JP2004162635A - Combined piston ring - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外側リングと、その内周側に配置され外側リングを半径方向外方に押圧する内側リングとからなり、前記外側リングと内側リングの接触面は傾斜面を有し、内側リングが外側リングを半径方向外方に押圧した際に前記傾斜面によって両リングに測圧力が発生する構造の往復動機関用の組合せピストンリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットルを持つ内燃機関では、エンジンブレーキ時等のスロットルを閉じた状態でエンジンを回転すると、吸気管内の負圧の値が大きくなり、クランクケース内の圧力より、燃焼室側の圧力が低くなるため、潤滑油が燃焼室側に吸い上げられ、オイル消費が増加する。この問題を解決するため、オイルリングに一対のサイドレールとエキスパンダからなる3ピース構造を採用し、サイドレールを張り出すエキスパンダのサイドレール内周との接触面に角度を設けている。これにより、エキスパンダがサイドレールを半径方向外方に押圧した際にサイドレールに側圧力(ピストンのリング溝の上下面を押す力をいう。以下同じ。)を発生させ、サイドレールをシリンダ内周面のみならずリング溝の上下面にも接触させることにより、リング溝上下面とのシール性を向上してオイル上がりを防止する方法が採られている。
【0003】
一方、オイル上がりを更に低減するため、コンプレッションリングでも上下面(側面)シールを可能にする側圧力発生構造として、外側リングと内側リングの2ピース構造を採用し、両リングの接触面を傾斜面とし、側圧力を発生するようにした組合せピストンリングが提案されている(特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
実開昭58−178441号公報
【特許文献2】
特開2002−139151号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の組合せピストンリングにおいて、内側リングの張力を外側リングとシリンダ内周面との間の摩擦低減のため低くすると、内側リングと外側リングとの接触面の摩擦抵抗により、内側リングと外側リング相互のすべりが悪くなり、傾斜面に沿った動きが阻害される。その結果、充分な側圧力を得られず、リング溝上下面との間のシールが不充分になる場合がある。
【0006】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その課題は、リング溝の上下面との間のシールを適性に行える組合せピストンリングを提供することにある。本発明は更にシリンダとの間のシールを適性に行える組合せピストンリングを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、次の手段を採る。すなわち、
本発明は、外側リングと、その内周側に配置され外側リングを半径方向外方に押圧する内側リングとからなり、前記外側リングと内側リングの接触面は傾斜面を有し、内側リングが外側リングを半径方向外方に押圧した際に前記傾斜面によって両リングに測圧力が発生する構造の組合せピストンリングにおいて、
前記両リングの接触面の一方又は両方に樹脂皮膜、PVD皮膜(Physical Vapor Deposition)、CVD皮膜(Chemical Vapor Deposition)、DLC皮膜(Diamond LikeCarbon)又は燐酸塩皮膜などの表面処理皮膜が形成されていることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、内側リングが外側リングを半径方向外方に押圧した際、両リングの傾斜面の接触により、内側リングがリング溝の側面に押し付けられ、外側リングがシリンダボア面に押し付けられると同時にリング溝の側面に押し付けられるので、シリンダとの間のシール並びにリング溝の上下面との間のシールが行われる。この際、外側リングと内側リングの接触面は、接触面に施された皮膜によって良好なすべり特性を持つため、内側リングと外側リングは傾斜面に沿った動きが円滑になる。その結果、充分な側圧力が得られ、リング溝上下面との間のシール性を良好に保持できる。
【0009】
樹脂皮膜としては、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂、PTFEと二硫化モリブデンとの混合樹脂、PTFEとグラファイトとの混合樹脂、ポリイミドアミドと二硫化モリブデンとの混合樹脂、ポリイミドアミドとグラファイトとの混合樹脂、あるいはポリベンゾイミダゾール樹脂等からなる皮膜が使用される。PVD皮膜及びCVD皮膜としては、例えばCrNやCr2N等からなる皮膜が使用される。
【0010】
上記皮膜の摩擦係数は円周方向よりも軸方向の方が小さいことが好ましい。これは、外側リングと内側リングの軸方向の動きは円滑にする一方、円周方向の動きは抑制して両リングが一体回転し易くすることにより、合い口が一致するのを防止して、シール性を良好に保持するためである。摩擦係数を円周方向よりも軸方向の方を小さくする方法としては、例えば、皮膜が軸方向は連続的で、円周方向は断続的に形成されているようにする。この例としては例えば図3に示されているように、皮膜を円周方向に縦縞状に形成する。樹脂皮膜の場合は、皮膜を軸方向に被覆してもよい。また、下地加工のツールマークの方向を軸方向にし、下地粗さを円周方向よりも軸方向の方を小さくすることなどで行うことも可能である。
【0011】
前記外側リングの下面と内側リングの上面の一方又は両方に樹脂皮膜、PVD皮膜、CVD皮膜、DLC皮膜又は燐酸塩皮膜などの表面処理皮膜が形成されていることが好ましい。樹脂皮膜、PVD皮膜、CVD皮膜としては例えば前述した皮膜が使用される。これにより、外側リング、内側リングとリング溝上下面とのすべり特性が良好になり、外側リング、内側リングの半径方向の動きが円滑になるため、外側リングのシリンダボアへの追従性が向上し、シール性が良好になる。
【0012】
外側リングの材質は耐摩耗性の観点から通常は金属とされる。内側リングの材質は金属の他、樹脂材が使用されることもある。特に、内側リングが樹脂材で作られており、合い口の突き当たった状態で熱膨張により張力が上昇する構造を有していると、油温が低いエンジン始動時等には、内側リングの張力を低張力とすることで、外側リングとシリンダとの摺動を低摩擦とし、始動性等を良好にすることができ、油温が高い高回転時には、内側リングの張力を高張力とすることができるので、外側リングのシリンダボアへの追従性を向上し、シール性を良好にできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1において、1はピストン、2はシリンダで、ピストン1の外周に形成されているリング溝3に組合せピストンリング4が装着されている。組合せピストンリング4は2ピースタイプのピストンリングで、外側リング5と、その内周側に配置され外側リング5をシリンダ2の内壁2aに押圧する内側リング6とから構成されている。
【0015】
外側リング5は、合い口を有する略矩形状断面の金属製リングで、外周面には耐摩耗性向上のため、窒化、クロムめっき、複合めっき、PVD皮膜等の所定の表面処理層7が形成されている。外側リング5の内周面は、下面から上方に向かって半径方向厚さが減少する傾斜面8からなっており、傾斜面8には樹脂皮膜、PVD皮膜、CVD皮膜、DLC皮膜又は燐酸塩皮膜などの表面処理皮膜9が形成されている。
【0016】
内側リング6は、外側リング5の内周側に配置し、外側リング5と軸方向幅が略同じ厚さを備え、合い口を有する略矩形状断面の金属製リングである。内側リング6の外周面は、下面から上方に向かって半径方向厚さが増加する傾斜面10からなっている。内側リング6の傾斜面10のリング軸方向に対する傾斜角度は、外側リング5の傾斜面8の傾斜角度と同じ傾斜角度とされており、傾斜面10には樹脂皮膜、PVD皮膜、CVD皮膜、DLC皮膜又は燐酸塩皮膜などの表面処理皮膜11が形成されている。
【0017】
以上の構成を有する本発明の組合せピストンリング4は、外側リング5がシリンダ2の内壁2aを摺動し、シリンダ2の内壁2aとの間をシールする。この際、内側リング6によって外側リング5が半径方向外方に押圧されると、内側リング6と外側リング5が傾斜面8,10で接触するため、内側リング6はリング溝3の上面3aに押し付けられ、外側リング5はリング溝3の下面3bに押し付けられ、リング溝3の上下面3a,3bのシールが行われる。そして、外側リング5と内側リング6の接触面である傾斜面8,10は、皮膜9,11によって良好なすべり特性を持つため、内側リング6と外側リング5は傾斜面8,10に沿った動きが円滑になる。その結果、両リング5,6は充分な側圧力が得られ、リング溝上下面3a,3bとの間のシール性を良好に保持できる。
【0018】
図2は、本発明の別の実施形態2を示している。本実施形態2は、外側リング5の下面と内側リング6の上面にも樹脂皮膜、PVD皮膜、CVD皮膜、DLC皮膜又は燐酸塩皮膜などの表面処理皮膜が形成されている点が、上記実施形態1と相違しているだけで、他の構成は上記実施形態1と同じである。
【0019】
すなわち、外側リング5には内周面の傾斜面8と下面12とに樹脂皮膜、PVD皮膜、CVD皮膜、DLC皮膜又は燐酸塩皮膜などの表面処理皮膜9,13が形成されており、内側リング6には外周面の傾斜面10と上面14とに樹脂皮膜、PVD皮膜、CVD皮膜、DLC皮膜又は燐酸塩皮膜などの表面処理皮膜11,15が形成されている。
【0020】
したがって、本実施形態2の場合は、内側リング6と外側リング5は、両リング5,6の接触面に施された皮膜9,11によって上記実施形態1と同じように充分な側圧力が得られ、リング溝上下面3a,3bとの間のシール性を良好に保持できるとともに、外側リング5の下面12及び内側リング6の上面14に施された皮膜13,15によってリング溝上下面3a,3bとのすべり特性が良好になり、半径方向の動きが円滑になるため、外側リング5がシリンダ内壁2aの変形に良好に追従でき、シール性を良好に保持できる。
【0021】
なお、上記実施形態では、外側リング5と内側リング6の接触面の両方に表面処理皮膜を形成した例を示したが、両リング5,6の接触面の一方に表面処理皮膜を形成してもよい。また、外側リング5の下面12と内側リング6の上面14の両方に表面処理皮膜を形成したが、いずれか一方に表面処理皮膜を形成してもよい。
【0022】
また、上記実施形態では、外側リング5と内側リング6の接触面の全体に表面処理皮膜を形成したものであるが、皮膜が軸方向は連続的で、円周方向は断続的に形成されているようにしてもよい。例えば、図3に示されているように、表面処理皮膜を縦縞状に形成し、摩擦係数を円周方向よりも軸方向の方を小さくすることができる。
【0023】
本発明の更に別の実施形態としては、内側リング6は、合い口の突き当たった状態で熱膨張により張力が上昇する構造、すなわち内側リング6の張力は温度によって変化し、温度が高くなるに伴って張力が増加する構造の樹脂製リングとすることもできる。内側リング6の樹脂材料としては、例えばポリイミド樹脂が用いられる。
【0024】
このようにすれば、エンジン始動時等の低温時には、内側リング6は低張力とされ、外側リング5とシリンダ2の内壁2aとの間を低摩擦とすることにより、始動性等が良好になる。一方、高温時には、内側リング6は高張力を発生するため、外側リング5のシリンダ内壁2aへの追従性が良好で、高いシール性を確保することができる。
【0025】
なお、上記実施形態では、外側リング5の内周面と内側リング6の外周面は、傾斜面のみで形成した例を示したが、傾斜面と垂直面や、傾斜が反対向きの2つの傾斜面などで形成されてもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、外側リングと内側リングの接触面が傾斜面を有し、接触面に樹脂皮膜等の表面処理皮膜を形成したことにより、両リングの接触面での上下の動きが円滑になるので、リング溝上下面との間のシール性が良好になる。また、外側リングの下面や内側リングの上面に樹脂皮膜等の表面処理皮膜を形成することにより、外側リング、内側リングの半径方向の動きが良好になり、外側リングがシリンダボアの変形に良好に追従でき、シール性を良好に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の別の実施形態を示す縦断面図である。
【図3】リングに形成された皮膜を正面から見た図である。
【符号の説明】
1 ピストン
2 シリンダ
2a シリンダ内壁
3 リング溝
4 組合せピストンリング
5 外側リング
6 内側リング
7 外周表面処理層
8,10 傾斜面
9,11,13,15 表面処理皮膜
12 外側リング下面
14 内側リング上面[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention comprises an outer ring, and an inner ring disposed on the inner peripheral side thereof and pressing the outer ring radially outward, wherein the contact surface between the outer ring and the inner ring has an inclined surface, and the inner ring has The present invention relates to a combined piston ring for a reciprocating engine having a structure in which when the outer ring is pressed radially outward, pressure is generated in both rings by the inclined surface.
[0002]
[Prior art]
In an internal combustion engine with a throttle, if the engine is rotated with the throttle closed, such as during engine braking, the value of the negative pressure in the intake pipe increases, and the pressure in the combustion chamber becomes lower than the pressure in the crankcase. As a result, the lubricating oil is sucked up to the combustion chamber side, and the oil consumption increases. In order to solve this problem, a three-piece structure including a pair of side rails and an expander is adopted for the oil ring, and an angle is provided on a contact surface of the expander that protrudes the side rail with the inner periphery of the side rail. Thus, when the expander presses the side rail radially outward, a side pressure is generated on the side rail (the force pressing the upper and lower surfaces of the piston ring groove. The same applies hereinafter), and the side rail is moved into the cylinder. A method is adopted in which not only the peripheral surface but also the upper and lower surfaces of the ring groove are brought into contact with each other to improve the sealing performance with the upper and lower surfaces of the ring groove and prevent the oil from rising.
[0003]
On the other hand, in order to further reduce oil rise, a two-piece structure of an outer ring and an inner ring is adopted as a side pressure generating structure that enables sealing of the upper and lower surfaces (side surfaces) even with the compression ring, and the contact surfaces of both rings are inclined. A combined piston ring that generates side pressure has been proposed (see Patent Literature 1 and Patent Literature 2).
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Publication No. 58-178441 [Patent Document 2]
JP-A-2002-139151
[Problems to be solved by the invention]
In the above combined piston ring, if the tension of the inner ring is reduced to reduce the friction between the outer ring and the inner peripheral surface of the cylinder, the frictional resistance of the contact surface between the inner ring and the outer ring causes the inner ring and the outer ring to move away from each other. Slippage becomes worse, and movement along the inclined surface is hindered. As a result, sufficient side pressure cannot be obtained, and the seal between the upper and lower surfaces of the ring groove may be insufficient.
[0006]
The present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to provide a combined piston ring that can appropriately seal between upper and lower surfaces of a ring groove. Another object of the present invention is to provide a combined piston ring that can properly seal with a cylinder.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following means in order to solve the above problems. That is,
The present invention comprises an outer ring, and an inner ring disposed on the inner peripheral side thereof and pressing the outer ring radially outward, wherein the contact surface between the outer ring and the inner ring has an inclined surface, and the inner ring has In a combined piston ring having a structure in which pressure is generated in both rings by the inclined surface when the outer ring is pressed radially outward,
A surface treatment film such as a resin film, a PVD film (Physical Vapor Deposition), a CVD film (Chemical Vapor Deposition), a DLC film (Diamond Like Carbon) or a phosphate film is formed on one or both of the contact surfaces of the two rings. It is characterized by the following.
[0008]
According to the above configuration, when the inner ring presses the outer ring radially outward, due to the contact of the inclined surfaces of both rings, the inner ring is pressed against the side surface of the ring groove, and the outer ring is pressed against the cylinder bore surface. At the same time, it is pressed against the side surface of the ring groove, so that sealing between the cylinder and the upper and lower surfaces of the ring groove is performed. At this time, the contact surface between the outer ring and the inner ring has good sliding characteristics due to the coating applied to the contact surface, so that the inner ring and the outer ring move smoothly along the inclined surface. As a result, sufficient side pressure is obtained, and good sealing performance between the upper and lower surfaces of the ring groove can be maintained.
[0009]
Examples of the resin film include a PTFE (polytetrafluoroethylene) resin, a mixed resin of PTFE and molybdenum disulfide, a mixed resin of PTFE and graphite, a mixed resin of polyimideamide and molybdenum disulfide, and a mixed resin of polyimideamide and graphite. A film made of a mixed resin or a polybenzimidazole resin is used. As the PVD film and the CVD film, for example, a film made of CrN, Cr 2 N, or the like is used.
[0010]
The coefficient of friction of the coating is preferably smaller in the axial direction than in the circumferential direction. This is because while the axial movement of the outer ring and the inner ring is smooth, the movement in the circumferential direction is suppressed and both rings are easily rotated together, thereby preventing the abutment from matching, This is for maintaining good sealing properties. As a method of making the friction coefficient smaller in the axial direction than in the circumferential direction, for example, the coating is formed to be continuous in the axial direction and intermittently in the circumferential direction. As an example of this, as shown in FIG. 3, for example, the film is formed in the form of vertical stripes in the circumferential direction. In the case of a resin film, the film may be coated in the axial direction. It is also possible to set the direction of the tool mark for the base processing in the axial direction and to make the base roughness smaller in the axial direction than in the circumferential direction.
[0011]
It is preferable that a surface treatment film such as a resin film, a PVD film, a CVD film, a DLC film or a phosphate film is formed on one or both of the lower surface of the outer ring and the upper surface of the inner ring. As the resin film, the PVD film, and the CVD film, for example, the films described above are used. As a result, the sliding characteristics between the outer ring and the inner ring and the upper and lower surfaces of the ring groove are improved, and the outer ring and the inner ring are smoothly moved in the radial direction. The property becomes good.
[0012]
The material of the outer ring is usually metal from the viewpoint of wear resistance. The material of the inner ring may be a resin material other than metal. In particular, if the inner ring is made of a resin material and has a structure in which the tension rises due to thermal expansion in the state where the abutment abuts, the tension of the inner ring is low when starting the engine where the oil temperature is low. By using a low tension, the friction between the outer ring and the cylinder can be reduced and the startability can be improved. When the oil temperature is high and the rotation is high, the tension of the inner ring should be high. Therefore, the ability of the outer ring to follow the cylinder bore is improved, and the sealing performance can be improved.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0014]
In FIG. 1, 1 is a piston, 2 is a cylinder, and a combined piston ring 4 is mounted in a ring groove 3 formed on the outer periphery of the piston 1. The combined piston ring 4 is a two-piece type piston ring, and includes an
[0015]
The
[0016]
The
[0017]
In the combination piston ring 4 of the present invention having the above configuration, the
[0018]
FIG. 2 shows another
[0019]
That is, the
[0020]
Therefore, in the case of the second embodiment, the
[0021]
In the above-described embodiment, an example in which the surface treatment film is formed on both of the contact surfaces of the
[0022]
Further, in the above embodiment, the surface treatment film is formed on the entire contact surface between the
[0023]
As yet another embodiment of the present invention, the
[0024]
In this case, at low temperatures such as when the engine is started, the
[0025]
In the above embodiment, an example is shown in which the inner peripheral surface of the
[0026]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the contact surface between the outer ring and the inner ring has an inclined surface, and a surface treatment film such as a resin film is formed on the contact surface. Is smooth, and the sealing performance between the upper and lower surfaces of the ring groove is improved. In addition, by forming a surface treatment film such as a resin film on the lower surface of the outer ring and the upper surface of the inner ring, the outer ring and the inner ring move better in the radial direction, and the outer ring follows the deformation of the cylinder bore well. And good sealing performance can be maintained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing another embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a front view of a film formed on a ring.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (5)
前記両リングの接触面の一方又は両方に樹脂皮膜、PVD皮膜、CVD皮膜、DLC皮膜又は燐酸塩皮膜などの表面処理皮膜が形成されていることを特徴とする組合せピストンリング。An outer ring, and an inner ring disposed on an inner peripheral side of the outer ring and pressing the outer ring radially outward, wherein a contact surface between the outer ring and the inner ring has an inclined surface, and the inner ring has a radius equal to the outer ring. In a combination piston ring having a structure in which pressure measurement is generated in both rings by the inclined surface when pressed outward in the direction,
A combination piston ring, wherein a surface treatment film such as a resin film, a PVD film, a CVD film, a DLC film or a phosphate film is formed on one or both of the contact surfaces of the two rings.
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Publications (2)
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