JP2004217800A

JP2004217800A - Method and apparatus for manufacturing petroleum product

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Publication number: JP2004217800A
Application number: JP2003007465A
Authority: JP
Inventors: Hirotaka Haramoto; 浩隆原本; Toshimitsu Asoya; 利光阿蘇谷
Original assignee: Idemitsu Kosan Co Ltd
Current assignee: Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date: 2003-01-15
Filing date: 2003-01-15
Publication date: 2004-08-05

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To realize an operation to more precisely set product properties to a set point, in a method and an apparatus for manufacturing a petroleum product in which a continuous production/delivery system is adopted. <P>SOLUTION: This apparatus 1 is equipped with flowmeters 61, 63 and valves 62, 64 at an inlet and an outlet, respectively, of each product tank 60 and an arithmetic and control section 70 as an estimation means. The section 70 estimates the properties of the petroleum product within the product tank 60 and at the outlet of the tank 60 based on a measured value of the properties of the blended petroleum product, an output of the petroleum product and a shipping amount from the product tank 60, and results in controlling a blend ratio. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石油製品の製造方法及びその製造装置に関し、特に、通常、製品タンクに流入した石油製品がそのまま製品タンクから流出することはなく、製品タンクに流入した石油製品は、まず製品タンク内に貯蔵されていた石油製品と混合を開始し、この混合過程における石油製品が製品タンクから流出されるといった製品タンクの緩衝効果を利用した、石油製品の製造方法及びその製造装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
現在、石油製品は、従来のバッチ生産から連続的な生産によって製造されている。この連続的な生産は、オンライン分析計の精度・信頼性の向上や性状推定技術の進歩により、実現することができた。
また、連続的に石油製品を製造することにより、様々なメリットを享受することができる。たとえば、連続的に石油製品の出荷が可能となり、リードタイムが短縮される。さらに、リアルタイムでの監視が可能となり、結果的に、低在庫運用によるタンク基数の削減や試験・検査作業の低減を図ることができる。
【０００３】
上記の石油製品を連続的に生産し出荷する技術としては、基材の性状測定器と精製制御手段を設けた精製装置と、基材量測定器と性状測定手段を設けた基材タンクと、基材タンクとブレンド装置の間に設けられた流量調整器と、ブレンド装置と製品タンクの間に設けられた製品の性状測定器と、製品の性状測定器と流量調整手段と接続するブレンド制御手段と、製品の性状測定器と製品検査手段が設けられた製品タンクとを備えた石油製品の製造装置の技術がある。（例えば、特許文献１参照。）。
この技術によれば、製造中の性状制御の効率化が実現でき、結果として必要タンク数を低減することができる。
【０００４】
また、原油を蒸留して基材留分を得る工程と、前記基材留分を精製して各種基材を得る工程と、前記各基材を基材タンクに貯蔵する工程と、前記各基材をブレンドして石油製品を得る工程と、得られた製品を製品タンクに貯蔵する工程とを連続的に行う石油製品の製造方法において、前記各工程を個別に制御しつつ、前記基材あるいはブレンドされた石油製品の性状に基づいて各工程を最適化制御する石油製品の製造方法及びその製造装置の技術がある（例えば、特許文献２参照。）。
【０００５】
さらに、プラント作業における複数の生産工程の入出力性状をオンラインで計測する複数の分析計手段と、これら分析計の計測データ並びに前記生産工程の運転データを収集するリモート集中管理手段により前記分析計手段の監視並びにキャリブレーションを実行するプラント操業における品質監視システムがある（例えば、特許文献３参照。）。
【０００６】
【特許文献１】
特開平６−３２２３７８号公報（第１−３頁、第１図）
【特許文献２】
特開平８−２２５７８８号公報（第１−４頁、第１図）
【特許文献３】
特開２００２−９１５５２号公報（第１−３頁、第１図）
【０００７】
上記技術が示すように、複数の基材タンクにそれぞれ貯蔵された複数種の基材をブレンドし、ブレンドされた石油製品の性状を分析計で分析しながらブレンド比率を制御する、連続生産・出荷方式の石油製品の製造方法は公知の技術である。
【０００８】
次に、上記連続生産・出荷方式の石油製品の製造方法を実現する、代表的な石油製品であるガソリンの製造装置について図面を参照して説明する。
図１０は、従来のガソリンの製造装置を説明するための概略ブロック図を示している。
同図において、ガソリンの製造装置１００は、原油を蒸留する蒸留装置１０及び蒸留された基材留分を精製して各基材（たとえば、基材Ａ〜Ｄ）を得る精製装置群１１と、精製された各基材（基材Ａ〜Ｄ）及びタンカー１２により輸送された基材（たとえば、基材Ｅ）を貯蔵する基材タンク群１３と、各基材Ａ〜Ｅをブレンドするブレンド装置２０と、ブレンドされたガソリンの性状を分析測定する分析計３０と、この分析計３０から性状データ信号を入力してブレンド比率を決定し、ブレンド装置２０に制御信号を出力するブレンド制御手段４０と、ブレンドされたガソリンを貯蔵する製品タンク６０とからなっている。
【０００９】
上記構成の製造装置１００は、各基材Ａ〜Ｅをブレンド装置２０により所定のブレンド比率でブレンドすることによって、レギュラーガソリンを製造し、製造（ブレンド）されたガソリンを製品タンク６０に貯蔵するとともに、製品タンク６０からガソリンを出荷しており、すなわち、連続的な形態でレギュラーガソリンを生産することができる。
【００１０】
また、その品質調整は、ブレンド制御手段４０が製品タンク６０の入口（ブレンド装置２０の出口側）に設けられた分析計３０でリアルタイムに測定された製品性状（入口性状のデータ）と各基材Ａ〜Ｅの品質とを常に掌握し、多変数予測制御（ＤＭＣ制御）によりフィードフォワードで制御されている。
通常、ガソリンの製造においては、常時監視で出荷されている品質項目のうち、品質制約となりかつ製造コストへの影響が大きいオクタン価を優先して目標設定値に合わせるように、多変数予測制御（ＤＭＣ）によって自動的に制御されている。
【００１１】
また、製造装置１００は、製品タンク６０の後方に品質検査を行う分析計を設けておらず、ブレンド装置２０と製品タンク６０の間に設けられた分析計３０によりガソリンの最終的な品質を管理している。ここでの管理は、瞬間的な変動により性状が低下した場合であっても、合格基準を下回らないように品質目標値を設定し管理している。
すなわち、分析計３０によって品質検査に合格したガソリンだけを製品タンク６０に流入させるので、製品タンク６０から出荷（流出）されるガソリンは、当然品質検査に合格するガソリンであり、あらためて品質検査を行う必要はないという管理手法を採用している。
【００１２】
ところで、ブレンド装置２０を使用した連続生産・出荷方式では、基材品質の変化や流量変化等によりブレンドされたガソリンの性状が変動する。このため、かかる変動を考慮した品質目標値を設定している。
そして、製造装置１００は、製品タンク６０に流入するガソリンの性状をインライン化された分析計３０が測定し、この測定された性状データにもとづいて、ブレンド制御手段４０がブレンド装置２０のブレンド比率を制御し、品質目標値とほぼ同じ性状のガソリンを製造できるように、各基材をブレンドする比率を制御している。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記製造装置１００は、各基材の品質や運転状態を多変数予測制御（ＤＭＣ）によって、コストミニマムとなるように、すなわち、品質目標値を達成しかつ必要以上に高品質とならないように、各基材をブレンドする比率が制御されているものの、外乱や制御変動等により、瞬間的な変動が生じる場合がある。このような場合であっても、製品タンク６０へ合格基準に満たないガソリンを流入させないように、たとえば、オクタン価に関しては図１１に示すように、合格基準を上回る品質目標値を設定して運転しており、品質過剰による経済的損失が発生するといった問題があった。なお、従来の上記品質目標値は、ブレンド装置２０の制御性能（制御上の振れ幅）をも考慮して決定されていた。
すなわち、製造装置１００は、製品タンク６０の入口の分析計３０で合格基準を管理しているので、タンク入口性状（製品タンク６０に流入する石油製品の性状）の変動を考慮し、性状設定に余裕が取られており、製品本来の目標設定値に合わせる運転を行うことができないといった問題があった。
【００１４】
さらに、製造装置１００は、ガソリンを生産しながら同時に出荷しており、製品タンク６０の入口でガソリンの性状が変動した場合、製品タンク６０内の混合状態を定量的に把握することができない。このため、タンク内及びタンク出口性状（製品タンク６０から流出する石油製品の性状）、すなわち、出荷される石油製品の性状の変動を予測できないといった欠点があった。
【００１５】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、連続生産・出荷方式を採用する石油製品の製造方法及びその製造装置において、製品タンク内及び製品タンクの出口の製品性状を推定することによって、より高精度に製品性状を目標設定値に合わせる運転を実現する石油製品の製造方法及びその製造装置の提供を目的とする。
【００１６】
なお、製品タンクに石油製品が貯蔵（流入）されるとともに出荷（流出）される際、通常、あらかじめ製品タンクに貯蔵されていた石油製品と新たに流入された石油製品とが混ざりながら出荷されるため、瞬間的な変動により製品タンクへ合格基準に満たない石油製品が流入しても、この合格基準に満たない石油製品が合格基準に満たない流入したときの状態でそのまま出荷されることはない。本発明の発明者らは、上記タンクの緩衝効果に着目し、より高精度に製品性状を目標設定値に合わせる生産を可能としたものである。
【００１７】
【課題を解決するための手段】
具体的には、請求項１に記載するように、原油を蒸留・精製して得られた複数種の基材をブレンドして石油製品を生産する工程と、前記石油製品を製品タンクに貯蔵する工程と、前記製品タンクから前記石油製品を出荷する工程とを連続的に行う石油製品の製造方法であって、ブレンドされた石油製品の性状を分析測定し、この測定値と、前記石油製品の生産量及び前記製品タンクからの出荷量にもとづいて、前記製品タンク内及び前記製品タンク出口における前記石油製品の性状を推定し、この推定結果にもとづいて前記ブレンドにおけるブレンド比率を制御する方法としてある。
このようにすると、製品タンクの内部及び出口における石油製品の性状を推定することができるので、連続生産における製品性状を目標設定値に高精度に合わせる運転を実現することができる。
【００１８】
請求項２に記載の発明は、前記製品タンク内の流動シミュレーションを行うことにより、前記製品タンク内及び前記製品タンク出口における前記石油製品の性状を推定する方法としてある。
このようにすることにより、あらかじめタンクに貯蔵されていた石油製品と新たに貯蔵された石油製品とが混ざりあう、いわゆる、タンクの緩衝効果を流動シミュレーションにより知ることができ、より高精度に製品性状を目標設定値に合わせる運転を行うことができる。
【００１９】
請求項３に記載の発明は、前記流動シミュレーションを行ない、
下記のタンク内性状推定式（式（１））及びタンク出口性状推定式（式（２））を用いて、前記製品タンク内及び前記製品タンク出口における前記石油製品の性状を推定する方法としてある。
【数５】

【数６】

このようにすると、任意の時間が経過した後の製品タンク内の性状やタンク出口性状を容易に推定することができるので、実現可能な推定手段によりフィードフォワード制御を行うことができる。
【００２０】
また、請求項４に記載の発明は、原油を蒸留・精製して得られた複数種の基材をブレンドして石油製品を生産するブレンド装置と、このブレンド装置でブレンドされた前記石油製品の性状を分析測定する分析計と、この分析計で性状を分析測定された前記石油製品を貯蔵する製品タンクと、この製品タンクへの前記石油製品の流入量を測定する流入量測定手段と、前記製品タンクからの前記石油製品の流出量を測定する流出量測定手段と、前記石油製品のブレンド後の性状データ，前記製品タンクへの流入量データ及び前記製品タンクからの流出量データを入力し、前記製品タンク内及び前記製品タンク出口における前記石油製品の性状を推定する推定手段と、この推定手段からの推定結果を入力し、該推定結果にもとづいて前記ブレンドにおけるブレンド比率を制御するブレンド制御手段とを具備した構成としてある。
このように、本発明は、石油製品の製造装置としても有効であり、製品タンクの出口における石油製品の性状を推定することにより、連続生産における製品性状を目標設定値により高精度に合わせる運転を実現することができる。
【００２１】
また、請求項５に記載の発明は、前記推定手段が、前記製品タンク内の流動シミュレーションを行い、上記タンク内性状推定式（式（１））及びタンク出口性状推定式（式（２））を用いて、前記製品タンク内及び前記製品タンク出口における前記石油製品の性状を推定する構成としてある。
このようにすると、膨大な計算量を有する非定常流動解析の計算を常時行わなくてもすむので、超高速のコンピュータ等を必要とせず、通常のパーソナルコンピュータを使用することができ、設備費のコストダウンを図ることができる。
【００２２】
また、請求項６に記載の発明は、前記製品タンク内の前記石油製品の性状を分析測定する製品タンク用分析計を具備した構成としてある。
このようにすると、製品タンク内の石油製品の性状を分析測定することにより推定結果を検証することができ、また、推定結果を検証することにより推定精度を向上させることができる。
【００２３】
さらに、請求項７に記載の発明は、複数の前記製品タンク，これらの製品タンクへの流入と流出を行うバルブ及び前記推定手段に設けられた前記バルブのバルブ制御手段とを備え、前記バルブ制御手段が前記推定手段からの各推定結果にもとづいて前記バルブのバルブ制御を行う構成としてある。
このようにすると、生産状況の瞬間的な変動により、ブレンド装置から合格基準に満たない石油製品が生産された場合、複数の製品タンクを使用することができるので、瞬間的な変動に対する対応力を高めることができる。
【００２４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面にしたがって詳細に説明する。
［石油製品の製造装置］
図１は、本発明の石油製品の製造装置を説明するための概略ブロック図を示している。
同図において、石油製品の製造装置１は、各製品タンク６０の入口側と出口側にそれぞれ流量計６１，６３、及びバルブ６２，６４、並びに製品タンク出口性状の推定手段としての演算制御部７０を備えた構成としてあり、その他の構成は、上記の製造装置１００とほぼ同様な構成としてある。
【００２５】
各製品タンク６０は、入口側に、ブレンド装置２０により生産されかつ分析計３０により性状が測定された石油製品の流入量を測定する流量計６１と、この石油製品の製品タンク６０への流入を制御するバルブ６２が設けられている。また、出口側に、製品タンク６０から流出（出荷）される石油製品の流出量を測定する流量計６３と、この石油製品の流出を制御するバルブ６４が設けられている。
【００２６】
また、流量計６１，６３は、流量データを外部に出力できる流量計が使用され、流量データを自動的に演算制御部７０に出力する。
バルブ６２，６４は、遠隔操作できるようにモータなどの駆動手段付きのバルブが使用され、演算制御部７０から出力されるバルブ制御信号により自動的に制御される。
なお、流量計６１，６３及びバルブ６２，６４は、上記仕様等に限定されるものではなく、製造する石油製品の仕様に適用できる流量計及びバルブであればよい。
【００２７】
演算制御部７０は、分析計３０から出力される製品タンク６０に流入する石油製品の入口性状のデータ，及び流量計６１，６３からの流量データを入力し、製品タンク６０内の石油製品の性状分布と、製品タンク６０から流出される石油製品の出口性状を流動シミュレーションの結果を用いて計算することにより推測し、この計算結果から、各基材Ａ〜Ｅのブレンド情報をブレンド制御手段４０に出力する。
この演算制御部７０は、図示してないが、各データ信号を入力する外部信号入力部と、ＣＰＵ，記憶装置及び表示部を備えたパーソナルコンピュータなどの情報処理装置と、各制御信号を出力する制御信号出力部を備えた構成としてある。
【００２８】
次に、演算制御部７０で用いるファクター（分散σ）を算出するにあたり使用した流動シミュレーションの内容について、図面を参照して説明する。
図２は、本発明の石油製品の製造装置における流動シミュレーション条件を説明するための概略図の例を示しており、（ａ）は製品タンクの構造メッシュの概略図を、（ｂ）は出口配管の拡大図を示している。
同図において、製品タンク６０は、側壁周辺部を除いてほぼ直六面体の空間に分割し、円筒状のタンクを縦方向×横方向×高さ方向に５２分割×５２分割×３７分割に分割し、１０００４８メッシュとしてある。また、上記分割状態を理解しやすいように、底面及び垂直方向の断面図に分割状態を図示してある。
なお、構造メッシュの構成は、タンク内の非定常流動解析を実施する上で、計算時間等を考慮して上記構成としたが、上記構成に限定されるものではない。
【００２９】
製品タンク６０は、側面下段のほぼ隣り合った位置に、流入口６６と流出口６７が設けられている。
流入口６６は、直管状の流入口であり、流入された石油製品は対向する側面方向に吹き出される。
一方、出荷口６７は、側壁近傍に配設された出口配管６８から石油製品を吸い込む構成となっている。出口配管６８は、同図（ｂ）に示すように、側壁とほぼ平行に左右両側に突設され、上方に向かって斜めに切断された吸込み口６８ａと、これら吸込み口６８ａの中央部から側壁に向かって連通された矩形管からなる吐出し口６８ｂとからなる、Ｔ字状配管である。これらの形状や向きはタンク内流動に大きな影響を及ぼすため、出口配管６８の形状も忠実に作成してあるが、配管の位置、形状、構成は計算例に用いたものであり、これらの位置、形状、構成に限定されるものではない。
【００３０】
また、流入するガソリン製品性状の変動幅は、変動前の流体と区別するためにトレーサ流体の濃度として評価し、出口配管６８のトレーサ流体濃度の経時変化を評価することで、タンクの緩衝効果を評価した。
すなわち、タンク内流動の解析モデルの妥当性を評価するために、実機テストラン結果とシミュレーション解析結果とを比較した。
シミュレーション条件は、運転時間を３時間（ｈ）とし、流入量と流出量が等しく、液レベルが一定となる条件とした。
【００３１】
図３は、上記のシミュレーション条件における流動シミュレーション結果における概略速度ベクトル図を示している。
同図において、流入される石油製品は、流入口６６と対向する側壁に向かって移動し、側壁にぶつかって左右方向の側壁に沿って移動する。
【００３２】
また、図４は、上記のシミュレーション条件における流動シミュレーション結果における概略等濃度界面図であり、（ａ）は投入開始から２０分後の等濃度界面図を、（ｂ）は投入開始から３０分後の等濃度界面図を、（ｃ）は投入開始から５０分後の等濃度界面図を、（ｄ）は投入開始から６０分後の等濃度界面図を示している。
同図において、等濃度界面は、トレーサ濃度が１％となる界面を示しており、流入された石油製品の流れは、流入口６６と対向するタンク側壁に向かって移動し、対向するタンク側壁に到達して側壁に沿って左右および上側に向きを変え、大きな循環流れを形成しており、滞留時間を稼げる配置であると考えられる。
【００３３】
また、図５は、上記のシミュレーション条件における出口濃度の経時変化を表す経時変化曲線を示している。
同図において、入口変動が出口に到達する時間ならびに品質変化のピーク時間帯は、実機データとシミュレーションで良好に一致した。
また、出口変化はタンクの緩衝効果によって入口変化に対し相対的に小さくなった。なお、オクタン価の絶対値がずれているが、これは実機での測定が入口側はオンライン計測器、出口側はサンプリングした後に別の測定器で実施されているための誤差である。
【００３４】
以上から、上記シミュレーションによる出口性状の挙動およびタンク内の流動状態は、定性的に実機の状態を表していると判断することができる。また、定量的なデータは、実機データをもとに評価することができる。
また、製造装置１は、製品タンク６０内の石油製品の性状を測定する製品タンク用の分析計６５を具備した構成とするとよく、このようにすると、製品タンク６０内の石油製品の性状を分析測定することにより推定結果を検証することができる。また、たとえば定期点検等において、推定結果を検証することにより推定精度を向上させることもできる。
【００３５】
また、流動シミュレーションを活用し、トレーサを短時間に投入して出口応答を解析するインパルス応答曲線を導出し確認した。具体的には、変動の時間幅は，実機変動間隔の約２０分を採用し，液レベルは、出口への影響が大きいと予想される運用下限レベルならびに通常の運用レベルで実施した。
なお、同時に、流出量を変化させ、１０時間後までの非定常解析を実施した。
【００３６】
また、表１にトレーサ投入条件、及び表２にインパルス応答解析設定条件（ケース１〜３）を示している。
【表１】

【表２】

なお、代表的な石油製品であるガソリンにおいて、通常、混合されるガソリンの相対密度が微小であることから、成層は形成されないものとしてある。
【００３７】
また、図６は、表１に示すトレーサ投入条件、及び表２に示すインパルス応答解析設定条件におけるタンク出口の濃度経時変化曲線であり、（ａ）はケース１の出口トレーサ濃度曲線を、（ｂ）はケース２の出口トレーサ濃度曲線を、（ｃ）はケース３の出口トレーサ濃度曲線を示している。
同図において、各ケースのトレース出口濃度の経時変化は、同様な傾向であり、入口トレース濃度の変化１００％に対し、出口では８〜１４％と変化幅が減少されて現れることがわかった。
【００３８】
特に、流入・流出量の違いに関係なく、液レベルが低い（運用下限レベル）時に出口ピーク値が高くなる傾向が見られた。
また、各ケースとも共通してピークは、トレーサ注入３０〜４０分後に現れた。
【００３９】
シミュレーション結果から分散σは常に小さく、入口変動に対する出口での応答は比較的小さいと考えられる。
なお、分散σは、入口性状変化に対して出口性状変化の変化率をいい、言い換えると、タンク入口から流入した石油製品がバイパスされたようにそのままタンク出口から流出する比率に相当する。
また、液レベルの低下に伴って製品タンク６０の出口ピーク値が高くなる傾向であった。このため、入口変化に対する出口での影響が最も大きくなるときの分散σを用いることで、製品要求品質上、安全方向で製品タンク６０の出口および製品タンク６０内の石油製品の性状を予測できる。
【００４０】
また、タンク出口性状をより正確に把握するためには、タンク内性状（製品タンク６０に貯蔵されている石油製品の性状）をこれまで以上に短い間隔で、より正確に表す必要がある。
なお、従来は、生産量、出荷量に関係なく、製品タンク６０の入口側におけるの分析計３０の時間平均値をタンクトラッキング値（タンク内性状の代表値）として使用していた。
そこで，これまでの流動シミュレーション解析結果および実タンクでの実測結果から分散σを用いて、新たにタンク出口性状推定式（式（２））を作成し、図７に示すタンク内性状を表す新たなタンク内性状推定式（式（１））を作成した。
【００４１】
タンク出口性状推定式
【数７】

なお、分散σは実績及び流動シミュレーション結果から約０．１０〜０．４０を設定するとよい。この理由は、約０．１０より小さいと、タンク入口性状変化に対する出口推定性状の変化幅が実際より小さくなり、実際の出口性状が合格基準を下回る可能性があり、また、約０．４０より大きいとタンク入口性状変化に対する出口推定性状の変化幅が実際より大きくなり、実際の出口性状が合格基準を必要以上に上回り品質過剰となる可能性があるからである。
【００４２】
タンク内性状推定式
【数８】

なお、トラッキングデータ解析上及び品質管理上の観点からからｔ＝１５ｍｉｎとして処理する（なお、計算は分単位で実施する。）。
【００４３】
図８は、従来のタンクトラッキング値と新規作成したタンクトラッキング値、および出口品質推定値の挙動を説明するための推定値曲線を示している。
同図において、従来は、分析計の変動に伴ってタンクトラッキング値（タンク内性状の代表値）も同様に変化し、管理値以下となっていたが、今回作成したタンク内性状推定式（式（１））では、製品タンク６０内の容量が考慮されるため、変化は小さく管理値（下限値）以上となる。
【００４４】
また、実際の製品タンク６０における出口実測値とタンク出口性状推定値との比較では、液レベルの低い場合や出口流量が小さい場合はタンク出口性状推定値と実測値はほぼ一致した。
一方、製品タンク６０内の液レベルや出口流量が大きくなるに伴い、実測値の方が小さくなったが、要求品質上安全方向であり問題ない。
なお、厳密には時間経過に伴い、製品タンク６０内のトラッキング値と実測値に差が生じてくるが、定期的に製品タンク６０内の品質をサンプリングし、タンク内品質値を更新することで歯止めとすることができる。
【００４５】
このように、本実施形態の製造装置１は、従来通りの分析計３０による連続監視に加え、タンク出口性状推定値とタンク内性状推定値を用いて石油製品の品質性状の上下限値を監視することができる。
これにより、分析計３０の振れ幅の限界値を緩和し、瞬間的な変動を許容することができ、連続生産のより一層の安定運転とより高精度に製品性状を目標設定値に合わせる生産を実施することができる。
【００４６】
また、本発明の適用範囲は、石油製品であるガソリンの製品タンク６０に限定されるものではなく、たとえば、球形タンク（ＬＰＧ用）を除く液状の石油製品（ナフサ、ガソリン、灯軽油、重油など）すべてのタンクに適用することができる。かかる場合には、タンク形状や流量、扱う流体性状等により、厳密には異なるため、実機にて入口変化に対する出口変化を確認した上で分散σを決定して適用する必要がある。
【００４７】
このように、本実施形態の演算制御部７０は、製品タンク６０の出口性状を推測することができ、この推測結果をブレンド装置２０に出力する。したがって、ブレンド装置２０は、この推測結果にもとづいて各基材Ａ〜Ｅのブレンドを行うので、連続生産における製品性状をよりシビアに目標設定値に合わせる運転を実現することができる。
また、製造装置１００は、製品タンク６０の入口で石油製品の性状が変動した場合であっても、製品タンク６０内の混合状態が定量的に把握できるので、タンク出口性状（製品タンク６０から流出する石油製品の性状）を予測することができ、石油製品の品質管理の信頼性を向上させることができる。
【００４８】
［石油製品の製造方法］
また、本発明は、石油製品の製造方法の発明としても有効であり、以下に、図面を参照して説明する。
図９は、本発明のタンク緩衝効果を利用した石油製品の製造方法を説明するため概略フローチャート図を示している。
同図において、原油を蒸留・精製して得られた複数種の基材Ａ〜Ｅをブレンドして石油製品を生産し（ステップＳ１）、ブレンドされた石油製品の性状を分析測定し（ステップＳ２）する。
【００４９】
次に、生産された石油製品の生産量を測定し（ステップＳ３）、石油製品を製品タンク６０に貯蔵し（ステップＳ４）、ステップＳ２において測定された石油製品の性状，石油製品の生産量及び製品タンク６０からの所定の出荷量にもとづいて、製品タンク６０内及び製品タンク６０の出口における石油製品の性状を推定する（ステップＳ５）。
なお、上記所定の出荷量とは、通常、出荷中の石油製品の出荷量をいうものとする。
また、製品タンク６０内及び製品タンク６０の出口における石油製品の性状を、上述したように製品タンク６０内の流動シミュレーションを行うことにより推定するとよく、このようにすることにより、あらかじめ製品タンク６０に貯蔵されていた石油製品と新たに貯蔵された石油製品とが混ざりあう状況を流動シミュレーションにより知ることができ、より高精度に製品性状を目標設定値に合わせる運転を行うことができる。
【００５０】
次に、現在及び将来的に製品タンク６０内及び製品タンク６０の出口における石油製品の性状が品質目標値内に収まるように、複数種の基材Ａ〜Ｅをブレンドするブレンド比率を制御（調整）する（ステップＳ６）。
そして、製品タンク６０から連続的に石油製品を出荷する（ステップＳ７）。
【００５１】
このように、本実施形態における石油製品の製造方法によれば、製品タンク６０内及び出口における石油製品の性状を推定することができるので、連続生産における製品性状を目標設定値に高精度に合わせる運転を実現することができる。
また、上記流動シミュレーションを行ない、上述したように、式（１）及び式（２）を採用することにより、任意の時間が経過した後の製品タンク６０内の状況や製品タンク６０の出口性状を容易に推定することができる。また、膨大な計算量を有する非定常流動解析の計算を常時行わなくてもすむので、超高速のコンピュータ等を必要とせず、実現可能な推定手段（たとえば、パーソナルコンピュータ）によりフィードフォワード制御を行うことができる。
【００５２】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態によりなんら限定されるものではなく、本発明の適用範囲内で種々に変更することが可能である。
たとえば、上記実施形態では、製品タンク６０の数量を二基としたが、製品タンク６０の数量はニ基に限定されるものではなく、たとえば、一基又は三基以上の数量にすることも可能である。
さらに、複数の製品タンク６０，これらの製品タンク６０への流入と流出を行うバルブ６２，６４、及び演算制御部７０に設けられたこれらバルブ６２，６４のバルブ制御手段（図示せず）とを備え、バルブ制御手段が演算制御部７０からの各推定結果にもとづいてバルブ６２，６４のバルブ制御を行う構成とするとよい。このようにすると、生産状況の瞬間的な変動により、ブレンド装置２０から合格基準に満たない石油製品が生産された場合、複数の製品タンク６０を使用することができるので、瞬間的な変動に対する対応力を高めることができる。
【００５３】
【発明の効果】
上述したように、本発明にかかる石油製品の製造方法及びその製造装置によれば、製品タンクへ石油製品を貯蔵しながら連続して出荷を行う石油製品の製造方法及び製造装置において、製品タンク内の緩衝効果を実際の製品タンクとシミュレーション解析によって定量的に評価することができるので、製品タンク内および製品タンクの出口における石油製品の性状をより正確に推定できる。そして、この推定値を活用することにより、製品タンクの入口性状の変動制約（分析計の上下限値）を緩和できるので、連続生産における製品性状を目標設定値により高精度に合わせることができる。
【００５４】
また、本発明にかかる石油製品の製造方法及びその製造装置によれば、製品タンクの入口で石油製品の性状が変動した場合であっても、製品タンク内の混合状態が定量的に把握できるので、タンク出口性状、すなわち、出荷される石油製品の性状の変動を予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明のタンク緩衝効果を利用した石油製品の製造装置を説明するための概略ブロック図を示している。
【図２】図２は、本発明の石油製品の製造装置における流動シミュレーション条件を説明するための概略図の例を示しており、（ａ）は製品タンクの構造メッシュの概略図を、（ｂ）は出口配管の拡大図を示している。
【図３】図３は、本発明のシミュレーション条件例における流動シミュレーション結果における概略速度ベクトル図を示している。
【図４】図４は、本発明のシミュレーション条件例における流動シミュレーション結果における概略等濃度界面図であり、（ａ）は投入開始から２０分後の等濃度界面図を、（ｂ）は投入開始から３０分後の等濃度界面図を、（ｃ）は投入開始から５０分後の等濃度界面図を、（ｄ）は投入開始から６０分後の等濃度界面図を示している。
【図５】図５は、本発明のシミュレーション条件例における出口濃度の経時変化を表す経時変化曲線を示している。
【図６】図６は、表１に示すトレーサ投入条件、及び表２に示すインパルス応答解析設定条件におけるタンク出口の濃度経時変化曲線であり、（ａ）はケース１の出口トレーサ濃度曲線を、（ｂ）はケース２の出口トレーサ濃度曲線を、（ｃ）はケース３の出口トレーサ濃度曲線を示している。
【図７】図７は、本発明の石油製品の製造装置における演算制御部におけるタンク内品質推定の概念図を示している。
【図８】図８は、従来のタンクトラッキング値と新規作成したタンクトラッキング値，および出口品質推定値の挙動を説明するための推定値曲線を示している。
【図９】図９は、本発明のタンク緩衝効果を利用した石油製品の製造方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
【図１０】図１０は、従来のガソリンの製造装置を説明するための概略ブロック図を示している。
【図１１】図１１は、従来のガソリンの製造装置における概略トレンド図を示している。
【符号の説明】
１，１００製造装置
１０蒸留装置
１１精製装置群
１２タンカー
１３基材タンク群
２０ブレンド装置
３０分析計
４０ブレンド制御手段
６０製品タンク
６１，６３流量計
６２，６４バルブ
６５分析計
６６流入口
６７流出口
６８出口配管
６８ａ吸込み口
６８ｂ吐出し口
７０演算制御部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and an apparatus for producing a petroleum product, and in particular, usually, the petroleum product that has flowed into a product tank does not flow out of the product tank as it is, and the petroleum product that has flowed into the product tank is first stored in the product tank. The present invention relates to a method and an apparatus for producing a petroleum product using a buffer effect of a product tank such that the petroleum product is started to be mixed with the petroleum product stored in the product tank, and the petroleum product in the mixing process is discharged from the product tank.
[0002]
[Prior art]
Currently, petroleum products are manufactured by continuous production from conventional batch production. This continuous production was achieved by improving the accuracy and reliability of online analyzers and by improving the technology for estimating properties.
In addition, by continuously producing petroleum products, various advantages can be enjoyed. For example, petroleum products can be shipped continuously, and the lead time is shortened. Furthermore, real-time monitoring becomes possible, and as a result, the number of tanks can be reduced due to low inventory operation, and testing and inspection work can be reduced.
[0003]
As a technology for continuously producing and shipping the above-mentioned petroleum products, a refining apparatus provided with a substrate property measuring device and a refining control means, a substrate tank provided with a substrate amount measuring device and a property measuring means, A flow controller provided between the base material tank and the blending device, a product property measuring device provided between the blending device and the product tank, and a blend control means connected to the product property measuring device and the flow rate adjusting means There is a technology of a petroleum product manufacturing apparatus provided with a product property measuring device and a product tank provided with product inspection means. (For example, refer to Patent Document 1).
According to this technique, the efficiency of property control during manufacturing can be improved, and as a result, the number of required tanks can be reduced.
[0004]
A step of obtaining a base fraction by distilling a crude oil; a step of refining the base fraction to obtain various bases; a step of storing each base in a base tank; In a method for producing a petroleum product in which a step of blending materials to obtain a petroleum product and a step of storing the obtained product in a product tank are continuously performed, while controlling each of the steps individually, the base material or There is a method of manufacturing a petroleum product that optimizes and controls each process based on the properties of the blended petroleum product, and a technology of a manufacturing apparatus therefor (see, for example, Patent Document 2).
[0005]
Further, a plurality of analyzer means for measuring input / output properties of a plurality of production processes in a plant operation on-line, and a remote central management means for collecting measurement data of these analyzers and operation data of the production process, the analyzer means. There is a quality monitoring system in a plant operation that performs monitoring and calibration of the system (for example, see Patent Document 3).
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-6-322378 (pages 1-3, FIG. 1)
[Patent Document 2]
JP-A-8-225788 (pages 1-4, FIG. 1)
[Patent Document 3]
JP-A-2002-91552 (pages 1-3, FIG. 1)
[0007]
As the above technology indicates, continuous production and shipment that blends multiple types of base materials stored in multiple base material tanks and controls the blending ratio while analyzing the properties of the blended petroleum products with an analyzer The method of producing petroleum products is a known technique.
[0008]
Next, an apparatus for producing gasoline, which is a typical petroleum product, that realizes the method for producing a petroleum product of the continuous production / shipping method will be described with reference to the drawings.
FIG. 10 is a schematic block diagram for explaining a conventional gasoline production apparatus.
In the figure, a gasoline production apparatus 100 includes a distillation apparatus 10 for distilling crude oil and a purification apparatus group 11 for refining a distilled base material fraction to obtain each base material (for example, base materials A to D); A base tank group 13 for storing the purified bases (bases A to D) and the bases (for example, base E) transported by the tanker 12, and a blending apparatus for blending the bases A to E 20; an analyzer 30 for analyzing and measuring the properties of the blended gasoline; and a blend control means 40 for inputting a property data signal from the analyzer 30 to determine a blend ratio and outputting a control signal to the blending device 20. And a product tank 60 for storing the blended gasoline.
[0009]
The manufacturing apparatus 100 having the above configuration manufactures regular gasoline by blending each of the base materials A to E at a predetermined blending ratio with the blending apparatus 20, stores the manufactured (blended) gasoline in the product tank 60, and The gasoline is shipped from the product tank 60, that is, regular gasoline can be produced in a continuous form.
[0010]
Further, the quality adjustment is performed by the blend control means 40 in real time with the product properties (inlet property data) measured in real time by the analyzer 30 provided at the inlet of the product tank 60 (the outlet side of the blending apparatus 20). The quality of A to E is always controlled, and is controlled by feed forward in multivariable prediction control (DMC control).
Normally, in the production of gasoline, multivariable predictive control (DMC) is performed so as to prioritize the octane number, which is a quality constraint and has a large effect on the production cost, of the quality items shipped under constant monitoring to the target set value. ) Is automatically controlled by
[0011]
Further, the manufacturing apparatus 100 does not have an analyzer for quality inspection behind the product tank 60, and manages the final quality of gasoline by the analyzer 30 provided between the blending apparatus 20 and the product tank 60. are doing. In this management, the quality target value is set and managed so that the quality does not fall below the passing criterion even when the properties are deteriorated due to instantaneous fluctuations.
That is, since only gasoline that has passed the quality inspection by the analyzer 30 flows into the product tank 60, the gasoline that is shipped (outflow) from the product tank 60 is gasoline that naturally passes the quality inspection, and the quality inspection is performed again. A management method that does not need to be adopted.
[0012]
By the way, in the continuous production / shipping method using the blending device 20, the properties of the blended gasoline fluctuate due to a change in base material quality, a change in flow rate, and the like. Therefore, a quality target value is set in consideration of such fluctuation.
In the manufacturing apparatus 100, the in-line analyzer 30 measures the properties of gasoline flowing into the product tank 60, and based on the measured property data, the blend control means 40 determines the blend ratio of the blend apparatus 20. The ratio of blending each base material is controlled so that gasoline having the same properties as the quality target value can be produced.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
However, the manufacturing apparatus 100 uses the multivariable predictive control (DMC) to control the quality and operating state of each base material so that the cost is minimum, that is, the quality target value is achieved and the quality is not unnecessarily high. In addition, although the ratio of blending each base material is controlled, an instantaneous variation may occur due to disturbance or control variation. Even in such a case, in order to prevent gasoline that does not meet the acceptance criteria from flowing into the product tank 60, for example, as shown in FIG. There was a problem that excessive quality caused economic loss. Note that the conventional quality target value is determined in consideration of the control performance of the blending device 20 (control fluctuation width).
That is, since the manufacturing apparatus 100 manages the acceptance criterion by the analyzer 30 at the entrance of the product tank 60, the variation in the tank entrance property (the property of the petroleum product flowing into the product tank 60) is considered, and the property setting is performed. There is a problem that a margin is provided and it is not possible to perform an operation that matches the original target set value of the product.
[0014]
Furthermore, the manufacturing apparatus 100 is producing gasoline and shipping it at the same time, and when the properties of gasoline fluctuate at the entrance of the product tank 60, the mixing state in the product tank 60 cannot be grasped quantitatively. For this reason, there is a disadvantage that the properties of the inside and outside of the tank (the properties of the petroleum product flowing out of the product tank 60), that is, the fluctuations of the properties of the petroleum product to be shipped cannot be predicted.
[0015]
The present invention has been made in view of the above problems, and in a method and an apparatus for manufacturing a petroleum product employing a continuous production / shipping method, by estimating a product property in a product tank and an outlet of a product tank. It is another object of the present invention to provide a method for producing a petroleum product and an apparatus for producing the petroleum product, which realize an operation for adjusting the product property to a target set value with higher accuracy.
[0016]
When a petroleum product is stored (inflow) and shipped (outflow) in a product tank, the petroleum product previously stored in the product tank and the newly introduced petroleum product are usually shipped while being mixed. Therefore, even if oil products that do not meet the acceptance criteria flow into the product tank due to instantaneous fluctuations, they will not be shipped as they were when the oil products that do not meet the acceptance criteria flow below the acceptance criteria . The inventors of the present invention have focused on the buffer effect of the above-mentioned tank, and have made it possible to perform production with higher accuracy in adjusting product properties to target set values.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
Specifically, as described in claim 1, a step of blending a plurality of types of base materials obtained by distilling and refining crude oil to produce a petroleum product, and storing the petroleum product in a product tank A process for producing a petroleum product that continuously performs a step and a step of shipping the petroleum product from the product tank, wherein the properties of the blended petroleum product are analyzed and measured, and the measured values and the It is a method of estimating the properties of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet based on the production amount and the shipping amount from the product tank, and controlling the blend ratio in the blend based on the estimation result. .
This makes it possible to estimate the properties of the petroleum product inside and at the outlet of the product tank, so that it is possible to realize an operation for adjusting the product properties in the continuous production to the target set value with high accuracy.
[0018]
The invention described in claim 2 is a method of estimating the properties of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet by performing a flow simulation in the product tank.
In this way, the so-called buffering effect of the tank, in which petroleum products previously stored in the tank and newly stored petroleum products are mixed, can be known by flow simulation, and product properties can be more accurately determined. Can be adjusted to the target set value.
[0019]
The invention according to claim 3 performs the flow simulation,
A method for estimating the properties of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet using the following tank property estimation formula (formula (1)) and tank outlet property estimation formula (formula (2)). .
(Equation 5)

(Equation 6)

This makes it possible to easily estimate the properties in the product tank and the properties of the tank outlet after an elapse of an arbitrary time, so that the feedforward control can be performed by a feasible estimation unit.
[0020]
Further, the invention according to claim 4 provides a blending apparatus for producing a petroleum product by blending a plurality of types of base materials obtained by distilling and refining a crude oil, and a petroleum product blended by the blending apparatus. An analyzer for analyzing and measuring the properties, a product tank for storing the petroleum products whose properties have been analyzed and measured by the analyzer, an inflow measuring means for measuring an inflow of the petroleum products into the product tank, An outflow amount measuring means for measuring an outflow amount of the petroleum product from the product tank, and property data after blending of the petroleum product, inflow data into the product tank, and outflow data from the product tank; Estimating means for estimating the properties of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet, and inputting the estimation result from the estimating means, based on the estimation result, Kicking it is constituted provided with the blended control means for controlling the blending ratio.
As described above, the present invention is also effective as a petroleum product manufacturing apparatus. By estimating the property of the petroleum product at the outlet of the product tank, the operation for adjusting the product property in the continuous production to the target set value with high accuracy can be performed. Can be realized.
[0021]
According to a fifth aspect of the present invention, the estimating means performs a flow simulation in the product tank, and calculates the tank interior property estimation equation (Equation (1)) and the tank outlet property estimation equation (Equation (2)). Is used to estimate the properties of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet.
In this way, it is not necessary to constantly perform the calculation of the unsteady flow analysis having a huge amount of calculation, so that an ordinary personal computer can be used without using an ultra-high-speed computer and the like, and equipment cost is reduced. Cost can be reduced.
[0022]
The invention according to claim 6 is configured to include a product tank analyzer for analyzing and measuring the properties of the petroleum product in the product tank.
In this way, the estimation result can be verified by analyzing and measuring the properties of the petroleum product in the product tank, and the estimation accuracy can be improved by verifying the estimation result.
[0023]
The invention according to claim 7 further comprises a plurality of the product tanks, valves for flowing into and out of the product tanks, and valve control means for the valves provided in the estimating means, wherein the valve control means The means performs valve control of the valve based on each estimation result from the estimation means.
In this way, if the blending equipment produces petroleum products that do not meet the acceptance criteria due to instantaneous fluctuations in the production situation, it is possible to use multiple product tanks, thereby increasing the ability to respond to instantaneous fluctuations. Can be enhanced.
[0024]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[Petroleum product manufacturing equipment]
FIG. 1 is a schematic block diagram for explaining a petroleum product manufacturing apparatus according to the present invention.
In the figure, a petroleum product manufacturing apparatus 1 has flow meters 61 and 63, valves 62 and 64 on the inlet side and outlet side of each product tank 60, respectively, and an arithmetic control unit 70 as estimating means of the product tank outlet property. The other configurations are substantially the same as those of the manufacturing apparatus 100 described above.
[0025]
Each of the product tanks 60 has, at the inlet side, a flow meter 61 for measuring an inflow amount of the petroleum product produced by the blending device 20 and having the property measured by the analyzer 30, and an inflow of the petroleum product into the product tank 60. A controlling valve 62 is provided. On the outlet side, a flow meter 63 for measuring an outflow amount of petroleum products flowing out (shipped) from the product tank 60 and a valve 64 for controlling the outflow of the petroleum products are provided.
[0026]
The flow meters 61 and 63 use flow meters that can output flow data to the outside, and automatically output the flow data to the arithmetic and control unit 70.
As the valves 62 and 64, valves with driving means such as motors are used so that they can be remotely operated, and are automatically controlled by a valve control signal output from the arithmetic and control unit 70.
The flow meters 61 and 63 and the valves 62 and 64 are not limited to the above specifications and the like, and may be any flow meters and valves applicable to the specifications of the petroleum product to be manufactured.
[0027]
The arithmetic control unit 70 inputs the data on the inlet property of the petroleum product flowing into the product tank 60 output from the analyzer 30 and the flow rate data from the flow meters 61 and 63, and inputs the properties of the petroleum product in the product tank 60. The distribution and the outlet properties of the petroleum product flowing out of the product tank 60 are estimated by calculating using the results of the flow simulation, and from this calculation result, the blend information of each of the base materials A to E is sent to the blend control means 40. Output.
Although not shown, the arithmetic control unit 70 outputs an external signal input unit for inputting each data signal, an information processing device such as a personal computer having a CPU, a storage device, and a display unit, and outputs each control signal. The configuration includes a control signal output unit.
[0028]
Next, the contents of the flow simulation used in calculating the factor (variance σ) used in the arithmetic control unit 70 will be described with reference to the drawings.
FIG. 2 shows an example of a schematic diagram for explaining flow simulation conditions in a petroleum product manufacturing apparatus of the present invention, (a) is a schematic diagram of a structural mesh of a product tank, and (b) is an outlet pipe. FIG.
In the figure, the product tank 60 is divided into a substantially rectangular parallelepiped space excluding the peripheral portion of the side wall, and the cylindrical tank is divided into a vertical direction, a horizontal direction, and a height direction in 52 divisions, 52 divisions, and 37 divisions. , 100048 mesh. In order to make it easier to understand the above-mentioned divided state, the divided state is illustrated on the bottom surface and in a vertical sectional view.
The structure of the structural mesh has been described above in consideration of the calculation time and the like in performing the unsteady flow analysis in the tank, but is not limited to the above structure.
[0029]
The product tank 60 is provided with an inflow port 66 and an outflow port 67 at positions substantially adjacent to the lower side of the side surface.
The inflow port 66 is a straight tubular inflow port, and the inflowing petroleum product is blown out in the opposite side direction.
On the other hand, the shipping port 67 has a configuration in which petroleum products are sucked from an outlet pipe 68 disposed near the side wall. As shown in FIG. 4B, the outlet pipe 68 is provided on each of the left and right sides so as to be substantially parallel to the side wall, and is formed with a suction port 68a cut obliquely upward and a side wall extending from the center of the suction port 68a. And a discharge port 68b formed of a rectangular pipe communicated toward the T-shaped pipe. Since these shapes and directions have a great effect on the flow in the tank, the shape of the outlet pipe 68 is faithfully created. However, the positions, shapes, and configurations of the pipes are those used in the calculation examples. The shape, configuration, and configuration are not limited.
[0030]
Also, the fluctuation range of the gasoline product properties flowing in is evaluated as the concentration of the tracer fluid in order to distinguish it from the fluid before the fluctuation, and the buffering effect of the tank is evaluated by evaluating the temporal change of the tracer fluid concentration in the outlet pipe 68. evaluated.
That is, in order to evaluate the validity of the analysis model of the flow in the tank, the results of the actual test run and the results of the simulation analysis were compared.
The simulation conditions were such that the operation time was 3 hours (h), the inflow amount and the outflow amount were equal, and the liquid level was constant.
[0031]
FIG. 3 shows a schematic velocity vector diagram in a flow simulation result under the above simulation conditions.
In the figure, the inflowing petroleum product moves toward the side wall facing the inflow port 66, and hits the side wall and moves along the side wall in the left-right direction.
[0032]
FIGS. 4A and 4B are schematic iso-density interface diagrams in the flow simulation results under the above simulation conditions, wherein FIG. 4A is an iso-concentration interface diagram 20 minutes after the start of injection, and FIG. , (C) shows an isoconcentration interface diagram 50 minutes after the start of charging, and (d) shows an isoconcentration interface diagram 60 minutes after the start of charging.
In the figure, the equiconcentration interface indicates an interface where the tracer concentration becomes 1%, and the flow of the inflowing petroleum product moves toward the tank side wall facing the inlet 66, and moves to the opposite tank side wall. It is considered that this is an arrangement in which a large circulation flow is formed after reaching and turning left and right and upward along the side wall, and the residence time can be increased.
[0033]
FIG. 5 shows a time-dependent change curve representing the time-dependent change of the outlet concentration under the above simulation conditions.
In the figure, the time when the inlet fluctuation reaches the outlet and the peak time zone of the quality change were in good agreement with the actual machine data and the simulation.
In addition, the change in the outlet was relatively smaller than the change in the inlet due to the buffer effect of the tank. Note that the absolute value of the octane value is shifted, which is an error because the measurement on the actual device is performed by an online measuring device on the inlet side and by another measuring device after sampling on the outlet side.
[0034]
From the above, it can be determined that the behavior of the outlet property and the flow state in the tank by the simulation qualitatively represent the state of the actual machine. In addition, quantitative data can be evaluated based on actual machine data.
Further, the manufacturing apparatus 1 may be configured to include a product tank analyzer 65 for measuring the properties of the petroleum products in the product tank 60. In this case, the properties of the petroleum products in the product tank 60 are analyzed. The measurement can verify the estimation result. Further, for example, in a periodic inspection or the like, the estimation result can be verified to improve the estimation accuracy.
[0035]
In addition, using a flow simulation, an impulse response curve for analyzing the outlet response by putting the tracer in a short time was derived and confirmed. Specifically, the time width of the fluctuation was set to about 20 minutes of the actual machine fluctuation interval, and the liquid level was performed at the lower limit operation level where the influence on the outlet is expected to be large and the normal operation level.
At the same time, the flow rate was changed, and an unsteady analysis was performed up to 10 hours later.
[0036]
Table 1 shows the conditions for turning on the tracer, and Table 2 shows the conditions for setting the impulse response analysis (Cases 1 to 3).
[Table 1]

[Table 2]

In gasoline, which is a typical petroleum product, stratification is generally not formed because the relative density of gasoline to be mixed is small.
[0037]
FIG. 6 is a graph showing the change with time of the concentration at the tank outlet under the conditions of the tracer injection shown in Table 1 and the setting conditions of the impulse response analysis shown in Table 2. FIG. () Shows the exit tracer concentration curve of Case 2, and (c) shows the exit tracer concentration curve of Case 3.
In the same figure, the change with time of the trace outlet concentration in each case has a similar tendency, and it has been found that the change width is reduced to 8 to 14% at the outlet with respect to the change of the inlet trace concentration of 100%.
[0038]
In particular, regardless of the difference between the inflow and outflow amounts, the peak value at the outlet tended to increase when the liquid level was low (lower operating level).
In addition, a peak appeared in all cases 30 to 40 minutes after the injection of the tracer.
[0039]
From the simulation results, it is considered that the variance σ is always small, and the response at the outlet to the inlet fluctuation is relatively small.
The variance σ refers to the rate of change of the outlet property change with respect to the inlet property change. In other words, the variance σ corresponds to the rate at which the petroleum product flowing from the tank inlet flows out of the tank outlet as if it were bypassed.
In addition, the outlet peak value of the product tank 60 tends to increase as the liquid level decreases. For this reason, by using the variance σ when the effect of the outlet on the change in the inlet is the largest, it is possible to predict the properties of the outlet of the product tank 60 and the petroleum product in the product tank 60 in a safe direction in terms of the required quality of the product.
[0040]
In addition, in order to more accurately grasp the properties of the tank outlet, it is necessary to more accurately represent the properties inside the tank (the properties of the petroleum products stored in the product tank 60) at shorter intervals than ever before.
Conventionally, the time average value of the analyzer 30 at the inlet side of the product tank 60 has been used as the tank tracking value (representative value of the properties in the tank) regardless of the production amount or the shipping amount.
Therefore, a new tank outlet property estimation equation (Equation (2)) is created using the variance σ based on the results of the flow simulation analysis and the actual measurement results in the actual tank, and a new equation representing the tank internal property shown in FIG. An in-tank property estimation equation (Equation (1)) was created.
[0041]
Tank outlet property estimation formula
(Equation 7)

The variance σ may be set to about 0.10 to 0.40 based on the actual results and the flow simulation results. The reason is that if it is smaller than about 0.10, the change width of the estimated outlet property with respect to the change in the tank inlet property is smaller than the actual one, and the actual outlet property may be lower than the pass standard. If it is large, the change width of the estimated outlet property with respect to the change in the tank inlet property becomes larger than the actual one, and the actual outlet property may exceed the passing criterion more than necessary, resulting in excessive quality.
[0042]
Tank property estimation formula
(Equation 8)

Processing is performed at t = 15 min from the viewpoint of tracking data analysis and quality control (calculation is performed in minutes).
[0043]
FIG. 8 shows an estimated value curve for explaining the behavior of the conventional tank tracking value, the newly created tank tracking value, and the exit quality estimated value.
In the same figure, in the past, the tank tracking value (representative value of the properties in the tank) similarly changed with the fluctuation of the analyzer, and became below the control value. In (1)), since the capacity in the product tank 60 is considered, the change is small and is equal to or more than the management value (lower limit).
[0044]
In addition, in the comparison between the actual measured value of the outlet of the product tank 60 and the estimated value of the property at the outlet of the tank, the estimated value of the property at the outlet of the tank almost coincides with the measured value when the liquid level is low or the flow rate of the outlet is small.
On the other hand, as the liquid level in the product tank 60 and the outlet flow rate increase, the actually measured values become smaller, but there is no problem in the safety direction in terms of required quality.
Strictly speaking, as the time elapses, a difference occurs between the tracking value in the product tank 60 and the actually measured value, but by periodically sampling the quality in the product tank 60 and updating the quality value in the tank. Can be a stop.
[0045]
As described above, the manufacturing apparatus 1 of the present embodiment monitors the upper and lower limits of the quality property of the petroleum product using the tank outlet property estimation value and the tank property estimation value in addition to the continuous monitoring by the analyzer 30 as in the related art. can do.
As a result, the limit value of the fluctuation width of the analyzer 30 can be relaxed, and instantaneous fluctuations can be tolerated. Thus, continuous production can be performed more stably and production can be performed to more accurately adjust product properties to target set values. Can be implemented.
[0046]
Further, the application range of the present invention is not limited to the product tank 60 of gasoline as a petroleum product. For example, liquid petroleum products (naphtha, gasoline, kerosene oil, heavy oil, etc.) excluding a spherical tank (for LPG) ) Can be applied to all tanks. In such a case, the variance is strictly different depending on the tank shape, the flow rate, the fluid property to be handled, and the like. Therefore, it is necessary to determine and apply the variance σ after confirming the change of the outlet with respect to the change of the inlet with the actual machine.
[0047]
As described above, the arithmetic and control unit 70 of the present embodiment can estimate the outlet property of the product tank 60 and outputs the estimation result to the blending device 20. Therefore, since the blending apparatus 20 performs the blending of each of the substrates A to E based on the estimation result, it is possible to realize an operation for more closely adjusting the product properties in the continuous production to the target set value.
Further, even when the properties of the petroleum product fluctuate at the entrance of the product tank 60, the manufacturing apparatus 100 can quantitatively grasp the mixing state in the product tank 60, and therefore, the properties of the tank outlet (the flow out of the product tank 60). The quality of petroleum products to be manufactured), and the reliability of quality control of petroleum products can be improved.
[0048]
[Production method of petroleum products]
The present invention is also effective as an invention of a method for producing a petroleum product, and will be described below with reference to the drawings.
FIG. 9 is a schematic flowchart for explaining a method for producing a petroleum product using the tank buffer effect of the present invention.
In the figure, a plurality of types of base materials A to E obtained by distilling and refining a crude oil are blended to produce a petroleum product (step S1), and the properties of the blended petroleum product are analyzed and measured (step S2). ).
[0049]
Next, the production amount of the produced petroleum product is measured (step S3), the petroleum product is stored in the product tank 60 (step S4), and the properties of the petroleum product measured in step S2, the production amount of the petroleum product and The properties of the petroleum products in the product tank 60 and at the outlet of the product tank 60 are estimated based on a predetermined shipping amount from the product tank 60 (step S5).
In addition, the above-mentioned predetermined shipment amount usually refers to the shipment amount of petroleum products being shipped.
Further, the properties of the petroleum product in the product tank 60 and at the outlet of the product tank 60 may be estimated by performing the flow simulation in the product tank 60 as described above. The situation in which the stored petroleum product and the newly stored petroleum product are mixed can be known by the flow simulation, and the operation of adjusting the product property to the target set value with higher accuracy can be performed.
[0050]
Next, the blending ratio for blending a plurality of types of base materials A to E is controlled (adjusted) so that the properties of the petroleum product in the product tank 60 and at the outlet of the product tank 60 are within the quality target values in the present and future. ) (Step S6).
Then, the petroleum products are continuously shipped from the product tank 60 (step S7).
[0051]
As described above, according to the method for manufacturing a petroleum product in the present embodiment, the properties of the petroleum product in the product tank 60 and at the outlet can be estimated, so that the product properties in the continuous production are accurately adjusted to the target set values. Driving can be realized.
In addition, by performing the flow simulation and adopting Equations (1) and (2) as described above, the situation in the product tank 60 after an elapse of an arbitrary time and the outlet property of the product tank 60 can be determined. It can be easily estimated. Further, since it is not necessary to constantly perform the calculation of the unsteady flow analysis having an enormous amount of calculation, the feedforward control is performed by a feasible estimating means (for example, a personal computer) without using an ultra-high-speed computer. be able to.
[0052]
The preferred embodiment of the present invention has been described above. However, the present invention is not limited to the above embodiment, and can be variously modified within the scope of the present invention.
For example, in the above embodiment, the number of the product tanks 60 is two. However, the number of the product tanks 60 is not limited to two. For example, one or three or more can be used. It is.
Further, a plurality of product tanks 60, valves 62 and 64 for flowing into and out of the product tanks 60, and valve control means (not shown) for the valves 62 and 64 provided in the arithmetic and control unit 70 are provided. It is preferable that the valve control means performs valve control of the valves 62 and 64 based on each estimation result from the arithmetic control unit 70. In this way, when a petroleum product that does not meet the acceptance criteria is produced from the blending device 20 due to a momentary change in the production situation, a plurality of product tanks 60 can be used. Power can be increased.
[0053]
【The invention's effect】
As described above, according to the method and the apparatus for manufacturing a petroleum product according to the present invention, in the method and apparatus for manufacturing a petroleum product in which the petroleum product is continuously shipped while being stored in the product tank, Can be quantitatively evaluated by an actual product tank and simulation analysis, so that the properties of petroleum products in the product tank and at the outlet of the product tank can be more accurately estimated. Then, by utilizing the estimated value, the restriction on the fluctuation of the inlet property of the product tank (the upper and lower limit values of the analyzer) can be relaxed, so that the product property in the continuous production can be more accurately adjusted to the target set value.
[0054]
Further, according to the method and apparatus for manufacturing a petroleum product according to the present invention, even if the properties of the petroleum product fluctuate at the entrance of the product tank, the mixing state in the product tank can be quantitatively grasped. It is possible to predict a change in the properties of the tank outlet, that is, the properties of the petroleum product to be shipped.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic block diagram for explaining an apparatus for producing a petroleum product using the tank buffer effect of the present invention.
FIG. 2 shows an example of a schematic diagram for explaining flow simulation conditions in a petroleum product manufacturing apparatus according to the present invention. FIG. 2 (a) is a schematic diagram of a structural mesh of a product tank, and FIG. () Shows an enlarged view of the outlet pipe.
FIG. 3 is a schematic velocity vector diagram in a flow simulation result under a simulation condition example of the present invention.
FIG. 4 is a schematic iso-density interface diagram in a flow simulation result under an example of simulation conditions according to the present invention, where (a) is an iso-concentration interface diagram 20 minutes after the start of feeding, and (b) is a feeding start. , The isoconcentration interface diagram after 30 minutes from the start of feeding, and (d) the isoconcentration interface diagram after 60 minutes from the start of feeding.
FIG. 5 shows a time-dependent change curve representing a time-dependent change of outlet concentration in a simulation condition example of the present invention.
FIG. 6 is a curve showing the concentration change with time at the tank outlet under the tracer injection conditions shown in Table 1 and the impulse response analysis setting conditions shown in Table 2, wherein (a) shows the outlet tracer concentration curve of Case 1; (B) shows the exit tracer concentration curve of Case 2, and (c) shows the exit tracer concentration curve of Case 3.
FIG. 7 shows a conceptual diagram of tank quality estimation in an arithmetic and control unit in the petroleum product manufacturing apparatus of the present invention.
FIG. 8 shows an estimated value curve for explaining the behavior of a conventional tank tracking value, a newly created tank tracking value, and an exit quality estimated value.
FIG. 9 is a schematic flowchart for explaining a method for producing a petroleum product using the tank buffer effect of the present invention.
FIG. 10 is a schematic block diagram for explaining a conventional gasoline production apparatus.
FIG. 11 is a schematic trend chart of a conventional gasoline production apparatus.
[Explanation of symbols]
1,100 Manufacturing equipment
10 Distillation equipment
11 Purification equipment group
12 tanker
13 Substrate tank group
20 Blending equipment
30 analyzer
40 blend control means
60 Product tank
61, 63 flow meter
62, 64 valves
65 analyzer
66 Inlet
67 Outlet
68 Outlet piping
68a Suction port
68b Discharge port
70 arithmetic control unit

Claims

A step of blending a plurality of base materials obtained by distilling and refining crude oil to produce a petroleum product, a step of storing the petroleum product in a product tank, and a step of shipping the petroleum product from the product tank And a continuous production method of petroleum products,
Analyze and measure the properties of the blended petroleum product, and based on the measured values and the quantity of the petroleum product produced and the quantity shipped from the product tank, the properties of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet. And a blend ratio in the blend is controlled based on the estimation result.

The method for producing a petroleum product according to claim 1, wherein properties of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet are estimated by performing a flow simulation in the product tank.

Perform the flow simulation,
The property of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet is estimated using the following tank property estimation formula (formula (1)) and tank outlet property estimation formula (formula (2)). The method for producing a petroleum product according to claim 2, wherein

A blending device that produces a petroleum product by blending a plurality of types of base materials obtained by distilling and refining crude oil,
An analyzer for analyzing and measuring the properties of the petroleum product blended by the blending device;
A product tank for storing the petroleum products whose properties have been analyzed and measured by the analyzer,
Inflow rate measuring means for measuring the inflow rate of the petroleum product into the product tank,
Outflow measuring means for measuring the outflow of the petroleum product from the product tank,
Estimation for inputting property data after blending of the petroleum product, inflow data into the product tank, and outflow data from the product tank, and estimating properties of the petroleum product in the product tank and at the product tank outlet. Means,
A petroleum product manufacturing apparatus, comprising: a blend control unit that receives an estimation result from the estimation unit and controls a blend ratio in the blend based on the estimation result.

The estimating means performs a flow simulation in the product tank, and uses the following tank property estimation equation (Equation (1)) and tank outlet property estimation equation (Equation (2)) to calculate the inside of the product tank and the tank outlet property. The petroleum product manufacturing apparatus according to claim 4, wherein properties of the petroleum product at a product tank outlet are estimated.

The petroleum product manufacturing apparatus according to claim 4 or 5, further comprising a product tank analyzer for analyzing and measuring properties of the petroleum product in the product tank.

A plurality of product tanks, valves for flowing into and out of these product tanks, and valve control means for the valves provided in the estimating means, wherein the valve control means is adapted to output each estimation result from the estimating means. The petroleum product manufacturing apparatus according to any one of claims 4 to 6, wherein valve control of the valve is performed based on the control.