【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主溶剤として水を用いた水性インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、筆記具用水性インキ組成物としては、着色剤と、水とを少なくとも含むものであり、サインペンやボールペン等に用いられている。
【0003】
ところで、水性インキ組成物は、主要剤が水であるため、経時的に黴が発生したり、微生物が繁殖してインキが腐敗したりする欠点を有しているので、抗菌性物質、即ち、防黴防腐剤の使用が不可欠である。
【0004】
近年、筆記具用の水性インキ組成物も性能向上のため、使用材料が多様化しており、粘度を上昇させる目的で天然高分子を添加したり、ペン先での乾燥を防止するために、多糖類構造のものを添加したりすることが多くなってきている。
しかしながら、これらの多糖類構造のものを含有する水性インキ組成物では、結果として微生物が繁殖するのに有利な条件となっていることが多く、そのため、防黴防腐剤の少量の添加量においては、充分な効果が発揮できないなどの課題を生じている。
【0005】
一方、防黴防腐剤として、例えば、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンなどを水性インキ組成物に用いることは知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−48929号公報(請求項6、実施例等)
【特許文献2】
特開平11−43628号公報(請求項1、実施例等)
【0007】
しかしながら、これらの特許文献1及び2に記載されるイソチアゾリン化合物では、長期保管した場合等にインキ組成に悪影響を及ぼすことがあったり、インキ組成中の油性成分等に経時的に吸着を起こしたりしやすく、よって充分な防黴防腐性を発揮しない場合があったりするという課題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、水性インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、長期間保管後でも、黴の発生や微生物の繁殖による腐敗が生じることがない水性インキ組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題等について鋭意検討した結果、着色剤と、水とと、特定の成分とを少なくとも含有することにより、上記目的の水性インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、黴の発生や微生物の繁殖を防止することができる水性インキ組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) 少なくとも着色剤と、水と、フェノール系防黴防腐剤及び/又は安息香酸系防黴防腐剤とを含有することを特徴とする水性インキ組成物。
(2) フェノール系防黴防腐剤がイソプロピルメチルフェノール、パラクロルフェノール、o−フェニルフェノール、クレゾール、p−クロロ−m−クレゾールから選ばれる少なくとも1種である上記(1)に記載の水性インキ組成物。
(3) 安息香酸系防黴防腐剤が安息香酸、安息香酸ナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エステルから選ばれる少なくとも1種である上記(1)に記載の水性インキ組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、更に詳細に説明する。
本発明の水性インキ組成物は、少なくとも着色剤と、水と、フェノール系防黴防腐剤及び/又は安息香酸系防黴防腐剤とを含有することを特徴とするものである。
【0011】
本発明において用いられる着色剤としては、顔料や染料などが挙げられ、主溶剤となる水(精製水、イオン交換水、純水、海洋深層水等)に溶解若しくは分散する全ての染料や、酸化チタン、並びに、従来公知の無機系及び有機系顔料、樹脂エマルションを染料で着色した疑似顔料、白色系プラスチック顔料、顔料や染料を含有するプラスチック顔料の全てが使用可能である。
具体的には、染料としては、エオシン、プロキシン、ウオターイエロー#6−C、アシッドレッド、ウォタープルー#105、ブリリアントブルーFCF、ニグロシンNB等の酸性染料や、ダイレクトブラック154、ダイレクトスカイブルー5B、バイオレットBB等の直接染料や、ローダミン、メチルバイオレット等の塩基性染料を挙げることができる。
また、無機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属粉などが挙げられ、有機系顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料などが挙げられる。
【0012】
具体的には、カーボンブラック、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、カドミウムレッド、黄鉛、モリブデートオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、クレー、タルク、群青、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、アルミニウム粉、真鍮粉等の無機顔料や、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー17、C.I.ピグメントブルー27、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド53、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド104、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー34、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー167、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット50、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0013】
顔料や染料を含有するプラスチック顔料としては、特にその製法に関しては限定されず、乳化重合や分散重合、懸濁重合等の重合造粒法により製造されるものや、スプレードライ法や液中硬化法、相分離法等の分散造粒法から製造されるもの、機械的な分散によって得られるものの全てが使用可能である。
これらの着色剤は、単独(1種)で、または、2種以上を混合して用いることができる。
この着色剤の含有量は、インキの描線濃度により適宜増減するが、インキ組成物全量に対して、0.1〜40重量%(以下、単に「%」という)、好ましくは、1.0〜30%とすることが望ましい。
【0014】
本発明に用いるフェノール系防黴防腐剤、安息香酸系防黴防腐剤は、水性インキ系に優れた防黴防腐効果を発揮せしめるために用いるものである。
本発明に用いるフェノール系防黴防腐剤、安息香酸系防黴防腐剤としては、本発明の効果を発揮せしめるものであれば、フェノール系、安息香酸系の防黴防腐剤の範疇に属するものであれば、特に限定されないが、好ましくは、溶解性の点、並びに、インキ組成に悪影響を及ぼすことがなく、水性インキに少量含有するだけで、充分な防黴防腐性を示す点から、フェノール系防黴防腐剤では、イソプロピルメチルフェノール、パラクロルフェノール、o−フェニルフェノール、クレゾール、p−クロロ−m−クレゾールから選ばれるもの、安息香酸系防黴防腐剤では、安息香酸、安息香酸ナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エステル(メチル、エチル、プロピル、ブチル)から選ばれるものが好ましく、更に、これらの12成分は各単独で又は2種以上の混合物であってもよい。
本発明に用いるフェノール系防黴防腐剤、安息香酸系防黴防腐剤は、各単独成分でも、本発明の効果を発揮するが、これらの2種以上の成分の併用、特に、上記12成分のうちの2種成分以上の併用、更に好ましくは、フェノール系防黴防腐剤から選ばれる成分と安息香酸系防黴防腐剤から選ばれる成分との併用にあっては、更に黴種、微生物種の防黴防腐性を向上させる点で、更に好ましいものとなる。
これらのフェノール系防黴防腐剤及び/又は安息香酸系防黴防腐剤の(合計)含有量は、インキ組成物全量に対して、0.001〜1%、好ましくは、0.01〜0.5%含有せしめることが望ましい。
これらの防黴防腐剤の含有量が0.001%未満であると、目的の充分な防黴防腐性が発揮できず、また、1%を超えて含有してもその効果は変わらないが、系における溶解や分散量を超える場合もあり沈殿等の原因になったり、含有量に見合った効果を発揮することができない場合もでてくるため、好ましくない。
本発明で用いるフェノール系防黴防腐剤、安息香酸系防黴防腐剤は、そのものを適当な溶剤や活性剤に溶解や分散させて使用してもよいが、これらの物質を含む水性成分でもよく、また、本発明の効果を損なわないものであれば、他の防黴防腐性を有する成分と併用であってもよい。
また、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、パラオキシ安息香酸エステルなどは、溶解性が若干悪いが、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、プロピル、ブチルの混合タイプは、単独よりも溶解性が向上するので、混合タイプの使用が望ましい。
なお、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンなどのイソチアゾリン系化合物は、従来から防黴防腐剤等として用いられているが、本発明におけるフェノール系防黴防腐剤、安息香酸系防黴防腐剤、特に、上記12種の成分は、上述の如く、水性のインキ組成に悪影響を及ぼすことがなく、かつ、水性インキに少量含有するだけで、充分な防黴防腐性を示す点で顕著な効果を示すものである。
【0015】
本発明の水性インキ組成物は、上記に示した成分以外に必要に応じて、固着剤、増粘剤、着色剤として顔料を用いる場合は分散剤としての樹脂や、書き味向上及び経時安定性向上のために含有する水溶性液体媒体、界面活性剤や、揮発抑制物質、防錆剤、pH調整剤など、種々の添加剤を適宜選択して使用することができる。
【0016】
固着剤、増粘剤、着色剤として顔料を用いる場合の分散剤としての樹脂としては、天然高分子及び合成高分子が挙げられる。
天然高分子の具体例としては、にかわ、ゼラチン、ガゼイン、アルブミン等のタンパク質類;アラビアガム、トラガントガム等の天然ガム類;サポニン等のグルコシド類;アルギン酸及びアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸誘導体;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。
合成高分子の具体例としては、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル樹脂;スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体及び酢酸ビニル−エチレン共重合休、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等の酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。
【0017】
書き味向上、経時安定性向上のために配合する水溶性液体媒体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールやグリセリン、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール類、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物およぴトリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種、及びこれらの混合物などが使用できる。
【0018】
界面活性剤は、表面張力の調整、書き味向上、着色剤として顔料を用いる場合は分散剤として用いられる。用いることができる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレン類、ポリオキシプロピレン若しくはポリオキシエチレンポリオキシプロピレンの誘導体、テトラグリセリルジステアレートなどのグリセリンジグリセリン若しくはポリグリセリンの誘導体、テトラグリセリルジスチアレートなどのグリセリンジグリセリン若しくはポリグリセリンの誘導体、ソルビタンモノオレートなどの糖類の誘導体、パーフルオロアルキル燐酸エステルなどのフッ素化アルキル基を有する界面活性剤、ジメチルポリシロキサンのポリエチレングリコール付加物などのポリエーテル変性シリコーン、硬化ヒマシ油、燐酸エステル型界面活性剤、フッ素系界面活性剤、カリセッケンなどの潤滑および湿潤剤などが示される。
【0019】
また、その他添加剤として、顔料の分散剤としては、スチレンマレイン酸のアンモニウム塩、スチレンアクリル酸のアンモニウム塩などの水溶性高分子などが挙げられ、揮発抑制物質としては、マルチトールを主成分とする還元糖、ソルビトールを主成分とする還元糖、還元オリゴ糖、還元マルトオリゴ糖、還元デキストリン、還元マルトデキストリン、α−サイクロデキストリン、β−サイクロデキストリン、マルトシルサイクロデキストリンなどが使用できる。
防錆剤として、ベンゾトリアゾール、サポニン類等、pH調整剤としては水酸化カリウム、りん酸カリウム、アミノメチルプロパノール等を必要に応じて使用することができる。
【0020】
本発明の水性インキ組成物は、上記の各成分を必要量混合し、ホモミキサー、ラボミキサー等の高速破砕機や、3本ロールミルやビーズミル等の分散機にて混合、分散することにより容易に得ることができる。
また、製造に際しては、他の水性ボールペンインキ製造法と比べて、特に注意するべきことはなく、撹拌温度、濾過方法など水性ボールペンインキ等の筆記具用インキとして通常の範囲であれば、なんら問題なく調製することができる。
【0021】
このように構成される本発明の水性インキ組成物では、少なくとも着色剤と、水と、フェノール系防黴防腐剤及び/又は安息香酸系防黴防腐剤とを含有することにより、インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、黴の発生や微生物の繁殖を防止することができるサインペンやボールペン用等に好適な筆記具用水性インキが得られることとなる。
【0022】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳述するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0023】
〔実施例1〜18及び比較例1〕
下記配合組成及び方法により、各筆記具用水性インキ組成物を調製した。
上記成分のうち、H−PDX、キサンタンガム、30重量部の精製水を除く成分を予めビーズミルで1時間分散した後、H−PDX、キサンタンガムを予め30重量部で溶解した液をラボミキサーで撹拌しながら添加し、ボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0024】
(実施例2、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、フェノール系防黴防腐剤を0.002重量部とし、精製水を60.728重量部とした以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0025】
(実施例3〜13、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、フェノール系防黴防腐剤(イソプロピルメチルフェノール)を、実施例3では、パラクロルフェノールに代え、実施例4では、o−フェニルフェノールに代え、実施例5では、クレゾールに代え、実施例6では、p−クロロ−m−クレゾールに代え、実施例7では、安息香酸に代え、実施例8では、安息香酸ナトリウムに代え、実施例9では、p−ヒドロキシ安息香酸メチルに代え、実施例10では、p−ヒドロキシ安息香酸エチルに代え、実施例11では、p−ヒドロキシ安息香酸プロピルに代え、実施例12では、p−ヒドロキシ安息香酸ブチルに代え、実施例13では、パラオキシ安息香酸エステル(ブチル、プロピル混合型)(含有量はすべて同量)に代えた以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0026】
(実施例14、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、フェノール系防黴防腐剤(イソプロピルメチルフェノール)を0.03重量部とし、更に、p−ヒドロキシ安息香酸エチル0.01重量部を加え、精製水を60.69重量部とした以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0027】
(実施例15、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例4のインキ組成物において、フェノール系防黴防腐剤(o−フェニルフェノール)を0.02重量部とし、更に、安息香酸系防黴防腐剤(p−ヒドロキシ安息香酸プロピル)を0.02重量部を加え、精製水を60.69重量部とした以外は、上記実施例4と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0028】
(実施例16、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例12のインキ組成物において、安息香酸系防黴防腐剤(p−ヒドロキシ安息香酸ブチル)を0.01重量部とし、更に、フェノール系防黴防腐剤(p−クロロ−m−クレゾール)を0.02重量部を加え、精製水を60.7重量部とした以外は、上記実施例12と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0029】
上記各成分をラボミキサーにて2時間撹拌して水性染料インキ組成物を得た。
【0030】
(実施例18、マーキングペン、ボールペン用水性染料インキ組成物)
上記実施例17のインキ組成物において、上記フェノール系防黴防腐剤(クレゾール)を0.001重量部とし、安息香酸系防黴防腐剤(p−ヒドロキシ安息香酸エチル)を0.002重量部とし、精製水を79.497重量部とした以外は、上記実施例17と同様にして水性染料インキ組成物を得た。
【0031】
(比較例1)
上記実施例1において、フェノール系防黴防腐剤(イソプロピルメチルフェノール)0.05重量部をプロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア社製)0.3重量部に、精製水を60.68重量部を60.43重量部に代えた以外は、実施例1と同様の調製方法で、ボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0032】
以上の実施例1〜18及び比較例1で得た水性顔料インキ組成物の初期及び経時の防黴防腐性及び水性インキ組成物の分散安定性の各試験を下記方法により行った。
これらの結果を下記表1に示す。
【0033】
〔黴抵抗性試験〕
日本工業規格(JIS Z 2911−1992)に記載された方法(黴抵抗性試験1、2)に従って試験し、下記評価基準で評価した。
(黴抵抗性試験1)
初期の各水性顔料インキ組成物の黴抵抗性試験を行った。
(黴抵抗性試験2)
30℃の恒温槽にて14日間経過した各水性顔料インキ組成物の黴抵抗性試験を行った。
評価基準:
○:阻止円あり。
△:僅かな阻止円あり。
×:阻止円なし。水性インキ組成物中に徽が発生。
【0034】
〔インキ安定性試験〕
50℃の恒温槽にて30日間各水性顔料インキ組成物を放置した。放置後の水性顔料インキ組成物のインキ分散安定性を目視により下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:インキ増粘等見られず
○:インキ増粘等やや増粘傾向
△:インキが増粘傾向
×:沈降、分離等が見られる
【0035】
【表1】
【0036】
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜18は、本発明の範囲外となる比較例1に較べて、経時的にも安定であり、充分な防黴防腐性を発揮することが判明した。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、経時的にも安定であり、充分な防黴防腐性を発揮する水性インキ組成物が提供される。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an aqueous ink composition using water as a main solvent.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a water-based ink composition for a writing instrument contains at least a colorant and water, and is used for a felt-tip pen, a ball-point pen and the like.
[0003]
By the way, the water-based ink composition has a drawback that the main agent is water, so that mold is generated over time, or the microorganisms multiply and the ink rots, so the antibacterial substance, that is, The use of fungicides and preservatives is essential.
[0004]
In recent years, water-based ink compositions for writing implements have been diversifying in materials used to improve their performance, and polysaccharides have been added to add natural polymers for the purpose of increasing viscosity or to prevent drying with a pen tip. Addition of a structure is increasing.
However, aqueous ink compositions containing these polysaccharide structures often have favorable conditions for the growth of microorganisms as a result, and therefore, in a small amount of the fungicide / preservative, However, there are problems such as insufficient effect.
[0005]
On the other hand, it is known to use, for example, 1,2-benzisothiazolin-3-one as an antifungal preservative in aqueous ink compositions (for example, see Patent Documents 1 and 2).
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-8-48929 (Claim 6, Examples, etc.)
[Patent Document 2]
JP-A-11-43628 (Claim 1, Examples, etc.)
[0007]
However, the isothiazoline compounds described in Patent Literatures 1 and 2 may adversely affect the ink composition when stored for a long period of time or cause adsorption over time with oily components and the like in the ink composition. There is a problem that it is not easy to exhibit sufficient antifungal and antiseptic properties.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described problems of the related art, and has been made to solve the problem, and has no adverse effect on the aqueous ink composition, and even after being stored for a long time, generation of mold and rot due to propagation of microorganisms occur. It is an object of the present invention to provide a water-based ink composition free from any problems.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies on the above-mentioned conventional problems and the like. As a result, by containing at least a colorant, water, and a specific component, the above-described water-based ink composition has no adverse effect on the intended aqueous ink composition. The present inventors have found that an aqueous ink composition capable of preventing the generation of microbes and the propagation of microorganisms can be obtained, and have completed the present invention.
That is, the present invention resides in the following (1) to (3).
(1) An aqueous ink composition comprising at least a colorant, water, and a phenolic and / or benzoic acid antifungal preservative.
(2) The aqueous ink composition according to the above (1), wherein the phenolic antifungal agent is at least one selected from isopropylmethylphenol, parachlorophenol, o-phenylphenol, cresol, and p-chloro-m-cresol. object.
(3) The benzoic acid antifungal preservative is benzoic acid, sodium benzoate, methyl p-hydroxybenzoate, ethyl p-hydroxybenzoate, propyl p-hydroxybenzoate, butyl p-hydroxybenzoate, p-hydroxybenzoate. The aqueous ink composition according to the above (1), which is at least one member selected from the group consisting of:
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in more detail.
The aqueous ink composition of the present invention is characterized by containing at least a coloring agent, water, and a phenol-based and / or benzoic acid-based antiseptic.
[0011]
Examples of the colorant used in the present invention include pigments and dyes, and all dyes dissolved or dispersed in water (purified water, ion-exchanged water, pure water, deep sea water, etc.) as a main solvent, Titanium, conventionally known inorganic and organic pigments, pseudo-pigments obtained by coloring resin emulsions with dyes, white plastic pigments, and plastic pigments containing pigments and dyes can be used.
Specifically, examples of the dye include acid dyes such as eosin, proxyin, water yellow # 6-C, acid red, water blue # 105, brilliant blue FCF, and nigrosine NB; direct black 154; direct sky blue 5B; Direct dyes such as violet BB and basic dyes such as rhodamine and methyl violet can be mentioned.
Examples of the inorganic pigments include, for example, carbon black and metal powder, and examples of the organic pigments include, for example, azo lake, insoluble azo pigment, chelate azo pigment, phthalocyanine pigment, perylene and perinone pigment, anthraquinone pigment, and quinacridone pigment. , Dye lakes, nitro pigments, nitroso pigments and the like.
[0012]
Specifically, carbon black, titanium black, zinc white, red iron oxide, chrome oxide, iron black, cobalt blue, iron oxide yellow, viridian, zinc sulfide, lithopone, cadmium yellow, vermilion, cadmium red, graphite, molybdate orange Inorganic pigments such as zinc chromate, strontium chromate, white carbon, clay, talc, ultramarine blue, sedimentable barium sulfate, barite powder, calcium carbonate, lead white, navy blue, manganese violet, aluminum powder, brass powder, and the like. I. Pigment Blue 1, C.I. I. Pigment Blue 15, C.I. I. Pigment Blue 17, C.I. I. Pigment Blue 27, C.I. I. Pigment Red 5, C.I. I. Pigment Red 22, C.I. I. Pigment Red 38, C.I. I. Pigment Red 48, C.I. I. Pigment Red 49, C.I. I. Pigment Red 53, C.I. I. Pigment Red 57, C.I. I. Pigment Red 81, C.I. I. Pigment Red 104, C.I. I. Pigment Red 146, C.I. I. Pigment Red 245, C.I. I. Pigment Yellow 1, C.I. I. Pigment Yellow 3, C.I. I. Pigment Yellow 12, C.I. I. Pigment Yellow 13, C.I. I. Pigment Yellow 14, C.I. I. Pigment Yellow 17, C.I. I. Pigment Yellow 34, C.I. I. Pigment yellow 55, C.I. I. Pigment yellow 74, C.I. I. Pigment yellow 83, C.I. I. Pigment Yellow 95, C.I. I. Pigment yellow 166, C.I. I. Pigment Yellow 167, C.I. I. Pigment Orange 5, C.I. I. Pigment Orange 13, C.I. I. Pigment Orange 16, C.I. I. Pigment Violet 1, C.I. I. Pigment Violet 3, C.I. I. Pigment Violet 19, C.I. I. Pigment Violet 23, C.I. I. Pigment Violet 50, C.I. I. Pigment Green 7 and the like.
[0013]
The plastic pigment containing a pigment or a dye is not particularly limited with respect to its production method, and is manufactured by a polymerization granulation method such as emulsion polymerization, dispersion polymerization, suspension polymerization, a spray drying method, or a liquid curing method. Any of those manufactured by a dispersion granulation method such as a phase separation method and those obtained by mechanical dispersion can be used.
These colorants can be used alone (one type) or as a mixture of two or more types.
The content of the coloring agent is appropriately increased or decreased depending on the drawing line density of the ink, but is 0.1 to 40% by weight (hereinafter, simply referred to as “%”), preferably 1.0 to 40% by weight based on the total amount of the ink composition. It is desirable to set it to 30%.
[0014]
The phenol-based antifungal preservative and the benzoic acid-based antifungal preservative used in the present invention are used for exhibiting an excellent antifungal / preservative effect for aqueous ink systems.
Phenolic antifungal preservatives used in the present invention, benzoic acid antifungal preservatives, as long as they exhibit the effect of the present invention, phenolic, benzoic acid antifungal preservatives belong to the category. If it is present, it is not particularly limited, but preferably, it is a phenol-based compound because it exhibits sufficient fungicidal and antiseptic properties because it has sufficient solubility and does not adversely affect the ink composition and is contained only in a small amount in an aqueous ink. The antifungal preservatives are selected from isopropylmethylphenol, parachlorophenol, o-phenylphenol, cresol and p-chloro-m-cresol, and the benzoic acid antifungal preservatives are benzoic acid, sodium benzoate, p -Methyl hydroxybenzoate, ethyl p-hydroxybenzoate, propyl p-hydroxybenzoate, butyl p-hydroxybenzoate, para Carboxy acid ester (methyl, ethyl, propyl, butyl) are preferred those selected from, further, these 12 components may be each alone or mixtures.
The phenolic antifungal preservative and the benzoic antifungal preservative used in the present invention exhibit the effects of the present invention even when used alone. However, in combination of two or more of these components, In combination of two or more of these components, more preferably, in combination with a component selected from phenol-based antifungal preservatives and a component selected from benzoic acid-based antifungal preservatives, moreover, fungal and microbial species It is more preferable in terms of improving the antifungal and antiseptic properties.
The (total) content of these phenol-based and / or benzoic-acid-based antiseptic is 0.001 to 1%, preferably 0.01 to 0.1%, based on the total amount of the ink composition. It is desirable to contain 5%.
If the content of these fungicides and preservatives is less than 0.001%, the desired antifungal and antiseptic properties cannot be exhibited, and if the content exceeds 1%, the effect does not change. The amount may exceed the amount of dissolution or dispersion in the system, which may cause precipitation or the like, and may not be able to exhibit an effect commensurate with the content.
The phenolic and fungicidal preservatives used in the present invention may be used by dissolving or dispersing them in an appropriate solvent or activator, or may be an aqueous component containing these substances. Further, as long as the effects of the present invention are not impaired, it may be used in combination with other components having antifungal and antiseptic properties.
Also, p-hydroxybenzoic acid ester, paraoxybenzoic acid ester and the like have a slightly poor solubility, but the mixed type of ethyl p-hydroxybenzoate, propyl and butyl has a higher solubility than the single type, so the mixed type Is preferred.
Isothiazoline-based compounds such as 1,2-benzoisothiazolin-3-one have been conventionally used as a fungicide preservative, but the phenol-based fungicide and benzoic acid-based fungicide in the present invention. In particular, as described above, the above-mentioned 12 components have a remarkable effect in that they do not adversely affect the aqueous ink composition and show sufficient antifungal and antiseptic properties when contained only in a small amount in the aqueous ink. It is shown.
[0015]
The aqueous ink composition of the present invention, if necessary, in addition to the above-mentioned components, a resin as a dispersant when a pigment is used as a fixing agent, a thickener, or a coloring agent, improves writing taste and stability over time. Various additives, such as a water-soluble liquid medium, a surfactant, a volatilization inhibitor, a rust preventive, and a pH adjuster, contained for the purpose of improvement can be appropriately selected and used.
[0016]
When a pigment is used as a fixing agent, a thickener, or a coloring agent, examples of the resin as a dispersant include natural polymers and synthetic polymers.
Specific examples of the natural polymer include proteins such as glue, gelatin, casein and albumin; natural gums such as gum arabic and tragacanth; glucosides such as saponin; alginic acid and propylene glycol alginate; triethanolamine alginate; alginic acid Alginic acid derivatives such as ammonium; and cellulose derivatives such as methylcellulose, carboxymethylcellulose, hydroxymethylcellulose, and ethylhydroxycellulose.
Specific examples of the synthetic polymer include polyvinyl alcohols, polyvinylpyrrolidones, polyacrylic acid, acrylic acid-acrylonitrile copolymer, potassium acrylate-acrylonitrile copolymer, vinyl acetate-acrylate copolymer, Acrylic resin such as acrylic acid-acrylic acid ester copolymer; styrene-acrylic acid copolymer, styrene-methacrylic acid copolymer, styrene-methacrylic acid-acrylic acid ester copolymer, styrene-α-methylstyrene- Styrene-acrylic resin such as acrylic acid copolymer, styrene-α-methylstyrene-acrylic acid-acrylate copolymer; styrene-maleic acid copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer, vinylnaphthalene-acrylic Acid copolymer, vinyl naphthalene-maleic acid copolymer Acetic acid such as copolymerized vinyl acetate-ethylene copolymer, vinyl acetate-fatty acid vinyl ethylene copolymer, vinyl acetate-maleic acid ester copolymer, vinyl acetate-crotonic acid copolymer, vinyl acetate-acrylic acid copolymer And vinyl copolymers and salts thereof.
[0017]
Examples of the water-soluble liquid medium for improving the writing taste and the stability over time include polyhydric alcohols such as ethylene glycol, propylene glycol, glycerin and polyethylene glycol, alkylene oxide adducts of glycerin and trimethylol. At least one selected from the group consisting of alkylene oxide adducts of propane, and mixtures thereof can be used.
[0018]
The surfactant is used as a dispersant when the pigment is used as a colorant for adjusting the surface tension, improving the writing taste, and as a coloring agent. Examples of the surfactant that can be used include polyoxyethylenes such as polyoxyethylene lauryl ether, derivatives of polyoxypropylene or polyoxyethylene polyoxypropylene, and glycerin diglycerin or polyglycerin such as tetraglyceryl distearate. Derivatives, glycerin diglycerin or polyglycerin derivatives such as tetraglyceryl distialate, saccharide derivatives such as sorbitan monooleate, surfactants having a fluorinated alkyl group such as perfluoroalkyl phosphate, and dimethylpolysiloxane polyethylene. Lubricating and wetting agents such as polyether-modified silicones such as glycol adducts, hydrogenated castor oil, phosphate ester-type surfactants, fluorine-based surfactants, and Kari soaps It is shown.
[0019]
Further, as other additives, examples of the dispersant for the pigment include water-soluble polymers such as ammonium salts of styrene maleic acid and ammonium salts of styrene acrylic acid. For example, reducing sugars containing sorbitol as a main component, reducing oligosaccharides, reducing maltooligosaccharides, reducing dextrins, reducing maltodextrins, α-cyclodextrins, β-cyclodextrins, and maltosyl cyclodextrins can be used.
As a rust preventive, benzotriazole, saponins and the like can be used, and as a pH adjuster, potassium hydroxide, potassium phosphate, aminomethylpropanol and the like can be used as required.
[0020]
The aqueous ink composition of the present invention can be easily prepared by mixing the above-mentioned components in necessary amounts, and mixing and dispersing them in a high-speed crusher such as a homomixer or a laboratory mixer or a disperser such as a three-roll mill or a bead mill. Obtainable.
In addition, in the production, compared with other aqueous ballpoint pen ink manufacturing methods, there is no particular attention, stirring temperature, filtration method such as aqueous ballpoint pen ink such as aqueous ballpoint pen ink, if there is no problem at all Can be prepared.
[0021]
In the water-based ink composition of the present invention thus configured, by containing at least a colorant, water, and a phenol-based and / or benzoic acid-based antiseptic, the ink composition is adversely affected. Thus, a water-based ink suitable for writing pens and ball-point pens, which can prevent the occurrence of mold and the propagation of microorganisms, without giving any effect, can be obtained.
[0022]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to the following Examples.
[0023]
[Examples 1 to 18 and Comparative Example 1]
Each aqueous ink composition for writing implements was prepared according to the following composition and method.
Among the above components, components other than H-PDX, xanthan gum and 30 parts by weight of purified water were previously dispersed in a bead mill for 1 hour, and then a solution in which H-PDX and xanthan gum were previously dissolved in 30 parts by weight was stirred with a laboratory mixer. To obtain an aqueous gel ink composition for a ballpoint pen.
[0024]
(Example 2, aqueous gel ink composition for ballpoint pen)
An aqueous gel ink composition for a ballpoint pen was prepared in the same manner as in Example 1 except that the phenolic fungicide / preservative was used in an amount of 0.002 parts by weight and the purified water was used in an amount of 60.728 parts by weight. I got something.
[0025]
(Examples 3 to 13, aqueous gel ink composition for ballpoint pen)
In the ink composition of Example 1, the phenolic fungicide / preservative (isopropylmethylphenol) was replaced with parachlorophenol in Example 3, and o-phenylphenol in Example 4, and Example 5 was replaced with o-phenylphenol. , Cresol, in Example 6, p-chloro-m-cresol, in Example 7, benzoic acid, in Example 8, sodium benzoate, and in Example 9, p-hydroxybenzoic acid. Example 13 was replaced with ethyl p-hydroxybenzoate in Example 10, replaced with propyl p-hydroxybenzoate in Example 11, and replaced with butyl p-hydroxybenzoate in Example 12. Then, in the same manner as in Example 1 except that paraoxybenzoic acid ester (butyl and propyl mixed type) (contents were all the same) To obtain a ballpoint pen aqueous gel ink compositions.
[0026]
(Example 14, aqueous gel ink composition for ballpoint pen)
In the ink composition of Example 1 described above, 0.03 parts by weight of a phenolic antifungal agent (isopropylmethylphenol) was added, and 0.01 part by weight of ethyl p-hydroxybenzoate was further added. An aqueous gel ink composition for a ballpoint pen was obtained in the same manner as in Example 1 except that the amount was 69 parts by weight.
[0027]
(Example 15, aqueous gel ink composition for ballpoint pen)
In the ink composition of Example 4, the phenol-based antifungal preservative (o-phenylphenol) was 0.02 parts by weight, and the benzoic acid-based antifungal preservative (propyl p-hydroxybenzoate) was 0.1% by weight. An aqueous gel ink composition for a ballpoint pen was obtained in the same manner as in Example 4 except that 02 parts by weight was added and the purified water was changed to 60.69 parts by weight.
[0028]
(Example 16, aqueous gel ink composition for ballpoint pen)
In the ink composition of Example 12, the benzoic acid-based antifungal preservative (butyl p-hydroxybenzoate) was used in an amount of 0.01 part by weight, and further, the phenol-based antifungal preservative (p-chloro-m-cresol) was used. Was added in the same manner as in Example 12 except that purified water was changed to 60.7 parts by weight to obtain an aqueous gel ink composition for a ballpoint pen.
[0029]
The above components were stirred with a laboratory mixer for 2 hours to obtain an aqueous dye ink composition.
[0030]
(Example 18, water-based dye ink composition for marking pen and ballpoint pen)
In the ink composition of Example 17, the phenol-based fungicide preservative (cresol) was 0.001 part by weight, and the benzoic acid-based fungicide preservative (ethyl p-hydroxybenzoate) was 0.002 part by weight. An aqueous dye ink composition was obtained in the same manner as in Example 17 except that the purified water was changed to 79.497 parts by weight.
[0031]
(Comparative Example 1)
In Example 1 described above, 0.05 parts by weight of a phenolic fungicide / preservative (isopropylmethylphenol) was used and 0.3 parts by weight of Proxel GXL (containing 20% by weight of 1,2-benzoisothiazolin-3-one, manufactured by Avicia). Then, an aqueous gel ink composition for a ballpoint pen was obtained by the same preparation method as in Example 1, except that 60.68 parts by weight of purified water was replaced by 60.43 parts by weight.
[0032]
The tests of the aqueous pigment ink compositions obtained in Examples 1 to 18 and Comparative Example 1 were carried out in accordance with the following methods for the initial and time-dependent antifungal and antiseptic properties and the dispersion stability of the aqueous ink compositions.
The results are shown in Table 1 below.
[0033]
(Mold resistance test)
The test was carried out according to the method (mold resistance test 1, 2) described in Japanese Industrial Standards (JIS Z 2911-1992), and evaluated according to the following evaluation criteria.
(Mold resistance test 1)
Each of the initial aqueous pigment ink compositions was tested for mold resistance.
(Mold resistance test 2)
Each aqueous pigment ink composition after 14 days in a thermostat at 30 ° C. was subjected to a mold resistance test.
Evaluation criteria:
○: There is a blocking circle
Δ: There is a slight stopping circle.
×: No blocking circle. Shading occurred in the aqueous ink composition.
[0034]
[Ink stability test]
Each aqueous pigment ink composition was allowed to stand in a constant temperature bath at 50 ° C. for 30 days. The ink dispersion stability of the aqueous pigment ink composition after standing was visually evaluated according to the following evaluation criteria.
Evaluation criteria:
◎: No thickening of ink was observed. ○: Slightly thickened ink, etc. Δ: Thickening tendency of ink ×: Sedimentation, separation, etc. were observed.
[Table 1]
[0036]
As is clear from the results in Table 1, Examples 1 to 18, which are within the scope of the present invention, are stable over time and have a sufficient antifungal and antiseptic properties as compared with Comparative Example 1, which is outside the scope of the present invention. It has been found that it exerts its properties.
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is provided an aqueous ink composition which is stable over time without adversely affecting the ink composition and exhibits sufficient antifungal and antiseptic properties.