JP2004222576A - Device for preventing bird from nesting - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力輸送用の高圧送電線鉄塔や電波用鉄塔等の建造物に配置し建造物に鳥が営巣するのを防止するための営巣防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市部では住宅が密集して樹木が少なくなり、カラス等の鳥が電力輸送用電線の支持用構造物である高圧送電線鉄塔に営巣する例が後を絶たない。高圧送電線鉄塔に営巣するだけであれば大きな問題はないが、上述したように都市部では樹木が少なくなって適当な巣材が不足しているため、金属製のハンガー等を利用して巣を作るカラスが多い。金属製のハンガー等は導電性であるため、これらの巣材が電力線に接触して相関短絡もしくは地絡事故といった電気故障を引き起こす要因となる。カラスは翼を広げると1m以上となる例も多く、巣から飛び立つ際に翼を広げたとき電力線に接触して上述した電気故障を引き起こすことがある。また、繁殖期に育成された飛翔力が未熟な幼鳥が巣立ちをする場合にも、電力線に接触して同様の電気故障を引き起こすこともある。
【0003】
上述した問題を解消するために従来より種々の対策が提案されている。
例えば、聴覚刺激によって追い払う装置が特開平5−211836号公報、特開平9−107865号公報等に開示されている。しかしながら、音響では一時的に飛び去って逃げても、音響を止めると再び飛来する。追放効果を高めるためには絶えず音響を発する必要があり、住宅が近接している地域においては騒音公害となる。また、鳥の飛来時のみ音響を発せさせるためには、鳥の飛来を検知するためのセンサーが必要となり、装置が複雑かつ高価なものとなるとともに、敏感なセンサー類を風雨に晒される環境で長期間に渡って使用するには不向きである。
【0004】
また、鳥の侵入を防止する柵、ワイヤー、針等を設置する対策が、例えば特許第2525082号公報、特許第2794399号公報、特開2000−316457号公報等に開示されている。しかしながら、これらの対策は鳥の侵入経路全面に渡って対策物を設置しなければ効果は低く、莫大な費用を要するとともに、保守点検時における作業性を損なう。
【0005】
更に、電気事故の起こりにくい安全な場所に営巣しやすいカゴ等の営巣誘導具を設置して、この設置された営巣誘導具に鳥を誘導する対策が、例えば特許第2676495号公報、特許第2520089号公報等に開示されている。しかしながら、営巣誘導器具を電気事故の起こりにくい安全な場所に設置しても、必ずしもそこに鳥が営巣するとは限らず、効果は少ない。
【0006】
また、鳥の天敵種或いは猛禽類の模型を設置して、追い払うことにより鳥が営巣するのを防止する対策の提案されている。(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)
【0007】
【特許文献1】
特開平10−174547号公報
【特許文献2】
実開昭54−155881号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
而して、鳥の天敵種或いは猛禽類の模型を設置する対策は、模型の設置場所、設置する方法によって追放効果が左右されるばかりでなく、動かない模型に対して鳥の方も時間の経過とともに慣れてしまい、追放効果が低下する。
【0009】
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、鳥の習性を利用して効果的に営巣を防止しようとするものである。例えば、電力輸送に支障をきたす鳥類の代表としてカラスがあげられる。このカラスは、通常群れで行動し、夜間はねぐらと呼ばれる公園、森、神社といった近くに水場および樹木のある場所に戻り、樹木上で過ごして営巣しない。この群れの行動範囲は、ねぐらを中心に半径10km程度を1日の行動圏として活動している。このように、非繁殖期は営巣しないカラスではあるが、2月頃から7月頃にかけて訪れる繁殖期には、つがいとなって群れの行動範囲内ではあるが、ねぐらから離れた場所に営巣して産卵から巣立ちまで子育てする習性がある。繁殖期のつがいのカラスは、テリトリー意識が仲間内に対しても強くなり、巣を中心に半径50m程度の範囲内に近づく仲間の群れのカラスを含む鳥獣類に対して攻撃を行う場合がある。このためカラスは、既に生息している巣の周辺には営巣を避ける習性がある。なお、上記行動範囲およびテリトリー範囲は、生息環境およびカラスの種別により変動する。
【0010】
本発明の技術的課題は、上述したテリトリー意識が強いカラス等の鳥の営巣を効果的に防止することができる営巣防止装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記技術的課題を解決するために、建造物に配置し鳥類の営巣を防止する装置であって、
鳥の巣状に形成された巣の模型と、該巣の模型内に配設された鳥の模型とからなる、ことを特徴とする鳥の営巣防止装置が提供される。
【0012】
上記鳥の模型は、弾性支持手段を介して上記巣の模型に装着されていることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された営巣防止装置の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0014】
図1には、本発明に従って構成された営巣防止装置の一実施形態の側面図が示されている。
図示の実施形態はカラスを対象とした営巣防止装置2で、鳥の巣状に形成された巣の模型3と、該巣の模型3内に配設された鳥の模型4とによって構成されている。巣の模型3は、枠体31(図2参照)と該枠材31の上および外側部に配置された巣材32とからなっている。枠体31は、図2に示す実施形態においては合成樹脂によって皿状に形成されており、その周壁には巣材32を差し込むための複数の穴311が設けられている。また、枠体31の中央部には、鳥の模型4を装着するための装着部312が上方に突出して形成されている。装着部312の上端部には、鳥の模型4を装着するための後述するコイルスプリングを嵌合する所定深さを有する嵌合穴313が設けられている。この枠体31の上および外側部に図1に示すように枯れ枝や枯れ草等の巣材32が配置されて、枠体31に図示しないてぐす等の止着手段によって止着されている。このように構成された巣の模型3は、実際のカラスの巣と同程度の大きさをなしており、直径が約40〜60cm、高さが約15〜30cmに形成されている。
【0015】
上述した巣の模型3内に配設された鳥の模型4は、図3および図4に示すように胴部411と頭部412と嘴413および尾部414を備えた胴本体41と、該胴本体41の両側に設けられた翼42、43とからなっている。なお、頭部412には目を印象させる模様415を設けることがより効果的である。上記胴本体41と翼42、43は、図示の実施形態においては合成樹脂によって実際のカラスと同程度の大きさに形成され、カラス色に着色されている。胴本体41と翼42、43とは、頭部側が翼42、43を形成する針金等の心材44を胴本体41に挿通することによって連結されている。なお、翼42、43を形成する針金等の心材44の端部は翼42、43の尾部側先端から突出して設けられており、該両突出部にてぐす45を張設し、このてぐす45を尾部414に設けられた支持リング46を挿通して中央部を支持することにより、翼42、43の尾部側が支持される。
【0016】
上記のように構成された鳥の模型4を構成する胴部411の中央部下面には、弾性支持手段としてのコイルスプリング5の上端が適宜の固着手段によって取り付けられている。胴部411に取り付けられたコイルスプリング5の下端部を枠体31の中央部に形成された装着部312の嵌合穴313に嵌合することにより、鳥の模型4はコイルスプリング5を介して枠体31に装着される。このように、鳥の模型4をコイルスプリング5を介して枠体31に装着することにより、風や振動により鳥の模型4が揺れ動いている状態を得ることができる。
【0017】
以上のように構成された営巣防止装置2は、例えば高圧送電線鉄塔の所定位置に設置する。この結果、高圧送電線鉄塔の所定位置にはカラスが営巣している状態となり、人口のテリトリーが形成されるので、テリトリー意識が強いカラスは営巣している状態の営巣防止装置2の周辺に営巣することはない。従って、営巣するために高圧送電線鉄塔に飛来するカラスやカラスが電力線に接触する事故を未然に防止することができる。このように、図示の営巣防止装置2はテリトリー意識というカラスの習性を利用してその周辺に近寄らないようにするものであるから、一時的に追い払うだけでなく長期間に渡って営巣防止効果を奏する。なお、営巣防止装置2は、繁殖期だけ設置することが営巣防止効果を継続するために望ましい。即ち、自然界における生態系からみて繁殖期でもない時期にカラスと巣の組み合わせは不自然であり、営巣防止効果を継続するためには繁殖期以外は撤去する必要がある。
【0018】
以上、本発明を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲で種々の変形は可能である。例えば、図示の実施形態においては、カラスを対象とした営巣防止装置につて説明したが、本発明はテリトリー意識の習性がある他の鳥の営巣防止装置に適用できることはいうまでもない。また、図示の実施形態においては、巣の模型を構成する枠体を合成樹脂によって形成した例をしめしたが、該枠体は針金を細長く湾曲形成したものを放射状に組み合わせて皿状に形成したものや、浅い駕籠状のものを用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明による営巣防止装置は以上のように構成され、鳥の巣状に形成された巣の模型と、該巣の模型内に配設された鳥の模型とからなっているので、鳥が営巣している状態が形成される。従って、この営巣防止装置を所定の位置に設置することにより、テリトリー意識が強い鳥はその周辺に近づくことはない。このように、本発明による営巣防止装置はテリトリー意識という鳥の習性を利用してその周辺に近寄らないようにするものであるから、一時的に追い払うだけでなく長期間に渡って営巣防止効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された営巣防止装置の側面図。
【図2】図1に示す営巣防止装置における巣の模型を構成する枠体の斜視図。
【図3】図1に示す営巣防止装置における鳥の模型の平面図。
【図4】図3に示す鳥の模型の側面図。
【符号の説明】
2:営巣防止装置
3:巣の模型
31:巣の模型の枠体
32:巣の模型の巣材
4:鳥の模型
5:コイルスプリング[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a nesting prevention device that is disposed on a building such as a high-voltage power transmission line tower for electric power transport or a radio wave tower to prevent birds from nesting on the building.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, houses are becoming denser in urban areas and the number of trees has decreased, and birds such as crows have been nesting on high-voltage power transmission towers, which are structures for supporting electric power transmission wires. There is no big problem if you only nest on the high voltage power transmission tower, but as mentioned above, there are few trees in urban areas and there is a shortage of appropriate nesting materials. There are many crows to make. Since metal hangers and the like are conductive, these nest members come into contact with power lines and cause electrical failure such as correlated short circuit or ground fault accident. In many cases, the crow becomes 1 m or more when the wings are spread. When the crows fly away from the nest, the crows may come into contact with the power line to cause the above-described electric failure. In addition, even when a young bird born with a flying power immature in the breeding season nests, the same electric failure may be caused by contact with the power line.
[0003]
In order to solve the above-mentioned problem, various measures have been conventionally proposed.
For example, a device for repelling by an auditory stimulus is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 5-211836 and 9-107865. However, in the case of sound, if you fly away temporarily and escape, if you stop the sound, you will fly again. It is necessary to emit sound continuously in order to enhance the effect of expulsion, and it causes noise pollution in an area where houses are in close proximity. Also, in order to emit sound only when birds fly, a sensor for detecting birds is required, which makes the device complicated and expensive, and in which sensitive sensors are exposed to wind and rain. Unsuitable for long-term use.
[0004]
Further, measures for installing a fence, a wire, a needle, and the like for preventing birds from entering are disclosed in, for example, Japanese Patent No. 2525082, Japanese Patent No. 2794399, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-316457, and the like. However, these countermeasures are ineffective if countermeasures are not installed over the entire invasion route of birds, which requires enormous costs and impairs workability during maintenance and inspection.
[0005]
Further, measures to install a nesting guide such as a cage in a safe place where an electric accident is unlikely to occur and to guide a bird to the installed nesting guide have been proposed, for example, in Japanese Patent No. 2676495 and Japanese Patent No. 2520089. No., etc. However, even if a nesting guide is installed in a safe place where an electric accident is unlikely to occur, a bird does not necessarily nest there, and the effect is small.
[0006]
In addition, there has been proposed a measure for preventing a bird from nesting by installing a model of a natural enemy species of birds or a bird of prey and driving away. (For example, see Patent Literature 1 and
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. H10-17447 [Patent Document 2]
Japanese Utility Model Publication No. 54-155881
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, measures to install a model of a bird's natural enemy or bird of prey are not only affected by the location of the model and the method of installation, but also by the bird. You get used to it over time, and the expulsion effect decreases.
[0009]
The present invention has been made in view of the above-mentioned facts, and aims to effectively prevent nesting by utilizing the habits of birds. For example, a crow is a representative bird that hinders power transport. The crow usually behaves in swarms, returns to water and trees close to parks, forests and shrines at night, called roosts, spends time on trees and does not nest. The range of activity of this group is about a 10 km radius around the roost as a daily activity zone. In this way, crows do not nest during the non-breeding season, but during the breeding season, which is visited from about February to July, they mate and nest in a place away from the roost, although they are within the range of the flocks. There is a habit of raising children from the nest to the nest. In the mating crows during the breeding season, the territory consciousness becomes stronger among the friends and may attack birds and animals including the crows of a group of friends approaching within a radius of about 50 m around the nest . For this reason, crows have a habit of avoiding nesting around nests that are already inhabiting. The action range and territory range vary depending on the habitat and the type of crow.
[0010]
It is a technical object of the present invention to provide a nesting prevention device capable of effectively preventing nesting of birds such as crows having a strong territory awareness as described above.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, in order to solve the above technical problems, it is an apparatus arranged in a building to prevent nesting of birds,
There is provided a bird nest preventing apparatus, comprising: a nest model formed in a bird's nest shape; and a bird model disposed in the nest model.
[0012]
It is desirable that the bird model is mounted on the nest model via elastic support means.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
DETAILED DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS Hereinafter, a preferred embodiment of a nesting prevention device constituted according to the present invention will be described in more detail with reference to the accompanying drawings.
[0014]
FIG. 1 shows a side view of one embodiment of a nesting prevention device configured according to the present invention.
The illustrated embodiment is a
[0015]
As shown in FIGS. 3 and 4, the bird model 4 disposed in the
[0016]
An upper end of a
[0017]
The
[0018]
As described above, the present invention has been described based on the illustrated embodiments. However, the present invention is not limited to only the embodiments, and various modifications can be made within the technical idea of the present invention. For example, in the illustrated embodiment, the nest prevention apparatus for crows has been described. However, it is needless to say that the present invention can be applied to other bird nest prevention apparatuses having a habit of territory consciousness. Further, in the illustrated embodiment, an example in which the frame constituting the nest model is formed of a synthetic resin is shown. However, the frame is formed in a dish shape by radially combining elongated and curved wires. A thing or a shallow palanquin-shaped thing may be used.
[0019]
【The invention's effect】
Since the nesting prevention device according to the present invention is configured as described above and includes a nest model formed in a bird's nest shape and a bird model arranged in the nest model, Is formed. Therefore, by installing this nesting prevention device at a predetermined position, a bird with a strong territory consciousness does not approach the surrounding area. As described above, since the nesting prevention device according to the present invention uses the habit of a bird called territory consciousness to keep away from its surroundings, it not only temporarily dispels the birds but also has a nesting prevention effect over a long period of time. Play.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a nesting prevention device configured according to the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a frame constituting a nest model in the nesting prevention device shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a plan view of a bird model in the nesting prevention device shown in FIG. 1;
FIG. 4 is a side view of the bird model shown in FIG. 3;
[Explanation of symbols]
2: Nest prevention device 3: Nest model 31: Nest model frame 32: Nest model nest material 4: Bird model 5: Coil spring
Claims (2)
鳥の巣状に形成された巣の模型と、該巣の模型内に配設された鳥の模型とからなる、ことを特徴とする鳥の営巣防止装置。A device that is disposed on a building to prevent nesting of birds,
A nest preventing apparatus for birds, comprising a nest model formed in a bird's nest shape and a bird model disposed in the nest model.
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