric field strength of the microwaves introduced into the dielectric from a slot whose slot length is sufficiently shorter than half the wavelength of the microwave propagating in the antenna. A technique for reducing the thickness of an antenna is disclosed (for example, see Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-50615
[Problems to be solved by the invention]
However, since thin slot plates and antennas made of metal are used, the heat generated during plasma generation is difficult to dissipate, the temperature inside the plasma device rises, and the slot plates are deformed due to heat and distortion occurs. appear. Therefore, there is a problem that the characteristics change such as a change in microwave transmittance and a decrease in microwave uniformity due to the slot.
Thus, the present invention provides a plasma apparatus having a slot plate that prevents fluctuations in microwave characteristics while reducing thermal deformation distortion due to heat.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a first invention of the present application is a plasma processing apparatus for performing plasma processing on a sample in a reactor, comprising: a microwave generation unit configured to generate a microwave; A slot plate provided between the sample and a plurality of slots, the slot plate for making the electric field intensity distribution of the microwave generated from the microwave generation means substantially uniform along the processing surface of the sample, and the slot A first dielectric member provided between the plate and the reactor, for maintaining or further improving the uniformity of the electric field intensity distribution of the microwave supplied from the slot plate, and generated in the reactor by the microwave; Processing means for processing the sample using plasma, wherein the thickness of the slot plate is 1 mm or more.
[0007]
When the thickness of the slot plate is 1 mm or more, the heat radiation characteristics and rigidity of heat generated when plasma is generated are improved, and microwaves introduced from the slot are reduced, thereby causing sparks and abnormal discharge. The problem can be reduced, and the microwave can be easily kept substantially uniform along the processed surface of the sample (hereinafter, a microwave having a substantially uniform electric field intensity distribution is referred to as a uniform microwave. "" Means "substantially uniform in the direction along the processing surface of the sample").
The second invention of the present application provides the plasma processing apparatus according to the first invention, wherein a second dielectric is further provided between the microwave generating means and the slot plate.
[0008]
Since the non-uniformity of the microwave is reduced by the second dielectric, the slot plate, and the first dielectric, it is easy to uniform the microwave.
A third invention of the present application provides the plasma processing apparatus according to the first or second invention, wherein the thickness of the slot plate is 3 mm or more.
The heat dissipation characteristics and rigidity can be further improved by the slot plate having a thickness of 3 mm or more.
Fourth aspect of the present invention, in the first or second invention, wherein the slots of the slot plate has a rectangular shape, the length L 1 in the long side direction of the slots, satisfies the following expression (1) substantially A plasma processing apparatus is provided.
[0009]
L 1 ≧ (3/8) λ A (1)
Here, λ A is the wavelength of the microwave introduced into the slot plate.
With the above configuration, even when the thickness of the slot plate is large, it is easy to prevent the microwave from being attenuated by the slot, and the degree of coupling between the microwave passing through the slot plate and the microwave in the first dielectric can be improved. .
The present fifth invention, in the fourth invention, the length L 1 in the long side direction of the slot, to provide a plasma processing apparatus which satisfies the following formula (2) substantially.
L 1 ≧ (1/2) λ A (2)
Here, λ A is the wavelength of the microwave introduced into the slot plate.
[0010]
With the above configuration, even when the thickness of the slot plate is large, the attenuation of the microwave by the slot can be further prevented, and the transmission characteristics of the microwave can be improved. Therefore, it is possible to improve the degree of coupling between the microwave passing through the slot plate and the microwave in the first dielectric.
The present sixth invention, in the fifth invention, the length L 1 in the long side direction of the slot is substantially to provide a plasma processing apparatus is L 1 = (1/2) λ A . Here, λ A is the wavelength of the microwave introduced into the slot plate.
[0011]
According to the above configuration, the length in the long side direction of the slot becomes substantially the resonance length of the wavelength of the microwave introduced into the slot plate. Therefore, even when the length of the slot in the short side direction is small, a high degree of coupling can be obtained without increasing the microwave transmittance and disturbing the microwave distribution. Further, substantially the center distance L 2 of the slots adjacent in the longitudinal direction of the slot, when
A seventh invention of the present application provides the plasma processing apparatus according to the second invention, wherein a cross section of the first dielectric and the second dielectric along a processing surface of the sample is rectangular.
[0012]
By making the cross section of the first dielectric material and the second dielectric material along the processing surface of the sample rectangular, the distribution of the microwave electric field intensity becomes uniform as a whole along the processing surface of the sample. Plasma is generated uniformly by the uniform microwave, and a uniform thin film can be formed by gas molecules excited and activated by the plasma. In addition, even if the process conditions such as the flow rate and the composition ratio of the gas are changed or the process conditions are changed due to maintenance or the like, the microwave electric field intensity distribution is not easily biased because the region where the microwave propagates is rectangular. Therefore, the process margin can be expanded.
[0013]
The present eighth invention, in the seventh invention, the slot is approximately the same shape of the same size, generally provided along the same direction, the distance L 5 between the centers of adjacent said slot is substantially , L 5 = n L5 λ 2 . Here, λ 2 : wavelength of the microwave in the second dielectric, n L5 : an integer of 1 or more.
The microwave of the wavelength λ 2 in the second dielectric material has a distance between the centers equal to an integral multiple of λ 2 and has a rectangular shape of the same size and is provided from the slot provided along the same direction to the first dielectric material. When the microwaves are introduced, the phases of the microwaves in the first dielectric at the center positions of the respective slots are aligned, so that the degree of coupling between the microwaves introduced into the first dielectric and the microwaves propagating in the first dielectric is increased. Can be increased.
[0014]
In a ninth aspect of the present invention, in the seventh aspect, the slots have substantially the same size and the same shape, are arranged in line symmetry with respect to any of axes perpendicular to each other along the slot plate, and are arranged between the centers of adjacent slots. distance L 6 of substantially, to provide a plasma processing apparatus is L 6 = n L6 (λ 2 /2). Here, λ 2 : wavelength of the microwave in the second dielectric, n L6 : an integer of 1 or more.
As in the eighth aspect, the degree of coupling between the microwave introduced into the first dielectric and the microwave propagating through the first dielectric can be increased, and the mounting density of the slots can be further increased.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
<Plasma processing equipment>
The plasma processing apparatus has a microwave generator, a processing chamber, and a microwave propagation region above the processing chamber, and performs processing as described below.
Microwaves generated by the microwave generator propagate in the microwave propagation region, and an electric field is formed in the processing chamber in a gas atmosphere. Plasma is generated by the electric field and the gas, and processing such as film formation, etching, and gas-phase cleaning is performed on a sample in the processing chamber by the chemical species generated by the plasma.
[0016]
Examples of such a plasma processing apparatus using plasma include an apparatus that performs oxidation and nitridation using plasma (hereinafter, referred to as a plasma oxynitriding apparatus), a plasma CVD (Chemical Vapor Deposition) apparatus, a plasma etching apparatus, a plasma ashing apparatus, and a plasma cleaning apparatus. Equipment, plasma annealing equipment and the like.
Hereinafter, a plasma oxynitriding apparatus will be described as an example of the plasma processing apparatus of the present invention.
<First Embodiment>
[Constitution]
1 is an external view of a plasma oxynitriding apparatus according to a first embodiment, FIG. 2 is a cross-sectional view of the apparatus of FIG. 1 in a direction perpendicular to a processing surface of a sample including AA ′ in FIG. 1, and FIG. FIG. 4 is an exploded perspective view of a main part of the plasma oxynitriding apparatus shown in FIG.
[0017]
The plasma oxynitriding apparatus according to the first embodiment includes a
[0018]
Here, the thickness t of the
The slot length L 1 in the long side direction of the
Further, substantially the center distance L 2 of the slots adjacent in the long side direction shown in FIG. 4, when
[0019]
Since the relationship between the thickness t of the
Further, when a cylindrical antenna dielectric (hereinafter, “circular antenna dielectric”) 15 is provided on the upper part of the
[processing]
In this plasma oxynitriding apparatus, for example, a film forming process is performed as follows.
[0020]
First, the inside of the
[Experimental result]
Next shows the relationship between the distortion due to transmission and thermal deformation of the slot length L 1 of the thickness t and
[0021]
5 and 6 are experimental results when the wavelength lambda 7 in the cavity 7 is filled with a dimension enough to be free-space wavelength, and quartz.
According to FIG. 5, when the thickness t of the
[0022]
Transmittance thickness t of each slot length L 1 of 1mm than 6, all have about 80% or more, no problem in both rigidity and permeability. In particular, it is preferable that L 1 ≧ (3/8) λ 7 because the transmittance becomes about 90% or more and the transmittance of microwaves can be improved. When the thickness t is in the range of 1 ≦ t ≦ 3 (mm), the transmittance becomes about 70% or more when L 1 ≧ (3/8) λ 7, and when L 1 ≦ (1/4) λ 7 , The microwave transmittance can be sufficiently increased. Similarly, when the thickness t is 3 mm or more, the thermal deformation strain is as small as about 20 μm or less, and when L 1 ≧ (3/8) λ 7 , a decrease in transmittance can be suppressed. For example, when the thickness t is 5 mm, the thermal deformation strain is about 5 μm, and the transmittance is about 55% or more.
<First embodiment>
The plasma oxynitriding apparatus according to the first embodiment will be described more specifically with reference to FIGS. 7 is an external view of the plasma oxynitriding apparatus according to the first embodiment, FIG. 8 is a cross-sectional view of the apparatus of FIG. 7 perpendicular to the X-axis in FIG. 7 including BB ', and FIG. FIG. 10 is an exploded perspective view of a main part of the oxynitriding apparatus, FIG. 10 is a perspective view of a
[overall structure]
The plasma oxynitriding apparatus according to the present embodiment includes a
[0023]
As shown in FIG. 9, the
The
[0024]
The H-
Hereinafter, each part of the plasma oxynitriding apparatus according to the present embodiment will be described in detail.
[Rectangular antenna dielectric]
The
[Rectangular sealing dielectric]
The
[Rectangular slot plate]
The
[0025]
If the relative permittivity inside the
[Rectangular processing room]
In the
[H-plane slot antenna]
As shown in FIG. 10, the H-
[0026]
The H-
[Rectangular chamber]
The
[0027]
Therefore, by making the
[0028]
In addition, the
In the
<Second embodiment>
Hereinafter, the plasma oxynitriding apparatus according to the first embodiment will be described with reference to a second embodiment. However, the plasma oxynitriding apparatus according to the second embodiment has the same configuration as that of the first embodiment except for the slot shape of the
[0029]
FIGS. 12 (a) and 12 (b) show the slot shapes of the rectangular slot plate, and FIGS. 13 (a) and 13 (b) show the slot shapes shown in FIGS. FIG. 4 is an explanatory diagram showing a relationship between a microwave and a wavelength at a certain time in a Y direction.
In FIG. 12A, a plurality of
[0030]
When a microwave of wavelength λ 34 propagating in the
On the other hand, in FIG. 12 (b), a plurality of
[0031]
When a microwave having a wavelength λ 34 propagating in the
[Other Embodiment Examples]
(A) The present invention is applicable to compounds other than the silicon process, FPD (Flat Panel Display) processes, and the like. Further, the present invention can be applied to a microwave irradiation device or a microwave heating device that does not use plasma.
(B) The above embodiments can be used in combination as needed.
[0032]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a plasma device having a slot plate that prevents a change in the characteristics of microwaves while reducing thermal deformation distortion due to heat.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external view of a plasma oxynitriding apparatus according to a first embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the apparatus of FIG. 1 in a direction perpendicular to a processing surface of a sample including AA ′ of the plasma oxynitriding apparatus according to the first embodiment.
FIG. 3 is an exploded perspective view of a main part of the plasma oxynitriding apparatus shown in FIG.
FIG. 4A shows a slot shape of a slot plate (1).
(B) Slot shape of the slot plate (2).
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a relationship between a thickness t of a
FIG. 6 is an explanatory diagram showing the relationship between the thickness t and the transmittance of each of the
FIG. 7 is an external view of a plasma oxynitriding apparatus according to the first embodiment.
FIG. 8 is a cross-sectional view of the device of FIG. 7 perpendicular to the X-axis in the drawing including BB ′ of FIG. 7;
9 is an exploded perspective view of a main part of the plasma oxynitriding apparatus shown in FIG.
FIG. 10 shows a slot shape of an H-plane slot antenna.
FIG. 11 is a perspective view of a
FIG. 12A shows the shape of a slot in a rectangular slot plate (1).
(B) Shape of slot of rectangular slot plate (2).
13 (a) is an explanatory diagram showing the relationship between the slots in FIG. 12 (a) and the wavelengths of microwaves in the X and Y directions propagating in the antenna dielectric. FIG.
FIG. 13B is an explanatory diagram showing the relationship between the slots in FIG. 12B and the wavelengths of microwaves in the X and Y directions propagating in the antenna dielectric.
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS
Claims (9)
マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、
前記マイクロ波発生手段と前記反応器との間に設けられ、複数のスロットが形成されており、前記マイクロ波発生手段から発生したマイクロ波の電界強度分布を前記試料の処理面に沿って概ね均一にするスロット板と、
前記スロット板と前記反応器との間に設けられ、前記スロット板から供給されるマイクロ波の電界強度分布の均一性を保持またはさらに高める第1誘電体と、
前記マイクロ波により前記反応器内に発生するプラズマを用いて前記試料を処理する処理手段とを有し、
前記スロット板の厚みが1mm以上であるプラズマ処理装置。A plasma processing apparatus for performing plasma processing on a sample in a reactor,
Microwave generating means for generating microwaves,
A plurality of slots are provided between the microwave generating means and the reactor, and a plurality of slots are formed, and an electric field intensity distribution of the microwave generated from the microwave generating means is substantially uniform along a processing surface of the sample. A slot plate to
A first dielectric provided between the slot plate and the reactor, for maintaining or further improving the uniformity of the electric field intensity distribution of the microwave supplied from the slot plate;
Processing means for processing the sample using plasma generated in the reactor by the microwave,
A plasma processing apparatus wherein the thickness of the slot plate is 1 mm or more.
L1≧(3/8)λ A …(1)
ここで、λA:前記スロット板に導入されるマイクロ波の波長。The plasma processing apparatus L 1 ≧ (3) according to claim 1, wherein the slot of the slot plate has a rectangular shape, and a length L 1 of the slot in a long side direction substantially satisfies the following expression (1). 3/8) λ A (1)
Here, λ A : the wavelength of the microwave introduced into the slot plate.
L1≧(1/2)λ A …(2)
ここで、λA:前記スロット板に導入されるマイクロ波の波長。The plasma processing apparatus L 1 ≧ (1 /) λ A (2) according to claim 4, wherein the length L 1 of the slot in the long side direction substantially satisfies the following expression (2).
Here, λ A : the wavelength of the microwave introduced into the slot plate.
ここで、λA:前記スロット板に導入されるマイクロ波の波長。6. The plasma processing apparatus according to claim 5, wherein the length L 1 of the slot in the long side direction is substantially L 1 = (1 /) λ A , wherein λ A is introduced into the slot plate. The wavelength of the microwave to be applied.
ここで、λ2:前記第2誘電体内のマイクロ波の波長
nL5:1以上の整数。The same shape of the slot is approximately the same size, generally provided along the same direction, the distance L 5 between the centers of adjacent said slot is substantially, L 5 = n L5 λ 2 , wherein Item 7. The plasma processing apparatus according to item 7, wherein [lambda] 2 : a wavelength nL5 of a microwave in the second dielectric: an integer of 1 or more.
ここで、λ2:前記第2誘電体内のマイクロ波の波長
nL6:1以上の整数。The slots are generally of the same size and shape, are arranged line-symmetrically with respect to any of the mutually orthogonal axes along the slot plate, and the distance L 6 between the centers of adjacent slots is substantially L 6 = a n L6 (λ 2/2) , where the plasma processing apparatus according to claim 7, lambda 2: the second dielectric microwave wavelength n L6: 1 or more integer.
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