【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プーリ本体にこれとは別体の円環状のフランジ板とを、カシメ止めして成るフランジ付プーリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フランジ付プーリは、一般に、図22に示すように、プーリ本体8の両側面に設けた円形凸部80に、当該円形凸部80の高さよりも薄い円環状のフランジ板9を外嵌させ、前記円形凸部80の外周域部を同図の二点鎖線の状態から実線の状態に塑性変形させてできたカシメ変形部h2によりフランジ板9をプーリ本体8に止めて形成している(例えば、特許文献1。)。
【0003】
上記のようにプーリ本体8にフランジ板9をカシメ止めした場合、図22に示すように、カシメ変形部h2からフランジ板9には力F1及び力F2が作用し、これらの力F1及び力F2によりプーリ本体8に対してフランジ板9が回転しないと共に抜け止め状態となる
【0004】
【特許文献1】
特開平2001−276939
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のカシメ止めでは、時間の経過に伴って、第1段階としてプーリ本体8に対してフランジ板9が相対回転(フランジ板の空転)しはじめ、第2段階としてプーリ本体8からフランジ板9が離脱してしまう、という問題がある。
【0006】
そこで、この発明では、フランジ板のプーリ本体からの抜けを招く、プーリ本体に対するフランジ板の相対回転が生じないフランジ付プーリを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(請求項1記載の発明)
この発明は、プーリ本体とこれに外嵌されるフランジ板が、相対回転不能に且つ抜け止め状態に止着されているフランジ付プーリにおいて、プーリ本体とフランジ板の接合部の一方に形成された複数の凹部に、他方に形成された複数の凸部がそれぞれ嵌まり込んで相対回転不能となっており、プーリ本体1からのフランジ板2の抜け止めは、プーリ本体1のカシメ変形部によりなされている。
(請求項2記載の発明)
この発明のフランジ付プーリは、上記請求項1記載の発明に関し、凸部は、プーリ本体のカシメ変形部により形成されている。
(請求項3記載の発明)
この発明のフランジ付プーリは、上記請求項1又は2記載の発明に関し、プーリ本体とフランジ板の接合部における隣合うカシメ変形部相互間に補強カシメ変形部を形成してある。
(請求項4記載の発明)
この発明のフランジ付プーリは、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の発明に関し、カシメ変形部は、プーリ本体を打撃力又は押圧力により塑性変形するようにして形成されている。
(請求項5記載の発明)
この発明のフランジ付プーリは、上記請求項3記載の発明に関し、補強カシメ変形部は、プーリ本体を打撃力又は押圧力により塑性変形するようにして形成されている。
【0008】
なお、この発明のフランジ付プーリの機能については以下の発明の実施の形態の欄で説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態のフランジ付プーリを図面に従って説明する。
〔実施形態1〕
図1は、この発明の実施形態のフランジ付プーリPの断面図、図4はプーリ本体1の円形凸部10にフランジ板2をカシメ止めした状態を示す部分断面図、図5はプーリ本体1にフランジ板2をカシメ止めした状態を示す部分断面図である。
(このフランジ付プーリPについて)
このフランジ付プーリPは、図1、図4や図5に示すように、プーリ本体1にこれとは別体のフランジ板2を、カシメ止めして形成されている。
【0010】
プーリ本体1は、金属材料により構成されており、図1や図2に示すように、外周部に多数の歯11が配列されていると共に、その両端面に円形凸部10を形成してある。また、このプーリ本体1は、図1に示すように、回転軸を挿入するための軸挿入孔12と、前記回転軸とプーリ本体1との相対回転を阻止するキーを挿入するためのキー溝13を形成してある。
【0011】
フランジ板2は、金属材料により構成された円環状のものであり、図1や図2に示すように、外周部近傍は断面へ字状に折り曲げられた状態となっている。ここで、このフランジ板2では、図2や図4に示すように、厚みは上記した円形凸部10の高さ寸法よりも薄肉に設定してあり、図3に示すようにその内周縁に半円形状の凹部20を一定角度間隔で形成してある。
【0012】
そして、プーリ本体1に対してフランジ板2がカシメ止めされた状態では、図4や図5に示すように、カシメ変形部h(網かけ線部)が凹部20内に侵入していると共に凹部20の構成縁部を押さえ付けている。つまり、この実施形態では凹部20に侵入しているカシメ変形部hの一部がこれに嵌入される凸部として機能し、更に、カシメ変形部hの他部がプーリ本体1からのフランジ板2の抜け止めに寄与しているのである。
【0013】
したがって、フランジ板2はプーリ本体1に対して相対回転不能に且つ抜け止め状態にカシメ止めされた状態になっている。
(このフランジ付プーリPの製作の作業について)
ここで、プーリ本体1に対してフランジ板2をカシメ止めする場合には、以下の順序で作業をする。
【0014】
先ず、プーリ本体1の両側面に設けた円形凸部10に、図2の二点鎖線に示すように、内周部に複数の凹部20を形成したフランジ板2を外嵌させる。
【0015】
次に、フランジ板2の凹部20と対向する前記円形凸部10の外周域部10a(図4の二点鎖線で示した部分)にポンチPHを介して打撃力を付与する。打撃力が付与された円形凸部10の外周域部10aは塑性変形し、カシメ変形部hが形成される。この状態において、図4に示すように、カシメ変形部hは凹部20内に侵入している(凹部20に、カシメ変形部hの一部により形成された凸部が嵌まり込んだ状態となっている)と共に凹部20の縁部を押さえ付けている。
【0016】
これによりこのフランジ付プーリPの製作の作業は完了する。
(このフランジ付プーリPの優れた点について)
カシメ変形部hは、切欠部20の縁部を押さえ付けているだけでなく、凹部20内に侵入しているから、プーリ本体1に対してフランジ板2が相対回転(フランジ板の空転)するのを防止できる。これによりプーリ本体1に対するフランジ板2の抜けが抑制される。
【0017】
また、上述した如くフランジ板2の凹部20と対向する円形凸部10の外周域部10a(図4の二点鎖線で示した部分)にポンチPHを介して打撃力を付与し、カシメ変形部hを形成するものとしてある。したがって、フランジ板2の凹部20を基準にすれば、カシメ位置及びカシメ数のバラツキを防止できる。
〔実施形態2〕
上記実施形態1では、フランジ板2は前面から後面に貫通している凹部20を有するものとしているが、図6や図7に示すようなフランジ板2の厚み半分程度の凹部20a(貫通していないもの)を設けたものでもよい。上記と同様に円形凸部10の外周域部10aをカシメれば、図8や図9に示すようにカシメ変形部h(網かけ線部)は凹部20a内に侵入している(凹部20aに、カシメ変形部hの一部により形成された凸部が嵌まり込んだ状態となっている)と共に凹部20の構成縁部を押さえ付けた状態となる。このことは、図10や図11に示すようなテーパ面を有する凹部20bを持つフランジ板2を使用した場合でも同様である。
〔実施形態3〕
図12は、この発明の実施形態3のフランジ付プーリPの主要部の断面図、図13は、前記フランジ付プーリPの正面図。
(このフランジ付プーリPについて)
このフランジ付プーリPは、プーリ本体1の円形凸部10にフランジ板2を外挿させ、前記円形凸部10の周縁部に打撃力(又は圧力)を加えてできたカシメ変形部hによりフランジ板2を止める点において上記実施形態1、2と同様であるが、図12や図13に示すように、フランジ板2の内周縁に形成した複数の凸部21を、円形凸部10の外周面に形成した凹部14にそれぞれ嵌入させ、カシメ変形部hが凹部14に侵入して凸部21を押さえ付けて成るものとしている。
【0018】
このため、図14に示すようにプーリ本体1の円形凸部10の外周面に凹部14を形成すると共に、図15に示すようにフランジ板2の内周縁に凹部14に嵌まり込む凸部21を形成してある。
(このフランジ付プーリPの製作の作業について)
ここで、プーリ本体1に対してフランジ板2をカシメ止めする場合には、以下の順序で作業をする。
【0019】
先ず、プーリ本体1の両側面に設けた円形凸部10に、図16の二点鎖線に示すように、フランジ板2を外嵌させる。この状態では、凹部14に凸部21が嵌まり込んでおり、プーリ本体1に対してフランジ板2は相対回転しない状態となっている。
【0020】
次に、前記円形凸部10の外周域部10aにおける凹部14周辺にポンチPHを介して打撃力を付与する。打撃力が付与された外周域部10aの凹部14周辺は塑性変形し、カシメ変形部hが形成される。この状態において、図12に示すように、カシメ変形部hが凹部14に侵入して凸部21の外縁部を押さえ付けている。
【0021】
これによりこのフランジ付プーリPの製作の作業は完了する。
〔実施形態4〕
この実施形態4は、図17に示すように、フランジ板2の内周縁に形成した複数の凹部20に、円形凸部10の外周面に形成した凸部18をにそれぞれ嵌入させ、その後図18に示すように、凸部18及びその近傍部分をカシメ(カシメ変形部を符号hで示す)て、フランジ板2をプーリ本体1に対して相対回転不能に且つ抜け止め状態にしたものである。
〔実施形態5〕
この実施形態5は、図19に示すように、フランジ板2の内周縁に形成した複数の凹部20に、円形凸部10の外周面に形成した凸部18をそれぞれ嵌入させ、その後、同図に示すように、凹部20と凸部18の嵌入部以外におけるフランジ板2とプーリ本体1との接合部をカシメ(カシメ変形部を符号hで示す)たものである。
【0022】
この実施形態5の場合、凸部18が凹部20に嵌まり込んでフランジ板2とプーリ本体1とが相対回転不能となっており、プーリ本体1からのフランジ板2の抜け止めは、カシメ変形部hによりなされている。なお、この実施形態5では、カシメ変形部hからもフランジ板2とプーリ本体1とが相対回転を抑える力が作用する。
〔実施形態6〕
この実施形態6は、図20に示すように、フランジ板2の内周縁に形成した複数の凸部21を、円形凸部10の外周面に形成した凹部14にそれぞれ嵌入させ、その後、同図に示すように、凹部14と凸部21の嵌入部以外におけるフランジ板2とプーリ本体1との接合部をカシメ(カシメ変形部を符号hで示す)たものである。
【0023】
この実施形態6の場合、凸部21が凹部14に嵌まり込んでフランジ板2とプーリ本体1とが相対回転不能となっており、プーリ本体1からのフランジ板2の抜け止めは、カシメ変形部hによりなされている。なお、この実施形態6では、カシメ変形部hからもフランジ板2とプーリ本体1とが相対回転を抑える力が作用する。
〔その他の実施形態〕
▲1▼.上記した全ての実施形態において、図21に示すように、フランジ板2に形成した凹部20,20相互間部分と対向する円形凸部10の外周域部を塑性変形させてできた補強カシメ変形部h1により、補強的にフランジ板2をプーリ本体1に止めるようにしてもよい。
▲2▼.上記した全ての実施形態では、プーリ本体1の外周面に多数の歯11を具備させているが、これに限定されることなく歯11がないものでもよい。
▲3▼.上記した実施形態のカシメ手法にかえて、金属製の円柱体を円形凸部10の外周域部10に押し付けた状態で転がし、所謂ローリングカシメを行うようにしてもよい。
▲4▼.上記実施形態の凹部20,20a,20bの平面視形状を三角、四角、楕円、その他の形状とすることができる。凹部14、凸部21の平面視形状も同様である。
【0024】
【発明の効果】
この発明は上記のような構成であるから次の効果を有する。
【0025】
発明の実施の形態の欄に記載した内容から、フランジ板のプーリ本体からの抜けを招く、プーリ本体に対するフランジ板の相対回転が生じないフランジ付プーリを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1のフランジ付プーリの断面図。
【図2】前記フランジ付プーリを構成するプーリ本体とフランジ板の断面図。
【図3】前記フランジ板の正面図。
【図4】前記プーリ本体に対してフランジ板をカシメ止めした状態を示す部分断面図。
【図5】前記プーリ本体に対してフランジ板をカシメ止めした状態を示す正面図。
【図6】この発明の実施形態2のフランジ板の正面図。
【図7】実施形態2のフランジ付プーリを構成するプーリ本体とフランジ板の断面図。
【図8】実施形態2のフランジ付プーリにおいて、プーリ本体に対してフランジ板をカシメ止めした状態を示す部分断面図。
【図9】実施形態2のフランジ付プーリにおいて、プーリ本体に対してフランジ板をカシメ止めした状態を示す正面図。
【図10】実施形態2と同類のフランジ付プーリを構成するプーリ本体とフランジ板の部分断面図。
【図11】実施形態2と同類のフランジ付プーリにおいて、プーリ本体に対してフランジ板をカシメ止めした状態を示す部分断面図。
【図12】実施形態3のフランジ付プーリにおいて、プーリ本体に対してフランジ板をカシメ止めした状態を示す部分断面図。
【図13】実施形態3のフランジ付プーリにおいて、プーリ本体に対してフランジ板をカシメ止めした状態を示す正面図。
【図14】実施形態3のフランジ付プーリを構成するプーリ本体の正面図。
【図15】実施形態3のフランジ付プーリを構成するフランジ板の正面図。
【図16】実施形態3のフランジ付プーリを構成するプーリ本体とフランジ板の部分断面図。
【図17】実施形態4のフランジ付プーリを構成するプーリ本体とフランジ板の部分正面図。
【図18】図17の状態からプーリ本体に形成した凸部及びその近傍をカシメた状態を示す部分正面図。
【図19】実施形態5のフランジ付プーリを構成するプーリ本体、フランジ板及びカシメ変形部の部分正面図。
【図20】実施形態6のフランジ付プーリを構成するプーリ本体、フランジ板及びカシメ変形部の部分正面図。
【図21】他の実施形態のフランジ付プーリの正面図。
【図22】先行する技術のフランジ付プーリの断面図。
【符号の説明】
P フランジ付プーリ
h カシメ変形部
h1 補強カシメ変形部
1 プーリ本体
2 フランジ板
10 円形凸部
14 凹部
18 凸部
20 凹部
21 凸部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a flanged pulley in which a pulley main body and an annular flange plate separate from the main body are caulked.
[0002]
[Prior art]
Generally, as shown in FIG. 22, the flanged pulley has circular convex portions 80 provided on both side surfaces of the pulley body 8 fitted with an annular flange plate 9 thinner than the height of the circular convex portions 80. The flange plate 9 is fixed to the pulley body 8 by a caulking deformed portion h2 formed by plastically deforming the outer peripheral region of the circular convex portion 80 from the state of the two-dot chain line in FIG. , Patent Document 1.).
[0003]
When the flange plate 9 is caulked to the pulley body 8 as described above, as shown in FIG. 22, the forces F1 and F2 act on the flange plate 9 from the caulked deformation portion h2, and these forces F1 and F2 are applied. As a result, the flange plate 9 does not rotate with respect to the pulley main body 8 and is in a state where it cannot be removed.
[Patent Document 1]
JP-A-2001-276939
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described crimping stop, the flange plate 9 starts to rotate relative to the pulley main body 8 (idling of the flange plate) as the first stage as time elapses, and the flange plate 9 moves from the pulley main body 8 as the second stage. There is a problem that 9 comes off.
[0006]
In view of the above, an object of the present invention is to provide a pulley with a flange that does not cause relative rotation of the flange plate with respect to the pulley body, which causes the flange plate to come off from the pulley body.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
(Invention of claim 1)
According to the present invention, in a pulley with a flange, in which a pulley body and a flange plate fitted to the pulley body are relatively non-rotatably fixed in a retaining state, the pulley body is formed at one of a joint portion between the pulley body and the flange plate. The plurality of protrusions formed on the other are fitted into the plurality of recesses, respectively, so that relative rotation is impossible, and the flange plate 2 is prevented from coming off from the pulley body 1 by a caulked deformation portion of the pulley body 1. ing.
(Invention of claim 2)
The flanged pulley according to the present invention relates to the above-described first aspect, wherein the convex portion is formed by a caulked deformation portion of the pulley body.
(Invention of claim 3)
In the pulley with a flange according to the present invention, the reinforcing caulked deformation portion is formed between adjacent caulked deformed portions at a joint portion between the pulley body and the flange plate.
(Invention of Claim 4)
The flanged pulley according to the present invention relates to the invention according to any one of the first to third aspects, wherein the caulking deformation portion is formed so that the pulley body is plastically deformed by a striking force or a pressing force.
(Invention of claim 5)
In the pulley with flange according to the present invention, in the third aspect of the present invention, the reinforcing caulking deformation portion is formed so that the pulley body is plastically deformed by a striking force or a pressing force.
[0008]
The function of the pulley with a flange of the present invention will be described in the following embodiments of the present invention.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A flanged pulley according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[Embodiment 1]
1 is a sectional view of a pulley P with a flange according to an embodiment of the present invention, FIG. 4 is a partial sectional view showing a state in which a flange plate 2 is caulked to a circular convex portion 10 of the pulley body 1, and FIG. FIG. 6 is a partial cross-sectional view showing a state where the flange plate 2 is crimped.
(About this flanged pulley P)
As shown in FIGS. 1, 4 and 5, the flanged pulley P is formed by caulking a separate flange plate 2 to the pulley main body 1.
[0010]
The pulley body 1 is made of a metal material. As shown in FIGS. 1 and 2, a large number of teeth 11 are arranged on an outer peripheral portion, and circular convex portions 10 are formed on both end surfaces thereof. . As shown in FIG. 1, the pulley body 1 has a shaft insertion hole 12 for inserting a rotating shaft and a key groove for inserting a key for preventing relative rotation between the rotating shaft and the pulley body 1. 13 is formed.
[0011]
The flange plate 2 is an annular member made of a metal material. As shown in FIGS. 1 and 2, the vicinity of the outer peripheral portion is bent into a cross-sectional shape. Here, in the flange plate 2, as shown in FIGS. 2 and 4, the thickness is set to be thinner than the height dimension of the circular convex portion 10, and as shown in FIG. The semicircular recesses 20 are formed at regular angular intervals.
[0012]
In the state where the flange plate 2 is crimped to the pulley main body 1, as shown in FIGS. 4 and 5, the crimping deformed portion h (shaded line portion) has entered the concave portion 20 and has the concave portion. 20 are held down. That is, in this embodiment, a part of the caulking deformed portion h that has penetrated into the concave portion 20 functions as a convex portion to be fitted therein, and the other portion of the caulking deformed portion h is the flange plate 2 from the pulley body 1. It has contributed to the retention of
[0013]
Therefore, the flange plate 2 is in a state in which it cannot rotate relative to the pulley main body 1 and is caulked in a retaining state.
(About the work of manufacturing this pulley P with flange)
Here, when caulking the flange plate 2 to the pulley body 1, work is performed in the following order.
[0014]
First, as shown by a two-dot chain line in FIG. 2, a flange plate 2 having a plurality of concave portions 20 formed on an inner peripheral portion thereof is fitted to circular convex portions 10 provided on both side surfaces of the pulley body 1.
[0015]
Next, a striking force is applied to the outer peripheral region 10a (portion indicated by a two-dot chain line in FIG. 4) of the circular convex portion 10 facing the concave portion 20 of the flange plate 2 via a punch PH. The outer peripheral region 10a of the circular convex portion 10 to which the impact force is applied is plastically deformed, and a crimping deformed portion h is formed. In this state, as shown in FIG. 4, the swaged portion h has penetrated into the concave portion 20 (the convex portion formed by a part of the swaged deformed portion h fits into the recessed portion 20). ) And the edge of the recess 20.
[0016]
Thus, the operation of manufacturing the pulley P with a flange is completed.
(About the advantages of this flanged pulley P)
The caulking deformed portion h not only presses the edge of the notch 20 but also penetrates into the recess 20, so that the flange plate 2 rotates relative to the pulley main body 1 (idling of the flange plate). Can be prevented. Thereby, the detachment of the flange plate 2 from the pulley body 1 is suppressed.
[0017]
Further, as described above, a striking force is applied to the outer peripheral region 10a (the portion shown by the two-dot chain line in FIG. 4) of the circular convex portion 10 facing the concave portion 20 of the flange plate 2 via the punch PH, and the caulking deformation portion is provided. h. Therefore, when the concave portion 20 of the flange plate 2 is used as a reference, it is possible to prevent variations in the swaging position and the number of swaging.
[Embodiment 2]
In the first embodiment, the flange plate 2 has the concave portion 20 penetrating from the front surface to the rear surface. However, as shown in FIG. 6 and FIG. ) May be provided. When the outer peripheral region 10a of the circular convex portion 10 is swaged in the same manner as described above, the swaged deformed portion h (shaded line portion) penetrates into the recess 20a (see FIG. 8 and FIG. 9). , The convex portion formed by a part of the caulking deformation portion h is fitted) and the component edge of the concave portion 20 is pressed. This is the same even when the flange plate 2 having the concave portion 20b having the tapered surface as shown in FIGS. 10 and 11 is used.
[Embodiment 3]
FIG. 12 is a sectional view of a main part of a flanged pulley P according to Embodiment 3 of the present invention, and FIG. 13 is a front view of the flanged pulley P.
(About this flanged pulley P)
The pulley P with a flange has a flange portion 2 formed by extrapolating the flange plate 2 to the circular convex portion 10 of the pulley body 1 and applying a striking force (or pressure) to the peripheral portion of the circular convex portion 10. The second embodiment is similar to the first and second embodiments in that the plate 2 is stopped. However, as shown in FIGS. 12 and 13, a plurality of protrusions 21 formed on the inner peripheral edge of the flange plate 2 The crimping deformed portions h are fitted into the recesses 14 formed on the surface, and the crimping deformed portions h penetrate into the recesses 14 and press down the convex portions 21.
[0018]
For this reason, as shown in FIG. 14, a concave portion 14 is formed on the outer peripheral surface of the circular convex portion 10 of the pulley body 1, and a convex portion 21 fitted into the concave portion 14 on the inner peripheral edge of the flange plate 2 as shown in FIG. 15. Is formed.
(About the work of manufacturing this pulley P with flange)
Here, when caulking the flange plate 2 to the pulley body 1, work is performed in the following order.
[0019]
First, as shown by a two-dot chain line in FIG. 16, the flange plate 2 is fitted to the circular convex portions 10 provided on both side surfaces of the pulley body 1. In this state, the convex portion 21 is fitted into the concave portion 14, and the flange plate 2 does not rotate relative to the pulley main body 1.
[0020]
Next, a striking force is applied to the periphery of the concave portion 14 in the outer peripheral region 10a of the circular convex portion 10 via a punch PH. The periphery of the concave portion 14 of the outer peripheral region 10a to which the impact force is applied is plastically deformed, and a caulking deformed portion h is formed. In this state, as shown in FIG. 12, the swaged deformed portion h has entered the concave portion 14 and pressed down the outer edge of the convex portion 21.
[0021]
Thus, the operation of manufacturing the pulley P with a flange is completed.
[Embodiment 4]
In the fourth embodiment, as shown in FIG. 17, the convex portions 18 formed on the outer peripheral surface of the circular convex portion 10 are fitted into the plurality of concave portions 20 formed on the inner peripheral edge of the flange plate 2, respectively. As shown in FIG. 5, the convex portion 18 and its vicinity are caulked (the caulking deformed portion is indicated by the symbol h) so that the flange plate 2 cannot be rotated relative to the pulley body 1 and is in a retaining state.
[Embodiment 5]
In the fifth embodiment, as shown in FIG. 19, the convex portions 18 formed on the outer peripheral surface of the circular convex portion 10 are fitted into a plurality of concave portions 20 formed on the inner peripheral edge of the flange plate 2, respectively. As shown in FIG. 5, the joining portion between the flange plate 2 and the pulley main body 1 other than the fitting portion between the concave portion 20 and the convex portion 18 is formed by caulking (the caulking deformed portion is indicated by the symbol h).
[0022]
In the case of the fifth embodiment, the convex portion 18 is fitted into the concave portion 20 so that the flange plate 2 and the pulley main body 1 cannot rotate relative to each other. This is done by the section h. In the fifth embodiment, a force for suppressing the relative rotation of the flange plate 2 and the pulley main body 1 also acts from the swaging deformed portion h.
[Embodiment 6]
In the sixth embodiment, as shown in FIG. 20, a plurality of convex portions 21 formed on the inner peripheral edge of the flange plate 2 are fitted into concave portions 14 formed on the outer peripheral surface of the circular convex portion 10, respectively. As shown in FIG. 5, the joining portion between the flange plate 2 and the pulley body 1 other than the fitting portion between the concave portion 14 and the convex portion 21 is caulked (the caulking deformed portion is indicated by the symbol h).
[0023]
In the case of the sixth embodiment, the protrusion 21 is fitted into the recess 14 so that the flange plate 2 and the pulley main body 1 cannot rotate relative to each other. This is done by the section h. In the sixth embodiment, a force for suppressing the relative rotation of the flange plate 2 and the pulley main body 1 also acts from the swaging deformed portion h.
[Other embodiments]
▲ 1 ▼. In all of the above-described embodiments, as shown in FIG. 21, a reinforcing caulking deformed portion formed by plastically deforming the outer peripheral region of the circular convex portion 10 facing the portion between the concave portions 20, 20 formed in the flange plate 2. By h1, the flange plate 2 may be stopped on the pulley body 1 in a reinforcing manner.
▲ 2 ▼. In all the embodiments described above, the outer peripheral surface of the pulley main body 1 is provided with a large number of teeth 11, but the present invention is not limited to this, and the teeth 11 may be omitted.
(3). Instead of the caulking method of the above-described embodiment, a so-called rolling caulking may be performed by rolling a metal columnar body while pressing it against the outer peripheral region 10 of the circular convex portion 10.
▲ 4 ▼. The shape of the concave portions 20, 20a, 20b in the above embodiment in plan view can be a triangle, a square, an ellipse, or any other shape. The same applies to the plan view shapes of the concave portion 14 and the convex portion 21.
[0024]
【The invention's effect】
The present invention has the following effects because it has the above configuration.
[0025]
From the content described in the section of the embodiment of the invention, a flanged pulley in which the flange plate comes off from the pulley main body and the relative rotation of the flange plate with respect to the pulley main body does not occur can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of a pulley with a flange according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view of a pulley body and a flange plate constituting the pulley with a flange.
FIG. 3 is a front view of the flange plate.
FIG. 4 is a partial cross-sectional view showing a state where a flange plate is caulked to the pulley body.
FIG. 5 is a front view showing a state where a flange plate is caulked to the pulley main body.
FIG. 6 is a front view of a flange plate according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a sectional view of a pulley main body and a flange plate constituting the pulley with a flange according to the second embodiment.
FIG. 8 is a partial sectional view showing a state in which the flange plate is caulked to the pulley body in the flanged pulley of the second embodiment.
FIG. 9 is a front view showing a state in which the flange plate is caulked to the pulley body in the flanged pulley of the second embodiment.
FIG. 10 is a partial cross-sectional view of a pulley body and a flange plate constituting a pulley with a flange similar to that of the second embodiment.
FIG. 11 is a partial sectional view showing a state in which a flange plate is caulked to a pulley main body in a pulley with a flange similar to that of the second embodiment.
FIG. 12 is a partial cross-sectional view showing a state in which the flange plate is caulked to the pulley body in the flanged pulley according to the third embodiment.
FIG. 13 is a front view showing a state in which the flange plate is caulked to the pulley main body in the pulley with a flange according to the third embodiment.
FIG. 14 is a front view of a pulley main body constituting the pulley with a flange according to the third embodiment.
FIG. 15 is a front view of a flange plate included in the flanged pulley according to the third embodiment.
FIG. 16 is a partial cross-sectional view of a pulley main body and a flange plate constituting the pulley with a flange according to the third embodiment.
FIG. 17 is a partial front view of a pulley main body and a flange plate constituting the pulley with a flange according to the fourth embodiment.
18 is a partial front view showing a state in which the convex portion formed on the pulley main body and the vicinity thereof are caulked from the state of FIG.
FIG. 19 is a partial front view of a pulley main body, a flange plate, and a caulking deforming portion that constitute the pulley with a flange according to the fifth embodiment.
FIG. 20 is a partial front view of a pulley main body, a flange plate, and a caulking deformable portion that constitute the pulley with a flange according to the sixth embodiment.
FIG. 21 is a front view of a flanged pulley according to another embodiment.
FIG. 22 is a sectional view of a prior art flanged pulley.
[Explanation of symbols]
P Pulley with flange h Caulking deformation part h1 Reinforcement caulking deformation part 1 Pulley body 2 Flange plate 10 Circular convex part 14 Concave part 18 Convex part 20 Concave part 21 Convex part