JP2004200849A - 構内用通信装置 - Google Patents
構内用通信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004200849A JP2004200849A JP2002364855A JP2002364855A JP2004200849A JP 2004200849 A JP2004200849 A JP 2004200849A JP 2002364855 A JP2002364855 A JP 2002364855A JP 2002364855 A JP2002364855 A JP 2002364855A JP 2004200849 A JP2004200849 A JP 2004200849A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vdsl
- transmission
- center frequency
- unit
- carrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Interface Circuits In Exchanges (AREA)
Abstract
【課題】DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避することができ、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができる構内用通信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置31であって、内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部36と、検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部35とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置31であって、内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部36と、検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部35とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PBXに使用する内線用デジタル電話(以下、「DPT」と記載する)とVDSL(Very high bit rate Digital Subscriber Line)とが同一専用線上で使用可能である構内用通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
VDSLは、基本的にADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)と同様の非対称の伝送方式であるが、VDSLの意味するVery high bit rate DSLつまり“超高速デジタル加入者回線”という名前のとおり、ADSLよりも高速な通信速度を実現する事が出来る。それは、フルレートのADSLをさらに高速化して、10Mbps〜50Mbps程度の高速データ通信を可能にする通信方式である。その技術は、現在のアナログ電話回線では0〜4kHzくらいまでを音声帯域として利用し、ADSLではそれよりも高い部分の周波数帯域1.1MHzまでの周波数を使って伝送するのに対し、VDSLはさらにその上の4MHzをはるかに越えるレンジまでを使用することにより高速なデジタル通信を可能にしている。しかし、周波数レンジを上げたことによって大幅に伝送距離が制限され、その伝送距離は1〜2km程度で、ADSLに比べると三分の一程度の短い距離になってしまう(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ここで、集合住宅におけるVDSLの利用方法を例にとって説明する。VDSLの利用の形態としては、電話局から集合住宅などの近くまでは光ケーブルを使用し(FTTC(Fiber To The Curb)を使用し)、そこから集合住宅内の各ユーザーの家までは既設の電話線を利用したVDSLで高速通信が実現できる。このように、光ケーブルと組み合わせる事でVDSLを活用する事が出来る。但し、距離の影響を受け易いため、回線ロス(減衰)やクロストークノイズ、周波数が高い為に影響するハムノイズ等によって現時点では最大転送レートが下がったりして、回線品質が不安定になったりする。
【0004】
伝送速度と距離との相関は、1000ft(300m)では下り52Mbps、上り6Mbps程度が最高速度で、3000ft(900m)では下り26Mbps、4500ft(1.35km)では下り13Mbps程度と予測される。変調方式としては、ADSLと同様にDMT(Discrete MultiTone)方式や、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式、CAP(Carrierless Amplitude Phase)方式の各方式がアプローチされている。
【0005】
図5は、従来のVDSL通信機器を示すブロック図である。
【0006】
図5において、1はVDSL通信機器、2はVDSLモデム部であり、VDSLモデム部2は、スプリッタ21とフィルタ22とモデムブロック23とで構成される。3はネットワークスイッチ部であり、ネットワークスイッチ部3は、制御用CPU26とメモリブロック27とNポートスイッチブロック28(N:ポート数)とで構成される。4はネットワーク接続部であり、ネットワーク接続部4は、ネットワークトランス24とEthernet(R)ブロック(イーサネット(R)ブロック)25とで構成される。5はVDSL通信機器1を設定する機器設定用PC9に接続され本通信機器1を設定するリモート設定部、7は回線の減衰等を検知するノイズ検知部、8は本通信機器1の電源ブロック、10は本通信機器1に接続されるインターネット(Internet)、11は本通信機器1に接続されるPSTN回線、12はVDSLの宅内モデム、13は宅内モデムに接続された電話機、14は宅内モデムに接続されたPC、29は音声とデータが伝送される専用線である。
【0007】
図5において、PSTN回線11やInternet10と接続されたセンター側のVDSL通信機器1と各宅内の宅内モデム12との間での接続を行う場合、PSTN回線11の音声とデータは、VDSLモデム部2のスプリッタ21で音声とデータに分けられ、データはモデムブロック23で変・復調される。またInternet10は、VDSL通信機器1のネットワーク接続部4に接続され、そのデータは前述のデータとともにネットワークスイッチ部3でスイッチングされ、音声とともに各宅内の宅内モデム12へ伝送される。この時、センター側のVDSL通信機器1と宅内モデム12との間の距離に応じた回線の状態(S/N比)を認識して送信パワーを決定し、伝送速度を調整する。通信スピードに関しては、Rate Adaptive(レートアダプティブ)に設定される。このRate Adaptiveは回線の状態(S/N比)に応じて伝送速度を調整するもので、ADSLやアナログモデム等々と同様の機能である。
【0008】
次に、このように構成されたVDSL通信機器1について、その伝送データやDPT(Digital Proprietary Telephone)、VDSLなどを図6〜図8を用いて説明する。図6はDPTの伝送フレームフォーマットやタイミングを示すタイミング図であり、図7は専用線としてのケーブル29内のデータ割当てを示す説明図、図8はDPTのキャリア信号の実測波形を示す波形図である。
【0009】
まず4ワイヤー29内のDPT信号の割当てであるが、図7に示すように、DPTは4ワイヤー29の電話線の外側2線を使用して通信するものである。内側の2ワイヤーは使用しておらず、ここではVDSLの通信用に割り当てる。
【0010】
次に、伝送としては、外側の2ワイヤーのピンポン伝送方式(送信と受信の動作を交互におこなう伝送方式)により2B+Dの伝送をおこなう。この伝送スピードは独自のもので、ピンポン伝送方式の代表であるISDNとは異なり、1ビット時間512kHzの512kbpsである。次に、伝送フレームフォーマットやタイミングであるが、Dチャネルの有効データやB1チャネルの有効データ、B2チャネルの有効データが図6に示すように与えられて、512kHzのクロックの“L”、“H”のタイミングで受信データ、送信データが確定され、それぞれ伝送されることになる。そして、この512kHzのキャリア周波数は常時出力されており、図8に示すように高帯域までそのキャリア周波数の高調波が出力されている事がわかる。
【0011】
【特許文献1】
特表2002−530997号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構内用通信装置では、4ワイヤーのケーブル29において、外側2線をDPTに使用し、内側2線をVDSLに使用する場合、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークがVDSLの下りの帯域(センター側から各宅内への伝送)のセンター周波数に影響を与えてしまい、それによってVDSL通信ができない(リンクが確立しない)という問題点を生じ、企業内等の専用線(内線)においてVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることが出来ないという問題点を生じる。
【0013】
この構内用通信装置では、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避することができ、企業内等の専用線(内線)においてもVDSLという高速データ通信と電話との共存が可能であることが要求されている。
【0014】
本発明は、この要求を満たすため、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避することができ、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができる構内用通信装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の構内用通信装置は、内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置であって、内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部と、検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部とを有する構成を備えている。
【0016】
これにより、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避することができ、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができる構内用通信装置が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の構内用通信装置は、内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置であって、内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部と、検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部とを有することとしたものである。
【0018】
この構成により、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じて、VDSLの伝送帯域をDPTのクロストークの影響のない帯域に移動させる様にセンター周波数を自動的に決定することができるので、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避してVDSLのリンクを確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができるという作用を有する。
【0019】
請求項2に記載の構内用通信装置は、請求項1に記載の構内用通信装置において、VDSLのセンター周波数をマニュアルで設定するためのセンター周波数設定切換部を備えることとしたものである。
【0020】
この構成により、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じてセンター周波数を自動的に調整してもVDSLのリンクが確立できない場合には、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更して、センター周波数の設定を任意に変更することができるので、VDSLのリンクを確実に確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを確実に共存させることができるという作用を有する。
【0021】
請求項3に記載の構内用通信装置は、請求項1または2に記載の構内用通信装置において、送信レベルを任意に可変するための送信レベル設定部を備えることとしたものである。
【0022】
この構成により、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じてセンター周波数を自動的に調整してもVDSLのリンクが確立できない場合や、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更し、センター周波数の設定を任意に変更してもVDSL通信がリンクできない場合には、移動させたセンター周波数の帯域でVDSLの送信レベルを任意に変更することができるので、VDSLのリンクを更に確実に確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを更に確実に共存させることができるという作用を有する。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を参照しながら説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図である。
【0025】
図1において、31はVDSL対応PBX内線カードであり、VDSL対応PBX内線カード31は、VDSLインタフェース部(VDSLI/F部)32と、VDSL通信を制御するVDSL制御部33と、ネットワーク接続部34と、VDSLの伝送帯域のセンター周波数を調整するセンター周波数調整部35と、DPTのキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部36と、図示しないPBX本体側とのインターフェースのPBXインタフェース部(PBXI/F部)37と、CODEC部38と、DPTインタフェース部(DPTI/F部)39と、PBXインタフェース制御部(PBXI/F制御部)40と、電源ブロック41とから構成される。VDSL対応PBX内線カード31に接続されるものとしては、VDSLI/F部32に接続されるPSTN回線11と、ネットワーク接続部34に接続されるInternet10と、DPTI/F部39に接続されるセンター側DPT42と宅内側DPT44と、各DPTを接続する為の電話線としての4ワイヤーケーブル43と、VDSL制御部33に接続される宅内モデム12とがある。宅内モデム12には、電話機13とPC14とが接続される。
【0026】
このように構成された構内通信システムについて、その動作を図2を用いて説明する。図2は、DPTにおける高調波スペクトラムとVDSLにおける伝送信号のスペクトラムとを示すスペクトラム図である。
【0027】
VDSL通信においては、PSTN回線11やInternet10をVDSL対応PBX内線カード31を介して宅内モデム12とリンクさせて宅内の電話機13やPC14と接続する場合、PSTN回線11からの音声データは、VDSLI/F部32で変調され、VDSL制御部33に送られる。また、Internet10からのデータは、ネットワーク接続部34を介して、同様にVDSL制御部33に送られる。VDSL制御部33では、どの宅内モデムへ接続するかの制御が行われ、要求の有った宅内モデムへデータ及び音声データが4ワイヤーケーブル43を通じて伝送され、宅内モデム12に接続された電話機13やPC14と通話やデータ交換が出来るのである。次に、DPTI/F部39に接続されたDPT42は、スペクトラムアナライザで測定した図8のようなキャリアに音声データを乗せ、DPT44とピンポン伝送する。そして、図8を見てもわかるように、キャリア周波数の高調波が10MHzまで優に観測することができる。一方、VDSLの伝送波形は、図2のように、1MHzを超えたところに下り方向、上り方向の伝送帯域があり、この帯域を使って10Mbps〜52Mbpsの高速伝送を行う。しかし、4ワイヤーケーブル43にDPTとVDSL通信を共存させるために図7に示すようにデータを割り当てると、DPT用デジタルラインのキャリアの高調波のクロストークがVDSL通信を割り当てたVDSLラインに影響を及ぼし、VDSL通信のリンクが確立しないという状況となる。
【0028】
ここで、本実施の形態では、キャリアレベル検知部36でDPTのキャリア周波数の高調波の信号レベル(高調波レベル)を検知する。また、VDSLの送信レベル及び伝送帯域については、伝送距離や回線状態に従ってVDSL制御部33で予め決定される。そして、検知された高調波レベルの情報とVDSLの送信レベル及び伝送帯域の情報とから、センター周波数調整部35は、DPTのキャリアの高調波のクロストークがVDSLの送信レベル及び伝送帯域に影響を与えると判別すると、VDSLの伝送帯域のセンター周波数を図2にあるようにクロストークの影響のない周波数帯域に移動させるようにVDSL制御部33に指示する。つまり、VDSL通信のリンクが確立できる高い周波数帯域にセンター周波数を移動させるようにVDSL制御部33に指示を与える。
【0029】
このように、DPTのキャリア周波数の高調波のレベルに応じて、VDSLの伝送帯域をDPTのクロストークの影響のない周波数帯域に移動させる様にセンター周波数を自動的に決定する事で、VDSL通信が確実にリンクできるようなる。従って、企業内等の専用線(内線)43において、VDSLの高速データ通信と電話との共存が可能となる。
【0030】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図である。
【0031】
図3において、インターネット10、PSTN回線11、宅内モデム12、電話機13、PC14、VDSL対応PBX内線カード31、VDSLインタフェース部(VDSLI/F部)32、VDSL制御部33、ネットワーク接続部34、センター周波数調整部35、キャリアレベル検知部36、PBXインタフェース部(PBXI/F部)37、CODEC部38、DPTインタフェース部(DPTI/F部)39、PBXインタフェース制御部(PBXI/F制御部)40、電源ブロック41、DPT42、44、4ワイヤーケーブル43は図1と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。45はVDSL通信の伝送帯域のセンター周波数をマニュアル設定できるようにする為のセンター周波数設定切換部である。
【0032】
このように構成された構内通信システムについて、その動作を図2を用いて説明する。
【0033】
実施の形態1と同様に、VDSL通信については、PSTN回線11やInternet10をVDSL対応PBX内線カード31を介して宅内モデム12とリンクさせ宅内の電話機13やPC14と接続する場合、PSTN回線11からの音声データは、VDSLI/F部32で変調され、VDSL制御部33に送られる。また、Internet10のデータは、ネットワーク接続部34を介して同様にVDSL制御部33に送られる。VDSL制御部33では、どの宅内モデムへ接続するかの制御が行われ、要求の有った宅内モデムへデータ及び音声データが4ワイヤーケーブル43を通じて伝送され、宅内モデム12に接続された電話機13やPC14と通話やデータ交換が出来るのである。次に、DPTI/F部39に接続されたDPT42は、スペクトラムアナライザで測定した図8のようなキャリアに音声データを乗せ、DPT44とピンポン伝送する。そして、図8を見てもわかるように、キャリア周波数の高調波が10MHzまで優に観測することができる。一方、VDSLの伝送波形は、図2のように、1MHzを超えたところに下り方向、上り方向の伝送帯域があり、この帯域を使って10Mbps〜〜52Mbpsの高速伝送を行う。しかし、4ワイヤケーブル43にDPTとVDSL通信を共存させるために図7に示すようにデータを割り当てると、DPTのキャリアの高調波のクロストークがVDSL通信を割り当てたライン(VDSLライン)に影響を及ぼし、VDSL通信のリンクが確立しないという状況となる。
【0034】
ここで、本実施の形態では、実施の形態1のようにキャリアレベル検知部36でDPTのキャリア高調波の信号レベルを検知する。また、VDSLの送信レベルおよび伝送帯域については、伝送距離や回線状態に従ってVDSL制御部33で予め決定される。そして、検知されたキャリアレベルの情報とVDSLの送信レベルおよび伝送帯域の情報とから、センター周波数調整部35は、DPTのキャリアのクロストークがVDSLの送信レベルおよび伝送帯域に影響を与えると判別すると、VDSLの伝送帯域のセンター周波数を図2に示すようにクロストークの影響のない周波数帯域に移動するようにVDSL制御部33に指示する。しかし、自動的にセンター周波数をクロストークの影響のない帯域に移動させてもVDSL通信のリンクが確立しない場合には、センター周波数設定切換部45でセンター周波数調整部35をマニュアル設定に切換え、VDSL通信の伝送帯域のセンター周波数を任意に変更する。
【0035】
このように、センター周波数をDPTのキャリアの高調波のレベルに応じて自動的に設定するようにしておいてもリンクできない場合には、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更し、センター周波数の設定を任意に変更する事で、VDSL通信が確実にリンクできるようなる。従って、企業内等の専用線(内線)において、VDSLの高速データ通信と電話との共存が可能となる。
【0036】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図である。
【0037】
図4において、インターネット10、PSTN回線11、宅内モデム12、電話機13、PC14、VDSL対応PBX内線カード31、VDSLインタフェース部(VDSLI/F部)32、VDSL制御部33、ネットワーク接続部34、センター周波数調整部35、キャリアレベル検知部36、PBXインタフェース部(PBXI/F部)37、CODEC部38、DPTインタフェース部(DPTI/F部)39、PBXインタフェース制御部(PBXI/F制御部)40、電源ブロック41、DPT42、44、4ワイヤーケーブル43、センター周波数設定切換部45は図1と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。46はVDSLの送信レベルを任意に変更することができる送信レベル設定部である。
【0038】
このように構成された構内通信システムについて、その動作を図2を用いて説明する。
【0039】
実施の形態1と同様に、VDSL通信については、PSTN回線11やInternet10をVDSL対応PBX内線カード31を介して宅内モデム12とリンクさせ宅内の電話機13やPC14と接続する場合、PSTN回線11からの音声データは、VDSLI/F部32で変調され、VDSL制御部33に送られる。また、Internet10のデータは、ネットワーク接続部34を介して同様にVDSL制御部33に送られる。VDSL制御部33では、どの宅内モデムへ接続するかの制御が行われ、要求の有った宅内モデムへデータ及び音声データが4ワイヤーケーブル43を通じて伝送され、宅内モデム12に接続された電話機13やPC14と通話やデータ交換が出来るのである。次に、DPTI/F部39に接続されたDPT42は、スペクトラムアナライザで測定した図8のようなキャリアに音声データを乗せ、DPT44とピンポン伝送する。そして、図8を見てもわかるように、キャリア周波数の高調波が10MHzまで優に観測することができる。一方、VDSLの伝送波形は、図2のように、1MHzを超えたところに下り方向、上り方向の伝送帯域があり、この帯域を使って10Mbps〜〜52Mbpsの高速伝送を行う。しかし、4ワイヤケーブル43にDPTとVDSL通信を共存させるために図7に示すようにデータを割り当てると、DPTのキャリアの高調波のクロストークがVDSL通信を割り当てたライン(VDSLライン)に影響を及ぼし、VDSL通信のリンクが確立しないという状況となる。
【0040】
ここで、本実施の形態では、実施の形態1、2のようにキャリアレベル検知部36でDPTのキャリア高調波の信号レベルを検知する。また、VDSLの送信レベルおよび伝送帯域については、伝送距離や回線状態に従ってVDSL制御部33で予め決定される。そして、検知されたキャリアレベルの情報とVDSLの送信レベルおよび伝送帯域の情報とから、センター周波数調整部35は、DPTのキャリアのクロストークがVDSLの送信レベルおよび伝送帯域に影響を与えると判別すると、VDSLの伝送帯域のセンター周波数を図2に示すようにクロストークの影響のない周波数帯域に移動するようにVDSL制御部33に指示する。しかし、自動的にセンター周波数をクロストークの影響のない帯域に移動させてもVDSL通信のリンクが確立しない場合には、センター周波数設定切換部45でセンター周波数調整部35をマニュアル設定に切換え、VDSL通信の伝送帯域のセンター周波数を任意に変更する。ところが、センター周波数をDPTのクロストークの影響のない帯域に移動させてもまだリンク確立が不安定な場合は、VDSLの送信レベルを任意に変更できる送信レベル設定部46は、VDSLのリンク確立を安定させるように送信レベルを任意に変更する。なお、センター周波数設定切換部45を省略して送信レベル設定部46のみで対応するようにすることもできる。この場合、構内用通信装置31の構成が簡略化される。
【0041】
このように、センター周波数をDPTのキャリアの高調波のレベルに応じて自動的に設定するようにしておいてもリンクできない場合や、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更し、センター周波数の設定を任意に変更してもVDSL通信がリンクできない場合には、移動させたセンター周波数の帯域でVDSLの送信レベルを任意に変更することにより確実にVDSLのリンクを確立させることができる。従って、企業内等の専用線(内線)において、VDSLの高速データ通信と電話との共存が可能となる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に記載の構内用通信装置によれば、内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置であって、内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部と、検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部とを有することにより、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じて、VDSLの伝送帯域をDPTのクロストークの影響のない帯域に移動させる様にセンター周波数を自動的に決定することができるので、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避してVDSLのリンクを確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができるという有利な効果が得られる。
【0043】
請求項2に記載の構内用通信装置によれば、請求項1に記載の構内用通信装置において、VDSLのセンター周波数をマニュアルで設定するためのセンター周波数設定切換部を備えたことにより、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じてセンター周波数を自動的に調整してもVDSLのリンクが確立できない場合には、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更して、センター周波数の設定を任意に変更することができるので、VDSLのリンクを確実に確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを確実に共存させることができるという有利な効果が得られる。
【0044】
請求項3に記載の構内用通信装置によれば、請求項1または2に記載の構内用通信装置において、送信レベルを任意に可変するための送信レベル設定部を備えたことにより、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じてセンター周波数を自動的に調整してもVDSLのリンクが確立できない場合や、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更し、センター周波数の設定を任意に変更してもVDSL通信がリンクできない場合には、移動させたセンター周波数の帯域でVDSLの送信レベルを任意に変更することができるので、VDSLのリンクを更に確実に確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを更に確実に共存させることができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図
【図2】DPTにおける高調波スペクトラムとVDSLにおける伝送信号のスペクトラムとを示すスペクトラム図
【図3】本発明の実施の形態2による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態3による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図
【図5】従来のVDSL通信機器を示すブロック図
【図6】DPTの伝送フレームフォーマットやタイミングを示すタイミング図
【図7】専用線としてのケーブル内のデータ割当てを示す説明図
【図8】DPTのキャリア信号の実測波形を示す波形図
【符号の説明】
1 VDSL通信機器
2 VDSLモデム部
3 ネットワークスイッチ部
4 ネットワーク接続部
5 リモート設定部
6 送信レベル調整部
7 ノイズ検知部
8 電源ブロック
9 機器設定用PC
10 インターネット(Internet)
11 PSTN回線
12 宅内モデム
13 電話機
14 PC
31 VDSL対応PBX内線カード(構内用通信装置)
32 VDSLインタフェース部(VDSLI/F部)
33 VDSL制御部
34 ネットワーク接続部
35 センター周波数調整部
36 キャリアレベル検知部
37 PBXインタフェース部(PBXI/F部)
38 CODEC部
39 DPTインタフェース部(DPTI/F部)
40 PBXインタフェース制御部(PBXI/F制御部)
41 電源ブロック
42、44 DPT(内線用デジタル電話)
43 4ワイヤケーブル
45 センター周波数設定切換部
46 送信レベル調整部
【発明の属する技術分野】
本発明は、PBXに使用する内線用デジタル電話(以下、「DPT」と記載する)とVDSL(Very high bit rate Digital Subscriber Line)とが同一専用線上で使用可能である構内用通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
VDSLは、基本的にADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)と同様の非対称の伝送方式であるが、VDSLの意味するVery high bit rate DSLつまり“超高速デジタル加入者回線”という名前のとおり、ADSLよりも高速な通信速度を実現する事が出来る。それは、フルレートのADSLをさらに高速化して、10Mbps〜50Mbps程度の高速データ通信を可能にする通信方式である。その技術は、現在のアナログ電話回線では0〜4kHzくらいまでを音声帯域として利用し、ADSLではそれよりも高い部分の周波数帯域1.1MHzまでの周波数を使って伝送するのに対し、VDSLはさらにその上の4MHzをはるかに越えるレンジまでを使用することにより高速なデジタル通信を可能にしている。しかし、周波数レンジを上げたことによって大幅に伝送距離が制限され、その伝送距離は1〜2km程度で、ADSLに比べると三分の一程度の短い距離になってしまう(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ここで、集合住宅におけるVDSLの利用方法を例にとって説明する。VDSLの利用の形態としては、電話局から集合住宅などの近くまでは光ケーブルを使用し(FTTC(Fiber To The Curb)を使用し)、そこから集合住宅内の各ユーザーの家までは既設の電話線を利用したVDSLで高速通信が実現できる。このように、光ケーブルと組み合わせる事でVDSLを活用する事が出来る。但し、距離の影響を受け易いため、回線ロス(減衰)やクロストークノイズ、周波数が高い為に影響するハムノイズ等によって現時点では最大転送レートが下がったりして、回線品質が不安定になったりする。
【0004】
伝送速度と距離との相関は、1000ft(300m)では下り52Mbps、上り6Mbps程度が最高速度で、3000ft(900m)では下り26Mbps、4500ft(1.35km)では下り13Mbps程度と予測される。変調方式としては、ADSLと同様にDMT(Discrete MultiTone)方式や、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式、CAP(Carrierless Amplitude Phase)方式の各方式がアプローチされている。
【0005】
図5は、従来のVDSL通信機器を示すブロック図である。
【0006】
図5において、1はVDSL通信機器、2はVDSLモデム部であり、VDSLモデム部2は、スプリッタ21とフィルタ22とモデムブロック23とで構成される。3はネットワークスイッチ部であり、ネットワークスイッチ部3は、制御用CPU26とメモリブロック27とNポートスイッチブロック28(N:ポート数)とで構成される。4はネットワーク接続部であり、ネットワーク接続部4は、ネットワークトランス24とEthernet(R)ブロック(イーサネット(R)ブロック)25とで構成される。5はVDSL通信機器1を設定する機器設定用PC9に接続され本通信機器1を設定するリモート設定部、7は回線の減衰等を検知するノイズ検知部、8は本通信機器1の電源ブロック、10は本通信機器1に接続されるインターネット(Internet)、11は本通信機器1に接続されるPSTN回線、12はVDSLの宅内モデム、13は宅内モデムに接続された電話機、14は宅内モデムに接続されたPC、29は音声とデータが伝送される専用線である。
【0007】
図5において、PSTN回線11やInternet10と接続されたセンター側のVDSL通信機器1と各宅内の宅内モデム12との間での接続を行う場合、PSTN回線11の音声とデータは、VDSLモデム部2のスプリッタ21で音声とデータに分けられ、データはモデムブロック23で変・復調される。またInternet10は、VDSL通信機器1のネットワーク接続部4に接続され、そのデータは前述のデータとともにネットワークスイッチ部3でスイッチングされ、音声とともに各宅内の宅内モデム12へ伝送される。この時、センター側のVDSL通信機器1と宅内モデム12との間の距離に応じた回線の状態(S/N比)を認識して送信パワーを決定し、伝送速度を調整する。通信スピードに関しては、Rate Adaptive(レートアダプティブ)に設定される。このRate Adaptiveは回線の状態(S/N比)に応じて伝送速度を調整するもので、ADSLやアナログモデム等々と同様の機能である。
【0008】
次に、このように構成されたVDSL通信機器1について、その伝送データやDPT(Digital Proprietary Telephone)、VDSLなどを図6〜図8を用いて説明する。図6はDPTの伝送フレームフォーマットやタイミングを示すタイミング図であり、図7は専用線としてのケーブル29内のデータ割当てを示す説明図、図8はDPTのキャリア信号の実測波形を示す波形図である。
【0009】
まず4ワイヤー29内のDPT信号の割当てであるが、図7に示すように、DPTは4ワイヤー29の電話線の外側2線を使用して通信するものである。内側の2ワイヤーは使用しておらず、ここではVDSLの通信用に割り当てる。
【0010】
次に、伝送としては、外側の2ワイヤーのピンポン伝送方式(送信と受信の動作を交互におこなう伝送方式)により2B+Dの伝送をおこなう。この伝送スピードは独自のもので、ピンポン伝送方式の代表であるISDNとは異なり、1ビット時間512kHzの512kbpsである。次に、伝送フレームフォーマットやタイミングであるが、Dチャネルの有効データやB1チャネルの有効データ、B2チャネルの有効データが図6に示すように与えられて、512kHzのクロックの“L”、“H”のタイミングで受信データ、送信データが確定され、それぞれ伝送されることになる。そして、この512kHzのキャリア周波数は常時出力されており、図8に示すように高帯域までそのキャリア周波数の高調波が出力されている事がわかる。
【0011】
【特許文献1】
特表2002−530997号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構内用通信装置では、4ワイヤーのケーブル29において、外側2線をDPTに使用し、内側2線をVDSLに使用する場合、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークがVDSLの下りの帯域(センター側から各宅内への伝送)のセンター周波数に影響を与えてしまい、それによってVDSL通信ができない(リンクが確立しない)という問題点を生じ、企業内等の専用線(内線)においてVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることが出来ないという問題点を生じる。
【0013】
この構内用通信装置では、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避することができ、企業内等の専用線(内線)においてもVDSLという高速データ通信と電話との共存が可能であることが要求されている。
【0014】
本発明は、この要求を満たすため、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避することができ、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができる構内用通信装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の構内用通信装置は、内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置であって、内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部と、検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部とを有する構成を備えている。
【0016】
これにより、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避することができ、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができる構内用通信装置が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の構内用通信装置は、内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置であって、内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部と、検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部とを有することとしたものである。
【0018】
この構成により、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じて、VDSLの伝送帯域をDPTのクロストークの影響のない帯域に移動させる様にセンター周波数を自動的に決定することができるので、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避してVDSLのリンクを確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができるという作用を有する。
【0019】
請求項2に記載の構内用通信装置は、請求項1に記載の構内用通信装置において、VDSLのセンター周波数をマニュアルで設定するためのセンター周波数設定切換部を備えることとしたものである。
【0020】
この構成により、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じてセンター周波数を自動的に調整してもVDSLのリンクが確立できない場合には、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更して、センター周波数の設定を任意に変更することができるので、VDSLのリンクを確実に確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを確実に共存させることができるという作用を有する。
【0021】
請求項3に記載の構内用通信装置は、請求項1または2に記載の構内用通信装置において、送信レベルを任意に可変するための送信レベル設定部を備えることとしたものである。
【0022】
この構成により、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じてセンター周波数を自動的に調整してもVDSLのリンクが確立できない場合や、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更し、センター周波数の設定を任意に変更してもVDSL通信がリンクできない場合には、移動させたセンター周波数の帯域でVDSLの送信レベルを任意に変更することができるので、VDSLのリンクを更に確実に確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを更に確実に共存させることができるという作用を有する。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を参照しながら説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図である。
【0025】
図1において、31はVDSL対応PBX内線カードであり、VDSL対応PBX内線カード31は、VDSLインタフェース部(VDSLI/F部)32と、VDSL通信を制御するVDSL制御部33と、ネットワーク接続部34と、VDSLの伝送帯域のセンター周波数を調整するセンター周波数調整部35と、DPTのキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部36と、図示しないPBX本体側とのインターフェースのPBXインタフェース部(PBXI/F部)37と、CODEC部38と、DPTインタフェース部(DPTI/F部)39と、PBXインタフェース制御部(PBXI/F制御部)40と、電源ブロック41とから構成される。VDSL対応PBX内線カード31に接続されるものとしては、VDSLI/F部32に接続されるPSTN回線11と、ネットワーク接続部34に接続されるInternet10と、DPTI/F部39に接続されるセンター側DPT42と宅内側DPT44と、各DPTを接続する為の電話線としての4ワイヤーケーブル43と、VDSL制御部33に接続される宅内モデム12とがある。宅内モデム12には、電話機13とPC14とが接続される。
【0026】
このように構成された構内通信システムについて、その動作を図2を用いて説明する。図2は、DPTにおける高調波スペクトラムとVDSLにおける伝送信号のスペクトラムとを示すスペクトラム図である。
【0027】
VDSL通信においては、PSTN回線11やInternet10をVDSL対応PBX内線カード31を介して宅内モデム12とリンクさせて宅内の電話機13やPC14と接続する場合、PSTN回線11からの音声データは、VDSLI/F部32で変調され、VDSL制御部33に送られる。また、Internet10からのデータは、ネットワーク接続部34を介して、同様にVDSL制御部33に送られる。VDSL制御部33では、どの宅内モデムへ接続するかの制御が行われ、要求の有った宅内モデムへデータ及び音声データが4ワイヤーケーブル43を通じて伝送され、宅内モデム12に接続された電話機13やPC14と通話やデータ交換が出来るのである。次に、DPTI/F部39に接続されたDPT42は、スペクトラムアナライザで測定した図8のようなキャリアに音声データを乗せ、DPT44とピンポン伝送する。そして、図8を見てもわかるように、キャリア周波数の高調波が10MHzまで優に観測することができる。一方、VDSLの伝送波形は、図2のように、1MHzを超えたところに下り方向、上り方向の伝送帯域があり、この帯域を使って10Mbps〜52Mbpsの高速伝送を行う。しかし、4ワイヤーケーブル43にDPTとVDSL通信を共存させるために図7に示すようにデータを割り当てると、DPT用デジタルラインのキャリアの高調波のクロストークがVDSL通信を割り当てたVDSLラインに影響を及ぼし、VDSL通信のリンクが確立しないという状況となる。
【0028】
ここで、本実施の形態では、キャリアレベル検知部36でDPTのキャリア周波数の高調波の信号レベル(高調波レベル)を検知する。また、VDSLの送信レベル及び伝送帯域については、伝送距離や回線状態に従ってVDSL制御部33で予め決定される。そして、検知された高調波レベルの情報とVDSLの送信レベル及び伝送帯域の情報とから、センター周波数調整部35は、DPTのキャリアの高調波のクロストークがVDSLの送信レベル及び伝送帯域に影響を与えると判別すると、VDSLの伝送帯域のセンター周波数を図2にあるようにクロストークの影響のない周波数帯域に移動させるようにVDSL制御部33に指示する。つまり、VDSL通信のリンクが確立できる高い周波数帯域にセンター周波数を移動させるようにVDSL制御部33に指示を与える。
【0029】
このように、DPTのキャリア周波数の高調波のレベルに応じて、VDSLの伝送帯域をDPTのクロストークの影響のない周波数帯域に移動させる様にセンター周波数を自動的に決定する事で、VDSL通信が確実にリンクできるようなる。従って、企業内等の専用線(内線)43において、VDSLの高速データ通信と電話との共存が可能となる。
【0030】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図である。
【0031】
図3において、インターネット10、PSTN回線11、宅内モデム12、電話機13、PC14、VDSL対応PBX内線カード31、VDSLインタフェース部(VDSLI/F部)32、VDSL制御部33、ネットワーク接続部34、センター周波数調整部35、キャリアレベル検知部36、PBXインタフェース部(PBXI/F部)37、CODEC部38、DPTインタフェース部(DPTI/F部)39、PBXインタフェース制御部(PBXI/F制御部)40、電源ブロック41、DPT42、44、4ワイヤーケーブル43は図1と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。45はVDSL通信の伝送帯域のセンター周波数をマニュアル設定できるようにする為のセンター周波数設定切換部である。
【0032】
このように構成された構内通信システムについて、その動作を図2を用いて説明する。
【0033】
実施の形態1と同様に、VDSL通信については、PSTN回線11やInternet10をVDSL対応PBX内線カード31を介して宅内モデム12とリンクさせ宅内の電話機13やPC14と接続する場合、PSTN回線11からの音声データは、VDSLI/F部32で変調され、VDSL制御部33に送られる。また、Internet10のデータは、ネットワーク接続部34を介して同様にVDSL制御部33に送られる。VDSL制御部33では、どの宅内モデムへ接続するかの制御が行われ、要求の有った宅内モデムへデータ及び音声データが4ワイヤーケーブル43を通じて伝送され、宅内モデム12に接続された電話機13やPC14と通話やデータ交換が出来るのである。次に、DPTI/F部39に接続されたDPT42は、スペクトラムアナライザで測定した図8のようなキャリアに音声データを乗せ、DPT44とピンポン伝送する。そして、図8を見てもわかるように、キャリア周波数の高調波が10MHzまで優に観測することができる。一方、VDSLの伝送波形は、図2のように、1MHzを超えたところに下り方向、上り方向の伝送帯域があり、この帯域を使って10Mbps〜〜52Mbpsの高速伝送を行う。しかし、4ワイヤケーブル43にDPTとVDSL通信を共存させるために図7に示すようにデータを割り当てると、DPTのキャリアの高調波のクロストークがVDSL通信を割り当てたライン(VDSLライン)に影響を及ぼし、VDSL通信のリンクが確立しないという状況となる。
【0034】
ここで、本実施の形態では、実施の形態1のようにキャリアレベル検知部36でDPTのキャリア高調波の信号レベルを検知する。また、VDSLの送信レベルおよび伝送帯域については、伝送距離や回線状態に従ってVDSL制御部33で予め決定される。そして、検知されたキャリアレベルの情報とVDSLの送信レベルおよび伝送帯域の情報とから、センター周波数調整部35は、DPTのキャリアのクロストークがVDSLの送信レベルおよび伝送帯域に影響を与えると判別すると、VDSLの伝送帯域のセンター周波数を図2に示すようにクロストークの影響のない周波数帯域に移動するようにVDSL制御部33に指示する。しかし、自動的にセンター周波数をクロストークの影響のない帯域に移動させてもVDSL通信のリンクが確立しない場合には、センター周波数設定切換部45でセンター周波数調整部35をマニュアル設定に切換え、VDSL通信の伝送帯域のセンター周波数を任意に変更する。
【0035】
このように、センター周波数をDPTのキャリアの高調波のレベルに応じて自動的に設定するようにしておいてもリンクできない場合には、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更し、センター周波数の設定を任意に変更する事で、VDSL通信が確実にリンクできるようなる。従って、企業内等の専用線(内線)において、VDSLの高速データ通信と電話との共存が可能となる。
【0036】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図である。
【0037】
図4において、インターネット10、PSTN回線11、宅内モデム12、電話機13、PC14、VDSL対応PBX内線カード31、VDSLインタフェース部(VDSLI/F部)32、VDSL制御部33、ネットワーク接続部34、センター周波数調整部35、キャリアレベル検知部36、PBXインタフェース部(PBXI/F部)37、CODEC部38、DPTインタフェース部(DPTI/F部)39、PBXインタフェース制御部(PBXI/F制御部)40、電源ブロック41、DPT42、44、4ワイヤーケーブル43、センター周波数設定切換部45は図1と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。46はVDSLの送信レベルを任意に変更することができる送信レベル設定部である。
【0038】
このように構成された構内通信システムについて、その動作を図2を用いて説明する。
【0039】
実施の形態1と同様に、VDSL通信については、PSTN回線11やInternet10をVDSL対応PBX内線カード31を介して宅内モデム12とリンクさせ宅内の電話機13やPC14と接続する場合、PSTN回線11からの音声データは、VDSLI/F部32で変調され、VDSL制御部33に送られる。また、Internet10のデータは、ネットワーク接続部34を介して同様にVDSL制御部33に送られる。VDSL制御部33では、どの宅内モデムへ接続するかの制御が行われ、要求の有った宅内モデムへデータ及び音声データが4ワイヤーケーブル43を通じて伝送され、宅内モデム12に接続された電話機13やPC14と通話やデータ交換が出来るのである。次に、DPTI/F部39に接続されたDPT42は、スペクトラムアナライザで測定した図8のようなキャリアに音声データを乗せ、DPT44とピンポン伝送する。そして、図8を見てもわかるように、キャリア周波数の高調波が10MHzまで優に観測することができる。一方、VDSLの伝送波形は、図2のように、1MHzを超えたところに下り方向、上り方向の伝送帯域があり、この帯域を使って10Mbps〜〜52Mbpsの高速伝送を行う。しかし、4ワイヤケーブル43にDPTとVDSL通信を共存させるために図7に示すようにデータを割り当てると、DPTのキャリアの高調波のクロストークがVDSL通信を割り当てたライン(VDSLライン)に影響を及ぼし、VDSL通信のリンクが確立しないという状況となる。
【0040】
ここで、本実施の形態では、実施の形態1、2のようにキャリアレベル検知部36でDPTのキャリア高調波の信号レベルを検知する。また、VDSLの送信レベルおよび伝送帯域については、伝送距離や回線状態に従ってVDSL制御部33で予め決定される。そして、検知されたキャリアレベルの情報とVDSLの送信レベルおよび伝送帯域の情報とから、センター周波数調整部35は、DPTのキャリアのクロストークがVDSLの送信レベルおよび伝送帯域に影響を与えると判別すると、VDSLの伝送帯域のセンター周波数を図2に示すようにクロストークの影響のない周波数帯域に移動するようにVDSL制御部33に指示する。しかし、自動的にセンター周波数をクロストークの影響のない帯域に移動させてもVDSL通信のリンクが確立しない場合には、センター周波数設定切換部45でセンター周波数調整部35をマニュアル設定に切換え、VDSL通信の伝送帯域のセンター周波数を任意に変更する。ところが、センター周波数をDPTのクロストークの影響のない帯域に移動させてもまだリンク確立が不安定な場合は、VDSLの送信レベルを任意に変更できる送信レベル設定部46は、VDSLのリンク確立を安定させるように送信レベルを任意に変更する。なお、センター周波数設定切換部45を省略して送信レベル設定部46のみで対応するようにすることもできる。この場合、構内用通信装置31の構成が簡略化される。
【0041】
このように、センター周波数をDPTのキャリアの高調波のレベルに応じて自動的に設定するようにしておいてもリンクできない場合や、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更し、センター周波数の設定を任意に変更してもVDSL通信がリンクできない場合には、移動させたセンター周波数の帯域でVDSLの送信レベルを任意に変更することにより確実にVDSLのリンクを確立させることができる。従って、企業内等の専用線(内線)において、VDSLの高速データ通信と電話との共存が可能となる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に記載の構内用通信装置によれば、内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置であって、内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部と、検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部とを有することにより、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じて、VDSLの伝送帯域をDPTのクロストークの影響のない帯域に移動させる様にセンター周波数を自動的に決定することができるので、DPTのキャリア周波数の高調波のクロストークによりVDSL通信が不可能になるという状態を回避してVDSLのリンクを確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを共存させることができるという有利な効果が得られる。
【0043】
請求項2に記載の構内用通信装置によれば、請求項1に記載の構内用通信装置において、VDSLのセンター周波数をマニュアルで設定するためのセンター周波数設定切換部を備えたことにより、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じてセンター周波数を自動的に調整してもVDSLのリンクが確立できない場合には、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更して、センター周波数の設定を任意に変更することができるので、VDSLのリンクを確実に確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを確実に共存させることができるという有利な効果が得られる。
【0044】
請求項3に記載の構内用通信装置によれば、請求項1または2に記載の構内用通信装置において、送信レベルを任意に可変するための送信レベル設定部を備えたことにより、DPTのキャリアの高調波のレベルに応じてセンター周波数を自動的に調整してもVDSLのリンクが確立できない場合や、センター周波数の設定をマニュアル設定に変更し、センター周波数の設定を任意に変更してもVDSL通信がリンクできない場合には、移動させたセンター周波数の帯域でVDSLの送信レベルを任意に変更することができるので、VDSLのリンクを更に確実に確立させることができ、従って、企業内等の専用線においてもVDSLという高速データ通信と電話とを更に確実に共存させることができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図
【図2】DPTにおける高調波スペクトラムとVDSLにおける伝送信号のスペクトラムとを示すスペクトラム図
【図3】本発明の実施の形態2による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態3による構内用通信装置としてのVDSL対応PBX内線カードを有する構内通信システムを示すブロック図
【図5】従来のVDSL通信機器を示すブロック図
【図6】DPTの伝送フレームフォーマットやタイミングを示すタイミング図
【図7】専用線としてのケーブル内のデータ割当てを示す説明図
【図8】DPTのキャリア信号の実測波形を示す波形図
【符号の説明】
1 VDSL通信機器
2 VDSLモデム部
3 ネットワークスイッチ部
4 ネットワーク接続部
5 リモート設定部
6 送信レベル調整部
7 ノイズ検知部
8 電源ブロック
9 機器設定用PC
10 インターネット(Internet)
11 PSTN回線
12 宅内モデム
13 電話機
14 PC
31 VDSL対応PBX内線カード(構内用通信装置)
32 VDSLインタフェース部(VDSLI/F部)
33 VDSL制御部
34 ネットワーク接続部
35 センター周波数調整部
36 キャリアレベル検知部
37 PBXインタフェース部(PBXI/F部)
38 CODEC部
39 DPTインタフェース部(DPTI/F部)
40 PBXインタフェース制御部(PBXI/F制御部)
41 電源ブロック
42、44 DPT(内線用デジタル電話)
43 4ワイヤケーブル
45 センター周波数設定切換部
46 送信レベル調整部
Claims (3)
- 内線用デジタル電話とVDSLとにより音声伝送とデータ伝送とを行う構内用通信装置であって、
内線用デジタル電話のキャリアの高調波のレベルを検知するキャリアレベル検知部と、前記検知したキャリアの高調波のレベルに応じてVDSLのセンター周波数を自動的に調整するセンター周波数調整部とを有することを特徴とするを構内用通信装置。 - 前記VDSLのセンター周波数をマニュアルで設定するためのセンター周波数設定切換部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の構内用通信装置。
- 送信レベルを任意に可変するための送信レベル設定部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の構内用通信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002364855A JP2004200849A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 構内用通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002364855A JP2004200849A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 構内用通信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004200849A true JP2004200849A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32762562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002364855A Pending JP2004200849A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 構内用通信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004200849A (ja) |
-
2002
- 2002-12-17 JP JP2002364855A patent/JP2004200849A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1197064B9 (en) | Adsl system for transmission of voice and data signals | |
US6804267B1 (en) | Transceiver training for DSL modems under TCM-ISDN interference | |
US6522730B1 (en) | DSL communication system with improved bandwidth | |
US7173944B1 (en) | Modulation switching for DSL signal transmission | |
AU2004201990B2 (en) | Method for seamlessly changing power modes in an ADSL system | |
US8761284B2 (en) | Low power state for DSL system and devices | |
US20030156691A1 (en) | Method and system for reducing cross-talk and avoiding bridged taps | |
US7778346B2 (en) | Upstream power cutback | |
JP2003504971A (ja) | 音声回線カード機能とxdsl回線カード機能を組み合わせる方法および装置 | |
US20040032902A1 (en) | Modem channel sharing based on frequency division | |
US20110019725A1 (en) | Dsl method having variable upload/download bit rate and application-specific dynamic profile switching | |
US20060062288A1 (en) | Short loop ADSL power spectral density management | |
US7633999B2 (en) | DBMsOL and FBMsOL power spectral density masks | |
EP1234441A1 (en) | Method and apparatus for transmission power level adjustment | |
US6922415B1 (en) | Apparatus and method for a non-symmetrical half-duplex DSL modem | |
US6553075B1 (en) | Method and apparatus for determining crosstalk | |
US6611564B1 (en) | Method for conserving power in transceivers | |
JP3868383B2 (ja) | 通信方法及び通信装置 | |
JP2004200849A (ja) | 構内用通信装置 | |
CN100481825C (zh) | 优化xdsl数据传输的方法和装置 | |
JP2002520902A (ja) | ソース適応デジタル加入者ラインとその方法 | |
JP2004200850A (ja) | Vdsl通信機器 | |
JP2004179726A (ja) | Vdsl通信機器 | |
WO2003043213A1 (en) | System and method for initiating communication between transceivers | |
Cornil | Building an ADSL modem, the basics |