JP2004204955A - 車両用ガス供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス供給設備側の誤動作などによる異常圧力発生を、車両側で対応できるようにする。
【解決手段】ガス燃料を車両側Vに供給するガス供給設備側Sに、ガス燃料を車両側Vの燃料容器17に充填するガス充填ノズル9を設ける一方、車両側Vには、ガス充填ノズル9を嵌合接続するレセプタクル13を設ける。車両側Vの燃料容器17とレセプタクル13との間の燃料配管15に、ガス供給設備側Sと車両側Vとの間のガス燃料圧力差に応じて、ガス供給設備側Sから車両側Vへのガス燃料の供給量を調整する流量調整機構19を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】ガス燃料を車両側Vに供給するガス供給設備側Sに、ガス燃料を車両側Vの燃料容器17に充填するガス充填ノズル9を設ける一方、車両側Vには、ガス充填ノズル9を嵌合接続するレセプタクル13を設ける。車両側Vの燃料容器17とレセプタクル13との間の燃料配管15に、ガス供給設備側Sと車両側Vとの間のガス燃料圧力差に応じて、ガス供給設備側Sから車両側Vへのガス燃料の供給量を調整する流量調整機構19を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガス燃料をガス供給設備から車両に供給する車両用ガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術としては、ガス供給設備側が単独で燃料充填の主制御を行うとともに、ガス供給設備側の燃料圧力異常発生時の燃料遮断などは、例えば特許文献1に見られるように、ガス供給設備側が行うことが、一般的となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−306900号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばCNG(圧縮天然ガス)などを燃料とする天然ガス自動車に適用する車両用ガス供給装置の場合には、車両側の燃料充填ラインには、逆止弁を内蔵したレセプタクルや燃料フィルタなどを設置しているだけで、特別な燃料流量調整機構を備えていない。
【0005】
このため従来では、車両側から見た場合、ガス供給設備側の誤動作などによる異常圧力発生時には、あたかも車両側燃料充填系が故障して不具合が起きたようになり、改善が望まれている。
【0006】
そこで、この発明は、ガス供給設備側の誤動作などによる異常圧力発生を、車両側で対応できるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、ガス燃料をガス供給設備から車両に供給する車両用ガス供給装置において、前記ガス供給設備に、ガス燃料を前記車両側の燃料容器に充填するガス充填ノズルを設ける一方、前記車両側には、前記ガス充填ノズルが嵌合接続されるレセプタクルを設け、前記車両側の燃料容器と前記レセプタクルとの間の燃料配管に、前記ガス供給設備側と前記車両側との間のガス燃料圧力差に応じて、前記ガス供給設備側から前記車両側へのガス燃料の供給量を調整する流量調整機構を設けた構成としてある。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、ガス供給設備側と車両側との間のガス燃料圧力差に応じ、ガス供給設備側から車両側へのガス燃料の供給量を、流量調整機構により調整するようにしたため、例えばガス供給設備側からのガス燃料供給圧力と車両側燃料残圧との差圧が大きい場合には、燃料供給量を低減し、逆に差圧が小さい場合には、燃料供給量を多くするなど、燃料供給量を圧力差に応じて、車両側で調整することが可能となり、ガス供給設備側の誤動作などによる異常圧力発生を、車両側で対応することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0010】
図1は、この発明の実施の一形態を示す車両用ガス供給装置の全体構成図である。ガス燃料である例えば水素は、ガス供給設備(以下、単に設備とする)側Sで昇圧し、この設備側S内の遮断弁1,温度計3,圧力計5を経由して、ホース7に接続したガス充填ノズル9により、車両側Vに供給する。車両側Vへのガス燃料の充填量は、設備側コントローラ11によって制御し、この設備側コントローラ11は、上記した温度計3および圧力計5の計測値を取り込む。
【0011】
一方、車両側Vは、前記ガス充填ノズル9を嵌合接続するレセプタクル13を備え、レセプタクル13は燃料配管15を介して燃料容器17に接続する。レセプタクル13と燃料容器17との間の燃料配管15には、レセプタクル13側から、流量調整機構19および逆止弁21をそれぞれ設ける。
【0012】
なお、ここでの燃料容器17は、簡易化のため1本としているが、複数用いることもできる。
【0013】
燃料容器17の燃料配管15との接続部には、容器元弁23を設け、燃料配管15からのガス燃料は、この容器元弁23内の逆止弁25を介して燃料容器17に充填する。また、容器元弁23内には、リリーフ用配管27に繋がる溶栓弁29を設けてある。
【0014】
燃料容器17内に充填したガス燃料は、容器元弁23に内蔵される供給用電磁遮断弁31,供給用配管33上の過流防止弁35および減圧弁37を通り、図示しない燃料電池に供給する。符号39および41は、それぞれ燃料容器17内のガス燃料の温度を検出する温度センサおよび同圧力を検出する圧力センサであり、これらの各検出値は、車両側Vに設けてある車両側コントローラ43が取り込む。
【0015】
また、上記した車両側コントローラ43と設備側コントローラ11とは、信号線45,47の各端部に設けてある電気通信用コネクタ49,51により互いに接続可能となっている。信号線47にはアース線53を接続してある。
【0016】
図2は、設備側Sと車両側Vとの接続部付近を簡略化した図で、車両側Vの外板55に形成した開口部55aに燃料充填口リッド57を開閉可能に設け、この燃料充填口リッド57を開放した状態で、ガス充填ノズル9をレセプタクル13に嵌合接続し、ガス燃料の供給を行う。
【0017】
次に、前記した流量調整機構19について説明する。図3は、流量調整機構19の第1の実施形態を示す断面図である。
【0018】
この流量調整機構19は、燃料配管15より大径となる円筒形のボディ59を、水素難透過性を持つ樹脂で構成している。ボディ59内には、燃料配管15とほぼ同径の円筒形の内筒61を収容し、この内筒61によりボディ59内を内側領域63と外側領域65とに分割している。
【0019】
ボディ59は、円筒部59aと、ガス流れ方向両端の端板59b,59cとをそれぞれ有し、この各端板59b,59cに、上記した内筒61のガス流れ方向両端を固定してある。内筒61のガス流れ方向両端の端板59b,59cへの固定部分には、上記した内側領域63と外側領域65とを連通する連通孔61a,61bを、それぞれ円周方向に沿って複数形成する。
【0020】
内筒61の内側領域63には、絞り固定部67を収容している。この絞り固定部67は、ガス流れ方向両端に、フランジ67a,67bをそれぞれ有している。上流側のフランジ67aを端板59b付近に配置してその外周部に設けた複数の連結アーム69を内筒61に連結するとともに、下流側のフランジ67bを端板59cから少し離れた位置に配置してその外周部に設けた複数の連結アーム71を内筒61に連結し、これにより、絞り固定部67を内筒61に固定する。
【0021】
絞り固定部67は、両端のフランジ67a,67b相互間に、ガス流れ方向下流側、すなわち車両側Vほど大径となるテーパ部67cを備えている。このテーパ部67cの外周側の内側領域63には、環状の絞り可動部73を、ガス流れ方向に向けて移動可能に配置する。絞り可動部73の内周面は、圧力硬化性および熱可塑性を有する樹脂層75を設けてあり、この樹脂層75のテーパ部67cに対向する面は、テーパ部67cとほぼ平行の円錐面となっている。
【0022】
すなわち、上記した絞り可動部73は、図3中で左側(ガス流れの上流側)に位置する状態では、テーパ部67cと絞り可動部73の樹脂層75との間のガス流路となる隙間Cが大きくなり(後述の図6参照)、同右側(ガス流れの下流側)に位置する状態では、隙間Cが狭くなる(同図5参照)。
【0023】
なお、上記した樹脂層75は、設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上の状態が一定時間以上継続したときに、硬化してテーパ部67cに密着する一方、硬化後に加熱されることで軟化する。このような樹脂層75に用いる樹脂材料としては、圧力硬化性を有するとともに熱可塑性を有する例えばポリウレタンエラストマなどを用いる。
【0024】
上記した絞り可動部73の外周側の外側領域65には、環状の可動体77を、ガス流れ方向に向けて移動可能に配置してある。この可動体77は、例えば内筒61にガス流れ方向に沿って延びるスリットを設け、このスリットに挿入する連結部材によって絞り可動部73と一体化させる。
【0025】
可動体77と、ボディ59の図3中で右側の端板59cに設けたばね受け79との間には、可動体77を図3中で左方向に押し付けるコイルスプリング81を介装してある。また、絞り固定部67の両端のフランジ67a,67b付近における内筒61の外周側には、可動体77に対する環状のストッパ83,85をそれぞれ設けてある。
【0026】
さらに、下流側ストッパ85の上流側に近接した位置のボディ59の外周部には、環状のヒータ87を設け、このヒータ87は、車両に搭載する外部電源となるバッテリ89によって駆動する。このバッテリ89によるヒータ87への電源供給は、前記した車両側コントローラ43によって制御する。
【0027】
次に、上記した第1の実施形態による流量調整機構の動作を説明する。図4は、図1に示すガス充填ノズル9をレセプタクル13に嵌合接続して、設備側Sのガス燃料を車両側Vに供給する際の、図3の状態におけるガス燃料の流れ状態を示している。設備側Sから流れてくるガス燃料は、図4中の矢印で示すように、燃料配管15から流量調整機構19に達すると、絞り固定部67のフランジ67aの外周側から内側領域63に流入し、隙間Cを経て絞り固定部67の下流側に流れる。このとき、設備側Sのガス燃料の圧力PSが、絞り可動部73に作用するとともに、内筒61の連通孔61aを介して外側領域65内の可動体77に作用する。
【0028】
ここで、流量調整機構19では、上流の設備側Sから作用する上記した圧力PSと、下流の車両側残圧PVとの差圧と、コイルスプリング81の反力とのバランスで、絞り可動部73および可動体77の移動位置が一意的に決まる。
【0029】
したがって、設備側Sの燃料圧力PSが、車両側Vの残圧PVに対して大きくなると、絞り可動部73は、図4の右側(下流側)に可動体77とともに移動して、図5のように絞り固定部67との隙間Cが小さくなり、燃料流量が少なくなる。
【0030】
逆に、設備側Sからの燃料圧力PSが、車両側Vの残圧PVに近づき、両者相互の圧力差が小さい場合には、絞り可動部73は、図4の左側(上流側)に可動体77とともに移動して、図6のように絞り固定部67との隙間Cが大きくなり、燃料流量が多くなる。
【0031】
また、設備側Sの誤動作などにより、設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上となった場合には、図7に示すように、可動体77がコイルスプリング81を撓ませつつ下流側のストッパ85に当接する。
【0032】
ここで、上記した設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上の状態が一定時間以上継続したときには、絞り可動部73の樹脂層75が、硬化してテーパ部67cに密着する。これにより、絞り可動部73と絞り固定部67との隙間Cを樹脂で固め、下流側への燃料の流出を遮断し、燃料充填を停止することができる。
【0033】
また、上記した燃料充填を停止した状態から、燃料充填を再開する際には、ヒータ87を作動させる。ヒータ87の作動により、図8に示すように、上記硬化した樹脂層75を加熱して軟化させ、これにより生じる絞り可動部73と絞り固定部67との隙間Cから燃料容器17側に燃料が流出し、正常復帰する。この正常復帰は、燃料充填系の部品の分解および再組立を行うことなく、実施することができる。
【0034】
このように、上記した第1の実施形態によれば、ガス供給設備側Sと車両側Vとの間のガス燃料圧力差に応じ、ガス供給設備側Sから車両側Vへのガス燃料の供給量を、流量調整機構19により調整するようにしたため、例えばガス供給設備側Sからのガス燃料供給圧力PSと車両側燃料残圧PVとの差圧が大きい場合には、燃料供給量を低減し、逆に差圧が小さい場合には、燃料供給量を多くするなど、燃料供給量を圧力差に応じて、車両側Vで調整することが可能となり、ガス供給設備側Sの誤動作などによる異常圧力発生を、車両側Vで対応することができる。
【0035】
図9は、この発明の第2の実施形態に係わる流量調整機構19Aを示している。この実施形態は、可動体77Aを磁石(永久磁石)で構成し、この可動体77Aの当接によりオンするスイッチ91を、下流側のストッパ85に設ける。このスイッチ91がオンすることによりバッテリ89で作動する環状の遮断用電磁石93を、ストッパ85の上流側近傍のボディ59の外周面に設置し、さらにこの遮断用電磁石93より強力な環状の復帰用電磁石95を、遮断用電磁石93の上流側に隣接して配置する。その他の構成は、第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付してある。
【0036】
この実施形態では、設備側Sの誤動作などにより、設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上となった場合には、図10に示すように、可動体77がコイルスプリング81を撓ませつつ下流側のストッパ85に当接し、スイッチ91をオン状態とする。
【0037】
そして、設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上の状態が一定時間以上継続したときには、図10に示すように、バッテリ89により遮断用電磁石93に通電し、可動体77Aを図10に示す位置で固定する。
【0038】
この場合、樹脂層75による絞り固定部67に対する樹脂シールに加え、遮断用電磁石93よる可動体77Aの固定で、可動体77Aと一体の絞り可動部73が絞り固定部67に強固に密着し、異常発生時での燃料遮断を確実に行うことができる。
【0039】
また、上記した燃料充填を停止した状態から、燃料充填を再開する際には、遮断用電磁石93の作動を停止させ、復帰用電磁石95を作動させる。これにより、図11に示すように、可動体77Aが若干上流側に移動し、絞り可動部73と絞り固定部67との隙間Cを作る。この隙間Cから燃料容器17側に燃料が流出し、正常復帰する。
【0040】
なお、上記した第2の実施形態においては、可動体77Aの磁化された磁石となる部分は、遮断用電磁石93と復帰用電磁石95との間に位置する部分的なものとする。これにより、遮断用電磁石93の作動で、可動体77Aを絞り可動部73とともに図10の状態に固定し、復帰用電磁石95の作動で、可動体77Aを絞り可動部73とともに図10の状態から上流側(左方向)へ移動させる。
【0041】
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載したのもであって、本発明を限定するために記載したものではない。したがって、上記の各実施形態に開示した各要素は、本発明の技術的範囲に属するすべての設計変更をも含む。
【0042】
例えば、第1,第2の各の実施形態においては、可動体77,77Aと絞り可動部73とを別体にし、これら相互を連結部材で連結する構成としているが、内筒61を設けずに、可動体77,77Aを絞り可動部73と一体化し、この一体物を圧力差あるいは電磁石によって移動させるようにしてもよい。
【0043】
この場合の絞り可動部73の左右のストッパは、端板59b,59cにそれぞれ取り付ければよい。また、絞り固定部67のボディ59への固定は、両端のフランジ67a,67bから延ばすアームを、上記した端板59b,59cにそれぞれ連結すればよい。
【0044】
また、第2の実施形態では、絞り可動部73と連動する構成を磁石からなる可動体77Aによって表現しているが、これは電磁流体や、形状記憶合金を用いたリンク構造など、同等の機能を持つもので代用可能である。
【0045】
電磁流体を使用する場合は、可動体77Aの移動範囲の空間に、電磁流体を充填しておき、この電磁流体に外部から通電する端子部を設け、また絞り可動部73を磁性材料で構成する。
【0046】
電磁流体は、通電量で磁化する特性を変化できるが、ここでは磁化する位置を変えられるように電池流体を分布させる。一方、圧力値(ガス燃料供給圧力PSと車両側燃料残圧PVとの差圧)に応じて電圧を生じる素子を用意し、この素子に発生する圧力に応じた電流値により電磁流体の磁化する位置を変化させ、絞り可動部73を移動させる。
【0047】
一方、形状記憶合金を用いたリンク構造では、可動体77Aを移動させるのにスプリング81に代えて形状記憶合金を用いる。形状記憶合金にリンク構造を持たせ、電磁流体を用いる場合と同様に、圧力値に応じて電圧を生じる素子を用意し、この素子に発生する電流値により形状記憶合金の温度が変化する。
【0048】
圧力差が小さいときに、形状記憶合金は温度が低くなって伸張し、可動体77Aを上流側へ移動させることで燃料流量が多くなり、圧力差が大きいときに、形状記憶合金は温度が高くなって短縮し、可動体77Aを下流側へ移動させることで燃料流量が少なくなる。
【0049】
また、流量調整機構19,19Aのボディ59は、水素透過性の低い樹脂を例としているが、これは水素を透過しないで、かつ磁力に反応しない材質のものであれば、樹脂でなくても使用できる。
【0050】
同様に、正常復帰に用いる外部電源となるバッテリ89は、車両に搭載してある14V,42Vなどの弱電電源や、強電電源を用いてもよい。
【0051】
また、絞り可動部73に設けてある樹脂層75は、絞り固定部67に設けてもよく、絞り可動部73と絞り固定部67との双方に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す車両用ガス供給装置の全体構成図である。
【図2】図1の車両用ガス供給装置の設備側と車両側との接続部付近を簡略化した図である。
【図3】この発明の第1の実施形態に係わる流量調整機構の断面図である。
【図4】図3の流量調製機構におけるガス燃料の流れ状態を示す動作説明図である。
【図5】図3の流量調製機構における設備側の燃料圧力と車両側の残圧との差圧が大きい場合の動作説明図である。
【図6】図3の流量調製機構における設備側の燃料圧力と車両側の残圧との差圧が小さい場合の動作説明図である。
【図7】図3の流量調製機構の燃料充填を遮断する場合の動作説明図である。
【図8】図3の流量調製機構の燃料充填を再開する際の動作説明図である。
【図9】この発明の第2の実施形態に係わる流量調整機構の断面図である。
【図10】図9の流量調製機構の燃料充填を遮断する場合の動作説明図である。
【図11】図9の流量調製機構の燃料充填を再開する際の動作説明図である。
【符号の説明】
9 ガス充填ノズル
13 レセプタクル
15 燃料配管
17 燃料容器
19,19A 流量調製機構
59 ボディ
67 絞り固定部
73 絞り可動部
75 圧力硬化性および熱可塑性を有する樹脂層
87 ヒータ
93 遮断用電磁石
95 復帰用電磁石
S ガス供給設備側
V 車両側
C ガス燃料流路となる隙間
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガス燃料をガス供給設備から車両に供給する車両用ガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術としては、ガス供給設備側が単独で燃料充填の主制御を行うとともに、ガス供給設備側の燃料圧力異常発生時の燃料遮断などは、例えば特許文献1に見られるように、ガス供給設備側が行うことが、一般的となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−306900号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばCNG(圧縮天然ガス)などを燃料とする天然ガス自動車に適用する車両用ガス供給装置の場合には、車両側の燃料充填ラインには、逆止弁を内蔵したレセプタクルや燃料フィルタなどを設置しているだけで、特別な燃料流量調整機構を備えていない。
【0005】
このため従来では、車両側から見た場合、ガス供給設備側の誤動作などによる異常圧力発生時には、あたかも車両側燃料充填系が故障して不具合が起きたようになり、改善が望まれている。
【0006】
そこで、この発明は、ガス供給設備側の誤動作などによる異常圧力発生を、車両側で対応できるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、ガス燃料をガス供給設備から車両に供給する車両用ガス供給装置において、前記ガス供給設備に、ガス燃料を前記車両側の燃料容器に充填するガス充填ノズルを設ける一方、前記車両側には、前記ガス充填ノズルが嵌合接続されるレセプタクルを設け、前記車両側の燃料容器と前記レセプタクルとの間の燃料配管に、前記ガス供給設備側と前記車両側との間のガス燃料圧力差に応じて、前記ガス供給設備側から前記車両側へのガス燃料の供給量を調整する流量調整機構を設けた構成としてある。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、ガス供給設備側と車両側との間のガス燃料圧力差に応じ、ガス供給設備側から車両側へのガス燃料の供給量を、流量調整機構により調整するようにしたため、例えばガス供給設備側からのガス燃料供給圧力と車両側燃料残圧との差圧が大きい場合には、燃料供給量を低減し、逆に差圧が小さい場合には、燃料供給量を多くするなど、燃料供給量を圧力差に応じて、車両側で調整することが可能となり、ガス供給設備側の誤動作などによる異常圧力発生を、車両側で対応することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0010】
図1は、この発明の実施の一形態を示す車両用ガス供給装置の全体構成図である。ガス燃料である例えば水素は、ガス供給設備(以下、単に設備とする)側Sで昇圧し、この設備側S内の遮断弁1,温度計3,圧力計5を経由して、ホース7に接続したガス充填ノズル9により、車両側Vに供給する。車両側Vへのガス燃料の充填量は、設備側コントローラ11によって制御し、この設備側コントローラ11は、上記した温度計3および圧力計5の計測値を取り込む。
【0011】
一方、車両側Vは、前記ガス充填ノズル9を嵌合接続するレセプタクル13を備え、レセプタクル13は燃料配管15を介して燃料容器17に接続する。レセプタクル13と燃料容器17との間の燃料配管15には、レセプタクル13側から、流量調整機構19および逆止弁21をそれぞれ設ける。
【0012】
なお、ここでの燃料容器17は、簡易化のため1本としているが、複数用いることもできる。
【0013】
燃料容器17の燃料配管15との接続部には、容器元弁23を設け、燃料配管15からのガス燃料は、この容器元弁23内の逆止弁25を介して燃料容器17に充填する。また、容器元弁23内には、リリーフ用配管27に繋がる溶栓弁29を設けてある。
【0014】
燃料容器17内に充填したガス燃料は、容器元弁23に内蔵される供給用電磁遮断弁31,供給用配管33上の過流防止弁35および減圧弁37を通り、図示しない燃料電池に供給する。符号39および41は、それぞれ燃料容器17内のガス燃料の温度を検出する温度センサおよび同圧力を検出する圧力センサであり、これらの各検出値は、車両側Vに設けてある車両側コントローラ43が取り込む。
【0015】
また、上記した車両側コントローラ43と設備側コントローラ11とは、信号線45,47の各端部に設けてある電気通信用コネクタ49,51により互いに接続可能となっている。信号線47にはアース線53を接続してある。
【0016】
図2は、設備側Sと車両側Vとの接続部付近を簡略化した図で、車両側Vの外板55に形成した開口部55aに燃料充填口リッド57を開閉可能に設け、この燃料充填口リッド57を開放した状態で、ガス充填ノズル9をレセプタクル13に嵌合接続し、ガス燃料の供給を行う。
【0017】
次に、前記した流量調整機構19について説明する。図3は、流量調整機構19の第1の実施形態を示す断面図である。
【0018】
この流量調整機構19は、燃料配管15より大径となる円筒形のボディ59を、水素難透過性を持つ樹脂で構成している。ボディ59内には、燃料配管15とほぼ同径の円筒形の内筒61を収容し、この内筒61によりボディ59内を内側領域63と外側領域65とに分割している。
【0019】
ボディ59は、円筒部59aと、ガス流れ方向両端の端板59b,59cとをそれぞれ有し、この各端板59b,59cに、上記した内筒61のガス流れ方向両端を固定してある。内筒61のガス流れ方向両端の端板59b,59cへの固定部分には、上記した内側領域63と外側領域65とを連通する連通孔61a,61bを、それぞれ円周方向に沿って複数形成する。
【0020】
内筒61の内側領域63には、絞り固定部67を収容している。この絞り固定部67は、ガス流れ方向両端に、フランジ67a,67bをそれぞれ有している。上流側のフランジ67aを端板59b付近に配置してその外周部に設けた複数の連結アーム69を内筒61に連結するとともに、下流側のフランジ67bを端板59cから少し離れた位置に配置してその外周部に設けた複数の連結アーム71を内筒61に連結し、これにより、絞り固定部67を内筒61に固定する。
【0021】
絞り固定部67は、両端のフランジ67a,67b相互間に、ガス流れ方向下流側、すなわち車両側Vほど大径となるテーパ部67cを備えている。このテーパ部67cの外周側の内側領域63には、環状の絞り可動部73を、ガス流れ方向に向けて移動可能に配置する。絞り可動部73の内周面は、圧力硬化性および熱可塑性を有する樹脂層75を設けてあり、この樹脂層75のテーパ部67cに対向する面は、テーパ部67cとほぼ平行の円錐面となっている。
【0022】
すなわち、上記した絞り可動部73は、図3中で左側(ガス流れの上流側)に位置する状態では、テーパ部67cと絞り可動部73の樹脂層75との間のガス流路となる隙間Cが大きくなり(後述の図6参照)、同右側(ガス流れの下流側)に位置する状態では、隙間Cが狭くなる(同図5参照)。
【0023】
なお、上記した樹脂層75は、設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上の状態が一定時間以上継続したときに、硬化してテーパ部67cに密着する一方、硬化後に加熱されることで軟化する。このような樹脂層75に用いる樹脂材料としては、圧力硬化性を有するとともに熱可塑性を有する例えばポリウレタンエラストマなどを用いる。
【0024】
上記した絞り可動部73の外周側の外側領域65には、環状の可動体77を、ガス流れ方向に向けて移動可能に配置してある。この可動体77は、例えば内筒61にガス流れ方向に沿って延びるスリットを設け、このスリットに挿入する連結部材によって絞り可動部73と一体化させる。
【0025】
可動体77と、ボディ59の図3中で右側の端板59cに設けたばね受け79との間には、可動体77を図3中で左方向に押し付けるコイルスプリング81を介装してある。また、絞り固定部67の両端のフランジ67a,67b付近における内筒61の外周側には、可動体77に対する環状のストッパ83,85をそれぞれ設けてある。
【0026】
さらに、下流側ストッパ85の上流側に近接した位置のボディ59の外周部には、環状のヒータ87を設け、このヒータ87は、車両に搭載する外部電源となるバッテリ89によって駆動する。このバッテリ89によるヒータ87への電源供給は、前記した車両側コントローラ43によって制御する。
【0027】
次に、上記した第1の実施形態による流量調整機構の動作を説明する。図4は、図1に示すガス充填ノズル9をレセプタクル13に嵌合接続して、設備側Sのガス燃料を車両側Vに供給する際の、図3の状態におけるガス燃料の流れ状態を示している。設備側Sから流れてくるガス燃料は、図4中の矢印で示すように、燃料配管15から流量調整機構19に達すると、絞り固定部67のフランジ67aの外周側から内側領域63に流入し、隙間Cを経て絞り固定部67の下流側に流れる。このとき、設備側Sのガス燃料の圧力PSが、絞り可動部73に作用するとともに、内筒61の連通孔61aを介して外側領域65内の可動体77に作用する。
【0028】
ここで、流量調整機構19では、上流の設備側Sから作用する上記した圧力PSと、下流の車両側残圧PVとの差圧と、コイルスプリング81の反力とのバランスで、絞り可動部73および可動体77の移動位置が一意的に決まる。
【0029】
したがって、設備側Sの燃料圧力PSが、車両側Vの残圧PVに対して大きくなると、絞り可動部73は、図4の右側(下流側)に可動体77とともに移動して、図5のように絞り固定部67との隙間Cが小さくなり、燃料流量が少なくなる。
【0030】
逆に、設備側Sからの燃料圧力PSが、車両側Vの残圧PVに近づき、両者相互の圧力差が小さい場合には、絞り可動部73は、図4の左側(上流側)に可動体77とともに移動して、図6のように絞り固定部67との隙間Cが大きくなり、燃料流量が多くなる。
【0031】
また、設備側Sの誤動作などにより、設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上となった場合には、図7に示すように、可動体77がコイルスプリング81を撓ませつつ下流側のストッパ85に当接する。
【0032】
ここで、上記した設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上の状態が一定時間以上継続したときには、絞り可動部73の樹脂層75が、硬化してテーパ部67cに密着する。これにより、絞り可動部73と絞り固定部67との隙間Cを樹脂で固め、下流側への燃料の流出を遮断し、燃料充填を停止することができる。
【0033】
また、上記した燃料充填を停止した状態から、燃料充填を再開する際には、ヒータ87を作動させる。ヒータ87の作動により、図8に示すように、上記硬化した樹脂層75を加熱して軟化させ、これにより生じる絞り可動部73と絞り固定部67との隙間Cから燃料容器17側に燃料が流出し、正常復帰する。この正常復帰は、燃料充填系の部品の分解および再組立を行うことなく、実施することができる。
【0034】
このように、上記した第1の実施形態によれば、ガス供給設備側Sと車両側Vとの間のガス燃料圧力差に応じ、ガス供給設備側Sから車両側Vへのガス燃料の供給量を、流量調整機構19により調整するようにしたため、例えばガス供給設備側Sからのガス燃料供給圧力PSと車両側燃料残圧PVとの差圧が大きい場合には、燃料供給量を低減し、逆に差圧が小さい場合には、燃料供給量を多くするなど、燃料供給量を圧力差に応じて、車両側Vで調整することが可能となり、ガス供給設備側Sの誤動作などによる異常圧力発生を、車両側Vで対応することができる。
【0035】
図9は、この発明の第2の実施形態に係わる流量調整機構19Aを示している。この実施形態は、可動体77Aを磁石(永久磁石)で構成し、この可動体77Aの当接によりオンするスイッチ91を、下流側のストッパ85に設ける。このスイッチ91がオンすることによりバッテリ89で作動する環状の遮断用電磁石93を、ストッパ85の上流側近傍のボディ59の外周面に設置し、さらにこの遮断用電磁石93より強力な環状の復帰用電磁石95を、遮断用電磁石93の上流側に隣接して配置する。その他の構成は、第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付してある。
【0036】
この実施形態では、設備側Sの誤動作などにより、設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上となった場合には、図10に示すように、可動体77がコイルスプリング81を撓ませつつ下流側のストッパ85に当接し、スイッチ91をオン状態とする。
【0037】
そして、設備側Sの圧力PSが規定値以上でかつ、圧力PSと車両側Vの残圧PVとの圧力差が所定値以上の状態が一定時間以上継続したときには、図10に示すように、バッテリ89により遮断用電磁石93に通電し、可動体77Aを図10に示す位置で固定する。
【0038】
この場合、樹脂層75による絞り固定部67に対する樹脂シールに加え、遮断用電磁石93よる可動体77Aの固定で、可動体77Aと一体の絞り可動部73が絞り固定部67に強固に密着し、異常発生時での燃料遮断を確実に行うことができる。
【0039】
また、上記した燃料充填を停止した状態から、燃料充填を再開する際には、遮断用電磁石93の作動を停止させ、復帰用電磁石95を作動させる。これにより、図11に示すように、可動体77Aが若干上流側に移動し、絞り可動部73と絞り固定部67との隙間Cを作る。この隙間Cから燃料容器17側に燃料が流出し、正常復帰する。
【0040】
なお、上記した第2の実施形態においては、可動体77Aの磁化された磁石となる部分は、遮断用電磁石93と復帰用電磁石95との間に位置する部分的なものとする。これにより、遮断用電磁石93の作動で、可動体77Aを絞り可動部73とともに図10の状態に固定し、復帰用電磁石95の作動で、可動体77Aを絞り可動部73とともに図10の状態から上流側(左方向)へ移動させる。
【0041】
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載したのもであって、本発明を限定するために記載したものではない。したがって、上記の各実施形態に開示した各要素は、本発明の技術的範囲に属するすべての設計変更をも含む。
【0042】
例えば、第1,第2の各の実施形態においては、可動体77,77Aと絞り可動部73とを別体にし、これら相互を連結部材で連結する構成としているが、内筒61を設けずに、可動体77,77Aを絞り可動部73と一体化し、この一体物を圧力差あるいは電磁石によって移動させるようにしてもよい。
【0043】
この場合の絞り可動部73の左右のストッパは、端板59b,59cにそれぞれ取り付ければよい。また、絞り固定部67のボディ59への固定は、両端のフランジ67a,67bから延ばすアームを、上記した端板59b,59cにそれぞれ連結すればよい。
【0044】
また、第2の実施形態では、絞り可動部73と連動する構成を磁石からなる可動体77Aによって表現しているが、これは電磁流体や、形状記憶合金を用いたリンク構造など、同等の機能を持つもので代用可能である。
【0045】
電磁流体を使用する場合は、可動体77Aの移動範囲の空間に、電磁流体を充填しておき、この電磁流体に外部から通電する端子部を設け、また絞り可動部73を磁性材料で構成する。
【0046】
電磁流体は、通電量で磁化する特性を変化できるが、ここでは磁化する位置を変えられるように電池流体を分布させる。一方、圧力値(ガス燃料供給圧力PSと車両側燃料残圧PVとの差圧)に応じて電圧を生じる素子を用意し、この素子に発生する圧力に応じた電流値により電磁流体の磁化する位置を変化させ、絞り可動部73を移動させる。
【0047】
一方、形状記憶合金を用いたリンク構造では、可動体77Aを移動させるのにスプリング81に代えて形状記憶合金を用いる。形状記憶合金にリンク構造を持たせ、電磁流体を用いる場合と同様に、圧力値に応じて電圧を生じる素子を用意し、この素子に発生する電流値により形状記憶合金の温度が変化する。
【0048】
圧力差が小さいときに、形状記憶合金は温度が低くなって伸張し、可動体77Aを上流側へ移動させることで燃料流量が多くなり、圧力差が大きいときに、形状記憶合金は温度が高くなって短縮し、可動体77Aを下流側へ移動させることで燃料流量が少なくなる。
【0049】
また、流量調整機構19,19Aのボディ59は、水素透過性の低い樹脂を例としているが、これは水素を透過しないで、かつ磁力に反応しない材質のものであれば、樹脂でなくても使用できる。
【0050】
同様に、正常復帰に用いる外部電源となるバッテリ89は、車両に搭載してある14V,42Vなどの弱電電源や、強電電源を用いてもよい。
【0051】
また、絞り可動部73に設けてある樹脂層75は、絞り固定部67に設けてもよく、絞り可動部73と絞り固定部67との双方に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す車両用ガス供給装置の全体構成図である。
【図2】図1の車両用ガス供給装置の設備側と車両側との接続部付近を簡略化した図である。
【図3】この発明の第1の実施形態に係わる流量調整機構の断面図である。
【図4】図3の流量調製機構におけるガス燃料の流れ状態を示す動作説明図である。
【図5】図3の流量調製機構における設備側の燃料圧力と車両側の残圧との差圧が大きい場合の動作説明図である。
【図6】図3の流量調製機構における設備側の燃料圧力と車両側の残圧との差圧が小さい場合の動作説明図である。
【図7】図3の流量調製機構の燃料充填を遮断する場合の動作説明図である。
【図8】図3の流量調製機構の燃料充填を再開する際の動作説明図である。
【図9】この発明の第2の実施形態に係わる流量調整機構の断面図である。
【図10】図9の流量調製機構の燃料充填を遮断する場合の動作説明図である。
【図11】図9の流量調製機構の燃料充填を再開する際の動作説明図である。
【符号の説明】
9 ガス充填ノズル
13 レセプタクル
15 燃料配管
17 燃料容器
19,19A 流量調製機構
59 ボディ
67 絞り固定部
73 絞り可動部
75 圧力硬化性および熱可塑性を有する樹脂層
87 ヒータ
93 遮断用電磁石
95 復帰用電磁石
S ガス供給設備側
V 車両側
C ガス燃料流路となる隙間
Claims (7)
- ガス燃料をガス供給設備から車両に供給する車両用ガス供給装置において、前記ガス供給設備に、ガス燃料を前記車両側の燃料容器に充填するガス充填ノズルを設ける一方、前記車両側には、前記ガス充填ノズルが嵌合接続されるレセプタクルを設け、前記車両側の燃料容器と前記レセプタクルとの間の燃料配管に、前記ガス供給設備側と前記車両側との間のガス燃料圧力差に応じて、前記ガス供給設備側から前記車両側へのガス燃料の供給量を調整する流量調整機構を設けたことを特徴とする車両用ガス供給装置。
- 前記流量調整機構は、ボディ内に、前記ガス供給設備側から車両側に向けて外径が大きくなるテーパ形状の絞り固定部を固定し、この絞り固定部の外周側に、前記ガス供給設備と前記車両側との間のガス燃料圧力差に応じて、絞り固定部に沿って移動可能な環状の絞り可動部を設け、この絞り可動部の移動により、前記絞り固定部と絞り可動部との間のガス燃料流路となる隙間を調整することを特徴とする請求項1記載の車両用ガス供給装置。
- 前記ガス供給設備からの供給ガス燃料圧力が規定値以上でかつ、前記供給ガス燃料圧力と車両側のガス燃料圧力との圧力差が所定値以上の状態が一定時間以上継続したときに、前記流量調整機構におけるガス燃料流路を遮断することを特徴とする請求項1または2記載の車両用ガス供給装置。
- 前記絞り可動部と前記絞り固定部とが互いに接触する接触面の少なくとも一方を、圧力硬化性を有する樹脂で構成し、前記供給ガス燃料の圧力を受けて絞り可動部が絞り固定部に前記接触面にて接触して前記圧力硬化性樹脂が硬化することにより、前記接触面が密着して前記ガス燃料流路を遮断することを特徴とする請求項3記載の車両用ガス供給装置。
- 前記絞り可動部を、前記供給ガス燃料圧力と車両側のガス燃料圧力との圧力差に基づき通電する遮断用電磁石を用いて移動させて、前記ガス燃料流路を遮断することを特徴とする請求項3記載の車両用ガス供給装置。
- 前記絞り可動部と前記絞り固定部とが互いに接触する接触面の少なくとも一方を、圧力硬化性および熱可塑性を有する樹脂で構成し、前記ガス燃料流路を遮断した状態の前記絞り可動部を、加熱により軟化させて前記接触面の密着状態を解除することで、前記ガス燃料流路を再度連通させることを特徴とする請求項4記載の車両用ガス供給装置。
- 前記ガス燃料流路を遮断した状態の前記絞り可動部を、復帰用電磁石により、前記ガス燃料流路を遮断する際の移動方向と逆方向に移動させて、前記ガス燃料流路を再度連通させることを特徴とする請求項5記載の車両用ガス供給装置。
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JP2006057773A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | Aisan Ind Co Ltd | ガス供給システム |
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2002
- 2002-12-25 JP JP2002374934A patent/JP2004204955A/ja active Pending
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