JP2004164738A - Top cover - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードディスクドライブに代表されるディスクドライブ装置等に用いられるトップカバーに関するものである。また本発明のトップカバーは、磁気記憶装置のトップカバー、電機・電子機器筐体のトップカバー等として用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、コンピュータのデータ記憶手段として広く一般に用いられるハードディスクドライブ(HDD)は、記録媒体である磁気ディスクをスピンドルモータで駆動し、磁気ディスクへのデータの書込みや呼出しを磁気ヘッドで行ない、磁気ヘッドをボイスコイルモータ等を駆動源とするアクチュエータで駆動する構造を有し、更にこれらの構成部品を、ベースプレートおよびトップカバーの組み合わせよりなる筐体の内部に収容する構造を有している。
【0003】
近年、コンピュータの処理能力の向上やハードディスクの記憶容量の増大に伴ってディスクの回転速度やアクチュエータの動作速度も高速化の傾向にあり、これによって、これらディスクやアクチュエータの振動がトップカバーに伝わることによって発生する騒音も今まで以上に問題となっている。これに対して本願発明者は先に、トップカバーの振動を抑え騒音を低減させるべくトップカバーに制振鋼板を用いる技術を開発しており(特許文献1参照)、この先行技術によれば制振鋼板が発揮する制振作用によって有効に振動を抑え騒音を低減させることができる。しかしながら制振鋼板は、これ自体が複数の鋼板の間に弾性体を挟み込んだものであるために、その製作に多くの手間がかかり、コストが高いという不都合がある。
【0004】
また一方で、HDDの外気からの密閉性の問題もある。すなわちトップカバーには、上記構成部品をこのトップカバーに固定するための固定ネジを差し込むネジ差込み孔が設けられており、HDD組立後、ネジ差込み孔の周縁部とこれに差し込んだ固定ネジとの間には微小ながら隙間が存在している。したがってHDDは厳密にいうと組立後においても筐体内外が連通した状態とされるが、HDDは微小な埃によっても誤作動を起こす可能性があるため、外気すらも侵入しないように筐体を完全に密閉する必要がある。このため従来は、トップカバーの外面に粘着シールを貼り付けることによって上記隙間を閉塞するという対策をとっているが、この対策によると、シール貼着作業を手作業で行なわなければならないために、作業に多くの手間がかかる不都合がある。また、粘着シールは貼着後、比較的簡単に剥がれしまうため、埃の侵入を許容し、最終的にはHDDの誤作動を発生させる虞がある。
【0005】
また、従来、防振用のダンパーを有するディスクドライブ装置として特開2002−124072号公報に掲載されたものが知られているが(特許文献2参照)、この公報に記載されたダンパーはトップカバーではなく反対側のベースプレートの裏面に配置されるものであり、また、本発明のように弾性体の制振作用を利用するものではない。
【0006】
また、従来、防音防振用のプレートをスピンドルモータの回転軸およびアクチュエータのピボット軸上に設けたトップカバーとして特開平11−328945号公報に掲載されたものが知られているが(特許文献3参照)、この公報に記載された防音防振用プレートは回転軸やピボット軸と同じ材質であり望ましくはステンレス鋼製とされているために、本発明のように弾性体の吸振作動による優れた制振作用や、弾性体の密着性による優れたシール作用(筐体密閉性)を期待することができない。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−49471号公報
【特許文献2】
特開2002−124072号公報
【特許文献3】
特開平11−328945号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑みて、騒音を効果的に低減させることができるとともにネジ差込み孔から筐体内に埃等の異物が侵入するのを防止することができ、もって装置の誤作動を防止することができるトップカバーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるトップカバーは、ベースプレートとともにモータまたはアクチュエータ等の起振源要素を含む収容物を収容する装置の筐体をなすトップカバーにおいて、前記収容物を当該トップカバーに固定するための固定ネジを差し込むネジ差込み孔を有し、前記ネジ差込み孔の周縁部に、当該トップカバーと前記収容物および固定ネジとの間に介装される制振用弾性体を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項2によるトップカバーは、上記した請求項1のトップカバーにおいて、制振用弾性体が、ベースプレートと当該トップカバーとの間をシールするガスケットと同じ材料を用いて、当該トップカバーに一体成形されていることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項3によるトップカバーは、上記した請求項1または2のトップカバーにおいて、起振源要素が、ディスクドライブ装置における磁気ディスクを回転させるスピンドルモータであり、固定ネジで当該トップカバーに固定される収容物が、前記スピンドルモータの回転を支持する軸部であることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項4によるトップカバーは、上記した請求項1または2のトップカバーにおいて、起振源要素が、ディスクドライブ装置における磁気ヘッドを揺動させるアクチュエータであり、固定ネジで当該トップカバーに固定される収容物が、前記アクチュエータの揺動を支持する軸部であることを特徴とするものである。
【0013】
上記構成を備えた本発明の請求項1によるトップカバーにおいては、トップカバーに設けたネジ差込み孔の周縁部にトップカバーと収容物および固定ネジとの間に介装される制振用弾性体が設けられているために、この制振用弾性体が介在することによって、起振源要素からトップカバーへの振動の伝播を抑制することが可能となり、併せて、この弾性体によってネジ差込み孔の周縁部とこれに差し込まれる固定ネジ間の隙間を閉塞することが可能となる。
【0014】
本発明で用いる弾性体としては、振動減衰特性に優れた粘弾性体を用いるのが好適であり、例えばフッ素ゴム(FKM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、天然ゴム(NR)、エチレンプロピレンゴム(EPM,EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、アクリルゴム(ACM)、シリコンゴム(VMQ)もしくはウレタンゴム(U)等のゴム材または熱可塑性エラストマー等が有効である。
【0015】
また、この弾性体のトップカバーへの固定構造ないし固定方法は特に限定されないが、請求項2に記載したように、この弾性体が、ベースプレートおよびトップカバー間をシールするガスケットと同じ材料を用いて、トップカバーに一体成形されるものであると、トップカバーへのガスケットの一体成形と弾性体の一体成形とを同時に行なうことが可能となる。
【0016】
起振源は例えば、ディスクドライブ装置における磁気ディスクを回転させるためのスピンドルモータであり、多くの場合、このスピンドルモータはその回転を軸部によって支持される。したがってこの場合は、この軸部がトップカバーにネジ止めされるので、この軸部固定用のネジの差込み孔に弾性体が設けられることになる(請求項3)。
【0017】
また、起振源は例えば、ディスクドライブ装置における磁気ヘッドを揺動させるための揺動アクチュエータであり、多くの場合、このアクチュエータはその揺動を軸部によって支持される。したがってこの場合は、この軸部がトップカバーにネジ止めされるので、この軸部固定用のネジの差込み孔に弾性体が設けられることになる(請求項4)。
【0018】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0019】
第一実施例・・・
図1は、本発明の第一実施例に係るトップカバーを組み付けたHDDの概略断面を示している。
【0020】
HDDは、上記したように記録媒体である磁気ディスクをスピンドルモータで駆動し、磁気ディスクへのデータの書込みや呼出しを磁気ヘッドで行ない、磁気ヘッドをボイスコイルモータ等を駆動源とするアクチュエータで駆動する構造を有し、更にこれらの構成部品(収容物)を、ベースプレートおよびトップカバーの組み合わせよりなる筐体の内部に収容する構造を有しており、図1はこれらのうち、スピンドルモータの回転枢着部を示している。
【0021】
すなわち、符号3はベースプレート、符号4はトップカバーであって、これらの組み合わせによってHDD1の筐体2が形成されており、この筐体2の内部に磁気ディスク5を回転させるためのスピンドルモータ6が他の構成部品とともに収容されている。
【0022】
このスピンドルモータ6は、ベアリング7を介して軸部8に回転自在に取り付けられており、この軸部8を中心として回転するように構成されている。
【0023】
上記軸部8は、その下端部8aをベースプレート3側に固定されるとともにその上端部8bを固定ネジ9によってトップカバー4に固定されている。
【0024】
ステンレスまたはアルミニウム等の金属板よりなるトップカバー4には、ネジ位置に合わせて、筐体2の内側へ凹んだ凹部10が設けられており、この凹部10の底面部位に、固定ネジ9を差し込むためのネジ差込み孔11が設けられている。したがってHDD1を組み立てる際には、トップカバー4の外側から固定ネジ9をネジ差込み孔11に差し込んで、軸部8の上端部8b端面に設けた雌ネジ孔12に螺合することになる。
【0025】
上記トップカバー4に対する軸部8の固定は、上記したように固定ネジ9による取付けであるため、固定後、軸部8がトップカバー4に直接接触する構造であると、スピンドルモータ6にその作動時に発生する振動が軸部8を介してトップカバー4に伝播される虞がある。また、固定ネジ9がトップカバー4に接触するために、スピンドルモータ6に発生する振動が軸部8および固定ネジ9を介してトップカバー4に伝播される虞がある。更にまた、ネジ差込み孔11の周縁部とこれに差し込まれた固定ネジ9との間に微小な隙間(図示せず)が形成されるため、外部からこの隙間を介して筐体2の内部へ埃等の異物が侵入する虞がある。
【0026】
これらに対して、当該トップカバー4には、以下のような制振およびシール構造が設けられている。
【0027】
すなわち、トップカバー4に設けたネジ差込み孔11の周縁部に制振用弾性体31が取り付けられており、この弾性体31が軸部8およびトップカバー4間ならびに固定ネジ9およびトップカバー4間にそれぞれ介装されている。
【0028】
この弾性体31は、上記したフッ素ゴム等のゴム材または熱可塑性エラストマー等よりなる粘弾性体によって成形されており、図2に拡大して示すように、固定ネジ9の雄ネジ部9aおよびトップカバー4間に介装される円筒部31aと、軸部8およびトップカバー4間に介装される内側フランジ部31bと、固定ネジ9の頭部9bおよびトップカバー4間に介装される外側フランジ部31cとを一体に有しており、半裁断面略コ字形に形成されている。
【0029】
したがって、上記制振およびシール構造を設けたトップカバー4によれば、弾性体31が軸部8およびトップカバー4間ならびに固定ネジ9およびトップカバー4間にそれぞれ介装されているために、この弾性体31が発揮する制振作用によって、スピンドルモータ6に発生する振動が軸部8を介してまたは軸部8および固定ネジ9を介してトップカバー4に伝播されるのを抑えることができる。したがってトップカバー4に発生する騒音を低減させることができる。
【0030】
また、上記弾性体31によって、ネジ差込み孔11の周縁部とこれに差し込まれた固定ネジ9の間の隙間が閉塞されているために、外部からこの隙間を介して筐体2内部へ埃等の異物が侵入するのを抑えることができる。したがって異物の侵入を原因とするHDD1の誤作動の発生を防止することができる。
【0031】
尚、上記弾性体31のトップカバー4への取付構造ないし取付方法は特に限定されないが、この弾性体31を、ベースプレート3およびトップカバー4間をシールするガスケット(トップカバーガスケット、図示せず)と同じ材料を用いてトップカバー4に一体成形することにすると、トップカバー4へのガスケットの一体成形と弾性体31の一体成形とを同時に行なうことが可能となり、成形工程上、都合が良い。この場合、具体的には、ガスケット成形用キャビティ空間とともに弾性体成形用キャビティ空間を設けた金型にカバー4を挿入し、この状態でガスケットおよび弾性体31を同時に成形し、成形と同時に両者をカバー4に接着することになる。ガスケットは、カバー4の周縁部に全周に亙って設けられてベースプレート3に密接するものである。
【0032】
第二実施例・・・
図3は、本発明の第二実施例に係るトップカバーを組み付けたHDDの要部概略断面を示している。
【0033】
HDDは、上記したように記録媒体である磁気ディスクをスピンドルモータで駆動し、磁気ディスクへのデータの書込みや呼出しを磁気ヘッドで行ない、磁気ヘッドをボイスコイルモータ等を駆動源とするアクチュエータで駆動する構造を有し、更にこれらの構成部品(収容物)を、ベースプレートおよびトップカバーの組み合わせよりなる筐体の内部に収容する構造を有しており、図3はこれらのうち、アクチュエータの揺動枢着部を示している。
【0034】
すなわち、符号3はベースプレート、符号4はトップカバーであって、これらの組み合わせによってHDD1の筐体2が形成されており、この筐体2の内部に磁気ヘッド(図示せず)を揺動させるためのアクチュエータ13が他の構成部品とともに収容されている。
【0035】
このアクチュエータ13は、その長手方向(図上左右方向)の中央部をピボット14に取り付けられてこのピボット14の軸部15を中心として揺動するように構成されており、このアクチュエータ13の図示しない左端部に磁気ヘッドが設けられるとともに、ピボット14の図上右側に位置して、揺動動作の駆動源であるボイスコイルモータ16が設けられている。
【0036】
上記ピボット14の軸部15は、その下端部15aを、ベースプレート3の内面に設けた環状ボス17の中央凹部18に配置されて位置決めされるとともに、その上端部15bを固定ネジ19によってトップカバー4に固定されている。
【0037】
ステンレスまたはアルミニウム等の金属板よりなるトップカバー4には、ネジ位置に合わせて、筐体2の内側へ凹んだ凹部20が設けられており、この凹部20の底面部位に、固定ネジ19を差し込むためのネジ差込み孔21が設けられている。したがってHDD1を組み立てる際には、トップカバー4の外側から固定ネジ19をネジ差込み孔21に差し込んで、軸部15の上端部15b端面に設けた雌ネジ孔22に螺合することになる。
【0038】
上記トップカバー4に対する軸部15の固定は、上記したように固定ネジ19による取付けであるため、固定後、軸部15がトップカバー4に直接接触する構造であると、モータ16等を備えたアクチュエータ13にその作動時に発生する振動がピボット14および軸部15を介してトップカバー4に伝播される虞がある。また、固定ネジ19がトップカバー4に接触するため、アクチュエータ13に発生する振動がピボット14、軸部15および固定ネジ19を介してトップカバー4に伝播される虞がある。更にまた、ネジ差込み孔21の周縁部とこれに差し込まれた固定ネジ19との間に微小な隙間(図示せず)が形成されるため、外部からこの隙間を介して筐体2の内部へ埃等の異物が侵入する虞がある。
【0039】
これらに対して、当該トップカバー4には、以下のような制振およびシール構造が設けられている。
【0040】
すなわち、トップカバー4に設けたネジ差込み孔21の周縁部に制振用弾性体31が取り付けられており、この弾性体31が軸部15およびトップカバー4間ならびに固定ネジ19およびトップカバー4間にそれぞれ介装されている。
【0041】
この弾性体31は、上記したフッ素ゴム等のゴム材または熱可塑性エラストマー等よりなる粘弾性体によって成形されており、図4に拡大して示すように、固定ネジ19の雄ネジ部19aおよびトップカバー4間に介装される円筒部31aと、軸部15およびトップカバー4間に介装される内側フランジ部31bと、固定ネジ19の頭部19bおよびトップカバー4間に介装される外側フランジ部31cとを一体に有しており、半裁断面略コ字形に形成されている。
【0042】
したがって、上記制振およびシール構造を設けたトップカバー4によれば、弾性体31が軸部15およびトップカバー4間ならびに固定ネジ19およびトップカバー4間にそれぞれ介装されているために、この弾性体31が発揮する制振作用によって、モータ16等を備えたアクチュエータ13に発生する振動がピボット14および軸部15を介してまたはピボット14、軸部15および固定ネジ19を介してトップカバー4に伝播されるのを抑えることができる。したがってトップカバー4に発生する騒音を低減させることができる。
【0043】
また、上記弾性体31によって、ネジ差込み孔21の周縁部とこれに差し込まれた固定ネジ19の間の隙間が閉塞されているために、外部からこの隙間を介して筐体2内部へ埃等の異物が侵入するのを抑えることができる。したがって異物の侵入を原因とするHDD1の誤作動の発生を防止することができる。
【0044】
尚、上記弾性体31のトップカバー4への取付構造ないし取付方法は特に限定されないが、この弾性体31を、ベースプレート3およびトップカバー4間をシールするガスケット(トップカバーガスケット、図示せず)と同じ材料を用いてトップカバー4に一体成形することにすると、トップカバー4へのガスケットの一体成形と弾性体31の一体成形とを同時に行なうことが可能となり、成形工程上、都合が良い。この場合、具体的には、ガスケット成形用キャビティ空間とともに弾性体成形用キャビティ空間を設けた金型にカバー4を挿入し、この状態でガスケットおよび弾性体31を同時に成形し、成形と同時に両者をカバー4に接着することになる。ガスケットは、カバー4の周縁部に全周に亙って設けられてベースプレート3に密接するものである。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0046】
すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の請求項1によるトップカバーにおいては、トップカバーに設けたネジ差込み孔の周縁部にトップカバーと収容物および固定ネジとの間に介装される制振用弾性体が設けられているために、この弾性体が発揮する制振作用によって、筐体内の起振源要素からトップカバーへと振動が伝播するのを抑えることが可能とされている。したがって、トップカバーに発生する騒音を有効に低減させることができる。
【0047】
また、上記弾性体によって、ネジ差込み孔の周縁部とこれに差し込まれる固定ネジとの間の隙間が閉塞されるために、外部からこの隙間を介して筐体内部へ埃等の異物が侵入するのを抑えることが可能とされている。したがって、異物の侵入を原因とする装置の誤作動の発生を防止することができる。
【0048】
またこれに加えて、上記構成を備えた本発明の請求項2によるトップカバーにおいては、弾性体がガスケットと同じ材料を用いてトップカバーに一体成形されているために、トップカバーへのガスケットの一体成形とトップカバーへの弾性体の一体成形とを同時に行なうことが可能とされている。したがって、成形工程を効率良く行なうことができる。また、従来行なわれていたシールを手作業で貼るという煩雑な作業を省略することができ、この点からも作業を効率化することができる。
【0049】
また、本発明の請求項3によるトップカバーによれば、起振源要素がディスクドライブ装置における磁気ディスクを回転させるためのスピンドルモータとされ、固定ネジでトップカバーに固定される収容物がスピンドルモータの回転を支持する軸部とされているために、スピンドルモータの作動時に発生する振動を有効に低減させることができる。したがって、スピンドルモータを備えたディスクドライブ装置の静粛性および筐体密閉性を向上させることができる。
【0050】
また、本発明の請求項4によるトップカバーによれば、起振源要素がディスクドライブ装置における磁気ヘッドを揺動させるためのアクチュエータとされ、固定ネジでトップカバーに固定される収容物がアクチュエータの揺動を支持する軸部とされているために、アクチュエータの作動時に発生する振動を有効に低減させることができる。したがって、アクチュエータを備えたディスクドライブ装置の静粛性および筐体密閉性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るトップカバーを組み付けたHDDの概略断面図
【図2】図1の要部拡大断面図
【図3】本発明の第二実施例に係るトップカバーを組み付けたHDDの要部概略断面図
【図4】図3の要部拡大断面図
【符号の説明】
1 HDD
2 筐体
3 ベースプレート
4 トップカバー
5 磁気ディスク
6 スピンドルモータ
7 ベアリング
8,15 軸部
8a,15a 下端部
8b,15b 上端部
9,19 固定ネジ
9a,19a 雄ネジ部
9b,19b 頭部
10,20 凹部
11,21 ネジ差込み孔
12,22 雌ネジ孔
13 アクチュエータ
14 ピボット
16 ボイスコイルモータ
17 環状ボス
18 中央凹部
31 制振用弾性体
31a 円筒部
31b 内側フランジ部
31c 外側フランジ部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a top cover used for a disk drive device represented by a hard disk drive and the like. Further, the top cover of the present invention is used as a top cover of a magnetic storage device, a top cover of an electric / electronic device housing, or the like.
[0002]
[Prior art]
For example, a hard disk drive (HDD), which is widely and generally used as data storage means of a computer, drives a magnetic disk, which is a recording medium, with a spindle motor, and writes and calls data on the magnetic disk with a magnetic head. It has a structure driven by an actuator using a voice coil motor or the like as a drive source, and further has a structure in which these components are housed in a housing composed of a combination of a base plate and a top cover.
[0003]
In recent years, as the processing capacity of computers and the storage capacity of hard disks have increased, the rotational speed of disks and the operating speed of actuators have also tended to increase, and this has led to the transmission of vibrations of these disks and actuators to the top cover. The noise generated by the noise is even more problematic. On the other hand, the inventor of the present application has previously developed a technique using a damping steel plate for the top cover in order to suppress the vibration of the top cover and reduce noise (see Patent Document 1). Vibration can be effectively suppressed and noise can be reduced by the vibration damping action exhibited by the vibrating steel sheet. However, the vibration-damping steel sheet itself has an inconvenience that it takes a lot of time and effort to manufacture because the elastic body is sandwiched between a plurality of steel sheets.
[0004]
On the other hand, there is also a problem of the hermeticity of the HDD from the outside air. That is, the top cover is provided with a screw insertion hole into which a fixing screw for fixing the above-described component to the top cover is inserted. After the HDD is assembled, the peripheral portion of the screw insertion hole and the fixing screw inserted into the screw hole are connected. There is a small gap between them. Therefore, strictly speaking, the HDD is in a state where the inside and outside of the housing communicate with each other even after assembly, but since the HDD may malfunction even with minute dust, the housing must be protected so that even the outside air does not enter. It must be completely sealed. For this reason, conventionally, measures have been taken to close the gap by sticking an adhesive seal to the outer surface of the top cover, but according to this measure, the seal sticking operation must be performed manually, There is an inconvenience that much work is required. Further, since the adhesive seal is peeled off relatively easily after being adhered, there is a possibility that the intrusion of dust is allowed, and eventually the HDD malfunctions.
[0005]
Conventionally, as a disk drive device having a vibration damper, a device disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-124072 is known (see Patent Document 2). However, the damper described in this document is a top cover. Instead, it is disposed on the back surface of the base plate on the opposite side, and does not utilize the vibration damping action of the elastic body as in the present invention.
[0006]
Conventionally, as a top cover in which a soundproofing and vibration-proofing plate is provided on a rotating shaft of a spindle motor and a pivot shaft of an actuator, a top cover disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. H11-328945 is known. Reference), the soundproof and vibration-proof plate described in this publication is made of the same material as the rotating shaft and the pivot shaft, and is preferably made of stainless steel. An excellent sealing action (housing sealing property) due to the vibration damping action and the adhesion of the elastic body cannot be expected.
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-49471 [Patent Document 2]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-124072 [Patent Document 3]
JP-A-11-328945
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above points, the present invention can effectively reduce noise and prevent foreign matter such as dust from entering a housing through a screw insertion hole, thereby preventing malfunction of the device. It is intended to provide a top cover that can be used.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a top cover according to
[0010]
Further, in the top cover according to
[0011]
The top cover according to claim 3 of the present invention is the top cover according to
[0012]
The top cover according to claim 4 of the present invention is the top cover according to
[0013]
In the top cover according to the first aspect of the present invention having the above structure, the vibration damping elastic body is interposed between the top cover, the storage object, and the fixing screw at the periphery of the screw insertion hole provided in the top cover. Is provided, it is possible to suppress propagation of vibration from the vibration source element to the top cover by interposing the elastic body for vibration suppression, and at the same time, the screw insertion hole is formed by the elastic body. It is possible to close the gap between the peripheral portion of the base member and the fixing screw inserted therein.
[0014]
As the elastic body used in the present invention, it is preferable to use a viscoelastic body having excellent vibration damping properties. For example, fluorine rubber (FKM), acrylonitrile butadiene rubber (NBR), styrene butadiene rubber (SBR), butyl rubber (IIR) ), Natural rubber (NR), ethylene propylene rubber (EPM, EPDM), chloroprene rubber (CR), butadiene rubber (BR), isoprene rubber (IR), acrylic rubber (ACM), silicone rubber (VMQ) or urethane rubber ( A rubber material such as U) or a thermoplastic elastomer is effective.
[0015]
The structure or method of fixing the elastic body to the top cover is not particularly limited. However, as described in
[0016]
The vibration source is, for example, a spindle motor for rotating a magnetic disk in a disk drive device, and in many cases, the rotation of the spindle motor is supported by a shaft. Therefore, in this case, since the shaft portion is screwed to the top cover, an elastic body is provided in the insertion hole of the screw for fixing the shaft portion (claim 3).
[0017]
The vibration source is, for example, a swing actuator for swinging a magnetic head in a disk drive device, and in many cases, the swing is supported by a shaft. Therefore, in this case, since the shaft portion is screwed to the top cover, an elastic body is provided in the insertion hole of the screw for fixing the shaft portion (claim 4).
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0019]
First embodiment ...
FIG. 1 shows a schematic cross section of an HDD with a top cover according to a first embodiment of the present invention.
[0020]
The HDD drives the magnetic disk, which is a recording medium, with a spindle motor as described above, writes and calls data on the magnetic disk with a magnetic head, and drives the magnetic head with an actuator using a voice coil motor or the like as a drive source. And a structure for accommodating these components (housing material) inside a housing composed of a combination of a base plate and a top cover. FIG. The pivot point is shown.
[0021]
That is, reference numeral 3 denotes a base plate, and reference numeral 4 denotes a top cover. The
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The top cover 4 made of a metal plate such as stainless steel or aluminum is provided with a
[0025]
Since the
[0026]
In contrast, the top cover 4 is provided with the following vibration damping and sealing structures.
[0027]
That is, the
[0028]
The
[0029]
Therefore, according to the top cover 4 provided with the vibration damping and sealing structure, the
[0030]
In addition, since the gap between the peripheral edge of the screw insertion hole 11 and the fixing
[0031]
The structure and method of attaching the
[0032]
Second embodiment ...
FIG. 3 shows a schematic cross section of a main part of an HDD with a top cover according to a second embodiment of the present invention.
[0033]
The HDD drives the magnetic disk, which is a recording medium, with a spindle motor as described above, writes and calls data on the magnetic disk with a magnetic head, and drives the magnetic head with an actuator using a voice coil motor or the like as a drive source. And a structure for accommodating these components (housing material) inside a housing composed of a combination of a base plate and a top cover. FIG. The pivot point is shown.
[0034]
That is, reference numeral 3 denotes a base plate, and reference numeral 4 denotes a top cover. The
[0035]
The
[0036]
The
[0037]
The top cover 4 made of a metal plate such as stainless steel or aluminum is provided with a
[0038]
Since the fixing of the
[0039]
In contrast, the top cover 4 is provided with the following vibration damping and sealing structures.
[0040]
That is, the
[0041]
The
[0042]
Therefore, according to the top cover 4 provided with the vibration damping and sealing structure, the
[0043]
In addition, since the gap between the peripheral portion of the
[0044]
The structure and method of attaching the
[0045]
【The invention's effect】
The present invention has the following effects.
[0046]
That is, first, in the top cover according to the first aspect of the present invention having the above-described configuration, the vibration damper interposed between the top cover, the storage object, and the fixing screw is provided at the periphery of the screw insertion hole provided in the top cover. Since the elastic body is provided, it is possible to suppress the propagation of vibration from the vibration source element in the housing to the top cover by the vibration damping action exerted by the elastic body. Therefore, noise generated in the top cover can be effectively reduced.
[0047]
Further, since the gap between the peripheral portion of the screw insertion hole and the fixing screw inserted therein is closed by the elastic body, foreign matter such as dust enters the inside of the housing from outside through the gap. It is possible to suppress. Therefore, it is possible to prevent the malfunction of the device due to the invasion of foreign matter.
[0048]
In addition to this, in the top cover according to
[0049]
According to the top cover according to the third aspect of the present invention, the vibration source element is a spindle motor for rotating a magnetic disk in the disk drive device, and an object fixed to the top cover by a fixing screw is a spindle motor. Since the shaft portion supports the rotation of the spindle motor, the vibration generated when the spindle motor operates can be effectively reduced. Therefore, the quietness and the enclosure tightness of the disk drive device including the spindle motor can be improved.
[0050]
Further, according to the top cover according to claim 4 of the present invention, the vibration source element is an actuator for swinging the magnetic head in the disk drive device, and the housing fixed to the top cover by the fixing screw is the actuator. Since the shaft portion supports the swing, the vibration generated when the actuator is operated can be effectively reduced. Therefore, the quietness and the enclosure tightness of the disk drive device including the actuator can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of an HDD to which a top cover according to a first embodiment of the present invention is assembled. FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of a main part of FIG. 1. FIG. FIG. 4 is a schematic cross-sectional view of a main part of an HDD in which is assembled. FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view of a main part of FIG.
1 HDD
2 Housing 3 Base plate 4
Claims (4)
前記収容物を当該トップカバーに固定するための固定ネジを差し込むネジ差込み孔を有し、前記ネジ差込み孔の周縁部に、当該トップカバーと前記収容物および固定ネジとの間に介装される制振用弾性体を設けたことを特徴とするトップカバー。In a top cover that forms a housing of an apparatus that accommodates an object including a vibration source element such as a motor or an actuator together with a base plate,
A screw insertion hole for inserting a fixing screw for fixing the container to the top cover is provided, and a peripheral portion of the screw insertion hole is interposed between the top cover, the container, and the fixing screw. Top cover characterized by providing an elastic body for vibration damping.
制振用弾性体が、ベースプレートと当該トップカバーとの間をシールするガスケットと同じ材料を用いて、当該トップカバーに一体成形されていることを特徴とするトップカバー。The top cover according to claim 1,
A top cover, wherein the damping elastic body is formed integrally with the top cover using the same material as a gasket for sealing between the base plate and the top cover.
起振源要素が、ディスクドライブ装置における磁気ディスクを回転させるスピンドルモータであり、固定ネジで当該トップカバーに固定される収容物が、前記スピンドルモータの回転を支持する軸部であることを特徴とするトップカバー。The top cover according to claim 1 or 2,
The vibration source element is a spindle motor for rotating a magnetic disk in the disk drive device, and the storage object fixed to the top cover with a fixing screw is a shaft portion that supports rotation of the spindle motor. Top cover to do.
起振源要素が、ディスクドライブ装置における磁気ヘッドを揺動させるアクチュエータであり、固定ネジで当該トップカバーに固定される収容物が、前記アクチュエータの揺動を支持する軸部であることを特徴とするトップカバー。The top cover according to claim 1 or 2,
The vibration source element is an actuator for swinging a magnetic head in a disk drive device, and a housing fixed to the top cover with a fixing screw is a shaft portion that supports the swing of the actuator. Top cover to do.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002328950A JP2004164738A (en) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | Top cover |
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JP2002328950A JP2004164738A (en) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | Top cover |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004164738A (en) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006054649A1 (en) * | 2004-11-19 | 2006-05-26 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Disk device and electronic apparatus using the same |
US7609484B2 (en) * | 2005-07-28 | 2009-10-27 | Fujitsu Limited | Magnetic disk device |
-
2002
- 2002-11-13 JP JP2002328950A patent/JP2004164738A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006054649A1 (en) * | 2004-11-19 | 2006-05-26 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Disk device and electronic apparatus using the same |
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