JP2004202296A - Liquid drop spray manufacturing apparatus and substrate formed by the same - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吐出装置を用いて微粒子含有材料を噴射させ、パターン形成を行い、配線基板、あるいは機能デバイスを形成する装置およびその装置によって形成されるパターン基板あるいは機能デバイス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、微細な微粒子/超微粒子を用いた発光素子/媒体および光プロセシング素子/媒体等の各種素子が研究されている。このような微粒子の素子への応用のためには、固体基板上への微粒子含有材料の膜もしくは層の堆積によって得られる高密度集積が重要である。この微粒子が高密度に集積した薄膜は、具体的には非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6等への応用が報告されている。
【0003】
一方、配向性の優れた無機化合物薄膜の形成方法として、分子線エピタキシー法(MBE)、クラスターイオンビーム法、イオンビーム照射真空蒸着法、化学気相成長法(CVD)、物理気相成長法(PVD)、液相エピタキシー法(LPE)等が知られている。
また有機化合物薄膜の形成方法として、ラングミュア・ブロジェット法(LB法)等が知られている。一般に量子ドットと呼ばれるものは、前記したMBE法などの真空装置を用いて高真空中で昇華させた原料物質が固体基板上で自己組織的にドットを形成する過程を利用して作製することができる。
【0004】
しかしながら、上記のような方法ではドット間の距離の制御やサイズ分布の制御は困難であり、所望の構造に制御するためには多大なコストがかかるという問題がある。そこでこのような問題を解決できる技術として、インクジェット原理、すなわち液体噴射ヘッドによって、微粒子含有材料の膜を形成することが提案されている。たとえば特許文献1には、ナノ粒子を含有するエマルションを固体基板上にインクジェットコーティングし、フォトルミネッセンス強度を励起光の照射時間もしくは照射量の関数として増加あるいは増加及び記憶させることができる機能を有する超微粒子(ナノ粒子)の集合体からなる薄膜を固体基板上に形成する方法が提案されている。
【0005】
また、同様の原理をこのような機能性素子の他に、回路基板製作に応用しようという研究もなされている。たとえば、従来から、回路基板の製造方法として、次のような方法が知られている。
(1)銅張り積層板上に、レジストを被覆し、フォトリソグフィ法により、回路パターンの露光、未露光レジストの溶解除去、レジスト除去部のエッチングにより銅線パターンを形成する方法。
(2)セラミックス基板上にスクリーン印刷により導電ペーストを所望の回路パターンに印刷し、非酸化雰囲気中で熱処理して導電ペースト中の金属微粒子を焼結して導電パターンを形成する方法。
(3)絶縁基板上に、導電金属の蒸着により薄膜の導電層を形成し、この導電層上に、レジストを被覆し、フォトリソグフィ法により、回路パターンの露光、未露光レジストの溶解除去、レジスト除去部のエッチングにより銅線パターンを形成する方法。
【0006】
しかしながら、これらの方法はファインパターンの形成には不向きであるという問題があるため、たとえば特許文献2には、基体上に、インクジェットヘッドを用いて、金属ペーストにより直接回路パターンを描画するようにし、ファインパターンの形成が容易で、廃液処理の必要がなく、生産工程が単純で設備費や生産コストが少なくて済む配線パターンの形成方法および回路基板の製造方法が提案されている。
【0007】
一方、本発明者も先に、インクジェット原理を利用して、電子源基板製造を行う発明を特許文献3として提案している。
このようにインクジェット原理を利用したこのような提案が種々行われ始めているが、このような手段で各種デバイス、あるいはパターン基板を製作しようという考えはまだ新しく、より具体的な方法についてはまだ未知の部分が多く、手探り状態にあるのが実情である。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−126681号公報
【特許文献2】
特開2002−134878号公報
【特許文献3】
特開2001−319567号公報
【非特許文献1】
発光素子(LED)(Alivisatoset al.)
【非特許文献2】
光電変換素子(Greenham,N.C.,et al.,Phys.Rev.B,54,17628(1996))
【非特許文献3】
超高速ディテクター(Bhargava)
【非特許文献4】
エレクトロルミネッセンス・ディスプレイおよびパネル(Bhargava,Alivisatoset al.)
【非特許文献5】
ナノ構造メモリ素子(Chenet al.)
【非特許文献6】
ナノ粒子配列からなる多色デバイス(Dushkin et al.)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
(発明の目的)
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、高品質なパターン配線基板あるいはデバイス基板を製造するための新規な溶液噴射製造装置を提供することにある。
第2の目的は、上記のような溶液噴射製造装置において、安定した溶液噴射を行うようにするとともに、高品質なパターン配線基板あるいはデバイス基板を製造できるようにすることにある。
第3の目的は、上記のような新規な構成の溶液噴射製造装置によって製作される高精度かつ高品質なパターン配線基板を提供することにある。
第4の目的は、上記のような新規な構成の溶液噴射製造装置によって製作される高精度かつ高品質なデバイス基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、
第1に、基板上に、吐出口径がΦ20μm以下の噴射ヘッドによって微粒子含有溶液を噴射付与し、前記基板上の通電領域に上からカバーするように接触させたパターンを形成し、付与後の溶液によって形成されたパターン中の揮発成分を揮発させ、固形分を前記基板上および前記通電領域上に残留させることによってパターン配線あるいはデバイスを形成する溶液噴射製造装置において、前記微粒子の大きさをDp、前記吐出口径をDoとするとき、0.0001≦Dp/Do≦0.01とし、前記噴射ヘッドは、前記溶液中に瞬時に発生させた膜沸騰気泡の成長作用力で前記溶液を噴射させるとともに、溶液飛翔時の形状を、飛翔方向に伸びた細長柱状であってその直径の5倍以上の長さとし、前記基板と前記噴射ヘッドとの相対移動速度を、前記溶液の噴射速度の1/3以下にした。
第2に、上記第1の溶液噴射製造装置において、前記細長柱状の飛翔時の溶液の溶液を、後方に複数の微小な滴を伴う高速飛翔させるようにした。
第3に、上記第1又は第2の溶液噴射製造装置によってパターン配線基板を形成するようにした。
第4に、上記第1又は第2の溶液噴射製造装置によってデバイス基板を形成するようにした。
なお、上記基板には、シートやフィルムにより構成された基板も含まれる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、ガラス基板、プラスチック基板、Si等の半導体基板、ガラス・エポキシ基板、フレキシブル基板等の基板10に本発明の手法によってパターンを形成する例を示している。図1(A)は、このような基板10上に端子2,3が形成されている状態を示し、図1(A)の点線部1′は後述のような配線パターンが生成される領域である。図1(B)は、微細な導電性微粒子を含有する溶液を、液滴噴射原理によって、噴射、描画して、配線パターン1を形成した例である。
ここで、微細な導電性微粒子を含有した溶液を付与する手段として、本発明では、インクジェットの技術が適用される。以下に、その具体的方法を説明する。
【0012】
図2は、本発明のパターン配線基板、あるいは機能デバイスを形成する製造装置の一実施例を説明するための図で、図中、11は吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)、12はキャリッジ、13は基板保持台、14は配線基板や機能性素子基板等の基板、あるいは機能デバイスを形成する基板、15は微細な導電性微粒子を含有する溶液の供給チューブ、16は信号供給ケーブル、17は噴射ヘッドコントロールボックス(溶液タンク含む)、18はキャリッジ12のX方向スキャンモータ、19はキャリッジ12のY方向スキャンモータ、20はコンピュータ、21はコントロールボックス、22(22X1、22Y1、22X2、22Y2)は基板位置決め/保持手段である。この場合は、基板保持台13に置かれた基板14の前面を噴射ヘッド11がキャリッジ走査により移動し、微細な導電性微粒子を含有する溶液を噴射付与する例である。
【0013】
図3は、本発明のパターン配線基板の製造、あるいは機能デバイス形成に適用される液滴付与装置の構成を示す概略図で、図4は、図3の液滴付与装置の吐出ヘッドユニットの要部概略構成図である。
【0014】
図3の構成は、図2の構成と異なり、基板14側を移動させて配線パターン、あるいは機能デバイスを基板に形成するものである。図3及び図4において、31はヘッドアライメント制御機構、32は検出光学系、33は噴射ヘッド、34はヘッドアライメント微動機構、35は制御用コンピュータ、36は画像識別機構、37はXY方向走査機構、38は位置検出機構、39は位置補正制御機構、40はインクジェットヘッド駆動・制御機構、41は光軸、42は素子電極、43は液滴、44は液滴着弾位置である。
【0015】
吐出ヘッドユニット11の液滴付与装置(噴射ヘッド33)としては、任意の液滴を定量吐出できるものであればいかなる機構でも良く、特に0.1pl〜数100pl程度の液滴を形成できるインクジェット原理の機構が望ましい。
【0016】
インクジェット方式としては、たとえば、米国特許第3683212号明細書に開示されている方式(Zoltan方式)、米国特許第3747120号明細書に開示されている方式(Stemme方式)、米国特許第3946398号明細書に開示されている方式(Kyser方式)のようにピエゾ振動素子に、電気的信号を印加し、この電気的信号をピエゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って微細なノズルから液滴を吐出飛翔させるものがあり、通常、総称してドロップオンデマンド方式と呼ばれている。
【0017】
他の方式として、米国特許第3596275号明細書、米国特許第3298030号明細書等に開示されている方式(Sweet方式)がある。これは連続振動発生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発生させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一様の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させることで、記録部材上に記録を行うものであり、通常、連続流方式、あるいは荷電制御方式と呼ばれている。
【0018】
さらに他の方式として、特公昭56−9429号公報に開示されている方式がある。これは液体中で気泡を発生せしめ、その気泡の作用力により微細なノズルから液滴を吐出飛翔させるものであり、サーマルインクジェット方式、あるいはバブルジェット(R)方式と呼ばれている。
【0019】
このように液滴を噴射する方式は、ドロップオンデマンド方式、連続流方式、サーマルインクジェット方式等あるが、必要に応じて適宜その方式を選べばよい。
【0020】
本発明では、このようなパターン配線基板、あるいは機能デバイスを形成する製造装置(図2)において、基板14はこの装置の基板位置決め/保持手段22によってその保持位置を調整して決められる。図2では簡略化しているが、基板位置決め/保持手段22は基板14の各辺に当接されるとともに、X方向およびそれに直交するY方向にサブミクロンオーダーで微調整できるようになっているとともに、噴射ヘッドコントロールボックス17、コンピュータ20、コントロールボックス21等と接続され、その位置決め情報および微調整変位情報等と、液滴付与の位置情報、タイミング等は、たえずフィードバックできるようになっている。
【0021】
さらに、本発明のパターン配線基板、あるいは機能デバイスを形成する製造装置では、X、Y方向の位置調整機構の他に図示しない(基板14の下に位置するために見えない)、回転位置調整機構を有している。これに関連して先に本発明のパターン配線基板、あるいは機能デバイス形成基板の形状および形成される機能デバイス群の配列等に関して説明する。
【0022】
本発明のパターン配線基板、あるいは機能デバイス形成基板は、その目的、用途に応じて、ガラス基板、セラミックス基板、PETを始めとする各種プラスチック基板、Si等の半導体基板、ガラス・エポキシ基板、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム等の高分子フィルムよりなるフレキシブル基板等が好適に用いられる。たとえば各種プラスチック基板や高分子フィルムは軽量化が要求されるパターン配線基板、あるいは機能デバイスに効果的である。
【0023】
本発明のパターン配線基板、あるいは機能デバイス形成基板に使用する各種プラスチック基板や高分子フィルの形状は、このような基板を経済的に生産、供給する、あるいは最終的に製作される機能デバイス形成基板の用途から、矩形である。つまり、その矩形形状を構成する縦2辺、横2辺はそれぞれ、縦2辺が互いに平行、横2辺が互いに平行であり、かつ縦横の辺は直角をなすような基板である。
【0024】
このような基板に対して、本発明では、形成される機能デバイス群をマトリックス状に配列し、このマトリックスの互いに直交する2方向が、この基板の縦方向の辺あるいは横方向の辺の方向と平行であるように機能デバイス群を配列する。このように機能デバイス群をマトリックス状に配列する理由および、基板の縦横の辺をそのマトリックスの直交する2方向と平行になるようにする理由を以下に述べる。
【0025】
図2あるいは図3に示したように、本発明では、最初に、基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の位置関係が決められた後は、特に位置制御を行うことはない。つまり、吐出ヘッドユニット11は基板14に対して一定の距離を保ちながら機能デバイス群の形成面に対して平行にX、Y方向の相対移動を行いつつ、上記溶液の噴射を行う。つまり、このX方向及びY方向は互いに直交する2方向であり、基板の位置決めを行う際に、基板の縦辺あるいは横辺をそのY方向あるいはX方向と平行になるようにしておけば、形成される機能デバイス群もそのマトリックス状配列の2方向がそれぞれ平行であるため、相対移動を行いつつ噴射する機構のみで高精度のデバイス群形成を行うことができる。言い換えるならば、本発明のような基板形状、機能デバイス群のマトリックス状配列、直交するX、Yの2方向の相対移動装置にすれば、デバイス形成の液滴噴射を行う前の基板の位置決めを正確に行えば、高精度な機能デバイス群のマトリックス状配列が得られるということである。
【0026】
ここで、先ほどの回転位置調整機構に戻って説明する。前述のように、本発明では、デバイス形成の液滴噴射を行う前の基板の位置決めを正確に行い、XおよびY方向の相対移動のみを行い、他の制御を行わず、高精度な機能デバイス群のマトリックス状配列を得ようというものである。その際問題となるのは、最初に基板の位置決めを行う際の回転方向(X、Yの2方向で決定される平面に対して垂直方向の軸に対する回転方向)のズレである。
この回転方向のズレを補正するために本発明では、前述のように図示しない(基板14の下に位置して見えない)、回転位置調整機構を有している。これにより回転方向のズレも補正し、基板の辺を位置決めすると、本発明の装置では、XおよびY方向のみの相対移動で、高精度な機能デバイス群のマトリックス状配列が得られる。
【0027】
以上は、この回転位置調整機構を、図2の基板位置決め/保持手段で22(22X1、22Y1、22X2、22Y2)とは別物の機構として説明した(基板14の下に位置して見えない)が、基板位置決め/保持手段22に回転位置調整機構を持たせることも可能である。例えば、基板位置決め/保持手段22は、基板14の辺に当接され、基板位置決め/保持手段22全体が、X方向あるいはY方向に位置を調整できるようになっているが、基板位置決め/保持手段22の基板14の辺に当接される部分において、距離をおいて設けられた2本のネジが独立に動くようにしておけば、角度調整が可能である。なお、この回転位置制御情報も上記のX、Y方向の位置決め情報および微調整変位情報等と同様に噴射ヘッドコントロールボックス17、コンピュータ20、コントロールボックス21等と接続され、液滴付与の位置情報、タイミング等が、たえずフィードバックできるようになっている。
【0028】
以上の説明は、本発明に好適に使用される基板が、基本的に矩形形状であるということを前提としたものであるが、例外としてSi等の半導体基板は丸いウエハとして供給されるので、その場合は、結晶方位軸の方向を示すオリフラ(オリエンテーションフラット)と呼ばれる直線状の1辺を上記基板位置決め/保持手段22に当接させればよい。
【0029】
次に、本発明の位置決めの他の手段、構成について説明する。上記の説明は基板位置決め/保持手段22は、基板14の辺に当接され、基板位置決め/保持手段22全体が、X方向あるいはY方向に位置を調整できるようにしたものであるが、ここでは、基板14の辺ではなく、基板上に互いに直交する2方向に帯状パターンを設けるようにした例について説明する。前述のように本発明では基板上に機能デバイス群をマトリックス状に配列して形成されるが、ここでは、前記のような互いに直交する2方向の帯状パターンをこのマトリックスの互いに直交する2方向と平行になるように形成しておく。このようなパターンは、基板上にフォトファブリケーション技術によって容易に形成できる。
【0030】
本発明は、マトリックス状に配列された多数の機能デバイス群を形成する場合の他に、図1に示したような配線パターンを形成する場合にも適用されるが、このような配線パターンも、この例のように、直交する2方向に形成し、それが、それぞれ基板の縦、横方向(X方向、Y方向)に平行になるように形成する。この配線パターンは、本発明の基板の本来の機能を阻害しない位置に、このような位置決めの目的のためのパターンとして形成してもよいし、また、素子電極42(図4)や、各デバイスのX方向配線やY方向配線等の配線パターンを本発明の互いに直交する2方向の帯状パターンとみなしてもよい。このような帯状パターンを設けておけば、図4で後述するような、CCDカメラとレンズとを用いた検出光学系32によってパターン検出ができ、位置調整にフィードバックできる。
【0031】
次に、上記X、Y方向に対して垂直方向であるZ方向であるが、本発明では、最初に基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の位置関係が決められた後は、特に位置制御を行うことはない。つまり、吐出ヘッドユニット11は基板14に対して一定の距離(1〜3mm)を保ちながらX、Y方向の相対移動を行いつつ、微細な導電性微粒子を含有する溶液の噴射を行うが、その噴射時には、吐出ヘッドユニット11のZ方向の位置制御は特に行わない。その理由は、噴射時にその制御を行うと、機構、制御システム等が複雑になるだけではなく、基板14への液滴付与による機能デバイスの形成が遅くなり、生産性が著しく低下するからである。
【0032】
かわりに、本発明では、基板14の平面度やその基板14を保持する部分の装置の平面度、さらに吐出ヘッドユニット11をX、Y方向に相対移動を行わせるキャリッジ機構等の精度を高めるようにすることで、噴射時のZ方向制御を行わず、吐出ヘッドユニット11と基板14のX、Y方向の相対移動を高速で行い、生産性を高めている。一例をあげると、本発明の溶液付与時(噴射時)における基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の距離の変動は2mm以下におさえられている(基板14のサイズが100mm×100mm以上、4000mm×4000mm以下の場合で)。
【0033】
なお、通常X、Y方向の2方向で決まる平面は水平(鉛直方向に対して垂直な面)に維持されるように装置構成されるが、基板14が小さい場合(例えば500mm×500mm以下の場合)には必ずしもX、Y方向の2方向で決まる平面を水平にする必要はなく、その装置にとってもっとも効率的な基板14の配置の位置関係になるようにすればよい。
【0034】
次に図4により吐出ヘッドユニット11の構成を説明する。図4において、32は基板14上の画像情報を取り込む検出光学系であり、液滴43を吐出させる噴射ヘッド33に近接し、検出光学系32の光軸41および焦点位置と、噴射ヘッド33による液滴43の液滴着弾位置44とが一致するよう配置されている。
【0035】
この場合、図3に示す検出光学系32と噴射ヘッド33との位置関係はヘッドアライメント微動機構34とヘッドアライメント制御機構31により精密に調整できるようになっている。また、検出光学系32には、CCDカメラとレンズとを用いている。
【0036】
図3において、36は先の検出光学系32で取り込まれた画像情報を識別する画像識別機構であり、画像のコントラストを2値化し、2値化した特定コントラスト部分の重心位置を算出する機能を有したものである。具体的には(株)キーエンス製の高精度画像認識装置、VX−4210を用いることができる。これによって得られた画像情報に機能性素子基板14上における位置情報を与える手段が位置検出機構38である。これには、XY方向走査機構37に設けられたリニアエンコーダ等の測長器を利用することができる。また、これらの画像情報と機能性素子基板14上での位置情報をもとに、位置補正を行うのが位置補正制御機構39であり、この機構によりXY方向走査機構37の動きに補正が加えられる。また、インクジェットヘッド駆動・制御機構40によって噴射ヘッド33が駆動され、液滴が機能性素子基板14上に付与される。これまで述べた各制御機構は、制御用コンピュータ35により集中制御される。
【0037】
ところで、図4で液滴が基板面に斜めに噴射する図を示したが、これは検出光学系32と、噴射ヘッド33を併せて図示するためにこのように液滴が斜めに飛翔している図としたが、実際には基板に対してほぼ垂直に当たるように噴射付与するようにする。
【0038】
なお、以上の説明は、吐出ヘッドユニット11は固定で、機能性素子基板14がXY方向走査機構37により任意の位置に移動することで吐出ヘッドユニット11と機能性素子基板14との相対移動を実現しているが、図2のように、機能性素子基板14を固定とし、吐出ヘッドユニット11がXY方向に走査するような構成としてもよいことはいうまでもない。特に200mm×200mm程度の中型基板〜2000mm×2000mmあるいはそれ以上の大型基板の製作に適用する場合には、後者のように機能性素子基板14を固定とし、吐出ヘッドユニット11が直交するX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構成としたほうがよい。
【0039】
また、基板サイズが200mm×200mm程度以下の場合には、液滴付与のための吐出ヘッドユニットを200mmの範囲をカバーできるラージアレイマルチノズルタイプとし、吐出ヘッドユニットと基板の相対移動を直交する2方向(X方向、Y方向)に行うことなく、1方向のみ(例えばX方向のみ)に相対移動させて行うことも可能であり、量産性も高くすることができるが、基板サイズが200mm×200mm以上の場合には、そのような200mmの範囲をカバーできるラージアレイマルチノズルタイプの吐出ヘッドユニットを製作することは技術的/コスト的に実現困難であり、本発明のように吐出ヘッドユニット11が直交するX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構成としたほうがよい。
【0040】
特に、最終的な基板としては、200mm×200mmより小さいものを製作する場合であっても、大きな基板から複数個取りして製作するような場合には、その元の基板は、400mm×400mm〜2000mm×2000mmあるいはそれ以上のものを使用することになるので、吐出ヘッドユニット11が直交するX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構成としたほうがよい。
【0041】
液滴43の材料には、微細な導電性微粒子を含有した溶液が使用され、たとえば、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の金属微粒子を含有した溶液が好適に使用される。
特に、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、かつ腐食に強い微細回路パターンを形成することができる。
【0042】
本発明において、このような微細な導電性微粒子を含有した溶液は、水性系溶液と油性系溶液がある。
このような微細な導電性微粒子を、水を主体とする分散媒に分散せしめてなる水性系溶液は、例えば、次のような方法で調整することができる。
すなわち、塩化金酸や硝酸銀のような金属イオンソース水溶液に水溶性の重合体を溶解させ、撹拌しながらジメチルアミノエタノールのようなアルカノールアミンを添加する。数10秒〜数分で金属イオンが還元され、平均粒径0.5μm(500nm)以下の金属微粒子が析出する。塩素イオンや硝酸イオンを限外ろ過などの方法で除去した後、濃縮・乾燥することにより濃厚な導電性微粒子含有溶液が得られる。この導電性微粒子含有溶液は、水やアルコール系溶媒、テトラエトキシシランやトリエトキシシランのようなゾルゲルプロセス用バインダーに安定に溶解・混合することが可能である。
【0043】
微細な導電性微粒子を油を主体とする分散媒に分散せしめてなる油性系溶液は、例えば、次のような方法で調整することができる。
すなわち、油溶解性のポリマーをアセトンのような水混和性有機溶媒に溶解させ、この溶液を金属イオンソース水溶液と混合する。混合物は不均一系であるが、これを撹拌しながらアルカノールアミンを添加すると金属微粒子は重合体中に分散した形で油相側に析出してくる。これを濃縮・乾燥させると水性系と同様の濃厚な導電性微粒子含有溶液が得られる。この導電性微粒子含有溶液は、芳香族系、ケトン系、エステル系などの溶媒やポリエステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等に安定に溶解・混合することが可能である。
【0044】
導電性微粒子含有溶液の分散媒中における導電性微粒子の濃度は、最大80重量%とすることが可能であるが、用途に応じて適宜稀釈して使用する。
通常、導電性微粒子含有溶液における導電性微粒子の含有量は2〜50重量%、界面活性剤および樹脂の含有量は0.3〜30重量%、粘度は3〜30センチポイズが適当である。
【0045】
いずれの材料においても、本発明は溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分を基板上に残留させることによってパターン配線形成、あるいは機能デバイス形成を行うものである。この固形物がそれぞれのパターンあるいはデバイスの機能を発生させるものであり、溶媒(揮発成分)はインクジェット原理で液滴を噴射付与するための手段(vehicle)である。
【0046】
液滴43の材料として他には、たとえば、CuCl等のI−VII族化合物半導体、CdS、CdSe等のII−VI族化合物半導体、InAs等のIII−V族化合物半導体、及びIV族半導体のような半導体結晶、TiO2、SiO、SiO2等の金属酸化物、蛍光体、フラーレン、デンドリマー等の無機化合物、フタロシアニン、アゾ化合物等の有機化合物からなるもの、またはそれらの複合材料等のナノ粒子を含有した溶液があげられる。
【0047】
本発明において対象となるナノ粒子としては、通常、粒径が0.0005〜0.2μm(0.5〜200nm)、好ましくは0.0005〜0.05μm(0.5〜50nm)の微粒子があげられるが、より厳密には、溶液製造上の微粒子分散安定性や、後述する噴射時の目詰まり発生などを考慮して決められる。
【0048】
なお、本発明の目的を損なわない範囲で、これらナノ粒子の表面を化学的あるいは物理的に修飾しても良く、また界面活性剤や分散安定剤や酸化防止剤などの添加剤を加えても良い。このようなナノ粒子はコロイド化学的な手法、例えば逆ミセル法(Lianos,P.et al.,Chem.Phys.Lett.,125、299(1986))やホットソープ法(Peng,X.et al.,J.Am.Chem.Soc.,119,7019(1997))によって合成することができる。
【0049】
本発明に好適に使用できるナノ粒子含有溶液は、上記ナノ粒子を連続相が水相であり分散相が油相であるエマルション(O/Wエマルション)に分散させた分散液である。
上記水相は水を主体とするが、水に水溶性有機溶剤を添加して用いてもよい。水溶性有機溶剤としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(#200、#400)、グリセリン、前記グリコール類のアルキルエーテル類、N−メチルピロリドン、1、3−ジメチルイミダゾリノン、チオジグリコール、2−ピロリドン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。水性分散媒体中の水溶性有機溶剤の使用量は、通常30重量%以下が好ましく、さらには20重量%とするのがより好ましい。
【0050】
分散液中のナノ粒子の含有量は、所望の膜(層)構造または粒子配列構造及び膜(層)厚により異なるが分散液の全重量に対し、通常0.01〜15重量%の範囲で用いられるが、0.05〜10重量%の範囲とするのがより好ましい。ナノ粒子の含有量が少な過ぎるとデバイス機能を充分に発現することが出来なくなる可能性があり、逆に多過ぎるとインクジェット原理で液滴を噴射する際の吐出安定性が損なわれる。
【0051】
また、本発明に好適に使用され、インクジェット原理で噴射されるナノ粒子含有溶液は、分散液中に、界面活性剤、及びナノ粒子の分散用溶媒を共存させるのが好ましい。界面活性剤としては、例えばアニオン系界面活性剤(ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩など)、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど)があげられ、これらを単独または二種以上混合して用いることができる。
【0052】
界面活性剤の量は溶液の全重量に対し、通常、0.1〜30重量%の範囲で用いられるが、5〜20重量%の範囲とするのがより好ましい。界面活性剤がこの範囲よりも少な過ぎると水性分散体中で油水分離が生じ、液滴噴射付与による均一なパターンのコーティングができない場合がある。逆にこの範囲より多過ぎると水性分散媒体の粘度が高くなりすぎる傾向がある。
【0053】
ナノ粒子の分散用溶媒としては、通常トルエン、ヘキサン、ピリジン、クロロホルムなどの液体であり、揮発性であることが望ましい。分散用溶媒の量は通常、0.1〜20重量%程度の範囲で用いられるが、1〜10重量%の範囲がより好ましい。分散用溶媒がこの範囲よりも少な過ぎると水性媒体中に含有させることのできる超微粒子の量が少なくなる。逆に、この範囲より多過ぎると水性分散媒体中で油水分離が生じる場合がある。
【0054】
さらに、分散液中に有機化合物を溶解させておくこともできる。このような有機化合物としては、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)、チオフェノール、フォトクロミック化合物(スピロピラン、フルギド等)、電荷移動型錯体、電子受容性化合物等があげられ、常温で固体であるものが好ましい。この場合、分散液中の前記有機化合物の量は、ナノ粒子の重量に対し、1/10000以上、好ましくは1/1000〜10倍程度である。
【0055】
なお、本発明の目的を損なわない範囲で、懸濁液に界面活性剤や分散安定剤や酸化防止剤などの添加剤、またはポリマー、塗布・乾燥過程でゲル化する材料などのバインダーを加えても良い。
このようなナノ粒子含有溶液をインクジェット原理によって基板上に液滴付与し、乾燥させてパターン配線形成、あるいは機能デバイス形成を行う。本発明においては、たとえば、先ず大気圧中において、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃程度で1時間以上、好ましくは3時間以上風乾し、その後必要に応じて減圧乾燥を行っても良い。この際の減圧度は1×105Pa以下であればよいが、好ましくは1×104Pa以下程度であり、温度は通常−20〜200℃、好ましくは0〜100℃である。また、減圧時間は1〜24時間程度である。
【0056】
上記の方法により得られるナノ粒子薄膜の厚さは特に限定されるものではないが、通常、ナノ粒子の直径〜1mm、好ましくはナノ粒子の直径〜100μm程度である。また、ナノ粒子薄膜内において、ナノ粒子はある程度以上の密度で存在するのが好ましい。その意味からナノ粒子の集合体における個々のナノ粒子間の平均粒子間距離は、通常粒子直径の10倍以内の範囲であり、さらには粒子直径の2倍以内の範囲であることが好ましい。この平均粒子間距離が大き過ぎるとナノ粒子は集団的機能を示さなくなる。
【0057】
次に本発明に好適に適用される液体噴射ヘッドについて、図5、図6を用いて説明する。この例は7ノズルの例である。
この液体噴射ヘッドは、溶液47が導入される流路45内にエネルギー作用部としてピエゾ素子46を設けたものである。ピエゾ素子46にパルス状の信号電圧を印加して図5(A)に示すようにピエゾ素子46を歪ませると、流路45の容積が減少すると共に圧力波が発生し、その圧力波によってノズル48から液滴43が吐出する。図5(B)はピエゾ素子46の歪がなくなって流路45の容積が増大した状態である。
【0058】
ここでノズル48直前の流路45に導入される溶液47は、フィルター49を通過してきたものである。本発明ではこのように、フィルター49を噴射ヘッド内に設け、ノズル48の最近傍にフィルター除去機能を持たせている。こうすることにより、本発明の溶液中の導電性微粒子あるいはナノ粒子とは別のそれらよりもっと大きな異物粒子をトラップし、基板上に形成されるパターンあるいはデバイスの性能低下を起こさないようにしている。このようなフィルター49は小型の簡易フィルターとすることによって、図6に示したように噴射ヘッド11内に組み込むことが可能となっている。そして噴射ヘッド11そのものもコンパクト化を実現できている。
このようなフィルター49は、たとえば、ステンレスメッシュフィルターが好適に用いられ、その孔径(フィルターメッシュサイズ)は、0.8μm〜2μmとされる。
【0059】
次に、本発明に好適に適用される液体噴射ヘッドの他の例について、図7を用いて説明する。この例は、サーマル方式(バブル方式)の液体噴射ヘッドの例であり、液滴噴射の原動力は、溶液中で瞬時に発生する膜沸騰気泡の成長作用力である。
ここで示した液体噴射ヘッドは、溶液が流れる流路短部から液滴が噴射するタイプのものであり、エッジシューター型と呼ばれるものである。
ここでは、液体噴射ヘッドのノズル数を4個とした例を示している。この液体噴射ヘッドは、発熱体基板66と蓋基板67とを接合させることにより形成されており、発熱体基板66は、シリコン基板68上にウエハプロセスによって個別電極69と共通電極70とエネルギー作用部である発熱体71とを形成することによって構成されている。
【0060】
一方、前記蓋基板67には、機能性材料を含有する溶液が導入される流路を形成するための溝74と、流路に導入される前記溶液を収容する共通液室を形成するための凹部領域75とが形成されており、これらの発熱体基板66と蓋基板67とを図7に示すように接合させることにより、前記流路及び前記共通液室が形成される。なお、発熱体基板66と蓋基板67とを接合させた状態においては、前記流路の底面部に前記発熱体71が位置し、流路の端部にはこれらの流路に導入された溶液の一部を液滴として吐出させるための前記ノズル65が形成されている。なおここでは、ノズル形状は矩形であるが、これは丸形状であってもよい。
【0061】
さらに、より噴射安定性を考慮して、端面(ノズル65の領域)に、別途ノズルプレートを設け、所望のノズル径、ノズル形状(たとえば丸形状)としてもよい。その場合のノズルプレートとしては、たとえばNiなどが用いられ、エレクトロフォーミング等の手法によって高精度な物が形成できる。あるいは、樹脂フィルム(基板)にエキシマレーザー加工によってノズル孔を穿孔したものを用いるのも良い方法である。
なお、前記蓋基板67には、供給手段(図示せず)によって前記供給液室内に溶液を供給するための溶液流入口76が形成されている。
【0062】
本発明では、複数の液滴により1つの機能性素子を形成する、あるいは、複数滴によって、機能性素子などを形成するパターンをドットを重ね打ちしたり接触させたりして形成する。よって、このようなマルチノズル型の液体噴射ヘッドを用いると大変効率的に機能性素子を形成することができる。なおこの例では4ノズルの液体噴射ヘッドを示しているが、必ずしも4ノズルに限定されるものではなく、ノズル数が多ければ多いほど機能性素子の形成が効率的になることは言うまでもない。ただし、単純に多くすればよいということではなく、多くすれば液体噴射ヘッドも高価になり、また噴射ノズルの目詰まりによる確率も高くなるので、それらも考慮し装置全体のバランス(装置コストと機能性素子の製作効率のバランス)を考えて決められる。
【0063】
図8は、このようにして製作されたマルチノズル型の液体噴射ヘッドをノズル側から見た図を示している。本発明では、このようなマルチノズル型の液体噴射ヘッドを図9に示すように、噴射する溶液ごとに設け、キャリッジ搭載される。図10はその斜視図である。
【0064】
図9、図10では、それぞれのマルチノズル型の液体噴射ヘッドにA、B、C、Dと符号をつけているが、それぞれ各液体噴射ヘッドA、B、C、Dはノズル部分が各液体噴射ヘッドごとに離間して構成されるとともに各液体噴射ヘッドごとに異なる種類の導電性微粒子含有溶液あるいはナノ粒子含有溶液を噴射することができる。
【0065】
本発明は、導電性微粒子含有溶液あるいはナノ粒子含有溶液などを噴射付与して、機能デバイスを製作するものであるが、単一の溶液のみを噴射するのみならず、この例のように、複数種類の溶液を噴射することができるので、たとえば、電極パターンを形成する溶液と機能デバイス形成する溶液を組み合わせたデバイス構造体を簡単に形成することができる。
【0066】
次に、本発明の他の特徴について説明する。前述のように本発明は、パターン配線形成、あるいは機能デバイス形成を行うものであるが、それらの形成に使用する溶液は、ナノ粒子含有溶液である。そして、いわゆるインクジェット噴射原理と同等の技術でその溶液を微細な吐出口から噴射して、基板上にパターン形成する技術に関するものである。しかしながら従来インクジェット記録分野で使用しているインクでは染料が溶液中に溶解しているのに対して、本発明で使用する溶液はナノ粒子が溶液中に分散しているだけなので、目詰まりが起こりやすい。
【0067】
さらに、本発明では、必要とされるパターンあるいはデバイスの用途から、従来にはない微細な吐出口径、例えば、吐出口径がΦ20μm以下(面積でいうならば約300μm2以下)であるような噴射ヘッドを使用しなければならず、この目詰まりは大変深刻な問題である。
【0068】
ところで目詰まりとは、微細な吐出口から溶液が噴射するという原理そのものに由来するものである。つまり、吐出口が微細であるがゆえに生じるものである。よってその吐出口の大きさと、いわば溶液中の異物とでもいうべきナノ粒子の大きさには密接な関係がある。
【0069】
本発明は、この点に鑑み、吐出口の大きさとナノ粒子の大きさに着目し、目詰まりの生じにくさとそれらの関係を見い出したものである。具体的にはナノ粒子径を変えた溶液を調合し、吐出口の大きさがわかっている噴射ヘッドを使用し、一定時間液滴噴射を行った後、一定時間放置し、液滴噴射を再開し、吐出口の目詰まりの有無を調べた。その場合、吐出口の完全閉塞だけではなく、部分的な目詰まりおよびそれに至る事前の兆候(わずかな目詰まり)も目詰まりとみなしてテストした。
【0070】
使用した噴射ヘッドは、図5、図6に示したようなピエゾ素子を液滴吐出の原動力とするものである。すなわち電気−機械変換素子であるピエゾ素子の機械的変位を液室の振動板の変位とし、その変位作用力で、微細な吐出口から液滴を噴射するものである。
なお、図には示していないが、ノズル1面に別途ノズル孔を穿孔したノズルプレートを設けた構造とした噴射ヘッドを使用した。またそのノズル数も、図では簡略化した7ノズルの例を示しているが、実際に使用したのはノズル(吐出口)の数が64個で、その配列密度が100dpiのものである。液滴噴射の駆動電圧は20V、駆動周波数は10kHzとした。なお、噴射ヘッドはH1〜H4まで用意した(それぞれの吐出口径をH1=Φ20μm、H2=Φ15μm、H3=Φ10μm、H4=Φ5μmとした)。また、そのノズルプレートはNiのエレクトロフォーミングによって形成したものであり、吐出口部分の板厚は、全て25μmとした。
【0071】
使用した溶液は、以下のようにして製作した。すなわち、硝酸銀に水溶性の重合体を溶解させ、撹拌しながらジメチルアミノエタノールを添加し、3分で金属イオンを還元し、平均粒径0.5μm(500nm)以下のAg微粒子を析出させた。その後、限外ろ過膜により、塩素イオンや硝酸イオンなどを除去し、濃縮・乾燥することにより濃厚なAg微粒子含有溶液を得た。
【0072】
さらに、このAg微粒子含有溶液をアセトンに溶解させ、さらに撹拌しながらアルカノールアミンを添加し、Ag微粒子を重合体中に分散した形で油相側に析出させた。これを濃縮・乾燥させた濃厚なAg微粒子含有溶液を水、アルコールならびにエチレングリコールの混合溶媒に溶解・混合させて噴射溶液とした。なお、Ag微粒子を大きさを変えた溶液を製作するために、遠心分離機を使用し、Ag微粒子の平均粒子径が0.0001μm〜0.5μmのものまで用意した。ただし平均粒子径が0.0003μm以下のものは、作ってはみたものの、安定したものはできなかったので評価はできなかった。なお各溶液のAg微粒子の含有量は10重量%、溶液中の樹脂分含有量は20重量%とした。またエチレングリコール添加量を調整し、各溶液の粘度は20センチポイズに統一した。
テストはAg微粒子径の異なる各溶液を吐出口径の異なるH1〜H4と組み合わせて、10分間連続して液滴噴射を行った後、温度40℃、湿度30%の雰囲気中で10時間放置し、その後噴射を再開し、目詰まりの発生状況を調べたものである。結果を表1〜表4に記す。
【0073】
表1はヘッドH1(吐出口径Do=Φ20μm)の場合、表2はヘッドH2(吐出口径Do=Φ15μm)の場合、表3はヘッドH3(吐出口径Do=Φ10μm)の場合、表4はヘッドH4(吐出口径Do=Φ5μm)の場合を示す。判定の○は実用的に良好に使用できる場合、△は使うことは可能であるがあまり好ましくない場合、×は全く実用的ではない場合を示している。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
以上の結果より、吐出口径がΦ5μm〜Φ20μmの噴射ヘッドを用いた場合、Ag微粒子径Dpと吐出口径Doとは、Dp/Do≦0.01の関係を満足するようにすれば目詰まりのない安定した液滴噴射が得られることがわかる。なお、Dp/Doの下限値であるが、このように大変微細な微粒子を安定して、溶液中に分散することを考えると、Ag微粒子径Dpが0.0003μm以下は困難である。また、吐出口径がΦ20μm以下の噴射ヘッド全てに安定して液滴噴射させられるようにするには、余裕をみてDp/Doの下限値を0.0001にすればよい。すなわち、Ag微粒子径Dpと吐出口径Doとは、0.0001≦Dp/Do≦0.01の関係を満足するようにすれば、吐出口径がΦ20μm以下の噴射ヘッドを使用した液滴噴射によるパターン形成、あるいはデバイス形成を行うことができる安定した分散液を製造でき、吐出口(ノズル)の目詰まりも生じないようにすることができることがわかる。
【0079】
なお、この実験では、丸形状の吐出口(ノズル)を使用したが、他の形状の場合は、その面積比較をすればよく、たとえば18μm×18μmの矩形吐出口の場合は、本発明の丸形状のΦ20μmノズルとほぼ同等である。言い換えるならば、本発明は面積がほぼ300μm2以下のノズルを使用した噴射ヘッド、またその下限値はほぼ20μm2のノズル(吐出口径がΦ5μm)で、このような溶液を噴射してパターン形成、あるいはデバイス形成を行う場合に適用されるものである。
【0080】
また、実験はピエゾ素子を液滴吐出の原動力とした噴射ヘッドを使用したが、この微粒子含有溶液を微小吐出口から噴射するという原理そのものに起因する目詰まりの課題は、後述する溶液中に瞬時に発生させた膜沸騰気泡の成長作用力を利用して微粒子含有溶液を微小吐出口から噴射するという原理にもとづく噴射ヘッドにも共通の課題であり、膜沸騰気泡利用の噴射ヘッドにも上記結果はそのまま適用することができる。
【0081】
また、サーマルヘッド等を用いて膜沸騰気泡を発生させる方式はその構造上、発熱体部や、吐出口部の高密度、高集積配列が可能で、600dpi〜1200dpiあるいはそれ以上の配列密度で、かつ吐出口(ノズル)数も500〜10000個というものが容易に実現でき、生産効率の高い製造装置に適している。
【0082】
次に、本発明の他の特徴について説明する。前述のように本発明は微粒子含有溶液が微小な吐出口から目詰まりを起こすことなく安定した液滴噴射するようにしたものであるが、ここでは溶液噴射後に基板上に溶液が付着し、良好なパターン、あるいはデバイスを形成するにはどのようにしたらよいのかを検討した結果を示す。
【0083】
前述のように、本発明では、吐出ヘッドユニット11は基板14に対して一定の距離を保ちながらパターン、あるいは機能デバイス群の形成面に対して平行にX、Y方向の相対移動を行いつつ、パターン、あるいは機能デバイス群を形成する。すなわち、基板14に対して、吐出ヘッドユニット11が基板面に対して平行移動する、もしくは吐出ヘッドユニット11に対して基板14が平行移動する。
【0084】
その際、パターン、あるいは機能デバイス群を形成するための微粒子含有溶液の噴射を行う毎に相対移動を止めて噴射を行うと高精度なパターン、あるいは機能デバイス群を形成することが可能である。しかし生産性が著しく低下するので、その相対移動を止めることなく、順次溶液の噴射を行うようにしている。その場合、その相対移動速度(例えば図2のキャリッジのX方向移動速度)は、単に生産性向上だけで決定されるべきではなく、高精度なパターン、あるいは機能デバイス群を形成するという観点からも検討されなければならない。
【0085】
図11は、本発明が好適に使用される膜沸騰気泡の成長作用力を利用して微粒子含有溶液を微小吐出口から噴射させた場合の噴射、飛翔時の溶液の形状を示したものである。図12、図13は、ピエゾ素子を液滴吐出の原動力とし、機械的作用力で噴射させた場合の噴射、飛翔時の溶液の形状を示したものである。
【0086】
図11と図12および図13の違いは、図11の場合が、溶液の一部を瞬時(数μsの間)に300〜400℃に加熱させ、膜沸騰気泡を発生させ、その気泡の瞬時(数μsの間)の成長、圧力上昇(作用力)を利用して溶液を噴射するために、ピエゾ素子を液滴吐出の原動力とし、機械的作用力で噴射させた場合よりも噴射圧力が高く、噴射速度も速いという点である。その結果、図11に示すように、飛翔時に、溶液の飛翔形状が飛翔方向に細長柱状に伸び、後方に複数の微小な滴(サテライト微小滴81)を伴って高速で飛翔するという特徴を持っている。
【0087】
たとえば、溶液飛翔時の形状は、通常安定した膜沸騰気泡を発生させて飛翔させた場合、飛翔方向に伸びた細長柱状の長さlは、その直径dの5倍以上の長さとなり、またその速度は、ほぼ5m/s〜20m/sとなって飛翔する。
その結果、噴射が安定し噴射された溶液の基板上への着弾精度が高いという利点があるが、一方で、噴射ヘッドと基板の相対移動速度を適切に選ばないと、飛翔方向に細長柱状に伸びた後方部の溶液や、後方に連なった複数の微小な滴(サテライト微小滴81)が、良好な丸いドット形成を妨げることもなる。
【0088】
本発明では、この点に関して鋭意検討した結果、このような微粒子含有溶液の噴射を行う場合、その噴射速度と前記相対移動速度との間の関係を最適化することが必要であることに気がついた。ところで、このように吐出ヘッドユニット11を基板14に対して一定の距離を保ちながらX、Y方向の相対移動を行いつつ、微粒子含有溶液の噴射を行い、パターン、あるいは機能デバイス群を形成する場合には、溶液は前記相対速度と噴射速度の合成ベクトルの速度で基板14上に付着、形成される。そしてその位置精度については、基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の距離と、前記合成ベクトルの速度を考慮し、噴射のタイミングを適宜選ぶことにより、その狙いの位置に溶液を付着させることができる。
【0089】
しかしながら、たとえ狙いの位置に付着させることができたとしても、もし、前記相対速度が速すぎる場合には、その相対速度に引きずられて付着溶液が基板14上で流れ、良好な丸いドット形状とならず、良好なパターン、あるいは機能デバイス群を形成できなくなる。また、後方に連なった複数の微小な滴(サテライト微小滴)が、本来付着すべき位置から外れた位置に、ランダムに散らばった状態で付着し、良好な丸いドット形成の妨げ、機能デバイス性能の低下を引き起こす場合がある。本発明はこの点について検討したものである。
【0090】
以下に、検討結果の1例を示す。この例は、図2のような装置を用い、キャリッジ12のX方向移動速度、ならびに吐出ヘッドユニット11の噴射速度を変えて、基板14上で良好な溶液付着ができ、良好なパターン形成ができるかどうか調べたものである。
【0091】
図14にテストに使用したパターンの例を示す。ここでは、Ag微粒子含有溶液を噴射させ、2列の近接した素子電極間(ITO透明電極82間)を、前記溶液によるドットパターン83をつなぎ合わせた配線パターンを形成し、そのパターンの形成状況を評価したものである。評価は、形成後のパターンを顕微鏡下で観察し、良/不良(○/×)を判断した。図14(A)は良(○)であり、図14(B)のように、個々のドットパターン83が良好な丸い形状にならず、長円形になったり、基板上における着弾位置も本来の狙いの位置から外れたりして、隣のドットパターンと接触したりするようなものは不良(×)である。さらに、サテライト微小滴に起因する微小滴84が散在しているようなものも不良(×)とした。
【0092】
このような形状の評価とあわせて、上下のITO透明電極82間の抵抗値を測定し、ドット位置精度不良による断線あるいは隣(左右)のドットとの接触による抵抗値変動などを評価した(○:狙い通りの抵抗値、×:狙いから外れた抵抗値)。
【0093】
実験条件の詳細を以下に示す。使用した基板はITO透明電極82付きガラス基板であり、前述のAg微粒子含有溶液(ここでは、微粒子径が0.01μmのものを使用)を図7に示した噴射ヘッド(ただし、Φ5μmのノズルを設けたNiエレクトロフォーミング形成のマルチノズルプレートを別途設けたもの)と組み合わせて、図14のようなパターンを形成した。なお、図14は簡略化のため、1対のITO透明電極82間を4ドットで埋めるように形成した図を示しているが、実際には、縦方向に1列で、約Φ8μmのドットを約4μmピッチで約1000個打ち込み、上下のITO透明電極82間(電極間距離4mm)をつないでいる。また隣に中心間距離を12μmとして、同様のITO透明電極82およびITO透明電極82間をつなぐ同様のパターンを形成している。
【0094】
使用した噴射ヘッドは、前述のような噴射ヘッド(図7は、簡略化した4個のノズルを示している)であるが、ノズル(吐出口)数を64個としている。また、その配列密度が400dpiのものである。発熱体サイズは10μm×40μmであり、その抵抗値は102Ωである。ヘッドの駆動電圧は10〜11Vとして噴射速度を変え、パルス幅は2μs、駆動周波数は14kHzとした。
【0095】
このような条件で、ガラス基板上に前述のようなパターン(図14)を形成し、形成後のパターン評価を行うとともに、それと同じ条件で、別途噴射実験を行い、吐出口から3mm先の溶液の噴射状況を観察した。これは図14のテストパターンを基板と吐出口間距離を3mmとして製作したからである。飛翔形態は図11に示したように、飛翔方向に非常に細長く伸びた柱状(l=5d〜20d)であった。また、飛翔滴後方に複数の微小滴(サテライト微小滴81)を伴ったような状態であった。以下に検討結果を表5に示す。
【0096】
【表5】
【0097】
以上の結果より、キャリッジのX方向移動速度が、噴射速度の1/3を超えると、良好な素子が形成できないことがわかる。なおこの例は、噴射ヘッドをキャリッジ走査した例であるが、図3のように噴射ヘッドを固定し、基板を移動させる場合にも適用される。すなわち、噴射ヘッドと基板の相対移動速度は、噴射される溶液の速度の1/3以下にしなければならないということである。
【0098】
以上の説明から明らかなように、本発明は、パターン配線基板あるいはデバイス基板を製作する技術であるが、数10μm〜数μmという非常に微細なパターンを従来のようなフォトリソ技術によるのではなく、従来にはない微小な吐出口を有する噴射ヘッドによって微粒子含有溶液の液滴を基板に直接噴射付与するという簡単な装置で、パターンやデバイスをダイレクト製作するようにしている。したがって、いわゆる半導体製造プロセスで使用されている高価な製造装置を必要とせず、低コストでかつ安定して製作できるようになった。
【0099】
【発明の効果】
吐出口径がΦ20μm以下の噴射ヘッドによって微粒子含有溶液の液滴を膜沸騰気泡の成長作用力で複数滴噴射付与し、パターン配線基板あるいはデバイス基板を製造する溶液噴射製造装置において、微粒子の大きさと吐出口径を最適化し、目詰まりのない安定した噴射を実現したので、新規な手法による高精度かつ高品質なパターン配線基板あるいはデバイス基板を低コストで製作できるようになった。また、基板と噴射ヘッドとの相対移動速度をその溶液の噴射速度の1/3以下としたので、新規な手法による高精度かつ高品質なパターン配線基板あるいはデバイス基板を低コストで製作できるようになった。
【0100】
また、上記効果に加え、高速に噴射、飛翔できて高い着弾精度が実現できる噴射、飛翔条件としたので、新規な手法による高精度かつ高品質なパターン配線基板あるいはデバイス基板を低コストで製作できるようになった。
【0101】
上述のような新規な構成の液滴噴射製造装置によって製作されるパターン配線基板あるいはデバイス基板であるので、高精度、高品質かつ低コストのパターン配線基板あるいはデバイス基板が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶液噴射製造装置によって形成されるパターン配線の一実施例を説明するための図である。
【図2】本発明のパターン配線基板あるいはデバイス基板を製造する溶液噴射製造装置の一実施例を説明するための図である。
【図3】本発明のパターン配線基板あるいはデバイス基板を製造する溶液噴射製造装置の他の実施例を説明するための図である。
【図4】本発明のパターン配線基板あるいはデバイス基板の製造に適用される溶液付与装置を示す概略構成図である。
【図5】本発明に好適に使用されるピエゾ素子利用の噴射ヘッドの液滴噴射原理を説明する図である。
【図6】本発明に好適に使用されるピエゾ素子利用の噴射ヘッドの構造を示す図である。
【図7】本発明に好適に適用されるサーマル方式(バブル方式)の液体噴射ヘッドの例である。
【図8】マルチノズル型の液体噴射ヘッドをノズル側から見た図である。
【図9】マルチノズル型の液体噴射ヘッドを噴射する溶液ごとに積層し、ユニット化した図である。
【図10】このようにユニット化したヘッドの斜視図ある。
【図11】本発明の溶液噴射製造装置に使用される噴射ヘッドで膜沸騰気泡による作用力で噴射した場合の溶液飛翔形状の例を説明するための図である。
【図12】本発明の溶液噴射製造装置に使用される噴射ヘッドで機械的変位による作用力で噴射した場合の液滴飛翔形状の例を説明するための図である。
【図13】本発明の溶液噴射製造装置に使用される噴射ヘッドで機械的変位による作用力で噴射した場合の他の液滴飛翔形状の例を説明するための図である。
【図14】本発明の溶液噴射製造装置によって、良好なパターン形成を行う条件を見出すために使用したテストパターンの例を示す図である。
【符号の説明】
1…配線パターン、2,3…端子、10…基板、11…吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)、12…キャリッジ、13…基板保持台、14…基板、15…微粒子含有溶液の供給チューブ、16…信号供給ケーブル、17…噴射ヘッドコントロールボックス、18…X方向スキャンモータ、19…Y方向スキャンモータ、20…コンピュータ、21…コントロールボックス、22…基板位置決め/保持手段、31…ヘッドアライメント制御機構、32…検出光学系、33…噴射ヘッド、34…ヘッドアライメント微動機構、35…制御用コンピュータ、36…画像識別機構、37…XY方向走査機構、38…位置検出機構、39…位置補正制御機構、40…インクジェットヘッド駆動・制御機構、41…光軸、42…素子電極、43…液滴、44…液滴着弾位置、45…流路、46…ピエゾ素子、47…溶液、48…(液体噴射ヘッド)ノズル、49…フィルター、65…ノズル、66…発熱体基板、67…蓋基板、68…シリコン基板、69…個別電極、70…共通電極、71…発熱体、74…溝、75…凹部領域、76…溶液流入口、81…サテライト微小滴、82…素子電極(ITO透明電極)、83…ドットパターン、84…微小滴。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus for forming a wiring substrate or a functional device by ejecting a material containing fine particles by using a discharge device to form a pattern, and a pattern substrate or a functional device substrate formed by the apparatus.
[0002]
[Prior art]
In recent years, various devices such as a light-emitting device / medium and an optical processing device / medium using fine particles / ultrafine particles have been studied. For application of such fine particles to an element, high-density integration obtained by depositing a film or layer of a fine particle-containing material on a solid substrate is important. The thin film in which the fine particles are integrated at a high density is specifically applied to Non-Patent
[0003]
On the other hand, as a method of forming an inorganic compound thin film having excellent orientation, a molecular beam epitaxy method (MBE), a cluster ion beam method, an ion beam irradiation vacuum deposition method, a chemical vapor deposition method (CVD), and a physical vapor deposition method ( PVD), liquid phase epitaxy (LPE) and the like are known.
As a method for forming an organic compound thin film, a Langmuir-Blodgett method (LB method) and the like are known. What is generally called a quantum dot can be manufactured by utilizing a process in which a raw material sublimated in a high vacuum using a vacuum apparatus such as the MBE method described above forms dots in a self-organizing manner on a solid substrate. it can.
[0004]
However, in the above method, it is difficult to control the distance between dots and the size distribution, and there is a problem that a large cost is required to control the structure to a desired structure. Therefore, as a technique capable of solving such a problem, it has been proposed to form a film of a material containing fine particles by the ink jet principle, that is, by a liquid jet head. For example,
[0005]
Also, studies have been made to apply the same principle to the fabrication of circuit boards in addition to such functional elements. For example, the following method is conventionally known as a method for manufacturing a circuit board.
(1) A method in which a resist is coated on a copper-clad laminate, and a photolithography method is used to form a copper wire pattern by exposing a circuit pattern, dissolving and removing an unexposed resist, and etching a resist-removed portion.
(2) A method in which a conductive paste is printed in a desired circuit pattern on a ceramic substrate by screen printing, and heat treatment is performed in a non-oxidizing atmosphere to sinter metal fine particles in the conductive paste to form a conductive pattern.
(3) A thin conductive layer is formed on the insulating substrate by vapor deposition of a conductive metal, a resist is coated on the conductive layer, and a circuit pattern is exposed by a photolithography method, and the unexposed resist is dissolved and removed. A method of forming a copper wire pattern by etching a removed portion.
[0006]
However, these methods have a problem that they are not suitable for forming a fine pattern. For example,
[0007]
On the other hand, the present inventor has already proposed as
As described above, various proposals using the ink jet principle have begun to be made, but the idea of manufacturing various devices or pattern substrates by such means is still new, and a more specific method is still unknown. It is a fact that there are many parts and it is in a fumbling state.
[0008]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-126681 [Patent Document 2]
JP 2002-134878 A [Patent Document 3]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-319567 [Non-Patent Document 1]
Light emitting device (LED) (Alivisatoset al.)
[Non-patent document 2]
Photoelectric conversion element (Greenham, NC, et al., Phys. Rev. B, 54, 17628 (1996))
[Non-Patent Document 3]
Ultrafast detector (Bhargava)
[Non-patent document 4]
Electroluminescent displays and panels (Bhargava, Alivisatoset al.)
[Non-Patent Document 5]
Nanostructured memory device (Chenet al.)
[Non-Patent Document 6]
Multicolor devices consisting of nanoparticle arrays (Dushkin et al.)
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
(Object of the invention)
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above circumstances, and a first object is to provide a novel solution jet manufacturing apparatus for manufacturing a high quality pattern wiring board or device board.
It is a second object of the present invention to perform stable solution jetting and to manufacture a high-quality pattern wiring board or device board in the above-described solution jetting manufacturing apparatus.
A third object is to provide a high-precision and high-quality pattern wiring board manufactured by the solution jet manufacturing apparatus having a novel configuration as described above.
A fourth object is to provide a high-precision and high-quality device substrate manufactured by the solution jet manufacturing apparatus having a novel configuration as described above.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention, in order to achieve the above object,
First, a solution containing fine particles is sprayed onto a substrate by a spraying head having a discharge port diameter of Φ20 μm or less, and a pattern is formed in such a manner as to contact the energized region on the substrate so as to cover from above. In a solution jet manufacturing apparatus for forming a pattern wiring or a device by volatilizing a volatile component in a pattern formed by and leaving a solid content on the substrate and the energized region, the size of the fine particles is Dp, When the discharge port diameter is Do, 0.0001 ≦ Dp / Do ≦ 0.01, and the ejection head ejects the solution with the growth action force of the film boiling bubbles generated instantaneously in the solution. The shape at the time of the solution flight is an elongated columnar shape extending in the flight direction and having a length of 5 times or more the diameter thereof, and the relative movement speed between the substrate and the ejection head is It was 1/3 or less of the injection rate of the solution.
Second, in the first solution jet manufacturing apparatus, the solution of the elongated column-shaped solution at the time of flying is caused to fly at a high speed with a plurality of fine droplets rearward.
Third, a patterned wiring substrate is formed by the first or second solution jet manufacturing apparatus.
Fourth, a device substrate is formed by the first or second solution jet manufacturing apparatus.
Note that the substrate includes a substrate formed of a sheet or a film.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 shows an example in which a pattern is formed on a
Here, as a means for applying a solution containing fine conductive fine particles, an ink jet technique is applied in the present invention. The specific method will be described below.
[0012]
FIG. 2 is a view for explaining an embodiment of a manufacturing apparatus for forming a pattern wiring board or a functional device according to the present invention. In the figure, 11 is an ejection head unit (ejection head), 12 is a carriage, and 13 is a carriage. A substrate holder, 14 a substrate such as a wiring substrate or a functional element substrate or a substrate forming a functional device, 15 a supply tube for a solution containing fine conductive fine particles, 16 a signal supply cable, 17 a jet head A control box (including a solution tank), 18 is an X-direction scan motor of the
[0013]
FIG. 3 is a schematic view showing the configuration of a droplet applying apparatus applied to the manufacture of a patterned wiring board or the formation of a functional device according to the present invention. FIG. FIG. 4 is a schematic diagram of a section.
[0014]
The configuration in FIG. 3 differs from the configuration in FIG. 2 in that a wiring pattern or a functional device is formed on the substrate by moving the
[0015]
The droplet applying device (ejection head 33) of the
[0016]
Examples of the ink jet system include a system disclosed in US Pat. No. 3,683,212 (Zoltan system), a system disclosed in US Pat. No. 3,747,120 (Stemme system), and US Pat. No. 3,946,398. As described in the method (Kyser method), an electric signal is applied to the piezo-vibration element, and the electric signal is converted into a mechanical vibration of the piezo-vibration element. There is a type in which droplets are ejected and fly, which is generally called a drop-on-demand system.
[0017]
As another method, there is a method (Sweet method) disclosed in US Pat. No. 3,596,275, US Pat. No. 3,298,030, and the like. This generates droplets of the recording liquid whose charge amount is controlled by the continuous vibration generation method, and the generated droplets whose charge amount is controlled fly between the deflection electrodes to which a uniform electric field is applied. By doing so, recording is performed on the recording member, which is usually called a continuous flow method or a charge control method.
[0018]
As another method, there is a method disclosed in Japanese Patent Publication No. 56-9429. In this method, bubbles are generated in a liquid, and droplets are ejected and fly from a fine nozzle by the action force of the bubbles. This is called a thermal ink jet system or a bubble jet (R) system.
[0019]
The method of ejecting the droplets in this way includes a drop-on-demand method, a continuous flow method, a thermal ink jet method, and the like, and the method may be appropriately selected as needed.
[0020]
In the present invention, in a manufacturing apparatus (FIG. 2) for forming such a pattern wiring substrate or a functional device, the holding position of the
[0021]
Furthermore, in the manufacturing apparatus for forming the pattern wiring board or the functional device of the present invention, in addition to the position adjustment mechanism in the X and Y directions, a rotation position adjustment mechanism not shown (not visible because it is located below the substrate 14). have. In this regard, the shape of the pattern wiring substrate or the functional device forming substrate of the present invention, the arrangement of the functional device groups to be formed, and the like will be described first.
[0022]
The pattern wiring substrate or the functional device forming substrate of the present invention may be a glass substrate, a ceramic substrate, various plastic substrates such as PET, a semiconductor substrate such as Si, a glass / epoxy substrate, a polyimide film, depending on its purpose and application. A flexible substrate made of a polymer film such as a polyamideimide film, a polyamide film, and a polyester film is preferably used. For example, various plastic substrates and polymer films are effective for patterned wiring boards or functional devices that require light weight.
[0023]
The shapes of various plastic substrates and polymer fills used for the pattern wiring substrate or the functional device forming substrate of the present invention are economical to produce and supply such a substrate, or to finally produce a functional device forming substrate It is rectangular because of the use. In other words, the vertical and horizontal sides of the rectangular shape are parallel to each other, the horizontal and horizontal sides are parallel to each other, and the vertical and horizontal sides are at right angles.
[0024]
In the present invention, a group of functional devices to be formed is arranged in a matrix on such a substrate, and two directions orthogonal to each other in the matrix correspond to directions of a vertical side or a horizontal side of the substrate. Arrange the functional devices so as to be parallel. The reason for arranging the functional device groups in a matrix and the reason for making the vertical and horizontal sides of the substrate parallel to two orthogonal directions of the matrix will be described below.
[0025]
As shown in FIG. 2 or FIG. 3, in the present invention, after the positional relationship between the
[0026]
Here, the description will return to the rotation position adjustment mechanism described above. As described above, in the present invention, the positioning of the substrate before performing the droplet ejection for device formation is performed accurately, only the relative movement in the X and Y directions is performed, and no other control is performed. The aim is to obtain a matrix-like array of groups. In this case, a problem is a deviation in a rotation direction (a rotation direction with respect to an axis perpendicular to a plane determined by the two directions X and Y) when the substrate is first positioned.
In order to correct the deviation in the rotation direction, the present invention has a rotation position adjustment mechanism (not shown but located below the substrate 14) as described above. Accordingly, when the displacement in the rotation direction is also corrected and the side of the substrate is positioned, the apparatus of the present invention can obtain a high-precision matrix of functional device groups by relative movement only in the X and Y directions.
[0027]
In the above, this rotation position adjusting mechanism has been described as a mechanism separate from 22 (22 X1 , 22 Y 1 , 22 X 2 , 22 Y 2 ) by the substrate positioning / holding means of FIG. However, it is also possible to provide the substrate positioning / holding means 22 with a rotation position adjusting mechanism. For example, the substrate positioning / holding unit 22 is in contact with the side of the
[0028]
The above description is based on the premise that the substrate preferably used in the present invention is basically rectangular, except that a semiconductor substrate such as Si is supplied as a round wafer, In this case, one side of a straight line called an orientation flat (orientation flat) indicating the direction of the crystal orientation axis may be brought into contact with the substrate positioning / holding means 22.
[0029]
Next, other means and configurations for positioning according to the present invention will be described. In the above description, the substrate positioning / holding means 22 is in contact with the side of the
[0030]
The present invention is applied not only to the case of forming a large number of functional device groups arranged in a matrix but also to the case of forming a wiring pattern as shown in FIG. As in this example, they are formed in two orthogonal directions, and are formed so as to be parallel to the vertical and horizontal directions (X direction, Y direction) of the substrate, respectively. This wiring pattern may be formed as a pattern for such a positioning purpose at a position where the original function of the substrate of the present invention is not impaired, or may be formed as a device electrode 42 (FIG. 4) or each device. The wiring pattern such as the X-direction wiring and the Y-direction wiring may be regarded as a two-way strip pattern perpendicular to each other in the present invention. If such a band-shaped pattern is provided, the pattern can be detected by a detection
[0031]
Next, in the Z direction, which is a direction perpendicular to the X and Y directions, in the present invention, after the positional relationship between the
[0032]
Instead, in the present invention, the flatness of the
[0033]
Note that the device is usually configured so that the plane determined by the two directions of the X and Y directions is kept horizontal (a plane perpendicular to the vertical direction), but when the
[0034]
Next, the configuration of the
[0035]
In this case, the positional relationship between the detection
[0036]
In FIG. 3,
[0037]
By the way, FIG. 4 shows a diagram in which droplets are ejected obliquely to the substrate surface. This is because the detection
[0038]
In the above description, the
[0039]
When the substrate size is about 200 mm × 200 mm or less, the ejection head unit for applying droplets is of a large array multi-nozzle type capable of covering a range of 200 mm, and the relative movement between the ejection head unit and the substrate is orthogonal. It is also possible to perform relative movement only in one direction (for example, only the X direction) without performing in the direction (X direction, Y direction), and mass productivity can be improved, but the substrate size is 200 mm × 200 mm. In the above case, it is difficult to technically and costly to manufacture a large-array multi-nozzle type ejection head unit that can cover such a range of 200 mm. Scanning is performed in two orthogonal directions, X and Y, and the application of liquid droplets is sequentially performed in such two orthogonal directions. It is better to adopt a configuration in which
[0040]
In particular, as a final substrate, even when a substrate smaller than 200 mm × 200 mm is manufactured, when a plurality of large substrates are to be manufactured, the original substrate is 400 mm × 400 mm or more. Since a size of 2000 mm × 2000 mm or more is used, the
[0041]
As a material of the
In particular, when metal fine particles such as Au, Ag, and Cu are used, a fine circuit pattern having low electric resistance and high corrosion resistance can be formed.
[0042]
In the present invention, the solution containing such fine conductive fine particles includes an aqueous solution and an oil solution.
An aqueous solution obtained by dispersing such fine conductive fine particles in a dispersion medium mainly composed of water can be prepared, for example, by the following method.
That is, a water-soluble polymer is dissolved in an aqueous solution of a metal ion source such as chloroauric acid or silver nitrate, and an alkanolamine such as dimethylaminoethanol is added with stirring. In several tens seconds to several minutes, the metal ions are reduced, and metal fine particles having an average particle size of 0.5 μm (500 nm) or less are precipitated. After removing chlorine ions and nitrate ions by a method such as ultrafiltration, the solution is concentrated and dried to obtain a solution containing concentrated conductive fine particles. The solution containing conductive fine particles can be stably dissolved and mixed in water, an alcohol-based solvent, or a binder for a sol-gel process such as tetraethoxysilane or triethoxysilane.
[0043]
An oil-based solution obtained by dispersing fine conductive fine particles in a dispersion medium mainly composed of oil can be prepared, for example, by the following method.
That is, an oil-soluble polymer is dissolved in a water-miscible organic solvent such as acetone, and this solution is mixed with an aqueous metal ion source solution. The mixture is a heterogeneous system, but when alkanolamine is added while stirring the mixture, the metal fine particles are precipitated on the oil phase side in a form dispersed in the polymer. When this is concentrated and dried, a concentrated conductive fine particle-containing solution similar to that of an aqueous system is obtained. The solution containing the conductive fine particles can be stably dissolved and mixed in an aromatic, ketone, ester or other solvent, polyester, epoxy resin, acrylic resin, polyurethane resin or the like.
[0044]
The concentration of the conductive fine particles in the dispersion medium of the conductive fine particle-containing solution can be up to 80% by weight, but it is appropriately diluted according to the intended use.
Usually, the content of the conductive fine particles in the conductive fine particle-containing solution is suitably 2 to 50% by weight, the content of the surfactant and the resin is 0.3 to 30% by weight, and the viscosity is suitably 3 to 30 centipoise.
[0045]
In any of the materials, the present invention volatilizes volatile components in a solution and leaves a solid content on a substrate to form a pattern wiring or a functional device. The solids generate the function of each pattern or device, and the solvent (volatile component) is a vehicle for ejecting and applying droplets by the ink jet principle.
[0046]
Other examples of the material of the
[0047]
Nanoparticles targeted in the present invention are usually fine particles having a particle size of 0.0005 to 0.2 μm (0.5 to 200 nm), preferably 0.0005 to 0.05 μm (0.5 to 50 nm). More specifically, it is determined in consideration of the dispersion stability of fine particles in the production of a solution, the occurrence of clogging during injection described later, and the like.
[0048]
Incidentally, within the range not impairing the object of the present invention, the surface of these nanoparticles may be chemically or physically modified, or an additive such as a surfactant, a dispersion stabilizer or an antioxidant may be added. good. Such nanoparticles can be obtained by a colloid chemistry method such as a reverse micelle method (Lianos, P. et al., Chem. Phys. Lett., 125, 299 (1986)) or a hot soap method (Peng, X. et al. ., J. Am. Chem. Soc., 119, 7019 (1997)).
[0049]
The nanoparticle-containing solution that can be suitably used in the present invention is a dispersion in which the above-mentioned nanoparticles are dispersed in an emulsion in which the continuous phase is an aqueous phase and the dispersed phase is an oil phase (O / W emulsion).
The aqueous phase is mainly composed of water, but may be used by adding a water-soluble organic solvent to water. Examples of the water-soluble organic solvent include ethylene glycol, propylene glycol, butylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol (# 200, # 400), glycerin, alkyl ethers of the above glycols, N-methylpyrrolidone, 1,3- Dimethylimidazolinone, thiodiglycol, 2-pyrrolidone, sulfolane, dimethylsulfoxide, diethanolamine, triethanolamine, ethanol, isopropanol and the like. The amount of the water-soluble organic solvent used in the aqueous dispersion medium is usually preferably 30% by weight or less, and more preferably 20% by weight.
[0050]
The content of the nanoparticles in the dispersion depends on the desired film (layer) structure or particle arrangement structure and the film (layer) thickness, but is usually in the range of 0.01 to 15% by weight based on the total weight of the dispersion. Although it is used, it is more preferably in the range of 0.05 to 10% by weight. If the content of the nanoparticles is too small, there is a possibility that the device function cannot be sufficiently exhibited, and if it is too large, the ejection stability at the time of ejecting the droplet by the ink jet principle is impaired.
[0051]
Further, in the nanoparticle-containing solution that is suitably used in the present invention and is sprayed by the inkjet principle, it is preferable that a surfactant and a solvent for dispersing the nanoparticles coexist in the dispersion. Examples of the surfactant include anionic surfactants (sodium dodecyl sulfonate, sodium dodecyl benzene sulfonate, sodium laurate, ammonium salts of polyoxyethylene alkyl ether sulfate, etc.), and nonionic surfactants (polyoxyethylene alkyl Ether, polyoxyethylene alkyl ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, polyoxyethylene alkyl amine, polyoxyethylene alkyl amide, etc., and these may be used alone or in combination of two or more. be able to.
[0052]
The amount of the surfactant is usually used in the range of 0.1 to 30% by weight based on the total weight of the solution, and is more preferably in the range of 5 to 20% by weight. If the amount of the surfactant is less than this range, oil-water separation occurs in the aqueous dispersion, and a uniform pattern of coating may not be obtained by applying droplets. Conversely, if it is more than this range, the viscosity of the aqueous dispersion medium tends to be too high.
[0053]
The solvent for dispersing the nanoparticles is usually a liquid such as toluene, hexane, pyridine, or chloroform, and is preferably volatile. The amount of the dispersing solvent is usually used in the range of about 0.1 to 20% by weight, but is more preferably in the range of 1 to 10% by weight. If the amount of the dispersing solvent is too small, the amount of ultrafine particles that can be contained in the aqueous medium will be small. Conversely, if it is more than this range, oil-water separation may occur in the aqueous dispersion medium.
[0054]
Further, the organic compound can be dissolved in the dispersion. Examples of such organic compounds include trioctylphosphine oxide (TOPO), thiophenol, photochromic compounds (spiropyran, fulgide, etc.), charge transfer complexes, electron-accepting compounds, etc., and those which are solid at room temperature are preferred. . In this case, the amount of the organic compound in the dispersion is 1 / 10,000 or more, preferably about 1/1000 to 10 times the weight of the nanoparticles.
[0055]
In addition, as long as the object of the present invention is not impaired, an additive such as a surfactant, a dispersion stabilizer or an antioxidant, or a polymer or a binder such as a material that gels in a coating and drying process is added to the suspension. Is also good.
Droplets of such a nanoparticle-containing solution are applied onto a substrate by the ink jet principle and dried to form a pattern wiring or a functional device. In the present invention, for example, first, at atmospheric pressure, air drying at -20 to 200 ° C., preferably about 0 to 100 ° C. for 1 hour or more, preferably 3 hours or more, and then drying under reduced pressure if necessary. good. The degree of pressure reduction at this time may be 1 × 10 5 Pa or less, preferably about 1 × 10 4 Pa or less, and the temperature is usually −20 to 200 ° C., preferably 0 to 100 ° C. The decompression time is about 1 to 24 hours.
[0056]
Although the thickness of the nanoparticle thin film obtained by the above method is not particularly limited, it is generally about 1 mm in diameter of the nanoparticle, preferably about 100 μm in diameter of the nanoparticle. Further, it is preferable that the nanoparticles exist at a certain density or higher in the nanoparticle thin film. In that sense, the average interparticle distance between the individual nanoparticles in the aggregate of nanoparticles is usually within the range of 10 times the particle diameter, and more preferably within the range of 2 times the particle diameter. If the average interparticle distance is too large, the nanoparticles will not exhibit collective function.
[0057]
Next, a liquid jet head suitably applied to the present invention will be described with reference to FIGS. This example is an example of seven nozzles.
This liquid jet head is provided with a
[0058]
Here, the
As such a
[0059]
Next, another example of the liquid jet head suitably applied to the present invention will be described with reference to FIG. This example is an example of a thermal type (bubble type) liquid jet head, and the driving force of the droplet jetting is a growth force of film boiling bubbles generated instantaneously in a solution.
The liquid ejecting head shown here is of a type in which droplets are ejected from a short portion of a flow path through which a solution flows, and is called an edge shooter type.
Here, an example is shown in which the number of nozzles of the liquid ejecting head is four. This liquid ejecting head is formed by joining a
[0060]
On the other hand, the
[0061]
Further, in consideration of the ejection stability, a nozzle plate may be separately provided on the end face (the area of the nozzle 65) to have a desired nozzle diameter and a desired nozzle shape (for example, a round shape). In this case, for example, Ni is used as the nozzle plate, and a high-precision object can be formed by a method such as electroforming. Alternatively, it is also a good method to use a resin film (substrate) in which nozzle holes are formed by excimer laser processing.
The
[0062]
In the present invention, one functional element is formed by a plurality of droplets, or a pattern for forming a functional element or the like is formed by overlapping or contacting dots with a plurality of droplets. Therefore, when such a multi-nozzle type liquid ejecting head is used, a functional element can be formed very efficiently. In this example, the liquid ejecting head has four nozzles. However, the number of nozzles is not necessarily limited to four, and it goes without saying that the larger the number of nozzles, the more efficient the formation of the functional element. However, this does not mean that simply increasing the number of liquid jet heads increases the cost of the liquid ejecting head and increases the probability of clogging of the ejecting nozzles. The balance is determined in consideration of the production efficiency of the conductive element.
[0063]
FIG. 8 shows a view of the multi-nozzle type liquid ejecting head manufactured in this way as viewed from the nozzle side. In the present invention, such a multi-nozzle type liquid ejecting head is provided for each solution to be ejected and mounted on a carriage as shown in FIG. FIG. 10 is a perspective view thereof.
[0064]
9 and 10, each of the multi-nozzle type liquid ejecting heads is denoted by A, B, C and D, but each of the liquid ejecting heads A, B, C and D has a nozzle portion corresponding to each liquid. A different type of conductive fine particle-containing solution or nanoparticle-containing solution can be ejected for each liquid ejecting head while being separated from each other.
[0065]
The present invention is to produce a functional device by spraying a solution containing conductive fine particles or a solution containing nanoparticles, but not only to spray a single solution, but also Since various types of solutions can be sprayed, for example, a device structure combining a solution for forming an electrode pattern and a solution for forming a functional device can be easily formed.
[0066]
Next, other features of the present invention will be described. As described above, in the present invention, a pattern wiring is formed or a functional device is formed. The solution used for the formation is a nanoparticle-containing solution. Then, the present invention relates to a technique for forming a pattern on a substrate by jetting the solution from a fine discharge port by a technique equivalent to the so-called inkjet jetting principle. However, in the inks conventionally used in the inkjet recording field, the dye is dissolved in the solution, whereas in the solution used in the present invention, the nanoparticles are only dispersed in the solution, so clogging occurs. Cheap.
[0067]
Furthermore, according to the present invention, in view of the required pattern or device application, an ejection head having an unprecedented minute ejection opening, for example, an ejection opening having a diameter of 20 μm or less (about 300 μm 2 or less in terms of area). This clogging is a very serious problem.
[0068]
By the way, clogging is derived from the very principle that a solution is ejected from a fine discharge port. In other words, this is caused because the discharge port is fine. Therefore, there is a close relationship between the size of the discharge port and the size of the nanoparticles, which may be called foreign particles in the solution.
[0069]
In view of this point, the present invention pays attention to the size of the discharge port and the size of the nanoparticles, and finds out the relationship between the difficulty of clogging and their relationship. Specifically, a solution in which the nanoparticle diameter is changed is prepared, a droplet is ejected for a certain period of time using an ejection head whose ejection port is known, and then left for a certain period of time, and the droplet ejection is restarted. The discharge port was examined for clogging. In this case, not only the complete obstruction of the discharge port, but also partial clogging and the prior signs (slight clogging) leading to it were considered as clogging and tested.
[0070]
The used ejection head uses a piezo element as shown in FIGS. 5 and 6 as a driving force for discharging a droplet. That is, the mechanical displacement of the piezo element, which is an electro-mechanical conversion element, is used as the displacement of the diaphragm of the liquid chamber, and droplets are ejected from fine discharge ports by the displacement acting force.
Although not shown in the figure, an ejection head having a structure in which a nozzle plate having a nozzle hole separately provided on one surface of the nozzle was provided. The number of nozzles is shown as a simplified example of seven nozzles in the figure, but the number of nozzles (discharge ports) actually used is 64 and the arrangement density is 100 dpi. The driving voltage for droplet ejection was 20 V, and the driving frequency was 10 kHz. In addition, ejection heads H1 to H4 were prepared (the discharge port diameters were H1 = Φ20 μm, H2 = Φ15 μm, H3 = Φ10 μm, and H4 = Φ5 μm). The nozzle plate was formed by Ni electroforming, and the thickness of the discharge port portion was 25 μm.
[0071]
The solution used was produced as follows. That is, a water-soluble polymer was dissolved in silver nitrate, dimethylaminoethanol was added with stirring, and metal ions were reduced in 3 minutes to precipitate Ag fine particles having an average particle size of 0.5 μm (500 nm) or less. Thereafter, chlorine ions and nitrate ions were removed by an ultrafiltration membrane, and concentrated and dried to obtain a concentrated Ag fine particle-containing solution.
[0072]
Further, this Ag fine particle-containing solution was dissolved in acetone, and alkanolamine was added with further stirring to precipitate the Ag fine particles in a form dispersed in the polymer on the oil phase side. The concentrated Ag fine particle-containing solution which was concentrated and dried was dissolved and mixed in a mixed solvent of water, alcohol and ethylene glycol to obtain a jetting solution. In addition, in order to produce a solution in which the size of the Ag fine particles was changed, a centrifugal separator was used to prepare Ag fine particles having an average particle size of 0.0001 μm to 0.5 μm. However, those having an average particle diameter of 0.0003 μm or less were not produced, but could not be evaluated because they were not stable. The content of Ag fine particles in each solution was 10% by weight, and the resin content in the solutions was 20% by weight. The amount of ethylene glycol added was adjusted, and the viscosity of each solution was unified to 20 centipoise.
The test was performed by combining each solution having different Ag particle diameters with H1 to H4 having different ejection opening diameters, continuously performing droplet ejection for 10 minutes, and then allowing to stand for 10 hours in an atmosphere at a temperature of 40 ° C. and a humidity of 30%. Thereafter, the injection was restarted to check the occurrence of clogging. The results are shown in Tables 1 to 4.
[0073]
Table 1 shows the case of the head H1 (discharge port diameter Do = Φ20 μm), Table 2 shows the case of the head H2 (discharge port diameter Do = Φ15 μm), Table 3 shows the case of the head H3 (discharge port diameter Do = Φ10 μm), and Table 4 shows the head H4 (Discharge port diameter Do = Φ5 μm) is shown. In the judgment, a circle indicates a case where it can be practically used satisfactorily, a triangle indicates a case where it can be used but is not so preferable, and a cross indicates a case where it is not practical at all.
[0074]
[Table 1]
[0075]
[Table 2]
[0076]
[Table 3]
[0077]
[Table 4]
[0078]
From the above results, in the case where the ejection head having a discharge port diameter of Φ5 μm to Φ20 μm is used, clogging does not occur if the relationship between the Ag fine particle diameter Dp and the discharge port diameter Do satisfies the relationship Dp / Do ≦ 0.01. It can be seen that stable droplet ejection can be obtained. Although the lower limit of Dp / Do is considered, it is difficult to set the Ag fine particle diameter Dp to 0.0003 μm or less in consideration of such a very fine fine particle being stably dispersed in a solution. Further, in order to allow stable ejection of droplets to all ejection heads having an ejection diameter of 20 μm or less, the lower limit of Dp / Do may be set to 0.0001 with a margin. That is, if the relationship between the diameter Dp of the Ag fine particles and the diameter Do of the discharge port satisfies the relationship of 0.0001 ≦ Dp / Do ≦ 0.01, the pattern by the droplet discharge using the discharge head having the discharge diameter of Φ20 μm or less can be obtained. It can be seen that a stable dispersion liquid capable of forming or forming a device can be manufactured, and clogging of the discharge port (nozzle) can be prevented.
[0079]
In this experiment, a circular discharge port (nozzle) was used. However, in the case of another shape, the area may be compared. For example, in the case of a rectangular discharge port of 18 μm × 18 μm, the round shape of the present invention is used. It is almost equivalent to a Φ20 μm nozzle with a shape. In other words, the present invention provides a jet head using a nozzle having an area of about 300 μm 2 or less, and a nozzle having a lower limit of about 20 μm 2 (discharge port diameter of 5 μm). Alternatively, it is applied when forming a device.
[0080]
In the experiment, a jet head using a piezo element as a driving force for liquid droplet ejection was used. This is a common problem for the ejection head based on the principle that the fine particle-containing solution is ejected from the minute discharge port by utilizing the growth action force of the film boiling bubble generated in the ejection head. Can be applied as is.
[0081]
In addition, the method of generating film boiling bubbles using a thermal head or the like has a high density and high integration arrangement of the heating element portion and the discharge port portion due to its structure, and has an arrangement density of 600 dpi to 1200 dpi or more. In addition, the number of discharge ports (nozzles) of 500 to 10000 can be easily realized, which is suitable for a manufacturing apparatus with high production efficiency.
[0082]
Next, other features of the present invention will be described. As described above, in the present invention, the fine particle-containing solution is configured to eject stable droplets without causing clogging from the minute ejection port. The following shows the results of studying how to form a simple pattern or device.
[0083]
As described above, in the present invention, the
[0084]
At this time, a high-precision pattern or a functional device group can be formed by stopping the relative movement each time the fine particle-containing solution for forming the pattern or the functional device group is ejected and performing the ejection. However, since the productivity is significantly reduced, the solution is sequentially sprayed without stopping the relative movement. In that case, the relative moving speed (for example, the moving speed of the carriage in the X direction in FIG. 2) should not be determined merely by improving the productivity, but also from the viewpoint of forming a highly accurate pattern or a functional device group. Must be considered.
[0085]
FIG. 11 shows the shape of the solution at the time of jetting and flying when the fine particle-containing solution is jetted from the fine discharge port using the growth action force of the film boiling bubble which is preferably used in the present invention. . FIG. 12 and FIG. 13 show the shape of the solution at the time of jetting and flying when the piezo element is used as a driving force for droplet ejection and jetted by a mechanical action force.
[0086]
The difference between FIG. 11 and FIGS. 12 and 13 is that, in the case of FIG. 11, a part of the solution is heated to 300 to 400 ° C. instantly (for several μs) to generate film boiling bubbles, and the instantaneous In order to eject the solution using the growth (for several μs) and the pressure rise (acting force), the piezo element is used as the driving force of the droplet discharge, and the ejection pressure is lower than when ejecting by the mechanical acting force. It is high and the injection speed is fast. As a result, as shown in FIG. 11, at the time of flight, the flight shape of the solution is elongated in the direction of flight in the form of an elongated column, and the solution is flying at a high speed with a plurality of fine droplets (satellite fine droplets 81) behind. ing.
[0087]
For example, the shape at the time of the flight of the solution is such that, when a stable film-boiling bubble is normally generated and caused to fly, the length l of the elongated columnar shape extending in the flight direction is at least 5 times the diameter d, and The flying speed is about 5 m / s to 20 m / s.
As a result, there is an advantage that the jetting is stable and the jetting accuracy of the jetted solution on the substrate is high.On the other hand, if the relative moving speed of the jetting head and the substrate is not appropriately selected, the jetting solution becomes an elongated column in the flight direction. The extended solution at the rear portion and a plurality of microdroplets (satellite microdroplets 81) connected to the rear portion may prevent good round dot formation.
[0088]
In the present invention, as a result of diligent studies on this point, it has been found that when jetting such a fine particle-containing solution, it is necessary to optimize the relationship between the jetting speed and the relative moving speed. . By the way, when the
[0089]
However, even if it is possible to adhere to the target position, if the relative speed is too fast, the attached solution flows on the
[0090]
The following is an example of the study results. In this example, by using the apparatus as shown in FIG. 2, the moving speed of the
[0091]
FIG. 14 shows an example of a pattern used for the test. Here, a solution containing Ag fine particles is sprayed to form a wiring pattern in which two rows of adjacent device electrodes (between the ITO transparent electrodes 82) are connected to dot
[0092]
Together with the evaluation of the shape, the resistance value between the upper and lower ITO
[0093]
Details of the experimental conditions are shown below. The substrate used was a glass substrate provided with an ITO
[0094]
The ejection head used was the above-described ejection head (FIG. 7 shows simplified four nozzles), but the number of nozzles (discharge ports) is 64. The array density is 400 dpi. The size of the heating element is 10 μm × 40 μm, and its resistance value is 102Ω. The driving speed of the head was changed from 10 to 11 V to change the ejection speed, the pulse width was 2 μs, and the driving frequency was 14 kHz.
[0095]
Under such conditions, the above-described pattern (FIG. 14) is formed on a glass substrate, and the formed pattern is evaluated. Under the same conditions, a separate injection experiment is performed to obtain a
[0096]
[Table 5]
[0097]
From the above results, it can be seen that when the moving speed of the carriage in the X direction exceeds 1 / of the ejection speed, a good element cannot be formed. This example is an example in which the ejection head is scanned by the carriage, but is also applicable to a case where the ejection head is fixed and the substrate is moved as shown in FIG. That is, the relative movement speed between the ejection head and the substrate must be equal to or less than 1/3 of the speed of the solution to be ejected.
[0098]
As is clear from the above description, the present invention is a technology for manufacturing a pattern wiring substrate or a device substrate, but not using a very fine pattern of several tens μm to several μm by a photolithography technology as in the related art. Patterns and devices are directly manufactured by a simple device in which droplets of a solution containing fine particles are directly applied to a substrate by an ejection head having a minute ejection port which has not been conventionally provided. Therefore, expensive manufacturing equipment used in a so-called semiconductor manufacturing process is not required, and the semiconductor device can be manufactured stably at low cost.
[0099]
【The invention's effect】
In a solution jet manufacturing apparatus for manufacturing a pattern wiring substrate or a device substrate, a droplet of a solution containing fine particles is jetted by a jet head having a discharge diameter of Φ20 μm or less by the action of growing a film-boiling bubble. By optimizing the aperture and realizing stable jetting without clogging, it has become possible to manufacture high-precision and high-quality pattern wiring boards or device substrates by a novel method at low cost. In addition, since the relative movement speed between the substrate and the ejection head is set to 1/3 or less of the ejection speed of the solution, a high-precision and high-quality pattern wiring board or device substrate can be manufactured at a low cost by a novel method. became.
[0100]
In addition to the above-described effects, the jetting and flying conditions are such that the jetting and flying can be performed at high speed to achieve high impact accuracy, so that a high-precision and high-quality pattern wiring board or device substrate can be manufactured at a low cost by a novel method. It became so.
[0101]
Since it is a pattern wiring board or device substrate manufactured by the above-described novel configuration of the droplet jet manufacturing apparatus, a high-precision, high-quality, low-cost pattern wiring board or device substrate can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining an embodiment of a pattern wiring formed by a solution jet manufacturing apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a view for explaining an embodiment of a solution jet manufacturing apparatus for manufacturing a pattern wiring substrate or a device substrate according to the present invention.
FIG. 3 is a view for explaining another embodiment of the solution jet manufacturing apparatus for manufacturing a pattern wiring substrate or a device substrate according to the present invention.
FIG. 4 is a schematic configuration diagram showing a solution applying apparatus applied to the manufacture of a pattern wiring substrate or a device substrate according to the present invention.
FIG. 5 is a view for explaining the principle of droplet ejection of an ejection head utilizing a piezo element which is suitably used in the present invention.
FIG. 6 is a view showing the structure of a jet head utilizing a piezo element which is suitably used in the present invention.
FIG. 7 is an example of a thermal (bubble) liquid ejection head suitably applied to the present invention.
FIG. 8 is a view of the multi-nozzle type liquid ejecting head as viewed from the nozzle side.
FIG. 9 is a view in which a multi-nozzle type liquid ejecting head is stacked and unitized for each solution to be ejected.
FIG. 10 is a perspective view of the head unitized as described above.
FIG. 11 is a diagram for explaining an example of a solution flying shape when the ejection head used in the solution ejection manufacturing apparatus of the present invention ejects with the action force of film boiling bubbles.
FIG. 12 is a view for explaining an example of a droplet flying shape in a case where the ejection head used in the solution ejection manufacturing apparatus of the present invention ejects with an acting force due to mechanical displacement.
FIG. 13 is a diagram for explaining another example of a droplet flying shape when the ejection head used in the solution ejection manufacturing apparatus according to the present invention ejects the droplet by an action force due to mechanical displacement.
FIG. 14 is a diagram showing an example of a test pattern used for finding conditions for forming a good pattern by the solution jet manufacturing apparatus of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
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