【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロッドインチューブ法による光ファイバ母材の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
光ファイバ母材の製造方法のうちロッドインチューブ法は、石英パイプとその石英パイプの内部にその内壁から間隔をおいて位置付けられた石英ロッドとの間の空間を負圧状態にすると共にそれらを一緒に長手方向に沿って順次加熱炉に送り込んで加熱してそれらを融着一体化させ且つ所定外径となるように延伸するものである（例えば、特許文献１参照）。ここで、光ファイバ母材の収率を高めるため、通常、石英パイプの上部及び下部のそれぞれに続いて同軸に上側及び下側ダミーパイプが設けられたパイプ材と石英ロッドの上部及び下部のそれぞれに続いて同軸に上側及び下側ダミーロッドが設けられたロッド材とが使用される。そして、下側ダミーパイプ及び下側ダミーロッドを一体化させるのに続いて石英パイプ及び石英ロッドを一体化させ、石英パイプ及び石英ロッドの上端部分並びに上側ダミーパイプ及び上側ダミーロッドを一体化させずに残してパイプ材及びロッド材の加熱炉への送り込みを停止し、パイプ材及びロッド材を不動に保持したままパイプ材及びロッド材の一体化した部分を下方に引き取り、所定箇所で切断して光ファイバ母材の製品採りするようにしている。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００１−１３９３３８号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
一方、残ったパイプ材及びロッド材のうち一体化した部分は切除されて、上側ダミーパイプ及び上側ダミーロッドが回収され、それぞれに再利用のための加工が施される。このとき、一体化した部分の切除は、意図しない部分で割れが生じたり、また、危険を伴うことから、パイプ材及びロッド材を光ファイバ母材製造装置にセットした状態で行われる。また、この切除は、製造ラインの制約から大掛かりな切断装置の設置が困難であることから、通常、手作業によって行われる。
【０００５】
ところが、図７に示すように、パイプ材及びロッド材の一体化した部分と分離した部分との境界Ｂは、それらが縮径したネックダウン部分Ｎよりも上方の外径が大きい箇所に位置するため、手作業でのその切断作業は困難を極めるという問題がある。
【０００６】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パイプ材及びロッド材の一体化した部分の切除を容易に行える光ファイバ母材の製造方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本出願の第１の発明は、製品採り時には、製品採取時よりもパイプ材及びロッド材が加熱炉内に長い時間保持され、しかも、パイプ材とロッド材との間の空間が減圧されて負圧状態とされていることにより、それらの一体化した部分と分離した部分との境界位置が上昇するという知見に基づいてなされたものである。
【０００８】
つまり、上記目的を達成する本出願の第１の発明は、石英製のパイプ材と、該パイプ材の内部にその内壁から間隔をおいて位置付けられた石英製のロッド材と、の間の空間を負圧状態にすると共にそれらを一緒に長手方向に沿って順次加熱して融着一体化させ且つ所定外径となるように延伸する光ファイバ母材の製造方法であって、
上記パイプ材及びロッド材加熱を継続しながら上記負圧状態にあったそれらの間の空間を環境空気の気圧以上の状態にし、その後に該パイプ材及びロッド材の加熱を停止することを特徴とする。
【０００９】
このようにすれば、パイプ材及びロッド材の加熱を継続しながら負圧状態にあったそれらの間の空間を環境空気の気圧以上の状態にすることによりパイプ材とロッド材との一体化が止まり、それによってそれらの一体化した部分と分離した部分との境界がネックダウン部分乃至それよりも下方の外径が小さい箇所に位置することとなるので、その後のパイプ材及びロッド材の一体化した部分の切除作業を容易に行うことができる。
【００１０】
本出願の第２の発明は、パイプ材の外径に対するロッド材の外径が小さいものとなれば、それらの一体化した部分と分離した部分との境界位置を低くすることができるということに基づいてなされたものである。
【００１１】
つまり、上記目的を達成する本出願の第２の発明は、石英製のパイプ材と、該パイプ材の内部にその内壁から間隔をおいて位置付けられた石英製のロッド材と、を一緒に長手方向に沿って順次加熱炉に送り込んで加熱して融着一体化させ且つ所定外径となるように延伸する光ファイバ母材の製造方法であって、
上記加熱炉によるパイプ材及びロッド材の加熱を継続しながら該パイプ材の加熱炉への送り込みを維持しつつ該ロッド材の加熱炉への送り込みを停止し、その後に該加熱炉によるパイプ材及びロッド材の加熱を停止することを特徴とする。
【００１２】
このようにすれば、パイプ材の加熱炉への送り込みを維持する一方、ロッド材の加熱炉への送り込みを停止することにより、ロッド材の外径が著しく縮径してパイプ材とロッド材との一体化が止まり、それによってそれらの一体化した部分と分離した部分との境界が従来よりも低い外径の小さい位置となるので、その後のパイプ材及びロッド材の一体化した部分の切除作業を容易に行うことができる。
【００１３】
本出願の第３の発明は、第１及び第２の発明を組み合わせることにより、両発明の効果を享受するようにしたものである。
【００１４】
つまり、上記目的を達成する本出願の第３の発明は、石英製のパイプ材と、該パイプ材の内部にその内壁から間隔をおいて位置付けられた石英製のロッド材と、の間の空間を負圧状態にすると共にそれらを一緒に長手方向に沿って順次加熱炉に送り込んで加熱して融着一体化させ且つ所定外径となるように延伸する光ファイバ母材の製造方法であって、
上記加熱炉によるパイプ材及びロッド材の加熱を継続しながら上記負圧状態にあったそれらの間の空間を環境空気の気圧以上の状態にすると共に該パイプ材の加熱炉への送り込みを維持しつつ該ロッド材の加熱炉への送り込みを停止し、その後に該加熱炉によるパイプ材及びロッド材の加熱を停止することを特徴とする。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１６】
（光ファイバ母材製造装置）
図１及び２は、本発明の実施形態に係る光ファイバ母材製造装置１０を示す。
【００１７】
この光ファイバ母材製造装置１０は、ロッドインチューブ法により光ファイバ母材３０を製造するものであって、具体的には、光ファイバにおいてクラッドとなる石英パイプ２２と、光ファイバにおいてコアとなる、又は、コア及びクラッドとなる石英ロッド２４とを加熱融着により一体化させて光ファイバ母材３０を製造するように構成されたものである。
【００１８】
ここで、石英パイプ２２は、例えば、ＯＶＤ法等によって製造されたものであって、外径φ１８０ｍｍ程度、内径φ５０ｍｍ程度、長さ２０００ｍｍ程度の円筒状のものが用いられる。この石英パイプ２２は、光ファイバ母材３０の製造の際には、その上端に外周に沿ってコの字溝２１ａが形成された上側ダミーパイプ２１及び下端に下側ダミーパイプ２３がそれぞれ融着されてパイプ材Ｐとされる。石英パイプ２２に上側及び下側ダミーパイプ２１，２３を融着したパイプ材Ｐは、総重量が１００〜２００ｋｇとなる。また、石英パイプ２２上端に融着される上側ダミーパイプ２１は、その上端に上端開口を閉止する閉止キャップ２５が取り付けられる。この閉止キャップ２５には、図示省略の真空ポンプが接続されており、この真空ポンプを駆動させることによって、石英パイプ２２の内部を減圧して負圧状態にすることができるようになっている。
【００１９】
石英ロッド２４は、例えば、ＶＡＤ法によってガラス微粒子を堆積させたガラス微粒子堆積体を焼結して延伸したものや、ＭＣＶＤ法でクラッドパイプ内面にコアガラスを形成し中実化したものであって、外径φ４５〜５０ｍｍ程度、長さ２５００ｍｍ程度の円柱状のものが用いられる。この石英ロッド２４は、光ファイバ母材３０の製造の際には、その上端に上側ダミーロッド２６及び下端に下側ダミーロッド２６がそれぞれ融着されてロッド材Ｒとされる。
【００２０】
この光ファイバ母材製造装置１０は、垂直壁１１ａを有する支柱１１と、支柱１１の垂直壁１１ａに設けられたパイプ保持部１２と、支柱１１の垂直壁１１ａのパイプ保持部１２の上方に設けられたロッド保持部１４と、パイプ保持部１２の下方に設けられた加熱炉１５と、加熱炉１５の下方に設けられたローラ１６と、を備えている。なお、以下、支柱１１の垂直壁１１ａに対して平行な水平方向をＸ方向、支柱１１の垂直壁１１ａに対して垂直な方向をＹ方向、及び支柱１１の垂直壁１１ａに沿った鉛直方向をＺ方向とする。
【００２１】
パイプ保持部１２は、金属板を折り曲げたような断面略Ｌ字状に形成されており、一方の面が略水平となるようにパイプ位置調整部１３を介して他方の面が支柱１１の垂直壁１１ａに取り付けられ、一方の面に形成された切り込み部に上側ダミーパイプ２１のコの字溝２１ａを嵌め入れて係止し、これによってパイプ材Ｐを吊り下げ状態に保持するようになっている。また、パイプ保持部１２は、パイプ位置調整部１３と共に支柱１１の垂直壁１１ａをＺ方向に移動可能に構成されている。さらに、パイプ保持部１２は、パイプ位置調整部１３によりＸＹ平面内の移動及び保持したパイプ材Ｐの軸方向変更が可能なように構成されている。
【００２２】
ロッド保持部１４は、一端が支柱１１の垂直壁１１ａに取り付けられた基端部１４ａで且つ他端が上側ダミーロッド２６の上端を把持する把持部１４ｂに形成されており、把持部１４ｂが上側ダミーロッド２６の上端を把持し、これによってパイプ保持部１２で保持されたパイプ材Ｐの内部にロッド材Ｒを吊り下げ状態に保持するようになっている。また、このロッド保持部１４は、支柱１１の垂直壁１１ａをＺ方向に移動可能に構成されている。さらに、ロッド保持部１４は、ＸＹ平面内の移動及び保持したロッド材Ｒのロッド軸方向変更が可能なように構成されている。ロッド材Ｒは、パイプ材Ｐの内壁から間隔をおき且つその中心に位置付けられるように位置調整が行われる。
【００２３】
パイプ保持部１２及びロッド保持部１４は、いずれもＺ方向への移動が可能に構成されているが、それぞれの移動速度の設定を相互に独立してすることができる。従って、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの後述の加熱炉１５への送り速度をそれぞれ同一速度とすることも、また、異なる速度とすることもできる。
【００２４】
加熱炉１５は、パイプ保持部１２で保持されたパイプ材Ｐの下方位置に加熱用挿通孔１５ａを有する円筒状の、例えば、カーボン抵抗加熱炉や高周波誘導加熱炉で構成されており、パイプ保持部１２及びロッド保持部１４がＺ方向下向きに移動することによりパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒが加熱用挿通孔１５ａに順次送られてパイプ材Ｐの石英パイプ２２とロッド材Ｒの石英ロッド２４とを加熱融着により一体化させるようになっている。
【００２５】
ローラ１６は、加熱炉１５の中心軸を挟んだＹ方向の両側位置にそれぞれ上下に２つずつ配設されており、加熱炉１５から順次送られてくる石英パイプ２２及び石英ロッド２４の一体化物（光ファイバ母材３０）をＹ方向に相対向した二対のローラ１６で挟み込んで、この一体化物を下方に引き取るようになっている。この各ローラ１６の回転速度はそれぞれ変更可能に構成されており、これにより、一体化物の加熱炉１５からの引き取り速度を調整できるようになっている。
【００２６】
（実施形態１）
次に、この光ファイバ母材製造装置１０による実施形態１に係る光ファイバ母材３０の製造方法について説明する。
【００２７】
まず、上側及び下側ダミーパイプ２１，２３を石英パイプ２２に融着したパイプ材Ｐを形成し、上側ダミーパイプ２１のコの字溝２１ａをパイプ保持部１２に係止させることによりパイプ材Ｐを吊り下げ状に保持する。
【００２８】
次いで、パイプ材Ｐの軸が加熱炉１５の軸に一致するように、パイプ位置調整部１３でパイプ保持部１２を操作し、パイプ材ＰのＸ方向及びＹ方向の位置をそれぞれ調整すると共にパイプ材Ｐの軸方向を調整する。
【００２９】
次いで、上側及び下側ダミーロッド２６，２７を石英ロッド２４に融着したロッド材Ｒを形成し、ロッド材Ｒの上端部分をロッド保持部１４の把持部１４ｂで把持することによりロッド材Ｒを吊り下げ状に保持する。
【００３０】
次いで、ロッド材Ｒをパイプ材Ｐに内挿した際に、その内壁から間隔をおき且つその中心に位置付けられるようにロッド保持部１４を操作し、ロッド材ＲのＸ方向及びＹ方向の位置をそれぞれ調整すると共にロッド材Ｒの軸方向を調整する。
【００３１】
次いで、ロッド保持部１４をＺ方向下方に移動させてロッド材Ｒをパイプ材Ｐの内部に内挿する。
【００３２】
次いで、パイプ材Ｐとロッド材Ｒとの間の空間を減圧しながら負圧状態とし、パイプ保持部１２及びロッド保持部１４をそれぞれ所定の速度で下方に移動させることにより、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒを加熱炉１５の加熱用挿通孔１５ａに送り込む。このとき、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒは、その軸方向に加熱炉１５の加熱用挿通孔１５ａを通過し、それらの下端から上端に向かって加熱炉１５により順次加熱される。また、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒは、その下端から上端に向かって順次溶融するものの、パイプ材Ｐとロッド材Ｒとの間の空間が減圧されて負圧状態となっているため、パイプ材Ｐの内外の圧力差によってネックダウン部分Ｎを形成しつつ溶融したパイプ材Ｐが縮径する。その結果、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒがその長手方向に順次融着して一体化する。パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒは、下側ダミーパイプ２３及び下側ダミーロッド２７の全てが一体化した後に、それに続いて石英パイプ２２及び石英ロッド２４が一体化する。そして、一体化したパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化物をローラ１６で引き取ることにより所定の外径になるまで延伸する。
【００３３】
次いで、石英パイプ２２及び石英ロッド２４の上端部分が加熱炉１５に送り込まれる直前に、負圧状態にあったパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの間の空間を環境空気の気圧以上の状態に戻し、それらをさらに所定長さだけ（例えば２０ｍｍ程度）加熱炉１５に送り込んだ後、その送り込みを停止する。このとき、パイプ材Ｐとロッド材Ｒとの間の空間が環境空気の気圧以上の状態となることによりそれらの一体化が止まり、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂが上昇することなく、図３に示すように、境界Ｂがネックダウン部分Ｎ乃至それよりも下方の小径（例えば、外径６０ｍｍ）な箇所に位置することとなる。以上により、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒは、下側ダミーパイプ２３及び下側ダミーロッド２７並びに石英パイプ２２及び石英ロッド２４のそれぞれの大部分が一体化するが、石英パイプ２２及び石英ロッド２４のそれぞれの上端部分並びに上側ダミーパイプ２１及び上側ダミーロッド２６が一体化せずに残されることとなる。
【００３４】
次いで、パイプ保持部１２及びロッド保持部１４を不動状態に維持したままパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分を下方に引き取る。このとき、上側ダミーパイプ２１及び上側ダミーロッド２６がそれぞれパイプ保持部１２及びロッド保持部１４に不動に保持されているので、図４に示すように、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの加熱炉１５内に保持された部分が大きく引き伸ばされると共に縮径する。
【００３５】
次いで、加熱炉１５の下方に出たパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの縮径した部分を切断し、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分を採取する。そして、採取したパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分から石英パイプ２２及び石英ロッド２４が一体化した部分を光ファイバ母材３０として切り出して製品採りする。
【００３６】
次いで、加熱炉１５を停止し、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの残部分を冷却する。
【００３７】
次いで、パイプ保持部１２及びロッド保持部１４をＺ方向に移動させてパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの残部分を引き上げる。
【００３８】
次いで、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒを光ファイバ母材製造装置１０にセットした状態のまま、それらが一体化した部分と分離した部分との境界Ｂで下側部分を切断してパイプ材Ｐの残部とロッド材Ｒの残部とを分離する。
【００３９】
次いで、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒをそれぞれ光ファイバ母材製造装置１０から取り外し、それらから上側ダミーパイプ２１及び上側ダミーロッド２６を切り離してそれぞれに再利用のための加工を施す。
【００４０】
従来は、図７に示すように、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂがネックダウン部分Ｎよりも上方の外径が大きい箇所に位置していたため手作業でその切断作業を行うのは困難を極めていたが、以上のような光ファイバ母材３０の製造方法によれば、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの長手方向に沿った加熱を継続しながら負圧状態にあったそれらの間の空間を環境空気の気圧以上の状態にすることによりパイプ材Ｐとロッド材Ｒとの一体化が止まり、それによって図３に示すように、それらの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂがネックダウン部分Ｎ乃至それよりも下方の外径が小さい箇所に位置することとなるので、その後にパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒから上側ダミーパイプ２１及び上側ダミーロッド２６を分離する作業を従来に比べて容易に行うことができる。
【００４１】
（実施形態２）
本発明の実施形態２に係る光ファイバ母材３０の製造方法について説明する。
【００４２】
この光ファイバ母材３０の製造方法は、ロッド材Ｒをパイプ材Ｐの内部に内挿してそれらを一体化させるまでは実施形態１と同一である。
【００４３】
パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒを一体化させるのに次いで、石英パイプ２２及び石英ロッド２４の上端部分が加熱炉１５に送り込まれる直前に、ロッド材Ｒの加熱炉１５への送り込みを停止し、それに続いて、パイプ材Ｐをさらに加熱炉１５に送り込んだ後、そのパイプ材Ｐの送り込みをも停止する。このとき、ロッド材Ｒの加熱炉１５への送り込みが停止されることにより、図５に示すように、ロッド材Ｒが著しく縮径してパイプ材Ｐとロッド材Ｒとの一体化が止まり、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂが高い位置となることなく、境界Ｂがネックダウン部分Ｎ乃至それよりも下方の小径な箇所に位置することとなる。以上により、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒは、下側ダミーパイプ２３及び下側ダミーロッド２７並びに石英パイプ２２及び石英ロッド２４のそれぞれの大部分が一体化するが、石英パイプ２２及び石英ロッド２４のそれぞれの上端部分並びに上側ダミーパイプ２１及び上側ダミーロッド２６が一体化せずに残されることとなる。
【００４４】
以降の工程は、加熱炉１５を停止した後に負圧状態にあったパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの間の空間を環境空気の気圧以上の状態に戻すことを除いては実施形態１と同一である。
【００４５】
従来は、図７に示すように、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂがネックダウン部分Ｎよりも上方の外径が大きい箇所に位置していたため手作業でその切断作業を行うのは困難を極めていたが、以上のような光ファイバ母材３０の製造方法によれば、パイプ材Ｐの加熱炉１５への送り込みを維持する一方、ロッド材Ｒの加熱炉１５への送り込みを停止することによりロッド材Ｒが著しく縮径されてパイプ材Ｐとロッド材Ｒとの一体化が止まり、それによって図５に示すように、パイプ材Ｐとロッド材Ｒとの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂが従来よりも低くい外径の小さい位置となるので、その後のパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分の切除作業を従来に比べて容易に行うことができる。
【００４６】
（実施形態３）
本発明の実施形態３に係る光ファイバ母材３０の製造方法について説明する。
【００４７】
この光ファイバ母材３０の製造方法は、ロッド材Ｒをパイプ材Ｐの内部に内挿してそれらを一体化させるまでは実施形態１と同一である。
【００４８】
パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒを一体化させるのに次いで、石英パイプ２２及び石英ロッド２４の上端部分が加熱炉１５に送り込まれる直前に、ロッド材Ｒの加熱炉１５への送り込みを停止し、続いて、パイプ材Ｐのみを加熱炉１５に所定長さ（例えばロッド材Ｒ停止後約２０ｍｍ）送り込んだとき負圧状態にあったパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの間の空間を環境空気の気圧以上の状態に戻し、パイプ材Ｐをさらに加熱炉１５に送り込んだ後（例えば１０ｍｍ程度）、パイプ材Ｐの送り込みをも停止する。このとき、ロッド材Ｒの加熱炉１５への送り込みが停止されることによりロッド材Ｒが著しく縮径すると共にパイプ材Ｐとロッド材Ｒとの間の空間が環境空気の気圧以上の状態となることによりそれらの一体化が止まり、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂが上昇することなく、図６に示すように、境界Ｂがネックダウン部分Ｎ乃至それよりも下方の小径（例えば、外径６０ｍｍ）な箇所に位置することとなる。以上により、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒは、下側ダミーパイプ２３及び下側ダミーロッド２７並びに石英パイプ２２及び石英ロッド２４のそれぞれの大部分が一体化するが、石英パイプ２２及び石英ロッド２４のそれぞれの上端部分並びに上側ダミーパイプ２１及び上側ダミーロッド２６が一体化せずに残されることとなる。
【００４９】
従来は、図７に示すように、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂがネックダウン部分Ｎよりも上方の外径が大きい箇所に位置していたため手作業でその切断作業を行うのは困難を極めていたが、以上のような光ファイバ母材３０の製造方法によれば、パイプ材Ｐの移動を維持する一方、ロッド材Ｒの移動を停止してロッド材Ｒを著しく縮径させ、また、パイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの長手方向に沿った加熱を継続しながら負圧状態にあったそれらの間の空間を環境空気の気圧以上の状態にすることによりパイプ材Ｐとロッド材Ｒとの一体化が止まり、それによって図６に示すように、それらの一体化した部分と分離した部分との境界Ｂが従来よりも低くい外径の小さい位置となるので、その後のパイプ材Ｐ及びロッド材Ｒの一体化した部分の切除作業を従来に比べて容易に行うことができる。
【００５０】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願の第１〜３の発明によれば、ダミーパイプ及びダミーロッドの一体化した部分と分離した部分との境界がネックダウン部分乃至それよりも下方の外径が小さい箇所に位置することとなり、その後のダミーパイプ及びダミーロッドの一体化した部分の切除作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に係る光ファイバ母材製造装置の斜視図である。
【図２】光ファイバ母材製造装置を示す概略図である。
【図３】本発明の実施形態１に係る光ファイバ母材の製造方法におけるパイプ材及びロッド材の一体化を停止させる状態を示す説明図である。
【図４】本発明の実施形態１に係る光ファイバ母材の製造方法におけるパイプ材及びロッド材の一体物を引き取る状態を示す説明図である。
【図５】本発明の実施形態２に係る光ファイバ母材の製造方法におけるパイプ材及びロッド材の一体化を停止させる状態を示す説明図である。
【図６】本発明の実施形態３に係る光ファイバ母材の製造方法におけるパイプ材及びロッド材の一体化を停止させる状態を示す説明図である。
【図７】従来の光ファイバ母材の製造方法におけるパイプ材及びロッド材の一体化を停止させる状態を示す説明図である。
【符号の説明】
１０ 光ファイバ母材製造装置
１１ 支柱
１１ａ 垂直壁
１２ パイプ保持部
１３ パイプ位置調整部
１４ ロッド保持部
１４ａ 基端部
１４ｂ 把持部
１５ 加熱炉
１５ａ 加熱用挿通孔
１６ ローラ
２１ 上側ダミーパイプ
２１ａ コの字溝
２２ 石英パイプ
２３ 下側ダミーパイプ
２４ 石英ロッド
２５ 閉止キャップ
２６ 上側ダミーロッド
２７ 下側ダミーロッド
３０ 光ファイバ母材
Ｂ 境界
Ｎ ネックダウン部分
Ｐ パイプ材
Ｒ ロッド材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing an optical fiber preform by a rod-in-tube method.
[0002]
[Prior art]
Among the optical fiber preform manufacturing methods, the rod-in-tube method applies a negative pressure to a space between a quartz pipe and a quartz rod positioned inside the quartz pipe at a distance from an inner wall thereof, and compresses them. In addition, they are sequentially fed into a heating furnace along the longitudinal direction and heated to fuse and integrate them and stretch to a predetermined outer diameter (for example, see Patent Document 1). Here, in order to increase the yield of the optical fiber preform, usually, the upper and lower dummy pipes are provided coaxially after the upper and lower portions of the quartz pipe, and the upper and lower portions of the quartz rod, respectively. Subsequently, a rod material provided with upper and lower dummy rods coaxially is used. Then, after integrating the lower dummy pipe and the lower dummy rod, the quartz pipe and the quartz rod are integrated, and the upper end portion of the quartz pipe and the quartz rod and the upper dummy pipe and the upper dummy rod are not integrated. Stop feeding of the pipe material and rod material to the heating furnace while leaving the pipe material and rod material immovable, while pulling down the integrated part of pipe material and rod material downward while holding the pipe material and rod material immovably, and cutting at a predetermined location The company uses optical fiber preform products.
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2001-139338 A
[Problems to be solved by the invention]
On the other hand, the integrated portion of the remaining pipe material and rod material is cut off, the upper dummy pipe and the upper dummy rod are collected, and each is processed for reuse. At this time, the cut off of the integrated part is performed in a state where the pipe material and the rod material are set in the optical fiber preform manufacturing apparatus because a crack may occur in an unintended part or the danger may be involved. In addition, this cutting is usually performed manually, because it is difficult to install a large-scale cutting device due to restrictions on the production line.
[0005]
However, as shown in FIG. 7, the boundary B between the integrated portion and the separated portion of the pipe material and the rod material is located at a location where the outer diameter is larger than the neck-down portion N where the diameter is reduced. Therefore, there is a problem that the manual cutting operation is extremely difficult.
[0006]
The present invention has been made in view of such a point, and an object of the present invention is to provide a method for manufacturing an optical fiber preform that can easily cut off an integrated portion of a pipe material and a rod material. is there.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the first invention of the present application, when picking up a product, the pipe and the rod are held in the heating furnace for a longer time than at the time of collecting the product, and furthermore, the space between the pipe and the rod is reduced in pressure and the load is reduced. This is based on the finding that the pressurized state increases the boundary position between the integrated part and the separated part.
[0008]
That is, the first invention of the present application that achieves the above object is a space between a quartz pipe material and a quartz rod material positioned inside the pipe material at a distance from an inner wall thereof. A method for producing an optical fiber preform in which a negative pressure state is applied and they are sequentially heated together in the longitudinal direction to be fused and integrated and stretched to have a predetermined outer diameter,
While continuing the heating of the pipe material and the rod material, the space between the negative pressure state is brought to a pressure higher than the atmospheric air pressure, and thereafter, the heating of the pipe material and the rod material is stopped. I do.
[0009]
With this configuration, the pipe material and the rod material are integrated with each other by keeping the space between the negative pressure state and the atmospheric pressure higher than the atmospheric air pressure while continuing to heat the pipe material and the rod material. Stops, so that the boundary between the integrated portion and the separated portion is located at the neck-down portion or a portion having a smaller outer diameter below the neck-down portion, so that the subsequent integration of the pipe material and the rod material It is possible to easily perform the resection operation of the cut portion.
[0010]
According to the second invention of the present application, if the outer diameter of the rod material is smaller than the outer diameter of the pipe material, the boundary position between the integrated part and the separated part can be lowered. It was made based on it.
[0011]
In other words, the second invention of the present application that achieves the above object is to longitudinally combine a quartz pipe material and a quartz rod material positioned inside the pipe material at a distance from an inner wall thereof. A method for producing an optical fiber preform, which is sequentially fed into a heating furnace along a direction, heated and fused and integrated, and stretched to have a predetermined outer diameter,
While continuing to heat the pipe material and the rod material by the heating furnace, the feeding of the rod material to the heating furnace is stopped while the feeding of the pipe material to the heating furnace is stopped. The heating of the rod material is stopped.
[0012]
In this way, while the feeding of the pipe material to the heating furnace is maintained, the feeding of the rod material to the heating furnace is stopped, so that the outer diameter of the rod material is significantly reduced, and the pipe material and the rod material are reduced. Is stopped, and the boundary between the unified portion and the separated portion is located at a position having a smaller outer diameter than before, so that the subsequent cutting operation of the unified portion of the pipe material and the rod material is performed. Can be easily performed.
[0013]
The third invention of the present application combines the first and second inventions to enjoy the effects of both inventions.
[0014]
In other words, the third invention of the present application that achieves the above object is a space between a quartz pipe material and a quartz rod material positioned inside the pipe material at a distance from an inner wall thereof. A method of producing an optical fiber preform in which a negative pressure state is applied and they are sequentially sent to a heating furnace along a longitudinal direction to be heated and fused and integrated and stretched to have a predetermined outer diameter. ,
While continuing to heat the pipe material and the rod material by the heating furnace, the space between the negative pressure states is maintained at a pressure equal to or higher than the atmospheric air pressure, and the feeding of the pipe material to the heating furnace is maintained. The feeding of the rod material into the heating furnace is stopped while the heating of the pipe material and the rod material by the heating furnace is stopped.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0016]
(Optical fiber preform manufacturing equipment)
1 and 2 show an optical fiber preform manufacturing apparatus 10 according to an embodiment of the present invention.
[0017]
The optical fiber preform manufacturing apparatus 10 manufactures an optical fiber preform 30 by a rod-in-tube method. Specifically, the optical fiber preform manufacturing apparatus 10 functions as a quartz pipe 22 serving as a clad in an optical fiber and as a core in an optical fiber. Alternatively, the optical fiber preform 30 is manufactured by integrating the core and the quartz rod 24 serving as the clad by heat fusion.
[0018]
Here, the quartz pipe 22 is manufactured by, for example, the OVD method, and has a cylindrical shape having an outer diameter of about 180 mm, an inner diameter of about 50 mm, and a length of about 2000 mm. When manufacturing the optical fiber preform 30, the quartz pipe 22 is formed by fusing an upper dummy pipe 21 having a U-shaped groove 21a formed at the upper end thereof along the outer periphery and a lower dummy pipe 23 at the lower end. Then, a pipe material P is formed. The pipe material P in which the upper and lower dummy pipes 21 and 23 are fused to the quartz pipe 22 has a total weight of 100 to 200 kg. The upper dummy pipe 21 fused to the upper end of the quartz pipe 22 is provided with a closing cap 25 for closing the upper end opening. A vacuum pump (not shown) is connected to the closing cap 25. By driving the vacuum pump, the inside of the quartz pipe 22 can be depressurized to a negative pressure.
[0019]
The quartz rod 24 is, for example, one obtained by sintering and stretching a glass fine particle deposit obtained by depositing glass fine particles by a VAD method, or one formed by forming a core glass on the inner surface of a clad pipe by an MCVD method and solidifying it. And a columnar member having an outer diameter of about 45 to 50 mm and a length of about 2500 mm is used. When the optical fiber preform 30 is manufactured, the quartz rod 24 is fused to the upper dummy rod 26 at the upper end and the lower dummy rod 26 to the lower end to form the rod material R.
[0020]
The optical fiber preform manufacturing apparatus 10 includes a support 11 having a vertical wall 11a, a pipe holding portion 12 provided on the vertical wall 11a of the support 11, and a pipe holding portion 12 provided on the vertical wall 11a of the support 11 above the pipe holding portion 12. And a heating furnace 15 provided below the pipe holding part 12, and a roller 16 provided below the heating furnace 15. Hereinafter, the horizontal direction parallel to the vertical wall 11a of the support 11 is defined as the X direction, the direction perpendicular to the vertical wall 11a of the support 11 is defined as the Y direction, and the vertical direction along the vertical wall 11a of the support 11 is defined as Let it be the Z direction.
[0021]
The pipe holding portion 12 is formed in a substantially L-shaped cross section as if a metal plate was bent, and the other surface is perpendicular to the column 11 via the pipe position adjusting portion 13 so that one surface is substantially horizontal. The U-shaped groove 21a of the upper dummy pipe 21 is fitted into the cutout formed on one surface of the wall 11a and formed on one surface thereof and locked, thereby holding the pipe material P in a suspended state. I have. Further, the pipe holding unit 12 is configured to be able to move the vertical wall 11a of the column 11 in the Z direction together with the pipe position adjusting unit 13. Further, the pipe holding unit 12 is configured so that the pipe position adjusting unit 13 can move in the XY plane and change the axial direction of the held pipe material P.
[0022]
One end of the rod holding portion 14 is formed at a base end portion 14 a attached to the vertical wall 11 a of the column 11, and the other end is formed at a grip portion 14 b that grips the upper end of the upper dummy rod 26. The upper end of the dummy rod 26 is gripped, whereby the rod material R is held in a suspended state inside the pipe material P held by the pipe holding unit 12. The rod holder 14 is configured to be able to move the vertical wall 11a of the support 11 in the Z direction. Further, the rod holding unit 14 is configured to be able to move within the XY plane and change the rod axial direction of the held rod material R. The rod material R is adjusted so as to be spaced from the inner wall of the pipe material P and positioned at the center thereof.
[0023]
Although both the pipe holding unit 12 and the rod holding unit 14 are configured to be movable in the Z direction, the respective moving speeds can be set independently of each other. Therefore, the feed speed of the pipe material P and the rod material R to the heating furnace 15 described later can be the same speed or different speeds.
[0024]
The heating furnace 15 is formed of, for example, a cylindrical resistance heating furnace or a high-frequency induction heating furnace having a cylindrical through hole 15 a for heating at a position below the pipe material P held by the pipe holding unit 12. The pipe member P and the rod member R are sequentially sent to the heating insertion hole 15a by the downward movement of the part 12 and the rod holding part 14 in the Z direction, and the quartz pipe 22 of the pipe member P and the quartz rod 24 of the rod member R Are integrated by heat fusion.
[0025]
Two rollers 16 are disposed vertically at two positions on both sides of the center axis of the heating furnace 15 in the Y direction. The roller 16 is an integrated product of the quartz pipe 22 and the quartz rod 24 sequentially sent from the heating furnace 15. The (optical fiber preform 30) is sandwiched between two pairs of rollers 16 opposed to each other in the Y direction, and the integrated product is pulled downward. The rotation speed of each of the rollers 16 is configured to be changeable, so that the speed of taking out the integrated product from the heating furnace 15 can be adjusted.
[0026]
(Embodiment 1)
Next, a method of manufacturing the optical fiber preform 30 according to the first embodiment by the optical fiber preform manufacturing apparatus 10 will be described.
[0027]
First, the pipe material P is formed by fusing the upper and lower dummy pipes 21 and 23 to the quartz pipe 22, and the U-shaped groove 21 a of the upper dummy pipe 21 is locked to the pipe holding portion 12. Is held in a suspended state.
[0028]
Next, the pipe holding unit 12 is operated by the pipe position adjusting unit 13 so that the axis of the pipe material P coincides with the axis of the heating furnace 15, thereby adjusting the positions of the pipe material P in the X direction and the Y direction, respectively. Adjust the axial direction of the material P.
[0029]
Next, the rod material R is formed by fusing the upper and lower dummy rods 26 and 27 to the quartz rod 24, and the upper end portion of the rod material R is gripped by the gripping portion 14 b of the rod holding portion 14 to hold the rod material R. Hold in hanging form.
[0030]
Next, when the rod material R is inserted into the pipe material P, the rod holding unit 14 is operated so as to be spaced from the inner wall and positioned at the center thereof, and the positions of the rod material R in the X direction and the Y direction are adjusted. Each adjustment is made and the axial direction of the rod material R is adjusted.
[0031]
Next, the rod member R is moved downward in the Z direction to insert the rod member R into the pipe member P.
[0032]
Next, the space between the pipe member P and the rod member R is depressurized to be in a negative pressure state, and the pipe holding part 12 and the rod holding part 14 are respectively moved downward at a predetermined speed, whereby the pipe member P and the rod member R are moved downward. The material R is fed into the heating insertion hole 15a of the heating furnace 15. At this time, the pipe material P and the rod material R pass through the heating insertion hole 15a of the heating furnace 15 in the axial direction, and are sequentially heated by the heating furnace 15 from the lower end to the upper end thereof. Further, although the pipe material P and the rod material R are sequentially melted from the lower end to the upper end, the space between the pipe material P and the rod material R is depressurized to be in a negative pressure state. Due to the pressure difference between the inside and outside of P, the melted pipe material P is reduced in diameter while forming the neck-down portion N. As a result, the pipe material P and the rod material R are sequentially fused and integrated in the longitudinal direction. After all of the lower dummy pipe 23 and the lower dummy rod 27 are integrated with the pipe material P and the rod material R, the quartz pipe 22 and the quartz rod 24 are subsequently integrated. Then, the integrated material of the pipe material P and the rod material R is taken up by the roller 16 and stretched to a predetermined outer diameter.
[0033]
Then, immediately before the upper end portions of the quartz pipe 22 and the quartz rod 24 are fed into the heating furnace 15, the space between the pipe material P and the rod material R, which had been in a negative pressure state, was returned to a state higher than the atmospheric air pressure, After they are further fed into the heating furnace 15 by a predetermined length (for example, about 20 mm), the feeding is stopped. At this time, the space between the pipe material P and the rod material R becomes higher than the pressure of the environmental air, so that their integration stops, and the part separated from the integrated portion of the pipe material P and the rod material R is separated. As shown in FIG. 3, the boundary B is located at the neck-down portion N or at a small diameter (for example, an outer diameter of 60 mm) below the boundary N, as shown in FIG. 3. As described above, the pipe material P and the rod material R are substantially integrated with the lower dummy pipe 23 and the lower dummy rod 27, and the quartz pipe 22 and the quartz rod 24, respectively. The respective upper end portions, the upper dummy pipe 21 and the upper dummy rod 26 are left without being integrated.
[0034]
Next, the integrated part of the pipe material P and the rod material R is pulled down while the pipe holding part 12 and the rod holding part 14 are kept in an immobile state. At this time, since the upper dummy pipe 21 and the upper dummy rod 26 are fixedly held by the pipe holder 12 and the rod holder 14, respectively, as shown in FIG. The portion held inside is greatly stretched and reduced in diameter.
[0035]
Next, the reduced diameter portion of the pipe material P and the rod material R that has come out below the heating furnace 15 is cut, and an integrated portion of the pipe material P and the rod material R is collected. Then, a portion where the quartz pipe 22 and the quartz rod 24 are integrated is cut out as an optical fiber preform 30 from the integrated portion of the collected pipe material P and rod material R, and a product is taken.
[0036]
Next, the heating furnace 15 is stopped, and the remaining portions of the pipe material P and the rod material R are cooled.
[0037]
Next, the pipe holding part 12 and the rod holding part 14 are moved in the Z direction, and the remaining portions of the pipe material P and the rod material R are pulled up.
[0038]
Next, while the pipe material P and the rod material R are set in the optical fiber preform manufacturing apparatus 10, the lower portion is cut at the boundary B between the integrated portion and the separated portion to cut the pipe material P. The remaining part and the remaining part of the rod material R are separated.
[0039]
Next, the pipe material P and the rod material R are respectively removed from the optical fiber preform manufacturing apparatus 10, and the upper dummy pipe 21 and the upper dummy rod 26 are separated therefrom and subjected to processing for reuse.
[0040]
Conventionally, as shown in FIG. 7, a boundary B between an integrated portion and a separated portion of the pipe material P and the rod material R is located at a location where the outer diameter is larger than the neck-down portion N, and thus the hand Although it was extremely difficult to perform the cutting operation in the operation, according to the method of manufacturing the optical fiber preform 30 described above, the heating was performed while continuing the heating along the longitudinal direction of the pipe material P and the rod material R. By bringing the space between them under pressure into a state higher than the pressure of the environmental air, the integration of the pipe material P and the rod material R stops, and as shown in FIG. Since the boundary B between the portion and the separated portion is located at the neck-down portion N or a portion having a smaller outer diameter below the neck-down portion N, the upper dummy pipe 21 and the upper dummy rod The task of separating 6 can be easily performed as compared with the prior art.
[0041]
(Embodiment 2)
A method for manufacturing the optical fiber preform 30 according to the second embodiment of the present invention will be described.
[0042]
The method of manufacturing the optical fiber preform 30 is the same as that of the first embodiment until the rod material R is inserted inside the pipe material P and they are integrated.
[0043]
After the pipe material P and the rod material R are integrated, immediately before the upper end portions of the quartz pipe 22 and the quartz rod 24 are fed into the heating furnace 15, the feeding of the rod material R into the heating furnace 15 is stopped, and Subsequently, after the pipe material P is further fed into the heating furnace 15, the feeding of the pipe material P is also stopped. At this time, when the feeding of the rod material R into the heating furnace 15 is stopped, as shown in FIG. 5, the rod material R is significantly reduced in diameter, and the integration of the pipe material P and the rod material R is stopped. The boundary B between the integrated portion and the separated portion of the pipe material P and the rod material R does not become a high position, and the boundary B is located at the neck-down portion N or a small diameter portion below it. . As described above, the pipe material P and the rod material R are substantially integrated with the lower dummy pipe 23 and the lower dummy rod 27, and the quartz pipe 22 and the quartz rod 24, respectively. The respective upper end portions, the upper dummy pipe 21 and the upper dummy rod 26 are left without being integrated.
[0044]
Subsequent processes are the same as those of the first embodiment except that the space between the pipe material P and the rod material R that has been in a negative pressure state after the heating furnace 15 is stopped is returned to a state higher than the atmospheric air pressure. is there.
[0045]
Conventionally, as shown in FIG. 7, a boundary B between an integrated portion and a separated portion of the pipe material P and the rod material R is located at a location where the outer diameter is larger than the neck-down portion N, and thus the hand Although it was extremely difficult to perform the cutting operation in the operation, according to the method for manufacturing the optical fiber preform 30 as described above, the feeding of the pipe material P into the heating furnace 15 was maintained while the rod material R was By stopping the feeding into the heating furnace 15, the rod material R is remarkably reduced in diameter, and the integration of the pipe material P and the rod material R is stopped, thereby, as shown in FIG. The boundary B between the integrated part and the separated part is located at a position having a smaller outer diameter, which is lower than before, so that the subsequent cutting operation of the integrated part of the pipe material P and the rod material R is performed in comparison with the conventional method. And can be done easily.
[0046]
(Embodiment 3)
A method for manufacturing the optical fiber preform 30 according to Embodiment 3 of the present invention will be described.
[0047]
The method of manufacturing the optical fiber preform 30 is the same as that of the first embodiment until the rod material R is inserted inside the pipe material P and they are integrated.
[0048]
After the pipe material P and the rod material R are integrated, immediately before the upper end portions of the quartz pipe 22 and the quartz rod 24 are fed into the heating furnace 15, the feeding of the rod material R to the heating furnace 15 is stopped. When the pipe material P alone is fed into the heating furnace 15 by a predetermined length (for example, about 20 mm after the rod material R is stopped), the space between the pipe material P and the rod material R that has been in a negative pressure state is equal to or greater than the atmospheric air pressure. After the pipe material P is further fed into the heating furnace 15 (for example, about 10 mm), the feeding of the pipe material P is also stopped. At this time, when the feeding of the rod material R into the heating furnace 15 is stopped, the diameter of the rod material R is remarkably reduced, and the space between the pipe material P and the rod material R is in a state higher than the atmospheric air pressure. As a result, the integration is stopped, and the boundary B between the integrated part and the separated part of the pipe material P and the rod material R does not rise, and as shown in FIG. It will be located at a location with a smaller diameter (for example, an outer diameter of 60 mm) below it. As described above, the pipe material P and the rod material R are substantially integrated with the lower dummy pipe 23 and the lower dummy rod 27, and the quartz pipe 22 and the quartz rod 24, respectively. The respective upper end portions, the upper dummy pipe 21 and the upper dummy rod 26 are left without being integrated.
[0049]
Conventionally, as shown in FIG. 7, the boundary B between the integrated portion and the separated portion of the pipe material P and the rod material R is located at a location where the outer diameter is larger than the neck-down portion N and the hand is Although it was extremely difficult to perform the cutting work in the work, according to the method for manufacturing the optical fiber preform 30 described above, while the movement of the pipe material P is maintained, the movement of the rod material R is stopped. The rod material R is remarkably reduced in diameter, and the space between the pipe material P and the rod material R, which has been in a negative pressure state while continuing to be heated in the longitudinal direction, is brought into a state higher than the atmospheric air pressure. As a result, the integration of the pipe material P and the rod material R is stopped, and as shown in FIG. 6, the boundary B between the integrated portion and the separated portion is smaller than the conventional one and has a small outer diameter. Therefore, the pipe material P and The ablation working integral part of the rod member R can be easily performed as compared with the prior art.
[0050]
【The invention's effect】
As described above, according to the first to third aspects of the present application, the boundary between the integrated portion and the separated portion of the dummy pipe and the dummy rod has a small outer diameter below the neck-down portion or below. This makes it possible to easily perform the subsequent cutting operation of the integrated portion of the dummy pipe and the dummy rod.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an optical fiber preform manufacturing apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic view showing an optical fiber preform manufacturing apparatus.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a state in which integration of the pipe material and the rod material is stopped in the method for manufacturing an optical fiber preform according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an explanatory view showing a state in which an integrated body of a pipe material and a rod material is taken in the method for manufacturing an optical fiber preform according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a state in which integration of a pipe material and a rod material is stopped in the method for manufacturing an optical fiber preform according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a state in which integration of a pipe material and a rod material is stopped in the method for manufacturing an optical fiber preform according to the third embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing a state in which integration of a pipe material and a rod material is stopped in a conventional method for manufacturing an optical fiber preform.
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS LIST 10 optical fiber preform manufacturing apparatus 11 support 11 a vertical wall 12 pipe holding unit 13 pipe position adjusting unit 14 rod holding unit 14 a base end 14 b gripping unit 15 heating furnace 15 a heating insertion hole 16 roller 21 upper dummy pipe 21 a Groove 22 Quartz pipe 23 Lower dummy pipe 24 Quartz rod 25 Closing cap 26 Upper dummy rod 27 Lower dummy rod 30 Optical fiber preform B Boundary N Neck down portion P Pipe material R Rod material
