JP2004169348A - Movement limiter for bridge having trigger function and bridge system base isolation system having movement limiter - Google Patents
Movement limiter for bridge having trigger function and bridge system base isolation system having movement limiter Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004169348A JP2004169348A JP2002334642A JP2002334642A JP2004169348A JP 2004169348 A JP2004169348 A JP 2004169348A JP 2002334642 A JP2002334642 A JP 2002334642A JP 2002334642 A JP2002334642 A JP 2002334642A JP 2004169348 A JP2004169348 A JP 2004169348A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- movement
- clamp plate
- bridge
- restraining pin
- upper structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Bridges Or Land Bridges (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、橋桁などの上部構造の荷重を橋脚・橋台などの下部構造に伝達する支承を備えてなる橋梁構造物系において、上部構造と下部構造との間に介装され、過大な変位荷重が作用したとき上部構造の移動を制限するいわゆる橋梁構造物用移動制限装置に関し、更に詳しくは、トリガー機能が付加されてなる橋梁構造物用移動制限装置に関する。
本発明は特には、免震支持機能を有する支承装置と併設され鉄道橋に適用されて好適な移動制限装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
橋梁系において、地震動による橋桁の異常変位並びにその落橋を阻止するため、当該橋梁系に用いられる移動制限機構としては、
▲1▼支承とは別に設けられるアンカーバーによるもの、また、
▲2▼支承における上沓又は上鋼板の側面に切欠き凹部を形成し、この切欠き凹部内に下部構造に固定されるサイドブロックを所定間隔を存して配し、この切欠き凹部とサイドブロックとを衝突させるもの、
が存する。
しかし、これらの移動制限機構は、地震力により当該部分すなわちアンカーバーあるいは上沓・上鋼板の切欠き凹部が大きく破損し、変形を受けることになる。この破損・変形のため、アンカーバーと他の橋梁部位とが、あるいは上沓・上鋼板の側面とサイドブロックの側面とが相互に干渉し、上部構造物が元の位置に復帰しない事態に立ち到ることにもなる。
更には、破損の生じたアンカーバーあるいは上沓・上鋼板及びサイドブロックの取替えのため、橋桁をジャッキアップする等大掛かりな作業を必要とし、工期の長期化とともに工費の高騰化の要因となるばかりでなく、その取替え作業の遅れにより再度生じる地震に対処できない。
【0003】
一方、近年、橋桁の支持体として、鉛プラグ入り積層ゴム支承のいわゆる免震支持装置が採用され、これにより橋梁系の分散免震が図られ、新たな橋梁系の免震機構として普及しつつある。当該免震支持装置によれば、小規模地震から大規模地震に至るまで良好な減衰作用を発揮し、この特性を活用することから特には移動制限機構が設けられることはない。
しかしながら、この分散免震機構の鉄道橋への適用に当っては、多発する小規模地震にも作動する免震支持装置の性質から、橋桁相互間において生ずるずれ変位により、橋桁の継目部でレールの齟齬(角折れ、目違い)が惹起され、脱線につながる危険性があり、その適用の隘路となっている。更に、上記の橋桁相互間のずれ変位は、積層ゴム体のせん断変形に伴う鉛直変位も鉄道橋においては無視できないものがあり、その適用に付き一層の慎重さが要請されるものとなっている。
【0004】
なお、建造物用の移動制限装置において、移動を拘束する部材の破断をもってトリガー機能を発揮するものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この公知技術においては、その拘束部材は破断部位が1箇所となっており、曲げ作用が加わり、良好なせん断力が得られない欠点がある。また、建造物においては全方向の拘束となり、橋梁への適用には不都合がある。
【0005】
【特許文献1】
特公昭63−34276号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり、免震支持装置が使用される分散免震機構の鉄道橋への適用をなし得る移動制限装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、移動制限装置を有する橋梁系の免震システムを提供することも他の目的とする。
本発明は更に、鉄道橋に限定されない移動制限装置も提供することを目的とする。
本発明はこのため、上部構造の温度伸縮変位を許容するが、小規模地震による変位を阻止し、大規模地震に免震を発揮させるとの着想のもとにその実現を図ったものである。
本発明は更に、純せん断破断によるトリガー作用の発揮によりこの目的を達成したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1はトリガー機能を有する橋梁用移動制限装置であって、次の構成を採る。
すなわち、橋桁などの上部構造の荷重を橋脚などの下部構造に伝達する弾性支承を備えてなる橋梁構造系において、上部構造と下部構造との間に介装され、前記上部構造の移動を制限する移動制限装置であって、
前記上部構造の移動の卓越する方向に直交して水平を保持して配される拘束ピン;該拘束ピンを拘束的に抱持する下クランプ板を有し、下部構造に連動する下部クランプ部;該拘束ピンを水平の移動域を存して抱持する上クランプ板を有し、上部構造に連動する上部クランプ部;を備え、
前記拘束ピンには間隔を隔ててくびれ部が形成され、
前記上部構造の過大な移動において前記上クランプ板が前記拘束ピンのくびれ部間に衝接し、該拘束ピンは前記くびれ部をもって破断される、
ことを特徴とする。
上記構成において、「移動の卓越する方向」は通常には橋軸方向を云うが、それに限定されない。また、「くびれ部」は以下の実施形態で示される切欠き溝あるいは断面欠損部と同意義である。
本発明において、
▲1▼この第1発明に付加され、上クランプ板は、拘束ピンに対し、支承の弾性沈下(クリープ変形量及び荷重変動分を含む)による上部構造の沈み込み量を許容するすき間を保持すること、▲2▼弾性支承に限定されることのない構成、
は更に別の発明を構成する。
更に、上記構成において、
▲1▼下クランプ板の拘束ピンに対する抱持は溝による下方からの抱持の態様、あるいは孔による抱持の態様、
▲2▼上クランプ板の拘束ピンに対する抱持は溝による上方からの抱持の態様、あるいは孔による抱持の態様、
▲3▼拘束ピンは円形断面、四角形断面、多角形断面のいずれの態様を採りうること、
▲4▼上クランプ板の抱持部に2条の作用点となる突条を形成すること、
▲5▼拘束ピンに2条の作用点となる突条を形成すること、
は適宜採択される事項である。
【0008】
本発明の第2はトリガー機能を有する橋梁用移動制限装置を備えてなる構造物系の免震システムであって、次の構成を採る。
すなわち、橋桁などの上部構造と橋脚などの下部構造との間に介装され、少なくとも、前記上部構造の荷重を支持する機構と、該上部構造の移動を吸収するダンパー機構と、該上部構造の移動を制限する移動制限機構とを備えてなる構造物系の免震システムにおいて、
前記移動制限機構は、前記上部構造の移動の卓越する方向に直交して水平を保持して配される拘束ピン;該拘束ピンを拘束的に抱持する下クランプ板を有し、下部構造に連動する下部クランプ部;該拘束ピンを水平の移動域を存して抱持する上クランプ板を有し、上部構造に連動する上部クランプ部;を備え、
前記拘束ピンには間隔を隔ててくびれ部が形成され、
前記上部構造の過大な移動において前記上クランプ板が前記拘束ピンのくびれ部間に衝接し、該拘束ピンは前記くびれ部をもって破断される、
ことを特徴とする。
上記構成において、「移動の卓越する方向」は通常には橋軸方向を云うが、それに限定されない。また、「くびれ部」は以下の実施形態で示される切欠き溝あるいは断面欠損部と同意義である。
本発明において、
▲1▼この第2発明に付加され、上クランプ板は、拘束ピンに対し、支承の弾性沈下(クリープ変形量及び荷重変動分を含む)による上部構造の沈み込み量を許容するすき間を保持すること、は更に別の発明を構成する。
更に、上記構成において、
▲1▼下クランプ板の拘束ピンに対する抱持は溝による下方からの抱持の態様、あるいは孔による抱持の態様、
▲2▼上クランプ板の拘束ピンに対する抱持は溝による上方からの抱持の態様、あるいは孔による抱持の態様、
▲3▼拘束ピンは円形断面、四角形断面、多角形断面のいずれの態様を採りうること、
▲4▼上クランプ板の抱持部に2条の作用点となる突条を形成すること、
▲5▼拘束ピンに2条の作用点となる突条を形成すること、
は適宜採択される事項である。
【0009】
(作用)
(1) 常時
常時すなわち地震動あるいは強風等の作用しないとき、温度変化などにより上部構造が長手(橋軸)方向に伸縮するとき、拘束ピンは下クランプ板を介して不動に保持され、上クランプ板は拘束ピンに対し所定の間隔で保持されており、この変位を許容する。
そして、支承の変位機能を拘束することはない。
(2) 地震時
地震による振動性の強制外力あるいは強風、鉄道車輌の制動等の一時的な衝撃による強制外力が作用すると、下部構造と上部構造との間で相対変位が生じ、上部構造は固有周期で水平方向へ振動変位する。
しかして、当該強制外力が設計許容値に至るまでは、拘束ピンは上クランプ板の許容間隔内で変位する。当該強制外力が許容値に達するものであるとき、上クランプ板は拘束ピンに衝接し、変位は阻止される。
当該強制外力が更に増大し、設計値を超えて過大なものとなるとき、拘束ピンのくびれ部の許容耐力値を超え、くびれ部で破断する。
すなわち、上クランプ板は一定幅をもって拘束ピンに衝接するが、上クランプ板の両端は拘束ピンのくびれ部に近接したものとなっており、拘束ピンに曲げモーメントを生じることなく、純せん断力をもってくびれ部の細径断面を破断する。すなわち、くびれ部は2箇所において2面せん断により破断される。
これにより、トリガー解放時の特性の安定化が図られ、引き続き支承の機能が持続し、かつ、復帰作用も図られる。
【0010】
本発明の第3はトリガー機能を有する移動制限装置を備えた橋梁系の免震集合支承であって、次の構成を採る。
橋桁などの上部構造と橋脚などの下部構造との間に介装され、中間の受台を介して上部の常支承系と下部の免震支承系とから構成される集合支承であって、
前記常支承系は、上部構造を支持する固定支承及び可動支承のいずれか、あるいは両支承が選ばれ、
前記免震支承系は、移動制限装置を挟んで、荷重支持機能を有するとともに水平せん断変形を受けて減衰機能を発揮する免震支持装置が上部構造の移動の卓越する方向に相並んで配され、
前記移動制限装置は、前記上部構造の移動の卓越する方向に直交して水平を保持して配される拘束ピン;該拘束ピンを拘束的に抱持する下クランプ板を有し、下部構造に連動する下部クランプ部;該拘束ピンを鉛直方向の移動域を存して抱持する上クランプ板を有し、受台に固設される上部クランプ部;を備え、
前記拘束ピンには間隔を隔ててくびれ部が形成され、
前記上部構造の過大な移動において前記上クランプ板が前記拘束ピンのくびれ部間に衝接し、該拘束ピンは前記くびれ部をもって破断される、
ことを特徴とする。
上記構成において、「移動の卓越する方向」は通常には橋軸方向を云うが、それに限定されない。また、「くびれ部」は以下の実施形態で示される切欠き溝あるいは断面欠損部と同意義である。
本発明において、
▲1▼この第3発明に付加され、上クランプ板は、拘束ピンに対し、支承の弾性沈下(クリープ変形量及び荷重変動分を含む)による上部構造の沈み込み量を許容するすき間を保持すること、▲2▼弾性支承に限定されることのない構成、
は更に別の発明を構成する。
更に、上記構成において、
▲1▼下クランプ板の拘束ピンに対する抱持は溝による下方からの抱持の態様、あるいは孔による抱持の態様、
▲2▼上クランプ板の拘束ピンに対する抱持は溝による上方からの抱持の態様、あるいは孔による抱持の態様、
▲3▼拘束ピンは円形断面、四角形断面、多角形断面のいずれの態様を採りうること、
▲4▼上クランプ板の抱持部に2条の作用点となる突条を形成すること、
▲5▼拘束ピンに2条の作用点となる突条を形成すること、
は適宜採択される事項である。
【0011】
本橋梁系の免震集合支承は常時並びに地震時において次のように作用する。
(1) 常時
常時すなわち地震動の作用しないとき、上部構造は上載荷重を受けて曲げ変形を受け、また、温度変化などにより上部構造が橋軸方向に伸縮するとき、上部の常支承系においては、固定支承部で曲げ変形による回転変位を吸収し、可動支承部で曲げ変形による回転変位並びに伸縮変位を吸収する。この結果、当該常時における上部構造に生じる変位は下部の免震支承系に伝達されない。
このとき、免震支承系においては、移動制限装置の上クランプ板は拘束ピンに対し橋軸水平方向には当接し、鉛直方向には所定の間隔を保持し、応力は生じない。免震支持装置は縦剛性により固定支承部及び可動支承部から伝達される上部構造の荷重を支持し、下部構造に伝達する。
(2) 小・中規模地震時
地震による振動性の強制外力あるいは一時的な衝撃(強風、鉄道車輌による制動)による強制外力が作用すると、下部構造と上部構造との間で相対変位が生じ、上部構造は固有周期をもって水平方向へ振動変位する。この変位は橋軸方向が卓越する。
しかして、当該強制外力が設計許容値に至るまでは、本集合支承の常支承系においては、固定支承部及び可動支承部で振動変位を拘束する。すなわち,固定支承部はその構造自体によって、また、可動支承部はサイドブロック等の移動制限構造によって移動が制限される。
一方、免震支承系においては、移動制限装置の拘束ピンは上クランプ板に拘束され、拘束ピンはこの衝撃を伴う強制外力に抵抗し、上クランプ板ひいては該上クランプ板と一体となっている受台・常支承系を介して上部構造の変位を阻止する。免震支持装置は引き続き縦剛性により固定支承部及び可動支承部から伝達される上部構造の荷重を支持し下部構造に伝達する。
これにより、上部構造、すなわち橋桁相互の変位が阻止される。
なお又、地震に伴う縦振動に付いては、免震支承系において、移動制限装置の上クランプ板は拘束ピンに対して所定の間隙を有し、該縦変位を許容する。
(3) 大規模地震時
上記強制外力が設計値を超えて過大なものとなるとき、換言すれば大規模地震に対するとき、本集合支承においてはその常支承系はロック機能を持続するとともに、免震支承系はその移動制限装置の切欠き溝の許容耐力値を超え、切欠き溝で破断する。
すなわち、移動制限装置において、上クランプ板は凹溝の幅をもって拘束ピンに衝接するが、上クランプ板の両端は拘束ピンの切欠き溝に近接したものとなっており、拘束ピンに曲げモーメントを生じることなく、純せん断力をもって切欠き溝の細径断面すなわち断面欠損部を破断する。すなわち、切欠き溝は2箇所において2面せん断により破断される。これにより、トリガー解放時の特性の安定化が図られる。
次いで、拘束ピンの破断により、免震支持装置は変位が開放され、その免震機能を発揮し、振動エネルギーを吸収し、速やかに減衰させる。
しかして、この切欠き溝における破断は他に波及せず、該切欠き溝のみの破断であるので、当該破断部分での干渉もなく、変形も他に波及しない。
そして、免震支持装置の復帰機能により上部構造は元位置へ復帰がなされる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のトリガー機能を有する橋梁用移動制限装置及び移動制限装置を有する橋梁系の免震システムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図7はトリガー機能を有する橋梁用移動制限装置の一実施形態(第1実施形態)を示す。
すなわち、図1〜図4は本装置の全体構成を示し、図5〜図6はその部分構成を示す。
図において、Gは橋梁における橋桁等の上部構造であり、Bは橋脚・橋台等の下部構造である。また、Xは橋軸方向を示し、Yは橋軸直角方向を示す。
【0013】
図1〜図4は、本トリガー機能を有する橋梁用移動制限装置(以下「トリガー装置」という)Tの全体構成を示す。なお言えば、図1は本トリガー装置TのY方向(橋軸直角方向)に沿う側面構成及び縦断面構成を示し、図2は水平断面構成を示し、図3及び図4はX方向(橋軸方向)に沿う側面構成及び横断面構成を示す。
本トリガー装置Tは上部構造Gの支持作用はなく、支持装置すなわち支承(本実施形態では免震支持装置)に併置されて使用される。
【0014】
これらの図に示されるように、本トリガー装置Tは、中心に水平を維持して配される拘束ピン1と、該拘束ピン1を下方から抱持し下部構造に連動する下部クランプ部2と、該拘束ピン1を上方から抱持し上部構造に連動する上部クランプ部3と、からなり、更には、下部クランプ部2における鍔付きブッシュ4を含む。なお、拘束ピン1はそのピン軸をY方向(橋軸直角方向)に沿って配され、下部クランプ部2の主体をなし左右に相離れて配される下クランプ板5と上部クランプ部3の主体をなす上クランプ板6とは所定間隔を保つ。
また、本装置Tを構成する部材は特に断らない限り鉄製よりなるものである。
【0015】
以下、各部の構成に付き、更に図5〜図7を参照しつつ詳細に説明する。
拘束ピン1(図1〜図5参照)
拘束ピン1は、鉄製をもって直円柱状に形成され、その中央の対称軸をもって対称形を保つ。中心位置より同一距離をもってそれぞれ切欠き溝10が円周状に凹設され、これらの切欠き溝10の間隔はLをなす。切欠き溝10はすなわち断面欠損部であり、外力に対し該部より破断する。
拘束ピン1はその素材を鉄製とし、好ましくは鋳鉄が選ばれるが、鋼を除外するものではない。更には、その素材をアルミニウムなどの他の金属、更には硬質の合成樹脂素材に替えることもできる。
図5はその拘束ピン1を取り出して示したものである。切欠き溝10は本実施形態では平行溝の底部がVカットされてなるが、その他、V溝、U溝などを除外するものではない。また、該拘束ピン1は必ずしも一定径の直円柱状に形成される必要はなく、大径部分及び小径部分を含んでもよく、要は中心位置より対称形を保つことが必要である。すなわち、端部が小径部とされ、該部に後記する鍔付きブッシュ4が嵌装され、鍔付きブッシュにより径の調整が図られる。
【0016】
下部クランプ部2(図1〜図4、図6参照)
下部クランプ部2は、下部構造Bに直接固設される下部取付け鋼板12上に2つの下クランプ板5が所定の間隔をもって相隔てて立設されてなる。図例では下クランプ板5は下部取付け鋼板12に、例えば溶接をもって固設された別体を採るが、他の取付け手段、例えば取付けボルトによることを除外するものではなく、更には、下クランプ板5と下部取付け鋼板12とは一体成形されることが好ましい。
下クランプ板5は、一定厚の剛性の板状体をなし、上方に向けて開く凹溝13を有する。凹溝13の底部13aは一定半径の円弧状をなし、該底部13aより上方部13bは上方へ向けて若干の開き角度をもって形成される。しかし、該上方部13bは垂直を保ってもよい。
そして、この該凹溝13の底部13aに鍔付きブッシュ4が密着状に嵌装着される。
鍔付きブッシュ4は、図6に示すように、円筒部4aと鍔部4bとからなる。円筒部4aの内孔には拘束ピン1が強嵌挿される。また、鍔部4bは下クランプ板5の外壁面に当接する。該鍔付きブッシュ4は、拘束ピン1の下クランプ板5への取付けを強固にするものである。このため、該鍔付きブッシュ4の鍔部4bを介して下クランプ板5へ固定手段をもって固定する態様を採るものとする。そして又、拘束ピン1のピン軸方向への移動を阻止する。
【0017】
上部クランプ部3(図1、図2、図4参照)
上部クランプ部3は、上部構造Gに直接固設される上部取付け鋼板15の下面に上クランプ板6が垂設されて固設されてなる。図例では上クランプ板6は上部取付け鋼板15に、例えば溶接をもって固設された別体を採るが、他の取付け手段、例えば取付けボルトによることを除外するものではなく、更には、上クランプ板6と上部取付け鋼板15とは一体成形されることが好ましい。
上クランプ板6は、一定厚の剛性の板状体をなし、下方に向けて開く凹溝16を有し、該凹溝16内に拘束ピン1が所定の間隙を存して抱持される。
すなわち、該上クランプ板6の厚さは下クランプ板5よりも厚いものであるが、その厚さMは所定の中立位置で拘束ピン1の切欠き溝10へ可及的接近する寸法を採る。更には、該上クランプ板6が拘束ピン1と衝接した際にも破損しない厚さとされる。
また、凹溝16(頂部16a、側部16b)と拘束ピン1との距離関係に付いては、凹溝16の側部16bと拘束ピン1とは片側に間隔α(両側では2α)を保持し、橋軸への水平移動域を許容し、凹溝16の頂部16aと拘束ピン1とは間隔βを保持し、上下への変位域を許容する。
【0018】
(アンカーボルト18,19)
下部クランプ部2及び上部クランプ部3は、それぞれ、取付け鋼板12,15を介して下部構造B、上部構造Gに定着される。
すなわち、取付け鋼板12,15にはボルト挿通孔が穿設され、下部構造B、上部構造Gに埋設したアンカーボルト18,19が該ボルト挿通孔に挿通され、ナット20,21を締め込んで定着をなす。
【0019】
(寸法関係)
本トリガー装置Tにおける各部材相互の寸法関係は以下のとおりである。
先ず、拘束ピン1の切欠き溝10間の距離L内に上クランプ板6の厚さMが入り、その差分距離2Nは可及的小さくされる。すなわち、上クランプ板6の端部を可及的切欠き溝10に近づけることにより、純せん断力を得ることができる。また、上クランプ板6の凹溝16と拘束ピン1とは一定の間隔を保持し、中立状態で水平方向の橋軸方向(X)には片側に間隔α(両側では2α)、上方には間隔βを保つ。そして、αは常時すなわち地震の作用しない状態での上部構造Gの温度伸縮に伴う橋軸方向移動を許容する間隔に保持される。また、βは同じく常時での上部構造Gの橋軸方向移動に伴う沈み込み量を許容する間隔に保持される。
図7はこの寸法関係を保ってなされる本トリガー装置Tの変位状態を示す。
図において、下部クランプ部2は下部構造Bに連動し、上部クランプ部3は上部構造Gに連動する。今、上部構造Gがイ方向に移動したとき、その移動はαで拘束ピン1に当接し、それ以上の移動は阻止される。この移動は逆方向にも起りうることは勿論である。
【0020】
配置関係(図8〜図10参照)
図8に、本トリガー装置Tの橋梁系での配設の一例を示す。
図において、B1,B2は下部構造としての橋台及び橋脚、Gは上部構造としての橋桁である。
更に、Sは支承であって、橋桁Gの荷重を支持し、橋台・橋脚B1,B2に伝達するとともに、橋桁Gの回転並びに伸縮変位を吸収する。
図示されるように、支承Sは橋桁Gを安定的に支持すべく橋台・橋脚B1,B2において対称を保って複数配され、本トリガー装置Tは各橋台・橋脚B1,B2の中央に単数配される。勿論、本トリガー装置Tを各支承Sに対となって配し、各橋台・橋脚B1,B2に複数配することを妨げるものではない。
更に、支承Sは橋台B1、橋脚B2に3個もしくはそれ以上に配されてもよく、それに応じて本トリガー装置Tも3以上に配される態様を採りうる。留意すべくは、これらの支承S、トリガー装置Tは均衡を保って配されることである。
【0021】
図9・図10には支承Sの構成の一例を示す。
本支承Sはいわゆる免震支持装置であって、ゴム及び薄鋼板の積層ゴム体に鉛プラグの埋め込まれたいわゆる鉛プラグ入り積層ゴム体を主体となし、鋼板よりなる上沓と下沓とが一体に固設されるとともに、該上沓及び下沓を介して上部構造G及び下部構造Bに取り付けられる。
もっと詳しくは、本支承Sは、薄鋼板23とゴム層24とを多層に積層して加硫成形により一体成形されたいわゆる積層ゴム体25を主体とし、上部及び下部には厚鋼板の上面板26及び下面板27が一体に配され、更には、該積層ゴム体25中に複数(図例では4)の鉛プラグ28が対称を保って埋め込まれている。本支承Sはこの構成により、縦剛性が大きく高い耐荷重性を示すとともに、ゴム層により横(水平)剛性が小さく容易に水平変位を許容するとともに変形に対する復帰作用を発揮する。そして又、鉛プラグ28により減衰作用すなわちダンパー作用を発揮する。
上沓30の上面にはアンカー鋼材(図示せず)が固設され、上沓30はこのアンカー鋼材により上部構造Gに固定され、一体性を保持する。
下沓31の下面にはアンカー鋼材(図示せず)が固設され、下沓31はこのアンカー鋼材により下部構造Bに固定され、一体性を保持する。
以上のとおり、本支承Sは弾性復帰機能を持つ外、ダンパー機能を有し、いわゆる免震支承を構成する。
【0022】
(実施形態の作用)
本実施形態のトリガー装置Tは、本トリガー装置Tと併設される免震支持装置Sとともに以下の作用を発揮する。
すなわち、本免震支持装置Sは上部構造Gの荷重の支持機能、上部構造Gの変位吸収機能、ダンパー機能、更には初期位置への復帰機能を有するものであり、本トリガー装置Tはその余の機能を荷う。
【0023】
(1) 常時
常時すなわち地震動の作用しないとき、上部構造Gは上載荷重を受けて曲げ変形を受けるが、免震支持装置Sにより該上部構造Gの曲げを許容するとともにその大きな縦剛性により上部構造Gの荷重を支持し、下部構造Bに伝達する。このとき、本トリガー装置Tは定位置(中立)状態をとり、上クランプ板6は拘束ピン1に対し所定の間隔α,βを保持する。
また、常時における温度変化などにより上部構造Gが橋軸方向(X方向)に伸縮するとき、免震支持装置Sはゴム層24による横変位特性によりこの伸縮変位に追従する。このとき、この変位は所定の許容間隔内でなされる。本トリガー装置Tにおいては、拘束ピン1は下クランプ板5を介して不動に保持される一方、上クランプ板6は凹溝16内で拘束ピン1に対し橋軸方向のどの方向に対しても移動可能に所定の間隔で保持されており、拘束ピン1は拘束されることはなく、この変位を許容する。
これにより、上部構造Gは抵抗応力を受けることなく自由に変位する。
上部構造Gの橋軸方向への変位において、免震支持装置Sの積層ゴム体はせん断変形を受け、鉛直方向の沈み込みをなすが、本トリガー装置Tの上クランプ板5においては、拘束ピン1と上下方向にβだけ余裕をもって遊隙を存するので、本トリガー装置Tはこの変位を拘束することはない。
【0024】
(2) 小規模地震時
地震による振動性の強制外力あるいは一時的な衝撃(強風、鉄道車輌による制動)による強制外力が作用すると、下部構造Bと上部構造Gとの間で相対変位が生じ、上部構造Gは固有周期をもって水平方向へ振動変位する。この変位は橋軸方向(X)が卓越する。
しかして、当該強制外力が設計許容値に至るまでは、拘束ピン1は上クランプ板6の許容間隔α内で変位する。また、免震支持装置Sにおけるゴム層24及び鉛プラグ28はこの振動エネルギーを吸収し、速やかに減衰させる。
【0025】
(2a)
地震力が更に増大し、強制外力が許容値に達するとき、換言すれば、中規模地震に対するとき、上クランプ板6は拘束ピン1に衝接する状態となる。拘束ピン1 はこの衝撃力に抵抗し、上クランプ板6ひいては該上クランプ板6と一体となっている上部構造Gの変位は阻止される。上部構造Gの水平振動変位の間、免震支持装置Sのゴム層24及び鉛プラグ28による減衰作用は持続し、該振動は速やかに減衰する。
【0026】
(3) 大規模地震時
上記強制外力が設計値を超えて過大なものとなるとき、換言すれば大規模地震に対するとき、拘束ピン1の切欠き溝10の許容耐力値を超え、切欠き溝10で破断する。
(破断のメカニズム)
上クランプ板6は凹溝16の幅Mをもって拘束ピン1に衝接するが、上クランプ板6の両端は拘束ピン1の切欠き溝10に近接したものとなっており、拘束ピン1に曲げモーメントを生じることなく、純せん断力をもって切欠き溝10の細径断面すなわち断面欠損部を破断する。すなわち、切欠き溝10は2箇所において2面せん断により破断される。
これにより、トリガー解放時の特性の安定化が図られる。
破断を通じて、また破断後、免震支持装置Sは機能を続ける。
すなわち、免震支持装置Sにおけるゴム層24及び鉛プラグ28はこの振動エネルギーを吸収し、速やかに減衰させる。
しかして、この切欠き溝10における破断は他に波及せず、該切欠き溝10のみの破断であるので、当該破断部分での干渉もなく、変形も他に波及しない。そして、支承Sの機能により上部構造Gは元位置へ復帰がなされる。
なお、拘束ピン1の円周面上に形成された突条(後記する33)によっては、上クランプ板6との衝接位置が特定され、従って作用点が一定となり、同一の破断力が切欠き溝10に作用することになる。
【0027】
(4) 破断後の処置
その後、破断された拘束ピン1の残部は取り外され、新たな拘束ピン1を取替え、次の地震動に備える。
【0028】
(実施形態の効果)
本実施形態のトリガー装置Tによれば、小規模地震、その他の鉄道車輌の制動力、風荷重などの強制外力による橋桁の変位を制限し、大規模地震においては拘束を解き、引き続き本装置以外の免震支持装置Sその他の装置の機能を持続させるので、橋桁相互間に生じる齟齬を極力阻止でき、免震支持装置による鉄道橋への免震システム化が可能となる。
また、本トリガー装置Tにおける拘束ピン1の切欠き溝10の破断メカニズムは、曲げモーメントを極力抑え、純せん断によるので、変形を他の部位に波及させず、当該部位を速やかに破断させ、これによりトリガー解放時の特性が安定化することとなる。
なお更に、拘束ピン1と上クランプ板6との間隔を適宜に採ることができ、対応する地震動に対し設計上において自在に対処することができる。
また、本トリガー装置Tの拘束ピン1によれば、その径・長さ・切欠き溝10の深さ等を適宜に決めることにより、対応する地震動に対し設計上において自在に対処することができる。
そして、対処する地震に対して拘束ピン1のみが破壊され、破壊箇所が特定され、その余の部位は破損されず、支承のみならず橋梁全体の保全が長期にわたって持続される。また、拘束ピン1の取替え作業は容易かつ迅速になされ、製作費のみならず取替え工事費用の低減に寄与するばかりでなく、次の地震動に迅速に備えることができ、安全性が保証される。
【0029】
(他の態様)
▲1▼ 叙上の態様においては拘束ピン1は上クランプ板6の幅面に衝接して破断される態様を採ったが、図11の(a) 図に示すように拘束ピン1に突条33を円周方向に設け、該突条33に上クランプ板6を衝接させる態様、また、その(b) 図に示すように、上クランプ板6に突条34を設け、該突条34をもって拘束ピン1に衝接させる態様を採ってもよい。
そして、これらの態様によれば、拘束ピン1への作用点が特定化され、かつ、切欠き溝10へ純せん力が作用する。
▲2▼ 叙上の態様では、拘束ピン1は、下クランプ板5及び上クランプ板6に凹溝をもって抱持される態様を採ったが、下クランプ板5に形成された孔に抱持されることもできる。
図12・図13はその一態様を示し、下クランプ板5に円孔35が開設され、該孔35にクランプロックLが外方から装着される。該クランプロックLは、内輪36、外輪37及び締付けボルト38よりなり、内輪36と外輪37とは所定のテーパ勾配(通常4°)で接する。内輪36はテーパ部において複数のスリット36aが縦設され、縮径可能とされ、また外輪37は一つ割のリングをなし、拡径可能となっている。内輪36の鍔と外輪37とは対応する位相でボルト挿通孔36b,ねじ孔37aが螺設され、両孔36b,37aにわたって締付けボルト38が装着される。
締付けボルト38の回動締め込みにより、内輪36が外輪37内にテーパ(くさび)作用をもって入り込み、内輪36が縮径するとともに外輪37が拡径し、拘束ピン1を強固に把持する。
【0030】
叙上の実施形態においては、鉄道橋への適用を述べたが、他の用途、例えば道路橋への適用はこれに準じる。
【0031】
(第2実施形態)
図14に、更に別な、鉄道橋に適用されて好適な免震システムの実施の形態(第2実施形態)を示す。
この免震システムにおいては、支承部において集合支承構造Hを採り、中間の受台40を介して、上部の常支承系Iと下部の免震支承系(トリガー装置付き免震支承系)Jとからなる。
受台40は桁部材をなし、常支承系Iと免震支承系Jとが取り付けられて固定されるとともに、その大きな補剛性をもって変形を受けることなく、構造物系の荷重を伝達する。
【0032】
常支承系I
常支承系Iは、一方の橋桁G1の回転変位を吸収する固定支承部41と、他方の橋桁G2の回転変位並びに橋軸伸縮変位を吸収する可動支承部42とからなり、これらの支承部41,42は受台40に相並んで配される。
もっと詳しくは、固定支承部41は、ピン44を介して上沓45と下沓46とが回転自在とされ、上沓45は橋桁G1に固定され、下沓46は受台40に固定される。可動支承部42は、ピン48を介して上沓49と中間沓50とが回転自在とされ、かつ、中間沓50は2又はそれ以上のローラ51を介して下沓52に橋軸方向に移動可能とされる。しかして、上沓49は橋桁G2に固定され、下沓52は受台40に固定される。該可動支承部42においては、移動制限構造、例えばサイドブロックを備えることは言うまでもない。
これらの固定支承部41と可動支承部42とは常時の橋桁における変位並びに荷重変動に対しては所望の機能を発揮し、地震時の変位に対しては固定される。すなわち、地震時においては、固定支承部41はその構造自体によって、また、可動支承部42はサイドブロック等の移動制限構造によって移動が制限される。
【0033】
免震支承系(トリガー装置付き免震支承系)J
免震支承系(トリガー装置付き免震支承系)Jは、叙上の第1実施形態でのトリガー装置T及び免震支持装置Sが適用され、トリガー装置Tを中央に挟んで免震支持装置Sが橋軸方向Xに相並んで配される。
すなわち、トリガー装置Tの上部取付け鋼板15は受台40に固定され、下部取付け鋼板12は橋脚Bに固定される。また、免震支持装置Sにおいては、その上沓30は受台40に固定され、その下沓31は橋脚Bに固定される。
なお、トリガー装置Tにおける凹溝16の間隔αは0もしくは微小間隔とされる。
【0034】
本装置Hの配設関係
本集合支承装置Hは鉄道橋において各橋脚に配される。
すなわち、本集合支承装置Hは各橋脚において橋軸直角(Y)方向に対称を保って2又はそれ以上に配される。
図例は、単純桁橋の橋桁の両端部支点の態様、あるいは単純桁の端部支点と連続桁橋の端部支点の態様例である。
連続桁橋の中間支点においては、固定支承部41あるいは可動支承部42のいずれかの支持態様を採るが、上部の常支承系Iには1つの支承(41又は42)が配され、下部の免震支承系Jは叙上の構成に準じる。この場合、常支承系Iの支承41(又は42)と免震支承系Jのトリガー装置Tとは同一鉛直線上に配される。
【0035】
本装置Hの作用
本集合支承装置Hは常時並びに地震時において次のように作用する。
(1) 常時
常時すなわち地震動の作用しないとき、上部構造Gすなわち橋桁G1,G2は上載荷重を受けて曲げ変形を受け、また、温度変化などにより上部構造Gが橋軸方向(X方向)に伸縮するとき、本集合支承装置Hの常支承系Iにおいては、固定支承部41で曲げ変形による回転変位を吸収し、可動支承部42で曲げ変形による回転変位並びに伸縮変位を吸収する。この結果、当該常時における上部構造Gに生じる変位は免震支承系Jに伝達されない。
このとき、免震支承系Jにおいては、トリガー装置Tの上クランプ板6は拘束ピン1に対し橋軸水平方向(X)には当接し、鉛直方向には所定の間隔βを保持し、応力は生じない。免震支持装置Sはその積層ゴム体25の大きな縦剛性により固定支承部41及び可動支承部42から伝達される上部構造Gの荷重を支持し、下部構造Bに伝達する。
【0036】
(2) 小・中規模地震時
地震による振動性の強制外力あるいは一時的な衝撃(強風、鉄道車輌による制動)による強制外力が作用すると、下部構造Bと上部構造Gとの間で相対変位が生じ、上部構造Gは固有周期をもって水平方向へ振動変位する。この変位は橋軸方向(X)が卓越する。
しかして、当該強制外力が設計許容値に至るまでは、本集合支承装置Hの常支承系Iにおいては、固定支承部41及び可動支承部42で振動変位を拘束する。すなわち,固定支承部41はその構造自体によって、また、可動支承部42はサイドブロック等の移動制限構造によって移動が制限される。
一方、免震支承系Jにおいては、トリガー装置Tの拘束ピン1は上クランプ板6に拘束され、拘束ピン1 はこの衝撃を伴う強制外力に抵抗し、上クランプ板6ひいては該上クランプ板6と一体となっている受台40・常支承系Iを介して上部構造Gの変位を阻止する。免震支持装置Sは引き続きその積層ゴム体25の大きな縦剛性により固定支承部41及び可動支承部42から伝達される上部構造Gの荷重を支持し下部構造Bに伝達する。
これにより、上部構造G、すなわち橋桁相互の変位が阻止される。
なお又、地震に伴う縦振動に付いては、免震支承系Jにおいて、トリガー装置Tの上クランプ板6は拘束ピン1に対して所定の間隙βを有し、該縦変位を許容し、また、免震支持装置Sのゴム層24はこの縦変位を吸収する機能を果たす。
【0037】
(3) 大規模地震時
上記強制外力が設計値を超えて過大なものとなるとき、換言すれば大規模地震に対するとき、本集合支承装置Hにおいてはその常支承系Iはロック機能を持続するとともに、免震支承系Jはそのトリガー装置Tの切欠き溝10の許容耐力値を超え、切欠き溝10で破断する。
破断のメカニズムは既述に準じる。
すなわち、トリガー装置Tにおいて、上クランプ板6は凹溝16の幅Mをもって拘束ピン1に衝接するが、上クランプ板6の両端は拘束ピン1の切欠き溝10に近接したものとなっており、拘束ピン1に曲げモーメントを生じることなく、純せん断力をもって切欠き溝10の細径断面すなわち断面欠損部を破断する。すなわち、切欠き溝10は2箇所において2面せん断により破断される。これにより、トリガー解放時の特性の安定化が図られる。
次いで、拘束ピン1の破断により、免震支持装置Sは変位が開放され、その免震機能を発揮する。すなわち、免震支持装置Sのゴム層24及び鉛プラグ28は上下部構造G,B間に生じる振動変位に付き、その振動エネルギーを吸収し、速やかに減衰させる。
しかして、この切欠き溝10における破断は他に波及せず、該切欠き溝10のみの破断であるので、当該破断部分での干渉もなく、変形も他に波及しない。
そして、免震支持装置Sのゴム層24の復帰機能により上部構造Gは元位置へ復帰がなされる。
【0038】
(4) 破断後の処置
その後、破断された拘束ピン1の残部は取り外され、新たな拘束ピン1を取替え、次の地震動に備える。
【0039】
(実施形態の効果)
本実施形態の集合支承構造Hによれば、常時には上載荷重変動並びに伸縮変位に対して障害にならず、その免震支承系Jのトリガー装置Tにより、小中規模地震、その他の鉄道車輌の制動力、風荷重などの強制外力による橋桁の変位を拘束し、大規模地震においては拘束を解き、引き続き免震支持装置Sの機能を持続させるので、橋桁相互間に生じる齟齬を極力阻止でき、免震支持装置による鉄道橋への分散免震システム化が可能となる。
【0040】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技術的範囲内に包含されるものである。
▲1▼叙上の実施形態において、上部構造G、下部構造Bはともにコンクリ−ト製であるが、これらはいずれも、あるいはどちらかが鋼製であってもよい。この場合、アンカ−ボルト18,19は省略され、取付け鋼板12,15を構造物G,Bに直接溶接により固定される。あるいは、別途用意されるボルトによりねじ込み作用をもって構造物に螺合固定される。
【0041】
【発明の効果】
本発明は以下の諸効果を有する。
小規模地震、その他の鉄道車輌の制動力、風荷重などの強制外力による橋桁の変位を拘束し、大規模地震においては拘束を解き、引き続き本装置以外の免震支持装置その他の装置の機能を持続させるので、橋桁相互間に生じる齟齬を極力阻止でき、免震支持装置による鉄道橋への免震システム化が可能となる。
また、本装置における拘束ピンの切欠き溝の破断メカニズムは、曲げモーメントを極力抑え、純せん断によるので、変形を他の部位に波及させず、当該部位を速やかに破断させ、これによりトリガー解放時の特性が安定化することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトリガー機能を有する橋梁用移動制限装置の一実施形態(第1実施形態)の全体構成を示す側面構成図(図2の1−1線断面図)。
【図2】図1の2−2線断面図。
【図3】図2の3−3線断面図(横断面図)。
【図4】図2の4−4線断面図(横断面図)。
【図5】本装置の構成部材の拘束ピンの拡大図。
【図6】本装置の構成部材のブッシュの拡大図。
【図7】本装置の移動状態図。
【図8】本装置の橋梁系における配置図。
【図9】免震支持装置の一構成例図(図10の9−9線断面図)。
【図10】免震装置の水平断面図。
【図11】本発明の他の態様を示す図。
【図12】本発明の更に他の態様を示す図。
【図13】図12の13線矢視図。
【図14】本発明の鉄道橋における免震システムに適用される支承構造の他の実施形態(第2実施形態)を示す側面構成図。
【符号の説明】
T…トリガー機能を有する橋梁用移動制限装置(トリガー装置)、H…免震集合支承系、J…免震支承系、S…免震支持装置、G…上部構造、B…下部構造、1…拘束ピン、2…下部クランプ部、3…上部クランプ部、4…ブッシュ、5…下クランプ板、6…上クランプ板、10…切欠き溝(くびれ部)、13…凹溝 (下クランプ板)、16…凹溝(上クランプ板)、40…受台[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a bridge structure system provided with a bearing for transmitting a load of an upper structure such as a bridge girder to a lower structure such as a pier or an abutment, and is interposed between the upper structure and the lower structure, so that an excessive displacement load is More particularly, the present invention relates to a movement limiting device for a bridge structure to which a trigger function is added, which restricts movement of a superstructure when the action is performed.
In particular, the present invention relates to a movement restricting device which is provided in conjunction with a bearing device having a seismic isolation support function and which is preferably applied to a railway bridge.
[0002]
[Prior art]
In the bridge system, in order to prevent abnormal displacement of the bridge girder due to seismic motion and its falling bridge, the movement restriction mechanism used in the bridge system includes:
(1) An anchor bar provided separately from the bearing,
{Circle around (2)} A notch recess is formed in the side surface of the upper shoe or the upper steel plate in the bearing, and a side block fixed to the lower structure is arranged in the notch recess at a predetermined interval. Those that collide with blocks,
Exists.
However, in these movement limiting mechanisms, the corresponding portion, that is, the notch concave portion of the anchor bar or the upper shoe and the upper steel plate is greatly damaged by the seismic force and is deformed. Due to this breakage or deformation, the anchor bar and other bridge parts, or the side surfaces of the upper shoe and upper steel plate and the side block, interfere with each other, and the upper structure does not return to its original position. It will come.
Furthermore, replacing the damaged anchor bar or upper shoe, upper steel plate, and side block requires a large-scale work such as jacking up the bridge girder, which not only increases the construction period but also increases the construction cost. In addition, it cannot deal with the earthquake that occurs again due to the delay of the replacement work.
[0003]
On the other hand, in recent years, a so-called seismic isolation support device of a laminated rubber bearing containing lead plugs has been adopted as a support for the bridge girder, thereby achieving distributed seismic isolation of the bridge system and spreading as a new bridge system seismic isolation mechanism. is there. According to the seismic isolation support device, a good damping action is exhibited from a small-scale earthquake to a large-scale earthquake, and a movement restriction mechanism is not particularly provided because this characteristic is utilized.
However, when applying this distributed seismic isolation system to railway bridges, due to the nature of the seismic isolation support device that operates even in the event of a small number of small earthquakes, due to the displacement that occurs between the bridge girders, the rail at the joint of the bridge girder There is a risk of inconsistencies (breaks and misalignments), which may lead to derailment, which is a bottleneck in its application. In addition, the above-mentioned displacement between bridge girders may not be negligible in a railway bridge, and vertical displacement due to shear deformation of a laminated rubber body may not be neglected, and further caution is required for its application. .
[0004]
In addition, in a movement restriction device for a building, there is a movement restriction device that exhibits a trigger function when a member that restricts movement is broken (for example, see Patent Document 1).
However, in this known technique, the restraining member has only one broken portion, and has a disadvantage that a bending action is applied and a good shearing force cannot be obtained. In addition, the structure is restricted in all directions, which is inconvenient for application to bridges.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-B-63-34276
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and has as its object to provide a movement limiting device that can be applied to a railway bridge of a distributed seismic isolation mechanism using a seismic isolation support device.
Another object of the present invention is to provide a bridge-based seismic isolation system having a movement restriction device.
Another object of the present invention is to provide a movement restriction device which is not limited to a railway bridge.
For this reason, the present invention allows thermal expansion and contraction displacement of the superstructure, but aims at realizing it based on the idea of preventing displacement due to small-scale earthquakes and exerting seismic isolation in large-scale earthquakes. .
The present invention further achieves this object by exerting a trigger action by pure shear fracture.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
A first aspect of the present invention is a bridge movement limiting device having a trigger function, and has the following configuration.
That is, in a bridge structure system having an elastic bearing that transmits a load of an upper structure such as a bridge girder to a lower structure such as a pier, the bridge structure is interposed between the upper structure and the lower structure to limit movement of the upper structure. A movement restriction device,
A constraining pin which is arranged to be horizontal and perpendicular to a direction in which the upper structure moves, a lower clamp portion having a lower clamp plate for constrainingly holding the constraining pin and interlocking with the lower structure; An upper clamp plate for holding the restraining pin with a horizontal movement area, and an upper clamp portion interlocking with an upper structure;
A constricted portion is formed at an interval on the restraining pin,
In an excessive movement of the upper structure, the upper clamp plate abuts between the constrictions of the restraining pin, and the restraining pin is broken by the constriction.
It is characterized.
In the above configuration, the “predominant direction of movement” usually refers to the bridge axis direction, but is not limited thereto. In addition, the “constricted portion” has the same meaning as a notched groove or a cross-section defective portion described in the following embodiments.
In the present invention,
{Circle around (1)} In addition to the first invention, the upper clamp plate holds a gap with respect to the restraining pin, which allows the amount of subsidence of the upper structure due to the elastic subsidence of the bearing (including the amount of creep deformation and load fluctuation). (2) Configuration not limited to elastic bearings,
Constitutes yet another invention.
Further, in the above configuration,
(1) The holding of the lower clamp plate with respect to the restraining pin is carried out from below by a groove or by a hole.
(2) The holding of the upper clamp plate with respect to the restraining pin is carried out from above by a groove, or by a hole;
(3) The restraining pin can take any of a circular cross section, a square cross section, and a polygonal cross section.
(4) Forming a ridge on the holding portion of the upper clamp plate, which serves as two action points,
(5) Forming a ridge on the restraining pin as two points of action;
Is a matter adopted as appropriate.
[0008]
A second aspect of the present invention is a structure-based seismic isolation system including a bridge movement limiting device having a trigger function, and has the following configuration.
That is, a mechanism interposed between an upper structure such as a bridge girder and a lower structure such as a pier, and at least a mechanism for supporting a load of the upper structure, a damper mechanism for absorbing movement of the upper structure, In a structural seismic isolation system including a movement restriction mechanism for restricting movement,
The movement restricting mechanism has a restraining pin which is disposed so as to be horizontal and perpendicular to a direction in which the upper structure is predominantly moved; a lower clamp plate which restrains and holds the restraining pin; An interlocking lower clamp portion; an upper clamp portion having an upper clamp plate for holding the restraining pin with a horizontal movement area, and interlocking with an upper structure;
A constricted portion is formed at an interval on the restraining pin,
In an excessive movement of the upper structure, the upper clamp plate abuts between the constrictions of the restraining pin, and the restraining pin is broken by the constriction.
It is characterized.
In the above configuration, the “predominant direction of movement” usually refers to the bridge axis direction, but is not limited thereto. In addition, the “constricted portion” has the same meaning as a notched groove or a cross-section defective portion described in the following embodiments.
In the present invention,
{Circle around (1)} In addition to the second aspect of the present invention, the upper clamp plate holds a gap with respect to the restraining pin, which allows a subsidence amount of the upper structure due to elastic settlement of the bearing (including a creep deformation and a load variation). This constitutes another invention.
Further, in the above configuration,
(1) The holding of the lower clamp plate with respect to the restraining pin is carried out from below by a groove or by a hole.
(2) The holding of the upper clamp plate with respect to the restraining pin is carried out from above by a groove, or by a hole;
(3) The restraining pin can take any of a circular cross section, a square cross section, and a polygonal cross section.
(4) Forming a ridge on the holding portion of the upper clamp plate, which serves as two action points,
(5) Forming a ridge on the restraining pin as two points of action;
Is a matter adopted as appropriate.
[0009]
(Action)
(1) Always
When the upper structure expands and contracts in the longitudinal (bridge axis) direction due to temperature changes, etc., always when there is no action such as seismic motion or strong wind, the restraining pin is held immovably through the lower clamp plate, and the upper clamp plate On the other hand, it is held at a predetermined interval, and this displacement is allowed.
And it does not restrict the displacement function of the bearing.
(2) During an earthquake
When a forced external force such as a vibratory forced external force or strong wind due to an earthquake or a temporary impact such as braking of a railway vehicle acts, a relative displacement occurs between the lower structure and the upper structure, and the upper structure moves in a horizontal direction at a natural period. Vibrates and displaces.
Thus, the restraining pin is displaced within the allowable interval of the upper clamp plate until the forced external force reaches the design allowable value. When the forced external force reaches an allowable value, the upper clamp plate abuts on the restraining pin, and the displacement is prevented.
When the forcible external force further increases and exceeds the design value and becomes excessive, the allowable strength value of the constricted portion of the restraining pin is exceeded, and the constriction pin breaks at the constricted portion.
In other words, the upper clamp plate abuts against the restraining pin with a certain width, but both ends of the upper clamp plate are close to the constricted portion of the restraining pin. The narrow section of the constriction is broken. That is, the constricted portion is broken at two places by two-plane shearing.
As a result, the characteristics at the time of releasing the trigger are stabilized, the function of the bearing is continuously maintained, and the returning action is also achieved.
[0010]
A third aspect of the present invention is a bridge-based seismic isolation collective bearing provided with a movement limiting device having a trigger function, and has the following configuration.
A collective bearing that is interposed between an upper structure such as a bridge girder and a lower structure such as a pier, and includes an upper permanent bearing system and a lower seismic isolation bearing system via an intermediate cradle,
The normal bearing system is one of a fixed bearing and a movable bearing that supports the upper structure, or both bearings are selected,
In the seismic isolation bearing system, the seismic isolation support devices having a load support function and exhibiting a damping function due to horizontal shear deformation are arranged side by side in the direction in which the movement of the superstructure is excellent, with the movement restriction device interposed therebetween. ,
The movement restricting device has a restraining pin arranged to be horizontally held in a direction perpendicular to the direction of movement of the upper structure; a lower clamp plate for restraining and holding the restraining pin; An interlocking lower clamp portion; an upper clamp portion having an upper clamp plate for holding the restraining pin with a vertical movement area, and being fixed to a receiving table;
A constricted portion is formed at an interval on the restraining pin,
In an excessive movement of the upper structure, the upper clamp plate abuts between the constrictions of the restraining pin, and the restraining pin is broken by the constriction.
It is characterized.
In the above configuration, the “predominant direction of movement” usually refers to the bridge axis direction, but is not limited thereto. In addition, the “constricted portion” has the same meaning as a notched groove or a cross-section defective portion described in the following embodiments.
In the present invention,
{Circle around (1)} In addition to the third aspect of the invention, the upper clamp plate holds a gap with respect to the restraining pin, which allows a subsidence amount of the upper structure due to elastic subsidence of the bearing (including a creep deformation and a load variation). (2) Configuration not limited to elastic bearings,
Constitutes yet another invention.
Further, in the above configuration,
(1) The holding of the lower clamp plate with respect to the restraining pin is carried out from below by a groove or by a hole.
(2) The holding of the upper clamp plate with respect to the restraining pin is carried out from above by a groove, or by a hole;
(3) The restraining pin can take any of a circular cross section, a square cross section, and a polygonal cross section.
(4) Forming a ridge on the holding portion of the upper clamp plate, which serves as two action points,
(5) Forming a ridge on the restraining pin as two points of action;
Is a matter adopted as appropriate.
[0011]
The seismic isolation bearing of this bridge system works as follows at all times and during an earthquake.
(1) Always
At all times, that is, when seismic motion does not act, the upper structure is subjected to bending deformation due to the overload, and when the upper structure expands and contracts in the bridge axis direction due to temperature change, etc. Rotational displacement due to bending deformation is absorbed, and rotational displacement and expansion / contraction displacement due to bending deformation are absorbed by the movable bearing. As a result, the displacement generated in the upper structure at all times is not transmitted to the lower seismic isolation bearing system.
At this time, in the seismic isolation bearing system, the upper clamp plate of the movement restricting device abuts on the restraining pin in the horizontal direction of the bridge shaft and maintains a predetermined interval in the vertical direction, so that no stress is generated. The seismic isolation support device supports the load of the upper structure transmitted from the fixed bearing and the movable bearing due to the longitudinal rigidity, and transmits the load to the lower structure.
(2) In case of small / medium scale earthquake
When a forced external force due to an oscillating vibration or a temporary impact (strong wind, braking by a railway vehicle) acts on the lower structure and the upper structure, a relative displacement occurs between the lower structure and the upper structure. Vibrates and displaces. This displacement is predominant in the bridge axis direction.
Until the forced external force reaches the design allowable value, in the normal bearing system of the present collective bearing, the vibration displacement is restrained by the fixed bearing portion and the movable bearing portion. That is, the movement of the fixed bearing is limited by its structure itself, and the movement of the movable bearing is limited by a movement restricting structure such as a side block.
On the other hand, in the seismic isolation bearing system, the restraining pin of the movement restricting device is restrained by the upper clamp plate, the restraining pin resists the forced external force accompanying this impact, and is integrated with the upper clamp plate. Prevents displacement of the superstructure through the cradle / support system. The seismic isolation support device continues to support the load of the upper structure transmitted from the fixed bearing and the movable bearing due to the vertical rigidity, and transmits the load to the lower structure.
This prevents displacement of the superstructure, ie, the bridge girders.
In addition, with respect to the longitudinal vibration caused by the earthquake, in the seismic isolation bearing system, the upper clamp plate of the movement restricting device has a predetermined gap with respect to the restraining pin, and allows the longitudinal displacement.
(3) At the time of large-scale earthquake
When the above-mentioned forced external force exceeds the design value and becomes excessive, in other words, in the case of a large-scale earthquake, in this collective bearing, the permanent bearing system maintains the lock function, and the seismic isolation bearing system restricts its movement. Exceeds the permissible proof stress value of the notch groove of the device and breaks at the notch groove.
That is, in the movement restricting device, the upper clamp plate abuts on the restraining pin with the width of the concave groove, but both ends of the upper clamp plate are close to the notch groove of the restraining pin, and the bending moment is applied to the restraining pin. Without being generated, the small-diameter cross section of the notch groove, that is, the cross-section defect portion is broken by pure shearing force. That is, the notch groove is broken at two places by two-plane shearing. This stabilizes the characteristics when the trigger is released.
Next, the rupture of the restraining pin releases the displacement of the seismic isolation support device, exerts its seismic isolation function, absorbs vibration energy, and rapidly attenuates it.
Since the break in the notch groove does not spread to other parts, and is a break in only the notch groove, there is no interference at the broken part and the deformation does not spread to other parts.
Then, the upper structure is returned to the original position by the return function of the seismic isolation support device.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of a bridge movement limiting device having a trigger function and a bridge seismic isolation system having the movement limiting device according to the present invention will be described with reference to the drawings.
(1st Embodiment)
1 to 7 show one embodiment (first embodiment) of a bridge movement restriction device having a trigger function.
That is, FIGS. 1 to 4 show the entire configuration of the present apparatus, and FIGS. 5 to 6 show the partial configuration thereof.
In the figure, G is an upper structure such as a bridge girder of a bridge, and B is a lower structure such as a pier / abutment. X indicates a bridge axis direction, and Y indicates a direction perpendicular to the bridge axis.
[0013]
1 to 4 show the overall configuration of a bridge movement restriction device (hereinafter, referred to as a "trigger device") T having the trigger function. 1 shows a side configuration and a vertical cross-sectional configuration along the Y direction (a direction perpendicular to the bridge axis) of the trigger device T, FIG. 2 shows a horizontal cross-sectional configuration, and FIGS. 2 shows a side configuration and a cross-sectional configuration along (axial direction).
The trigger device T has no supporting function of the upper structure G, and is used by being juxtaposed with a support device, that is, a bearing (seismic isolation support device in the present embodiment).
[0014]
As shown in these figures, the trigger device T includes a
The members constituting the present apparatus T are made of iron unless otherwise specified.
[0015]
Hereinafter, the configuration of each part will be described in detail with reference to FIGS. 5 to 7.
Restraint pin 1(See FIGS. 1 to 5)
The restraining
The restraining
FIG. 5 shows the
[0016]
Lower clamp part 2(See FIGS. 1 to 4 and 6)
The
The
Then, the
As shown in FIG. 6, the
[0017]
Upper clamp part 3(See FIGS. 1, 2 and 4)
The
The
That is, the thickness of the
Regarding the distance relationship between the groove 16 (top 16a,
[0018]
(
The
That is, bolt insertion holes are drilled in the mounting
[0019]
(Dimensions)
The dimensional relationship among the members of the trigger device T is as follows.
First, the thickness M of the
FIG. 7 shows a displacement state of the trigger device T which is performed while maintaining the dimensional relationship.
In the figure, the
[0020]
Arrangement(See FIGS. 8 to 10)
FIG. 8 shows an example of the arrangement of the trigger device T in a bridge system.
In the figure, B1 and B2 are abutments and piers as lower structures, and G is a bridge girder as upper structures.
Further, S is a bearing that supports the load of the bridge girder G, transmits the load to the abutment / piers B1, B2, and absorbs the rotation and expansion and contraction displacement of the bridge girder G.
As shown in the figure, a plurality of bearings S are arranged symmetrically on the abutments / piers B1, B2 to stably support the bridge girder G, and the trigger device T is singularly disposed at the center of each abutment / piers B1, B2. Is done. Of course, this does not prevent the trigger device T from being arranged in pairs on each bearing S and being arranged on each abutment / pier B1, B2.
Further, three or more bearings S may be disposed on the abutment B1 and the pier B2, and the trigger device T may be disposed in three or more accordingly. It should be noted that these bearings S, triggering devices T are distributed in a balanced manner.
[0021]
9 and 10 show an example of the structure of the bearing S. FIG.
The bearing S is a so-called seismic isolation support device, which is mainly composed of a so-called lead plug-containing laminated rubber body in which a lead plug is embedded in a laminated rubber body of rubber and a thin steel plate. It is integrally fixed and attached to the upper structure G and the lower structure B via the upper and lower shoe.
More specifically, this bearing S is mainly composed of a so-called
An anchor steel material (not shown) is fixed on the upper surface of the
An anchor steel material (not shown) is fixed to the lower surface of the
As described above, this bearing S has not only an elastic return function but also a damper function, and constitutes a so-called seismic isolation bearing.
[0022]
(Operation of the embodiment)
The trigger device T of the present embodiment exerts the following operation together with the seismic isolation support device S provided in parallel with the trigger device T.
In other words, the seismic isolation support device S has a function of supporting the load of the superstructure G, a function of absorbing the displacement of the superstructure G, a damper function, and a function of returning to the initial position. Load function.
[0023]
(1) Always
At all times, that is, when no seismic motion is applied, the upper structure G is subjected to bending deformation due to the overload, but the seismic isolation support device S allows the upper structure G to bend and the large vertical rigidity allows the load of the upper structure G to be reduced. Support and transmit to lower structure B. At this time, the trigger device T is in a fixed position (neutral) state, and the
When the upper structure G expands and contracts in the bridge axis direction (X direction) due to a temperature change at all times, the seismic isolation support device S follows the expansion and contraction displacement due to the lateral displacement characteristics of the
Thereby, the upper structure G is freely displaced without receiving a resistive stress.
When the upper structure G is displaced in the bridge axis direction, the laminated rubber body of the seismic isolation support device S is subjected to shear deformation and sinks in the vertical direction. Since there is a play space with a margin of β in the vertical direction with respect to 1, the trigger device T does not restrain this displacement.
[0024]
(2) During a small earthquake
When a forcible external force due to an earthquake or a forcible external force due to a temporary impact (strong wind, braking by a railway vehicle) acts, a relative displacement occurs between the lower structure B and the upper structure G, and the upper structure G has a natural period. Vibrationally displaces in the horizontal direction. This displacement is dominant in the bridge axis direction (X).
Thus, the restraining
[0025]
(2a)
When the seismic force further increases and the forced external force reaches an allowable value, in other words, for a medium-scale earthquake, the
[0026]
(3) At the time of large-scale earthquake
When the forcible external force exceeds a design value and becomes excessive, in other words, in the case of a large-scale earthquake, the force exceeds the allowable strength value of the
(Fracture mechanism)
The
This stabilizes the characteristics when the trigger is released.
Through and after the break, the base isolation device S continues to function.
That is, the
Since the break in the
The position of contact with the
[0027]
(4) Treatment after fracture
Thereafter, the remaining portion of the
[0028]
(Effects of the embodiment)
According to the trigger device T of the present embodiment, the displacement of the bridge girder due to a small earthquake, the braking force of other railway vehicles, the forced external force such as wind load, etc. is restricted, and in the case of a large-scale earthquake, the restraint is released. Since the function of the seismic isolation support device S and other devices is maintained, the inconsistency generated between the bridge girders can be prevented as much as possible, and a seismic isolation system for a railway bridge using the seismic isolation support device can be realized.
In addition, the breaking mechanism of the
Further, the distance between the restraining
Further, according to the
Then, only the
[0029]
(Other aspects)
{Circle around (1)} In the above embodiment, the restraining
According to these aspects, the point of action on the
{Circle around (2)} In the above-described embodiment, the restraining
FIGS. 12 and 13 show one embodiment of the present invention, in which a
By rotating and tightening the tightening
[0030]
In the above embodiments, application to railway bridges has been described, but other applications, such as application to road bridges, conform to this.
[0031]
(2nd Embodiment)
FIG. 14 shows another embodiment (second embodiment) of a seismic isolation system suitable for a railway bridge.
In this seismic isolation system, the bearing portion adopts a collective bearing structure H, and through an
The
[0032]
Adjunct I
The normal bearing system I is composed of a fixed
More specifically, in the fixed
The fixed
[0033]
Seismic isolation bearing system (seismic isolation bearing system with trigger device) J
As the seismic isolation bearing system (seismic isolation bearing system with trigger device) J, the trigger device T and the seismic isolation support device S in the first embodiment described above are applied, and the seismic isolation support device is sandwiched by the trigger device T at the center. S are arranged side by side in the bridge axis direction X.
That is, the upper mounting
The interval α between the
[0034]
Arrangement relation of this device H
The collective bearing device H is disposed on each pier in a railway bridge.
That is, the present collective bearing device H is arranged two or more at each pier while maintaining symmetry in the direction perpendicular to the bridge axis (Y).
The example of the figure is an example of a mode of both ends of a bridge girder of a simple girder bridge, or an example of a mode of an end fulcrum of a simple girder and an end fulcrum of a continuous girder bridge.
At the middle fulcrum of the continuous girder bridge, either the fixed
[0035]
Function of this device H
The collective bearing device H operates as follows at all times and during an earthquake.
(1) Always
When the upper structure G, that is, the bridge girders G1 and G2 are subjected to bending deformation due to the overload, and when the upper structure G expands and contracts in the bridge axis direction (X direction) due to temperature change, etc. In the normal bearing system I of the collective bearing device H, the fixed
At this time, in the seismic isolation bearing system J, the
[0036]
(2) In case of small / medium scale earthquake
When a forcible external force due to an earthquake or a forcible external force due to a temporary impact (strong wind, braking by a railway vehicle) acts, a relative displacement occurs between the lower structure B and the upper structure G, and the upper structure G has a natural period. Vibrationally displaces in the horizontal direction. This displacement is dominant in the bridge axis direction (X).
Until the forcible external force reaches the design allowable value, in the normal support system I of the collective support device H, the fixed
On the other hand, in the seismic isolation bearing system J, the restraining
Thereby, displacement of the upper structure G, that is, the bridge girder, is prevented.
In addition, regarding the longitudinal vibration accompanying the earthquake, in the seismic isolation bearing system J, the
[0037]
(3) At the time of large-scale earthquake
When the forcible external force exceeds a design value and becomes excessive, in other words, in the case of a large-scale earthquake, in the collective bearing device H, the normal bearing system I maintains the locking function and the seismic isolation bearing system J Exceeds the permissible proof stress of the
The breaking mechanism is as described above.
That is, in the trigger device T, the
Next, by the breakage of the
Since the break in the
Then, the upper structure G is returned to the original position by the return function of the
[0038]
(4) Treatment after fracture
Thereafter, the remaining portion of the
[0039]
(Effects of the embodiment)
According to the collective bearing structure H of the present embodiment, the triggering device T of the seismic isolation bearing system J does not always impede the variation of the overload and the expansion and contraction displacement. The displacement of the bridge girder due to the forced external force such as braking force and wind load is restrained, and in the case of a large-scale earthquake, the restraint is released and the function of the seismic isolation support device S is continuously maintained. A distributed seismic isolation system for railway bridges using seismic isolation support devices will be possible.
[0040]
The present invention is not limited to the above embodiment, and various design changes can be made within the scope of the basic technical concept of the present invention. That is, the following embodiments are included in the technical scope of the present invention.
{Circle around (1)} In the embodiment described above, both the upper structure G and the lower structure B are made of concrete, but any of them or one of them may be made of steel. In this case, the
[0041]
【The invention's effect】
The present invention has the following effects.
Restrain the displacement of the bridge girder due to forced external forces such as braking force of railway vehicles, wind loads and other small earthquakes. Since it is maintained, the inconsistency between the bridge girders can be prevented as much as possible, and a seismic isolation system for railway bridges using seismic isolation support devices becomes possible.
In addition, the breaking mechanism of the notch groove of the restraining pin in the present device suppresses the bending moment as much as possible and uses pure shearing, so that the deformation does not spread to other parts, the relevant part is quickly broken, thereby releasing the trigger. Is stabilized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side configuration diagram (a cross-sectional view taken along line 1-1 in FIG. 2) illustrating an entire configuration of an embodiment (first embodiment) of a bridge movement restriction device having a trigger function according to the present invention;
FIG. 2 is a sectional view taken along line 2-2 of FIG. 1;
FIG. 3 is a sectional view taken along line 3-3 in FIG. 2 (transverse sectional view).
FIG. 4 is a sectional view taken along line 4-4 in FIG. 2 (transverse sectional view).
FIG. 5 is an enlarged view of a restraining pin of a component of the apparatus.
FIG. 6 is an enlarged view of a bush of a component of the present apparatus.
FIG. 7 is a moving state diagram of the apparatus.
FIG. 8 is a layout diagram of the present apparatus in a bridge system.
FIG. 9 is a structural example view of a seismic isolation support device (a cross-sectional view along line 9-9 in FIG. 10).
FIG. 10 is a horizontal sectional view of the seismic isolation device.
FIG. 11 is a diagram showing another embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a diagram showing still another embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a view taken along
FIG. 14 is a side view showing another embodiment (second embodiment) of the bearing structure applied to the seismic isolation system in the railway bridge of the present invention.
[Explanation of symbols]
T: movement limiting device (trigger device) for bridges having a trigger function; H: seismic isolation bearing system; J: seismic isolation bearing system; S: seismic isolation support device; G: upper structure; B: lower structure; Restriction pin, 2 ... lower clamp part, 3 ... upper clamp part, 4 ... bush, 5 ... lower clamp plate, 6 ... upper clamp plate, 10 ... notch groove (constriction), 13 ... concave groove (lower clamp plate) , 16 ... groove (upper clamp plate), 40 ... cradle
Claims (6)
前記上部構造の移動の卓越する方向に直交して水平を保持して配される拘束ピン;該拘束ピンを拘束的に抱持する下クランプ板を有し、下部構造に連動する下部クランプ部;該拘束ピンを水平の移動域を存して抱持する上クランプ板を有し、上部構造に連動する上部クランプ部;を備え、
前記拘束ピンには間隔を隔ててくびれ部が形成され、
前記上部構造の過大な移動において前記上クランプ板が前記拘束ピンのくびれ部間に衝接し、該拘束ピンは前記くびれ部をもって破断される、
ことを特徴とするトリガー機能を有する橋梁用移動制限装置。In a bridge structure system having an elastic bearing for transmitting a load of an upper structure such as a bridge girder to a lower structure such as a pier, a movement restriction interposed between the upper structure and the lower structure to limit movement of the upper structure A device,
A constraining pin which is arranged to be horizontal and perpendicular to a direction in which the upper structure is predominantly moved; a lower clamp portion having a lower clamp plate for constrainingly holding the constraining pin and interlocking with the lower structure; Having an upper clamp plate for holding the restraining pin with a horizontal movement area, and an upper clamp portion interlocking with an upper structure;
A constricted portion is formed at an interval on the restraining pin,
In an excessive movement of the upper structure, the upper clamp plate abuts between the constrictions of the restraining pin, and the restraining pin is broken by the constriction.
A bridge movement restricting device having a trigger function.
ことを特徴とする請求項1に記載のトリガー機能を有する橋梁用移動制限装置。The upper clamp plate holds a gap with respect to the restraining pin, which allows the amount of sinking of the upper structure due to elastic settlement of the bearing,
The movement limiting device for a bridge having a trigger function according to claim 1, wherein:
前記上部構造の移動の卓越する方向に直交して水平を保持して配される拘束ピン;該拘束ピンを拘束的に抱持する下クランプ板を有し、下部構造に連動する下部クランプ部;該拘束ピンを水平及び又は鉛直方向の移動域を存して抱持する上クランプ板を有し、上部構造に連動する上部クランプ部;を備え、
前記拘束ピンには間隔を隔ててくびれ部が形成され、
前記上部構造の過大な移動において前記上クランプ板が前記拘束ピンのくびれ部間に衝接し、該拘束ピンは前記くびれ部をもって破断される、
ことを特徴とするトリガー機能を有する橋梁用移動制限装置。A movement limiting device that is interposed between an upper structure such as a bridge girder and a lower structure such as a pier, and restricts movement of the upper structure,
A constraining pin which is arranged to be horizontal and perpendicular to a direction in which the upper structure moves, a lower clamp portion having a lower clamp plate for constrainingly holding the constraining pin and interlocking with the lower structure; Having an upper clamp plate for holding the restraining pin with a horizontal and / or vertical movement area, and an upper clamp portion interlocking with an upper structure;
A constricted portion is formed at an interval on the restraining pin,
In an excessive movement of the upper structure, the upper clamp plate abuts between the constrictions of the restraining pin, and the restraining pin is broken by the constriction.
A bridge movement restricting device having a trigger function.
前記移動制限機構は、前記上部構造の移動の卓越する方向に直交して水平を保持して配される拘束ピン;該拘束ピンを拘束的に抱持する下クランプ板を有し、下部構造に連動する下部クランプ部;該拘束ピンを水平の移動域を存して抱持する上クランプ板を有し、上部構造に連動する上部クランプ部;を備え、
前記拘束ピンには間隔を隔ててくびれ部が形成され、
前記上部構造の過大な移動において前記上クランプ板が前記拘束ピンのくびれ部間に衝接し、該拘束ピンは前記くびれ部をもって破断される、
ことを特徴とする橋梁系の免震システム。A mechanism interposed between an upper structure such as a bridge girder and a lower structure such as a pier and supporting at least a load of the upper structure, a damper mechanism for absorbing movement of the upper structure, and a mechanism for moving the upper structure. In a structural seismic isolation system comprising a movement restriction mechanism for restricting,
The movement restricting mechanism includes: a restraining pin arranged to be horizontally held in a direction perpendicular to a direction in which the upper structure is predominantly moved; a lower clamp plate for restraining and holding the restraining pin; An interlocking lower clamp portion; an upper clamp portion having an upper clamp plate for holding the restraining pin with a horizontal movement area and interlocking with an upper structure;
A constricted portion is formed at an interval on the restraining pin,
In an excessive movement of the upper structure, the upper clamp plate abuts between the constrictions of the restraining pin, and the restraining pin is broken by the constriction.
A bridge seismic isolation system characterized by the following:
ことを特徴とする請求項4に記載の橋梁系の免震システム。The upper clamp plate holds a gap with respect to the restraining pin, which allows the amount of sinking of the upper structure due to elastic settlement of the bearing,
The bridge-based seismic isolation system according to claim 4, characterized in that:
前記常支承系は、上部構造を支持する固定支承及び可動支承のいずれか、あるいは両支承が選ばれ、
前記免震支承系は、移動制限装置を挟んで、荷重支持機能を有するとともに水平せん断変形を受けて減衰機能を発揮する免震支持装置が上部構造の移動の卓越する方向に相並んで配され、
前記移動制限装置は、前記上部構造の移動の卓越する方向に直交して水平を保持して配される拘束ピン;該拘束ピンを拘束的に抱持する下クランプ板を有し、下部構造に連動する下部クランプ部;該拘束ピンを鉛直方向の移動域を存して抱持する上クランプ板を有し、受台に固設される上部クランプ部;を備え、
前記拘束ピンには間隔を隔ててくびれ部が形成され、
前記上部構造の過大な移動において前記上クランプ板が前記拘束ピンのくびれ部間に衝接し、該拘束ピンは前記くびれ部をもって破断される、
ことを特徴とする橋梁系の免震集合支承。A collective bearing that is interposed between an upper structure such as a bridge girder and a lower structure such as a pier, and includes an upper permanent bearing system and a lower seismic isolation bearing system via an intermediate cradle,
The normal bearing system is one of a fixed bearing and a movable bearing that supports the upper structure, or both bearings are selected,
In the seismic isolation bearing system, the seismic isolation support devices having a load support function and exhibiting a damping function due to horizontal shear deformation are arranged side by side in the direction in which the movement of the superstructure is excellent, with the movement restriction device interposed therebetween. ,
The movement restricting device has a restraining pin arranged to be horizontally held in a direction perpendicular to the direction of movement of the upper structure; a lower clamp plate for restraining and holding the restraining pin; An interlocking lower clamp portion; an upper clamp portion having an upper clamp plate for holding the restraining pin with a vertical movement area, and being fixed to a receiving table;
A constricted portion is formed at an interval on the restraining pin,
In an excessive movement of the upper structure, the upper clamp plate abuts between the constrictions of the restraining pin, and the restraining pin is broken by the constriction.
This is a bridge-type seismic isolation bearing for bridges.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002334642A JP2004169348A (en) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | Movement limiter for bridge having trigger function and bridge system base isolation system having movement limiter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002334642A JP2004169348A (en) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | Movement limiter for bridge having trigger function and bridge system base isolation system having movement limiter |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004169348A true JP2004169348A (en) | 2004-06-17 |
Family
ID=32698969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002334642A Pending JP2004169348A (en) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | Movement limiter for bridge having trigger function and bridge system base isolation system having movement limiter |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004169348A (en) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008025205A (en) * | 2006-07-21 | 2008-02-07 | Sho Bond Constr Co Ltd | Movement restriction device |
CN102797221A (en) * | 2012-09-03 | 2012-11-28 | 燕斌 | Slide bar type limit and vibration isolation support |
JP2015078021A (en) * | 2013-10-15 | 2015-04-23 | 株式会社日立製作所 | Passenger conveyor |
TWI493155B (en) * | 2013-11-22 | 2015-07-21 | Sheng Kuo Machinery Co Ltd | A precision detector for objects |
CN107740339A (en) * | 2017-10-23 | 2018-02-27 | 浙江交通职业技术学院 | It is a kind of to be used to run the reinforced bridgehead structures of rigidity and construction method that highway administers bumping at bridge-head |
JP6301437B1 (en) * | 2016-12-12 | 2018-03-28 | 東芝エレベータ株式会社 | Passenger conveyor |
JP2018204186A (en) * | 2017-05-30 | 2018-12-27 | オイレス工業株式会社 | Damper connection mechanism |
CN110258319A (en) * | 2019-07-26 | 2019-09-20 | 株洲时代新材料科技股份有限公司 | A kind of adaptive level angle shearing force tenon |
KR20230015708A (en) * | 2021-07-23 | 2023-01-31 | 아이컨 주식회사 | Bridge support for mono girder of non-impact structure |
-
2002
- 2002-11-19 JP JP2002334642A patent/JP2004169348A/en active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008025205A (en) * | 2006-07-21 | 2008-02-07 | Sho Bond Constr Co Ltd | Movement restriction device |
CN102797221A (en) * | 2012-09-03 | 2012-11-28 | 燕斌 | Slide bar type limit and vibration isolation support |
CN102797221B (en) * | 2012-09-03 | 2014-03-19 | 燕斌 | Slide bar type limit and vibration isolation support |
JP2015078021A (en) * | 2013-10-15 | 2015-04-23 | 株式会社日立製作所 | Passenger conveyor |
TWI493155B (en) * | 2013-11-22 | 2015-07-21 | Sheng Kuo Machinery Co Ltd | A precision detector for objects |
JP6301437B1 (en) * | 2016-12-12 | 2018-03-28 | 東芝エレベータ株式会社 | Passenger conveyor |
JP2018095384A (en) * | 2016-12-12 | 2018-06-21 | 東芝エレベータ株式会社 | Passenger conveyor |
JP2018204186A (en) * | 2017-05-30 | 2018-12-27 | オイレス工業株式会社 | Damper connection mechanism |
CN107740339A (en) * | 2017-10-23 | 2018-02-27 | 浙江交通职业技术学院 | It is a kind of to be used to run the reinforced bridgehead structures of rigidity and construction method that highway administers bumping at bridge-head |
CN107740339B (en) * | 2017-10-23 | 2023-10-20 | 浙江交通职业技术学院 | Rigidity-enhanced bridge head structure for managing bridge head jumping of operation road and construction method |
CN110258319A (en) * | 2019-07-26 | 2019-09-20 | 株洲时代新材料科技股份有限公司 | A kind of adaptive level angle shearing force tenon |
CN110258319B (en) * | 2019-07-26 | 2021-04-16 | 株洲时代新材料科技股份有限公司 | Self-adaptive horizontal corner shear tenon |
KR20230015708A (en) * | 2021-07-23 | 2023-01-31 | 아이컨 주식회사 | Bridge support for mono girder of non-impact structure |
KR102535295B1 (en) * | 2021-07-23 | 2023-05-26 | 아이컨 주식회사 | Bridge support for mono girder of non-impact structure |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4261607B2 (en) | Moment resistant structure, support member, and construction method | |
US6971795B2 (en) | Seismic isolation bearing | |
US20030099413A1 (en) | Seismic isolation bearing | |
KR100635098B1 (en) | Girder bridge protection device using sacrifice means | |
US9683365B2 (en) | Piston based self-centering brace apparatus | |
JP2011501050A (en) | Seismic isolation structure | |
JP2004169348A (en) | Movement limiter for bridge having trigger function and bridge system base isolation system having movement limiter | |
US4166344A (en) | Earthquake guarding system | |
JP6526366B1 (en) | Slip isolation device and bridge | |
JP6567207B1 (en) | Sliding seismic isolation device and bridge | |
JP4383963B2 (en) | Bolt break type buffer stopper device and bridge seismic isolation device | |
KR100540929B1 (en) | Girder bridge protection apparatus, sacrifice bracing, sacrifice bracing restrainer composing it and reinforcement construction method thereof | |
JPH10159022A (en) | Device for positioning at least one fixed point in civil engineering structure and its use | |
US6178706B1 (en) | Movement limiting device for bridge bearing | |
EP3390747A1 (en) | Anti-seismic connection joint | |
JP5214371B2 (en) | Structure | |
JP4232578B2 (en) | Seismic isolation device for bridge and bridge equipped with the same | |
JP4077273B2 (en) | Structure support with movement restriction mechanism and movement restriction mechanism in structure system | |
JP2022130986A (en) | Sliding seismic isolator installation method | |
JP2008144516A (en) | Horizontal support device | |
Tandon | Economical design of earthquake-resistant bridges | |
WO2020012411A1 (en) | Anti-seismic connection joint | |
JP2000129629A (en) | Steel damper device | |
JP2969556B2 (en) | Fall prevention device for structures | |
JP2015094094A (en) | Bridge structure and method of reinforcing existing bridge |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050909 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070720 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070814 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071120 |