JP2004216791A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット方式のプリンタにおいて、ヘッドのノズル位置を正確に反映したノズル位置検出用画像サンプルを得ることを目的とする。
【解決手段】インクを吐出するノズルを備えたヘッドと、ヘッド内のインク液室にインクを供給するインク供給手段と、ヘッド内のインク液室に圧力を加える加圧手段と、圧力検出手段と、圧力調整手段と、印刷ステージと、ヘッド昇降手段と、ヘッドと印刷媒体間の距離を制御するヘッド紙間距離制御手段とを備えたインクジェットプリンタ。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式のプリンタにおいて、インクを吐出するノズルの位置を検出する為の技術である。
【0002】
ヘッドのノズルの位置を正確に反映したノズル位置検出用の印刷画像を得ることを目的としている。
【0003】
本発明によると実際のノズル位置と、印刷された画像上のノズル位置との差異が発生しないのでノズル位置の検出精度向上に寄与する。
【0004】
【従来の技術】
インクジェット方式のプリンタは、インクを吐出するノズルを備えたヘッドを用いているが、ヘッドに構成配置されたノズルの位置は製造上の様々な理由により理想的配置からずれている。このずれはそのまま印刷品位に反映するものである為、様々な補正手段によりずれの影響を少なくすることが行われている。
【0005】
補正を行う為に先立って、まずどのようなずれがあるかを検出する必要があり、検出手段も様々なものが提案・実施されている。検出誤差を極力少なくして精度を高めることにより、補正の効果も高められる。
【0006】
検出方法を大別すると、印刷を行わないで直接ノズルの位置を測定する直接検出方法と、印刷媒体に印刷を行って、印刷結果を測定することにより間接的にノズルの位置を測定する間接検出方法とがある。
【0007】
間接検出方法と比べて直接検出方法の方が検出精度はより高くなるが、専用の測定手段と装置(プリンタ)に組み込むとコスト増要因となる為、専用の測定手段を用いないでも,構成可能な間接検出方法がコスト的には有利である。また複数ヘッドを用いる場合、測定後に組み立てを行う場合、組み立て誤差が入るので組み立て後に測定しやすいということもある。
【0008】
間接検出方法の場合、印刷媒体に印刷を行い、印刷した結果を読取手段によって読取り、ノズル位置を検出してずれ量の測定を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この間接検出方法では、インクの飛ぶ方向が真っ直ぐであるとは限らず、動的にも変化する為、ノズルの加工上の理由やヘッドの組み立て上の理由で理想的な弾道からずれることがあり、また、その他にもインクへ液室の状態などでも弾道のずれが発生し、それらの状態によって動的に弾道が変化する為、印刷された画像は必ずしもノズル位置を正確に反映したものとは言えず、これを読み取ったノズル位置の検出精度が低くなるという問題点があった。
【0010】
本発明はインクジェット方式のプリンタにおいて、インクを吐出するノズル位置を測定する間接検出方法の検出精度を高める為に、ヘッドのノズル位置を正確に反映したノズル位置検出用画像を得ることを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為の手段として、本発明では、
インクを吐出するノズルが形成されたヘッドと、
ヘッド内のノズルにインクを供給する手段と、
インクに圧力を加える手段と、
この圧力を調整加減する手段と、
インクに与える圧力を検出する圧力検出手段と、
ヘッドと印刷媒体間の空間距離を制御するヘッド紙間距離制御手段と、を備え、
ヘッドと印刷媒体を非接触にしてインクに圧力を加え、
ノズルからインクが表面張力以下で膨らませた状態にし、
その後ヘッドを印刷媒体に接触させて、
インクを印刷媒体に移してノズル位置検出用画像を得るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施例)
図1は本発明の実施例のブロック図でインクジェット方式のカラーページプリンタのエンジン部のブロック図である。
【0013】
全体をおおまかに分類するとヘッドを中心として、
インクを供給するインク供給系と、
ヘッドの保護・清掃を行うヘッド回復系と、
用紙の搬送を行う用紙搬送系と、
それらの制御を行う制御部とにわけられる。
【0014】
インクジェットのノズル列方向を主走査方向とし、印刷用紙の搬送方向を副走査方向としている。主走査方向にノズル列を配置したヘッドを副走査方向に複数個配置している。給紙部は印刷用紙を収納した用紙カセットから印刷用紙をピックアップして、印刷ステージに搬送する。印刷ステージでは印刷用紙を搬送しながら印刷を行う。排紙部は印刷ステージで印刷済みの印刷用紙を印刷ステージから受け取り、プリンタの外部へ用紙を送り出す。
【0015】
図1は4色のインクでカラー印刷を行うプリンタの場合で、印刷の4原色KCMYの各色毎に、インク、インクタンク、インク流路、インク吐出用のヘッドを備えている。インクタンクにはKCMYの各色のインクが入っている。インクタンクから各色インクがポンプによりヘッドK/C/M/Yに送り込まれる。KCMYの各ヘッドはヘッドを保持するとともに、ヘッドを昇降させるヘッド昇降機構部により、紙面に対して、上下に昇降しする仕組みになっている。また、位置センサはヘッドのインク吐出面と印刷用紙間の間隔を制御する為の基準位置出しに使用する。
【0016】
圧力センサはポンプに接続されており、インクに与える圧力を測定する。キャップ部はヘッドに設けられたインク吐出用ノズルが空気にさらされていると、
インク中の水分が揮発し、インクが増粘する為、印刷時以外はヘッドにキャップをして増粘を防いでいる。また、キャップの下部には排出インク回収タンクが接続されており、キャップで受けたインクを回収するようになっている。ワイパ部はヘッドのインク吐出面に付着する余分なインクを拭き取る為のものである。
【0017】
以上の各部はインターフェース回路を通じて、制御部に接続されており、
制御部ではCPU、ROM、RAMなどからなるコンピュータシステムによって制御されている。画信号処理部は不図示のホスト装置から受け取った画信号を処理し、ヘッドのインク吐出信号に変換してヘッドを駆動する。
【0018】
図2は印刷用紙と各色ヘッドとの位置関係をあらわした斜視図である。印刷用紙を用紙搬送方向に搬送しながらヘッドからインク滴を吐出して、印刷を行う。ヘッドはKCMYの各色が図示してあり、ヘッドKCMYの順に用紙前端が通過していくことになる。
【0019】
このように通常の印刷においては、印刷用紙とヘッドとの間に間隙があり、ヘッドのインク吐出用ノズルから発射されたインク滴が飛翔して印刷用紙に到達するようになっている。この間隙は通常1mm前後である。
【0020】
図3は図1のうち、ヘッドとインクを供給する部分、回収する部分を抜き出したブロック図である。インクはインクタンクからタンク開閉弁を通り、インクバッファ内のインク袋に一時的に蓄えられ、その後液室開閉弁からヘッド内の液室へと供給される。液室に蓄えられたインクは不図示のヒータを加熱することにより、ノズルから発射される。ノズルから発射されたインク滴は印刷時には印刷ステージ上の印刷用紙に付着し、印刷が行われるが、印刷時以外にも吐出が行われることがあり、例えば、ノズル開口部付近で増粘したインクを排出する為に、キャップ内に吐出されることがある。
【0021】
また、液室内にインクを初期充填する際や、液室内の気泡を排出する際にも、多少あふれされるようにして充填を行うのでキャップで受ける必要がある。このようにキャップ内に吐出されたインク滴はキャップの下部に接続された排出インクタンクに回収される。
【0022】
図3では、インクタンク、インク流路、インクバッファ、インク袋、タンク開閉弁、液室開閉弁、液室、キャップは1つずつしか図示していないが、実際はKCMYの各色毎に存在する。
【0023】
図4はノズル開口部付近のインクの状態を説明する図である。図3における液室内のインクに負圧がかかっている場合、ノズル近傍ではインクが凹んだ状態になっている。また正圧がかかっている場合、ノズル近傍ではインクが膨らんだ状態になっている。
【0024】
図5は図3のブロック図の動作を説明するフローチャートである。まずノズルからあふれたインクを回収する為、キャップをヘッドに密着させるキャッピングを行う。これは以下の動作中のインク増粘も防いでいる。次にタンク開閉弁および液室開閉弁を閉じて液室およびインクタンクからの干渉を遮断する。同時に大気連通弁を開いてポンプ内を大気圧にして、圧力センサの校正を行う。大気圧を0レベルとする。
【0025】
圧力センサの校正終了後、タンク開閉弁,液室開閉弁は引き続き閉じたままで、大気連通弁も閉じて、ポンプを外部から遮断する。ポンプ吸引動作を行い、圧力センサで監視して、所定圧力になるまで減圧する。所定の圧力まで減圧したら吸引動作を停止して、タンク開閉弁を開く。すると、インクタンク内のインク袋には大気圧がかかっており、インクバッファ内のインク袋には大気圧より低い圧力がかかっているので、圧力が均衡するように、インクタンクのインク袋からインクバッファのインク袋へインクの移動が行われ、インクバッファ内のインク袋にインクが流入する。このときインクバッファ内の圧力は上昇する。圧力センサを監視して、所定の圧力になった時点でタンク開閉弁を閉じる。
【0026】
インクバッファ内のインク袋にインクが充填できたら、ポンプ加圧動作を行う。全ての弁は閉じた状態であるので、インクバッファ内の圧力が高まる。圧力センサを監視して、所定の圧力になった時点でポンプ加圧動作を停止する。ここで、液室弁を開くとインクバッファ内の圧力によってインク袋が押し潰されて、中のインクが押し出され、インク流路を経由して、ヘッド内の液室にインクが充填される。液室内にインクが流入するとともに、液室に通ずるノズルは大気に連通しているので液室からあふれたインクはノズルから外に出て行く。このあふれたインクはヘッドの下に設けられたキャップで受けて、更にキャップの下部に接続された排出インクタンクに回収する。
【0027】
インクバッファ内のインクが減少してインク袋の体積が減ると、インクバッファ内の圧力も減少していくので圧力センサで所定の圧力になるまで監視して、所定の圧力になったら、次の動作に移る。
【0028】
さきほどノズルからあふれたインクがヘッド表面に残留しているのでこれを取り除く為に、ワイピングを行う。この状態ではヘッドの下方にキャップが位置しているが、キャップがそのままあってはワイパーをヘッド下方に入れることができないので、一旦キャップを退避させ、ワイパーでヘッドフェイス面をワイピングして、残留インクを取り除く。ワイピング終了後、キャップを再びヘッド下方に移動させ、キャッピングを行う。
【0029】
以上でインクタンクから液室にインクを充填する動作が終了する。インク充填動作は初期充填動作および液室内のインクが印刷によって減少してきた場合や液室内に気泡がたまった場合などに行う。
【0030】
図6は本発明の動作を説明するフローチャートである。便宜上、スタンプ印刷と呼ぶことにする。ヘッドはキャッピングされている状態から始めることを想定している。まず、キャッピングを解除する。
【0031】
次にヘッドを下降させて、印刷位置まで印刷用紙に接近させる。通常、印刷位置はヘッドと印刷用紙間の距離にして約1mm前後である。ここで給紙動作を開始する。給紙部から印刷用紙を給紙し、印刷ステージ上で印刷用紙を静止させ、ヘッドの下に位置させる。タンク開閉弁・液室開閉弁・大気連通弁を全て閉じる。ポンプを加圧動作させてインクバッファ内が所定の圧力になるまで待つ。所定の圧力になったらポンプ加圧動作を停止し、液室開閉弁を開く。すると、インクバッファ内の圧力により、インク袋が押し潰されて、中のインクがインク流路を経由してヘッド内液室へと向かう。ノズル出口付近で形成されているインクの大気に接する面は少し膨らむ。この際加える圧力はノズルからインクが少し膨らむ程度であって、表面張力を破ってインク滴が落下しない範囲である。
【0032】
次に、更にヘッドを下降させてインクの膨らんだ部分を紙面に接触させる。これで全ヘッドの全ノズルから膨らみ出ていたインクが印刷用紙に移されスタンプ印刷が行われる。所定時間経過したらヘッドを上昇させてヘッドをキャッピングしてスタンプ印刷された印刷用紙を排紙する。
以上でスタンプ印刷動作が終了する。
【0033】
図7はヘッド内のノズル位置のずれの説明図で、ヘッドは複数のヘッドチップから組み立てられている。各ヘッドチップには複数のノズル列が千鳥配列で形成されている。ノズル列方向のノズル間隔は600dpiの場合、約42.3μmで、1200dpiの場合、約21.1μmで、2400dpiの場合、約10.6μmである。
【0034】
さて、図7の場合のヘッドは複数のヘッドチップから組み立てられていることから、組み立て時の取り付け誤差があり、図示したようにノズル列方向と用紙搬送方向にそれぞれヘッド内組み立て誤差が生じている。このためヘッドチップにもうけられたノズルの相対位置関係にもずれが生じている。
【0035】
図8は図7と同じくヘッド内のノズル位置のずれの説明図で、ヘッドチップの回転方向のずれを示している。
【0036】
図9は図7のヘッドチップ内のノズル自身のずれの説明図で、縦横の直線は仮想グリッドを示し、グリッドの格子内に破線で示した円が理想的なノズル位置である。実線で示した円が実際のノズル位置で理想的な位置からずれている状態である。ずれ方は一様にずれている場合もあるし、各ノズル毎に別方向にずれている場合もある。
【0037】
図10はヘッド間のノズル位置のずれの説明図で、各色毎のヘッド間のずれについて図示している。ノズル列方向と用紙搬送方向のずれを図示しているが、図8同様、回転方向のずれも存在する。
【0038】
図11はスタンプ印刷を行った場合の印刷結果の一例を示す図で、本発明はノズル位置の検出だけでなく、ノズルの異常についても検出できる場合があることを示している。黒丸は正常ノズルでインクがノズルから出て印刷用紙に転写されているが、白丸はノズルに何らかの異常があり、インクが出ていなかった為、インクが用紙に転写されなかったことを示している。インクが出なかった原因としては、ごみなどによるノズル目詰まりなどが推定される。
【0039】
図12は通常のインク吐出方法とスタンプ印刷方法とを混在させた場合の印刷結果を示した図である。印刷用紙を印刷ステージ上で静止させ、通常のインク吐出方法でKCMYの全吐出パターンを印刷した後、印刷用紙を用紙搬送方向に少しずらしてスタンプ印刷を行う。この印刷結果を高精度のスキャナーで読み取り印刷されたドット位置の比較を行うことにより、各ノズル毎のヨレ量を検出することが可能である。
【0040】
ヨレ量とは、インクジェット方式の場合、インク滴は必ずしも理想的な弾道に沿って飛んでいくわけではなく、ノズル開口部の状態などにより理想的な弾道からずれて飛ぶが、そのずれ量をヨレとよんでいる。このヨレ量を測定するには、理想的な弾道に沿って印刷用紙に着弾した場合と比較しないと正確なところはわからないが、印刷結果だけをみてもあるドットが理想的な位置に着弾したかどうかは知る術がない。
【0041】
そこで理想的な着弾位置とは異なるが、インク滴を発射する側のノズルの正確な位置を知れば、ノズル位置と理想的着弾位置とは用紙搬送方向のオフセットがあるだけと考えられるので、両者を比較することにより、その差をヨレ量として考えることができる。このときの通常のインク吐出方法による印刷結果のパターンをヨレ測定パターンと呼ぶことにする。
【0042】
図13は図12の説明におけるヨレ測定パターンとスタンプ印刷パターンの拡大説明図である。両方ともKインクの場合としている。紙面の上の2列がヨレ測定パターンで下2列がスタンプ印刷パターンである。両者とも理想的な位置は破線の円で示している。スタンプパターンの場合も、先に述べたようにノズルの位置は理想的な位置からずれている。
【0043】
ヨレ量は、スタンプ印刷パターンであらわされる実際のノズル位置と、ヨレ測定パターンの位置の差であるので、ノズル列方向のヨレは破線からどの程度ヨレ測定パターンのドットがずれているかということになる。また用紙搬送方向のヨレは、スタンプ印刷パターンとの差異をとり、最小二乗法によって、この差異が最小になるようにした場合の値をヨレ量とする。
【0044】
図14は図12・図13で説明したヨレ量測定パターンを印刷する場合のフローチャートである。
【0045】
まず給紙部から印刷用紙を給紙し、印刷ステージ上の印刷位置で停止する。次に通常のインク吐出方法によりヨレ測定パターンを印刷する。印刷したら、印刷用紙を少し移動する。ポンプの加圧を開始して、圧力センサでノズルからインクが膨らむ量を監視する。所定圧力になったらポンプの加圧を終了する。動作の詳細は図5・図6のフローチャートで説明したとおりである。
【0046】
次にヘッドを下降してスタンプ印刷を行う。所定の時間が経過したらヘッドを上昇させて、印刷済みの用紙を排紙する。以後は外部装置によりオフラインでヨレ測定パターンとスタンプ印刷パターンを読取り、両者の読取結果からヨレ量を測定する。
【0047】
図15は図1のブロック図にスキャナを追加したブロック図である。図1以降、スタンプパターンを印刷して、排紙し、これを外部の読取装置により、読み取ってノズルの正確な位置を検出する場合の説明を行ってきたが、プリンタ内部にこの読取用のスキャナを搭載して読み取った結果をプリンタ内でフィードバックして補正をかけることも可能である。
【0048】
図16は請求項2の説明図で、ヘッドを通常の印刷位置よりも印刷用紙の紙面に接近させてインク吐出を行う場合の説明図である。通常、ヘッドと印刷用紙との距離は1mm前後であるが、この間をインク滴が飛んでいく間に処々の理由により、理想的な弾道からずれて,理想的な着弾位置からずれて着弾する。このずれが大きいと図にしめしたように隣接ドットの位置に着弾することもある。
【0049】
このような場合、通常の印刷を行ってノズルの位置を検出するには、ヨレの影響が無視できず、正確な位置を検出し難い。ところが、このヨレの角度が同じであるとしても、インク滴がノズルから紙面に到達するまでの距離を短くすることにより、ヨレの影響を少なくすることができる。
【0050】
本発明では、ヘッドと印刷用紙との距離を通常の印刷に要する間隔よりも短く設定した状態でインク吐出を行うことにより、ヨレの影響を少なくして、ノズルの位置をより正確に反映したノズル位置検出用印刷パターンを得ることができる。通常の印刷時には印刷用紙を紙搬送方向に移動させながら副走査を行い、印刷を行うので、印刷用紙がヘッドに衝突したりしないように、ヘッドと印刷用紙間の距離をとることが必要となる。
【0051】
しかし、ノズル位置検出用印刷パターンを印刷する場合には、印刷用紙を静止した状態で印刷すればよいので、静止した後、ヘッドを充分に紙面に近づけてからインクを吐出すればよい。これによりヨレ量の影響を少なくしたノズル位置検出用印刷パターンを得ることができる。
【0052】
この方法では、スタンプ印刷の場合に比べてヨレの影響ははいってくるが、スタンプ印刷の場合は全ノズルの印刷になってしまうのに比べて、インクを吐出するノズルを選択可能である。
【0053】
従って、ノズル位置検出用印刷パターンの読取を行う際に最適なパターンを設定することができる。
【0054】
図17は至近距離でインク吐出する場合のフローチャートである。給紙部から印刷用紙を給紙し、印刷ステージ上で静止させる。次に印刷用紙の紙面に対して至近距離までヘッドを下降させる。次にノズル位置検出用印刷パターンに従って、各ノズルからインク吐出を行う。印刷が終了したら印刷用紙の搬送に支障が無いようヘッドを上昇させて、印刷用紙の排出を行う。
【0055】
この方法によれば、ヨレの影響は入るが、特別な機構を必要とすることも無く、ごく簡単なシーケンスで実現できる為、プログラム量の増大も直ちにROM容量の増大に結びつくものではなく、コストアップなしにノズル位置検出用印刷パターンを得ることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、特別な機構を付加することなく、ソフトウェアによる制御シーケンスの付加のみによって、インクジェットプリンタヘッドのノズルの正確な位置を反映した印刷結果を得ることが可能になる。
【0057】
特別な機構を付加することが無いので、プログラム増加によるプログラムメモリ(ROM)容量分のコストアップのみとなり、コスト増加を最小限に押さえられる。この際、あらかじめROMに余裕があればプリンタのコスト増加はない。
【0058】
また、図11の説明のとおり、異常ノズルの検出を行うことが可能となる。また、ヨレ量のより正確な測定を行うヨレ量測定パターンを得ることが可能となる。
請求項2の方法によれば、ヨレの影響ははいるが、簡単なシーケンスでコストアップなしにノズル位置検出用印刷パターンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図でインクジェット方式のカラーページプリンタのエンジン部のブロック図である。
【図2】印刷用紙と各色ヘッドとの位置関係をあらわした斜視図である。
【図3】図1のうち、ヘッドとインクを供給する部分、回収する部分を抜き出したブロック図である。
【図4】ノズル開口部付近のインクの状態を説明する図である。
【図5】図3のブロック図の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の動作を説明するフローチャートである。
【図7】ヘッド内のノズル位置のずれの説明図。
【図8】ヘッド内のノズル位置のずれの説明図で、ヘッドチップの回転方向のずれを示している。
【図9】図7のヘッドチップ内のノズル自身のずれの説明図
【図10】ヘッド間のノズル位置のずれの説明図で、各色毎のヘッド間のずれについて図示している。
【図11】スタンプ印刷を行った場合の印刷結果の一例を示す図。
【図12】通常のインク吐出方法とスタンプ印刷方法とを混在させた場合の印刷結果を示した図。
【図13】図12の説明におけるヨレ測定パターンとスタンプ印刷パターンの拡大説明図である。
【図14】図12・図13で説明したヨレ量測定パターンを印刷する場合のフローチャートである。
【図15】図1のブロック図にスキャナを追加したブロック図である。
【図16】請求項2の説明図で、ヘッドを通常の印刷位置よりも印刷用紙の紙面に接近させてインク吐出を行う場合の説明図である。
【図17】至近距離でインク吐出する場合のフローチャートである。

Claims (2)

  1. インクジェット方式のページプリンタで、
    主走査方向にノズル列を配置したヘッドと、
    副走査方向に印刷用紙を移動させる印刷ステージと、
    印刷ステージに印刷用紙を給紙する給紙部と、
    印刷ステージから印刷用紙を排出する排紙部と、
    多色印刷用に、副走査方向に複数配置したヘッドと、
    複数ヘッドを保持し、紙面とヘッドとの間隔を変化させるヘッド移動機構部と、
    ヘッドと紙との間隔を検出するための位置センサと、
    複数色のインクを貯蔵するインクタンクと、
    インクタンクからインクを吸い上げ、ヘッドに供給するポンプと、
    ポンプの圧力を検出する圧力センサと、
    ノズルの乾燥を防ぐキャップ機構部と、
    ノズル面を拭き取るワイパ機構部、
    各機構部を制御する制御部とを備え、
    圧力センサで圧力を検出しながらポンプでヘッド内のインクに適正な圧力を加えて、
    ノズル表面からインクを膨らませてヘッド移動機構により、
    ヘッドを紙に接近させて、ノズル表面から少し押し出されたインク滴を印刷用紙に転写することを特徴としたインクジェットプリンタ。
  2. インクジェット方式のページプリンタで、
    主走査方向にノズル列を配置したヘッドと、
    副走査方向に印刷用紙を移動させる印刷ステージと、
    印刷ステージに印刷用紙を給紙する給紙部と、
    印刷ステージから印刷用紙を排出する排紙部と、
    多色印刷用に、副走査方向に複数配置したヘッドと、
    複数ヘッドを保持し、紙面とヘッドとの間隔を変化させるヘッド移動機構部と、
    ヘッドと紙との間隔を検出するための位置センサと、
    複数色のインクを貯蔵するインクタンクと、
    インクタンクからインクを吸い上げ、ヘッドに供給するポンプと、
    ポンプの圧力を検出する圧力センサと、
    ノズルの乾燥を防ぐキャップ機構部と、
    ノズル面を拭き取るワイパ機構部、
    各機構部を制御する制御部とを備え、
    ヘッド移動機構により、
    通常の印刷における紙面とヘッドとの間隔よりも、
    ヘッドを紙面に接近させて至近距離からインクを吐出させて測定用パターン印刷を行うことを特徴としたインクジェットプリンタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007098838A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出ヘッドのアライメント調整方法及び液滴吐出装置
JP2011098490A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Mimaki Engineering Co Ltd 液体吐出装置、液位算出方法及びキャリブレーション方法

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