JP2004152053A - 年金償還型新株予約権付社債募集システム、プログラム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】退職給付債務を削減し、株主資本を増強させ、将来の現金流出を抑制する。
【解決手段】銀行3から会社1に融資が行われ、会社1から従業員2に対して、新株予約権付社債を購入するための融資が行われる。退職給付を担保とするため、新株予約権付社債の購入金額は、退職金の支給見込額が上限となる。従業員は、繰り返し新株予約権付社債の募集に応じることができる。社員2は、在職中に、新株予約権付社債の代金を払い込む。払込があったとき、会社1は銀行3からの融資を返済する。銀行3から会社1への融資に基づいて、従業員2が、即日又は翌日に新株予約権付社債代金を払い込みを終了すれば、会社1は、銀行3から会社1への融資があった翌日にその融資を返済できるため、会社1の流動負債は増加しない。従業員2が退職するときに融資分を控除して退職給付が行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】銀行3から会社1に融資が行われ、会社1から従業員2に対して、新株予約権付社債を購入するための融資が行われる。退職給付を担保とするため、新株予約権付社債の購入金額は、退職金の支給見込額が上限となる。従業員は、繰り返し新株予約権付社債の募集に応じることができる。社員2は、在職中に、新株予約権付社債の代金を払い込む。払込があったとき、会社1は銀行3からの融資を返済する。銀行3から会社1への融資に基づいて、従業員2が、即日又は翌日に新株予約権付社債代金を払い込みを終了すれば、会社1は、銀行3から会社1への融資があった翌日にその融資を返済できるため、会社1の流動負債は増加しない。従業員2が退職するときに融資分を控除して退職給付が行われる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、年金償還型新株予約権付社債(商法改正前の「転換社債」)募集システムに関し、特に、退職給付を実質的な担保として従業員に融資を行い、その従業員が退職した後に所定期間で償還する新株予約権付社債の購入を募集するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、企業の退職給付制度は、厚生年金基金、適格退職年金、退職一時金等からなっていた。このうち厚生年金基金は、代行返上と呼ばれる方法が検討されている。代行とは、本来は国の公的年金である厚生年金の債務部分を、厚生年金基金が部分的に肩代わりすることをいう。厚生年金基金は、必ず代行部分を有していた。代行により債務を肩代わりすると、その分の資産運用も肩代わりすることになり、資産運用が好調であれば、差益が生ずる。これは代行差益と呼ばれ、一時期はこの差益を享受するのが普通だった。しかし最近は、逆に代行差損が生じることが普通になり、企業の負担になっていた。そこで、代行制度に対する不満の声が高まり、代行をやめること、つまり代行返上が認められるようになった。実際の返上は、2003年から可能になる。
【0003】
一方、適格年金には、代行制度はない。適格年金は2014年になくなる制度である。
【0004】
厚生年金基金と適格年金は、年金資産を持てる制度であり、持たなければならない。また、一定水準を超えては持つことができない。これら2制度は、従来、会計上負債として貸借対照表に計上されることはなく、単に掛け金を拠出した段階で費用計上されるだけであった。掛け金を拠出しなければ、債務がどんなに増えても、会計上は負債として扱われなかった。
【0005】
退職一時金制度は、年金資産を持つことができない。その代わり2000年3月期までは、退職一時金制度に対してのみ、退職給与引当金を計上することになっていた。この引当金は負債として、貸借対照表に計上されていた。
【0006】
なお、全ての制度において、退職給付信託という形で、別途、年金資産を持つことはできる。
【0007】
現在の会計基準では、退職給付制度の債務の現在価値を計算し、退職給付債務(=PBO)として、簿外に開示される。この退職給付債務と、退職給付信託を含む年金資産の差額である未積立額が、積立不足と呼ばれるべきものである。未積立額は、将来の現金流出額に見合うものと考えてよく、不確定要素もあるが、資金手当てが必要と考えるのが妥当である。未積立額のうち、引当金を計上した部分が退職給付引当金であり、負債に計上される。引当金を計上する際に費用化しており、損失が発生し、株主資本を毀損している。一方、未積立額のうち、引当金として計上していない部分は、まだ費用化されていない未費用額であり、今後費用化され、損失発生することが見込まれる。これは、今後株主資本を毀損するという意味でもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、未費用額が償却され、費用化された場合でも、3つの問題が残る。(1) 株主資本が減少してしまったという問題;(2) 債務が増加したり、年金資産が増加したりすることにより、未積立額が増加する可能性が残っているという問題;(3) 将来の現金負担が残っているという問題である。これらの問題を解決するには、退職給付債務を株主資本化する(エクイティ化する)のが、効果的であり、また直接これが難しい場合には、転換社債などに置き換えることを通じて株主資本化(エクイティ化)の布石を打つ方法が考えられる。ただしこの場合、従業員にとって、優先債権が一般債権化するなどの権利関係の劣後が生ずる問題点がある。
【0009】
そこで、本発明は、優先債権が一般債権化するなどの権利関係の劣化を回避し、退職給付債務を削減し、株主資本を増強させ、将来の現金流出を抑制することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明は、従業員が、退職給付を受け取る替わりに、退職金を担保として新株予約権付社債を購入する。そのための手続をコンピュータによって行う。
具体的には、本発明の新株予約権付社債募集システムは、会社が従業員に融資を行い、新株予約権付社債の募集に応募させる新株予約権付社債募集システムであって、
前記従業員毎に、在職中に応募した新株予約権付社債口数、転換された株式数を格納する新株予約権付社債データベースと、
前記退職者毎に、退職日時、退職給付金額、新株予約権付社債償還額を格納する退職者データベースと、
前記退職者データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員への新株予約権付社債償還額を合計し格納する償還計算手段と、
前記新株予約権付社債データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員について新株予約権付社債から転換された株式の数を合計し格納する転換計算手段と、
前記転換計算手段に格納された従業員毎の転換株式数を合計して、前記会社の株主資本を計算し格納する株主資本計算手段と、
退職者データベースに格納されたデータを読み出して、退職給付債務を計算する退職給付債務計算手段とを備え、
貸借対照表上の株主資本と退職給付債務を監視する。
また、本発明のプログラムは、上述した新株予約権付社債募集システムを作動させるためのプログラムであり、本発明の新株予約権付社債募集方法は、上述した新株予約権付社債募集システムを使用する方法である。
【0011】
また、コンピュータは、退職給付を実質的な担保とする新株予約権付社債の購入に起因する、新株予約権付社債の償還、株式への転換、株主資本、退職給付債務等の変動を常にモニターする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の年金償還型新株予約権付社債(商法改正前の「転換社債」)募集システムの概念図である。
会社1は、労働協約又は就業規則等に退職金規定を定め、労働基準監督署等に届け出ている法人である。
従業員2は、厚生年金基金、適格退職年金、退職一時金等の退職給付のうち少なくとも一つを約束されている。
銀行3は、会社1に融資を行う金融機関である。
銀行3は、新株予約権付社債募集に必要な資金を会社1に融資し、会社1は、従業員2からの新株予約権付社債の払い込みが完了した後、現金水準を高めたくない場合には、その融資をたとえば翌日に返済する。現金水準を高めたい場合には、返済を先送りしてもよい。また手許資金で対応可能な場合には、銀行融資を絡めずに行なうこともできる。
会社1は、従業員2に新株予約権付社債の払い込みのための融資を行う。従業員2は、この融資を退職時に返済する。
会社1は、従業員2が退職する際、退職給付を行うが、同時に従業員2は、新株予約権付社債購入費として受けた融資を返済する。いい換えると、会社1の退職給付は、融資の分だけ減額されている。
【0013】
図2は、本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムの動作を説明するためのフローチャートである。
まず、S1において、従業員2が新株予約権付社債の購入を申し込むと、銀行3から会社1に融資が行われる。銀行3の融資は、従業員2が新株予約権付社債の購入を申し込む都度行うか、一定期間毎に行う。または、新株予約権付社債の申込口数が一定量に達したときに行う等、状況に応じて行う。
次に、S2において、会社1は、銀行3からの融資に基づいて、従業員2に対して、新株予約権付社債を購入するための融資を行う。会社1の融資は、基本的に従業員2が新株予約権付社債の購入を申し込む都度行う。
従業員2は、退職給付を実質的な担保として融資を受ける。そのため、新株予約権付社債の購入金額は、退職給付の支給見込額が上限となる。実際には、退職一時金の支給見込額を上限としてもよい。また、従業員2は、繰り返し新株予約権付社債の募集に応じることができる。
次にS3において、従業員2は、新株予約権付社債の代金を払い込む。払い込みは、在職中になされる。また、払い込みは、退職時としてもよい。さらには、OB向けのプランとして、退職後に購入し払い込むことも考えられる。
また、従業員2の在職中に会社1が破綻した場合、融資と社債が相殺されるとすれば、従業員2の保護を図ることができる。相殺により、社債が実質的に労働債権と同順位で回収することができるメリットがある。相殺の要件は、第1には、社債の流動性がないこと、すなわち大衆性がないことが第三者に明らかな点、第2には、購入できる人が従業員等に限定されており、会社と従業員の雇用関係と密接に関連した、いわば福利厚生策の一環としての社債購入である点、等があげられる。こうした制約を課したものとする工夫により相殺可能となり、実質的に労働債権と同様の権利をもつ新株予約権付社債となる。
次にS4において、社員2から新株予約権付社債購入代金の払い込みがあったとき、会社1は銀行3からの融資を弁済する。ここで、たとえば、銀行3から会社1への融資が行われた当日又は翌日に新株予約権付社債代金が払い込まれれば、会社1は、銀行3からの融資があった翌日にその融資を弁済することが可能となる。このようにすれば、銀行3と会社1の融資残高は実質的に不変となり、新株予約権付社債を募集するため融資が行われても、会社1の流動負債は増加しない。
次にS5において、従業員2が退職するときに、新株予約権付社債購入代金を控除して退職給付が行われる。言い換えると、従業員2が退職するときに、自らへの融資を弁済する。
【0014】
従業員2は、退職後の一定期間内に、たとえば4年間で1年ごと4回に分けて新株予約権付社債の償還を受ける。また、新株予約権付社債保有者である元の従業員2は、株価が転換価格を上回ってきた場合等には、株式への転換を請求することもできる。こうして、元の従業員2は、新株予約権付社債の利息、株式の運用益を得る一方、会社は、退職給付債務を圧縮し、株主資本を増強することができる。
【0015】
図3は、本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムに使用するコンピュータのブロック図である。このコンピュータは、主記憶装置、補助記憶装置、制御装置、演算装置、周辺装置からなり、新株予約権付社債データベース(DB)、退職者DB、償還計算手段、転換計算手段、株主資本計算手段、退職給付債務計算手段として機能する。
新株予約権付社債DB31は、従業員2毎に、在職中に応募し払い込んだ新株予約権付社債の口数、転換された株式数を格納する。格納場所は、補助記憶装置内の記憶領域である。ここに、新株予約権付社債を株式に転換する権利は、退職後に限らず、在職中にも行使してよい。また、退職した場合には、新株予約権付社債を償還することとしてもよい。この場合は、在職中に限って、新株予約権付社債を株式に転換できる。
退職者DB32は、退職した従業員2毎に、退職日時、退職給付金額、新株予約権付社債償還額を格納する。格納場所は、補助記憶装置内の記憶領域である。
償還計算手段33は、退職者DB32に格納されたデータを読み出して、退職した全ての従業員2への新株予約権付社債償還額を合計し格納する。格納場所は、退職者DB32内、又は補助記憶装置内の記憶領域である。
転換計算手段34は、新株予約権付社債DB31に格納されたデータを読み出して、全従業員について転換社債から転換された株式の数を合計し格納する。格納場所は、新株予約権付社債DB31内、又は補助記憶装置内の記憶領域である。
株主資本計算手段35は、転換計算手段34に格納された従業員毎の転換株式数を合計して、会社1の株主資本相当額を計算し格納する。計算結果の格納場所は、転換計算手段34内、又は補助記憶装置内の記憶領域である。計算結果を前年度決算期末の株主資本の総額と比較すれば、退職給付に伴う株主資本の変動率等をモニターすることができる。
退職給付債務計算手段36は、退職者DB32に格納されたデータを読み出して、退職給付債務を計算する。融資を利用する本発明に於いては、転換社債購入時点ですぐに退職給付残高は減少しない。会社1の貸借対照表(BS)は、貸付残高(資産側)と転換社債(負債側)が、両建てで増加するが、退職給付債務は基本的に変動しない。このことは、転換が進捗した場合でも同様で、転換したときには、負債である転換社債が株主資本に置き換わるが、貸付残高も退職給付債務も、基本的に変動しない。実質的な意味合いは別として、建前上のBSでは、退職するまで退職給付債務自体は残る。したがって、退職給付債務は、退職金や年金の支払いによって初めて減少する。そして、これ以降のBSの変化に伴って、転換が起きていれば、株主資本と現金の厚みが違っており、会社にとって退職給付により生ずるBS上の負担、つまり株主資本の脆弱化と現金の不足の2つの問題を解決できていることになる。
【0016】
連結決算を行う会社がある場合には、上述したコンピュータを各会社に配置してコンピュータネットワークを形成し、たとえば月末毎に計算値を更新し、年度末の連結決算に備える。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、優先債権が一般債権化するなどの権利関係の劣化を回避し、退職給付債務を削減し、株主資本を増強させ、将来の現金流出を抑制することができる。
また、本発明によれば、コンピュータを株主資本計算手段及び退職給付債務計算手段として機能させるので、退職給付に伴う貸借対照表上の変化を常にモニターすることができる。また、コンピュータネットワークによって連結決算会社全体としての退職給付の状況をモニターすることができる。
また、本発明によれば、会社破綻時には融資と転換社債が相殺できることから、あたかも両者が存在しないのと同様の経済効果を持つと理解することが可能である。転換社債は一般債権であって、退職金などの労働債権よりも劣後した権利しか有さないのが普通であるが、いわば実質的な経済効果として、この転換社債は労働債権と同様の権利を有すると理解することができる。労働債権と同じ効果を持つ転換社債は、非常に大きな価値を有する。なお、相殺可能とするためには、単に融資をしていればよいものではなく、社債側に幾つかの制約を課す必要がある。制約条件について重要な点は、第1に、流動性のない社債であり、流通する可能性が全く無いことが第三者から明らかな点である。また、第2には、購入できる人が従業員などに限定されており、会社と従業員の雇用関係と密接に関連した、いわば福利厚生策の一環としての社債購入である点などである。こうした制約を課したものとする工夫により相殺可能となり、実質的に労働債権と同様の権利を持つ転換社債となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムの概念図
【図2】本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムの動作を説明するためのフローチャート
【図3】本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムのために使用するコンピュータのブロック図
【符号の説明】
1 会社
2 従業員
3 銀行
31 新株予約権付社債DB
32 退職者DB
33 償還計算手段
34 転換計算手段
35 株主資本計算手段
36 退職給付債務計算手段
【発明が属する技術分野】
本発明は、年金償還型新株予約権付社債(商法改正前の「転換社債」)募集システムに関し、特に、退職給付を実質的な担保として従業員に融資を行い、その従業員が退職した後に所定期間で償還する新株予約権付社債の購入を募集するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、企業の退職給付制度は、厚生年金基金、適格退職年金、退職一時金等からなっていた。このうち厚生年金基金は、代行返上と呼ばれる方法が検討されている。代行とは、本来は国の公的年金である厚生年金の債務部分を、厚生年金基金が部分的に肩代わりすることをいう。厚生年金基金は、必ず代行部分を有していた。代行により債務を肩代わりすると、その分の資産運用も肩代わりすることになり、資産運用が好調であれば、差益が生ずる。これは代行差益と呼ばれ、一時期はこの差益を享受するのが普通だった。しかし最近は、逆に代行差損が生じることが普通になり、企業の負担になっていた。そこで、代行制度に対する不満の声が高まり、代行をやめること、つまり代行返上が認められるようになった。実際の返上は、2003年から可能になる。
【0003】
一方、適格年金には、代行制度はない。適格年金は2014年になくなる制度である。
【0004】
厚生年金基金と適格年金は、年金資産を持てる制度であり、持たなければならない。また、一定水準を超えては持つことができない。これら2制度は、従来、会計上負債として貸借対照表に計上されることはなく、単に掛け金を拠出した段階で費用計上されるだけであった。掛け金を拠出しなければ、債務がどんなに増えても、会計上は負債として扱われなかった。
【0005】
退職一時金制度は、年金資産を持つことができない。その代わり2000年3月期までは、退職一時金制度に対してのみ、退職給与引当金を計上することになっていた。この引当金は負債として、貸借対照表に計上されていた。
【0006】
なお、全ての制度において、退職給付信託という形で、別途、年金資産を持つことはできる。
【0007】
現在の会計基準では、退職給付制度の債務の現在価値を計算し、退職給付債務(=PBO)として、簿外に開示される。この退職給付債務と、退職給付信託を含む年金資産の差額である未積立額が、積立不足と呼ばれるべきものである。未積立額は、将来の現金流出額に見合うものと考えてよく、不確定要素もあるが、資金手当てが必要と考えるのが妥当である。未積立額のうち、引当金を計上した部分が退職給付引当金であり、負債に計上される。引当金を計上する際に費用化しており、損失が発生し、株主資本を毀損している。一方、未積立額のうち、引当金として計上していない部分は、まだ費用化されていない未費用額であり、今後費用化され、損失発生することが見込まれる。これは、今後株主資本を毀損するという意味でもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、未費用額が償却され、費用化された場合でも、3つの問題が残る。(1) 株主資本が減少してしまったという問題;(2) 債務が増加したり、年金資産が増加したりすることにより、未積立額が増加する可能性が残っているという問題;(3) 将来の現金負担が残っているという問題である。これらの問題を解決するには、退職給付債務を株主資本化する(エクイティ化する)のが、効果的であり、また直接これが難しい場合には、転換社債などに置き換えることを通じて株主資本化(エクイティ化)の布石を打つ方法が考えられる。ただしこの場合、従業員にとって、優先債権が一般債権化するなどの権利関係の劣後が生ずる問題点がある。
【0009】
そこで、本発明は、優先債権が一般債権化するなどの権利関係の劣化を回避し、退職給付債務を削減し、株主資本を増強させ、将来の現金流出を抑制することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明は、従業員が、退職給付を受け取る替わりに、退職金を担保として新株予約権付社債を購入する。そのための手続をコンピュータによって行う。
具体的には、本発明の新株予約権付社債募集システムは、会社が従業員に融資を行い、新株予約権付社債の募集に応募させる新株予約権付社債募集システムであって、
前記従業員毎に、在職中に応募した新株予約権付社債口数、転換された株式数を格納する新株予約権付社債データベースと、
前記退職者毎に、退職日時、退職給付金額、新株予約権付社債償還額を格納する退職者データベースと、
前記退職者データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員への新株予約権付社債償還額を合計し格納する償還計算手段と、
前記新株予約権付社債データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員について新株予約権付社債から転換された株式の数を合計し格納する転換計算手段と、
前記転換計算手段に格納された従業員毎の転換株式数を合計して、前記会社の株主資本を計算し格納する株主資本計算手段と、
退職者データベースに格納されたデータを読み出して、退職給付債務を計算する退職給付債務計算手段とを備え、
貸借対照表上の株主資本と退職給付債務を監視する。
また、本発明のプログラムは、上述した新株予約権付社債募集システムを作動させるためのプログラムであり、本発明の新株予約権付社債募集方法は、上述した新株予約権付社債募集システムを使用する方法である。
【0011】
また、コンピュータは、退職給付を実質的な担保とする新株予約権付社債の購入に起因する、新株予約権付社債の償還、株式への転換、株主資本、退職給付債務等の変動を常にモニターする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の年金償還型新株予約権付社債(商法改正前の「転換社債」)募集システムの概念図である。
会社1は、労働協約又は就業規則等に退職金規定を定め、労働基準監督署等に届け出ている法人である。
従業員2は、厚生年金基金、適格退職年金、退職一時金等の退職給付のうち少なくとも一つを約束されている。
銀行3は、会社1に融資を行う金融機関である。
銀行3は、新株予約権付社債募集に必要な資金を会社1に融資し、会社1は、従業員2からの新株予約権付社債の払い込みが完了した後、現金水準を高めたくない場合には、その融資をたとえば翌日に返済する。現金水準を高めたい場合には、返済を先送りしてもよい。また手許資金で対応可能な場合には、銀行融資を絡めずに行なうこともできる。
会社1は、従業員2に新株予約権付社債の払い込みのための融資を行う。従業員2は、この融資を退職時に返済する。
会社1は、従業員2が退職する際、退職給付を行うが、同時に従業員2は、新株予約権付社債購入費として受けた融資を返済する。いい換えると、会社1の退職給付は、融資の分だけ減額されている。
【0013】
図2は、本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムの動作を説明するためのフローチャートである。
まず、S1において、従業員2が新株予約権付社債の購入を申し込むと、銀行3から会社1に融資が行われる。銀行3の融資は、従業員2が新株予約権付社債の購入を申し込む都度行うか、一定期間毎に行う。または、新株予約権付社債の申込口数が一定量に達したときに行う等、状況に応じて行う。
次に、S2において、会社1は、銀行3からの融資に基づいて、従業員2に対して、新株予約権付社債を購入するための融資を行う。会社1の融資は、基本的に従業員2が新株予約権付社債の購入を申し込む都度行う。
従業員2は、退職給付を実質的な担保として融資を受ける。そのため、新株予約権付社債の購入金額は、退職給付の支給見込額が上限となる。実際には、退職一時金の支給見込額を上限としてもよい。また、従業員2は、繰り返し新株予約権付社債の募集に応じることができる。
次にS3において、従業員2は、新株予約権付社債の代金を払い込む。払い込みは、在職中になされる。また、払い込みは、退職時としてもよい。さらには、OB向けのプランとして、退職後に購入し払い込むことも考えられる。
また、従業員2の在職中に会社1が破綻した場合、融資と社債が相殺されるとすれば、従業員2の保護を図ることができる。相殺により、社債が実質的に労働債権と同順位で回収することができるメリットがある。相殺の要件は、第1には、社債の流動性がないこと、すなわち大衆性がないことが第三者に明らかな点、第2には、購入できる人が従業員等に限定されており、会社と従業員の雇用関係と密接に関連した、いわば福利厚生策の一環としての社債購入である点、等があげられる。こうした制約を課したものとする工夫により相殺可能となり、実質的に労働債権と同様の権利をもつ新株予約権付社債となる。
次にS4において、社員2から新株予約権付社債購入代金の払い込みがあったとき、会社1は銀行3からの融資を弁済する。ここで、たとえば、銀行3から会社1への融資が行われた当日又は翌日に新株予約権付社債代金が払い込まれれば、会社1は、銀行3からの融資があった翌日にその融資を弁済することが可能となる。このようにすれば、銀行3と会社1の融資残高は実質的に不変となり、新株予約権付社債を募集するため融資が行われても、会社1の流動負債は増加しない。
次にS5において、従業員2が退職するときに、新株予約権付社債購入代金を控除して退職給付が行われる。言い換えると、従業員2が退職するときに、自らへの融資を弁済する。
【0014】
従業員2は、退職後の一定期間内に、たとえば4年間で1年ごと4回に分けて新株予約権付社債の償還を受ける。また、新株予約権付社債保有者である元の従業員2は、株価が転換価格を上回ってきた場合等には、株式への転換を請求することもできる。こうして、元の従業員2は、新株予約権付社債の利息、株式の運用益を得る一方、会社は、退職給付債務を圧縮し、株主資本を増強することができる。
【0015】
図3は、本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムに使用するコンピュータのブロック図である。このコンピュータは、主記憶装置、補助記憶装置、制御装置、演算装置、周辺装置からなり、新株予約権付社債データベース(DB)、退職者DB、償還計算手段、転換計算手段、株主資本計算手段、退職給付債務計算手段として機能する。
新株予約権付社債DB31は、従業員2毎に、在職中に応募し払い込んだ新株予約権付社債の口数、転換された株式数を格納する。格納場所は、補助記憶装置内の記憶領域である。ここに、新株予約権付社債を株式に転換する権利は、退職後に限らず、在職中にも行使してよい。また、退職した場合には、新株予約権付社債を償還することとしてもよい。この場合は、在職中に限って、新株予約権付社債を株式に転換できる。
退職者DB32は、退職した従業員2毎に、退職日時、退職給付金額、新株予約権付社債償還額を格納する。格納場所は、補助記憶装置内の記憶領域である。
償還計算手段33は、退職者DB32に格納されたデータを読み出して、退職した全ての従業員2への新株予約権付社債償還額を合計し格納する。格納場所は、退職者DB32内、又は補助記憶装置内の記憶領域である。
転換計算手段34は、新株予約権付社債DB31に格納されたデータを読み出して、全従業員について転換社債から転換された株式の数を合計し格納する。格納場所は、新株予約権付社債DB31内、又は補助記憶装置内の記憶領域である。
株主資本計算手段35は、転換計算手段34に格納された従業員毎の転換株式数を合計して、会社1の株主資本相当額を計算し格納する。計算結果の格納場所は、転換計算手段34内、又は補助記憶装置内の記憶領域である。計算結果を前年度決算期末の株主資本の総額と比較すれば、退職給付に伴う株主資本の変動率等をモニターすることができる。
退職給付債務計算手段36は、退職者DB32に格納されたデータを読み出して、退職給付債務を計算する。融資を利用する本発明に於いては、転換社債購入時点ですぐに退職給付残高は減少しない。会社1の貸借対照表(BS)は、貸付残高(資産側)と転換社債(負債側)が、両建てで増加するが、退職給付債務は基本的に変動しない。このことは、転換が進捗した場合でも同様で、転換したときには、負債である転換社債が株主資本に置き換わるが、貸付残高も退職給付債務も、基本的に変動しない。実質的な意味合いは別として、建前上のBSでは、退職するまで退職給付債務自体は残る。したがって、退職給付債務は、退職金や年金の支払いによって初めて減少する。そして、これ以降のBSの変化に伴って、転換が起きていれば、株主資本と現金の厚みが違っており、会社にとって退職給付により生ずるBS上の負担、つまり株主資本の脆弱化と現金の不足の2つの問題を解決できていることになる。
【0016】
連結決算を行う会社がある場合には、上述したコンピュータを各会社に配置してコンピュータネットワークを形成し、たとえば月末毎に計算値を更新し、年度末の連結決算に備える。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、優先債権が一般債権化するなどの権利関係の劣化を回避し、退職給付債務を削減し、株主資本を増強させ、将来の現金流出を抑制することができる。
また、本発明によれば、コンピュータを株主資本計算手段及び退職給付債務計算手段として機能させるので、退職給付に伴う貸借対照表上の変化を常にモニターすることができる。また、コンピュータネットワークによって連結決算会社全体としての退職給付の状況をモニターすることができる。
また、本発明によれば、会社破綻時には融資と転換社債が相殺できることから、あたかも両者が存在しないのと同様の経済効果を持つと理解することが可能である。転換社債は一般債権であって、退職金などの労働債権よりも劣後した権利しか有さないのが普通であるが、いわば実質的な経済効果として、この転換社債は労働債権と同様の権利を有すると理解することができる。労働債権と同じ効果を持つ転換社債は、非常に大きな価値を有する。なお、相殺可能とするためには、単に融資をしていればよいものではなく、社債側に幾つかの制約を課す必要がある。制約条件について重要な点は、第1に、流動性のない社債であり、流通する可能性が全く無いことが第三者から明らかな点である。また、第2には、購入できる人が従業員などに限定されており、会社と従業員の雇用関係と密接に関連した、いわば福利厚生策の一環としての社債購入である点などである。こうした制約を課したものとする工夫により相殺可能となり、実質的に労働債権と同様の権利を持つ転換社債となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムの概念図
【図2】本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムの動作を説明するためのフローチャート
【図3】本発明の年金償還型新株予約権付社債募集システムのために使用するコンピュータのブロック図
【符号の説明】
1 会社
2 従業員
3 銀行
31 新株予約権付社債DB
32 退職者DB
33 償還計算手段
34 転換計算手段
35 株主資本計算手段
36 退職給付債務計算手段
Claims (15)
- 会社が従業員に融資を行い、新株予約権付社債の募集に応募させる新株予約権付社債募集システムであって、
前記従業員毎に、在職中に応募した新株予約権付社債口数、転換された株式数を格納する新株予約権付社債データベースと、
前記退職者毎に、退職日時、退職給付金額、新株予約権付社債償還額を格納する退職者データベースと、
前記退職者データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員への新株予約権付社債償還額を合計し格納する償還計算手段と、
前記新株予約権付社債データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員について新株予約権付社債から転換された株式の数を合計し格納する転換計算手段と、
前記転換計算手段に格納された従業員毎の転換株式数を合計して、前記会社の株主資本を計算し格納する株主資本計算手段と、
退職者データベースに格納されたデータを読み出して、退職給付債務を計算する退職給付債務計算手段とを備え、
貸借対照表上の株主資本と退職給付債務を監視することを特徴とする新株予約権付社債募集システム。 - 前記新株予約権付社債に応募する限度額は、前記従業員の退職給付の予定額であることを特徴とする請求項1記載の新株予約権付社債募集システム。
- 前記従業員は、退職する際に前記融資を弁済することを特徴とする請求項1記載の新株予約権付社債募集システム。
- 前記会社は、退職後の一定期間に前記従業員に対して前記新株予約権付社債を償還することを特徴とする請求項1記載の新株予約権付社債募集システム。
- 連結決算会社の前記新株予約権付社債募集システムでコンピュータネットワークを形成し、前記連結決算会社全体の株主資本と退職給付債務を監視することを特徴とする請求項1記載の新株予約権付社債募集システム。
- 会社が従業員に融資を行い、新株予約権付社債の募集に応募させる新株予約権付社債募集システムを動作させるためのプログラムであって、
前記従業員毎に、在職中に応募した新株予約権付社債口数、退職後に転換された株式数を格納する新株予約権付社債データベースとして機能させ、
前記退職者毎に、退職日時、退職給付金額、新株予約権付社債償還額を格納する退職者データベースとして機能させ、
前記退職者データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員への新株予約権付社債償還額を合計し格納する償還計算手段として機能させ、
前記新株予約権付社債データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員について新株予約権付社債から転換された株式の数を合計し格納する転換計算手段として機能させ、
前記転換計算手段に格納された従業員毎の転換株式数を合計して、前記会社の株主資本を計算し格納する株主資本計算手段として機能させ、
退職者データベースに格納されたデータを読み出して、退職給付債務を計算する退職給付債務計算手段として機能させ、
貸借対照表上の株主資本と退職給付債務を監視することを特徴とするプログラム。 - 前記新株予約権付社債に応募する限度額は、前記従業員の退職給付の予定額であることを特徴とする請求項6記載のプログラム。
- 前記従業員は、退職する際に前記融資を弁済することを特徴とする請求項6記載のプログラム。
- 前記会社は、退職後の一定期間に前記従業員に対して前記新株予約権付社債を償還することを特徴とする請求項6記載のプログラム。
- 連結決算会社の前記新株予約権付社債募集システムでコンピュータネットワークを形成し、前記連結決算会社全体の株主資本と退職給付債務を監視することを特徴とする請求項6記載のプログラム
- 会社が従業員に融資を行い、新株予約権付社債の募集に応募させる新株予約権付社債募集システムを使用する新株予約権付社債募集方法であって、
新株予約権付社債データベースによって、前記従業員毎に、在職中に応募した新株予約権付社債口数、退職後に転換された株式数を格納するステップと、
退職者データベースによって、前記退職者毎に、退職日時、退職給付金額、新株予約権付社債償還額を格納するステップと、
償還計算手段によって、前記退職者データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員への新株予約権付社債償還額を合計し格納するステップと、
転換計算手段によって、前記新株予約権付社債データベースに格納されたデータを読み出して、全従業員について新株予約権付社債から転換された株式の数を合計し格納するステップと、
株主資本計算手段によって、前記転換計算手段に格納された従業員毎の転換株式数を合計して、前記会社の株主資本を計算し格納するステップと、
退職給付債務計算手段によって、退職者データベースに格納されたデータを読み出して、退職給付債務を計算するステップとを含み、
貸借対照表上の株主資本と退職給付債務を監視することを特徴とする新株予約権付社債募集方法。 - 前記新株予約権付社債に応募する限度額は、前記従業員の退職給付の予定額であることを特徴とする請求項11記載の新株予約権付社債募集方法。
- 前記従業員は、退職する際に前記融資を弁済することを特徴とする請求項11記載の新株予約権付社債募集方法。
- 前記会社は、退職後の一定期間に前記従業員に対して前記新株予約権付社債を償還することを特徴とする請求項11記載の新株予約権付社債募集方法。
- 連結決算会社の前記新株予約権付社債募集システムでコンピュータネットワークを形成し、前記連結決算会社全体の株主資本と退職給付債務を監視することを特徴とする請求項11記載の新株予約権付社債募集方法。
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JP2011107764A (ja) * | 2009-11-12 | 2011-06-02 | Is Holdings Co Ltd | 基金脱退年金管理システム |
JP7475742B2 (ja) | 2020-08-27 | 2024-04-30 | コタエル・ホールディングス株式会社 | 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム |
-
2002
- 2002-10-31 JP JP2002317127A patent/JP2004152053A/ja not_active Withdrawn
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