JP2004178986A - Organic el panel and its repairing method - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To surely realize self-repair of a picture element in an organic EL panel. <P>SOLUTION: In an organic panel having the picture element 50. which is provided with an organic layer 30 containing a luminescent layer 33 between a lower electrode 20 and an upper electrode 40, a reverse bias voltage of not more than the withstand voltage of the organic layer 30 under a voltage application condition in use is applied to the picture element. Preferably, a reverse bias voltage of not more than 1/2 of the withstand voltage of the organic layer 30 is applied to it. Therefore, the value of the reverse bias voltage for self-repair can be moderately determined with the withstand voltage of the organic layer under the voltage application condition in use as an index, and a defective part in the picture element 50 can be repaired by itself. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)パネルおよびその修復方法に関し、特に、使用時に上下電極の短絡による画素欠陥およびラインなどの表示不良を抑制した発光安定性に優れた有機ELパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
有機ELパネルは、一対の電極すなわち下部電極と上部電極との間に有機EL材料からなる発光層を含む有機層を備えた画素を有するものである。その駆動は、画素に対して、発光時には順バイアス電圧が印加され、非発光時には逆バイアス電圧が印加されるようなパルス電圧を加えることで行う。
【0003】
このような有機ELパネルは、自己発光のため、視認性に優れ、かつ数V〜数十Vの低電圧駆動が可能なため駆動回路を含めた軽量化が可能である。そこで薄膜型ディスプレイ、照明、バックライトとしての活用が期待できる。
【0004】
しかしながら、この有機ELパネルでは有機材料を使用しているために、電界や熱によって有機材料の変質や材料相互の拡散が起こりやすく、その結果として、上下電極の短絡が発生することがある。
【0005】
この不具合の対策として、従来では、逆方向のパルス電圧(逆バイアス電圧)を加えることで電子注入電極である上部電極を陽極酸化させたり、上部電極を飛散させて自己修復させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、この技術の基本的な概念は、逆バイアスパルスの電圧エネルギーによって、上部電極のみを飛散させるものとされている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−162637号公報(第3−6頁、第2−3図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の上下電極の短絡防止対策においては、自己修復のために印加する電圧を決めるパラメータは、逆バイアス電圧の大きさとそのパルス幅等の条件と、上部電極であるAlの厚さによって決まるとされている。
【0008】
しかしながら、本発明者らが上記従来技術について検証したところ、これらのパラメータのみでは、自己修復を有効に実現することが不可能であることがわかった。
【0009】
具体的には、上記特許文献1の実施例にある35Vの逆バイアス電圧を印加する場合、逆バイアスパルスの電圧エネルギーが大きすぎて、画素の欠陥部のみではなく上部電極の全部が飛散してしまう場合が生じた。逆に、15Vの逆バイアス電圧では、欠陥部にて上部電極の飛散が不十分となって自己修復が有効に起きず、上下電極の短絡が発生してしまう場合が生じた。
【0010】
このように、従来では、上下電極の短絡を防止する目的で逆バイアス電圧を画素に対して印加する手法は提案されているものの、確実に自己修復できるような逆バイアス電圧の印加条件を決定することは困難であった。
【0011】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、画素の自己修復を確実に実現できるような有機ELパネルおよびその修復方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、鋭意研究した結果、有機層の耐圧に着目して、その耐圧に対応した素子構造や逆バイアス電圧の印加方法を採ることで、自己修復作用を有効に発現させることが可能であることがわかった。いいかえれば、上部電極の飛散のメカニズムとして、有機層も関与しており、上部電極の飛散のみではないことがわかった。
【0013】
有機層の耐圧は、次のように定義した。基本的には、使用時の電圧印加条件における有機層の耐圧とした。有機層の耐圧は、有機ELパネルの原理から、逆バイアス電圧印加時の耐圧である。そして、その有機層の耐圧は逆バイアス電圧の印加方法に依存する。
【0014】
そこで、その耐圧の評価においては、実際に駆動する場合のデューティ比、周波数などによって規定されるパルス幅と同一の状態で測定した電圧に基づいて、逆バイアス電圧の設定を行うべきである。
【0015】
このようなことから、有機層の耐圧の評価は、所定のデューティ比やパルス幅を持つパルス電圧を画素に印加し、順方向に電流を流すことで発光させつつ、非発光時には逆バイアス電圧を印加するという使用時の電圧印加条件にて行った(図3参照)。
【0016】
この操作において、順方向の電流は一定(つまり発光輝度はほぼ一定)のままで、逆バイアスの電圧を増加ながら、発光しなくなる逆バイアス電圧を耐圧とする。逆バイアス電圧の変え方は、各電圧毎に5秒以上1分以下の保持をしながら、数Vづつ上げていく方法とした(図4参照)。
【0017】
このようにして、逆バイアス電圧を上昇させていくと、画素中の上部電極の一部もしくは全部が飛散する。このときの逆バイアス電圧の値を有機層の耐圧として定義する。この方法によれば、使用時の電圧印加条件における有機層の耐圧としてほぼ一定の値が得られる。
【0018】
本発明は、上記したような有機層の耐圧を有機ELパネルにおいて求め、それを利用することで創出されたものである。
【0019】
請求項1に記載の発明では、下部電極(20)と上部電極(40)との間に発光層(33)を含む有機層(30)を備えてなる画素(50)を有する有機ELパネルにおいて、使用時の電圧印加条件における有機層の耐圧以下の逆バイアス電圧を印加したときに、画素が自己修復できるようになっていることを特徴とする。
【0020】
それによれば、使用時の電圧印加条件における有機層の耐圧を指標として、自己修復するための逆バイアス電圧の値を適度な大きさに決定することができる。つまり、使用時において印加する電圧において、非発光時に印加する逆バイアス電圧を有機層の耐圧以下の大きさにすることで、上部電極の全部が飛散してしまうような過大な逆バイアス電圧の設定を防止できる。
【0021】
また、有機層の耐圧を指標とするため、逆バイアス電圧の大きさは、その耐圧以下の大きさまでは許容される。そのため、逆バイアス電圧が小さすぎて自己修復が不十分になることも防止できる。
【0022】
このように、本発明によれば、使用時にて画素の自己修復を従来よりも確実に実現することができる有機ELパネルを提供することができる。
【0023】
ここで、本発明でいう自己修復とは、上部電極の一部、具体的には欠陥部の上に位置する上部電極の部分が飛散し、当該飛散した部分にて上下電極間が電気的にオープンになり、それ以上、欠陥が拡がらなくなることである。
【0024】
つまり、画素として一部欠陥は残るものの、画素の耐圧は回復し、発光可能となることである。さらには、上記飛散の発生後に残った上部電極が酸化して不導体化されることで下部電極との短絡が防止される現象も含むものである。
【0025】
請求項2に記載の発明では、有機層(30)の耐圧は、使用時の電圧印加条件にて1分以下、駆動させたときの耐圧であることを特徴とする。
【0026】
有機層の耐圧は、使用時間の経過に伴い低下していくが、使用時全般に渡って効果を発揮させるには、使用初期の耐圧を採用するのが良い。そのような初期的な耐圧として、使用時の電圧印加条件にて1分以下、有機ELパネルを駆動させたときの耐圧とすることができる。
【0027】
請求項3に記載の発明では、逆バイアス電圧は、有機層(30)の耐圧の1/2以下であることを特徴とする。
【0028】
上記請求項1に記載の逆バイアス電圧においても、素子構造によっては、画素全体の上部電極(40)を飛散させる場合がある。そこで、好ましくは、逆バイアス電圧を有機層(30)の耐圧の1/2以下とすれば、素子構造にかかわらず自己修復させたい部位のみの上部電極の飛散に確実に止め得ることが実験的にわかった。
【0029】
請求項4に記載の発明では、有機層(30)の耐圧を有機層の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度は3×10V/cm以上であることを特徴とする。
【0030】
有機ELパネルにおいては、有機材料の種類にかかわらず有機層の耐圧は、そのトータル厚さで定義できることがわかった。そして、本発明の有機ELパネルとしては、上記電界強度が3×10V/cm以上であるものにできる。それによれば、上記手段の効果を有効に発揮することができる。
【0031】
請求項5に記載の発明では、、有機層(30)の耐圧を有機層の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度を計算する場合に有機層から導電性の有機膜を除外したとき、当該電界強度は3.4×10V/cm以上であることを特徴とする。
【0032】
有機ELパネルにおいては、銅フタロシアニンに代表されるポルフィリン系の導電性材料を用いた層の厚さが、比較するパネルで異なる場合は、特にその厚さが30nm程度以上と厚くなるほど、上記電界強度が一定にならない場合がある。
【0033】
電界強度をより正確に比較する場合には、有機層から導電性の有機膜を除外した方がより好ましいことがわかった。その場合、上記請求項4に記載の電界強度を見直すと、3.4×10V/cm以上であるものにできる。
【0034】
それによれば、上記手段の効果を有効に発揮することができる。ここで重要な概念は、銅フタロシアニンに代表されるポルフィリン系の導電性材料は、抵抗体として寄与し、耐圧を有する半導体(絶縁体)ではないことである。
【0035】
請求項6に記載の発明では、逆バイアス電圧をVrとし、上部電極(40)の厚さをDaとし、これらVrとDaとの比Vr/DaをXaとしたとき、Xaが2.2×10V/cm以上であることを特徴とする。
【0036】
逆バイアス電圧が小さすぎたり、上部電極が厚すぎると、上部電極が飛散しにくく、自己修復しにくい。その点、逆バイアス電圧Vrと上部電極の厚さDaとの比Vr/Da=Xaを2.2×10V/cm以上とすれば、より適切に自己修復を行うことができるため(図7参照)、好ましい。
【0037】
請求項7に記載の発明では、上部電極(40)の厚さDaが100nm以下に薄くなっていることにより、Xaが2.2×10V/cm以上であることが確保されていることを特徴とする。
【0038】
上記請求項6に記載のXaの値を実現する手法として、逆バイアス電圧Vrを高くしすぎないほうが良い。つまり、上記請求項2に記載の発明のように、有機層の耐圧の1/2以下程度が好ましい。
【0039】
そのため、逆バイアス電圧を低めに設定し、上部電極の厚さDaを100nm以下に薄くすることで、上記Xaの値を実現することが好ましい。この厚さDaを100nm以下としたことは、自己修復時の上部電極の飛散形状をレーザ照射などで測定することで、当該飛散形状が小さく且つ効果的に電気的にオープンになる形状となる厚さDaを調べることで決めたものである。
【0040】
請求項8に記載の発明では、逆バイアス電圧をVrとし、有機層(30)の厚さをDyとし、これらVrとDyとの比Vr/DyをYaとしたとき、Yaが1.2×10V/cm以上2.2×10V/cm以下であることを特徴とする。
【0041】
この比Yaの値が小さいとは、同じ逆バイアス電圧で考えると有機層の厚さDyが厚い場合を示し、比Yaの値が大きいとは有機層の厚さDyが薄い場合を示す。有機層が厚すぎると、有機層が飛散しにくいため自己修復が起きにくい。一方、有機層が薄すぎると、下部電極の凹凸などの影響から均一な有機層の厚さが実現できないため、有機層が飛散しすぎてしまい、表示品質の著しい低下を引き起こし、好ましくない。
【0042】
その点、逆バイアス電圧Vrと有機層の厚さDyとの比Vr/Dy=Yaを1.2×10V/cm以上2.2×10V/cm以下の範囲とすれば、より適切に自己修復を行うことができるため(図8参照)、好ましい。
【0043】
請求項9に記載の発明では、逆バイアス電圧をVrとし、導電性の有機膜を除外した有機層(30)の厚さをDy’とし、これらVrとDy’との比Vr/Dy’をYa’としたとき、Ya’が1.4×10V/cm以上2.4×10V/cm以下であることを特徴とする。
【0044】
請求項10に記載の発明では、画素(50)は0.5%以上の支燃性ガスを含有するガスにて封止されていることを特徴とする。
【0045】
自己修復を効果的に発生させるためには、酸素などの支燃性ガスを用いるとよい。電極の飛散のみならず、電極の酸化作用(不導体化)によって、電気的なオープン化をより確実に行うことができる。
【0046】
請求項11に記載の発明では、下部電極(20)の表面粗さとして、平均表面粗さRaが2nm以下であることを特徴とする。
【0047】
下部電極の表面粗さが粗いと、上下電極間の距離が部分的に小さくなり、有機層の耐圧も低下し、自己修復が発生しすぎて上部電極の断線などの不具合が生じやすい。その点、下部電極の表面粗さとして、平均表面粗さRaを2nm以下とすることで、そのような問題を回避しやすくでき、好ましい。
【0048】
また、請求項12に記載の発明では、下部電極(20)と上部電極(40)との間に発光層(33)を含む有機層(30)を備えてなる画素(50)を有する有機ELパネルの修復方法において、使用時の電圧印加条件における有機層の耐圧以下の逆バイアス電圧を印加することにより、画素を自己修復させることを特徴とする。
【0049】
それによれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0050】
請求項13に記載の発明では、有機層(30)の耐圧として、使用時の電圧印加条件にて1分以下、駆動させたときの耐圧を用いることを特徴とする。
【0051】
上記請求項12に記載の修復方法においても、請求項13に記載の発明のように、初期的な耐圧として、使用時の電圧印加条件にて1分以下、有機ELパネルを駆動させたときの耐圧とすることができる。
【0052】
請求項14に記載の発明では、逆バイアス電圧として、有機層(30)の耐圧の1/2以下の電圧を用いることを特徴とする。
【0053】
それによれば、請求項3に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0054】
請求項15に記載の発明では、有機層(30)の耐圧を有機層の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度が3×10V/cm以上である有機ELパネルを用いることを特徴とする。
【0055】
それによれば、請求項4に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0056】
請求項16に記載の発明では、有機層(30)の耐圧を有機層の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度を計算する場合に有機層から導電性の有機膜を除外したとき、当該電界強度は3.4×10V/cm以上である有機ELパネルを用いることを特徴とする。
【0057】
それによれば、請求項5に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0058】
請求項17に記載の発明では、逆バイアス電圧をVrとし、上部電極(40)の厚さをDaとし、これらVrとDaとの比Va/DaをXaとしたとき、Xaを2.2×10V/cm以上とすることを特徴とする。
【0059】
それによれば、請求項6に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0060】
請求項18に記載の発明では、上部電極(40)の厚さDaを100nm以下に薄くすることにより、Xaが2.2×10V/cm以上であることを確保するようにしたことを特徴とする。
【0061】
それによれば、請求項7に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0062】
請求項19に記載の発明では、逆バイアス電圧をVrとし、有機層(30)の厚さをDyとし、これらVrとDyとの比Va/DyをYaとしたとき、Yaを1.2×10V/cm以上2.2×10V/cm以下とすることを特徴とする。
【0063】
それによれば、請求項8に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0064】
請求項20に記載の発明では、逆バイアス電圧をVrとし、導電性の有機膜を除外した有機層(30)の厚さをDy’とし、これらVrとDy’との比Vr/Dy’をYa’としたとき、Ya’を1.4×10V/cm以上2.4×10V/cm以下とすることを特徴とする。
【0065】
それによれば、請求項9に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0066】
請求項21に記載の発明では、画素(50)を0.5%以上の支燃性ガスを含有するガスにて封止した状態で、自己修復を行うことを特徴とする。
【0067】
それによれば、請求項10に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0068】
請求項22に記載の発明では、下部電極(20)として、平均表面粗さRaが2nm以下のものを用いることを特徴とする。
【0069】
それによれば、請求項11に記載の発明と同様の効果を発揮することのできる修復方法を提供できる。
【0070】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0071】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態に係る有機ELパネルS1の概略断面構成を示す図である。この有機ELパネルS1は、ガラスや樹脂等の絶縁性の基板10の上に、下部電極20、発光層33を含む有機層30、および上部電極40が順次積層形成されている。
【0072】
ここで、下部電極20および上部電極40が重なっている領域50における上下電極20、40および有機層30が、画素50として形成されている。ここで、図2は、図1に示す有機ELパネルS1の概略平面構成の一例を示す図である。
【0073】
本例では、図2に示すように、これら両電極20、40は互いに直交するストライプ形状をなし、両ストライプ状電極20、40の交差する部分が画素50となっている。そして、この画素50は、一つが0.3mm角のサイズであり、256×64のドットマトリクスを構成したものとしている。
【0074】
下部電極20は、光学的に透明なITO(Indium Tin Oxide)膜等からなる。また、本実施形態では、有機層30は、正孔注入性有機材料等からなる正孔注入層31、正孔輸送性有機材料等からなる正孔輸送層32、正孔輸送性または電子輸送性の有機材料に発光色素を含有した材料等からなる発光層33、電子輸送性有機材料からなる電子輸送層34が順次積層されてなる。
【0075】
なお、有機層30を構成する各層31、32、33、34は、材料の異なる複数の層からなるものでも良い。例えば、図1中に破線で区切って示すように、発光層33を2層33a、33b、電子輸送層34を2層34a、34bから構成しても良い。
【0076】
また、上部電極40はAl等の金属膜等からなる。これら画素50を構成する各層には、通常の有機ELパネルに採用される材料もしくは採用の可能性のある材料を適用することができる。このような有機ELパネルS1は、スパッタリング法や真空蒸着法等を用いて、基板10の上に各層20〜40を順次形成することにより製造できる。
【0077】
そして、この有機ELパネルS1は、下部電極20を陽極、上部電極40を陰極として上下電極20、40間に電圧を印加することにより、駆動する。このとき、画素50に対して発光時には順バイアス電圧が印加されて発光し、非発光時にはクロストーク等による発光を抑えるため逆バイアス電圧が印加される。
【0078】
具体的に、本例のドットマトリクスタイプの有機ELパネルS1においては、一つの画素50に対して、図3に示すような所定のデューティ比やパルス幅を有する駆動波形のパルス電圧が印加される。順バイアス電圧(順方向パルス)の印加時には、発光層33が発光し、逆バイアス電圧(逆バイアスパルス)の印加時には、非発光状態となる。
【0079】
[本有機ELパネルの自己修復作用]
上記図3に示すような駆動波形が、有機ELパネルにおける使用時の電圧印加条件であり、本実施形態では、この使用時の電圧印加条件における有機層30の耐圧以下の逆バイアス電圧を印加したときに、画素50が自己修復できるようになっている。
【0080】
有機層の耐圧は、実際に駆動する場合のデューティ比、周波数などによって規定されるパルス幅と同一の状態で測定した電圧に基づいて決められる。つまり、図3に示す駆動波形において、順方向の電流は一定(つまり発光輝度はほぼ一定)のままで、逆バイアス電圧の大きさを増加ながら、発光しなくなる逆バイアス電圧を耐圧とする。
【0081】
ここで、逆バイアス電圧の変え方は、図4に示すように、各電圧毎の保持時間を5秒以上1分以下としながら、数Vづつ上げていく方法とする。このようにして、逆バイアス電圧を上昇させていくと、画素50中の上部電極40の一部もしくは全部が飛散する。この飛散が発生したときの逆バイアス電圧の値が有機層30の耐圧として定義される。
【0082】
この方法によれば、使用時の電圧印加条件における有機層の耐圧としてほぼ一定の値が得られる。限定するものではないが、本例では、順バイアス電圧を10Vに一定とし、各逆バイアス電圧において保持時間を5秒としながら、20Vから1Vづつ上昇させていくことにより、有機層30の耐圧を求めることができる。
【0083】
さらに、本例の有機ELパネルS1では、複数個の画素50を有するため、各画素50における有機層30の耐圧は、ある一定の分布を持っている。具体的には、本例において、複数個の画素50について有機層30の耐圧を調べた結果、図5に示すような分布を有するものとなった。そして、本例における有機層30の耐圧は、その平均値すなわち平均耐圧(図5では50V)としている。
【0084】
このようにして、使用時の電圧印加条件における有機層30の耐圧が定義された有機ELパネルS1において、本実施形態では、当該有機層30の耐圧以下の逆バイアス電圧を印加したときに、画素50が自己修復できるようになっている。
【0085】
それによれば、使用時の電圧印加条件における有機層30の耐圧を指標として、自己修復するための逆バイアス電圧の値を適度な大きさに決定することができる。つまり、使用時において印加する電圧条件(上記図3参照)において、非発光時に印加する逆バイアス電圧を有機層30の耐圧以下の大きさにすることで、上部電極40の全部が飛散してしまうような過大な逆バイアス電圧の設定を防止できる。
【0086】
そして、有機層30の耐圧以下の大きさの逆バイアス電圧であっても、自己修復は十分に行うことができる。これは、自己修復される画素50の部分は欠陥部であるため、有機層30の耐圧よりも低い逆バイアス電圧を印加しても、欠陥部の上の上部電極40を飛散させるのに十分な電圧エネルギーやジュール熱を発生させ得るためであると考えられる。
【0087】
また、有機層30の耐圧を指標とするため、逆バイアス電圧の大きさは、その耐圧以下の大きさまでは許容される。そのため、逆バイアス電圧が小さすぎて自己修復が不十分になることも防止できる。
【0088】
このように、本実施形態によれば、使用時における画素の自己修復を従来よりも確実に実現することのできる有機ELパネルおよびそのような有機ELパネルの修復方法を提供することができる。
【0089】
図6(a)、(b)は、本実施形態による自己修復の一例を模式的に示す断面図である。図6(a)は、欠陥部K1において上部電極40および有機層30に加えて下部電極20の一部まで飛散し、上下電極20、40間が電気的にオープンになることで自己修復された例である。図6(b)は、有機層30の一部30’が残った状態で上下電極20、40が電気的にオープンになることで自己修復された例である。
【0090】
この図6に示すような自己修復は、例えば、次のようにして行われる。使用中(駆動中)の画素50において、欠陥部K1として短絡による微小破壊点が発生した際、自己修復可能な逆バイアス電圧の印加によって、電圧エネルギーやジュール熱が欠陥部K1に発生する。
【0091】
それにより、上部電極40が上方向に吹き飛び、欠陥部K1の端部より外側へ後退するため、欠陥部K1の径よりも上部電極40の無くなった部分が大きくなる。このため、欠陥部K1の端部に上部電極40が存在しなくなり、その部分にて上下電極20、40間が電気的にオープンになり、それ以上、欠陥が周囲に進行しない。
【0092】
つまり、画素50として一部欠陥は残るものの、画素50の耐圧は回復し、発光可能となることで自己修復がなされる。さらに、自己修復とは、図示しないが、飛散の発生後に残った上部電極40の表面が、酸化して不導体化されることで下部電極20との短絡が防止される現象も含むものである。この場合、多少、上部電極40の飛散が不十分であって下部電極20側へ上部電極40が垂れ下がってきても、短絡が防止される。
【0093】
また、図4を参照して上述したが、本実施形態において、有機層30の耐圧とは、使用時の電圧印加条件にて1分以下、駆動させたときの耐圧である。つまり、上記図4における保持時間を1分以下として、有機層30の耐圧を求めたことを意味している。
【0094】
有機層30の耐圧は、使用時間の経過に伴い低下していくため、使用の初期から長期の間すなわち使用時全般に渡って効果を発揮させるには、使用初期の耐圧を採用するのが良いことは明らかである。そのような初期的な耐圧として、使用時の電圧印加条件にて1分以下、有機ELパネルを駆動させたときの耐圧とすることができる。
【0095】
[好適手段]
次に、本実施形態における好ましい手段を挙げておく。本実施形態の有機ELパネルS1および修復方法においては、使用時の電圧印加条件における逆バイアス電圧が有機層30の耐圧の1/2以下である関係を有することが好ましい。
【0096】
有機層30の耐圧以下の逆バイアス電圧であっても、素子構造によっては、画素50全体の上部電極40を飛散させる場合がある。その点、逆バイアス電圧を有機層30の耐圧の1/2以下とすれば、素子構造にかかわらず自己修復させたい部位のみの上部電極40の飛散にとどめ得ることが確実にできる。
【0097】
さらに、上述したように、複数個の画素50間の製造ばらつきや製造ロット毎のばらつき等により、有機層30の耐圧は分布を持っているため、実際には、複数個の画素50について有機層30の耐圧を調べ、その平均耐圧を採用している。それに対して、逆バイアス電圧を有機層30の耐圧の1/2以下に低く抑えれば、平均値から外れた画素において上部電極40が飛散しすぎるのを防止しやすい。
【0098】
また、本実施形態の有機ELパネルS1および修復方法においては、有機層30の耐圧を有機層30の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度が3×10V/cm以上であるようにすることが好ましい。
【0099】
本発明者らの検討によれば、有機ELパネルにおいては、有機材料の種類にかかわらず有機層30の耐圧は、そのトータル厚さで定義できることがわかった(後述の図10参照)。有機ELパネルS1としては、上記電界強度が3×10V/cm以上であるものにすることができ、それによれば、上記した本実施形態の効果を有効に発揮することができる。
【0100】
さらに好ましくは、電界強度を計算する場合に有機層30から導電性の有機膜を除外し、当該電界強度は3.4×10V/cm以上であることを特徴とする。それによれば、上記した本実施形態の効果を有効に発揮することができる。
【0101】
また、本実施形態の有機ELパネルS1および修復方法においては、逆バイアス電圧をVrとし、上部電極40の厚さをDaとし、これらVrとDaとの比Vr/DaをXaとしたとき、Xa(=Vr/Da)の値が2.2×10V/cm以上であることが好ましい。
【0102】
逆バイアス電圧が小さすぎたり、上部電極40が厚すぎると、上部電極40が飛散しにくく、自己修復しにくい。つまり、Xa(=Vr/Da)の値が小さすぎると自己修復しにくい。そこで、本発明者らは、有機ELパネルS1において、上記比Vr/Da=Xaと上下電極20、40の短絡率との関係を調べた。その結果を図7に示す。
【0103】
図7では、上下電極の短絡率は、使用時間としての耐久時間が1000時間後すなわち有機ELパネルS1を1000時間駆動させた後において、上下電極20、40の短絡部が自己修復されなかった部分(例えばライン欠陥等)の発生率を表している。
【0104】
図7から、上記比Vr/Da=Xaが2.2×10V/cm未満の場合では、上部電極40が厚すぎたり、逆バイアス電圧が小さすぎたりして上部電極40の飛散が不十分であって自己修復しにくいが、上記比Vr/Da=Xaを2.2×10V/cm以上とすれば、適切に自己修復できることがわかる。
【0105】
さらに、この比Xa(=Vr/Da)を2.2×10V/cm以上に確保することは、上部電極40の厚さDaを100nm以下に薄くすることにより実現することが好ましい。
【0106】
これは、上記比Xaの値を実現する手法として、逆バイアス電圧Vrを高くしすぎないほうが良いためである。つまり、上述したように、なるべく有機層30の耐圧の1/2以下程度に逆バイアス電圧Vrを抑えることが好ましいためである。
【0107】
そのため、逆バイアス電圧を低めに設定し、上部電極40の厚さDaを100nm以下に薄くすることで、上記Xaの値を実現することが好ましい。この厚さDaを100nm以下としたことは、自己修復時の上部電極40の飛散形状をレーザ照射などで測定することで、当該飛散形状が小さく且つ効果的に電気的にオープンになる形状となる厚さDaを調べることで決めたものである。
【0108】
また、本実施形態の有機ELパネルS1および修復方法においては、逆バイアス電圧をVrとし、有機層30の厚さをDyとし、これらVrとDyとの比Vr/DyをYaとしたとき、この比Yaが1.2×10V/cm以上2.2×10V/cm以下であることが好ましい。
【0109】
この比Yaの値が小さいとは、同じ逆バイアス電圧で考えると有機層30の厚さDyが厚い場合を示し、比Yaの値が大きいとは有機層30の厚さDyが薄い場合を示す。
【0110】
有機層30が厚すぎると、有機層30が飛散しにくいため自己修復が起きにくい。一方、有機層30が薄すぎると、下部電極20の凹凸などの影響から均一な有機層30の厚さが実現できないため、有機層30が飛散しすぎてしまい、表示品質の著しい低下を引き起こし、好ましくない。
【0111】
そこで、本発明者らは、本実施形態の有機ELパネルS1において、上記比Vr/Da=Yaと上下電極20、40の短絡率との関係を調べた。その結果を図8に示す。
【0112】
図8では、上下電極の短絡率は、上記図7と同じ定義としている。図8から、上記比Vr/Da=Yaが1.2×10V/cm未満の場合では、有機層30が厚すぎたり、逆バイアス電圧が小さすぎたりして有機層30や上部電極40の飛散が不十分であって自己修復しにくいことがわかる。
【0113】
一方、上記比Vr/Da=Yaが2.2×10V/cmよりも大きい場合では、有機層30が薄すぎて有機層30が飛散しすぎてしまい、表示品質の著しい低下を引き起こし、好ましくない。このような検討結果から、上記比Vr/Da=Yaを1.2×10V/cm以上2.2×10V/cm以下とすれば、適切に自己修復できることがわかった。
【0114】
また、本実施形態の有機ELパネルS1および修復方法においては、画素50は0.5%以上の酸素等の支燃性ガスを含有するガスにて封止されていることが好ましい。
【0115】
このことは、具体的には図示しないが、有機ELパネルS1の上部を0.5%以上の酸素等の支燃性ガスを含む乾燥窒素等のガスを充填した封止缶で密封すること等により実現することができる。
【0116】
自己修復を効果的に発生させるためには、酸素などの支燃性ガスを用いるとよい。それによれば、上部電極40の飛散のみならず、上部電極40の酸化作用(不導体化)によって、電気的なオープン化をより確実に行うことができ、好ましい。
【0117】
また、本実施形態の有機ELパネルS1および修復方法においては、下部電極20の表面粗さとして、平均表面粗さRaが2nm以下であるようにすることが好ましい。
【0118】
具体的には、下地となる下部電極20がITOの場合、ITOの成膜後にバフ研磨等にてITOを研磨する等によって平滑化を図れる。さらに好ましくは、ITOのパターニング後に研磨するなど、下部電極20のエッジで有機層30が薄くなるのを防ぐ必要がある。
【0119】
下部電極20の表面粗さが粗いと、上下電極20、40間の距離が部分的に小さくなり、結果、有機層30の耐圧も低下し、自己修復が発生しすぎて上部電極40の断線などの不具合が生じやすい。その点、下部電極20の平均表面粗さRaを2nm以下とすることで、そのような問題を回避しやすくでき、好ましい。
【0120】
次に、本実施形態について、以下の実施例としての具体例1〜5を参照して、より具体的に説明することとする。
【0121】
図9はこれら各具体例1〜5に用いた有機ELパネルS1の下部電極表面粗さRa(nm)、有機層厚さDy(nm)、上部電極(陰極)厚さDa、逆バイアス電圧Vr(V)、有機層の耐圧Vd(V)、有機層の耐圧の電界強度Vd/Dy(V/cm)、上記比Xa、比Ya等を示した図表である。
【0122】
また、下記具体例中には、有機層(30)の耐圧Vdを導電性の有機膜を除外した有機層厚さDy’(nm)で割ったときの有機層の単位厚さ当たりの電界強度Vd/Dy’(V/cm)、および、逆バイアス電圧Vrと導電性の有機膜を除外した有機層30の厚さDy’との比Vr/Dy’であるYa’(V/cm)も示した。
【0123】
[具体例1]
本例では、基板10はガラス基板、下部電極(陽極)20はスパッタリング法にて形成された膜厚150nm程度のITO膜であり、正孔注入性電極すなわち陽極として構成されたものとした。また、下部電極20の表面を研磨することにより、Ra=1.2nmにした。
【0124】
本例の有機層30は、UVオゾンによるITO表面の前処理をした後、真空チャンバーに入れ、真空蒸着法にて形成した。まず、正孔注入層31として、銅フタロシアニン(CuPc)を15nm成膜し、その上に正孔輸送層32として、α−ナフチル・フェニル・ベンゼンを50nm成膜し、発光層33として、クマリンを1%ドープしたアルミキノリノールを40nm成膜し、電子輸送層34として、アルミキノリノールを30nm程度成膜した。この場合、発光色は緑色である。
【0125】
さらに、上部電極(陰極)40として、LiFを0.5nm、Alを80nm積層蒸着した。そして、このパネルを露点が−70℃である乾燥窒素雰囲気に入れ、支燃性ガスとして1%の酸素を導入した後、封止缶を用いて封止した。
【0126】
この有機ELパネルS1を、120Hzにて、1/64のデューティ比で駆動する場合の有機層30の耐圧Vdは、50Vであった。なお、本例の有機層30の耐圧50Vは、上記図5に示す平均耐圧に相当する。この有機層30の耐圧は、有機層30の単位厚さ当たりの電界強度Vd/Dyでは3.7×10V/cmである。
【0127】
また、導電性の有機膜である正孔注入層31の銅フタロシアニン(CuPc)の厚さ15nmを除外した場合、当該電界強度Vd/Dy’は4.2×10V/cmである。
【0128】
駆動としては、1/64のデューティ比となるように、順方向パルス(順バイアス電圧)は定電流駆動で、初期輝度が200cd/mとなるように調整した。そのときの順方向パルスの電圧は10V程度であった。順方向パルス以外の時は、逆バイアス電圧として20Vの逆バイアスパルスを印加した。
【0129】
このとき、上記比Xa(=Vr/Da)は2.5×10V/cmであり、Ya(=Vr/Dy)は1.48×10V/cmである。また、Ya’(=Vr/Dy’)は1.7×10V/cmである。
【0130】
この有機ELパネルS1を耐久評価したところ、80℃の高温作動でも1000時間以上、ライン欠陥等の上下電極20、40の短絡に至る不具合はまったく発生せず、自己修復が適切になされたことが確認された。ちなみに、比較例として、有機層30の耐圧50Vを超える逆バイアス電圧を印加して同様に駆動させ、耐久評価したが、100時間以内にライン欠陥が生じた。
【0131】
なお、本具体例1における封止缶中の酸素濃度は1%としたが、0.5%以上であれば上部電極40の酸化(不導体化)に効果があることは確認済みである。
【0132】
ここで、本具体例1の変形例を示しておく。この変形例1では、本具体例1のXa(=Vr/Da)である2.5×10V/cmに対して、より低いXaとしたもので、具体例1と同じパネルS1を、逆バイアス電圧13Vで駆動(Xa=1.6×10V/cm)した。
【0133】
その結果、高温作動において、200時間までは上下電極20、40の短絡によるライン欠陥が発生しなかった。これは、上記具体例1よりは自己修復の効果が小さいものの、上記比較例に比して自己修復の効果があったことを示す。
【0134】
変形例2では、本具体例1の有機層30の耐圧50Vに対する逆バイアス電圧20Vに比べて、より高い逆バイアス電圧としたもので、具体例1と同じパネルS1を、逆バイアス電圧30V(耐圧の1/2以上)で駆動(Xa=3.1×10V/cm)した。
【0135】
その結果、高温作動において、700時間までは上下電極20、40の短絡によるライン欠陥が発生しなかった。これは、上記具体例1よりは自己修復の効果が小さいものの、上記比較例に比して自己修復の効果があったことを示す。
【0136】
変形例3では、本具体例1のXa(=Vr/Da)である2.5×10V/cmに対して、より低いXaとしたもので、具体例1と同じパネルS1において上部電極40の厚さを130nmに薄くして、逆バイアス電圧20Vで駆動(Xa=1.53×10V/cm)した。
【0137】
その結果、高温作動において、600時間までは上下電極20、40の短絡によるライン欠陥が発生しなかった。これは、上記具体例1よりは自己修復の効果が小さいものの、上記比較例に比して自己修復の効果があったことを示す。
【0138】
[具体例2]
本具体例2では、上記具体例1に比べて、白色発光素子とし、有機層30をより厚く、上部電極(陰極)をより薄くしたものである(図9参照)。
【0139】
ガラス基板10上に上部電極(陽極)20として320nm程度の厚さのITO膜を形成した。このITO膜の表面を研磨により、Ra=1.2nmにした。その後、UVオゾンによるITO表面の前処理をした後、真空チャンバーに入れた。
【0140】
本例の有機層30は、まず、正孔注入層31として、銅フタロシアニン(CuPc)を15nm成膜し、その上に正孔輸送層32として、3級アミン4量体を57nm成膜した。
【0141】
発光層33としては、正孔輸送層32側から順に黄色発光層33a、青色発光層33bの2層構成とし、混色として白色発光させるものとした。本例では、黄色発光層33aとして、ルブレンを6%ドープした3級アミン4量体を1nm成膜し、さらに青色発光層33bとして、ペリレンを5%ドープしたアダマンタン誘導体を40nm成膜した。
【0142】
次に、本例では、電子輸送層34として、発光層33側から順に第1の電子輸送層34a、第2の電子輸送層34bの2層構成とした。第1の電子輸送層34aとして、アダマンタン誘導体のノンドープ層を20nm成膜し、第2の電子輸送層34bとして、アルミキノリノールを10nm程度成膜した。
【0143】
さらに、上部電極(陰極)40として、LiFを0.5nm、Alを70nm積層蒸着した。そして、このパネルを露点が−70℃である乾燥窒素雰囲気に入れ、支燃性ガスとして1%の酸素を導入した後、封止缶を用いて封止した。
【0144】
この有機ELパネルS1を、120Hzにて、1/64のデューティ比で駆動する場合の有機層30の耐圧Vdは、53Vであった。この有機層30の耐圧は、有機層30の単位厚さ当たりの電界強度Vd/Dyでは3.7×10V/cmである。
【0145】
また、導電性の有機膜である正孔注入層31の銅フタロシアニン(CuPc)の厚さ15nmを除外した場合、当該電界強度Vd/Dy’は4.1×10V/cmである。
【0146】
駆動としては、1/64のデューティ比となるように、順方向パルス(順バイアス電圧)は定電流駆動で、初期輝度が200cd/mとなるように調整した。そのときの順方向パルスの電圧は11V程度であった。順方向パルス以外の時は、逆バイアス電圧として20Vの逆バイアスパルスを印加した。
【0147】
このとき、上記比Xa(=Vr/Da)は2.85×10V/cmであり、Ya(=Vr/Dy)は1.4×10V/cmである。また、Ya’(=Vr/Dy’)は1.6×10V/cmである。
【0148】
この有機ELパネルS1を耐久評価したところ、80℃の高温作動でも1500時間以上、ライン欠陥等の上下電極20、40の短絡に至る不具合はまったく発生せず、自己修復が適切になされたことが確認された。本具体例2では、比Xaをより大きくしたことで、より自己修復機能が高くなったと考えられる。
【0149】
[具体例3]
本具体例3では、上記具体例1に比べて、下部電極20としてのITO膜の表面粗さをより大きく、上部電極40をより薄くしたものである(図9参照)。
【0150】
本例の有機ELパネルS1は、上記具体例1のパネルを基本として、ITO膜の表面粗さRaを1.8nmとした。
【0151】
下部電極20の表面粗さを粗くすることで有機層30の耐圧は低下すると考えられるが、実際に、この有機ELパネルS1を、120Hzにて、1/64のデューティ比で駆動する場合の有機層30の耐圧Vdは、40.5Vであった。この有機層30の耐圧は、有機層30の単位厚さ当たりの電界強度Vd/Dyでは3.0×10V/cmである。また、電界強度Vd/Dy’は3.4×10V/cmである。
【0152】
さらに、本例では、上記具体例1と同様の120Hz、1/64のデューティ比で駆動する場合において16.5Vの逆バイアス電圧を印加しても、上記比Xa(=Vr/Da)が2.2×10V/cm以上であることを確保できるように、上部電極(陰極)40の厚さDaを60nmとした。また、本例では、Ya(=Vr/Dy)は1.2×10V/cmである。また、Ya’(=Vr/Dy’)は1.4×10V/cmである。
【0153】
この有機ELパネルS1を耐久評価したところ、80℃の高温作動でも1000時間以上、ライン欠陥等の上下電極20、40の短絡に至る不具合はまったく発生せず、自己修復が適切になされたことが確認された。
【0154】
[具体例4]
本具体例4では、上記具体例1に比べて、下部電極20としてのITO膜の表面粗さをより小さく、有機層30をより薄くしたものである(図9参照)。
【0155】
本例の有機ELパネルS1は、上記具体例1のパネルを基本として、ITO膜の表面粗さRaを0.6nmと小さくし、正孔注入層31の厚さは15nmのまま、正孔輸送層32の厚さを30nm、発光層33の厚さを30nm、電子輸送層34の厚さを10nmと薄くした。
【0156】
この有機ELパネルS1を、120Hzにて、1/64のデューティ比で駆動する場合の有機層30の耐圧Vdは、30Vであった。この有機層30の耐圧は、有機層30の単位厚さ当たりの電界強度Vd/Dyでは3.5×10V/cmである。また、電界強度Vd/Dy’は4.3×10V/cmである。
【0157】
さらに、本例では、上記具体例1と同様の120Hz、1/64のデューティ比で駆動する場合において14Vの逆バイアス電圧を印加しても、上記比Xa(=Vr/Da)が2.2×10V/cm以上であることを確保できるように、上部電極(陰極)40の厚さDaを60nmとした。また、本例では、Ya(=Vr/Dy)は1.6×10V/cmである。また、Ya’(=Vr/Dy’)は2.0×10V/cmである。
【0158】
この有機ELパネルS1を耐久評価したところ、80℃の高温作動でも1000時間以上、ライン欠陥等の上下電極20、40の短絡に至る不具合はまったく発生せず、自己修復が適切になされたことが確認された。
【0159】
[具体例5]
本具体例5では、上記具体例1に比べて、駆動の印加電圧においてデューティ比を変えて有機層30の耐圧を変えたものである(図9参照)。
【0160】
上記具体例1と同一の有機ELパネルS1を用いて、120Hzにて、1/32のデューティ比で駆動した場合の有機層30の耐圧は46Vであり、具体例1よりも小さくなった。この有機層30の耐圧Vdは、有機層30の単位厚さ当たりの電界強度Vd/Dyでは3.4×10V/cmである。また、電界強度Vd/Dy’は3.8×10V/cmである。
【0161】
駆動としては、1/32のデューティ比となるように、順方向パルス(順バイアス電圧)は定電流駆動で、初期輝度200cd/mとなるように調整した。そのときの順方向パルスの電圧は8V程度であった。順方向パルス以外の時は、逆バイアス電圧として18Vの逆バイアスパルスを印加した。
【0162】
このとき、上記比Xa(=Vr/Da)は2.3×10V/cmであり、Ya(=Vr/Dy)は1.33×10V/cmである。また、Ya’(=Vr/Dy’)は1.5×10V/cmである。
【0163】
この有機ELパネルS1を耐久評価したところ、80℃の高温作動でも1000時間以上、ライン欠陥等の上下電極20、40の短絡に至る不具合はまったく発生せず、自己修復が適切になされたことが確認された。
【0164】
また、以上の各具体例1〜5ではいずれも、有機層30の耐圧として、有機層30の単位厚さ当たりの電界強度が3×10V/cm以上である。図10は、本発明者らが調べた有機層30の厚さ(nm)と有機層30の平均耐圧(V)との関係を示す図であり、各具体例1〜5の電界強度もプロットしてある。
【0165】
この図10に示されるように、本発明者らの検討によれば、有機ELパネルにおいては、有機材料の種類にかかわらず有機層30の耐圧は、そのトータルの厚さで定義できることがわかった。そして、3×10V/cm以上の電界強度とした具体例1〜5にて、自己修復の効果が十分に発揮されている。
【0166】
(他の実施形態)
なお、有機ELパネルとしては、ドットマトリクスタイプのような複数個の画素50を有するもの以外にも、一つの画素で構成されたものでも良い。その場合、有機層の耐圧は、同一構成のパネルを複数個用いて、平均の耐圧として求めればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る有機ELパネルの概略断面図である。
【図2】図1に示す有機ELパネルの概略平面構成の一例を示す図である。
【図3】有機ELパネルにおける使用時の電圧印加条件としての駆動波形の一例を示す図である。
【図4】有機層の耐圧を決めるために逆バイアス電圧を上昇させていく方法を示す図である。
【図5】複数個の画素について有機層の耐圧を調べた結果による耐圧分布の一例を示す図である。
【図6】上記実施形態による自己修復の一例を模式的に示す断面図である。
【図7】逆バイアス電圧Vrと上部電極厚さDaとの比Va/Daと、上下電極の短絡率との関係を調べた結果を示す図である。
【図8】逆バイアス電圧Vrと有機層厚さDyとの比Vr/Dyと、上下電極の短絡率との関係を調べた結果を示す図である。
【図9】上記実施形態の具体例に用いた有機ELパネルの諸物性を示す図表である。
【図10】本発明者らが調べた有機層の厚さと有機層の平均耐圧との関係を示す図である。
【符号の説明】
20…下部電極、30…有機層、33…発光層、40…上部電極、
50…画素。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an organic electroluminescence (EL) panel and a method of repairing the same, and more particularly to an organic EL panel excellent in light emission stability in which display defects such as pixel defects and lines due to short-circuiting of upper and lower electrodes during use are suppressed.
[0002]
[Prior art]
The organic EL panel has pixels provided with an organic layer including a light emitting layer made of an organic EL material between a pair of electrodes, ie, a lower electrode and an upper electrode. The driving is performed by applying a pulse voltage to the pixel such that a forward bias voltage is applied during light emission and a reverse bias voltage is applied during non-emission.
[0003]
Since such an organic EL panel is self-luminous, it has excellent visibility, and can be driven at a low voltage of several V to several tens V, so that the weight including the driving circuit can be reduced. Therefore, it can be expected to be used as a thin film display, lighting, and backlight.
[0004]
However, since the organic EL panel uses an organic material, the organic material is liable to be deteriorated or mutually diffused by an electric field or heat, and as a result, a short circuit may occur between the upper and lower electrodes.
[0005]
Conventionally, as a countermeasure against this problem, there has been known a method in which a reverse pulse voltage (reverse bias voltage) is applied to anodize an upper electrode, which is an electron injection electrode, or to scatter the upper electrode to self-repair. (For example, see Patent Document 1). The basic concept of this technology is that only the upper electrode is scattered by the voltage energy of the reverse bias pulse.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-11-162637 (page 3-6, FIG. 2-3)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-described conventional countermeasures against short-circuiting of the upper and lower electrodes, the parameters for determining the voltage applied for self-healing are determined by conditions such as the magnitude of the reverse bias voltage and its pulse width, and the thickness of the upper electrode Al. It has been.
[0008]
However, the present inventors have verified the above-described conventional technology and found that it is impossible to effectively realize self-repair with only these parameters.
[0009]
Specifically, when applying the reverse bias voltage of 35 V in the embodiment of Patent Document 1, the voltage energy of the reverse bias pulse is too large, and not only the defective portion of the pixel but also the entire upper electrode is scattered. It happened. Conversely, with a reverse bias voltage of 15 V, the upper electrode was not sufficiently scattered at the defective portion, self-repair did not effectively occur, and a short circuit occurred between the upper and lower electrodes.
[0010]
As described above, in the related art, a method of applying a reverse bias voltage to a pixel for the purpose of preventing a short circuit between the upper and lower electrodes has been proposed, but a reverse bias voltage application condition that can surely self-repair is determined. It was difficult.
[0011]
In view of the above problems, an object of the present invention is to provide an organic EL panel and a method for repairing the organic EL panel, which can reliably realize self-repair of pixels.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, as a result of diligent research, focusing on the withstand voltage of the organic layer, by adopting an element structure and a method of applying a reverse bias voltage corresponding to the withstand voltage, the self-healing effect can be effectively exhibited. It turned out to be possible. In other words, it has been found that the organic layer is involved in the scattering of the upper electrode, and is not limited to the scattering of the upper electrode.
[0013]
The breakdown voltage of the organic layer was defined as follows. Basically, it was the withstand voltage of the organic layer under the voltage application condition during use. The withstand voltage of the organic layer is the withstand voltage when a reverse bias voltage is applied from the principle of the organic EL panel. The breakdown voltage of the organic layer depends on the method of applying the reverse bias voltage.
[0014]
Therefore, in the evaluation of the withstand voltage, the reverse bias voltage should be set based on the voltage measured in the same state as the pulse width defined by the duty ratio, frequency, and the like in actual driving.
[0015]
For this reason, the withstand voltage of the organic layer is evaluated by applying a pulse voltage having a predetermined duty ratio and a pulse width to the pixel and causing a current to flow in the forward direction to emit light. The test was performed under the condition of voltage application during use (see FIG. 3).
[0016]
In this operation, while the forward current is kept constant (that is, the emission luminance is almost constant), the reverse bias voltage at which no light is emitted while the reverse bias voltage is increased is set as the breakdown voltage. The reverse bias voltage was changed by increasing the voltage by several volts while maintaining the voltage for 5 seconds or more and 1 minute or less for each voltage (see FIG. 4).
[0017]
When the reverse bias voltage is increased in this way, part or all of the upper electrode in the pixel scatters. The value of the reverse bias voltage at this time is defined as the breakdown voltage of the organic layer. According to this method, a substantially constant value can be obtained as the breakdown voltage of the organic layer under the voltage application condition during use.
[0018]
The present invention has been created by obtaining the breakdown voltage of the organic layer as described above in an organic EL panel and using the obtained breakdown voltage.
[0019]
According to the first aspect of the present invention, there is provided an organic EL panel having a pixel (50) including an organic layer (30) including a light emitting layer (33) between a lower electrode (20) and an upper electrode (40). When a reverse bias voltage lower than the withstand voltage of the organic layer under a voltage application condition during use is applied, the pixel can self-repair.
[0020]
According to this, the value of the reverse bias voltage for self-healing can be determined to be an appropriate value by using the breakdown voltage of the organic layer under the voltage application condition during use as an index. In other words, by setting the reverse bias voltage applied during non-light emission to a value equal to or less than the withstand voltage of the organic layer in the voltage applied during use, setting of an excessive reverse bias voltage such that the entire upper electrode is scattered. Can be prevented.
[0021]
In addition, since the breakdown voltage of the organic layer is used as an index, the magnitude of the reverse bias voltage is permissible below the breakdown voltage. Therefore, it is possible to prevent the self-healing from becoming insufficient due to the reverse bias voltage being too small.
[0022]
As described above, according to the present invention, it is possible to provide an organic EL panel that can realize self-repair of pixels more reliably than before in use.
[0023]
Here, the self-repairing referred to in the present invention means that a part of the upper electrode, specifically, a part of the upper electrode located above the defect part is scattered, and the upper and lower electrodes are electrically connected at the scattered part. Open, and no more defects spread.
[0024]
In other words, although some defects remain as pixels, the breakdown voltage of the pixels is restored, and light emission becomes possible. Furthermore, the phenomenon also includes a phenomenon in which a short circuit with the lower electrode is prevented by oxidizing the upper electrode remaining after the occurrence of the scattering and making it nonconductive.
[0025]
In the invention described in claim 2, the withstand voltage of the organic layer (30) is a withstand voltage when the organic layer (30) is driven for 1 minute or less under a voltage application condition during use.
[0026]
Although the withstand voltage of the organic layer decreases with the elapse of use time, it is preferable to adopt the withstand voltage at the beginning of use in order to exert the effect over the entire use. Such an initial withstand voltage can be a withstand voltage when the organic EL panel is driven for 1 minute or less under a voltage application condition during use.
[0027]
According to a third aspect of the present invention, the reverse bias voltage is not more than の of the withstand voltage of the organic layer (30).
[0028]
Even with the reverse bias voltage described in the first aspect, the upper electrode (40) of the entire pixel may be scattered depending on the element structure. Therefore, it is preferable to set the reverse bias voltage to be equal to or less than 1/2 of the withstand voltage of the organic layer (30). I knew it.
[0029]
In the invention according to claim 4, when the breakdown voltage of the organic layer (30) is represented by the electric field strength per unit thickness of the organic layer, the electric field strength is 3 × 10 6 V / cm or more.
[0030]
It has been found that in the organic EL panel, the breakdown voltage of the organic layer can be defined by its total thickness regardless of the type of the organic material. The organic EL panel of the present invention has the electric field strength of 3 × 10 6 V / cm or more. According to this, the effect of the above means can be effectively exhibited.
[0031]
In the invention according to claim 5, when the withstand voltage of the organic layer (30) is expressed by the electric field strength per unit thickness of the organic layer, when calculating the electric field strength, the conductive organic film is separated from the organic layer. When excluded, the electric field strength is 3.4 × 10 6 V / cm or more.
[0032]
In an organic EL panel, when the thickness of a layer using a porphyrin-based conductive material typified by copper phthalocyanine is different in a panel to be compared, especially when the thickness is as large as about 30 nm or more, the electric field intensity becomes higher. May not be constant.
[0033]
In order to more accurately compare the electric field strength, it was found that it is more preferable to exclude the conductive organic film from the organic layer. In that case, if the electric field strength according to claim 4 is reviewed, 3.4 × 10 6 V / cm or more.
[0034]
According to this, the effect of the above means can be effectively exhibited. An important concept here is that a porphyrin-based conductive material represented by copper phthalocyanine contributes as a resistor and is not a semiconductor (insulator) having a withstand voltage.
[0035]
In the invention according to claim 6, when the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the upper electrode (40) is Da, and the ratio Vr / Da between Vr and Da is Xa, Xa is 2.2 × 10 6 V / cm or more.
[0036]
If the reverse bias voltage is too small or the upper electrode is too thick, the upper electrode is less likely to scatter and self-repair is less likely. At this point, the ratio Vr / Da = Xa of the reverse bias voltage Vr and the thickness Da of the upper electrode is set to 2.2 × 10 6 When V / cm or more, self-repair can be performed more appropriately (see FIG. 7), which is preferable.
[0037]
According to the seventh aspect of the present invention, the thickness Da of the upper electrode (40) is reduced to 100 nm or less, so that Xa is 2.2 × 10 2. 6 V / cm or more is ensured.
[0038]
As a method for realizing the value of Xa according to claim 6, it is better not to make the reverse bias voltage Vr too high. That is, as in the second aspect of the present invention, it is preferable that the breakdown voltage of the organic layer is about 2 or less.
[0039]
Therefore, it is preferable to realize the above-mentioned value of Xa by setting the reverse bias voltage to be low and reducing the thickness Da of the upper electrode to 100 nm or less. Setting the thickness Da to 100 nm or less means that the scattering shape of the upper electrode at the time of self-repair is measured by laser irradiation or the like, so that the scattering shape becomes a small and effectively electrically open shape. It is decided by examining Da.
[0040]
In the invention according to claim 8, when the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer (30) is Dy, and the ratio Vr / Dy of these Vr and Dy is Ya, Ya is 1.2 × 10 6 V / cm or more and 2.2 × 10 6 V / cm or less.
[0041]
A small value of the ratio Ya indicates a case where the thickness Dy of the organic layer is large under the same reverse bias voltage, and a large value of the ratio Ya indicates a case where the thickness Dy of the organic layer is small. If the organic layer is too thick, self-healing is unlikely to occur because the organic layer is not easily scattered. On the other hand, if the organic layer is too thin, a uniform thickness of the organic layer cannot be realized due to the influence of the unevenness of the lower electrode and the like, so that the organic layer is scattered too much, causing a significant decrease in display quality, which is not preferable.
[0042]
In this regard, the ratio Vr / Dy = Ya of the reverse bias voltage Vr and the thickness Dy of the organic layer is set to 1.2 × 10 6 V / cm or more and 2.2 × 10 6 The range of V / cm or less is preferable because self-repair can be performed more appropriately (see FIG. 8).
[0043]
In the ninth aspect of the present invention, the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer (30) excluding the conductive organic film is Dy ′, and the ratio Vr / Dy ′ between Vr and Dy ′ is Assuming that Ya ′, Ya ′ is 1.4 × 10 6 Not less than V / cm and 2.4 × 10 6 V / cm or less.
[0044]
According to a tenth aspect of the present invention, the pixel (50) is sealed with a gas containing 0.5% or more of a supporting gas.
[0045]
In order to effectively generate self-healing, a supporting gas such as oxygen may be used. Not only the scattering of the electrodes but also the oxidizing action (non-conductivity) of the electrodes makes it possible to more reliably open the electrical connection.
[0046]
An eleventh aspect of the present invention is characterized in that the lower electrode (20) has an average surface roughness Ra of 2 nm or less as a surface roughness.
[0047]
If the surface roughness of the lower electrode is rough, the distance between the upper and lower electrodes is partially reduced, the withstand voltage of the organic layer is also reduced, and self-repair is excessively generated, and defects such as disconnection of the upper electrode are likely to occur. In this regard, setting the average surface roughness Ra as the surface roughness of the lower electrode to 2 nm or less can easily avoid such a problem, which is preferable.
[0048]
According to the twelfth aspect of the present invention, an organic EL having a pixel (50) including an organic layer (30) including a light emitting layer (33) between a lower electrode (20) and an upper electrode (40). The method for repairing a panel is characterized in that pixels are self-repaired by applying a reverse bias voltage equal to or lower than the withstand voltage of the organic layer under voltage application conditions during use.
[0049]
According to this, it is possible to provide a repair method capable of exhibiting the same effect as the first aspect of the present invention.
[0050]
According to a thirteenth aspect of the present invention, as the withstand voltage of the organic layer (30), the withstand voltage when the organic layer (30) is driven for 1 minute or less under a voltage application condition during use is used.
[0051]
In the repair method according to the twelfth aspect, as in the invention according to the thirteenth aspect, when the organic EL panel is driven for one minute or less under the voltage application condition during use as the initial breakdown voltage, It can be withstand pressure.
[0052]
According to a fourteenth aspect of the present invention, as the reverse bias voltage, a voltage that is equal to or less than half the withstand voltage of the organic layer (30) is used.
[0053]
According to this, it is possible to provide a repair method capable of exhibiting the same effect as the invention according to claim 3.
[0054]
In the invention according to claim 15, when the breakdown voltage of the organic layer (30) is represented by the electric field strength per unit thickness of the organic layer, the electric field strength is 3 × 10 6 An organic EL panel having a V / cm or more is used.
[0055]
According to this, it is possible to provide a repair method that can exhibit the same effect as the invention described in claim 4.
[0056]
In the invention according to claim 16, when the breakdown voltage of the organic layer (30) is expressed by the electric field strength per unit thickness of the organic layer, the conductive organic film is excluded from the organic layer when calculating the electric field strength. Then, the electric field intensity is 3.4 × 10 6 An organic EL panel having a V / cm or more is used.
[0057]
According to this, it is possible to provide a repair method that can exhibit the same effect as the invention described in claim 5.
[0058]
In the invention according to claim 17, when the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the upper electrode (40) is Da, and the ratio Va / Da between Vr and Da is Xa, Xa is 2.2 × 10 6 V / cm or more.
[0059]
According to this, it is possible to provide a repair method capable of exhibiting the same effect as the invention described in claim 6.
[0060]
According to the eighteenth aspect of the present invention, the thickness Da of the upper electrode (40) is reduced to 100 nm or less so that Xa is 2.2 × 10 2. 6 V / cm or more.
[0061]
According to this, it is possible to provide a repair method that can exhibit the same effect as the invention described in claim 7.
[0062]
According to the nineteenth aspect, when the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer (30) is Dy, and the ratio Va / Dy between Vr and Dy is Ya, Ya is 1.2 × 10 6 V / cm or more and 2.2 × 10 6 V / cm or less.
[0063]
According to this, it is possible to provide a repair method capable of exhibiting the same effect as the invention described in claim 8.
[0064]
In the twentieth aspect, the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer (30) excluding the conductive organic film is Dy ′, and the ratio Vr / Dy ′ between Vr and Dy ′ is Assuming that Ya ′, Ya ′ is 1.4 × 10 6 Not less than V / cm and 2.4 × 10 6 V / cm or less.
[0065]
According to this, it is possible to provide a repair method capable of exhibiting the same effect as the invention described in claim 9.
[0066]
According to a twenty-first aspect of the present invention, self-repair is performed while the pixel (50) is sealed with a gas containing 0.5% or more of a supporting gas.
[0067]
According to this, it is possible to provide a repair method that can exhibit the same effect as the invention described in claim 10.
[0068]
The invention according to claim 22 is characterized in that the lower electrode (20) having an average surface roughness Ra of 2 nm or less is used.
[0069]
According to this, it is possible to provide a repair method capable of exhibiting the same effect as the invention described in claim 11.
[0070]
It should be noted that reference numerals in parentheses of the above-described units are examples showing the correspondence with specific units described in the embodiments described later.
[0071]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention shown in the drawings will be described. FIG. 1 is a diagram showing a schematic sectional configuration of an organic EL panel S1 according to an embodiment of the present invention. In the organic EL panel S1, a lower electrode 20, an organic layer 30 including a light emitting layer 33, and an upper electrode 40 are sequentially formed on an insulating substrate 10 such as glass or resin.
[0072]
Here, the upper and lower electrodes 20 and 40 and the organic layer 30 in a region 50 where the lower electrode 20 and the upper electrode 40 overlap each other are formed as pixels 50. Here, FIG. 2 is a diagram showing an example of a schematic plan configuration of the organic EL panel S1 shown in FIG.
[0073]
In this example, as shown in FIG. 2, the electrodes 20 and 40 have a stripe shape orthogonal to each other, and the intersection of the stripe electrodes 20 and 40 is a pixel 50. Each of the pixels 50 has a size of 0.3 mm square and constitutes a 256 × 64 dot matrix.
[0074]
The lower electrode 20 is made of an optically transparent ITO (Indium Tin Oxide) film or the like. In the present embodiment, the organic layer 30 includes a hole injection layer 31 made of a hole injection organic material or the like, a hole transport layer 32 made of a hole transport organic material or the like, a hole transport property or an electron transport property. A light-emitting layer 33 made of a material containing a light-emitting dye in the organic material described above and an electron transport layer 34 made of an electron-transport organic material are sequentially laminated.
[0075]
Each of the layers 31, 32, 33, and 34 constituting the organic layer 30 may be formed of a plurality of layers made of different materials. For example, as shown by a broken line in FIG. 1, the light emitting layer 33 may be composed of two layers 33a and 33b, and the electron transport layer 34 may be composed of two layers 34a and 34b.
[0076]
The upper electrode 40 is made of a metal film such as Al. To each of the layers constituting the pixels 50, a material used for a normal organic EL panel or a material that can be used can be applied. Such an organic EL panel S1 can be manufactured by sequentially forming the layers 20 to 40 on the substrate 10 by using a sputtering method, a vacuum evaporation method, or the like.
[0077]
The organic EL panel S1 is driven by applying a voltage between the upper and lower electrodes 20, 40 using the lower electrode 20 as an anode and the upper electrode 40 as a cathode. At this time, the pixel 50 emits light by applying a forward bias voltage during light emission, and applies a reverse bias voltage during non-emission to suppress light emission due to crosstalk or the like.
[0078]
Specifically, in the dot matrix type organic EL panel S1 of this example, a pulse voltage having a drive waveform having a predetermined duty ratio and a predetermined pulse width as shown in FIG. . The light emitting layer 33 emits light when a forward bias voltage (forward pulse) is applied, and enters a non-light emitting state when a reverse bias voltage (reverse bias pulse) is applied.
[0079]
[Self-healing action of the organic EL panel]
The driving waveform as shown in FIG. 3 is a voltage application condition during use in the organic EL panel. In the present embodiment, a reverse bias voltage equal to or lower than the withstand voltage of the organic layer 30 under the voltage application condition during use is applied. Sometimes, the pixel 50 is capable of self-repair.
[0080]
The withstand voltage of the organic layer is determined based on a voltage measured in the same state as a pulse width defined by a duty ratio, a frequency, and the like in actual driving. That is, in the driving waveform shown in FIG. 3, the reverse bias voltage at which no light is emitted while the magnitude of the reverse bias voltage is increased while the forward current remains constant (that is, the light emission luminance is substantially constant) is defined as the breakdown voltage.
[0081]
Here, as a method of changing the reverse bias voltage, as shown in FIG. 4, a method of increasing the voltage by several volts while keeping the holding time for each voltage at 5 seconds or more and 1 minute or less. As described above, when the reverse bias voltage is increased, part or all of the upper electrode 40 in the pixel 50 is scattered. The value of the reverse bias voltage when this scattering occurs is defined as the breakdown voltage of the organic layer 30.
[0082]
According to this method, a substantially constant value can be obtained as the breakdown voltage of the organic layer under the voltage application condition during use. Although not limited, in this example, the breakdown voltage of the organic layer 30 is increased by increasing the forward bias voltage to 10 V and increasing the holding time at each reverse bias voltage by 5 V for each second from 20 V by 1 V. You can ask.
[0083]
Furthermore, since the organic EL panel S1 of this example has a plurality of pixels 50, the breakdown voltage of the organic layer 30 in each pixel 50 has a certain distribution. Specifically, in this example, as a result of examining the withstand voltage of the organic layer 30 for the plurality of pixels 50, the distribution as shown in FIG. 5 was obtained. The withstand voltage of the organic layer 30 in this example is an average value, that is, an average withstand voltage (50 V in FIG. 5).
[0084]
In this manner, in the organic EL panel S1 in which the withstand voltage of the organic layer 30 is defined under the voltage application condition during use, in this embodiment, when a reverse bias voltage equal to or lower than the withstand voltage of the organic layer 30 is applied, the pixel 50 are self-healing.
[0085]
According to this, the value of the reverse bias voltage for self-healing can be determined to an appropriate value by using the breakdown voltage of the organic layer 30 under the voltage application condition during use as an index. That is, under the voltage condition applied during use (see FIG. 3 above), the entire upper electrode 40 is scattered by setting the reverse bias voltage applied during non-light emission to be equal to or smaller than the withstand voltage of the organic layer 30. Setting of such an excessive reverse bias voltage can be prevented.
[0086]
Then, even if the reverse bias voltage is smaller than the withstand voltage of the organic layer 30, the self-healing can be sufficiently performed. This is because the portion of the pixel 50 to be self-repaired is a defective portion, so that even if a reverse bias voltage lower than the withstand voltage of the organic layer 30 is applied, the upper electrode 40 above the defective portion is scattered. This is presumably because voltage energy and Joule heat can be generated.
[0087]
In addition, since the breakdown voltage of the organic layer 30 is used as an index, the magnitude of the reverse bias voltage is allowable as far as the breakdown voltage or less. Therefore, it is possible to prevent the self-healing from becoming insufficient due to the reverse bias voltage being too small.
[0088]
As described above, according to the present embodiment, it is possible to provide an organic EL panel and a method for repairing such an organic EL panel that can more reliably realize self-repair of pixels during use than before.
[0089]
6A and 6B are cross-sectional views schematically illustrating an example of the self-repair according to the present embodiment. FIG. 6A shows that the defect K1 scatters to a part of the lower electrode 20 in addition to the upper electrode 40 and the organic layer 30, and the upper and lower electrodes 20 and 40 are electrically opened to be self-repaired. It is an example. FIG. 6B shows an example in which the upper and lower electrodes 20 and 40 are electrically opened in a state where a part 30 ′ of the organic layer 30 remains, and is thus self-repaired.
[0090]
The self-repair as shown in FIG. 6 is performed, for example, as follows. In the pixel 50 in use (during driving), when a minute breakdown point due to a short circuit occurs as the defective portion K1, voltage energy and Joule heat are generated in the defective portion K1 by application of a self-repairable reverse bias voltage.
[0091]
As a result, the upper electrode 40 blows upward and retreats outward from the end of the defective portion K1, so that the portion where the upper electrode 40 is lost becomes larger than the diameter of the defective portion K1. For this reason, the upper electrode 40 does not exist at the end of the defective portion K1, and the upper and lower electrodes 20 and 40 are electrically open at that portion, and the defect does not further advance to the surroundings.
[0092]
In other words, although some defects remain as the pixel 50, the withstand voltage of the pixel 50 is restored, and self-repair is performed by enabling light emission. Further, the self-repairing also includes a phenomenon (not shown) in which the surface of the upper electrode 40 remaining after the occurrence of the scattering is oxidized and rendered nonconductive, thereby preventing a short circuit with the lower electrode 20. In this case, even if the scattering of the upper electrode 40 is insufficient to some extent and the upper electrode 40 hangs down toward the lower electrode 20, a short circuit is prevented.
[0093]
Further, as described above with reference to FIG. 4, in the present embodiment, the withstand voltage of the organic layer 30 is a withstand voltage when the organic layer 30 is driven for 1 minute or less under a voltage application condition during use. That is, it means that the holding time in FIG. 4 is set to 1 minute or less and the withstand voltage of the organic layer 30 is obtained.
[0094]
Since the withstand voltage of the organic layer 30 decreases with the elapse of the use time, it is preferable to adopt the withstand voltage in the initial use in order to exert the effect from the initial use to a long time, that is, over the entire use. It is clear. Such an initial withstand voltage can be a withstand voltage when the organic EL panel is driven for 1 minute or less under a voltage application condition during use.
[0095]
[Preferred Means]
Next, preferred means in the present embodiment will be described. In the organic EL panel S1 and the repair method according to the present embodiment, it is preferable that the reverse bias voltage under the voltage application condition during use has a relationship of not more than 1 / of the withstand voltage of the organic layer 30.
[0096]
Even if the reverse bias voltage is lower than the withstand voltage of the organic layer 30, the upper electrode 40 of the entire pixel 50 may be scattered depending on the element structure. On the other hand, if the reverse bias voltage is set to 以下 or less of the withstand voltage of the organic layer 30, it is possible to ensure that the upper electrode 40 can be scattered only at the portion to be self-repaired regardless of the element structure.
[0097]
Further, as described above, the breakdown voltage of the organic layer 30 has a distribution due to manufacturing variations among the plurality of pixels 50 and variations among manufacturing lots. The breakdown voltage of 30 was examined, and the average breakdown voltage was adopted. On the other hand, if the reverse bias voltage is suppressed to half or less of the withstand voltage of the organic layer 30, it is easy to prevent the upper electrode 40 from scattering too much in the pixels that are out of the average value.
[0098]
In the organic EL panel S1 and the repair method of the present embodiment, when the breakdown voltage of the organic layer 30 is represented by the electric field intensity per unit thickness of the organic layer 30, the electric field intensity is 3 × 10 6 V / cm or more is preferable.
[0099]
According to the study by the present inventors, it has been found that in the organic EL panel, the breakdown voltage of the organic layer 30 can be defined by its total thickness regardless of the type of the organic material (see FIG. 10 described later). For the organic EL panel S1, the electric field intensity is 3 × 10 6 V / cm or more, whereby the effects of the present embodiment described above can be effectively exhibited.
[0100]
More preferably, the conductive organic film is excluded from the organic layer 30 when calculating the electric field strength, and the electric field strength is 3.4 × 10 6 V / cm or more. According to this, the effects of the present embodiment described above can be effectively exhibited.
[0101]
In the organic EL panel S1 and the repair method of the present embodiment, when the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the upper electrode 40 is Da, and the ratio Vr / Da between Vr and Da is Xa, Xa (= Vr / Da) value is 2.2 × 10 6 It is preferably at least V / cm.
[0102]
If the reverse bias voltage is too small or the upper electrode 40 is too thick, the upper electrode 40 is hardly scattered and self-repair is difficult. That is, if the value of Xa (= Vr / Da) is too small, self-healing is difficult. Then, the present inventors examined the relationship between the ratio Vr / Da = Xa and the short-circuit rate of the upper and lower electrodes 20 and 40 in the organic EL panel S1. FIG. 7 shows the result.
[0103]
In FIG. 7, the short-circuit rate of the upper and lower electrodes is such that the short-circuit portion of the upper and lower electrodes 20 and 40 is not self-repaired after the endurance time as a use time is 1000 hours, that is, after driving the organic EL panel S1 for 1000 hours. (For example, a line defect).
[0104]
From FIG. 7, the ratio Vr / Da = Xa is 2.2 × 10 6 If it is less than V / cm, the upper electrode 40 is too thick or the reverse bias voltage is too small, so that the scattering of the upper electrode 40 is insufficient and self-repair is difficult, but the ratio Vr / Da = Xa is not satisfied. 2.2 × 10 6 It can be seen that self-healing can be appropriately performed if the value is V / cm or more.
[0105]
Further, this ratio Xa (= Vr / Da) is set to 2.2 × 10 6 It is preferable to secure V / cm or more by reducing the thickness Da of the upper electrode 40 to 100 nm or less.
[0106]
This is because it is better not to make the reverse bias voltage Vr too high as a technique for realizing the value of the ratio Xa. That is, as described above, it is preferable to suppress the reverse bias voltage Vr to about 1/2 or less of the withstand voltage of the organic layer 30 as much as possible.
[0107]
Therefore, it is preferable to realize the above-mentioned value of Xa by setting the reverse bias voltage to a lower value and reducing the thickness Da of the upper electrode 40 to 100 nm or less. Setting the thickness Da to 100 nm or less means that the scattering shape of the upper electrode 40 at the time of self-repair is measured by laser irradiation or the like, so that the scattering shape becomes a small and effectively electrically open shape. This is determined by examining the thickness Da.
[0108]
In the organic EL panel S1 and the repair method of the present embodiment, when the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer 30 is Dy, and the ratio Vr / Dy between Vr and Dy is Ya, The ratio Ya is 1.2 × 10 6 V / cm or more and 2.2 × 10 6 It is preferably at most V / cm.
[0109]
A small value of the ratio Ya indicates a case where the thickness Dy of the organic layer 30 is large when considered at the same reverse bias voltage, and a large value of the ratio Ya indicates a case where the thickness Dy of the organic layer 30 is small. .
[0110]
If the organic layer 30 is too thick, the organic layer 30 is less likely to scatter and self-repair is less likely to occur. On the other hand, if the organic layer 30 is too thin, the uniform thickness of the organic layer 30 cannot be realized due to the influence of the unevenness of the lower electrode 20, so that the organic layer 30 is scattered too much, causing a significant reduction in display quality. Not preferred.
[0111]
Then, the present inventors examined the relationship between the ratio Vr / Da = Ya and the short-circuit rate of the upper and lower electrodes 20 and 40 in the organic EL panel S1 of the present embodiment. FIG. 8 shows the result.
[0112]
In FIG. 8, the short-circuit rate of the upper and lower electrodes is defined the same as in FIG. From FIG. 8, the ratio Vr / Da = Ya is 1.2 × 10 6 In the case of less than V / cm, it is understood that the organic layer 30 is too thick or the reverse bias voltage is too small, so that the organic layer 30 and the upper electrode 40 are not sufficiently scattered and self-repair is difficult.
[0113]
On the other hand, the ratio Vr / Da = Ya is 2.2 × 10 6 When it is larger than V / cm, the organic layer 30 is too thin and the organic layer 30 is scattered too much, which causes a significant decrease in display quality, which is not preferable. From such a study result, the ratio Vr / Da = Ya was set to 1.2 × 10 6 V / cm or more and 2.2 × 10 6 It has been found that self-healing can be appropriately performed at a V / cm or less.
[0114]
Further, in the organic EL panel S1 and the repair method of the present embodiment, it is preferable that the pixels 50 be sealed with a gas containing 0.5% or more of a combustible gas such as oxygen.
[0115]
This is not specifically illustrated, but the upper part of the organic EL panel S1 is sealed with a sealing can filled with a gas such as dry nitrogen containing a supporting gas such as oxygen of 0.5% or more. Can be realized.
[0116]
In order to effectively generate self-healing, a supporting gas such as oxygen may be used. According to this, not only the scattering of the upper electrode 40 but also the oxidizing action (non-conductivity) of the upper electrode 40 can more reliably open the electrical connection, which is preferable.
[0117]
In the organic EL panel S1 and the repair method of the present embodiment, it is preferable that the lower electrode 20 has a surface roughness of 2 nm or less in average surface roughness Ra.
[0118]
Specifically, when the lower electrode 20 serving as a base is made of ITO, smoothing can be achieved by polishing the ITO by buff polishing or the like after the formation of the ITO. More preferably, it is necessary to prevent the organic layer 30 from becoming thinner at the edge of the lower electrode 20, such as by polishing after patterning the ITO.
[0119]
If the surface roughness of the lower electrode 20 is rough, the distance between the upper and lower electrodes 20 and 40 is partially reduced. As a result, the withstand voltage of the organic layer 30 is also reduced, and self-repair occurs too much and the upper electrode 40 is disconnected. Is likely to occur. In this regard, setting the average surface roughness Ra of the lower electrode 20 to 2 nm or less is preferable because such a problem can be easily avoided.
[0120]
Next, the present embodiment will be described more specifically with reference to specific examples 1 to 5 as examples below.
[0121]
FIG. 9 shows the lower electrode surface roughness Ra (nm), the organic layer thickness Dy (nm), the upper electrode (cathode) thickness Da, and the reverse bias voltage Vr of the organic EL panel S1 used in each of Examples 1 to 5. 5 is a table showing (V), the withstand voltage Vd (V) of the organic layer, the electric field strength Vd / Dy (V / cm) of the withstand voltage of the organic layer, the above-described ratio Xa, ratio Ya, and the like.
[0122]
In the following specific examples, the electric field intensity per unit thickness of the organic layer when the withstand voltage Vd of the organic layer (30) is divided by the organic layer thickness Dy ′ (nm) excluding the conductive organic film is shown. Vd / Dy ′ (V / cm) and Ya ′ (V / cm) which is the ratio Vr / Dy ′ of the reverse bias voltage Vr to the thickness Dy ′ of the organic layer 30 excluding the conductive organic film. Indicated.
[0123]
[Specific example 1]
In this example, the substrate 10 was a glass substrate, the lower electrode (anode) 20 was an ITO film having a thickness of about 150 nm formed by a sputtering method, and was configured as a hole injecting electrode, that is, an anode. The surface of the lower electrode 20 was polished to Ra = 1.2 nm.
[0124]
The organic layer 30 of this example was formed by a vacuum evaporation method after pre-treatment of the ITO surface with UV ozone, and then placed in a vacuum chamber. First, copper phthalocyanine (CuPc) is deposited to a thickness of 15 nm as a hole injection layer 31, α-naphthyl phenyl benzene is deposited to a thickness of 50 nm as a hole transport layer 32, and coumarin is deposited as a light emitting layer 33. Aluminum quinolinol doped with 1% was deposited to a thickness of 40 nm, and as the electron transport layer 34, aluminum quinolinol was deposited to a thickness of about 30 nm. In this case, the emission color is green.
[0125]
Further, as the upper electrode (cathode) 40, LiF was deposited in a thickness of 0.5 nm and Al was deposited in a thickness of 80 nm. Then, the panel was placed in a dry nitrogen atmosphere having a dew point of -70 ° C., and 1% oxygen was introduced as a combustible gas, and the panel was sealed with a sealing can.
[0126]
When the organic EL panel S1 was driven at 120 Hz with a duty ratio of 1/64, the withstand voltage Vd of the organic layer 30 was 50V. Note that the withstand voltage of 50 V of the organic layer 30 in this example corresponds to the average withstand voltage shown in FIG. The withstand voltage of the organic layer 30 is 3.7 × 10 in electric field intensity Vd / Dy per unit thickness of the organic layer 30. 6 V / cm.
[0127]
When the thickness of the copper phthalocyanine (CuPc) of the hole injection layer 31 which is a conductive organic film is 15 nm, the electric field intensity Vd / Dy ′ is 4.2 × 10 6 V / cm.
[0128]
For driving, the forward pulse (forward bias voltage) is driven at a constant current so that the duty ratio is 1/64, and the initial luminance is 200 cd / m2. 2 It was adjusted to be. The voltage of the forward pulse at that time was about 10V. At times other than the forward direction pulse, a reverse bias pulse of 20 V was applied as a reverse bias voltage.
[0129]
At this time, the ratio Xa (= Vr / Da) is 2.5 × 10 6 V / cm, and Ya (= Vr / Dy) is 1.48 × 10 6 V / cm. Ya ′ (= Vr / Dy ′) is 1.7 × 10 6 V / cm.
[0130]
When the durability of the organic EL panel S1 was evaluated, even when the device was operated at a high temperature of 80 ° C., no trouble such as a line defect or a short circuit of the upper and lower electrodes 20, 40 occurred at all for more than 1000 hours, and the self-repair was properly performed. confirmed. Incidentally, as a comparative example, when a reverse bias voltage exceeding a withstand voltage of 50 V of the organic layer 30 was applied and the organic layer 30 was similarly driven and evaluated for durability, a line defect occurred within 100 hours.
[0131]
In addition, although the oxygen concentration in the sealing can in Example 1 was set to 1%, it has been confirmed that if the oxygen concentration is 0.5% or more, it is effective in oxidizing (passivating) the upper electrode 40.
[0132]
Here, a modified example of the first specific example will be described. In the first modification, 2.5 × 10 which is Xa (= Vr / Da) of the first specific example is used. 6 The same panel S1 as in Example 1 was driven at a reverse bias voltage of 13 V (Xa = 1.6 × 10 6 V / cm).
[0133]
As a result, in the high-temperature operation, no line defect occurred due to a short circuit between the upper and lower electrodes 20 and 40 for up to 200 hours. This indicates that the self-healing effect was smaller than that of the specific example 1, but the self-healing effect was higher than that of the comparative example.
[0134]
In the second modification, the reverse bias voltage is higher than the reverse bias voltage of 20 V with respect to the breakdown voltage of 50 V of the organic layer 30 of the first embodiment. (Xa = 3.1 × 10) 6 V / cm).
[0135]
As a result, in the high-temperature operation, no line defect occurred due to a short circuit between the upper and lower electrodes 20 and 40 for up to 700 hours. This indicates that the self-healing effect was smaller than that of the specific example 1, but the self-healing effect was higher than that of the comparative example.
[0136]
In the third modification, 2.5 × 10 which is Xa (= Vr / Da) of the first specific example is used. 6 V / cm, which was set to lower Xa. In the same panel S1 as in Example 1, the thickness of the upper electrode 40 was reduced to 130 nm, and the panel was driven with a reverse bias voltage of 20 V (Xa = 1.53 × 10 3 6 V / cm).
[0137]
As a result, in the high-temperature operation, no line defect occurred due to a short circuit between the upper and lower electrodes 20 and 40 for up to 600 hours. This indicates that the self-healing effect was smaller than that of the specific example 1, but the self-healing effect was higher than that of the comparative example.
[0138]
[Example 2]
In the present specific example 2, a white light emitting element was used, the organic layer 30 was thicker, and the upper electrode (cathode) was thinner than the specific example 1 (see FIG. 9).
[0139]
An ITO film having a thickness of about 320 nm was formed as an upper electrode (anode) 20 on the glass substrate 10. The surface of the ITO film was polished to Ra = 1.2 nm. Then, after pretreatment of the ITO surface with UV ozone, it was placed in a vacuum chamber.
[0140]
In the organic layer 30 of this example, first, copper phthalocyanine (CuPc) was formed to a thickness of 15 nm as the hole injection layer 31, and a tertiary amine tetramer was formed to a thickness of 57 nm as the hole transport layer 32 thereon.
[0141]
The light emitting layer 33 has a two-layer structure of a yellow light emitting layer 33a and a blue light emitting layer 33b in order from the hole transport layer 32 side, and emits white light as a mixed color. In this example, a tertiary amine tetramer doped with 6% rubrene was deposited to a thickness of 1 nm as the yellow light emitting layer 33a, and an adamantane derivative doped with 5% perylene was deposited to a thickness of 40 nm as the blue light emitting layer 33b.
[0142]
Next, in this example, the electron transport layer 34 has a two-layer structure of a first electron transport layer 34a and a second electron transport layer 34b in order from the light emitting layer 33 side. A non-doped layer of an adamantane derivative was formed to a thickness of 20 nm as the first electron transport layer 34a, and aluminum quinolinol was formed to a thickness of about 10 nm as the second electron transport layer 34b.
[0143]
Further, as the upper electrode (cathode) 40, LiF was deposited in a thickness of 0.5 nm and Al was deposited in a thickness of 70 nm. Then, the panel was placed in a dry nitrogen atmosphere having a dew point of -70 ° C., and 1% oxygen was introduced as a combustible gas, and the panel was sealed with a sealing can.
[0144]
When the organic EL panel S1 was driven at 120 Hz with a duty ratio of 1/64, the withstand voltage Vd of the organic layer 30 was 53V. The withstand voltage of the organic layer 30 is 3.7 × 10 in electric field intensity Vd / Dy per unit thickness of the organic layer 30. 6 V / cm.
[0145]
When the thickness of the copper phthalocyanine (CuPc) of the hole injection layer 31 which is a conductive organic film is 15 nm, the electric field strength Vd / Dy ′ is 4.1 × 10 6 V / cm.
[0146]
For driving, the forward pulse (forward bias voltage) is driven at a constant current so that the duty ratio is 1/64, and the initial luminance is 200 cd / m2. 2 It was adjusted to be. The voltage of the forward pulse at that time was about 11V. At times other than the forward direction pulse, a reverse bias pulse of 20 V was applied as a reverse bias voltage.
[0147]
At this time, the ratio Xa (= Vr / Da) is 2.85 × 10 6 V / cm, and Ya (= Vr / Dy) is 1.4 × 10 6 V / cm. Ya ′ (= Vr / Dy ′) is 1.6 × 10 6 V / cm.
[0148]
When the durability of this organic EL panel S1 was evaluated, even at a high temperature operation of 80 ° C., no problem such as a line defect or a short circuit of the upper and lower electrodes 20 and 40 occurred at all for 1500 hours or more, and the self-repair was properly performed. confirmed. In the present specific example 2, it is considered that the self-healing function was further enhanced by increasing the ratio Xa.
[0149]
[Specific example 3]
In the specific example 3, the surface roughness of the ITO film as the lower electrode 20 is larger and the upper electrode 40 is thinner than the specific example 1 (see FIG. 9).
[0150]
In the organic EL panel S1 of this example, the surface roughness Ra of the ITO film was 1.8 nm based on the panel of the above-described specific example 1.
[0151]
It is considered that the withstand voltage of the organic layer 30 is lowered by increasing the surface roughness of the lower electrode 20, but the organic EL panel S1 is actually driven at 120 Hz with a 1/64 duty ratio. The withstand voltage Vd of the layer 30 was 40.5V. The withstand voltage of the organic layer 30 is 3.0 × 10 in electric field intensity Vd / Dy per unit thickness of the organic layer 30. 6 V / cm. The electric field intensity Vd / Dy 'is 3.4 × 10 6 V / cm.
[0152]
Further, in the present example, when driving at a duty ratio of 120 Hz and 1/64, which is the same as the specific example 1, even if a reverse bias voltage of 16.5 V is applied, the ratio Xa (= Vr / Da) is 2 .2 × 10 6 The thickness Da of the upper electrode (cathode) 40 was set to 60 nm so as to secure V / cm or more. In this example, Ya (= Vr / Dy) is 1.2 × 10 6 V / cm. Ya ′ (= Vr / Dy ′) is 1.4 × 10 6 V / cm.
[0153]
When the durability of the organic EL panel S1 was evaluated, even when the device was operated at a high temperature of 80 ° C., no trouble such as a line defect or a short circuit of the upper and lower electrodes 20, 40 occurred at all for more than 1000 hours, and the self-repair was properly performed. confirmed.
[0154]
[Example 4]
In the specific example 4, the surface roughness of the ITO film as the lower electrode 20 is smaller and the organic layer 30 is thinner than the specific example 1 (see FIG. 9).
[0155]
The organic EL panel S1 of this example is based on the panel of the above-described specific example 1, and the hole transport is performed by reducing the surface roughness Ra of the ITO film to 0.6 nm and keeping the thickness of the hole injection layer 31 at 15 nm. The thickness of the layer 32 was reduced to 30 nm, the thickness of the light emitting layer 33 was reduced to 30 nm, and the thickness of the electron transport layer 34 was reduced to 10 nm.
[0156]
When the organic EL panel S1 was driven at 120 Hz at a duty ratio of 1/64, the withstand voltage Vd of the organic layer 30 was 30V. The withstand voltage of the organic layer 30 is 3.5 × 10 in electric field intensity Vd / Dy per unit thickness of the organic layer 30. 6 V / cm. The electric field strength Vd / Dy 'is 4.3 × 10 6 V / cm.
[0157]
Further, in this example, when driving at a duty ratio of 120 Hz and 1/64, which is the same as in the specific example 1, even if a reverse bias voltage of 14 V is applied, the ratio Xa (= Vr / Da) is 2.2. × 10 6 The thickness Da of the upper electrode (cathode) 40 was set to 60 nm so as to secure V / cm or more. In this example, Ya (= Vr / Dy) is 1.6 × 10 6 V / cm. Ya ′ (= Vr / Dy ′) is 2.0 × 10 6 V / cm.
[0158]
When the durability of the organic EL panel S1 was evaluated, even when the device was operated at a high temperature of 80 ° C., no trouble such as a line defect or a short circuit of the upper and lower electrodes 20, 40 occurred at all for more than 1000 hours, and the self-repair was properly performed. confirmed.
[0159]
[Example 5]
In the specific example 5, the withstand voltage of the organic layer 30 is changed by changing the duty ratio in the applied driving voltage as compared with the specific example 1 (see FIG. 9).
[0160]
The withstand voltage of the organic layer 30 when driven at 120 Hz with a duty ratio of 1/32 using the same organic EL panel S1 as in the above example 1 was 46 V, which was smaller than that in the example 1. The withstand voltage Vd of the organic layer 30 is 3.4 × 10 in the electric field strength Vd / Dy per unit thickness of the organic layer 30. 6 V / cm. The electric field strength Vd / Dy 'is 3.8 × 10 6 V / cm.
[0161]
For driving, the forward pulse (forward bias voltage) is driven at a constant current so that the duty ratio is 1/32, and the initial luminance is 200 cd / m2. 2 It was adjusted to be. The voltage of the forward pulse at that time was about 8V. At times other than the forward pulse, a reverse bias pulse of 18 V was applied as a reverse bias voltage.
[0162]
At this time, the ratio Xa (= Vr / Da) is 2.3 × 10 6 V / cm, and Ya (= Vr / Dy) is 1.33 × 10 6 V / cm. Ya ′ (= Vr / Dy ′) is 1.5 × 10 6 V / cm.
[0163]
When the durability of the organic EL panel S1 was evaluated, even when the device was operated at a high temperature of 80 ° C., no trouble such as a line defect or a short circuit of the upper and lower electrodes 20, 40 occurred at all for more than 1000 hours, and the self-repair was properly performed. confirmed.
[0164]
In each of the above specific examples 1 to 5, the electric field strength per unit thickness of the organic layer 30 is 3 × 10 6 V / cm or more. FIG. 10 is a diagram showing the relationship between the thickness (nm) of the organic layer 30 and the average withstand voltage (V) of the organic layer 30 examined by the present inventors, and the electric field strengths of the specific examples 1 to 5 are also plotted. I have.
[0165]
As shown in FIG. 10, according to the study of the present inventors, it has been found that in the organic EL panel, the breakdown voltage of the organic layer 30 can be defined by the total thickness thereof regardless of the type of the organic material. . And 3 × 10 6 In the specific examples 1 to 5 in which the electric field strength is not less than V / cm, the self-repair effect is sufficiently exhibited.
[0166]
(Other embodiments)
It should be noted that the organic EL panel may be composed of one pixel other than a panel having a plurality of pixels 50 such as a dot matrix type. In this case, the withstand voltage of the organic layer may be determined as an average withstand voltage using a plurality of panels having the same configuration.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view of an organic EL panel according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an example of a schematic plan configuration of the organic EL panel shown in FIG.
FIG. 3 is a diagram illustrating an example of a driving waveform as a voltage application condition when the organic EL panel is used.
FIG. 4 is a diagram showing a method of increasing a reverse bias voltage in order to determine a breakdown voltage of an organic layer.
FIG. 5 is a diagram illustrating an example of a breakdown voltage distribution based on a result of examining a breakdown voltage of an organic layer for a plurality of pixels.
FIG. 6 is a sectional view schematically showing an example of self-repair according to the embodiment.
FIG. 7 is a diagram showing a result of examining a relationship between a ratio Va / Da of a reverse bias voltage Vr and an upper electrode thickness Da and a short-circuit rate of upper and lower electrodes.
FIG. 8 is a diagram showing a result of examining a relationship between a ratio Vr / Dy of a reverse bias voltage Vr and an organic layer thickness Dy and a short-circuit rate of upper and lower electrodes.
FIG. 9 is a table showing physical properties of an organic EL panel used in a specific example of the embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing the relationship between the thickness of an organic layer and the average breakdown voltage of the organic layer examined by the present inventors.
[Explanation of symbols]
20 lower electrode, 30 organic layer, 33 light emitting layer, 40 upper electrode,
50 pixels.

Claims (22)

下部電極(20)と上部電極(40)との間に発光層(33)を含む有機層(30)を備えてなる画素(50)を有する有機ELパネルにおいて、
使用時の電圧印加条件における前記有機層の耐圧以下の逆バイアス電圧を印加したときに、前記画素が自己修復できるようになっていることを特徴とする有機ELパネル。
In an organic EL panel having a pixel (50) including an organic layer (30) including a light emitting layer (33) between a lower electrode (20) and an upper electrode (40),
An organic EL panel, wherein the pixel is capable of self-repair when a reverse bias voltage equal to or lower than the withstand voltage of the organic layer is applied under a voltage application condition during use.
前記有機層(30)の耐圧は、使用時の電圧印加条件にて1分以下、駆動させたときの耐圧であることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネル。The organic EL panel according to claim 1, wherein the withstand voltage of the organic layer (30) is a withstand voltage when driven for 1 minute or less under a voltage application condition during use. 前記逆バイアス電圧は、前記有機層(30)の耐圧の1/2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機ELパネル。The organic EL panel according to claim 1, wherein the reverse bias voltage is equal to or less than の of a withstand voltage of the organic layer. 前記有機層(30)の耐圧を前記有機層の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度は3×10V/cm以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の有機ELパネル。4. The method according to claim 1, wherein the withstand voltage of the organic layer is expressed as electric field intensity per unit thickness of the organic layer, and the electric field intensity is 3 × 10 6 V / cm or more. The organic EL panel according to any one of the above. 前記有機層(30)の耐圧を前記有機層の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度を計算する場合に前記有機層から導電性の有機膜を除外し、当該電界強度は3.4×10V/cm以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の有機ELパネル。When the withstand voltage of the organic layer (30) is represented by the electric field strength per unit thickness of the organic layer, when calculating the electric field strength, the conductive organic film is excluded from the organic layer, and the electric field strength is The organic EL panel according to claim 1, wherein the organic EL panel has a voltage of 3.4 × 10 6 V / cm or more. 前記逆バイアス電圧をVrとし、前記上部電極(40)の厚さをDaとし、これらVrとDaとの比Vr/DaをXaとしたとき、前記Xaが2.2×10V/cm以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の有機ELパネル。When the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the upper electrode (40) is Da, and the ratio Vr / Da between Vr and Da is Xa, Xa is 2.2 × 10 6 V / cm or more. The organic EL panel according to claim 1, wherein: 前記上部電極(40)の厚さDaが100nm以下に薄くなっていることにより、前記Xaが2.2×10V/cm以上であることが確保されていることを特徴とする請求項6に記載の有機ELパネル。The thickness Da of the upper electrode (40) is reduced to 100 nm or less, thereby ensuring that the Xa is 2.2 × 10 6 V / cm or more. The organic EL panel according to 1. 前記逆バイアス電圧をVrとし、前記有機層(30)の厚さをDyとし、これらVrとDyとの比Vr/DyをYaとしたとき、前記Yaが1.2×10V/cm以上2.2×10V/cm以下であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の有機ELパネル。Assuming that the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer (30) is Dy, and the ratio Vr / Dy of Vr to Dy is Ya, the Ya is 1.2 × 10 6 V / cm or more. The organic EL panel according to claim 1, wherein the organic EL panel has a voltage of 2.2 × 10 6 V / cm or less. 前記逆バイアス電圧をVrとし、導電性の有機膜を除外した前記有機層(30)の厚さをDy’とし、これらVrとDy’との比Vr/Dy’をYa’としたとき、前記Ya’が1.4×10V/cm以上2.4×10V/cm以下であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の有機ELパネル。When the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer (30) excluding the conductive organic film is Dy ′, and the ratio Vr / Dy ′ between Vr and Dy ′ is Ya ′, 8. The organic EL panel according to claim 1, wherein Ya ′ is 1.4 × 10 6 V / cm or more and 2.4 × 10 6 V / cm or less. 9. 前記画素(50)は0.5%以上の支燃性ガスを含有するガスにて封止されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一つに記載の有機ELパネル。The organic EL panel according to any one of claims 1 to 9, wherein the pixels (50) are sealed with a gas containing 0.5% or more of a supporting gas. 前記下部電極(20)の表面粗さとして、平均表面粗さRaが2nm以下であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一つに記載の有機ELパネル。The organic EL panel according to any one of claims 1 to 10, wherein the lower electrode (20) has an average surface roughness Ra of 2 nm or less. 下部電極(20)と上部電極(40)との間に発光層(33)を含む有機層(30)を備えてなる画素(50)を有する有機ELパネルの修復方法において、
使用時の電圧印加条件における前記有機層の耐圧以下の逆バイアス電圧を印加することにより、前記画素を自己修復させることを特徴とする有機ELパネルの修復方法。
In a method for repairing an organic EL panel having a pixel (50) including an organic layer (30) including a light emitting layer (33) between a lower electrode (20) and an upper electrode (40),
A method for repairing an organic EL panel, wherein the pixel is self-repaired by applying a reverse bias voltage equal to or lower than the withstand voltage of the organic layer under voltage application conditions during use.
前記有機層(30)の耐圧として、使用時の電圧印加条件にて1分以下、駆動させたときの耐圧を用いることを特徴とする請求項12に記載の有機ELパネルの修復方法。The method for repairing an organic EL panel according to claim 12, wherein the withstand voltage of the organic layer (30) when driven for 1 minute or less under a voltage application condition during use is used. 前記逆バイアス電圧として、前記有機層(30)の耐圧の1/2以下の電圧を用いることを特徴とする請求項12または13に記載の有機ELパネルの修復方法。14. The method according to claim 12, wherein a voltage that is equal to or less than half of a withstand voltage of the organic layer is used as the reverse bias voltage. 15. 前記有機層(30)の耐圧を前記有機層の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度が3×10V/cm以上である有機ELパネルを用いることを特徴とする請求項12ないし14のいずれか一つに記載の有機ELパネルの修復方法。When the withstand voltage of the organic layer (30) is represented by the electric field strength per unit thickness of the organic layer, an organic EL panel having an electric field strength of 3 × 10 6 V / cm or more is used. Item 15. The method for repairing an organic EL panel according to any one of Items 12 to 14. 前記有機層(30)の耐圧を前記有機層の単位厚さ当たりの電界強度で表したとき、当該電界強度を計算する場合に前記有機層から導電性の有機膜を除外し、当該電界強度は3.4×10V/cm以上である有機ELパネルを用いることを特徴とする請求項12ないし14のいずれか一つに記載の有機ELパネルの修復方法。When the withstand voltage of the organic layer (30) is represented by the electric field strength per unit thickness of the organic layer, when calculating the electric field strength, the conductive organic film is excluded from the organic layer, and the electric field strength is The method for repairing an organic EL panel according to claim 12, wherein an organic EL panel having a voltage of 3.4 × 10 6 V / cm or more is used. 前記逆バイアス電圧をVrとし、前記上部電極(40)の厚さをDaとし、これらVrとDaとの比Va/DaをXaとしたとき、前記Xaを2.2×10V/cm以上とすることを特徴とする請求項12ないし16のいずれか一つに記載の有機ELパネルの修復方法。When the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the upper electrode (40) is Da, and the ratio Va / Da between Vr and Da is Xa, Xa is 2.2 × 10 6 V / cm or more. The method for repairing an organic EL panel according to any one of claims 12 to 16, wherein: 前記上部電極(40)の厚さDaを100nm以下に薄くすることにより、前記Xaが2.2×10V/cm以上であることを確保するようにしたことを特徴とする請求項17に記載の有機ELパネルの修復方法。18. The method according to claim 17, wherein the thickness Da of the upper electrode (40) is reduced to 100 nm or less to ensure that Xa is 2.2 × 10 6 V / cm or more. The method for repairing an organic EL panel described in the above. 前記逆バイアス電圧をVrとし、前記有機層(30)の厚さをDyとし、これらVrとDyとの比Va/DyをYaとしたとき、前記Yaを1.2×10V/cm以上2.2×10V/cm以下とすることを特徴とする請求項12ないし18のいずれか一つに記載の有機ELパネルの修復方法。When the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer (30) is Dy, and the ratio Va / Dy between Vr and Dy is Ya, the Ya is 1.2 × 10 6 V / cm or more. The method for repairing an organic EL panel according to any one of claims 12 to 18, wherein the pressure is set to 2.2 x 10 6 V / cm or less. 前記逆バイアス電圧をVrとし、導電性の有機膜を除外した前記有機層(30)の厚さをDy’とし、これらVrとDy’との比Vr/Dy’をYa’としたとき、前記Ya’を1.4×10V/cm以上2.4×10V/cm以下とすることを特徴とする請求項12ないし18のいずれか一つに記載の有機ELパネルの修復方法。When the reverse bias voltage is Vr, the thickness of the organic layer (30) excluding the conductive organic film is Dy ′, and the ratio Vr / Dy ′ between Vr and Dy ′ is Ya ′, 19. The method for repairing an organic EL panel according to claim 12, wherein Ya 'is not less than 1.4 × 10 6 V / cm and not more than 2.4 × 10 6 V / cm. 前記画素(50)を0.5%以上の支燃性ガスを含有するガスにて封止した状態で、前記自己修復を行うことを特徴とする請求項12ないし20のいずれか一つに記載の有機ELパネルの修復方法。21. The self-repairing method according to claim 12, wherein the self-repair is performed in a state where the pixel is sealed with a gas containing 0.5% or more of a supporting gas. For repairing organic EL panels. 前記下部電極(20)として、平均表面粗さRaが2nm以下のものを用いることを特徴とする請求項12ないし21のいずれか一つに記載の有機ELパネルの修復方法。22. The method according to claim 12, wherein the lower electrode has an average surface roughness Ra of 2 nm or less.
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