【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声を発するスピーカが、バイブレータの役割を果たす振動発生源ともなる、携帯電話機等に用いられる、振動スピーカに関する。
【０００２】
【従来の技術】
上記スピーカとして、特願２００２−２１６０２７の明細書及び図面に記載された、振動スピーカがある。
このスピーカでは、そのケース上面に設けられた振動コーンの裏面側に突設されたボイスコイルに、１００〜１７０Ｈｚの低周波の正弦波電流又はそれに近い波形の低周波電流を流すことにより、ケース内側空間に弾性材からなるジンバルを介して支持された磁気回路部に上下方向等の共振振動を起こさせることができる。そして、そのマグネットが搭載されたヨークからなる磁気回路部に生じた共振振動をケースが装着された携帯電話機の筺体等に伝えることができる。
他方、ボイスコイルに、２００〜１００００Ｈｚの広域周波数帯範囲内で複雑に変化する音声波形電流を流した場合には、そのケース内側空間にジンバルを介して支持された磁気回路部に共振振動を起こさせずに、ボイスコイルが突設された振動コーンを上記音声波形電流の波形に倣って強弱に振動させることができる。そして、その振動コーンから音声を発生させることができる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記スピーカを携帯電話機などのバイブレータに用いた場合には、力強い振動を得ようとしてボイスコイルへの入力電力を高めると、ケース内側にジンバルを介して支持された磁気回路部の振動幅が増すにつれ、その磁気回路部が、ケース内壁やケース内側のストッパに繰り返し激しく衝突して、不快な音を発した。そして、手ごたえのある力強い振動を得るまでにボイスコイルの入力電力を高められないという問題点があった。
また、このような構造の振動スピーカにおいて、充分な手ごたえのある力強い振動を起こさせるためには、そのケース内側にジンバルを介して支持された磁気回路部を厚く大きく形成して、その重量を高め、その磁気回路部に振動幅の大きい力強い共振振動を起こさせる必要がある。
ところで、携帯電話機などに内蔵される上記振動スピーカは、小型化、薄型化が要求される。
しかしながら、上記振動スピーカを小型化、薄型化した場合には、それに合わせて、そのケース内側に支持する磁気回路部を薄く小さく形成する必要がある。そのために、その磁気回路部の重量が軽くなってしまい、その磁気回路部をケース内側で大きな慣性力で上下方向等に力強く共振振動させることができない。そして、そのように構成された振動スピーカからは、充分な手ごたえのある力強い振動が得られない。
【０００４】
そこで、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、上記のように、小型化、薄型化された振動スピーカにおいても、手ごたえのある力強い振動を携帯電話機の筺体側等で得られようにするためには、振動スピーカ自体が外乱に強い安定した高い振動エネルギを保った状態を実現できるようにする必要があることを、見いだした。
即ち、上記振動スピーカの振動が、それが実装された携帯電話機の筺体等に伝わる率は、上記振動スピーカの実装方法や携帯電話機の筺体等の剛性などにより決まり、上記振動スピーカにより携帯電話機の筺体等をより強く振動させようとする場合には、上記振動スピーカ自体が安定した高い振動エネルギを保った状態を実現できるようにする必要があることを、見いだした。
詳述すれば、磁気回路部がケース内側にジンバルを介して支持された構造の上記振動スピーカは、一般にＱ−ファクタと呼ばれる「振動損失として失われるエネルギに対する振動エネルギの比の値」が大きく、上記振動スピーカの振動エネルギが携帯電話機の筺体等に効率良く伝わらない場合は、ボイスコイルに投入された電力のほとんどが、磁気回路部の振動エネルギに回ってしまい、しかもその磁気回路部に蓄積される振動エネルギの損失分が少ないために、ボイスコイルに大きな電力を投入すると、磁気回路部の振幅が過大となって、前記のように、その磁気回路部が、ケース内壁やケース内側のストッパに繰り返し激しく衝突し、不快な騒音を発する不安定な状態に陥りやすいことを、見いだした。
このような課題を解消するための方策としては、磁気回路部の共振周波数に、携帯電話機の筺体等の共振周波数を合わせる方法が、考えられる。この方法によれば、その共振振動させる磁気回路部の振動エネルギの多くを、携帯電話機の筺体等に効率良く伝えることが可能となる。そして、そのケース内側で共振振動させる磁気回路部の振動にほぼ同調させて、携帯電話機の筺体等を大きく力強く共振振動させることが可能となる。
しかしながら、携帯電話機の筺体等は、通常硬質の剛性部材から形成されていて、その共振周波数が、ケース内側に弾性材からなるジンバルを介して支持された磁気回路部の共振周波数に比べて高く、両者の共振周波数を合わせることは、困難である。
そのために、このような課題を解消するためには、他の何らかの手段を用いて、振動スピーカとそれが実装された携帯電話機の筺体等の関係から、磁気回路部の振動エネルギが携帯電話機の筺体等に効率良く伝わらずに、ボイスコイルに投入された電力の殆どが磁気回路部の振動エネルギに回ってしまい、その磁気回路部の振幅が過大となって、その磁気回路部が、ケース内壁やケース内側のストッパに繰り返し激しく衝突し、不快な音を発するとういう事態を防ぐことができるようにすれば良いことに、想到した。そして、ボイスコイルに大きな電力を投入しても、その磁気回路部の振幅が過大化するのを抑えて、その磁気回路部が安定的に高い振動エネルギ状態を保つことができるようにすれば良いことに、想到した。
【０００５】
また、そのようにして、何らかの手段を用いて、そのケース内側空間で上下方向等に共振振動させる磁気回路部の振動幅が過大化するのを抑えた場合には、その磁気回路部の厚さや大きさを増大させても、その小型化、薄型化された振動スピーカの狭いケース内側で共振振動させる磁気回路部がケース内壁やケース内側のストッパ等に衝突するのを防げることに、想到した。そして、その磁気回路部の重量を増大させて、その磁気回路部の慣性力を高め、その磁気回路部を力強く共振振動させることが可能となることに、想到した。そして、その共振振動させる磁気回路部に安定的に蓄積される振動エネルギを高めて、その振動エネルギの多くを、ケース等を介して、携帯電話機の筺体等を振動させる消費エネルギに有効利用できることに、想到した。そして、その携帯電話機の筺体等を力強く振動させることが可能となることに、想到した。
【０００６】
そして、このような発想に基づいて、その磁気回路部の重量を増大させて、その共振振動させる磁気回路部に蓄積される振動エネルギを増大させると共に、そのケース内側空間で共振振動させる磁気回路部の振動幅が過大化するのを抑えて、その磁気回路部がケース内壁やケース内側のストッパ等に衝突するのを防いだ振動スピーカであって、その磁気回路部に蓄積される振動エネルギの多くを携帯電話機の筺体等を振動させる消費エネルギに有効利用して、その携帯電話機の筺体等を力強く振動させることのできる振動スピーカを開発した。
【０００７】
即ち、本発明は、ケース内側空間で共振振動させる磁気回路部の振動幅が過大化するのを抑えると共に、その共振振動させる磁気回路部の慣性力を高めた振動スピーカであって、携帯電話機の筺体等を力強く振動させることのできる振動スピーカを提供することを、目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の振動スピーカは、上下に開口する筒状のケース上面が振動コーンにより封じられて、該コーンにボイスコイルがケース内側に向けて突設されている。
前記コーンよりも内方のケース内側空間には、マグネットが搭載されたヨークからなる磁気回路部が配置されて、該磁気回路部のマグネットとヨークとの間に形成された溝に前記ボイスコイルが上下方向等に振動可能に遊嵌されている。
前記ヨークは、前記ケース内側に弾性材からなるジンバルを介して支持されている。ジンバル又はヨークの少なくとも一方には、空気流通路が開口されている。そして、該ジンバルを介してケース内側に支持された前記磁気回路部が、前記ボイスコイルを流れる正弦低周波電流又はそれに近い波形の低周波電流であって、前記振動コーンに音声を発生させる際にボイスコイルに流す音声波形電流よりも低い低周波電流により、前記ケース内側空間で上下方向等に共振振動するように構成されている。
前記ケース下面は、屈曲、伸縮可能な弾性板で封じられている。そして、該弾性板のほぼ中央部に前記磁気回路部の底部が連結されている。磁気回路部と弾性板との連結箇所よりも外側の弾性板部分には、弾性板を通してケースの内外に空気を流通させる空気流通穴が開口されている。そして、弾性板が、前記磁気回路部の共振振動にほぼ同調して、該磁気回路部とほぼ同一のサイクルで、上下方向等に共振振動するように構成されている。
【０００９】
このような構成の振動スピーカにおいては、その磁気回路部をケース内側空間で上下方向等に共振振動させた際に、その磁気回路部が上下方向等に振幅幅大きく共振振動するのが、磁気回路部の底部に連結された弾性板により、抑制される。それと共に、その磁気回路部の底部に連結された、磁気回路部を支持する弾性板により、ケース内側で共振振動する磁気回路部の振幅方向がほぼ一定に保持され続けて、その磁気回路部の姿勢が、安定化する。そして、その磁気回路部の振幅方向や振幅幅が平準化される。そして、そのケース内側で共振振動する磁気回路部が、ケース内壁やケース内側のストッパ等に衝突するのが、防止される。他方、磁気回路部の底部は、屈曲、伸縮可能な弾性板のほぼ中央部に連結されているために、その磁気回路部が上下方向等に共振振動するのを、弾性板により妨害される虞は、ない。
そのために、このような構成のスピーカにおいては、ケース内側に支持された磁気回路部を構成しているマグネットやヨークの厚さや外径を、ケース内側空間の丈やその内周径近くまで大きく形成できる。そして、その磁気回路部の重量を増大させて、その共振振動させる磁気回路部の慣性力を高めることができる。そして、その磁気回路部を、ケース内側で上下方向等に力強く共振振動させることが可能となる。それと共に、その共振振動させる磁気回路部に蓄積される振動エネルギに加えて、磁気回路部の底部に連結されて、磁気回路部の共振振動にほぼ同調して、磁気回路部とほぼ同一のサイクルで上下方向等に共振振動する弾性板にも、振動エネルギを蓄積させることができる。そして、それらの磁気回路部と弾性板との両方に蓄積される振動エネルギの総量を高めることができる。そして、それらの磁気回路部と弾性板との両方に蓄積された振動エネルギの多くを、ケース等を介して、携帯電話機の筺体等を振動させる消費エネルギに有効利用できる。そして、その携帯電話機の筺体等を、力強く振動させることが可能となる。
【００１０】
本発明の振動スピーカにおいて、前記磁気回路部の底部は、それに対向する弾性板のほぼ中央部に、前記ヨークよりも比重の大きい慣性部材を介して連結すると良い。
そうした場合には、磁気回路部の重量を、該磁気回路部の底部に連結された比重の大きい慣性部材の分、増大させることができる。そして、そのケース内側空間で上下方向等に共振振動させる磁気回路部の慣性力を高めることができる。そして、その磁気回路部に蓄積される振動エネルギを高めて、その振動エネルギにより、携帯電話機の筺体等を、より力強く振動させることが可能となる。
【００１１】
また、前記ヨークの磁束流通路部分を除くヨーク部分は、該磁束流通路部分よりも比重の大きい慣性部材により形成すると良い。
そうした場合にも、上記と同様に、磁気回路部の重量を、該磁気回路部の磁束流通路部分を除くヨーク部分を形成している比重の大きい慣性部材により、増大させることができる。そして、そのケース内側空間で上下方向等に共振振動させる磁気回路部の慣性力を高めることができる。そして、その磁気回路部に蓄積される振動エネルギを高めて、その振動エネルギにより、携帯電話機の筺体等を、より力強く振動させることが可能となる。
【００１２】
また、前記弾性板と磁気回路部との連結箇所よりも所定距離外側に位置する弾性板の周囲部分は、剛性リング板を介してケースに固定すると良い。そして、該剛性リング板とそれに重なり合う弾性板の周囲部分に、両者を貫通する前記空気流通穴を連続して設けると良い。そして、該剛性リング板よりも内側の伸縮、屈曲可能な弾性板部分が、剛性リング板に邪魔されずに、前記磁気回路部の共振振動にほぼ同調して、該磁気回路部とほぼ同一のサイクルで、上下方向等に共振振動するように、剛性リング板内側の穴形状及び弾性体の弾性力等を選択、構成すると良い。
そうした場合には、小型化、薄型化された振動スピーカの脆弱なケースを、幅広い剛性リングにより、落下等による衝撃を受けても破損しないように補強できる。また、その幅広い剛性リングを介して、弾性板で封じられたケース下面を携帯電話機の筺体等に安定させて固定できる。剛性リング板とそれに重なり合う弾性板の周囲部分に両者を貫通させて設けた空気流通穴は、弾性板が、共振振動するように、弾性板を通してケースの内外に空気を流通させるための穴と、振動コーンが振動して発する音声を弾性板で封じられたケース下面の外方に伝えるためのレシーバ穴とに、利用できる。
【００１３】
本発明の振動スピーカにおいては、前記磁気回路部に設けられた突起を、ケース内側壁に設けられた凹部に摺動自在に嵌入した構造とすると良い。そして、その磁気回路部の突起とケース内側壁の凹部とにより、磁気回路部がケース内側で正逆に過度に大きく回転したり、磁気回路部がケース内側でケースの周囲方向に過度に大きく移動したりするのを防ぐストッパ機構を組み込むと良い。
そうした場合には、振動スピーカを床面等に落して、ケース内側にジンバルを介して支持された磁気回路部に大きな衝撃力が加わった際に、その磁気回路部がケース内側空間で正逆に過度に大きく回転したり、その磁気回路部がケース内側空間でケースの周囲方向に過度に大きく移動したりするのを、上記のストッパ機構により防ぐことができる。そして、その磁気回路部をケース内側空間に支持するジンバルが大きく湾曲等して回復不可能に塑性変形等してしまうのを、防ぐことができる。
それと共に、磁気回路部が上下方向等に共振振動するのに伴って、磁気回路部の突起をケース内側壁の凹部内側で上下方向等に摺動させることができる。そして、そのケース内側壁の凹部に嵌入された磁気回路部の突起が、磁気回路部の共振振動を妨げるのを、防ぐことができる。
【００１４】
本発明の振動スピーカにおいては、上記のストッパ機構を組み込む代わりに、前記ケースを楕円筒状又はそれに近い形状に形成すると共に、それに合わせて、前記ヨークを、楕円盤状又はそれに近い形状に形成して、前記ヨークの周囲側壁を、ケース内側壁との間に小間隙をあけてケース内側壁近くに配置すると良い。そして、そのヨークの周囲側壁とケースの内側壁とにより、磁気回路部がケース内側で正逆に過度に大きく回転したり、磁気回路部がケース内側でケースの周囲方向に過度に大きく移動したりするのを防ぐストッパ機構を組み込むと良い。
そうした場合には、上記と同様に、振動スピーカを床面等に落して、ケース内側にジンバルを介して支持された磁気回路部に大きな衝撃力が加わった際に、その磁気回路部がケース内側空間で正逆に過度に大きく回転したり、その磁気回路部がケース内側空間でケースの周囲方向に過度に大きく移動したりするのを、上記のストッパ機構により防ぐことができる。そして、その磁気回路部をケース内側空間に支持するジンバルが大きく湾曲等して回復不可能に塑性変形等してしまうのを、防ぐことができる。
また、そうした場合には、磁気回路部に突起を設けたり、ケース内側壁に突起嵌入用の凹部を設けたりする必要がなくなり、磁気回路部やケースの構造を簡易化して、振動スピーカの組み立て工程を単純化できる。
【００１５】
本発明の振動スピーカにおいては、前記ケース内側にジンバルを介して支持された磁気回路部がケース内側空間で上方に過度に大きく移動するのを防ぐ上部ストッパと、同じ磁気回路部がケース内側空間で下方に過度に大きく移動するのを防ぐ下部ストッパとを備えると良い。
下部ストッパには、前記剛性リング板を利用すると良い。
そうした場合には、振動スピーカを床面等に落して、ケース内側にジンバルを介して支持された磁気回路部に大きな衝撃力が加わった際に、その磁気回路部がケース内側空間で上方や下方に過度に大きく移動するのを、上部ストッパや下部ストッパにより防ぐことができる。そして、その磁気回路部をケース内側空間に支持するジンバルが上下方向に大きく撓む等して回復不可能に塑性変形等してしまうのを、防ぐことができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
図１と図２は本発明の振動スピーカの好適な実施の形態を示し、図１はその正面断面図、図２はその平面断面図である。図３と図４は本発明の振動スピーカのもう一つの好適な実施の形態を示し、図３はその正面断面図、図４はその平面断面図である。以下に、これらの振動スピーカを説明する。
【００１７】
図の振動スピーカでは、ガラス繊維入りの強化ＡＢＳ樹脂などからなる上下に開口する短丈筒状のケース１０が設けられて、該ケース上面が、音声を発する振動コーン２０により覆われている。
図１と図２の振動スピーカでは、ケース１０が、短丈円筒状に形成されている。図３と図４の振動スピーカでは、ケース１０が、短丈楕円筒状又はそれに近い形状に形成されている。
振動コーン２０裏面のほぼ中央には、小円筒状のボイスコイル２２が突設されている。
振動コーン２０よりも内方のケース１０内側空間には、マグネット３２が搭載されたヨーク３４からなる磁気回路部３０が配置されている。
図１と図２の振動スピーカでは、円筒状をしたケース１０に合わせて、その内側に収容されたヨーク３４が、ほぼ円盤状又はそれに近い形状に形成されている。図３と図４の振動スピーカでは、楕円筒状又はそれに近い形状をしたケース１０に合わせて、その内側に収容されたヨーク３４が、楕円盤状又はそれに近い形状に形成されている。そして、そのヨーク３４の周囲側壁が、ケース１０内側壁との間に小間隙をあけてケース１０内側壁近くに配置されている。
磁気回路部のマグネット３２とヨーク３４との間に形成された溝３６には、ボイスコイル２２が上下方向等に振動可能に遊嵌されている。
ヨーク３４は、透磁率の高い軟鉄等で形成されている。
【００１８】
ヨーク３４からは、その周囲に、リン青銅等の弾性材からなるジンバル４０が延設されている。
図１と図２の振動スピーカでは、ヨーク３４が、そのほぼ中央で上下に分離されて、その分離されたヨーク３４の間に、ジンバル４０内周縁が挟持されている。上下に分離されたヨーク３４は、その中央の一方の凸部が他方の凹部に圧入されて、互いに結合されている。図３と図４の振動スピーカでは、ヨーク３４上面に、ジンバル４０の内周縁が接着又は溶着されている。そして、それらのヨーク３４周囲に、ジンバル４０が延設されている。
ジンバルの外周縁から突き出た３カ所又は２カ所の先端部４２は、図２又は図４に示したように、ケース１０内側に形成された段差面１２に接着等されて固定されている。なお、ジンバルの先端部４２は、ケース１０内側壁に一体に埋め込んで固定することも、可能である。
そして、そのジンバル４０を介して、図１又は図３に示したように、磁気回路部３０がケース１０内側空間で上下方向等に振動可能に支持されている。
ジンバル４０又はヨーク３４の少なくとも一方（図では、両方としている）には、図２又は図４に示したように、該ジンバル又はヨークにより仕切られたケース１０内側の上部空間と下部空間との間を空気を流通させる空気流通路５０が開口されている。そして、磁気回路部３０が、ケース１０内側で上下方向等に共振振動できるように構成されている。
ケース１０内側にジンバル４０を介して支持された磁気回路部３０の共振振動周波数値を決定するファクターの磁気回路部３０の重量、大きさ及び形状等と、ジンバル４０の重量、大きさ、形状及び弾性力等とは、ボイスコイル２２を流れる例えば１００〜１７０Ｈｚの正弦低周波電流又はそれに近い波形の低周波電流であって、振動コーン２０に音声を発生させる際にボイスコイル２２に流す音声波形電流よりも低い低周波電流により、磁気回路部３０が、該磁気回路部とボイスコイル２２との間に働く磁力を受けて、ケース１０内側で上下方向等に共振振動するように、調整されている。
【００１９】
ケース１０下面は、屈曲、伸縮可能な弾性板６０で封じられている。弾性板６０には、シリコン等からなるゴム板、金属バネ板、樹脂等の高分子材料などからなる板が用いられている。
弾性板６０のほぼ中央部は、図２又は図４に示したように、それに対向する磁気回路部下面のほぼ中央部に位置する底部３８に、磁気回路部３０を構成している透磁率の高い軟鉄等からなるヨーク３４よりも比重の大きいタングステン、ベリリウム、銅等からなる慣性部材９０を介して連結されている。
【００２０】
弾性板６０と磁気回路部３０との連結箇所よりも所定距離外側に位置する弾性板６０の周囲部分は、図１又は図３に示したように、金属等からなる剛性リング板１００を介してケース１０に固定されている。剛性リング板１００とそれに重なり合う弾性板６０の周囲部分には、弾性板６０を通してケース１０の内外に空気を流通させるための空気流通穴７０が、両者を貫通して連続して設けられている。そして、図１又は図３に破線で示したように、その剛性リング板１００よりも内側の伸縮、屈曲可能な弾性板６０部分が、剛性リング板１００に邪魔されずに、磁気回路部３０の共振振動にほぼ同調して、該磁気回路部とほぼ同一のサイクルで、上下方向等に共振振動するように構成されている。
この剛性リング板１００よりも内側の弾性板６０部分の共振振動周波数値を決定するファクターの剛性リング板１００内側の穴形状及び弾性板６０の重量、大きさ、形状及び弾性力等は、その弾性板６０部分が、磁気回路部３０の共振振動にほぼ同調して、該磁気回路部とほぼ同一のサイクルで、ケース１０内外に上下方向等に共振振動するように、調整されている。
そして、小型化、薄型化された樹脂などからなる脆弱なケース１０が、幅広い剛性リング板１００により、落下等による衝撃を受けても破損しないように補強されている。また、その幅広い剛性リング板１００を介して、弾性板６０で封じられたケース１０下面を携帯電話機の筺体８０等に安定させて固定できるように構成されている。剛性リング板１００とそれに重なり合う弾性板６０の周囲部分とを連続して貫通する空気流通穴７０は、弾性板６０が、共振振動するように、弾性板６０を通してケース１０の内外に空気を流通させるための穴と、振動コーン２０が発する音声を弾性板６０で封じられたケース１０下面の外方に伝えるためのレシーバ穴とに、共用されている。
【００２１】
図１と図２の振動スピーカ、又は図３と図４の振動スピーカにおいて、ケースの周囲側壁が厚く強固に構成されている場合などには、上記剛性リング板１００を設けずに、そのケース１０を、弾性板６０を介する等して、携帯電話機の筺体８０等に直接に固定しても良い。
その場合には、上記空気流通穴７０は、磁気回路部３０と弾性板１００との連結箇所よりも外側の弾性板６０部分に設けると良い。
【００２２】
図１と図２の振動スピーカ、又は図３と図４の振動スピーカは、以上のように構成されていて、この振動スピーカにおいては、ボイスコイル２２に、例えば１００〜１７０Ｈｚの正弦低周波電流又はそれに近い波形の低周波電流を流すことにより、ケース１０内側空間にジンバル４０を介して支持された磁気回路部３０を、ケース１０内側で上下方向等に共振振動させることができる。それと共に、磁気回路部の底部３８に連結された弾性板６０を、図１又は図３に破線で示したように、磁気回路部３０の共振振動にほぼ同調させて、磁気回路部３０とほぼ同一のサイクルで、ケース１０内外に共振振動させることができる。そして、その磁気回路部３０と弾性板６０とに蓄積される振動エネルギを、ジンバル４０やケース１０等を介して、ケース１０が固定された携帯電話機の筺体８０等に伝えることができる。そして、その携帯電話機の筺体８０等を振動させることができる。
【００２３】
その際には、その磁気回路部３０がケース１０内側で上下方向等に振幅幅大きく共振振動するのを、磁気回路部の底部３８に連結された弾性板６０により、抑制できる。それと共に、ケース１０内側で共振振動する磁気回路部３０の振幅方向を、該磁気回路部に連結された、該磁気回路部を支持する弾性板６０により、ほぼ一定に安定させて保持し続けることができる。そして、その磁気回路部３０の姿勢を安定化させて、その磁気回路部３０の振幅方向や振幅幅を平準化できる。そして、そのケース１０内側で共振振動する磁気回路部３０が、ケース１０内側壁等に衝突するのを、防止できる。他方、磁気回路部３０は、屈曲、伸縮可能な弾性板６０のほぼ中央部に連結、支持されているために、その磁気回路部３０の上下方向等の共振振動が、弾性板６０により妨害される虞は、ない。それと共に、磁気回路部のヨーク３４やジンバル４０や弾性板６０には、空気流通路５０や空気流通穴７０が開口されているために、その磁気回路部３０や弾性板６０が、ケース１０内やケース１０内外の空気の抵抗を受けて、その共振振動が妨害される虞は、ない。
そのために、このような構成のスピーカにおいては、ケース１０内側に支持された磁気回路部を構成しているマグネット３２やヨーク３４の厚さや外径を、それに対向するケース１０内側壁等との間に例えば０．１ｍｍ等の小間隙をあけて、ケース１０内側空間の丈やその内周径近くまで大きく形成できる。そして、その磁気回路部３０の重量を増大させて、その共振振動させる磁気回路部３０の慣性力を高めることができる。そして、その磁気回路部３０を、ケース１０内側で上下方向等に力強く共振振動させることが可能となる。それと共に、その共振振動させる磁気回路部３０に蓄積される振動エネルギに加えて、磁気回路部の底部３８に連結されて、磁気回路部３０の共振振動にほぼ同調して、磁気回路部３０とほぼ同一のサイクルで上下方向等に共振振動する弾性板６０にも、振動エネルギを蓄積させることができる。そして、それらの磁気回路部３０と弾性板６０との両方に蓄積される振動エネルギの総量を高めることができる。そして、それらの磁気回路部３０と弾性板６０との両方に蓄積された振動エネルギの多くを、ジンバル４０やケース１０等を介して、携帯電話機の筺体８０等を振動させる消費エネルギに有効利用できる。
【００２４】
また、磁気回路部３０の重量を、該磁気回路部の底部３８に連結された比重の大きい慣性部材９０の分、増大させることができる。そして、そのケース１０内側空間で上下方向等に共振振動させる磁気回路部３０の慣性力を高めることができる。そして、その磁気回路部３０に蓄積される振動エネルギを高めて、その振動エネルギにより、携帯電話機の筺体８０等を、力強く振動させることができる。
【００２５】
図１と図２の振動スピーカ、又は図３と図４の振動スピーカにおいては、その構造を簡易化するために、図５に示したように、磁気回路部の底部３８を凸状に突出させて、その底部３８を、慣性部材９０を介さずに、弾性板６０のほぼ中央部に直接に連結することも、可能である。又は逆に、弾性板６０のほぼ中央部を凸状に突出させて、その中央部を磁気回路部の底部３８に直接に連結することも、可能である。
【００２６】
図１と図２の振動スピーカ、又は図３と図４の振動スピーカにおいては、そのボイスコイル２２に例えば１００〜１７０Ｈｚの正弦低周波電流又はそれに近い波形の低周波電流を流した場合のみに、ケース１０内側にジンバル４０を介して支持された磁気回路部３０及びそれに連結された弾性板６０が上下方向等に共振振動するように磁気回路部３０、ジンバル４０及び弾性板６０の重量や大きさや弾性力等が調整されているために、そのボイスコイル２２に、上記低周波電流よりも高い例えば２００〜１００００Ｈｚの広域周波数帯範囲内で複雑に変化する音声波形電流を流した場合には、その磁気回路部３０及び弾性板６０には、共振振動を起こさせずに、ボイスコイル２２が突設された振動コーン２０を、ボイスコイル２２と磁気回路部３０との間に働く磁力により、上記音声波形電流の波形に倣って上下方向等に強弱に振動させることができる。そして、その振動コーン２０から音声を発生させることができる。振動コーン２０から発せられた音声は、振動コーン２０前方のケース１０上方に伝えたり、剛性リング板１００とそれに重なり合う弾性板６０部分とに連続して設けられた空気流通穴７０を兼ねたレシーバ穴を通して、ケース１０下方に伝えたりできる。
【００２７】
図１と図２の振動スピーカ、又は図３と図４の振動スピーカにおいては、図６に示したように、マグネット３２周囲に位置するヨークの磁束流通路部分３５を除くヨーク３４部分を、その磁束流通路部分３５を構成している透磁率の高い軟鉄等よりも比重の大きいタングステン、ベリリウム、銅等の慣性部材により形成すると、良い。
そして、磁気回路部３０の重量を、該磁気回路部の磁束流通路部分３５を除くヨーク３４部分を形成している比重の大きい慣性部材により、増大させると良い。そして、そのケース１０内側空間で上下方向等に共振振動させる磁気回路部３０の慣性力を高めると良い。そして、その磁気回路部３０に蓄積される振動エネルギを高めて、その振動エネルギにより、携帯電話機の筺体８０等を、より力強く振動させることが可能とすると良い。
【００２８】
図１と図２の振幅スピーカにおいては、図２に示したように、磁気回路部のヨーク３４周縁等に突起３３を設けて、その突起３３を、ケース内側壁に設けられた凹部１４に上下方向等に摺動可能に嵌入すると良い。そして、その磁気回路部の突起３３とケース内側壁の凹部１４とにより、磁気回路部３０がケース１０内側で正逆に過度に大きく回転したり、磁気回路部３０がケース１０内側でケース１０の周囲方向に過度に大きく移動したりするのを防ぐストッパ機構１１０を組み込むと良い。
そして、振動スピーカを床面等に落して、ケース１０内側にジンバル４０を介して支持された磁気回路部３０に大きな衝撃力が加わった際に、その磁気回路部３０がケース１０内側空間で正逆に過度に大きく回転したり、その磁気回路部３０がケース１０内側空間でケース１０の周囲方向に過度に大きく移動したりするのを、ストッパ機構１１０により防ぐと良い。
それと共に、磁気回路部３０が上下方向等に共振振動するのに伴って、磁気回路部の突起３３をケース内側壁の凹部１４内側で上下方向等に摺動できる構造とすると良い。そして、そのケース内側壁の凹部１４に嵌入された磁気回路部の突起３３が、磁気回路部３０の共振振動を妨げるのを、防ぐと良い。
【００２９】
図３と図４の振動スピーカでは、ケース１０が楕円筒状又はそれに近い形状に形成されると共に、それに合わせて、その内側に収容されたヨーク３４が、楕円盤状又はそれに近い形状に形成されて、ヨーク３４の周囲側壁が、ケース１０内側壁との間に小間隙をあけてケース１０内側壁近くに配置されている。
そのために、図３と図４の振動スピーカにおいては、そのヨーク３４の周囲側壁とケース１０の内側壁とを、磁気回路部３０がケース１０内側で正逆に過度に大きく回転したり、磁気回路部３０がケース１０内側でケース１０の周囲方向に過度に大きく移動したりするのを防ぐ、上記のストッパ機構１１０に代わる、ストッパ機構１１２に用いることができる。
そして、そのストッパ機構１１２を用いて、振動スピーカを床面等に落して、ケース１０内側にジンバル４０を介して支持された磁気回路部３０に大きな衝撃力が加わった際に、その磁気回路部３０がケース１０内側空間で正逆に過度に大きく回転したり、その磁気回路部３０がケース１０内側空間でケース１０の周囲方向に過度に大きく移動したりして、その磁気回路部３０を支持するジンバル４０が大きく湾曲等して回復不可能に塑性変形等してしまうのを防ぐことができる。それと共に、ストッパ機構１１０用の突起３３や凹部１４を磁気回路部３０やケース１０内側壁に設けるのを省いて、振動スピーカの構造を簡易化できる。
【００３０】
図１と図２の振動スピーカ、又は図３と図４の振動スピーカにおいて、ケース１０内側等に空間的余裕がある場合には、図１、図５又は図６に示したように、磁気回路部のヨーク３４周囲上面等を突き当てて、磁気回路部３０がケース内側空間で上方に過度に大きく移動するのを防ぐ上部ストッパ１２０と、磁気回路部のヨーク３４下面等を突き当てて、磁気回路部３０がケース１０内側空間で下方に過度に大きく移動するのを防ぐ下部ストッパ１３０とを備えると良い。
上部ストッパ１２０は、振動コーン２０下方のケース１０内側空間にリング状等に設けると良い。下部ストッパ１３０には、前述の剛性リング板１００を利用すると良い。
そして、振動スピーカを床面等に落して、ケース１０内側にジンバル４０を介して支持された磁気回路部３０に大きな衝撃力が加わった際に、その磁気回路部３０がケース１０内側空間で上方や下方に過度に大きく移動して、その磁気回路部３０を支持するジンバル４０が上下方向に大きく撓む等して回復不可能に塑性変形等してしまうのを、上部ストッパ１２０や下部ストッパ１３０により防ぐと良い。
【００３１】
図１と図２の振動スピーカ、又は図３と図４の振動スピーカにおいては、磁気回路部の底部３８が弾性板６０に連結、支持されていて、その磁気回路部３０がケース１０内側空間で正逆に大きく回転したり、その周囲方向や上下方向等に大きく移動したりするのを、弾性板６０により抑制できる構造をしている。そのために、場合によっては、上記のストッパ機構１１０、上部ストッパ１２０又は下部ストッパ１３０は、設けずとも良い。その代わりに、振動スピーカを床面等に落して、ケース１０内側にジンバル４０を介して支持された磁気回路部３０に大きな衝撃力が加わった際に、その磁気回路部の底部３８に連結された弾性板６０により、磁気回路部３０がケース１０内側空間で正逆に過度に大きく回転したり、磁気回路部３０がケース１０内側空間でケース１０の周囲方向に過度に大きく移動したり、又はその磁気回路部３０が上方や下方に過度に大きく移動したりて、磁気回路部３０を支持するジンバル４０が大きく湾曲したり撓んだり等して回復不可能に塑性変形等してしまうのを、防いでも良い。
【００３２】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の振動スピーカによれば、磁気回路部をケース内側空間で慣性力大きく力強く共振振動させることができる。それと共に、その磁気回路部と弾性板との両方に蓄積される振動エネルギを携帯電話機の筺体等に効率良く無駄なく伝えることができる。そして、充分な手ごたえのある力強いバイブレータ機能を持つ振動スピーカを提供可能となる。
また、そのケース内側で共振振動させる磁気回路部の上下方向等の振幅幅を抑えることができる。そして、その磁気回路部がケース内側壁やケース内側のストッパ等に衝突して不快な騒音を発するのを、的確に防ぐことができる。それと共に、その磁気回路部を収容するケースを薄型化、小型化できる。そして、薄型化、小型化された振動スピーカを提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の振動スピーカの正面断面図である。
【図２】本発明の振動スピーカの平面断面図である。
【図３】本発明の振動スピーカの正面断面図である。
【図４】本発明の振動スピーカの平面断面図である。
【図５】本発明の振動スピーカの正面断面図である。
【図６】本発明の振動スピーカの正面断面図である。
【符号の説明】
１０ ケース
２０ 振動コーン
２２ ボイスコイル
３０ 磁気回路部
３２ マグネット
３４ ヨーク
３６ 溝
４０ ジンバル
５０ 空気流通路
６０ 弾性板
７０ 空気流通穴
８０ 筺体
９０ 慣性部材
１００ 剛性リング板
１１０、１１２ ストッパ機構
１２０ 上部ストッパ
１３０ 下部ストッパ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a vibrating speaker used in a mobile phone or the like, in which a speaker that emits sound also functions as a vibration source that plays a role of a vibrator.
[0002]
[Prior art]
As the above speaker, there is a vibration speaker described in the specification and drawings of Japanese Patent Application No. 2002-216027.
In this loudspeaker, a low-frequency sine wave current of 100 to 170 Hz or a low-frequency current having a waveform close to the low-frequency current flows through the voice coil protruding from the back side of the vibrating cone provided on the upper surface of the case. It is possible to cause resonance vibration in a vertical direction or the like in a magnetic circuit portion supported in a space via a gimbal made of an elastic material. Then, the resonance vibration generated in the magnetic circuit unit including the yoke on which the magnet is mounted can be transmitted to the housing of the mobile phone in which the case is mounted.
On the other hand, when an audio waveform current that varies in a complicated manner within a wide frequency band of 200 to 10000 Hz is applied to the voice coil, resonance oscillation occurs in a magnetic circuit portion supported via a gimbal in a space inside the case. Instead, the vibrating cone provided with the voice coil can be vibrated strongly according to the waveform of the audio waveform current. Then, sound can be generated from the vibrating cone.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the speaker is used for a vibrator such as a mobile phone, if the input power to the voice coil is increased in order to obtain a strong vibration, the vibration width of the magnetic circuit portion supported via the gimbal inside the case is reduced. As the number increased, the magnetic circuit repeatedly and violently collided with the inner wall of the case and the stopper inside the case, generating an unpleasant sound. Then, there is a problem that the input power of the voice coil cannot be increased until a strong vibration with a strong response is obtained.
In addition, in order to generate strong vibration with sufficient response in such a vibrating speaker having such a structure, the magnetic circuit portion supported via a gimbal is formed thick and large inside the case to increase its weight. It is necessary to cause strong resonance vibration having a large vibration width in the magnetic circuit portion.
By the way, the vibrating speaker built in a mobile phone or the like is required to be small and thin.
However, when the vibrating speaker is reduced in size and thickness, the magnetic circuit portion supported inside the case needs to be thin and small accordingly. As a result, the weight of the magnetic circuit portion is reduced, and the magnetic circuit portion cannot be vibrated strongly in the vertical direction or the like with a large inertial force inside the case. In addition, a vibrating speaker having such a configuration cannot provide a strong vibration with sufficient response.
[0004]
Accordingly, the present inventors have conducted intensive studies, and as a result, as described above, even in a vibrating speaker that has been made smaller and thinner, it is possible to obtain strong vibration with a strong response on the housing side of the mobile phone or the like. To this end, it has been found that it is necessary for the vibration speaker itself to be able to realize a state in which it is stable against disturbances and maintains a high vibration energy.
That is, the rate at which the vibration of the vibrating speaker is transmitted to the housing or the like of the mobile phone on which it is mounted is determined by the mounting method of the vibrating speaker, the rigidity of the housing of the mobile phone, and the like. In order to vibrate the vibration speaker more strongly, it has been found that the vibrating speaker itself needs to be able to realize a state in which stable high vibration energy is maintained.
More specifically, the vibration speaker having a structure in which the magnetic circuit portion is supported on the inside of the case via a gimbal has a large “value of a ratio of vibration energy to energy lost as vibration loss” generally called a Q-factor, If the vibration energy of the vibrating speaker is not efficiently transmitted to the housing of the mobile phone, most of the electric power supplied to the voice coil is transferred to the vibration energy of the magnetic circuit portion, and is stored in the magnetic circuit portion. When a large amount of power is applied to the voice coil because the loss of vibration energy is small, the amplitude of the magnetic circuit section becomes excessive, and the magnetic circuit section is attached to the inner wall of the case and the stopper inside the case as described above. It has been found that it is easy to fall into an unstable state that repeatedly hits hard and emits unpleasant noise.
As a measure for solving such a problem, a method of matching the resonance frequency of the housing of the mobile phone with the resonance frequency of the magnetic circuit unit can be considered. According to this method, much of the vibration energy of the magnetic circuit portion that causes the resonance vibration can be efficiently transmitted to the housing or the like of the mobile phone. Then, it is possible to resonate and vibrate the housing of the mobile phone largely and strongly by being substantially tuned to the vibration of the magnetic circuit part which resonates and vibrates inside the case.
However, the housing or the like of the mobile phone is usually formed of a hard rigid member, and its resonance frequency is higher than the resonance frequency of the magnetic circuit portion supported via a gimbal made of an elastic material inside the case. It is difficult to match the two resonance frequencies.
Therefore, in order to solve such a problem, the vibration energy of the magnetic circuit unit is reduced by using some other means, based on the relationship between the vibration speaker and the housing of the mobile phone in which the vibration speaker is mounted. Most of the power input to the voice coil is transferred to the vibration energy of the magnetic circuit unit without efficiently transmitting the magnetic circuit unit, and the amplitude of the magnetic circuit unit becomes excessively large. I thought that it would be good enough to be able to prevent repeated collisions with the stopper on the inside of the case, which would produce an unpleasant sound. Then, even if a large electric power is applied to the voice coil, the amplitude of the magnetic circuit portion is prevented from becoming excessive, and the magnetic circuit portion can be stably maintained at a high vibration energy state. In particular, I arrived.
[0005]
Further, in this way, when using any means to suppress the vibration width of the magnetic circuit portion that resonates in the vertical direction or the like in the space inside the case from being excessively increased, the thickness of the magnetic circuit portion is reduced. It has been conceived that even when the size is increased, it is possible to prevent a magnetic circuit portion that resonates and vibrates inside a narrow case of a vibrating speaker that has been made smaller and thinner from colliding with a case inner wall, a stopper inside the case, and the like. Then, the inventors conceived that it is possible to increase the weight of the magnetic circuit portion, increase the inertial force of the magnetic circuit portion, and to vibrate the magnetic circuit portion with strong resonance. Then, by increasing the vibration energy stably stored in the magnetic circuit portion that causes the resonance vibration, much of the vibration energy can be effectively used as energy consumption for vibrating the housing of the mobile phone via the case or the like. I arrived. Then, the inventor has conceived that it is possible to vibrate the housing and the like of the mobile phone vigorously.
[0006]
Based on such an idea, the magnetic circuit unit increases the weight of the magnetic circuit unit, increases the vibration energy stored in the magnetic circuit unit that resonates, and resonates in the space inside the case. A vibration speaker in which the vibration width of the vibration circuit is prevented from being excessively large and the magnetic circuit part is prevented from colliding with a stopper on the inner wall of the case or the inside of the case, and much of the vibration energy stored in the magnetic circuit part We have developed a vibrating speaker that can effectively vibrate the mobile phone housing and the like by effectively utilizing the energy consumption of the mobile phone housing and the like.
[0007]
That is, the present invention is a vibrating speaker in which the vibration width of a magnetic circuit portion that resonates and vibrates in a space inside a case is suppressed from becoming excessive, and the inertial force of the magnetic circuit portion that resonates and vibrates is increased. It is an object of the present invention to provide a vibrating speaker capable of vibrating a housing or the like vigorously.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, in the vibration speaker of the present invention, the upper surface of a cylindrical case which is opened vertically is sealed by a vibration cone, and a voice coil is protruded from the cone toward the inside of the case. .
A magnetic circuit portion including a yoke on which a magnet is mounted is disposed in a case inner space inside the cone, and the voice coil is provided in a groove formed between the magnet and the yoke of the magnetic circuit portion. It is loosely fitted so that it can vibrate vertically.
The yoke is supported inside the case via a gimbal made of an elastic material. An air flow passage is opened in at least one of the gimbal and the yoke. Then, when the magnetic circuit portion supported inside the case via the gimbal is a sine low-frequency current flowing through the voice coil or a low-frequency current having a waveform close to the sine current, the sound is generated in the vibrating cone. The low-frequency current lower than the audio waveform current flowing through the voice coil is configured to resonate vertically in the space inside the case.
The lower surface of the case is sealed with an elastic plate that can be bent and stretched. The bottom of the magnetic circuit portion is connected to a substantially central portion of the elastic plate. An air circulation hole is formed in the elastic plate portion outside the connecting portion between the magnetic circuit portion and the elastic plate to allow air to flow through the elastic plate into and out of the case. The elastic plate is configured to resonate in the up-down direction or the like in substantially the same cycle as the magnetic circuit in synchronization with the resonance of the magnetic circuit.
[0009]
In the vibrating speaker having such a configuration, when the magnetic circuit portion is resonated in the vertical direction or the like in the space inside the case, the magnetic circuit portion resonates with a large amplitude in the vertical direction or the like. It is suppressed by an elastic plate connected to the bottom of the part. At the same time, the amplitude direction of the magnetic circuit part that resonates and vibrates inside the case is kept substantially constant by the elastic plate supporting the magnetic circuit part connected to the bottom of the magnetic circuit part, and the magnetic circuit part Posture is stabilized. Then, the amplitude direction and amplitude width of the magnetic circuit unit are leveled. Then, the magnetic circuit portion that resonates and vibrates inside the case is prevented from colliding with the inner wall of the case, the stopper inside the case, and the like. On the other hand, since the bottom portion of the magnetic circuit portion is connected to the substantially central portion of the elastic plate that can be bent and stretched, the elastic plate may prevent the magnetic circuit portion from resonating and vibrating in a vertical direction or the like. Is not.
For this reason, in a speaker having such a configuration, the thickness and outer diameter of the magnet and the yoke constituting the magnetic circuit portion supported inside the case are formed to be as large as the length of the space inside the case and near the inner diameter thereof. it can. Then, by increasing the weight of the magnetic circuit portion, the inertial force of the magnetic circuit portion that causes the resonance vibration can be increased. Then, the magnetic circuit portion can be vibrated strongly in the vertical direction or the like inside the case. At the same time, in addition to the vibration energy stored in the magnetic circuit portion for causing the resonance vibration, the cycle is connected to the bottom portion of the magnetic circuit portion, substantially tuned to the resonance vibration of the magnetic circuit portion, and substantially the same cycle as the magnetic circuit portion. Thus, the vibration energy can be stored also in the elastic plate that resonates and vibrates in the vertical direction. Then, the total amount of vibration energy stored in both the magnetic circuit portion and the elastic plate can be increased. Most of the vibration energy stored in both the magnetic circuit portion and the elastic plate can be effectively used as energy consumed for vibrating the housing or the like of the mobile phone via a case or the like. Then, the housing and the like of the mobile phone can be vibrated strongly.
[0010]
In the vibration speaker according to the aspect of the invention, it is preferable that a bottom portion of the magnetic circuit portion is connected to a substantially center portion of the elastic plate facing the magnetic circuit portion via an inertia member having a specific gravity greater than that of the yoke.
In such a case, the weight of the magnetic circuit portion can be increased by the inertia member having a large specific gravity connected to the bottom of the magnetic circuit portion. In addition, the inertia force of the magnetic circuit portion that causes resonance vibration in the vertical direction or the like in the space inside the case can be increased. Then, the vibration energy stored in the magnetic circuit unit is increased, and the housing or the like of the mobile phone can be vibrated more strongly by the vibration energy.
[0011]
Further, it is preferable that the yoke portion of the yoke except for the magnetic flux flow path portion is formed by an inertia member having a higher specific gravity than the magnetic flux flow path portion.
Even in such a case, similarly to the above, the weight of the magnetic circuit portion can be increased by the inertia member having a large specific gravity forming the yoke portion excluding the magnetic flux flow path portion of the magnetic circuit portion. In addition, the inertia force of the magnetic circuit portion that causes resonance vibration in the vertical direction or the like in the space inside the case can be increased. Then, the vibration energy stored in the magnetic circuit unit is increased, and the housing or the like of the mobile phone can be vibrated more strongly by the vibration energy.
[0012]
Further, it is preferable that a peripheral portion of the elastic plate, which is located at a predetermined distance outside of a connecting portion between the elastic plate and the magnetic circuit unit, is fixed to the case via a rigid ring plate. It is preferable that the air circulation holes penetrating both the rigid ring plate and the elastic plate overlapping the rigid ring plate are continuously provided. The elastic plate portion that is expandable, contractible and bendable inside the rigid ring plate is substantially tuned to the resonance vibration of the magnetic circuit portion without being disturbed by the rigid ring plate, and is substantially the same as the magnetic circuit portion. It is preferable to select and configure the hole shape inside the rigid ring plate, the elastic force of the elastic body, and the like so as to resonate and vibrate in a vertical direction or the like in a cycle.
In such a case, the fragile case of the vibrating speaker, which has been reduced in size and thickness, can be reinforced by a wide rigid ring so as not to be damaged by an impact due to a drop or the like. In addition, through the wide rigid ring, the lower surface of the case sealed with the elastic plate can be stably fixed to the housing or the like of the mobile phone. An air circulation hole provided by penetrating the rigid ring plate and the peripheral portion of the elastic plate overlapping therewith, so that the elastic plate resonates and vibrates, through which the air flows through the elastic plate into and out of the case, It can be used as a receiver hole for transmitting the sound generated by the vibration cone vibrating to the outside of the lower surface of the case sealed with the elastic plate.
[0013]
In the vibration speaker according to the present invention, it is preferable that the protrusion provided on the magnetic circuit portion is slidably fitted into a recess provided on the inner wall of the case. And, due to the protrusion of the magnetic circuit portion and the concave portion of the inner wall of the case, the magnetic circuit portion excessively rotates in the forward and reverse directions inside the case, and the magnetic circuit portion moves excessively in the circumferential direction of the case inside the case. It is advisable to incorporate a stopper mechanism to prevent slap.
In such a case, drop the vibrating speaker on the floor or the like, and when a large impact force is applied to the magnetic circuit part supported via the gimbal inside the case, the magnetic circuit part is reversed in the case inner space. The above-mentioned stopper mechanism can prevent excessively large rotation and excessively large movement of the magnetic circuit portion in the case inner space in the peripheral direction of the case. Further, it is possible to prevent the gimbal supporting the magnetic circuit portion in the case inner space from being largely curved and irrecoverably deformed plastically.
At the same time, as the magnetic circuit portion resonates and vibrates in the vertical direction and the like, the protrusion of the magnetic circuit portion can be slid in the vertical direction and the like inside the concave portion of the inner wall of the case. Then, it is possible to prevent the protrusion of the magnetic circuit portion fitted into the concave portion of the inner wall of the case from hindering the resonance vibration of the magnetic circuit portion.
[0014]
In the vibration speaker of the present invention, instead of incorporating the stopper mechanism, the case is formed in an elliptical cylindrical shape or a shape close thereto, and the yoke is formed in an elliptical disk shape or a shape close thereto in accordance with the case. It is preferable that the peripheral side wall of the yoke is disposed near the case inner side wall with a small gap between the yoke and the case inner side wall. And, due to the peripheral side wall of the yoke and the inner side wall of the case, the magnetic circuit portion excessively rotates forward and backward inside the case, and the magnetic circuit portion moves excessively large in the peripheral direction of the case inside the case. It is advisable to incorporate a stopper mechanism to prevent the occurrence of such a phenomenon.
In such a case, similar to the above, when the vibrating speaker is dropped on the floor or the like, and a large impact force is applied to the magnetic circuit section supported via the gimbal inside the case, the magnetic circuit section moves to the inside of the case. The stopper mechanism can prevent the rotation of the magnetic circuit portion in the space from being excessively large in the opposite direction or the magnetic circuit portion from excessively moving in the space around the case in the space inside the case. Further, it is possible to prevent the gimbal supporting the magnetic circuit portion in the case inner space from being largely curved and irrecoverably deformed plastically.
In such a case, it is not necessary to provide a protrusion on the magnetic circuit portion or a recess for fitting the protrusion on the inner side wall of the case. This simplifies the structure of the magnetic circuit portion and the case, thereby reducing the vibration speaker assembly process. Can be simplified.
[0015]
In the vibration speaker of the present invention, an upper stopper for preventing the magnetic circuit unit supported via the gimbal inside the case from moving excessively upward in the case inner space, and the same magnetic circuit unit in the case inner space. It is preferable to provide a lower stopper that prevents excessive large downward movement.
It is preferable to use the rigid ring plate for the lower stopper.
In such a case, when the vibrating speaker is dropped on the floor or the like and a large impact force is applied to the magnetic circuit section supported via the gimbal inside the case, the magnetic circuit section moves upward or downward in the space inside the case. The excessively large movement can be prevented by the upper stopper and the lower stopper. Further, it is possible to prevent the gimbal supporting the magnetic circuit portion in the case inner space from being unrecoverably plastically deformed due to large bending in the vertical direction.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
1 and 2 show a preferred embodiment of a vibration speaker according to the present invention. FIG. 1 is a front sectional view, and FIG. 2 is a plan sectional view. 3 and 4 show another preferred embodiment of the vibration speaker of the present invention. FIG. 3 is a front sectional view, and FIG. 4 is a plan sectional view. Hereinafter, these vibration speakers will be described.
[0017]
In the illustrated vibration speaker, a short-length cylindrical case 10 made of glass fiber-reinforced ABS resin or the like is provided, and the upper surface of the case is covered with a vibration cone 20 that emits sound.
In the vibration speaker of FIGS. 1 and 2, the case 10 is formed in a short-length cylindrical shape. In the vibration speaker shown in FIGS. 3 and 4, the case 10 is formed in a short elliptical cylindrical shape or a shape close thereto.
A voice coil 22 having a small cylindrical shape is protrudingly provided substantially at the center of the back surface of the vibration cone 20.
A magnetic circuit unit 30 including a yoke 34 on which a magnet 32 is mounted is arranged in a space inside the case 10 inside the vibration cone 20.
In the vibration speaker of FIGS. 1 and 2, the yoke 34 housed inside the case 10 is formed in a substantially disk-like shape or a shape close thereto, in accordance with the cylindrical case 10. In the vibrating speakers of FIGS. 3 and 4, the yoke 34 housed inside the case 10 is formed into an elliptical disk shape or a shape similar thereto, in accordance with the case 10 having an elliptical cylindrical shape or a shape similar thereto. The peripheral side wall of the yoke 34 is disposed near the inner wall of the case 10 with a small gap between the yoke 34 and the inner wall of the case 10.
The voice coil 22 is loosely fitted in a groove 36 formed between the magnet 32 and the yoke 34 of the magnetic circuit portion so as to be able to vibrate in a vertical direction or the like.
The yoke 34 is made of soft iron or the like having a high magnetic permeability.
[0018]
A gimbal 40 made of an elastic material such as phosphor bronze extends around the yoke 34.
In the vibration speaker of FIGS. 1 and 2, the yoke 34 is vertically separated substantially at the center thereof, and the inner peripheral edge of the gimbal 40 is sandwiched between the separated yokes 34. The upper and lower separated yokes 34 are joined together by pressing one of the central projections into the other depression. In the vibration speaker of FIGS. 3 and 4, the inner peripheral edge of the gimbal 40 is bonded or welded to the upper surface of the yoke 34. A gimbal 40 extends around the yokes 34.
As shown in FIG. 2 or FIG. 4, three or two tip portions 42 protruding from the outer peripheral edge of the gimbal are fixed to the step surface 12 formed inside the case 10 by bonding or the like. Note that the gimbal tip portion 42 can be embedded and fixed integrally with the inner wall of the case 10.
As shown in FIG. 1 or FIG. 3, the magnetic circuit unit 30 is supported via the gimbal 40 in the space inside the case 10 so as to be able to vibrate in a vertical direction or the like.
As shown in FIG. 2 or 4, at least one of the gimbal 40 and the yoke 34 (both in the figure) is provided between the upper space and the lower space inside the case 10 partitioned by the gimbal or the yoke. An air flow passage 50 through which air flows is opened. The magnetic circuit section 30 is configured to be able to resonate in the vertical direction or the like inside the case 10.
The weight, size, shape, and the like of the magnetic circuit unit 30 which are factors that determine the resonance vibration frequency value of the magnetic circuit unit 30 supported via the gimbal 40 inside the case 10 and the weight, size, shape, and the like of the gimbal 40 The elastic force or the like refers to a sine low-frequency current of, for example, 100 to 170 Hz flowing through the voice coil 22 or a low-frequency current having a waveform close thereto, and a voice waveform current flowing to the voice coil 22 when generating a voice in the vibrating cone 20. The magnetic circuit unit 30 is adjusted so as to receive a magnetic force acting between the magnetic circuit unit and the voice coil 22 by a lower frequency current lower than that, and resonate and vibrate in a vertical direction or the like inside the case 10. .
[0019]
The lower surface of the case 10 is sealed with an elastic plate 60 that can be bent and stretched. As the elastic plate 60, a rubber plate made of silicon or the like, a metal spring plate, or a plate made of a polymer material such as a resin is used.
As shown in FIG. 2 or FIG. 4, a substantially central portion of the elastic plate 60 has a magnetic permeability of the magnetic circuit portion 30 on a bottom portion 38 located at a substantially central portion of the lower surface of the magnetic circuit portion opposed thereto. They are connected via an inertial member 90 made of tungsten, beryllium, copper, or the like, which has a higher specific gravity than the yoke 34 made of high soft iron or the like.
[0020]
As shown in FIG. 1 or FIG. 3, a peripheral portion of the elastic plate 60 which is located outside by a predetermined distance from a connection point between the elastic plate 60 and the magnetic circuit unit 30 is connected via a rigid ring plate 100 made of metal or the like. It is fixed to the case 10. An air circulation hole 70 for circulating air through the elastic plate 60 to the inside and outside of the case 10 is provided continuously around the rigid ring plate 100 and an elastic plate 60 overlapping the rigid ring plate 100. As shown by the broken line in FIG. 1 or FIG. 3, the portion of the elastic plate 60 that can expand, contract, and bend inside the rigid ring plate 100 is not disturbed by the rigid ring plate 100 and The apparatus is configured to resonate in a vertical direction or the like in substantially the same cycle as that of the magnetic circuit unit, substantially in synchronization with the resonance vibration.
The hole shape inside the rigid ring plate 100 and the weight, size, shape, elastic force, and the like of the elastic plate 60, which are factors that determine the resonance vibration frequency value of the elastic plate 60 inside the rigid ring plate 100, are determined by their elasticity. The plate 60 is adjusted so as to be substantially tuned to the resonance vibration of the magnetic circuit unit 30 and to resonate vertically in and out of the case 10 in substantially the same cycle as the magnetic circuit unit.
The fragile case 10 made of a resin, which has been reduced in size and thickness, is reinforced by a wide rigid ring plate 100 so as not to be damaged by an impact due to a drop or the like. Further, the lower surface of the case 10 sealed by the elastic plate 60 can be stably fixed to the housing 80 or the like of the mobile phone via the wide rigid ring plate 100. The air circulation holes 70 continuously penetrating the rigid ring plate 100 and the peripheral portion of the elastic plate 60 overlapping the rigid ring plate 100 allow air to flow through the elastic plate 60 into and out of the case 10 so that the elastic plate 60 resonates and vibrates. And a receiver hole for transmitting the sound emitted from the vibrating cone 20 to the outside of the lower surface of the case 10 sealed by the elastic plate 60.
[0021]
In the case of the vibrating speaker of FIGS. 1 and 2 or the vibrating speaker of FIGS. 3 and 4, when the peripheral side wall of the case is thick and rigid, the case 10 is provided without the rigid ring plate 100. May be directly fixed to the housing 80 or the like of the mobile phone via the elastic plate 60 or the like.
In this case, the air circulation holes 70 may be provided in the elastic plate 60 outside the connecting portion between the magnetic circuit unit 30 and the elastic plate 100.
[0022]
The vibration speaker of FIGS. 1 and 2 or the vibration speaker of FIGS. 3 and 4 is configured as described above. In this vibration speaker, a sine low-frequency current of 100 to 170 Hz, for example, is applied to the voice coil 22. By flowing a low-frequency current having a waveform similar to that, the magnetic circuit unit 30 supported in the space inside the case 10 via the gimbal 40 can resonate and vibrate vertically inside the case 10. At the same time, the elastic plate 60 connected to the bottom 38 of the magnetic circuit section is substantially tuned to the resonance vibration of the magnetic circuit section 30 as shown by the broken line in FIG. In the same cycle, resonance vibration can be caused inside and outside the case 10. Then, the vibration energy accumulated in the magnetic circuit unit 30 and the elastic plate 60 can be transmitted to the housing 80 of the mobile phone to which the case 10 is fixed via the gimbal 40 and the case 10. Then, the housing 80 and the like of the mobile phone can be vibrated.
[0023]
At this time, the elastic plate 60 connected to the bottom portion 38 of the magnetic circuit portion can suppress the resonant vibration of the magnetic circuit portion 30 with a large amplitude width in the vertical direction or the like inside the case 10. At the same time, the amplitude direction of the magnetic circuit unit 30 that resonates and oscillates inside the case 10 is kept almost constant and stable by the elastic plate 60 connected to the magnetic circuit unit and supporting the magnetic circuit unit. Can be. Then, the posture of the magnetic circuit unit 30 is stabilized, and the amplitude direction and the amplitude width of the magnetic circuit unit 30 can be leveled. Then, it is possible to prevent the magnetic circuit portion 30 that resonates and vibrates inside the case 10 from colliding with the inner wall of the case 10 or the like. On the other hand, since the magnetic circuit portion 30 is connected and supported at substantially the center of the elastic plate 60 that can be bent and stretched, the elastic vibration of the magnetic circuit portion 30 in the vertical direction and the like is obstructed by the elastic plate 60. There is no danger. At the same time, since the air flow passage 50 and the air circulation hole 70 are opened in the yoke 34, the gimbal 40 and the elastic plate 60 of the magnetic circuit portion, the magnetic circuit portion 30 and the elastic plate 60 There is no possibility that the resonance vibration will be disturbed due to the resistance of the air inside and outside the case 10.
For this reason, in the speaker having such a configuration, the thickness and the outer diameter of the magnet 32 and the yoke 34 constituting the magnetic circuit portion supported inside the case 10 are adjusted between the inner wall of the case 10 and the like. For example, a small gap of, for example, 0.1 mm is provided in the case 10 so that it can be formed as large as the length of the space inside the case 10 or the vicinity of its inner diameter. Then, the weight of the magnetic circuit unit 30 is increased, and the inertial force of the magnetic circuit unit 30 for causing the resonance vibration is increased. Then, the magnetic circuit portion 30 can be vibrated strongly in the vertical direction or the like inside the case 10. At the same time, in addition to the vibration energy stored in the magnetic circuit unit 30 that causes the magnetic circuit unit 30 to resonate, the magnetic circuit unit 30 is connected to the bottom 38 of the magnetic circuit unit, and substantially tunes to the resonance vibration of the magnetic circuit unit 30. Vibration energy can also be stored in the elastic plate 60 that resonates in the vertical direction or the like in substantially the same cycle. Then, the total amount of vibration energy stored in both the magnetic circuit unit 30 and the elastic plate 60 can be increased. Most of the vibration energy stored in both the magnetic circuit unit 30 and the elastic plate 60 can be effectively used as energy consumed to vibrate the housing 80 of the mobile phone via the gimbal 40 and the case 10. .
[0024]
Further, the weight of the magnetic circuit portion 30 can be increased by the inertia member 90 having a large specific gravity connected to the bottom portion 38 of the magnetic circuit portion. In addition, the inertial force of the magnetic circuit unit 30 that resonates and vibrates in the vertical direction or the like in the space inside the case 10 can be increased. Then, the vibration energy stored in the magnetic circuit unit 30 is increased, and the housing 80 and the like of the mobile phone can be vibrated strongly by the vibration energy.
[0025]
In the vibration speaker shown in FIGS. 1 and 2 or the vibration speaker shown in FIGS. 3 and 4, in order to simplify the structure, as shown in FIG. Thus, it is also possible to directly connect the bottom portion 38 to a substantially central portion of the elastic plate 60 without passing through the inertia member 90. Or conversely, it is also possible to make the substantially central portion of the elastic plate 60 protrude in a convex shape and directly connect the central portion to the bottom portion 38 of the magnetic circuit portion.
[0026]
In the vibration speaker of FIGS. 1 and 2 or the vibration speaker of FIGS. 3 and 4, only when a sine low-frequency current of, for example, 100 to 170 Hz or a low-frequency current having a waveform close thereto flows through the voice coil 22, The weight and size of the magnetic circuit unit 30, the gimbal 40 and the elastic plate 60 are adjusted so that the magnetic circuit unit 30 supported inside the case 10 via the gimbal 40 and the elastic plate 60 connected thereto resonate and vibrate in the vertical direction and the like. Because the elastic force or the like is adjusted, when a voice waveform current that changes in a complicated manner within a wide frequency band of, for example, 200 to 10000 Hz that is higher than the low-frequency current flows through the voice coil 22, A vibration cone 20 having a voice coil 22 protruding therefrom is provided on the magnetic circuit portion 30 and the elastic plate 60 without causing resonance vibration. The magnetic force exerted between the 30, can be vibrated to the strength in the vertical direction or the like following the waveform of the speech waveform current. Then, sound can be generated from the vibrating cone 20. The sound emitted from the vibrating cone 20 is transmitted to the upper part of the case 10 in front of the vibrating cone 20, and the receiver hole which also serves as the air circulation hole 70 continuously provided in the rigid ring plate 100 and the elastic plate 60 overlapping the rigid ring plate 100. Can be transmitted to the lower part of the case 10.
[0027]
In the vibration speaker of FIGS. 1 and 2 or the vibration speaker of FIGS. 3 and 4, as shown in FIG. 6, the yoke 34 except for the magnetic flux flow path 35 of the yoke located around the magnet 32 is provided. It is preferable that the magnetic flux passage portion 35 is formed of an inertial member such as tungsten, beryllium, or copper having a higher specific gravity than soft iron or the like having a high magnetic permeability.
Then, the weight of the magnetic circuit portion 30 may be increased by an inertia member having a large specific gravity forming the yoke 34 except for the magnetic flux flow path portion 35 of the magnetic circuit portion. Then, it is preferable to increase the inertial force of the magnetic circuit unit 30 that resonates vertically in the space inside the case 10. Then, it is preferable that the vibration energy stored in the magnetic circuit unit 30 be increased so that the housing 80 of the mobile phone can be vibrated more strongly by the vibration energy.
[0028]
In the amplitude speaker of FIGS. 1 and 2, as shown in FIG. 2, a protrusion 33 is provided on the periphery of the yoke 34 of the magnetic circuit portion, and the protrusion 33 is vertically attached to the concave portion 14 provided on the inner wall of the case. It is good to fit so that it can slide in the direction and the like. The protrusion 33 of the magnetic circuit portion and the concave portion 14 on the inner wall of the case cause the magnetic circuit portion 30 to rotate excessively large in the opposite direction inside the case 10 or the magnetic circuit portion 30 It is preferable to incorporate a stopper mechanism 110 that prevents the peripheral mechanism from moving excessively large.
Then, when the vibrating speaker is dropped on the floor or the like, and a large impact force is applied to the magnetic circuit unit 30 supported on the inside of the case 10 via the gimbal 40, the magnetic circuit unit 30 is correctly positioned in the space inside the case 10. Conversely, it is preferable that the stopper mechanism 110 prevents the rotation of the magnetic circuit portion 30 from being excessively large and the magnetic circuit portion 30 from moving excessively in the space around the case 10 in the space inside the case 10.
At the same time, it is preferable that the protrusion 33 of the magnetic circuit portion be slid in the vertical direction inside the concave portion 14 on the inner wall of the case as the magnetic circuit portion 30 vibrates vertically. Then, it is preferable to prevent the protrusion 33 of the magnetic circuit portion fitted into the concave portion 14 on the inner wall of the case from hindering the resonance vibration of the magnetic circuit portion 30.
[0029]
In the vibration speaker of FIGS. 3 and 4, the case 10 is formed in an elliptical cylindrical shape or a shape close thereto, and the yoke 34 housed inside the case 10 is formed in an elliptical disk shape or a shape close thereto. The peripheral side wall of the yoke 34 is arranged near the inner wall of the case 10 with a small gap between the yoke 34 and the inner wall of the case 10.
For this reason, in the vibration speaker of FIGS. 3 and 4, the magnetic circuit unit 30 rotates the peripheral side wall of the yoke 34 and the inner side wall of the case 10 excessively large forward and reverse inside the case 10, It can be used for a stopper mechanism 112 that replaces the stopper mechanism 110 described above, which prevents the part 30 from moving excessively in the circumferential direction of the case 10 inside the case 10.
Then, when the vibrating speaker is dropped on the floor or the like using the stopper mechanism 112 and a large impact force is applied to the magnetic circuit unit 30 supported via the gimbal 40 inside the case 10, the magnetic circuit unit 30 rotates excessively in the space inside the case 10 in the forward and reverse directions, and the magnetic circuit unit 30 moves excessively in the space around the case 10 in the space inside the case 10 to support the magnetic circuit unit 30. It is possible to prevent the gimbals 40 from being significantly curved or the like and irrecoverably deformed plastically. In addition, it is possible to simplify the structure of the vibrating speaker by omitting the provision of the protrusions 33 and the recesses 14 for the stopper mechanism 110 on the magnetic circuit unit 30 and the inner wall of the case 10.
[0030]
In the vibration speaker of FIGS. 1 and 2 or the vibration speaker of FIGS. 3 and 4, if there is a space inside the case 10 or the like, as shown in FIG. 1, FIG. 5 or FIG. The upper stopper 120, which prevents the magnetic circuit unit 30 from moving excessively large in the space inside the case, and the lower surface of the yoke 34, etc. of the magnetic circuit unit, contact the upper surface around the yoke 34 of the unit. It is preferable to provide a lower stopper 130 for preventing the circuit portion 30 from moving excessively downward in the space inside the case 10.
The upper stopper 120 may be provided in a ring shape or the like in a space inside the case 10 below the vibration cone 20. For the lower stopper 130, the above-described rigid ring plate 100 is preferably used.
Then, when the vibrating speaker is dropped on the floor or the like and a large impact force is applied to the magnetic circuit unit 30 supported on the inside of the case 10 via the gimbal 40, the magnetic circuit unit 30 is moved upward in the space inside the case 10. The gimbal 40 supporting the magnetic circuit unit 30 moves excessively and downwardly, causing the gimbal 40 supporting the magnetic circuit unit 30 to flex greatly in the vertical direction and irrecoverably plastically deform. It is better to prevent it.
[0031]
In the vibration speaker of FIGS. 1 and 2 or the vibration speaker of FIGS. 3 and 4, the bottom portion 38 of the magnetic circuit portion is connected to and supported by the elastic plate 60, and the magnetic circuit portion 30 is located in the space inside the case 10. The structure is such that the elastic plate 60 can suppress large rotation in the forward and reverse directions and large movement in the peripheral direction and the vertical direction. Therefore, the stopper mechanism 110, the upper stopper 120, or the lower stopper 130 may not be provided in some cases. Instead, when the vibrating speaker is dropped on the floor or the like and a large impact force is applied to the magnetic circuit unit 30 supported via the gimbal 40 inside the case 10, the vibration speaker is connected to the bottom 38 of the magnetic circuit unit. Due to the elastic plate 60, the magnetic circuit unit 30 excessively rotates in the forward and reverse directions in the space inside the case 10, the magnetic circuit unit 30 moves excessively in the circumferential direction of the case 10 in the space inside the case 10, or This prevents the magnetic circuit unit 30 from moving excessively large upward and downward, and the gimbal 40 supporting the magnetic circuit unit 30 from being significantly bent or bent, causing irrecoverable plastic deformation or the like. , May be prevented.
[0032]
【The invention's effect】
As described above, according to the vibration speaker of the present invention, the magnetic circuit section can be vibrated strongly and strongly in the space inside the case with a large inertial force. At the same time, the vibration energy accumulated in both the magnetic circuit portion and the elastic plate can be efficiently and efficiently transmitted to the casing of the mobile phone. In addition, it is possible to provide a vibrating speaker having a powerful vibrator function that has a sufficient response.
Further, it is possible to suppress the amplitude width in the vertical direction or the like of the magnetic circuit portion that resonates and vibrates inside the case. Then, it is possible to appropriately prevent the magnetic circuit portion from colliding with the inner side wall of the case or the stopper inside the case and generating unpleasant noise. At the same time, the case accommodating the magnetic circuit unit can be made thinner and smaller. In addition, it is possible to provide a thin and small vibration speaker.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front sectional view of a vibration speaker according to the present invention.
FIG. 2 is a plan sectional view of the vibration speaker of the present invention.
FIG. 3 is a front sectional view of the vibration speaker of the present invention.
FIG. 4 is a plan sectional view of the vibration speaker of the present invention.
FIG. 5 is a front sectional view of the vibration speaker of the present invention.
FIG. 6 is a front sectional view of the vibration speaker of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 cases
20 vibrating cone
22 voice coils
30 Magnetic circuit
32 magnets
34 York
36 grooves
40 gimbals
50 air passage
60 elastic plate
70 Air flow hole
80 housing
90 inertia member
100 rigid ring plate
110, 112 Stopper mechanism
120 Upper stopper
130 Lower stopper
