【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、口腔バイオフィルム抑制剤およびこの口腔バイオフィルム抑制剤を含有する口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
口腔プラークおよびバイオフィルム(プラーク)中の細菌は、う蝕、歯周病および口臭の病原因子として捉えられており、これを除去することが、口腔衛生上重要であることは良く知られている。
従来、この細菌を除去するため、クロルヘキシジン(特許文献1参照)や、トリクロサン(特許文献2参照)等の殺菌剤が用いられてきており、さらに、これらの殺菌力を増強するために、殺菌剤の滞留性や(特許文献3参照)、浸透性を向上させる技術(特許文献4参照)が開発されてきた。
【0003】
しかしながら、口腔プラークおよびバイオフィルム中の細菌は、浮遊性細菌に比べて殺菌剤に対する抵抗力が一万倍程度増強している。したがって、上記殺菌剤を用いるとともに、滞留性および浸透性向上技術を最大限に活用したところで、充分な殺菌効果を得ることは難しい。
【0004】
一方、ラクトン化合物は、特有な香味を付加する物質であるため、従来から、香料として用いられてきている(特許文献5,6参照)。
また、近年、特定のラクトン化合物が、抗菌作用を有しており、これを口腔用組成物として用いることで、う蝕、歯周病および口臭を予防し得ることが報告されている(特許文献7,8参照)。
しかしながら、上述したように、バイオフィルム中の細菌は特殊な環境にあるため、抗菌作用を有するこれらのラクトン化合物を用いたとしても、充分な抗菌効果を得ることは難しい。
このため、殺菌剤、抗菌剤とは異なった作用機序を用いた、新しい口腔細菌およびバイオフィルム制御技術の開発が要望されているのが現状である。
【0005】
【特許文献1】
特開昭54−98344号公報
【特許文献2】
特開平2−11511号公報
【特許文献3】
特開平4−139119号公報
【特許文献4】
特開平11−255629号公報
【特許文献5】
特開昭56−120678号公報
【特許文献6】
特開昭57−75978号公報
【特許文献7】
特開平6−92829号公報
【特許文献8】
特開平9−169624号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、口腔疾患の原因となる口腔細菌およびバイオフィルムを効率的に制御し得る有効成分を含み、口腔疾患(歯周病、う蝕、口臭、歯石等)の低減および予防を行うことのできる口腔バイオフィルム抑制剤およびこれを含有する口腔用組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、水酸基などの酸素原子含有官能基を分子中に少なくとも1つ有し、分子量220以下のラクトン誘導体および/またはフラン誘導体が、従来のラクトン化合物などでは確認されたことのない口腔バイオフィルム抑制機能を有していることを見いだすとともに、これらの誘導体を有効成分とする口腔バイオフィルム抑制剤が、口腔疾患(歯周病、う蝕、口臭、歯石等)を効率的に低減または予防し得ることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、
1. 分子中に酸素原子含有官能基を少なくとも1つ有し、分子量220以下のラクトン誘導体および/またはフラン誘導体を有効成分とすることを特徴とする口腔バイオフィルム抑制剤、
2. 前記ラクトン誘導体および/またはフラン誘導体が、口腔細菌の2成分制御系に作用することを特徴とする1の口腔バイオフィルム抑制剤、
3. 前記ラクトン誘導体および/またはフラン誘導体が、動植物由来化合物およびその誘導体から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする1または2の口腔バイオフィルム抑制剤、
4. 前記ラクトン誘導体および/またはフラン誘導体が、下記式(1)〜(9)で表される化合物から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする1〜3のいずれかの口腔バイオフィルム抑制剤、
【化2】
5. 1〜4のいずれかの口腔バイオフィルム抑制剤を含有することを特徴とする口腔用組成物を提供する。
【0009】
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る口腔バイオフィルム抑制剤は、分子中に酸素原子含有官能基を少なくとも1つ有し、分子量220以下のラクトン誘導体および/またはフラン誘導体を有効成分とするものである。
本発明において、酸素原子含有官能基とは、ラクトン骨格またはフラン骨格の酸素原子含有官能基を意味するものではない。当該酸素原子含有官能基としては、特に限定されるものではなく、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、エーテル基、アルデヒド基、エステル基、第1アミド基、ヒドロペルオキシ基などが挙げられるが、化合物の安定性や親和性などを考慮すると、好ましくは、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、エステル基、エーテル基であり、特に、水酸基であることが望ましい。また、酸素原子含有官能基の数は、1つ以上であれば特に限定はないが、バイオフィルムへの浸透性や分子量との兼ね合いなどを考慮すると、通常1〜8個程度である。
【0010】
上記各誘導体の分子量が220を超えると、バイオフィルムへの浸透性および細菌の細胞膜通過性が著しく低下し、その結果、充分なバイオフィルム抑制作用が発揮されない虞がある。このため、分子量は220以下であることが必要であり、好ましくは200以下、より好ましくは195以下である。
本発明において、バイオフィルム抑制剤の作用メカニズムは、特に限定されるものではなく、バイオフィルムの形成抑制、バイオフィルムの成熟阻害、バイオフィルムの分解促進、バイオフィルムの病原性発現抑制などを挙げることができる。
【0011】
特に、上記ラクトン誘導体および/またはフラン誘導体が、口腔細菌の情報伝達機能の1つである2成分制御系(Two Component System)に作用して、バイオフィルム抑制機能を発現するものであることが好ましい。このように、2成分制御系に作用してバイオフィルム抑制機能を発揮させることで、バイオフィルム内部からのバイオフィルム抑制が可能になる。
【0012】
上記ラクトン誘導体およびフラン誘導体としては、酸素原子含有官能基を少なくとも1つ有し、かつ、分子量が220以下であるとともに、それぞれラクトン骨格、フラン骨格を有する化合物であれば、特に限定されるものではないが、安全性が確認されており、供給が安易であるという点から、動植物由来化合物、その誘導体、またはこれらの混合物を用いることが好ましい。ここで、動植物由来化合物およびその誘導体としては、例えば、フロレックス、アセチルフラン、アセチルメチルフラン、アセチルジメチルフラン、フル酸メチル、ソトロン、ローズフラン、アンゲリカラクトン、フル酸エチル、フルフラール、酢酸フルフリル、フランプロピオン酸イソブチル、吉草酸フルフリル、フランアクリル酸プロピル、リナロールオキサイド等が挙げられる。これらのラクトン誘導体およびフラン誘導体として、特に、下記式(1)〜(9)で表される化合物を用いることが、バイオフィルム抑制効果という点から、好ましい。なお、ラクトン誘導体およびフラン誘導体は、1種単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
【0013】
【化3】
【0014】
なお、上記式で示される各化合物の名称および分子量は、以下の通りである。
式(1):フロイン、分子量:192.17
式(2):ヒドロキシメチルブチロラクトン、分子量:116.12
式(3):ガラクトノラクトン、分子量:178.14
式(4):グルコノラクトン、分子量:178.14
式(5):メバロニックアシッドラクトン、分子量:130.14
式(6):イソシトリックアシッドラクトン、分子量:174.11
式(7):エリスロノラクトン、分子量:118.09
式(8):ヒドロキシブチロラクトン、分子量:102.09
式(9):グルクロノラクトン、分子量:176.12
【0015】
本発明に係る口腔用組成物は、上述した口腔バイオフィルム抑制剤を含有してなるものである。
ここで、口腔用組成物は、練歯磨,潤製歯磨等の歯磨類、マウスウォッシュ、うがい用錠剤、歯肉マッサージクリーム、液状またはペースト状の局所塗布剤、トローチ、チューングガム等として調製され、適用されるものであり、口腔疾患を予防する目的で、上記ラクトン誘導体および/またはフラン誘導体を有効成分とする口腔バイオフィルム抑制剤が配合されてなるものである。
【0016】
この場合、口腔バイオフィルム抑制剤の配合量は、口腔用組成物全体に対して1×10−8〜10質量%、好ましくは1×10−7〜5質量%、より好ましくは2×10−6〜1質量%である。
ここで、口腔バイオフィルム抑制剤の配合量が、1×10−8質量%未満であると、バイオフィルム抑制効果が充分に得られず、口腔疾患の予防および低減効果が充分に発揮されない虞があり、一方、10質量%を超えると、組成物のコストが高くなる、または組成物の安定性が低くなる虞がある。
【0017】
本発明の口腔用組成物には、口腔バイオフィルム抑制剤に加えて、さらに、その目的、組成物の種類等に応じて、適宜その他の成分を配合することができる。歯磨類の場合、例えば、第2リン酸カルシウム・2水和物または無水物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル、ベントナイト、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂等から選ばれる1種または2種以上を配合することができる。この場合、配合量は、通常、組成物全体に対して20〜90質量%であり、特に練歯磨の場合、20〜60質量%である。
【0018】
練歯磨等のペースト状組成物の場合、粘結剤として、例えば、カラゲナン,カルボキシメチルセルロースナトリウム,メチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウムなどのセルロース誘導体、アルギン酸塩,アルギン酸プロピレングリコールエステル,キサンタンガム,トラガカントガム,カラヤガム,アラビヤガムなどのガム類、ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸ナトリウム,カルボキシビニルポリマー,ポリビニルピロリドンなどの合成粘結剤、シリカゲル,アルミニウムシリカゲル,ビーガム,ラポナイトなどの無機粘結剤等から選ばれる1種または2種以上を組成物全体に対して0.3〜5質量%配合することができる。
【0019】
歯磨類等のペースト状や液状口腔用組成物を製造する場合、粘ちょう剤として、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール等から選ばれる1種または2種以上を、組成物全体に対して10〜70質量%配合することができる。
【0020】
また、本発明の口腔用組成物には、界面活性剤を配合することもでき、この場合、使用可能な界面活性剤としては、特に限定はなく、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤から選ばれる1種または2種以上を、組成物全体に対して0.1〜5.0質量%配合することができる。
陰イオン界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム,ミリスチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム,N−ミリストイルザルコシン酸ナトリウムなどのN−アシルザルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アラニンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられる。
【0021】
非イオン界面活性剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル,マルトース脂肪酸エステル,ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル,ラクチトール脂肪酸エステルなどの糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート,ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリン酸モノまたはジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0022】
両性イオン界面活性剤としては、例えば、N−ラウリルジアミノエチルグリシン,N−ミリスチルジアミノエチルグリシンなどのN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。
【0023】
さらに、本発明の口腔用組成物には、メントール、カルボン、アネトール、サリチル酸メチル、オイゲノール、イソオイゲノール、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、メチルアセテート、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、ピメント油、珪葉油、シソ油、冬緑油、丁字油、ユーカリ油等から選ばれる1種または2種以上を、組成物全体に対して0〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%配合することができる。
【0024】
また、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル、p−メトキシシンナミックアルデヒドなどの甘味剤を、組成物全体に対して0〜1質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%配合することができる。
【0025】
なお、本発明の口腔用組成物においては、有効成分として、上述した口腔バイオフィルム抑制剤に加えて、クロルヘキシジン,ベンゼトニウムクロライド,ベンザルコニウムクロライド,セチルピリジニウムクロライド,デカリニウムクロライドなどの陽イオン性殺菌剤、トリクロサン,ヒノキチオール,ビオゾール等のフェノール性化合物、デキストラナーゼ,ムタナーゼ,リゾチーム,アミラーゼ,プロテアーゼ,溶菌酵素,スーパーオキサイドディスムターゼなどの酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム,モノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロホスフェート、フッ化ナトリウム,フッ化第1錫などのフッ化物、トラネキサム酸、イプシロンカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、ジヒドロコレスタノール、グリチルリチン酸類、グリチルレチン酸類、ビサボロール、グリセロホスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物等の有効成分を1種または2種以上配合することもできる。
【0026】
この場合、これらの有効成分の配合量は、組成物全体に対して0.0001〜10質量%、好ましくは0.001〜5質量%である。
上記口腔用組成物は、常法に従って製造すればよく、その性状も固体、固形物、液体、液状、ゲル体、ペースト状、ガム状等、適宜選択することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0028】
[1]口腔バイオフィルム抑制剤
[実施例1]
ヘミン5μg/mlとメナジオン1μg/mlとを含むTodd Hewitt Broth(THBHM)培地4mlに、口腔バイオフィルム抑制剤の有効成分である上記式(1)で示されるフラン誘導体(フロイン)を最終濃度50μg/mlとなるように添加した。このTHBHM培地に、予めTHBHM培地中で培養したポルフィロモナス ジンジバリス(Porhyromonas gingvalis(ATCC33277))を50μl添加した後、37℃で48時間嫌気培養を行い、培養液を調製した。
【0029】
[実施例2〜7]
式(1)で示される化合物を、式(2)で示されるラクトン誘導体(ヒドロキシメチルブチロラクトン)、式(3)で示されるラクトン誘導体(ガラクトノラクトン)、式(4)で示されるラクトン誘導体(グルコノラクトン)、式(5)で示されるラクトン誘導体(メバロニックアシッドラクトン)、式(6)で示されるラクトン誘導体(イソシトリックアシッドラクトン)、式(7)で示されるラクトン誘導体(エリスロノラクトン)にそれぞれ代えた以外は、実施例1と同様にして、培養液を調製した。
【0030】
[比較例1]
口腔バイオフィルム抑制剤の有効成分を添加しない以外は、実施例1と同様にして、培養液を調製した。
上記実施例1〜7および比較例1で調製した培養液について、細菌数およびプロテアーゼ活性を測定し、これらの値から病原性を算出した。この結果を図1に示す。
【0031】
なお、細菌数、プロテアーゼ活性および病原性は、以下のようにして求めた。
(1)細菌数
各培養液について、吸光計(AE−200、ERMA INC.製)を用い、OD550nmにて吸光度を測定し、この値を細菌数とした。
(2)プロテアーゼ活性
各培養液を200μl採取し、遠心分離器(冷却遠心機1920、(株)クボタ製)にて遠心分離(15分間、15,000g)を行い、上清を10μl採取し、1.1mMBAPNA(シグマ社製)90μlを含むTris/HCl緩衝液(0.1M NaCl、5mM CaCl2、10mMシステイン含有、pH7.6)に添加した。この混合液を37℃で1時間インキュベートした後、上記吸光計にてOD405nmで吸光度を測定し、この値をプロテアーゼ活性値とした。
(3)病原性
病原性は、下記式より算出した。
病原性=プロテアーゼ活性値(OD405nm)/細菌数(OD550nm)
【0032】
図1に示されるように、比較例1(対照)の培養液の病原性を100とした場合、本発明の口腔バイオフィルム抑制剤の有効成分である式(1)〜(7)の化合物をそれぞれ添加した実施例1〜7の培養液の病原性は、いずれも100未満であり、これらの化合物の口腔バイオフィルム抑制作用により、病原性が低減していることがわかる。
【0033】
[2]口腔用組成物
各成分を以下に示す割合で配合し、実施例8〜19の各口腔用組成物を製造した。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【発明の効果】
本発明の口腔バイオフィルム抑制剤によれば、酸素原子含有官能基を分子中に少なくとも1つ有する分子量220以下のラクトン誘導体および/またはフラン誘導体を、口腔細菌およびバイオフィルムを制御し得る有効成分として含んでいるから、口腔バイオフィルムが原因となって生じる各種口腔疾患(歯周病、う蝕、口臭、歯石等)の低減および予防を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜7および比較例1で調製した培養液の病原性を示すグラフである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an oral biofilm inhibitor and an oral composition containing the oral biofilm inhibitor.
[0002]
[Prior art]
Bacteria in oral plaques and biofilms (plaques) are regarded as causative agents of dental caries, periodontal disease and bad breath, and it is well known that their removal is important for oral hygiene .
Conventionally, bactericides such as chlorhexidine (see Patent Document 1) and triclosan (see Patent Document 2) have been used to remove these bacteria. A technique (see Patent Literature 4) has been developed to improve the stagnation property (see Patent Literature 3) and permeability.
[0003]
However, bacteria in oral plaques and biofilms have about 10,000 times more resistance to fungicides than planktonic bacteria. Therefore, it is difficult to obtain a sufficient bactericidal effect when the above-mentioned bactericide is used and a technique for improving the retention and permeability is utilized to the utmost.
[0004]
On the other hand, a lactone compound is a substance that imparts a unique flavor, and thus has been conventionally used as a flavor (see Patent Documents 5 and 6).
Also, in recent years, it has been reported that a specific lactone compound has an antibacterial effect, and that it can be used to prevent dental caries, periodontal disease and bad breath when used as an oral composition (Patent Literature) 7, 8).
However, as described above, since bacteria in a biofilm are in a special environment, it is difficult to obtain a sufficient antibacterial effect even if these lactone compounds having an antibacterial effect are used.
For this reason, at present, there is a demand for the development of a new oral bacteria and biofilm control technology that uses a different mechanism of action from fungicides and antibacterial agents.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-54-98344 [Patent Document 2]
JP-A-2-11511 [Patent Document 3]
JP-A-4-139119 [Patent Document 4]
Japanese Patent Application Laid-Open No. H11-255629 [Patent Document 5]
JP-A-56-120678 [Patent Document 6]
JP-A-57-75978 [Patent Document 7]
JP-A-6-92829 [Patent Document 8]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-169624
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and contains an active ingredient capable of efficiently controlling oral bacteria and biofilms that cause oral diseases, and contains oral diseases (periodontal disease, caries, bad breath, tartar, etc.). It is an object of the present invention to provide an oral biofilm inhibitor which can reduce and prevent the above, and an oral composition containing the same.
[0007]
Means for Solving the Problems and Embodiments of the Invention
The present inventors have conducted intensive studies to achieve the above object, and as a result, a lactone derivative and / or a furan derivative having at least one oxygen atom-containing functional group such as a hydroxyl group in a molecule and having a molecular weight of 220 or less have been conventionally used. Lactone compounds have an oral biofilm inhibitory function that has not been confirmed before, and oral biofilm inhibitors containing these derivatives as active ingredients have been used in oral diseases (periodontal disease, dental caries, etc.). , Bad breath, tartar, etc.) can be efficiently reduced or prevented, and the present invention has been completed.
[0008]
That is, the present invention
1. An oral biofilm inhibitor comprising at least one oxygen atom-containing functional group in the molecule and comprising a lactone derivative and / or a furan derivative having a molecular weight of 220 or less as an active ingredient;
2. The oral biofilm inhibitor according to 1, wherein the lactone derivative and / or the furan derivative act on a two-component control system of oral bacteria,
3. 1 or 2, wherein the lactone derivative and / or furan derivative is one or more selected from animal and plant-derived compounds and derivatives thereof,
4. The oral biofilm according to any one of claims 1 to 3, wherein the lactone derivative and / or the furan derivative are one or more selected from compounds represented by the following formulas (1) to (9). Inhibitors,
Embedded image
5. An oral composition comprising the oral biofilm inhibitor of any one of (1) to (4).
[0009]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The oral biofilm inhibitor according to the present invention has at least one oxygen atom-containing functional group in a molecule and has a lactone derivative and / or a furan derivative having a molecular weight of 220 or less as an active ingredient.
In the present invention, the oxygen atom-containing functional group does not mean an oxygen atom-containing functional group having a lactone skeleton or a furan skeleton. The oxygen atom-containing functional group is not particularly limited, and examples thereof include a hydroxyl group, a carboxyl group, a carbonyl group, an ether group, an aldehyde group, an ester group, a primary amide group, and a hydroperoxy group. In consideration of stability, affinity, and the like, a hydroxyl group, a carboxyl group, a carbonyl group, an ester group, and an ether group are preferred, and a hydroxyl group is particularly desirable. The number of the oxygen atom-containing functional groups is not particularly limited as long as it is one or more, but is usually about 1 to 8 in consideration of the permeability to the biofilm and the balance with the molecular weight.
[0010]
If the molecular weight of each of the above derivatives exceeds 220, the permeability to biofilms and the ability of bacteria to pass through cell membranes will be significantly reduced, and as a result, sufficient biofilm inhibitory action may not be exhibited. For this reason, the molecular weight needs to be 220 or less, preferably 200 or less, more preferably 195 or less.
In the present invention, the mechanism of action of the biofilm inhibitor is not particularly limited, and includes biofilm formation inhibition, biofilm maturation inhibition, biofilm degradation promotion, biofilm pathogenic expression suppression, and the like. Can be.
[0011]
In particular, it is preferable that the lactone derivative and / or the furan derivative act on a two-component control system (Two Component System), which is one of the information transmission functions of oral bacteria, and express a biofilm suppression function. . Thus, by acting on the two-component control system to exert the biofilm suppressing function, it is possible to suppress the biofilm from inside the biofilm.
[0012]
The lactone derivative and the furan derivative are not particularly limited as long as they have at least one oxygen-containing functional group, and have a molecular weight of 220 or less and a lactone skeleton and a furan skeleton, respectively. However, it is preferable to use an animal or plant-derived compound, a derivative thereof, or a mixture thereof because safety has been confirmed and supply is easy. Here, the animal and plant-derived compounds and derivatives thereof include, for example, Florex, acetylfuran, acetylmethylfuran, acetyldimethylfuran, methyl formate, sotolone, rosefuran, angelica lactone, ethyl formate, furfural, furfuryl acetate, furan Isobutyl propionate, furfuryl valerate, propyl furanate, linalool oxide and the like can be mentioned. It is particularly preferable to use compounds represented by the following formulas (1) to (9) as these lactone derivatives and furan derivatives from the viewpoint of a biofilm suppressing effect. The lactone derivative and the furan derivative can be used alone or in combination of two or more.
[0013]
Embedded image
[0014]
In addition, the name and molecular weight of each compound represented by the above formula are as follows.
Formula (1): Freund, molecular weight: 192.17
Formula (2): hydroxymethylbutyrolactone, molecular weight: 116.12
Formula (3): galactonolactone, molecular weight: 178.14
Formula (4): gluconolactone, molecular weight: 178.14
Formula (5): Mevalonic acid lactone, molecular weight: 130.14
Formula (6): Isocitric acid lactone, molecular weight: 174.11
Formula (7): erythronolactone, molecular weight: 118.09
Formula (8): hydroxybutyrolactone, molecular weight: 102.09
Formula (9): glucuronolactone, molecular weight: 176.12
[0015]
The oral composition according to the present invention comprises the above-mentioned oral biofilm inhibitor.
Here, the composition for the oral cavity is prepared as dentifrices such as toothpastes and dentifrices, mouthwashes, gargle tablets, gingival massage creams, liquid or paste-like topical coatings, troches, chewing gums and the like. And an oral biofilm inhibitor containing the lactone derivative and / or furan derivative as an active ingredient for the purpose of preventing oral diseases.
[0016]
In this case, the amount of oral biofilms inhibitor, 1 × 10 -8 to 10 wt% based on the total oral composition, preferably from 1 × 10 -7 to 5 wt%, more preferably from 2 × 10 - 6 to 1% by mass.
Here, when the compounding amount of the oral biofilm inhibitor is less than 1 × 10 −8 mass%, the biofilm inhibitory effect cannot be sufficiently obtained, and the preventive and reduction effects of oral diseases may not be sufficiently exhibited. On the other hand, if it exceeds 10% by mass, the cost of the composition may increase, or the stability of the composition may decrease.
[0017]
In addition to the oral biofilm inhibitor, other components can be appropriately added to the oral composition of the present invention according to the purpose, the type of the composition, and the like. In the case of dentifrices, for example, dibasic calcium phosphate dihydrate or anhydride, monobasic calcium phosphate, tribasic calcium phosphate, calcium carbonate, calcium pyrophosphate, aluminum hydroxide, alumina, silicic anhydride, aluminum silicate, insoluble metaphosphoric acid One or more selected from sodium, tertiary magnesium phosphate, magnesium carbonate, calcium sulfate, polymethyl methacrylate, bentonite, zirconium silicate, synthetic resin and the like can be blended. In this case, the compounding amount is usually 20 to 90% by mass based on the whole composition, and particularly 20 to 60% by mass for toothpaste.
[0018]
In the case of a paste composition such as toothpaste, examples of the binder include cellulose derivatives such as carrageenan, sodium carboxymethylcellulose, methylcellulose, hydroxyethylcellulose, sodium carboxymethylhydroxyethylcellulose, alginates, propylene glycol alginate, xanthan gum, and tragacanth gum. , Gums such as karaya gum, arabic gum, etc., synthetic binders such as polyvinyl alcohol, sodium polyacrylate, carboxyvinyl polymer, polyvinylpyrrolidone, and inorganic binders such as silica gel, aluminum silica gel, veegum, laponite and the like. Alternatively, two or more kinds can be blended in an amount of 0.3 to 5% by mass based on the whole composition.
[0019]
When producing a paste or liquid oral composition such as dentifrice, as a thickener, sorbitol, glycerin, ethylene glycol, propylene glycol, 1,3-butylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, xylitol, maltitol, One or more selected from lactitol and the like can be blended in an amount of 10 to 70% by mass based on the whole composition.
[0020]
Further, the oral composition of the present invention can also contain a surfactant, in this case, usable surfactants are not particularly limited, anionic surfactants, nonionic surfactants One or more selected from amphoteric surfactants can be incorporated in an amount of 0.1 to 5.0% by mass based on the whole composition.
Examples of the anionic surfactant include sodium alkyl sulfate such as sodium lauryl sulfate and sodium myristyl sulfate, sodium N-acyl sarcosinate such as sodium N-lauroyl sarcosinate, sodium N-myristoyl sarcosinate, and dodecylbenzene sulfonic acid. Sodium, hydrogenated coconut fatty acid sodium monoglyceride monosulfate, sodium lauryl sulfoacetate, N-acyl glutamate such as sodium N-palmitoyl glutamate, sodium N-methyl-N-acyl taurine, sodium N-methyl-N-alanine, α- Examples thereof include sodium olefin sulfonate and sodium dioctyl sulfosuccinate.
[0021]
Examples of the nonionic surfactant include sugar fatty acid esters such as sucrose fatty acid ester, maltose fatty acid ester and lactose fatty acid ester, sugar alcohol fatty acid esters such as maltitol fatty acid ester and lactitol fatty acid ester, and polyoxyethylene sorbitan monolaurate. , Polyoxyethylene sorbitan fatty acid esters such as polyoxyethylene sorbitan monostearate, polyoxyethylene fatty acid esters such as polyoxyethylene hydrogenated castor oil, lauric acid mono- or diethanolamide, sorbitan fatty acid esters, fatty acid monoglycerides, polyoxyethylene higher alcohols Examples include ethers, polyoxyethylene polyoxypropylene copolymers, polyoxyethylene polyoxypropylene fatty acid esters, and the like. It is.
[0022]
Examples of the amphoteric surfactant include N-alkyldiaminoethylglycine such as N-lauryldiaminoethylglycine and N-myristyldiaminoethylglycine, N-alkyl-N-carboxymethylammonium betaine, and 2-alkyl-1-hydroxy. Ethyl imidazoline betaine sodium and the like.
[0023]
Furthermore, the oral composition of the present invention includes menthol, carvone, anethole, methyl salicylate, eugenol, isoeugenol, limonene, ocimene, n-decyl alcohol, citronellol, α-terpineol, methyl acetate, citronellyl acetate, cineole, Linalool, ethyl linalool, crocodile, thymol, spearmint oil, peppermint oil, lemon oil, orange oil, sage oil, rosemary oil, cinnamon oil, pimento oil, silica leaf oil, perilla oil, winter green oil, clove oil, eucalyptus One or more selected from oils and the like can be blended in an amount of 0 to 10% by mass, preferably 0.5 to 5% by mass, based on the whole composition.
[0024]
Further, a sweetener such as saccharin sodium, stevioside, neohesperidyl dihydrochalcone, glycyrrhizin, perillartin, thaumatin, asparatyl phenylalanine methyl ester, p-methoxycinnamic aldehyde is added to the composition in an amount of 0 to 1% by mass, preferably, 0.01 to 0.5% by mass can be added.
[0025]
In the oral composition of the present invention, as an active ingredient, in addition to the above-mentioned oral biofilm inhibitor, cationic cations such as chlorhexidine, benzethonium chloride, benzalkonium chloride, cetylpyridinium chloride and decalinium chloride can be used. Fungicides, phenolic compounds such as triclosan, hinokitiol, and biosol, enzymes such as dextranase, mutanase, lysozyme, amylase, protease, lytic enzyme, and superoxide dismutase; alkalis such as sodium monofluorophosphate and potassium monofluorophosphate Metal monofluorophosphates, fluorides such as sodium fluoride and stannous fluoride, tranexamic acid, epsilon caproic acid, aluminum chlorohydroxyl allantoin, dihydro Less pentanol, glycyrrhizin acid, glycyrrhetinic acid, bisabolol, it glycerophosphate, chlorophyll, sodium chloride, also be incorporated active ingredient, such as a water soluble inorganic phosphoric acid compounds alone or in combination.
[0026]
In this case, the amount of these active ingredients is 0.0001 to 10% by mass, preferably 0.001 to 5% by mass, based on the whole composition.
The oral composition may be produced according to a conventional method, and its properties can be appropriately selected from solids, solids, liquids, liquids, gels, pastes, gums, and the like.
[0027]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to the following Examples.
[0028]
[1] Oral biofilm inhibitor [Example 1]
In a 4 ml Todd Hewitt Broth (THBHM) medium containing 5 μg / ml of hemin and 1 μg / ml of menadione, a furan derivative (Frein) represented by the above formula (1), which is an active ingredient of an oral biofilm inhibitor, having a final concentration of 50 μg / ml. After adding 50 μl of Porphyromonas gingivalis (ATCC33277) previously cultured in the THBHM medium to the THBHM medium, anaerobic culture was performed at 37 ° C. for 48 hours to prepare a culture solution.
[0029]
[Examples 2 to 7]
A compound represented by the formula (1) is converted into a lactone derivative represented by the formula (2) (hydroxymethylbutyrolactone), a lactone derivative represented by the formula (3) (galactonolactone), a lactone derivative represented by the formula (4) ( Gluconolactone), a lactone derivative represented by the formula (5) (mevalonic acid lactone), a lactone derivative represented by the formula (6) (isocitric acid lactone), and a lactone derivative represented by the formula (7) (erythro) A culture solution was prepared in the same manner as in Example 1 except that each of the culture solutions was replaced with Nolactone).
[0030]
[Comparative Example 1]
A culture solution was prepared in the same manner as in Example 1 except that the active ingredient of the oral biofilm inhibitor was not added.
For the culture solutions prepared in Examples 1 to 7 and Comparative Example 1, the number of bacteria and protease activity were measured, and the pathogenicity was calculated from these values. The result is shown in FIG.
[0031]
The number of bacteria, protease activity and pathogenicity were determined as follows.
(1) Bacterial count For each culture, the absorbance was measured at OD 550 nm using an absorptiometer (AE-200, manufactured by ERMA INC.), And this value was taken as the bacterial count.
(2) Protease activity 200 μl of each culture was collected, centrifuged (15 min, 15,000 g) in a centrifuge (cooling centrifuge 1920, manufactured by Kubota Corporation), and 10 μl of the supernatant was collected. It was added to a Tris / HCl buffer (0.1 M NaCl, 5 mM CaCl 2 , containing 10 mM cysteine, pH 7.6) containing 90 μl of 1.1 mM BAPNA (manufactured by Sigma). After incubating this mixture at 37 ° C. for 1 hour, the absorbance was measured at OD 405 nm with the above-mentioned absorption spectrometer, and this value was defined as the protease activity value.
(3) Pathogenicity Pathogenicity was calculated by the following equation.
Pathogenicity = protease activity value (OD405nm) / bacteria count (OD550nm)
[0032]
As shown in FIG. 1, when the pathogenicity of the culture solution of Comparative Example 1 (control) is defined as 100, the compounds of formulas (1) to (7), which are the active ingredients of the oral biofilm inhibitor of the present invention, are used. The pathogenicity of each of the culture solutions of Examples 1 to 7 added was less than 100, indicating that the pathogenicity was reduced by the oral biofilm suppressing action of these compounds.
[0033]
[2] Each composition for oral cavity was blended at the following ratio to produce each composition for oral cavity of Examples 8 to 19.
[0034]
[0035]
[0036]
[0037]
[0038]
[0039]
[0040]
[0041]
[0042]
[0043]
[0044]
[0045]
【The invention's effect】
According to the oral biofilm inhibitor of the present invention, a lactone derivative and / or a furan derivative having a molecular weight of 220 or less having at least one oxygen atom-containing functional group in a molecule as an active ingredient capable of controlling oral bacteria and a biofilm. Since it contains, various oral diseases (periodontal disease, caries, bad breath, tartar, etc.) caused by the oral biofilm can be efficiently reduced and prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the pathogenicity of the culture solutions prepared in Examples 1 to 7 and Comparative Example 1.