JP2004229874A - Horizontal rotary hook of sewing machine - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの水平回転釜に関する。
【0002】
【従来の技術】
ミシンの水平回転釜の構造の従来例を、図7ないし図10に基づいて説明する。図7は水平回転釜を示す正面図、図8はその平面図である。この水平回転釜1は、外釜2、外釜2の内側に形成された内釜収納部(図示せず)に収納された内釜3等により構成され、内釜3の内側にはボビン4が収納されている。外釜2と内釜3とは、内釜収納部の内周面に形成されたリング状の軌溝(図示せず)と内釜3の外周部に形成されたリング状の軌条(図示せず)とを嵌合させることにより相対的に回転可能に嵌合されている。外釜2の底部側下面には、この外釜2を中心軸周りに回転させる駆動力を伝達する駆動軸5が連結されている。
【0003】
外釜2の外周部分には、剣先6と針受部7とが設けられている。剣先6は外釜2と一体に形成され、外釜2と一体に回転する。この回転時に、上下方向に往復動する針8に保持された上糸9(図3参照)のループ部分を剣先6が引っ掛け、この上糸9を内釜3の外周面に沿って移動させることによりこの上糸9とボビン4に巻かれている下糸(図示せず)とがくくり合わされて縫い目が形成される。
【0004】
針受部7は弧状に形成された部品であり、一端が外釜2にネジ止めされて他端が自由端とされている。針受部7は、上下方向に往復動する針8が針受部7の外周側に位置するように位置付けられ、針8との間隔が適正範囲内となるように調整されている。
【0005】
図9は、針8と針受部7との間の間隔が適正範囲にある場合を示しており、剣先6と針8との間の間隔も適正範囲に維持されている。剣先6は、針8に形成されたえぐり部8aに入り込むことにより上糸9のループ部分を引っ掛ける。
【0006】
図10は、針8と針受部7とが大きく離反した場合を示している。このような状態で縫製作業を行うと、針8に対して上糸9や縫製中の布地から引張力が作用し、針8が破線で示すように大きく撓むことがある。針8が破線で示すように撓むと、剣先6と針8とが衝突し、剣先6や針8が破損することがある。
【0007】
なお、針8と針受部7とが図10に示すように大きく離反する原因としては、針8を太いものから細いものに交換した場合や、外力の作用による針受部7の撓み等が考えられる。
【0008】
そこで、図10に示したように、針8と針受部7とが大きく離反した場合には、ドライバー等の工具を用いて針受部7を撓ませ、針8と針受部7との間の間隔が適正となるように調整する。
【0009】
また、針と針受部との間の間隔が適正となるように調整する発明としては、針受部の位置調整を調節ボルトの締付量を変化させて行うようにした発明(例えば、特許文献1参照)、針受部の位置調整を偏心カムにより行うようにした発明(例えば、特許文献2参照)等が提案されている。
【0010】
【特許文献1】
実開昭64−14378号公報
【特許文献2】
実公平3−25742号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図7ないし図10に示したミシンの水平回転釜においては、針8と針受部7との間の間隔が適正範囲から外れた場合、例えば、針8と針受部7とが大きく離反した場合には、ドライバー等の工具を用いて針受部7を撓ませる調整を行っているが、この調整には熟練を必要とするとともにその調整作業には手間がかかる。また、この調整時に針受部7を傷付けてしまい、針受部7の耐久性を低下させるということが起こり易い。
【0012】
特許文献1に開示されたように、調節ボルトの締付量を変化させることにより針受部を位置調整する場合には、この調節ボルトの位置が針と針受部とが対向する位置から離れており、また、針受部は片持ち状態であるために高い調整精度を出しにくい。さらに、片持ち状態のため、縫製中の外力の作用により針受部は再び撓みを生じやすい。
【0013】
特許文献2に開示されたように、偏心カムを回すことにより針受部を位置調整する場合には、その調整のための機構が複雑であり、コスト高となる。また、その調整のためには、外釜内に収納されているボビンや内釜等を取り外さなければならず、その作業が煩雑である。
【0014】
本発明の目的は、針と針受部との間の間隔調整を、正確に、簡単に、速やかに行え、外釜の剣先と針とが衝突することによる破損を防止できるミシンの水平回転釜を得ることである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1記載の発明は、内側に内釜を収納する内釜収納部を有して軸心周りに回転自在な外釜と、前記外釜に設けられた剣先と、弧状に形成され、一端が前記外釜に固定されて他端が自由端とされた針受部と、前記外釜に形成され、前記針受部の自由端に対向して開口した収納凹部と、前記収納凹部内に摺動可能に収納され、先端部が前記針受部の自由端にこの針受部の湾曲方向前方から当接される可動ピンと、前記可動ピンを前記収納凹部内の任意の摺動位置に移動させる位置調整手段と、を有する。
【0016】
したがって、上糸を保持して上下方向に往復動する針と外釜の針受部との間隔が適正範囲から外れた場合には、位置調整手段を操作することにより可動ピンを移動させる。具体的には、針を太いものから細いものに変更すること等により針と針受部との間の間隔が大きくなった場合には、可動ピンの先端部が針受部に向けて摺動するように位置調整手段を操作する。これにより、針受部側へ摺動した可動ピンが針受部の自由端を押圧し、針受部が外周方向へ広がるように撓み、それによって針受部と針との間の間隔が小さくなって適正状態に戻る。一方、針を細いものから太いものに変更すること等により針と針受部とが近付き過ぎた場合には、可動ピンの先端部が針受部から後退する向きに摺動するように位置調整手段を操作する。これにより、外周方向へ向けた針受部の撓み量が小さくなり、針と針受部との間隔が大きくなって適性状態に戻る。このようにして、位置調整手段を操作することにより可動ピンが摺動し、その摺動に伴って針受部の撓み量が調整され、針と針受部との間の間隔調整が行われる。この間隔調整は、位置調整手段を操作するだけであるので簡単に、速やかに行える。さらに、針受部の両端を支持した状態で調整を行うので、正確な調整が可能となる。しかも、構造的には従来から使用している針受部については何ら変更することなく継続使用することができ、新たに追加したり形状を変更したりする部品の点数が少なくなる。さらに、可動ピンが針受部の自由端に圧接しているため、縫製作業中の外力が針受部に作用しても、針受部は撓みにくくなっている。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明のミシンの水平回転釜において、前記位置調整手段は、前記収納凹部の奥部に収納されて前記可動ピンの後端部に当接された球体と、先端にテーパ部が形成され、このテーパ部が前記球体の前記可動ピンとの当接部の反対側の部位に当接され、前記球体に接離する方向に移動可能に前記外釜に螺号された調整ネジと、よりなる。
【0018】
したがって、調整ネジを回すことによりその調整ネジを球体に対して接離する方向へ移動させると、それにより球体から可動ピンに作用する押圧力が変化し、可動ピンが針受部側に向けて摺動し、又は、針受部から後退する方向へ摺動する。これにより、請求項1の発明と同じように針受部の撓み量が変わり、針と針受部との間の間隔調整を、正確に、簡単に、速やかに行える。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明のミシンの水平回転釜において、前記位置調整手段は、先端にテーパ部が形成され、このテーパ部が前記可動ピンの後端部に当接され、前記可動ピンに対して接離する方向に移動可能に前記外釜に螺号された調整ネジである。
【0020】
したがって、調整ネジを回すことによりその調整ネジをテーパ部が可動ピンに対して接離する方向に移動させると、それにより調整ネジから可動ピンに作用する押圧力が変化し、可動ピンが針受部側に向けて、又は、針受部から後退する方向へ摺動する。これにより、請求項1の発明と同じように針受部の撓み量が変わり、針と針受部との間の間隔調整を、正確に、簡単に、速やかに行える。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明のミシンの水平回転釜において、前記調整ネジは、前記外釜の底部側に形成されたネジ孔に螺号されている。
【0022】
したがって、ネジ孔が形成されている部分である外釜の底部側は、外釜における他の部分に比べてより肉厚を厚く形成できる部分であり、ネジ穴の径を太径に形成することが可能であるとともにより太径の調整ネジを使用することが可能であり、太径の調整ネジを使用することによりその調整ネジの耐久性が上がる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。なお、図7ないし図10において説明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略する。図1は水平回転釜を示す正面図、図2はその平面図、図3はその一部を示す水平断面図、図4はその一部を示す垂直断面図、図5はその一部を拡大して示す断面図である。
【0024】
本実施の形態のミシンの水平回転釜の基本的構造は図7ないし図10で説明した従来例と同じであり、この水平回転釜11は、外釜2、外釜2の内部に形成された内釜収納部12に収納された内釜3等により形成され、内釜3の内部にはボビン4が収納されている。外釜2と内釜3とは、内釜収納部12の内周面に形成されたリング状の軌溝13と内釜3の外周部に形成されたリング状の軌条14とを嵌合させることにより相対的に回転可能に嵌合されている。外釜2の底部外周面には、この外釜2を中心軸周りに回転させる駆動力を伝達する駆動軸5が連結されている。
【0025】
外釜2の外周部分には、剣先6と針受部7とが設けられている。剣先6は外釜2と一体に形成されて外釜2と一体に回転し、この回転時に、上下方向に往復動する針8に保持された上糸9(図3参照)のループ部分を剣先6が引っ掛ける。
【0026】
針受部7は、弧状に形成されて一端が外釜2にネジ止めされて他端が自由端とされた部品であり、その外周側に上下方向に往復動する針8が位置するように位置付けられている。
【0027】
外釜2の底部側である基部2aには、外釜2にネジ止めされた針受部7の自由端に対向して開口した収納凹部15が形成されている。この収納凹部15内には、球体16と可動ピン17とが収納されている。球体16は収納凹部15の奥側に位置付けされて回転自在に収納され、可動ピン17は収納凹部15内で摺動可能に収納されている。そして、可動ピン17の後端部は収納凹部15内で球体16に当接され、可動ピン17の先端部は収納凹部15外に延出して針受部7の自由端にこの針受部7の湾曲方向前方から当接されている。
【0028】
外釜2の基部2aには、収納凹部15と直交又はそこから90度の範囲で傾斜したネジ孔18が形成され、このネジ孔18には調整ネジ19が螺号され、調整ネジ19は球体16に接離する方向へ移動可能に螺号されている。調整ネジ19の先端にはテーパ部20が形成され、このテーパ部20が球体16における可動ピン17との当接部の反対側の部位に当接されている。
【0029】
ここで、ネジ孔18に螺号されている調整ネジ19を球体16に向けて移動するように回すと、テーパ部20が球体16を押圧し、球体16が可動ピン17を押圧し、可動ピン17が針受部7側に摺動する。一方、調整ネジ19を球体16から離反する方向に移動するように回すと、テーパ部20から球体16に作用していた押圧力が低下し、この押圧力低下に伴い、針受部7からの押圧力の作用を受けている可動ピン17が針受部7から後退する方向へ摺動する。このようにして、調整ネジ19と球体16とは、可動ピン17を収納凹部15内の任意の摺動位置に移動させる位置調整手段21として機能する。
【0030】
このような構成において、使用する針8を太いものから細いものに変更したために針8と針受部7との間の間隔が大きくなった場合、又は、何らかの理由で針8と針受部7との間の間隔が大きくなった場合には、その間隔を適正範囲内となるように小さくする調整を行う。
【0031】
この調整では、ドライバーにより調整ネジ19を回してこの調整ネジ19を球体16に向けて移動させる。この移動により調整ネジ19のテーパ部20が球体16の外周面を押圧し、押圧された球体16は収納凹部15の出口側へ移動するとともに可動ピン17の後端部を押圧し、可動ピン17が収納凹部15の出口側(針受部7側)へ僅かに摺動する。
【0032】
針受部7側へ摺動した可動ピン17は針受部7の自由端を押圧し、この押圧により針受部7が外周方向へ広がるように撓み、それによって針受部7と針8との間隔が小さくなって適正状態に戻る。
【0033】
一方、使用する針8を細いものから太いものに変更すること等により針8と針受部7とが近付き過ぎてその間隔が小さくなり過ぎた場合等には、その間隔を適正範囲となるように大きくする調整を行う。
【0034】
この調整では、ドライバーにより調整ネジ19を回してこの調整ネジ19を球体16から離反する方向へ移動させる。この移動により調整ネジ19のテーパ部20が球体16の外周面を押圧する力が小さくなり、球体16が可動ピン17を針受部7側へ押圧する力も小さくなる。このため、可動ピン17は針受部7からの押圧力により可動ピン17の先端部が針受部7から後退する向き(収納凹部15に入り込む向き)に摺動し、外周方向へ向けた針受部7の撓み量が小さくなり、それによって針8と針受部7との間隔が大きくなって適性状態に戻る。
【0035】
このようにして、本実施の形態によれば、針8と針受部7との間の間隔調整を、調整ネジ19を回すことによって、正確に、簡単に、速やかに行うことができる。
【0036】
しかも、本実施の形態の構造によれば、従来から使用している針受部7をそのまま使用することができる。また、外釜2に対しては大幅な設計変更が不要であり、収納凹部15とネジ孔18を追加で形成するだけでよい。新たな部品としては、球体16と可動ピン17と調整ネジ19とを追加すればよく、追加する部品点数も少数に抑えられる。
【0037】
また、本実施の形態では、ネジ孔18が形成されている部分である外釜2の底部側の基部2aは、外釜2における他の部分に比べて最も肉厚が厚い部分であり、ネジ孔18の径を大きく形成することができるとともに太径の調整ネジ19を使用することが可能となり、調整ネジ19の耐久性がアップする。
【0038】
また、本実施の形態では、可動ピン17の先端部が針受部7の自由端に当接していることにより、剣先6への引っ掛かり不良となった上糸9が針受部7と剣先6との間を通過して駆動軸5に巻き付くという事態の発生を防止できる。
【0039】
つぎに、本発明の第二の実施の形態を図6に基づいて説明する。本実施の形態では、第一の実施の形態で説明した球体16を省略したものであり、調整ネジ19の先端のテーパ部20が可動ピン17の後端部に直接当接され、調整ネジ19が可動ピン17を収納凹部15内の任意の摺動位置に移動させる位置調整手段として機能する。
【0040】
このような構成において、本実施の形態では、調整ネジ19を回してこの調整ネジ19のテーパ部20が可動ピン17に対して接離する方向に調整ネジ19を移動させると、それによって調整ネジ19から可動ピン17に作用する押圧力が変化し、可動ピン17が針受部7側に向けて摺動し、又は、針受部7から後退する方向へ摺動する。この可動ピン17の摺動に伴い、第一の実施の形態と同じように、針受部7の撓み量が変わって針8と針受部7との間の間隔調整を行える。しかも、この間隔調整を、調整ネジ19を回すことにより、正確に、簡単に、速やかに行える。さらに、部品点数の削減を図ることができる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のミシンの水平回転釜によれば、上糸を保持して上下方向に往復動する針と外釜の針受部との間隔が適正な範囲から外れた場合には、位置調整手段を操作することにより可動ピンを摺動させ、それによって可動ピンが当接されている針受部の外周方向へ向けた撓み量を変化させることができ、針と針受部との間の間隔調整を、正確に、簡単に、速やかに行うことができる。
【0042】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明のミシンの水平回転釜において、前記位置調整手段は、前記収納凹部の奥部に収納されて前記可動ピンの後端部に当接された球体と、先端にテーパ部が形成され、このテーパ部が前記球体の前記可動ピンとの当接部の反対側の部位に当接され、前記球体に接離する方向に移動可能に前記外釜に螺号された調整ネジとよりなるので、調整ネジを回すことによりその調整ネジを球体に対して接離する方向へ移動させると、それにより球体から可動ピンに作用する押圧力が変化し、可動ピンが針受部側に向けて、又は、針受部から後退する方向へ摺動し、それによって外周方向へ向けた針受部の撓み量を変化させることができ、針と針受部との間の間隔調整を、正確に、簡単に、速やかに行うことができる。
【0043】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明のミシンの水平回転釜において、前記位置調整手段は、先端にテーパ部が形成され、このテーパ部が前記可動ピンの後端部に当接され、前記可動ピンに対して接離する方向に移動可能に前記外釜に螺号された調整ネジであるので、調整ネジを回すことによりその調整ネジをテーパ部が可動ピンに対して接離する方向に移動させると、それにより調整ネジから可動ピンに作用する押圧力が変化し、可動ピンが針受部側に向けて、又は、針受部から後退する方向へ摺動し、それによって外周方向へ向けた針受部の撓み量を変化させることができ、針と針受部との間の間隔調整を、正確に、簡単に、速やかに行うことができる。
【0044】
請求項4記載の発明によれば、請求項2又は3記載の発明のミシンの水平回転釜において、前記調整ネジは、前記外釜の底部側に形成されたネジ孔に螺号されているので、ネジ孔が形成されている部分である外釜の底部側は、外釜における他の部分に比べてより肉厚を厚く形成できる部分であり、ネジ穴の径を太径に形成することが可能であるとともにより太径の調整ネジを使用することが可能であり、太径の調整ネジを使用することによりその調整ネジの耐久性アップを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の水平回転釜を示す正面図である。
【図2】その平面図である。
【図3】その一部を示す水平断面図である。
【図4】その一部を示す垂直断面図である。
【図5】可動ピンと球体と調整ネジとの配置関係を拡大して示す断面図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態の要部を拡大して示す断面図である。
【図7】従来例の水平回転釜を示す正面図である。
【図8】その平面図である。
【図9】針と針受部との間の間隔が適正範囲である場合を示す説明図である。
【図10】針と針受部とが大きく離反した場合を示す説明図である。
【符号の説明】
2 外釜
3 内釜
6 剣先
7 針受部
12 内釜収納部
15 収納凹部
16 球体
17 可動ピン
19 調整ネジ、位置調整手段
20 テーパ部
21 位置調整手段[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a horizontal rotary hook of a sewing machine.
[0002]
[Prior art]
A conventional example of the structure of the horizontal rotary hook of the sewing machine will be described with reference to FIGS. FIG. 7 is a front view showing the horizontal rotary hook, and FIG. 8 is a plan view thereof. The horizontal rotary hook 1 includes an outer hook 2, an
[0003]
A
[0004]
The
[0005]
FIG. 9 shows a case where the interval between the needle 8 and the
[0006]
FIG. 10 shows a case where the needle 8 and the
[0007]
As a cause of the needle 8 and the
[0008]
Therefore, as shown in FIG. 10, when the needle 8 and the
[0009]
In addition, as an invention for adjusting the distance between the needle and the needle receiving portion to be appropriate, a position adjustment of the needle receiving portion is performed by changing a tightening amount of the adjusting bolt (for example, Patent There has been proposed an invention in which the position of a needle receiving portion is adjusted by an eccentric cam (for example, see Patent Document 2).
[0010]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Application Laid-Open No. 64-14378 [Patent Document 2]
Japanese Utility Model Publication No. 3-25742
[Problems to be solved by the invention]
In the horizontal rotary hook of the sewing machine shown in FIGS. 7 to 10, when the distance between the needle 8 and the
[0012]
As disclosed in Patent Document 1, when the position of the needle receiver is adjusted by changing the amount of tightening of the adjustment bolt, the position of the adjustment bolt moves away from the position where the needle and the needle receiver face each other. In addition, since the needle receiver is in a cantilevered state, it is difficult to achieve high adjustment accuracy. Further, since the needle receiver is in the cantilever state, the needle receiving portion is likely to be bent again by the action of an external force during sewing.
[0013]
When the position of the needle receiver is adjusted by rotating the eccentric cam as disclosed in Patent Literature 2, the mechanism for the adjustment is complicated, and the cost is increased. Further, for the adjustment, the bobbin, the inner kettle, and the like housed in the outer kettle must be removed, and the operation is complicated.
[0014]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a horizontal rotary hook of a sewing machine capable of accurately, simply and quickly adjusting a distance between a needle and a needle receiving portion, and preventing breakage due to collision between the needle point of the outer hook and the needle. It is to get.
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
The invention according to claim 1 is an outer hook that has an inner hook storage portion for housing the inner hook and that is rotatable around an axis, a sword point provided on the outer hook, and an arc-shaped end. A needle receiving portion fixed to the outer hook and the other end being a free end; a storage recess formed in the outer hook and facing the free end of the needle receiving portion; A movable pin that is slidably housed and whose tip abuts against the free end of the needle receiver from the front in the bending direction of the needle receiver, and moves the movable pin to an arbitrary sliding position in the storage recess. And position adjusting means for causing the position to be adjusted.
[0016]
Therefore, when the distance between the needle which holds the upper thread and reciprocates in the vertical direction and the needle receiving portion of the outer hook deviates from an appropriate range, the movable pin is moved by operating the position adjusting means. Specifically, when the distance between the needle and the needle receiver is increased by changing the needle from a thick needle to a thin needle, the tip of the movable pin slides toward the needle receiver. To operate the position adjusting means. As a result, the movable pin slid toward the needle receiver presses the free end of the needle receiver, and the needle receiver flexes so as to expand in the outer peripheral direction, thereby reducing the distance between the needle receiver and the needle. And return to the proper state. On the other hand, if the needle is too close to the needle receiver by changing the needle from a thin needle to a thick needle, the position is adjusted so that the distal end of the movable pin slides backward from the needle receiver. Operate the means. As a result, the amount of deflection of the needle receiver in the outer peripheral direction is reduced, the distance between the needle and the needle receiver is increased, and the needle returns to the proper state. In this manner, the movable pin slides by operating the position adjusting means, and the amount of bending of the needle receiver is adjusted with the sliding, and the distance between the needle and the needle receiver is adjusted. . This interval adjustment can be easily and promptly performed because only the position adjusting means is operated. Further, since the adjustment is performed in a state where both ends of the needle receiver are supported, accurate adjustment is possible. In addition, structurally, the conventionally used needle receiving portion can be continuously used without any change, and the number of components that are newly added or whose shape is changed is reduced. Furthermore, since the movable pin is in pressure contact with the free end of the needle receiver, the needle receiver is less likely to bend even if an external force acts on the needle receiver during sewing.
[0017]
According to a second aspect of the present invention, in the horizontal rotary hook of the sewing machine according to the first aspect of the present invention, the position adjusting means is housed in a deep portion of the housing recess and is in contact with a rear end of the movable pin. A sphere and a tapered portion formed at the tip, the tapered portion is abutted on a portion of the sphere opposite to a contact portion with the movable pin, and the outer hook is movably movable in a direction toward and away from the sphere. It consists of a screwed adjustment screw.
[0018]
Therefore, when the adjusting screw is moved in the direction of coming into contact with or separating from the sphere by turning the adjusting screw, the pressing force acting on the movable pin from the sphere thereby changes, and the movable pin moves toward the needle receiving portion side. It slides or slides backward from the needle receiver. As a result, the amount of deflection of the needle receiver changes in the same manner as in the first aspect of the invention, and the distance between the needle and the needle receiver can be adjusted accurately, simply, and quickly.
[0019]
According to a third aspect of the present invention, in the horizontal rotary hook of the sewing machine according to the first aspect of the present invention, the position adjusting means has a tapered portion formed at a tip thereof, and the tapered portion abuts a rear end of the movable pin. And an adjusting screw screwed to the outer hook so as to be movable in a direction of coming and going with respect to the movable pin.
[0020]
Therefore, when the adjusting screw is moved in the direction in which the tapered portion comes into contact with or separates from the movable pin by turning the adjusting screw, the pressing force acting on the movable pin from the adjusting screw is changed, and the movable pin is moved by the needle holder. Slide toward the side of the unit or in the direction of retracting from the needle receiver. As a result, the amount of deflection of the needle receiver changes in the same manner as in the first aspect of the invention, and the distance between the needle and the needle receiver can be adjusted accurately, simply, and quickly.
[0021]
According to a fourth aspect of the present invention, in the horizontal rotary hook of the sewing machine according to the second or third aspect, the adjusting screw is screwed into a screw hole formed on a bottom side of the outer hook.
[0022]
Therefore, the bottom side of the outer hook where the screw hole is formed is a portion that can be formed to be thicker than other parts of the outer hook, and the diameter of the screw hole is formed to be large. It is possible to use a larger diameter adjusting screw, and the use of the larger diameter adjusting screw increases the durability of the adjusting screw.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. The same portions as those described in FIGS. 7 to 10 are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted. 1 is a front view showing a horizontal rotary hook, FIG. 2 is a plan view thereof, FIG. 3 is a horizontal sectional view showing a part thereof, FIG. 4 is a vertical sectional view showing a part thereof, and FIG. FIG.
[0024]
The basic structure of the horizontal rotary hook of the sewing machine according to the present embodiment is the same as the conventional example described with reference to FIGS. 7 to 10, and the horizontal rotary hook 11 is formed inside the outer hook 2 and the outer hook 2. The
[0025]
A
[0026]
The
[0027]
On the base 2 a on the bottom side of the outer shuttle 2, there is formed a
[0028]
A
[0029]
Here, when the adjusting
[0030]
In such a configuration, when the distance between the needle 8 and the
[0031]
In this adjustment, the driver turns the
[0032]
The
[0033]
On the other hand, when the needle 8 to be used is changed from a thin one to a thick one and the distance between the needle 8 and the
[0034]
In this adjustment, the driver turns the
[0035]
In this way, according to the present embodiment, the adjustment of the interval between the needle 8 and the
[0036]
Moreover, according to the structure of the present embodiment, the conventionally used
[0037]
Further, in the present embodiment, the bottom portion 2a of the outer hook 2 where the
[0038]
Further, in the present embodiment, since the distal end of the
[0039]
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. In the present embodiment, the
[0040]
In such a configuration, in the present embodiment, when the adjusting
[0041]
【The invention's effect】
According to the horizontal rotary hook of the sewing machine according to the first aspect of the present invention, when the interval between the needle that holds the upper thread and reciprocates vertically and the needle receiving portion of the outer hook deviates from an appropriate range, By operating the position adjusting means, the movable pin is slid, whereby the amount of deflection of the needle receiver with which the movable pin is abutted in the outer peripheral direction can be changed. Adjustment of the interval can be performed accurately, simply, and quickly.
[0042]
According to a second aspect of the present invention, in the horizontal rotary hook of the sewing machine according to the first aspect of the present invention, the position adjusting means is housed in a deep portion of the housing recess and abuts on a rear end of the movable pin. And a tapered portion is formed at the tip, and the tapered portion is brought into contact with a portion of the sphere opposite to a contact portion with the movable pin, and the outer portion is movably moved in a direction of coming into contact with and separating from the sphere. Since it consists of an adjusting screw screwed on the shuttle, by turning the adjusting screw to move the adjusting screw in the direction of coming and going to the sphere, the pressing force acting on the movable pin from the sphere changes, The movable pin slides toward the needle receiving portion or in a direction retracting from the needle receiving portion, whereby the amount of deflection of the needle receiving portion toward the outer peripheral direction can be changed, and the needle and the needle receiving portion can be changed. To accurately, easily and quickly adjust the distance between It can be.
[0043]
According to a third aspect of the present invention, in the horizontal rotary hook of the sewing machine according to the first aspect of the present invention, the position adjusting means has a tapered portion formed at a tip thereof, and the tapered portion is formed at a rear end of the movable pin. Since the adjustment screw is screwed to the outer hook so as to be in contact with and movable toward and away from the movable pin, by turning the adjustment screw, the adjustment screw is brought into contact with the movable pin by the tapered portion. When the movable pin is moved in the separating direction, the pressing force acting on the movable pin from the adjusting screw changes, and the movable pin slides toward the needle receiving section or in the direction of retracting from the needle receiving section. Accordingly, the amount of deflection of the needle receiver in the outer peripheral direction can be changed, and the adjustment of the distance between the needle and the needle receiver can be performed accurately, simply, and quickly.
[0044]
According to the fourth aspect of the present invention, in the horizontal rotary hook of the sewing machine according to the second or third aspect, the adjusting screw is screwed into a screw hole formed on a bottom side of the outer hook. The bottom part of the outer pot where the screw hole is formed is a part where the wall thickness can be formed thicker than other parts of the outer pot, and the diameter of the screw hole can be made larger In addition, it is possible to use a larger diameter adjusting screw, and by using the larger diameter adjusting screw, the durability of the adjusting screw can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a horizontal rotary hook according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view thereof.
FIG. 3 is a horizontal sectional view showing a part thereof.
FIG. 4 is a vertical sectional view showing a part thereof.
FIG. 5 is an enlarged sectional view showing an arrangement relationship between a movable pin, a sphere, and an adjustment screw.
FIG. 6 is an enlarged sectional view showing a main part of a second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a front view showing a conventional horizontal rotary hook.
FIG. 8 is a plan view thereof.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing a case where the distance between the needle and the needle receiver is within an appropriate range.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a case where the needle and the needle receiver are largely separated from each other.
[Explanation of symbols]
2
Claims (4)
前記外釜に設けられた剣先と、
弧状に形成され、一端が前記外釜に固定されて他端が自由端とされた針受部と、
前記外釜に形成され、前記針受部の自由端に対向して開口した収納凹部と、
前記収納凹部内に摺動可能に収納され、先端部が前記針受部の自由端にこの針受部の湾曲方向前方から当接される可動ピンと、
前記可動ピンを前記収納凹部内の任意の摺動位置に移動させる位置調整手段と、
を有するミシンの水平回転釜。An outer pot that has an inner pot storage part that stores the inner pot inside and is rotatable around the axis,
A sword point provided on the outer hook,
A needle receiving part formed in an arc shape, one end of which is fixed to the outer hook and the other end of which is a free end;
A storage recess formed in the outer hook and opened to face the free end of the needle receiver;
A movable pin that is slidably housed in the housing recess, and whose tip abuts against the free end of the needle receiver from the front in the bending direction of the needle receiver;
Position adjusting means for moving the movable pin to an arbitrary sliding position in the storage recess,
Horizontal rotary hook of sewing machine having
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