JP2004201294A - 非排他的スペクトルで動作する移動無線通信局 - Google Patents
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Abstract
【課題】非排他的周波数スペクトルを用い、従来は利用不能だったデータ転送速度、遅れ、QoS、距離等の特性の組み合わせを達成できる無線通信システムを提供する。
【解決手段】移動局MS1〜MSnは資源制御部RCS1〜RCSnを含み、基地局BSは資源制御部RCSBを含む。RCS相互およびRCSBと無線で接続し交信するRCS1〜RCSnとRCSBは、無線接続分散資源制御システムを構成する。このシステムは、利用する無線周波数スペクトルの一部分の中の資源の割り当てを決定する。BSは、利用可能な資源のマップARM、資源制御情報を授受するチャネルRCC、基地局間の有線チャネルWCCを用い、システム内の通信セッション確定の可否とそれに対する他のユーザの反対の有無、妨害源の有無等を把握、処理して他の通信を妨害しない通信セッションを確定する。
【選択図】図1
【解決手段】移動局MS1〜MSnは資源制御部RCS1〜RCSnを含み、基地局BSは資源制御部RCSBを含む。RCS相互およびRCSBと無線で接続し交信するRCS1〜RCSnとRCSBは、無線接続分散資源制御システムを構成する。このシステムは、利用する無線周波数スペクトルの一部分の中の資源の割り当てを決定する。BSは、利用可能な資源のマップARM、資源制御情報を授受するチャネルRCC、基地局間の有線チャネルWCCを用い、システム内の通信セッション確定の可否とそれに対する他のユーザの反対の有無、妨害源の有無等を把握、処理して他の通信を妨害しない通信セッションを確定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般に無線通信に関し、より詳細には非排他的スペクトル(non-exclusive spectrum)における無線通信に関する。
従来のセルラー無線通信システムは、排他的周波数スペクトルで動作可能であり、無線通信リンクを比較的長距離(たとえば、5 km)にすることができ、待ち時間を比較的短くすることができ、さらに周波数管理手法を利用してサービス品質(QoS)を比較的高くすることができる,音声中心(voice-centric)として特徴づけられる。従来の無線ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)は、遅れが比較的大きく、無線通信リンクが比較的短く(たとえば、100 m)、さらに妨害軽減手法の使用に関連して起きる本質的なサービス中断によりQoSが比較的低い非排他的周波数スペクトルで動作可能な、データ中心(data-centric)として特徴づけられる。
通信の用途が益々複雑かつ高度になるのに伴って、データ転送速度がより高速な無線通信の需要は益々増えている。一般にWLANは、(たとえば、10 Kbpsの)セルラー・システムより高速(たとえば、11 Mbps)のデータ転送速度を提供することができるとはいえ、セルラー・システムは距離、遅れおよびQoSの点で、WLANよりパフォーマンスが優れている。
図1は、従来のセルラー電話システムのような排他的スペクトル・システムにおけるスペクトルの利用例の概略を示している。図1に示すように、図1の1〜8で表された各種ユーザは、所定の周波数Aの通信用タイムスロットが割り当てられる。一般にこれらのタイムスロットは、音声呼(voice call)を実行するのに適しており、音声呼よりも格段に速いデータレートを必要としないある種のデータ通信セッションの伝送に対しても適している。しかし、普通の音声呼のデータレートの4倍(4x)でデータ通信セッションをサポートするためには、図1のタイムスロットのうちの4個を所望の通信セッションに対して割り当てる必要がある。したがって、そのユーザは普通の音声呼ユーザの容量の4xを利用する。4xのデータレートで音声呼だけを発信する他のユーザと同じ発信時間(calling time)を使用するユーザを想定すると、その4xユーザは、音声呼ユーザの容量の4xを利用することになり、このことは一般に、4xユーザが音声呼ユーザのコストの4xものコストを負担する結果となる。たとえば、音声呼ユーザの加入契約コスト(subscriber cost)が月当たり50ドルだとすると、4xユーザの加入契約コストは月当たり200ドルでもよいであろう。
その上、4xユーザが容量を独占することは、そのユーザが所望のサービスに対して月当たり200ドルを快く支払うとしても、セルラー事業者に対しては都合が悪いのである。何故ならば、セルラー事業者は、4xユーザがいないときのケースと同じQoSで、同数の音声呼ユーザをサポートできなくなるからである。
したがって、セルラー・システムのような排他的スペクトル・システムに関する距離、遅れおよびQoSの特性が、WLANのような非排他的スペクトル・システムよりも優れているとしても、一般に排他的スペクトル・システムは、非排他的スペクトル・システムでサポートされるデータ転送速度が速い呼の型式をサポートするように設計されない。
前述した説明を考えると、従来は利用不能であったデータ転送速度、遅れ、QoSおよび距離のような特性の組み合わせを達成することができる無線通信に対する方法を提供することが望まれている。
本発明の代表的な実施例は、遅れ、距離およびサービス品質の点でセルラー・システムのようなパフォーマンスを提供できるが、通常セルラー・システムに付随する上記型式のデータ転送速度の限界を伴わない。これを達成するために、本発明は、セルラー事業者によって利用される、ライセンスされた排他的スペクトルの外側にある周波数チャネルを使用する。これは全体として図2に示されており、本発明によって利用できる周波数スペクトルの代表的な部分は斜線が付けられている。セルラー事業者にライセンスされたスペクトルの排他的部分は、21(FDD送信周波数)と22(FDD受信周波数)で示されている。図2に示すように、本発明は、たとえば、セルラー送信部分21とセルラー受信部分22に隣接する周波数スペクトルの非排他でライセンスされていない部分26〜29を利用することができるとともに、周波数スペクトルの他の一部分24、25を利用することもできる。周波数スペクトルの一部分24、25は、スペクトルの利用が所定の時間に非常に集中するユーザにライセンスされた周波数スペクトルの一部分となり得る、そして周波数スペクトルの一部分24、25が使われていない他の時間は開放されて共用可能とされている。
本発明の代表的な実施例によれば、図2のスペクトルの斜線を付けたいずれかの部分の中の資源の割り当ては、無線接続分散資源制御システムによって制御される。図3は、本発明による無線接続分散資源制御システムを含む本発明による無線通信システムの代表的な実施例の概略図を示している。図3における複数の移動無線通信装置、つまり移動局MS1、MS2、,...MSnは、図示された各種無線通信リンクを介して、移動局相互と(たとえば、セルラー基地局などのアクセス・ポイント)固定局BS、またはそのいずれかと交信することができる。たとえば、図2の周波数スペクトルの斜線を付けた部分のいずれかで、図3に示す無線通信リンクを実現することができる。当業者によれば、たとえば、セルラー電話のような従来の移動局の送信フィルタと受信フィルタが、図2のセルラー・スペクトルに隣接する周波数スペクトルの4つの部分26〜29のいずれかで動作するように容易に修正することができる。したがって、たとえば、図2のスペクトルの一部分29で、図3に示す無線通信のすべてを実行できるであろう。
移動局MS1、MS2、,... MSnは、それぞれ資源制御部RCS1、RCS2、.... RCSnを含む。図3の基地局BSは資源制御部RCSBを含む。資源制御部RCS1〜RCSnは、図3に示す無線通信リンクを介して、資源制御部相互および資源制御部RCSBと交信することができる。これらの無線で接続される資源制御部RCS1〜RCSnとRCSB、またはその部分集合は、無線接続分散資源制御システムを構成する。この分散資源制御システムは、図3の無線通信によって利用される周波数スペクトルの一部分(たとえば図2の斜線を付けた部分)の中の資源の割り当てを決定する。
いくつかの実施例における固定局BSは、資源制御部RCSBを含むように適切に改造されたセルラー事業者の基地局であればよい。当業者は、このような基地局が図2のスペクトルの一部分26〜29のいずれかで動作するように容易に改造することができ、たとえば、従来のセルラー通信網のインフラストラクチャなど、対応する通信網インフラストラクチャを従来通り基地局に接続することができる。たとえば、インターネットを含む従来のデータ通信網に従来通り通信網インフラストラクチャを接続することができる。データ通信網の中では、たとえば、従来のデータベース・サーバのデータ格納メモリーの中に利用可能資源マップ(available resource map:ARM)を用意すると、認証済みユーザによるアクセスが可能になり、或る実施例では、インターネットのウエブ・サイトから公然とアクセスすることができる。ARMは、各種移動局MS1〜MSnに関する(以下、詳細に説明する)情報を格納するために使用され、移動局同士の間と移動局と基地局との間、またはそのいずれかの通信セッションを確定する処理で資源を割り当てるためにこの情報を使用することができる。このように分散資源制御システムのいくつかの代表的な実施例はARMを含む。
説明を易しくするため、移動局MS1〜MSnと基地局BSを含む無線で接続された通信グループを表すために図3では参照番号50が使用されている。図3に示すように、このような他の通信グループ50は、本発明の代表的な実施例によって与えられる。
いくつかの実施例における通信インフラストラクチャは、本発明に従って使用され固定局間の有線制御チャネル(wired control channel:WCC)を実現する。いくつかの実施例では、通信網インフラストラクチャとデータ通信網が本発明によるWCCを実現するために使用される。いくつかの実施例におけるWCCは、IPプロトコルなど、適切な通信網の通信プロトコルを使用して情報転送を遂行する。以下、本発明によるWCCの例を説明する。
図4は、図3に示す資源制御部間の通信を概念的に示している。図4に示すように、資源制御部RCS1〜RCSnとRCSBは、資源制御チャネル(RCC)を介して相互に交信することができる。本明細書では、この資源制御チャネルRCCを非定型(ad hoc)制御チャネルと呼称する。この制御チャネルは、すべての資源制御部またはその部分集合のいずれかが各資源制御部間で協調動作して、各種移動局で所望される通信セッションに用いる資源を割り当てることを可能にする。以下、図5、6に関連して非定型資源制御チャネルの代表的な使用を説明する。
図5は、図3の無線通信システムで実行することができる代表的な動作を示している。500において、所定の移動局は、RCCを使用して自局の存在をシステムに登録し、ARMの中の対応するエントリの情報を更新するか、またはそのいずれかを実行する。更新された情報が固定局によって受信されると、その固定局は、従来から利用可能な手法、たとえば、図3に示すような接続を介して、受信した情報をARMに送る。500におけるARMの更新動作は、600で示すように、周期的に繰り返される。700および1100において、第1の移動局が、RCCを介して第1と第2の移動局間の通信セッションの要求を第2の移動局から受信すると、この第1と第2の移動局は、1200でRCCを介してARM情報を共用する。いくつかの実施例では、この要求を受信した移動局は、RCCでその要求移動局に送る肯定応答メッセージの中に自局のARM情報を含めるだけである。700および1100を再度参照すると、移動局が固定局からセッションの要求を受信する場合、その移動局のARM情報は、固定局に対して既に利用可能であるため、1200におけるRCCを介したARM情報の共用は不要である。
1300において、要求した通信セッションに含まれる通信局は、RCCを使用して、通信セッションの各種パラメータに関し合意に達する。要求した通信セッションが移動局から移動局へのセッションである場合、いくつかの実施例では要求する移動局であるこれらの移動局の少なくとも1つは、両移動局のARM情報を検討し、RCCを介して他の移動局に対して通信パラメータを提案する。要求した通信セッションが固定局と移動局との間のセッションの場合、移動局のARM情報に対して既にアクセスしている固定局は、1300でRCCを使用し、通信パラメータについてその移動局に指示することができる。通信パラメータ(本明細書では通信資源、またはスペクトル資源とも呼ばれる)の例には、周波数チャネル、拡散符号、変調、タイムスロット、送信電力、方向などが含まれる。
1300で両通信局が通信セッション・パラメータのセットについて合意すると、これらの通信局の1つまたは双方はRCCを使用し、1300で合意した通信資源を使用して通信セッションを実行する意図をRCCで報知する。1500では、通信局の1つまたは双方はRCCを聴取して、1400で提案された通信セッションに対して他の通信局のどれかが反対しているか否かを決定する。1500で反対が受信されなければ、通信局は1600で両局間の通信セッションを開始することができ、この無線通信セッションは、もちろん異なる周波数帯域を使用することを除くことは勿論、従来のセルラー・システムと同様にエア・インタフェースを利用することができる。
いくつかの実施例において、通信セッションに含まれる通信局は、周波数分割多重(FDD)方式で通信する。たとえば、周波数スペクトルの一部分26、28を、それぞれ送信動作と受信動作のために第1の局で使用し、それぞれ受信動作と送信動作のために第2の局で使用することができる。いくつかの実施例における通信セッションに含まれる通信局は、単一周波数チャネルを使用する時分割多重(TDD)方式で通信し、いくつかの実施例では、1300でTDDのタイミング・パラメータについて合意することができる。単一チャネルのTDDを使用すると、図2の24のようなスペクトルの一部分における動作に対する移動局の設計が簡単になる。
いくつかの実施例における通信局は、複数チャネルを統合してスループットを高めることができる。たとえば、図2の24〜29の1つまたは複数の帯域の周波数チャネルで、TDD通信セッションを実行することができる。
図3を再度参照すると、1500で拒絶が受信されると、通信局は、1300で少なくとも異なる周波数チャネルを含む別集合の通信セッション・パラメータについて合意しようと試みる。1500で通信セッションが開始することが1500で決定されるまで、または両通信局によって受け入れ可能であり他の通信局によって反対されない通信セッション・パラメータの集合に通信局が合意できないことが1300で決定されるまで、1300、1400および1500における動作を繰り返すことができる。1300でこれらの通信局が通信セッション・パラメータに合意できないとき、動作は600に戻る。
800で第1の移動局が他の移動局との通信セッションを所望すると、第1の移動局は所望の通信セッションの要求をRCCで送る。900で送られたこの要求が、1000および1100で所望の移動局によって応答されると、上に説明した1200〜1600の動作を実行することができる。(たとえば、所望の移動局が範囲外にいるため)900で送られた要求に固定局が応答すると、上に説明した1300〜1600の動作を実行することができる。
1600で示す無線通信セッションについては、2つの移動局間の無線通信セッションは、複数のピア間のポイント・ツー・ポイント無線通信セッションとエンド・ツー・エンド通信セッションの双方を構成するが、移動局と固定局との間の通信セッションは、同等の2つの移動局間のエンド・ツー・エンド通信セッションのコンポーネントであるポイント・ツー・ポイント無線通信セッションを構成することに注意すべきである。ポイント・ツー・ポイント移動局/固定局セッションの後者の状態で再び図3を参照すると、2つの移動局間の最終的エンド・ツー・エンド通信セッションには、(1)固定局と移動局との間のポイント・ツー・ポイント無線通信セッション、または(2)通信網インフラストラクチャ内の固定局からさらなる固定局までのWCCを経由するリンクと、さらなる固定局と他の移動局との間のポイント・ツー・ポイント無線通信セッションとのいずれか1つが含まれるであろう。両移動局は同じ固定局の範囲内にいてもよいが、要求された移動局は要求する移動局の範囲外にいてもよいので、RCCを監視中の固定局は、要求を拾い上げると、RCCを介して要求された移動局にその要求を送る(1100を参照)。したがって、上の状態(1)で要求された移動局とのセッションの当初の要求は、固定局による要求された移動局とのセッションの要求と組み合わされ、要求する移動局による固定局とのセッションの要求として最終的に実施される。
上の状態(2)では、要求する移動局と要求された移動局は、同じ固定局の範囲内にいないので、要求する移動局の範囲内にある固定局は、RCCの監視から要求を拾い上げると、ARMの探索に進み要求された移動局の位置を決定する。要求された移動局の位置が決定されると、その固定局はWCCを使用して要求された移動局の範囲内にある他の固定局と接触する。このさらなる固定局は、RCCを使用して要求された移動局に要求を送る(700と1100を参照)。状態(2)の各種事項を簡単にするため、いくつかの実施例では、各種固定局にそれぞれ対応する部分にARMを分割することができる。(図3を参照)。このように、所定の移動局が、そのARM情報を範囲内の固定局に対して更新する場合、その移動局のARM情報は、範囲内の固定局に対応するARMのその一部分の中に記録される。ARMの前述した各部分には、移動局識別子のインデックスを含むことができる。このインデックスにより、各移動局のARM情報がARMのその部分に格納される複数の移動局が識別される。この方法で範囲外の移動局を検索中の所定の固定局のどれかは、どの固定局に接触して所望のエンド・ツー・エンド通信セッションをサポートすべきかを決定するため、他の固定局に対応するARMの一部分の移動局識別子インデックスを検索することだけを必要とする。
要求された移動局が第1の固定局のARMの一部分の中に現れることが第2の固定局によって(WCCを介して)第1の固定局に連絡された後、第1の固定局は、通信網インフラストラクチャとデータ通信網(図3)を経由するWCCを使用して自局のARMにアクセスし、要求された移動局のARM情報を検索することができる。つぎに動作は、図5の1100などに対して上に説明したように進行することができる。いくつかの実施例では、所定の固定局が範囲内の移動局からARM情報の更新を受信すると、その固定局は自局のARMの一部分を更新するだけでなく、通信網インフラストラクチャを経由するWCCを介して、他の固定局に対応するARMの一部分から、その移動局の何らかの情報を削除できることを示すメッセージを他の固定局に報知する。
図6は、前述のポイント・ツー・ポイント無線通信セッションのいずれかに関与中の、本発明による通信局によって実行することができる代表的な動作を示している。1600で示すように通信セッションが開始されると(図5を参照)、通信セッションに関与中の一方又は両方の通信局は、1601で実際にまたは潜在的に妨害が起きる通信セッションを検出する。たとえば、通信局が実行中の通信セッションの顕著な性能劣化として、実際に妨害が起きる通信セッションを検出することができる。潜在的に妨害が起こる通信セッションは、一方または双方の通信局がRCCを監視し、他の通信局が2つの通信局の間で実行中の通信セッションを妨害する通信セッションを実行する意図、たとえば、実行中の通信セッションと同じ周波数チャネルで、かつ非常に接近して通信セッションを実行する意図を報知したことを検出することによってなされる。実際の妨害源、または潜在的な妨害源が1601で検出されると、検出中の通信局は、1602で妨害するセッションを実行する意図に対する反対をRCCで報知する。通信セッションが継続するかぎり(1605を参照)1601と1602の動作も継続する。このことは図12に示されており、ここでのRCCへのアクセスは、通信セッションのデータの流れに対し時間方向にインターリーブされる。
上述のように、各移動局は、自局のARM情報を提供することができる。このARM情報は、移動局の識別子と、移動局の場所/位置および、場所/位置の不確実さを場所/位置または不確実さの表示の精度についての表示とともに、含むことができる。移動局に関するいくつかの実施例は、移動局が自局の場所/位置情報を決定するために全地球測位システム(GPS)機能を含む。またARM情報は、移動局に対して利用可能な各種周波数チャネルの現在の送信電力レベルと指向性に関する情報を含むことができる。従来の手法を使用すると、移動局は、使用可能な周波数チャネルごとの電力レベルと指向性を監視することができる。移動局のいくつかの実施例も、従来の手法を使用して、どのタイムスロット、拡散符号等が各種周波数チャネルで使用されているか監視して決定することができる。他の代表的なARM情報は、移動局が基地局のサービスエリア内にいるか否か等、移動局の能力を含むことができる。
ARM情報は、移動局の優先順位の情報を含むことができる。たとえば、いくつかの実施例における移動局は、移動局が所定の時間中にアンテナで放散した全放射エネルギー(total radiated energy:TRE)の記録を維持することができる。TREには、移動局が実際にセッション中だった時間の長さだけでなく、移動局が通信システムの資源をどれほど過酷に利用したかが追跡記録されているから、TREをシステム利用度の有効な測度にすることができる。比較的長距離のセッションと高速のデータ転送速度を含むセッションは、通常大電力レベルを必要とするので、TREは、移動局が範囲とデータ転送速度の能力をいかに利用したか、さらにどれほど長時間利用したかの測度を提供することができる。この情報は、事実上、周波数と時間のような共用資源の占有を示す測度である。以下詳細に説明するように、通信セッションの優先順位を決定するためにARM中の優先順位の情報を使用することができる。通信セッションに含まれる移動局のTREの総計は、セッションの優先順位の等級として使用できる。図6、9を参照すると、いくつかの実施例において、1601で検出された申し込み済みの妨害セッションの優先順位が現在のセッションより上位であれば、図9の1603で示すように、より高い優先順位が優先するように現在のセッションは低位に落とされる。またトラヒックが高い地域に所属する固定局は、自局の地域で認められる最低優先順位をRCCで報知することができるため、RCCで質問される件数は減少する。いくつかの実施例は、非常に混雑した地域における最高データ転送速度を制限することができる。
いくつかの実施例における所定の移動局に対するARM情報は、移動局の動作能力、たとえば、移動局によってサポートされている変調型式、移動局の最大送信電力、さらには移動局の動作周波数範囲を含む。変調型式については、利用されているスペクトルの一部分(たとえば、図2の26)の中で許容されている変調型式を制限することにより、いくつかの実施例におけるシステムはかなり単純化されている。このような制限がなければ、確定した周波数チャネルの動作帯域幅と変調型式が様々に混合されると、移動局は、スペクトル、帯域幅および変調の全体にわたって広範囲な検索を実行し、それらの移動局の近辺で発生しそうな妨害源を決定することが必要になる。いくつかの実施例は、禁止された周波数の集合(たとえば、受動的で弱いチャネル、変調が複雑なチャネルなど)を使って周期的に移動局のプログラムをつくっている。
再び図5を参照すると、いくつかの実施例では、1600における通信セッションの継続時間中、1400に示す動作が周期的に繰り返される。これは図7に示されており、1606でこの通信セッションに含まれる一方または両方の通信局は、所望の頻度で通信セッションを継続する意図をRCCで宣言することができる(換言すると、1400から当初の意図を再宣言する)。この意図の再宣言により、そのセッションで使用される通信資源、たとえば、1300で合意された通信資源を識別することができる。このような実施例では、移動局はどのユーザがどの資源を使用しているかを知るために十分長い時間RCCで再宣言を監視することができるので、すべての関連する通信資源が現在どのように利用されているかを監視することができる。この動作は図8に示されている。他のユーザの資源利用度を決定するために801でRCCが監視され、802で適切な通信資源が識別されると、901で示すように移動局は、所望のセッションに対して提案された通信資源を含む所望の通信セッションの要求をRCCで送る。この場合、要求する移動局は処理を進め資源を提案する適切なシステム情報をもっているので、図5の1200におけるARM情報を共用する動作は必ずしも必要ではない。
いくつかの実施例では、たとえば、アメリカ合衆国の全土など、適当に広い地域内のすべての通信に所定の周波数(たとえば、図2の26〜29の1つ)で動作するためにRCCを定義することができる。この広大な地域は、システムの中の移動局と固定局の分割された範囲の大きさの格子に分割することができる。一例として、格子の間隔は、移動局から固定局までのリンクに予想される最短距離の半分であってもよい。
移動局と基地局/アクセス・ポイントは、たとえば、その地理的場所に対応するCDMA符号を使用してRCCで情報を送信する。いくつかの実施例では、格子の特定の升目(セクション)の符号を、その格子の升目の緯度と経度の関数として定義することができる。(たとえば、GPSから)各移動局が自局の正確な位置を知っているようにすれば、移動局は、RCCの所定の周波数で情報を送信するために自局が使用すべき符号を決定することができる。いくつかの実施例では、位置に基づく符号を決定するためにルックアップ・テーブルまたは適切なアルゴリズムを使用することができる。
前述の代表的な格子の大きさを、予想される最小範囲の半分にすると、隣接する格子の升目の中の移動局と固定局は、おそらく妨害源になるであろう。しかし、移動局と固定局は、隣接する格子の升目の符号を決定できるであろうから、隣接する格子の升目の中の移動局と固定局から情報を容易に受信できるであろう。拡散符号は、セルラー・システムのいくつかのセルで拡散符号が再使用されているのと同様、格子全体にわたって再使用できるので、遠い場所の格子の中の符号を再使用することは問題とならない。一例として、直線的な格子の中の格子の升目の大部分は隣接する8個の升目で囲まれるから、再使用因子(re-use factor)は9である。いくつかの実施例は、GPSの情報と所定の地域を使用して各種形状の架空のセルを生成することができる。
いくつかの実施例では、たとえば、GPSのタイミング信号など、従来から利用可能なタイミング情報を使用して、RCC(と通信セッション自体)の基準時間を提供することができる。RCCは、利用可能なタイミング情報と同期しているフレームからつくられる。それぞれの長さが、たとえば、GPSの分の各々の先頭を参照して、2秒から5秒である複数のフレームを確定することができる。したがって、GPSの分の先頭で新しい2秒または5秒のフレームが始まり、その後にGPSの分の中の2秒または5秒の間隔で新しいフレームが続く。このタイミング信号にアクセスできないユーザは、RCCで他のユーザを監視するだけでRCCのタイミングを知ることができる。何故ならば、タイミング信号にアクセスできない他のユーザは、各フレームを適切な時間で開始するからである。
各RCCフレームを、所定のタイムスロットに分割することができる。各フレーム内のタイムスロットは、次に例示する通信(など)に予約できる、すなわち、通信セッションの確立の要求を移動局に連絡する基地局/アクセス・ポイント、基地局/アクセス・ポイントおよび他の移動局に通信セッションの確立の要求を連絡する移動局、新しい通信セッションの意図を報知する基地局/アクセス・ポイント、新しい通信セッションの意図を報知する移動局、申し込まれた新しい通信セッションを拒絶する基地局、申し込まれた新しい通信セッションを拒絶する移動局、他の移動局との通信セッションに関与していて、それらの移動局のセッションを継続し、それらの移動局のシステム資源の割り当てを更新する意図を宣言する移動局、基地局と移動局、またはそのいずれかに登録する移動局、システム資源の制約のためにサービスを受けることができない移動局のニーズと優先順位の情報の報知。いくつかの実施例におけるタイムスロットの長さは、たとえば、250 msである。
上に説明したフレームとタイムスロットを含む代表的なRCCの構造によって、移動局は、移動局に対する関心のあるときにRCCにアクセスすることだけを必要とする。たとえば、待機中の移動局は、基地局や他の移動局がその待機中の移動局とのセッションを要求するタイムスロット中にRCCを監視することだけを必要とする。
上に与えられた代表的なフレームとタイムスロットの定義により、いくつかの実施例は、従来の(IEEE802.11に使用される通信網プロトコルと同様な)CSMA/CA方式を使用して、RCCで情報を送信できる時を決定する。CSMA/CAでは、各ユーザはチャネル(本明細書ではRCC)を聴取し、活動しない時間を待ってから送信する。送信が他のユーザの送信と衝突すると、衝突した各ユーザは乱数に基づく時間を待って、その時間が経過すると送信を開始する。いくつかの実施例におけるこの待ち時間は、各ユーザの優先順位の符号(値が小さい優先順位符号はより長く待っている)に基づいていればよく、高優先順位のユーザは、低優先順位のユーザを基準として、RCCに対する高優先順位のアクセスが与えられる。いくつかの実施例では、所定のフレームの所望のタイムスロット中にRCCにアクセスできないユーザは、次のフレームの同じタイムスロット中に再び試行することができる。
潜在的にはどのユーザも、いつでもRCCにアクセスすることができるので、他の通信が判りにくくても何らかの通信が明瞭に受信される。したがって、RCCに対するアクセスを制御する作法を与えることができる。たとえば、2人のユーザが(同じスペクトル資源か否かを問わず)或るスペクトル資源を使用する意図を同時に宣言すると送信の衝突が起こると、これらのユーザは、おそらくNAKを受信するであろう。NAKは、要求が否定されたか反対された「肯定応答しない(not acknowledge)」表示である。通常、ユーザは、自分たちが現在使用中のセッションと衝突する新しいセッションを確定しようとする新しいユーザを聞くと、RCCでNAKを送信する。またユーザは、理解されるには十分な信号強度であるが、RCCで同時に送信中の他のユーザによって妨害されたため理解されなかった入力を受信するとNAKを送る。上述の衝突したユーザは相互に即知ではないため、NAKは、申し込んだスペクトル資源が使用中であることの表示か、スペクトルを要求する自分たちの申し込みが衝突したことの表示かのいずれかである。いずれの場合であっても、新しい各ユーザは、スペクトル資源の使用を申し込むメッセージが受信されることの高い確度を求める。衝突を処理する作法の代表的な規則の1つは、ユーザの識別番号の第1数字が偶数の場合、そのユーザは次に利用可能なタイムスロット(実際には上述した「意図を報知する」タイムスロット内のサブスロット)でスペクトル資源を使用する意図を再表明することであり、ユーザの識別番号の第1数字が奇数の場合、そのユーザは第2の次に利用可能なタイムスロット(サブスロット)でスペクトル資源を使用する意図を再表明することである。この手順を使用中に第2の衝突が起こると、さらなる作法の手順を実行する。たとえば、各ユーザは、TREの大きさに基づいて再送信用のタイムスロット(サブスロット)を選択する。
いくつかの代表的な実施例は、外部の利用可能なタイミング信号によって同期がとられるフレーム構造ではなく、システムの第1のユーザによってタイミングが確定されるフレーム構造をサポートする。RCCのフレームとタイムスロットの構造が既知であると仮定すると、第1のユーザがRCCの監視を開始して、他のユーザがいないことが判ると、第1のユーザが通信セッションを確定する準備ができているとき(このとき、第1のユーザの範囲内に少なくとも第2のユーザがいる必要がある)、第1のユーザは、通信セッションのスペクトル使用量をRCCで送信することを開始することができた。このスペクトル使用量の送信は、RCCのフレーム構造とタイムスロット構造の中で周期的に定義されるので、いつかはRCCを監視する他のユーザは、第1のユーザの送信からRCCのタイミングを決定することができる。このようにRCCのタイミングは、(ユーザが存在しない)「コールド(cold)」スタートから確定された後、徐々に増えるユーザにサービスを提供し、最終的にはサービスを停止するのであるが、すべては第1のユーザの内部クロックに基づいており、外部の利用可能なタイミング信号の恩恵を受けていない。
図3のシステムでは、ハードなセルの境界は存在していないので、どこでユーザが物理的境界に関係しているかに関係なく、スペクトルを使用したり再使用したりすることができる。固定局がセルラー基地局である場合、通信網オペレータは、セルラー方式で(たとえば、26、27、28、29の)スペクトルを使用するほうを好むことは勿論である。しかし、移動局のユーザは、自分たちの通信セッションを完了するために必要なスペクトルと電力レベルを利用することだけを必要とする。第1のユーザがRCCを使用して、第1の移動局の範囲内にいる第2の移動局との通信セッションの要求を送信すると、第1と第2の移動局は、RCCを介して両局のARM情報を共用し(図5の1200参照)、どのスペクトルが利用可能であるか決定する。たとえば、第1と第2の移動局が各局の位置と、各局の付近で観察した周波数チャネルの条件に基づいて、通信セッションを成功させるために必要な最低送信電力レベルを計算することができると、第1と第2の移動局は通信セッションを開始することができる。2つの移動局がRCCで通信セッションを報告すると、当該地域の固定局は、その2つの移動局の間のピア・ツー・ピア・セッションを認識することになるので、これらの2つの移動局は、これら2移動局がいる地域でピア・ツー・ピア・セッションのために使用しているスペクトル資源を固定局と共用することになる。しかし、このことは、その固定局の範囲内の地域であっても、他のユーザが他の地域で同じスペクトル資源にアクセスできないことを意味してはいない。換言すると、たとえば、同じ固定局の範囲内の移動局間、または同じ固定局と移動局との間の1つまたは複数の他のセッションは、同じスペクトル資源を使用して発生し、たとえば、上に説明した代表的な方法でRCCを使用する限り、これらの同時セッションは相互に妨害することはない。
いくつかの代表的な実施例では、スペクトル資源を利用する意図は、実際の通信セッションのために使用されることを意図した電力レベルよりも若干高めの電力レベルでRCC上に送られる。このようにすると、報知された意図がユーザによって受信され、この受信によって申し込んだ通信セッションが妨害する可能性を高めるが、不必要に遠方のユーザに到達する可能性は回避される。申し込んだセッションに関連する通信局の2つ以上が、そのセッションのためのスペクトル資源を使う意図を報知すると、ダイバーシティの様相が与えられる。このように、所望のスペクトル資源を既に使用しているユーザが、新しいセッションを申し込んでいるユーザの一人から報知された意図を受信できないと、この他のユーザから報知された意図は明瞭に受信されることはない。
いくつかの実施例における通信局は、たとえば、遠方のユーザからの妨害中であってもRCCで運ばれる情報が効率的に伝達される可能性を高めるため、RCCでの送受信について従来のエラー訂正符号化、スクランブリング、インターリービングおよび/または他の妨害回避方式のいずれかを実施することができる。
いくつかの実施例は、移動局から移動局へのセッション中の移動性をサポートすることができる。(図12の1608に示すように)たとえば、移動局に各移動局の情報を周期的に更新させることによって、移動性をサポートすることができる。たとえば、移動局の位置情報に関する1分あたり1回の更新は、移動局が1時間あたり10 kmで走行していると200メートルの位置精度を提供することができる。更新された位置とチャネルの情報が他のユーザに対して妨害の恐れ(つまり、妨害が予想されること)を与える場合、図12の1609で示されるように、その他のユーザはRCCで反対を報知することができる(図6の1601と1602を参照。そこでは他のユーザが妨害を検出して反対を報知している)。このような反対は、他のユーザのために、1608で実行されるARMの更新を監視している当該地域の固定局により報知することができる。1609で反対が検出されると、動作は図5の1300に進んで他の資源を識別することができる。
同じ実施例では、より高速な移動性をサポートすることができる。移動局から移動局へのセッションが確定されていると、移動局は、相互に合意した通信資源を使用して互いに交信する。電力レベル、チャネル品質など、セッション制御に必要な情報に関する情報は、RCCではなく、そのセッションに割り当てられた実際のシステム資源で伝達できるので、図12の1608の動作は不要である。これによって移動局は妨害セッションが存在しない限り、受け入れ可能な通信セッションを維持することができる。いくつかの実施例では、(両移動局が)移動している時のセッション(moving session:以下、移動中セッションと記す)に含まれる移動局は、時々RCCで各自の資源使用情報を更新することができる。移動中セッションに含まれる(つまり、低い相対速度で一緒に移動する)移動局は、RCCを監視して、これら移動局のセッションを停止する要求の有無を検出することができる(図12の1609を参照)。1つ以上の移動局を含むセッションが他のセッションを妨害し始めると、その移動中セッションから拒否すべき妨害を検出する何らかのユーザによって、移動中セッションを即座に停止することが要求された場合、そのようにされる。(図6の1601と1602を参照)。このような実施例は、たとえば、妨害が起こりそうになく、RCCの更新が行われないことが重要な関心事ではない遠隔地で役立つことができる。他の実施例では、拒否するユーザの優先順位が移動中セッションのユーザの一人または両者より高い場合にのみ、その移動中セッションは停止する。
あるユーザは、短距離セッションと遠距離セッションの双方を確定する機能を必要とする。いくつかの実施例では、長距離(たとえば、5 km)の可能性のあるユーザのために長距離チャネルを維持するようなスペクトルの利用を可能とする。短距離(たとえば、100 m)ユーザは、できるだけスペクトルの所定の部分で動作するように試行することができる。たとえば、利用可能なスペクトル全体の中の1つの領域のスペクトルを、その領域が完全に利用されるまで使用し、所定の方法で、かつ必要な時にのみ、利用可能なスペクトル全体の中の他の領域からのスペクトルを使用することのみを、短距離ユーザに要求することができる。長距離ユーザは、他の領域のスペクトルを使用することができ、絶対に必要なときは短距離スペクトルのみを使用することができる。たとえば、短距離ユーザは、利用可能なスペクトルの最高周波数(たとえば、図2の25)を一群にして最大限使用することができ、長距離ユーザは、利用可能なスペクトルの最低周波数(たとえば、図2の24)を一群にして最大限使用することができる。これによって、オープンな周波数に対する検索時間が短くなり、短距離ユーザと長距離ユーザがランダムに混在できるように、周波数の割り当て順を指定する。所望のセッションのユーザ間の距離は、ARM情報の位置データから決定でき、セッションの周波数はスペクトルの適切な一部分から選択できる(図5の1200と1300を参照)。
いくつかの実施例における移動局は、未許可の(unlicensed)ISM帯域でWLANセッションを実行することができ、有料(paid)セルラー帯域でセルラーセッションを実行することもできる。このため、たとえば、移動局はまず、ISM帯域でWLANセッションを確定しようと試み、それが失敗すると、たとえば、図2の26〜29で示されるスペクトルの一部分の1つで上に説明したセッションの1つを確定しようと試み、それが失敗すると、最終的には、有料セルラー帯域で呼を発信しようと試みることができる。
図10は、図3の移動局の代表的な実施例の関連部分の略図を示している。無線通信インタフェース11は、一般的に従来の技術を使用しユーザの通信利用方法(たとえば、高速のビデオ、オーディオ、音声、eメール、短メッセージ等)12とエア・インタフェース13とのインタフェースをとることができる。上述したように、いくつかの実施例における無線通信インタフェース11は、従来のセルラー装置の無線通信インタフェースと同様でよいが、図2の斜線付き部分26〜29のような、所望のスペクトルにアクセスできるように若干改造された送受信フィルタが装着されている。無線通信インタフェース11に接続されるセッション・マネージャ15は、図5〜9、11、12に示す代表的な動作を実行することができる。セッション・マネージャ15は、RCCで送受信される情報を介して資源制御システムに関与する移動局の資源制御部RCSを含む。たとえば、セルラー電話など、従来の無線移動通信局のソフトウエア、ハードウエアまたはその双方を適切に改造することによって、セッション・マネージャ15を実現することができる。所定のセッションに対して資源が割り当てられる場合、またはRCCのアクセスが必要な場合、セッション・マネージャは、無線通信インタフェース11に対して適切なチャネル情報とタイミング情報を与える。無線通信インタフェースは、一般にこのチャネルとタイミングの情報に基づく従来の方法で動作し、通信セッションに利用可能な各種チャネルとRCCで通信を遂行することができる。
代表的な実施例におけるエア・インタフェースが、たとえば、UMTSインタフェース、HSDPAインタフェースまたはOFDMインタフェースとして与えられることは、当業者に明らかである。本発明の代表的な実施例は、TDMA、CDMA、FDMAおよびCDMA、TDMAおよびFDMAの組み合わせのような代表的な多元接続手法を利用することができる。
再び図2と図3を参照すると、通信網インフラストラクチャを介してデータ通信網にアクセスする固定局の能力により、図2の24と25で示すようなスペクトルのライセンス保持者は、料金を払って自分のスペクトルへのアクセスを申し込むことができる。特にいくつかの実施例では、図2の24と25で示されているようなライセンスされたスペクトルの一部分にアクセスしたい移動局ユーザは、RCCを使用してそのスペクトルを使用することを要求することができる。当該地域の固定局は、その要求を受信して、通信網インフラストラクチャを介してデータ通信網にその要求を送る。ライセンス保持者がデータ通信網を介してこの要求を受信すると、料金を支払う約束と引き替えに、またはそのライセンス保持者に対する該ユーザがもつ現在の信用枠を考慮して、そのスペクトルへのアクセスを供与することができる。他の代表的な実施例ではオンライン・オークションを実行できるので、各種移動局のユーザは、固定局、通信網インフラストラクチャおよびデータ通信網を使用して、そのライセンス保持者のスペクトルに入札することができる。
いくつかの実施例における各固定局は、自局の範囲内の全RCCの動きを監視して、各固定局のサービスエリアの資源利用マップをつくることができる。これらの固定局は、時々WCCを介して各局の局地的資源利用マップを相互に交換することができる。いくつかの実施例における移動局は、固定局の局地的資源利用マップを移動局にダウンロードするために、その固定局と特殊なセッションを確定することができる。他の実施例における固定局は、固定局の範囲内の全移動局に対し自局の局地的資源利用マップのダウンロードを遂行するため、自局の局地的資源利用マップをRCCで報知することができる。
固定局は、自局の局地的資源利用マップを維持することにより、何らかの理由でARMに対するリンク(図3を参照)が消失した場合でも(たとえ低下した機能レベルにおいても)移動局をサポートすることができる。
いくつかの実施例における固定局は、事前にハンドオフの必要性を予想することによって、上に説明したような移動する通信セッションをサポートすることができる。たとえば、第1の固定局は、予想されるハンドオフ用のスペクトルの必要性を知るためにRCCを監視することができ、次にWCCを使用して第2の固定局とともに適切なスペクトルを予約することができので、移動中セッションに含まれる移動局では、第1の固定局のサービスエリアを出て、第2の固定局のサービスエリアに入る時のサービスの中断の可能性がかなり高い。このような方法でハンドオフ情報を調整するためにWCCを使用すると、RCCを使用して新しい固定局のサービスエリアで新しいセッションを設定することなく、移動中セッションの移動局は新しい固定局のサービスエリアに入ることが可能になる。
上に説明したように、図3に示す各移動局のRCSは、たとえば、RCCを監視することによって、または通信セッションに多分利用可能な各種チャネルを直接監視することによって、自局のARM情報を作成することができる。このように自局のARM情報を蓄積したので、いくつかの実施例における移動局は、通信セッションを成功裡に確定し、かつ実行できるか、または、そのいずれかを成功裡に実行できる可能性の表示をユーザに提供することができる。たとえば、簡単なLEDのような可視表示器は、次の数分間で通信セッションを成功裡に確定する確率が所定の閾値より高いか否かを表すことができる。他の実施例における移動局のRCSは、時間について蓄積されたARM情報のサンプルを保守することができるとともに、この蓄積された情報を使用して、通信セッションの成功裡の確定と実行、またはそのいずれかの可能性の図的表示を、タイム・オブ・デイの機能としてユーザに提供することができる。図10は、上に説明したように動作できる表示器を示している。
本発明の代表的な実施例が詳細に上に説明されているが、これは、本発明の範囲を限定するものではなく、いろいろな実施例で実施できるものとする。
本願は、以下に示す同時係属米国仮出願、すなわち、2002年10月22日出願の第60/420,168号(T1-35503PS)と2002年12月6日出願の第60/431,561号(T1-35681PS)について、法35 U.S.C 119(e)(1)のもとに優先権を主張するとともに、ここでこれらの特許出願に言及することにより、これらの特許出願の開示内容を本願に明確に組み入れることにする。
Claims (9)
- 無線通信インタフェースと、
前記無線通信インタフェースに接続され、前記無線通信インタフェースとの協調動作が可能で、他の無線通信装置との無線通信セッションを確定する要求の無線通信に関与するセッション・マネージャとからなり、
前記セッション・マネージャは前記無線通信セッションが確定されるか否かの決定に関与する資源制御装置を含み、前記資源制御装置は、前記要求の後、前記無線通信セッションが確定されるか否かを決定するときに使用する情報の無線通信に関与するため、前記無線通信インタフェースと協調動作が可能である移動無線通信装置。 - 請求項1に記載の装置において、前記セッション・マネージャは、前記要求を受信または送信する前記無線インタフェースとの協調動作が可能であり、前記資源制御装置は、前記他の無線通信装置からの前記情報を受信または送信する前記無線インタフェースとの協調動作が可能であり、前記情報は、前記通信セッションの実行が成功する可能性を示し、さらに前記資源制御装置に接続され、前記通信セッションの実行が成功する前記可能性の表示をユーザに提供する表示装置を含む前記装置。
- 請求項1または請求項2のいずれかに記載の装置において、前記セッション・マネージャは、前記要求を送信する前記無線通信インタフェースとの協調動作が可能であり、前記情報は、前記移動無線通信装置の位置を示す情報と、前記移動無線通信装置の無線通信チャネルの状態を示す情報と、前記移動無線通信装置を含み前に実行した無線通信セッションにおける無線通信資源の使用を示す情報と、前記移動無線通信装置の動作能力を示す情報とを含む前記装置。
- 請求項1または請求項2のいずれに記載の装置において、前記他の無線通信装置は移動無線通信装置であり、前記セッション・マネージャは、前記要求を受信する前記無線インタフェースとの協調動作が可能であり、前記情報は、前記他の無線通信装置の位置を示す情報と、前記他の無線通信装置の無線通信チャネルの状態を示す情報と、前記他の無線通信装置を含み前に実行した無線通信セッションにおける無線通信資源の使用を示す情報と、前記他の無線通信装置の動作能力を示す情報とを含む前記装置。
- 請求項1または請求項2のいずれに記載の装置において、前記他の無線通信装置は固定局(fixed-site)無線通信装置である前記装置。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載の装置において、前記情報は、さらなる無線通信装置が前記無線通信セッションの確定に反対していることを示す前記装置。
- 無線通信資源の割り当てを制御するシステムであって、
第1の資源制御部と、前記第1の資源制御部に接続される第1の無線通信インタフェースと、
第2の資源制御部および前記第2の資源制御部に接続される第2の無線通信インタフェースであって、一緒に移動無線通信装置の中に与えられる前記第2の無縁通信インタフェースと前記第2の資源制御部は共に移動無線通信装置の中に設けられ、、
無線通信のために前記第1と前記第2の資源制御部を結合するように協調動作が可能な前記第1と前記第2の無線通信インタフェースと、
前記移動無線通信装置に関する無線通信セッションに対する資源の割り当てを実行することに協調動作が可能な前記第1と前記第2の資源制御部と、
を含む前記システム。 - 移動無線通信装置から出ている入力情報転送経路に接続する入力であって、前記入力情報転送経路に接続された場合、前記移動無線通信装置との所望の無線通信セッションが確定されるか否かの決定に使用される情報を前記移動無線通信装置から受信する前記入力と、
前記入力に接続され、前記情報を格納する情報格納装置と、
さらなる無線通信装置に延びる出力情報転送経路に接続する出力と、
前記出力に前記情報を与える前記出力に接続される前記情報格納装置と、
前記出力情報転送経路に接続された場合、前記所望の通信セッションが確定されるか否かを決定するとき前記さらなる無線通信装置によって使用される前記情報を前記さらなる無線通信装置に与える前記出力と、
を含む情報格納装置。 - 無線通信をサポートするシステムであって、
第1の固定局無線通信装置と、
第2の固定局無線通信装置と、
前記第1の固定局無線通信装置と前記第2の固定局無線通信装置の間に接続された有線通信チャネルであって、前記第1の固定サイト無線通信装は、移動無線通信装を含む所望の無線通信セッションが確定されるか否かを決定するときに使用する情報をその移動無線通信装置から受信し、前記第1の固定サイト無線通信装は、前記有線通信チャネルを介して前記第2の固定サイト無線通信装に前記情報をさらに伝達する前記有線通信チャネルと、
を含む前記システム。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US43156102P | 2002-12-06 | 2002-12-06 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=32771727
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JP2003396370A Pending JP2004201294A (ja) | 2002-12-06 | 2003-10-22 | 非排他的スペクトルで動作する移動無線通信局 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004201294A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010268469A (ja) * | 2010-06-02 | 2010-11-25 | Sharp Corp | 通信制御装置及び方法 |
-
2003
- 2003-10-22 JP JP2003396370A patent/JP2004201294A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010268469A (ja) * | 2010-06-02 | 2010-11-25 | Sharp Corp | 通信制御装置及び方法 |
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