JP2004194559A - Method for producing optically active substance - Google Patents

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yeast
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Fumiki Nomoto
史樹 野本
Hideo Noda
秀夫 野田
Hideki Fukuda
秀樹 福田
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Nagase and Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an efficient method for optical resolution of a 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester by using yeast exhibiting lipase on a cell cortex as an enzyme. <P>SOLUTION: A recombinant cell exhibiting lipase on a cell cortex is reacted with the 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester to recover an optically active 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester. The recombinant yeast treated for raising enzyme activity has lipase activity raised to ≥10 times that before the treatment and has improved stereoselectivity in optical resolution reaction. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細胞表層提示酵素を用いる、光学活性な1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(S)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルは、(S)−O−ベンジルグリシドールの前駆体である。この(S)−O−ベンジルグリシドールは、メバロノラクロン、フィソスチグミン、trans−4−ヒドロキシプロリン、(−)−メセンブリンをはじめとする、種々の医薬品、およびそれらの中間体のキラルビルディングブロックとして有用である。そのため、(S)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの製造方法が、種々検討されている。例えば、(±)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルとリパーゼとを反応させて、光学活性体の一方を優先的に加水分解し、他方の光学活性な1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルを効率的に製造する方法が知られている(特許文献1)。しかし、この方法では、酵素反応に時間がかかること、酵素が反復使用できないことなどの問題がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−140394号公報
【非特許文献1】
植田ら、蛋白質・核酸・酵素 vol.46, No.11(2001), 1480-1487
【非特許文献2】
Matumoto, T. ら、Applied and Environmental Microbiology, (2002) 4517-4522
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、効率的な1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの光学分割法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母と、(±)1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルとを接触させる工程を含む、光学活性な1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの製造方法を提供する。
【0006】
好ましい実施態様においては、前記リパーゼのN末端側が、酵母の糖鎖結合タンパク質ドメインのC末端側と連結されている。
【0007】
別の好ましい実施態様においては、前記光学活性な1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルが、(S)−1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルである。
【0008】
好ましい実施態様においては、前記リパーゼが、リゾプス・オリゼ由来である。
【0009】
さらに別の好ましい実施態様においては、前記リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母が、酵素活性を高める処理をされた酵母である。
【0010】
さらに、本発明は、リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母であって、該酵母が室温にて、4〜8日間の放置処理を施され、リパーゼ活性が該処理前のリパーゼ活性に比べて10倍以上に高められた組換え酵母を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明においては、リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母を酵素(リパーゼ)として用いる。細胞表層に提示されるリパーゼには、特に制限はなく、微生物由来のリパーゼ、動物由来のリパーゼなどが好ましく利用される。用いるリパーゼによって、一方の光学活性体が選択的にあるいは優先的に分解され、他方の光学活性な1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルが残る。
【0012】
例えば、セラチア属、シュードモナス属、スタフィロコッカス属、リゾプス属、ムコール属、アスペルギルス属、キャンディダ属に属する微生物に由来するリパーゼは、(R)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルを優先的に分解するので、(S)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの製造に好適である。具体的には、セラチア・マルセッセンス、シュードモナス・フラジー、スタフィロコッカス・キシローサス、リゾプス・ジャポニカス、リゾプス・オリゼ、ムコール・ミエヘイ、アスペルギルス・オクラセウス、キャンディダ・リポリティカなどのリパーゼが用いられる。この中でも、構造遺伝子配列が知られているリゾプス・オリゼのリパーゼが好適に使用される。
【0013】
他方、例えば、バシラス属に属する微生物に由来するリパーゼは、ほとんどの場合、(S)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルを優先的に分解するので、(R)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの製造に好適である。
【0014】
これらのリパーゼは、その構造遺伝子配列が知られているものは、その構造遺伝子配列を用いればよく、構造遺伝子配列が不明なものは、配列を決定して使用すればよい。
【0015】
リパーゼを細胞表層に提示するには、(a)細胞表層局在タンパク質のGPIアンカーを利用する方法(非特許文献1参照)、および(b)細胞表層局在タンパク質の糖鎖結合タンパク質ドメインを利用する方法がある(非特許文献2参照)。これらの(a)および(b)の両方の方法に用いられる細胞表層局在タンパク質としては、酵母の性凝集タンパク質であるα−またはa−アグルチニン、FLOタンパク質(例えば、FLO1、FLO2、FLO4、FLO5、FLO9、FLO10、およびFLO11)、アルカリホスファターゼなどが挙げられる。
【0016】
(a)GPIアンカーを利用する方法(非特許文献1参照)
GPIアンカーによって、異種遺伝子を発現する方法は、分泌シグナル配列をコードするDNA−細胞表層局在タンパク質をコードする構造遺伝子−GPIアンカー付着認識シグナルをコードするDNA配列から発現され、細胞膜外に分泌された細胞表層局在タンパク質がGPIアンカー付着認識シグナルを介して細胞膜のGPIアンカーと結合することを利用する。すなわち、この細胞表層局在タンパク質をコードする構造遺伝子の全部または一部の配列を、リパーゼの構造遺伝子の配列に置換することにより、リパーゼが細胞表層に提示される。GPIアンカー付着認識シグナル配列としては、例えば、酵母のα−アグルチニンのC末端から数えて320アミノ酸の配列中に存在するGPIアンカー付着認識シグナル配列が利用される。
【0017】
(b)糖鎖結合タンパク質ドメインを利用する方法
細胞表層局在タンパク質が糖鎖結合タンパク質である場合、その糖鎖結合タンパク質ドメインは、複数の糖鎖を有し、この糖鎖が細胞壁中の糖鎖と相互作用を行う、または絡み合うことによって、細胞表層に留まることが可能である。例えば、レクチン、レクチン様タンパク質などの糖鎖結合部位などが挙げられる。代表的には、GPIアンカータンパク質の凝集機能ドメインが挙げられる。GPIアンカータンパク質の凝集機能ドメインとは、GPIアンカリングドメインよりもN末端側にあり、複数の糖鎖を有し、凝集に関与していると考えられているドメインをいう。
【0018】
この細胞表層局在タンパク質(凝集機能ドメイン)とリパーゼとの融合蛋白質を発現させることにより、細胞表層にリパーゼが提示される。リパーゼを、細胞表層局在タンパク質(凝集機能ドメイン)の(1)N末端側に結合させる、(2)C末端側に結合させる、および(3)N末端側およびC末端側の両方に結合させることができる。高いリパーゼ活性を維持する観点からは、(2)の糖鎖結合タンパク質ドメインのC末端側とリパーゼのN末端側とが連結された融合タンパク質として細胞表層に提示されることが望ましい。
【0019】
したがって、例えば、
(1)分泌シグナル配列をコードするDNA−リパーゼの構造遺伝子−細胞表層局在タンパク質(凝集機能ドメイン)をコードする構造遺伝子、
(2)分泌シグナル配列をコードするDNA−細胞表層局在タンパク質(凝集機能ドメイン)をコードする構造遺伝子−リパーゼの構造遺伝子、
(3)分泌シグナル配列をコードするDNA−リパーゼの構造遺伝子−細胞表層局在タンパク質(凝集機能ドメイン)をコードする構造遺伝子−リパーゼの構造遺伝子、などのDNA配列を作成し、酵母に導入することにより、細胞表層にリパーゼを提示する酵母が得られる。上記の通り、(2)のDNA配列が、最も好ましく利用できる。
【0020】
上記(a)および(b)の方法において、組換えDNAに用いられる分泌シグナル配列は、細胞表層局在タンパク質の分泌シグナル配列でもよいし、発現した酵素を細胞外へ導くことができる他の分泌シグナル配列でもよい。例えば、グルコアミラーゼの分泌シグナル配列、酵母のα−またはa−アグルチニンの分泌シグナル配列、リパーゼの分泌シグナル配列が好適に用いられる。酵素活性に影響を及ぼさなければ、細胞表層提示後に分泌シグナル配列およびプロ配列の一部または全部がN末端に残ってもよい。
【0021】
上記の各種配列を含むDNAの合成および結合は、当業者が通常用い得る技術で行われ得る。
【0022】
上記DNAはプラスミドの形態であることが望ましい。このDNAの出発材料は、例えば、酵母の2μmプラスミドの複製起点(Ori)とColE1の複製起点とを有しており、また、酵母選択マーカー(例えば、薬剤耐性遺伝子、TRP、LEU2など)および大腸菌の選択マーカー(薬剤耐性遺伝子など)を有することが好ましい。また、酵素の構造遺伝子を発現させるために、この遺伝子の発現を調節するオペレーター、プロモーター、ターミネーター、エンハンサーなどのいわゆる調節配列をも含んでいることが望ましい。例えば、GAPDH(グリセルアルデヒド3’-リン酸デヒドロゲナーゼ)プロモーターおよびGAPDHターミネーターが挙げられる。このような出発材料のプラスミドの例としては、GAPDHプロモーター配列およびGAPDHターミネーター配列を含むプラスミドpYGA2270またはpYE22m、あるいはUPR-ICL(イソクエン酸リアーゼ上流領域)配列とTerm-ICL(イソクエン酸リアーゼのターミネーター領域)配列とを含むプラスミドpWI3などが挙げられる。
【0023】
好適には、プラスミドpYGA2270またはpYE22mのGAPDHプロモーター配列とGAPDHターミネーター配列との間、あるいはプラスミドpWI3のUPR-ICLの配列とTerm-ICLの配列との間に、上記リパーゼを細胞表層に提示するためのDNAを挿入すれば、目的のプラスミドが製造される。
【0024】
宿主の酵母としては、どのような酵母を用いてもよいが、凝集性の酵母が、反応後の分離が簡単である点で、あるいは簡単に多孔質担体に固定できるため連続反応を行い得る点で好ましい。糖鎖結合タンパク質ドメインとして、凝集機能ドメインを使用する場合は、どのような酵母にも強い凝集性を付与することができる。
【0025】
導入されるDNAは、前述のようなプラスミドの形態であってもよく、あるいは宿主の遺伝子に挿入して、または宿主の遺伝子と相同組換えを起こして染色体に取り込まれてもよい。
【0026】
DNAが導入された細胞は、選択マーカー(例えば、TRP)で選択され、発現されたリパーゼの活性を測定することにより選択される。リパーゼが細胞表層に固定されていることは、リパーゼに対する抗タンパク質抗体とFITC標識抗IgG抗体とを用いる免疫抗体法によって確認できる。
【0027】
上記のようにして得られたリパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母は、培地を含む懸濁液あるいは蒸留水中で低温保存または凍結保存され得るか、あるいは低温乾燥または凍結乾燥して保存され得る。好ましくは、培養終了後、蒸留水に懸濁し、室温で4〜8日、最も好ましくは、20℃で1週間程度放置する。この放置処理により、リパーゼ活性が処理前の活性に比べて、10倍〜20倍以上、好ましくは15〜20倍に向上し得る。以下、この処理を、酵素活性を高める処理ということがある。また、このような酵素活性を高める処理をされた酵母は、繰返し使用が可能である。
【0028】
本発明の(S)−1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの製造方法は、上記のようにして得られたリパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母と、(±)1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルとを接触させる工程を含む。
【0029】
本発明の方法を模式的に表すと、以下のようになる。
【0030】
【化1】

Figure 2004194559
【0031】
上記反応式において、*は不斉炭素の位置を示し、Rは、水素またはアルキル基を表す。Rがアルキル基の場合、炭素数は1〜20が好ましく、炭素数1〜10の直鎖または分岐を有するアルキル基がより好ましい。さらに好ましくは、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基)である。置換基は、o−、m−またはp−のどの位置に結合していてもよい。
【0032】
この式では、(±)1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルに、リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母を酵素(リパーゼ)として作用させることによって、一方の1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルを選択的にあるいは優先的に分解して、光学活性な1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルと、光学活性な1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロパノールとを得ることを示す。
【0033】
反応は、基質である(±)1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルを水あるいは緩衝液に溶解し、これにリパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母、好ましくは、酵素活性を高める処理した組換え酵母を添加して、攪拌することにより行われる。反応液のpHは、3〜9が好ましく、4〜8がより好ましい。反応温度は、5℃〜50℃、好ましくは10〜30℃である。
【0034】
反応終了後、1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルと、1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロパノールとを分離する。分離は、溶媒抽出法、結晶析出法、カラムクロマトグラフ法などの、当業者が適宜使用する方法が適用される。
【0035】
溶媒抽出法では、例えば、以下のように行われる:酸性条件下、適切な溶媒(例えば、酢酸エチル)を用いて、1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルおよび1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロパノールを反応液から抽出する;ついで、アルカリ性の水溶液(例えば、pH8のリン酸カリウム緩衝液)を加えて、1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルのみを水層に抽出する。なお、この抽出法で得られる抽出物には、(S)−1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの他に、分解されなかった(R)−1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルも含有される。従って、溶媒抽出法を用いる場合、基質を選択的にかつ効率良く分解することが望ましい。
【0036】
なお、本発明の基質となる1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルは、公知の方法で合成することができる。例えば、トルエン中、BF・EtOの存在下、ラセミ体のエピクロルヒドリンを置換または未置換ベンジルアルコールと反応させ、1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロパノールを合成する。次いで、得られた1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロパノールを無水コハク酸でエステル化することにより、目的の1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルが得られる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を説明する。
【0038】
[調製例1]リパーゼを細胞表層に提示する酵母FS株(S. cerevisiae MT8-1/pWIFSproROL)の調製
A:FLO1の5’領域(シグナル配列および凝集機能ドメイン)の遺伝子の取得
次のようにしてFLO1の遺伝子を取得した。まず、S. cerevisiae ATCC60715から染色体DNAを抽出した。次いでこれをテンプレートとし、プライマーとして配列番号1および配列番号2に記載のヌクレオチド配列を用いてPCR増幅し、BamHIおよびBglIIで切断して、約3300bpの長さのBamHI-BglII断片(BamHI-BglII FLO1 3300bp断片)を得た。この3300bp断片は、FLO1の5’側の配列(分泌シグナル配列およびFLO1凝集機能ドメイン)を有していると思われる。
【0039】
B:リパーゼ遺伝子の取得
次のようにして、Rhizopus oryzaeのリパーゼの遺伝子を取得した。簡単に述べると、まず、R. oryzae IFO4697から染色体DNAを抽出した。次いで、これをテンプレートとし、プライマーとして配列番号3および配列番号4に記載のヌクレオチド配列を用いてPCR増幅を行い、BamHIおよびSalIで切断して、約1100bpの長さのBamHI-SalI断片(BamHI-SalIリパーゼ断片)を得た。このリパーゼ断片は、リパーゼのプロ配列および成熟タンパク質配列を有しており、Beerらの報告(Biochim Biophys Acta, 1399: 173-180, 1998)に記載の配列とほぼ一致するものであった。
【0040】
C:FLO1の5’領域およびプロリパーゼの構造遺伝子をこの順で有するプラスミドの作成
目的のDNAを有するプラスミドは、上記Aで得られたFLO1の5’領域遺伝子と上記Bで得られたプロリパーゼ遺伝子とを接続することにより得られる。FLO1誘導体とリパーゼとの融合タンパク質を作成するために、以下の操作を行った。作成の模式図を、図1に示す。
【0041】
まず、マルチコピー型プラスミドpWI3を、BglIIで切断し、脱リン酸化後、上記Aで得られたBamHI-BglII FLO1 3300bp断片を挿入して、プラスミドpWIFSを得た。次いで、このプラスミドpWIFSを、BglIIおよびXhoIで切断し、上記Bで得られたBamHI-SalIリパーゼ断片を挿入して、pWIFSpmROLを得た。
【0042】
D:形質転換酵母の調製
得られたプラスミドpWIFSpmROLを、Yeast Maker(Clontech Laboratories, Inc., Palo Alto, CA)を用いた酢酸リチウム法によって非凝集性酵母S. cerevisiae MT8-1(MATa ade his3 leu2 trp1 ura3)(Tajimaら、Yeast, 1:67-77, 1985)に導入した。これを、L-トリプトファンを含まない適切なアミノ酸および塩基を補充したSD-W寒天選択培地(6.7% Yeast nitrogen base w/o amino acids (Difco Laboratories製)、2%グルコース、2%寒天末)を用いて培養した。生育した酵母を選択し、S. cerevisiae MT8-1/pWIFSproROLと命名した。以下、この株をFS株という。
【0043】
[調製例2]リパーゼを細胞表層に提示する酵母FL株(S. cerevisiae MT8-1/pWIFLpmROL)の調製
A:FLO1の5’領域(シグナル配列および凝集機能ドメイン)の遺伝子の取得
上記調製例1と同様にして、FLO1の染色体DNAを抽出した。これをテンプレートとし、プライマーとして配列番号5および配列番号6に記載のヌクレオチド配列を用いてPCR増幅し、BamHIおよびBglIIで切断して、約4500bpの長さのBamHI-BglII断片(BamHI-BglII FLO1 4500bp断片)を得た。この4500bp断片は、FLO1の5’側の配列(分泌シグナル配列およびFLO1凝集機能ドメイン)を有していると思われる。
【0044】
B:リパーゼ遺伝子
リパーゼ遺伝子は、上記調製例1で得られた遺伝子を用いた。
【0045】
C:FLO1の5’領域およびプロリパーゼの構造遺伝子をこの順で有するプラスミドの作成
Aで得られたBamHI-BglII FLO1 4500bp断片を用いて、調製例1と同様の操作を行った。すなわち、調製例1のBamHI-BglII FLO1 3300bp断片の代わりに、この4500bp断片をpWI3に挿入し、プラスミドpWIFLを得た。次いで、このプラスミドpWIFLに、調製例1のBで得られたBamHI-SalIリパーゼ断片を挿入して、プラスミドpWIFLpmROLを得た。
【0046】
D:形質転換酵母の調製
得られたプラスミドpWIFLpmROLを用いて、調製例1のDに記載された方法と同様の方法を行い、生育した酵母を選択し、S. cerevisiae MT8-1/ pWIFLpmROLと命名した。以下、この株をFL株という。
【0047】
得られたFS株とFL株は、FLO1の長さが異なり、FS株のFLO1の長さがFL株のFLO1の長さよりも短い。従って、細胞表層において、FL株の方が、酵母の表層部のより外側にリパーゼを提示していると考えられる。
【0048】
[実施例1]
リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母のリパーゼ活性を高める処理
FS株およびFL株をそれぞれ、500mLのSDC液体培地(0.67% 酵母ニトロゲンベース、2.0%カザミノ酸、0.5%グルコース、0.01%ロイシン、0.002%アデニン、0.02%ウラシル、0.02%ヒスチジン)で150時間培養し、遠心分離して培地と菌体とに分離した。洗浄後、菌体を蒸留水で容量が37mLとなるように懸濁し、使用まで、4℃で保存した。
【0049】
粉末酵素、FS株およびFL株のリパーゼ活性は、以下のように測定した。すなわち、0.5mMのp−ニトロフエニルブチレート水溶液(1.5mL)にpH7.0の20mMリン酸緩衝液(0.4mL)、および酵素液(酵母懸濁液)(0.1mL)を加え、25℃で10分間インキュベートした。次いで、300mMトリクロロ酢酸(0.1mL)を添加することにより反応を停止した後、遠心分離(3,000rpm、10分)することにより、不溶物を除去した。得られた上清(1.5mL)にpH7.0の200mMリン酸緩衝液(2.0mL)を加えて400nmの吸光度を測定し、加水分解により生成したp−ニトロフェノールを定量した。1Uは、1分間に1μmolのp−ニトロフェノールを生成する酵素量として定義した。結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 2004194559
【0051】
表1からわかるように、FS株およびFL株ともにリパーゼ活性を示した。
【0052】
次に、酵母懸濁液を−80℃で16時間凍結後融解する凍結融解処理により、あるいは超音波破砕処理により酵母細胞壁および細胞膜を破損させ、リパーゼ活性を測定した。また、酵母懸濁液を20℃で8日間放置して保存した後、リパーゼ活性を測定した。コントロールとして、無処理の酵母懸濁液のリパーゼ活性を測定した。結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
Figure 2004194559
【0054】
この結果、凍結融解処理および超音波破砕処理により、FS株では約3倍に、FL株では約1.5倍に増加した。このことは、菌体内部にもリパーゼが存在することを示している。一方、20℃で8日間放置保存した酵母は、FS株およびFL株ともに15倍以上にリパーゼ活性が高くなっていた。このことから、酵母を20℃で、1週間以上保存することにより酵素活性が劇的に高くなることが判明した。
【0055】
[実施例2]
FS株およびFL株を上記と同じ条件で500mLのSDC液体培地で培養し、遠心分離して37mlとなるように蒸留水に懸濁して、20℃で7日間放置保存し、この懸濁液を同容積のpH5.0の500mMリン酸緩衝液で希釈して、酵母懸濁液とした。コントロールとして粉末酵素リパーゼF−AP15(天野エンザイム(株)より購入)を用いた。いずれのリパーゼもリゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)由来のリパーゼである。他方、メチル−t-ブチルエーテル(MTBE)200μlに1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステル40mgを溶解し、基質溶液を調製した。この基質溶液を全量、酵母懸濁液10mlに添加し、25℃で24時間振盪した。反応終了後、溶媒抽出法で1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルを抽出し、反応率と純度を求めた。結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
Figure 2004194559
【0057】
リパーゼF−AP15を用いた場合には立体選択性が低く、E値は4であったが、リパーゼを表層に提示する酵母FS株およびFL株ともにE値は170以上であり、立体選択性が飛躍的に向上した。これは、細胞表層に提示されたリパーゼが融合タンパク質として発現されているため、分泌型のリパーセとは立体構造が異なり、立体選択性が変化したことによると考えられる。また、24時間以内に、1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの光学分割をほぼ完全に終了し得ることが判明した。
【0058】
なお、E値は、以下の様にして求められる。
E=ln[1-c{1+ee(P)}]/ln[1-c{1-ee(P)}]
ここで、cは反応率を表し、ee(P)は、反応生成物である1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロパノールの光学純度を表す。この計算方法は、J. Am. Chem. Soc. 1982, 104, 7294-7299に記載されている。
【0059】
さらに、上記反応終了後のFS株およびFL株を遠心分離して水洗後、光学分割反応に繰り返し使用した結果を図2に示す。FS株を用いた場合には、4回目使用しても反応率の著しい低下は見られなかった。一方、FL株を用いた場合には、2回目の使用時、1回目と比較して反応率が半分以下となったが、3回目の以降の反応では、反応率の著しい低下はみられなかった。
【0060】
以上により、リパーゼを表層に提示する組換え酵母を菌体触媒として用いる光学分割を行う場合、菌体は回収、再利用が可能であることを確認した。
【0061】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、リパーゼを細胞表層に提示する酵母を用いると、立体選択性が向上し、1−ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの光学分割をほぼ完全に行うことができる。さらに、酵素活性を高める処理を行うことによって、リパーゼ活性が高められ、光学分割反応速度が増加し、反応完了までの時間が大幅に短縮される。さらに、酵素活性を高める処理をされた組換え酵母は、繰り返し使用が可能である。
【0062】
【配列表】
Figure 2004194559
Figure 2004194559

【図面の簡単な説明】
【図1】FLO1の5’領域およびプロリパーゼの構造遺伝子をこの順で有するプラスミドの構築の模式図である。
【図2】リパーゼを表層に提示する組換え酵母を用いて、光学分割を繰り返して行った場合の反応率の経持変化を示すグラフである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing optically active 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester using a cell surface display enzyme.
[0002]
[Prior art]
(S) -1-Benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester is a precursor of (S) -O-benzylglycidol. This (S) -O-benzylglycidol is useful as a chiral building block for various pharmaceuticals, including mevalonolaclone, physostigmine, trans-4-hydroxyproline, (-)-mesembrine, and their intermediates. Therefore, various methods for producing (S) -1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester have been studied. For example, by reacting (±) -1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester with lipase, one of the optically active substances is preferentially hydrolyzed, and the other optically active 1- A method for efficiently producing benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester is known (Patent Document 1). However, this method has problems such as that the enzyme reaction takes a long time and the enzyme cannot be used repeatedly.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-140394 [Non-Patent Document 1]
Ueda et al., Protein, Nucleic Acid, Enzyme vol.46, No.11 (2001), 1480-1487
[Non-patent document 2]
Matumoto, T. et al., Applied and Environmental Microbiology, (2002) 4517-4522
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide an efficient optical resolution method of 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides an optically active method comprising the step of contacting a recombinant yeast presenting lipase on the cell surface with (±) 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester. Provided is a method for producing 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester.
[0006]
In a preferred embodiment, the N-terminal side of the lipase is linked to the C-terminal side of the sugar chain binding protein domain of yeast.
[0007]
In another preferred embodiment, the optically active 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester is (S) -1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro. -2-propyl succinic acid monoester.
[0008]
In a preferred embodiment, the lipase is derived from Rhizopus oryzae.
[0009]
In still another preferred embodiment, the recombinant yeast that presents the lipase on the cell surface is a yeast that has been treated to increase the enzyme activity.
[0010]
Furthermore, the present invention relates to a recombinant yeast which presents a lipase on a cell surface, wherein the yeast is subjected to a standing treatment at room temperature for 4 to 8 days, and the lipase activity is lower than the lipase activity before the treatment. The present invention provides a recombinant yeast that has been enhanced 10 times or more.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the present invention, a recombinant yeast that displays lipase on the cell surface is used as an enzyme (lipase). The lipase displayed on the cell surface is not particularly limited, and a lipase derived from a microorganism, a lipase derived from an animal, or the like is preferably used. Depending on the lipase used, one optically active form is selectively or preferentially degraded, leaving the other optically active 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinate monoester.
[0012]
For example, lipases derived from microorganisms belonging to the genera Serratia, Pseudomonas, Staphylococcus, Rhizopus, Mucor, Aspergillus and Candida are (R) -1-benzyloxy-3-chloro-2-propyl. Since succinic acid monoester is preferentially decomposed, it is suitable for production of (S) -1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester. Specifically, lipases such as Serratia marcescens, Pseudomonas fragileus, Staphylococcus xylosas, Rhizopus japonicas, Rhizopus oryzae, Mucor Miehei, Aspergillus oculaseus and Candida lipolytica are used. Among these, the lipase of Rhizopus oryzae whose structural gene sequence is known is preferably used.
[0013]
On the other hand, for example, lipases derived from microorganisms belonging to the genus Bacillus preferentially degrade (S) -1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester in most cases, and therefore, (R) Suitable for producing -1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester.
[0014]
Those lipases whose structural gene sequence is known may use the structural gene sequence, and those whose structural gene sequence is unknown may determine and use the sequence.
[0015]
In order to present lipase on the cell surface, (a) a method using a GPI anchor of a cell surface localized protein (see Non-Patent Document 1), and (b) a sugar chain binding protein domain of the cell surface localized protein is used. (See Non-Patent Document 2). Cell surface-localized proteins used in both of these methods (a) and (b) include α- or a-agglutinin, a yeast aggregating protein, and FLO proteins (eg, FLO1, FLO2, FLO4, FLO5). , FLO9, FLO10, and FLO11), alkaline phosphatase, and the like.
[0016]
(A) Method using GPI anchor (see Non-Patent Document 1)
The method of expressing a heterologous gene by using a GPI anchor is performed by expressing from a DNA encoding a secretory signal sequence-a structural gene encoding a cell surface localization protein-a DNA sequence encoding a GPI anchor attachment recognition signal, and secreted out of the cell membrane. It utilizes that the cell surface localization protein binds to the GPI anchor of the cell membrane via the GPI anchor attachment recognition signal. That is, the lipase is displayed on the cell surface by substituting the sequence of all or a part of the structural gene encoding the cell surface localization protein with the sequence of the lipase structural gene. As the GPI anchor attachment recognition signal sequence, for example, a GPI anchor attachment recognition signal sequence present in a sequence of 320 amino acids counted from the C-terminus of yeast α-agglutinin is used.
[0017]
(B) Method of Using a Sugar Chain Binding Protein Domain When the cell surface localization protein is a sugar chain binding protein, the sugar chain binding protein domain has a plurality of sugar chains, and the sugar chains are sugar chains in a cell wall. It is possible to remain at the cell surface by interacting with or entanglement with the chains. For example, sugar chain binding sites such as lectins and lectin-like proteins are exemplified. Typically, the aggregation functional domain of a GPI anchor protein is mentioned. The aggregation functional domain of the GPI anchor protein refers to a domain that is located on the N-terminal side of the GPI anchoring domain, has a plurality of sugar chains, and is considered to be involved in aggregation.
[0018]
By expressing a fusion protein of this cell surface localization protein (aggregation functional domain) and lipase, lipase is displayed on the cell surface. Lipase is (1) bound to the N-terminal side, (2) bound to the C-terminal side, and (3) bound to both the N-terminal side and the C-terminal side of the cell surface localized protein (aggregation functional domain). be able to. From the viewpoint of maintaining high lipase activity, it is desirable that the protein is displayed on the cell surface as a fusion protein in which the C-terminal side of the sugar chain-binding protein domain and the N-terminal side of lipase are linked.
[0019]
So, for example,
(1) DNA encoding a secretory signal sequence-Structural gene of lipase-Structural gene encoding a cell surface localized protein (aggregation functional domain),
(2) DNA encoding a secretory signal sequence-structural gene encoding a cell surface localized protein (aggregation functional domain)-structural gene of lipase,
(3) To prepare a DNA sequence encoding a secretory signal sequence, a structural gene of lipase, a structural gene encoding a cell surface localization protein (aggregation functional domain), a structural gene of lipase, and the like, and introducing the DNA sequence into yeast. As a result, a yeast displaying lipase on the cell surface can be obtained. As described above, the DNA sequence of (2) is most preferably used.
[0020]
In the above methods (a) and (b), the secretory signal sequence used in the recombinant DNA may be a secretory signal sequence of a protein located on the cell surface, or another secretory sequence capable of guiding the expressed enzyme to the outside of the cell. It may be a signal sequence. For example, a glucoamylase secretion signal sequence, a yeast α- or a-agglutinin secretion signal sequence, and a lipase secretion signal sequence are preferably used. If the enzyme activity is not affected, part or all of the secretory signal sequence and prosequence may remain at the N-terminus after cell surface display.
[0021]
The synthesis and ligation of DNAs containing the various sequences described above can be performed by techniques commonly used by those skilled in the art.
[0022]
Preferably, the DNA is in the form of a plasmid. The starting material of this DNA has, for example, an origin of replication (Ori) of the yeast 2 μm plasmid and an origin of replication of ColE1, and also has a yeast selection marker (eg, drug resistance gene, TRP, LEU2, etc.) and E. coli. It is preferable to have a selection marker (such as a drug resistance gene). Further, in order to express the structural gene of the enzyme, it is preferable to include a so-called regulatory sequence such as an operator, a promoter, a terminator, and an enhancer that regulates the expression of the gene. Examples include the GAPDH (glyceraldehyde 3'-phosphate dehydrogenase) promoter and GAPDH terminator. Examples of such a starting material plasmid include a plasmid pYGA2270 or pYE22m containing a GAPDH promoter sequence and a GAPDH terminator sequence, or UPR-ICL (isocitrate lyase upstream region) sequence and Term-ICL (isocitrate lyase terminator region). And a plasmid pWI3 containing the sequence.
[0023]
Preferably, for displaying the lipase on the cell surface, between the GAPDH promoter sequence and the GAPDH terminator sequence of the plasmid pYGA2270 or pYE22m, or between the UPR-ICL sequence and the Term-ICL sequence of the plasmid pWI3. Inserting the DNA produces the desired plasmid.
[0024]
As the host yeast, any yeast may be used, but the cohesive yeast is capable of performing a continuous reaction because it is easily separated after the reaction or because it can be easily fixed to a porous carrier. Is preferred. When an aggregation function domain is used as the sugar chain binding protein domain, strong aggregation can be imparted to any yeast.
[0025]
The DNA to be introduced may be in the form of a plasmid as described above, or may be inserted into a host gene or may be introduced into a chromosome by homologous recombination with the host gene.
[0026]
Cells into which the DNA has been introduced are selected with a selectable marker (eg, TRP) and selected by measuring the activity of the expressed lipase. The immobilization of lipase on the cell surface can be confirmed by an immunoantibody method using an anti-protein antibody against lipase and a FITC-labeled anti-IgG antibody.
[0027]
The recombinant yeast presenting the lipase obtained as described above on the cell surface can be cryopreserved or cryopreserved in a suspension containing a medium or distilled water, or can be cryopreserved or freeze-dried and stored. . Preferably, after completion of the culture, the cells are suspended in distilled water and left at room temperature for 4 to 8 days, most preferably at 20 ° C. for about one week. By this standing treatment, the lipase activity can be improved by 10 to 20 times or more, preferably 15 to 20 times, compared to the activity before the treatment. Hereinafter, this treatment may be referred to as a treatment for increasing the enzyme activity. Moreover, the yeast which has been treated to increase the enzyme activity can be used repeatedly.
[0028]
The method for producing (S) -1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester of the present invention provides a recombinant yeast which displays the lipase obtained as described above on a cell surface. And (±) 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester.
[0029]
The method of the present invention is schematically represented as follows.
[0030]
Embedded image
Figure 2004194559
[0031]
In the above reaction formula, * indicates the position of the asymmetric carbon, and R represents hydrogen or an alkyl group. When R is an alkyl group, it preferably has 1 to 20 carbon atoms, and more preferably a linear or branched alkyl group having 1 to 10 carbon atoms. More preferably, R is a lower alkyl group having 1 to 4 carbon atoms (e.g., methyl, ethyl, propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl). The substituent may be bonded at any position of o-, m- or p-.
[0032]
In this formula, (±) 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester is allowed to act as an enzyme (lipase) using a recombinant yeast that presents lipase on the cell surface. One of the 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoesters is selectively or preferentially decomposed to give an optically active 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro- This shows that 2-propylsuccinic acid monoester and an optically active 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propanol are obtained.
[0033]
The reaction is performed by dissolving the substrate (±) 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester in water or a buffer solution, and presenting the lipase to the cell surface. Preferably, it is carried out by adding a recombinant yeast which has been treated to increase the enzyme activity and stirring the mixture. The pH of the reaction solution is preferably from 3 to 9, and more preferably from 4 to 8. The reaction temperature is 5 ° C to 50 ° C, preferably 10 to 30 ° C.
[0034]
After completion of the reaction, 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester and 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propanol are separated. For separation, a method appropriately used by those skilled in the art, such as a solvent extraction method, a crystal precipitation method, and a column chromatography method, is applied.
[0035]
The solvent extraction method is carried out, for example, as follows: 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester under an acidic condition using a suitable solvent (eg, ethyl acetate). The ester and the 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propanol are extracted from the reaction; an aqueous alkaline solution (eg, potassium phosphate buffer at pH 8) is added to give the 1-substituted or unsubstituted Only the substituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinate monoester is extracted into the aqueous layer. The extract obtained by this extraction method contained (R) -1 which was not decomposed in addition to (S) -1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester. Also included are substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoesters. Therefore, when using the solvent extraction method, it is desirable to decompose the substrate selectively and efficiently.
[0036]
The 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester serving as the substrate of the present invention can be synthesized by a known method. For example, racemic epichlorohydrin is reacted with substituted or unsubstituted benzyl alcohol in toluene in the presence of BF 3 .Et 2 O to synthesize 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propanol. Then, the obtained 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propanol is esterified with succinic anhydride to obtain the desired 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propyl. A succinic acid monoester is obtained.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples.
[0038]
[Preparation Example 1] Preparation of yeast FS strain (S. cerevisiae MT8-1 / pWIFSproROL) which presents lipase on the cell surface A: Acquisition of gene for 5 'region (signal sequence and aggregation functional domain) of FLO1 To obtain the FLO1 gene. First, chromosomal DNA was extracted from S. cerevisiae ATCC60715. Next, this was used as a template, PCR-amplified using the nucleotide sequences of SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 2 as primers, cleaved with BamHI and BglII, and a BamHI-BglII fragment (BamHI-BglII FLO1 3300 bp fragment). This 3300 bp fragment seems to have a sequence 5 ′ to FLO1 (secretory signal sequence and FLO1 aggregation functional domain).
[0039]
B: Acquisition of lipase gene A lipase gene of Rhizopus oryzae was acquired as follows. Briefly, first, chromosomal DNA was extracted from R. oryzae IFO4697. Next, using this as a template, PCR amplification was performed using the nucleotide sequences of SEQ ID NO: 3 and SEQ ID NO: 4 as primers, digestion with BamHI and SalI, and a BamHI-SalI fragment (BamHI- SalI lipase fragment) was obtained. This lipase fragment had a lipase pro-sequence and a mature protein sequence, and almost matched the sequence described in Beer et al.'S report (Biochim Biophys Acta, 1399: 173-180, 1998).
[0040]
C: Preparation of plasmid having 5 'region of FLO1 and structural gene of prolipase in this order The plasmid having the target DNA is the 5' region gene of FLO1 obtained in A above and the prolipase obtained in B above. It can be obtained by connecting gene. The following operation was performed to prepare a fusion protein of a FLO1 derivative and a lipase. FIG. 1 shows a schematic diagram of the preparation.
[0041]
First, the multicopy type plasmid pWI3 was digested with BglII, dephosphorylated, and the 3300 bp BamHI-BglII FLO1 fragment obtained in the above A was inserted to obtain a plasmid pWIFS. Next, this plasmid pWIFS was digested with BglII and XhoI, and the BamHI-SalI lipase fragment obtained in the above B was inserted to obtain pWIFSpmROL.
[0042]
D: Preparation of Transformed Yeast The obtained plasmid pWIFSpmROL was non-aggregated yeast S. cerevisiae MT8-1 (MATa ade his3 leu2) by the lithium acetate method using Yeast Maker (Clontech Laboratories, Inc., Palo Alto, CA). trp1 ura3) (Tajima et al., Yeast, 1: 67-77, 1985). This was added to SD-W agar selection medium (6.7% yeast nitrogen base w / o amino acids (Difco Laboratories), 2% glucose, 2% agar powder) supplemented with appropriate amino acids and bases not containing L-tryptophan. And cultured. The grown yeast was selected and named as S. cerevisiae MT8-1 / pWIFSproROL. Hereinafter, this strain is referred to as FS strain.
[0043]
[Preparation Example 2] Preparation of yeast FL strain (S. cerevisiae MT8-1 / pWIFLpmROL) displaying lipase on the cell surface A: Acquisition of gene of 5 'region (signal sequence and aggregation functional domain) of FLO1 Preparation Example 1 above Chromosomal DNA of FLO1 was extracted in the same manner as described above. Using this as a template, PCR amplification was performed using the nucleotide sequences of SEQ ID NO: 5 and SEQ ID NO: 6 as primers, digestion with BamHI and BglII, and a BamHI-BglII fragment (BamHI-BglII FLO1 4500 bp) of about 4500 bp in length. Fragment). This 4500 bp fragment seems to have a sequence 5 ′ to FLO1 (secretory signal sequence and FLO1 aggregation functional domain).
[0044]
B: Lipase gene The lipase gene used was the gene obtained in Preparation Example 1 above.
[0045]
C: Preparation of Plasmid Having FLO1 5 ′ Region and Prolipase Structural Gene in this Order The same operation as in Preparation Example 1 was performed using the BamHI-BglII FLO1 4500 bp fragment obtained in A. That is, instead of the BamHI-BglII FLO1 3300 bp fragment of Preparation Example 1, this 4500 bp fragment was inserted into pWI3 to obtain a plasmid pWIFL. Next, the BamHI-SalI lipase fragment obtained in B of Preparation Example 1 was inserted into this plasmid pWIFL to obtain a plasmid pWIFLpmROL.
[0046]
D: Preparation of Transformed Yeast Using the obtained plasmid pWIFLpmROL, a method similar to the method described in D of Preparation Example 1 was performed, and the grown yeast was selected and named S. cerevisiae MT8-1 / pWIFLpmROL. did. Hereinafter, this strain is referred to as FL strain.
[0047]
The obtained FS strain and FL strain have different lengths of FLO1, and the length of FLO1 of the FS strain is shorter than the length of FLO1 of the FL strain. Therefore, it is considered that the FL strain presents lipase more outside the surface layer of yeast in the cell surface layer.
[0048]
[Example 1]
Each of the treated FS strain and the FL strain that enhances the lipase activity of the recombinant yeast that presents lipase on the cell surface was placed in 500 mL of SDC liquid medium (0.67% yeast nitrogen base, 2.0% casamino acid, 0.5% glucose, 0.01% leucine, The cells were cultured in 0.002% adenine, 0.02% uracil, and 0.02% histidine) for 150 hours, centrifuged, and separated into a medium and cells. After washing, the cells were suspended in distilled water to a volume of 37 mL and stored at 4 ° C. until use.
[0049]
The lipase activities of the powdered enzyme, the FS strain and the FL strain were measured as follows. That is, a 20 mM phosphate buffer (0.4 mL) at pH 7.0 and an enzyme solution (yeast suspension) (0.1 mL) were added to a 0.5 mM p-nitrophenyl butyrate aqueous solution (1.5 mL), and the mixture was added at 25 ° C. For 10 minutes. Next, the reaction was stopped by adding 300 mM trichloroacetic acid (0.1 mL), and then insolubles were removed by centrifugation (3,000 rpm, 10 minutes). 200 mM phosphate buffer (2.0 mL) at pH 7.0 was added to the obtained supernatant (1.5 mL), the absorbance at 400 nm was measured, and p-nitrophenol produced by hydrolysis was quantified. 1 U was defined as the amount of enzyme that produced 1 μmol of p-nitrophenol per minute. Table 1 shows the results.
[0050]
[Table 1]
Figure 2004194559
[0051]
As can be seen from Table 1, both the FS strain and the FL strain exhibited lipase activity.
[0052]
Next, the yeast cell wall and cell membrane were damaged by freeze-thawing treatment in which the yeast suspension was frozen at -80 ° C for 16 hours and then thawed, or sonication treatment, and lipase activity was measured. After leaving the yeast suspension at 20 ° C. for 8 days, the lipase activity was measured. As a control, the lipase activity of the untreated yeast suspension was measured. Table 2 shows the results.
[0053]
[Table 2]
Figure 2004194559
[0054]
As a result, by the freeze-thaw treatment and the ultrasonic crushing treatment, the FS strain increased about 3 times and the FL strain increased about 1.5 times. This indicates that lipase is also present inside the cells. On the other hand, the yeasts stored at 20 ° C. for 8 days had lipase activity 15 times or more higher in both the FS strain and the FL strain. From this, it was found that the enzyme activity was dramatically increased by storing the yeast at 20 ° C. for one week or more.
[0055]
[Example 2]
The FS strain and the FL strain were cultured in 500 mL of SDC liquid medium under the same conditions as described above, centrifuged, suspended in distilled water to 37 ml, and stored at 20 ° C. for 7 days. It was diluted with an equal volume of 500 mM phosphate buffer at pH 5.0 to obtain a yeast suspension. As a control, powder enzyme lipase F-AP15 (purchased from Amano Enzyme Co., Ltd.) was used. Both lipases are lipases derived from Rhizopus oryzae. On the other hand, 40 mg of 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester was dissolved in 200 μl of methyl-t-butyl ether (MTBE) to prepare a substrate solution. The whole amount of the substrate solution was added to 10 ml of the yeast suspension and shaken at 25 ° C. for 24 hours. After completion of the reaction, 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester was extracted by a solvent extraction method, and the reaction rate and purity were determined. Table 3 shows the results.
[0056]
[Table 3]
Figure 2004194559
[0057]
When lipase F-AP15 was used, the stereoselectivity was low and the E value was 4, but the E value was 170 or more for both yeast FS strain and FL strain that present lipase on the surface, and the stereoselectivity was low. Dramatically improved. This is probably because the lipase presented on the cell surface is expressed as a fusion protein, and therefore has a different steric structure from the secretory lipase, and a change in stereoselectivity. It was also found that the optical resolution of 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester could be almost completely completed within 24 hours.
[0058]
Note that the E value is obtained as follows.
E = ln [1-c {1 + ee (P)}] / ln [1-c {1-ee (P)}]
Here, c represents the reaction rate, and ee (P) represents the optical purity of 1-benzyloxy-3-chloro-2-propanol, which is a reaction product. This calculation method is described in J. Am. Chem. Soc. 1982, 104, 7294-7299.
[0059]
FIG. 2 shows the results of repeated use of the FS strain and FL strain after centrifugation, washing with water, and optical resolution reaction after the completion of the reaction. When the FS strain was used, no significant decrease in the reaction rate was observed even after the fourth use. On the other hand, when the FL strain was used, the reaction rate was less than half in the second use compared to the first use, but no significant decrease in the reaction rate was observed in the reactions after the third use. Was.
[0060]
From the above, it was confirmed that when performing the optical resolution using a recombinant yeast presenting a lipase on the surface layer as a cell catalyst, the cells can be collected and reused.
[0061]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, the use of a yeast that presents lipase on the cell surface improves stereoselectivity and almost completely reduces the optical resolution of 1-benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinate monoester. It can be carried out. Further, by performing the treatment for increasing the enzyme activity, the lipase activity is increased, the optical resolution reaction speed is increased, and the time until the completion of the reaction is greatly reduced. Furthermore, the recombinant yeast that has been treated to increase the enzyme activity can be used repeatedly.
[0062]
[Sequence list]
Figure 2004194559
Figure 2004194559

[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of construction of a plasmid having a 5 ′ region of FLO1 and a structural gene of prolipase in this order.
FIG. 2 is a graph showing the change over time of the reaction rate when optical resolution is repeated using a recombinant yeast displaying lipase on the surface.

Claims (6)

リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母と、(±)1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルとを接触させる工程を含む、光学活性な1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルの製造方法。Contacting the recombinant yeast presenting the lipase on the cell surface with (±) 1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester, comprising: Process for producing unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester. 前記リパーゼのN末端側が、酵母の糖鎖結合タンパク質ドメインのC末端側と連結されている、請求項1に記載の方法。The method according to claim 1, wherein the N-terminal side of the lipase is linked to the C-terminal side of a sugar chain binding protein domain of yeast. 光学活性な1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルが、(S)−1−置換または未置換ベンジルオキシ−3−クロロ−2−プロピルコハク酸モノエステルである、請求項1または2に記載の方法。Optically active 1- or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester is converted to (S) -1-substituted or unsubstituted benzyloxy-3-chloro-2-propylsuccinic acid monoester. 3. The method according to claim 1 or claim 2. 前記リパーゼが、リゾプス・オリゼ由来である、請求項1から3のいずれかの項に記載の方法。The method according to any one of claims 1 to 3, wherein the lipase is derived from Rhizopus oryzae. 前記リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母が、酵素活性を高める処理をされた酵母である、請求項1から4のいずれかの項に記載の方法。The method according to any one of claims 1 to 4, wherein the recombinant yeast that presents the lipase on the cell surface is a yeast that has been subjected to a treatment for enhancing enzyme activity. リパーゼを細胞表層に提示する組換え酵母であって、該酵母が室温にて、4〜8日間の放置処理を施され、リパーゼ活性が該処理前のリパーゼ活性に比べて10倍以上に高められた組換え酵母。A recombinant yeast that presents lipase on the cell surface, wherein the yeast is subjected to a standing treatment at room temperature for 4 to 8 days, and the lipase activity is increased by 10 times or more compared to the lipase activity before the treatment. Recombinant yeast.
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