JP2004172736A - アレイアンテナ - Google Patents

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正弘 楠
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Abstract

【課題】主にデジタル放送のSFN放送波中継において要求される低サイドローブ特性を有し、帯域が広く奥行き寸法の小さい受信アンテナを提供する。
【解決手段】放送波中継における受信用のアレイアンテナであって、複数のループアンテナ素子をマトリクス状に配列し、各ループアンテナ素子に給電する給電パワーの分配比をH面方向もしくはE面方向において両端側に位置するループアンテナ素子の分配比をその内側に位置するループアンテナ素子の分配比より低く設定する。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サイドローブを抑圧したアンテナに関する。特にデジタル放送の同一周波数放送波中継(SFN放送波中継)において、自局回り込み波を抑圧する受信アンテナやアナログ−アナログ変換(アナアナ変換)時の非同一周波数放送波中継における、隣接チャンネル波による干渉低減用受信アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル放送のSFN放送波中継においては、周波数変換装置が不要となる反面、自局の送信アンテナから出力された放送波を同一局が受信してしまう、いわゆる回り込み現象が生じ得る。回り込みのレベルが規定値以上となると中継局において発振の現象が生じ、例えば保護回路が作動して放送停波に陥る。回り込みを防止するには送受アンテナ間距離を大きくとることが有効であるが、別途アンテナ設置場所の確保、基礎工事などが必要となり現実的に不可能であることが少なくない。そこで同一の鉄塔に送信アンテナ、受信アンテナを設置する必要が生じる。この場合、受信アンテナとしては親局からの放送波を受信する受信性能だけでなく、自局送信アンテナ回り込み波、即ち干渉波を抑圧するため特性が必要となる。図19は一般的なSFN放送波中継における送信アンテナ、受信アンテナの設置形態を示すものでありアンテナ鉄塔51に受信アンテナ52と送信アンテナ53が設置されている。この形態においては受信アンテナ52から送信アンテナ53を見込む角度は、受信アンテナ52正面方向からみてほぼ90°上側の方向(+90°)の方向となる。従って少なくともその方向のサイドローブレベルを抑圧し、回り込み波、即ち干渉波を低減することが上記設置形態において受信アンテナに求められる特性となる。また、現状のアナログ放送波においても、アナアナ変換による非同一周波数放送波中継時における、隣接チャンネル波による干渉低減のために低サイドローブ特性が求められている。
【0003】
そして、従来よりサイドローブを低減した受信アンテナとして、スカートパラボラアンテナや、オフセットグリッドパラボラ(特許文献1参照)が提供されている。しかし、これらのアンテナはいずれも基本的にはパラボラアンテナの縁の部分に遮蔽板を付設しサイドローブの抑圧を図っているため、所望の特性を得るためには主にアンテナの奥行き寸法が大きくなり、積雪、氷結による荷重増の問題が生じる。例えば、特許文献1の実施例に記載されたオフセットグリッドパラボラでは横2400mm、縦2400mm、奥行き1440mmの寸法を要している。オフセットグリッドパラボラではグリッド化はなされているものの、間隔が1/10波長程度であり、特に奥行きをとる遮蔽板の部分において積雪、氷結により余分な荷重がかかる恐れが有る。とりわけ、寒冷地、豪雪地帯の中継局においては荷重増による鉄塔への負担増が問題となり得る。
【0004】
また、サイドローブを低減しつつ奥行き寸法を非常に小さくした受信アンテナとして出願人はマイクロストリップアンテナを提案している(特許文献2参照)。これは奥行き100mm程度と非常に小型であるが放射素子がパッチであるため適用可能帯域が狭い。例として特許文献2の0010欄に記載の3×3素子アレイアンテナ、具体的には、162mm×139mmの大きさを有する周波数485MHzの9個のマイクロストリップアンテナ素子を一辺が1360mmの地導体板上にtanδが0.002の5.0mm厚の誘電体層を介して310mm(0.5λ)の配列ピッチで3×3にマトリクス配列して構成したもの(以下従来のマイクロストリップアンテナ)を再現追試したVSWR値の実測値を図20に示す。これは、15ch、周波数485〜488MHz用のものとして製作されたものであるが15chの周波数帯域においてはVSWR値は1.4以下に収まっており、受信アンテナの一般的なVSWR値の指標である1.5以下となっている。しかしながら、このアンテナを他チャンネルに適用しようとしても、マイクロストリップアンテナ素子の狭帯域性によりそれをアレイ化したアンテナもVSWR特性における帯域が狭く、図20に示すように481〜492MHzの範囲でしかVSWR値が指標である1.5以下とならない。さらに前記以外の周波数範囲では、急激にVSWRが劣化しており、インピーダンス整合によるロス増大、指向性劣化が生じアンテナとして正常に動作しない可能性が極めて高い。よって、複数のチャンネルに対応させる場合、このアンテナでは所要のチャンネル数分、即ち複数個必要であり、中継局のトータルコスト、アンテナ設置用鉄塔における設置スペースの確保、あるいは鉄塔の耐荷重の観点から上記スカートパラボラ、オフセットパラボラと比較しても不利であった。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−246833号公報
【特許文献2】
特開2002−043835号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のとおり、従来の放送波中継用低サイドローブ受信アンテナにおいては所望の特性は得られるもののアンテナサイズ、特に奥行き寸法が大きい、あるいはアンテナは薄くなるが帯域が狭いなど全ての問題点を同時にクリアできなかった。
【0007】
そこで本発明の目的は、帯域が広く、奥行き寸法の小さい放送波中継用低サイドローブ受信アンテナを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係るアレイアンテナは、放送波中継における受信用のアレイアンテナであって、複数のループアンテナ素子をマトリクス状に配列し、各ループアンテナ素子に給電する給電パワーの分配比をH面方向もしくはE面方向において両端側に位置するループアンテナ素子の分配比をその内側に位置するループアンテナ素子の分配比より低くしたことを特徴とする。
【0009】
係る構成によれば、アレイアンテナのアンテナ素子をループアンテナ素子としたため素子を同一平面上に配列したアレイアンテナの構成が可能になり奥行き寸法を前記オフセットグリッドパラボラと比して大幅に短縮できる。また、前記マイクロストリップアンテナと比して広帯域化が実現できる。また、各ループアンテナ素子に給電する給電パワーの分配比をH面方向もしくはE面方向において両端側に位置するループアンテナ素子の分配比をその内側に位置するループアンテナ素子より低くしたためH面方向もしくはE面方向のサイドローブを抑圧できる。即ち、例えばH面方向に送信アンテナが位置するよう受信アンテナを設置し、H面方向における給電パワーの分配比を上述した設定にすれば回り込み現象を抑圧できる。
【0010】
請求項2に係るアレイアンテナは、放送波中継における受信用のアレイアンテナであって、複数のループアンテナ素子をマトリクス状に配列し、各ループアンテナ素子に給電する給電パワーの分配比をH面方向及びE面方向において両端側に位置するループアンテナ素子の分配比をその内側に位置するループアンテナ素子の分配比より低くしたことを特徴とする。
【0011】
係る構成によれば上述したような広帯域化と、H面方向及びE面方向双方サイドローブの低減が実現できる。これにより例えば受信アンテナの垂直上方に送信アンテナを配置し、かつ受信アンテナのH面方向が垂直方向となるよう設置した場合、E面方向は水平方向となるが、H面方向及びE面方向双方においてサイドローブを低減できるので送信アンテナとの回り込み現象のみならず中継局の近傍に建築物などの反射源が存在する場合に、親局からの放送波に反射波が生じるいわゆるマルチパスの状況で受信不能となることを防止できる。
【0012】
請求項3に係るループアンテナ素子は、スタブを有するループ状に形成した導体の少なくともスタブ部分を誘電体の表面または内部に形成したことを特徴とする。
【0013】
ところで、ループアンテナの素子として請求項3に係る構成によれば、スタブ部分の誘電体による結合容量の増加によりスタブ寸法の小型化や反射板と素子間の寸法短縮が可能である。また、誘電体の寸法を変更することによりアンテナ特性を可変できるため、設計変更に対処したり、特性を調整することが可能である。さらに量産時には例えば樹脂などの誘電体を射出成形などして構成でき、支持体として使用してループアンテナ素子の強度向上を図ることも可能である。
【0014】
請求項4に係るアレイアンテナは、請求項1または2に記載のアレイアンテナであって、ループアンテナ素子をスタブを有するループ状に形成した導体の少なくともスタブ部分を誘電体の表面または内部に形成したことを特徴とする。
【0015】
係る構成によれば、アレイアンテナを好適なループアンテナ素子で構成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
UHFローチャンネルの帯域(13chから十数チャンネル分、周波数でいえば470MHzから+数MHz)での使用を想定したアンテナとしての本発明の実施の形態を以下に説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態(以下実施形態1)としての受信用アレイアンテナを示すものである。なお、(a)は平面図、(b)は側面図を示している。アレイアンテナ50はループアンテナ素子1(101乃至112)が反射板2上に支柱3により支持されて同一平面上にマトリクス状に配列され同軸ケーブル4によって給電されている。ここで想定適用周波数帯の最低周波数は470MHzなので波長λ1は638mmである。素子数はH面方向4素子、E面方向3素子の計12素子、反射板2の寸法はH面方向長さLhが1350mm、E面方向長さLeが1140mmである。素子1(101乃至112)から反射板2までの垂直方向距離hsは約0.25λ1に相当する158mm、素子のH面方向間隔dhは316mm、E面方向間隔deも同じく316mmであり約0.5λ1とした。
【0018】
ループアンテナ素子1(101乃至112)の詳細は図2に示すように厚さ70μmの銅箔でループ部11、スタブ部12、給電部13を有するループ状に誘電体14上に形成されている。ループ長Aはλ1に相当する638mm、ループ部11の導体幅Bは約0.05λ1に相当する30mm、スタブ長Cは約0.05λ1に相当する32mmとした。誘電体14は誘電率が3.3でありループ部11、スタブ部12、給電部13を含むループアンテナ素子1全体をその上に形成しうる寸法を有している。また、給電部13には同軸ケーブル4の内部導体41、外部導体42をそれぞれ接続した。アレイアンテナ50を上述のように構成し誘電体基板上にマイクロストリップラインを形成した分配器(図示せず)で図3に示す分配比で各ループ素子101乃至112に給電した。即ち中央に位置する素子106、107について分配比を16とし、その外側の素子102、103、105、108、110、111の分配比を4、角部に位置する素子101、104、109、112について分配比を1とした。このようにして各ループアンテナ素子に給電する給電パワーの分配比をH面方向及びE面方向において両端側に位置するアンテナ素子の分配比をその内側に位置するアンテナ素子の分配比より低くなる構成を具体化した。
【0019】
この実施形態1に係るアレイアンテナのH面指向性測定結果を図4に示す。測定周波数はほぼ100MHzの帯域中の3点であり曲線5は470MHzの指向性を、曲線6、7は521MHz、569MHzの指向性をそれぞれ示している。横軸はアンテナから見込んだ角度を示し、縦軸は受信パワーレベルをdBで示している。なお、測定はパラボラアンテナを送信アンテナとして使用して上記周波数の電波を発射し、実施形態1に係るアレイアンテナを支柱に設置し支柱を回転させながら、即ちアレイアンテナを回転させながら受信した信号のレベルをプロットしたものである。(但し、最大レベルにおいて規格化してある)。このように本実施の形態に係るアレイアンテナにおいては約100MHzにわたる上記帯域でH面±90°方向のサイドローブをほぼ−32dB以下に抑えることができた。
【0020】
次に、本発明の他の実施の形態(以下実施形態2)に係る受信用アレイアンテナについて説明する。実施形態2のアレイアンテナは実施形態1と同様図1及び図2に示すよう構成し図5に示す分配比で(分配比のみを実施形態1と変えて)各ループ素子101乃至112に給電した。即ち中央に位置する素子106、107について分配比を32とし、そのE面方向外側の素子102、103、110、111の分配比を8、H面方向外側の素子105、108の分配比を4、角部に位置する素子101、104、109、112について分配比を1とした。このようにして各ループアンテナ素子に給電する給電パワーの分配比をH面方向及びE面方向において両端側に位置するアンテナ素子の分配比をその内側に位置するアンテナ素子の分配比より低くなる構成を具体化した。
【0021】
この実施形態2に係るアレイアンテナのH面指向性測定結果を図6に、E面指向性測定結果を図7に示す。測定周波数は実施形態1と同様ほぼ100MHzの帯域中の3点であり図6、図7においても曲線5は470MHzの指向性を、曲線6、7は521MHz、569MHzの指向性をそれぞれ示している。横軸はアンテナから見込んだ角度を示し、縦軸は受信パワーレベルをdBで示している。なお、測定はパラボラアンテナを送信アンテナとして使用して上記周波数の電波を発射し、実施形態1に係るアレイアンテナを支柱に設置し支柱を回転させながら、即ちアレイアンテナを回転させながら受信した信号のレベルをプロットしたものである。(但し、最大レベルにおいて規格化してある)。このように本実施の形態に係るアレイアンテナにおいては約100MHzにわたる上記帯域でH面±90°方向のサイドローブをほぼ−40dB以下に抑えることができた。
【0022】
また、実施形態2に係るアレイアンテナのVSWR値測定結果を図8に示す。図8において曲線8は実施形態2に係るアレイアンテナのVSWR値を示し、曲線9は比較のために上述した従来のマイクロストリップアンテナのVSWR値を示したものである。このように、放送用受信アンテナのVSWR値として一般的な指標値である1.5以下となる帯域は、前記従来のマイクロストリップアンテナではほぼ481MHzから492MHzの約10MHzであるが、実施形態2に係るアレイアンテナではほぼ455MHzから545MHzの約90MHzであり、チャンネル数にして11チャンネル分(帯域にして約70MHz)以上の広帯域化が実現できた。
【0023】
さらにループアンテナ素子の各実施の形態を図9乃至16に示す。ここで図9乃至図16においては図1及び図2と同一部分には同一符号を付してしている。図9はスタブ部12の下面に誘電体14を貼付しスタブ部12を誘電体の表面に形成したものであり誘電体の結合容量によりスタブ部12の小型化を図ったり誘電体の厚さ等寸法を可変させて調整や設計変更への対処が可能である。図10はスタブ部12の下面及び上面に誘電体14、14´を添付し誘電体の内部にスタブ部12を形成したものであり前記誘電体の効果をより増強させることができる。図11はスタブ部12の下面に誘電体14を添付し給電部13を折り曲げた形態でありアンテナ素子をコンパクトに構成できる。図12はさらにスタブ部12の上面にも誘電体14´を添付して前記誘電体の効果を増強したものである。図13はスタブ部12及び給電部13の下面に誘電体14を添付して給電部13の補強を兼ねたものである。図14はループアンテナ素子1全体の下面に誘電体14を貼付してループアンテナ素子全体の補強も兼ねたものである。図15は給電部13を折り曲げ、スタブ部12及び給電部13の両面に誘電体14、14´を貼付し折り曲げた給電部13の補強を兼ねたものである。図16は誘電体14がさらにループアンテナ素子1の支柱を兼ねた形態である。このようにループアンテナ素子はさまざまな形態とすることが可能である。
【0024】
本発明に係るアレイアンテナによれば上述の通り±90°方向のサイドローブを低減できるのでSFN中継局用受信アンテナとして適用することが可能である。例えば図17に示すように上述の実施形態1又は実施形態2に係るアレイアンテナ50を受信アンテナとしてH面が垂直となるよう設置し送信アンテナ53をアレイアンテナ50の垂直上方に設置すると送信アンテナ53からの直接波はもちろん、地表からの一回反射波も効果的に抑圧可能である。これは実施形態1、2において給電分配比に対称性があることに起因する。また、この場合にアレイアンテナ50のE面方向は水平方向となるが、E面方向においてもサイドローブの低減が達成されているので中継局近傍の建築物等の反射源からの反射波の影響も抑圧することができる。また、中継局の近傍に反射源が存在しない、即ち水平面内での反射波の影響が想定されない状況においては垂直面指向性においてのみサイドローブ抑圧を行い、水平面(この場合にはE面)方向のサイドローブ抑圧を図らない、即ちE面方向の給電パワー分配比を統一(例えば1:1:1:1)した構成も可能である。
【0025】
さらに他の本発明の実施形態として、図18(a)の平面図、(b)の側面図に示すよう放射素子保護の観点からループアンテナ素子1を覆う形でレドーム21を反射板2上に設置した形態が可能である。この場合寸法についてはレドーム21と反射板2との距離はレドーム21とループアンテナ素子1との距離の2倍弱程度確保すればよく、また反射板2においても分配器22を反射板2の下面に収容できかつ所定の強度を保つ厚さがあればすむため、トータルの奥行き寸法tは250mmから300mm程度に抑えることができる。例えば実施形態1、2に係るアレイアンテナ50にレドーム21を設置して奥行き寸法tを260mmとした形態が可能であった。従って、前述のオフセットグリッドパラボラ(特許文献1に記載のもの)と比較して同程度の90°方向サイドローブ特性を有しているにもかかわらず奥行き寸法は遥かに小さく、氷結、積雪による荷重増加をさけ設置上の制約を少なくする観点から有利である。
【0026】
なお、実施形態1、2はH面方向に4ヶ、E面方向に3ヶのループアンテナ素子を配列したが、素子数については必要とされるサイドローブレベル抑制量に基づきH面方向、E面方向ともに任意の数を選ぶことが可能である。実際にはアンテナの風圧荷重への耐性、送信及び受信アンテナが設置される鉄塔の強度等の制約を考慮し素子数を設定できる。また、送信アンテナが垂直偏波(E面が垂直面)となるSFN中継局用の受信アンテナとしてはE面方向のサイドローブ低減を主眼とする、即ちE面方向の給電パワー分配比を所定の値に設定することで水平偏波の場合と同様の効果を得ることができる。さらに、本発明の実施形態にかかるアレイアンテナは、現状のアナログ放送波におけるチャンネル変更(アナアナ変換)に適用した場合には、隣接チャンネル干渉低減、さらには親局波のマルチパス波抑圧の観点から、水平面内、垂直面内双方において90°もしくはその近辺の方向のサイドローブ抑圧を実現することも可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、以上説明した通り、帯域が広く、奥行き寸法の小さい放送波中継用低サイドローブ受信アンテナを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるアレイアンテナを表す図。
【図2】本発明の実施形態であるループアンテナ素子を表す図。
【図3】実施形態1における給電パワー分配比を表す図。
【図4】実施形態1に係るアレイアンテナのH面指向性測定結果を表す図。
【図5】実施形態2における給電パワー分配比を表す図。
【図6】実施形態2に係るアレイアンテナのH面指向性測定結果を表す図。
【図7】実施形態2に係るアレイアンテナのE面指向性測定結果を表す図。
【図8】実施形態2に係るアレイアンテナのVSWR値測定結果を表す図
【図9】誘電体を貼付したループアンテナ素子の実施形態を表す図。
【図10】誘電体を貼付したループアンテナ素子の実施形態を表す図。
【図11】誘電体を貼付したループアンテナ素子の実施形態を表す図。
【図12】誘電体を貼付したループアンテナ素子の実施形態を表す図。
【図13】誘電体を貼付したループアンテナ素子の実施形態を表す図。
【図14】誘電体を貼付したループアンテナ素子の実施形態を表す図。
【図15】誘電体を貼付したループアンテナ素子の実施形態を表す図。
【図16】誘電体を貼付したループアンテナ素子の実施形態を表す図。
【図17】アレイアンテナの設置形態を表す図
【図18】レドームを付したアレイアンテナの形態を表す図。
【図19】一般的なSFN放送波中継における送信アンテナ、受信アンテナの設置形態を表す図。
【図20】従来のマイクロストリップアンテナのVSWR値測定結果を表す図。
【符号の説明】
1、101〜112 ループアンテナ素子
11、 ループ部
12、 スタブ部
13、 給電部
2、 反射板
3、 支柱
4、 同軸ケーブル
41、 内部導体
42、 外部導体
5、 470MHzの指向性を示す曲線
6、 521MHzの指向性を示す曲線
7、 569MHzの指向性を示す曲線
8、 実施形態2のアレイアンテナのVSWR特性を示す曲線
9、 従来のマイクロストリップアンテナのVSWR特性を示す
曲線
14、14´ 誘電体
21、 レドーム
22、 分配器
50、 アレイアンテナ
51、 アンテナ鉄塔
52、 受信アンテナ
53、 送信アンテナ

Claims (4)

  1. 放送波中継における受信用のアレイアンテナであって、複数のループアンテナ素子をマトリクス状に配列し、各ループアンテナ素子に給電する給電パワーの分配比をH面方向もしくはE面方向において両端側に位置するループアンテナ素子の分配比をその内側に位置するループアンテナ素子の分配比より低くしたことを特徴とするアレイアンテナ。
  2. 放送波中継における受信用のアレイアンテナであって、複数のループアンテナ素子をマトリクス状に配列し、各ループアンテナ素子に給電する給電パワーの分配比をH面方向及びE面方向において両端側に位置するループアンテナ素子の分配比をその内側に位置するループアンテナ素子の分配比より低くしたことを特徴とするアレイアンテナ。
  3. スタブを有するループ状に形成した導体の少なくともスタブ部分を誘電体の表面または内部に形成したことを特徴とするループアンテナ素子。
  4. 請求項1または2に記載のアレイアンテナであって、ループアンテナ素子をスタブを有するループ状に形成した導体の少なくともスタブ部分を誘電体の表面または内部に形成したことを特徴とするアレイアンテナ。
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