JP2004156968A - 空力音源探査システム及び空力音源探査方法 - Google Patents

空力音源探査システム及び空力音源探査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】PIV手法を空力音源対策手法に適用し、空力音の音源分布を解析する空力音源探査システム及び空力音源探査方法を提供する。
【解決手段】空力音源探査システム10は、煙発生装置11、シート照明装置12、CCDカメラ13、及び音源解析装置20から構成され、音源解析装置20は、PC21とディスプレイ22を含む。音源解析装置20は、Howeの渦音の式と、物体形状に適したコンパクトグリーン関数を組み合わせた式を用い、測定した速度ベクトルの分布から空力音の二重極音の分布を解析する。
【選択図】 図1

Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、空力音の音源分布を解析するシステム及び方法に関し、特に、PIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像流速測定法)を用いて、空力音の音源分布を解析するシステム及び方法に関する。
【従来の技術】
近年、流れの速度分布を計測する方法として、PIVと呼ばれる手法が知られるようになってきている。
通常、流れは目に見えないものであるが、トレーサ粒子(1μmの油滴等)と呼ばれるマーカーを挿入することによって見えるようにすることが流れの可視化である。この流れの可視化技術にデジタル画像処理技術を加え、流れ場の瞬時・多点の速度情報を抽出する方法がPIVである。PIVは、流れの速度分布を調べる方法として最も進化した計測法の一つであり、有力な流れ解析手法として威力を発揮している。
図6は、PIVシステム1の概略構成を示す構成図である。PIVシステム1は、照明装置2、光シート光学系3、撮影装置4、トレーサ粒子発生装置5から構成される。
測定に際しては、まず、このシステム1自体を測定対象である流れ場の周囲に載置する。続いて、トレーサ粒子発生装置5からトレーサ粒子を発生させ、流れの中に混入させる。そして、照明装置2からレーザ光を発生させ、光シート光学系3を通過させることで、トレーサ粒子を含む流れの中に光シートを照射する。このレーザ光は、短い時間間隔(dt)で2回照射する。そして、撮影装置4により、上記2回の照射の際のトレーサ粒子を撮影して、2枚の画像データを得る。
このようにして撮影された2枚の画像内の各トレーサ粒子の移動距離が、図示しない解析装置により、2次元のFFT等の統計的な手法を用いて求められる。各トレーサ粒子の移動距離を、照射時間間隔dtで割ると、速度ベクトルが得られるので、流れの速度分布を求めることができる。
なお、PIVシステムに関しては、例えば、下記非特許文献1で詳細に説明されている。
【非特許文献1】
可視化情報学会編,「PIVハンドブック」,森北出版株式会社,2002年7月
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のPIVシステムは、まだ普及の初期段階であり、基本技術と応用技術の研究・開発が並行して行われている状況である。
その応用としては、自動車エンジン・燃料噴霧・タービンの流れ場の測定、風洞実験の流れ場の測定、構造物周囲・内部の気体の流れ場の測定、水・オイルなど液体の流れ場の測定、ファン周辺の流れ場の測定等が挙げられる。しかし、このPIVシステムによる流れ場の測定値を用いて後述する空力音の解析を行う、総合的な解析システムについては、報告がなされていない。
他方、近年の新幹線の高速化に伴い、沿線騒音に占める空力音の寄与率が大きくなってきている。従来の空力音低減対策法は、実際の車両で問題となっている現象について、条件を変えた模型を用いた風洞実験により、手探り的に行っていた。
この方法は、現実の問題を解決するためには優れた方法である。しかし、反面、実験を行う者の経験によるところが大きい。よって、どういった物理現象が起こっているかを正しく捉えないと、改良の方向性を誤り、有効な低減効果を見込めない。また、近年の新幹線の高速化に伴い、経験則による手探り的な空力音低減対策法の限界も見えてきている。
このような事情から、流体騒音の理論に基づいた空力音低減対策法に対する期待が高まっている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、PIV手法を具体的に空力音低減対策に適用し、空力音の音源分布を解析する空力音源探査システム及び空力音源探査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る空力音源探査システムは、流れ場を可視化するためのトレーサ粒子を発生するトレーサ粒子発生手段と、流れ場をシート状照明光により照明する光シート照明手段と、前記光シート照明手段により照明された所定の測定領域を撮影するための撮影手段と、前記撮影手段により撮影された複数の撮影画像を格納する記録手段と、前記記録手段に記録されている微小時間間隔で撮影された撮影画像から、流れ場の速度ベクトルの分布を解析する第1の演算手段と、前記第1の演算装置により解析された速度ベクトルの分布から、空力音の二重極音の音源分布を解析する第2の演算手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る空力音源探査システムは、Howeの渦音の式にコンパクトグリーン関数を適用した式を用いて音源分布を解析することを特徴としている。音源がコンパクトであり、観測点が遠方の場合には、Howeの渦音の式にコンパクトグリーン関数を適用した式を用いて解析することになる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る空力音源探査方法は、流れ場を可視化するためにトレーサ粒子を流れ場に混入する可視化工程と、流れ場をシート状照明光により照明する照明工程と、シート状に照明された流れ場の測定領域を撮影する撮影工程と、前記撮影工程により撮影された画像を記録装置に格納する格納工程と、前記記録装置に格納された画像であって、微小時間間隔で撮影された画像から、流れ場の速度ベクトル分布を解析する第1の解析工程と、前記第1の解析工程により解析された速度ベクトルの分布から、二重極音の音源分布を解析する第2の解析工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る空力音源探査システム10の全体構成を概略的に示す図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る空力音源探査システム10は、煙発生装置11、シート照明装置12、CCDカメラ13、及び音源解析装置20から構成される。音源解析装置20は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」とする)21とディスプレイ22を含み、PC21は図示しない演算装置と記録装置を含む。
また、図1に示すように本実施の形態に係る空力音源探査システムの測定対象は、円柱模型14である。円柱模型14は上下面を地面に平行に配置されており、本実施の形態でのサイズは、直径50mm、長さ600mmである。
また、空力音源探査システム10は、図示しない風洞装置の中に配置されている。そして、風洞装置を作動させると、図中左側から右側に向けて風が吹き、円柱模型14の周囲には流れ場が構成されるようになっている。本実施の形態に係る風洞装置の風速は、150km/h(41.7m/s)である。この流れ場により、円柱模型14の周囲に空力音が発生しており、本実施の形態に係る空力音源探査システム10によって、この空力音源の空間分布を解析することになる。PC21は、CCDカメラ13に接続されており、CCDカメラ13で撮影された画像は、PC21内の記録装置に格納される。PC21内の演算装置は、この記録装置に格納された画像データに対して、処理・解析を行うよう構成されている。また、その解析結果は、ディスプレイ22に表示されることになる。
シート照明装置12は、流れ場の所定の二次元測定領域(図1参照)を、4Hz周期でシート状の照明光により照明しており、CCDカメラ13は、この照明に同期させて撮影を行っている。シート照明装置12とCCDカメラ13の同期は、これらに接続された図示しない同期装置により取られている。よって、PC21内の記録装置には、微小時間間隔で撮影された時系列の画像が複数格納されることになる。
図2は、CCDカメラ13と円柱模型14の位置関係を示す図であり、図2(a)は図1の手前からみた位置関係を示す図、図2(b)は図1の右側からみた位置関係を示す図である。
図2に示すように、CCDカメラ13は、測定領域面に対して垂直方向の位置であって、円柱模型14周囲の所定の測定領域を撮影できる位置に配置されている。本実施の形態では、図中、円柱模型14の右側(下流側)を撮影できる位置に配置されている。また、x軸、y軸、z軸の原点は、円柱模型14の重心付近の位置としている。
次に、この空力音源探査システム10により、空力音源の空間分布を解析する際の動作について説明する。
まず、風洞装置を作動させてから、煙発生装置11により煙を発生させる。この煙発生装置11は、図中、円柱模型14よりも流れの上流側である左側に設置されており、発生した煙は、円柱模型14周囲の流れ場に混入されることになる。これにより、流れ場が可視化される。この煙は、流れに追従できるような粒子を入れる必要がある。粒子の径が大き過ぎたり、粒子の質量が重過ぎたりすると、流れに追従できなくなるからである。
煙が混入された後、シート照明装置12によりシート状照明光が円柱模型14付近の測定領域に照射される。
続いて、照明された瞬間の流れ場の画像をCCDカメラ13により撮影し、PC21内の記録装置に記録する。CCDカメラ13により撮影された画像は、音源解析装置20のPC21に転送され、記録装置に保存される。
続いて、音源解析装置20において、記録装置に保存された画像を解析する処理について、図3を参照しながら説明する。図3は、音源解析装置20での解析処理について説明するためのフロー図である。
まず、PC21は、ステップ1(以下、「S1」とする)において、記録装置に保存された時系列的に隣り合う2枚の画像間での粒子の移動を解析することで、速度ベクトルの分布(流速分布)を算出する。この画像解析では、各画像を35×38=1330個のセルに分割し、各セルごとに速度ベクトルuを算出している。この処理は、従来のPIVシステムにおける処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。
得られる速度ベクトルとしては、例えば、x=100mm、y=150mm、z=0mmの点で、x方向の瞬時流速=10m/s、y方向の瞬時流速=−5m/s、また、x=100mm、y=100mm、z=0mmの点で、x方向の瞬時流速=20m/s、y方向の瞬時流速=10m/s、といった速度ベクトルを得ることができる。
図4は、S1の画像解析により求められた速度ベクトルuの分布を示す図である。図4(a)は、時刻tにおける瞬時の速度分布を示す図であり、図4(b)は、時刻tにおける瞬時の速度分布を示す図である。図4においては、矢印が速度ベクトルを示しており、矢印の長さが速度ベクトルの大きさを表す。図中、上下端に位置する水平を向いている速度ベクトルの大きさが、上述した風洞装置の風速150km/hとなる。
図4に示す速度ベクトルの分布から、円柱模型14の下流側にカルマン渦が発生していることが分かる。
次に、S2において、S1で求めた速度ベクトルuから、渦度ベクトルω(ω=rot u)を求める。
次に、S3において、下記(1)式に、速度ベクトルu及び渦度ベクトルωを代入することで、空力音の二重極音源(m/s)を求める。
【数2】
Figure 2004156968
また、前記速度ベクトルuの位置ベクトルをy、観測点の位置ベクトルをxとして、Y(y)は、無限遠方でj方向に単位速度を持ち、
【数3】
Figure 2004156968
を満たす、仮想的な非圧縮流れの速度ポテンシャルである。さらに、Y(y)は、ラプラス方程式∇(y)=0を満たす。
また、jは、制約のない空間では、j=1,2,3の値をとり、それぞれx,y,z成分を示す。ただし、本実施の形態では、図1に示すように、x−y平面における二次元の音源分布を求めているので、j=1,2となる。
具体的には、まず、S1及びS2で求めた位置ベクトルyのセルでの速度ベクトルuと渦度ベクトルωを、(1)式にそれぞれ代入する。次に、別途求めてあるgradY(y)を掛け合わせ、さらに時間微分することで、音源を求めることができる。そして、1330個全てのセルに対して、この処理を実行すると、音源分布を求めることができる。
図5は、S3により求められた、二重極音源のy成分の分布を示す図である(Δt=t−t)。図中、色の濃い部分が絶対値の大きな音源が存在する部分である。このように、二重極音源が解析できれば、空力音低減のために有効な対策を施すことが可能となる。
ここで、(1)式の算出方法について説明する。下記(2)式に示すHoweの渦音の式と、物体形状に適したコンパクトグリーン関数を組み合わせることで、下記(3)式が算出される。そして、(3)式の被積分関数を時間微分したものが、(1)式である。
【数4】
Figure 2004156968
【数5】
Figure 2004156968
ここで、Pは位置ベクトルxの観測点における音圧(Pa)であり、G(x,y,t−τ)はグリーン関数である。
そして、Howeの渦音の式である(2)式は、以下のようにして求められる。
Lighthillは、連続の式(4)とNavier−Stokes方程式(5)から、Lighthillの流体音響の基礎方程式(6)を導いた。これは、音速cと密度ρが一定である均一な流体の無限の広がりの中で、その一部を占める比較的小さな不均一領域から発生する音場の非同次波動方程式である。
【数6】
Figure 2004156968
【数7】
Figure 2004156968
【数8】
Figure 2004156968
ここで、pは瞬時圧力変動、ρは流体密度である。
また、τijは、粘性応力テンソルであり、粘性係数をμとすると、下記式(7)で表わされる。
【数9】
Figure 2004156968
但し、δijはディラック関数である。
また、TijはLighthillの応力テンソルと呼ばれ、式(8)で表わされる。
【数10】
Figure 2004156968
ここで、pは均一な流体の基準圧力である。
そして、Howeは、マッハ数が小さい場合について、上記Lighthillの式(6)を近似して、次式(9)を導いた。
【数11】
Figure 2004156968
ここで、Bは次式(10)で表わされる。
【数12】
Figure 2004156968
式(9)の右辺は、流れの中の渦が音源となることを示している。静止した固体面S(本実施の形態では、円柱模型の表面が該当)が存在するとき、式(9)の解は、グリーンの定理を用いて次式(11)により求めることができる。
【数13】
Figure 2004156968
ただし、nは固体面Sの法線ベクトルを表わし、流体域に向かう方向を正とする。グリーン関数G(x,y,t−τ)は、次式(12)を満たし、また固体面S上で法線方向の微分が0、すなわち、式(13)を満たして物体形状に適したものを選ぶものとする。
【数14】
Figure 2004156968
【数15】
Figure 2004156968
そして、発散定理を用いて、次式(14)となる。
【数16】
Figure 2004156968
一方、上記Navie−Stokes方程式(5)を、渦度を用いて表わし、さらに高レイノルズ数流れとして、粘性項を無視すると、式(15)となる。
【数17】
Figure 2004156968
式(14)と式(15)を、式(12)に入れて整理すると、次式(16)になる。
【数18】
Figure 2004156968
このとき、式(16)の第2項は、固体面Sが剛体であるならば0となる。
次に、観測点xが音源領域から十分離れているとして、式(10)を次式(17)のように近似すると、渦と固体面Sの干渉による圧力変動(空力音)pは、式(2)で表わされる。この式(2)が、Howeの渦音の式である。
【数19】
Figure 2004156968
次に、本実施の形態のように、音源がコンパクトであり、また、観測点が音源から十分遠方にある場合には、グリーン関数Gを次式(18)で表わされるコンパクトグリーン関数Gに置き換えることができる。
【数20】
Figure 2004156968
ここで、音源がコンパクトとは、音波の波長の範囲内に音源が集まっていることをいい、観測点が音源から十分遠方であるとは、音波の波長の1/4以上離れていることをいう。
このコンパクトグリーン関数(18)を、Howeの渦音の式(2)に代入することで、上述した式(3)を得ることができる。式(3)によって抽出される音は、物体形状によって四重極音が散乱されたことに伴う二重極音に相当する。よって、式(3)の被積分関数から二重極音源の分布を求めることができる。
以上、詳細に説明したが、本実施の形態によれば、円柱模型の周囲に発生する空力音の二重極音源の分布を求めることができる。このように物理現象を正確に把握すれば、空力音低減対策において、流体騒音の理論に基づいた低減対策が可能となり、従来の経験則に基づく騒音対策に比較して有効な騒音対策を施すことができる。
また、本実施の形態によれば、PIVシステムの測定値を用いて二重極音源分布を解析しており、剥離、乱流遷移、壁面近くでの境界層の挙動など、流体の数値計算等の理論的な方法では精度良く捉えることの困難なものであっても、十分な精度で解析することが可能である。また、PIVシステムの測定値を用いることで、キャビティ音のように、発生した圧縮波が流体の挙動に影響を与えるような現象についても、精度良く解析することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、本実施の形態においては、二次元の空力音源分布を求めているが、PIVシステムとして、三次元の速度分布を計測可能な公知のステレオPIVシステムを使用すれば、三次元の空力音源分布を求めることも可能である。
また、説明を簡単にするため、円柱模型周りの空力音源分布を求めているが、円柱模型に限られるものでなく、列車模型、自動車模型等の、空力音の発生を解析する対象であれば、どのような形状の模型であっても良い。この場合、ラプラス方程式を満たす式(1)のYを形状に応じて数値的に求めれば良い。
また、本実施の形態に係るPIVシステムは、4Hz周期で流れ場を撮影しているが、リアルタイムで音源分布を解析するために、リアルタイムPIVシステムを用いても良い。例えば、撮影の周期を1kHz以上とすることで、リアルタイムPIVシステムを実現することができる。
【発明の効果】
以上、本発明によれば、PIVシステムを用いて空力音の音源分布を解析する、空力音源探査システム及び空力音源探査方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る空力音源探査システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るCCDカメラと円柱模型との位置関係を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る音源解析装置での画像解析処理を説明するためのフロー図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る速度ベクトルの分布を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る二重極音源の分布を示す図である。
【図6】従来のPIVシステムの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10 空力音源探査システム
11 煙発生装置
12 シート照明装置
13 CCDカメラ
14 円柱模型
20 音源解析装置
21 PC
22 ディスプレイ

Claims (10)

  1. 流れ場を可視化するためのトレーサ粒子を発生するトレーサ粒子発生手段と、
    流れ場をシート状照明光により照明する光シート照明手段と、
    前記光シート照明手段により照明された所定の測定領域を撮影するための撮影手段と、
    前記撮影手段により撮影された複数の撮影画像を格納する記録手段と、
    前記記録手段に記録されている微小時間間隔で撮影された撮影画像から、流れ場の速度ベクトルの分布を解析する第1の演算手段と、
    前記第1の演算装置により解析された速度ベクトルの分布から、空力音の二重極音の音源分布を解析する第2の演算手段と、
    を備えたことを特徴とする空力音源探査システム。
  2. 前記第2の演算手段は、Howeの渦音の式にグリーン関数を適用した式を用いて音源分布を解析することを特徴とする請求項1記載の空力音源探査システム。
  3. 前記グリーン関数は、コンパクトグリーン関数であることを特徴とする請求項2記載の空力音源探査システム。
  4. 前記第2の演算手段が用いる式は、前記速度ベクトルをu、渦度ベクトルをω(ω=rotu)、観測点の座標をx、前記速度ベクトルの座標をyとして、下記式で表されることを特徴とする請求項3記載の空力音源探査システム。
    Figure 2004156968
  5. 前記第1の演算手段は、前記撮影画像を複数の微小領域セルに分割し、各セルごとに前記トレーサ粒子の局所変位を求めることで、前記速度ベクトルの分布を解析することを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか1項に記載の空力音源探査システム。
  6. 流れ場の中の空力音の二重極音源を解析する空力音源探査方法であって、
    流れ場を可視化するためにトレーサ粒子を流れ場に混入する可視化工程と、
    流れ場をシート状照明光により照明する照明工程と、
    シート状に照明された流れ場の測定領域を撮影する撮影工程と、
    前記撮影工程により撮影された画像を記録装置に格納する格納工程と、
    前記記録装置に格納された画像であって、微小時間間隔で撮影された画像から、流れ場の速度ベクトル分布を解析する第1の解析工程と、
    前記第1の解析工程により解析された速度ベクトルの分布から、二重極音の音源分布を解析する第2の解析工程と、
    を備えたことを特徴とする空力音源探査方法。
  7. 前記第2の解析工程は、Howeの渦音の式にグリーン関数を適用した式を用いて音源分布を解析する工程であることを特徴とする請求項6記載の空力音源探査方法。
  8. 前記グリーン関数は、コンパクトグリーン関数であることを特徴とする請求項7記載の空力音源探査方法。
  9. 前記第2の解析工程が用いる式は、前記速度ベクトルをu、渦度ベクトルをω(ω=rotu)、観測点の座標をx、前記速度ベクトルの座標をyとして、下記式で表されることを特徴とする請求項8記載の空力音源探査方法。
    Figure 2004156968
  10. 前記第1の解析工程は、前記撮影画像を複数の微小領域セルに分割し、各セルごとに前記トレーサ粒子の局所変位を求めることで、前記速度ベクトルの分布を解析する工程であることを特徴とする請求項6乃至請求項9いずれか1項に記載の空力音源探査方法。
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