JP2004193589A - 薄膜または被処理対象物の処理状態または加工状態を監視する方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体薄膜の特性を決定するために、高速で薄膜の状態を検出する方法およびその装置を提供する。
【解決手段】 この発明の薄膜の特性を決定する方法および装置においては、薄膜に何らかの処理/加工を施す(例えばアニール処理)際に、処理対象である薄膜の変化開始(例えば溶融)から変化終了(例えば固化)に至るまでの薄膜の屈折率nおよび消衰係数kの時間的な変化を、例えばストリークカメラ55(5)により取り込み、演算部7により所定の演算を施すことで、ピコ秒の高い時間分解能で得られる。これに基づいて、薄膜の状態変化、例えば結晶化の進行や、結晶粒の成長の変遷を、ピコ秒単位に知ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 この発明の薄膜の特性を決定する方法および装置においては、薄膜に何らかの処理/加工を施す(例えばアニール処理)際に、処理対象である薄膜の変化開始(例えば溶融)から変化終了(例えば固化)に至るまでの薄膜の屈折率nおよび消衰係数kの時間的な変化を、例えばストリークカメラ55(5)により取り込み、演算部7により所定の演算を施すことで、ピコ秒の高い時間分解能で得られる。これに基づいて、薄膜の状態変化、例えば結晶化の進行や、結晶粒の成長の変遷を、ピコ秒単位に知ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、薄膜または被処理対象物の処理状態または加工状態を監視する方法およびその装置に関する。
例えば、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置等のスイッチング素子用の薄膜トランジスタを製造するために、非晶質シリコン薄膜に施されたアニール箇所にモニタ光を照射してその反射光の強度を検出し、薄膜の特性を決定する方法が報告されている(例えば、非特許文献1)。
M. Hatano、S. Moon、M. Lee and K. Suzuki、(C.P.Grigoropoulos)、Journal of Applied Physics、Vol.87、No.1、2000、pp、36 to 43、Excimer Laser-Induced Temperature Field in Melting and Resolidification of Silicon Thin Films
上記文献には、モニタ光についてのシリコン薄膜からの反射光は、1ナノ秒(以下「ns」と表記する)の応答時間すなわち1nsの時間分解能を有する、例えばシリコンPN接合フォトダイオード型光検出器で検出され、検出信号波形の時間的変化が1GHzである周波数信号をサンプルするサンプリングオシロスコープで計測される、ことが示されている。
シリコン薄膜は、数十〜100ns間のレーザ照射により溶融し、その後の固化過程において、結晶化しまたは結晶粒の成長が生じる。その結果、シリコン薄膜は、非晶質から多結晶質に変化する。溶融から固化終了までの時間は数百nsである。
シリコン薄膜は、溶融により金属的性質を帯び、消衰係数kが増大し、これによって反射光強度が増し、また、溶融後の固化により消衰係数kが減少し、これによって反射光強度が減少する。溶融および固化時のシリコン薄膜の反射光強度の時間的変化は前記光検出器で検出され、薄膜の特性が決定され、これに基づいて薄膜の結晶性が評価される。
しかし、上記文献に記載された方法では、反射光強度について約1ns毎に1つの情報が得られるのみである。
この1つの情報からは、例えば、溶融の時間、あるいは反射率や透過率を得ることしかできず、このため、屈折率や消衰係数のような、薄膜が結晶化する進行の度合いを評価するためにより重要な薄膜の光学的特性を決定することは困難である。
また、数百nsの溶融−固化過程に関する反射光強度の変化すなわち薄膜が結晶化する進行の度合いを1nsよりさらに高い時間分解能で測定することは、実質的に不可能である。
このため、これまでは、薄膜の特性を正しく特定できず、結果として、不確かな評価をされた薄膜を有する薄膜トランジスタをスイッチング素子として用いる液晶表示装置等においては、例えば電気的特性の不良が生じることが知られている。
この発明の目的は、半導体薄膜の特性を決定するために、高速で薄膜の状態を検出する方法およびその装置を提供することである。すなわち、この発明の目的は、薄膜または被処理対象物の処理状態または加工状態を監視する方法およびその装置を提供することである。
この発明は、少なくとも処理対象に対して所定の処理または加工が可能な光エネルギーが照射された箇所にモニタ光を照射し、モニタ光により前記処理対象から生じる反射光を、実質的に連続した複数の光感知要素を有する光感知機構により検知し、光感知機構により検知した反射光の強度の角度分布の時間的な変化を監視することを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視方法である。
また、この発明は、少なくとも処理対象に対して所定の処理または加工が可能な光エネルギーが照射された箇所にモニタ光を照射するモニタ光照射手段と、前記モニタ光照射手段により照射されたモニタ光により前記処理対象から生じる反射光を、実質的に連続した複数の光感知要素を有する光感知機構により検知する検知手段と、前記検知手段の光感知機構により検知された反射光の強度の角度分布の時間的な変化を検知する検知手段と、を有することを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視装置を提供するものである。
また、この発明は、少なくとも処理対象に対して所定の処理または加工が可能な光エネルギーが照射された箇所にモニタ光を照射可能なモニタ光発生装置と、前記モニタ光が照射されて前記処理対象から生じる反射光を検出し、前記反射光に対応する電子または前記反射光に対応する電子が変換された光を検知する光感知機構と、前記光感知機構により検知された前記反射光の強度の角度分布の時間的な変化を測定する反射光測定機構と、を有することを特徴とする被処理対象物の処理状態または加工状態を監視する装置を提供するものである。
また、この発明は、偏光光であるモニタ光を照射可能なモニタ光発生装置と、前記モニタ光が照射されて前記処理対象から生じる反射光を検出し、前記反射光に対応する電子または前記反射光に対応する電子が変換された光を検知する光感知機構と、を有することを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視装置を提供するものである。
また、この発明は、偏光光であるモニタ光を照射し、モニタ光が照射されることで処理対象から生じる反射光を検出し、検知された光の強度の角度分布の時間的な変化に基づいて処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化を算出することを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視方法である。
以上説明したように、この発明の薄膜の処理状態または加工状態監視装置によれば、薄膜に何らかの処理/加工を施す(例えばアニール処理)際に、処理対象である薄膜の変化開始(例えば溶融)から変化終了(例えば固化)に至るまでの薄膜の屈折率nおよび消衰係数kの時間的な変化がピコ秒の高い時間分解能で得られ、これに基づいて、薄膜の状態変化(例えば結晶化)の進行や、結晶粒の成長の変遷を、ピコ秒単位に知ることができ、併せて、薄膜の溶融の進行の度合いや薄膜の温度の変遷を知ることができる。
一例を示すと、アモルファスシリコンを多結晶化するレーザアニールにおいては、反射光測定器により得られた反射光の強度の角度分布の時間的な変化が減少し、反射光の強度の角度分布が一定またはほぼ一定の値に収まったとき、薄膜が固化(多結晶化)したことを、psec単位で検出できる(アモルファスシリコン薄膜がアニールされて多結晶シリコンに変化する点(条件)が検出される)。
また、溶融状態のシリコン膜の上下または少なくとも一方に層状に形成(位置)される評価対象である薄膜以外の薄膜や(単体での)基板の屈折率および消衰係数を考慮して、薄膜の屈折率nおよび消衰係数kの時間的な変化の算出することで、評価対象である薄膜の結晶化の進行の度合いや結晶粒の成長変遷をさらに高い精度で知ることができる。
さらに、モニタ光用の光源に偏光光光源(レーザ装置)を用い、反射率角度分布を相互に直交する方向に測定することで、P偏光成分およびS偏光成分の反射率を同時に得ることができ、より高い精度で、(基板の条件を特定するために利用されるn(屈折率)とk(消衰係数)を測定可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1に、本発明を実施した薄膜の処理状態または加工状態監視装置が組み込まれる基板加工/処理装置の一例としてのレーザアニール装置の一例を示す。
薄膜の処理状態または加工状態監視装置1は、加工/処理に際して特性を決定すべき対象である基板Sを保持した基板加工/処理装置の一例である、例えばレーザアニール装置101の所定の位置、図1の例では基板Sの背面側に、一体的に組み込まれている。なお、薄膜の処理状態または加工状態監視装置1およびレーザアニール装置101のそれぞれは、図示しないが所定の真空度に減圧もしくは雰囲気に置換された真空容器内で稼働される。
レーザアニール装置101は、アニール用のレーザ光源装置111と薄膜Fが形成された基板Sを取り外し可能に保持する試料台121とを互いに直交する二方向に移動させるXYステージ駆動機構(図示せず)とを備える。なお、図1の例では、試料台121は、その一部のみが示されている。また、レーザ光源装置111には、後段で説明する薄膜の処理状態および加工状態監視装置1のモニタ用光源装置31に、レーザ光源装置111によるレーザ光の発生タイミング、モニタ光出射タイミングおよび図2により以下に説明するストリークカメラを動作させるタイミングを設定可能な時間調整装置(タイミング報知機構)113が接続されている。すなわち、後段に説明するモニタ用レーザ光LMが出射されるタイミングは、時間調整装置(タイミング報知機構)113により、アニール用レーザ光がレーザ光源装置111から出力された時刻に対して、所定のタイミングに設定される。また、モニタ光が出射されるタイミングに合わせてストリークカメラが所定のタイミングで動作される。
レーザ光源装置111に用いるレーザとして、例えば、ルビーレーザ、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(以下「YAG」と表記する)レーザ、エキシマレーザ等を用いることができる。
レーザ光源装置111は、パルス発振型のレーザ光源装置であり、通常、1パルス当たり約1Jのエネルギーのレーザ光EXを、パルス時間20〜100ナノ秒(以下「ns」と表記する)で発生する。図1に示した例では、レーザ光源として、クリプトンフッ素(以下「KrF」と表記する)レーザを用い、1秒間に100回の割合で約25nsのパルス幅を有するレーザ光EXを得ている。
レーザ光源装置111は、薄膜Fをアニールするためのレーザ光EXの照射箇所xyとして、薄膜Fの全域、あるいはその一部、例えば365mm×400mmの帯状の領域を選択することができる。また、レーザ光EXを帯状領域に照射している間に、試料台121をXYステージ駆動機構により一方向に移動させることによっても、薄膜Fの全域にレーザ光を照射することができる。この場合、レーザ光EXの薄膜Fへの1回の照射時間は、例えば25nsとすることができる。
レーザ光源装置111は、図示しないが、レーザ発振を生じさせる共振器と、共振器から出射されるレーザ光のビーム形状を、アニール(レーザ照射)に適した形状に整形するレンズ系とを含む。レンズ系を経由して薄膜上に照射されるレーザのエネルギー密度は、たとえば1J/cm2程度に調整される。
薄膜Fとして、例えば、シリコンを主成分とする薄膜、水素化アモルファスシリコン薄膜、スパッタシリコン薄膜、シリコンゲルマニウム薄膜、もしくは脱水素処理したアモルファスシリコン薄膜等の、所定の厚さに成膜された非晶質(以下「アモルファス」と表記する)半導体薄膜を用いることができる。図1の例では、成膜された非晶質シリコンの薄膜を用いている。非晶質シリコンとして、通常、脱水素処理された非晶質シリコン(a−Si:H)を用いている。
基板Sとして、透明のガラス基板やプラスチック基板、シリコン基板等を用いることができる。図1の例では、透明のガラス基板を用いている。
非晶質シリコン薄膜Fを有するガラス基板Sは、試料台121に取り外し可能に取り付けられ、アニール用のレーザ光EXの照射が可能の位置に位置決めされている。図1の例では、非晶質シリコン薄膜Fおよびガラス基板Sは、それらの一部のみが示されている。
薄膜の処理状態または加工状態監視装置1は、モニタ光照射器3と、反射光測定器5と、信号処理装置7とを含む。
図1に示した薄膜の処理状態または加工状態監視装置1において、モニタ光照射器3は、モニタ用光源装置31と、整形光学器33と、ビームエクスパンダー35と、集光レンズ37とを備える。
モニタ光照射器3のモニタ用光源装置31は、例えばArレーザ、ヘリウムネオン(以下「He−Ne」という)レーザもしくはNd:YAGレーザ等であり、S偏光またはP偏光の連続波レーザ(以下「CWレーザ」と示す)光が出力される。なお、図1の例では、モニタ用光源装置31は、概ね532nmの波長のレーザ光を出力可能なNd:YAGレーザであり、10mWのパワーで直径約5mmのビーム径を有するレーザ光が得られる。
整形光学系33は、例えば矩形もしくは円形のレンズを含み、多くの場合ガウシアン分布であるレーザ光の断面強度分布に起因する(中央部よりも少ない)周辺部の強度分布を均一化するとともに、断面形状を所定の形状に整形する。すなわち、中央部に比較して強度分布が低いレーザ光の周辺部の強度は、整形光学系33により、均一化される。また、断面形状は、所定の形状に整形される。
ビームエクスパンダー35は、モニタ用光源装置31からのモニタ用レーザ光の集光角を広げ、集光レンズ37により集光させる際の角度測定範囲および精度を高めるために、有益である。
モニタ用光源装置31からの連続(CW)レーザ光は、整形光学器33により断面形状が所定の形状に整形される。図1に示した例では、モニタレーザ光LMの断面は(整形光学器33により)概ね円形に整形される。
整形光学器33によりビームスポット形状が所定形状に整形されたモニタレーザ光LMは、ビームエクスパンダー35により、(試料台121上にセットされた)基板Sに照射される前段で集光レンズ37に入射される際に、大きな角度範囲で集光レンズ37に入射可能に、断面が拡大される。すなわち、角度測定の精度を上げるためには、基板S上に集光されるモニタ光のビーム径が小さく、かつ大きな入射角度(角度範囲)のレーザ光を照射することが望ましい。
集光レンズ37により、モニタ光LM、すなわち整形光学器33およびビームエクスパンダー35を通過されてビームスポットが概ね円形に変換され、大きな角度範囲(広がり角=この場合は収束角)が与えられた光は、薄膜Fに集光される。図1に示した例では、モニタ光LMは、試料台121の所定の位置にセットされたガラス基板Sを通して、基板S上に所定厚さに堆積されている非晶質シリコン薄膜Fに集光される。
また、薄膜の処理状態または加工状態監視装置1における反射光測定器5は、モニタ光LMについての薄膜Fからの反射光LRを受ける光感知部51、光感知部51に反射光LRを導く光学系53および光感知部51で受光した光を光電変換して所定の電気信号を出力する信号出力部55とを有する。なお、光学系53は、光感知部51に入射される反射光LRを、点(発散性を有する)から平行光に変換する。すなわち、反射光LRが光学系53に入射したときの角度分布が維持される。また、光感知部51と対象物(基板S)との間に、反射鏡57が設けられている場合には、光感知部51すなわち反射光測定器5が配置される際の自由度が増大される。
反射光測定器5の主要な部分すなわち信号出力部55としては、例えば図2により以下に説明するように、光を電子に変換したのち、再び光に変換するストリークカメラが利用可能である。
図2は、図1を用いて説明した薄膜の処理状態または加工状態監視装置1に組み込まれる信号出力部すなわちストリークカメラ55の一例を説明している。
ストリークカメラ55は、一般には、光電変換器61と掃引電界を発生する電界発生器63と蛍光板65とを備える。なお、掃引電極63−2には、掃引回路63−1により、所定タイミングで掃引電圧(パルス)Pが入力される。また、ストリークカメラ(信号出力部)55に、加速電極67あるいは電子増倍器(MCP)69の少なくとも1つが一体に取り付けられることで、より検出感度が向上可能である。
ストリークカメラ55は、図1に示したタイミング報知機構(時間調整装置)113により設定される所定のタイミングで動作される。一例を示すと、タイミング報知機構113により、所定のタイミングでレーザ光源装置111からアニール用レーザ光が出力され、レーザ光源装置111によるアニール用レーザ光の出力に基づいた所定のタイミングで、モニタ用光源装置31からのモニタ用レーザ光の出力およびストリークカメラ55の動作タイミングが設定される。
図3は、図1に示した薄膜の処理状態または加工状態監視装置1に接続される信号処理装置7の構成の一例を示している。図3に示されるように、信号処理装置7は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)である制御装置71と信号入力部73とデータ記憶部(メモリ)75および表示装置77を有する。
なお、信号入力部73は、ストリークカメラ55の蛍光板65に到達した電子Eに対応する光、すなわち蛍光板65に到達した電子Eが蛍光板65により、その位置で再び光に変換されて出力された光の位置に対応する位置信号をA/D変換するA/D変換部を含み、ストリークカメラ55の出力(位置信号)を、メモリ75(データ記憶部)に、順次格納させることができる。
また、必要に応じて信号出力部79が設けられ、信号出力部79の出力信号により、例えばレーザアニール装置101の光源であるレーザ装置111の出力がフィードバック制御されてもよい。
次に、図1ないし図3により説明した薄膜の処理状態または加工状態監視装置1を用いて薄膜の処理状態または加工状態監視方法の一例を説明する。
まず、所定厚さの薄膜Fが形成された基板Sを試料台121の所定の位置に取り付け、試料台121を、図示しないXYステージ駆動機構で所定の位置に移動させる。
次いで、XYステージ駆動機構により試料台121が、任意の一方向に、一定の速度で移動されながら、レーザ光源装置111から1パルス当たり約1J/cm2のパワーに設定されたKrFレーザ光が、1秒間に100回、かつ約25nsのパルス幅で発生される。従って、基板S上に堆積されている薄膜Fの所定位置に、25ns間だけKrFレーザ光が照射される。このとき、試料台121は、任意の一方向に一定の速度で移動されているので、基板S上の薄膜Fの全領域は、所定の順に、KrFレーザ光により露光される。すなわち、基板S上の薄膜Fの全領域がレーザアニールされる。
タイミング報知機構(時間調整装置)113により、アニール用レーザ光EXの発生に対して所定のタイミング、この実施の形態では、レーザ光EXの出力と実質的に同時に、モニタ用光源装置31に入力され、モニタ光LMが出力される。モニタ用光源装置31にNd:YAGレーザを用いた場合、モニタ光LMは、10mW、直径約5mmのビーム径で、波長が約532nmのNd:YAGレーザ光である。
モニタ用光源装置31からのNd:YAGレーザ光は、整形光学器33、ビームエクスパンダー35および集光レンズ37を通り、基板Sの背面から基板Sを透過して薄膜Fに集光される。この際、モニタ光LMの集光径は、必要とされる角度測定範囲、精度を満足するように、集光レンズ37により十分に小さく集光(設定)される。
被測定対象すなわちアニール装置101の試料台121にセットされた基板S上の非晶質シリコン薄膜Fに照射されたモニタ光LMの少なくとも一部は、反射光LRとして、非晶質シリコン薄膜Fから基板S側に戻される。
基板S側に戻された反射光LRは、反射鏡57により反射光測定器すなわちストリークカメラ55に向かう所定方向に案内され、光学系53により、ストリークカメラ55の光電変換面(光電変換器)61に結像される。なお、ストリークカメラ55の出力から、後段に説明するように、反射光LRの強度の角度分布の時間的な変化を測定し、この時間的変化に基づいて、薄膜Fの屈折率および消衰係数の時間的な変化を求めることで、薄膜Fの特性が検出できる。
光電変換器61は、帯状の平面形状を有する光電面PSを有し、光電面PSでの光電子放出現象により、光電面PSに受けた反射光LRの面あたりの光強度に対応する電子Eを発生させる。また、試料面からの角度分布を保持した状態で光電面PSに案内された反射光LRに対応する個々の電子Eは、角度情報を維持した状態で、蛍光板65に引き寄せられる。
光電変換器61の光電面PSに入力され、光電変換された電子Eは、信号処理装置7により、個々に、その位置が計測される。従って、電子Eの位置情報が得られる。位置情報は、例えば「位置」が外側ということは「角度」が大きいことに対応されるので、最終的に、角度情報が得られる。
電界発生器63は、時間的に変化する電界を発生させる。詳細には、掃引回路装置63−1にトリガ信号Pが入力されると、トリガ信号Pに応じ、掃引回路装置63−1から、時間の経過にともなって電極間電圧が変化される掃引電圧が、電極63−2に入力される。これにより、光電変換器61で発生された電子Eの進行方向が、掃引電圧に基づいて変化される。
この場合、掃引電極63−2に印加される電圧(電極間電圧)の変化の割合は、所定の時間に対して任意に変化されるので、電子Eが蛍光板65に向けて案内される方向(電子Eが進む方向)の時間的変化の度合いは任意に定められる。より詳細には、図2(b)により説明するように、掃引電極63−2間に印加される電圧Vと掃引電極63−2の長さdを制御することにより、電子Eが到達する位置Lが、変化される。
従って、蛍光板65に引き寄せられた電子Eの蛍光板65での位置は、掃引電極63−2に供給される電圧が変化される時間的変化の割合と蛍光板65の蛍光面上の変化距離と蛍光板(蛍光位置)の分解能(蛍光位置)とにより、時間の変化に換算される。
例えば、蛍光板の分解能が100μmで、1ナノ秒の電圧の変化に対して到達位置Lが10mm変化したならば、
10p(ピコ)sec=1n(ナノ)sec×100μm/10mm
である。
10p(ピコ)sec=1n(ナノ)sec×100μm/10mm
である。
これにより、高い時間分解能で、蛍光板65に案内される電子Eの位置が制御可能となる。
つまり、蛍光板65には、帯状の平面形状を有する光電面PSに対応した帯状の平面形状の投影像Rが形成され、1nsecの掃引電圧の変化により、蛍光板65に到達する電子Eの到達位置が変更され、帯状の平面形状を有する投影像Rが、電圧の変化に追従して追加される。結果として、蛍光板65に、複数の帯状の投影像Rが形成される。
なお、投影像Rは、信号処理部7により時間分解能に応じた時刻毎の画像データとして抽出され、制御装置(演算部)71により、基板Sからの反射光LRの強度の角度分布における時間的な変化が求められる。また、求められた角度分布の時間的な変化から、基板S上に堆積されている薄膜Fの屈折率と消衰係数kの時間的な変化が求められる。このようにして求められた薄膜Fの屈折率と消衰係数kの時間的な変化は、例えば表示部77に反射率角度分布として表示される。
一例を示すと、反射光LRの強度の角度分布の時間的な変化が減少し、反射光LRの強度の角度分布が一定またはほぼ一定の値に収まったとき、薄膜Fの固化が完了したことになる(アモルファスシリコン薄膜がアニールされて多結晶シリコンに変化する点(条件)が検出される)。
前に説明した通り、シリコン薄膜(アモルファスシリコン)は、パルス幅数十〜100nsecのレーザ照射により溶融し、その後の概ね100msecに亘る固化過程において、結晶化しまたは結晶粒が成長される。その結果、非晶質から多結晶質に変化したシリコン薄膜が得られる。つまり、溶融から固化終了までの時間は、数百nsecである。
シリコン薄膜は、溶融により、より(一層)金属的性質を帯びることで、消衰係数kが増大し、これによって反射光強度が増すること、また、溶融後の固化により消衰係数kが減少し、その結果反射光強度が減少すること、が知られている。
このことから、溶融および固化時におけるシリコン薄膜の反射光強度の時間的変化を、例えばストリークカメラ55により、モニタ用レーザ光LMの角度分布の時間的変化から検出することにより、基板S上の薄膜Fの特性をモニタ(検知)できる。すなわち、モニタされた基板S上の薄膜Fの結晶性(結晶特性)を、レーザアニール装置101によるアニール処理と平行して、所定時間単位で、評価できる。
なお、信号処理装置7の表示部77には、制御装置71の制御および信号処理の結果として、任意の時間における反射率角度分布が表示される。例えば、反射率角度分布の時間的な変化として、モニタ光LMの各光線の薄膜への入射角度Φ0に対する反射率が時系列的に表示される。この場合、反射率は、各入射角度Φ0において反射光強度を入射光強度で除した値である。
信号処理部7の制御装置71(反射光測定器5)は、上述したように、基板Sの薄膜Fからの反射光LRの強度の角度分布の時間的な変化が予め決めた範囲内に減少したとき、時間調整装置113に、測定終了を報知する信号を出力する。すなわち薄膜の処理状態または加工状態監視装置1からアニール装置101の時間調整装置113に、測定終了が報知されることで、モニタ用光源装置31からのモニタレーザ光LMが停止される。なお、例えばモニタレーザ光LMは、モニタ光LMの発生開始から所定の時間、例えば100nsecの経過後、上述した一連の測定が終了すると過程して、停止されてもよい。
以上説明したように、この発明の薄膜の処理状態または加工状態監視装置によれば、薄膜に何らかの処理/加工を施す(例えばアニール処理)際に、処理対象である薄膜の変化開始(例えば溶融)から変化終了(例えば固化)に至るまでの薄膜の屈折率nおよび消衰係数kの時間的な変化がピコ秒の高い時間分解能で得られ、これに基づいて、薄膜の状態変化(例えば結晶化)の進行や、結晶粒の成長の変遷を、ピコ秒単位に知ることができ、併せて、薄膜の溶融の進行の度合いや薄膜の温度の変遷を知ることができる。
また、図1ないし図3においては、モニタ光LMとして集光レンズ37により集光する光を用いる例を説明したが、複数の異なる光源から発する光(光束群)を、異なる角度で薄膜Fの1箇所に集光させてモニタ光とすることもできる。
なお、上述の説明では、薄膜Fにモニタ光LMを照射する時間を、アニール用レーザ光EXの照射開始から薄膜Fの固化完了(アモルファスシリコンから多結晶への変性)までとして説明したが、アニール用レーザ光EXの照射の間にモニタ光LMを照射してもよいことはいうまでもない。
さらに、アニール用レーザ光EXの照射の直後すなわちレーザ光EXが照射されて溶融した薄膜Fが固化する直前にモニタ光LMを照射して、溶融した薄膜Fが完全に固化する(反射率角度分布が変動しなくなる、または変動が検知できなくなった後、所定時間経過後)まで、モニタ光LMを照射してもよい。
あるいは、アニール用レーザ光EXの照射終了と同時にモニタ光LMを照射して、薄膜Fの固化完了まで、または、所定の時間例えば100ns間、モニタ光LMを照射してもよい。
また、光電面PSで変換された電子Eを蛍光板65に正確かつ効率的に結像させるため、掃引電極63−2に向かう電子Eに加速電界を与える加速電極67や、掃引電極63−2を通った電子を増倍させるMCP(マイクロチャネルプレート)に代表される電子増倍器69のいずれかまたはその両方が組み込まれた場合には、前に説明したが、より検出感度が向上される。なお、MCP(電子増倍器)69は、例えば複数の孔が開けられた金属板を絶縁材により絶縁し、複数段積層した構造を有し、光電変換器61側の金属板と蛍光板65側の金属板との間に所定の電界が印加されることにより、複数の孔の内壁に接触しながら金属板の開孔を通過する電子Eにより生じる二次電子放出により、光電面215から出力された電子Eを増幅するものである。
図4に、ストリークカメラ55により得られた反射率角度分布の一例を示す。曲線R1S、R2SおよびR3Sは、それぞれ、S偏光に対する反射率角度分布を時系列的に示す。また、曲線R1P、R2PおよびR3Pは、それぞれ、P偏光に対する反射率角度分布を時系列的に示す。なお、曲線R1S、R1Pは、アニール処理前の非晶質(アモルファス)シリコン薄膜についての反射率角度分布を示す。また、曲線R2S、R2Pは、溶融状態のシリコン薄膜についての反射率角度分布を示す。さらに、曲線R3S、R3Pは、固化直後の多結晶質(アモルファスシリコンがアニールされて結晶化した)シリコン薄膜についての反射率角度分布を示す。R3Pが横軸に接した場合、全反射を示す。
なお、図5に示すように、反射率Rは、屈折率n0 、消衰係数k0の層から屈折率n1 、消衰係数k1の層へ光が入射する場合、角度φ0 に関して、 R=Eout/Ein で示される。
より詳細には、法線に対して角度φ0 で、屈折率n0 、消衰係数k0の層から屈折率n1 、消衰係数k1の層へ光が入射する場合、反射率RのうちのP偏光成分RpおよびS偏光成分Rsのそれぞれについて、fを関数とすると、
Rp=f(φ0 ,n0 ,k0 ,n1 ,k1)
Rs=f(φ0 ,n0 ,k0 ,n1 ,k1)
であるから、φ0 ,n0 ,k0 が既知であれば、
Rp=f(n1 ,k1)およびRs=f(n1 ,k1)
により、RpとRsを求めることができる(n0 ,k0 を大気とすることで「n0 =1,k0 =0」である、k=0であれば、Rpは理論上「0」となる)。
Rp=f(φ0 ,n0 ,k0 ,n1 ,k1)
Rs=f(φ0 ,n0 ,k0 ,n1 ,k1)
であるから、φ0 ,n0 ,k0 が既知であれば、
Rp=f(n1 ,k1)およびRs=f(n1 ,k1)
により、RpとRsを求めることができる(n0 ,k0 を大気とすることで「n0 =1,k0 =0」である、k=0であれば、Rpは理論上「0」となる)。
なお、図6および図7により以下に説明するとおり、多くの場合、Rpは、入射角φ0の変化に対して、最小値(極小値)を持つ(図6参照)。一方、Rsは、入射角φ0が増加した場合には、単調増加となる(図7参照)とともに、材質やn1 ,k1の組み合わせに関連して多くの特徴的な変化を示す。また、P偏光を用いて入射角φ0を変化させた場合に反射率が最小値となる角度は、ブリュスター角である。
しかしながら、任意のn0 ,k0 に対する反射率Rから得られるf(n1 ,k1)は、実質的に無数である。このため、薄膜Fに用いられる材質および厚さ、薄膜Fの層数および相互間の間隔、等をパラメータとして、n1 ,k1のデータをできる限り多く集めることが有益である。
n1 ,k1を用いて材質の状態を特定するために、例えば図8ないし図10を用いてその原理の主要な部分を説明する。
例えば、図8は、任意の材質に関して、RpおよびPsのそれぞれを求めるための入射角φ0を固定した際に、材質の違いにより得られるさまざまなn1 ,k1を示している。図8から、nを一定とした場合、kが小さいほど反射率が小さくなることが認められる。
図9および図10は、横軸をブリュスター角とした場合の(P偏光成分の反射率)Rpの変化とさまざまなn1 ,k1の関係を示している。図9から、ブリュスター角が大きくなる条件(材質)において、ブリュスター角が大きくなるにつれてnが大きくなることおよびnを任意の大きさ(値)に固定した場合に、kが大きくなるにつれて反射率が増加することが認められる。図10からも同様の結果が読みとれる。なお、図8ないし図10は、それぞれ、PROC.PHYS.LXXVII、5、pp.949 〜 957 に示された「Comparison of Reflection Method for Measuring Optical Constants without Polarimetric Analysis、and Proposal for New Methods based on the Brewster Angle」に、図3ないし図5として紹介されているデータに類似したデータである。
このように、n1 ,k1のデータを信号処理装置7のメモリ75に記憶しておくことで、反射光を用いて材質の状態を求めることができる。
なお、図1に示した薄膜の処理状態または加工状態監視装置1およびモニタ用光源装置31を用いる場合、薄膜Fは、複数の層が積層された状態であることは容易に想像できる。従って、層数および相互間の間隔を変化させた条件により求められたさまざまなn1 ,k1 ,n2 ,k2 ,・・・,nn ,knのデータが記憶されていることはいうまでもない。
なお、上述した薄膜の処理状態または加工状態監視装置においては、溶融状態のシリコン膜の上下または少なくとも一方に層状に形成(位置)される評価対象である薄膜以外の薄膜や(単体での)基板の屈折率および消衰係数を考慮して、薄膜の屈折率nおよび消衰係数kの時間的な変化の算出することで、評価対象である薄膜の結晶化の進行の度合いや結晶粒の成長変遷をさらに高い精度で知ることができる。また、上述した本発明の実施の形態においては、薄膜の処理状態または加工状態監視装置を、レーザアニール装置に組み込む例を示して、その構成および動作を説明したが、例えば基板Sに薄膜Fを所定厚さに堆積するスパッタリング(Sputtering)装置やCVD(Chemical Vapor Deposition)装置に組み込むことにより、薄膜Fが堆積される過程すなわち成膜状況等を監視できる。また、例えばドライエッチング(Dry etching)装置やプラズマエッチング(plasma etching)装置等に組み込むことにより、エッチングの終点の検出(境界部のエッチング状況のモニタ)が可能となる。
図11は、図2および図3に示した薄膜の処理状態または加工状態監視装置の別の実施の形態の一例を示している。なお、図2および図3に示した構成と同じ構成もしくは類似した構成には、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図11に示した処理状態または加工状態監視装置201は、モニタ光照射器3と、反射光測定器205と、信号処理装置7とを含む。
図11において、反射光測定器205は、図2を用いて前に説明した信号出力部すなわちストリークカメラ55の後段で、ストリークカメラ55と撮像装置を含む信号入力部73(図3参照)との間に、微弱な入力エネルギー、例えば可視光あるいは可視光に近接したスペクトル帯である近赤外光もしくは近紫外光を受光して光電変換し、光電変換により得られた電子Eを、加速電界の印加およびまたは電子増倍器により増倍したのち、蛍光面を用いて(電子から)再び可視光を得る光電子増倍器(イメージインテンシファイア)211を有する。
なお、イメージインテンシファイア211は、一般には、入力光もしくはエネルギーが入力される入力窓213、入力窓213と一体に形成され、入力窓213から入力された入力光または入射エネルギーを電子Eに変換する光電面215、光電面215により光またはエネルギーが変換された電子Eを加速する加速電極217、加速された電子Eにより蛍光を生じる蛍光面(スクリーン)219等を含み、入力窓すなわち光電面215により受光した光もしくは入射エネルギーを増幅して、光(蛍光)を出力する。また、光電面215と蛍光面219との間に、図2により前に説明したと同様のMCP(電子増倍器)が組み込まれる場合には、さらに検出感度が向上されることはいうまでもない。
イメージインテンシファイア211により、ストリークカメラ55によって測定されたある時間範囲の蛍光像が増幅されるので、前に説明した反射光として得られる入力光の強度が増幅される。
図12は、図2および図3に示した薄膜の処理状態または加工状態監視装置のさらに別の実施の形態を示している。なお、図2および図3に示した構成と同じ構成もしくは類似した構成には、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図12に示した処理状態または加工状態監視装置301は、モニタ光照射器303と、反射光測定器305と、信号処理装置7とを含む。なお、反射光測定器305は、図2および図3により前に説明した光測定器の向きを変えたのみで、実質的に図2および図3に示した光測定器と同一であるから説明は省略する。また、光測定器として、図11を用いて説明したイメージインテンシファイア211が組み込まれてもよいことはいうまでもない。
図12において、モニタ光照射器303および反射光測定器は、図示しないXYステージ駆動機構上にセットされた試料台121上の所定の位置に位置された基板Sに所定厚さに堆積されている薄膜Fに対して、薄膜Fが堆積されている側すなわち試料台121と逆の側に設けられている。なお、反射光測定器305は、試料台121すなわち基板Sおよび薄膜Fと対向する位置であって、集光レンズ37から反射光測定器305に延びる光軸(系の光軸)Oz上の所定の位置に設けられている。また、モニタ光照射器303は、同光軸Ozに対して所定の角度(一般に45°)で挿入される、例えばハーフミラーのようなビームスプリッタ391により、試料台121上に位置される基板Sの面方向と概ね平行な方向に配置される(モニタ光照射器303は、光軸Ozと直交する光軸Oy上の所定の位置に設けられる)。
モニタ光照射器303に、少なくともS偏光成分を含むレーザ光LMを出力する、例えばレーザ光を出射するレーザ装置を用いることにより、少なくともS偏光成分を含む光により反射率角度分布反射率を得ることができ、より高い精度で、(基板の条件を特定するために利用されるn(屈折率)とk(消衰係数)を測定可能となる。
図13は、図12に示した処理状態または加工状態監視装置のさらに別の実施の形態を示している。なお、図12に示した構成と同じ構成もしくは類似した構成には、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。また、図13においては、光源は、偏光光光源であり、2つの光検出器により、P偏光成分とS偏光成分のそれぞれの反射光を同時に測定することを目的としている。
図13に示した処理状態または加工状態監視装置401は、モニタ光照射器403と第1および第2の反射光測定器405A、405Bと信号処理装置7とを含む。なお、反射光測定器405A、405Bは、図11を用いて前に説明したイメージインテンシファイアが組み込まれた測定器であってよいことはいうまでもない。
図13において、モニタ光照射器303および第1および第2の反射光測定器405A、405Bは、図示しないXYステージ駆動機構上にセットされた試料台121上の所定の位置に位置された基板Sに所定厚さに堆積されている薄膜Fに対し、薄膜Fが堆積された側すなわち試料台121と逆の側に設けられている。
第1の反射光測定器405Aは、試料台121すなわち基板Sおよび薄膜Fと対向する位置であって、集光レンズ37から第1の反射光測定器405Aに向かう光軸(系の光軸)Oz上の所定の位置に設けられている。また、第2の反射光測定器405Bは、試料台121すなわち基板Sおよび薄膜Fと対向する位置であって、同光軸Ozと直交する方向の所定の位置に設けられている。なお、第2の反射光測定器405Bは、光軸Ozに対して所定の角度(一般に45°)で挿入される、例えばハーフミラーのようなビームスプリッタ492を介して、試料台121上に位置される基板Sの面方向と概ね平行な方向に配置される(第2の反射光測定器405Bは、光軸Ozと直交する光軸Oy2上の所定の位置に設けられる)。
一方、モニタ光照射器403は、光軸Ozに対して所定の角度(一般に45°)で挿入される、例えばハーフミラーのようなビームスプリッタ493を介して、試料台121上に位置される基板Sの面方向と概ね平行な方向に配置される(モニタ光照射器403は、光軸Ozと直交する光軸Oy1上の所定の位置に設けられる)。
モニタ光照射器403に、レーザ光を出射するレーザ装置を用い、反射率角度分布を相互に直交する方向に測定することで、P偏光成分およびS偏光成分の反射率を同時に得ることができ、より高い精度で、(基板の条件を特定するために利用されるn(屈折率)とk(消衰係数)を測定可能となる。
なお、図13から明らかなように、モニタ光照射器403と第2の反射光測定器405Bは、基板Sに平行に配置される。また、第1および第2の反射光測定器405A、405Bは、ビームスプリッタ492の向きが適切に方向づけられることで、それぞれが含む、図示しないストリークカメラが受光する反射光LRの角度分布の方向を、互いに直交する2軸方向とすることができる。
この場合、信号処理部7の演算部(制御装置)71に、例えば2次元解析ソフト(アプリケーション)を組み込むことで、2軸(すなわちP偏光成分およびS偏光成分)の反射率分布を同時に求めることができる。
図14は、図2および図3に示した処理状態または加工状態監視装置を、イオンビームスパッタリング装置501に適用した例を示している。なお、図2および図3に示した構成と同じ構成もしくは類似した構成には、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図14においては、図示しないXYステージ駆動機構上にセットされた試料台121上の所定の位置に位置された基板Sに、例えばSi薄膜が所定の厚さに堆積されている。
基板Sに対して、例えばAr+イオンのイオンビームを放射可能なイオン源551から、例えばAl等であるターゲット553に向けてイオビームが提供される。なお、イオンビームスパッタリング装置は周知であるから、詳細な説明は省略する。
処理状態または加工状態監視装置におけるモニタ光照射装置503、およびストリークカメラ55は、イオンビームの影響を受けないよう、図示しないハウジング(ガラス容器)の外に、例えばレンズ505(あるいは図示しないが厚さが均一な保護ガラス)を介在させた状態で、設けられる。
モニタ光照射装置503は、例えば周知のHe−Neレーザであり、所定波長(633nm)のレーザ光を出力する。
モニタ光照明装置503は、前に説明したと同様に、例えば整形光学系、ビームエクスパンダー等を含み、所定形状および断面光強度が与えられたレーザ光が、ハーフミラー511により基板Sに向けて案内される。ハーフミラー511により折り曲げられたレーザ光は、例えば集光光学系521により、基板Sの所定の位置に集光される。
基板Sで反射されたレーザ光すなわち反射光は、ハーフミラー511を通過してストリークカメラ55に案内される。
ストリークカメラ55の出力(像)は、図3により前に説明したとおり信号処理装置7に入力される。信号処理装置7では、図8および図10により説明したとおり、メモリ75に記憶されている反射光データが参照されて、基板Sに設けられている薄膜の状態の変化がモニタされる。
また、詳述しないが、本発明による薄膜の処理状態または加工状態監視装置により半導体薄膜が所定に形成された基板(薄膜)上にレジスト層(図示せず)を設け、図示しないマスクを透過した光学像(MOS−TFTすなわち薄膜トランジスタ向けパターン)をレジスト層の表面に露光することで形成された半導体パターンを組み合わせて得られる、TFTパターン(薄膜トランジスタ)が形成されたガラス基板と、同様に処理され、所定のパターンが形成された対向基板とが所定間隔で対向された後、両基板間に、所定厚さの電気光学物質例えば液晶材を配置し、両基板間を気密して駆動回路などを付加することで、液晶パネルが形成される。
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形、変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。例えば、上述した実施の形態を説明するために、カラー画像形成装置に利用可能な定着装置の一例を説明したが、トナーを用いるファクシミリ装置等にも利用可能であることはいうまでもない。
1…薄膜の処理状態または加工状態監視装置、3…モニタ光照射器、5…反射光測定器、7…信号処理装置、31…モニタ用光源装置、33…整形光学器、35…ビームエクスパンダー、37…集光レンズ、51…光感知部、53…光学系、55…信号出力部(ストリークカメラ)、61…光電変換器、63…電界発生器、65…蛍光板、67…加速電極、69…電子増倍器(MCP)、71…制御装置、73…信号入力部、75…データ記憶部(メモリ)、79…信号出力部、101…レーザアニール装置、111…レーザ光源装置、113…時間調整装置(タイミング報知機構)、121…試料台。
Claims (22)
- 少なくとも処理対象に対して所定の処理または加工が可能な光エネルギーが照射された箇所にモニタ光を照射し、
モニタ光により前記処理対象から生じる反射光を、実質的に連続した複数の光感知要素を有する光感知機構により検知し、
光感知機構により検知した反射光の強度の角度分布の時間的な変化を監視することを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視方法。 - 反射光の強度の角度分布の時間的な変化の監視は、光感知機構により検知した反射光に対応する電子を発生させ、その発生された電子を、時間的に変化する電界により任意の一方向に延びた帯状蛍光面に入射させ、蛍光面で得られた時刻毎のデータを求めることを特徴とする請求項1記載の薄膜の処理状態または加工状態監視方法。
- 薄膜は、シリコンを主成分とする薄膜、水素化アモルファスシリコン薄膜、スパッタシリコン薄膜、シリコンゲルマニウム薄膜、及び脱水素処理したアモルファスシリコン薄膜の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1記載の薄膜の処理状または加工状態監視方法。
- モニタ光はレーザ光であり、レンズ系を介して薄膜に集光されることを特徴とする請求項1記載の薄膜の処理状態または加工状態監視方法。
- モニタ光は、偏光の方向が特定の方向に向けられている光を含むことを特徴とする請求項1記載の薄膜の処理状態または加工状態監視方法。
- 反射光測定機構により測定された反射光の強度の角度分布の時間的な変化に基づいて、処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化を算出する信号処理機構をさらに有することを特徴とする請求項1記載の薄膜の処理状態または加工状態監視方法。
- 反射光の強度の角度分布の時間的な変化は、表示部に表示されることを特徴とする請求項1記載の薄膜の処理状態または加工状態監視方法。
- 少なくとも処理対象に対して所定の処理または加工が可能な光エネルギーが照射された箇所にモニタ光を照射するモニタ光照射手段と、
前記モニタ光照射手段により照射されたモニタ光により前記処理対象から生じる反射光を、実質的に連続した複数の光感知要素を有する光感知機構により検知する検知手段と、
前記検知手段の光感知機構により検知された反射光の強度の角度分布の時間的な変化を検知する検知手段と、
を有することを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視装置。 - 前記測定手段により測定された反射光の強度の角度分布の時間的な変化に基づいて処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化を算出する信号処理手段、
をさらに有することを特徴とする請求項8記載の薄膜の処理状態または加工状態監視装置。 - 前記信号処理機構により算出された前記処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化に基づいて、前記処理対象の状態を特定する状態特定装置をさらに有することを特徴とする請求項8または9記載の薄膜の処理状態または加工状態監視装置。
- 前記検知手段は、前記モニタ光が照射されて前記処理対象から生じる反射光の強度を、前記光感知機構に入射された後段で、増倍する光増倍機構を含むことを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載の薄膜の処理状態または加工状態監視装置。
- 前記検知手段は、ストリークカメラを含むことを特徴とする請求項8ないし11のいずれかに記載の薄膜の処理状態または加工状態監視装置。
- 前記光増倍機構はイメージインテンシファイアまたはマイクロチャンネルプレートであることを特徴とする請求項11または12記載の薄膜の処理状態または加工状態監視装置。
- 少なくとも処理対象に対して所定の処理または加工が可能な光エネルギーが照射された箇所にモニタ光を照射可能なモニタ光発生装置と、
前記モニタ光が照射されて前記処理対象から生じる反射光を検出し、前記反射光に対応する電子または前記反射光に対応する電子が変換された光を検知する光感知機構と、
前記光感知機構により検知された前記反射光の強度の角度分布の時間的な変化を測定する反射光測定機構と、
を有することを特徴とする被処理対象物の処理状態または加工状態を監視する装置。 - 前記測定手段により測定された反射光の強度の角度分布の時間的な変化に基づいて処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化を算出する信号処理手段、
をさらに有することを特徴とする請求項14記載の被処理対象物の処理状態または加工状態を監視する装置。 - 反射光の強度の角度分布の時間的な変化の測定は、前記光感知機構により検知した反射光に対応する電子を発生させ、その発生された電子を、時間的に変化する電界により任意の一方向に延びた帯状として蛍光面に案内し、蛍光面で得られた時刻毎のデータを求めることを特徴とすることを特徴とする請求項14または15記載の被処理対象物の処理状態または加工状態を監視する装置。
- 偏光光であるモニタ光を照射可能なモニタ光発生装置と、
前記モニタ光が照射されて前記処理対象から生じる反射光を検出し、前記反射光に対応する電子または前記反射光に対応する電子が変換された光を検知する光感知機構と、
を有することを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視装置。 - 偏光光であるモニタ光を照射可能なモニタ光発生装置と、
前記モニタ光が照射されて前記処理対象から生じる反射光を第1の方向において、検出し、前記反射光に対応する電子または前記反射光に対応する電子が変換された光を検知する第1の光感知機構と、
前記モニタ光が照射されて前記処理対象から生じる反射光を前記第1の方向と直交する第2の方向において、検出し、前記反射光に対応する電子または前記反射光に対応する電子が変換された光を検知する第2の光感知機構と、
を有することを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視装置。 - 前記光感知機構により測定された反射光の強度の角度分布の時間的な変化に基づいて処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化を算出する信号処理手段、をさらに有することを特徴とする請求項17記載の薄膜の処理状態または加工状態監視装置。
- 前記第1の光感知機構もしくは第2の光感知機構により測定された反射光の強度の角度分布の時間的な変化に基づいて、前記処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化を算出する信号処理手段をさらに有することを特徴とする請求項18記載の薄膜の処理状態または加工状態監視装置。
- 偏光光であるモニタ光を照射し、
モニタ光が照射されることで処理対象から生じる反射光を検出し、
検知された光の強度の角度分布の時間的な変化に基づいて処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化を算出する、
ことを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視方法。 - 偏光光であるモニタ光を照射し、
モニタ光が照射されることで処理対象から生じる反射光を第1の方向において検出し、
モニタ光が照射されることで処理対象から生じる反射光を前記第1の方向と直交する第2の方向において検出し、
第1および第2の方向において検出された反射光の強度の角度分布の時間的な変化に基づいて処理対象の屈折率および消衰係数の時間的な変化を算出する、
ことを特徴とする薄膜の処理状態または加工状態監視方法。
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