JP2004149633A - Pigment-based ink-jet ink and method for producing the ink - Google Patents
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Abstract
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方式に使用する顔料系インクジェット用インク及び該インクを製造する製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、インクジェット記録方式に用いるインクとしては、各種の水溶性染料を水単体もしくは水と水溶性溶剤からなる溶媒中に溶解し、必要に応じて各種添加剤を添加したものが主流であった（例えば、特許文献１、２、３参照。）。
【０００３】
しかし、このような染料系インクを用いて印字を行なった場合、被記録材上での記録画像の耐水性が悪く、水をこぼしたりすると容易に記録部分の染料のにじみが生ずるという問題や、耐光性が悪いため、記録部分に光が当ると色調変化や濃度低下が発生するという問題があった。
【０００４】
染料系インクの上記問題を改良するため、着色剤として染料の替りにカーボンブラックや各種有機顔料を用いた、いわゆる顔料系インクをインクジェット記録方式に適用することが開示されている（例えば、特許文献４、５、６参照。）。
【０００５】
顔料系インクを用いて印字を行なった場合、被記録材上で乾燥したインクは着色剤が顔料であるため、水がかかっても染料のように溶解してにじみが発生することはなく、耐水性が良好である。
また、顔料は染料に比較して光に対する反応性が低いため、顔料系インクの耐光性は染料系インクに較べ優れている。
【０００６】
このような顔料系インクは、一般に顔料と液媒体と分散剤よりなる混合物をボールミル、サンドミル等の分散機で分散処理を行ない製造した顔料分散液に必要に応じて各種添加剤を添加して製造するが、インクジェット記録用インクに使用する顔料分散液は印刷装置（インクジェットプリンター）のノズル詰まり防止、印字画像の鮮明性、２次色再現性、透明性確保のため、通常２００ｎｍ以下の粒子径レベルまで顔料分散液中の顔料粒子を微粒子化分散する必要がある。更に５０ｎｍ以下のレベルにまで微粒子化すれば、染料インクに近い、高彩度で透明性の高い画像が形成し得ることが知られている。
しかし、顔料を５０ｎｍ以下のレベルに微粒子化分散するためには、一般的に、分散に伴って増大する全顔料表面積に吸着させる分散剤を多量に使用する必要があり、分散剤を多量に使用した場合、インク液の高粘度化をもたらす結果、インクジェットプリンターでの吐出が困難となり、画像カスレ、目詰まり等が発生する。
顔料は一次粒子が相互の親和力により集まった凝集体を形成しており、また、微細化した顔料粒子に安定性を付与するために顔料分散時に分散剤が使用され、分散剤は分散系が水系か非水系か、また無機顔料か、有機顔料かで使い分けられるが、インクジェット用インクの場合には一般に水系、有機顔料の分散系で使用される分散剤から選定されることになり、水性顔料インクには、水性塗料と同様に典型的にはアルカリ可溶性の高分子化合物が分散剤として用いられるが、高分子分散剤は顔料への吸着が不可逆に起こるため、分散安定性を高めることができる旨記載されている（例えば、非特許文献１参照）。このように、従来はアルカリ可溶性の高分子化合物が分散剤として用いられ、このアルカリ可溶性部位によって分散性を担保してきた。また、顔料の機械的磨砕・分散による微粒化操作のような発熱を伴う操作においては、このアルカリ可溶性が充分され得るが、しかし、分散剤の顔料への吸着は、不可逆的であり、一般の吸着と同様、必ず発熱（つまり内部潜熱の放出による表面活性化された状態から内部潜熱の放出による非活性状態へのエネルギー状態の変化）を伴なう不可逆過程であるので、顔料の機械的磨砕・分散による微粒化操作のような発熱を伴う操作においては、アルカリ可溶性にでない分散剤の場合には、顔料への吸着程度が制限され、したがって、多量の分散剤を使用する必要があった。
【０００７】
【特許文献１】
特開昭６３−５１４８５号公報
【特許文献２】
特開昭６３−５６５７５号公報
【特許文献３】
特開平１−１９８６７１号公報
【特許文献４】
特開昭５７−１０６６０号公報
【特許文献５】
特開昭５７−１０６６１号公報
【特許文献６】
特開平２−２５５８７５号公報
【非特許文献１】
「色材、６９［１２］（１９９６）」第６６頁〜８５頁（第５６頁右欄第８〜９行目、第５７頁左欄第３３〜４３行目）
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、顔料系インクジェット用インクで形成される画像の彩度を向上させると共に、インクの粘度の上昇を抑え、実用可能な範囲にし、該インクを用いて吐出安定性の良好な状態でインクジェット方式のプリンタで印字することができる顔料系インクジェット用インク及び該インクの製造方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る顔料系インクジェット用インクは、該インク中の分散顔料粒子が、該粒子の粒子径よりも小さい粒子径の顔料粒子と分散剤との凝集体よりなるインクとすることにより、インク粘度の上昇を抑制して、インクジェット方式のプリンタでの吐出安定性を良好なものとし、かつ画像の彩度を高くし得たものである。
【００１０】
上記課題は、本発明の（１）「インク中の分散顔料粒子が、該粒子の粒子径よりも小さい粒子径の顔料粒子と分散剤との凝集体よりなることを特徴とする顔料系インクジェット用インク」、（２）「分散顔料粒子の平均粒子径が、２００ｎｍ以下であることを特徴とする前記第（１）項に記載の顔料系インクジェット用インク」、（３）「分散顔料粒子の平均粒子径が、１００ｎｍ以下であることを特徴とする前記第（１）項又は第（２）項に記載の顔料系インクジェット用インク」、（４）「凝集している顔料粒子の平均粒子径が、５０ｎｍ以下であることを特徴とする前記第（１）項乃至第（３）項のいずれかに記載の顔料系インクジェット用インク」、（５）「凝集している顔料粒子の平均粒子径が、３０ｎｍ以下であることを特徴とする前記第（１）項乃至第（４）項のいずれかに記載の顔料系インクジェット用インク」によって解決される。
【００１１】
また、上記課題は、本発明の（６）「平均粒子径５０ｎｍ以下の顔料分散体を作成し、該分散体を使用して平均粒子径が、２００ｎｍ以下の分散顔料粒子よりなる前記第（１）項乃至第（５）項のいずれかに記載の顔料系インクジェット用インクを作成する顔料系インクジェット用インクの製造方法」、（７）「平均粒子径５０ｎｍ以下の顔料分散体の作成を界面活性剤を使用して行なうことを特徴とする前記第（６）項に記載の顔料系インクジェット用インクの製造方法」、（８）「前記界面活性剤が、下記一般式（Ｉ）で表わされる化合物であることを特徴とする前記第（７）項に記載の顔料系インクジェット用インクの製造方法；
【００１２】
【化２】
【００１３】
また、上記課題は、本発明の（１６）「前記第（１）項乃至第（１５）項のいずれかに記載の顔料系インクジェット用インクを含有することを特徴とするインクカートリッジ」によって解決される。
【００１４】
また、上記課題は、本発明の（１７）「前記第（１）項乃至第（１５）項のいずれかに記載の顔料系インクジェット用インクを含有することを特徴とするインクジェットプリンター」によって解決される。
【００１５】
また、上記課題は、本発明の（１８）「前記第（１）項乃至第（１５）項のいずれかに記載の顔料系インクジェット用インクをインクジェット方式のプリンターで印字することを特徴とする画像形成方法」によって解決される。
【００１６】
前記第（１）項によれば、粘度が低く、画像彩度の高い顔料系インクジェットインクが提供される。
前記第（２）項乃至第（５）項によれば、粘度が低く、より高彩度の画像の顔料系インクジェットインクが提供される。微凝集分散顔料の粒径は２００ｎｍ以下が好ましく、１００ｎｍ以下が更に好ましい。２００ｎｍより大きいとインクジェットプリンタのノズルの目詰まりが生じやすくなるばかりでなく、インク製造時の濾過性が悪く、生産性が低下する。
初期分散顔料粒子の粒径は、５０ｎｍ以下が好ましく、３０ｎｍ以下が更に好ましい。５０ｎｍより大きいと画像の彩度が低下する。
前記第（６）項によれば、粘度が低く、画像彩度の高い顔料系インクジェットインク及びその製造方法が提供される。
前記第（７）項乃至第（９）項によれば、粘度が低く、画像彩度の高い顔料系インクジェットインク用分散体作成時に、５０ｎｍ以下、好ましくは３０ｎｍ以下の微粒子分散が容易に行なえ、好適に使用できる分散剤が提供される。
初期分散顔料粒子作成時に使用する分散剤は、界面活性剤系分散剤であることが好ましい。高分子系分散剤ではインク粘度が高くなり、好ましくない。
前記第（１０）項乃至第（１３）項によれば、粘度が低く、画像彩度の高い顔料系インクジェットインク用分散体作成時に５０ｎｍ以下、好ましくは３０ｎｍ以下の微粒子分散が容易に行なえ、好適に使用できる顔料種が提供される。
前記第（１４）項によれば、粘度が低く、画像彩度の高い顔料系インクジェットインク用分散体作成時に、５０ｎｍ以下、好ましくは３０ｎｍ以下の微粒子分散が容易に行なえ、好適に使用できる顔料の１次粒子径が提供される。
前記第（１５）項によれば、粘度が低く、画像彩度の高い顔料系インクジェットインクに好適に使用される分散顔料粒子の含有量範囲が提供される。１％未満では画像濃度が低く、１０％を越えると粘度が高くなる。
【００１７】
以下、本発明をより具体的に説明する。
顔料粉体と水と分散剤をサンドミル等の分散機を用いて、平均粒子径５０ｎｍ以下、より好ましくは３０ｎｍ以下の微粒子レベルまで分散する。この際、５０ｎｍ以下、より好ましくは３０ｎｍ以下にまで分散された分散粒子が長期保存でも凝集等による粒子径の増大が起こらないレベルにまで充分な量の分散剤を使用する必要はない。このようにして得られた顔料分散体中の分散顔料粒子を以下、初期分散顔料粒子と呼称する。
【００１８】
このようにして得られた初期分散顔料粒子を含有する顔料分散体に水、水溶性有機溶剤、界面活性剤、防腐剤等を添加して顔料系インクジェット用インクを作成するが、その際、水溶性有機溶剤、界面活性剤、防腐剤等の種類、添加量を調整することにより、初期分散顔料粒子を微凝集させ、平均粒子径２００ｎｍ以下、より好ましくは１００ｎｍ以下の分散顔料粒子（以下、微凝集分散顔料と呼称する）を含有する顔料系インクジェット用インクとすることができる。
本微凝集分散顔料は、その粒径によるが、５０ｎｍ以下、もしくは３０ｎｍ以下の初期分散顔料粒子がおよそ数個〜数百個凝集してできたものである。
このようにしてできた微凝集分散顔料は安定であり、長期にわたる保存においても凝集の進行はほとんど見られない。
本発明における顔料／分散剤比は、重量基準で４／２〜４／３であることが好ましい。従来の顔料系インクにおいては磨砕・分散処理された顔料粒径は１００ｎｍレベルであるが、４／１くらいが一般的である。ただし、４／１でも４／３でも粘度的にはあまり差は生じない。従来の顔料系インクの粘度は３〜４ｃｐｓであり、市販の１顔料インクではイエロー３．４、マゼンタ３．９、シアン３．５ｃｐｓである。このような粒径の顔料粒子を含有する実際の保存安定性は、シアンは確かに良い（７０℃、３週間の高温保存試験でシアンインクでは９６．４→１１０．６ｎｍ）が、マゼンタ、イエローについてはあまり良くない。これに対し、本特許のマゼンタインク（ａ）では４．５、シアンインク（ｂ）では３．７、イエローインク（ｃ）では３．３であり、従来インク並の低粘度である。そして、本発明の１例としての該シアンインク（ｂ）では、初期粒子径６１．２ｎｍが７０℃、３週間の高温保存試験で７７．２ｎｍであり、依然として１００ｎｍ以下の小粒径である。
初期分散時の粒子径、即ち分散体の粒子径（１０ｎｍレベル）をそのまま保ってインク化し、保存安定性を確保しようとすると、多量に分散剤が必要になることは、理論的に以下の様に説明できる。即ち、顔料粒子を立方体モデルとしたとき、粒子径を１／２にすると、（一辺の長さを半分にすると）一個あたりの表面積は１／４になる。ただし、個数は８個に増えるから、全表面積は２倍になる。１００ｎｍレベルから１０ｎｍレベルまで粒子径を小さくすると、約１／８であるから１／２を３回行い、従って全表面積は８倍になる。従って、新しくできた顔料表面に吸着させる分散剤も、１００ｎｍレベルの時の８倍必要になるから、４／１の８倍で４／８の比率になる。しかしながら、本発明においてはインクの粘度上昇がほとんどない。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
一般に顔料の粒子径を１００ｎｍ以下の微粒子に分散した顔料分散径を使用して顔料系インクジェットインクを作成することにより、画像彩度を向上させることができることは公知である。また、粒径が５０ｎｍ以下の、更に微粒子領域にまで分散できれば画像彩度や画像透明性が更に向上し、染料系インク並みのレベルにまでの到達可能性についても予測がなされている（例えば、上記非特許文献１参照）。
しかし、微粒子化の実際のレベルは８０ｎｍ〜２５０ｎｍの範囲であり、５０ｎｍ以下の微粒子分散は実際に非常に困難であった。
【００２０】
本発明者等は、本発明で開示している顔料種、分散剤種の組み合わせ等により、５０ｎｍ以下の微粒子化分散を可能としたが、実際に５０ｎｍ以下、特に３０ｎｍ以下の領域の分散、及びその分散状態を長期にわたって安定に保持させるためには、微粒子化に伴って増大する全顔料表面に吸着させる分散剤が多量に必要になり、インク液が高粘度になる結果、インクジェットプリンタでの印字時、インクの吐出がしにくくなり、画像カスレ、目詰まり等が発生する。数ヶ月の保管等の長期にわたって分散状態を安定に保持させる必要がなく、１ヶ月以内程度の室温保管の間、５０ｎｍ以下の粒子径を安定に保たせるのであれば、多量の分散剤の使用は必要がないことを見い出し、本発明に至った。
【００２１】
すなわち、本発明においては、顔料粉体と水と分散剤をサンドミル等の分散機を用いて平均粒子径５０ｎｍ以下、より好ましくは３０ｎｍ以下の微粒子レベルまで分散する。この際、５０ｎｍ以下、より好ましくは３０ｎｍ以下にまで分散された分散粒子が長期保存でも凝集等による粒子径の増大が起こらないレベルにまで充分な量の分散剤を使用する必要はない。
このようにして得られた顔料分散体中の分散顔料粒子を初期分散顔料粒子と呼称する。
【００２２】
このようにして得られた初期分散顔料粒子を含有する顔料分散体に水、水溶性有機溶剤、界面活性剤、防腐剤等を添加して顔料系インクジェット用インクを作成するが、その際、水溶性有機溶剤、界面活性剤、防腐剤等の種類、添加量を調整することにより、初期分散顔料粒子を微凝集させ、平均粒子径２００ｎｍ以下、好ましくは１００ｎｍ以下の分散顔料粒子（以下、微凝集分散顔料と呼称する）を含有する顔料系インクジェット用インクとすることができる。本発明の微凝集分散顔料はその粒径によるが、５０ｎｍ以下、もしくは３０ｎｍ以下の初期分散顔料粒子がおよそ数個〜数百個凝集してできたものである。
【００２３】
このようにしてできた微凝集分散顔料は安定であり、長期にわたる保存においても凝集の進行はほとんど見られない。
このようにして得られた顔料系インクジェットインクの画像彩度が通常の単一粒子よりなる同一粒子径の分散顔料粒子含有インクの画像彩度より高い理由は現在のところ定かではないが、微凝集分散顔料が初期分散顔料の軽微な凝集よりなっているため、印字の際、インクの受容紙への着弾時、この軽微な凝集が破壊されて、初期分散顔料粒子の表面が現われるためと考えられる。
【００２４】
本発明の初期分散顔料作成時に好適に使用される分散剤としては、界面活性剤系分散剤が使用される。
このような界面活性剤としては、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両イオン性活性剤を用いることができる。
アニオン性活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステル等が例示される。
非イオン性活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系、シリコン系等の非イオン性活性剤が例示される。
カチオン性活性剤としては、アルキルアミン塩、第４級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩等が例示される。
両イオン性活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、ホスファジルコリン等が例示される。
このうち、より好ましく使用されるのは、非イオン性界面活性剤であり、特に前記一般式（Ｉ）の化合物、その中でもＰＯＥ（ｎ＝４０）βナフチルエーテルが特に好ましく使用できる。
【００２５】
本発明に使用される黒色用の顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック類が挙げられる。
本発明に使用されるイエロー顔料としては、Ｐｉｇ． Ｙｅｌｌｏｗ １、２、３、１２、１３、１４、１６、１７、７３、７４、７５、８３、９３、９５、９７、９８、１１４、１２０、１２８、１２９、１３８、１５０、１５１、１５４、１５５、１７４、１８０等が挙げられる。
本発明に使用されるマゼンタ顔料としては、Ｐｉｇ． Ｒｅｄ ５、７、１２、４８（Ｃａ）、４８（Ｍｎ）、５７（Ｃａ）、５７：１、１１２、１２２、１２３、１４６、１６８、１７６、１８４、１８５、２０２、Ｐｉｇ． Ｖｉｏｌｅｔ １９等が挙げられる。
本発明に使用されるシアン顔料としては、Ｐｉｇ． Ｂｌｕｅ １、２、３、１５、１５：３、１５：４、１６、２２、６０、６３、６６等が挙げられる。
【００２６】
この他、カラー顔料としては、トルイジンレッド、パーマネントカーミンＦＢ、ファーストイエローＡＡＡ、ジスアゾオレンジＰＭＰ、レーキレッドＣ、ブリリアントカーミン６Ｂ、フタロシアニンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサンバイオレット、ビクトリアピュアブルー、アルカリブルートナー、ファーストイエロー１０Ｇ、ジスアゾイエローＡＡＭＸ、ジスアゾイエローＡＡＯＴ、ジスアゾイエローＡＡＯＡ、黄色酸化鉄、ジスアゾイエローＨＲ、オルトニトロアニリンオレンジ、ジニトロアニリンオレンジ、バルカンオレンジ、塩素化パラレッド、ブリリアントファーストスカーレット、ナフトールレッド２３、ピラゾロンレッド、バリウムレッド２Ｂ、カルシウムレッドＢ、ストロンチウムレッド２Ｂ、マンガンレッド２Ｂ、バリウムリソームレッド、ピグメントスカーレッド３Ｂレーキ、レーキボルドー１０Ｂ、アンソシン３Ｂレーキ、アンソシン５Ｂレーキ、ローダミン６Ｇレーキ、エオシンレーキ、べんがら、ファナトールレッドＦＧＲ、ローダミンＢレーキ、メチルバイオレッドレーキ、ジオキサジンバイオレッド、ベーシックブルー５Ｂレーキ、ベーシックブルー６Ｇレーキ、ファストスカイブルー、アルカリブルーＲトナー、ピーコックブルーレーキ、紺青、群青、レフレックスブルー２Ｇ、レフレックスブルーＲ、ブリリアントグリーンレーキ、ダイアモンドグリーンチオフラビンレーキ、フタロシアニングリーンＧ、グリーンゴールド、フタロシアニングリーンＹ、酸化鉄粉、さびこ、亜鉛華、酸化チタン、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、アルミナ、アルミナホワイト、アルミニウム粉、ブロンズ粉、昼光蛍光顔料、パール顔料、ナフトールカーミンＦＢ、ナルトールレッドＭ、ファーストイエローＧ、ジスアゾイエローＡＡＡ、アルカリブルーＧトナー等が挙げられる。更に顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加工顔料が使用できる。これらは、場合によっては２種以上を混合することもできる。
上記顔料の中でも、分散安定性、色調安定性、耐光性の点で黒色用としてはカーボンブラックが、イエロー用としてはピグメントイエロー１３８又は７４が、マゼンタ用としてはピグメントレッド１２２が、シアン用としてはピグメントブルー１５が好ましく使用できる。
【００２７】
本発明における初期分散顔料粒子は、前記顔料及び分散剤及び水を必須成分とし、必要に応じてこれに水溶性有機溶剤等を添加した混合物をサンドミル、パールミル、ダイノーミル、ボールミル、ロールミル、ナノマイザー、ホモジナイザー等の公知の分散機で分散することによって得られる。
【００２８】
また、本発明における微凝集分散顔料含有顔料系インクジェットインクは、該顔料分散液に、要求インク特性に適合するように必要に応じて水、水溶性有機溶剤、界面活性剤等を適宜選択して添加量を調整処方し、混合調製して得られる。本発明における顔料系インクジェット用インクには、下記水溶性有機溶剤の他、必要に応じてｐＨ調整剤、防腐剤、樹脂等を使用してもよい。
【００２９】
本発明における顔料系インクジェット用インクに添加し得る水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、ｎ−プロピルアルコール、イロプロピルアルコール、ｎ−ブチルアルコール、ｓｅｃ−ブチルアルコール、ｔｅｒｔ−ブチルアルコール等の炭素数１〜４のアルキルアルコール類；ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類；アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類；テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類；エチレングリコール、プロピレングリコール、１，２−プロパンジオール、１，２−ブタンジオール、１，３−ブタンジオール、１，４−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、１，２，６−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類；ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類；エチレングリコールモノメチル（又はエチル）エーテル、ジエチレングリコールメチル（又はエチル）エーテル、トリエチレングリコールモノメチル（又はエチル）エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類；モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類；Ｎ−メチル−２−ピロリドン、２−ピロリドン、１，３−ジメチル−２−イミダゾリジノン等が挙げられる。
顔料インクジェット用インク用としては、上記水溶性有機溶剤の中でもジエチレングリコール等の多価アルコールあるいはトリエチレングリコールモノメチル（又はエチル）エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
なお、顔料系インクジェット用インクの水溶性有機溶剤の含有量としては、環境性等の点も考慮すると５０重量％以下が好ましい。
【００３０】
本発明において、微凝集分散顔料の粒径は２００ｎｍ以下が好ましく、１００ｎｍ以下が更に好ましい。２００ｎｍより大きいとインクジェットプリンタのノズルの目詰まりが生じ易くなるばかりでなく、インク製造時の濾過性が悪く、生産性が低下する。また、初期分散顔料粒子の粒径は５０ｎｍ以下が好ましく、３０ｎｍ以下が更に好ましい。５０ｎｍより大きいと画像の彩度が低くなる。なお、本発明における顔料の平均粒径は、日機装（株）製マイクロトラックＵＰＡで測定した値を示している。
【００３１】
なお、本発明の顔料系インクジェット用インクを用いて印字する手段としては、連続噴射型あるいはオンデマンド型の記録ヘッドを有する前記のインクジェット方式のプリンタ（インクジェットプリンタ）による印刷方法が挙げられる。なお、オンデマンド型としては、例えばピエゾ方式、サーマルインクジェット方式、静電方式等が例示される。
【００３２】
さらに、本発明のインク組成物を収容したインクカートリッジの構成、本発明のインク組成物を吐出させて記録を行なうインクジェットプリント装置の構成、該プリント装置での画像形成方法に関しては、本発明が関連する技術分野における公知技術、例えば特開２０００−１９８９５８号公報に開示されたものなどを参照することで、容易に実施することができる。
【００３３】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は何らこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部数は重量部を表わすものである。
実施例１
ピグメントレッド１２２ １５０部
（大日本インキ社製、ＦＡＳＴＯＧＥＮ ＳＵＰＥＲ ＭＡＧＥＮＴＡ ＲＧ、１次粒子径１００ｎｍ）
一般式（Ｉ）の化合物（ｌ＝０、ｎ＝４０） １１０部
パイオニンＤ−１１０７Ｓ（竹本油脂社製） ２部
蒸留水 ７３８部
上記の混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル（シンマルエンタープライゼス社ＫＤＬ型、メディア：０．３ｍｍφジルコニアボール使用）で２０時間循環分散し、平均粒子径１３．５ｎｍの顔料分散液（Ａ）を得た。
【００３４】
実施例２
実施例１においてピグメントレッド１２２を下記の材料に変更し、分散時間を２３時間にした他は、実施例１と同様にして、平均粒子径１５．１ｎｍの顔料分散液（Ｂ）を得た。
ピグメントブルー１５：３ １５０部
（東洋インキ製造社製、ＬＩＯＮＯＬ ＢＬＵＥ ＦＧ−７３５１、１次粒子径３０〜５０ｎｍ）
【００３５】
実施例３
実施例１においてピグメントレッド１２２を下記の材料に変更し、分散時間を１４時間にした他は、実施例１と同様にして、平均粒子径１５．０ｎｍの顔料分散液（Ｃ）を得た。
ピグメントイエロー１３８ １５０部
（東洋インキ製造社製、ＬＩＯＮＯＧＥＮ ＹＥＬＬＯＷ １０１０、１次粒子径３０〜５０ｎｍ）
【００３６】
実施例４
実施例１において分散時間を１４時間にした他は、実施例１と同様にして、平均粒子径３２．７ｎｍの顔料分散液（Ｄ）を得た。
【００３７】
比較例１
実施例１において分散時間を１１時間にした他は、実施例１と同様にして、平均粒子径７３．２ｎｍの顔料分散液（Ｅ）を得た。
【００３８】
比較例２
実施例１において分散時間を１０．５時間にした他は、実施例１と同様にして、平均粒子径８２．０ｎｍの顔料分散液（Ｆ）を得た。
【００３９】
比較例３
実施例２において分散時間を１３時間にした他は、実施例２と同様にして、平均粒子径６１．０ｎｍの顔料分散液（Ｇ）を得た。
【００４０】
比較例４
実施例３において分散時間を８時間にした他は、実施例３と同様にして、平均粒子径６０．０ｎｍの顔料分散液（Ｈ）を得た。
【００４１】
上記の方法で得られた顔料分散液（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）、（Ｄ）、（Ｅ）、（Ｆ）、（Ｇ）、（Ｈ）を用いて下記インク処方１によりインク液を調製し、３０分攪拌後、孔径０．８μｍのメンブランフィルターで濾過、真空脱気して、（ａ）〜（ｈ）の実施例１〜４及び比較例１〜４の顔料系インクジェット用インクを得た。
【００４２】
インク処方１
顔料分散液（顔料濃度１５重量％） ４０．０部
グリセリン ７．５部
ジエチレングリコール ２２．５部
２−エチル−１，３−ヘキサンジオール ３．０部
２−ピロリドン ３．０部
ポリオキシエチレン（３）アルキル（Ｃ１３）
エーテル酢酸ナトリウム ０．４５部
蒸留水 ７３．５５部
このようにして得られた顔料系インクジェット用インク（ａ）〜（ｈ）の平均粒子径（Ｄ５０）を日機装（株）製の粒度分析計ＵＰＡ１５０を使用して測定した。また、（ａ）〜（ｈ）のインクをＥＰＳＯＮ社製インクジェットプリンタＭＪ−９３０Ｃで普通紙（Ｘ−４０２４）に印字し、印字画像をＸｒｉｔｅ濃度計にて評価した。結果を表１に示す。
なお、表１において、画像の彩度とは、画像サンプルのベタ画像の測色をＸｒｉｔｅ濃度計にて行ない、色度図上にプロットし、色度図上の原点からの距離をいう。より詳しくは色度図上のａ値、ｂ値について
【数１】
【００４３】
【表１】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、インク中の分散顔料の平均粒径がほぼ同じでも、その構造が単一顔料粒子からなるものよりも、複数の微粒子分散された顔料粒子が微凝集してできた顔料粒子からなるものの方が画像の彩度が高いことがわかる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a pigment-based inkjet ink used for an inkjet recording system and a method for producing the ink.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as the ink used in the ink jet recording method, the mainstream is one in which various water-soluble dyes are dissolved in water alone or in a solvent composed of water and a water-soluble solvent, and various additives are added as necessary ( For example, see Patent Documents 1, 2, and 3.)
[0003]
However, when printing is performed using such a dye-based ink, the water resistance of a recorded image on a recording medium is poor, and spilling water causes a problem that dye bleeding of a recording portion easily occurs, Due to poor light fastness, there is a problem that when light strikes the recording portion, a change in color tone or a decrease in density occurs.
[0004]
In order to improve the above-mentioned problem of the dye-based ink, it is disclosed that a so-called pigment-based ink using carbon black or various organic pigments instead of the dye as a colorant is applied to the ink jet recording system (for example, Patent Document 1). 4, 5, 6).
[0005]
When printing is performed using a pigment-based ink, the ink dried on the recording material is a pigment because the colorant is a pigment, so it does not dissolve like a dye even when exposed to water and does not cause bleeding. The properties are good.
Further, since pigments have lower reactivity to light than dyes, the light resistance of pigment-based inks is superior to that of dye-based inks.
[0006]
Such a pigment-based ink is generally produced by dispersing a mixture of a pigment, a liquid medium and a dispersant with a disperser such as a ball mill or a sand mill, and adding various additives as necessary to the pigment dispersion. However, the pigment dispersion used in the ink for ink jet recording is usually at a particle size of 200 nm or less to prevent nozzle clogging of a printing apparatus (ink jet printer), to ensure clarity of a printed image, secondary color reproducibility, and transparency. Until then, the pigment particles in the pigment dispersion need to be finely dispersed. It is known that if the particles are further reduced to a level of 50 nm or less, an image having high chroma and high transparency close to a dye ink can be formed.
However, in order to finely disperse and disperse the pigment to a level of 50 nm or less, it is generally necessary to use a large amount of a dispersant to be adsorbed on the entire pigment surface area which increases with the dispersion. In such a case, as a result of increasing the viscosity of the ink liquid, it becomes difficult to discharge the ink with an ink jet printer, and image blurring and clogging occur.
The pigment forms an aggregate in which primary particles are gathered by mutual affinity, and a dispersant is used at the time of dispersing the pigment to impart stability to the finely divided pigment particles. It can be used depending on whether it is an aqueous pigment or a non-aqueous pigment, or an inorganic pigment or an organic pigment.In the case of an inkjet ink, it is generally selected from a dispersant used in an aqueous pigment and an organic pigment dispersion. In general, an alkali-soluble polymer compound is used as a dispersant as in the case of a water-based paint, but since a polymer dispersant irreversibly adsorbs on a pigment, the dispersion stability can be improved. (For example, see Non-Patent Document 1). As described above, conventionally, an alkali-soluble polymer compound is used as a dispersant, and the dispersibility is ensured by the alkali-soluble portion. In addition, in an operation involving heat generation such as an atomization operation by mechanical grinding / dispersion of the pigment, the alkali solubility can be sufficient, but the adsorption of the dispersant to the pigment is irreversible, and generally, As with the adsorption of pigments, it is an irreversible process that always involves heat generation (that is, a change in the energy state from a surface activated state due to the release of internal latent heat to an inactive state due to the release of internal latent heat). In an operation involving heat generation, such as an atomization operation by grinding and dispersion, in the case of a dispersant that is not alkali-soluble, the degree of adsorption to the pigment is limited, and therefore, it is necessary to use a large amount of the dispersant. Was.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-63-51485
[Patent Document 2]
JP-A-63-56575
[Patent Document 3]
JP-A-1-198671
[Patent Document 4]
JP-A-57-10660
[Patent Document 5]
JP-A-57-10661
[Patent Document 6]
JP-A-2-255875
[Non-patent document 1]
"Coloring Materials, 69 [12] (1996)", pp. 66-85 (page 56, right column, lines 8-9, page 57, left column, lines 33-43)
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above problems, while improving the saturation of an image formed with a pigment-based inkjet ink, suppressing an increase in the viscosity of the ink, to a practical range. An object of the present invention is to provide a pigment-based inkjet ink that can be printed by an inkjet printer with good ejection stability using the ink, and a method for manufacturing the ink.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the pigment-based inkjet ink according to the present invention is configured such that the dispersed pigment particles in the ink comprise an aggregate of pigment particles having a particle diameter smaller than the particle diameter of the particles and a dispersant. By using ink, an increase in ink viscosity can be suppressed, the ejection stability in an inkjet printer can be improved, and the saturation of an image can be increased.
[0010]
The object of the present invention is to provide (1) a pigment-based inkjet ink according to (1), wherein the dispersed pigment particles in the ink comprise an aggregate of pigment particles having a particle diameter smaller than the particle diameter of the particles and a dispersant. Ink ", (2)" A pigment-based inkjet ink according to item (1), wherein the average particle diameter of the dispersed pigment particles is 200 nm or less ", (3)" Average of dispersed pigment particles " The pigment-based inkjet ink according to the above item (1) or (2), wherein the particle size is 100 nm or less, (4) the average particle size of the aggregated pigment particles is , 50 nm or less, the pigment-based inkjet ink according to any one of the above items (1) to (3), (5) “the average particle diameter of the aggregated pigment particles is , 30 nm or less That the is solved by the item (1), second (4) pigment-based inkjet ink according to any one of Items ".
[0011]
In addition, the above object is achieved by (6) the present invention relates to (1) preparing a pigment dispersion having an average particle diameter of 50 nm or less, and using the dispersion, dispersing pigment particles having an average particle diameter of 200 nm or less. (7) The method for producing a pigment-based inkjet ink according to any one of the above items (5) to (5)), (7) "A pigment dispersion having an average particle diameter of 50 nm or less is produced by surface activity. (8) The method for producing a pigment-based inkjet ink according to the above (6), wherein the surfactant is a compound represented by the following general formula (I). The method for producing a pigment-based inkjet ink according to the above (7), wherein:
[0012]
Embedded image
[0013]
Further, the above-mentioned object is solved by (16) an "ink cartridge containing the pigment-based inkjet ink according to any one of the above items (1) to (15)" of the present invention. You.
[0014]
In addition, the above object is solved by (17) an inkjet printer characterized by containing the pigment-based inkjet ink according to any one of (1) to (15). You.
[0015]
The object of the present invention is to provide (18) an image characterized in that the pigment-based inkjet ink according to any one of the above (1) to (15) is printed by an inkjet printer. Forming method ".
[0016]
According to the above item (1), a pigment-based inkjet ink having a low viscosity and a high image saturation is provided.
According to the above items (2) to (5), a pigment-based inkjet ink having a low viscosity and a higher chroma image is provided. The particle size of the finely aggregated dispersed pigment is preferably 200 nm or less, more preferably 100 nm or less. If it is larger than 200 nm, not only the clogging of the nozzle of the ink jet printer is liable to occur, but also the filterability during the production of the ink is poor, and the productivity is reduced.
The particle size of the initially dispersed pigment particles is preferably 50 nm or less, more preferably 30 nm or less. If it is larger than 50 nm, the saturation of the image will be reduced.
According to the above item (6), a pigment-based inkjet ink having a low viscosity and a high image saturation and a method for producing the same are provided.
According to the above items (7) to (9), dispersion of fine particles of 50 nm or less, preferably 30 nm or less can be easily performed at the time of preparing a pigment-based inkjet ink dispersion having low viscosity and high image saturation. A dispersant that can be suitably used is provided.
It is preferable that the dispersant used when preparing the initially dispersed pigment particles is a surfactant-based dispersant. The polymer dispersant increases the viscosity of the ink, which is not preferable.
According to the above items (10) to (13), fine particles having a viscosity of 50 nm or less, preferably 30 nm or less can be easily dispersed at the time of preparing a pigment-based inkjet ink dispersion having a low viscosity and a high image saturation. The present invention provides a pigment type that can be used in the present invention.
According to the above item (14), at the time of preparing a pigment-based inkjet ink dispersion having a low viscosity and a high image saturation, fine particles of 50 nm or less, preferably 30 nm or less can be easily dispersed, and a pigment which can be suitably used. A primary particle size is provided.
According to the above item (15), the content range of the dispersed pigment particles suitably used for the pigment-based inkjet ink having a low viscosity and a high image saturation is provided. If it is less than 1%, the image density is low, and if it exceeds 10%, the viscosity becomes high.
[0017]
Hereinafter, the present invention will be described more specifically.
The pigment powder, water and a dispersant are dispersed using a disperser such as a sand mill to an average particle size of 50 nm or less, more preferably 30 nm or less. In this case, it is not necessary to use a sufficient amount of a dispersing agent to such a level that the dispersed particles dispersed to 50 nm or less, more preferably 30 nm or less do not cause an increase in particle diameter due to aggregation or the like even during long-term storage. The dispersed pigment particles in the pigment dispersion thus obtained are hereinafter referred to as initial dispersed pigment particles.
[0018]
Water, a water-soluble organic solvent, a surfactant, a preservative and the like are added to the pigment dispersion containing the initially dispersed pigment particles thus obtained to prepare a pigment-based inkjet ink. The initial dispersion pigment particles are finely agglomerated by adjusting the types and amounts of the organic solvent, surfactant, preservative, etc., and dispersed pigment particles having an average particle diameter of 200 nm or less, more preferably 100 nm or less (hereinafter, fine particles). (Referred to as an agglomerated dispersed pigment).
Depending on the particle size, the present finely aggregated dispersion pigment is formed by agglomeration of about several to several hundred initial dispersion pigment particles of 50 nm or less or 30 nm or less.
The finely-agglomerated dispersed pigment thus produced is stable, and hardly any aggregation is observed even during long-term storage.
The pigment / dispersant ratio in the present invention is preferably from 4/2 to 4/3 on a weight basis. In a conventional pigment-based ink, the particle size of the pigment that has been ground and dispersed is on the order of 100 nm, but is generally about 4/1. However, there is little difference in viscosity between 4/1 and 4/3. The viscosity of a conventional pigment-based ink is 3 to 4 cps, and that of one commercially available pigment ink is 3.4 yellow, 3.9 magenta, and 3.5 cps cyan. As for the actual storage stability containing pigment particles of such a particle size, cyan is certainly good (96.4 → 110.6 nm for cyan ink in a high-temperature storage test at 70 ° C. for 3 weeks), but magenta and yellow Not so good about In contrast, the magenta ink (a) of the present invention is 4.5, the cyan ink (b) is 3.7, and the yellow ink (c) is 3.3, which is as low as that of the conventional ink. The cyan ink (b) as an example of the present invention has an initial particle diameter of 61.2 nm in a high-temperature storage test at 70 ° C. for 3 weeks, and is still a small particle diameter of 100 nm or less.
It is theoretically necessary that a large amount of a dispersant be used in order to maintain the particle size at the time of the initial dispersion, that is, the particle size (10 nm level) of the dispersion as it is, and to maintain the storage stability. Can be explained. That is, when the pigment particle is a cubic model, if the particle diameter is reduced to １ ／ (the length of one side is reduced to half), the surface area per particle is reduced to ４. However, since the number increases to eight, the total surface area doubles. When the particle size is reduced from the 100 nm level to the 10 nm level, the particle size is reduced to about 1/8, so that 1/2 is performed three times, so that the total surface area is eight times. Therefore, the dispersant to be adsorbed on the newly formed pigment surface also needs to be 8 times that at the 100 nm level, so that the ratio is 4/8, which is 8 times 4/1. However, in the present invention, there is almost no increase in the viscosity of the ink.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
It is generally known that image saturation can be improved by preparing a pigment-based inkjet ink using a pigment dispersion diameter in which pigment particles are dispersed in fine particles having a particle diameter of 100 nm or less. Further, if the particle size can be dispersed to a fine particle region of 50 nm or less, the image saturation and the image transparency are further improved, and the possibility of reaching the level of a dye-based ink is also predicted (for example, See Non-Patent Document 1).
However, the actual level of micronization was in the range of 80 nm to 250 nm, and micronization of particles below 50 nm was actually very difficult.
[0020]
The present inventors have enabled the dispersion of fine particles having a particle size of 50 nm or less by the combination of the pigment type and the dispersant type disclosed in the present invention. However, the dispersion in the region of 50 nm or less, particularly 30 nm or less, and In order to maintain the dispersion state stably for a long period of time, a large amount of dispersant is required to be adsorbed on the surface of all pigments, which increases as the particles become finer. At this time, it becomes difficult to discharge the ink, and image blur, clogging, and the like occur. If it is not necessary to stably maintain the dispersion state over a long period of time such as storage for several months, and if the particle size of 50 nm or less can be stably maintained during room temperature storage within about one month, the use of a large amount of a dispersant is not possible. The inventors have found that there is no need, and have led to the present invention.
[0021]
That is, in the present invention, the pigment powder, water, and a dispersant are dispersed using a disperser such as a sand mill to an average particle diameter of 50 nm or less, more preferably 30 nm or less. In this case, it is not necessary to use a sufficient amount of a dispersing agent to such a level that the dispersed particles dispersed to 50 nm or less, more preferably 30 nm or less do not cause an increase in particle diameter due to aggregation or the like even during long-term storage.
The dispersed pigment particles in the pigment dispersion thus obtained are referred to as initial dispersed pigment particles.
[0022]
Water, a water-soluble organic solvent, a surfactant, a preservative and the like are added to the pigment dispersion containing the initially dispersed pigment particles thus obtained to prepare a pigment-based inkjet ink. By adjusting the types and amounts of the organic solvent, surfactant, preservative, and the like, the initially dispersed pigment particles are finely aggregated, and the dispersed pigment particles having an average particle diameter of 200 nm or less, preferably 100 nm or less (hereinafter, finely aggregated). (Referred to as "dispersed pigment"). The finely aggregated dispersion pigment of the present invention is formed by agglomeration of about several to several hundred initial dispersion pigment particles of 50 nm or less or 30 nm or less, depending on the particle size.
[0023]
The finely-agglomerated dispersed pigment thus produced is stable, and hardly any aggregation is observed even during long-term storage.
The reason why the image saturation of the pigment-based inkjet ink thus obtained is higher than the image saturation of the dispersed pigment particle-containing ink having the same particle diameter of ordinary single particles is currently unknown, It is considered that since the dispersed pigment is composed of slight aggregation of the initial dispersed pigment, during printing, when the ink lands on the receiving paper, this slight aggregation is destroyed and the surface of the initially dispersed pigment particles appears. .
[0024]
Surfactant-based dispersants are preferably used as the dispersant that is preferably used when preparing the initial dispersion pigment of the present invention.
As such a surfactant, an anionic, nonionic, cationic or amphoteric surfactant can be used.
Examples of the anionic activator include fatty acid salts, alkyl sulfate salts, alkyl aryl sulfonates, alkyl naphthalene sulfonates, dialkyl sulfonates, dialkyl sulfosuccinates, alkyl diaryl ether disulfonates, alkyl phosphates, and polyphosphates. Oxyethylene alkyl ether sulfate, polyoxyethylene alkyl aryl ether sulfate, naphthalene sulfonic acid formalin condensate, polyoxyethylene alkyl phosphate ester salt, glycerol borate fatty acid ester, polyoxyethylene glycerol fatty acid ester and the like are exemplified. .
Non-ionic activators include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl aryl ether, polyoxyethylene oxypropylene block copolymer, sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitol fatty acid ester, glycerin fatty acid ester And non-ionic activators such as polyoxyethylene fatty acid ester, polyoxyethylene alkylamine, fluorine type and silicon type.
Examples of the cationic activator include an alkylamine salt, a quaternary ammonium salt, an alkylpyridinium salt, an alkylimidazolium salt and the like.
Examples of the amphoteric surfactant include alkyl betaine, alkyl amine oxide, phosphadyl choline and the like.
Of these, non-ionic surfactants are more preferably used, and in particular, the compound of the above general formula (I), and among them, POE (n = 40) β-naphthyl ether can be particularly preferably used.
[0025]
Examples of the black pigment used in the present invention include carbon blacks such as furnace black, lamp black, acetylene black, and channel black.
Examples of the yellow pigment used in the present invention include Pig. Yellow 1, 2, 3, 12, 13, 14, 16, 17, 73, 74, 75, 83, 93, 95, 97, 98, 114, 120, 128, 129, 138, 150, 151, 154, 155 , 174, 180 and the like.
Examples of the magenta pigment used in the present invention include Pig. Red 5, 7, 12, 48 (Ca), 48 (Mn), 57 (Ca), 57: 1, 112, 122, 123, 146, 168, 176, 184, 185, 202, Pig. Violet 19 and the like.
As the cyan pigment used in the present invention, Pig. Blue 1, 2, 3, 15, 15: 3, 15: 4, 16, 22, 60, 63, 66, and the like.
[0026]
Other color pigments include Toluidine Red, Permanent Carmine FB, Fast Yellow AAA, Disazo Orange PMP, Lake Red C, Brilliant Carmine 6B, Phthalocyanine Blue, Quinacridone Red, Dioxane Violet, Victoria Pure Blue, Alkaline Blue Toner, First Yellow 10G, disazo yellow AMX, disazo yellow AAOT, disazo yellow AOAA, yellow iron oxide, disazo yellow HR, orthonitroaniline orange, dinitroaniline orange, vulcan orange, chlorinated parared, brilliant first scarlet, naphthol red 23, pyrazolone red, barium Red 2B, Calcium Red B, Strontium Red 2B, Manganese Red 2B Barium Lysomeme Red, Pigment Scar Red 3B Lake, Lake Bordeaux 10B, Anthosine 3B Lake, Anthosine 5B Lake, Rhodamine 6G Lake, Eosin Lake, Bengala, Fanatol Red FGR, Rhodamine B Lake, Methyl Bio Red Lake, Dioxazine Bio Red , Basic Blue 5B Lake, Basic Blue 6G Lake, Fast Sky Blue, Alkaline Blue R Toner, Peacock Blue Lake, Navy Blue, Ultramarine, Reflex Blue 2G, Reflex Blue R, Brilliant Green Lake, Diamond Green Thioflavin Lake, Phthalocyanine Green G, green gold, phthalocyanine green Y, iron oxide powder, rust, zinc white, titanium oxide, calcium carbonate, clay, barium sulfate , Alumina, alumina white, aluminum powder, bronze powder, daylight fluorescent pigment, pearl pigment, Naphthol Carmine FB, null tall Red M, Fast Yellow G, Disazo Yellow AAA, and alkali blue G toner, and the like. Further, a processed pigment such as graft carbon whose pigment surface is treated with a resin or the like can be used. These may be used in combination of two or more in some cases.
Among the above pigments, carbon black is used for black, Pigment Yellow 138 or 74 is used for yellow, Pigment Red 122 is used for magenta, and Pigment Red 122 is used for cyan in terms of dispersion stability, color stability, and light resistance. Pigment Blue 15 can be preferably used.
[0027]
The initially dispersed pigment particles in the present invention contain the pigment, dispersant and water as essential components, and, if necessary, a mixture obtained by adding a water-soluble organic solvent or the like to a sand mill, a pearl mill, a dyno mill, a ball mill, a roll mill, a nanomizer, a homogenizer. And the like.
[0028]
Further, the pigment-based inkjet ink containing finely dispersed pigment in the present invention, the pigment dispersion, water, a water-soluble organic solvent, a surfactant and the like are appropriately selected as necessary so as to conform to the required ink characteristics. It is obtained by adjusting the amount of addition and mixing and preparing. In the pigment-based inkjet ink of the invention, a pH adjuster, a preservative, a resin, and the like may be used, if necessary, in addition to the following water-soluble organic solvent.
[0029]
Examples of the water-soluble organic solvent that can be added to the pigment-based inkjet ink according to the invention include methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, sec-butyl alcohol, and tert-butyl alcohol. C1-C4 alkyl alcohols; amides such as dimethylformamide and dimethylacetamide; ketones or ketone alcohols such as acetone, methyl ethyl ketone and diacetone alcohol; ethers such as tetrahydrofuran and dioxane; ethylene glycol and propylene glycol , 1,2-propanediol, 1,2-butanediol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,2,6 Polyhydric alcohols such as hexanetriol, thiodiglycol, hexylene glycol, and glycerin; polyalkylene glycols such as polyethylene glycol and polypropylene glycol; ethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether, diethylene glycol methyl (or ethyl) ether, triethylene Lower alkyl ethers of polyhydric alcohols such as glycol monomethyl (or ethyl) ether; alkanolamines such as monoethanolamine, diethanolamine and triethanolamine; N-methyl-2-pyrrolidone, 2-pyrrolidone, 1,3-dimethyl -2-imidazolidinone and the like.
Among the above water-soluble organic solvents, a lower alkyl ether of a polyhydric alcohol such as diethylene glycol or a polyhydric alcohol such as triethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether is preferable for the pigment ink jet ink.
The content of the water-soluble organic solvent in the pigment-based inkjet ink is preferably 50% by weight or less in consideration of environmental factors and the like.
[0030]
In the present invention, the particle size of the finely aggregated dispersed pigment is preferably 200 nm or less, more preferably 100 nm or less. If it is larger than 200 nm, not only clogging of the nozzle of the ink jet printer is liable to occur, but also filterability at the time of ink production is poor, and productivity is reduced. The particle size of the initially dispersed pigment particles is preferably 50 nm or less, more preferably 30 nm or less. If it is larger than 50 nm, the saturation of the image will be low. The average particle size of the pigment in the present invention is a value measured by Microtrac UPA manufactured by Nikkiso Co., Ltd.
[0031]
As a means for printing using the pigment-based inkjet ink of the present invention, a printing method using the above-described inkjet printer (inkjet printer) having a continuous ejection type or on-demand type recording head can be used. In addition, as the on-demand type, for example, a piezo system, a thermal inkjet system, an electrostatic system, and the like are exemplified.
[0032]
Further, the present invention relates to the configuration of an ink cartridge containing the ink composition of the present invention, the configuration of an ink jet printing apparatus that performs recording by discharging the ink composition of the present invention, and an image forming method using the printing apparatus. The technique can be easily implemented by referring to a known technique in the technical field, for example, a technique disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-198958.
[0033]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by way of examples, but the present invention is not limited to these examples. The number of parts in the examples indicates parts by weight.
Example 1
Pigment Red 122 150 parts
(FASTOGEN SUPER MAGENTA RG, primary particle diameter 100 nm, manufactured by Dainippon Ink Co., Ltd.)
110 parts of a compound of the formula (I) (l = 0, n = 40)
Pionein D-1107S (manufactured by Takemoto Yushi Co., Ltd.) 2 parts
738 parts of distilled water
After premixing the above mixture, the mixture was circulated and dispersed for 20 hours in a disk type bead mill (KDL type, Shinmaru Enterprises Co., Ltd., medium: using 0.3 mmφ zirconia balls), and a pigment dispersion having an average particle diameter of 13.5 nm (A ) Got.
[0034]
Example 2
A pigment dispersion liquid (B) having an average particle diameter of 15.1 nm was obtained in the same manner as in Example 1, except that Pigment Red 122 was changed to the following material in Example 1 and the dispersion time was changed to 23 hours.
Pigment Blue 15: 3 150 parts
(LIONOL BLUE FG-7351, primary particle diameter 30-50 nm, manufactured by Toyo Ink Mfg. Co., Ltd.)
[0035]
Example 3
A pigment dispersion liquid (C) having an average particle diameter of 15.0 nm was obtained in the same manner as in Example 1, except that Pigment Red 122 was changed to the following material and the dispersion time was changed to 14 hours.
Pigment Yellow 138 150 copies
(Lionogen Yellow 1010, primary particle size 30-50 nm, manufactured by Toyo Ink Mfg. Co., Ltd.)
[0036]
Example 4
A pigment dispersion (D) having an average particle diameter of 32.7 nm was obtained in the same manner as in Example 1, except that the dispersion time was changed to 14 hours in Example 1.
[0037]
Comparative Example 1
A pigment dispersion (E) having an average particle diameter of 73.2 nm was obtained in the same manner as in Example 1 except that the dispersion time was changed to 11 hours in Example 1.
[0038]
Comparative Example 2
A pigment dispersion liquid (F) having an average particle diameter of 82.0 nm was obtained in the same manner as in Example 1, except that the dispersion time was changed to 10.5 hours in Example 1.
[0039]
Comparative Example 3
A pigment dispersion (G) having an average particle diameter of 61.0 nm was obtained in the same manner as in Example 2, except that the dispersion time was changed to 13 hours in Example 2.
[0040]
Comparative Example 4
A pigment dispersion (H) having an average particle diameter of 60.0 nm was obtained in the same manner as in Example 3, except that the dispersion time was changed to 8 hours in Example 3.
[0041]
Using the pigment dispersions (A), (B), (C), (D), (E), (F), (G), and (H) obtained by the above method, an ink is prepared according to the following ink formulation 1. A liquid was prepared, stirred for 30 minutes, filtered through a membrane filter having a pore diameter of 0.8 μm, and degassed under vacuum to obtain pigment-based inkjet inks of Examples 1 to 4 of (a) to (h) and Comparative Examples 1 to 4. Ink was obtained.
[0042]
Ink prescription 1
Pigment dispersion (pigment concentration 15% by weight) 40.0 parts
Glycerin 7.5 parts
Diethylene glycol 22.5 parts
2-ethyl-1,3-hexanediol 3.0 parts
3.0 parts of 2-pyrrolidone
Polyoxyethylene (3) alkyl (C13)
0.45 parts of sodium ether acetate
73.55 parts of distilled water
The average particle diameter (D50) of the pigment-based inkjet inks (a) to (h) thus obtained was measured using a particle size analyzer UPA150 manufactured by Nikkiso Co., Ltd. Further, the inks of (a) to (h) were printed on plain paper (X-4024) using an inkjet printer MJ-930C manufactured by EPSON, and the printed images were evaluated with an Xrite densitometer. Table 1 shows the results.
In Table 1, the saturation of an image refers to the distance from the origin on the chromaticity diagram obtained by measuring the color of a solid image of an image sample using an Xrite densitometer and plotting the color on a chromaticity diagram. More specifically, about a value and b value on the chromaticity diagram
(Equation 1)
[0043]
[Table 1]
【The invention's effect】
As apparent from the detailed and specific description, even when the average particle diameter of the dispersed pigment in the ink is substantially the same, the pigment particles in which a plurality of fine particles are dispersed are more than those having a single pigment particle structure. It can be seen that the pigment composed of finely agglomerated particles has higher color saturation of the image.
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