JP2004212229A - バッテリー内部抵抗測定装置 - Google Patents

Abstract

【課題】従来のバッテリーの寿命を予測する上で、電解液を使用したバッテリーに対しては比重計で電解液の比重を測定するという方法があったが、新しいタイプのバッテリー（シールバッテリーや燃料電池）には手軽に測定する道具が無く、使用時間による推定や、実際に充電してからの持ち時間などに依存せざるを得なかった。また、本格的に測定を行うには、バッテリーメーカーに持ち込んで大がかりな測定装置にかけるとか、その場で手軽に判断をする方法がなかった。
【解決手段】バッテリーに手軽な電子負荷を接続、内蔵のコントローラで適切な負荷電流を流し、内部抵抗を測定することで、バッテリー内部の発電媒体の単位時間あたりの発電能力として、バッテリーの内部抵抗を測定。正常なバッテリーの内部抵抗と比較することで、発電媒体の劣化を推定、バッテリーの寿命を示すパラメーターとして使用できる。
【選択図】なし

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種バッテリーの検査、測定に関する
【０００２】
【従来の技術】
従来のバッテリーは電解液に電極をつけたものが一般的でこの場合、比重計で電解液の比重を測定して、バッテリーの寿命を算定する方法がとられてきた。
【０００３】
この方法だと、電解液を使用していないシールバッテリーや今後の発展が期待されている燃料電池などのチェックには使用できない。
【０００４】
【発明品の原理】
今回の発明品はバッテリーに充電されている電気を電子負荷により瞬時、強制的に放電させる過程において、バッテリー両端にかかる電圧を測定し、負荷電流によりその電圧がどのくらい下がるかを測定、オームの法則によりバッテリーの内部抵抗を算定する。
【０００５】
このように電気的な特性を測定することから、従来の電解液を使用したバッテリーのみならず、今まで測定できなかった他のバッテリー、シールバッテリー、燃料バッテリー、その他の測定も可能にする。
【０００６】
【図１】
図１において、バッテリーの内部抵抗は

【０００７】
従って、図１の場合
Ｖ_０が１２．５Ｖ
Ｖ_１が１１．０Ｖ
Ｉ_０が１００Ａ
と言うことから
バッテリーの内部抵抗は１．５／１００から１５ｍΩと言うことになる。
【０００８】
このバッテリーが数ヶ月後に測定した値が５０ｍΩとか１００ｍΩになっていたとしたら、このバッテリーはそろそろ寿命かと推定される。
【０００９】
この判定は本装置の機能には含まれていない。
あくまでも、本装置はバッテリーの正確な内部抵抗を測定するものとしての機能までとし、判定は今後集約されるデーターや使用者の経験による判断によるものとする。
【００１０】
【図２】
【電子負荷回路】
ここで使用される電子負荷の基本回路は図２に示される。その構成は電流検出用のシャント抵抗と電流を制御するためのＭＯＳＦＥＴ、及び調整制御用のＯＰ−アンプで構成される。
【００１１】
基本回路は図２によるものであるが、ＭＯＳＦＥＴをいくつ並列接続するか、負荷電流をどのくらいに設定し、また電流値を制御回路で読みとりやすくするためのＯＰ−アンプがさらに追加される。
【００１２】
【発明のキーポイント】
この発明品のキーポイントは負荷電流をかけ始めてから一定の時間（１／１０００秒〜１／２０００秒）経過後に電線や回路のインダクタンスやバッテリーのキャパシタンスによる波形の乱れが収まった後、純粋に抵抗成分のみを測定することにある。
【００１３】
この抵抗成分はバッテリー内の発電材の単位時間あたりの発電の能力に依存すると思われる事から、発電材の劣化そのものを示していると考えられる。
【００１４】
このことからバッテリーの寿命のパラメーターとして、発電材の能力の低下（即ち劣化）という意味でも十分な意味を持つ。
【００１５】
従って、バッテリーの内部抵抗の測定は、そのバッテリーの寿命と密接な関係があるものとして、各種バッテリーの応用分野において重要な役割を担うものと思う。
【図面の簡単な説明】
【図１】負荷をかけたときの電圧波形と電流波形の図面である。
【図２】装置の基本回路の図面である。
【図３】装置の回路のブロック図の図面である。

Claims (3)

1. 各種バッテリーの経年変化による劣化に伴う内部抵抗の変化を見るため、そのときの内部抵抗を簡単に測定する装置。
2. 内部抵抗の測定に必要な電子負荷と計測やデーター処理に必要な電子回路を一体にまとめ、手軽に計測が行えるようにした装置。
3. 測定に必要な負荷電流や、測定レンジを手動操作により設定でき、様々なバッテリーに対応する。

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