【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、集魚効果あるいは擬餌効果のある釣針に関する発明、より詳しくは軸部の先方に湾曲させた先曲げ部を形成する釣針において、釣針そのものを着色あるいは模様付けすることによって擬餌効果を得ることができる、釣針及び釣針の製造法に係る発明である。
【0002】
【従来の技術】
魚釣の対象魚には、光るものや鮮やかな色彩に反応するものが少なくない。このような魚を釣るために、釣針の一部にビーズなどの擬餌体を取付けることや、釣針全体を鮮やかな色彩に着色することが行なわれている。例えば特許文献1には、鍍金を施した上に赤色の合成樹脂塗料を焼付塗装するものが、特許文献2には、釣針の一部に光輝性着色を施した合成樹脂フィルムを細断して構成した粉状体を接着剤によって貼着する思想が開示されている。さらに、特許文献3には針身を弾性体で被覆する思想や、特許文献4には釣鈎の金属光沢面に光干渉膜を形成する思想がそれぞれ開示されている。
【0003】
【特許文献1】
実公昭45−28293号公報(第1頁、第2図)
【特許文献2】
実開昭59−83352号公報(図)
【特許文献3】
実開昭56−39959号公報(第1図、第2図)
【特許文献4】
実開昭50−23280号公報(図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記、特許文献1に開示されるような着色された釣針や、特許文献3に開示される針身を弾性体で被覆し、あるいは特許文献4に開示されるように釣針の金属光沢面に光干渉膜を形成する釣針は、いずれも釣針の全体を同じ色彩や光沢に仕上げるものであるため、一本の釣針を色彩や模様の点で変化に富んだものとすることができなかった。また、特許文献2に開示されるように、釣針の一部に合成樹脂フィルムを細断した粉状体を接着剤によって貼着するものでは、粉状体が剥がれ易く安定した状態を維持することができないとともに、製造が困難である。上記、従来技術の欠点に鑑み、本発明は釣針表面に、より変化に富んだ色彩や模様を施すことができる釣針及びその製造法を実現するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、軸部1の先方に湾曲させた先曲げ部2を形成する釣針において、釣針の表面に薄い合成樹脂皮膜4を形成し、その表面にホットスタンプによって色彩や模様を施した箔5を付着させる。色彩や模様を施した箔5を付着させる部分は、釣針のどの部分であってもよいが、ホットスタンプの作業上、釣針の左右両側面の双方もしくはいずれか一方に施すのが好ましい。このとき、ホットスタンプによって釣針の表面に付着させる箔5がホログラム箔であると、従来の釣針にはない光の変化を実現することができる。一例として、軸部1の中間部分の側面に、叩き加工によって軸方向に湾曲する凹面となる扁平部分を形成し、この凹面の扁平部分にホログラムの箔5を付着させると、小さなホログラムの箔であっても光の反射効果によって、広い角度から視認することができる。
【0006】
上記釣針を製造するには、釣針全体の表面に合成樹脂皮膜4を形成する工程と、合成樹脂皮膜4が形成された釣針表面にホットスタンプによって箔押しする工程とで実施することができる。ホットスタンプによって箔押しする際、ラバーのように、軸部1の直径の範囲で弾性変形が可能な押圧部材13で箔押しすると、円形断面あるいは丸みのある変形断面の釣針表面の広い範囲に、ホットスタンプによって箔押しすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る釣針及び釣針の製造法の実施形態を、添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る釣針の実施形態の一例を示す正面図であって、軸部の断面を拡大表示している。図2は、図1とは別の実施形態を示す釣針の側面図である。
【0008】
図1,図2に示す実施例形態の釣針は、軸部1の先方を湾曲させて先曲げ部2を形成し、先曲げ部2の先端に鋭利な針先7を加工する一般的な釣針である。軸部1の基端部には、結束したハリス9が抜けないようにハリス結束部として、叩き加工によって幅の広いチモト3を形成している。ハリス結束部の形態は、図示例のようなチモト3を形成するものに限らず、例えば軸部1の基端部を湾曲させて結束環を形成するものであってもよい。
【0009】
図1に示す釣針は、軸部1の断面形状が円形である丸軸の釣針であって、表面全体に薄い合成樹脂皮膜4を形成し、軸部1から針先7に至る釣針の左右側面にそれぞれ、合成樹脂皮膜4の上にホットスタンプによって各種の模様や色彩を施した箔5(5−1,5−2)を付着させ、色彩豊かな釣針を実現している。釣針の左右両側面には、同じ模様や色彩の箔5を付着させるものであっても良いが、異なる色彩や模様の箔5を付着させ、全体としてより集魚効果や擬餌効果が大きなものとすることができる。
【0010】
図2に示す実施形態の釣針は、釣針の軸部1から針先7に至る側面全体に箔5を付着させるのではなく、軸部1と針先7から先曲げ部2に至る針先部分の二箇所に箔5を付着させ、軸部1から先曲げ部2の中間部分は、箔の付着を省略している。また、軸部1に付着させる箔5(5−1)と、針先部分に付着させる箔5(5−2)は同じものであってもよいが、異なるものとすることによって変化をもたせている。すなわち、軸部1は箔5(5−1)の色彩や模様であって、針先部分は箔5(5−2)の色彩や模様である。箔5を省略した中間部分は合成樹脂皮膜4の色彩が現れるため、全体として三種類の色彩もしくは模様の釣針となる。箔5を省略した部分は、合成樹脂皮膜4の色彩が現れるが、例えば合成樹脂皮膜4が無色透明である場合は釣針の地色があらわれる。このように表面に付着させる箔5は、釣針の任意の場所に、任意の色彩や模様の箔5を付着させることができるものである。
【0011】
ホットスタンプと呼ばれる箔押し加工は、通常合成樹脂材料の表面に金属箔や顔料箔などの箔を付着させて、文字や模様を記載するために利用される技術である。したがって、釣針のような金属表面に箔を付着させることはできない。しかしながら、本発明では金属材料である釣針の表面に薄い合成樹脂皮膜4を形成することによって、ホットスタンプが可能となった。このとき、表面に形成する合成樹脂皮膜4は、厚いものである必要はなく、極薄い合成樹脂皮膜4であればホットスタンプを施すことができる。ホットスタンプが可能となるように、釣針の表面に薄い合成樹脂皮膜4を形成するには、合成樹脂塗料を塗布することによって実現することができる。例えば、バレル塗装によって厚さ数ミクロン程度の薄い合成樹脂皮膜4を形成することができる。
【0012】
釣針表面に付着させる箔5は、ホットスタンプとして利用される箔であれば、各種色彩や模様のものを利用することが可能である。しかしながら、魚が反応する擬餌の形状や色彩は、魚種やそのときの各種条件によって異なることは釣り人が多々経験するところである。そこで、釣針の表面に付着させる箔5をホログラム箔とすれば、従来にない輝きを伴う釣針としてより効果的である。ホログラム箔では、分光された各種の色がホログラム箔のいずれかの部分に現れ、特定の色(特定の波長の色)にのみ反応する魚種、釣況であっても集魚効果、擬餌効果を有することができる。
【0013】
釣針の表面にホットスタンプで箔4を付着させることによって、着色あるいは模様付けする釣針は、これを通常の餌釣り用の釣針として利用することもできるが、擬餌針として利用するのがより効果的である。図3にはサビキ仕掛け用の釣針として本発明に係る釣針を使用した状態を示している。図3に示す実施形態のサビキ仕掛けは、軸部1の上端部分にビニール片やスキンあるいは魚皮などの擬餌体8の一端を、軸部1を抱き込むようにして固定したものである。この実施形態の擬餌針は、主として鰯や鯵、鯖を釣る場合に利用される。
【0014】
図3に示すサビキ仕掛けに利用した釣針は、先曲げ部及び針先部分に箔を付着させることによって着色もしくは模様付けしている。これにより、擬餌体8から突出する部分が着色されていることになるため、擬餌体8と釣針の色彩もしくは模様の組み合わせ全体で一つの擬餌としてデザインし、より大きな擬餌効果を発揮する、効果的なサビキ仕掛け用の擬似針を実現することが可能となるものである。その他、擬餌体との組み合わせによって構成する擬餌針用の釣針として利用し、擬餌体と統一のとれた色彩や模様付けをすることによって、より効果的な擬餌針を実現することができる。
【0015】
図4には、生き餌をチョンガケ状態で使用するもの、もしくは擬餌としてワームを利用する実施形態を示している。図4に示す実施形態の釣針は、軸部1と先曲げ部2よりも先方とに分け、それぞれに異なる色彩もしくは模様の箔を付着させている。このようなものでは、先曲げ部2に付着させる箔5(5−2)の色彩や模様を餌 (ワーム)10との組み合わせでより効果的な擬餌効果のあるものとする。また、軸部1を前記箔5(5−2)や餌10との組み合わせによって、より擬餌効果の高い色彩や模様を選択することができるものである。
【0016】
図5ないし図8に示す実施形態は、軸部1の中間部分に左右両側から突弧面状のプレス型によって叩き加工を施し、扁平部11を形成したものである。叩き加工によって形成される扁平部11の左右両側面には、楕円もしくは笹の葉形状の凹弧面12が形成されるため、この凹弧面12に箔5を付着させる。叩き加工によって形成する凹弧面12は、軸方向にのみ湾曲し軸と直交する方向に対しては湾曲しない二次曲面として形成されるため、凹弧面12に、例えば金属製の押し型によって箔5を確実に付着させることができる。
【0017】
凹弧面12に付着させる箔5は、顔料による各種色彩の箔や金属箔であってもよいが、これをホログラム箔とすれば、小さなホログラム箔でより光の効果に優れたものとすることができる。すなわち、ホログラム箔で反射される光は分光されて虹のように色鮮やかに目に映るものであるが、ホログラム箔が平面であると反射される光の届く範囲が限定的となり、比較的狭い範囲でしか反射光を視認することができない。しかしながら、図示実施形態のように、凹弧面12に付着させたホログラム箔は、広い角度から視認することができる。換言すれば、広い範囲に光が反射されるため、より大きな擬餌効果や集魚効果を期待することができるものである。
【0018】
図5に示す実施形態の釣針は、図8に示すように餌10をチョンがけで使用するような餌釣用の釣針として使用することができるとともに、図7に示すように擬餌体8を取付けて擬餌針用の釣針として使用する場合にも有効である。図8に示す実施形態は、サビキ仕掛けに利用するものであって、軸部1を抱き込むようにして擬餌体8が固定される。そして、軸部1に貼着したホログラム箔は、擬餌体8から見え隠れするため、かえって魚の興趣をそそる可能性があり、擬餌体8そのものの効果に加え、ホログラム箔との組み合わせによって、全体として擬餌効果あるいは集魚効果が促進される。
【0019】
本発明に係る釣針を製造するには、前処理工程として図9(a)に示すように釣針Aの表面に合成樹脂剤B、具体的には合成樹脂塗料を塗布することによって釣針全体の表面に合成樹脂皮膜4を形成する。続いて、図9(b),図9(c)に示すように、合成樹脂皮膜4が形成された釣針の表面にホットスタンプによって箔押しする工程によって製造することができる。箔押し工程は、図9(b)に示すように平板C上に合成樹脂皮膜を形成した釣針Aを置き、その上からホットスタンプ箔6を挟んで押圧部材13で押圧すると、ホットスタンプ箔6の箔5を釣針表面に付着(転写)させることができる。押圧部材13は、加熱手段(図示していない)によって加熱されている。
【0020】
ホットスタンプ箔6を挟んで釣針の表面に箔押しするに際し、押圧部材13をラバーのように押圧力によってある程度弾性変形が可能な性状、具体的には釣針Aの軸径の範囲で変形可能な押圧部材を利用することによって、図9の(c)に示すように湾曲する釣針表面の広い範囲に箔押しすることが可能となり、図9(d)に示すように円形断面の釣針の片側面に箔5を付着させることができる。この方法によって、軸部1から針先7までの任意の範囲において、一回の工程によって釣針の片側面に箔5を付着させることができる。したがって、片側面にホットスタンプによって箔押しした釣針を反転させ、再度ホットスタンプによって箔押しすることによって、図1に拡大断面で示すように釣針の両側面に箔を付着させることができる。この場合に、釣針の左右両側面に付着させる箔は同じ色彩や模様のものであってもよいが、右側面に付着させる箔5(5−1)と、左側面に付着させる箔5(5−2)を異なる種類のものとすることによって、各種の色彩や模様の組み合わせの釣針を実現することができる。
【0021】
釣針の表面を着色や各種の処理を施すことは従来から行なわれているが、従来の釣針は表面全体が同じ状態に処理されるものである。これに対し、本発明のようにホットスタンプで箔押しする場合は、釣針の任意の部分に種々の模様や多彩な色彩の箔を付着させることができ、従来になかった模様の釣針を実現できることになる。また、ホットスタンプによって箔5を付着させる範囲は、押圧部材13の形状や大きさによって自由に選択することができる。ホットスタンプによって箔押しする範囲、あるいは箔押しの態様(例えば縞模様に箔押しする)は、押圧部材の形状によって決定することができる。
【0022】
図1及び図2には、円形断面の釣針の実施形態を示しているが、釣針には図10に示すように左右両側面に叩き加工を施し、平坦部分を形成するものがある。このようなものにおいては、押圧部材13として平面的な金属の押し型を利用することもできる。すなわち、ラバーのように弾性変形が可能な押圧部材を利用してホットスタンプを行なうと、図10の(a)に示すように箔の一部が正背面にも多少付着する。しかしながら、変形しない押圧部材を使用すると、図10の(b)に示すように、左右両側の平面にのみ箔5を付着させることができる。この選択は、釣針の目的、用途によって使い分ければよい。
【0023】
釣針の左右両側面からのホットスタンプでは、弾性変形をする押圧部材を利用しても正背面に箔が付着されない部分を生じる。この箔が付着しない部分を一つの色彩や模様として利用し、左右両側面に付着させる箔との組み合わせによって全体として擬餌をデザインすることができる。一方で、釣針の側面に付着させる箔の模様や色彩と組み合わせて、あるいは単独で釣針の背面にホットスタンプを施すことによって擬餌効果のある釣針とすることもできる。釣針の背面にホットスタンプによって箔5を付着させるには、図11に示すように押圧部材として回転ローラ14を利用することによって実現することができる。すなわち、ホットスタンプ箔6を間に挟んで、回転ローラ14を釣針Aの背面に押圧し、回転ローラ14を回転させることによって矢印で示すように釣針の押圧位置を移動し、ホットスタンプ箔6の箔5が釣針の背面に付着される。
【0024】
以上述べたように、本発明は釣針の表面に薄い合成樹脂皮膜4を形成し、その表面にホットスタンプによって箔5を付着させるものである。合成樹脂皮膜4及びホットスタンプによって付着させる箔5は、いずれも薄いものであって釣針の機能、例えば鋭利さに悪影響を及ぼすものではなく、むしろ金属の釣針表面を保護する機能や防錆効果を有するものである。しかしながら、特別に金属の鋭利な針先を強調するような場合や、釣針の一部に金属そのものを露出させる必要がある場合は、針先その他、所定箇所の合成樹脂皮膜(塗装)の形成を省略することができる。合成樹脂皮膜の形成を省略した部分は、ホットスタンプによって箔を付着させることができないため、必然的に金属表面が露出することになる。このように、箔を付着させない部分の存在も、擬餌針としての釣針の模様、色彩の一部として変化の一つとして活用することが可能である。
【0025】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明釣針によれば、釣針の任意の表面に、ホットスタンプによって任意の箔を付着させることで、従来の着色した釣針のように単純な態様ではなく、任意の位置に任意の着色や模様付けをした、擬餌効果の高い釣針を実現することができる。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、軸部の先方に湾曲させた先曲げ部を形成する釣針の形状を考慮して、釣針を平板上に置いた状態で容易にホットスタンプによって箔を付着させることができる。
【0027】
請求項3記載の発明によれば、釣針表面に付着させる箔をホログラム箔とすることによって光の反射効果を助長し、より擬餌効果や集魚効果の高い釣針を実現することができる。
【0028】
請求項4記載の発明によれば、ホノグラム箔の反射光によって擬餌効果、集魚効果の大きな釣針を実現することができる。そして、このホノグラム箔は、凹弧面状の二次曲面に貼着されるため加工が容易であるとともに、小さなホノグラム箔であっても広い範囲から視認することができ、より大きな擬餌効果や集魚効果を期待することができる。
【0029】
請求項5記載の本発明釣針の製造法によれば、従来はホットスタンプによって箔を付着させることができなかった釣針の表面に、ホットスタンプによって自由に箔を付着させることができる。そして、ホットスタンプ箔の選択によって従来行なうことができなかった自由な着色や模様付けを行なう釣針を容易に製造することができる。
【0030】
請求項6記載の発明によれば、箔押し手段として弾性変形が可能な押圧部材を利用することによって、円形断面など表面が平面でない小さな釣針の表面に、ホットスタンプによって確実に、しかもなるべく広い範囲に箔を付着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る釣針であって、軸部の断面を拡大表示した釣針全体の正面図、
【図2】本発明の別の実施形態を示す釣針全体の側面図、
【図3】本発明に係る釣針をサビキ仕掛けに利用する使用状態を示す側面図、
【図4】本発明に係る釣針を餌釣りに使用する状態を示す側面図、
【図5】本発明に係る釣針の、さらに別の実施形態を示す釣針全体の側面図、
【図6】図5に示す釣針の背面図、
【図7】図5に示す釣針をサビキ仕掛けに利用した状態の側面図、
【図8】図5に示す釣針を餌釣りに使用する状態を示す側面図、
【図9】本発明に係る釣針の製造方法を工程順にあらわした流れ図、
【図10】丸軸以外の変形断面釣針の一例を示す釣針であって、側面に箔を付着させた状態を示す拡大断面図、
【図11】本発明に係る釣針の製造方法であって、釣針の背面に箔を付着させる実施形態を示す側面図。
【符号の説明】
1…軸部、 2…先曲げ部、 3…チモト、 4…合成樹脂皮膜、 5…箔、 6…ホットスタンプ箔、 7…針先、 8…擬餌体、 9…ハリス、 10…餌、
11…扁平部、 12…凹弧面、 13…押圧部材、 14…回転ローラ。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fishing hook having a fish collecting effect or a baiting effect, and more specifically, to obtain a baiting effect by coloring or patterning a fishing hook itself in a hook forming a bent portion bent forward of a shaft portion. The present invention relates to a hook and a method of manufacturing the hook.
[0002]
[Prior art]
Many of the fish targeted for fishing are shining or react to vivid colors. In order to catch such a fish, an artificial bait such as a bead is attached to a part of the hook, and the entire hook is colored in a vivid color. For example, Patent Literature 1 discloses a technique of baking and coating a red synthetic resin paint after plating, and Patent Literature 2 discloses a technique of shredding a synthetic resin film in which a part of a fishing hook is provided with a brilliant coloring. The idea of sticking the constituted powdery body with an adhesive is disclosed. Further, Patent Literature 3 discloses a concept of coating a needle body with an elastic body, and Patent Literature 4 discloses a concept of forming an optical interference film on a metallic glossy surface of a hook.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Publication No. 45-28293 (page 1, FIG. 2)
[Patent Document 2]
JP-A-59-83352 (Figure)
[Patent Document 3]
JP-A-56-39959 (FIGS. 1 and 2)
[Patent Document 4]
Japanese Utility Model Publication No. 50-23280 (Figure)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The colored fishing hook disclosed in Patent Document 1 described above, the needle body disclosed in Patent Document 3 is coated with an elastic body, or a light is applied to the metallic glossy surface of the fishing hook as disclosed in Patent Document 4. Since all of the hooks forming the interference film finish the same color and luster of the entire hook, it was not possible to make one hook rich in color and pattern. Further, as disclosed in Patent Document 2, when a powdery material obtained by shredding a synthetic resin film on a part of a fishing hook is adhered by an adhesive, the powdery material is easily peeled and maintains a stable state. And it is difficult to manufacture. In view of the above-mentioned drawbacks of the prior art, the present invention realizes a hook and a method of manufacturing the hook that can apply more varied colors and patterns to the surface of the hook.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, in the present invention, a thin synthetic resin film 4 is formed on the surface of a hook in a hook that forms a bent forward portion 2 that is curved forward of a shaft portion 1, and the surface is formed by hot stamping. A foil 5 having a color or pattern is attached. The portion to which the colored or patterned foil 5 is attached may be any portion of the hook, but for hot stamping, it is preferably applied to both or either of the left and right sides of the hook. At this time, if the foil 5 adhered to the surface of the hook by the hot stamp is a hologram foil, it is possible to realize a change in light that is not present in a conventional hook. As an example, a flat portion that becomes a concave surface curved in the axial direction is formed on the side surface of the intermediate portion of the shaft portion 1 by beating, and a hologram foil 5 is attached to the flat portion of the concave surface. Even if there is, it can be seen from a wide angle due to the light reflection effect.
[0006]
The production of the above hook can be carried out by a step of forming a synthetic resin film 4 on the entire surface of the hook and a step of hot-stamping the surface of the hook with the synthetic resin film 4 formed thereon. When the foil is stamped by a hot stamp, if the stamping member 13 that can be elastically deformed in the range of the diameter of the shaft portion 1 like a rubber is stamped, the hot stamp is applied to a wide area of the fishing hook surface having a circular cross section or a round deformed cross section. Can be foil stamped.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of a hook and a method for manufacturing the hook according to the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
Drawing 1 is a front view showing an example of an embodiment of a fishhook concerning the present invention, and has expanded and displayed a section of a shaft part. FIG. 2 is a side view of a hook according to another embodiment different from FIG.
[0008]
A fishing hook according to the embodiment shown in FIGS. 1 and 2 is a general fishing hook in which a tip of a shaft 1 is bent to form a bent tip 2, and a sharp tip 7 is formed at the tip of the bent tip 2. It is. At the base end of the shaft portion 1, a wide Chimoto 3 is formed by beating as a Harris binding portion so that the bound Harris 9 does not come off. The form of the Harris binding portion is not limited to the one that forms the thymoto 3 as shown in the illustrated example, but may be one that forms the binding ring by bending the base end of the shaft portion 1, for example.
[0009]
The fishing hook shown in FIG. 1 is a round-shaped fishing hook having a circular cross-sectional shape of a shaft portion 1, a thin synthetic resin film 4 is formed on the entire surface, and the right and left side surfaces of the fishing hook from the shaft portion 1 to a needle tip 7. Each of the foils 5 (5-1, 5-2) having various patterns and colors applied thereto by hot stamping on the synthetic resin film 4 to realize a colorful fishing hook. Foil 5 of the same pattern or color may be attached to both left and right sides of the hook, but foil 5 of a different color or pattern may be attached so that the overall effect of collecting fish and artificial bait is greater. be able to.
[0010]
The hook of the embodiment shown in FIG. 2 does not have the foil 5 attached to the entire side surface from the shaft portion 1 to the needle tip 7 of the hook, but the tip portion of the hook from the shaft portion 1 and the needle tip 7 to the bend portion 2. The foil 5 is adhered to the two portions, and the adhesion of the foil is omitted from the shaft portion 1 to the intermediate portion of the front bent portion 2. The foil 5 (5-1) to be attached to the shaft portion 1 and the foil 5 (5-2) to be attached to the needle tip may be the same, but may be changed by making them different. I have. That is, the shaft portion 1 has the color and pattern of the foil 5 (5-1), and the needle tip portion has the color and pattern of the foil 5 (5-2). Since the color of the synthetic resin film 4 appears in the intermediate portion where the foil 5 is omitted, the fishing hook has three colors or patterns as a whole. Although the color of the synthetic resin film 4 appears in the portion where the foil 5 is omitted, for example, when the synthetic resin film 4 is colorless and transparent, the ground color of the hook appears. As described above, the foil 5 to be attached to the surface is such that the foil 5 having an arbitrary color or pattern can be attached to an arbitrary position of the fishing hook.
[0011]
Foil stamping called hot stamping is a technique that is usually used to write letters and patterns by attaching a foil such as a metal foil or a pigment foil to the surface of a synthetic resin material. Therefore, foil cannot be attached to a metal surface such as a fishing hook. However, in the present invention, hot stamping has become possible by forming a thin synthetic resin film 4 on the surface of a fishing hook made of a metal material. At this time, the synthetic resin film 4 formed on the surface does not need to be thick, and if the synthetic resin film 4 is extremely thin, hot stamping can be performed. Forming a thin synthetic resin film 4 on the surface of the hook so that hot stamping is possible can be realized by applying a synthetic resin paint. For example, a thin synthetic resin film 4 having a thickness of about several microns can be formed by barrel coating.
[0012]
As the foil 5 to be attached to the fishing hook surface, various colors and patterns can be used as long as the foil is used as a hot stamp. However, it is a common experience of anglers that the shape and color of the artificial bait to which the fish responds differ depending on the fish species and various conditions at that time. Thus, if the hologram foil is used as the foil 5 to be attached to the surface of the hook, it is more effective as a hook with unprecedented brightness. With hologram foil, various colors that have been dispersed appear on any part of the hologram foil, and the fish species that reacts only to a specific color (color of a specific wavelength). Can have.
[0013]
A hook that is colored or patterned by attaching the foil 4 to the surface of the hook with a hot stamp can be used as a hook for ordinary bait fishing, but is more effective to use as a bait hook. is there. FIG. 3 shows a state in which the hook according to the present invention is used as a hook for hooking. In the embodiment shown in FIG. 3, one end of an artificial bait 8 such as a vinyl piece, a skin, or a fish skin is fixed to the upper end of the shaft 1 so as to embrace the shaft 1. The artificial bait needle of this embodiment is mainly used for fishing sardine, horse mackerel, and mackerel.
[0014]
The fishing hook used for the hook-and-loop device shown in FIG. 3 is colored or patterned by attaching a foil to the bent portion and the tip of the needle. As a result, the portion protruding from the artificial bait 8 is colored, so that the entire combination of the color or pattern of the artificial bait 8 and the fishhook is designed as one bait, and an effective bait effect is exhibited. It is possible to realize a simulated needle for rusting. In addition, a more effective artificial bait needle can be realized by using it as a fishing hook for the artificial bait needle configured by combining with the artificial bait, and by giving a uniform color and pattern to the artificial bait.
[0015]
FIG. 4 shows an embodiment in which live bait is used in a jungake state or a worm is used as a false bait. The fishing hook of the embodiment shown in FIG. 4 is divided into a shaft portion 1 and a portion ahead of the bent portion 2, and foils of different colors or patterns are adhered to the respective portions. In such a case, the color and the pattern of the foil 5 (5-2) to be attached to the bend portion 2 have a more effective artificial bait effect in combination with the bait (worm) 10. Further, by combining the shaft portion 1 with the foil 5 (5-2) or the bait 10, it is possible to select a color or a pattern having a higher false bait effect.
[0016]
In the embodiment shown in FIGS. 5 to 8, a flat portion 11 is formed by hitting an intermediate portion of the shaft portion 1 from both the left and right sides by using a press die having an arcuate surface. An elliptical or bamboo leaf-shaped concave arc surface 12 is formed on both left and right sides of the flat portion 11 formed by hitting, and the foil 5 is adhered to the concave arc surface 12. The concave arc surface 12 formed by hitting is formed as a secondary curved surface that curves only in the axial direction and does not curve in a direction perpendicular to the axis, so that the concave arc surface 12 is formed by a metal stamping die, for example. The foil 5 can be securely attached.
[0017]
The foil 5 to be attached to the concave arc surface 12 may be a foil of various colors made of pigment or a metal foil. However, if this is a hologram foil, a small hologram foil can be used to make the light effect more excellent. Can be. In other words, the light reflected by the hologram foil is spectrally separated and appears as colorful as a rainbow, but when the hologram foil is flat, the range of the reflected light is limited and relatively narrow. The reflected light can be viewed only within the range. However, as in the illustrated embodiment, the hologram foil attached to the concave arc surface 12 can be viewed from a wide angle. In other words, since light is reflected in a wide range, it is possible to expect a larger bait effect and a fish collecting effect.
[0018]
The fishing hook of the embodiment shown in FIG. 5 can be used as a fishing hook for bait fishing, such as using the bait 10 as shown in FIG. 8, and the artificial bait body 8 is attached as shown in FIG. It is also effective when used as a fishing hook for an artificial baiting needle. The embodiment shown in FIG. 8 is used for a sabiki device, in which the artificial bait 8 is fixed so as to embrace the shaft portion 1. Since the hologram foil attached to the shaft portion 1 can be seen and hidden from the pseudo bait 8, there is a possibility that the hologram foil may intrigue the fish instead. The effect or fish collection effect is promoted.
[0019]
In order to manufacture the fishing hook according to the present invention, a synthetic resin agent B, specifically, a synthetic resin paint is applied to the surface of the fishing hook A as shown in FIG. Then, a synthetic resin film 4 is formed. Subsequently, as shown in FIGS. 9 (b) and 9 (c), it can be manufactured by a step of hot stamping the surface of the hook on which the synthetic resin film 4 is formed. In the foil pressing step, as shown in FIG. 9B, a fishing hook A having a synthetic resin film formed thereon is placed on a flat plate C, and the hot stamp foil 6 is pressed from above with a pressing member 13 with the hot stamp foil 6 therebetween. The foil 5 can be attached (transferred) to the surface of the hook. The pressing member 13 is heated by heating means (not shown).
[0020]
When the hot stamping foil 6 is sandwiched and pressed against the surface of the fishing hook, the pressing member 13 can be elastically deformed to some extent by a pressing force like a rubber, specifically, a pressing deformable within the range of the shaft diameter of the fishing hook A. By using the member, it is possible to press the hook over a wide range of the surface of the hook which is curved as shown in FIG. 9C, and the foil is attached to one side of the hook having a circular cross section as shown in FIG. 9D. 5 can be deposited. According to this method, the foil 5 can be adhered to one side surface of the hook in a single step in an arbitrary range from the shaft portion 1 to the needle tip 7. Therefore, by flipping the hook hooked on one side by hot stamping and again by hot stamping, foil can be attached to both side faces of the hook as shown in the enlarged cross section in FIG. In this case, the foil attached to the left and right sides of the hook may be of the same color and pattern, but the foil 5 (5-1) attached to the right side and the foil 5 (5 By making -2) of a different type, it is possible to realize fishing hooks of various combinations of colors and patterns.
[0021]
Conventionally, coloring and various types of processing have been performed on the surface of a fishing hook, but the conventional fishing hook has the entire surface processed in the same state. On the other hand, when the foil is stamped with a hot stamp as in the present invention, various patterns and various colors of foil can be adhered to an arbitrary portion of the hook, and it is possible to realize a hook with a pattern that has never existed before. Become. Further, the range in which the foil 5 is adhered by hot stamping can be freely selected depending on the shape and size of the pressing member 13. The range of hot stamping or the mode of hot stamping (for example, hot stamping in a striped pattern) can be determined by the shape of the pressing member.
[0022]
FIGS. 1 and 2 show an embodiment of a hook having a circular cross section. Some hooks are formed by beating on both left and right sides to form a flat portion as shown in FIG. In such a case, a flat metal pressing die can be used as the pressing member 13. That is, when hot stamping is performed using an elastically deformable pressing member such as rubber, a part of the foil slightly adheres to the front and rear surfaces as shown in FIG. However, when a pressing member that does not deform is used, the foil 5 can be attached only to the left and right planes as shown in FIG. This selection may be properly used depending on the purpose and use of the hook.
[0023]
In the hot stamping from both right and left sides of the hook, there is a portion where the foil is not attached to the front surface even when the elastically deforming pressing member is used. The portion where the foil does not adhere can be used as one color or pattern, and the bait can be designed as a whole by combining it with the foil attached to the left and right sides. On the other hand, a hook having a baiting effect can be obtained by hot stamping the back of the hook in combination with the pattern and color of the foil attached to the side of the hook or by itself. The attachment of the foil 5 to the back of the hook by hot stamping can be realized by using the rotating roller 14 as a pressing member as shown in FIG. That is, with the hot stamp foil 6 interposed therebetween, the rotating roller 14 is pressed against the back of the hook A, and the rotating position of the fishing hook is moved as shown by the arrow by rotating the rotating roller 14, so that the hot stamp foil 6 A foil 5 is attached to the back of the hook.
[0024]
As described above, in the present invention, the thin synthetic resin film 4 is formed on the surface of the hook, and the foil 5 is adhered to the surface by hot stamping. The synthetic resin film 4 and the foil 5 deposited by hot stamping are both thin and do not adversely affect the function of the hook, for example, the sharpness, but rather protect the surface of the metal hook and have a rust-preventive effect. Have However, when the sharp tip of a metal is emphasized specially, or when it is necessary to expose the metal itself to a part of the fishing hook, the formation of the synthetic resin film (painting) on the tip of the hook or the like is required. Can be omitted. The portion where the formation of the synthetic resin film is omitted cannot be adhered to the foil by hot stamping, so that the metal surface is inevitably exposed. As described above, the existence of the portion where the foil is not adhered can also be used as one of the changes as a part of the pattern and color of the hook as the artificial bait.
[0025]
【The invention's effect】
According to the hook of the present invention described in claim 1, by attaching any foil to any surface of the hook by hot stamping, it is not in a simple manner as in the conventional colored hook, but in any position. It is possible to realize a fishing hook having a high bait effect, which is colored or patterned.
[0026]
According to the second aspect of the present invention, in consideration of the shape of the hook forming a bent portion bent forward of the shaft, the foil is easily attached by hot stamping with the hook placed on a flat plate. be able to.
[0027]
According to the third aspect of the present invention, a hologram foil is used as the foil to be attached to the surface of the hook to promote a light reflection effect, thereby realizing a hook having a higher bait bait effect and a higher fish collecting effect.
[0028]
According to the fourth aspect of the present invention, it is possible to realize a hook with a large bait effect and a large fish collecting effect by the reflected light of the phonogram foil. This phonogram foil is easily processed because it is attached to a concave arc-shaped secondary curved surface, and even a small phonogram foil can be visually recognized from a wide range. The effect can be expected.
[0029]
According to the method of the present invention, the foil can be freely attached by hot stamping to the surface of the hook which could not be attached by hot stamping in the past. Then, it is possible to easily manufacture a hook that performs free coloring and patterning, which could not be conventionally performed by selecting a hot stamp foil.
[0030]
According to the invention of claim 6, by using an elastically deformable pressing member as the foil pressing means, the surface of a small fishing hook having a non-planar surface, such as a circular cross section, can be surely formed by a hot stamp on a surface as small as possible, and as much as possible. A foil can be applied.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a fishing hook according to the present invention, in which a cross section of a shaft portion is enlarged and displayed,
FIG. 2 is a side view of the entire hook according to another embodiment of the present invention;
FIG. 3 is a side view showing a use state in which the fishing hook according to the present invention is used for hooking;
FIG. 4 is a side view showing a state in which the hook according to the present invention is used for bait fishing;
FIG. 5 is a side view of the entire hook according to a further embodiment of the present invention,
FIG. 6 is a rear view of the hook shown in FIG. 5;
FIG. 7 is a side view showing a state in which the fishing hook shown in FIG.
8 is a side view showing a state where the hook shown in FIG. 5 is used for bait fishing;
FIG. 9 is a flowchart showing a method of manufacturing a hook according to the present invention in the order of steps;
FIG. 10 is an enlarged cross-sectional view of a hook according to an example of a modified cross-section hook other than a round shaft, showing a state where a foil is adhered to a side surface.
FIG. 11 is a side view showing an embodiment of the method of manufacturing a hook according to the present invention, in which a foil is attached to the back of the hook.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... shaft part, 2 ... bent part, 3 ... chimoto, 4 ... synthetic resin film, 5 ... foil, 6 ... hot stamp foil, 7 ... needle tip, 8 ... pseudo bait, 9 ... harris, 10 ... bait,
11: flat portion, 12: concave arc surface, 13: pressing member, 14: rotating roller.