【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣服、より詳しくは身頃および袖を有する衣服に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、袖を有する衣服は、人体が静立した状態での見た目の美しさや着心地をベースに設計されることが通常であった。そのため、当該衣服を着用後に、人体を大きく動かした場合、衣服の形状が身体形状の変化に追従できずに部分的に突っ張り、圧迫感や違和感を感じることが常であった。特に、袖付け部分の周辺は、上肢の前挙運動や側挙運動にともない、衣服に著しい突っ張りが生じ、極めて大きな圧迫感や違和感を感じるものであった。
【０００３】
こうした問題を解決するため、例えば、後身頃、又は、後身頃と袖の後面側、若しくは、脇見頃と袖の後面側を伸縮性素材で構成した衣服が開示されている（特許文献１参照）。また、同様の考え方で、袖付け周辺の身頃生地に伸縮性素材またはプリーツ加工により伸縮性を付与した素材を配置することにより、衣服の運動機能性を向上させた衣服が開示されている（特許文献２〜６参照）。
【０００４】
あるいは、上肢を予め大きく動かした状態で型紙を設計し、部分的にゆとりをもたせた型紙形状とすることで衣服の運動機能性を向上させた衣服が開示されている（例えば特許文献７、特許文献８参照）。
【０００５】
しかし、特許文献１〜６に開示の衣服では、衣服の中で最も目立つ身頃生地の一部またはその全体に、伸縮性を有する生地を配置しているため、一見して特別な仕様の衣服とわかり、見た目に違和感のある衣服であった。また、見た目の違和感に配慮すると、伸縮性を有する生地の範囲が小さくなるため、十分な運動機能性を得ることができなかった。
【０００６】
また、特許文献７，８に開示の衣服では、上肢を予め大きく動かした状態で型紙を設計しているため、静立した状態では、袖付け周辺の生地がだぶついて余り、見た目も着心地も悪くなるものであった。
【０００７】
【特許文献１】
実用新案登録第３０７９９６４号公報
【０００８】
【特許文献２】
特開平９−３１０２１３号公報
【０００９】
【特許文献３】
特開２００１−１６４４０１号公報
【００１０】
【特許文献４】
実開平７−９９２７号公報
【００１１】
【特許文献５】
実用新案登録第３０５２４８５号公報
【００１２】
【特許文献６】
実用新案登録第３０７３９７８号公報
【００１３】
【特許文献７】
特開２００２−３８３２２号公報
【００１４】
【特許文献８】
実開昭６０−５２９１８号公報
【００１５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決することにあり、伸度特性の小さい生地をベースとした衣服であっても、見た目の違和感は抑えながら、運動機能性を向上させた衣服を提供することにある。
【００１６】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明は、身頃および袖を有する衣服であって、袖の上腕部の少なくとも一部に、身頃を構成する生地よりも伸張率の大きい生地を配置していることを特徴とする衣服である。
【００１７】
ここで伸張率は、衣服の横方向を引張方向とし、つかみ幅２．５４ｃｍ（１インチ）で、５Ｎの引張荷重まで引き伸ばしたときのものである。
【００１８】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。
【００１９】
本発明は、例えば図４に示すような、身頃３および袖１からなる衣服であって、袖の上腕部の少なくとも一部に、身頃を構成する生地よりも伸縮性の大きい生地（以下、「上腕部伸縮性生地」とも呼ぶ。）を配置していることが重要である。そうすることにより、身頃を構成する生地と同じ生地で袖を構成した一般的な衣服と比べ、上肢運動に伴う衣服の突っ張りを伸縮性を有する生地が吸収し、圧迫感や違和感の少ない衣服を得ることができる。また、身頃側に伸縮性を有する生地を配置することで運動機能性を付与した従来の衣服に比べて、同様の運動機能性向上の効果を得ながら、見た目の違和感が少ない衣服を得ることができる。
【００２０】
ここで伸張率は、衣服の横方向を引張方向とし、つかみ幅２．５４ｃｍ（１インチ）で、初期つかみ間隔Ｌ０＝７．６ｃｍ（３インチ）から引張速度１０ｃｍ／分で５Ｎの引張荷重まで引き伸ばしたときのつかみ間隔Ｌから、次式により定められる。
伸張率＝［（Ｌ−Ｌ０）／Ｌ０］×１００
この値により、上肢の運動にともなう衣服（生地）の突っ張りの状態を近似的に表すことができる。
【００２１】
また、試料の大きさの都合等により初期つかみ間隔Ｌ０が７．６ｃｍ（３インチ）に満たない場合には、引張速度を取りうる初期つかみ間隔に比例変更して測定する。例えば、初期つかみ間隔が３．８ｃｍのときは引張速度は５ｃｍ／分とする。
【００２２】
衣服の横方向とは、身頃においては、図４に示すように、衣服の中央線Ｃに直交する方向Ｈ１を言う。一方、袖においては、図２に示すように、袖丈線６に直交する方向Ｈ２を言う。かかる方向について規定することにより、図６に示すような上肢の前挙運動にともなう突っ張りの方向と生地の伸張の方向とが一致し、突っ張りの吸収の効果を妥当に評価することができる。
【００２３】
上腕部とは、上肢のうち、肩（図１においては袖付け線２側）から肘にかけてを覆う部分を言う。
【００２４】
通常、袖部分は１枚の生地で構成されることが多いため、袖を構成する生地１の全体を上腕部伸縮性生地で構成することにより、見た目の違和感が少ない衣服を得ることができる。また縫製工程を簡略化することもできる。
【００２５】
一方、上腕部の一部に上腕部伸縮性生地を採用する場合には、上腕部は通常の長袖においては、袖を構成する生地１の袖付け線２側の約半分に相当するため、当該部分、すなわち例えば図２および図６に示すように、袖を構成する生地５の、袖丈線６の中央点を通る袖丈線との直交線７よりも袖付け線２側の部分に、身頃を構成する生地よりも伸縮性の大きい生地８を配置することが好ましい。そうすることにより、袖を構成する生地の全体を上腕部伸縮性生地で構成しなくても、本発明の効果を効率的に得ることができる。
【００２６】
袖丈線６とは、袖を構成する生地を、袖下線９を揃えて二つに折った時に折り目となる中央線のことであり、袖付け線２と接する点から袖先までの長さを有するものである。
【００２７】
また更に、本発明の衣服において上腕部の一部に上腕部伸縮性生地を採用する場合には、例えば図３に示すように、袖を構成する生地１０の、袖丈線６を３等分する点の袖付け線側の点１１と脇下点１２とを結ぶ線１３よりも袖付け側に、身頃を構成する生地よりも伸縮性の大きい生地８を配置していることがより好ましい。当該部分に衣服の突っ張り１４が最も大きくかかるため、このような構成とすることにより、袖を構成する生地の全体を上腕部伸縮性生地で構成しなくても、本発明の効果をより効率的に得ることができる。
【００２８】
袖丈線６を３等分する点の袖付け線側の点１１と脇下点１２とを結ぶ線１３は、図３に示すように袖を構成する生地の展開状態における直線であるが、上腕部伸縮性生地の配置形状としては袖先側にやや膨らんだ曲線１６とすると、見た目の違和感を少なくすることができるのでより好ましい。
【００２９】
身頃を構成する生地よりも伸縮性の大きい生地としては、織物、編物、不織布などの布帛状のものであれば良いが、見た目の違和感を少なくするために、身頃を構成する生地の色、柄、組織等と似た生地を使用すると良い。
【００３０】
また更に、本発明の衣服は、身頃を構成する生地よりも伸縮性の大きい生地８の伸張率が２０％以上であることが好ましい。より好ましくは３０％以上である。生地の伸度が２０％以上であれば、生地のヨコ方向の伸度がほとんどない生地を身頃生地とした衣服であっても、上肢の運動による突っ張りの軽減の効果を得ることができ、生地の伸度が３０％以上であれば、衣服の胸まわりのゆとりがほとんどないような状態であったとしても、上肢の運動による突っ張りが、大きな問題のない程度まで軽減することができる。
【００３１】
【実施例】
（測定・評価方法）
（１）伸張率
測定対象の生地について、長さ１５ｃｍ、幅１０ｃｍの試験片を採取し、次いで、自記記録装置付き定速伸長形引張試験機を用い、上下つかみとも表側治具は２．５４ｃｍ×２．５４ｃｍ（１インチ×１インチ）、裏側治具は２．５４ｃｍ×５．０８ｃｍ（１インチ×２インチ）のものを使用し、すなわちつかみ幅は２．５４ｃｍ（１インチ）で、試験片の長さ方向を引張方向とし、初期つかみ間隔Ｌ０が７．６ｃｍ（３インチ）となるように試験片を固定した。次いで、引張速度１０ｃｍ／分で５Ｎの引張加重まで引き伸ばしたときのつかみ間隔Ｌから、次式により伸張率を求めた。
伸張率＝［（Ｌ−Ｌ０）／Ｌ０］×１００
これをｎ＝３にて行い和平均値を求めた。
【００３２】
（２）衣服圧
被験者として、身長１７２．０ｃｍ、胸囲８８．０ｃｍ、肩幅４３．０ｃｍ、体重６０．０ｋｇの男性に、各実施例・比較例のシャツを着せ、その後ろ側の脇下点の衣服圧を、株式会社エイエムアイ・テクノ製の接触圧測定機（ＡＭＩ３０３７シリーズ）を用いて測定した。測定に必要なエアバッグは、同測定機が指定のもののうち、直径１５ｍｍのものを使用した。また、衣服圧を測定する際の動作としては、静立の状態から、両上肢の前挙（角度９０゜）までの運動を１分間に１２回行なったときのピーク値の平均値を衣服圧とした。
【００３３】
（３）着用感（圧迫感）
上記（２）の衣服圧の測定時における着用感を、着用者の圧迫感の感じ方として次の基準に従って評価した。
◎：感じない。
○：殆ど感じない。
△：やや感じる。
×：感じる。
【００３４】
（４）見た目（違和感）
上記（２）の衣服圧の測定時における着用状態の見た目を、本発明の内容を知らないアパレルメーカーの当業者が見た違和感の感じ方として次の基準に従って評価した。
◎：感じない。
○：殆ど感じない。
△：やや感じる。
×：感じる。
【００３５】
（素材Ａ）
素材Ａとして、倉敷紡績（株）製ブロード生地＃ＫＴ４０００（ポリエチレンテレフタレート６５％、コットン３５％）を準備した。この素材の緯方向の伸張率は、１．２％であった。
【００３６】
（素材Ｂ）
素材Ｂとして、東レ（株）製ニット生地＃Ｓ２７３３３（ポリエチレンテレフタレート５０％、コットン５０％）を準備した。この素材の経方向の伸張率は、２１．０％、緯方向の伸張率は３２．５％であった。
【００３７】
〔実施例１〕
通常の型のドレスシャツで図３に示す様な構成の袖を有するものについて、素材Ｂを、その経方向（伸張率２１．０％）が衣服の横方向と一致するように図３における上腕部伸縮性生地８として配置・採用した。また、素材Ａを、その緯方向が衣服の横方向と一致するように袖のその他の部分の生地と身頃全体の生地として配置・採用した。
それ以外は、通常のシャツと同じ方法で構成した。
【００３８】
〔実施例２〕
素材Ｂを、その緯方向（伸張率３２．５％）が衣服の横方向と一致するように図３における上腕部伸縮性生地８として配置・採用したこと以外は、実施例１と同様にして構成した。
【００３９】
〔比較例１〕
通常の型のドレスシャツで図７に示すような構成の身頃を有するものについて、素材Ｂを、その緯方向（伸張率３２．５％）が衣服の横方向と一致するように、身頃を構成する生地の袖付け部分の全周囲にわたり、幅５ｃｍの帯状に配置した。また、素材Ａを、その緯方向が衣服の横方向と一致するように身頃のその他の部分の生地と袖全体の生地として採用した。それら以外は、実施例１と同様にして構成した。
【００４０】
〔比較例２〕
素材Ａを、その緯方向が衣服の横方向と一致するように身頃全体の生地と袖全体の生地に採用した。それ以外は、実施例１と同様にして構成した。
【００４１】
実施例１，２および比較例１，２の結果を表１にまとめる。
【００４２】
【表１】
【００４３】
表１に示すように、本発明の実施例１および２は、従来の技術（比較例）と比べて脇下点の衣服圧が低く、また着用感（圧迫感）においても優れた評価を得た。
【００４４】
【発明の効果】
本発明の衣服により、伸度特性の小さい生地をベースとした衣服であっても、見た目の違和感は抑えながら、上肢の運動による衣服の突っ張りを軽減し、運動機能性、着用快適性を向上させた衣服を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】衣服の袖を構成する生地の展開図である。
【図２】本発明の衣服における袖を構成する生地の一例の展開図である。
【図３】本発明の衣服における袖を構成する生地の一例の展開図である。
【図４】衣服の一例の概略図（前面）である。
【図５】本発明の衣服の一例の概略図（前面）である。
【図６】本発明の衣服の一例の概略図（後面）である。
【図７】比較例１の衣服の概略図（前面）である。
【符号の説明】
１、５、１０：袖を構成する生地
２：袖付け線
３：身頃
６：袖丈線
７：袖丈線の中央点と直交する線
８：上腕部伸縮性生地
９：袖下線
１１：袖丈線を３等分する点のうち、袖付け線側の点
１２：脇下点
１３：点１１と点１２とを結ぶ線
１４、１５：上肢の運動による突っ張りの方向
Ｈ１、Ｈ２：衣服の横方向[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to clothing, and more particularly to clothing having a body and sleeves.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, clothes having sleeves are usually designed on the basis of the appearance and comfort when the human body is standing still. Therefore, when the human body is largely moved after wearing the clothing, the shape of the clothing cannot always follow the change in the body shape, and the clothing is partially stretched, and the feeling of oppression or discomfort is usually felt. In particular, in the vicinity of the sleeve-attached portion, remarkable tension was exerted on the clothes due to the upward and lateral movements of the upper limb, and a very large feeling of oppression and discomfort was felt.
[0003]
In order to solve such a problem, for example, there has been disclosed a garment in which a back body, or a back body and a back side of a sleeve, or an aside look and a back side of a sleeve are formed of an elastic material (see Patent Document 1). . Further, in a similar concept, there is disclosed a garment in which the elasticity of the garment is improved by arranging a stretchable material or a material provided with elasticity by pleating on the body cloth around the sleeves (patented). References 2 to 6).
[0004]
Alternatively, there is disclosed a garment in which the pattern is designed in a state in which the upper limb is largely moved in advance, and the motif of the garment is improved by partially forming a pattern shape having a space (for example, Patent Document 7, Patent Document 7). Reference 8).
[0005]
However, in the clothes disclosed in Patent Literatures 1 to 6, since a stretchable cloth is arranged on a part of or the entire body cloth most conspicuous among the clothes, it is apparent that the cloth has special specifications. It was easy to understand and looked strange. In addition, considering the uncomfortable feeling of appearance, the range of the stretchable fabric is reduced, so that sufficient exercise functionality cannot be obtained.
[0006]
Further, in the clothes disclosed in Patent Documents 7 and 8, since the pattern is designed with the upper limb largely moved in advance, the fabric around the sleeve attachment is excessively stuck in a standing state, and the appearance and the comfort are comfortable. It was going to get worse.
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Registration No. 3079964
[Patent Document 2]
JP-A-9-310213
[Patent Document 3]
JP 2001-164401 A
[Patent Document 4]
Japanese Utility Model Laid-Open No. 7-9927 [0011]
[Patent Document 5]
Japanese Utility Model Registration No. 30524485
[Patent Document 6]
Japanese Utility Model Registration No. 3073978
[Patent Document 7]
JP 2002-38322 A
[Patent Document 8]
Japanese Utility Model Publication No. 60-52918
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned problems of the prior art.Even in clothes based on a cloth having a small elongation characteristic, the motor functionality is improved while suppressing the uncomfortable appearance. To provide clothing.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The present invention for solving the above-mentioned problem is a garment having a body and a sleeve, wherein at least a part of the upper arm of the sleeve is provided with a fabric having a higher elongation rate than the fabric constituting the body. Clothing.
[0017]
Here, the elongation rate is a value when the clothing is stretched to a tensile load of 5N with a grip width of 2.54 cm (1 inch), with the lateral direction of the garment as the tensile direction.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to the drawings.
[0019]
The present invention relates to a garment composed of a body 3 and a sleeve 1 as shown in FIG. 4, for example, in which at least a part of the upper arm of the sleeve has a fabric having a greater elasticity than a fabric constituting the body (hereinafter referred to as “the fabric”). It is important to arrange the upper arm elastic fabric.). By doing so, the elastic fabric absorbs the stretch of the garment due to the upper limb movement compared to the general garment with sleeves made of the same fabric as the body, making the garment less squeezed and uncomfortable. Obtainable. In addition, it is possible to obtain clothes with less discomfort in appearance, while obtaining the same effect of improving motor functionality as compared with conventional clothes having exercise functionality provided by arranging stretchable fabric on the body side. it can.
[0020]
Here, the elongation rate is defined as the tensile direction in the lateral direction of the garment, a grip width of 2.54 cm (1 inch), an initial grip interval L0 = 7.6 cm (3 inches) to a tensile load of 5 N at a tensile speed of 10 cm / min. It is determined from the gripping distance L at the time of extension by the following equation.
Elongation rate = [(L−L0) / L0] × 100
With this value, it is possible to approximately represent the tension state of the clothes (cloth) accompanying the movement of the upper limb.
[0021]
Further, when the initial gripping distance L0 is less than 7.6 cm (3 inches) due to the size of the sample or the like, the measurement is performed in proportion to the initial gripping distance at which the pulling speed can be obtained. For example, when the initial grip interval is 3.8 cm, the pulling speed is 5 cm / min.
[0022]
The lateral direction of the clothes means, in the body, a direction H1 orthogonal to the center line C of the clothes as shown in FIG. On the other hand, for the sleeve, as shown in FIG. By defining such a direction, the direction of the tension accompanying the forearm movement of the upper limb as shown in FIG. 6 coincides with the direction of the stretching of the cloth, and the effect of absorbing the tension can be appropriately evaluated.
[0023]
The upper arm portion refers to a portion of the upper limb that covers from the shoulder (in FIG. 1, the side of the sleeve attachment line 2) to the elbow.
[0024]
Usually, the sleeve portion is often made of a single piece of fabric, and therefore, by configuring the entire fabric 1 constituting the sleeve with the upper arm stretchable fabric, it is possible to obtain clothes that have less apparent discomfort. Further, the sewing process can be simplified.
[0025]
On the other hand, when the upper arm portion elastic fabric is used as a part of the upper arm portion, the upper arm portion corresponds to about half of the sleeve attaching line 2 side of the fabric 1 forming the sleeve in a normal long sleeve. 2 and 6, for example, as shown in FIG. 2 and FIG. 6, the body of the fabric 5 forming the sleeve is closer to the sleeve attachment line 2 than the line 7 orthogonal to the sleeve length line passing through the center point of the sleeve length line 6. It is preferable to dispose the fabric 8 having greater elasticity than the constituent fabric. By doing so, the effect of the present invention can be efficiently obtained even if the entire cloth constituting the sleeve is not made of the upper arm elastic cloth.
[0026]
The sleeve length line 6 is a center line that becomes a fold line when the fabric forming the sleeve is folded in two with the sleeve underline 9 aligned. Have
[0027]
Further, when the upper arm part elastic cloth is used for a part of the upper arm part in the clothes of the present invention, for example, as shown in FIG. 3, the sleeve length line 6 of the cloth 10 forming the sleeve is divided into three equal parts. It is more preferable that the cloth 8 having greater elasticity than the cloth constituting the body is arranged on the sleeve attaching side of the line 13 connecting the point 11 and the armpit lower point 12 on the sleeve attaching line side of the point. Since the clothing stretch 14 is the largest, the clothing stretch is applied to the portion. With such a configuration, the effect of the present invention can be achieved more efficiently even if the entire fabric forming the sleeve is not formed of the upper arm elastic fabric. Can be obtained.
[0028]
The line 13 connecting the point 11 on the side of the sleeve attachment line at the point where the sleeve length line 6 is divided into three equal parts and the armpit lower point 12 is a straight line in the unfolded state of the cloth constituting the sleeve as shown in FIG. It is more preferable that the arrangement shape of the partially stretchable fabric be a curved line 16 slightly bulging to the side of the sleeve, because the unnatural feeling can be reduced.
[0029]
As the fabric having greater elasticity than the fabric constituting the body, any fabric such as a woven fabric, a knitted fabric, or a nonwoven fabric may be used, but the color and pattern of the fabric constituting the body may be used in order to reduce a sense of discomfort. It is good to use the cloth similar to the structure.
[0030]
Furthermore, in the clothes of the present invention, it is preferable that the stretch ratio of the fabric 8 having greater elasticity than the fabric constituting the body is 20% or more. It is more preferably at least 30%. If the elongation of the dough is 20% or more, even if the body cloth is a cloth having little elongation in the horizontal direction of the dough, the effect of reducing the tension due to the exercise of the upper limb can be obtained. If the elongation of the garment is 30% or more, the tension due to the exercise of the upper limb can be reduced to a level that does not cause a significant problem even if the clothes have little room around the chest.
[0031]
【Example】
(Measurement / evaluation method)
(1) A test piece having a length of 15 cm and a width of 10 cm was collected from the cloth to be measured for the elongation rate, and then a constant-speed elongation-type tensile tester with a self-recording device was used. X 2.54 cm (1 inch x 1 inch), the back side jig used is 2.54 cm x 5.08 cm (1 inch x 2 inch), that is, the grip width is 2.54 cm (1 inch), and the test The test piece was fixed such that the length direction of the piece was the tensile direction, and the initial grip interval L0 was 7.6 cm (3 inches). Next, the stretching ratio was determined from the gripping distance L when the film was stretched to a tensile load of 5 N at a tensile speed of 10 cm / min by the following formula.
Elongation rate = [(L−L0) / L0] × 100
This was performed at n = 3 to obtain a sum average value.
[0032]
(2) Clothing pressure As a test subject, a male of 172.0 cm tall, 88.0 cm in chest measurement, 43.0 cm in shoulder width, and 60.0 kg in weight was dressed with the shirts of Examples and Comparative Examples, Clothing pressure was measured using a contact pressure measurement device (AMI3037 series) manufactured by AI Techno Co., Ltd. As the airbag required for the measurement, one having a diameter of 15 mm was used among those designated by the measuring instrument. The operation of measuring the clothing pressure is as follows. The average value of the peak values when the exercise from the standing state to the raising of the upper limbs (angle 90 °) is performed 12 times per minute is performed. And
[0033]
(3) Wearing feeling (pressure)
The wearing feeling at the time of measuring the clothing pressure in the above (2) was evaluated according to the following criteria as a way of feeling the feeling of pressure of the wearer.
：: Not felt.
：: Almost no feeling.
Δ: Somewhat felt.
×: Feel.
[0034]
(4) Appearance (discomfort)
The appearance of the worn state at the time of measuring the clothing pressure in the above (2) was evaluated according to the following criteria as a feeling of discomfort seen by those skilled in the art of apparel manufacturers who did not know the contents of the present invention.
：: Not felt.
：: Almost no feeling.
Δ: Somewhat felt.
×: Feel.
[0035]
(Material A)
As the material A, a broad cloth # KT4000 (65% polyethylene terephthalate, 35% cotton) manufactured by Kurashiki Spinning Co., Ltd. was prepared. The stretch rate of this material in the weft direction was 1.2%.
[0036]
(Material B)
As the material B, a knit fabric # S27333 (polyethylene terephthalate 50%, cotton 50%) manufactured by Toray Industries, Inc. was prepared. This material had a longitudinal elongation of 21.0% and a weft elongation of 32.5%.
[0037]
[Example 1]
With respect to a dress shirt of a normal type having a sleeve having a configuration as shown in FIG. 3, the material B was placed on the upper arm in FIG. 3 so that the longitudinal direction (elongation 21.0%) of the dress B coincided with the lateral direction of the clothes. It was arranged and adopted as the part elastic fabric 8. In addition, the material A was arranged and employed as the cloth for the other part of the sleeve and the cloth for the entire body so that the weft direction coincided with the lateral direction of the clothes.
Otherwise, it was constructed in the same way as a regular shirt.
[0038]
[Example 2]
Except that the material B was arranged and adopted as the upper arm elastic fabric 8 in FIG. 3 so that its weft direction (elongation rate 32.5%) coincided with the lateral direction of the clothes, the same as in Example 1 Configured.
[0039]
[Comparative Example 1]
As for a dress shirt of a normal type having a body having a configuration as shown in FIG. 7, the body B is configured such that the weft direction (elongation rate 32.5%) coincides with the lateral direction of the clothes. It was arranged in a band shape with a width of 5 cm over the entire circumference of the sleeve-attached portion of the fabric. In addition, the material A was employed as the cloth for the other part of the body and the cloth for the entire sleeve so that the weft direction coincided with the lateral direction of the clothes. Except for these, the configuration was the same as in Example 1.
[0040]
[Comparative Example 2]
The material A was used as the cloth for the entire body and the cloth for the entire sleeve so that the weft direction coincided with the lateral direction of the clothes. Otherwise, the configuration was the same as in Example 1.
[0041]
Table 1 summarizes the results of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2.
[0042]
[Table 1]
[0043]
As shown in Table 1, in Examples 1 and 2 of the present invention, the clothing pressure at the armpits was lower than that of the conventional technique (Comparative Example), and excellent evaluation was also obtained in wearing feeling (compression feeling). Was.
[0044]
【The invention's effect】
According to the garment of the present invention, even if the garment is based on a cloth having a small elongation characteristic, it can reduce the tension of the garment due to the movement of the upper limb while suppressing the uncomfortable feeling, and improve the motor function and the wearing comfort. Clothes can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a development view of a cloth constituting a sleeve of clothes.
FIG. 2 is a development view of an example of a cloth constituting a sleeve in the clothes of the present invention.
FIG. 3 is a development view of an example of a cloth constituting a sleeve in the clothes of the present invention.
FIG. 4 is a schematic diagram (front) of an example of clothing.
FIG. 5 is a schematic view (front view) of an example of the clothes of the present invention.
FIG. 6 is a schematic diagram (rear surface) of an example of the clothes of the present invention.
FIG. 7 is a schematic view (front) of the clothing of Comparative Example 1.
[Explanation of symbols]
1, 5, 10: Fabric constituting sleeve 2: Sleeve attachment line 3: Body 6: Sleeve length line 7: Line orthogonal to the central point of sleeve length line 8: Upper arm elastic fabric 9: Sleeve lower line 11: Sleeve length line Of the three equally divided points, the point 12 on the sleeve attachment line side: the lower arm point 13: the lines 14 and 15 connecting the point 11 and the point 12: directions of tension H1 and H2 due to the movement of the upper limb: lateral direction of the clothes
