JP2004211286A - Drainage structure - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水源の排水を排水枡から密閉された排水系に排水する排水構造に関し、より詳細には排水系において臭気等が発生する汚水排水の排水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
排水源からの排水は、例えば、排水溝や排水管等の排水管路を介して排出される。排水管路は、他の排水源に接続して設けられる他の排水管等の排水管路と合流して、より大きな排水溝や排水管等からなる放流管路に放流される。
【0003】
排水源には、排水管路に接続する排水枡が設けられる。そして、排水枡には、床面上の排水が流入し、あるいは、複数の排水管からの排水が流入する。
【0004】
排水が、例えば有機物を含む温水等である場合、排水時に直ちにあるいは滞留することで腐敗等して臭気を放ち、あるいは湯気やあるいは臭気以外のガスが発生することがある。
【0005】
従って、工場内等の屋内では、臭気が発生してそれが室内に漏れることが無いように、排水枡は、流れ込んだ排水が蓄積せず、即座に排水管路あるいは放流管路に流れてしまうインバート枡が用いられる。一方、屋外では、泥水のような汚泥やごみ、石等が多量に混じった廃水が流れ込み、これをそのまま流すと排水管路にそれらが詰まってしまう。このような場合には、トラップ枡のように排水が一定量枡内に残留し、その残留排水内に排水を流入させる排水管路の排出口が没して(水封という。)、その上澄を排水として流すタイプの枡を用いることにより、汚泥、石等が排水管路に流れ込まないようにすることが出来、更に虫などが侵入することも防止することが出来る。
【0006】
後述する本実施の形態例に係る排水構造を説明するための図1には、上記インバート枡と、トラップ枡がそれぞれ示される。この例では、屋内にはインバート枡10を設け、屋外にはトラップ枡14を設け、外からの虫等の侵入、トラップ枡14に流れ込んだ排水の臭気等のガスの逆流を阻止する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の排水構造では、トラップ枡の水封が切れると、結合している排水管路や放流管路を通じて虫や鼠がインバート枡に入り込み、また、排水の臭気も逆流してインバート枡まで到達する可能性が高い。
【0008】
また、工場等の排水経路は、複数の排水管路が繋がっているケースも多く、他の排水管路からの臭気や、虫、鼠等がインバート枡を経て屋内に逆流、侵入してしまう。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、インバート枡における上記問題点を解決することができる排水構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る排水構造は、排水が流入するインバート枡と、該インバート枡に結合された排水管路と、該インバート枡と該排水管路との間を開閉可能に遮断する排水遮断部とで構成され、該排水遮断部は流通する排水量に応じて開度が変化することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る排水構造は、排水が流入するインバート枡と、該インバート枡に結合された排水管路と、該排水管路からの排水が流入するトラップ枡を介して接続された放流管路とを有する排水構造において、該インバート枡と該排水管路との間を開閉可能に遮断する排水遮断部が設けられ、該排水遮断部は流通する排水量に応じて開度が変化することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る排水構造において、前記排水遮断部は、弁部を有し、該弁部は、前記排水管路を画成する壁部の高さ方向の中点に取り付けられた軸部と、該軸部を中心として流路方向に傾動可能に設けられ、直立状態において前記インバート枡と該排水管路との間を実質的に遮断する弁体とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明の上記の構成により、例えば排水遮断部として弁部を設け、質量を適宜調整した弁体を用いることで、インバート枡から排水管路に流れる排水量の変化に応じて排水管路内の排水の深さ(高さ)が変化するとき、変化の程度に応じた排水の水圧あるいは運動エネルギによって弁体の下部が排水管路の下流方向に押し上げられ、排水の流れが確保される。このとき、弁体の上部は排水管路の上流方向(排水枡方向)に押し下げられた状態になるが、弁体がないときに比べて開き具合に応じて排水管路の下流側から上流側に向けて流れ込もうとする臭気等のガスの侵入(逆流)を実質的に遮断することができる。なお、排水管路に排水がないときは、弁体が直立した状態となり、排水管路は完全に遮蔽されるため、下流側のガスが上流側に侵入することを確実に防止できる。これにより、排水管路からインバート枡へのガスの逆流が実質的に防止される。また、上流側からの排水に比べて少量の排水が下流側から漏れ込む状況であっても、排水の逆流が防止される。
【0014】
また、本発明に係る排水構造において、排水管路は、管状路であってもよく、あるいはまた溝路等であってもよいが、後者のように排水管路が矩形状の断面形状を有するときは、上記の弁部に変えて、板部材を設け、該板部材を、該排水管路を画成する上壁部に回動可能に一側を取り付けられて下垂し、直立状態において該排水枡と該排水管路との間を遮断するように構成することで、上記の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0015】
また、本発明に係る排水構造において、排水遮断部は、さらに網状部材を有し、該網状部材は、該排水管路の断面の上半分を覆う形状に形成され、該弁部または該板部材の下流側であって該排水管路を画成する壁部の上部に、該弁部または該板部材に近接してまたは密接して設けられてなることを特徴とする。
【0016】
これにより、排水が流れることで、弁体または板部材の上部、言いかえれば排水管路の上部に隙間ができた状態にあっても、排水管路の上半分が、弁体または板部材に近接して、あるいは密接して設けられた網状部材によって覆われているため、虫や鼠等の、網状部材の開口径よりも大きな生物が排水管路の上流側に侵入することを防止できる。
【0017】
また、排水管路に排水が流れている状態において、特に大量の排水が流れている状態においては、発生する湯気等のガスが排水管路内で遮蔽されることなく流通して外部に放出されること、所謂ガス抜きができるようにしておくことが必要であるが、このガス抜きは網状部材によって確保される。
【0018】
また、網状部材は、弁シールあるいは弁体の逆転を防止するストッパとしても機能し、逆流をより確実に防止することができる。
【0019】
また、本発明に係る排水構造において、前記弁体または前記板部材の下部に、さらに錘が設けられてなると、錘の質量を調整することで、排水量に応じた弁体または板部材の開度調整を容易にかつ精密に行なうことができ、また、質量や質量中心(重心)を考慮して弁体や板部材の製作を行う必要がない。
【0020】
また、本発明に係る排水構造において、前記弁体または前記板部材の下端部に切り欠き部分を有すると、弁部または板部材の動作不良等の何らかの異常があった場合においても、切り欠き部分の面積に応じて排水を確保することができる。なお、このとき、弁体または板部材が直立した状態となっているため、下流側のガスが上流側に侵入することを確実に防止できる。
【0021】
また、本発明に係る排水構造において、前記排水管路にさらに他の排水源が接続されてなると、より好適に本発明の効果を奏することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明に係る排水構造の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照して、以下に説明する。
【0023】
まず、本実施の形態例に係る排水構造の全体構成について、図1を参照して説明する。
【0024】
排水構造は、排水が流入するインバート枡10と、インバート枡10に接続される排水管路12と、排水管路12に接続されるトラップ枡14と、トラップ枡14に接続される放流管路16とを有するとともに、さらに、排水遮断部18を有する。放流管路16は、例えば廃水処理システムに接続される。
【0025】
インバート枡10は、例えば、飲料の醸造作業や食品の加工作業等を行う工場の床面に設けられる。インバート枡10の上部には、グレーティング20が配置されており、例えば、屋内の床を流れる排水がグレーティング20の格子間の隙間からインバート枡10内に排水される。また、例えば、グレーティング20を挿通して排水管がインバート枡10内に引き込まれ、排水される。
【0026】
排水遮断部18は、インバート枡10内に引き込まれた排水管路12の部分に設けられる。
【0027】
排水遮断部18は、詳細を図2〜図4に示すように、弁部24および網状部材25を有する。なお、図2において、矢印X1方向が、排水管路12の上流側、すなわち、インバート排水枡10が設けられる側であり、矢印X2方向が排水管路12の下流側、すなわち、トラップ枡14が設けられる側である。すなわち、図2では図1の各部を左右逆に配置した状態に表示している。また、図3は上流側から弁部24を見た状態を示し、図4は下流側から網状部材25を見た状態を示す。
【0028】
弁部24は、軸部26と弁体28とを有する。軸部26は、排水管路12の高さ方向(図2中、矢印Y1−Y2方向)の中点に取り付けられる。流路方向((図2中、矢印X1−X2方向)に回動可能(傾動可能)に軸部26に弁体28が取り付けられる。弁体28は、金属材料や樹脂材料等の耐食性を有する適宜の材料を用いて、直立状態においてインバート枡10と排水管路12との間を遮断可能な大きさに形成されている。すなわち、排水管路12の円断面と略同一の形状に形成されている。但し、正確には、弁体28が円滑に動作するように、弁体28の寸法は、排水管路12の円断面寸法よりも一回り小さく形成され、弁体28と排水管路12との間に隙間(図2中、矢印C)が形成されている。なお、排水管路12が矩形断面を有する場合は、弁体28も同様の形状に形成される。また、弁体28は、図5に示すように、下部に切り欠き(図5中、矢印E)を設けてもよい。
【0029】
弁体28は、下部に錘30が設けられる。
【0030】
錘30は、弁体28に突設されるボルト30aおよびボルト30aに螺合されるナット30bで構成される。ナット30bさらにはボルト30aは、詳細を後述する排水の流動挙動を考慮して質量を調整され、あるいはナット30bの取り付け個数を調整されている。なお、弁体28自体を排水の流動挙動を考慮した質量に調整しておけば、必ずしも錘30を設ける必要がない。また、錘30は、図2では、排水管路12の下流側の弁体28の面に取り付けられているが、これに限らず、上流側の弁体28の面に取り付けてもよい。また、錘30の取り付け場所は、弁体28の下端部に限定するものではなく、弁体28の下部である軸部26間を結ぶ線より下側であれば、適宜の場所に取り付けることができる。
【0031】
なお、錘30は、ボルト30aおよびナット30bに変えて種々の形態のものであってもよく、例えばボルト状の錘を弁体に形成した孔に嵌合し、あるいは、錘を弁体に固着して設けるものであってもよい。
【0032】
網状部材25は、例えば、金網を用いて、排水管路12の断面の上半分を覆う形状に形成される。網状部材25は、弁部26の下流側の配水管路12の上部に、弁部に密接して取り付けられる。なお、必要に応じて密接させることなく近接させた状態に設けてもよい。網状部材25は、詳細を後述するガスの流通挙動や、生物の侵入等を考慮して網目の大きさが調整されている。
【0033】
また、網状部材25は、排水管路12に沿った周縁部25aが弁体28と排水管路12との間の隙間Cを覆う大きさの例えば金属製パッキング状に形成されている。但し、網状部材25を全て金網のみで形成してもよい。
【0034】
排水遮断部18は、インバート枡10内に設けられいるため、インバート枡10の点検、補修等の作業を行うときに、これと合わせて、排水遮断部18の設置、点検、補修等の作業を容易に行うことができる。あるいは、これらの作業とは別に排水遮断部18の設置等の作業を行うときにおいても、作業を容易に行うことができる。但し、これに限らず、インバート枡10に近接した外部の排水管路12の部分に排水遮断部18を設けてもよい。
【0035】
トラップ枡14は、従来例で説明したものと同じである。すなわち、トラップ枡14は、箱体状の枡であり、トラップ枡14の内部に排水管路12の先端が挿入される。排水管路12の先端は、下側に向けて開口を有する曲管状に形成されている。一方、例えば排水管路12の開放端面と面一の高さに流路断面の下端部が位置するようにトラップ枡14に放流管路16が接続される。
【0036】
図1に示すように、放流管路16に排水が流れている状態では、トラップ枡14にはこの放流管路16を流れる排水と同一水面となるように排水が満たされており、これにより排水管路12の開放端面は、排水の高さ位置との差分の排水の水圧でシール(封水)され、放流管路16から排水管路12への臭気等のガスの逆流が防止される。
【0037】
上記のように構成した本実施の形態例に係る排水構造の作用効果について、さらに、図6〜図8を参照して説明する。なお、図6〜図8において、排水管路12の上下流方向は図2と同じである。
【0038】
弁部24の錘30は、予め実験やシミュレーション計算等を行ったうえで、設計条件として、排水の流動挙動等を考慮して錘30の質量が調整されている。このとき、錘30の質量の調整は、ナット30bの個数を調整することで、容易にかつ精密に行うことができる。このため、排水の流動等の挙動は以下のようになる。
【0039】
トラップ枡14が正常に機能しているときは、放流管路16からガスや排水が逆流して排水管路12を介してインバート枡10に流れ込み、室内等に侵入するおそれはない。
【0040】
これに対して、トラップ枡14の水封が切れると、トラップ枡14がシール切れを起こし、放流管路16からガスが逆流して排水管路12に流れ込んだり、虫や鼠等が外から排水管路12に侵入する可能性が高くなる。また、状況によっては排水の逆流も起こり得る。
【0041】
このとき、図6に示すように、逆流する排水の量が相対的に無視でき、かつ、インバート枡10から排水管路12に排出される排水量が僅かであり、あるいは実質的にインバート枡10からの排水が行われないときは、上流側から流れてくる排水は、弁体28の下方の隙間Cから下流側に流れ込む。
【0042】
このとき、弁部24は閉止状態にあり、すなわち、弁体28が直立して実質的に排水管路12を閉塞し、遮蔽した状態にあるため、下流側から臭気等のガスや湯気が上流側に向かって逆流してきたとしても、弁部24によって上流側、言いかえれば、インバート枡10への侵入が防止される。また、虫や鼠等がインバート枡10へ侵入することも防止される。
【0043】
そして、図7に示すように、排水量が増すにつれて、弁部24の上流側の排水の水位が弁体28の下端部よりも高い位置に至ると、排水の水圧あるいは運動エネルギによって、錘30の質量に抗して弁体28が図7中時計回り方向に回動し、言いかえると、弁体28の下部が下流方向に押し開かれ、言いかえると押し上げられ、上流側の排水が下流側に流れる。排水量の増加に伴って、弁体28の下部はさらに押し開かれる。このとき、錘30の質量の調整を好適に行うことにより、排水が上流側に異常に滞留する状態を回避することができ、円滑に排水される。
【0044】
また、このとき、弁体28の上部は上流側に向けて押し開かれた、あるいは押し下げられた状態にあるが、網状部材25が排水管路12の上部を覆っているため、網目の大きさを超える大きさの虫や鼠等の生物が上流側に侵入することを防止することができる。また、大量の排水が流れて、大量の臭気等のガスが発生したときであっても、弁体28の上部が押し開かれ、また、網目部材25はガスの流通が可能であるため、排水管路12からいわゆるガス抜きが行われル。
【0045】
ここで、錘30を設けない場合であっても、弁体28の質量を適宜調整することで、上記の作用効果を得ることができる。
【0046】
また、網状部材25を設けない場合であっても、弁体28の開き具合に応じて、生物の侵入やガスの逆流を実質的に防止することができる。
【0047】
また、図5に示したように、弁体28に切り欠きEを形成した場合は、ある程度大量の排水が流れてきたときであっても、円滑に排水することができ、また、排水管路12の下部にスラッジ等が堆積して隙間Cがスラッジ等で閉塞され、あるいは、これにより弁体28の動作不良を生じたときであっても排水の流通を一定程度確保することができる。
【0048】
また、排水の流量に比例して、あるいは、排水の流動状態とは無関係に排水管路12の下流側に大量のガスが生成し、上流側に逆流することが起こり得るが、このとき、弁体28の全面に均等な力が加わるため、弁体28が回動することがなく排水管路12を遮蔽した状態が維持され、これにより、ガスの逆流が防止される。
【0049】
また、上記と同様に下流側で発生した排水が上流側に逆流することも起こり得るが、このとき、排水に押されて弁体28が、図8中、半時計回り方向に回動しようとしても、網目部材25によって阻止され、これにより、排水の逆流が防止される。
【0050】
なお、これらガスや排水の逆流現象は、トラップ枡14が正常に機能してい場合であっても、排水管路12に他の排水枡等が接続されているときには、容易に起こり得る。そして、このときにおいても、本実施の形態例に係る排水構造は有効である。
【0051】
つぎに、本実施の形態例に係る排水構造の変形例について、図9を参照して説明する。
【0052】
変形例の排水構造は、排水管路および排水遮断部の構成が本実施の形態例のものと相違する。
【0053】
すなわち、排水管路12aは、断面形状が矩形に形成されている。そして、排水管路12aの断面形状に対応して、矩形の薄板状の板部材32が排水遮断部として設けられる。板部材32は、上辺部が例えばヒンジ部材34により、排水管路12aの上辺(上壁)に回動可能に、下垂した状態に取り付けられる。
【0054】
これにより、上流側から排出される排水の量に応じて、板部材32が下流方向に押し開かれるため、本実施の形態例に係る排水構造と同様の作用効果を得ることができる。この場合、排水遮断部を簡易な構成とすることができ、また、本実施の形態例の網目部材を格別に設ける必要がない。
【0055】
【発明の効果】
本発明に係る排水構造によれば、排水が流入するインバート枡と、インバート枡に結合された排水管路と、インバート枡と該排水管路との間を開閉可能に遮断する排水遮断部とで構成され、排水遮断部は流通する排水量に応じて開度が変化し、または、排水が流入するインバート枡と、インバート枡に結合された排水管路と、排水管路からの排水が流入するトラップ枡を介して接続された放流管路とを有する排水構造において、インバート枡と排水管路との間を開閉可能に遮断する排水遮断部が設けられ、排水遮断部は流通する排水量に応じて開度が変化するため、排水枡と排水管路との間を確実に遮断することができる。
【0056】
また、本発明に係る排水構造によれば、排水遮断部は、さらに網状部材を有し、網状部材は、排水管路の断面の上半分を覆う形状に形成され、弁部または板部材の下流側であって排水管路を画成する壁部の上部に、弁部または板部材に近接してまたは密接して設けられてなるため、虫や鼠等の、網状部材の開口径よりも大きな生物が排水管路の上流側に侵入することを防止でき、また、ガス抜きが確保される。
【0057】
また、本発明に係る排水構造によれば、弁体または板部材の下部に、さらに錘が設けられてなるため、排水量に応じた弁体または板部材の開度調整を容易にかつ精密に行なうことができ、また、質量や質量中心を考慮して弁体や板部材の製作を行う必要がない。
【0058】
また、本発明に係る排水構造によれば、弁体または板部材の下端部に切り欠き部分を有するため、弁部または板部材の動作不良等の何らかの異常があった場合においても、切り欠き部分の面積に応じて排水を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態例に係る破水構造の概略構成を示す図である。
【図2】本実施の形態例の排水遮断部を排水管路の断面方向から透視して示す図である。
【図3】図2の排水遮断部を排水管路の上流側から見た図である。
【図4】図2の排水遮断部を排水管路の下流側から見た図である。
【図5】排水遮断部の弁体の変形例を示す図である。
【図6】上流から少量の排水が流れるときの排水の挙動を説明するための図である。
【図7】上流から大量の排水が流れるときの排水の挙動を説明するための図である。
【図8】下流からガスや排水が逆流するときの挙動を説明するための図である。
【図9】変形例の排水構造の排水遮断部を排水管路の断面方向から透視して示す図である。
【符号の説明】
10 インバート枡
12、12a 排水管路
14 トラップ枡
16 放流管路
18 排水遮断部
22 排水枡
20 グレーティング
24 弁部
25 網状部材
26 軸部
28 弁体
30 錘
30a ボルト
30b ナット
25a 周縁部
32 板部材
34 ヒンジ部材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a drainage structure for draining wastewater from a drainage source into a closed drainage system from a drainage basin, and more particularly to a drainage structure for sewage drainage that emits odor and the like in the drainage system.
[0002]
[Prior art]
The drainage from the drainage source is discharged through drainage channels such as drainage channels and drainage pipes, for example. The drainage pipe merges with a drainage pipe such as another drainage pipe provided to be connected to another drainage source, and is discharged to a discharge pipe including a larger drainage groove and a drainage pipe.
[0003]
The drain source is provided with a drain basin connected to the drain pipe. Then, drainage on the floor surface flows into the drainage basin, or drainage from a plurality of drainage pipes flows into the drainage basin.
[0004]
When the wastewater is, for example, warm water containing an organic substance, it may emit odor due to decay or the like, or may generate steam or gas other than the odor, immediately or when the wastewater stays.
[0005]
Therefore, in a factory or the like, in order to prevent odor from being generated and leaking into the room, the drainage basin does not accumulate the drained water and immediately flows into the drainage pipe or the discharge pipe. An invert measure is used. On the other hand, outdoors, wastewater mixed with a large amount of sludge such as muddy water, refuse, stones, etc., flows in, and if it is allowed to flow as it is, it will be clogged in a drain pipe. In such a case, a certain amount of drainage remains in the basin, such as a trap basin, and the discharge port of the drainage pipe through which the wastewater flows into the residual basin sinks (referred to as a water seal). The use of a basin of a type that allows the clear water to flow as drainage makes it possible to prevent sludge, stones, and the like from flowing into the drainage pipe, and further prevent insects and the like from entering.
[0006]
FIG. 1 for describing a drainage structure according to the present embodiment, which will be described later, shows the above-described invert measure and trap measure, respectively. In this example, an
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional drainage structure, when the water seal of the trap basin breaks, insects and rats enter the invert basin through the connected drainage line and discharge line, and the odor of the drainage flows back to the invert basin. Likely to reach.
[0008]
In many cases, a plurality of drainage pipes are connected to a drainage path in a factory or the like, and odors, insects, rats, and the like from other drainage pipes flow backward and enter the room via an invert basin.
[0009]
The present invention has been made in view of the above problems, and has as its object to provide a drainage structure that can solve the above-described problems in the invert basin.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the drainage structure according to the present invention is capable of opening and closing an invert basin into which drainage flows, a drainage pipe connected to the invert tub, and the invert tub and the drainage pipe. And an opening degree of the drainage blocking portion changes according to the amount of drained water flowing through the drainage blocking portion.
[0011]
Further, the drainage structure according to the present invention includes an invert basin into which drainage flows, a drainage pipe connected to the invert basin, and a discharge pipe connected through a trap basin into which drainage from the drainage pipe flows. In a drainage structure having a channel, a drainage blocking portion that opens and closes between the invert basin and the drainage channel is provided, and the drainage blocking portion changes its opening degree according to the amount of discharged water. Features.
[0012]
Further, in the drainage structure according to the present invention, the drainage blocking portion has a valve portion, and the valve portion is a shaft portion attached to a height-direction midpoint of a wall defining the drainage pipe. And a valve body which is provided so as to be tiltable about the shaft portion in the flow path direction and which substantially shuts off the space between the invert basin and the drainage pipe in an upright state.
[0013]
According to the above configuration of the present invention, for example, a valve section is provided as a drain blocking section, and by using a valve body whose mass is appropriately adjusted, drainage in the drain pipe according to a change in the drain rate flowing from the invert basin to the drain pipe. When the depth (height) of the valve changes, the lower part of the valve body is pushed up in the downstream direction of the drain pipe by the water pressure or kinetic energy of the drain according to the degree of the change, and the flow of the drain is ensured. At this time, the upper part of the valve body is pushed down in the upstream direction of the drainage pipe (in the direction of the drainage basin). The invasion (backflow) of gas such as odor which tends to flow toward can be substantially blocked. In addition, when there is no drainage in the drainage pipe, the valve body is in an upright state, and the drainage pipe is completely shielded, so that the gas on the downstream side can be reliably prevented from entering the upstream side. Thereby, the backflow of gas from the drainage pipe to the invert tub is substantially prevented. Further, even in a situation where a small amount of wastewater leaks from the downstream side as compared with the wastewater from the upstream side, backflow of the wastewater is prevented.
[0014]
In the drainage structure according to the present invention, the drainage line may be a tubular channel, or may be a grooved channel, but the drainage channel has a rectangular cross-sectional shape as the latter. At this time, a plate member is provided in place of the above-described valve portion, and the plate member is rotatably attached to one end of an upper wall defining the drainage pipe so as to hang down. By constituting so as to block off between the drainage basin and the drainage pipe, the same function and effect as the above-mentioned invention can be obtained.
[0015]
In the drainage structure according to the present invention, the drainage blocking portion further has a mesh member, and the mesh member is formed in a shape that covers an upper half of a cross section of the drainage pipe, and the valve portion or the plate member. Is provided on the upper part of the wall defining the drainage pipe in the vicinity of or close to the valve or the plate member.
[0016]
As a result, even when a gap is formed in the upper part of the valve body or the plate member, in other words, in the upper part of the drainage pipe due to the flow of the drainage, the upper half of the drainage pipe is attached to the valve body or the plate member. Since it is covered by the mesh member provided close to or close to the mesh member, it is possible to prevent organisms such as insects and rats that are larger than the opening diameter of the mesh member from entering the upstream side of the drainage pipe.
[0017]
In addition, in a state where drainage is flowing into the drainage pipe, particularly in a state where a large amount of drainage is flowing, gas such as steam generated is circulated without being shielded in the drainage pipe and discharged to the outside. In other words, it is necessary to be able to perform so-called degassing, but this degassing is ensured by the mesh member.
[0018]
The mesh member also functions as a valve seal or a stopper for preventing reverse rotation of the valve element, and can more reliably prevent backflow.
[0019]
Further, in the drainage structure according to the present invention, when a weight is further provided below the valve body or the plate member, by adjusting the mass of the weight, the opening degree of the valve body or the plate member according to the amount of drainage is adjusted. The adjustment can be performed easily and precisely, and there is no need to manufacture the valve element and the plate member in consideration of the mass and the center of mass (center of gravity).
[0020]
Further, in the drainage structure according to the present invention, if the valve body or the plate member has a cutout portion at a lower end portion, the cutout portion may be provided even when there is some abnormality such as malfunction of the valve portion or the plate member. Drainage can be secured according to the area of the area. At this time, since the valve body or the plate member is in an upright state, it is possible to reliably prevent the gas on the downstream side from entering the upstream side.
[0021]
Further, in the drainage structure according to the present invention, if another drainage source is further connected to the drainage pipe, the effects of the present invention can be more suitably exerted.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A preferred embodiment of a drainage structure according to the present invention (hereinafter, referred to as an embodiment) will be described below with reference to the drawings.
[0023]
First, the entire configuration of the drainage structure according to the present embodiment will be described with reference to FIG.
[0024]
The drainage structure includes an
[0025]
The
[0026]
The
[0027]
As shown in detail in FIGS. 2 to 4, the
[0028]
The
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
The
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
Since the
[0035]
The
[0036]
As shown in FIG. 1, in a state where the drainage is flowing through the
[0037]
The operation and effect of the drainage structure according to the present embodiment configured as described above will be further described with reference to FIGS. 6 to 8, the upstream and downstream directions of the
[0038]
The
[0039]
When the
[0040]
On the other hand, when the water seal of the
[0041]
At this time, as shown in FIG. 6, the amount of wastewater flowing backward is relatively negligible, and the amount of wastewater discharged from the
[0042]
At this time, the
[0043]
Then, as shown in FIG. 7, as the amount of drainage increases, when the water level of the drainage upstream of the
[0044]
Also, at this time, the upper part of the
[0045]
Here, even when the
[0046]
In addition, even when the
[0047]
In addition, as shown in FIG. 5, when the notch E is formed in the
[0048]
Further, a large amount of gas may be generated on the downstream side of the
[0049]
In addition, the drainage generated on the downstream side may flow back to the upstream side in the same manner as described above. At this time, the
[0050]
In addition, even if the
[0051]
Next, a modified example of the drainage structure according to the present embodiment will be described with reference to FIG.
[0052]
The drainage structure of the modified example differs from the drainage structure of the present embodiment in the configuration of the drainage channel and the drainage cutoff portion.
[0053]
That is, the
[0054]
Thereby, the
[0055]
【The invention's effect】
According to the drainage structure according to the present invention, the invert basin into which the wastewater flows, the drainage pipe connected to the invert tub, and the drainage blocking unit that opensably closes the invert tub and the drainage pipe. The drainage cut-off portion is configured such that the degree of opening changes according to the amount of drainage flowing therethrough, or an invert basin into which drainage flows, a drainage pipe connected to the inverting basin, and a trap into which drainage from the drainage pipe flows in. In a drainage structure having a discharge pipe connected via a basin, a drainage cutoff section is provided to openably close the invert basin and the drainage pipe, and the drainage cutoff section is opened according to the amount of discharged water. Since the degree changes, the space between the drainage basin and the drainage pipe can be reliably shut off.
[0056]
According to the drainage structure of the present invention, the drainage blocking portion further has a mesh member, and the mesh member is formed in a shape that covers an upper half of a cross section of the drainage pipe, and is formed downstream of the valve portion or the plate member. On the side and on the upper part of the wall defining the drainage conduit, it is provided close to or in close proximity to the valve or plate member, such as insects and rats, larger than the opening diameter of the mesh member Living organisms can be prevented from invading the upstream side of the drainage pipe, and degassing is ensured.
[0057]
Further, according to the drainage structure of the present invention, since the weight is further provided below the valve body or the plate member, the opening of the valve body or the plate member can be easily and precisely adjusted according to the amount of drainage. In addition, it is not necessary to manufacture the valve element and the plate member in consideration of the mass and the center of mass.
[0058]
Further, according to the drainage structure according to the present invention, since the valve body or the plate member has the cutout portion at the lower end portion, even if there is any abnormality such as a malfunction of the valve portion or the plate member, the cutout portion is formed. Drainage can be secured according to the area of the area.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of a rupture structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing the drainage blocking portion of the present embodiment as seen through from a sectional direction of a drainage pipe.
FIG. 3 is a view of the drainage blocking unit of FIG. 2 as viewed from an upstream side of a drainage pipe.
FIG. 4 is a view of the drain blocking section of FIG. 2 as viewed from a downstream side of a drain pipe.
FIG. 5 is a view showing a modified example of a valve body of a drainage blocking unit.
FIG. 6 is a diagram for explaining the behavior of wastewater when a small amount of wastewater flows from the upstream.
FIG. 7 is a diagram for explaining the behavior of drainage when a large amount of drainage flows from the upstream.
FIG. 8 is a diagram for explaining the behavior when gas or drainage flows backward from the downstream.
FIG. 9 is a view showing a drainage blocking portion of a drainage structure according to a modified example, as seen through from a sectional direction of a drainage pipe.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
該インバート枡と該排水管路との間を開閉可能に遮断する排水遮断部が設けられ、該排水遮断部は流通する排水量に応じて開度が変化することを特徴とする排水構造。In a drainage structure having an invert basin into which drainage flows, a drainage line coupled to the inversion basin, and a discharge line connected through a trap basin into which drainage from the drainage line flows,
A drainage structure, wherein a drainage cutoff portion is provided to openably close the invert basin and the drainage channel, and the degree of opening of the drainage cutoff portion changes according to the amount of drainage flowing.
該弁部は、前記排水管路を画成する壁部の高さ方向の中点に取り付けられた軸部と、該軸部を中心として流路方向に傾動可能に設けられ、直立状態において前記インバート枡と該排水管路との間を実質的に遮断する弁体とを有することを特徴とする請求項1または2記載の排水構造。The drainage blocking unit has a valve unit,
The valve portion is provided with a shaft portion attached to a midpoint in a height direction of a wall portion defining the drainage pipe, and is provided so as to be tiltable in a flow direction around the shaft portion, and the valve portion is provided in an upright state. The drainage structure according to claim 1, further comprising a valve body that substantially shuts off between the invert basin and the drainage pipe.
該板部材は、前記排水管路を画成する上壁部に回動可能に一側を取り付けられて下垂し、直立状態において前記インバート枡と該排水管路との間を実質的に遮断することを特徴とする請求項1または2記載の排水構造。The drain blocker has a plate member,
The plate member is rotatably attached at one side to an upper wall defining the drainage pipe and hangs down, and substantially shuts off between the invert basin and the drainage pipe in an upright state. The drainage structure according to claim 1 or 2, wherein:
該網状部材は、前記排水管路の断面の上半分を覆う形状に形成され、前記弁部または前記板部材の下流側であって該排水管路を画成する壁部の上部に、該弁部または該板部材に近接してまたは密接して設けられてなることを特徴とする請求項3または4記載の排水構造。The drain blocker further has a mesh member,
The mesh member is formed in a shape that covers an upper half of a cross section of the drainage pipe, and the valve is provided on an upper portion of a wall defining the drainage pipe on the downstream side of the valve part or the plate member. The drainage structure according to claim 3, wherein the drainage structure is provided close to or in close contact with the portion or the plate member.
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