JP2004185244A - Reader-writer communication system switching method and reader/writer - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リーダライタ通信方式切換方法及びリーダライタに関し、詳しくは、複数の通信方式を利用可能に構成されたリーダライタと、当該リーダライタにおける2以上の通信方式と共通するものを含む複数の通信方式を利用可能に構成されたICカード(IC:集積回路)との間における通信方式を、リーダライタの主導により最適なものに切り換えるためのリーダライタ通信方式切換方法、及びその実施に直接使用するリーダライタに係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来、ICカードは、非接触型及び接触型の双方とも、その機種毎に単一の通信方式のみをサポートし、対応するリーダライタとの通信に際しては、その限定された唯一の通信方式による通信のみが可能とされていた。
【0003】
なお、本発明に関連し、その技術的思想の理解を助ける文献公知発明が、以下に示す2つの非特許文献に記載されている。
【非特許文献1】
“Identification cards − Contactless integrated circuit(s) cards − Proximity cards − Part 3: Initialization and anticollision”, InternationalStandard, International Organization for Standardization (ISO), 2001.02.01, ISO/IEC 14443−3:2001(E), pp.20−37
【非特許文献2】
“Identification cards − Contactless integrated circuit(s) cards − Proximity cards − Part 4: Transmission protocol”, International Standard, International Organization for Standardization (ISO), 2001.02.01, ISO/IEC 14443−4:2001(E), pp.4−13
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数の通信方式をサポートするリーダライタ及びこれに対応するICカードを構成すること自体は、既に、技術的に可能な段階に達しており、昨今では、共に複数の通信方式をサポートするリーダライタとICカードとの間における通信方式切換技術の標準化が望まれている。
【0005】
ここにおいて、本発明の解決すべき主要な目的は、次のとおりである。
【0006】
即ち、本発明の第1の目的は、リーダライタにおける2以上の通信方式と共通するものを含む複数の通信方式を利用可能に構成されたICカードとの間における通信方式を、同リーダライタの主導により最適なものに切り換えることの可能なリーダライタ通信方式切換方法及びリーダライタを提供せんとするものである。
【0007】
本発明の第2の目的は、所要の通信方式の切換えを、リーダライタが送信しようとするコマンドの特質に応じて自在に行うことの可能なリーダライタ通信方式切換方法及びリーダライタを提供せんとするものである。
【0008】
本発明の第3の目的は、所要の通信方式の切換えを、リーダライタが送信しようとする一連のコマンドの各処理種別に応じて時系列に行うことの可能なリーダライタ通信方式切換方法及びリーダライタを提供せんとするものである。
【0009】
本発明の他の目的は、明細書、図面、特に特許請求の範囲の各請求項の記載から、自ずと明らかとなろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
まず、本発明方法においては、リーダライタにおいて、ICカードとの間の通信初期化処理に際し、当該ICカードとの間で相互に利用可能な2以上の通信方式を認識し、通信初期化処理後にICカードへコマンドを送信しようとする毎に、その送信コマンドの特質に応じた最適な通信方式を先に認識した2以上の通信方式の中から選択し、その最適な通信方式の種類をICカードに通知して当該ICカードに通信方式の切換えを行わせた後に、送信コマンドの通信方式をその最適な通信方式に切り換える、という特徴的構成手法を講じる。
【0011】
一方、本発明装置においては、リーダライタにおける2以上の通信方式と共通するものを含む複数の通信方式を利用可能に構成されたICカードとの間の通信初期化処理に際し、ICカードとの間で相互に利用可能な2以上の通信方式を記憶する利用可能通信方式記憶手段と、通信初期化処理後にICカードへコマンドを送信しようとする毎に、その予定した送信コマンドの特質に応じた最適な通信方式を、記憶された2以上の通信方式の中から選択する最適通信方式選択手段と、選択された最適な通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、その最適な通信方式の種類をICカードに通知して当該ICカードに通信方式の切換えを行わせた後に、送信コマンドの通信方式をその最適な通信方式に切り換える最適通信方式切換手段とを具備させる、という特徴的構成手段を講じる。
【0012】
さらに、具体的詳細に述べると、当該課題の解決では、本発明が次に列挙する上位概念から下位概念に亙る新規な特徴的構成手法又は手段を採用することにより、前記目的を達成するよう為される。
【0013】
即ち、本発明方法の第1の特徴は、複数の通信方式を利用可能に構成されたリーダライタと、当該リーダライタにおける2以上の通信方式と共通するものを含む複数の通信方式を利用可能に構成されたICカードとの間における通信方式を、前記リーダライタの主導により最適なものに切り換えるためのリーダライタ通信方式切換方法であって、前記リーダライタにおいて、前記ICカードとの間の通信初期化処理に際し、当該ICカードとの間で相互に利用可能な前記2以上の通信方式を認識し、前記通信初期化処理後に前記ICカードへコマンドを送信しようとする毎に、その予定した送信コマンドの特質に応じた最適な通信方式を先に認識した前記2以上の通信方式の中から選択し、その選択した前記最適な通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、その最適な通信方式の種類を前記ICカードに通知して当該ICカードに通信方式の切換えを行わせた後に、前記送信コマンドの通信方式をその最適な通信方式に切り換えてなる、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0014】
本発明方法の第2の特徴は、上記本発明方法の第1の特徴における前記最適な通信方式の選択を、前記リーダライタにおける前記複数の通信方式に関する、前記送信コマンドの特質に応じた選択優先順位を規定する通信方式選択優先順位テーブルに基づいて行ってなる、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0015】
本発明方法の第3の特徴は、上記本発明方法の第1又は第2の特徴における前記最適な通信方式の選択を、前記送信コマンドの種類に応じて行ってなる、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0016】
本発明方法の第4の特徴は、上記本発明方法の第1、第2又は第3の特徴における前記最適な通信方式の選択を、前記送信コマンドの内容を暗号化する際に適用される、当該送信コマンドの内容に暗号化を施さない場合のものを含む暗号方式の種類に応じて行ってなる、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0017】
本発明方法の第5の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3又は第4の特徴における前記最適な通信方式の選択を、前記送信コマンドの種類により特定される送受対象データのアクセスサイズに応じて行ってなる、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0018】
本発明方法の第6の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3、第4又は第5の特徴における前記最適な通信方式の選択を、前記送信コマンドの搬送時に前記ICカードにおいて得られる駆動電力の大きさに応じて行ってなる、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0019】
本発明方法の第7の特徴は、上記本発明方法の第6の特徴における前記駆動電力が、前記ICカードが非接触型として機能する場合に、当該ICカードが前記リーダライタの有効電磁界内に進入したときに当該ICカードに生じる誘導起電力から得られる受信電力である、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0020】
本発明方法の第8の特徴は、上記本発明方法の第6の特徴における前記駆動電力が、前記ICカードが接触型として機能する場合に、当該ICカードが前記リーダライタにセットされたときに当該リーダライタから与えられる供給電力である、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0021】
本発明方法の第9の特徴は、上記本発明方法の第1の特徴における前記最適な通信方式の選択を、前記送信コマンドの特質に応じて行うことに代え、前記ICカードに設定された1以上のサービスの実行に際して必要とされる一連のコマンドを当該ICカードへ送信しようとする毎に、その予定した各送信コマンドの処理種別に応じて行ってなる、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0022】
本発明方法の第10の特徴は、上記本発明方法の第9の特徴における前記最適な通信方式の選択を、前記リーダライタにおける前記複数の通信方式に関する、前記各送信コマンドの処理種別に応じた選択優先順位を時系列に規定する通信方式選択優先順位テーブルに基づいて行ってなる、リーダライタ通信方式切換方法の構成採用にある。
【0023】
一方、本発明装置の第1の特徴は、複数の通信方式を利用可能に構成されたリーダライタであって、当該リーダライタにおける2以上の通信方式と共通するものを含む複数の通信方式を利用可能に構成されたICカードとの間の通信初期化処理に際し、当該ICカードとの間で相互に利用可能な前記2以上の通信方式を記憶する利用可能通信方式記憶手段と、前記通信初期化処理後に前記ICカードへコマンドを送信しようとする毎に、その予定した送信コマンドの特質に応じた最適な通信方式を、前記利用可能通信方式記憶手段に記憶された前記2以上の通信方式の中から選択する最適通信方式選択手段と、この最適通信方式選択手段により選択された前記最適な通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、その最適な通信方式の種類を前記ICカードに通知して当該ICカードに通信方式の切換えを行わせた後に、前記送信コマンドの通信方式をその最適な通信方式に切り換える最適通信方式切換手段とを有してなる、リーダライタの構成採用にある。
【0024】
本発明装置の第2の特徴は、上記本発明装置の第1の特徴における前記最適通信方式選択手段が、前記リーダライタにおける前記複数の通信方式の選択優先順位を規定する通信方式選択優先順位テーブルと、当該通信方式選択優先順位テーブルに基づいて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段とを具備してなる、リーダライタの構成採用にある。
【0025】
本発明装置の第3の特徴は、上記本発明装置の第1又は第2の特徴における前記最適通信方式選択手段が、前記送信コマンドの種類に応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段を具備してなる、リーダライタの構成採用にある。
【0026】
本発明装置の第4の特徴は、上記本発明装置の第1、第2又は第3の特徴における前記最適通信方式選択手段が、前記送信コマンドの内容を暗号化する際に適用される、前記送信コマンドの内容に暗号化を施さない場合のものを含む暗号方式の種類に応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段を具備してなる、リーダライタの構成採用にある。
【0027】
本発明装置の第5の特徴は、上記本発明装置の第1、第2、第3又は第4の特徴における前記最適通信方式選択手段が、前記送信コマンドの種類により特定される送受対象データのアクセスサイズに応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段を具備してなる、リーダライタの構成採用にある。
【0028】
本発明装置の第6の特徴は、上記本発明装置の第1、第2、第3、第4又は第5の特徴における前記最適通信方式選択手段が、前記送信コマンドの搬送時に前記ICカードにおいて得られる駆動電力の大きさに応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段を具備してなる、リーダライタの構成採用にある。
【0029】
本発明装置の第7の特徴は、上記本発明装置の第6の特徴における前記駆動電力が、前記ICカードが非接触型として機能する場合に、当該ICカードが前記リーダライタの有効電磁界内に進入したときに当該ICカードに生じる誘導起電力から得られる受信電力である、リーダライタの構成採用にある。
【0030】
本発明装置の第8の特徴は、上記本発明装置の第6の特徴における前記駆動電力が、前記ICカードが接触型として機能する場合に、当該ICカードが前記リーダライタにセットされたときに当該リーダライタから与えられる供給電力である、リーダライタの構成採用にある。
【0031】
本発明装置の第9の特徴は、上記本発明装置の第1の特徴における前記最適通信方式選択手段が、前記送信コマンドの特質に応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段に代え、当該最適な通信方式の選択を、前記ICカードに設定された1以上のサービスの実行に際して必要とされる一連のコマンドを当該ICカードへ送信しようとする毎に、その予定した各送信コマンドの処理種別に応じて時系列に行う機能手段を具備してなる、リーダライタの構成採用にある。
【0032】
本発明装置の第10の特徴は、上記本発明装置の第9の特徴における前記最適通信方式選択手段が、前記リーダライタにおける前記複数の通信方式の選択優先順位を時系列に規定する通信方式選択優先順位テーブルと、当該通信方式選択優先順位テーブルに基づいて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段とを具備してなる、リーダライタの構成採用にある。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、添付図面を参照しつつ、まず、装置例に係る基本ハードウェア構成を説明し、次いで、同基本ハードウェア構成に基づき具現化される第1〜第6装置例及びこれらにそれぞれ対応する第1〜第6方法例を順に挙げて説明する。
【0034】
(装置例:基本ハードウェア構成)
まず、図1は、本発明の装置例に係るリーダライタの機能構成を同リーダライタに適用されるICカードの機能構成と共に示す図である。
【0035】
同図に示すように、本装置例に係るリーダライタαは、情報処理端末1と通信インタフェース2とを有して構成される。
【0036】
このうち、情報処理端末1は、パーソナルコンピュータやワークステーションなどで構成され、本リーダライタαの機能構成を得るための各種処理プログラム及び所要の通信方式を得るための各種通信プログラムの実行、並びにそれらプログラムの実行に伴って各種データの入出力を行う情報処理部3と、上記通信プログラム及び書換不要なデータ、並びに上記通信プログラムの実行に伴って生成されるデータを記憶するHDD(ハードディスクドライブ)などからなる記憶装置3と、キーボードやマウスなどからなる入力装置4と、CRT(陰極線管)やLCD(液晶ディスプレイ)などからなる表示装置6とを具備して構成される。
【0037】
また、通信インタフェース2は、当該通信インタフェース2の機能構成を得ると共に、情報処理端末1の情報処理部3との間で信号の授受を行うマイクロコンピュータ7と、ICカードβが非接触型として機能する場合に同ICカードβとの間で無線による通信を行い、そのICカードβとの間で送受される信号の変復調を行うRF部(RF:高周波)8とを具備して構成される。
【0038】
これに対し、ICカードβは、当該ICカードβの機能構成を得るためのICチップ10と、同ICカードβが非接触型として機能する場合に、リーダライタαとの間で無線による通信を行うためのアンテナ9とを具備して構成される。
【0039】
ここで、上記ICカードβのICチップ10は、同ICカードβがリーダライタαの有効電磁界内に進入したときに、これに伴いアンテナ9に生じる誘導起電力から、ICカードβの駆動電力(受信電力)を得るようになっている。
【0040】
以上に示したリーダライタαは、ICカードβが非接触型として機能する場合を意図した構成であるが、これに対し、同ICカードβが接触型として機能し、当該リーダライタαとの間で有線(オンライン)による通信を行う場合、上記ICカードβのICチップ10は、当該ICカードβがリーダライタαの通信インタフェース2にセットされたときに、同リーダライタαから、当該ICカードβの駆動電力(供給電力)を得るようになっている。
【0041】
なお、本発明にいう利用可能通信方式記憶手段、最適通信方式選択手段、及び最適通信方式切換手段は、上記情報処理部3により実行される各種処理プログラム(各種通信プログラムを含む)及び記憶装置4の内容によって具現化されるものであり、その詳細は、後述の機能説明において明らかとなる。
【0042】
次に、図2(a)及び(b)は、それぞれ、図1に示した記憶装置4に設定されるリーダライタサポート通信方式リスト及び相互利用可能通信方式リストを示す図である。
【0043】
同図(a)に示すように、記憶装置4内におけるリーダライタサポート通信方式リスト11には、本リーダライタαにおいて利用可能な(リーダライタαに設定された複数の通信プログラムによりサポートされる)複数の通信方式が、それらの出現順を示す通信方式番号「1」,「2」,…,「RMAX」(RMAX:通信方式番号最大値.1≦i≦RMAX)毎に、正の整数を示す1バイトデータによりそれぞれ表現された複数の通信方式識別子r1,r2,…,rRMAXにより設定される(以下、「通信方式識別子」を単に「識別子」ともいう)。
【0044】
一方、同図(b)に示すように、記憶装置4内における相互利用可能通信方式リスト12には、本リーダライタαにおける2以上の通信方式と共通するものを含む複数の通信方式を利用可能に構成されたICカードβとの間の通信初期化処理に際し、当該ICカードβとの間で相互に利用可能と判定された2以上の通信方式が、それらの出現順を示す通信方式番号「1」,「2」,…,「DMAX」(DMAX:通信方式番号最大値.1≦j≦DMAX)毎に、正の整数を示す1バイトデータによりそれぞれ表現された2以上の通信方式識別子d1,d2,…,dDMAXにより設定される。
【0045】
なお、この相互利用可能通信方式リスト12は、上記通信初期化処理を経たときに初めて、その内容(通信方式識別子)が設定され、ICカードβの活性化直後(通信初期化処理前)の段階では「空」の状態である。
【0046】
(第1装置例)
続いて、複数の通信方式の切換えが送信コマンドの種類に応じて行われるよう構成された、本発明の第1装置例に係るリーダライタαについて説明する。
【0047】
図3は、本発明の第1装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置4に設定される通信方式選択優先順位テーブルを示す図である。
【0048】
同図に示すように、本リーダライタαの記憶装置4内における通信方式選択優先順位テーブル21には、同リーダライタαが送信しようとする各種コマンド(送信コマンド)の種類毎(「コマンド1」,「コマンド2」,…,「コマンドr」(r:コマンドの最大存在数).k:コマンド番号)に、前述のリーダライタサポート通信方式リスト11に規定される各通信方式(識別子r1,r2,…,rRMAXにより表現。以下,各装置例において同じ)の選択優先順位が、それら各通信方式の出現順に数値(正の整数)により設定される(選択優先順位を示す数値は、図示の「コマンド1」(k=1)の場合、x11,x12,…,x1RMAXの部分に割り当てられる。他のコマンドについても同じ)。
【0049】
なお、以上の選択優先順位の数値は、最も適さない通信方式に関するものを「1」で表し、以下昇順に、最も適した通信方式に関するものを前述の「RMAX」と表すものとする(以下、各装置例において同じ)。
【0050】
次に、図4(a)〜(f)は、それぞれ、本発明の第1装置例に係るリーダライタαに適用される読出コマンド、読出コマンドレスポンス、書込コマンド、書込コマンドレスポンス、認証コマンド、及び認証コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【0051】
まず、同図(a)に示すように、本リーダライタαがICカードβからファイルの内容を読み出す際に使用される読出コマンド31は、当該コマンドの種類を1バイトデータで表現したコマンド番号(読出コマンド:「01h」)と、後続のデータのバイト数を2バイトデータで表現したメッセージ長と、読出しを行おうとするファイルを2バイトデータで表現したファイルIDと、そのファイル中におけるデータの読出開始位置を2バイトデータで表現した先頭アドレスと、そのファイル中におけるデータの長さを2バイトデータで表現した読出データ長と、上記コマンド番号から読出データ長までの5要素分の連続データとの間で排他的論理和を計算したときの値が「00h」となるよう設定された、1バイトデータで表現されるエラーチェック(EDC:誤り検出コード.以下同じ)とから構成される。
【0052】
上記読出コマンド31に対応して、ICカードβから本リーダライタαに向け発せられる読出コマンドレスポンス32は、同図(b)に示すように、当該コマンド(レスポンス)の種類を1バイトデータで表現したコマンド番号(読出コマンドレスポンス:「02h」)と、後続のデータのバイト数を2バイトデータで表現したメッセージ長と、実際に読み出されたデータの長さを2バイトデータで表現した読出データ長と、その読出しに係る実際のデータの内容である読出データ内容と、所要の読出処理が正常に終了したときに2バイトの「0000h」なる値をとるエラーステータスと、上記コマンド番号からエラーステータスまでの5要素分の連続データとの間で排他的論理和を計算したときの値が「00h」となるよう設定された、1バイトデータで表現されるエラーチェックとから構成される。
【0053】
一方、同図(c)に示すように、本リーダライタαがICカードβにファイルの内容を書き込む際に使用される書込コマンド33は、当該コマンドの種類を1バイトデータで表現したコマンド番号(書込コマンド:「03h」)と、後続のデータのバイト数を2バイトデータで表現したメッセージ長と、書込みを行おうとするファイルを2バイトデータで表現したファイルIDと、そのファイル中におけるデータの書込開始位置を2バイトデータで表現した先頭アドレスと、そのファイル中におけるデータの長さを2バイトデータで表現した書込データ長と、その書込みに係る実際のデータの内容である書込データ内容と、上記コマンド番号から書込データ内容までの6要素分の連続データとの間で排他的論理和を計算したときの値が「00h」となるよう設定された、1バイトデータで表現されるエラーチェックとから構成される。
【0054】
上記書込コマンド33に対応して、ICカードβから本リーダライタαに向け発せられる書込コマンドレスポンス34は、同図(d)に示すように、当該コマンド(レスポンス)の種類を1バイトデータで表現したコマンド番号(書込コマンドレスポンス:「04h」)と、後続のデータのバイト数を2バイトデータで表現したメッセージ長と、所要の書込処理が正常に終了したときに2バイトの「0000h」なる値をとるエラーステータスと、上記コマンド番号からエラーステータスまでの3要素分の連続データとの間で排他的論理和を計算したときの値が「00h」となるよう設定された、1バイトデータで表現されるエラーチェックとから構成される。
【0055】
また、同図(e)に示すように、本リーダライタαがICカードβに対するファイルの内容の読出し又は書込みを認証処理を伴って行う際に使用される認証コマンド35は、当該コマンドの種類を1バイトデータで表現したコマンド番号(認証コマンド:「07h」)と、後続のデータのバイト数を2バイトデータで表現したメッセージ長と、認証を行う際に用いる鍵の種類を2バイトデータで表現した鍵IDと、その認証を行う際にリーダライタによって生成される乱数のバイト数を2バイトデータで表現した乱数長と、その乱数の実際の内容である乱数データと、当該乱数データを上記鍵IDにより示される鍵で実際に暗号化したときの内容である暗号化データと、上記コマンド番号から暗号化データまでの6要素分の連続データとの間で排他的論理和を計算したときの値が「00h」となるよう設定された、1バイトデータで表現されるエラーチェックとから構成される。
【0056】
上記認証コマンド35に対応して、ICカードβから本リーダライタαに向け発せられる認証コマンドレスポンス36は、同図(f)に示すように、当該コマンド(レスポンス)の種類を1バイトデータで表現したコマンド番号(認証コマンドレスポンス:「08h」)と、後続のデータのバイト数を2バイトデータで表現したメッセージ長と、所要の認証処理が正常に終了したときに2バイトの「0000h」なる値をとるエラーステータスと、上記コマンド番号からエラーステータスまでの3要素分の連続データとの間で排他的論理和を計算したときの値が「00h」となるよう設定された、1バイトデータで表現されるエラーチェックとから構成される。
【0057】
次に、図5(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の第1装置例に係るリーダライタαに適用される通信方式切換コマンド及び通信方式切換コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【0058】
まず、同図(a)に示すように、本リーダライタαが通信方式を最適なものへと切り換えようとする際に当該リーダライタαからICカードβに通知される通信方式切換コマンド38は、同メッセージの種類を1バイトデータで表現したコマンド番号(通信方式切換コマンド:「10h」)と、後続のデータのバイト数を2バイトデータで表現したメッセージ長と、切り換えようとする通信方式の種類を1バイトデータで表現した通信方式識別子と、上記コマンド番号から通信方式識別子までの3要素分の連続データとの間で排他的論理和を計算したときの値が「00h」となるよう設定された、1バイトデータで表現されるエラーチェックとから構成される。
【0059】
上記通信方式切換コマンド38に対応して、ICカードβから本リーダライタαに向け発せられる通信方式切換コマンドレスポンス39は、同図(b)に示すように、当該コマンド(レスポンス)の種類を1バイトデータで表現したコマンド番号(通信方式切換コマンドレスポンス:「11h」)と、後続のデータのバイト数を2バイトデータで表現したメッセージ長と、上記コマンド番号及びメッセージ長の2要素分の連続データとの間で排他的論理和を計算したときの値が「00h」となるよう設定された、1バイトデータで表現されるエラーチェックとから構成される。
【0060】
以上の構成を採用することにより、この第1装置例に係るリーダライタαには、基本的に、以下に示すような機能(▲1▼及び▲2▼)が具備されるようになる。
【0061】
▲1▼RF部8において、非接触による通信方式を任意のタイミングで切り換えると共に、通信インタフェース2において、接触による通信方式を任意のタイミングで切り換える機能.
【0062】
▲2▼ICカードβに対してコマンドを送信する処理を行う前に、そのコマンドの種類に応じた最適な通信方式を選択し、当該通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、ICカードβに対し通信方式切換コマンドを送信すると共に、これに対する正常終了のレスポンスをICカードβから受信したときに、送信コマンドの通信方式を最適な通信方式へと切り換える機能.
【0063】
(第1方法例)
続いて、以上のように構成された第1装置例により実施されるリーダライタ通信方式切換方法の具体例を説明する。
【0064】
まず、図6(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第1方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、及び通信方式選択優先順位テーブルの各例を示す図である。
【0065】
同図(a)に示すように、本方法例では、リーダライタαにおいて利用可能な複数の通信方式として、5つの通信方式、即ち、識別子「01h」により示される「方式A」,識別子「02h」により示される「方式B」,識別子「03h」により示される「方式C」,識別子「04h」により示される「方式D」,及び識別子「05h」により示される「方式E」がサポートされ、これら5つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,「3」,「4」,及び「5」に割り当てられてなるリーダライタサポート通信方式リスト11aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0066】
これに対し、ICカードβにおいて利用可能な複数の通信方式としては、3つの通信方式、即ち、「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」がサポートされているものとし、リーダライタαは、当該ICカードβとの間の通信初期化処理において、同ICカードβが利用可能な3つの通信方式として「方式A」,「方式C」,及び「方式D」(各識別子「01h」,「03h」,及び「04h」)を取得することにより、上記リーダライタサポート通信方式リスト11aに自身が利用可能な5つの通信方式として設定された「方式A」,「方式B」,「方式C」,「方式D」,及び「方式E」(各識別子「01h」,「02h」,「03h」,「04h」,及び「05h」)との比較において、同ICカードβとの間で相互に利用可能な通信方式が「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」である旨を認識する。
【0067】
そして、同図(b)に示すように、本方法例では、リーダライタαとICカードβとの間で相互に利用可能な上記3つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,及び「3」に割り当てられてなる相互利用可能通信方式リスト12aが、記憶装置4内に設定されるものとする。
【0068】
さらに、同図(c)に示すように、本方法例においては、リーダライタαがICカードβに送信しようとするコマンドの種類が読出コマンド31(k=1)である場合の通信方式の選択優先順位を、「方式C」→「方式D」→「方式E」→「方式A」→「方式B」(即ち、数値「5」→「4」→「3」→「2」→「1」)の順とし、その種類が書込コマンド33(k=3)である場合の通信方式の選択優先順位を「方式D」→「方式C」→「方式B」→「方式A」→「方式E」の順とし、さらに、その種類が認証コマンド35(k=7)である場合の通信方式の選択優先順位を「方式A」→「方式B」→「方式C」→「方式D」→「方式E」の順とした通信方式選択優先順位テーブル21aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0069】
以上の前提において、本発明の第1方法例に適用されるリーダライタαは、以下に示す一連の通信方式切換処理を実行する。
【0070】
まず、リーダライタαは、ICカードβとの間の初期の通信方式を、識別子「01h」により示される「方式A」に仮設定する(ここでは、相互利用可能通信方式リスト12aの先頭(通信方式番号「1」)に位置する通信方式を仮設定したに過ぎない。以下、各方法例において同じ)。
【0071】
以上の処理を経た状態において、リーダライタαが、例えば、ICカードβに対し「読出コマンド」を送信しようとする場合、当該リーダライタαは、記憶装置4内におけるリーダライタサポート通信方式リスト11a、相互利用可能通信方式リスト12a、及び通信方式選択優先順位テーブル21aを参照することにより、送信しようとする読出コマンド31を実行するのに最適な通信方式として、識別子「03h」により示される「方式C」を選択する。なお、このときの通信方式選択処理の詳細については後述する。
【0072】
次に、リーダライタαは、選択した「方式C」の通信方式が現在の「方式A」の通信方式と異なることから、これを所要の通信方式に切り換えるために、その「方式C」の通信方式識別子「03h」を内容に含んだ通信方式切換コマンド38をICカードβに送信し、同ICカードβからの通信方式切換コマンドレスポンス39を待つ。
【0073】
これに対し、ICカードβは、リーダライタαから通信方式切換コマンド38を受信すると、自己の通信方式を「方式C」に切り換える処理を行って、上記通信方式切換コマンド38に対応する通信方式切換コマンドレスポンス39(正常終了のレスポンス)を、自己の現在の通信方式である「方式A」でリーダライタαに送信する。
【0074】
そして、リーダライタαは、ICカードβから上記通信方式切換コマンドレスポンス32を受信すると、自己の通信方式を現在の「方式A」から「方式C」に切り換える処理を行って、所要の読出コマンド31を「方式C」の通信方式でICカードβへ送信する。
【0075】
次に、図7は、本発明の第1方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【0076】
同図に示すように、リーダライタαを構成する情報処理端末1内の情報処理部3(通信インタフェース2内のマイクロコンピュータ7と協働する。以下、各方法例において同じ)は、通信方式選択処理の実行に際し、まず、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル21aを参照することにより、通信方式の選択優先順位の最大値を得るための変数pmaxに、コマンド番号k(読出コマンド:k=1)に関して1番目(記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11aにおける通信方式番号の順番を示す変数:i=1.図2(a)参照)に設定された通信方式である「方式A」の選択優先順位xk1(x11=2)を代入すると共に、当該通信方式の選択優先順位が最大となる通信方式番号を得るための変数rmaxに、上記1番目の通信方式番号「1」を代入し、さらに、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数j(図2(b)参照)に、2番目の通信方式番号「2」を代入する(ST11)。
【0077】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h、05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=2,d2=03h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する(ST12)。
【0078】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル21aを参照することにより、コマンド番号kの値が「1」で通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」の選択優先順位xki(x13=5)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが(ST13)、取得した選択優先順位x13は現在の変数pmaxの値「2」よりも大きいため(ST13;>)、その変数pmaxに同選択優先順位x13(=5)を代入すると共に、前述したST12の処理で得た3番目の通信方式番号に関する変数iの値「3」を上記変数rmaxに代入する(ST14)。
【0079】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST15)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST15;<)、その変数jをインクリメントして「3」とし(ST16)、さらに、前述したST12の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0080】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST13の処理において、コマンド番号kの値が「1」で通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位xki(x14=4)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが、取得した選択優先順位x14は現在の変数pmaxの値「5」よりも小さいため(ST13;≦)、同変数pmax及び上記変数rmaxの書換えを行うことなく、前述したST15の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=3)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較する。
【0081】
そして、以上の比較の結果、変数jの値が通信方式番号最大値DMAXに至って「j=DMAX」となったため(ST15;≧)、リーダライタα内の情報処理部3は、このときの変数rmaxの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」を変数Intfに代入する(ST17)。
【0082】
そして最後に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11aを参照することにより、上記変数Intfの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」から、これに対応する「方式C」の通信方式が最も適したもの(最も優先順位の高いもの)であることを認識し、その通信方式を示す識別子「03h」を、前述した通信方式切換処理へと受け渡す。
【0083】
(第2装置例)
続いて、複数の通信方式の切換えが送信コマンドの内容を暗号化する際に適用される暗号方式の種類(暗号化を施さない「平文」を含む)に応じて行われるよう構成された、本発明の第2装置例に係るリーダライタαについて説明する。
【0084】
図8は、本発明の第2装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置4に設定される通信方式選択優先順位テーブルを示す図である。
【0085】
同図に示すように、本リーダライタαの記憶装置4内における通信方式選択優先順位テーブル22には、同リーダライタαが送信しようとする各種コマンド(送信コマンド)の内容を暗号化する際に適用される暗号方式の種類毎(「暗号化無し」,「暗号方式1」,「暗号方式2」,…,「暗号方式s」(s:暗号方式の最大存在数).l:暗号方式番号)に、前述のリーダライタサポート通信方式リスト11に規定される各通信方式の選択優先順位が、それら各通信方式の出現順に数値により設定される(選択優先順位を示す数値は、図示の「暗号化無し」(l=0)の場合、x01,x02,…,x0RMAXの部分に割り当てられる。他の暗号方式についても同じ)。
【0086】
次に、図9(a)〜(f)は、それぞれ、本発明の第2装置例に係るリーダライタαに適用される読出コマンド、読出コマンドレスポンス、書込コマンド、書込コマンドレスポンス、認証コマンド、及び認証コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【0087】
同図に示すように、本装置例では、第1装置例で説明したそれらと基本構成がほぼ同等な読出コマンド31a、読出コマンドレスポンス32a、書込コマンド33a、書込コマンドレスポンス34a、認証コマンド35a、及び認証コマンドレスポンス36aが適用される。
【0088】
即ち、本装置例で適用される各コマンド(レスポンス)31a〜36aには、コマンド番号の直後に、該当するコマンド(レスポンス)の内容を暗号化する際に適用すべき暗号方式の種類を1バイトデータで表現した暗号方式(00h:平文(暗号化無し)・XXh:種類(「暗号方式1」〜「暗号方式s」).但し、「XXh」は、各暗号方式の種類を示す識別子を表す)が付加される。ここで、実際に暗号化の対象とされる各コマンド(レスポンス)の内容は、上記暗号方式以降に位置するメッセージ長及びエラーチェックを除いた連続データの部分(書込コマンドレスポンス34a及び認証コマンドレスポンス36aについては、エラーステータスの部分のみ)である。
【0089】
なお、第1装置例で適用した通信方式切換コマンド38及び通信方式切換コマンドレスポンス39は本装置例でも同様に適用されるが、これらコマンド38及びレスポンス39の内容に上記暗号方式を付加するか否かは任意である。
【0090】
以上の構成を採用することにより、この第2装置例に係るリーダライタαには、第1装置例における機能(▲2▼を除く)の他に、以下の機能、即ち、ICカードβに対してコマンドを送信する処理を行う前に、そのコマンドの内容を暗号化する際に適用される暗号方式の種類に応じた最適な通信方式を選択し、当該通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、ICカードβに対し通信方式切換コマンドを送信すると共に、これに対する正常終了のレスポンスをICカードβから受信したときに、送信コマンドの通信方式を最適な通信方式へと切り換える機能、が具備されるようになる。
【0091】
(第2方法例)
続いて、以上のように構成された第2装置例により実施されるリーダライタ通信方式切換方法の具体例を説明する。
【0092】
まず、図10(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第2方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、及び通信方式選択優先順位テーブルの各例を示す図である。
【0093】
同図(a)に示すように、本方法例では、第1方法例におけるそれと同様、リーダライタαにおいて利用可能な複数の通信方式として、5つの通信方式、即ち、識別子「01h」により示される「方式A」,識別子「02h」により示される「方式B」,識別子「03h」により示される「方式C」,識別子「04h」により示される「方式D」,及び識別子「05h」により示される「方式E」がサポートされ、これら5つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,「3」,「4」,及び「5」に割り当てられてなるリーダライタサポート通信方式リスト11aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0094】
これに対し、ICカードβにおいて利用可能な複数の通信方式としては、3つの通信方式、即ち、「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」がサポートされているものとし、リーダライタαは、当該ICカードβとの間の通信初期化処理において、同ICカードβが利用可能な3つの通信方式として「方式A」,「方式C」,及び「方式D」(各識別子「01h」,「03h」,及び「04h」)を取得することにより、上記リーダライタサポート通信方式リスト11aに自身が利用可能な5つの通信方式として設定された「方式A」,「方式B」,「方式C」,「方式D」,及び「方式E」(各識別子「01h」,「02h」,「03h」,「04h」,及び「05h」)との比較において、同ICカードβとの間で相互に利用可能な通信方式が「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」である旨を認識する。
【0095】
そして、同図(b)に示すように、本方法例では、リーダライタαとICカードβとの間で相互に利用可能な上記3つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,及び「3」に割り当てられてなる相互利用可能通信方式リスト12aが、記憶装置4内に設定されるものとする。
【0096】
さらに、同図(c)に示すように、本方法例においては、リーダライタαがICカードβに送信しようとするコマンドの内容を暗号化する際に適用される暗号方式の種類が「暗号化無し」である場合の通信方式の選択優先順位を、「方式A」→「方式B」→「方式C」→「方式D」→「方式E」(即ち、数値「5」→「4」→「3」→「2」→「1」)の順とし、その種類が「暗号方式1」である場合の通信方式の選択優先順位を「方式D」→「方式C」→「方式B」→「方式A」→「方式E」の順とし、さらに、その種類が「暗号方式2」である場合の通信方式の選択優先順位を「方式D」→「方式E」→「方式A」→「方式B」→「方式C」の順とした通信方式選択優先順位テーブル22aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0097】
以上の前提において、本発明の第2方法例に適用されるリーダライタαは、以下に示す一連の通信方式切換処理を実行する。
【0098】
まず、リーダライタαは、ICカードβとの間の通信方式を「方式A」に仮設定する。そして、この処理を経た状態において、リーダライタαが、例えば、ICカードβに対し「暗号方式1」で内容を暗号化した「書込コマンド」を送信しようとする場合、当該リーダライタαは、記憶装置4内におけるリーダライタサポート通信方式リスト11a、相互利用可能通信方式リスト12a、及び通信方式選択優先順位テーブル22aを参照することにより、送信しようとする書込コマンド33aを実行するのに最適な通信方式として、識別子「04h」により示される「方式D」を選択する。なお、このときの通信方式選択処理の詳細については後述する。
【0099】
次に、リーダライタαは、選択した「方式D」の通信方式が現在の「方式A」の通信方式と異なることから、これを所要の通信方式に切り換えるために、その「方式D」の通信方式識別子「04h」を内容に含んだ通信方式切換コマンド38(図5(a)参照)をICカードβに送信し、同ICカードβからの通信方式切換コマンドレスポンス39(図6(b)参照)を待つ。
【0100】
これに対し、ICカードβは、リーダライタαから通信方式切換コマンド38を受信すると、自己の通信方式を「方式D」に切り換える処理を行って、上記通信方式切換コマンド38に対応する通信方式切換コマンドレスポンス39(正常終了のレスポンス)を、自己の現在の通信方式である「方式A」でリーダライタαに送信する。
【0101】
そして、リーダライタαは、ICカードβから上記通信方式切換コマンドレスポンス39を受信すると、自己の通信方式を現在の「方式A」から「方式D」に切り換える処理を行って、所要の書込コマンド33aを「方式D」の通信方式でICカードβへ送信する。
【0102】
次に、図11は、本発明の第2方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【0103】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、通信方式選択処理の実行に際し、まず、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル22aを参照することにより、通信方式の選択優先順位の最大値を得るための変数pmaxに、暗号方式番号l(暗号方式1:l=1)に関して1番目に設定された通信方式である「方式A」の選択優先順位xl1(x11=2)を代入すると共に、当該通信方式の選択優先順位が最大となる通信方式番号を得るための変数rmaxに、上記1番目の通信方式番号「1」を代入し、さらに、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、2番目の通信方式番号「2」を代入する(ST21)。
【0104】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=2,d2=03h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する(ST22)。
【0105】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル22aを参照することにより、暗号方式番号lの値が「1」で通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」の選択優先順位xli(x13=4)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが(ST23)、取得した選択優先順位x13は現在の変数pmaxの値「2」よりも大きいため(ST23;>)、その変数pmaxに同選択優先順位x13(=4)を代入すると共に、前述したST22の処理で得た3番目の通信方式番号「3」を上記変数rmaxに代入する(ST24)。
【0106】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST25)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST25;<)、その変数jをインクリメントして「3」とし(ST26)、さらに、前述したST22の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0107】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST23の処理において、暗号方式番号lの値が「1」で通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位xli(x14=5)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが、取得した選択優先順位x14は現在の変数pmaxの値「4」よりも大きいため、前述したST24の処理において、その変数pmaxに同選択優先順位x14(=5)を代入すると共に、前述したST22の処理で得た4番目の通信方式番号に関する変数iの値「4」を上記変数rmaxに代入する。
【0108】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST25の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=3)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが、この比較の結果、変数jの値が通信方式番号最大値DMAXに至って「j=DMAX」となったため(ST25;≧)、リーダライタα内の情報処理部3は、このときの変数rmaxの値により示される4番目の通信方式番号の値「4」を変数Intfに代入する(ST27)。
【0109】
そして最後に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11aを参照することにより、上記変数Intfの値により示される4番目の通信方式番号の値「4」から、これに対応する「方式D」の通信方式が最も適したものであることを認識し、その通信方式を示す識別子「04h」を、前述した通信方式切換処理へと受け渡す。
【0110】
(第3装置例)
続いて、複数の通信方式の切換えが送信コマンドの種類により特定される送受対象データのアクセスサイズに応じて行われるよう構成された、本発明の第3装置例に係るICカードαについて説明する。
【0111】
図12(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第3装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置4に設定される通信方式選択優先順位テーブル、アクセスサイズ閾値分類テーブル、及びアクセスサイズ検査対象コマンドテーブルを示す図である。
【0112】
まず、同図(a)に示すように、本リーダライタαの記憶装置4内における通信方式選択優先順位テーブル23には、同リーダライタαが送信しようとする各種コマンド(送信コマンド)の種類により特定される送受対象データのアクセスサイズの分類毎(「サイズ分類1」,「サイズ分類2」,…,「サイズ分類t」(t:サイズ分類の最大存在数).m:アクセスサイズ分類番号)に、前述のリーダライタサポート通信方式リスト11に規定される各通信方式の選択優先順位が、それら各通信方式の出現順に数値により設定される(選択優先順位を示す数値は、図示の「サイズ分類1」(m=1)の場合、x11,x12,…,x1RMAXの部分に割り当てられる。他のサイズ分類についても同じ)。
【0113】
なお、ここにいう送受対象データとは、例えば、第1装置例で説明した読出コマンドレスポンス32中に含まれる読出データ内容や、書込コマンド33中に含まれる書込データ内容、或いは認証コマンド35中に含まれる乱数データ及び暗号化データなど、本リーダライタαとICカードβとの間で送受されるデータ全般を指す(以下、第1装置例で説明した各コマンド(レスポンス)91〜96の適用を前提とする)。
【0114】
一方、同図(b)に示すように、記憶装置4内におけるアクセスサイズ閾値分類テーブル24には、上記送受対象データのアクセスサイズに関する各サイズ分類毎の複数のサイズ閾値(g1,g2,…,gt−1,−)が、それぞれ範囲(0〜g1,g1+1〜g2,…,gt−2+1〜gt−1,gt−1+1〜)を指定して1バイトデータの数値(バイト)により設定される。
【0115】
さらに、同図(c)に示すように、記憶装置4内におけるアクセスサイズ検査対象コマンドテーブル25には、送信コマンドの種類毎(「コマンド1」,「コマンド2」,…,「コマンドr」)に、同送信コマンドの種類により特定される送受対象データが含まれるコマンド又はコマンドレスポンスを示す1バイトデータ(00h:コマンド,01h:レスポンス)が定義される。
【0116】
以上の構成を採用することにより、この第3装置例に係るリーダライタαには、第1装置例における機能(▲2▼を除く)の他に、以下の機能、即ち、ICカードβに対してコマンドを送信する処理を行う前に、そのコマンドの種類により特定される送受対象データのアクセスサイズに応じた最適な通信方式を選択し、当該通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、ICカードβに対し通信方式切換コマンドを送信すると共に、これに対する正常終了のレスポンスをICカードβから受信したときに、送信コマンドの通信方式を最適な通信方式へと切り換える機能、が具備されるようになる。
【0117】
(第3方法例)
続いて、以上のように構成された第3装置例により実施されるリーダライタ通信方式切換方法の具体例を説明する。
【0118】
図13(a)〜(e)は、それぞれ、本発明の第3方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、通信方式選択優先順位テーブル、アクセスサイズ閾値分類テーブル、及びアクセスサイズ検査対象コマンドテーブルの各例を示す図である。
【0119】
同図(a)に示すように、本方法例では、第1及び第2方法例におけるそれと同様、5つの通信方式、即ち、識別子「01h」により示される「方式A」,識別子「02h」により示される「方式B」,識別子「03h」により示される「方式C」,識別子「04h」により示される「方式D」,及び識別子「05h」により示される「方式E」がサポートされ、これら5つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,「3」,「4」,及び「5」に割り当てられてなるリーダライタサポート通信方式リスト11aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0120】
これに対し、ICカードβにおいて利用可能な複数の通信方式としては、3つの通信方式、即ち、「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」がサポートされているものとし、リーダライタαは、当該ICカードβとの間の通信初期化処理において、同ICカードβが利用可能な3つの通信方式として「方式A」,「方式C」,及び「方式D」(各識別子「01h」,「03h」,及び「04h」)を取得することにより、上記リーダライタサポート通信方式リスト11aに自身が利用可能な5つの通信方式として設定された「方式A」,「方式B」,「方式C」,「方式D」,及び「方式E」(各識別子「01h」,「02h」,「03h」,「04h」,及び「05h」)との比較において、同ICカードβとの間で相互に利用可能な通信方式が「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」である旨を認識する。
【0121】
そして、同図(b)に示すように、本方法例では、リーダライタαとICカードβとの間で相互に利用可能な上記3つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,及び「3」に割り当てられてなる相互利用可能通信方式リスト12aが、記憶装置4内に設定されるものとする。
【0122】
また、同図(c)に示すように、本方法例においては、リーダライタαがICカードβに送信しようとするコマンドの種類により特定される送受対象データのアクセスサイズの分類が「サイズ分類1」である場合の通信方式の選択優先順位を、「方式D」→「方式C」→「方式B」→「方式A」→「方式E」(即ち、数値「5」→「4」→「3」→「2」→「1」)の順とし、その分類が「サイズ分類2」である場合の選択優先順位を「方式C」→「方式D」→「方式E」→「方式A」→「方式B」の順とし、さらに、その分類が「サイズ分類3」である場合の選択優先順位を「方式A」→「方式B」→「方式C」→「方式D」→「方式E」の順とした通信方式選択優先順位テーブル23aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0123】
さらに、同図(d)に示すように、本方法例では、送受対象データのアクセスサイズに関する複数のサイズ閾値を3つに分類するものとし、それら3つの「サイズ分類1」,「サイズ分類2」,及び「サイズ分類3」に関するサイズ閾値(及び範囲)を、それぞれ「128バイト(0〜128バイト)」,「256バイト(129〜256バイト)」,及び「−(257バイト〜)」に設定してなるアクセスサイズ閾値分類テーブル24aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0124】
そして、同図(e)に示すように、本方法例における記憶装置4内のアクセスサイズ検査対象コマンドテーブル25aには、例えば、送信コマンドがコマンド番号「1」の読出コマンド31である場合、送受対象データをなす読出データ内容が含まれるのは、対応する読出コマンドレスポンス32であるため、該当項目には、そのコマンドレスポンスを示す「01h」なる1バイトデータが定義され、また、送信コマンドがコマンド番号「3」の書込コマンド33である場合、送受対象データをなす書込データ内容が含まれるのは、同書込コマンド33自身であるため、該当項目には、そのコマンドを示す「00h」なる1バイトデータが定義される(コマンド番号「7」の認証コマンド35についても同様)。
【0125】
以上の前提において、本発明の第3方法例に適用されるリーダライタαは、以下に示す一連の通信方式切換処理を実行する。
【0126】
まず、リーダライタαは、ICカードβとの間の通信方式を「方式A」に仮設定する。そして、この処理を経た状態において、リーダライタαが、例えば、ICカードβに対し、同ICカードβから「250バイト」のデータを読み出すための「読出コマンド」を送信しようとする場合、当該リーダライタαは、記憶装置4内におけるリーダライタサポート通信方式リスト11a、相互利用可能通信方式リスト12a、通信方式選択優先順位テーブル23a、アクセスサイズ閾値分類テーブル24a、及びアクセスサイズ検査対象コマンドテーブル25aを参照することにより、送信しようとする読出コマンド31を実行するのに最適な通信方式として、識別子「03h」により示される「方式C」を選択する。なお、このときの通信方式選択処理の詳細については後述する。
【0127】
次に、リーダライタαは、選択した「方式C」の通信方式が現在の「方式A」の通信方式と異なることから、これを所要の通信方式に切り換えるために、その「方式C」の通信方式識別子「03h」を内容に含んだ通信方式切換コマンド38をリーダライタに送信し、同ICカードβからの通信方式切換コマンドレスポンス39を待つ。
【0128】
これに対し、ICカードβは、リーダライタαから通信方式切換コマンド38を受信すると、自己の通信方式を「方式C」に切り換える処理を行って、上記通信方式切換コマンド38に対応する通信方式切換コマンドレスポンス39(正常終了のレスポンス)を、自己の現在の通信方式である「方式A」でリーダライタαに送信する。
【0129】
そして、リーダライタαは、ICカードβから上記通信方式切換コマンドレスポンス39を受信すると、自己の通信方式を現在の「方式A」から「方式C」に切り換える処理を行って、所要の読出コマンド31を「方式C」の通信方式でICカードβへ送信する。
【0130】
次に、図14は、本発明の第3方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【0131】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、通信方式選択処理の実行に際し、まず、記憶装置4内のアクセスサイズ閾値分類テーブル24a及びアクセスサイズ検査対象コマンドテーブル25aを参照することにより、アクセスサイズ分類処理を実行し(ST31)、送受対象データのアクセスサイズ(250バイト)が「サイズ分類2」に含まれることを認識する。なお、このアクセスサイズ分類処理の詳細については後述する。
【0132】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル23aを参照することにより、通信方式の選択優先順位の最大値を得るための変数pmaxに、アクセスサイズ分類番号m(サイズ分類2:m=2)に関して1番目に設定された通信方式である「方式A」の選択優先順位xm1(x21=2)を代入すると共に、当該通信方式の選択優先順位が最大となる通信方式番号を得るための変数rmaxに、上記1番目の通信方式番号「1」を代入し、さらに、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、2番目の通信方式番号「2」を代入する(ST32)。
【0133】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=2,d2=03h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する(ST33)。
【0134】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル23aを参照することにより、アクセスサイズ分類番号mの値が「2」で通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」の選択優先順位xmi(x23=5)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが(ST34)、取得した選択優先順位x23は現在の変数pmaxの値「2」よりも大きいため(ST34;>)、その変数pmaxに同選択優先順位x23(=5)を代入すると共に、前述したST33の処理で得た3番目の通信方式番号に関する変数iの値「3」を上記変数rmaxに代入する(ST35)。
【0135】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST36)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST36;<)、その変数jをインクリメントして「3」とし(ST37)、さらに、前述したST33の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0136】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST34の処理において、アクセスサイズ分類番号mの値が「2」で通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位xmi(x24=4)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが、取得した選択優先順位x24は現在の変数pmaxの値「5」よりも小さいため(ST34;≦)、同変数pmax及び上記変数rmaxの書換えを行うことなく、前述したST36の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=3)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較する。
【0137】
そして、以上の比較の結果、変数jの値が通信方式番号最大値DMAXに至って「j=DMAX」となったため(ST36;≧)、リーダライタα内の情報処理部3は、このときの変数rmaxの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」を変数Intfに代入する(ST38)。
【0138】
そして最後に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11aを参照することにより、上記変数Intfの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」から、これに対応する「方式C」の通信方式が最も適したものであることを認識し、その通信方式を示す識別子「03h」を、前述した通信方式切換処理へと受け渡す。
【0139】
次に、図15は、図14に示した通信方式選択処理の過程で実行されるアクセスサイズ分類処理ST31を説明するためのフローチャートである。
【0140】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、アクセスサイズ分類処理の実行に際し、まず、所要のアクセスサイズ分類番号mを得るための変数jに「1」を代入すると共に、アクセスサイズ閾値分類テーブル24aを参照することにより、上記アクセスサイズ分類番号mにアクセスサイズ分類の最大値を示す定数MAX_RLを代入する(ST311)。ここで、上記定数MAX_RLの値は、アクセスサイズ閾値分類テーブル24aから明らかなように「3」である。
【0141】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、同リーダライタαが今回送信しようとする読出コマンド31から目的の送受対象データを特定するために、まず、記憶装置4内のアクセスサイズ検査対象コマンドテーブル25aを参照することにより、その送受対象データが読出コマンドレスポンス32に含まれ(01h:レスポンス)、当該送受対象データが、同読出コマンドレスポンス32中の読出データ内容であることを認識すると共に、試行的に読出コマンド31を送信するなどして、対応する読出コマンドレスポンス32中に示される読出データ内容の読出データ長が250バイトであることを認識する。
【0142】
そして、リーダライタα内の情報処理部3は、その認識した250バイトの読出データ長を、アクセスサイズ(データ長)を示す引数Lとして設定すると共に、アクセスサイズ閾値分類テーブル24aを再び参照することにより、j番目のサイズ閾値RLj(j=1,RL1=128バイト)を取得する。
【0143】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、以上のようにして得た引数Lの値(250バイト)とサイズ閾値RLjの値(j=1,RL1=128バイト)とを比較するが(ST312)、引数Lの値は現在のサイズ閾値RL1よりも大きいため(ST312;>)、さらに、現在の変数jの値(j=1)と定数MAX_RLの値(MAX_RL=3)とを比較する(ST313)。
【0144】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、以上の比較の結果、変数jの値が定数MAX_RLの値よりも小さいため(ST313;<)、その変数jをインクリメントして「2」とし(ST314)、再びST312の処理において、引数Lの値(250バイト)とサイズ閾値RLjの値(j=2,RL2=256バイト)とを比較する。
【0145】
そして、以上の比較の結果、引数Lの値がサイズ閾値RLjの値よりも大きくなったため(ST312;≦)、リーダライタα内の情報処理部3は、このときの変数jの値「2」をアクセスサイズ分類番号mに代入して(ST315)、求める送受対象データのアクセスサイズが「サイズ分類2」に含まれることを認識する。
【0146】
(第4装置例)
続いて、複数の通信方式の切換えが送信コマンドの搬送時に得られる駆動電力の大きさに応じて行われるよう構成された、本発明の第4装置例に係るICカードαについて説明する。
【0147】
なお、上記駆動電力とは、ICカードβを非接触型として機能させた場合に、同ICカードβがリーダライタαの有効電磁界内に進入したときにアンテナ9に生じる誘導起電力から得られる受信電力を意味すると同時に、当該ICカードβを接触型として機能させた場合に、同ICカードβがリーダライタαにセットされたときに、当該リーダライタαからICカードβに与えられる供給電力をも意味する。
【0148】
ここでは、上記2種類の駆動電力のうち、ICカードβを非接触型として機能させた場合の受信電力の大きさに応じて通信方式の切換えを行うための構成及び動作を中心に説明し、同ICカードβを接触型として機能させた場合の供給電力の大きさに応じて通信方式の切換えを行うための構成及び動作については、前者との重複を避けるため、専ら付加的な説明にとどめるものとする。
【0149】
図16(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の第4装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置4に設定される通信方式選択優先順位テーブル及び受信電力閾値分類テーブルを示す図である。
【0150】
まず、同図(a)に示すように、本リーダライタαの記憶装置4内における通信方式選択優先順位テーブル26には、同リーダライタαが送信しようとする各種コマンド(送信コマンド)の搬送時に得られる受信電力の大きさの分類毎(「電力分類1」,「電力分類2」,…,「電力分類u」(u:電力分類の最大存在数).n:受信電力分類番号)に、前述のリーダライタサポート通信方式リスト11に規定される各通信方式の選択優先順位が、それら各通信方式の出現順に数値により設定される(選択優先順位を示す数値は、図示の「電力分類1」(n=1)の場合、x11,x12,…,x1RMAXの部分に割り当てられる。他の電力分類についても同じ)。
【0151】
ここで、ICカードβを接触型として機能させる場合には、上記受信電力の大きさの分類に代えて、各種コマンドの搬送時に与えられる供給電力の大きさの分類毎に各通信方式の選択優先順位を設定してなる通信方式選択優先順位テーブル(図示せず)を、採用すればよい。
【0152】
一方、同図(b)に示すように、記憶装置4内における受信電力閾値分類テーブル27には、上記受信電力に関する各電力分類毎の複数の受信電力閾値(h1,h2,…,hu−1,−)が、それぞれ範囲(0〜h1,h1 +〜h2,…,hu−2 +〜hu−1,hu−1 +〜)を指定して1バイトデータの数値(mW:ミリワット)により設定される(範囲の下限値に付される符号「+」は、その下限値自身を含まないことを表し、例えば、「h1 +〜h2」は、「h1を超えh2以下」であることを意味する。以下同じ)。
【0153】
ここで、ICカードβを接触型として機能させる場合には、上記受信電力に関する受信電力閾値に代えて、各種コマンドの搬送時に与えられる供給電力に関する複数の供給電力閾値(上限値)を各分類毎に設定してなる供給電力閾値分類テーブル(図示せず)を、採用すればよい。
【0154】
次に、図17(a)〜(f)は、それぞれ、本発明の第4装置例に係るリーダライタαに適用される読出コマンド、読出コマンドレスポンス、書込コマンド、書込コマンドレスポンス、認証コマンド、及び認証コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【0155】
同図に示すように、本装置例では、第1装置例で説明したそれらと構成が同一の読出コマンド31、書込コマンド33、及び認証コマンド35が適用されると共に、それらと基本構成がほぼ同等な読出コマンドレスポンス32b、書込コマンドレスポンス34b、及び認証コマンドレスポンス36bが適用される。
【0156】
即ち、本装置例で適用される読出コマンドレスポンス32b、書込コマンドレスポンス34b、及び認証コマンドレスポンス36bには、コマンド番号の直後に、対応する読出コマンド31、書込コマンド33、及び認証コマンド35がICカードβにおいて受信されたときにアンテナ9に生じる誘導起電力の大きさを1バイトデータで表現した受信電力が付加される。
【0157】
以上の構成を採用することにより、この第4装置例に係るリーダライタαには、第1装置例における機能(▲2▼を除く)の他に、以下の機能、即ち、ICカードβに対してコマンドを送信する処理を行う前に、そのコマンドの搬送時に得られる受信電力(又は供給電力)の大きさに応じた最適な通信方式を選択し、当該通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、ICカードβに対し通信方式切換コマンドを送信すると共に、これに対する正常終了のレスポンスをICカードβから受信したときに、送信コマンドの通信方式を最適な通信方式へと切り換える機能、が具備されるようになる。
【0158】
(第4方法例)
続いて、以上のように構成された第4装置例により実施されるリーダライタ通信方式切換方法の具体例を説明する。
【0159】
図18(a)〜(d)は、それぞれ、本発明の第4方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、通信方式選択優先順位テーブル、及び受信電力閾値分類テーブルの各例を示す図である。
【0160】
同図(a)に示すように、本方法例では、第1〜第3方法例におけるそれと同様、5つの通信方式、即ち、識別子「01h」により示される「方式A」,識別子「02h」により示される「方式B」,識別子「03h」により示される「方式C」,識別子「04h」により示される「方式D」,及び識別子「05h」により示される「方式E」がサポートされ、これら5つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,「3」,「4」,及び「5」に割り当てられてなるリーダライタサポート通信方式リスト11aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0161】
これに対し、ICカードβにおいて利用可能な複数の通信方式としては、3つの通信方式、即ち、「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」がサポートされているものとし、リーダライタαは、当該ICカードβとの間の通信初期化処理において、同ICカードβが利用可能な3つの通信方式として「方式A」,「方式C」,及び「方式D」(各識別子「01h」,「03h」,及び「04h」)を取得することにより、上記リーダライタサポート通信方式リスト11aに自身が利用可能な5つの通信方式として設定された「方式A」,「方式B」,「方式C」,「方式D」,及び「方式E」(各識別子「01h」,「02h」,「03h」,「04h」,及び「05h」)との比較において、同ICカードβとの間で相互に利用可能な通信方式が「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」である旨を認識する。
【0162】
そして、同図(b)に示すように、本方法例では、リーダライタαとICカードβとの間で相互に利用可能な上記3つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,及び「3」に割り当てられてなる相互利用可能通信方式リスト12aが、記憶装置4内に設定されるものとする。
【0163】
また、同図(c)に示すように、本方法例においては、リーダライタαがICカードβに送信しようとするコマンドの搬送時に得られる受信電力の分類が「電力分類1」である場合の通信方式の選択優先順位を、「方式D」→「方式C」→「方式B」→「方式A」→「方式E」(即ち、数値「5」→「4」→「3」→「2」→「1」)の順とし、その分類が「電力分類2」である場合の選択優先順位を「方式C」→「方式D」→「方式E」→「方式A」→「方式B」の順とし、さらに、その分類が「電力分類3」である場合の選択優先順位を「方式A」→「方式B」→「方式C」→「方式D」→「方式E」の順とした通信方式選択優先順位テーブル26aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする(供給電力により分類を行う場合においても同様に設定される)。
【0164】
さらに、同図(d)に示すように、本方法例では、受信電力に関する複数の受信電力閾値を3つに分類するものとし、それら3つの「電力分類1」,「電力分類2」,及び「電力分類3」に関する受信電力閾値(及び範囲)を、それぞれ「4mW(0〜4mW)」,「8mW(4+〜8mW)」,及び「−(8+mW〜)」に設定してなる受信電力閾値分類テーブル27aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする(供給電力により分類を行う場合においても同様に設定される)。
【0165】
以上の前提において、本発明の第4方法例に適用されるリーダライタαは、以下に示す一連の通信方式切換処理を実行する。
【0166】
まず、リーダライタαは、ICカードβとの間の通信方式を「方式A」に仮設定する。そして、この処理を経た状態において、リーダライタαが、例えば、ICカードβに対し「読出コマンド」を送信しようとする場合、当該ICカードβは、まず、送信コマンドの搬送時、即ち、同ICカードβがリーダライタαの有効電磁界内に進入したときにアンテナ9に誘起する誘導起電力から得られる受信電力を検出し、その検出した受信電力の値を、アナログ・デジタル変換を行うなどして自身の一時記憶手段(図示せず)に保持する。ここでは、ICカードβにおいて検出された受信電力の値が「5mW」であったと想定する。
【0167】
これに対し、ICカードβを接触型として機能させる場合には、当該ICカードβは、送信コマンドの搬送時、即ち、同ICカードβがリーダライタαの通信インタフェース2にセットされたときに得られる供給電力を検出し、その検出した供給電力の値を、アナログ・デジタル変換を行うなどして自身の一時記憶手段に保持する。
【0168】
そして、リーダライタαは、記憶装置4内におけるリーダライタサポート通信方式リスト11a、相互利用可能通信方式リスト12a、通信方式選択優先順位テーブル26a、及び受信電力閾値分類テーブル27a(供給電力閾値分類テーブル)を参照することにより、送信しようとする読出コマンド31を実行するのに最適な通信方式として、識別子「03h」により示される「方式C」を選択する。なお、このときの通信方式選択処理の詳細については後述する。
【0169】
次に、ICカードαは、選択した「方式C」の通信方式が現在の「方式A」の通信方式と異なることから、これを所要の通信方式に切り換えるために、その「方式C」の通信方式識別子「03h」を内容に含んだ通信方式切換コマンド38をリーダライタに送信し、同ICカードβからの通信方式切換コマンドレスポンス39を待つ。
【0170】
これに対し、ICカードβは、リーダライタαから通信方式切換コマンド38を受信すると、自己の通信方式を「方式C」に切り換える処理を行って、上記通信方式切換コマンド38に対応する通信方式切換コマンドレスポンス39(正常終了のレスポンス)を、自己の現在の通信方式である「方式A」でリーダライタαに送信する。
【0171】
そして、リーダライタαは、ICカードβから上記通信方式切換コマンドレスポンス39を受信すると、自己の通信方式を現在の「方式A」から「方式C」に切り換える処理を行って、所要の読出コマンド31を「方式C」の通信方式でICカードβへ送信する。
【0172】
次に、図19は、本発明の第4方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである(以下、ICカードαを非接触型として機能させる場合に説明を限定する)。
【0173】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、通信方式選択処理の実行に際し、まず、記憶装置4内の受信電力閾値分類テーブル27aを参照することにより、受信電力分類処理を実行し(ST41)、受信電力の大きさ(5mW)が「電力分類2」に含まれることを認識する。なお、この受信電力分類処理の詳細については後述する。
【0174】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル26aを参照することにより、通信方式の選択優先順位の最大値を得るための変数pmaxに、受信電力分類番号n(電力分類2:n=2)に関して1番目に設定された通信方式である「方式A」の選択優先順位xn1(x21=2)を代入すると共に、当該通信方式の選択優先順位が最大となる通信方式番号を得るための変数rmaxに、上記1番目の通信方式番号「1」を代入し、さらに、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、2番目の通信方式番号「2」を代入する(ST42)。
【0175】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=2,d2=03h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する(ST43)。
【0176】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル26aを参照することにより、受信電力分類番号nの値が「2」で通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」の選択優先順位xni(x23=5)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが(ST44)、取得した選択優先順位x23は現在の変数pmaxの値「2」よりも大きいため(ST44;>)、その変数pmaxに同選択優先順位x23(=5)を代入すると共に、前述したST43の処理で得た3番目の通信方式番号に関する変数iの値「3」を上記変数rmaxに代入する(ST45)。
【0177】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST46)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST46;<)、その変数jをインクリメントして「3」とし(ST47)、さらに、前述したST43の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0178】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST44の処理において、受信電力分類番号nの値が「2」で通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位xni(x24=4)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが、取得した選択優先順位x24は現在の変数pmaxの値「5」よりも小さいため(ST44;≦)、同変数pmax及び上記変数rmaxの書換えを行うことなく、前述したST46の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=3)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較する。
【0179】
そして、以上の比較の結果、変数jの値が通信方式番号最大値DMAXに至って「j=DMAX」となったため(ST46;≧)、リーダライタα内の情報処理部3は、このときの変数rmaxの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」を変数Intfに代入する(ST48)。
【0180】
そして最後に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11aを参照することにより、上記変数Intfの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」から、これに対応する「方式C」の通信方式が最も適したものであることを認識し、その通信方式を示す識別子「03h」を、前述した通信方式切換処理へと受け渡す。
【0181】
次に、図20は、図19に示した通信方式選択処理の過程で実行される受信電力分類処理ST41を説明するためのフローチャートである。
【0182】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、受信電力分類処理の実行に際し、まず、所要の受信電力分類番号nを得るために設定した変数jに「1」を代入すると共に、受信電力閾値分類テーブル27aを参照することにより、上記受信電力分類番号nに受信電力分類の最大値を示す定数MAX_RPを代入する(ST411)。ここで、上記定数MAX_RPの値は、受信電力閾値分類テーブル58aから明らかなように「3」である。
【0183】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、同リーダライタαが今回送信しようとする読出コマンド31のICカードβにおける受信電力を特定するために、試行的に読出コマンド31を送信するなどして、対応する読出コマンドレスポンス32b中に示される受信電力が5mWであることを認識する。
【0184】
そして、リーダライタα内の情報処理部3は、その認識した5mWなる受信電力の値を、その受信電力を示す引数Pとして設定すると共に、受信電力閾値分類テーブル58aを再び参照することにより、j番目の受信電力閾値RPj(j=1,RP1=4mW)を取得する。
【0185】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、以上の引数Pの値(5mW)と受信電力閾値RPjの値(j=1,RP1=4mW)とを比較するが(ST412)、引数Pの値は現在の受信電力閾値RP1よりも大きいため(ST412;>)、さらに、現在の変数jの値(j=1)と定数MAX_RPの値(MAX_RP=3)とを比較する(ST413)。
【0186】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、以上の比較の結果、変数jの値が定数MAX_RPの値よりも小さいため(ST413;<)、その変数jをインクリメントして「2」とし(ST414)、再びST412の処理において、引数Pの値(5mW)と受信電力閾値RPjの値(j=2,RP2=8mW)とを比較する。
【0187】
そして、以上の比較の結果、引数Pの値が受信電力閾値RPjの値よりも大きくなったため(ST412;≦)、リーダライタα内の情報処理部3は、このときの変数jの値「2」を受信電力分類番号nに代入して(ST415)、求める受信電力の大きさが「電力分類2」に含まれることを認識する。
【0188】
(第5装置例)
続いて、複数の通信方式の切換えが第1〜第4装置例の組み合せにより自在に行われるよう構成された、本発明の第5装置例に係るリーダライタαについて説明する(ICカードβを非接触型として機能させる場合に説明を限定する)。
【0189】
図21は、本発明の第5装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置4に設定される通信方式選択優先順位テーブルを示す図である。
【0190】
同図(a)に示すように、本リーダライタαの記憶装置4内における通信方式選択優先順位テーブル28には、同リーダライタαが送信しようとする各種コマンド(送信コマンド)の種類毎、その内容を暗号化する際に適用すべき暗号方式の種類毎、その種類により特定される送受対象データのアクセスサイズの分類毎、及びその搬送時に得られる受信電力の大きさの分類毎に、前述のリーダライタサポート通信方式リスト11に規定される各通信方式の選択優先順位が、それら各通信方式の出現順に数値により設定される(選択優先順位を示す数値は、図示のコマンド種類における「コマンド1」(k=1)の場合にはx111,x112,…,x11RMAXの部分に、暗号方式種類における「暗号化無し」(l=0)の場合にはx201,x202,…,x20RMAXの部分に、アクセスサイズ分類における「サイズ分類1」(m=1)の場合にはx311,x312,x31RMAX,…の部分に、受信電力分類における「電力分類1」(n=1)の場合にはx411,x412,x41RMAX,…の部分にそれぞれ割り当てられる)。
【0191】
次に、図22(a)〜(f)は、それぞれ、本発明の第5装置例に係るリーダライタαに適用される読出コマンド、読出コマンドレスポンス、書込コマンド、書込コマンドレスポンス、認証コマンド、及び認証コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【0192】
同図に示すように、本装置例では、第2装置例(暗号方式種類)で説明したそれらと構成が同一の読出コマンド31a、書込コマンド33a、及び認証コマンド35aが適用されると共に、それらと基本構成がほぼ同等な読出コマンドレスポンス32c、書込コマンドレスポンス34c、及び認証コマンドレスポンス36cが適用される。
【0193】
即ち、本装置例で適用される読出コマンドレスポンス32c、書込コマンドレスポンス34c、及び認証コマンドレスポンス36cには、コマンド番号の直後に、対応する読出コマンド31a、書込コマンド33a、及び認証コマンド35aがICカードβにおいて受信されたときにアンテナ9に生じる誘導起電力の大きさを1バイトデータで表現した受信電力が付加される。
【0194】
以上の構成を採用することにより、この第5装置例に係るICカードαには、第1〜第4装置例における種々の機能が全て具備されるようになる。
【0195】
(第5方法例)
続いて、以上のように構成された第5装置例により実施されるリーダライタ通信方式切換方法の具体例を説明する。
【0196】
図23(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第5方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、及び通信方式選択優先順位テーブルの各例を示す図である。
【0197】
同図(a)に示すように、本方法例では、第1〜第4方法例におけるそれと同様、5つの通信方式、即ち、識別子「01h」により示される「方式A」,識別子「02h」により示される「方式B」,識別子「03h」により示される「方式C」,識別子「04h」により示される「方式D」,及び識別子「05h」により示される「方式E」がサポートされ、これら5つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,「3」,「4」,及び「5」に割り当てられてなるリーダライタサポート通信方式リスト11aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0198】
これに対し、ICカードβにおいて利用可能な複数の通信方式としては、3つの通信方式、即ち、「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」がサポートされているものとし、リーダライタαは、当該ICカードβとの間の通信初期化処理において、同ICカードβが利用可能な3つの通信方式として「方式A」,「方式C」,及び「方式D」(各識別子「01h」,「03h」,及び「04h」)を取得することにより、上記リーダライタサポート通信方式リスト11aに自身が利用可能な5つの通信方式として設定された「方式A」,「方式B」,「方式C」,「方式D」,及び「方式E」(各識別子「01h」,「02h」,「03h」,「04h」,及び「05h」)との比較において、同ICカードβとの間で相互に利用可能な通信方式が「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」である旨を認識する。
【0199】
そして、同図(b)に示すように、本方法例では、リーダライタαとICカードβとの間で相互に利用可能な上記3つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,及び「3」に割り当てられてなる相互利用可能通信方式リスト12aが、記憶装置4内に設定されるものとする。
【0200】
また、同図(b)に示すように、本方法例においては、第1〜第4方法例においてそれぞれ示した通信方式の選択優先順位を複合化してなる通信方式選択優先順位テーブル28aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする(更なる詳細は、対応する各方法例を参照)。
【0201】
なお、以降の説明では、通信方式切換処理の過程で実行される本方法例に特徴的な通信方式選択処理のみを説明するものとし、その前提として、リーダライタαがICカードβに送信しようとする送信コマンドに関するコマンド種類が「書込コマンド」で、暗号方式種類が「暗号方式1」で、アクセスサイズ分類が「サイズ分類1」で、受信電力分類が「電力分類1」であるものとする(第1〜第4方法例で説明した各手法を用いることにより、各項目の認識が事前に行われるものとする)。また、ICカードβとの間の現在の通信方式は、通信方式番号「3」により示される「方式C」であるものとする。
【0202】
次に、図24は、本発明の第5方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【0203】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、通信方式選択処理の実行に際し、まず、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル28aを参照することにより、コマンド種類による重み計算処理(ST51)、暗号方式種類による重み計算処理(ST52)、アクセスサイズ分類による重み計算処理(ST53)、及び受信電力分類による重み計算処理(ST54)のうち少なくとも1以上の処理を実行する。なお、これら重み計算処理の詳細については後述するものとし、ここでは、全ての重み計算処理を実行するものとする。
【0204】
そして、以上の各重み計算処理を実行した結果、上記送信コマンドの各項目に関する前提から、通信方式番号「1」により示される「方式A」の通信方式に関する選択優先順位重み累積値(詳細は後述)として、「8」なる値が取得され、通信方式番号「3」により示される「方式C」の通信方式に関する選択優先順位重み累積値として、「16」なる値が取得され、通信方式番号「4」により示される「方式D」の通信方式に関する選択優先順位重み累積値として、「20」なる値が取得されたものとする。
【0205】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、現在の通信方式番号z(=3)に関する選択優先順位重み累積値yzの値(z=3,y3=16)を、その現在の選択優先順位重み累積値を示す定数PNOWに代入すると共に、上記選択優先順位重み累積値の最大値を得るための変数PMAXに、1番目の通信方式番号に関する選択優先順位重み累積値y1(=8)を代入し、さらに、通信方式番号iに関する選択優先順位重み累積値が最大となる通信方式番号を得るための変数qmaxに、上記1番目の通信方式番号「1」を代入すると共に、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、2番目の通信方式番号「2」を代入する(ST55)。
【0206】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=2,d2=03h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する(ST56)。
【0207】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、通信方式番号iの値が「3」のときの選択優先順位重み累積値yi(y3=16)を取得し、この選択優先順位重み累積値を変数PMAXの値と比較するが(ST57)、取得した選択優先順位重み累積値y3は現在の変数PMAXの値「8」よりも大きいため(ST57;>)、その変数PMAXに同選択優先順位重み累積値y3(=16)を代入すると共に、前述したST56の処理で得た3番目の通信方式番号に関する変数iの値「3」を上記変数qmaxに代入する(ST58)。
【0208】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST59)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST59;<)、その変数jをインクリメントして「3」とし(ST60)、さらに、前述したST56の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0209】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST57の処理において、通信方式番号iの値が「4」のときの選択優先順位重み累積値yi(y4=20)を取得し、この選択優先順位重み累積値を変数PMAXの値と比較するが、取得した選択優先順位重み累積値y4は現在の変数PMAXの値「16」よりも大きいため、前述したST58の処理において、その変数PMAXに同選択優先順位重み累積値y4(=20)を代入すると共に、前述したST56の処理で得た4番目の通信方式番号に関する変数iの値「4」を上記変数qmaxに代入する。
【0210】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST59の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=3)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが、この比較の結果、変数jの値が通信方式番号最大値DMAXに至って「j=DMAX」となったため(ST59;≧)、ICカードα内のCPU4は、変数PMAXの値(=20)から定数PNOWの値(=16)を除した値(20−16=4)を、事前に設定された差分値DIFと比較する(ST61)。
【0211】
なお、上記差分値DIFを適用するのは、変数PMAXが現在の選択優先順位重み累積値PNOWと殆ど差がない場合(例えば、差が「1」の場合など)、敢えて通信方式の切換えを行ってもその最適化があまり見込めず、かえって処理の遅延を招くなどの逆効果が生じるのを防止するためである。
【0212】
ここで、上記差分値DIFとして、例えば、「5」なる値が事前に設定され、「PMAX−PNOW(=4)≦DIF(=5)」となった場合(ST61;≦)、リーダライタα内の情報処理部3は、通信方式の切換えを敢えて行う必要がないとして、変数qmaxに現在の通信方式番号z(=3)をそのまま代入し(ST62)、そのqmaxの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」を変数Intfに代入する(ST63)。
【0213】
これに対し、上記差分値DIFとして、例えば、「3」なる値が事前に設定され、「PMAX−PNOW(=4)>DIF(=3)」となった場合(ST61;>)、リーダライタα内の情報処理部3は、通信方式の切換えを行うべきであるとして、ST62の処理において変数qmaxの書換えを行うことなく、上述したST63の処理において、最終的に得た変数qmaxの値により示される4番目の通信方式番号の値「4」を変数Intfに代入する。
【0214】
そして最後に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11aを参照することにより、「PMAX−PNOW≦DIF」の場合には、上記変数Intfの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」から、これに対応する「方式C」の通信方式が最も適したものであることを認識し、その通信方式を示す識別子「03h」を、前述した通信方式切換処理へと受け渡し、「PMAX−PNOW>DIF」の場合には、上記変数Intfの値により示される4番目の通信方式番号の値「4」から、これに対応する「方式D」の通信方式が最も適したものであることを認識し、その通信方式を示す識別子「04h」を、前述した通信方式切換処理へと受け渡す。
【0215】
次に、図25は、図24に示した通信方式選択処理の過程で実行されるコマンド種類による重み計算処理ST51を説明するためのフローチャートである。
【0216】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、まず、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、1番目の通信方式番号「1」を代入すると共に(ST511)、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=1,d1=01h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「1」を変数iに代入する(ST512)。
【0217】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル28aを参照することにより、コマンド番号kの値が「書込コマンド」を示す「2」で、通信方式番号iの値が「1」のときの通信方式である「方式A」の選択優先順位x1ki(x121=2)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=1,y1=0:初期値)に加算し(ST513)、この結果、通信方式番号「1」に関する選択優先順位重み累積値y1(=2)を得る。
【0218】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=1)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST514)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST514;<)、その変数jをインクリメントして「2」とし(ST515)、さらに、前述したST512の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する。
【0219】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST513の処理において、コマンド番号kの値が「書込コマンド」を示す「2」で、通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」の選択優先順位x1ki(x123=4)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=3,y3=0:初期値)に加算し、この結果、通信方式番号「3」に関する選択優先順位重み累積値y3(=4)を得る。
【0220】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST514の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため、前述したST515の処理において、その変数jをインクリメントして「3」とし、さらに、前述したST512の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0221】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST513の処理において、コマンド番号kの値が「書込コマンド」を示す「2」で、通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位x1ki(x124=5)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=4,y4=0:初期値)に加算し、この結果、通信方式番号「4」に関する選択優先順位重み累積値y4(=5)を得る。
【0222】
そして、以上の重み計算処理の結果、コマンド種類が「書込コマンド」の場合の各通信方式番号「1」,「3」,及び「4」の選択優先順位重み累積値yiが、それぞれ「2」,「4」,及び「5」として取得され、リーダライタα内の情報処理部3は、これらの値を、暗号方式種類による重み計算処理ST52へ受け渡す。
【0223】
次に、図26は、図24に示した通信方式選択処理の過程で実行される暗号方式種類による重み計算処理ST52を説明するためのフローチャートである。
【0224】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、まず、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、1番目の通信方式番号「1」を代入すると共に(ST521)、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=1,d1=01h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「1」を変数iに代入する(ST522)。
【0225】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル28aを参照することにより、暗号方式番号lの値が「暗号方式1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「1」のときの通信方式である「方式A」の選択優先順位x2li(x211=2)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=1,y1=2:既得値)に加算し(ST523)、この結果、通信方式番号「1」に関する選択優先順位重み累積値y1(=4)を得る。
【0226】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=1)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST524)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST524;<)、その変数jをインクリメントして「2」とし(ST525)、さらに、前述したST522の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する。
【0227】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST523の処理において、暗号方式番号lの値が「暗号方式1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」選択優先順位x2li(x213=4)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=3,y3=4:既得値)に加算し、この結果、通信方式番号「3」に関する選択優先順位重み累積値y3(=8)を得る。
【0228】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST524の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため、前述したST525の処理において、その変数jをインクリメントして「3」とし、さらに、前述したST522の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0229】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST523の処理において、暗号方式番号lの値が「暗号方式1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位x2ki(x214=5)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=4,y4=5:既得値)に加算し、この結果、通信方式番号「4」に関する選択優先順位重み累積値y4(=10)を得る。
【0230】
そして、以上の重み計算処理の結果、暗号方式番号が「暗号方式1」の場合の各通信方式番号「1」,「3」,及び「4」の選択優先順位重み累積値yiが、それぞれ「4」,「8」,及び「10」として取得され、リーダライタα内の情報処理部3は、これらの値を、アクセスサイズ分類による重み計算処理ST53へ受け渡す。
【0231】
次に、図27は、図24に示した通信方式選択処理の過程で実行されるアクセスサイズ分類による重み計算処理ST53を説明するためのフローチャートである。
【0232】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、まず、前述したST31のアクセスサイズ分類処理を経た後に、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、1番目の通信方式番号「1」を代入すると共に(ST531)、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=1,d1=01h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「1」を変数iに代入する(ST532)。
【0233】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル28aを参照することにより、アクセスサイズ分類番号mの値が「サイズ分類1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「1」のときの通信方式である「方式A」の選択優先順位x3mi(x311=2)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=1,y1=4:既得値)に加算し(ST533)、この結果、通信方式番号「1」に関する選択優先順位重み累積値y1(=6)を得る。
【0234】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=1)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST534)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST534;<)、その変数jをインクリメントして「2」とし(ST535)、さらに、前述したST532の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する。
【0235】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST533の処理において、アクセスサイズ分類番号mの値が「サイズ分類1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」の選択優先順位x3mi(x313=4)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=3,y3=8:既得値)に加算し、この結果、通信方式番号「3」に関する選択優先順位重み累積値y3(=12)を得る。
【0236】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST534の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため、前述したST535の処理において、その変数jをインクリメントして「3」とし、さらに、前述したST532の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0237】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST533の処理において、アクセスサイズ分類番号mの値が「サイズ分類1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位x3mi(x314=5)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=4,y4=10:既得値)に加算し、この結果、通信方式番号「4」に関する選択優先順位重み累積値y4(=15)を得る。
【0238】
そして、以上の重み計算処理の結果、アクセスサイズ分類が「サイズ分類1」の場合の各通信方式番号「1」,「3」,及び「4」の選択優先順位重み累積値yiが、それぞれ「6」,「12」,及び「15」として取得され、リーダライタα内の情報処理部3は、これらの値を、受信電力分類による重み計算処理ST54へ受け渡す。
【0239】
次に、図28は、図24に示した通信方式選択処理の過程で実行される受信電力分類による重み計算処理ST54を説明するためのフローチャートである。
【0240】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、まず、前述したST41の受信電力分類処理を経た後に、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、1番目の通信方式番号「1」を代入すると共に(ST541)、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=1,d1=01h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「1」を変数iに代入する(ST542)。
【0241】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル28aを参照することにより、受信電力分類番号nの値が「電力分類1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「1」のときの通信方式である「方式A」の選択優先順位x4ni(x411=2)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=1,y1=6:既得値)に加算し(ST543)、この結果、通信方式番号「1」に関する選択優先順位重み累積値y1(=8)を得る。
【0242】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=1)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST544)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST544;<)、その変数jをインクリメントして「2」とし(ST545)、さらに、前述したST542の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する。
【0243】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST543の処理において、受信電力分類番号nの値が「電力分類1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」の選択優先順位x4ni(x413=4)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=3,y3=12:既得値)に加算し、この結果、通信方式番号「3」に関する選択優先順位重み累積値y3(=16)を得る。
【0244】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST544の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため、前述したST545の処理において、その変数jをインクリメントして「3」とし、さらに、前述したST542の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0245】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST543の処理において、受信電力分類番号nの値が「電力分類1」を示す「1」で、通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位x4ni(x414=5)を取得し、この選択優先順位を、現在の通信方式の通信方式番号iにおける選択優先順位重み累積値yiの値(i=4,y4=15:既得値)に加算し、この結果、通信方式番号「4」に関する選択優先順位重み累積値y4(=20)を得る。
【0246】
そして、以上の重み計算処理の結果、受信電力分類が「電力分類1」の場合の各通信方式番号「1」,「3」,及び「4」の選択優先順位重み累積値yiが、それぞれ「8」,「16」,及び「20」として取得され、リーダライタα内の情報処理部3は、これらの値を通信方式選択処理へ受け渡す。
【0247】
(第6装置例)
最後に、複数の通信方式の切換えがICカードβに設定された1以上のサービスに関する各送信コマンドの処理種別に応じて時系列に行われるよう構成された、本発明の第6装置例に係るICカードαについて説明する。
【0248】
図29は、本発明の第6装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置4に設定される通信方式選択優先順位テーブルを示す図である。
【0249】
同図に示すように、本リーダライタαの記憶装置4内における通信方式選択優先順位テーブル29には、ICカードβに設定された1以上のサービスの実行に際して必要とされる一連のコマンド(各送信コマンド)の処理種別毎(「処理種別1」,「処理種別2」,…,「処理種別a」.a:処理種別番号)に、前述のリーダライタサポート通信方式リスト11に規定される各通信方式の選択優先順位が、それら各通信方式の出現順に数値(正の整数)により設定される(選択優先順位を示す数値は、図示の「処理種別1」(a=1)の場合、x11,x12,…,x1RMAXの部分に割り当てられる。他の処理種別についても同じ)。
【0250】
なお、ここにいう1以上のサービスとは、使用されるICカードβの1以上のファイル(図示せず)にそれぞれ設定された、例えば、電子マネーサービスや通勤定期券サービスなどを指し、上記通信方式選択優先順位テーブル29には、これら各サービスの実行に際して必要とされる認証コマンド、読出コマンド、書込コマンドなどの一連のコマンドに関する各通信方式の選択優先順位が、当該一連のコマンドの処理順序(「処理種別1」→「処理種別2」→,…,→「処理種別v」)に従って設定される(以下、上記一連のコマンドとして、第1装置例で説明した各コマンド(レスポンス)31〜36の適用を前提とする)。
【0251】
以上の構成を採用することにより、この第6装置例に係るリーダライタαには、第1装置例における機能(▲2▼を除く)の他に、以下の機能、即ち、使用されるICカードβに設定された1以上のサービスに関する一連のコマンドの各処理種別毎に、それら一連のコマンドの処理順序に従ってコマンドの最適な通信方式を時系列に選択し、その各処理種別毎に選択した通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、ICカードβに対し通信方式切換コマンドを送信すると共に、これに対する正常終了のレスポンスをICカードβから受信したときに、送信コマンドの通信方式を最適な通信方式へと切り換える機能、が具備されるようになる。
【0252】
(第6方法例)
続いて、以上のように構成された第6装置例により実施されるリーダライタ通信方式切換方法の具体例を説明する。
【0253】
図30(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第6方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、及び通信方式選択優先順位テーブルの各例を示す図である。
【0254】
同図(a)に示すように、本方法例では、第1方法例におけるそれと同様、リーダライタαにおいて利用可能な複数の通信方式として、5つの通信方式、即ち、識別子「01h」により示される「方式A」,識別子「02h」により示される「方式B」,識別子「03h」により示される「方式C」,識別子「04h」により示される「方式D」,及び識別子「05h」により示される「方式E」がサポートされ、これら5つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,「3」,「4」,及び「5」に割り当てられてなるリーダライタサポート通信方式リスト11aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0255】
これに対し、ICカードβにおいて利用可能な複数の通信方式としては、3つの通信方式、即ち、「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」がサポートされているものとし、リーダライタαは、当該ICカードβとの間の通信初期化処理において、同ICカードβが利用可能な3つの通信方式として「方式A」,「方式C」,及び「方式D」(各識別子「01h」,「03h」,及び「04h」)を取得することにより、上記リーダライタサポート通信方式リスト11aに自身が利用可能な5つの通信方式として設定された「方式A」,「方式B」,「方式C」,「方式D」,及び「方式E」(各識別子「01h」,「02h」,「03h」,「04h」,及び「05h」)との比較において、同ICカードβとの間で相互に利用可能な通信方式が「方式A(識別子:01h)」,「方式C(識別子:03h)」,及び「方式D(識別子:04h)」である旨を認識する。
【0256】
そして、同図(b)に示すように、本方法例では、リーダライタαとICカードβとの間で相互に利用可能な上記3つの通信方式が、その出現順に各通信方式番号「1」,「2」,及び「3」に割り当てられてなる相互利用可能通信方式リスト12aが、記憶装置4内に設定されるものとする。
【0257】
さらに、同図(c)に示すように、本方法例においては、リーダライタαがICカードβに送信しようとするコマンドの処理種別が「処理種別1」である場合の通信方式の選択優先順位を、「方式A」→「方式B」→「方式C」→「方式D」→「方式E」(即ち、数値「5」→「4」→「3」→「2」→「1」)の順とし、その種類が「処理種別2」である場合の通信方式の選択優先順位を「方式C」→「方式D」→「方式E」→「方式A」→「方式B」の順とし、その種類が「処理種別3」である場合の通信方式の選択優先順位を「方式D」→「方式C」→「方式B」→「方式A」→「方式E」の順とし、その種類が「処理種別4」である場合の通信方式の選択優先順位を「方式C」→「方式D」→「方式E」→「方式A」→「方式B」の順とし、さらに、その種類が「処理種別5」である場合の通信方式の選択優先順位を「方式D」→「方式C」→「方式B」→「方式A」→「方式E」の順とした通信方式選択優先順位テーブル29aが、記憶装置4内に予め設定されているものとする。
【0258】
なお、本方法例では、ICカードβに、第1のファイル(例えば、前述の電子マネーサービス用のファイル)と、第2のファイル(例えば、前述の通勤定期券サービス用のファイル)と、これら第1及び第2のファイルのサービス認証に用いる鍵ファイルとが設定されているものとし、これら各ファイルに対する所要の処理を実行するため、上記通信方式選択優先順位テーブル29aには、処理種別1として、第1及び第2のファイルのサービス認証を行うための「認証コマンド35」が、処理種別2として、第1のファイルからのデータ読出を行うための「読出コマンド31」が、処理種別3として、第1のファイルへのデータ書込を行うための「書込コマンド33」が、処理種別4として、第2のファイルからのデータ読出を行うための「読出コマンド31」が、処理種別5として、第2のファイルへのデータ書込を行うための「書込コマンド33」が、それぞれ設定されているものとする。
【0259】
以上の前提において、本発明の第6方法例に適用されるリーダライタαは、以下に示す一連の通信方式切換処理を実行する。
【0260】
本発明の第6方法例に係る通信方式切換処理を説明するためのフローチャートである。
【0261】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、ICカードβとの間の通信方式を「方式A」に仮設定すると共に、処理種別番号を示す変数a(「1」〜「5」)に先頭の「1」を代入し(ST71)、さらに、記憶装置4内におけるリーダライタサポート通信方式リスト11a、相互利用可能通信方式リスト12a、及び通信方式選択優先順位テーブル29aを参照することにより、ICカードβに送信しようとする、第1及び第2のファイルのサービス認証を行うための処理種別1の認証コマンド35を実行するのに最適な通信方式として、識別子「01h」により示される「方式A」を選択する(ST72)。なお、このときの通信方式選択処理の詳細については後述する。
【0262】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、現在の通信方式IDNOWの値「01h(方式A)」と、選択した通信方式IDSELの値「01h(方式A)」とを比較するが(ST73)、双方の通信方式が等しいことから(ST73;=)、後続する通信方式の切換処理(ST74)を実行することなく、処理種別1の認証コマンド35をICカードβに送信すると共に(ST75)、これに対応する認証コマンドレスポンス36をICカードβから受信する(ST76)。
【0263】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、現在の変数aの値(処理種別番号:a=1)と、処理種別番号最大値v(=5)とを比較するが(ST77)、上記変数aの方が処理種別番号最大値vよりも小さいため(ST77;<)、その変数aをインクリメントして「2」とし(ST78)、さらに、前述したST72の処理を再び実行して、今度は、ICカードβに送信しようとする、第1のファイルからのデータ読出を行うための処理種別2の読出コマンド31を実行するのに最適な通信方式として、識別子「03h」により示される「方式C」を選択する。
【0264】
そして、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST73の処理において、現在の通信方式IDNOWの値「01h(方式A)」と、選択した通信方式IDSELの値「03h(方式C)」とを比較するが、双方の通信方式が異なることから(ST73;≠)、前述したST74〜ST76の処理において、自己の通信方式を所要の「方式C」に切り換える処理を行って、処理種別2の読出コマンド31をICカードβに送信すると共に、これに対応する読出コマンドレスポンス32をICカードβから受信する。
【0265】
そして以下、リーダライタα内の情報処理部3は、変数aの方が処理種別番号最大値vに至るまで(ST77;≧)、前述したST77以降の処理を繰り返し実行し、この結果、第1のファイルへのデータ書込を行うための処理種別3の書込コマンド33を実行するのに最適な通信方式として、識別子「04h」により示される「方式D」を選択すると共に、第2のファイルからのデータ読出を行うための処理種別4の読出コマンド31を実行するのに最適な通信方式としては、識別子「03h」により示される「方式C」を、第2のファイルへのデータ書込を行うための処理種別5の書込コマンド33を実行するのに最適な通信方式としては、識別子「04h」により示される「方式D」を、順次選択する。
【0266】
次に、図32は、図31に示した通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理ST72を説明するためのフローチャートである(ここでは、第1のファイルからのデータ読出を行うための処理種別2の読出コマンド31を実行するのに最適な通信方式を選択する際の処理を説明する)。
【0267】
同図に示すように、リーダライタα内の情報処理部3は、通信方式選択処理の実行に際し、まず、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル29aを参照することにより、通信方式の選択優先順位の最大値を得るための変数pmaxに、処理種別番号a(処理種別2:a=2)に関して1番目に設定された通信方式である「方式A」の選択優先順位xa1(x21=2)を代入すると共に、当該通信方式の選択優先順位が最大となる通信方式番号を得るための変数rmaxに、上記1番目の通信方式番号「1」を代入し、さらに、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aにおける通信方式番号の順番を示す変数jに、2番目の通信方式番号「2」を代入する(ST721)。
【0268】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11a(通信方式識別子の集合:R={01h,02h,03h,04h,05h})の中から、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12a(通信方式識別子の集合:D={01h,03h,04h})におけるj番目の通信方式識別子dj(j=2,d2=03h)と等しいものを探して、その識別子がリーダライタサポート通信方式リスト11aにおいて出現する順番(即ち、通信方式番号i)を求めるための関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「3」を変数iに代入する(ST722)。
【0269】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の通信方式選択優先順位テーブル29aを参照することにより、処理種別番号aの値が「2」で通信方式番号iの値が「3」のときの通信方式である「方式C」の選択優先順位xai(x23=5)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが(ST723)、取得した選択優先順位x23は現在の変数pmaxの値「2」よりも大きいため(ST723;>)、その変数pmaxに同選択優先順位x23(=5)を代入すると共に、前述したST722の処理で得た3番目の通信方式番号「3」を上記変数rmaxに代入する(ST724)。
【0270】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内の相互利用可能通信方式リスト12aを参照することにより、現在の変数jの値(通信方式番号:j=2)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較するが(ST725)、上記変数jの値の方が通信方式番号最大値DMAXよりも小さいため(ST725;<)、その変数jをインクリメントして「3」とし(ST726)、さらに、前述したST722の処理を再び実行して関数index(R,dj)を計算し、その計算結果である通信方式番号「4」を変数iに代入する。
【0271】
次に、リーダライタα内の情報処理部3は、前述したST723の処理において、処理種別番号aの値が「2」で通信方式番号iの値が「4」のときの通信方式である「方式D」の選択優先順位xai(x24=4)を取得し、この選択優先順位を上記変数pmaxの値と比較するが、取得した選択優先順位x14は現在の変数pmaxの値「4」よりも小さいため(ST723;≦)、同変数pmax及び上記変数rmaxの書換えを行うことなく、前述したST725の処理において、現在の変数jの値(通信方式番号:j=3)と、通信方式番号最大値DMAX(=3)とを比較する。
【0272】
そして、以上の比較の結果、変数jの値が通信方式番号最大値DMAXに至って「j=DMAX」となったため(ST725;≧)、リーダライタα内の情報処理部3は、このときの変数rmaxの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」を変数Intfに代入する(ST727)。
【0273】
そして最後に、リーダライタα内の情報処理部3は、記憶装置4内のリーダライタサポート通信方式リスト11aを参照することにより、上記変数Intfの値により示される3番目の通信方式番号の値「3」から、これに対応する「方式C」の通信方式が最も適したものであることを認識し、その通信方式を示す識別子「03h」を、前述した通信方式切換処理へと受け渡す。
【0274】
以上、本発明の実施の形態につき、第1〜第6装置例及びこれらにそれぞれ対応する第1〜第6方法例を挙げて説明したが、本発明は、必ずしも上述した手段及び手法にのみ限定されるものではなく、後述の効果を有する範囲内において、適宜、変更実施することが可能なものである。
【0275】
【発明の効果】
以上、詳細説明したように、本発明によれば、リーダライタにおける2以上の通信方式と共通するものを含む複数の通信方式を利用可能に構成されたICカードとの間における通信方式を、リーダライタの主導により、同リーダライタが送信しようとするコマンドの種々の特質に応じた最適なものに自在に切り換えることが可能になると共に、同リーダライタが送信しようとする一連のコマンドの各処理種別に応じた最適なものに時系列に切り換えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置例に係るリーダライタの機能構成を同リーダライタに適用されるICカードの機能構成と共に示す図である。
【図2】(a)及び(b)は、それぞれ、図1に示した記憶装置に設定されるリーダライタサポート通信方式リスト及び相互利用可能通信方式リストを示す図である。
【図3】本発明の第1装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置に設定される通信方式選択優先順位テーブルを示す図である。
【図4】(a)〜(f)は、それぞれ、本発明の第1装置例に係るリーダライタに適用される読出コマンド、読出コマンドレスポンス、書込コマンド、書込コマンドレスポンス、認証コマンド、及び認証コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【図5】(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の第1装置例に係るリーダライタに適用される通信方式切換コマンド及び通信方式切換コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【図6】(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第1方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、及び通信方式選択優先順位テーブルの各例を示す図である。
【図7】本発明の第1方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置に設定される通信方式選択優先順位テーブルを示す図である。
【図9】(a)〜(f)は、それぞれ、本発明の第2装置例に係るリーダライタに適用される読出コマンド、読出コマンドレスポンス、書込コマンド、書込コマンドレスポンス、認証コマンド、及び認証コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【図10】(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第2方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、及び通信方式選択優先順位テーブルの各例を示す図である。
【図11】本発明の第2方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第3装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置に設定される通信方式選択優先順位テーブル、アクセスサイズ閾値分類テーブル、及びアクセスサイズ検査対象コマンドテーブルを示す図である。
【図13】(a)〜(e)は、それぞれ、本発明の第3方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、通信方式選択優先順位テーブル、アクセスサイズ閾値分類テーブル、及びアクセスサイズ検査対象コマンドテーブルの各例を示す図である。
【図14】本発明の第3方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】図14に示した通信方式選択処理の過程で実行されるアクセスサイズ分類処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の第4装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置に設定される通信方式選択優先順位テーブル及び受信電力閾値分類テーブルを示す図である。
【図17】(a)〜(f)は、それぞれ、本発明の第4装置例に係るリーダライタαに適用される読出コマンド、読出コマンドレスポンス、書込コマンド、書込コマンドレスポンス、認証コマンド、及び認証コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【図18】(a)〜(d)は、それぞれ、本発明の第4方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、通信方式選択優先順位テーブル、及び受信電力閾値分類テーブルの各例を示す図である。
【図19】本発明の第4方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】図19に示した通信方式選択処理の過程で実行される受信電力分類処理を説明するためのフローチャートである。
【図21】本発明の第5装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置に設定される通信方式選択優先順位テーブルを示す図である。
【図22】(a)〜(f)は、それぞれ、本発明の第5装置例に係るリーダライタに適用される読出コマンド、読出コマンドレスポンス、書込コマンド、書込コマンドレスポンス、認証コマンド、及び認証コマンドレスポンスの各データ形式を示す図である。
【図23】(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第5方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、及び通信方式選択優先順位テーブルの各例を示す図である。
【図24】本発明の第5方法例に係る通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図25】図24に示した通信方式選択処理の過程で実行されるコマンド種類による重み計算処理を説明するためのフローチャートである。
【図26】図24に示した通信方式選択処理の過程で実行される暗号方式種類による重み計算処理を説明するためのフローチャートである。
【図27】図24に示した通信方式選択処理の過程で実行されるアクセスサイズ分類による重み計算処理を説明するためのフローチャートである。
【図28】図24に示した通信方式選択処理の過程で実行される受信電力分類による重み計算処理を説明するためのフローチャートである。
【図29】本発明の第6装置例に係る構成を得るため図1に示した記憶装置に設定される通信方式選択優先順位テーブルを示す図である。
【図30】(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第6方法例に適用されるリーダライタサポート通信方式リスト、相互利用可能通信方式リスト、及び通信方式選択優先順位テーブルの各例を示す図である。
【図31】本発明の第6方法例に係る通信方式切換処理を説明するためのフローチャートである。
【図32】図31に示した通信方式切換処理の過程で実行される通信方式選択処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
α…リーダライタ
β…ICカード
1…情報処理端末
2…通信インタフェース
3…情報処理部
4…記憶装置
5…入力装置
6…表示装置
7…マイクロコンピュータ
8…RF部
9…アンテナ
10…ICチップ
11,11a…リーダライタサポート通信方式リスト
12,12a…相互利用可能通信方式リスト
21〜23,21a〜23a,26,26a,28,28a,29,29a…通信方式選択優先順位テーブル
24,24a…アクセスサイズ閾値分類テーブル
25,25a…アクセスサイズ検査対象コマンドテーブル
27,27a…受信電力閾値分類テーブル
31,31a…読出コマンド
32,32a,32b,32c…読出コマンドレスポンス
33,33a…書込コマンド
34,34a,34b,34c…書込コマンドレスポンス
35,35a…認証コマンド
36,36a,36b,36c…認証コマンドレスポンス
38…通信方式切換コマンド
39…通信方式切換コマンドレスポンス[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a reader / writer communication method switching method and a reader / writer, and more specifically, a reader / writer configured to be able to use a plurality of communication methods and a plurality of reader / writers including those common to two or more communication methods in the reader / writer. A reader / writer communication system switching method for switching the communication system between an IC card (IC: integrated circuit) configured to be able to use the communication system to an optimum one under the initiative of a reader / writer, and directly used for the implementation thereof Related to the reader / writer to be executed.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, both non-contact type and contact type IC cards support only a single communication method for each model, and when communicating with the corresponding reader / writer, communication using the limited communication method is limited. Only had been possible.
[0003]
In addition, literature-known inventions related to the present invention, which help understanding of the technical idea, are described in the following two non-patent literatures.
[Non-patent document 1]
"Identification cards - Contactless integrated circuit (s) cards - Proximity cards - Part 3: Initialization and anticollision", InternationalStandard, International Organization for Standardization (ISO), 2001.02.01, ISO / IEC 14443-3: 2001 (E) Pp. 20-37
[Non-patent document 2]
"Identification cards - Contactless integrated circuit (s) cards - Proximity cards - Part 4: Transmission protocol", International Standard, International Organization for Standardization (ISO), 2001.02.01, ISO / IEC 14443-4: 2001 (E) Pp. 4-13
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the construction of a reader / writer that supports a plurality of communication systems and an IC card corresponding thereto have already reached a technically feasible stage. It is desired to standardize a communication system switching technology between a writer and an IC card.
[0005]
Here, the main objects to be solved by the present invention are as follows.
[0006]
That is, a first object of the present invention is to change a communication system between an IC card configured to be able to use a plurality of communication systems including a common communication system with two or more communication systems in a reader / writer, It is an object of the present invention to provide a reader / writer communication method switching method and a reader / writer which can be switched to an optimal one under the initiative.
[0007]
A second object of the present invention is to provide a reader / writer communication method switching method and a reader / writer capable of freely switching a required communication method according to the characteristics of a command to be transmitted by the reader / writer. Is what you do.
[0008]
A third object of the present invention is to provide a reader / writer communication method switching method and a reader capable of switching a required communication method in a time series according to each processing type of a series of commands to be transmitted by the reader / writer. A writer will not be provided.
[0009]
Other objects of the present invention will become apparent from the description of the specification, drawings, and particularly from the claims.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
First, in the method of the present invention, the reader / writer recognizes two or more mutually usable communication schemes with the IC card at the time of the communication initialization processing with the IC card, and after the communication initialization processing, Every time a command is transmitted to an IC card, the most suitable communication method according to the characteristics of the transmission command is selected from two or more previously recognized communication methods, and the type of the optimum communication method is selected from the IC card. , The communication method of the transmission command is switched to the optimal communication method after the IC card switches the communication method, and a characteristic configuration method is adopted.
[0011]
On the other hand, in the apparatus of the present invention, when performing communication initialization processing with an IC card configured to be able to use a plurality of communication systems including those common to two or more communication systems in a reader / writer, Communication method storage means for storing two or more communication methods which can be used mutually, and each time a command is transmitted to the IC card after the communication initialization processing, the optimum communication method according to the characteristics of the scheduled transmission command Communication method selecting means for selecting a suitable communication method from two or more stored communication methods, and selecting the type of the optimum communication method when the selected optimum communication method is different from the current communication method. Optimum communication mode switching means for switching the communication mode of the transmission command to the optimum communication mode after notifying the IC card and causing the IC card to switch the communication mode. That, characteristic configuration take steps that.
[0012]
More specifically, in solving the problem, the present invention achieves the above object by adopting a novel characteristic configuration method or means ranging from a superordinate concept to a subordinate concept listed below. Is done.
[0013]
That is, the first feature of the method of the present invention is that a reader / writer configured to use a plurality of communication systems and a plurality of communication systems including those common to two or more communication systems in the reader / writer can be used. A reader / writer communication method switching method for switching a communication method with a configured IC card to an optimum one under the leadership of the reader / writer, wherein the reader / writer performs initial communication with the IC card. At the time of the initialization process, each time an attempt is made to transmit a command to the IC card after the communication initialization process by recognizing the two or more communication methods that can be mutually used with the IC card, An optimal communication method according to the characteristics of the selected communication method is selected from the two or more communication methods that have been previously recognized, and the selected optimal communication method is the current communication method. If different, the communication method of the transmission command is switched to the optimal communication method after notifying the IC card of the type of the optimal communication method and causing the IC card to switch the communication method. The present invention resides in adopting a configuration of a reader / writer communication system switching method.
[0014]
A second feature of the method of the present invention is that the selection of the optimum communication method in the first feature of the method of the present invention is performed by selecting priority of the plurality of communication methods in the reader / writer according to characteristics of the transmission command. The present invention is based on the adoption of a configuration of a reader / writer communication system switching method performed based on a communication system selection priority order table that defines the order.
[0015]
A third feature of the method of the present invention is the reader / writer communication method switching method, wherein the selection of the optimum communication method in the first or second feature of the method of the present invention is performed according to the type of the transmission command. Configuration.
[0016]
A fourth feature of the method of the present invention is that the selection of the optimal communication method in the first, second or third feature of the method of the present invention is applied when encrypting the content of the transmission command. The present invention is to adopt a configuration of a reader / writer communication system switching method which is performed according to the type of encryption system including the case where the content of the transmission command is not encrypted.
[0017]
A fifth feature of the method of the present invention is that the selection of the optimum communication method in the first, second, third or fourth feature of the above-mentioned method of the present invention is based on the transmission / reception target data specified by the type of the transmission command. In the reader / writer communication system switching method, which is performed according to the access size.
[0018]
A sixth feature of the method of the present invention is that the selection of the optimum communication method in the first, second, third, fourth or fifth feature of the above-mentioned method of the present invention is performed by selecting the IC card at the time of transmitting the transmission command. In the reader / writer communication method switching method performed according to the magnitude of the driving power obtained in the above.
[0019]
A seventh feature of the method of the present invention is that the driving power in the sixth feature of the present invention is such that when the IC card functions as a non-contact type, the IC card is in an effective electromagnetic field of the reader / writer. In the reader / writer communication method switching method, which is the received power obtained from the induced electromotive force generated in the IC card when entering the IC card.
[0020]
An eighth feature of the method of the present invention resides in that the drive power in the sixth feature of the present method is such that when the IC card functions as a contact type, the IC card is set in the reader / writer. The present invention resides in adopting a configuration of a reader / writer communication method switching method, which is power supplied from the reader / writer.
[0021]
A ninth feature of the method of the present invention resides in that the selection of the optimum communication method in the first feature of the above-described method of the present invention is performed in accordance with the characteristics of the transmission command. Each time a series of commands required to execute the above service are transmitted to the IC card, a reader / writer communication method switching method is adopted in accordance with the processing type of each scheduled transmission command. It is in.
[0022]
A tenth feature of the method of the present invention is that the selection of the optimum communication method in the ninth feature of the method of the present invention is performed according to a processing type of each of the transmission commands regarding the plurality of communication methods in the reader / writer. The present invention is based on the adoption of a configuration of a reader / writer communication system switching method performed based on a communication system selection priority table that defines selection priorities in time series.
[0023]
On the other hand, a first feature of the present invention is a reader / writer configured to be able to use a plurality of communication systems, and using a plurality of communication systems including those common to two or more communication systems in the reader / writer. An available communication method storing means for storing the two or more communication methods that can be used mutually with the IC card during a communication initialization process with the IC card configured to be enabled; Each time a command is transmitted to the IC card after the processing, the optimum communication method according to the characteristics of the scheduled transmission command is selected from among the two or more communication methods stored in the available communication method storage means. Means for selecting an optimum communication method from the communication method selected when the optimum communication method selected by the optimum communication method selection means is different from the current communication method. A reader / writer comprising an optimum communication method switching means for switching the communication method of the transmission command to the optimum communication method after notifying the IC card and causing the IC card to switch the communication method. In hiring.
[0024]
A second feature of the present invention apparatus is a communication scheme selection priority table in which the optimum communication scheme selection means in the first feature of the present invention apparatus defines selection priorities of the plurality of communication schemes in the reader / writer. And a functional unit for selecting the optimum communication system based on the communication system selection priority order table.
[0025]
A third feature of the apparatus of the present invention is a functional means in which the optimum communication scheme selecting means in the first or second aspect of the present apparatus selects the optimum communication scheme according to the type of the transmission command. The configuration of the reader / writer is provided.
[0026]
A fourth feature of the device of the present invention is that the optimum communication system selecting means in the first, second or third feature of the device of the present invention is applied when encrypting the content of the transmission command. The reader / writer configuration includes a function unit for selecting the optimum communication method according to the type of the encryption method including the case where the content of the transmission command is not encrypted.
[0027]
A fifth feature of the device of the present invention resides in that the optimum communication method selecting means in the first, second, third or fourth feature of the above-described device of the present invention is arranged such that the optimum communication system selecting means determines whether or not the transmission target data specified by the type of the transmission command is transmitted. Another aspect of the present invention is to adopt a configuration of a reader / writer including a functional unit for selecting the optimum communication method according to an access size.
[0028]
A sixth feature of the device of the present invention resides in that the optimum communication method selecting means in the first, second, third, fourth or fifth feature of the device of the present invention is arranged such that the optimum communication system selecting means is provided in the IC card when the transmission command is carried. The present invention is to adopt a configuration of a reader / writer, which comprises a functional unit for selecting the optimum communication method according to the amount of driving power obtained.
[0029]
A seventh feature of the device of the present invention is that the driving power in the sixth feature of the device of the present invention is such that when the IC card functions as a non-contact type, the IC card is in an effective electromagnetic field of the reader / writer. In the reader / writer, which is the received power obtained from the induced electromotive force generated in the IC card when entering the IC card.
[0030]
An eighth feature of the device of the present invention is characterized in that the driving power in the sixth feature of the device of the present invention is such that when the IC card functions as a contact type, the IC card is set in the reader / writer. The present invention is to adopt a configuration of a reader / writer, which is power supplied from the reader / writer.
[0031]
A ninth feature of the device of the present invention is that, in the first feature of the device of the present invention, the optimum communication method selecting means is replaced with a function means for selecting the optimum communication method according to the characteristics of the transmission command, Each time a series of commands required for execution of one or more services set in the IC card is transmitted to the IC card, the selection of the optimum communication method is determined by processing each scheduled transmission command. The present invention resides in adopting a configuration of a reader / writer that includes a function unit that performs time series according to the type.
[0032]
A tenth feature of the present invention device is the communication method selection device according to the ninth feature of the present invention device, wherein the optimal communication system selection means specifies a selection priority of the plurality of communication systems in the reader / writer in a time-series manner. The reader / writer configuration includes a priority table and functional means for selecting the optimum communication system based on the communication system selection priority table.
[0033]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a basic hardware configuration according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings, and then first to sixth devices embodied based on the basic hardware configuration will be described. Examples and first to sixth method examples respectively corresponding thereto will be described in order.
[0034]
(Example of device: Basic hardware configuration)
First, FIG. 1 is a diagram illustrating a functional configuration of a reader / writer according to an apparatus example of the present invention, together with a functional configuration of an IC card applied to the reader / writer.
[0035]
As shown in FIG. 1, the reader / writer α according to the present example includes an
[0036]
The
[0037]
The
[0038]
On the other hand, the IC card β performs wireless communication between the
[0039]
Here, when the IC card β enters the effective electromagnetic field of the reader / writer α, the
[0040]
The reader / writer α described above has a configuration intended for the case where the IC card β functions as a non-contact type, whereas the IC card β functions as a contact type and the reader / writer α When the wired (online) communication is performed by using the IC card β, when the IC card β is set in the
[0041]
The available communication method storage means, the optimum communication method selection means, and the optimum communication method switching means according to the present invention include various processing programs (including various communication programs) executed by the
[0042]
Next, FIGS. 2A and 2B are diagrams illustrating a reader / writer support communication system list and an interoperable communication system list set in the
[0043]
As shown in FIG. 2A, the reader / writer support communication method list 11 in the
[0044]
On the other hand, as shown in FIG. 3B, in the interoperable
[0045]
The contents (communication method identifier) of this inter-usable
[0046]
(Example of first device)
Next, the reader / writer α according to the first device example of the present invention, in which a plurality of communication systems are switched according to the type of the transmission command, will be described.
[0047]
FIG. 3 is a diagram showing a communication system selection priority order table set in the
[0048]
As shown in the figure, the communication system selection priority order table 21 in the
[0049]
Note that the numerical values of the above-mentioned selection priorities are represented by "1" for the least suitable communication system, and are represented by the above-mentioned "RMAX" in ascending order (hereinafter, "RMAX"). Same for each device example).
[0050]
Next, FIGS. 4A to 4F respectively show a read command, a read command response, a write command, a write command response, and an authentication command applied to the reader / writer α according to the first device example of the present invention. FIG. 4 is a diagram showing each data format of an authentication command response.
[0051]
First, as shown in FIG. 7A, a
[0052]
In response to the read
[0053]
On the other hand, as shown in FIG. 3C, the
[0054]
In response to the
[0055]
As shown in FIG. 3E, the
[0056]
In response to the
[0057]
Next, FIGS. 5A and 5B are diagrams showing respective data formats of a communication system switching command and a communication system switching command response applied to the reader / writer α according to the first device example of the present invention. is there.
[0058]
First, as shown in FIG. 3A, when the reader / writer α attempts to switch the communication method to the optimum one, the communication
[0059]
In response to the communication
[0060]
By employing the above configuration, the reader / writer α according to the first device example basically has the following functions (1) and (2).
[0061]
(1) Function of switching the non-contact communication method at an arbitrary timing in the
[0062]
(2) Before performing a process of transmitting a command to the IC card β, select an optimal communication method according to the type of the command, and if the communication method is different from the current communication method, select the IC card β. A function of transmitting a communication system switching command to the IC card and switching the communication system of the transmission command to an optimum communication system when a response to the normal completion is received from the IC card β.
[0063]
(Example of the first method)
Next, a specific example of the reader / writer communication method switching method performed by the first device example configured as described above will be described.
[0064]
First, FIGS. 6A to 6C show examples of a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, and a communication method selection priority table respectively applied to the first method example of the present invention. FIG.
[0065]
As shown in FIG. 5A, in the present method example, as a plurality of communication methods that can be used in the reader / writer α, five communication methods, that is, “method A” indicated by the identifier “01h” and identifier “02h” "," Scheme B "indicated by identifier" 03h "," scheme D "indicated by identifier" 04h ", and" scheme E "indicated by identifier" 05h "are supported. The reader / writer support
[0066]
On the other hand, as the plurality of communication methods that can be used in the IC card β, three communication methods, namely, “method A (identifier: 01h)”, “method C (identifier: 03h)”, and “method D ( Identifier: 04h) is supported, and the reader / writer α uses the “method A” as the three communication methods that can be used by the IC card β in the communication initialization process with the IC card β. By acquiring “method C” and “method D” (identifiers “01h”, “03h”, and “04h”), the five communication methods that can be used in the reader / writer support
[0067]
Then, as shown in FIG. 3B, in the example of the method, the three communication methods that can be used mutually between the reader / writer α and the IC card β are determined by the respective communication method numbers “1” in the order of appearance. , “2”, and “3”, the interoperable
[0068]
Further, as shown in FIG. 3C, in this example of the method, when the type of the command that the reader / writer α intends to transmit to the IC card β is the read command 31 (k = 1), the selection of the communication method is performed. The priority order is “method C” → “method D” → “method E” → “method A” → “method B” (that is, numerical value “5” → “4” → “3” → “2” → “1” )), And when the type is the write command 33 (k = 3), the selection priority of the communication method is “method D” → “method C” → “method B” → “method A” → “method A” When the type is the authentication command 35 (k = 7), the selection priority of the communication method is “method A” → “method B” → “method C” → “method D”. → It is assumed that the communication method selection priority order table 21a in the order of “method E” is preset in the
[0069]
Based on the above premise, the reader / writer α applied to the first method example of the present invention executes a series of communication system switching processing described below.
[0070]
First, the reader / writer α tentatively sets the initial communication method with the IC card β to “method A” indicated by the identifier “01h” (here, the head (communication) of the interoperable
[0071]
When the reader / writer α attempts to transmit a “read command” to, for example, the IC card β in the state after the above processing, the reader / writer α becomes the reader / writer support
[0072]
Next, since the communication method of the selected “method C” is different from the current communication method of the “method A”, the reader / writer α switches the communication method of the “method C” to the required communication method. A communication
[0073]
On the other hand, when the IC card β receives the communication
[0074]
When the reader / writer α receives the communication system switching
[0075]
Next, FIG. 7 is a flowchart for explaining a communication system selection process executed in the course of the communication system switching process according to the first method example of the present invention.
[0076]
As shown in the figure, the information processing unit 3 (which cooperates with the
[0077]
Next, the
[0078]
Next, the
[0079]
Next, the
[0080]
Next, the
[0081]
Then, as a result of the above comparison, the value of the variable j reaches the communication system number maximum value DMAX and becomes “j = DMAX” (ST15; ≧), and the
[0082]
Finally, the
[0083]
(Example of second device)
Subsequently, the present invention is configured such that the switching of a plurality of communication systems is performed according to the type of encryption system (including “plaintext” that is not encrypted) applied when encrypting the content of the transmission command. The reader / writer α according to the second device example of the invention will be described.
[0084]
FIG. 8 is a diagram showing a communication system selection priority order table set in the
[0085]
As shown in the figure, the communication system selection priority order table 22 in the
[0086]
Next, FIGS. 9A to 9F respectively show a read command, a read command response, a write command, a write command response, and an authentication command applied to the reader / writer α according to the second device example of the present invention. FIG. 4 is a diagram showing each data format of an authentication command response.
[0087]
As shown in the figure, in the present device example, a
[0088]
That is, each command (response) 31a to 36a applied in the present example of the apparatus includes, immediately after the command number, the type of the encryption method to be applied when encrypting the content of the corresponding command (response) is 1 byte. Encryption method expressed by data (00h: plain text (no encryption) / XXh: type (“
[0089]
Note that the communication
[0090]
By adopting the above configuration, the reader / writer α according to the second device example has the following functions, that is, the IC card β, in addition to the functions (except (2)) in the first device example. Before performing the process of sending a command, select the optimal communication method according to the type of encryption method applied when encrypting the contents of the command, and if the communication method is different from the current communication method A function of transmitting a communication mode switching command to the IC card β and switching the communication mode of the transmission command to an optimum communication mode when a response to the normal completion is received from the IC card β. Become so.
[0091]
(Second method example)
Subsequently, a specific example of the reader / writer communication system switching method performed by the second device example configured as described above will be described.
[0092]
First, FIGS. 10A to 10C show examples of a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, and a communication method selection priority table applied to the second method example of the present invention, respectively. FIG.
[0093]
As shown in FIG. 7A, in the present method example, as in the first method example, five communication methods, that is, identifiers “01h” are indicated as a plurality of communication methods available in the reader / writer α. "Method A", "Method B" indicated by identifier "02h", "Method C" indicated by identifier "03h", "Method D" indicated by identifier "04h", and "Method D" indicated by identifier "05h" Reader / writer support communication in which these five communication methods are assigned to the respective communication method numbers "1", "2", "3", "4", and "5" in the order of appearance. It is assumed that the
[0094]
On the other hand, as the plurality of communication methods that can be used in the IC card β, three communication methods, namely, “method A (identifier: 01h)”, “method C (identifier: 03h)”, and “method D ( Identifier: 04h) is supported, and the reader / writer α uses the “method A” as the three communication methods that can be used by the IC card β in the communication initialization process with the IC card β. By acquiring “method C” and “method D” (identifiers “01h”, “03h”, and “04h”), the five communication methods that can be used in the reader / writer support
[0095]
Then, as shown in FIG. 3B, in the example of the method, the three communication methods that can be used mutually between the reader / writer α and the IC card β are determined by the respective communication method numbers “1” in the order of appearance. , “2”, and “3”, the interoperable
[0096]
Further, as shown in FIG. 3C, in the present method example, the type of encryption method applied when the reader / writer α encrypts the content of the command to be transmitted to the IC card β is “encryption”. When the communication method is “none”, the selection priority of the communication method is “method A” → “method B” → “method C” → “method D” → “method E” (that is, numerical value “5” → “4” → “3” → “2” → “1”), and when the type is “
[0097]
On the premise described above, the reader / writer α applied to the second method example of the present invention executes a series of communication system switching processes described below.
[0098]
First, the reader / writer α temporarily sets the communication method with the IC card β to “method A”. Then, in a state after this processing, when the reader / writer α tries to transmit a “write command” whose content is encrypted by “
[0099]
Next, since the communication method of the selected “method D” is different from the communication method of the current “method A”, the reader / writer α switches the communication method of the “method D” to switch to the required communication method. A communication system switching command 38 (see FIG. 5A) including the system identifier "04h" is transmitted to the IC card β, and a communication system switching
[0100]
On the other hand, when the IC card β receives the communication
[0101]
When the reader / writer α receives the communication system switching
[0102]
Next, FIG. 11 is a flowchart for explaining a communication system selection process executed in the course of the communication system switching process according to the second method example of the present invention.
[0103]
As shown in the figure, the
[0104]
Next, the
[0105]
Next, the
[0106]
Next, the
[0107]
Next, the
[0108]
Next, the
[0109]
Lastly, the
[0110]
(Example of third device)
Next, an IC card α according to a third device example of the present invention will be described, in which a plurality of communication systems are switched according to the access size of transmission / reception target data specified by the type of transmission command.
[0111]
FIGS. 12A to 12C respectively show a communication method selection priority table and an access size threshold classification table set in the
[0112]
First, as shown in FIG. 3A, the communication system selection priority table 23 in the
[0113]
Note that the transmission / reception target data here refers to, for example, the read data content included in the read
[0114]
On the other hand, as shown in FIG. 4B, the access size threshold classification table 24 in the
[0115]
Further, as shown in FIG. 3C, the access size check target command table 25 in the
[0116]
By adopting the above configuration, the reader / writer α according to the third device example has the following functions, that is, the IC card β, in addition to the functions (except (2)) in the first device example. Before performing a process of transmitting a command by using a command, an optimum communication method is selected according to the access size of the transmission / reception target data specified by the type of the command. A function of transmitting a communication mode switching command to the card β and switching a communication mode of the transmission command to an optimum communication mode when a response to the normal completion is received from the IC card β. Become.
[0117]
(Third method example)
Next, a specific example of the reader / writer communication method switching method performed by the third device example configured as described above will be described.
[0118]
FIGS. 13A to 13E respectively show a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, a communication method selection priority table, and an access size threshold classification table applied to the third method example of the present invention. , And an example of an access size check target command table.
[0119]
As shown in FIG. 11A, in the present method example, as in the first and second method examples, five communication methods, namely, “method A” indicated by identifier “01h” and identifier “02h” are used. The “method B” shown, the “method C” shown by the identifier “03h”, the “method D” shown by the identifier “04h”, and the “method E” shown by the identifier “05h” are supported. The reader / writer support
[0120]
On the other hand, as the plurality of communication methods that can be used in the IC card β, three communication methods, namely, “method A (identifier: 01h)”, “method C (identifier: 03h)”, and “method D ( Identifier: 04h) is supported, and the reader / writer α uses the “method A” as the three communication methods that can be used by the IC card β in the communication initialization process with the IC card β. By acquiring “method C” and “method D” (identifiers “01h”, “03h”, and “04h”), the five communication methods that can be used in the reader / writer support
[0121]
Then, as shown in FIG. 3B, in the example of the method, the three communication methods that can be used mutually between the reader / writer α and the IC card β are determined by the respective communication method numbers “1” in the order of appearance. , “2”, and “3”, the interoperable
[0122]
Further, as shown in FIG. 3C, in the present method example, the classification of the access size of the transmission / reception target data specified by the type of command that the reader / writer α attempts to transmit to the IC card β is “
[0123]
Further, as shown in FIG. 3 (d), in this example of the method, a plurality of size thresholds relating to the access size of the transmission / reception target data are classified into three, and the three "
[0124]
Then, as shown in FIG. 7E, in the access size inspection target command table 25a in the
[0125]
Based on the above assumptions, the reader / writer α applied to the third method example of the present invention executes a series of communication system switching processing described below.
[0126]
First, the reader / writer α temporarily sets the communication method with the IC card β to “method A”. When the reader / writer α tries to transmit a “read command” for reading “250 bytes” of data from the IC card β to the IC card β, for example, The writer α refers to the reader / writer support
[0127]
Next, since the communication method of the selected “method C” is different from the current communication method of the “method A”, the reader / writer α switches the communication method of the “method C” to the required communication method. A communication
[0128]
On the other hand, when the IC card β receives the communication
[0129]
When the reader / writer α receives the communication system switching
[0130]
Next, FIG. 14 is a flowchart for explaining a communication method selection process executed in the course of the communication method switching process according to the third method example of the present invention.
[0131]
As shown in the figure, the
[0132]
Next, the
[0133]
Next, the
[0134]
Next, the
[0135]
Next, the
[0136]
Next, the
[0137]
As a result of the above comparison, the value of the variable j reaches the communication system number maximum value DMAX and becomes “j = DMAX” (ST36; ≧), and the
[0138]
Finally, the
[0139]
Next, FIG. 15 is a flowchart for explaining the access size classification processing ST31 executed in the course of the communication scheme selection processing shown in FIG.
[0140]
As shown in the figure, the
[0141]
Next, the
[0142]
Then, the
[0143]
Next, the
[0144]
Next, as a result of the above comparison, the
[0145]
As a result of the above comparison, the value of the argument L is equal to the size threshold RL.j(ST312; ≤), the
[0146]
(Example of fourth device)
Next, an IC card α according to a fourth device example of the present invention will be described in which a plurality of communication systems are switched according to the amount of drive power obtained when a transmission command is carried.
[0147]
The drive power is obtained from an induced electromotive force generated in the
[0148]
Here, among the above two types of driving power, the configuration and operation for switching the communication method according to the magnitude of the received power when the IC card β functions as a non-contact type will be mainly described. The configuration and operation for switching the communication method according to the magnitude of the supplied power when the IC card β functions as a contact type will be described only exclusively in order to avoid duplication with the former. Shall be.
[0149]
FIGS. 16A and 16B are respectively a communication system selection priority table and a reception power threshold classification table set in the
[0150]
First, as shown in FIG. 3A, the communication system selection priority table 26 in the
[0151]
Here, in the case where the IC card β functions as a contact type, instead of the above-described classification of the magnitude of the received power, the priority of selection of each communication method is determined for each of the categories of the magnitude of the power supplied at the time of carrying various commands. What is necessary is just to employ | adopt the communication system selection priority order table (not shown) which sets an order.
[0152]
On the other hand, as shown in FIG. 3B, the reception power threshold classification table 27 in the
[0153]
Here, in the case where the IC card β functions as a contact type, a plurality of supply power thresholds (upper limit values) regarding supply power given at the time of carrying various commands are set for each classification instead of the reception power threshold regarding the reception power. The power supply threshold value classification table (not shown) set in the table may be adopted.
[0154]
17A to 17F show a read command, a read command response, a write command, a write command response, and an authentication command applied to the reader / writer α according to the fourth device example of the present invention, respectively. FIG. 4 is a diagram showing each data format of an authentication command response.
[0155]
As shown in the figure, in this device example, a
[0156]
That is, in the read
[0157]
By adopting the above configuration, the reader / writer α according to the fourth device example has the following functions, that is, the IC card β, in addition to the functions (except for (2)) in the first device example. Before performing a process of transmitting a command by using a command line, an optimal communication method is selected according to the amount of received power (or supplied power) obtained when the command is carried, and the communication method is different from the current communication method. A function of transmitting a communication mode switching command to the IC card β and switching the communication mode of the transmission command to an optimum communication mode when a response to the normal completion is received from the IC card β. Become so.
[0158]
(Example of the fourth method)
Subsequently, a specific example of the reader / writer communication method switching method performed by the fourth device example configured as described above will be described.
[0159]
FIGS. 18A to 18D are respectively a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, a communication method selection priority table, and a reception power threshold classification applied to the fourth method example of the present invention. It is a figure showing each example of a table.
[0160]
As shown in FIG. 11A, in the present method example, as in the first to third method examples, five communication methods, namely, “method A” indicated by the identifier “01h” and identifier “02h” are used. The “method B” shown, the “method C” shown by the identifier “03h”, the “method D” shown by the identifier “04h”, and the “method E” shown by the identifier “05h” are supported. The reader / writer support
[0161]
On the other hand, as the plurality of communication methods that can be used in the IC card β, three communication methods, namely, “method A (identifier: 01h)”, “method C (identifier: 03h)”, and “method D ( Identifier: 04h) is supported, and the reader / writer α uses the “method A” as the three communication methods that can be used by the IC card β in the communication initialization process with the IC card β. By acquiring “method C” and “method D” (identifiers “01h”, “03h”, and “04h”), the five communication methods that can be used in the reader / writer support
[0162]
Then, as shown in FIG. 3B, in the example of the method, the three communication methods that can be used mutually between the reader / writer α and the IC card β are determined by the respective communication method numbers “1” in the order of appearance. , “2”, and “3”, the interoperable
[0163]
Further, as shown in FIG. 3C, in the present method example, the classification of the received power obtained when the reader / writer α conveys the command to be transmitted to the IC card β is “
[0164]
Further, as shown in FIG. 4D, in the example of the method, a plurality of reception power thresholds regarding the reception power are classified into three, and the three “
[0165]
Based on the above assumptions, the reader / writer α applied to the fourth method example of the present invention executes a series of communication system switching processing described below.
[0166]
First, the reader / writer α temporarily sets the communication method with the IC card β to “method A”. When the reader / writer α attempts to transmit a “read command” to, for example, the IC card β in a state after this processing, the IC card β first transmits the transmission command, that is, the IC card β. When the card β enters the effective electromagnetic field of the reader / writer α, the received power obtained from the induced electromotive force induced in the
[0167]
On the other hand, when the IC card β is made to function as a contact type, the IC card β is obtained when the transmission command is carried, that is, when the IC card β is set in the
[0168]
The reader / writer α includes the reader / writer support
[0169]
Next, since the communication method of the selected “method C” is different from the current communication method of the “method A”, the IC card α switches the communication method of the “method C” to the required communication method. A communication
[0170]
On the other hand, when the IC card β receives the communication
[0171]
When the reader / writer α receives the communication system switching
[0172]
Next, FIG. 19 is a flowchart for explaining a communication system selection process executed in the course of the communication system switching process according to the fourth method example of the present invention (hereinafter, the IC card α functions as a non-contact type). The explanation will be limited to the case where it is performed.
[0173]
As shown in the figure, the
[0174]
Next, the
[0175]
Next, the
[0176]
Next, the
[0177]
Next, the
[0178]
Next, the
[0179]
Then, as a result of the comparison, the value of the variable j reaches the communication system number maximum value DMAX and becomes “j = DMAX” (ST46; ≧), and the
[0180]
Finally, the
[0181]
Next, FIG. 20 is a flowchart for explaining the reception power classification processing ST41 executed in the course of the communication scheme selection processing shown in FIG.
[0182]
As shown in the figure, the
[0183]
Next, the
[0184]
Then, the
[0185]
Next, the
[0186]
Next, as a result of the above comparison, the
[0187]
As a result of the above comparison, the value of the argument P is equal to the reception power threshold RPj(ST412; ≤), the
[0188]
(Example of fifth device)
Next, a reader / writer α according to a fifth device example of the present invention, which is configured so that a plurality of communication systems can be freely switched by a combination of the first to fourth device examples, will be described. The description will be limited to the case where it functions as a contact type).
[0189]
FIG. 21 is a diagram showing a communication system selection priority order table set in the
[0190]
As shown in FIG. 6A, the communication system selection priority table 28 in the
[0191]
Next, FIGS. 22A to 22F show a read command, a read command response, a write command, a write command response, and an authentication command applied to the reader / writer α according to the fifth device example of the present invention, respectively. FIG. 4 is a diagram showing each data format of an authentication command response.
[0192]
As shown in the figure, in the present apparatus example, a
[0193]
That is, in the read
[0194]
By adopting the above configuration, the IC card α according to the fifth device example has all the various functions in the first to fourth device examples.
[0195]
(Example of fifth method)
Next, a specific example of the reader / writer communication method switching method performed by the fifth device example configured as described above will be described.
[0196]
FIGS. 23A to 23C show examples of a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, and a communication method selection priority table applied to the fifth method example of the present invention, respectively. FIG.
[0197]
As shown in FIG. 9A, in the present method example, as in the first to fourth method examples, five communication methods, namely, “method A” indicated by the identifier “01h” and identifier “02h” are used. The “method B” shown, the “method C” shown by the identifier “03h”, the “method D” shown by the identifier “04h”, and the “method E” shown by the identifier “05h” are supported. The reader / writer support
[0198]
On the other hand, as the plurality of communication methods that can be used in the IC card β, three communication methods, namely, “method A (identifier: 01h)”, “method C (identifier: 03h)”, and “method D ( Identifier: 04h) is supported, and the reader / writer α uses the “method A” as the three communication methods that can be used by the IC card β in the communication initialization process with the IC card β. By acquiring “method C” and “method D” (identifiers “01h”, “03h”, and “04h”), the five communication methods that can be used in the reader / writer support
[0199]
Then, as shown in FIG. 3B, in the example of the method, the three communication methods that can be used mutually between the reader / writer α and the IC card β are determined by the respective communication method numbers “1” in the order of appearance. , “2”, and “3”, the interoperable
[0200]
Also, as shown in FIG. 3B, in this method example, a communication method selection priority table 28a obtained by combining the communication method selection priorities shown in the first to fourth method examples is stored. It is assumed that it is set in the
[0201]
In the following description, only the communication method selection processing which is characteristic of the present method example performed in the course of the communication method switching processing will be described. The premise is that the reader / writer α attempts to transmit to the IC card β. It is assumed that the command type of the transmission command to be executed is “write command”, the encryption method type is “
[0202]
Next, FIG. 24 is a flowchart for explaining the communication method selection processing executed in the course of the communication method switching processing according to the fifth method example of the present invention.
[0203]
As shown in the figure, the
[0204]
Then, as a result of executing each of the above weight calculation processes, the selection priority weight cumulative value (details will be described later) regarding the communication method of “method A” indicated by the communication method number “1” based on the premise regarding each item of the transmission command. ), A value of “16” is obtained as a selection priority weight cumulative value regarding the communication scheme of “scheme C” indicated by the communication scheme number “3”, and the communication scheme number “ It is assumed that a value “20” has been acquired as the selection priority weight cumulative value regarding the communication method “method D” indicated by “4”.
[0205]
Next, the
[0206]
Next, the
[0207]
Then, the
[0208]
Next, the
[0209]
Next, the
[0210]
Next, the
[0211]
The difference value DIF is applied to the variable PMAXIs the current selection priority weight cumulative value PNOW(For example, when the difference is “1”), even if the communication system is switched, the optimization is not expected much, and the adverse effects such as delaying the processing are caused. This is to prevent it.
[0212]
Here, as the difference value DIF, for example, a value “5” is set in advance, and “P”MAX-PNOW(= 4) ≦ DIF (= 5) ”(ST61; ≦), the
[0213]
On the other hand, for example, a value “3” is set in advance as the difference value DIF, and “PMAX-PNOW(= 4)> DIF (= 3) "(ST61;>), the
[0214]
Lastly, the
[0215]
Next, FIG. 25 is a flowchart for explaining the weight calculation processing ST51 according to the command type executed in the course of the communication scheme selection processing shown in FIG.
[0216]
As shown in the figure, the
[0217]
Next, the
[0218]
Next, the
[0219]
Next, the
[0220]
Next, the
[0221]
Next, the
[0222]
As a result of the above weight calculation processing, the selection priority weight cumulative value y of each of the communication system numbers “1”, “3”, and “4” when the command type is “write command”iAre acquired as “2”, “4”, and “5”, respectively, and the
[0223]
Next, FIG. 26 is a flowchart for explaining the weight calculation process ST52 according to the type of encryption method executed in the course of the communication method selection process shown in FIG.
[0224]
As shown in the figure, the
[0225]
Next, the
[0226]
Next, the
[0227]
Next, the
[0228]
Next, the
[0229]
Next, the
[0230]
Then, as a result of the above weight calculation processing, the selection priority weight cumulative value y of each communication method number “1”, “3”, and “4” when the encryption method number is “
[0231]
Next, FIG. 27 is a flowchart for explaining weight calculation processing ST53 based on access size classification, which is executed in the course of the communication scheme selection processing shown in FIG.
[0232]
As shown in the figure, the
[0233]
Next, the
[0234]
Next, the
[0235]
Next, the
[0236]
Next, the
[0237]
Next, the
[0238]
As a result of the above weight calculation processing, the selection priority weight cumulative value y of each of the communication method numbers “1”, “3”, and “4” when the access size classification is “
[0239]
Next, FIG. 28 is a flowchart for explaining the weight calculation processing ST54 based on the received power classification, which is executed in the course of the communication scheme selection processing shown in FIG.
[0240]
As shown in the figure, the
[0241]
Next, the
[0242]
Next, the
[0243]
Next, the
[0244]
Next, in the process of ST544 described above, the
[0245]
Next, the
[0246]
Then, as a result of the above weight calculation processing, the selection priority weight cumulative value y of each of the communication system numbers “1”, “3”, and “4” when the received power classification is “
[0247]
(Example of sixth device)
Lastly, according to the sixth device example of the present invention, the plurality of communication systems are switched in a time series according to the processing type of each transmission command related to one or more services set in the IC card β. The IC card α will be described.
[0248]
FIG. 29 is a diagram showing a communication system selection priority order table set in the
[0249]
As shown in the drawing, the communication system selection priority table 29 in the
[0250]
Here, the one or more services refer to, for example, an electronic money service or a commuter pass service set in one or more files (not shown) of the IC card β to be used. In the method selection priority table 29, the selection priority of each communication method for a series of commands such as an authentication command, a read command, and a write command required for executing each of these services is shown in the processing order of the series of commands. (“Processing
[0251]
By adopting the above configuration, the reader / writer α according to the sixth device example has the following functions, that is, the IC card used, in addition to the functions (except for (2)) in the first device example. For each processing type of a series of commands related to one or more services set to β, an optimal communication method of the command is selected in chronological order according to the processing order of the series of commands, and the communication selected for each processing type is selected. When the communication method is different from the current communication method, the communication method switching command is transmitted to the IC card β, and when the normal completion response to the command is received from the IC card β, the communication method of the transmission command is changed to the optimum communication method. The function of switching to the system is provided.
[0252]
(Sixth method example)
Next, a specific example of a reader / writer communication method switching method performed by the sixth device example configured as described above will be described.
[0253]
FIGS. 30A to 30C show examples of a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, and a communication method selection priority table respectively applied to the sixth method example of the present invention. FIG.
[0254]
As shown in FIG. 7A, in the present method example, as in the first method example, five communication methods, that is, identifiers “01h” are indicated as a plurality of communication methods available in the reader / writer α. "Method A", "Method B" indicated by identifier "02h", "Method C" indicated by identifier "03h", "Method D" indicated by identifier "04h", and "Method D" indicated by identifier "05h" Reader / writer support communication in which these five communication methods are assigned to the respective communication method numbers "1", "2", "3", "4", and "5" in the order of appearance. It is assumed that the
[0255]
On the other hand, as the plurality of communication methods that can be used in the IC card β, three communication methods, namely, “method A (identifier: 01h)”, “method C (identifier: 03h)”, and “method D ( Identifier: 04h) is supported, and the reader / writer α uses the “method A” as the three communication methods that can be used by the IC card β in the communication initialization process with the IC card β. By acquiring “method C” and “method D” (identifiers “01h”, “03h”, and “04h”), the five communication methods that can be used in the reader / writer support
[0256]
Then, as shown in FIG. 3B, in the example of the method, the three communication methods that can be used mutually between the reader / writer α and the IC card β are determined by the respective communication method numbers “1” in the order of appearance. , “2”, and “3”, the interoperable
[0257]
Further, as shown in FIG. 3C, in this example of the method, the communication system selection priority when the processing type of the command that the reader / writer α attempts to transmit to the IC card β is “processing
[0258]
In this example of the method, a first file (for example, the above-mentioned file for the electronic money service) and a second file (for example, the above-mentioned file for the commuter pass service) are stored in the IC card β. It is assumed that key files to be used for service authentication of the first and second files are set, and in order to execute required processing for each of these files, the communication method selection priority table 29a includes the
[0259]
On the premise described above, the reader / writer α applied to the sixth method example of the present invention executes a series of communication system switching processes described below.
[0260]
It is a flowchart for demonstrating the communication system switching process concerning the 6th example of a method of this invention.
[0261]
As shown in the figure, the
[0262]
Next, the
[0263]
Next, the
[0264]
Then, the
[0265]
Thereafter, the
[0266]
Next, FIG. 32 is a flow chart for explaining the communication method selection processing ST72 executed in the course of the communication method switching processing shown in FIG. 31 (here, in order to read data from the first file). A process for selecting a communication method most suitable for executing the read
[0267]
As shown in the drawing, the
[0268]
Next, the
[0269]
Next, the
[0270]
Next, the
[0271]
Next, the
[0272]
Then, as a result of the above comparison, the value of the variable j reaches the communication system number maximum value DMAX and becomes “j = DMAX” (ST725; ≧). rmaxThe value “3” of the third communication method number indicated by the value of “1” is substituted for the variable Intf (ST727).
[0273]
Finally, the
[0274]
The embodiments of the present invention have been described above with reference to the first to sixth examples of the apparatus and the first to sixth examples of the methods corresponding thereto, but the present invention is not necessarily limited to only the above-described means and methods. However, the present invention can be appropriately changed and implemented within a range having the effects described below.
[0275]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the present invention, a reader / writer can use a communication method with an IC card configured to be able to use a plurality of communication methods including those common to two or more communication methods. Under the leadership of the writer, it is possible to freely switch to the most suitable command according to various characteristics of the command to be transmitted by the reader / writer, and to perform each processing type of a series of commands to be transmitted by the reader / writer. , It is possible to switch to the optimal one in time series.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a functional configuration of a reader / writer according to an apparatus example of the present invention, together with a functional configuration of an IC card applied to the reader / writer.
FIGS. 2A and 2B are diagrams respectively showing a reader / writer support communication system list and an interoperable communication system list set in the storage device shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a diagram showing a communication system selection priority order table set in the storage device shown in FIG. 1 to obtain a configuration according to the first device example of the present invention.
FIGS. 4A to 4F respectively show a read command, a read command response, a write command, a write command response, an authentication command, and an authentication command applied to the reader / writer according to the first device example of the present invention. It is a figure showing each data format of an authentication command response.
FIGS. 5A and 5B are diagrams respectively showing data formats of a communication system switching command and a communication system switching command response applied to the reader / writer according to the first device example of the present invention.
FIGS. 6A to 6C are examples of a reader / writer support communication method list, a mutually usable communication method list, and a communication method selection priority table applied to the first method example of the present invention, respectively. FIG.
FIG. 7 is a flowchart illustrating a communication method selection process performed in the course of the communication method switching process according to the first method example of the present invention.
8 is a diagram showing a communication system selection priority order table set in the storage device shown in FIG. 1 in order to obtain a configuration according to the second device example of the present invention.
FIGS. 9A to 9F respectively show a read command, a read command response, a write command, a write command response, an authentication command, and an authentication command applied to the reader / writer according to the second device example of the present invention. It is a figure showing each data format of an authentication command response.
FIGS. 10A to 10C are examples of a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, and a communication method selection priority table respectively applied to the second method example of the present invention; FIG.
FIG. 11 is a flowchart illustrating a communication method selection process executed in a communication method switching process according to a second method example of the present invention.
FIGS. 12A to 12C respectively show a communication method selection priority order table and an access size threshold classification set in the storage device shown in FIG. 1 in order to obtain a configuration according to the third device example of the present invention; FIG. 3 is a diagram illustrating a table and an access size check target command table.
FIGS. 13A to 13E are respectively a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, a communication method selection priority table, and an access size threshold applied to the third method example of the present invention. It is a figure which shows each example of a classification table and an access size inspection target command table.
FIG. 14 is a flowchart illustrating a communication method selection process executed in a communication method switching process according to a third method example of the present invention.
FIG. 15 is a flowchart illustrating an access size classification process performed in the course of the communication system selection process illustrated in FIG. 14;
FIGS. 16A and 16B are respectively a communication scheme selection priority table and a reception power threshold classification set in the storage device shown in FIG. 1 in order to obtain a configuration according to a fourth device example of the present invention; It is a figure showing a table.
17A to 17F are a read command, a read command response, a write command, a write command response, an authentication command, and a read command applied to the reader / writer α according to the fourth device example of the present invention, respectively. FIG. 4 is a diagram showing each data format of an authentication command response.
FIGS. 18A to 18D are a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, a communication method selection priority table, and a reception power, respectively, applied to the fourth method example of the present invention; It is a figure showing each example of a threshold classification table.
FIG. 19 is a flowchart illustrating a communication method selection process executed in the course of a communication method switching process according to a fourth method example of the present invention.
FIG. 20 is a flowchart illustrating a received power classification process performed in the course of the communication system selection process illustrated in FIG. 19;
FIG. 21 is a diagram showing a communication system selection priority order table set in the storage device shown in FIG. 1 in order to obtain a configuration according to a fifth device example of the present invention.
FIGS. 22A to 22F are respectively a read command, a read command response, a write command, a write command response, an authentication command, and an authentication command applied to the reader / writer according to the fifth device example of the present invention. It is a figure showing each data format of an authentication command response.
FIGS. 23A to 23C are examples of a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, and a communication method selection priority table respectively applied to the fifth method example of the present invention; FIG.
FIG. 24 is a flowchart illustrating a communication method selection process executed in the communication method switching process according to a fifth method example of the present invention.
FIG. 25 is a flowchart illustrating a weight calculation process based on a command type executed in the course of the communication system selection process illustrated in FIG. 24;
26 is a flowchart illustrating a weight calculation process based on the type of encryption method executed in the course of the communication method selection process illustrated in FIG. 24.
FIG. 27 is a flowchart for explaining a weight calculation process based on access size classification executed in the course of the communication system selection process shown in FIG. 24;
FIG. 28 is a flowchart illustrating a weight calculation process based on received power classification, which is performed in the course of the communication system selection process illustrated in FIG. 24.
FIG. 29 is a diagram showing a communication system selection priority table set in the storage device shown in FIG. 1 to obtain a configuration according to the sixth device example of the present invention.
FIGS. 30A to 30C are examples of a reader / writer support communication method list, an interoperable communication method list, and a communication method selection priority table respectively applied to the sixth method example of the present invention; FIG.
FIG. 31 is a flowchart illustrating a communication method switching process according to a sixth method example of the present invention.
FIG. 32 is a flowchart illustrating a communication method selection process executed in the course of the communication method switching process illustrated in FIG. 31;
[Explanation of symbols]
α ... Reader / writer
β ... IC card
1. Information processing terminal
2. Communication interface
3. Information processing unit
4. Storage device
5. Input device
6 Display device
7 ... Microcomputer
8 RF part
9 ... antenna
10 ... IC chip
11, 11a: Reader / writer support communication method list
12,12a ... interoperable communication method list
21 to 23, 21a to 23a, 26, 26a, 28, 28a, 29, 29a ... communication system selection priority table
24, 24a ... access size threshold classification table
25, 25a... Access size check target command table
27, 27a... Received power threshold classification table
31, 31a ... read command
32, 32a, 32b, 32c ... read command response
33, 33a ... write command
34, 34a, 34b, 34c ... write command response
35, 35a ... authentication command
36, 36a, 36b, 36c ... authentication command response
38 Communication mode switching command
39: Communication system switching command response
Claims (20)
前記リーダライタにおいて、
前記ICカードとの間の通信初期化処理に際し、当該ICカードとの間で相互に利用可能な前記2以上の通信方式を認識し、
前記通信初期化処理後に前記ICカードへコマンドを送信しようとする毎に、その予定した送信コマンドの特質に応じた最適な通信方式を先に認識した前記2以上の通信方式の中から選択し、
その選択した前記最適な通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、その最適な通信方式の種類を前記ICカードに通知して当該ICカードに通信方式の切換えを行わせた後に、前記送信コマンドの通信方式をその最適な通信方式に切り換える、
ことを特徴とするリーダライタ通信方式切換方法。A communication method between a reader / writer configured to use a plurality of communication methods and an IC card configured to use a plurality of communication methods including those common to two or more communication methods in the reader / writer is described. A reader / writer communication method switching method for switching to an optimal one under the leadership of the reader / writer,
In the reader / writer,
At the time of the communication initialization process with the IC card, the two or more communication methods that can be used mutually with the IC card are recognized,
Each time a command is transmitted to the IC card after the communication initialization processing, an optimal communication method according to the characteristics of the scheduled transmission command is selected from the two or more communication methods that have been recognized in advance,
When the selected optimum communication method is different from the current communication method, the IC card notifies the IC card of the optimum communication method type and causes the IC card to switch the communication method. Switch the communication method of
A reader / writer communication method switching method characterized by the above-mentioned.
前記リーダライタにおける前記複数の通信方式に関する、前記送信コマンドの特質に応じた選択優先順位を規定する通信方式選択優先順位テーブルに基づいて行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The selection of the optimal communication method is as follows:
For the plurality of communication methods in the reader / writer, based on a communication method selection priority table that defines selection priorities according to the characteristics of the transmission command,
2. The method for switching a reader / writer communication system according to claim 1, wherein:
前記送信コマンドの種類に応じて行う、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The selection of the optimal communication method is as follows:
Performed according to the type of the transmission command,
3. The reader / writer communication method switching method according to claim 1 or 2, wherein:
前記送信コマンドの内容を暗号化する際に適用される、当該送信コマンドの内容に暗号化を施さない場合のものを含む暗号方式の種類に応じて行う、
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The selection of the optimal communication method is as follows:
Applied when encrypting the content of the transmission command, performed in accordance with the type of encryption method including the case where the content of the transmission command is not encrypted,
The reader / writer communication method switching method according to claim 1, 2 or 3, wherein:
前記送信コマンドの種類により特定される送受対象データのアクセスサイズに応じて行う、
ことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The selection of the optimal communication method is as follows:
Performed according to the access size of the transmission / reception target data specified by the type of the transmission command,
5. The method for switching a reader / writer communication method according to claim 1, wherein:
前記送信コマンドの搬送時に前記ICカードにおいて得られる駆動電力の大きさに応じて行う、
ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The selection of the optimal communication method is as follows:
Performed according to the magnitude of the driving power obtained in the IC card when transmitting the transmission command.
The reader / writer communication method switching method according to claim 1, 2, 3, 4, or 5.
前記ICカードが非接触型として機能する場合に、当該ICカードが前記リーダライタの有効電磁界内に進入したときに当該ICカードに生じる誘導起電力から得られる受信電力である、
ことを特徴とする請求項6に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The driving power is
When the IC card functions as a non-contact type, the received power is obtained from an induced electromotive force generated in the IC card when the IC card enters the effective electromagnetic field of the reader / writer.
The reader / writer communication method switching method according to claim 6, wherein:
前記ICカードが接触型として機能する場合に、当該ICカードが前記リーダライタにセットされたときに当該リーダライタから与えられる供給電力である、
ことを特徴とする請求項6に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The driving power is
When the IC card functions as a contact type, the power supplied from the reader / writer when the IC card is set in the reader / writer.
The reader / writer communication method switching method according to claim 6, wherein:
前記送信コマンドの特質に応じて行うことに代え、
前記ICカードに設定された1以上のサービスの実行に際して必要とされる一連のコマンドを当該ICカードへ送信しようとする毎に、その予定した各送信コマンドの処理種別に応じて時系列に行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The selection of the optimal communication method is as follows:
Instead of performing according to the characteristics of the transmission command,
Each time a series of commands required to execute one or more services set in the IC card are transmitted to the IC card, the commands are performed in chronological order according to the processing type of each scheduled transmission command.
2. The method for switching a reader / writer communication system according to claim 1, wherein:
前記リーダライタにおける前記複数の通信方式に関する、前記各送信コマンドの処理種別に応じた選択優先順位を時系列に規定する通信方式選択優先順位テーブルに基づいて行う、
ことを特徴とする請求項9に記載のリーダライタ通信方式切換方法。The selection of the optimal communication method is as follows:
For the plurality of communication schemes in the reader / writer, based on a communication scheme selection priority table that defines the selection priority according to the processing type of each transmission command in a time series,
The reader / writer communication method switching method according to claim 9, wherein:
当該リーダライタにおける2以上の通信方式と共通するものを含む複数の通信方式を利用可能に構成されたICカードとの間の通信初期化処理に際し、当該ICカードとの間で相互に利用可能な前記2以上の通信方式を記憶する利用可能通信方式記憶手段と、
前記通信初期化処理後に前記ICカードへコマンドを送信しようとする毎に、その予定した送信コマンドの特質に応じた最適な通信方式を、前記利用可能通信方式記憶手段に記憶された前記2以上の通信方式の中から選択する最適通信方式選択手段と、
この最適通信方式選択手段により選択された前記最適な通信方式が現在の通信方式と異なる場合に、その最適な通信方式の種類を前記ICカードに通知して当該ICカードに通信方式の切換えを行わせた後に、前記送信コマンドの通信方式をその最適な通信方式に切り換える最適通信方式切換手段と、を有する、
ことを特徴とするリーダライタ。A reader / writer configured to be able to use a plurality of communication methods,
At the time of communication initialization processing with an IC card configured to be able to use a plurality of communication systems including those common to two or more communication systems in the reader / writer, the IC card can be used mutually with the IC card. Available communication method storage means for storing the two or more communication methods;
Each time a command is transmitted to the IC card after the communication initialization process, an optimum communication method corresponding to the characteristic of the scheduled transmission command is stored in the available communication method storage means. An optimal communication method selecting means for selecting from communication methods;
If the optimum communication method selected by the optimum communication method selecting means is different from the current communication method, the type of the optimum communication method is notified to the IC card, and the communication method is switched to the IC card. The communication method of the transmission command is switched to the optimum communication method after the transmission command,
A reader / writer characterized in that:
前記リーダライタにおける前記複数の通信方式の選択優先順位を規定する通信方式選択優先順位テーブルと、
当該通信方式選択優先順位テーブルに基づいて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段と、を具備する、
ことを特徴とする請求項11に記載のリーダライタ。The optimal communication method selection means,
A communication method selection priority table that defines selection priorities of the plurality of communication methods in the reader / writer,
Functional means for selecting the optimal communication method based on the communication method selection priority table,
The reader / writer according to claim 11, wherein:
前記送信コマンドの種類に応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項11又は12に記載のリーダライタ。The optimal communication method selection means,
Comprising a functional unit for selecting the optimum communication method according to the type of the transmission command,
13. The reader / writer according to claim 11, wherein:
前記送信コマンドの内容を暗号化する際に適用される、前記送信コマンドの内容に暗号化を施さない場合のものを含む暗号方式の種類に応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項11、12又は13に記載のリーダライタ。The optimal communication method selection means,
A function means for selecting the optimum communication method according to the type of encryption method applied when encrypting the content of the transmission command, including the case where the content of the transmission command is not encrypted. Have,
The reader / writer according to claim 11, 12 or 13, wherein:
前記送信コマンドの種類により特定される送受対象データのアクセスサイズに応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項11、12、13又は14に記載のリーダライタ。The optimal communication method selection means,
Comprising a function unit for selecting the optimum communication method according to the access size of the transmission / reception target data specified by the type of the transmission command,
The reader / writer according to claim 11, 12, 13, or 14, wherein:
前記送信コマンドの搬送時に前記ICカードにおいて得られる駆動電力の大きさに応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項11、12、13、14又は15に記載のリーダライタ。The optimal communication method selection means,
A function unit for selecting the optimum communication method according to the magnitude of the driving power obtained in the IC card at the time of carrying the transmission command,
The reader / writer according to claim 11, 12, 13, 14, or 15, wherein:
前記ICカードが非接触型として機能する場合に、当該ICカードが前記リーダライタの有効電磁界内に進入したときに当該ICカードに生じる誘導起電力から得られる受信電力である、
ことを特徴とする請求項16に記載のリーダライタ。The driving power is
When the IC card functions as a non-contact type, the received power is obtained from an induced electromotive force generated in the IC card when the IC card enters the effective electromagnetic field of the reader / writer.
The reader / writer according to claim 16, wherein:
前記ICカードが接触型として機能する場合に、当該ICカードが前記リーダライタにセットされたときに当該リーダライタから与えられる供給電力である、
ことを特徴とする請求項16に記載のリーダライタ。The driving power is
When the IC card functions as a contact type, the power supplied from the reader / writer when the IC card is set in the reader / writer.
The reader / writer according to claim 16, wherein:
前記送信コマンドの特質に応じて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段に代え、
当該最適な通信方式の選択を、前記ICカードに設定された1以上のサービスの実行に際して必要とされる一連のコマンドを当該ICカードへ送信しようとする毎に、その予定した各送信コマンドの処理種別に応じて時系列に行う機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項11に記載のリーダライタ。The optimal communication method selection means,
Instead of functional means for selecting the optimal communication method according to the characteristics of the transmission command,
Each time a series of commands required for execution of one or more services set in the IC card are transmitted to the IC card, the selection of the optimum communication method is determined by processing each scheduled transmission command. Equipped with a function means to perform in time series according to the type,
The reader / writer according to claim 11, wherein:
前記リーダライタにおける前記複数の通信方式の選択優先順位を時系列に規定する通信方式選択優先順位テーブルと、
当該通信方式選択優先順位テーブルに基づいて前記最適な通信方式の選択を行う機能手段と、を具備する、
ことを特徴とする請求項19に記載のリーダライタ。The optimal communication method selection means,
A communication method selection priority table that defines the selection priority of the plurality of communication methods in the reader / writer in chronological order,
Functional means for selecting the optimal communication method based on the communication method selection priority table,
20. The reader / writer according to claim 19, wherein:
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JP2002350533A JP2004185244A (en) | 2002-12-02 | 2002-12-02 | Reader-writer communication system switching method and reader/writer |
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