JP2004203993A - Resin composition and sheet - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリカーボネート樹脂の組成物およびそれを用いたシート等に関する。
【0002】
【従来技術】
ポリカーボネート樹脂の組成物およびそれを用いたシートに関しては特許文献1から特許文献15がある。
【0003】
【特許文献1】特開昭60−124247号
【特許文献2】特開平7−21834号
【特許文献3】特開平7−330925号
【特許文献4】特開平8−11267号
【特許文献5】特開平8−295001号
【特許文献6】特開平9−53008号
【特許文献7】特開平10−329279号
【特許文献8】特開平11−10806号
【特許文献9】特開平11−77938号
【特許文献10】特開平11−42739号
【特許文献11】特開2000−7021号
【特許文献12】特開2000−34408号
【特許文献13】特開2001−164102号
【特許文献14】特開2001−323150号
【特許文献15】特開2002−53747号
【0004】
包装容器中の電子部品を基盤に実装する前に、リードに曲がりが無いか等について検査される。例えば、CCDカメラ等による画像認識検査による光学的な検査が行われる。その際、包装容器の表面光沢が高いと、光学的検査の際にIC等の電子部品の像がダブったり、ぼやけたりして正確な画像が得られない場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はポリカーボネート樹脂を用いた表面光沢の低い組成物およびそれを用いたシートを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はポリカーボネート樹脂100重量部に対しカーボンブラック5重量部以上50重量部以下および加硫した共役ジエン重合体ゴム2重量部以上40重量部以下を含有する樹脂組成物であり、それを用いたシートである。
熱可塑性樹脂よりなる基材層の少なくとも片面に、樹脂組成物を表皮層として有するシートは好ましい形態の一つである。表皮層の表面固有抵抗値は102〜1010Ω、その表面光沢度は30%以下であることが好ましい。シートは電子部品包装容器として、特にエンボスキャリアテープや真空成形トレーに好適に用いることができる。
【0007】
【発明実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
ポリカーボネート樹脂としては、例えば芳香族ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、芳香族−脂肪族ポリカーボネートがあげられ、通常エンジニアプラスチックに分類されるもので、一般的なビスフェノールAとホスゲンとの重縮合またはビスフェノールAと炭酸エステルの重縮合により得られるものも用いることができる。
【0008】
カーボンブラックは特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等が使用される。好ましくは比表面積が大きく、樹脂への添加量が少量で高度の導電性が得られるものが良い。
【0009】
共役ジエン重合体ゴムはその構造中の相当部分に共役ジエンに由来する部分を有するものであり、硫黄化合物や有機過酸化物等で加硫が可能なものを好適に使用することができる。具体的にはスチレン−ブタジエンゴムのような芳香族ビニル−共役ジエン重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、天然ゴム等が挙げられる。これらのゴム成分は単独で使用することも可能であるし、複数のものを併用することもできる。ゴム成分は樹脂組成物中に10μm径以下の粒子として分散させることが好ましい。共役ジエン重合体ゴムとカーボンブラックを樹脂中に分散させる手法は特に限定はないが、例えば、バンバリーミキサーや2軸押出機等を用いて一般に熱可塑性樹脂を機械的に混練する際に使用される手法が使用可能である。
【0010】
樹脂組成物には、他の熱可塑性樹脂を添加することもできる。ABS樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル系エラストマー樹脂は好ましいものである。ABS樹脂とはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンの三成分を主体とした共重合体を主成分とするものをいい、例えばジエン系ゴムに芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体の一種類以上の単量体をブロックあるいはグラフト重合して得られた共重合体およびその共重合体とのブレンド物があげられる。ここで述べるジエン系ゴムとはポリブタジエン、ポリイソプレンやアクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等であり、芳香族ビニル単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン、各種アルキル置換スチレン等があげられる。シアン化ビニル単量体としてはアクリロニトリル、メタアクリロニトリルおよび各種ハロゲン置換アクリロニトリル等があげられる。上述の共重合体およびその共重合体とのブレンド物の具体例としてはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体やアクリロニトリル−スチレン二元共重合体にポリブタジエンをポリマーアロイ化したものがあげられる。またゴム成分を含まないアクリロニトリル−スチレン二元共重合体についてもこの範囲に当てはまる。
【0011】
芳香族ポリエステル樹脂とはテレフタル酸またはそのジアルキルエステルと脂肪酸グリコールとの縮重合またはこれを主体とする共重合体であり、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)が好適に用いられる。テレフタル酸またはそのジアルキルエステルと共に少量の他の二塩基酸、多塩基酸またはそのアルキルエステル、例えばテレフタル酸またはそのジアルキルエステルに対して20重量%以下のフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、時フェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメシン酸、トリメリット酸、それらのアルキルエステルを混合しても良い。また、芳香族グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールなどが用いられる。これら脂肪族グリコール類と共に少量のジオール類または多価アルコール類を添加することができる。例えば、脂肪族グリコールに対して20重量%以下のシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、グリセリン、ペンタエリトリトールなどを混合して使用することができる。
【0012】
ポリエステルエラストマー樹脂としては芳香族ポリエステルと、脂肪族ポリエーテルもしくは脂肪族ポリエステルとの共重合体からなるものがある。脂肪族ポリエーテル成分、脂肪族ポリエステル成分としては、主骨格が炭素数3〜15のアルキル基である単量体からなるものが用いられ、例えばポリエチレングリコール、ポリブチレングリコールが好適に使用される。ポリエステルエラストマー樹脂としてはハードセグメントに芳香族ポリエステル、例えばポリブチレンテレフタラートを、ソフトセグメントには非晶性ポリエーテル、例えばポリテトラメチレンエーテルグリコールを使用したマルチブロックポリマーもある。ソフトセグメントに脂肪族ポリエステルまたは芳香族ポリエステルを使用したもの、さらにエーテル系、エステル系のものであってもよい。ポリエステルエラストマー樹脂は市販のものを使用することができる。
【0013】
ポリカーボネート樹脂100重量部に対しカーボンブラックは5重量部以上50重量部以下、加硫した共役ジエン重合体ゴム2重量部以上40重量部以下であることが好ましい。ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂はポリカーボネート樹脂100重量部に対して3重量部以上40重量部以下であることが好ましい。
【0014】
樹脂組成物を製造するには、原料の全部もしくは一部をバンバリーミキサー、単軸押出機、2軸押出機等の公知の方法によって混練、ペレット化を行う。樹脂組成物の混練に際しては、原料を一括して混練することも可能であるし、また例えば、熱可塑性樹脂とカーボンブラック、熱可塑性樹脂と加硫した共役ジエン重合体ゴムを各別々に混練、ペレット化し、得られた2種の混練物を最後に一括して混練するといった様に段階的に行うことも可能であるし、また上述の得られた2種のペレットをシート製造時に押出機によって混合して用いることも可能である。加硫した共役ジエン重合体ゴムは上述の混練の前もしくは混練と同時に硫黄系加硫剤や有機過酸化物系加硫剤等を添加して加硫を行う。
【0015】
樹脂組成物はシートとして好適に使用することができる。樹脂組成物を用いた単層のシート、基材層の少なくとも片面に樹脂組成物の表皮層を有する複層のシートがある。表皮層/基材層/表皮層は好ましい構成である。表皮層と基材層の間に別の層を設けることもできる。
【0016】
熱可塑性樹脂からなる基材層が好ましく、なかでもポリスチレン樹脂、ABS樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂より選ばれた少なくとも一種類を用いた基材層が好ましい。
ポリスチレン系樹脂とは、一般のポリスチレン樹脂(GPPS)または耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)およびこれらを主成分とする樹脂である。
ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)およびポリスチレン系樹脂を主成分とする樹脂である。ポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン系樹脂との合計量100重量部中のポリフェニレンエーテル樹脂の含有量は28〜86重量部が好ましい。該ポリフェニレンエーテル樹脂としては米国特許第3383435号記載のホモポリマーあるいは共重合体が示される。
【0017】
基材層および表皮層には、それぞれ必要に応じて滑剤、可塑剤、酸化防止剤等の助剤や、他の樹脂成分を添加することができる。他の樹脂成分としては例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂やエチレン、プロピレンの共重合体(例えば、エチレン−エチルアクリレート樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂)などのオレフィン系樹脂がある。基材層にも芳香族ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT))、ポリエステルエラストマー樹脂等を添加することが可能である。
シート表面には必要には帯電防止剤、シリコーン、防曇剤等を塗布することができる。
【0018】
本発明のシートの全体の肉厚は0.1〜3.0mm、かつ全体の肉厚に占める表皮層の肉厚は2%〜80%であることが好ましい。全体の肉厚が薄いとシートを成形して得られる包装容器としての強度が不足する警告がある。厚いと圧空成形、真空成形、熱板成形等の成形が困難となる傾向がある。表皮層の肉厚が薄いとシートを成形して得られる包装容器の表面固有抵抗率が高くなり十分な静電気抑制効果が得られないことがある。厚いと圧空成形、真空成形、熱板成形等の成形性が低下する傾向がある。
【0019】
シートを製造する方法には特に限定されない。押出機等の公知の方法によってシート状に成形し積層する。積層は熱ラミネート法、ドライラミネート法、押出ラミネート法等により行うことが可能であるし、フィードブロックやマルチマニホールドダイ等を用いた共押出法によって一括して行うことも可能である。より安価に製造するにはマルチマニホールドダイやフィードブロックを用いた多層共押出法により一括して積層シートを得ることが好ましい。
【0020】
シートは電子部品の包装容器に好適に使用することができる。
電子部品包装容器とは、電子部品を包装するための容器であり、真空成形トレー、キャリアテープ(エンボスキャリアテープ)等がある。それらはシートを真空成形、圧空成形、熱板成形することによって得ることができる。本発明のシートはエンボスキャリアテープに特に好適に用いることができる。
電子部品としては特に限定されない。例えば、IC、LED(発光ダイオード)、抵抗、液晶、コンデンサ、トランジスタ、圧電素子レジスタ、フィルタ、水晶発振子、水晶振動子、ダイオード、コネクタ、スイッチ、ボリュウム、リレー、インダクタ等がある。ICの形式は特に限定されない。例えばSOP、HEMT、SQFP、BGA、CSP、SOJ、QFP、PLCC等がある。
【0021】
電子部品包装体とは、電子部品を電子部品包装容器により包装したものを意味する。電子部品は真空成形トレー、キャリアテープ(エンボスキャリアテープ)等の電子部品包装容器に収納され使用に供される。キャリアテープでは電子部品を収納した後にカバーテープにより蓋をしたものを含む。
【0022】
電子部品包装材料には静電気により電子部品が破壊されるのを防止するため導電性有することが好ましい。表皮層の表面固有抵抗値は102〜1010Ωの範囲が好ましい。表面固有抵抗値はカーボンブラックを増やすことにより低くすることができる。表面の光沢度は30%以下にすることが好ましい。光学検査の際に光の反射による検査傷害を防止するためである。加硫した共役ジエン重合体ゴムを多くすることにより光沢度を下げることができる。
【0023】
【実施例】
(実施例1〜4)
表1に示す原料を使用し、表2に示す原料組成割合にて各々計量し、高速混合機により均一に混合した後、φ45mmベント式二軸押出機を用いて混練し、ストランドカット法によりペレット化し樹脂組成物を得た。
表4に示す基材層と表皮層の組み合わせおよび基材層の肉厚に占める割合で両側の表皮層の肉厚が等しくなるようにφ65mm押出機(L/D=28)、φ40mm押出機(L/D=26)および500mm幅Tダイを用いたフィードブロック法により全体の肉厚が0.3mmの積層シートを得た。
さらに、得られたシートを真空成形し、QFP14mm×20mm−64pinのIC包装用真空成形トレーを得た。また同シートを圧空成形し、TB2416形エンボスキャリアテープ(JIS C 0806準拠)を得た。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
(比較例1〜4)
実施例と同様にして、表1に示す原料を使用し、表3に示す原料組成割合の樹脂組成物を得た、さらに表4に示す基材層と表皮層の組み合わせおよび基材層の全体の肉厚に占める割合で実施例と同様にして積層シート、真空成形トレーおよびエンボスキャリアテープを得た。
【0029】
各実施例および比較例の評価結果を表5〜7に示す。
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
各実施例のシートサンプルについて、表面固有抵抗値、表面光沢度ともに良好であり、かつ電子部品包装材料として適切な成形性を有している。また、各真空成形トレー、エンボスキャリアテープについても、表面固有抵抗値および表面光沢度は良好であり、ICリード曲がり検査においても検査ミスを生じなかった。
【0034】
各評価は次に示す方法によって行った。
(1)表面固有抵抗値
表面抵抗計(三菱油化製)により、電極間を10mmとし、シートサンプルについてはその表面中任意の10点を測定し、また真空成形トレーおよびエンボスキャリアテープについてはそのポケット部の内部底面の中央部10点を測定しそれぞれの対数平均値を表面固有抵抗値とした。
(2)破断点強度、引張弾性率
シートサンプルについてJIS−K−7127に準拠し、4号試験片を引張速度10mm/分で測定した。
(3)光沢度
JIS−Z−8741に準拠し、表面光沢度計Model IG−310(堀場製作所製)により、シートサンプルについてはその表面中任意の10点を測定し、また真空成形トレーおよびエンボスキャリアテープについてはそのポケット部の内側底面の中央部10点を測定しそれぞれの平均値を光沢度とした。
(4)ICリード曲がり検査試験
各々の真空成形トレーおよびエンボスキャリアテープのポケット部へ挿入したQFP14mm×20mm−64pinのIC100個についてCCDカメラによる画像認識によってリード曲がり検査を行い、検査ミスの無いものを○、検査ミスを生じたものを×とした。
【0035】
【発明の効果】
本発明のポリカーボネート樹脂を用いたシートは表面光沢が低い。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polycarbonate resin composition and a sheet using the same.
[0002]
[Prior art]
Patent Documents 1 to 15 disclose a polycarbonate resin composition and a sheet using the same.
[0003]
[Patent Document 1] JP-A-60-124247 [Patent Document 2] JP-A-7-21834 [Patent Document 3] JP-A-7-330925 [Patent Document 4] JP-A 8-111267 [Patent Document 5] JP-A-8-295001 [Patent Document 6] JP-A-9-53008 [Patent Document 7] JP-A-10-329279 [Patent Document 8] JP-A-11-10806 [Patent Document 9] JP-A-11-77938 [Patent Document 10] JP-A-11-42739 [Patent Document 11] JP-A-2000-7021 [Patent Document 12] JP-A-2000-34408 [Patent Document 13] JP-A-2001-164102 [Patent Document 14] JP 2001-323150 A [Patent Document 15] JP-A-2002-53747
Before mounting the electronic components in the packaging container on the base, the leads are inspected for bending. For example, an optical inspection is performed by an image recognition inspection using a CCD camera or the like. At this time, if the surface gloss of the packaging container is high, an image of an electronic component such as an IC may be dubbed or blurred during an optical inspection, and an accurate image may not be obtained.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a composition having a low surface gloss using a polycarbonate resin and a sheet using the same.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a resin composition containing 5 to 50 parts by weight of carbon black and 2 to 40 parts by weight of a vulcanized conjugated diene polymer rubber based on 100 parts by weight of a polycarbonate resin. It is a sheet.
A sheet having a resin composition as a skin layer on at least one surface of a substrate layer made of a thermoplastic resin is one of preferred embodiments. The surface resistivity of the skin layer is preferably 10 2 to 10 10 Ω, and its surface glossiness is preferably 30% or less. The sheet can be suitably used as an electronic component packaging container, particularly for an embossed carrier tape or a vacuum forming tray.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
Examples of the polycarbonate resin include an aromatic polycarbonate resin, an aliphatic polycarbonate resin, and an aromatic-aliphatic polycarbonate, which are usually classified as engineer plastics, and are generally polycondensation of bisphenol A and phosgene or bisphenol A. And those obtained by polycondensation of carbonic acid ester can also be used.
[0008]
Although the carbon black is not particularly limited, for example, furnace black, channel black, acetylene black and the like are used. Preferably, a material having a large specific surface area, a small amount of addition to the resin, and a high degree of conductivity can be obtained.
[0009]
The conjugated diene polymer rubber has a portion derived from a conjugated diene in a considerable portion of the structure thereof, and those which can be vulcanized with a sulfur compound, an organic peroxide or the like can be suitably used. Specific examples include aromatic vinyl-conjugated diene polymer rubber such as styrene-butadiene rubber, polybutadiene rubber, polyisoprene rubber, and natural rubber. These rubber components can be used alone or in combination. The rubber component is preferably dispersed in the resin composition as particles having a diameter of 10 μm or less. The method of dispersing the conjugated diene polymer rubber and carbon black in the resin is not particularly limited. For example, it is generally used when mechanically kneading a thermoplastic resin using a Banbury mixer, a twin-screw extruder, or the like. Techniques are available.
[0010]
Other thermoplastic resins can be added to the resin composition. ABS resin, aromatic polyester resin and polyester elastomer resin are preferred. The ABS resin is a resin mainly composed of a copolymer mainly composed of three components of acrylonitrile-butadiene-styrene. For example, one or more kinds of aromatic vinyl monomer and vinyl cyanide monomer can be used for diene rubber. And copolymers obtained by block or graft polymerization of the above monomers and blends with the copolymers. The diene-based rubber described here is polybutadiene, polyisoprene, acrylonitrile-butadiene copolymer, styrene-butadiene copolymer, etc., and aromatic vinyl monomers such as styrene, α-methylstyrene, various alkyl-substituted styrenes, etc. Is raised. Examples of the vinyl cyanide monomer include acrylonitrile, methacrylonitrile, and various halogen-substituted acrylonitriles. Specific examples of the above-mentioned copolymer and a blend with the copolymer include acrylonitrile-butadiene-styrene terpolymer and acrylonitrile-styrene binary copolymer obtained by polymerizing polybutadiene. An acrylonitrile-styrene binary copolymer containing no rubber component also falls into this range.
[0011]
The aromatic polyester resin is a condensation polymerization of terephthalic acid or a dialkyl ester thereof and a fatty acid glycol or a copolymer mainly composed of the same. For example, polyethylene terephthalate (PET) and polybutylene terephthalate (PBT) are preferable. Used. Terephthalic acid or a dialkyl ester thereof together with a small amount of another dibasic acid, a polybasic acid or an alkyl ester thereof, such as phthalic acid, isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, or phenyl at 20% by weight or less based on terephthalic acid or a dialkyl ester thereof Dicarboxylic acid, adipic acid, sebacic acid, trimesic acid, trimellitic acid, and their alkyl esters may be mixed. Further, as the aromatic glycols, ethylene glycol, propylene glycol, tetramethylene glycol, hexamethylene glycol and the like are used. A small amount of diols or polyhydric alcohols can be added together with these aliphatic glycols. For example, it is possible to use a mixture of cyclohexanediol, cyclohexanedimethanol, xylylene glycol, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, glycerin, pentaerythritol, and the like in an amount of 20% by weight or less based on the aliphatic glycol. it can.
[0012]
Examples of the polyester elastomer resin include those made of a copolymer of an aromatic polyester and an aliphatic polyether or an aliphatic polyester. As the aliphatic polyether component and the aliphatic polyester component, those having a main skeleton composed of a monomer having an alkyl group having 3 to 15 carbon atoms are used. For example, polyethylene glycol and polybutylene glycol are preferably used. As the polyester elastomer resin, there is also a multi-block polymer in which an aromatic polyester such as polybutylene terephthalate is used for a hard segment and an amorphous polyether such as polytetramethylene ether glycol is used for a soft segment. Those using aliphatic polyester or aromatic polyester for the soft segment, or ether-based or ester-based soft segments may be used. A commercially available polyester elastomer resin can be used.
[0013]
It is preferable that carbon black is 5 to 50 parts by weight, and vulcanized conjugated diene polymer rubber is 2 to 40 parts by weight based on 100 parts by weight of the polycarbonate resin. The amount of the thermoplastic resin other than the polycarbonate resin is preferably 3 parts by weight or more and 40 parts by weight or less based on 100 parts by weight of the polycarbonate resin.
[0014]
In order to produce the resin composition, all or a part of the raw material is kneaded and pelletized by a known method such as a Banbury mixer, a single screw extruder, or a twin screw extruder. When kneading the resin composition, it is also possible to knead the raw materials collectively, for example, a thermoplastic resin and carbon black, a thermoplastic resin and a vulcanized conjugated diene polymer rubber separately kneaded, It is also possible to carry out stepwise, such as pelletizing and kneading the obtained two kinds of kneaded materials at once, or to extrude the above obtained two kinds of pellets by an extruder during sheet production. It is also possible to use a mixture. The vulcanized conjugated diene polymer rubber is vulcanized by adding a sulfur-based vulcanizing agent or an organic peroxide-based vulcanizing agent before or simultaneously with the above-described kneading.
[0015]
The resin composition can be suitably used as a sheet. There are a single-layer sheet using the resin composition and a multi-layer sheet having a skin layer of the resin composition on at least one surface of the base material layer. The skin layer / base layer / skin layer is a preferred configuration. Another layer may be provided between the skin layer and the base material layer.
[0016]
A substrate layer made of a thermoplastic resin is preferable, and among them, a substrate layer using at least one selected from a polystyrene resin, an ABS resin, and a polyphenylene ether resin is preferable.
The polystyrene-based resin is a general polystyrene resin (GPPS) or an impact-resistant polystyrene resin (HIPS) and a resin containing these as a main component.
The polyphenylene ether-based resin is a resin mainly composed of polyphenylene ether resin (PPE) and polystyrene-based resin. The content of the polyphenylene ether resin in the total amount of 100 parts by weight of the polyphenylene ether resin and the polystyrene resin is preferably from 28 to 86 parts by weight. Examples of the polyphenylene ether resin include homopolymers and copolymers described in U.S. Pat. No. 3,383,435.
[0017]
Auxiliary agents such as a lubricant, a plasticizer and an antioxidant, and other resin components can be added to the base layer and the skin layer, respectively, if necessary. Other resin components include, for example, polyethylene resins, polypropylene resins, and copolymers of ethylene and propylene (eg, ethylene-ethyl acrylate resin, ethylene-vinyl acetate copolymer resin, ethylene-α-olefin copolymer resin), and the like. Olefin resin. An aromatic polyester resin (eg, polyethylene terephthalate (PET), polybutylene terephthalate (PBT)), a polyester elastomer resin, or the like can be added to the base layer.
If necessary, an antistatic agent, silicone, antifogging agent and the like can be applied to the sheet surface.
[0018]
The total thickness of the sheet of the present invention is preferably 0.1 to 3.0 mm, and the thickness of the skin layer in the total thickness is preferably 2% to 80%. If the whole thickness is thin, there is a warning that the strength as a packaging container obtained by forming a sheet is insufficient. If it is thick, it tends to be difficult to form such as pressure forming, vacuum forming, hot plate forming and the like. If the thickness of the skin layer is thin, the surface resistivity of the packaging container obtained by molding the sheet becomes high, and a sufficient static electricity suppressing effect may not be obtained. If the thickness is too large, the formability such as pressure forming, vacuum forming, hot plate forming and the like tends to be reduced.
[0019]
The method for producing the sheet is not particularly limited. It is formed into a sheet and laminated by a known method such as an extruder. Lamination can be performed by a heat lamination method, a dry lamination method, an extrusion lamination method, or the like, or can be collectively performed by a coextrusion method using a feed block, a multi-manifold die, or the like. In order to manufacture at a lower cost, it is preferable to collectively obtain a laminated sheet by a multilayer coextrusion method using a multi-manifold die or a feed block.
[0020]
The sheet can be suitably used for a packaging container for electronic components.
The electronic component packaging container is a container for packaging electronic components, and includes a vacuum forming tray, a carrier tape (embossed carrier tape), and the like. They can be obtained by subjecting the sheet to vacuum forming, pressure forming, or hot plate forming. The sheet of the present invention can be particularly suitably used for an embossed carrier tape.
The electronic component is not particularly limited. For example, there are an IC, an LED (light emitting diode), a resistor, a liquid crystal, a capacitor, a transistor, a piezoelectric element resistor, a filter, a crystal oscillator, a crystal oscillator, a diode, a connector, a switch, a volume, a relay, and an inductor. The format of the IC is not particularly limited. For example, there are SOP, HEMT, SQFP, BGA, CSP, SOJ, QFP, PLCC and the like.
[0021]
The electronic component package means an electronic component packaged in an electronic component packaging container. Electronic components are housed in electronic component packaging containers such as vacuum forming trays and carrier tapes (embossed carrier tapes) for use. The carrier tape includes one in which electronic components are stored and then covered with a cover tape.
[0022]
The electronic component packaging material preferably has conductivity in order to prevent the electronic component from being destroyed by static electricity. The surface resistivity of the skin layer is preferably in the range of 10 2 to 10 10 Ω. The surface resistivity can be lowered by increasing the carbon black. The glossiness of the surface is preferably 30% or less. This is to prevent inspection damage due to light reflection during optical inspection. Glossiness can be reduced by increasing the amount of vulcanized conjugated diene polymer rubber.
[0023]
【Example】
(Examples 1 to 4)
Using the raw materials shown in Table 1, each was weighed at the raw material composition ratio shown in Table 2, and uniformly mixed by a high-speed mixer, then kneaded using a φ45 mm vent type twin screw extruder, and pelletized by a strand cut method. And a resin composition was obtained.
A 65 mm extruder (L / D = 28) and a 40 mm extruder (L / D = 28) so that the thickness of the skin layers on both sides are equal in the combination of the base material layer and the skin layer shown in Table 4 and the ratio of the thickness of the skin layer on both sides in proportion to the thickness of the base material layer. L / D = 26) and a laminated sheet having an overall thickness of 0.3 mm was obtained by a feed block method using a 500 mm wide T die.
Further, the obtained sheet was vacuum-formed to obtain a vacuum-formed tray for QFP 14 mm × 20 mm-64 pin for IC packaging. The sheet was pressure-formed to obtain a TB2416 type embossed carrier tape (JIS C 0806 compliant).
[0024]
[Table 1]
[0025]
[Table 2]
[0026]
[Table 3]
[0027]
[Table 4]
[0028]
(Comparative Examples 1-4)
In the same manner as in the examples, using the raw materials shown in Table 1, a resin composition having the raw material composition ratio shown in Table 3 was obtained. Further, the combination of the base material layer and the skin layer shown in Table 4 and the entire base material layer To obtain a laminated sheet, a vacuum-formed tray and an embossed carrier tape in the same manner as in the example, in proportion to the thickness of the laminate.
[0029]
Tables 5 to 7 show the evaluation results of each example and comparative example.
[0030]
[Table 5]
[0031]
[Table 6]
[0032]
[Table 7]
[0033]
The sheet samples of the examples had good surface specific resistance and good surface gloss, and had appropriate moldability as an electronic component packaging material. In addition, each of the vacuum-formed trays and the embossed carrier tape had good surface specific resistance and surface gloss, and no inspection error occurred in the IC lead bending inspection.
[0034]
Each evaluation was performed by the following method.
(1) Surface specific resistance value The distance between electrodes was set to 10 mm using a surface resistance meter (manufactured by Mitsubishi Yuka), and arbitrary 10 points were measured on the surface of the sheet sample. The central 10 points on the inner bottom surface of the pocket were measured, and the logarithmic average value of each was taken as the surface resistivity.
(2) Breaking point strength, tensile modulus For the sheet sample, a No. 4 test piece was measured at a tensile speed of 10 mm / min in accordance with JIS-K-7127.
(3) Glossiness According to JIS-Z-8741, a surface glossmeter Model IG-310 (manufactured by HORIBA, Ltd.) measures any 10 points on the surface of the sheet sample. With respect to the carrier tape, 10 points were measured at the central portion on the inner bottom surface of the pocket portion, and the average value was taken as the glossiness.
(4) IC lead bending inspection test Lead bending inspection was performed by image recognition with a CCD camera on 100 ICs of QFP 14 mm × 20 mm-64 pin inserted into each vacuum forming tray and the pocket portion of the embossed carrier tape. 、: An inspection error was evaluated as x.
[0035]
【The invention's effect】
The sheet using the polycarbonate resin of the present invention has low surface gloss.
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