JP2004157153A - 帯電部材及び画像形成装置 - Google Patents
帯電部材及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004157153A JP2004157153A JP2002319854A JP2002319854A JP2004157153A JP 2004157153 A JP2004157153 A JP 2004157153A JP 2002319854 A JP2002319854 A JP 2002319854A JP 2002319854 A JP2002319854 A JP 2002319854A JP 2004157153 A JP2004157153 A JP 2004157153A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- charging member
- charging
- image
- forming apparatus
- image forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
【解決手段】帯電部材3に巻き付けたフィルム部材302の巻き付け方向の端縁部分は、像担持体と非接触にし、そのため、非接触となるフィルム部材の巻き付け方向の端縁部分aは、帯電部材3の周面に形成した窪み5内に落ち込ませて固定し、この端縁部分aは、帯電部材3の周面に形成した窪み5内に落ち込ませて固定した。
【選択図】図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる電子写真プロセスに用いられる帯電部材及び当該帯電部材を使用した複写機、レーザープリンタ等、電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(a)コロナ放電
電子写真プロセスは、感光体を一様に帯電させる帯電部など各部でコロナ放電を利用する場合が多いが、このコロナ放電により放電生成物が発生する。この放電生成物としては例えば、オゾン、窒素酸化物があげられる。オゾンは、高濃度で画像形成装置内に滞留すると、感光体表面を酸化させて、感光体光感度の低下や帯電性能の劣化を生じさせ、形成画像が悪化する(例えば、非特許文献1参照)。また、感光体以外の部材の劣化が促進され、部品寿命が低下する等の問題もある。
【0003】
また、電子写真プロセスによる画像形成において、画像が流れたような異常画像である、いわゆる画像流れが生じるが、この画像流れの原因となる画像流れ物質の原因は窒素酸化物にあると考えられている。
【0004】
窒素酸化物は、放電により発生する。このことは知られており、さらに窒素酸化物が空気中の水分と反応して硝酸が、また金属などと反応して金属硝酸塩が生成される。さらに、放電領域中では、アンモニウムイオンも同時に形成されており、このアンモニウムイオンが窒素酸化物と反応し、化合物が生成される。
【0005】
これらの放電生成物は低湿環境下では高抵抗であるが、高湿環境下では空気中の水と反応し、低抵抗となる。このため、感光体表面に硝酸または硝酸塩による薄い膜が形成されると硝酸、硝酸塩が吸湿することで低抵抗となり、感光体表面の静電潜像が壊れて画像が流れたような画像流れによる異常画像が発生する。
【0006】
さらに、窒素酸化物は放電後も空気中に分解されずにその場に留まっているため、窒素酸化物から生成された化合物の感光体表面への付着は、帯電を行っていないとき、すなわち、プロセスの休止期間中にも生じる。そして、この化合物は、時間が経過するにつれて、感光体の表面から内部に浸透していく。このため、静電潜像の劣化の一因となっている。
【0007】
感光体表面の付着物は、クリーニング時に感光体を少しずつ削りとることで除去するといった方法が取られている。しかしながら、コスト上昇や経時による劣化問題が起こり、本質的な解決策とはなっていない。
【0008】
一方、帯電部材を感光体に接触させて感光体を帯電させる接触帯電装置が提案、実用化されている。例えば、ローラ状の帯電部材を感光体上に接触従動させて感光体の帯電を行うものが知られている。この接触帯電方式は、従来用いられているコロナ帯電方式に比べて、放電生成物の発生量が極めて少ない、印加電圧が低いため電源のコストが小さくなる、電気絶縁の設計が行いやすい等の利点を有している。もちろん、上記のオゾン、窒素酸化物などによる不具合も低減する。
この例としては、ローラ状の帯電部材を感光体上に接触従動させて感光体の帯電を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
接触帯電装置では、帯電部材がゴム材であるため、長期間、コピー機を停止させた場合、感光体に接した状態にあるローラが変形する可能性がある。また、ゴムは吸水しやすい材料であるため環境の変化に伴う電気抵抗変動が大きい。
【0010】
さらに、ゴムはその弾性を発揮させるためや劣化防止のため数種の可塑剤や活性剤を必要としており、導電性顔料を分散させるためには分散補助剤を用いることも少なくない。つまり、感光体の表面はポリカーボネートやアクリルといった非晶性樹脂であるため、上述の可塑剤や活性剤および分散補助剤に対し非常に弱い。
【0011】
帯電部材の全部を感光体に接触させる接触帯電装置では帯電部材と感光体との間に異物を巻き込み、帯電部材が汚染されて帯電不良が発生する。また、直接、感光体に帯電部材が触れているために長期保存した場合に感光体が汚染され、そのために横スジ等の画像不良を生じることがある。
【0012】
帯電部材に対するバイアスの印加に関し、印加バイアス方式には、DC電圧とAC重畳タイプがある。
DC電圧を印加する方式は、微小ギャップ変動による帯電電位のばらつき、放電の安定性などの問題により、実用化の上で難しい。このため、AC重畳タイプが、非接触の場合には、適した方式だと考えられる。
【0013】
しかし、AC重畳方式も、DC電圧方式に比べ、微小ギャップ変動に対して帯電電位の安定性、放電の安定性に関して強いとはいえ、変動が大きくなりすぎると、安定性がなくなり、異常画像の原因となってしまう。
【0014】
(b)ギャップ保持部材―1
弾性体から成る帯電部材の両端部に、それぞれ片面が粘着面に形成され、周方向の両端部をそれぞれ斜めにカットして、そのカットされた両端の端縁が互いに重なり合うことなく、その間に隙間を形成するようにしてフィルム材を周方向に巻き付けて帯電ローラを構成する例がある(例えば、特許文献2参照)。この場合、テープの端縁部分が剥がれて折り重なった場合、剥がれたフィルム部材が折れて曲がり重なり合い、局部的にフィルム部材が2重になった状態になり、ギャップの大きさが大きくなり、ギャップが広がってしまう。
【0015】
(c)ギャップ保持部材―2
本発明者等による非公知の提案技術として、テープより成る2つのスペーサ部を有する帯電部材を像担持体の非画像形成領域に圧接させ、そのスペーサ部間の帯電部材表面部分を像担持体表面から微小ギャップをあけて対置させ、その帯電部材に帯電電圧を印加して像担持体を帯電する帯電装置において、像担持体の回転に伴って、微小ギャップが大きく変動することを阻止するため、像担持体に対する圧接力を設定すると共に、帯電部材のスペーサ部が像担持体に圧接した接触部の、像担持体表面移動方向における接触幅が所定寸法以下となるように帯電部材を構成したものがある。
【0016】
かかる提案技術では、帯電部材の硬度が高い場合、フィルム部材の厚みイコール微小ギャップの大きさとなり、テープの端縁部分が剥がれて折り重なった場合、弾性体の帯電部材は、弾性によりギャップの変動が吸収されるが、硬度の高い帯電部材を用いた場合は、弾性体の帯電部材を用いた以上に、ギャップが広がってしまうという問題がある。
【0017】
【非特許文献1】
明珍寿史 他著「オゾンによる感光体劣化軽減のためのコロナチャージャの開発」電子写真学会誌、第31、1、1992
【特許文献1】
特開昭63−7380号公報
【特許文献2】
特開平2001−296723号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、帯電部材に設けたスペーサ端縁部が像担持体と接することによる剥がれ、重なりなどを生じないようにした帯電部材及びかかる帯電部材を使用した画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
(1).帯電部材に薄いフィルム部材からなるスペーサを巻き付け、このスペーサを介して前記帯電部材を像担持体に対向配置することで、前記帯電部材を像担持体に近接させて配置する構成において、前記帯電部材に巻き付けた前記フィルム部材の巻き付け方向の端縁部分は、像担持体と非接触にした(請求項1)。
(2).(1)記載の帯電部材において、前記像担持体と非接触となる前記フィルム部材の巻き付け方向の端縁部分は、帯電部材の周面に形成した窪み内に落ち込ませて固定した(請求項2)。
(3).(2)に記載の帯電部材において、前記窪みの深さを前記スペーサを構成するフィルム部材の厚み以上とした(請求項3)。
(4).(2)乃至(3)の何れか一つに記載の帯電部材において、前記帯電部材の窪み部分を、当該帯電部材の放電部分に比べて高抵抗とした(請求項3)。
(5).(2)乃至(4)の何れか一つに記載の帯電部材において、前記スペーサの厚みを以って形成される帯電部材の放電部分の間隙を、100μm以下とした(請求項5)。
(6).(1)乃至(5)の何れか一つに記載の帯電部材において、帯電部材の少なくとも前記放電部分の最外層を、電子伝導性の表面層で構成した(請求項6)。
(7).(6)記載の帯電部材において、前記表面層の抵抗について、帯電部材を構成する抵抗層の抵抗よりも高くした(請求項7)。
(8).(2)乃至(7)の何れか一つに記載の帯電部材において、前記帯電部材は、前記像担持体に向けて加圧する加圧手段を付帯することとした(請求項8)。
(9).(1)乃至(8)の何れか一つに記載の帯電部材において、該帯電部材はローラ形状とした(請求項9)。
(10).露光に先立ち像担持体を帯電部材により帯電し、前記露光により静電潜像を形成する画像形成装置において、前記帯電部材が前記(1)乃至(9)の何れか一つに記載の帯電部材であり、前記像担持体がアモルファスシリコンからなることとした(請求項10)。
(11).(10)記載の画像形成装置において、像担持体は表層にフィラーを分散し強化した(請求項11)。
(12).(10)又は(11)に記載の画像形成装置において、少なくとも前記帯電部材と前記像担持体とを一体的に支持したユニットであるプロセスカートリッジを構成し、このプロセスカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱自在に構成した(請求項12)。
(13).(12)記載の画像形成装置において、前記プロセスカートリッジには現像手段が一体的に設けられていることとした(請求項13)。
(14).(10)乃至(13)の何れか一つに記載の画像形成装置において、当該画像形成装置は、前記像担持体を複数具備していて、これら複数の像担持体のそれぞれに現像手段により異なる色のトナー画像を形成し、該異なる色のトナー画像を被転写媒体に順に重ね合わせてカラー画像を得る画像形成装置とした(請求項14)。
(15).(10)乃至(13)の何れか一つに記載の画像形成装置において、前記像担持体のまわりには、帯電部材、露光手段、現像手段、転写手段が設けられていて、前記転写手段による転写後に前記像担持体上に残留する未転写トナーを前記現像手段で回収することとしたクリーナレスシステムを採用した(請求項15)。
【0020】
【発明の実施の形態】
[1]帯電部材(請求項1〜9)
例1(請求項1、2対応)
よく知られるように、電子写真プロセスにおいては、像担持体、本例ではドラム状をした感光体のまわりに、帯電部材、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段などを配置し、帯電部材により像担持体を一様に帯電した後、露光手段により露光して静電潜像をつくり、この静電潜像を現像手段によりトナーにより可視像化し、このトナー像を転写手段によりシート状媒体に転写し、定着して画像を得る。或いは一旦、中間転写媒体に転写し、さらに、中間転写媒体からシート状媒体に転写し、定着して画像を得る。
【0021】
帯電部材に薄いフィルム部材からなるスペーサを巻き付け、このスペーサを介して帯電部材を像担持体に対向配置することで、帯電部材を感光体に近接させて配置する構成とし、この帯電部材として、感光体の軸方向に長い棒状或いは、直方体状のものを用いて、該帯電部材の放電部分を像担持体に近接対向させ、スペーサ部分を感光体に摺接させる構成とするとき、帯電部材に巻き付けたスペーサとしての帯状をしたフィルム部材の巻き付け方向の端縁部分を、感光体と非接触にすることで、帯電部材に設けたスペーサ端縁部が像担持体と摺擦することによる剥がれ、重なりなどを生じないようにすることができる。
【0022】
そのための手段として、該帯電部材の周面に形成した窪み内に前記スペーサ端縁部が落ち込んで固定されるようにする。このようにすれば、スペーサの端縁部は直接感光体に触れないので、摺擦による剥がれが回避される。
【0023】
例2(請求項2対応)
以下の例では、帯電部材がローラ形状をしていて感光体と連れまわりする例で説明するが、ローラ形状でなく、また連れまわりしない構成の帯電部材においても、適用可能である。
【0024】
図1は、ローラ形状をした帯電部材であり、以下の説明では帯電ローラ3と称する。帯電ローラ3は、ローラ形状をした導電性基体201と、該導電性基体201の長手方向、図1における紙面を貫く方向の両端部、図3では左右方向の両端部、をそれぞれ残して円柱状の周囲を抵抗層で覆ってなる。導電性基体201は、本例では直径が8〜20mmのステンレス綱(以下、SUSと呼ぶ場合もある)の円柱部材である。導電性基体201は、アルミニウムや10の2乗Ω・cm以下の導電性樹脂を用いて、軽量化を図ってもよい。
【0025】
この導電性基体201の外周部は、両端部の所定長さ部分を除いて一定の厚みで抵抗層202で覆われている。この抵抗層202は、導電性材料をABS樹脂に練り込んだ高分子材料からなり、該抵抗層201の表面をフッ素系の樹脂にカーボン或いは金属錯体が混入されている薄層203で覆っている。上記導電性基体201の材料としては、金属イオン錯体、カーボンブラック、イオン系分子などがある。その他、均一な帯電を行うことが可能な材料を用いてもよい。これら、導電性基体201、抵抗層202、薄層203は一体的に構成されて帯電ローラ3を構成する。
【0026】
導電性基体201の前記両端部の所定長さ部分は当該帯電ローラを回転支持する軸受の装着部である。また、抵抗層201及び薄層203で構成された帯電ローラ3の大径部(この部位は抵抗層、薄層の分だけ上記軸受装着部を構成する導電性基体201のみの部位よりも若干大径である)の軸方向の両端部には帯状のフィルムからなるスペーサ302がローラ形状部を巻くように設けられている。
スペーサ302は一定の厚みを有しており、このスペーサの部位が感光体2に接して回転する。その際、スペーサ302の厚さの分だけ感光体2との間に一定の隙間(空隙H)を形成することで、上記大径部に相当する帯電ローラ3の放電部は感光体に接触しない。
【0027】
帯電ローラ3に薄いフィルム部材からなるスペーサ302を巻き付け、このスペーサ302を介して帯電ローラ3を感光体2に対向配置することで、帯電ローラ3を感光体2に近接させて配置する構成とし、該帯電ローラの放電部分(大径部)を感光体に近接対向させ、スペーサ302部分を感光体2に接する構成とすることで帯電ローラ3の放電部は感光体に接触しないのである。
【0028】
ここで、帯電ローラ3に巻き付けたスペーサ302としての帯状をしたフィルム部材の巻き付け方向の端縁部分を、感光体2と非接触にすることで、帯電ローラ3に設けたスペーサ302の端縁部が感光体2と接したり摺擦したりすることによる剥がれ、重なりなどを生じないようにすることができる。
【0029】
帯電ローラ3は、その両端に設けた軸受を介して不動部材に支持されているので、スペーサ302の部分が感光体2に接しつつ回転し、その大径部の表面が感光体2の表面と同じ方向連れまわり回転し移動する。ここで、勿論、感光体2と共に回転させることなく、一定間隔をおいて静止した状態とすることもできる。
【0030】
図2に示すように、帯電ローラ3は、その軸方向(長手方向)の寸法bが最大画像幅L(例えば、A4サイズ横幅:約290mm)よりも少し長く設定されている。前記したとおり、帯電ローラ3は、その大径部の長手方向両端部にスペーサ302、302が設けてあり、これらスペーサ302を感光体2両端部の非画像形成領域Niに当接させることで、感光体2表面の被帯電面と帯電ローラ3の大径部における表面の帯電面との間の空隙Hを、その最近接部での距離が5〜100μmになるように保持している。この最近接距離は、さらに好ましくは、30〜65μmに設定するとよい。なお、本例では、55μmに設定した。
【0031】
帯電ローラ3には、導電性基体201の部位より帯電用の電源4が接続されている。これにより、感光体2表面の被帯電面と、帯電ローラ3の大径部における帯電面との間の空隙Hで放電が起こり、この放電により、感光体2の被帯電面が均一に帯電される。
【0032】
電源4による印加電圧バイアスは、DC電圧にAC電圧を重畳した電圧波形を用い、AC電圧のピーク間電圧は帯電開始電圧の2倍以上にするのがよい。また、必要に応じて、DC電圧、好ましくは定電流方式の電圧を用いてもよい。
【0033】
スペーサの装着態様を図2により説明する。
帯電ローラ3の軸方向両端部に帯状のフィルム材を巻き付けてスペーサ302とし、このスペーサ302を感光体2の感光面に接触させ、帯電ローラ3と対向する感光体2の最大画像領域Lにおいて一定の微小ギャップ(空隙H)を得ている。電源4による印加バイアスは、AC重畳タイプの電圧の印加による。これにより、帯電ローラ3と感光体2との空隙Hからなる微小ギャップに放電を生じさせて感光体2を帯電させる。導電性基体201の帯電ローラ3の部位から両端側に出た軸部には図示しない軸受を介して伸張性のばね303、303で加圧する構成としている。
【0034】
該図示省略の軸受は図示しない側板に形成した例えばU字状のガイド溝に摺動可能に嵌合されて上記ばね303により加圧されているものとする。これにより、空隙Hからなる微小ギャップの維持精度が向上する。
【0035】
微小ギャップを形成するために巻き付けられているフィルム部材によるスペーさ302巻き付け方法は、硬質の材料からなる導電性基体201及び抵抗層202、さらに薄層203からなる帯電ローラ3の両端部にて、片面が粘着面に形成された該スペーサ302としての帯状をしたフィルム部材を帯電ローラ3周方向に巻き付けて固定する。
【0036】
帯電ローラ3の左側の端部近傍を示した図3において、スペーサ302は、該帯電ローラ3の周方向の両端部で斜めにカットされていて、これら斜めにカットされた互いの切り口の端縁18a、18bが対向し、それら互いの切り口の端縁が対向し、そのカットされた両端の端縁の間に隙間を形成している。
【0037】
このように、カットされた両端の端縁18aと18bが互いに重なり合うことなく、その間に隙間Sを形成するようにして帯電ローラ3に固定する。これにより、スペーサ302は軸方向から見たとき、リング状の形状の全周にわたり端縁同士が切れ目がない状態となる。つまり、一周全ての位置について矢視Eのローラ軸方向にフィルム材18が存在しない部分がない。
【0038】
ここで、スペーサ302の巻き方向の端縁部は、前記したように斜めにカットされていて、先端部が鋭角状をしており、しかもその向きが円周上で対向しているので、帯電ローラ3が左右どちらの向きに回転しても、この鋭角状をした先端部から剥がれやすいと危険がある。
【0039】
これを避けるため、本例では、前記像担持体と非接触となる前記フィルム部材の巻き付け方向の端縁部分は、帯電部材の周面に形成した窪み内に落ち込ませて固定した。
【0040】
図3、図4に示すように、帯電ローラ3の表面部を構成する抵抗層202の部位であって、スペーサ302の巻き方向の端縁部が占める部位をカバーするようにして、窪み5を設けフィルム部材の巻き付け方向の端縁部分がこの窪みに落ち込むようにして固定したのである。
【0041】
その際、窪み5を単純に一定深さの矩形の窪みとすると、スペーサ302の巻き方向の端縁部の全部が該矩形の窪みに落ち込んで、当該部位について空隙Hを形成しないこととなるので、これを避けるため、窪み5の形状は図3乃至5に示すように、N字状に形成した。
【0042】
このようにN字状の窪み5を形成することにより、円筒上をした抵抗層202の表面部自体も、スペーサ302と同様、斜めにカットされたと同じ形状になるので、矢視E方向に実質的に切れ目がなくなり、該、窪み5に形成される鋭角上の部位を包むようにスペーサ302を貼り付けて固定することで、この貼り付けたれた端縁部は、窪み5の底部に位置するので、感光体2の周面に触れることはない。図5において、スペーサ302の貼り付け領域を2点左鎖線で示す。
【0043】
図3、図5に示すように、スペーサ302の幅W1は窪み5の最大幅W2の内側であって、該窪み内に位置し、巻き付け方向の端縁部についても窪み5の斜め部分5a内に位置するようにカットされている。スペーサ3の斜めにカットされた両端の端縁18aと18bが対向している個所であって、軸方向のA―A’断面を示すと図5のようになり、スペーサ3の巻き方向の端縁部は窪み5内に位置し、接着固定されている。
【0044】
こうして、スペーサ302を構成するフィルム材の端縁部分が感光体2の表面に接することなく、窪み5内に収められる。なお、図4、5では、薄層203は図示を省略している。
【0045】
図4に符号aで示したように、スペーサ302の両端部の斜めにカットした端縁部及び側面部分は、帯電ローラ3に形成した窪み5の低部に折曲して固定される。なお、窪み5の円周方向の大きさは長さRであり、斜めにカットされた部分を収めることができる大きさとしている。
【0046】
こうすることにより、フィルム部材の端縁部分が剥れ重なり合っても、フィルム部材の重なり合った部分は帯電部材の窪み部分に逃げることができる、これにより、スペーサ302が損なわれないので、帯電ローラ3と感光体2との微小ギャップである空隙Hを一定に確保でき、均一な帯電状態を得ることができる。
窪み5の深さは、スペーサ302の厚み以上あればよく、好ましくは、該スペーサ302を構成するフィルム部材の厚さの2倍の深さがあればよい。
【0047】
スペーサ302を構成するフィルム部材を帯電ローラ3に取りつけることで、帯電ローラ3と感光体2の間に微小ギャップを維持する場合、フィルム部材の厚みで微小ギャップの大きさを規定することになる。しかし、フィルム部材の端縁部分が帯電ローラ3から剥がれると、剥がれたフィルム部材が折れて曲がり重なり合い、局部的にフィルム部材が2重になった状態になり、ギャップの大きさが大きくなり、ギャップが広がってしまうことがある。
【0048】
本例では、剥がれ易いフィルム部材の端縁部を窪み5内に収納しているので、剥がれ難いばかりでなく、仮にフィルム部材が端縁部分で剥がれ、フィルム部材が重なり合った場合でも、窪み5の深さがあるので、フィルム部材が感光体2に接触することがなく、画像や感光体を損なうことがない。
【0049】
つまり、スペーサ3たるフィルム部材の端縁部分は、もともと感光体2に接触していないので、フィルム部材の端縁部分が剥れ重なり合っても、フィルム部材の重なり合った部分は帯電ローラ3に形成した窪み5内に逃げることができる。
これにより、帯電ローラ3と感光体2の微小ギャップ(空隙H)が大きくならないので、均一な帯電を行うことができる。
【0050】
例3(請求項3対応)
これまでの例で、窪み5の深さt2が浅く、窪み5がスペーサ302を構成するフィルム部材の厚みt1(これは、空隙Hに相当する)以下の場合、フィルム部材が仮に折れ曲がり2重になった場合には、該重なりの部分は、窪み5内に逃げることができず、フィルム部材が重なった部分では空隙Hが、本来の大きさ以上になってしまい、ギャップが広がってしまう。
【0051】
図6乃至9において、スペーサ302の1枚分の厚さで形成される空隙Hの大きさと、スペーサ302を構成するフィルム部材の端縁部が剥がれて重なり部601を構成したときの状態を示す。なお、図6乃至9は、図4と同様に、帯電ローラ3のA−A’断面に対応する図である。
【0052】
図6に示したケースでは、窪み5の深さt2がスペーサ302の厚さt1の2倍以上ある場合である。この場合、スペーサ302たるフィルム部材の重なり部601は、窪み5内に完全に隠れる。このため、フィルム部材の重なり部601が感光体2に接触することがないため、帯電ローラ3と感光体2との微小ギャップ(空隙H)が大きくならず、均一な帯電を行うことができる。
【0053】
図7に示したケースでは、窪み5の深さt2がスペーサ302の厚さt1以上で2倍以下の場合である。この場合、フィルム部材の重なり部601は、窪み5から上方に飛び出すが、重なり部601が感光体2に接触することはない。このため、帯電ローラ3と感光体2との微小ギャップ(空隙H)が大きくなることはなく、均一な帯電を行うことができる。
【0054】
図8に示したケースでは、窪み5の深さt2がスペーサ302の厚さt1以下しかない場合である。この場合、フィルム部材の重なり部601は、微小ギャップ(空隙H)より大きく飛び出してしまう。このため、重なり部601が感光体2に接触してしまう。よって、重なり部601では、帯電ローラ3と感光体2との微小ギャップ(空隙H)が大きくなってしまう。本例は適切ではない。
【0055】
図9に示すケースでは、窪み5が全くない場合である。この場合、フィルム部材の重なり部601は、フィルム部材1枚の厚さの2倍の大きさになる。このため、重なり部601では、帯電ローラ3と感光体2との微小ギャップ(空隙H)が大きくなってしまう。本例は適切ではない。
【0056】
以上により、窪み5の深さt2はスペーサ302を構成するフィルム部材の厚みt1以上あればよく、これにより、スペーサ302を構成するフィルム部材の端部が剥れ重なり合っても、重なったフィルム部材が帯電ローラ3の窪み5に逃げることができ、帯電ローラと感光体2との微少ギャップ(空隙H)が大きくならないので、均一な帯電を行うことができる。
【0057】
例4(請求項4対応)
これまでの例で、帯電部材、帯電ローラ3などでは放電が起きた部分には、放電生成物が堆積する。この放電生成物は粘着性があるため、空隙Hを以って形成されるギャップ部分で放電が生じると、ギャップ部分が粘着性を持ち、微紛体を引きつけてしまう。窪み5の近傍に微紛体が付着すると、スペーサを構成するフィルム部材が剥がれやすくなってしまう。
【0058】
そこで、本例では帯電ローラ3に形成した窪み5部分は、当該帯電ローラの放電部分に比べて高抵抗とした。この放電部分とは、図2におけるスペーサ302、302間の領域であり、最大画像幅Lに相当する。
【0059】
これにより、窪み5の部分に微紛体が付着しないようになるので、フィルム部材が剥がれにくくなる。高抵抗にするには、抵抗剤をスプレーコートする。或いは、別部材で製作した部材を該当個所に組み合わせる。当該部分の抵抗値としては、本例において、10の3乗Ωがよい。
【0060】
例5(請求項5対応)
これまでの例で、感光体3と帯電ローラ3との距離(空隙H)がある距離を越えて大きくなると、異常放電が発生してしまう。ここで、上記のある距離は、空隙Hを広げていったときの異常画像の発生有無で判断した。異常画像の発生した微小ギャップは、空隙Hが100μm以上のときであった。(現時点では、100μm以上の微小ギャップでストリーマ放電を発生しない材料はないが、将来は出てくる可能性はありうる。)この原因は、微小ギャップが広いと、放電のパスが長くなり、放電のエネルギーが大きくなりすぎ、異常放電になってしまうためである。微小ギャップを100μm以下にすることで、放電パスが適切長さとなり、異常放電が発生しない。本例に関しては、後述の[実験2]を参照。
【0061】
例6(請求項6対応)
これまでの例で、空隙Hが安定しても、環境変動で帯電ローラ3の抵抗が変動すると、放電が不安定となり、その結果、帯電電位が安定しないという課題がある。
【0062】
そこで、本例では、帯電ローラ3の少なくとも放電部分(図2において空隙Hを以って感光体2と対向している領域、少なくとも両スペーサ302、302間の領域)の最外層は、電子伝導性の表面層で構成した。ここで、電子伝導性の表面層とは、図1における薄層203のことであり、前記したように、フッ素系樹脂にカーボン或いは金属錯体を混入した薄層である。製法は、これらの粉体或いはペレット状のものを混ぜたものを揮発性の溶媒に溶かしてスプレーコートして形成する。
【0063】
放電部分の最外層を電子伝導性の材料で構成したことにより、安定した放電を行うことができる。すなわち、低湿環境や高湿環境になったとしても、電子伝導性の表面層が、部材内部の水分の出入りを抑えるため、帯電部材の抵抗変動が小さくなる。よって、放電が安定し、環境での帯電電位の変動が小さくなる。
【0064】
例7(請求項7対応)
帯電ローラ3について、放電部分の表面層(最外層)の抵抗が低いと、表面抵抗率が低下する。すると、電流経路が表面にも形成され、帯電ローラ3に放電サイトが形成され、放電が疎になり放電エネルギーが空間に均一化されず、放電集中が発生する。このため、空隙Hが安定していても、異常放電が発生しやすくなる。
【0065】
そこで、本例では、放電部分の最外層を構成する部位、薄層203の抵抗は帯電ローラ3を構成する抵抗層202の抵抗よりも高いようにした。このようにすることにより、表面方向に電流経路が形成されないため、放電が均一化される。
このため、異常放電が発生しない。
【0066】
例8(請求項8対応)
帯電ローラ3や感光体2などは後述するように本体筐体に収められている。筐体には、これらの駆動系が設けられるので、これら帯電ローラや感光体などを収める筐体は絶えず振動しており、振動のパターンによっては帯電ローラ3と感光体とのギャップを維持するスペーサ302としてのフィルム部材が感光体2から離れてしまい、帯電ローラ3と感光体2との間の空隙Hが広がってしまうおそれがある。
【0067】
そこで、本例では、振動によって、帯電ローラ3に設けたスペーサ302を構成するフィルム部材が感光体2から離れないようにするため、帯電ローラ3を、感光体2に向けて加圧する加圧手段を付帯した。加圧手段として、本例では、ばねを使用し、図2で示したように、帯電ローラ3の両端部に突出している導電性基体201による軸部に装着された図示しない軸受部を伸張性のばね303で押圧するようにした。ここで、軸受は、図示しない側板に形成したU字状の溝に可動に保持されている。ばね303の加圧により、帯電ローラ3は、スペーサ302の部位が感光体2に押し当てられる。上記U字状の溝の向きは感光体2の中心に向かっている。
【0068】
帯電ローラ3を加圧手段で加圧することにより、帯電ローラ3の振動を抑制でき、帯電ローラ3とスペーサと感光体2とが離れてしまうことがなくなる。
【0069】
例9(請求項9対応)
帯電部材が鋭利な形状をしていると、鋭利な部分に電界が集中し、ストリーマ放電が発生する。そこで、本例では、帯電部材はローラ形状の帯電ローラ3としている。
【0070】
帯電部材をローラ形状としたのは、異常放電が発生しにくい形状を持たせるためである。そこで、帯電部材を円柱状、つまり軸対称の形状である帯電ローラ3とした。
【0071】
よって、帯電ローラ3の表面形状は軸受で支持する部分を除き全て曲率面となっている。このため、感光体2へ一定の微小ギャップ(空隙H)の形成を容易に行うことができ、また、帯電ローラ3の電界が集中しにくい曲率面を対向させることを容易に行うことができる。また、軸対称であるため、取り付けを確実に行うことができる。
【0072】
[2]画像形成装置(請求項10〜15)
図10は、現像手段で未転写トナーを回収する画像形成装置の例を示し、中間転写体を用い、フルカラー画像を形成することができるタンデムタイプの画像形成装置の一例を示す。図11は、リボルバタイプのフルカラー画像形成装置の例である。
【0073】
図10において、画像形成装置100は、図示しない本体筐体内に以下の構成の部材が収められている。図10中、時計方向に回転駆動される像担持体としてのドラム上をした4つの感光体2が収納されている。
【0074】
これらの感光体2まわりの部材構成は各感光体2とも共通であるので、任意の感光体2に着目して説明する。感光体2の周囲には、帯電部材としての帯電ローラ3、露光用の光を出射する書込み装置101、現像手段102、一次転写機能を有する転写コロ103等がある。書込み装置101は、例えば、LEDアレイなどの発光素子を使用して光を出射する装置を使用したり、或いはレーザビームを光源としてレーザービームを出射するレーザー走査装置を使用することができる。レーザ光源を使用する場合、知られるようにトロイダルダルレンズやfθレンズなど各種レンズ、ミラー、ポリゴンミラーなど走査手段などを含む構成とし、各作像装置共通とすることができる。感光体2と転写コロ103との間には、ローラ105、106間に張設された中間転写ベルト104が介在している。
【0075】
図10において、中間転写ベルト104は左右方向に張設されていて、該ベルトの上側に沿って、感光体2及び該感光体まわりのプロセス部材(帯電ローラ3、書込み装置101、現像手段102)などによる作像装置が4つ並んでいる。
書込部3は4つの感光体共通用として1つだけ設ける場合もある。
【0076】
4つの作像装置はフルカラーを再現するシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つのカラーに対応しており、これらに対応する4つの作像装置を順に符号18K、18Y、18M、18Cで示す。
【0077】
画像形成に際しては、各作像装置において、感光体2の回転により帯電ローラ3により、感光体2が帯電され、書込み装置101で画像データで変調されることにより該当する色用の画像情報を含む光として出射される露光光により画像露光されて静電潜像が形成される。この静電潜像は現像手段102を通過する間にトナーにより単色トナー像としてカラーで現像される。
【0078】
各感光体2上のトナー像は、回転する中間転写ベルト104の同一の被転写部が、各転写コロ103を通過するタイミングで形成され、該中間転写ベルト104の移動に応じて、各作像部における各転写コロ103により印加される転写バイアスのもとで中間転写ベルト104上に順に重ね転写されて、フルカラーのトナー画像が形成される。
【0079】
中間転写ベルト104上の重ね転写トナー像は、最終記録媒体であるシート状媒体14上に、ローラ105と二次転写ローラ107とのニップ部で一括転写される。このシート状媒体14は、図示省略の定着手段を通過する間に定着されて、排紙トレイ上に排出される。
【0080】
図10に示したタンデムタイプの画像形成装置では、4つの感光体及びプロセス部材を中堅転写ベルトに沿わせて並べて配置したが、図11に示したリボルバタイプの画像形成装置では、1つの感光体2のまわりに、1つの帯電ローラ3、1つの書込手段4、4つの現像手段を配置している。この4つの現像手段とは、シアン用の現像手段102C、マゼンタ用の現像手段102M、イエロー用の現像手段102Y、ブラック用の現像手段102Kである。本例においても、ローラ105、106などで張設された中間転写ベルト104があり、また、ローラ105に対向して二次転写ローラ107が設けられている。
【0081】
図10の画像形成装置では、中間転写ベルト104が1回転する間にフルカラーの重ねトナー画像が形成されると共に、シート状媒体14への転写が行われるが、図11の画像形成装置では、複数の現像手段を切り替えることにより、1つの感光体2上に順次複数色のトナーを現像していくのである。そして、二次転写ローラ107のある二次転写部で中間転写ベルト104上のカラートナー像をシート状媒体14に転写し、転写されたフルカラートナー像を図示しない定着手段により定着して排紙トレイに導く。
【0082】
何れの画像形成装置においても、露光に先立ち感光体2を帯電ローラ3により帯電し、露光により静電潜像を形成するものであり、帯電ローラ3は、前記説明した態様ものとして構成することができる。また、フルカラー用でなく、つまり、図10の構成において作像装置が1つで中間転写ベルトを設けずにシート状媒体にトナー像を直接転写するタイプの画像形成装置や、或いは、図11の構成において現像手段が1つだけ設けられていて中間転写ベルトを設けずにシート状媒体にトナー像を直接転写するタイプの画像形成装置においても適用できる。
【0083】
図10の例における現像手段102、図11の例における現像手段102C、102M、102Y、102Kとして、感光体2に近接対向して現像ローラRを配置している。これは現像方式として2成分系現像剤を使用する場合、1成分現像剤を使用する場合何れにおいても同じである。
【0084】
例10(請求項10対応)
例9において説明した画像形成装置において、像担持体としての感光体2の表面に凹凸があると、帯電ローラ3により形成する微小ギャップ(空隙H)が変動してしまう。とくに上記微小ギャップが広がりすぎると、異常放電が発生してしまう。
【0085】
そこで、安定した放電を行うため、本例では、感光体2としてアモルファスシリコンを用いた。アモルファスシリコンを用いることで、感光体2の平滑性が劇的に向上する。よって、帯電ローラ3と感光体2間の微小ギャップ(空隙H)の変動が非常に小さくなる。
【0086】
例11(請求項11対応)
例9に説明した画像形成装置において、感光体2の磨耗が急速に進行すると帯電ローラ3と感光体2との間の微小ギャップ(空隙H)が変動し、均一な帯電を行えなくなる。
【0087】
そこで、本例では、ギャップ変動、とくに拡大による放電の不安定化(ストリーマ放電への移行)を防止するため、感光体2の表層にフィラーを分散し強化した。硬度に優れる表層にフィラーを分散し強化したOPC(optical photo conductor)を用いるので、経時において極めて安定なギャップの維持が実現でき、安定した帯電を行うことができる。
【0088】
例12(請求項12、13対応)
例9に説明した画像形成装置において、帯電ローラ3と感光体2が別々に画像形成装置本体に対して脱着交換されると、交換時に微小ギャップ(空隙H)を一定に維持し難くなる。
【0089】
そこで、本例では、少なくとも帯電ローラ3と感光体2とを一体的に支持したユニットであるプロセスカートリッジを構成し、このプロセスカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱自在に構成した。
【0090】
図10に示した画像形成装置の例においては、感光体2及びそのまわりに構成された帯電ローラ3、書込み装置101、現像手段102などからなる作像装置を4組、共通のフレーム120に取り付けることによりプロセスカートリッジを構成している。
【0091】
その上で、該フレーム120の両サイドに形成した取り付け基準凸部122を画像形成装置本体に形成したガイド121に着脱自在に嵌合させて、当該プロセスカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱自在としている。
【0092】
図11に示した画像形成装置においても、同様に、感光体2及びそのまわりに構成された帯電ローラ3、書込み装置101、現像手段102C、102M、102Y、102Kなどからなる作像装置を、共通のフレーム120に取り付けることによりプロセスカートリッジを構成している。
【0093】
その上で、該フレーム120の両サイドに形成した取り付け基準凸部122を画像形成装置本体に形成したガイド121に着脱自在に嵌合させて、当該プロセスカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱自在としている。
【0094】
これらの例において、フレーム120は、前記例における側板に相当し、該フレーム120、感光体2及び帯電ローラ3が共通に取り付けられているので、帯電ローラ3感光体2との位置関係は、当該プロセスカートリッジを画像形成装置に対して着脱することによって変動することはない。フレームには、少なくとも、帯電ローラ3と感光体2を取り付ける構成によりかかる利益を得る。
【0095】
プロセスカートリッジにすることにより、予め定めた帯電ローラ3と感光体2間の微小ギャップ(空隙H)が一定に保たれる。さらに交換時も、帯電ローラ3と感光体2を同時に交換するため、微小ギャップが変動することがなく、メンテナンスが容易である。
【0096】
図10、図11の例において、感光体2には、現像手段を構成する現像剤担持体、所謂現像ローラRが近接対向配置されている。このため、仮に、プロセスカートリッジという概念を採用しない場合には、現像手段102などを交換するため、該現像手段を画像形成装置本体から着脱する際に、感光体2に誤って触れることがある危険を避けるため、交換作業が極めて困難になる。また、誤って触れた場合には感光体が傷つくし、帯電ローラ3と感光体2間の微小ギャップ(空隙H)が変動してしまう。
【0097】
そこで、本例では、図10の例ではフレーム120と一体的に現像手段102、図11の例ではフレーム120と一体的に現像手段102C、102M、102Y、102Kなどを取り付けることで、帯電ローラ3、感光体2と共に一体として画像形成装置に対して着脱自在としている。
【0098】
なお、中間転写ベルト104及び転写コロ103はプロセス上、感光体2に対して図示省略の手段により接離自在の構成としているので、プロセスカートリッジに含める必要はない。
【0099】
このように、感光体2に接触する部材を全てプロセスカートリッジとして一体化することで、一体交換となり、交換時に微小ギャップが変動することがない。
【0100】
例13(請求項14対応)
図10、図11に例示したように感光体2を複数具備していて、これら複数の感光体のそれぞれに現像手段により異なる色のトナー画像を形成し、該異なる色のトナー画像を被転写媒体に順に重ね合わせてカラー画像を得る画像形成装置において、特に、帯電ローラ3による帯電電位が安定しないと画質が安定しない。
【0101】
そこで、本例では、既に説明したように帯電ローラ3に関する種種の方策により、安定した帯電を行うことができ、結果として画質の安定したカラー画像を得ることができる。
【0102】
例14(請求項15対応)
図10、図11に示した画像形成装置では、感光体2のまわりには、帯電ローラ3、露光手段としての書込み装置101、現像手段102(102C、102M、102Y、102K)、転写手段としての転写コロ103、中間転写ベルト104などが設けられていて、前記転写手段による転写後に前記感光体2上に残留する未転写トナーを前記現像手段で回収することとしたクリーナレスシステムを採用している。
【0103】
従来の画像形成装置では、感光体2上、転写後であって帯電前の部位に感光体クリーニング装置が設けられていた。本例の画像形成装置では、かかるクリーニング装置を不要とし、感光体2に近接している現像ローラR、該現像ローラRのまわりに形成され、感光体2に摺接する磁気ブラシにより、転写後に感光体上に残留する未転写のトナーを除去するクリーナレスシステムを採用しているのである。
【0104】
かかるクリーナレスシステムを採用する画像形成装置では、未転写トナーを現像手段の部分で回収するので、未転写トナーが帯電ローラ3の部位を通過することとなり、スペーサ302を構成するフィルム部材の近傍にも大量にやってくる。このため、トナーによるフィルム部材の剥がれが発生しやすく状況にあるが、帯電ローラ3に対して、これまで説明したような本発明を適用する結果、フィルム部材の端縁部分が剥がれ、フィルム部材が重なり合った場合でも、フィルム部材が感光体2に接触することはない。
【0105】
[3]実験例
[実験1]帯電ローラと感光体間ギャップの抵抗が低く、ギャップ部でも放電が起きる場合の不具合についての実験(請求項4関連)
ギャップ保持部材(スペーサ302)近傍と感光体2の間でも放電を生じさせるために、窪み5の部分の抵抗を高抵抗にしていない帯電ローラを用意した。
この帯電ローラを、コピー機:imagio4570(リコー製)の画像形成装置の改造機に装着し、画像出力を行った。
【0106】
[実験装置と条件]
コピー機:imagio4570改造機
電源4による印加バイアス:DC(―950V)+AC(2.2kVpp、1.2kHz、sin波)
帯電ローラ:導電性樹脂層をもつ図1、図2の構成を持つハードローラ。
微小ギャップ保持方法:帯電ローラの両端に、ポリエチレンテレフタレート(PET)のテープ(厚さ:50μm)をスペーサ302として巻き付けた。
環境条件:25°C、相対湿度65%
出力画像:ハーフトーン画像
すると、8,000枚の画像出力を行ったところで、ギャップ保持部材(スペーサ302)であるフィルム部材にトナーがわずかに固着していた。
さらに、30,000枚の画像出力を行ったところ、出力画像に異常放電による斑点状の異常画像が現われた。
【0107】
このときのギャップ保持部材は、トナーがびっしりと固着していた。このときの帯電ローラ3と感光体2の間のギャップは、150μmにもなっていた。つまり、帯電ローラと感光体の間のギャップが広がりすぎて、放電が安定せずストリーマ放電が生じてしまったのである。
【0108】
放電が生じるギャップ保持部材(スペーサ302)を用いた場合は、放電によりギャップ保持部材に放電生成物が堆積する。この放電生成物は高湿度環境の下では、粘着性があるため、トナーが固着しやすい状況にある。感光体上のギャップ保持部材との接触部分は画像領域外のため、トナーがわずかにしかないが、ギャップ保持部材は粘着性があるためトナーが徐々にではあるが固着してしまうのである。そして、ギャップ保持部材にトナーが層になって固着し、最終的には、異常放電が発生するほどギャップが広がってしまうのである。
つぎに、帯電ローラ3に流れる電流をオシロスコープで観察した。
ギャップ保持部材にトナーが固着していない状態では、図12(a)に示す電流波形701が観察された。
これに対し、ギャップ保持部材にトナーが固着した状態では、図12(b)に示すように異常放電を示すパルス状の電流702がオシロスコープ上で観察された。この電流パルスは、この測定系で、波高の絶対値が0.7mAもの大きさがあった。
【0109】
このように、電流波形からも、ギャップ保持部材にトナーが固着してギャップが広がってしまうと、異常放電が生じてしまうことがわかる。
【0110】
[実験2]ローラと感光体間の微小ギャップと異常画像(斑点状のムラ)の関係帯電ローラと感光体間の微小ギャップが変動したときの、斑点状の異常画像の発生頻度を調べるために以下の実験を行った。
実験は、通常の環境下で行った。
【0111】
(実験装置と条件)
コピー機:imagio4570改造機
図1、2に示す電源4による印加バイアス:DC(―950V)+AC(2.2kVpp、1.2kHz、sin波)
帯電ローラ3:導電性樹脂層をもつ図1、2の構成を持つハードローラ
微小ギャップ保持方法:帯電ローラの両端に、スペーサ302としてポリエチレンテレフタレート(PET)のテープを巻きつけた。(厚さ:30、50、80、100、120、150μm)。
【0112】
環境条件:25°C、相対湿度65%
出力画像:ハーフトーン画像
このときの画像の出力結果を、表1にまとめる。
【0113】
【表1】
【0114】
この結果より、帯電ローラ3と感光体2の間のギャップが120μm以上になると、斑点状のムラが出力画像に現われることがわかった。
【0115】
よって、正常な画像を出力する、つまり帯電部において均一帯電を行うためには、ギャップを100μm以下にする必要があることがわかる。
ちなみに、PETフィルムを2枚重ねると、帯電ローラと感光体の間のギャップ100μmを超える厚さになってしまい、部分的に、斑点状のムラが出力画像に現われた。
【0116】
[実験3] DC帯電、AC帯電の帯電電位特性のギャップ依存性について
帯電ローラと感光体とのギャップをパラメータとして、DC帯電を行ったときの、印加電圧Vdcと帯電電位の関係を図13に示す。
【0117】
これより、ギャップ(gap)を大きくすると、グラフの傾きはそのままで、プロットが右にシフトしている。帯電開始電圧Vth(図において符号801で示す。)は、ギャップに依存していおり、ギャップが広がると放電開始電圧が高くなるのである。
【0118】
これより、帯電ローラ3が感光体2に非接触の場合、機械からの振動や環境の変化で帯電ローラと感光体のギャップが変動する可能性があるが、図13に示すようにギャップが変動すると放電開始電圧が変化するため、DC帯電を行った場合は、印加バイアスを調整しないと帯電電位が変化してしまうのである。
【0119】
次に、AC帯電を行ったときの、Vppと帯電電位の関係を図14に示す。
【0120】
このグラフより、Vppが放電開始電圧Vthの2倍(図14に符号901で示すレベル)までは、帯電電位はVppに比例している。VppがVthの2倍以上になると、帯電電位は一定なる。
【0121】
また、ギャップが変動すると、VppがVthの2倍以下では、Vppと帯電電位の関係のプロットが変化する。しかし、VppがVthの2倍以上になると、ギャップに関係なく、帯電電位はある一定値になる。
【0122】
つまり、AC帯電の場合は、VppをVthの2倍以上にすることで、ギャップが変動しても帯電電位を一定に保つことができるのである。
よって、帯電ローラと感光体にギャップがある場合は、AC帯電を行った方が安定した帯電を行うことができるのである。
【0123】
ところで、ギャップと帯電電位の関係は、パッシェンの法則によって説明することができる。
【0124】
特に、ギャップがある範囲のときは、放電開始電圧Vth(V)とギャップd(μm)は、経験式▲1▼によってあらわされる。
【0125】
Vth=6.2×d+312…40≦d≦120(μm)……▲1▼
式▲1▼より、ギャップが変動することにより放電開始電圧が変動する。式から変動幅は、ギャップdが1μm変動することにより、放電開始電圧Vthが6.2V変化することがわかる。
さらに、帯電電位Vは、印加電圧VOをとすると
V=VO−Vth…▲2▼
と表される。
式▲1▼、▲2▼より、ギャップが変動すると帯電電位が変動し、その変動幅は、6.2V/μmであることがわかる。
【0126】
[実験4]帯電ローラにゴムローラ(硬度が低いローラ)を用いた場合の不具合について
労働環境を考慮するとオフィスにおいては最も吸湿が促進する使用環境限界はおおよそ30°C、相対湿度80%程度と考えられる。同様にオフィスで想定される低湿度環境限界は高温の30°C程度においては相対湿度20%程度と考えられる。本発明はこのような環境条件内で経時品質に優れる帯電装置を提供するように考えられている。
【0127】
吸湿の影響の小さい30°C、相対湿度20%条件下において本発明のような空隙Hのように微小ギャップが形成されている時、従来のゴム帯電ローラを使用すると吸湿により図15に示す符号Jで示しまた、該J部の拡大図に示すように中抵抗層の吸湿膨張によりギャップ部材が延伸できない為に帯電ローラ3と感光体2が当接してしまう場合がある。
【0128】
また、装置の気流設計によって吸湿部位が中央に集中したような場合を考えると図15に符号Qで示しまた、該Q部の拡大図で示すように、その部分で当接が発生してしまう。符号Jで示したような当接発生はギャップ部材の延伸性を付与することにより軽減できるが、符号Qで示したような当接が万一発生した場合には前述の方法では軽減できない。よって、帯電ローラ3としては、硬質の材料からなる導電性基体201及び抵抗層202を用いるのがよい。
【0129】
また、ゴムローラとハードローラを用いた場合の、環境とギャップの関係を表2に示す。
【0130】
【表2】
【0131】
表2により、帯電ローラ3が硬質の材料からなる場合は、環境を変化させてもギャップが変化しないが、ゴムローラの場合は、硬質環境の下でギャップ(空隙H相当)が非常に狭くなってしまった。
【0132】
ギャップが狭くなると言うことは、接触している可能性も考えられるため、帯電ローラのトナー汚れが発生してしまう可能性がある。よって、帯電均一性を維持するためにも、帯電ローラは、ギャップ維持が確実となるハードタイプのものを用いるのがよい。
また、帯電ローラのトナー汚れを避けるという点では、転写効率の高い球形トナーを用いることも有効である。
【0133】
なお、図1〜9を用いて説明した実施例は、現像手段の部分で未転写トナーを回収するクリーナレスシステムの画像形成装置に適用できるだけでなく、感光体上の転写、帯電間にクリーニングブレードなどのクリーニング手段を設けて未転写トナーをクリーニングするタイプの画像形成装置にも適用することができる。
【0134】
【発明の効果】
請求項1の発明では、スペーサたるフィルム部材の端縁部分が像担持体と接しないため、フィルム部材の端部が剥れにくく、また剥がれ重なり合っても、フィルム部材が像担持体に接触しない。これにより、帯電部材と像担持体の微小ギャップが大きくならないので、均一な帯電を行うことができる。
【0135】
請求項2の発明では、スペーサたるフィルム部材の端縁部分は、もともと像担持体に接触していないので、フィルム部材の端縁部分が剥れ重なり合っても、フィルム部材の重なり合った部分は帯電部材の窪み部分に逃げることができる、これにより、帯電部材と像担持体の微小ギャップが大きくならないので、均一な帯電を行うことができる。
【0136】
請求項3の発明では、フィルム部材からなるスペーサの端部が剥れ重なり合っても、重なったフィルム部材が帯電部材の窪み部分に逃げることができる、これにより、帯電部材と像担持体の微少ギャップが大きくならないので、均一な帯電を行うことができる。
【0137】
請求項4の発明では、ギャップ形成部分に微紛体が付着することがないため、スペーサを構成するフィルム部材が剥がれにくくなる。請求項5の発明では、微小ギャップを100μm以下にすることで、放電パスが適切長さとなり、画質を損なう異常放電が発生しない。請求項6記載の発明では、放電部分の最外層を電子伝導性の材料で構成したことにより、安定した放電を行うことができる。
【0138】
請求項7の発明では、表面方向に電流経路が形成されないため、放電が均一化される。このため、異常放電が発生しない。
【0139】
請求項8の発明では、帯電部材の振動を抑制でき、帯電部材のフィルム部材と像担持体が離れてしまうことがなくなる。
【0140】
請求項9の発明では、帯電部材は異常放電が発生しにくい円柱状、つまり軸対称の形状の帯電ローラであり、微小ギャップを以って曲率面を像担持体に対向させることを容易に行うことができ、また、軸対称であるため、取り付けを確実に行うことができる。
【0141】
請求項10の発明では、像担持体としてアモルファスシリコンを用いることで、平滑性が劇的に向上し、帯電部材と像担持体間の微小ギャップの変動が非常に小さくなる。
【0142】
請求項11の発明では、硬度に優れる表層にフィラーを分散し強化したので経時において極めて安定なギャップの維持が実現でき、安定した帯電を行うことができる。
【0143】
請求項12の発明では、帯電部材と像担持体との位置関係は、これらがプロセスカートリッジと共に画像形成装置に対して着脱されるので、これらを画像形成装置に対して着脱によって変動することはなく、メンテナンスが容易となる。
【0144】
請求項13の発明では、像担持体に近接する部材である現像手段をプロセスカートリッジとして一体化することで、一体交換となり、交換時に帯電部材と像担持体との間の微小ギャップが変動することがない。
【0145】
請求項14の発明では、安定した帯電を行うことができ、結果として画質の安定したカラー画像を得ることができる。
【0146】
請求項15の発明では、フィルム部材の端縁部分は、もともと像担持体に接触していないので、フィルム部材の端縁部分が剥れ重なり合っても、フィルム部材の重なり合った部分は帯電部材の窪み部分に逃げることができる、これにより、帯電部材と像担持体の微小ギャップが大きくならないので、均一な帯電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電ローラと感光体との配置を説明した模式図である。
【図2】帯電ローラと感光体との配置を説明した斜視図である。
【図3】帯電ローラの端部を示した部分正面図である。
【図4】図3における帯電ローラのA−A’部分断面図である。
【図5】帯電ローラの端部を示した部分斜視図である。
【図6】帯電ローラの端部を示した拡大部分断面図である。
【図7】帯電ローラの端部を示した拡大部分断面図である。
【図8】帯電ローラの端部を示した拡大部分断面図である。
【図9】帯電ローラの端部を示した拡大部分断面図である。
【図10】画像形成装置の概略構成を説明した図である。
【図11】画像形成装置の概略構成を説明した図である。
【図12】図12(a)、(b)はそれぞれ電流波形を示した図である。
【図13】帯電ローラと感光体とのギャップをパラメータとしてDC帯電を行ったときの印加電圧と帯電電位の関係を示した図である。
【図14】AC帯電を行ったときの、Vppと帯電電位の関係を示した図である。
【図15】吸湿膨張による影響を説明した帯電ローラ及びその拡大図である。
【符号の説明】
3 帯電ローラ
5 窪み
302 スペーサ
Claims (15)
- 帯電部材に薄いフィルム部材からなるスペーサを巻き付け、このスペーサを介して前記帯電部材を像担持体に対向配置することで、前記帯電部材を像担持体に近接させて配置する構成において、
前記帯電部材に巻き付けた前記フィルム部材の巻き付け方向の端縁部分は、像担持体と非接触にしたことを特徴とする帯電部材。 - 請求項1記載の帯電部材において、
前記像担持体と非接触となる前記フィルム部材の巻き付け方向の端縁部分は、帯電部材の周面に形成した窪み内に落ち込ませて固定したことを特徴とする帯電部材。 - 請求項2に記載の帯電部材において、前記窪みの深さは前記スペーサを構成するフィルム部材の厚み以上であることを特徴とする帯電部材。
- 請求項2乃至3の何れか一つに記載の帯電部材において、
前記帯電部材の窪み部分は、当該帯電部材の放電部分に比べて高抵抗であることを特徴とする帯電部材。 - 請求項2乃至4の何れか一つに記載の帯電部材において、
前記スペーサの厚みを以って形成される帯電部材の放電部分の間隙は、100μm以下であることを特徴とする帯電部材。 - 請求項1乃至5の何れか一つに記載の帯電部材において、
帯電部材の少なくとも前記放電部分の最外層は、電子伝導性の表面層で構成されていることを特徴とする帯電部材。 - 請求項6記載の帯電部材において、
前記表面層の抵抗は帯電部材を構成する抵抗層の抵抗よりも高いことを特徴とする帯電部材。 - 請求項2乃至7の何れか一つに記載の帯電部材において、
前記帯電部材は、前記像担持体に向けて加圧する加圧手段を付帯していることを特徴とする帯電部材。 - 請求項1乃至8の何れか一つに記載の帯電部材において、該帯電部材はローラ形状であることを特徴とする帯電部材。
- 露光に先立ち像担持体を帯電部材により帯電し、前記露光により静電潜像を形成する画像形成装置において、
前記帯電部材が前記請求項1乃至9の何れか一つに記載の帯電部材であり、前記像担持体がアモルファスシリコンからなることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10記載の画像形成装置において、像担持体は表層にフィラーを分散し強化したことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10又は11に記載の画像形成装置において、
少なくとも前記帯電部材と前記像担持体とを一体的に支持したユニットであるプロセスカートリッジを構成し、このプロセスカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱自在に構成したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項12記載の画像形成装置において、前記プロセスカートリッジには現像手段が一体的に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10乃至13の何れか一つに記載の画像形成装置において、
当該画像形成装置は、前記像担持体を複数具備していて、これら複数の像担持体のそれぞれに現像手段により異なる色のトナー画像を形成し、該異なる色のトナー画像を被転写媒体に順に重ね合わせてカラー画像を得る画像形成装置であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10乃至13の何れか一つに記載の画像形成装置において、
前記像担持体のまわりには、帯電部材、露光手段、現像手段、転写手段が設けられていて、前記転写手段による転写後に前記像担持体上に残留する未転写トナーを前記現像手段で回収することとしたクリーナレスシステムを採用していることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002319854A JP3813570B2 (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 帯電部材及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002319854A JP3813570B2 (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 帯電部材及び画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004157153A true JP2004157153A (ja) | 2004-06-03 |
JP3813570B2 JP3813570B2 (ja) | 2006-08-23 |
Family
ID=32800955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002319854A Expired - Fee Related JP3813570B2 (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 帯電部材及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3813570B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007065115A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Seiko Epson Corp | 帯電ローラおよびこれを備えた画像形成装置 |
JP2007065114A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Seiko Epson Corp | 帯電ローラおよびこれを備えた画像形成装置 |
US7236717B2 (en) | 2004-03-29 | 2007-06-26 | Sharp Kabushiki Kaisha | Rotatable roller, image forming apparatus employing same, and image forming apparatus cartridge employing same |
-
2002
- 2002-11-01 JP JP2002319854A patent/JP3813570B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7236717B2 (en) | 2004-03-29 | 2007-06-26 | Sharp Kabushiki Kaisha | Rotatable roller, image forming apparatus employing same, and image forming apparatus cartridge employing same |
JP2007065115A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Seiko Epson Corp | 帯電ローラおよびこれを備えた画像形成装置 |
JP2007065114A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Seiko Epson Corp | 帯電ローラおよびこれを備えた画像形成装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3813570B2 (ja) | 2006-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4850928B2 (ja) | 転写装置および画像形成装置 | |
US7817954B2 (en) | Cleaning unit, image carrier unit including same, and image forming apparatus including same | |
US7809321B2 (en) | Cleaning device, process cartridge and image forming apparatus | |
US7593669B2 (en) | Image forming apparatus | |
US9665032B2 (en) | Image forming apparatus with exposure controlled in dependence on cumulative operating time and humidity | |
JP2010044123A (ja) | 極性制御装置、クリーニング装置、画像形成装置、多色画像形成装置およびプロセスカ−トリッジ | |
JP5754961B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003173069A (ja) | 帯電装置、作像ユニット及び画像形成装置 | |
US10509355B2 (en) | Image forming apparatus | |
JP2009180865A (ja) | 画像形成装置 | |
US20080038017A1 (en) | Method and apparatus for image forming for effectively charging an image carrier | |
JP2019003058A (ja) | 画像形成装置及びカートリッジ | |
JP4208513B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004138801A (ja) | 帯電装置、作像ユニット及び画像形成装置 | |
US9116459B2 (en) | Electrophotographic image forming apparatus | |
JP2008191246A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4772589B2 (ja) | 画像形成装置及びこれに用いられる転写装置 | |
JP2008070811A (ja) | 帯電装置及び画像形成装置 | |
JP3813570B2 (ja) | 帯電部材及び画像形成装置 | |
US9547251B2 (en) | Image forming apparatus having controllable potential difference | |
US6912369B2 (en) | Image forming apparatus | |
JP2005115311A (ja) | クリーニング装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ | |
JP2004309939A (ja) | 帯電装置及び画像形成装置 | |
US20090074482A1 (en) | Image forming apparatus | |
JP2004341480A (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051122 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060123 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060221 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060412 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060523 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060531 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |