JP2004225190A - Moisture-absorbing polyamide fiber and method of melt spinning thereof - Google Patents
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Abstract
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリビニルピロリドンを含有した吸湿性ポリアミド繊維に関するものであり、特に溶融紡糸時のポリビニルピロリドンの熱分解を抑制し、かつ口金表面汚れを抑制することで、紡糸操業性を大幅に改善できる吸湿性ポリアミド繊維の溶融紡糸方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
綿や羊毛等に代表される天然繊維は、その風合いや、むれ感がない等の着心地の良さが好まれている。この快適な着用感の主たる要因は、天然繊維が適度な吸湿性を有することにある。しかしながら、天然繊維は、しなやかさ、ドレープ性、光沢感等の審美性に欠けると共に、表面のなめらかなタッチ、着用時のひんやり感等についても不十分である。また耐摩耗性や強度も不十分でスポーツ用途には不向きである。
【０００３】
これに対し、ポリアミド繊維は、強度、しなやかさ、ドレープ性、光沢感、発色性、染色堅牢性、耐摩耗性、ソフトさ等に優れた特性を有する。そのために、インナーウェア、スポーツウェア、パンティストッキング等の衣料用繊維製品等に好まれて用いられてきている。
【０００４】
ポリアミド繊維の平衡水分率（標準状態での吸湿性）はポリエステル繊維に比べて高いものの、吸湿性は天然繊維に比べて劣り、着用時の快適感は未だ不十分である。そのため、ポリアミド繊維の吸湿特性を改善する試みが種々検討されており、そのひとつとして吸湿性ポリマーであるポリビニルピロリドンの添加が提案されている。
【０００５】
例えば特許文献１おいて、ポリビニルピロリドン含有ポリアミドにヒドラジンを重縮合反応時に存在させることで、熱安定性に優れ、かつ変色の少ないポリビニルピロリドン含有ポリアミド組成提案されているが、この方法では、縮重合反応時のポリアミドの酸化が抑制されるので該組成物の変色は改善されるものの、溶融紡糸時にポリビニルピロリドンが熱分解しやすく、また、低重合物（モノマー、オリゴマー）が生成し、紡糸口金表面に付着、滞留することで口金表面汚れとなるため、安定して溶融紡糸できない。
【０００６】
また特許文献２において、ビニルピロリドン含有量、Ｋ値、ビニルピロリドンの重合時触媒などを規制したポリビニルピロリドンを、ポリアミドに対して規定量添加することで、吸湿性ポリアミド繊維の品質を改善し、安定して溶融紡糸する方法が提案されているが、この方法では吸湿性ポリアミド繊維の黄変が改善されるので品質は改善されるものの、特許文献１と同様に溶融紡糸時にポリビニルピロリドンが熱分解しやすく、また、低重合物（モノマー、オリゴマー）が生成し、紡糸口金表面に付着、滞留することで口金表面汚れとなるため、安定して溶融紡糸できるまでには至らない。
【０００７】
【特許文献１】
特開平８−１１３６８８号公報（［００１７］〜［００１９］段落）
【特許文献２】
特開平９−１８８９１７号公報（［００１６］〜［００２７］段落）
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明ではポリビニルピロリドンを含有した吸湿性ポリアミド繊維を経済的に生産するために、溶融紡糸時のポリビニルピロリドンの熱分解を抑制し、かつ、モノマー、オリゴマー等の低重合物の生成をし、紡糸時の口金表面汚れを抑制することで紡糸操業性を大幅に改善できる吸湿性ポリアミド繊維の溶融紡糸方法を提供することを課題とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は主として次のような構成を有している。
【００１０】
すなわち、
（１）ポリアミド１００ｇに対し、ポリビニルピロリドンを１〜１５ｇ含有して得られる吸湿性ポリアミド繊維であって、ポリアミド１００ｇに対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を０．０１〜０．２ｇ、かつマグネシウム化合物を０．２〜５ミリモル含有して得られることを特徴とする吸湿性ポリアミド繊維。
【００１１】
（２）窒素雰囲気下で２７０℃、１５分間溶融した後の重合度低下分が、９８％硫酸相対粘度（ηｒ）として０．１５以下である前記（１）記載の吸湿性ポリアミド繊維。
【００１２】
（３）熱水抽出法により検出される低重合物（モノマー、オリゴマー）量が１．８重量％以下である前記（１）記載の吸湿性ポリアミド繊維。
【００１３】
（４）ポリアミドの重合前、重合中、重合後のいずれかの段階に、ポリアミド１００ｇに対し、ポリビニルピロリドンを１〜１５ｇ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を０．０１〜０．２ｇ、マグネシウム化合物を０．２〜５ミリモルの範囲となるように添加する工程を含むことを特徴とする吸湿性ポリアミド繊維の溶融紡糸方法。
である。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【００１５】
本発明に言うポリアミドは、いわゆる炭化水素基が主鎖にアミド結合を介して連結された高分子量体であって、その種類には特に制限されない。しかし、溶融紡糸時にモノマー、オリゴマー等の低重合物が生成しやすい、主としてε−カプロラクタムから構成されるポリアミドにおいて特に有効である。ここで言う主としてとは、ε−カプロラクタム単位として８０モル％以上であることを言い、さらに好ましくは９０モル％以上であることが好ましい。その他の成分としては、特に制限はないが、例えば、ポリドデカノアミド、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンアゼラミド、ポリヘキサメチレンセバカミド、ポリヘキサメチレンドデカノアミド、ポリメタキシリレンアジパミド、ポリヘキサメチレンテレフタラミド、ポリヘキサメチレンイソフタラミド等を構成するモノマーである、アミノカルボン酸、ジカルボン酸、ジアミンなどの単位が挙げられる。
【００１６】
本発明に言うポリアミドは、常法で重合することができ、例えば、ε−カプロラクタムおよび少量の水の混合物を反応器内で大気圧下、２４０〜２７０℃の条件で１０〜１５時間加熱するか、あるいは加圧条件で初期重合させた後さらにその後の常圧下での重合反応などにより液相重合を行い、得られたポリアミドを常法により反応器から吐出、冷却、ペレタイズ化、抽出、乾燥するなどの操作を経て得る方法が挙げられる。また、アミノ末端基量、カルボキシル末端基量、重合速度などの調整のため必要に応じて重合前、重合中あるいは重合後のポリアミド原料あるいはポリアミドに酢酸、プロピオン酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリル酸、リノール酸のような脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸のような脂環式モノカルボン酸、安息香酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸およびこれらモノカルボン酸と同様にアミノ基と反応する酸無水物、また、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸のようなジカルボン酸、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミンのような脂肪族モノアミン、シクロへキシルアミンのような脂環式モノアミン、ベンジルアミンのような芳香族モノアミン、ヘキサメチレンジアミンのようなジアミンなどを単独あるいは複数添加しこれらをポリマー末端に反応付加あるいはポリアミド主鎖内に取り込みさせても良い。
【００１７】
重合により得られるポリアミドの重合度が低すぎる場合は重合時の初期加熱温度を上げ、逆にポリアミドの重合度が高すぎる場合は重合時の初期加熱温度を下げればよい。このようにポリアミドの重合度は主に重合温度により制御することができる。
【００１８】
重合されたポリアミドは、９０〜１２０℃程度の熱水とポリアミドを接触させ、低重合物（モノマー、オリゴマー）を抽出する。抽出操作後にポリアミドに含まれる低重合物は、ポリマ粉末化後の熱水可溶成分として通常１．０〜１．５重量％である。抽出操作を終えたポリアミドは約１０％程度の水分を含むために乾燥する。ポリアミドの乾燥方法は１．３ｋＰａ以下の減圧下でバッチ方式に加熱する方法、あるいはポリアミドと加熱された窒素とを連続的に接触させる方法が挙げられる。大量生産を行う場合は連続運転が可能な後者が有利であり、少量多品種生産の場合は前者が有利である。通常の場合、乾燥はポリアミドの融点以下の温度である１００〜１２０℃において、１０〜３０時間程度保持することにより、含水率が概ね０．１％以下となるまで行われる。
【００１９】
重合度が溶融紡糸などの成形に鑑みて充分に高くない場合、該ポリアミドをさらに固相重合し、重合度を必要な程度まで高めても良い。
【００２０】
固相重合は、上記抽出操作の後に行われる乾燥時の温度を重合反応が進む１２０〜１７０℃程度とすれば乾燥操作を兼ねて行うことができ、効率的かつ経済的である。固相重合による重合度の上昇を大きくしたい場合は、温度を高くするかまたは操作時間を長くすれば良い。逆に固相重合における重合度の上昇を抑制したい場合には、乾燥操作が充分に行われる範囲において温度を低くするか操作時間を短くすれば良い。
【００２１】
本発明に言うポリアミドの重合度は適宜選択して良いが、好ましくは９８％硫酸相対粘度（ηｒ）として２．１〜３．６の範囲であり、さらに好ましくは２．５〜３．４の範囲である。
【００２２】
本発明の吸湿性ポリアミド繊維は、ポリアミド１００ｇに対し、ポリビニルピロリドンを１〜１５ｇ含有する。好ましくは２〜７ｇである。ポリビニルピロリドンの含有量が１ｇ未満では、ポリアミト繊維に充分な吸湿性を付与することができない。また、１５ｇ以上とすると溶融紡糸時にポリビニルピロリドンが分解し、溶融紡糸安定性の点から好ましくない。
【００２３】
ポリビニルピロリドンは単量体であるビニルピロリドンの付加重合によって形成されたもので、好ましくはＮ−ビニルピロリドンを単量体とし、イソプロパノール溶液でのフリーラジカル重合によって製造されたものを用いる。また、ポリビニルピロリドンの重合度は、吸湿性ポリアミド繊維の溶融紡糸安定性の点から、Ｋ値として２０〜７０の範囲が好ましい。さらに好ましくは２０〜６０の範囲である。ここでいうＫ値とはポリビニルピロリドン水溶液の相対粘度を用いた毛細管粘度計により得られる、いわゆるフィッケンチャーのＫ値である。この値はポリビニルピロリドンの分子量と相関し、従来からポリビニルピロリドンの分子量を測定するのに使用されている。
【００２４】
ポリビニルピロリドンを含有せしめる方法としては、ポリアミドペレットへポリビニルピロリドンをブレンドし溶融する方法、溶融状態のポリアミドへポリビニルピロリドンを添加し混練する方法、重合前あるいは重合中の段階で原料あるいは反応系へポリビニルピロリドンを添加する方法などが挙げられるが、ポリビニルピロリドンとポリアミドとの分子鎖の絡み合いを強くする手段をとることが好ましく、例えば、ポリビニルピロリドンをエクストルーダーによりポリアミド中に混練、マスタペレットとする方法が、ポリビニルピロリドンとポリアミド分子鎖の絡み合いを強くすることができ、好ましいものである。
【００２５】
その混練は、１５％以下のような低酸素濃度下での混練法により行うことが溶融紡糸時の糸切れを低減させるために好ましい。これに対し、大気中の酸素濃度下（約２０％）と同水準あるいはそれ以上の高い酸素濃度の環境下で混練をしたマスタペレットを用いる場合は、溶融紡糸時の糸切れが多発し、安定した溶融紡糸が困難となる。その低酸素濃度下の水準は、例えば１５％以下、好ましくは１０％以下であればよく、そのためには、窒素のごとき不活性気体をホッパーやシリンダーに流して酸素濃度を低減させる方法をとればよい。
【００２６】
マスタペレット中のポリビニルピロリドンの混練濃度は１０〜５０重量％とするの好ましい。１０重量％未満ではマスタペレットの本来の効果が奏し難く生産性が劣る。５０重量％を超えると安定して混練することが困難となる。
【００２７】
このようにして得られたマスタペレットは、次にポリビニルピロリドンが無添加のポリアミドペレットとチップブレンドされて濃度調整された後に、溶融紡糸に供給される。
【００２８】
本発明の吸湿性ポリアミド繊維は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤をポリアミド１００ｇに対して、０．０１〜０．２ｇ含有する。好ましくは０．０２〜０．１ｇである。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が０．０１ｇ未満では、溶融紡糸時におけるポリビニルピロリドンの熱分解を充分抑制することができず糸切れが発生する。また、０．２ｇ以上としても、効果はそれ以上は改善されず、経済的観点から好ましくない。
【００２９】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有せしめる方法としては、ポリアミドペレットへヒンダードフェノール系酸化防止剤をブレンドし溶融する方法、溶融状態のポリアミドへヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加し混練する方法、重合前あるいは重合中の段階で原料あるいは反応系へヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加する方法などが挙げられるが、両者が均一に混ざればいかなる方法でも良い。
【００３０】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、１，３，５−トリメチル−２，４，６トリス（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシベンジル）ベンゼン、またはＮ，Ｎ’−ヘキサメチレンビス（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド）、またはオクタデシル−３−（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）プロピオネート、または３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステルなどが挙げられるが、吸湿性ポリアミド繊維の白度、光沢感の点から、１，３，５−トリメチル−２，４，６トリス（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシベンジル）ベンゼン、またはＮ，Ｎ’−ヘキサメチレンビス（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド）を用いることが好ましい。
【００３１】
本発明の吸湿性ポリアミド繊維は、マグネシウム化合物をポリアミド１００ｇに対して、０．２〜５ミリモル含有する。好ましくは０．５〜２ミリモルである。このマグネシウム化合物は陽イオン状態あるいは塩として存在する。マグネシウム化合物の含有量が０．２ミリモル未満では、溶融紡糸時におけるモノマー、オリゴマーの再生を充分抑制することができず、口金表面汚れや糸切れが発生する。また、５ミリモル以上としても、効果はそれ以上は改善されず、経済的観点から好ましくない。
【００３２】
マグネシウム化合物を含有せしめる方法としては、ポリアミドペレットへマグネシウム化合物をブレンドし溶融する方法、溶融状態のポリアミドへマグネシウム化合物を添加し混練する方法、重合前あるいは重合中の段階で原料あるいは反応系へマグネシウム化合物を添加する方法などが挙げられるが、両者が均一に混ざればいかなる方法でも良い。
【００３３】
マグネシウム化合物としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、およびこれらの混合物などが挙げられるが、酸化マグネシウムまたは水酸化マグネシウムを用いることが好ましい。
【００３４】
本発明の吸湿性ポリアミド繊維には、本発明の効果を損なわない範囲において、ポリドデカノアミド、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンアゼラミド、ポリヘキサメチレンセバカミド、ポリヘキサメチレンドデカノアミド、ポリメタキシリレンアジパミド、ポリヘキサメチレンテレフタラミド、ポリヘキサメチレンイソフタラミド等が含有されていても良い。
【００３５】
本発明の吸湿性ポリアミド繊維には、本発明の効果を損なわない範囲において種々の添加剤を含んでも良い。この添加剤を例示すれば、マンガン化合物などの安定剤、酸化チタン（ＴｉＯ２）などの着色剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、導電性付与剤、繊維状強化剤などである。
【００３６】
本発明の吸湿性ポリアミド繊維は、窒素雰囲気下で２７０℃で１５分間溶融した後の重合度低下分が、９８％硫酸相対粘度（ηｒ）として好ましく０．１５以下である。かかる範囲とすることにより、ポリビニルピロリドンの熱分解を抑制し、糸切れが更に抑制され、優れた製糸操業性が実現できる。
【００３７】
本発明の吸湿性ポリアミド繊維は、熱水抽出法により検出される低重合物（モノマー、オリゴマー）量が好ましく１．８重量％以下である。かかる範囲とすることにより、特に溶融紡糸時のモノマー、オリゴマー等の低重合物発生を低減し溶融紡糸時の口金表面汚れをより良好に抑制し、糸切れが更に抑制され、優れた製糸操業性が実現できる。
【００３８】
本発明の吸湿性ポリアミド繊維は、通常の方法により溶融紡糸されマルチフィラメントとする。この際、紡糸した後に一旦巻き取ることなく引き続き延伸する直接紡糸延伸法、紡糸速度を４０００ｍ／分以上のように高速として実質的に延伸工程を省略する高速紡糸法、あるいは、それらを組合せた高速直接紡糸延伸法が好ましく用いられる。
【００３９】
以上のように製糸して得られた吸湿性ポリアミド繊維は、通常の方法で後加工や製編織され、縫製されて、各種衣料用製品とされる。なかでも、直接肌に着用されるインナーウェア（ランジェリー、ファンデーション等）や靴下（ストッキング、パンティストッキング、タイツあるいはソックス等）、あるいは、発汗し易い状態で着用されるスポーツウェア（ウィンドブレーカー、テニスウェア、スキーウェア、トレーニングウェア等）として好適である。
【００４０】
これら衣料用製品において吸湿効果を発揮するためには、本発明の吸湿性ポリアミド繊維を３０重量％以上用いることが好ましい。
【００４１】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。物性の測定方法は次の通りである。
【００４２】
Ａ．標準吸湿率、最高吸湿率、吸湿率差
（１）試料繊維から２７ゲージ筒編地を作製する。
【００４３】
（２）作製した筒編地を精練して油剤を除去した後、その約１ｇを重量既知の秤量瓶に入れ、秤量瓶の蓋を開放した状態で、乾燥機中で４０℃、１０Ｔｏｒｒ以下で３０分間予備乾燥する。
【００４４】
（３）予備乾燥後、２０℃、６５％ＲＨに設定された恒温恒湿槽中に秤量瓶の蓋を開放した状態で入れ２４時間調湿する。
【００４５】
（４）調湿後、秤量瓶に蓋をした後、すぐに筒編地の入った秤量瓶の総重量を測定し、そこから秤量瓶の重量を差し引き筒編地の重量（Ｗ６５％）を算出する。
【００４６】
（５）重量算出後、３０℃、９０％ＲＨに設定された恒温恒湿槽中に秤量瓶の蓋を開放した状態で入れ２４時間調湿する。
【００４７】
（６）調湿後、秤量瓶に蓋をした後、すぐに筒編地の入った秤量瓶の総重量を測定し、そこから秤量瓶の重量を差し引き筒編地の重量（Ｗ９０％）を算出する。
【００４８】
（７）重量算出後、秤量瓶の蓋を開放した状態で、乾燥機中で８０℃、１０Ｔｏｒｒ以下で１時間乾燥する。
【００４９】
（８）乾燥後、秤量瓶に蓋をした後、すぐに筒編地の入った秤量瓶の総重量を測定し、そこから秤量瓶の重量を差し引き筒編地の重量（Ｗ）を算出する。
【００５０】
（９）上記Ｗ６５％、Ｗ９０％、Ｗから下式により算出する。
標準吸湿率（ＭＲ６５％）＝（Ｗ６５％−Ｗ）／Ｗ×１００（重量％）
最高吸湿率（ＭＲ９０％）＝（Ｗ９０％−Ｗ）／Ｗ×１００（重量％）
吸湿率差（ΔＭＲ）＝ＭＲ９０％−ＭＲ６５％（重量％）。
【００５１】
Ｂ．重合度（９８％硫酸相対粘度（ηｒ））低下分
（１）試料を秤量し、９８重量％濃硫酸に試料濃度（Ｃ）が約１ｇ／１００ｍｌとなるように溶解する。
【００５２】
（２）（１）項の溶液をオストワルド粘度計にて２５℃での落下秒数（Ｔ１）を測定する。
【００５３】
（３）試料を溶解していない９８重量％濃硫酸の２５℃での落下秒数（Ｔ２）を（２）項と同様に測定する。
【００５４】
（４）試料の９８％硫酸相対粘度（ηｒ）を下式によりを算出する。
（ηｒ）＝（Ｔ１／Ｔ２）＋｛１．８９１×（１．０００−Ｃ）｝。
【００５５】
（５）次いで、同試料約５ｇを窒素雰囲気中で２７０℃、１５分間溶融させる処理を行った後、試料を窒素雰囲気中に取り出し、室温まで冷却する。
【００５６】
（６）取り出した試料について、前記（１）〜（４）の操作を行い、溶融処理後の硫酸相対粘度（ηｒ’）を求める。
【００５７】
（７）重合度低下分は、溶融前の（ηｒ）から溶融後の（ηｒ’）を差し引いた値として求める。
（重合度低下分）＝（ηｒ）−（ηｒ’）。
【００５８】
Ｃ．低重合物（モノマー、オリゴマー）量
（１）試料を粉砕した後、１インチあたり３５メッシュと１１５メッシュのフルイにかけ、３５メッシュを通過し、１１５メッシュに留まる粉末を分取する。
【００５９】
（２）（１）項で得られた粉末を水分率が０．０３重量％以下となるまで乾燥後秤量し、その重量をＷ１とする。
【００６０】
（３）（２）項で秤量した粉末を粉末重量に対して２００倍以上の重量の沸騰水で４時間抽出する。
【００６１】
（４）（３）項で得られた粉末を水洗し、ついで再び水分率が０．０３重量％以下となるまで乾燥後秤量し、その重量をＷ２とする。
【００６２】
（５）上記Ｗ１、Ｗ２から下式により算出する。
低重合物量＝（Ｗ１−Ｗ２）／Ｗ１×１００（重量％）。
【００６３】
参考例１
ポリビニルピロリドンとして、イソプロピルアルコールを溶媒として通常の方法で合成されたＫ値が３０のポリビニルピロリドン（ＢＡＳＦ社製”ルビテックＫ３０スペシャルグレード”）を用いた。このポリビニルピロリドンをエクストルーダー（φ４０ｍｍ、２条、２軸）を用いて、ガット状に押し出し、冷却後にペレタイズすることで、ポリビニルピロリドン濃度２０重量％のマスタペレットとした。この際、ホッパー、シリンダーに窒素を流すことで、酸素濃度を８％以下とした。試験管に上記マスタペレットを約１０ｇとり、窒素雰囲気中で２７０℃、１５分間溶融させる処理を行った。溶融後のポリマーが発泡していることを確認した。
【００６４】
参考例２
試験管に参考例１と同じマスタペレットを約１０ｇ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤として１，３，５−トリメチル−２，４，６トリス（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシベンジル）ベンゼン（チバガイギー社製”ＩＲＧＡＮＯＸ１３３０”）を０．０１ｇとり、窒素雰囲気中で２７０℃、１５分間溶融させる処理を行った。溶融後のポリマーの発泡が、参考例１と比較して大幅に抑制されていることを確認した。
【００６５】
参考例３
参考例１、２で用いたマスタペレットのかわりに、常法で得られたポリアミド６ペレットを試験管に約１０ｇとり、窒素雰囲気中で２７０℃、１５分間溶融させる処理を行った。参考例１とは異なり、溶融後のポリマーの発泡はほとんどなかった。
【００６６】
参考例１〜３の結果から明らかなようにヒンダードフェノール系酸化防止剤はポリビニルピロリドンの熱分解を大幅に抑制できることが確認できた。
【００６７】
実施例１〜５、比較例２、３、７
ポリビニルピロリドンとして、イソプロピルアルコールを溶媒として通常の方法で合成されたＫ値が３０のポリビニルピロリドン（ＢＡＳＦ社製”ルビテックＫ３０スペシャルグレード”）を用いた。このポリビニルピロリドンをエクストルーダー（φ４０ｍｍ、２条、２軸）を用いて、ガット状に押し出し、冷却後にペレタイズすることで、ポリビニルピロリドン濃度２０重量％のマスタペレットとした。この際、ホッパー、シリンダーに窒素を流すことで、酸素濃度を８％以下とした。
【００６８】
回転式真空乾燥機中でポリアミド６ペレット、上記ポリビニルピロリドン２０重量％マスタペレット、マグネシウム化合物として酸化マグネシウム（協和化学社製”酸化マグネシウムＥＬ”）、ヒンダードフェノール系酸化防止剤として１，３，５−トリメチル−２，４，６トリス（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシベンジル）ベンゼン（チバガイギー社製”ＩＲＧＡＮＯＸ１３３０”）を加えてブレンドしながら通常の方法で乾燥した。ポリアミド１００ｇに対するポリビニルピロリドン、酸化マグネシウム、および１，３，５−トリメチル−２，４，６トリス（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシベンジル）ベンゼンの含有量は表１に示す通りである。
【００６９】
これらを２７０℃で溶融吐出した後、通常の方法で冷却し、油分付着量が１重量％となるように給油し、４２００ｍ／ｍｉｎで引取り、引続き１．２５倍で延伸し、５０００ｍ／ｍｉｎで巻上げ、４４デシテックス１３フィラメントの繊維糸条を製造した。紡糸開始から口金汚れにより糸切れが発生するまでの時間と、溶融紡糸により得られた繊維糸条の標準吸湿率、最高吸湿率、吸湿率差、および繊維糸条中に含有された低重合物量、これら繊維糸条の前記重合度低下分を測定した。結果を表１に示す。
【００７０】
実施例６
マグネシウム化合物として水酸化マグネシウム（協和化学社製”キョウーワスイマグＦ”）とする以外は実施例１と同様に製糸した。紡糸開始から口金汚れにより糸切れが発生するまでの時間と、溶融紡糸により得られた繊維糸条の標準吸湿率、最高吸湿率、吸湿率差、および繊維糸条中に含有された低重合物量、これら繊維糸条の前記重合度低下分を測定した。結果を表１に示す。
【００７１】
実施例７
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてＮ，Ｎ’−ヘキサメチレンビス（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド）とする以外は実施例１と同様に製糸した。紡糸開始から口金汚れにより糸切れが発生するまでの時間と、溶融紡糸により得られた繊維糸条の標準吸湿率、最高吸湿率、吸湿率差、および繊維糸条中に含有された低重合物量、これら繊維糸条の前記重合度低下分を測定した。結果を表１に示す。
【００７２】
比較例１
ポリビニルピロリドン２０重量％マスタペレットを添加しない以外は実施例１と同様に製糸した。紡糸開始から口金汚れにより糸切れが発生するまでの時間と、溶融紡糸により得られた繊維糸条の標準吸湿率、最高吸湿率、吸湿率差、および繊維糸条中に含有された低重合物量、これら繊維糸条の前記重合度低下分を測定した。結果を表１に示す。
【００７３】
比較例４
マグネシウム化合物、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加しない以外は実施例１と同様に製糸した。紡糸開始から口金汚れにより糸切れが発生するまでの時間と、溶融紡糸により得られた繊維糸条の標準吸湿率、最高吸湿率、吸湿率差、および繊維糸条中に含有された低重合物量、これら繊維糸条の前記重合度低下分を測定した。結果を表１に示す。
【００７４】
比較例５
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加しない以外は実施例１と同様に製糸した。紡糸開始から口金汚れにより糸切れが発生するまでの時間と、溶融紡糸により得られた繊維糸条の標準吸湿率、最高吸湿率、吸湿率差、および繊維糸条中に含有された低重合物量、これら繊維糸条の前記重合度低下分を測定した。結果を表１に示す。
【００７５】
比較例６
マグネシウム化合物を添加しない以外は実施例１と同様に製糸した。紡糸開始から口金汚れにより糸切れが発生するまでの時間と、溶融紡糸により得られた繊維糸条の標準吸湿率、最高吸湿率、吸湿率差、および繊維糸条中に含有された低重合物量、これら繊維糸条の前記重合度低下分を測定した。結果を表１に示す。
【００７６】
【表１】
表１の結果から明らかなように、本発明の吸湿性ポリアミド繊維は、最高吸湿率が高いと共に、吸湿率差も大きく吸湿性に優れていることが判る。また、再溶融後においてもモノマー、オリゴマーの生成、ポリビニルピロリドンの分解による重合度低下が抑制され、従来の吸湿性ポリアミド繊維と比較して糸切れまでの時間が長いという極めて顕著な効果を奏することが判る。
【００７８】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリビニルピロリドンを含有した吸湿性ポリアミド繊維を経済的に生産するために、溶融紡糸時のポリビニルピロリドンの熱分解を抑制し、かつ、モノマー、オリゴマー等の低重合物の生成をし、紡糸時の口金表面汚れを抑制することで紡糸操業性を大幅に改善できる吸湿性ポリアミド繊維の溶融紡糸方法を提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a hygroscopic polyamide fiber containing polyvinylpyrrolidone, and in particular, suppresses the thermal decomposition of polyvinylpyrrolidone during melt spinning, and suppresses surface contamination on a die, thereby greatly improving spinning operability. The present invention relates to a method for melt-spinning conductive polyamide fibers.
[0002]
[Prior art]
Natural fibers typified by cotton, wool, and the like are preferred to have good texture and good comfort such as no feeling of discomfort. The main factor in this comfortable wearing feeling is that the natural fibers have a moderate hygroscopicity. However, natural fibers lack aesthetics such as suppleness, drape property, and glossiness, and are also insufficient in a smooth surface touch, a cool feeling when worn, and the like. In addition, it has insufficient wear resistance and strength, and is not suitable for sports use.
[0003]
In contrast, polyamide fibers have excellent properties such as strength, flexibility, drapability, glossiness, coloring, color fastness, abrasion resistance, and softness. For this reason, it has been favorably used for clothing textiles such as innerwear, sportswear, pantyhose and the like.
[0004]
Although the equilibrium moisture content (hygroscopicity under standard conditions) of polyamide fibers is higher than that of polyester fibers, the hygroscopicity is inferior to that of natural fibers, and the feeling of comfort when worn is still insufficient. Therefore, various attempts to improve the moisture absorption properties of polyamide fibers have been studied, and as one of them, the addition of polyvinylpyrrolidone, which is a hygroscopic polymer, has been proposed.
[0005]
For example, Patent Document 1 proposes a polyvinylpyrrolidone-containing polyamide composition having excellent thermal stability and little discoloration by allowing hydrazine to be present in a polyvinylpyrrolidone-containing polyamide during a polycondensation reaction. Since the oxidation of the polyamide during the reaction is suppressed, the discoloration of the composition is improved, but polyvinylpyrrolidone is easily thermally decomposed at the time of melt spinning, and a low polymer (monomer or oligomer) is generated, and the surface of the spinneret is formed. Adhesion and stagnation will result in stains on the surface of the die, making it impossible to stably melt spin.
[0006]
Further, in Patent Document 2, by adding a specified amount of polyvinylpyrrolidone to a polyamide in which the content of vinylpyrrolidone, the K value, the catalyst for polymerization of vinylpyrrolidone, and the like are regulated, the quality of the hygroscopic polyamide fiber is improved and stable. In this method, the yellowing of the hygroscopic polyamide fiber is improved and the quality is improved. However, as in Patent Document 1, polyvinylpyrrolidone is thermally decomposed during melt spinning. In addition, low-polymerized products (monomers and oligomers) are generated and adhere to and stay on the surface of the spinneret, resulting in a stain on the surface of the spinneret.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-8-113688 (paragraphs [0017] to [0019])
[Patent Document 2]
JP-A-9-188917 (paragraphs [0016] to [0027])
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, in the present invention, in order to economically produce a hygroscopic polyamide fiber containing polyvinylpyrrolidone, thermal decomposition of polyvinylpyrrolidone during melt spinning is suppressed, and low-polymerized products such as monomers and oligomers are produced. It is another object of the present invention to provide a method of melt-spinning a hygroscopic polyamide fiber, which can significantly improve spinning operability by suppressing surface contamination of a spinneret during spinning.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention mainly has the following configuration.
[0010]
That is,
(1) A hygroscopic polyamide fiber obtained by containing 1 to 15 g of polyvinylpyrrolidone with respect to 100 g of polyamide, and 0.01 to 0.2 g of a hindered phenol-based antioxidant and magnesium with respect to 100 g of polyamide. A hygroscopic polyamide fiber obtained by containing a compound in an amount of 0.2 to 5 mmol.
[0011]
(2) The hygroscopic polyamide fiber according to the above (1), wherein the degree of polymerization decrease after melting at 270 ° C. for 15 minutes in a nitrogen atmosphere is 0.15 or less as 98% sulfuric acid relative viscosity (ηr).
[0012]
(3) The hygroscopic polyamide fiber according to the above (1), wherein the amount of the low polymer (monomer, oligomer) detected by the hot water extraction method is 1.8% by weight or less.
[0013]
(4) Before, during, or after polymerization of the polyamide, 1 to 15 g of polyvinylpyrrolidone, 0.01 to 0.2 g of a hindered phenol-based antioxidant, and magnesium compound per 100 g of polyamide, Is added so as to be in the range of 0.2 to 5 mmol.
It is.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0015]
The polyamide referred to in the present invention is a high molecular weight substance in which a so-called hydrocarbon group is linked to the main chain via an amide bond, and the kind thereof is not particularly limited. However, it is particularly effective for polyamide mainly composed of ε-caprolactam, in which low polymers such as monomers and oligomers are easily formed during melt spinning. The term “mainly” used herein means that the content of ε-caprolactam unit is 80 mol% or more, and more preferably 90 mol% or more. The other components are not particularly limited, but include, for example, polydodecanoamide, polyhexamethylene adipamide, polyhexamethylene azelamide, polyhexamethylene sebacamide, polyhexamethylene dodecanoamide, polymethaxylylene azi Units such as aminocarboxylic acid, dicarboxylic acid, and diamine, which are monomers constituting pamide, polyhexamethylene terephthalamide, polyhexamethylene isophthalamide, and the like, are included.
[0016]
The polyamide referred to in the present invention can be polymerized in a conventional manner, for example, by heating a mixture of ε-caprolactam and a small amount of water in a reactor under atmospheric pressure at 240 to 270 ° C. for 10 to 15 hours. Alternatively, after the initial polymerization under pressure conditions, liquid phase polymerization is further performed by a polymerization reaction under normal pressure, and the obtained polyamide is discharged from the reactor by a conventional method, cooled, pelletized, extracted, and dried. And the like. Also, if necessary, acetic acid, propionic acid, valeric acid, caproic acid, enanthic acid may be added to the polyamide raw material or polyamide before, during or after polymerization for adjustment of the amount of amino end groups, the amount of carboxyl end groups, and the polymerization rate. , Aliphatic monocarboxylic acids such as tridecanoic acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, lauric acid, and linoleic acid, alicyclic monocarboxylic acids such as cyclohexanecarboxylic acid, benzoic acid, and aromatic monocarboxylic acids such as phenylacetic acid Carboxylic acids and acid anhydrides which react with amino groups like these monocarboxylic acids, dicarboxylic acids such as terephthalic acid, isophthalic acid, adipic acid, sebacic acid, butylamine, pentylamine, hexylamine, heptylamine, octyl Aliphatic monoamines such as amines, cyclohexylamine Alicyclic monoamines such as, aromatic monoamines such as benzylamine, diamines, such as hexamethylenediamine and the like alone or a plurality additives may be those allowed to uptake the reaction addition or the polyamide backbone polymer end.
[0017]
If the degree of polymerization of the polyamide obtained by the polymerization is too low, the initial heating temperature during the polymerization may be increased, and if the degree of polymerization of the polyamide is too high, the initial heating temperature during the polymerization may be decreased. Thus, the degree of polymerization of the polyamide can be controlled mainly by the polymerization temperature.
[0018]
The polymerized polyamide is brought into contact with hot water at about 90 to 120 ° C. to extract a low polymer (monomer or oligomer). The amount of the low polymer contained in the polyamide after the extraction operation is usually 1.0 to 1.5% by weight as a hot water-soluble component after pulverization of the polymer. The polyamide after the extraction operation is dried to contain about 10% of water. Examples of the method for drying the polyamide include a method in which the polyamide is heated in a batch mode under a reduced pressure of 1.3 kPa or less, and a method in which the polyamide is continuously contacted with heated nitrogen. The latter is advantageous for mass production, and the latter is advantageous for small-quantity multi-product production. Usually, drying is performed at a temperature of 100 to 120 ° C., which is lower than the melting point of the polyamide, for about 10 to 30 hours, until the water content becomes about 0.1% or less.
[0019]
When the degree of polymerization is not sufficiently high in view of molding such as melt spinning, the polyamide may be further subjected to solid phase polymerization to increase the degree of polymerization to a necessary degree.
[0020]
The solid-phase polymerization can be performed also as a drying operation if the temperature at the time of drying performed after the above-mentioned extraction operation is about 120 to 170 ° C. at which the polymerization reaction proceeds, and is efficient and economical. When it is desired to increase the degree of polymerization due to solid phase polymerization, the temperature may be increased or the operation time may be increased. Conversely, when it is desired to suppress an increase in the degree of polymerization in solid phase polymerization, the temperature may be lowered or the operation time may be shortened in a range where the drying operation is sufficiently performed.
[0021]
The polymerization degree of the polyamide in the present invention may be appropriately selected, but is preferably in the range of 2.1 to 3.6 as a 98% sulfuric acid relative viscosity (ηr), more preferably 2.5 to 3.4. Range.
[0022]
The hygroscopic polyamide fiber of the present invention contains 1 to 15 g of polyvinylpyrrolidone per 100 g of polyamide. Preferably it is 2-7 g. If the content of polyvinylpyrrolidone is less than 1 g, it is not possible to impart sufficient hygroscopicity to the polyamito fiber. If the amount is 15 g or more, polyvinylpyrrolidone is decomposed at the time of melt spinning, which is not preferable from the viewpoint of melt spinning stability.
[0023]
Polyvinylpyrrolidone is formed by addition polymerization of vinylpyrrolidone, which is a monomer, and preferably uses N-vinylpyrrolidone as a monomer and is produced by free radical polymerization in an isopropanol solution. In addition, the polymerization degree of polyvinylpyrrolidone is preferably in the range of 20 to 70 as the K value from the viewpoint of melt spinning stability of the hygroscopic polyamide fiber. More preferably, it is in the range of 20 to 60. The K value here is a so-called Fickenture K value obtained by a capillary viscometer using the relative viscosity of an aqueous solution of polyvinylpyrrolidone. This value correlates with the molecular weight of polyvinylpyrrolidone and has conventionally been used to measure the molecular weight of polyvinylpyrrolidone.
[0024]
Polyvinylpyrrolidone may be incorporated into the polyamide pellets by blending polyvinylpyrrolidone and melting, adding polyvinylpyrrolidone to the polyamide in a molten state and kneading it, or adding polyvinylpyrrolidone to the raw material or the reaction system before or during polymerization. Is added, but it is preferable to take a means to strengthen the entanglement of the molecular chain of the polyvinyl pyrrolidone and the polyamide, for example, kneading polyvinyl pyrrolidone into the polyamide by an extruder, a method of forming a master pellet, It is preferable because the entanglement between the polyvinylpyrrolidone and the polyamide molecular chain can be strengthened.
[0025]
The kneading is preferably performed by a kneading method under a low oxygen concentration of 15% or less in order to reduce yarn breakage during melt spinning. On the other hand, when using master pellets kneaded in an environment with a high oxygen concentration equal to or higher than the atmospheric oxygen concentration (about 20%), yarn breakage occurs frequently during melt spinning and stable. Melt spinning becomes difficult. The level under the low oxygen concentration may be, for example, 15% or less, preferably 10% or less. For this purpose, a method of reducing the oxygen concentration by flowing an inert gas such as nitrogen through a hopper or a cylinder is adopted. Good.
[0026]
The kneading concentration of polyvinylpyrrolidone in the master pellet is preferably 10 to 50% by weight. When the content is less than 10% by weight, the original effect of the master pellet is hardly exhibited, and the productivity is poor. If it exceeds 50% by weight, it becomes difficult to stably knead.
[0027]
The master pellet thus obtained is then supplied to melt spinning after the concentration is adjusted by chip-blending with a polyamide pellet without polyvinyl pyrrolidone.
[0028]
The hygroscopic polyamide fiber of the present invention contains 0.01 to 0.2 g of the hindered phenolic antioxidant based on 100 g of the polyamide. Preferably it is 0.02-0.1 g. If the content of the hindered phenolic antioxidant is less than 0.01 g, thermal decomposition of polyvinylpyrrolidone during melt spinning cannot be sufficiently suppressed, and thread breakage will occur. Further, even if the content is 0.2 g or more, the effect is not improved any more, which is not preferable from an economic viewpoint.
[0029]
As a method for incorporating a hindered phenolic antioxidant, a method of blending and melting a hindered phenolic antioxidant to polyamide pellets, a method of adding a hindered phenolic antioxidant to a molten polyamide and kneading the mixture, Examples include a method of adding a hindered phenolic antioxidant to the raw material or the reaction system before or during the polymerization, but any method may be used as long as both are uniformly mixed.
[0030]
Examples of the hindered phenol-based antioxidant include 1,3,5-trimethyl-2,4,6 tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene or N, N′-hexamethylene. Bis (3,5-di-t-butyl-4-hydroxy-hydrocinnamamide) or octadecyl-3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate or 3,5- Examples thereof include di-t-butyl-4-hydroxy-benzylphosphonate-diethyl ester, and from the viewpoint of whiteness and glossiness of the hygroscopic polyamide fiber, 1,3,5-trimethyl-2,4,6. Tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene or N, N′-hexamethylenebis (3,5-di-t-butyl-4-hydroxy-hydrocin) It is preferable to use Mamido).
[0031]
The hygroscopic polyamide fiber of the present invention contains a magnesium compound in an amount of 0.2 to 5 mmol per 100 g of polyamide. Preferably it is 0.5 to 2 mmol. The magnesium compound exists in a cationic state or as a salt. When the content of the magnesium compound is less than 0.2 mmol, the regeneration of monomers and oligomers at the time of melt spinning cannot be sufficiently suppressed, and stains on the surface of the die and yarn breakage occur. Further, even when the amount is 5 mmol or more, the effect is not further improved, which is not preferable from an economic viewpoint.
[0032]
Examples of the method of incorporating the magnesium compound include a method of blending and melting the magnesium compound into polyamide pellets, a method of adding and kneading the magnesium compound to the polyamide in a molten state, a method of mixing the magnesium compound into the raw material or the reaction system before or during the polymerization. May be added, but any method may be used as long as the two are uniformly mixed.
[0033]
Examples of the magnesium compound include magnesium oxide, magnesium hydroxide, magnesium carbonate, and a mixture thereof, and it is preferable to use magnesium oxide or magnesium hydroxide.
[0034]
The hygroscopic polyamide fiber of the present invention includes polydodecanamide, polyhexamethylene adipamide, polyhexamethylene azamide, polyhexamethylene sebacamide, and polyhexamethylene dodecano as long as the effects of the present invention are not impaired. Amide, polymethaxylylene adipamide, polyhexamethylene terephthalamide, polyhexamethylene isophthalamide and the like may be contained.
[0035]
The hygroscopic polyamide fiber of the present invention may contain various additives as long as the effects of the present invention are not impaired. Examples of the additive include a stabilizer such as a manganese compound, a coloring agent such as titanium oxide (TiO2), a plasticizer, a lubricant, a flame retardant, a conductivity imparting agent, and a fibrous reinforcing agent.
[0036]
The degree of polymerization of the hygroscopic polyamide fiber of the present invention after melting at 270 ° C. for 15 minutes in a nitrogen atmosphere is preferably not more than 0.15 as 98% sulfuric acid relative viscosity (ηr). By setting the content in such a range, the thermal decomposition of polyvinylpyrrolidone is suppressed, the breakage of the yarn is further suppressed, and excellent yarn-making operability can be realized.
[0037]
The hygroscopic polyamide fiber of the present invention preferably has a low polymer (monomer, oligomer) content of 1.8% by weight or less as detected by hot water extraction. By setting the content in such a range, the generation of low-polymerized substances such as monomers and oligomers during melt spinning is reduced, the surface contamination of the spinneret at the time of melt spinning is more preferably suppressed, yarn breakage is further suppressed, and excellent spinning operability is achieved. Can be realized.
[0038]
The hygroscopic polyamide fiber of the present invention is melt-spun into a multifilament by an ordinary method. At this time, a direct spinning drawing method in which the film is spun and then continuously drawn without being wound up, a high-speed spinning method in which the spinning speed is set to a high speed such as 4000 m / min or more and the drawing step is substantially omitted, or a high-speed spinning method combining them Direct spin drawing is preferably used.
[0039]
The moisture-absorbing polyamide fiber obtained by spinning as described above is post-processed, knitted and woven and sewn by a usual method to obtain various clothing products. Among them, innerwear (lingerie, foundation, etc.) and socks (stockings, pantyhose, tights or socks, etc.) worn directly on the skin, or sportswear (windbreakers, tennis wear, Ski wear, training wear, etc.).
[0040]
In order to exhibit a moisture absorbing effect in these clothing products, it is preferable to use the moisture absorbing polyamide fiber of the present invention in an amount of 30% by weight or more.
[0041]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. The measuring method of the physical properties is as follows.
[0042]
A. Standard moisture absorption rate, maximum moisture absorption rate, difference in moisture absorption rate
(1) A 27 gauge tubular knitted fabric is prepared from the sample fibers.
[0043]
(2) After scouring the produced tubular knitted fabric to remove the oil agent, about 1 g thereof is put into a weighing bottle having a known weight, and with the lid of the weighing bottle opened, at 40 ° C. in a dryer at 10 Torr or less. Pre-dry for 30 minutes.
[0044]
(3) After preliminary drying, put the weighing bottle in a thermo-hygrostat set at 20 ° C. and 65% RH with the lid open, and adjust the humidity for 24 hours.
[0045]
(4) After humidity control, the weighing bottle is covered, and immediately, the total weight of the weighing bottle containing the tubular knitted fabric is measured, and the weight of the weighing bottle is subtracted therefrom to obtain the weight (W65%) of the tubular knitted fabric. calculate.
[0046]
(5) After calculating the weight, put the lid of the weighing bottle in a thermo-hygrostat set at 30 ° C. and 90% RH with the lid open, and adjust the humidity for 24 hours.
[0047]
(6) After the humidity control, the weighing bottle is covered, and immediately, the total weight of the weighing bottle containing the tubular knitted fabric is measured, and the weight of the weighing bottle is subtracted therefrom to obtain the weight of the tubular knitted fabric (W90%). calculate.
[0048]
(7) After calculating the weight, the weighing bottle is dried at 80 ° C. and 10 Torr or less for 1 hour in a drier with the lid open.
[0049]
(8) After drying, the weighing bottle is covered, and immediately, the total weight of the weighing bottle containing the tubular knitted fabric is measured, and the weight of the weighing bottle is subtracted therefrom to calculate the weight (W) of the tubular knitted fabric. .
[0050]
(9) It is calculated from the above W65%, W90% and W by the following equation.
Standard moisture absorption (MR 65%) = (W65% -W) / W × 100 (% by weight)
Maximum moisture absorption (MR90%) = (W90% −W) / W × 100 (% by weight)
Moisture absorption difference (ΔMR) = MR90%-MR65% (% by weight).
[0051]
B. Polymerization degree (98% sulfuric acid relative viscosity (ηr)) decrease
(1) A sample is weighed and dissolved in 98% by weight concentrated sulfuric acid so that the sample concentration (C) becomes about 1 g / 100 ml.
[0052]
(2) The solution of (1) is dropped at 25 ° C. using an Ostwald viscometer at a temperature of 25 ° C. (T1).
[0053]
(3) The falling seconds (T2) of the 98% by weight concentrated sulfuric acid in which the sample is not dissolved at 25 ° C. is measured in the same manner as in (2).
[0054]
(4) The relative viscosity (ηr) of 98% sulfuric acid of the sample is calculated by the following equation.
(Ηr) = (T1 / T2) + {1.891 × (1.000−C)}.
[0055]
(5) Next, after subjecting about 5 g of the sample to a process of melting at 270 ° C. for 15 minutes in a nitrogen atmosphere, the sample is taken out in a nitrogen atmosphere and cooled to room temperature.
[0056]
(6) Perform the above operations (1) to (4) on the sample taken out to obtain the sulfuric acid relative viscosity (ηr ′) after the melting treatment.
[0057]
(7) The degree of polymerization decrease is determined as a value obtained by subtracting (ηr ′) after melting from (ηr) before melting.
(Determination of polymerization degree) = (ηr) − (ηr ′).
[0058]
C. Low polymer (monomer, oligomer) amount
(1) After crushing the sample, the sample is sieved through a sieve of 35 mesh and 115 mesh per inch, and the powder that passes through the 35 mesh and remains in the 115 mesh is collected.
[0059]
(2) The powder obtained in (1) is dried and weighed until the water content becomes 0.03% by weight or less, and the weight is defined as W1.
[0060]
(3) Extract the powder weighed in (2) with boiling water 200 times or more the weight of the powder for 4 hours.
[0061]
(4) The powder obtained in (3) is washed with water, dried again until the water content becomes 0.03% by weight or less, weighed, and its weight is defined as W2.
[0062]
(5) It is calculated from the above W1 and W2 by the following equation.
Low polymer amount = (W1-W2) / W1 × 100 (% by weight).
[0063]
Reference Example 1
As the polyvinylpyrrolidone, polyvinylpyrrolidone having a K value of 30 ("Rubitec K30 Special Grade" manufactured by BASF) synthesized by a usual method using isopropyl alcohol as a solvent was used. The polyvinylpyrrolidone was extruded in a gut shape using an extruder (φ40 mm, double-row, biaxial), cooled, and pelletized to obtain a master pellet having a polyvinylpyrrolidone concentration of 20% by weight. At this time, the oxygen concentration was reduced to 8% or less by flowing nitrogen through the hopper and the cylinder. Approximately 10 g of the master pellet was placed in a test tube and subjected to a process of melting at 270 ° C. for 15 minutes in a nitrogen atmosphere. It was confirmed that the polymer after melting was foaming.
[0064]
Reference Example 2
About 10 g of the same master pellet as in Reference Example 1 was placed in a test tube, and 1,3,5-trimethyl-2,4,6 tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxy) was used as a hindered phenolic antioxidant. Benzyl) benzene ("IRGANOX1330" manufactured by Ciba Geigy) was taken in an amount of 0.01 g, and subjected to a melting treatment at 270 ° C for 15 minutes in a nitrogen atmosphere. It was confirmed that foaming of the polymer after melting was significantly suppressed as compared with Reference Example 1.
[0065]
Reference Example 3
Instead of the master pellets used in Reference Examples 1 and 2, about 10 g of a polyamide 6 pellet obtained by a conventional method was placed in a test tube and melted at 270 ° C. for 15 minutes in a nitrogen atmosphere. Unlike Reference Example 1, there was almost no foaming of the polymer after melting.
[0066]
As is clear from the results of Reference Examples 1 to 3, it was confirmed that the hindered phenol-based antioxidant can significantly suppress the thermal decomposition of polyvinylpyrrolidone.
[0067]
Examples 1 to 5, Comparative Examples 2, 3, and 7
As the polyvinylpyrrolidone, polyvinylpyrrolidone having a K value of 30 ("Rubitec K30 Special Grade" manufactured by BASF) synthesized by a usual method using isopropyl alcohol as a solvent was used. The polyvinylpyrrolidone was extruded in a gut shape using an extruder (φ40 mm, double-row, biaxial), cooled, and pelletized to obtain a master pellet having a polyvinylpyrrolidone concentration of 20% by weight. At this time, the oxygen concentration was reduced to 8% or less by flowing nitrogen through the hopper and the cylinder.
[0068]
Polyamide 6 pellets, polyvinyl pyrrolidone 20% by weight master pellets, magnesium oxide as magnesium compound ("Magnesium oxide EL" manufactured by Kyowa Chemical Co., Ltd.), 1,3,5 as hindered phenolic antioxidant in a rotary vacuum dryer Trimethyl-2,4,6 tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene ("IRGANOX1330" manufactured by Ciba-Geigy) was added, and the mixture was dried by a usual method while blending. The contents of polyvinylpyrrolidone, magnesium oxide, and 1,3,5-trimethyl-2,4,6 tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene relative to 100 g of polyamide are shown in Table 1. It is.
[0069]
After these were melted and discharged at 270 ° C., they were cooled by a usual method, refueled so that the oil content was 1% by weight, taken up at 4200 m / min, stretched 1.25 times, and stretched at 5000 m / min. To produce 44 decitex 13 filament fiber yarns. The time from the start of spinning until the yarn breaks due to spinneret contamination, the standard moisture absorption rate, the maximum moisture absorption rate, the difference in moisture absorption rate of the fiber yarn obtained by melt spinning, and the amount of low polymer contained in the fiber yarn The amount of decrease in the degree of polymerization of these fiber yarns was measured. Table 1 shows the results.
[0070]
Example 6
The yarn was prepared in the same manner as in Example 1 except that magnesium hydroxide ("Kyowa Suimag F" manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) was used as the magnesium compound. The time from the start of spinning until the yarn breaks due to spinneret contamination, the standard moisture absorption rate, the maximum moisture absorption rate, the difference in moisture absorption rate of the fiber yarn obtained by melt spinning, and the amount of low polymer contained in the fiber yarn The amount of decrease in the degree of polymerization of these fiber yarns was measured. Table 1 shows the results.
[0071]
Example 7
The yarn was formed in the same manner as in Example 1 except that N, N'-hexamethylenebis (3,5-di-t-butyl-4-hydroxy-hydrocinnamide) was used as a hindered phenol-based antioxidant. The time from the start of spinning until the yarn breaks due to spinneret contamination, the standard moisture absorption rate, the maximum moisture absorption rate, the difference in moisture absorption rate of the fiber yarn obtained by melt spinning, and the amount of low polymer contained in the fiber yarn The amount of decrease in the degree of polymerization of these fiber yarns was measured. Table 1 shows the results.
[0072]
Comparative Example 1
The yarn was prepared in the same manner as in Example 1 except that the polyvinyl pyrrolidone 20% by weight master pellet was not added. The time from the start of spinning until the yarn breaks due to spinneret contamination, the standard moisture absorption rate, the maximum moisture absorption rate, the difference in moisture absorption rate of the fiber yarn obtained by melt spinning, and the amount of low polymer contained in the fiber yarn The amount of decrease in the degree of polymerization of these fiber yarns was measured. Table 1 shows the results.
[0073]
Comparative Example 4
The yarn was prepared in the same manner as in Example 1 except that the magnesium compound and the hindered phenol-based antioxidant were not added. The time from the start of spinning until the yarn breaks due to spinneret contamination, the standard moisture absorption rate, the maximum moisture absorption rate, the difference in moisture absorption rate of the fiber yarn obtained by melt spinning, and the amount of low polymer contained in the fiber yarn The amount of decrease in the degree of polymerization of these fiber yarns was measured. Table 1 shows the results.
[0074]
Comparative Example 5
The yarn was prepared in the same manner as in Example 1 except that the hindered phenol-based antioxidant was not added. The time from the start of spinning until the yarn breaks due to spinneret contamination, the standard moisture absorption rate, the maximum moisture absorption rate, the difference in moisture absorption rate of the fiber yarn obtained by melt spinning, and the amount of low polymer contained in the fiber yarn The amount of decrease in the degree of polymerization of these fiber yarns was measured. Table 1 shows the results.
[0075]
Comparative Example 6
The yarn was prepared in the same manner as in Example 1 except that the magnesium compound was not added. The time from the start of spinning until the yarn breaks due to spinneret contamination, the standard moisture absorption rate, the maximum moisture absorption rate, the difference in moisture absorption rate of the fiber yarn obtained by melt spinning, and the amount of low polymer contained in the fiber yarn The amount of decrease in the degree of polymerization of these fiber yarns was measured. Table 1 shows the results.
[0076]
[Table 1]
As is clear from the results in Table 1, the hygroscopic polyamide fiber of the present invention has a high maximum moisture absorption, a large difference in moisture absorption, and excellent hygroscopicity. In addition, even after re-melting, the production of monomers and oligomers and the decrease in the degree of polymerization due to the decomposition of polyvinylpyrrolidone are suppressed, and a very remarkable effect that the time until thread breakage is longer than that of conventional hygroscopic polyamide fibers is exhibited. I understand.
[0078]
【The invention's effect】
According to the present invention, in order to economically produce a hygroscopic polyamide fiber containing polyvinylpyrrolidone, the thermal decomposition of polyvinylpyrrolidone during melt spinning is suppressed, and the production of low-polymerized products such as monomers and oligomers is suppressed. However, it is possible to provide a method for melt-spinning a moisture-absorbing polyamide fiber, which can significantly improve spinning operability by suppressing surface contamination of a spinneret during spinning.
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2003
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