JP2004186746A - スイッチングハブ - Google Patents
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Abstract
【課題】SNMPマネージャに接続された全スイッチを容易に一括管理でき、ネットワークの帯域負荷を軽減できるスイッチングハブを提供することにある。
【解決手段】複数の通信機器A〜Nが接続され、ネットワーク10上のSNMPマネージャ2で管理されるスイッチングハブ1において、SNMPマネージャ2からのSNMP要求tに基づき、そのSNMP要求tを特定の通信機器A〜NにSNMPマネージャ2の代理で転送するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の通信機器A〜Nが接続され、ネットワーク10上のSNMPマネージャ2で管理されるスイッチングハブ1において、SNMPマネージャ2からのSNMP要求tに基づき、そのSNMP要求tを特定の通信機器A〜NにSNMPマネージャ2の代理で転送するものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の通信機器が接続され、ネットワーク上のSNMPマネージャで管理されるスイッチングハブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スイッチングハブは、ポート間でフレームを転送するとき、フレームの宛先アドレスを解析し、その宛先アドレスをアドレステーブルで参照して、宛先の端末がつながったポートにのみフレームを転送するものであり、複数のポートを備えたブリッジとして機能する。すなわち、スイッチングハブは、端末間での1対1のデータ転送が同時に複数実行可能な通信機器である。
【0003】
従来のスイッチングハブ(以下、スイッチ)は、同種類の他の複数のスイッチや端末などが接続され、ネットワークとして使用される。従来のスイッチには、このスイッチも含めた複数のスイッチを管理するために、ネットワーク上のSNMP(Simple Network Management Protocol)マネージャが接続されている。
【0004】
SNMPマネージャは、複数のスイッチからスイッチ自身の動作状態や故障の有無などの管理情報を取得するために、SNMP要求を各スイッチに対して個別に送信し、各スイッチからのSNMP応答を個別に受信している。
【0005】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−51347号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題 】
しかしながら、従来のスイッチングハブでは、SNMPマネージャからのSNMP要求を他のスイッチにそのまま転送するだけなので、SNMPマネージャが各スイッチに対して個別にアクセスし、各スイッチのIPアドレスとポート番号を指定する必要がある。
【0008】
したがって、SNMPマネージャに接続された各スイッチの管理が面倒になり、ネットワークの帯域負荷も軽減しにくいという問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、SNMPマネージャに接続された各スイッチを容易に一括管理でき、ネットワークの帯域負荷を軽減できるスイッチングハブを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、複数の通信機器が接続され、ネットワーク上のSNMPマネージャで管理されるスイッチングハブにおいて、上記SNMPマネージャからのSNMP要求に基づき、そのSNMP要求を特定の通信機器に上記SNMPマネージャの代理で転送するスイッチングハブである。
【0011】
請求項2の発明は、各通信機器の番号とポート番号とを組み合わせたインデックスからなるインデックステーブルを備えた請求項1記載のスイッチングハブである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0013】
図1は、本発明の好適実施の形態であるスイッチングハブを用いたネットワークの概略図である。
【0014】
図1に示すように、ネットワーク10は、本発明に係るスイッチングハブとしての管理スイッチ1に、n個の通信機器としての従来のスイッチA〜Nと、管理スイッチ1およびスイッチA〜Nを管理するSNMPマネージャ2とをスター接続したものである。SNMPマネージャ2としては、例えば、端末を使用している。
【0015】
各スイッチA〜Nには、図1の上から順にスイッチ番号1〜nが付けられている。管理スイッチ1と各スイッチA〜Nは、それぞれm個のポート3を有している。管理スイッチ1と各スイッチA〜Nのポート3は、図1の左から順にポート番号1〜mが付けられている。
【0016】
図1の例では、管理スイッチ1のポート番号1のポートと、スイッチA(スイッチ番号1)のポート番号1のポートとが接続され、以下同様に、管理スイッチ1のポート番号2のポートと、スイッチB(スイッチ番号2)のポート番号2のポートとが接続され、管理スイッチの1のポート番号mのポートにSNMPマネージャ2が接続されている。
【0017】
管理スイッチ1と各スイッチA〜Nは、自身の動作状態や故障の有無などの管理情報を格納した図示しないMIB(Management Information Base)をそれぞれ備えている。
【0018】
このMIBは、様々な管理情報からなる階層構造であり、各スイッチA〜Nの各ポート3の状態を取得する場合に参照されるifOperStatus(RFC1213に規定されている)というMIB、各スイッチA〜Nの名称を取得する場合に参照されるsysDescr(RFC1213に規定されている)というMIBなどが備えられている。
【0019】
管理スイッチ1は、各スイッチA〜NとSNMPマネージャ2のMACアドレスを自身のポート番号1〜mにマッピングしたMACアドレステーブルを備えているので、どのポートにどの機器が接続されているのかを知っている。MACアドレステーブルは、ネットワーク10の構築当初には作成されていないが、受信したフレームの送信元のMACアドレスを調べて登録することで、自動的に作成される。
【0020】
また、管理スイッチ1は、各スイッチA〜NとSNMPマネージャ2のIPアドレスを自身のポート番号1〜mにマッピングしたIPアドレステーブルも備えている。
【0021】
IPアドレステーブルは、RFC951に規定されているBOOTP(Bootstrap Protocol)を使用して、各スイッチA〜Nに動的にIPアドレスを割り当てることで、自動的に作成される。このために、管理スイッチ1にはBOOTPサーバ機能を搭載し、各スイッチA〜NにはBOOTPクライアント機能を搭載している。BOOTPクライアント機能は、一般のスイッチングハブにおいて標準的に搭載されている機能で、起動時にBOOTPサーバからIPアドレスを自動的に割り当ててもらう機能である。
【0022】
管理スイッチ1は、各スイッチA〜N(BOOTPクライアント)からのBOOTP要求を受信してIPアドレスを割り当てる際、管理スイッチ1がその要求を受信したポート3のポート番号1〜m(=スイッチ番号1〜n)を把握することで、割り当てたIPアドレスとスイッチ番号1〜nを対応付けることが可能となる。
【0023】
また、IPアドレステーブルは、予め管理スイッチ1に手動で登録しておくことも可能である。
【0024】
図2は、インデックステーブルの一例を示す図である。
【0025】
管理スイッチ1は、図2に示すように、各スイッチA〜Nのスイッチ番号1〜n(nは自然数)とポート番号1〜m(mは自然数)とを組み合わせたインデックス(合計m×n個)からなるインデックステーブル21を備えている。各インデックスは、右側の二桁がポート番号を表し、残りの左側の桁がスイッチ番号を表している。このインデックステーブル21は、MACアドレステーブルが作成されていれば、管理スイッチ1により、直ちに作成できる。
【0026】
さて、管理スイッチ1は、SNMPマネージャ2からのSNMP要求tに基づき、そのSNMP要求tを特定のスイッチA〜NにSNMPマネージャ2の代理で転送するSNMP PROXY機能を有している。
【0027】
管理スイッチ1では、以下に説明する二つの方法により、SNMP PROXY機能が発揮される。どちらの方法も、ネットワーク10において、SNMPマネージャ2で管理スイッチ1および各スイッチA〜Nを管理する場合の一例である。
【0028】
第一の方法;
まず、図3のフローチャートで示すように、SNMPマネージャ2は、各スイッチA〜NのMIBにアクセスしたいとき、図2で説明したインデックステーブル21のインデックスで管理スイッチ1のみにアクセスし、例えば、図4(a)に示されるようなSNMP要求(要求フレーム)t4aを送信する(F31)。
【0029】
本実施の形態では、SNMPマネージャ2が、スイッチBの状態やそのポート番号2のポート上の状態を調べる場合で説明する。よって、要求フレームt4aのインデックスは202とする。
【0030】
フレームt4aは、例えば、PDU(データ単位)タイプ41a(=Get Request)と、要求ID42a(=100)と、エラー状態43a(=0)と、対象MIB(第一の方法では、ifOperStatus)番号44a(=1.3.6.1.2.1.2.2.1.8.202)と、値45a(=0)とを備えている。
【0031】
ここで、要求ID42aは、各要求を一意に識別し、複数の未応答の要求を区別するための識別値である。
【0032】
また、値45aは、対象MIBに登録されている値を格納するためのデータ領域(要求フレームでは未だ値を取得していないため0で初期化されている)である。
【0033】
対象MIB番号の末尾部分(図4(a)〜図4(d)中の点線円部分)がインデックスである。要求ID42aとエラー状態43aは変わらないので、以下の説明では省略する。
【0034】
管理スイッチ1は、要求フレームt4aを受信すると(F32)、要求フレームt4a内の対象MIB番号44aのインデックス202をインデックステーブル21で参照し、インデックス202がインデックステーブル21中に存在するかどうかを判断する(S31)。
【0035】
管理スイッチ1は、インデックス202がインデックステーブル21中に存在する場合(Yes)、まず、インデックス202に対応する宛先のスイッチ番号2とポート番号2を取得する。次に、管理スイッチ1は、IPアドレステーブルを参照し、取得したスイッチ番号2からスイッチBのIPアドレスを取得する(F33)。
【0036】
さらに、管理スイッチ1は、要求フレームt4a内の対象MIB番号44aのインデックス202を、取得したポート番号2(インデックス2)に置き換え(F34)、図4(b)に示されるような対象MIB番号44bを有する要求フレームt4bを、SNMPマネージャ2の代理でスイッチBに転送する(F35)。
【0037】
スイッチBは、要求フレームt4bを受信すると、それに従って図4(c)に示されるようなSNMP応答(応答フレーム)r4cを管理スイッチ1に返信する(F36)。応答フレームr4cは、対象MIB番号44bと、PDUタイプ41c(=Get Response)と値45c(=1)とを備えている。
【0038】
管理スイッチ1は、応答フレームr4cを受信すると、応答フレームr4c内の対象MIB番号44bのインデックス2を元のインデックス202に再置換し、図4(d)に示されるような応答フレームr4dをSNMPマネージャ2に転送して(F37)終了する。
【0039】
SNMPマネージャ2は、この応答フレームr4dを受信して調べることにより、スイッチBに直接アクセスすることなく、スイッチBの動作状態や故障の有無、スイッチBのポート番号2のポート上の動作状態や障害の有無などを容易に把握して管理できる。
【0040】
一方、管理スイッチ1は、インデックス202がインデックステーブル21中に存在しない場合(No)、対象MIB番号44aが正しければ管理スイッチ1のMIBをSNMPマネージャ2に返答し、それ以外ならNO SUCH NAME エラーをSNMPマネージャ2に返答して(F38)終了する。以上の説明は他のインデックスについても同様である。
【0041】
上述したように、第一の方法では、管理スイッチ1により、IPアドレスとインデックスを置換している。通常のSNMP処理を行う各スイッチA〜Nは、インデックス202という値を理解できないので、インデックス202をスイッチBのポート番号(インデックス2)に置換する必要がある。
【0042】
例えば、スイッチBのポート番号2のポート上の動作状態を調べる場合、ifOperStatusというMIBを参照するが、要求フレームt4a,t4bにはこのMIBを示す“1.3.6.1.2.1.2.2.1.8.X”という値(Object ID)が挿入される。このXがインデックスで、管理スイッチ1では202、スイッチBでは2となる。
【0043】
このように、SNMPマネージャ2から見れば、各スイッチA〜NのIPアドレスを個別に指定する必要がないので、管理スイッチ1およびスイッチA〜Nは、一つのアドレスを持った図1の一点鎖線枠で示したような一台のスイッチSとして見えている。
【0044】
言い換えれば、SNMPマネージャ2にとっては、インデックスは特別な値ではなく、スイッチSのポート番号として見ているだけである。管理スイッチ1から見ると、インデックスは特別な値であり、宛先を分けて個別のスイッチA〜Nに転送するための役目を果たしている。
【0045】
第二の方法;
第一の方法は、インデックステーブルを利用し、インデックスにポート番号をとる方法であったが、第二の方法は、インデックステーブルを利用せずに従来と同じフレームを利用し、インデックスにポート番号をとらない(後述するようにインデックスは常に0)方法である。
【0046】
例えば、第一の方法の場合、図4で説明したフレームt4a〜r4d中の対象MIB番号“1.3.6.1.2.1.2.2.1.8.X”は、各スイッチA〜Nのポート番号の動作状態を取得するMIB(ifOperStatus)のため、インデックスにポート番号をとるが、以下に説明する第二の方法の場合、図6で後述するフレームt6a,r6b中の対象MIB番号“1.3.6.1.2.1.1.1.Y”は、各スイッチA〜Nの名称を取得するMIB(sysDescr)であり、ポート番号は不要である。このようなMIBのインデックスには0が指定され、インデックスにより各スイッチ番号1〜nが判定できない。そこで、前もってSNMPマネージャ2により設定された特定のスイッチに対してのみ、SNMP要求tを代理で転送する第二の方法を提案した。
【0047】
まず、SNMPマネージャ2は、予めアクセスしたいスイッチのスイッチ番号のみを、管理スイッチ1の管理対象スイッチ登録用MIBに登録しておく。この管理対象スイッチ登録用MIBは、プライベートMIBとして新たに定義したものである。この定義方法についてはRFC1155等に規定されているので、ここでは説明を省略する。また、スイッチ番号の登録方法の詳細は後述する。
【0048】
本実施の形態では、SNMPマネージャ2が、スイッチAの状態を調べる場合で説明する。よって、管理スイッチ1に予め登録されたスイッチは、スイッチ番号1のスイッチAとする。
【0049】
図5のフローチャートで示すように、この状態で、SNMPマネージャ2は、管理スイッチ1のみにアクセスし、例えば、図6(a)に示されるような従来と同じ要求フレームt6aを送信する(F51)。
【0050】
フレームt6aは、例えば、PDU(データ単位)タイプ61a(=Get Request)と、要求ID62a(=200)と、エラー状態63a(=0)と、対象MIB(第二の方法では、sysDescr)番号64a(=1.3.6.1.2.1.1.1.0)と、値65a(=NULL)とを備えている。
【0051】
管理スイッチ1は、要求フレームt6aを受信すると(F52)、要求が管理対象スイッチ登録要求であるかどうかを判断する(S51)。
【0052】
管理スイッチ1は、要求が管理対象スイッチ登録要求でない場合(No)、sysDescrを参照し、スイッチ番号1が登録されているかどうかを判断する(S52)。
【0053】
管理スイッチ1は、スイッチ番号1が登録されている場合(Yes)、IPアドレステーブルを参照し、スイッチ番号1に対応するスイッチAのIPアドレスを取得する(F53)。
【0054】
さらに、管理スイッチ1は、要求フレームt6aをSNMPマネージャ2の代理でスイッチAにそのまま転送する(F54)。
【0055】
スイッチAは、要求フレームt6aを受信すると、それに従って図6(b)に示されるような従来と同じ応答フレームr6bを管理スイッチ1に返信する(F55)。応答フレームr6bは、PDUタイプ61b(=Get Response)と値65b(=“SWITCHING HUB”)とを備えている。
【0056】
管理スイッチ1は、応答フレームr6bをSNMPマネージャ2にそのまま転送して(F56)終了する。
【0057】
SNMPマネージャ2は、この応答フレームr6bを受信して調べることにより、スイッチAに直接アクセスすることなく、スイッチAの動作状態や故障の有無などを把握して容易に管理できる。以上の説明は、他のスイッチB〜Nについても同様である。この場合、SNMPマネージャ2により、管理スイッチ1に予め登録されるスイッチのスイッチ番号を順次切り替えればよい。
【0058】
例えば、スイッチAに続いてスイッチBの状態を調べる場合を説明する。まず、SNMPマネージャ2は、スイッチBのスイッチ番号2のみを管理対象スイッチ登録用MIBに登録するための要求フレームを管理スイッチ1に送信する(F51)。管理スイッチ1は、この要求フレームを受信すると(F52)、要求が管理対象スイッチ登録要求であるかどうかを判断し(S51)、要求が管理対象スイッチ登録要求であるので(Yes)、スイッチAのスイッチ番号1からスイッチBのスイッチ番号2に書き替えて管理対象スイッチ登録用MIBに登録(F57)し、登録したことを伝える応答フレームをSNMPマネージャ2に送信して終了する(F58)。この状態で上述したF51〜F56の処理を行えばよい。
【0059】
また、管理スイッチ1は、S52の判断において、スイッチ番号が登録されていない場合(No)、登録されていないことを伝える応答フレームをSNMPマネージャ2に送信して終了する(F58)。
【0060】
このように、本発明に係るSNMP PROXY機能付き管理スイッチ1を用いてネットワーク10を構築し、SNMPマネージャ2で管理スイッチ1および各スイッチA〜Nを管理すれば、従来のようにSNMPマネージャ2が各スイッチA〜Nに個別にアクセスするのとは異なり、SNMPマネージャ2が管理スイッチ1のみにアクセスすればよいので、管理スイッチ1および各スイッチA〜Nを容易に一括管理できる。
【0061】
すなわち、SNMPマネージャ2は、管理スイッチ1以外のスイッチA〜Nの情報(例えば、IPアドレス等)を知らなくても、SNMPマネージャ2に接続された全スイッチを容易に一括管理できる。
【0062】
また、管理スイッチ1は、SNMPマネージャ2の代理でフレームを各スイッチA〜Nに中継しており、データを集約できるので、従来のようにSNMPマネージャ2が各スイッチA〜Nにフレームを直接送る場合に比べて、ネットワーク10の帯域負荷を軽減できる。
【0063】
従来のように、SNMPマネージャ2が各スイッチA〜NのIPアドレスを指定して通信するときは、SNMPマネージャ2が各スイッチA〜NにARPフレームを送り、各スイッチA〜NのMACアドレスを知らないと通信できない。しかし、管理スイッチ1を用いてネットワーク10を構築すれば、SNMPマネージャ2は各スイッチA〜NのIPアドレスやMACアドレスを知らなくてもよいので、その分ARPフレームを減らせる。
【0064】
SNMPでは、同じIPアドレスの通信機器に対するSNMP要求は一つのフレームに複数収めることができるが、違うIPアドレスの通信機器に対するSNMP要求は別々のフレームとなる。
【0065】
管理スイッチ1を用いてネットワーク10を構築すれば、SNMPマネージャ2には、管理スイッチ1およびスイッチA〜Nが一台のスイッチSとして見えるので、例えば、インデックス101と201のSNMP要求を一つのフレーム内に収めることができる。
【0066】
したがって、従来はIPアドレスの違うスイッチの場合、同じSNMP要求であっても別のフレームとなるが、本発明では1つのフレームに収めることが可能であり、フレームヘッダ等のオーバーヘッドを減らすことができる。
【0067】
さらに、各スイッチA〜Nの動作を変更することなく、管理スイッチ1を含めた複数台のスイッチA〜Nを積み重ねた一台のシャーシ型スイッチSと見なして使用できる。
【0068】
上記実施の形態では、管理スイッチ1にスイッチA〜NとSNMPマネージャ2をスター接続したネットワーク10の例で説明したが、予め管理スイッチ1にIPアドレステーブルを手動で登録しておいた場合、本発明は、管理スイッチ1にスイッチA〜NとSNMPマネージャ2をカスケード(多段)接続したネットワークにおいても、同様の作用効果が得られる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0070】
(1)SNMPマネージャは、管理スイッチ以外の各スイッチの情報を知らなくても、SNMPマネージャに接続された全スイッチを容易に一括管理できる。
【0071】
(2)ネットワークの帯域負荷を軽減できる。
【0072】
(3)ARPフレームを減らせる。
【0073】
(4)従来はIPアドレスの違うスイッチの場合、同じMIBの要求であっても別のフレームとなるが、本発明では一つのフレームに収めることが可能である。
【0074】
(5)各スイッチの動作を変更することなく、複数のスイッチを一台のシャーシ型スイッチと見なして使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイッチングハブを用いたネットワークの一例を示す概略図である。
【図2】インデックステーブルの一例を示す図である。
【図3】第一の方法を示すフローチャートである。
【図4】
図4(a)は、SNMPマネージャが送信するSNMP要求の一例を示すフレームの概略図である。図4(b)は、管理スイッチ1が代理で送信するSNMP要求の一例を示すフレームの概略図である。図4(c)は、管理スイッチが代理で受信するSNMP応答の一例を示すフレームの概略図である。図4(d)は、SNMPマネージャが受信するSNMP応答の一例を示すフレームの概略図である。
【図5】第二の方法を示すフローチャートである。
【図6】図6(a)は、SNMPマネージャが送信するSNMP要求の一例を示すフレームの概略図である。図6(b)は、SNMPマネージャが受信するSNMP応答の一例を示すフレームの概略図である。
【符号の説明】
1 管理スイッチ(本発明に係るスイッチングハブ)
2 SNMPマネージャ
10 ネットワーク
A〜N 従来のスイッチングハブ(通信機器)
S シャーシ型スイッチ
t SNMP要求
r SNMP応答
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の通信機器が接続され、ネットワーク上のSNMPマネージャで管理されるスイッチングハブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スイッチングハブは、ポート間でフレームを転送するとき、フレームの宛先アドレスを解析し、その宛先アドレスをアドレステーブルで参照して、宛先の端末がつながったポートにのみフレームを転送するものであり、複数のポートを備えたブリッジとして機能する。すなわち、スイッチングハブは、端末間での1対1のデータ転送が同時に複数実行可能な通信機器である。
【0003】
従来のスイッチングハブ(以下、スイッチ)は、同種類の他の複数のスイッチや端末などが接続され、ネットワークとして使用される。従来のスイッチには、このスイッチも含めた複数のスイッチを管理するために、ネットワーク上のSNMP(Simple Network Management Protocol)マネージャが接続されている。
【0004】
SNMPマネージャは、複数のスイッチからスイッチ自身の動作状態や故障の有無などの管理情報を取得するために、SNMP要求を各スイッチに対して個別に送信し、各スイッチからのSNMP応答を個別に受信している。
【0005】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−51347号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題 】
しかしながら、従来のスイッチングハブでは、SNMPマネージャからのSNMP要求を他のスイッチにそのまま転送するだけなので、SNMPマネージャが各スイッチに対して個別にアクセスし、各スイッチのIPアドレスとポート番号を指定する必要がある。
【0008】
したがって、SNMPマネージャに接続された各スイッチの管理が面倒になり、ネットワークの帯域負荷も軽減しにくいという問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、SNMPマネージャに接続された各スイッチを容易に一括管理でき、ネットワークの帯域負荷を軽減できるスイッチングハブを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、複数の通信機器が接続され、ネットワーク上のSNMPマネージャで管理されるスイッチングハブにおいて、上記SNMPマネージャからのSNMP要求に基づき、そのSNMP要求を特定の通信機器に上記SNMPマネージャの代理で転送するスイッチングハブである。
【0011】
請求項2の発明は、各通信機器の番号とポート番号とを組み合わせたインデックスからなるインデックステーブルを備えた請求項1記載のスイッチングハブである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0013】
図1は、本発明の好適実施の形態であるスイッチングハブを用いたネットワークの概略図である。
【0014】
図1に示すように、ネットワーク10は、本発明に係るスイッチングハブとしての管理スイッチ1に、n個の通信機器としての従来のスイッチA〜Nと、管理スイッチ1およびスイッチA〜Nを管理するSNMPマネージャ2とをスター接続したものである。SNMPマネージャ2としては、例えば、端末を使用している。
【0015】
各スイッチA〜Nには、図1の上から順にスイッチ番号1〜nが付けられている。管理スイッチ1と各スイッチA〜Nは、それぞれm個のポート3を有している。管理スイッチ1と各スイッチA〜Nのポート3は、図1の左から順にポート番号1〜mが付けられている。
【0016】
図1の例では、管理スイッチ1のポート番号1のポートと、スイッチA(スイッチ番号1)のポート番号1のポートとが接続され、以下同様に、管理スイッチ1のポート番号2のポートと、スイッチB(スイッチ番号2)のポート番号2のポートとが接続され、管理スイッチの1のポート番号mのポートにSNMPマネージャ2が接続されている。
【0017】
管理スイッチ1と各スイッチA〜Nは、自身の動作状態や故障の有無などの管理情報を格納した図示しないMIB(Management Information Base)をそれぞれ備えている。
【0018】
このMIBは、様々な管理情報からなる階層構造であり、各スイッチA〜Nの各ポート3の状態を取得する場合に参照されるifOperStatus(RFC1213に規定されている)というMIB、各スイッチA〜Nの名称を取得する場合に参照されるsysDescr(RFC1213に規定されている)というMIBなどが備えられている。
【0019】
管理スイッチ1は、各スイッチA〜NとSNMPマネージャ2のMACアドレスを自身のポート番号1〜mにマッピングしたMACアドレステーブルを備えているので、どのポートにどの機器が接続されているのかを知っている。MACアドレステーブルは、ネットワーク10の構築当初には作成されていないが、受信したフレームの送信元のMACアドレスを調べて登録することで、自動的に作成される。
【0020】
また、管理スイッチ1は、各スイッチA〜NとSNMPマネージャ2のIPアドレスを自身のポート番号1〜mにマッピングしたIPアドレステーブルも備えている。
【0021】
IPアドレステーブルは、RFC951に規定されているBOOTP(Bootstrap Protocol)を使用して、各スイッチA〜Nに動的にIPアドレスを割り当てることで、自動的に作成される。このために、管理スイッチ1にはBOOTPサーバ機能を搭載し、各スイッチA〜NにはBOOTPクライアント機能を搭載している。BOOTPクライアント機能は、一般のスイッチングハブにおいて標準的に搭載されている機能で、起動時にBOOTPサーバからIPアドレスを自動的に割り当ててもらう機能である。
【0022】
管理スイッチ1は、各スイッチA〜N(BOOTPクライアント)からのBOOTP要求を受信してIPアドレスを割り当てる際、管理スイッチ1がその要求を受信したポート3のポート番号1〜m(=スイッチ番号1〜n)を把握することで、割り当てたIPアドレスとスイッチ番号1〜nを対応付けることが可能となる。
【0023】
また、IPアドレステーブルは、予め管理スイッチ1に手動で登録しておくことも可能である。
【0024】
図2は、インデックステーブルの一例を示す図である。
【0025】
管理スイッチ1は、図2に示すように、各スイッチA〜Nのスイッチ番号1〜n(nは自然数)とポート番号1〜m(mは自然数)とを組み合わせたインデックス(合計m×n個)からなるインデックステーブル21を備えている。各インデックスは、右側の二桁がポート番号を表し、残りの左側の桁がスイッチ番号を表している。このインデックステーブル21は、MACアドレステーブルが作成されていれば、管理スイッチ1により、直ちに作成できる。
【0026】
さて、管理スイッチ1は、SNMPマネージャ2からのSNMP要求tに基づき、そのSNMP要求tを特定のスイッチA〜NにSNMPマネージャ2の代理で転送するSNMP PROXY機能を有している。
【0027】
管理スイッチ1では、以下に説明する二つの方法により、SNMP PROXY機能が発揮される。どちらの方法も、ネットワーク10において、SNMPマネージャ2で管理スイッチ1および各スイッチA〜Nを管理する場合の一例である。
【0028】
第一の方法;
まず、図3のフローチャートで示すように、SNMPマネージャ2は、各スイッチA〜NのMIBにアクセスしたいとき、図2で説明したインデックステーブル21のインデックスで管理スイッチ1のみにアクセスし、例えば、図4(a)に示されるようなSNMP要求(要求フレーム)t4aを送信する(F31)。
【0029】
本実施の形態では、SNMPマネージャ2が、スイッチBの状態やそのポート番号2のポート上の状態を調べる場合で説明する。よって、要求フレームt4aのインデックスは202とする。
【0030】
フレームt4aは、例えば、PDU(データ単位)タイプ41a(=Get Request)と、要求ID42a(=100)と、エラー状態43a(=0)と、対象MIB(第一の方法では、ifOperStatus)番号44a(=1.3.6.1.2.1.2.2.1.8.202)と、値45a(=0)とを備えている。
【0031】
ここで、要求ID42aは、各要求を一意に識別し、複数の未応答の要求を区別するための識別値である。
【0032】
また、値45aは、対象MIBに登録されている値を格納するためのデータ領域(要求フレームでは未だ値を取得していないため0で初期化されている)である。
【0033】
対象MIB番号の末尾部分(図4(a)〜図4(d)中の点線円部分)がインデックスである。要求ID42aとエラー状態43aは変わらないので、以下の説明では省略する。
【0034】
管理スイッチ1は、要求フレームt4aを受信すると(F32)、要求フレームt4a内の対象MIB番号44aのインデックス202をインデックステーブル21で参照し、インデックス202がインデックステーブル21中に存在するかどうかを判断する(S31)。
【0035】
管理スイッチ1は、インデックス202がインデックステーブル21中に存在する場合(Yes)、まず、インデックス202に対応する宛先のスイッチ番号2とポート番号2を取得する。次に、管理スイッチ1は、IPアドレステーブルを参照し、取得したスイッチ番号2からスイッチBのIPアドレスを取得する(F33)。
【0036】
さらに、管理スイッチ1は、要求フレームt4a内の対象MIB番号44aのインデックス202を、取得したポート番号2(インデックス2)に置き換え(F34)、図4(b)に示されるような対象MIB番号44bを有する要求フレームt4bを、SNMPマネージャ2の代理でスイッチBに転送する(F35)。
【0037】
スイッチBは、要求フレームt4bを受信すると、それに従って図4(c)に示されるようなSNMP応答(応答フレーム)r4cを管理スイッチ1に返信する(F36)。応答フレームr4cは、対象MIB番号44bと、PDUタイプ41c(=Get Response)と値45c(=1)とを備えている。
【0038】
管理スイッチ1は、応答フレームr4cを受信すると、応答フレームr4c内の対象MIB番号44bのインデックス2を元のインデックス202に再置換し、図4(d)に示されるような応答フレームr4dをSNMPマネージャ2に転送して(F37)終了する。
【0039】
SNMPマネージャ2は、この応答フレームr4dを受信して調べることにより、スイッチBに直接アクセスすることなく、スイッチBの動作状態や故障の有無、スイッチBのポート番号2のポート上の動作状態や障害の有無などを容易に把握して管理できる。
【0040】
一方、管理スイッチ1は、インデックス202がインデックステーブル21中に存在しない場合(No)、対象MIB番号44aが正しければ管理スイッチ1のMIBをSNMPマネージャ2に返答し、それ以外ならNO SUCH NAME エラーをSNMPマネージャ2に返答して(F38)終了する。以上の説明は他のインデックスについても同様である。
【0041】
上述したように、第一の方法では、管理スイッチ1により、IPアドレスとインデックスを置換している。通常のSNMP処理を行う各スイッチA〜Nは、インデックス202という値を理解できないので、インデックス202をスイッチBのポート番号(インデックス2)に置換する必要がある。
【0042】
例えば、スイッチBのポート番号2のポート上の動作状態を調べる場合、ifOperStatusというMIBを参照するが、要求フレームt4a,t4bにはこのMIBを示す“1.3.6.1.2.1.2.2.1.8.X”という値(Object ID)が挿入される。このXがインデックスで、管理スイッチ1では202、スイッチBでは2となる。
【0043】
このように、SNMPマネージャ2から見れば、各スイッチA〜NのIPアドレスを個別に指定する必要がないので、管理スイッチ1およびスイッチA〜Nは、一つのアドレスを持った図1の一点鎖線枠で示したような一台のスイッチSとして見えている。
【0044】
言い換えれば、SNMPマネージャ2にとっては、インデックスは特別な値ではなく、スイッチSのポート番号として見ているだけである。管理スイッチ1から見ると、インデックスは特別な値であり、宛先を分けて個別のスイッチA〜Nに転送するための役目を果たしている。
【0045】
第二の方法;
第一の方法は、インデックステーブルを利用し、インデックスにポート番号をとる方法であったが、第二の方法は、インデックステーブルを利用せずに従来と同じフレームを利用し、インデックスにポート番号をとらない(後述するようにインデックスは常に0)方法である。
【0046】
例えば、第一の方法の場合、図4で説明したフレームt4a〜r4d中の対象MIB番号“1.3.6.1.2.1.2.2.1.8.X”は、各スイッチA〜Nのポート番号の動作状態を取得するMIB(ifOperStatus)のため、インデックスにポート番号をとるが、以下に説明する第二の方法の場合、図6で後述するフレームt6a,r6b中の対象MIB番号“1.3.6.1.2.1.1.1.Y”は、各スイッチA〜Nの名称を取得するMIB(sysDescr)であり、ポート番号は不要である。このようなMIBのインデックスには0が指定され、インデックスにより各スイッチ番号1〜nが判定できない。そこで、前もってSNMPマネージャ2により設定された特定のスイッチに対してのみ、SNMP要求tを代理で転送する第二の方法を提案した。
【0047】
まず、SNMPマネージャ2は、予めアクセスしたいスイッチのスイッチ番号のみを、管理スイッチ1の管理対象スイッチ登録用MIBに登録しておく。この管理対象スイッチ登録用MIBは、プライベートMIBとして新たに定義したものである。この定義方法についてはRFC1155等に規定されているので、ここでは説明を省略する。また、スイッチ番号の登録方法の詳細は後述する。
【0048】
本実施の形態では、SNMPマネージャ2が、スイッチAの状態を調べる場合で説明する。よって、管理スイッチ1に予め登録されたスイッチは、スイッチ番号1のスイッチAとする。
【0049】
図5のフローチャートで示すように、この状態で、SNMPマネージャ2は、管理スイッチ1のみにアクセスし、例えば、図6(a)に示されるような従来と同じ要求フレームt6aを送信する(F51)。
【0050】
フレームt6aは、例えば、PDU(データ単位)タイプ61a(=Get Request)と、要求ID62a(=200)と、エラー状態63a(=0)と、対象MIB(第二の方法では、sysDescr)番号64a(=1.3.6.1.2.1.1.1.0)と、値65a(=NULL)とを備えている。
【0051】
管理スイッチ1は、要求フレームt6aを受信すると(F52)、要求が管理対象スイッチ登録要求であるかどうかを判断する(S51)。
【0052】
管理スイッチ1は、要求が管理対象スイッチ登録要求でない場合(No)、sysDescrを参照し、スイッチ番号1が登録されているかどうかを判断する(S52)。
【0053】
管理スイッチ1は、スイッチ番号1が登録されている場合(Yes)、IPアドレステーブルを参照し、スイッチ番号1に対応するスイッチAのIPアドレスを取得する(F53)。
【0054】
さらに、管理スイッチ1は、要求フレームt6aをSNMPマネージャ2の代理でスイッチAにそのまま転送する(F54)。
【0055】
スイッチAは、要求フレームt6aを受信すると、それに従って図6(b)に示されるような従来と同じ応答フレームr6bを管理スイッチ1に返信する(F55)。応答フレームr6bは、PDUタイプ61b(=Get Response)と値65b(=“SWITCHING HUB”)とを備えている。
【0056】
管理スイッチ1は、応答フレームr6bをSNMPマネージャ2にそのまま転送して(F56)終了する。
【0057】
SNMPマネージャ2は、この応答フレームr6bを受信して調べることにより、スイッチAに直接アクセスすることなく、スイッチAの動作状態や故障の有無などを把握して容易に管理できる。以上の説明は、他のスイッチB〜Nについても同様である。この場合、SNMPマネージャ2により、管理スイッチ1に予め登録されるスイッチのスイッチ番号を順次切り替えればよい。
【0058】
例えば、スイッチAに続いてスイッチBの状態を調べる場合を説明する。まず、SNMPマネージャ2は、スイッチBのスイッチ番号2のみを管理対象スイッチ登録用MIBに登録するための要求フレームを管理スイッチ1に送信する(F51)。管理スイッチ1は、この要求フレームを受信すると(F52)、要求が管理対象スイッチ登録要求であるかどうかを判断し(S51)、要求が管理対象スイッチ登録要求であるので(Yes)、スイッチAのスイッチ番号1からスイッチBのスイッチ番号2に書き替えて管理対象スイッチ登録用MIBに登録(F57)し、登録したことを伝える応答フレームをSNMPマネージャ2に送信して終了する(F58)。この状態で上述したF51〜F56の処理を行えばよい。
【0059】
また、管理スイッチ1は、S52の判断において、スイッチ番号が登録されていない場合(No)、登録されていないことを伝える応答フレームをSNMPマネージャ2に送信して終了する(F58)。
【0060】
このように、本発明に係るSNMP PROXY機能付き管理スイッチ1を用いてネットワーク10を構築し、SNMPマネージャ2で管理スイッチ1および各スイッチA〜Nを管理すれば、従来のようにSNMPマネージャ2が各スイッチA〜Nに個別にアクセスするのとは異なり、SNMPマネージャ2が管理スイッチ1のみにアクセスすればよいので、管理スイッチ1および各スイッチA〜Nを容易に一括管理できる。
【0061】
すなわち、SNMPマネージャ2は、管理スイッチ1以外のスイッチA〜Nの情報(例えば、IPアドレス等)を知らなくても、SNMPマネージャ2に接続された全スイッチを容易に一括管理できる。
【0062】
また、管理スイッチ1は、SNMPマネージャ2の代理でフレームを各スイッチA〜Nに中継しており、データを集約できるので、従来のようにSNMPマネージャ2が各スイッチA〜Nにフレームを直接送る場合に比べて、ネットワーク10の帯域負荷を軽減できる。
【0063】
従来のように、SNMPマネージャ2が各スイッチA〜NのIPアドレスを指定して通信するときは、SNMPマネージャ2が各スイッチA〜NにARPフレームを送り、各スイッチA〜NのMACアドレスを知らないと通信できない。しかし、管理スイッチ1を用いてネットワーク10を構築すれば、SNMPマネージャ2は各スイッチA〜NのIPアドレスやMACアドレスを知らなくてもよいので、その分ARPフレームを減らせる。
【0064】
SNMPでは、同じIPアドレスの通信機器に対するSNMP要求は一つのフレームに複数収めることができるが、違うIPアドレスの通信機器に対するSNMP要求は別々のフレームとなる。
【0065】
管理スイッチ1を用いてネットワーク10を構築すれば、SNMPマネージャ2には、管理スイッチ1およびスイッチA〜Nが一台のスイッチSとして見えるので、例えば、インデックス101と201のSNMP要求を一つのフレーム内に収めることができる。
【0066】
したがって、従来はIPアドレスの違うスイッチの場合、同じSNMP要求であっても別のフレームとなるが、本発明では1つのフレームに収めることが可能であり、フレームヘッダ等のオーバーヘッドを減らすことができる。
【0067】
さらに、各スイッチA〜Nの動作を変更することなく、管理スイッチ1を含めた複数台のスイッチA〜Nを積み重ねた一台のシャーシ型スイッチSと見なして使用できる。
【0068】
上記実施の形態では、管理スイッチ1にスイッチA〜NとSNMPマネージャ2をスター接続したネットワーク10の例で説明したが、予め管理スイッチ1にIPアドレステーブルを手動で登録しておいた場合、本発明は、管理スイッチ1にスイッチA〜NとSNMPマネージャ2をカスケード(多段)接続したネットワークにおいても、同様の作用効果が得られる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0070】
(1)SNMPマネージャは、管理スイッチ以外の各スイッチの情報を知らなくても、SNMPマネージャに接続された全スイッチを容易に一括管理できる。
【0071】
(2)ネットワークの帯域負荷を軽減できる。
【0072】
(3)ARPフレームを減らせる。
【0073】
(4)従来はIPアドレスの違うスイッチの場合、同じMIBの要求であっても別のフレームとなるが、本発明では一つのフレームに収めることが可能である。
【0074】
(5)各スイッチの動作を変更することなく、複数のスイッチを一台のシャーシ型スイッチと見なして使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイッチングハブを用いたネットワークの一例を示す概略図である。
【図2】インデックステーブルの一例を示す図である。
【図3】第一の方法を示すフローチャートである。
【図4】
図4(a)は、SNMPマネージャが送信するSNMP要求の一例を示すフレームの概略図である。図4(b)は、管理スイッチ1が代理で送信するSNMP要求の一例を示すフレームの概略図である。図4(c)は、管理スイッチが代理で受信するSNMP応答の一例を示すフレームの概略図である。図4(d)は、SNMPマネージャが受信するSNMP応答の一例を示すフレームの概略図である。
【図5】第二の方法を示すフローチャートである。
【図6】図6(a)は、SNMPマネージャが送信するSNMP要求の一例を示すフレームの概略図である。図6(b)は、SNMPマネージャが受信するSNMP応答の一例を示すフレームの概略図である。
【符号の説明】
1 管理スイッチ(本発明に係るスイッチングハブ)
2 SNMPマネージャ
10 ネットワーク
A〜N 従来のスイッチングハブ(通信機器)
S シャーシ型スイッチ
t SNMP要求
r SNMP応答
Claims (2)
- 複数の通信機器が接続され、ネットワーク上のSNMPマネージャで管理されるスイッチングハブにおいて、上記SNMPマネージャからのSNMP要求に基づき、そのSNMP要求を特定の通信機器に上記SNMPマネージャの代理で転送することを特徴とするスイッチングハブ。
- 各通信機器の番号とポート番号とを組み合わせたインデックスからなるインデックステーブルを備えた請求項1記載のスイッチングハブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002348030A JP2004186746A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | スイッチングハブ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002348030A JP2004186746A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | スイッチングハブ |
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JP2004186746A true JP2004186746A (ja) | 2004-07-02 |
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JP (1) | JP2004186746A (ja) |
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KR102161778B1 (ko) * | 2020-07-30 | 2020-10-05 | 주식회사 신우에코넷 | 라우팅 기능을 가지는 엘투 스위칭 허브 |
-
2002
- 2002-11-29 JP JP2002348030A patent/JP2004186746A/ja active Pending
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