【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に装備される乗員保護装置、特に、上下方向にて折り畳まれた状態で車体のルーフサイドレール部に沿って収納されるエアバッグ袋体が車両の衝突時にインフレータから供給されるガスにより下方に向けてカーテン状に膨張展開することによって、乗員の頭部を保護するようにした頭部保護エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の頭部保護エアバッグ装置は、例えば、下記特許文献1に示されていて、この特許文献1では、エアバッグ袋体が上下方向にて折り畳まれる前に、エアバッグ袋体の後端部に設定された膨張部の一部を車内方向へ折り曲げて重ね合わせるようにしていて、エアバッグ袋体の後端部に設定された膨張部が膨張展開することにより、後方のピラー部と重なる保護エリアが確保されるように構成されている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第6,234,516号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の頭部保護エアバッグ装置においては、エアバッグ袋体の後端部に設定された膨張部が膨張展開することにより、後方のピラー部と重なる保護エリアが確保されるものであるため、当該膨張部が後方に向けて的確に膨張展開しないときには所期の保護エリアを確保することができなくなる。ところで、上記した後方のピラー部の車内側にはピラーガーニッシュが装着されているため、このピラーガーニッシュと当該膨張部が係合することにより、当該膨張部が車内側に向けくの字状に折れ曲がるおそれがあり、当該膨張部の後方に向けた的確な膨張展開が阻害されるおそれがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題に対処すべく、上下方向にて折り畳まれた状態で車体のルーフサイドレール部に沿って収納されるエアバッグ袋体が車両の衝突時にインフレータから供給されるガスにより下方に向けてカーテン状に膨張展開することによって、乗員の頭部を保護するようにした頭部保護エアバッグ装置において、前記エアバッグ袋体の膨張展開時に前記エアバッグ袋体の後部がピラー部とピラーガーニッシュ間に設けたガイドに沿って下降するように構成し、前記エアバッグ袋体が上下方向にて折り畳まれる前に、前記エアバッグ袋体の後部より後方の後端部に設定された膨張部の一部を車外方向へ折り曲げて重ね合わせるとともに、前記膨張部の膨張展開時に前記エアバッグ袋体の後端部を引っ張って前記ピラーガーニッシュの表面に近接させるテンション部材を前記エアバッグ袋体に設けたこと(請求項1に係る発明)に特徴がある。
【0006】
この場合において、前記テンション部材の中間部位を移動可能に保持する保持部材を前記エアバッグ袋体に設けること(請求項2に係る発明)、または、前記エアバッグ袋体の後端部に設定される膨張部の一部の重ね合わせ量に応じて前記テンション部材の延び率を選定すること(請求項3に係る発明)も可能である。
【0007】
【発明の作用・効果】
本発明による頭部保護エアバッグ装置(請求項1に係る発明)においては、エアバッグ袋体の膨張展開時にエアバッグ袋体の後部がピラー部とピラーガーニッシュ間に設けたガイドに沿って下降するように構成したため、エアバッグ袋体の後部は所期の膨張展開位置に向けて的確に下降する。しかも、エアバッグ袋体の後端部に設定された膨張部の膨張展開時には、エアバッグ袋体に設けたテンション部材が機能しエアバッグ袋体の後端部を引っ張ってピラーガーニッシュの表面に近接させるため、当該膨張部の車内側に向けたくの字状の折れ曲がりが抑制される。したがって、上記したガイドとテンション部材の協働作用により、当該膨張部を後方に向けて的確に膨張展開させることが可能であり、後方のピラー部と重なる保護エリアを的確に確保することが可能である。
【0008】
また、本発明の実施に際して、テンション部材の中間部位を移動可能に保持する保持部材をエアバッグ袋体に設けた場合(請求項2に係る発明の場合)には、エアバッグ袋体の膨張展開時におけるテンション部材の中間部位とエアバッグ袋体との離間距離を一定に保つことが可能であり、テンション部材の張力によってエアバッグ袋体の後端部に設定された膨張部が車外側に向けくの字状に折れ曲がることを抑制することが可能である。したがって、この場合には、エアバッグ袋体の後部に設定される膨張部全体を的確に膨張展開させることが可能である。
【0009】
また、本発明の実施に際して、エアバッグ袋体の後端部に設定される膨張部の一部の重ね合わせ量に応じてテンション部材の延び率を選定した場合(請求項3に係る発明の場合)には、エアバッグ袋体の後端部に設定される膨張部の膨張展開時に生じるテンション部材の張力を最適に設定することが可能であり、エアバッグ袋体の後端部に設定された膨張部の折れ曲がりを的確に抑制することが可能である。また、テンション部材として延び率の高いものを選定することで、エアバッグ袋体とテンション部材との連結位置を変更することなくエアバッグ袋体の後端部に設定される膨張部の重ね合わせ量を増大することが可能であり、エアバッグ袋体の折り畳まれた状態の寸法を前後方向にてコンパクトとすることが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図5は本発明による頭部保護エアバッグ装置の第1実施形態を概略的に示していて、この第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置は、車体20のAピラー部21、Bピラー部22、Cピラー部23等によって構成される車室側壁に沿ってカーテン状に膨張展開するエアバッグ袋体11と、このエアバッグ袋体11のガス導入部11aにディフューザ12を介して気密的に組付けられるインフレータ13等を備えている。なお、各ピラー部21,22,23の車室側(車内側)には各ピラーガーニッシュ31,32,33が装着されている。また、各ピラーガーニッシュ31,32,33の上端には、ルーフヘッドライニング34の周縁部の一部が車外側から車内側に向けて変形離脱可能に係合している。
【0011】
エアバッグ袋体11は、袋織によって形成されていて、表面に気密保持用のコーティングが施されており、前後方向の中間部位上端に設けたガス導入部11aと、このガス導入部11aの下端から前後方向に延びるガス通路11bと、このガス通路11bに上端にて連通する前席用保護部11cおよび後席用保護部11dを有するとともに、複数個の取付片部11eを有している。なお、各取付片部11eには、車体20のルーフサイドレール部24への取付孔11e1が設けられている。
【0012】
前席用保護部11cは、前席(Bピラー部22に対応して配設されている座席)に着座する乗員の頭部(図示省略)を保護するもので、上下方向に延びる複数個(例えば4個)の膨張部11c1〜11c4を有している。一方、後席用保護部11dは、後席(Cピラー部23に対応して配設されている座席)に着座する乗員の頭部(図示省略)を保護するもので、上下方向に延びる複数個(例えば4個)の膨張部11d1〜11d4を有している。
【0013】
ディフューザ12は、先端部に下方に向けて開口するガス噴射孔(図示省略)を有する金属パイプであり、基端部にてインフレータ13のガス噴射口に設けた雄ねじ部13aにフレアナット14を用いて気密的かつ一体的に連結固定されている。また、ディフューザ12は、基端部を除いてエアバッグ袋体11内に収容されていて、中間部にはエアバッグ袋体11のガス導入部11aが締付バンド15を用いて気密的に組付けられている。ディフューザ12の先端部は、エアバッグ袋体11のガス通路11bに臨んでいて、ガス通路11bを通して各保護部11c,11dの各膨張部11c1〜11c4と11d1〜11d4にガスを分散供給可能である。
【0014】
インフレータ13は、車両の側突時またはロールオーバー時等において、ディフューザ12を通してエアバッグ袋体11に向けてガスを噴出供給するものであり、その外周に予め組付けたブラケット(図示省略)にて、ルーフサイドレール部24にボルト等(図示省略)を用いて組付けられるようになっている。また、インフレータ13は、車両の前後方向略中央部においてエアバッグ袋体11の上方にてルーフサイドレール部24に沿って前後方向に配置されていて、折り畳まれた状態のエアバッグ袋体11とともに、ルーフヘッドライニング34によって覆われるようになっている。
【0015】
ところで、この実施形態においては、図1および図3に示したように、エアバッグ袋体11の後部下端にテザーストラップ16がその前端部16aにて縫合により一体的に連結されている。テザーストラップ16は、延び難い布素材(他の素材による他の形状でも実施可能)によって帯状に形成されていて、前後方向に延びており、その後端部16bにてガイドバー25に上下動可能に連結されている。ガイドバー25は、Cピラー部23とCピラーガーニッシュ33間にて上下方向に延び、その上下両端部をCピラー部23に固着されて設けられている。このため、エアバッグ袋体11の膨張展開時には、エアバッグ袋体11の後部がテザーストラップ16によって後方に引っ張られた状態でガイドバー25に沿って下降する。
【0016】
また、この実施形態においては、図2に示したようにエアバッグ袋体11が上下方向にて折り畳まれる前に、図4の(a)および図5に示したように、エアバッグ袋体11の最後端に設定された膨張部11d4の一部が車外方向へ折り曲げられて重ね合わされている。また、エアバッグ袋体11の車外側には、各膨張部11c1〜11c4と11d1〜11d4の膨張展開時に、図3に示したように、エアバッグ袋体11の後端部を引っ張ってCピラーガーニッシュ33の表面に近接させるためのテンションストラップ17が設けられている。
【0017】
テンションストラップ17は、各膨張部11d2〜11d4の膨張量を考慮した上で膨張部11d4の重ね合わせ量に応じて選定した延び率の布素材(他の素材による他の形状でも実施可能)によって帯状に形成されていて、図1、図3、図4、図5に示したように、各膨張部11d2〜11d4の上下方向中間部位に対応して設けられており、エアバッグ袋体11の後部車外側にて前後方向に延びている。また、テンションストラップ17は、後端部17aにてエアバッグ袋体11の後端非膨張部に縫合によって連結されるとともに、前端部17bにてエアバッグ袋体11における膨張部11d1と11d2間の非膨張部に縫合により連結されている。このため、各膨張部11d2〜11d4の膨張展開時には、テンションストラップ17に張力が発生し、その張力によりエアバッグ袋体11の後端部が引っ張られてCピラーガーニッシュ33の表面に近接する。
【0018】
上記のように構成したこの第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置においては、通常時、エアバッグ袋体11が上下方向にて例えば蛇腹折りで多重に折り畳まれて破断可能な結束テープ(図示省略)にて保持された状態で、図2に示したように、ルーフサイドレール部24に沿って収納されていて、ルーフヘッドライニング34により被覆されている。また、この状態では、テザーストラップ16がCピラーガーニッシュ33とルーフヘッドライニング34により被覆されている。
【0019】
また、車両の側突時またはロールオーバー時等において、インフレータ13からガスが噴出し、このガスがディフューザ12を通してエアバッグ袋体11のガス通路11bに供給されると、エアバッグ袋体11がルーフヘッドライニング34の該当部位を車室内に向けて変形させて下方に展開するとともに、テザーストラップ16がCピラーガーニッシュ33の該当部位(前端部)を図3に示したように車室内に向けて変形させながら下方に移動し、エアバッグ袋体11が図1にて示したようにカーテン状に膨張展開する。この際には、エアバッグ袋体11の各保護部11c,11dが各乗員の頭部側方に位置する頭部保護エリアに向けて膨張展開する。
【0020】
ところで、この第1実施形態においては、エアバッグ袋体11の膨張展開時にエアバッグ袋体11の後部がCピラー部23とCピラーガーニッシュ33間に設けたガイドバー25に沿って下降するように構成したため、エアバッグ袋体11の後部は所期の膨張展開位置に向けて的確に下降する。しかも、エアバッグ袋体11の後端部に設定された各膨張部11d1〜11d4の膨張展開時には、図3に示したように、エアバッグ袋体11に設けたテンションストラップ17が機能しエアバッグ袋体11の後端部を引っ張ってCピラーガーニッシュ33の表面に近接させるため、当該膨張部11d1〜11d4の車内側に向けたくの字状の折れ曲がりが抑制される。したがって、上記したガイドバー25とテンションストラップ17の協働作用により、当該膨張部11d1〜11d4を後方に向けて的確に膨張展開させることが可能であり、Cピラー部23と重なる保護エリアを的確に確保することが可能である。
【0021】
また、この第1実施形態においては、エアバッグ袋体11の後端部に設定される膨張部11d4の重ね合わせ量に応じてテンションストラップ17の延び率を選定したものであるため、エアバッグ袋体11の後端部に設定される各膨張部11d2〜11d4の膨張展開時に生じるテンションストラップ17の張力を最適に設定することが可能であり、エアバッグ袋体11の後端部に設定された各膨張部11d1〜11d4の折れ曲がりを的確に抑制することが可能である。
【0022】
また、この第1実施形態においては、テンションストラップ17として延び率の高いものを選定することで、エアバッグ袋体11とテンションストラップ17との連結位置を変更することなくエアバッグ袋体11の後端部に設定される膨張部11d4の重ね合わせ量を増大することが可能であり、エアバッグ袋体11の折り畳まれた状態の寸法を前後方向にてコンパクトとすることが可能である。なお、この場合において、エアバッグ袋体11の後端部を図4の(b)に示したように重ね合わせることで、エアバッグ袋体11の折り畳まれた状態の寸法を前後方向にて更にコンパクトとすることが可能である。
【0023】
上記第1実施形態においては、テンションストラップ17がエアバッグ袋体11の後端部に設定される各膨張部11d2〜11d4に単に沿うように設けて実施したが、図6に示した第2実施形態のように、エアバッグ袋体11の膨張部11d2と11d3間および11d3と11d4間の非膨張部に設けた保持ストラップ18によってテンションストラップ17の中間部位を移動可能に保持するようにして実施することも可能である。保持ストラップ18は、延び難い布素材によって帯状に形成されていて、エアバッグ袋体11に縫合されている。
【0024】
この第2実施形態においては、エアバッグ袋体11の膨張展開時におけるテンションストラップ17の中間部位とエアバッグ袋体11との離間距離を保持ストラップ18によって一定に保つことが可能であり、テンションストラップ17の張力によってエアバッグ袋体11の後端部に設定された各膨張部11d2〜11d4が車外側に向けくの字状に折れ曲がることを抑制することが可能である。したがって、この場合には、エアバッグ袋体11の後部に設定される膨張部全体を的確に膨張展開させることが可能である。
【0025】
また、上記第1実施形態においては、図4に示したように、エアバッグ袋体11の膨張部11d4の一部を車外方向に折り曲げて二重に重ね合わせるようにして実施したが、図7に示した第3実施形態のように、エアバッグ袋体11の膨張部11d4の一部を車外方向に折り曲げて三重に重ね合わせるようにして実施することも可能である。
【0026】
また、上記第1実施形態においては、エアバッグ袋体11の最後端の膨張部11d4を重ね合わせるようにして実施したが、図8に示した第4実施形態のように、エアバッグ袋体11の膨張部11d2の一部を車外方向に折り曲げた上で膨張部11d3を重ね合わせるようにして実施することも可能である。この場合において、図9に示した第5実施形態のように、テンションストラップ17の後端部を膨張部11d3と11d4間の非膨張部に縫合して実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による頭部保護エアバッグ装置の第1実施形態を概略的に示す側面図である。
【図2】図1に示したエアバッグ袋体が上下方向にて折り畳まれた状態の側面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った拡大断面図である。
【図4】図1に示したエアバッグ袋体が上下方向にて折り畳まれる前の状態での要部横断平面図である。
【図5】図1に示したエアバッグ袋体とテンションストラップの関係を示す車外側からみた斜視図である。
【図6】本発明による頭部保護エアバッグ装置の第2実施形態を概略的に示す要部断面図である。
【図7】本発明による頭部保護エアバッグ装置の第3実施形態を概略的に示す要部断面図である。
【図8】本発明による頭部保護エアバッグ装置の第4実施形態を概略的に示す要部断面図である。
【図9】本発明による頭部保護エアバッグ装置の第5実施形態を概略的に示す要部断面図である。
【符号の説明】
11…エアバッグ袋体、11a…ガス導入部、11b…ガス通路、11c,11d…保護部、11c1〜11c4,11d1〜11d4…膨張部、11e…取付片部、12…ディフューザ、13…インフレータ、16…テザーストラップ、17…テンションストラップ(テンション部材)、18…保持ストラップ(保持部材)、20…車体、21…Aピラー部、22…Bピラー部、23…Cピラー部、24…ルーフサイドレール部、25…ガイドバー(ガイド)、31…Aピラーガーニッシュ、32…Bピラーガーニッシュ、33…Cピラーガーニッシュ、34…ルーフヘッドライニング。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an occupant protection device mounted on a vehicle, particularly, an airbag bag housed along a roof side rail portion of a vehicle body in a state of being folded in a vertical direction is supplied from an inflator at the time of a vehicle collision. The present invention relates to a head protection airbag device that protects an occupant's head by inflating and deploying the gas downward in a curtain shape.
[0002]
[Prior art]
This type of head protection airbag device is disclosed, for example, in Patent Document 1 below. In this Patent Document 1, the rear end of the airbag bag before the airbag is folded up and down. A part of the inflatable portion set in the portion is folded in the vehicle inward direction and overlapped, and the inflatable portion set in the rear end portion of the airbag body inflates and deploys, thereby overlapping the rear pillar portion. The protection area is configured to be secured.
[0003]
[Patent Document 1]
US Pat. No. 6,234,516
[Problems to be solved by the invention]
In the above-described conventional head protection airbag device, a protection area overlapping the rear pillar portion is secured by inflating and deploying the inflating portion set at the rear end of the airbag bag. However, when the inflatable portion does not inflate and deploy properly rearward, the intended protection area cannot be secured. By the way, since the pillar garnish is mounted on the inside of the rear pillar portion, the pillar garnish is engaged with the inflating portion, whereby the inflating portion is bent in a shape of a letter toward the inside of the vehicle. There is a possibility that accurate inflation and deployment toward the rear of the inflation portion may be hindered.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
SUMMARY OF THE INVENTION In order to address the above-described problems, the present invention is directed to a case where an airbag bag housed along a roof side rail portion of a vehicle body in a state of being folded in a vertical direction is lowered by a gas supplied from an inflator at the time of a vehicle collision. In a head protection airbag device that protects the occupant's head by inflating and deploying in a curtain shape toward the rear, the rear portion of the airbag bag body forms a pillar portion when the airbag bag body is inflated and deployed. It is configured to descend along the guide provided between the pillar garnishes, and the inflation set at the rear end portion behind the rear portion of the airbag bag before the airbag bag is folded in the vertical direction. A part of the airbag portion is folded in the vehicle exterior direction and overlapped, and the rear end of the airbag body is pulled at the time of inflation and deployment of the inflatable portion, so that the front surface of the pillar garnish is displayed. It is characterized in that the tension member to close provided in the airbag body (the invention according to claim 1).
[0006]
In this case, a holding member that movably holds an intermediate portion of the tension member is provided on the airbag body (the invention according to claim 2), or is provided at a rear end of the airbag body. It is also possible to select the elongation rate of the tension member according to the overlapping amount of a part of the expanding portion (the invention according to claim 3).
[0007]
[Action and Effect of the Invention]
In the head protection airbag device according to the present invention (the invention according to claim 1), the rear portion of the airbag body descends along the guide provided between the pillar portion and the pillar garnish when the airbag body is inflated and deployed. With such a configuration, the rear portion of the airbag body is properly lowered toward the intended inflation and deployment position. In addition, when the inflatable portion set at the rear end of the airbag body is inflated and deployed, the tension member provided on the airbag body functions to pull the rear end part of the airbag body and approach the surface of the pillar garnish. Therefore, the bent portion in the shape of a U-shape toward the inside of the vehicle is suppressed. Therefore, by the cooperative action of the guide and the tension member described above, it is possible to appropriately inflate and deploy the inflatable portion rearward, and it is possible to accurately secure a protection area overlapping the rear pillar portion. is there.
[0008]
When the present invention is carried out, when the holding member for movably holding the intermediate portion of the tension member is provided on the airbag body (in the case of the invention according to claim 2), the airbag body is inflated and deployed. It is possible to keep the distance between the intermediate portion of the tension member and the airbag body constant, and the inflatable portion set at the rear end of the airbag body by the tension of the tension member faces the outside of the vehicle. It is possible to suppress bending in the shape of a letter. Therefore, in this case, the entire inflatable portion set at the rear portion of the airbag bag can be inflated and deployed accurately.
[0009]
Further, when the present invention is carried out, the elongation rate of the tension member is selected according to the overlapping amount of a part of the inflatable portion set at the rear end of the airbag body (the case of the invention according to claim 3). In (2), it is possible to optimally set the tension of the tension member generated at the time of inflation and deployment of the inflation portion set at the rear end of the airbag bag, and set at the rear end of the airbag bag. It is possible to exactly suppress the bending of the expanding portion. Further, by selecting a tension member having a high elongation rate, the overlapping amount of the inflatable portion set at the rear end of the airbag body without changing the connection position between the airbag body and the tension member. Can be increased, and the dimensions of the airbag bag body in a folded state can be made compact in the front-rear direction.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. 1 to 5 schematically show a head protection airbag device according to a first embodiment of the present invention. The head protection airbag device according to the first embodiment includes an A pillar portion 21 of a vehicle body 20; An airbag bag body 11 that inflates and deploys in a curtain shape along the side wall of the cabin constituted by a B pillar portion 22, a C pillar portion 23, and the like. An inflator 13 and the like are hermetically assembled. The pillar garnishes 31, 32, 33 are mounted on the vehicle compartment side (inside the vehicle) of the pillar portions 21, 22, 23, respectively. Further, a part of the peripheral edge of the roof head lining 34 is engaged with the upper end of each of the pillar garnishes 31, 32, 33 so as to be deformable and detachable from the outside to the inside of the vehicle.
[0011]
The airbag bag body 11 is formed by a bag weave, and has a surface coated with air-tightness. The gas introduction section 11a provided at the upper end of an intermediate portion in the front-rear direction, and a lower end of the gas introduction section 11a. It has a gas passage 11b extending in the front-rear direction, a front-seat protection portion 11c and a rear-seat protection portion 11d communicating with the gas passage 11b at the upper end, and has a plurality of mounting pieces 11e. In addition, each mounting piece 11e is provided with a mounting hole 11e1 for the roof side rail portion 24 of the vehicle body 20.
[0012]
The front seat protection portion 11c protects the head (not shown) of an occupant sitting on the front seat (a seat provided corresponding to the B pillar portion 22), and includes a plurality of vertically extending ( (For example, four) expansion portions 11c1 to 11c4. On the other hand, the rear seat protection portion 11d protects the head (not shown) of the occupant sitting on the rear seat (seat provided corresponding to the C-pillar portion 23), and extends in a vertical direction. There are (for example, four) expansion portions 11d1 to 11d4.
[0013]
The diffuser 12 is a metal pipe having a gas injection hole (not shown) that opens downward at a distal end portion, and uses a flare nut 14 for a male screw portion 13a provided at a gas injection hole of an inflator 13 at a base end portion. It is airtightly and integrally connected and fixed. The diffuser 12 is housed in the airbag body 11 except for the base end, and the gas introduction part 11a of the airbag body 11 is hermetically assembled using a fastening band 15 in the middle part. It is attached. The front end of the diffuser 12 faces the gas passage 11b of the airbag bag 11, and the gas can be distributed and supplied to the inflatable portions 11c1 to 11c4 and 11d1 to 11d4 of the protection portions 11c and 11d through the gas passage 11b. .
[0014]
The inflator 13 blows out and supplies gas to the airbag bag body 11 through the diffuser 12 at the time of a side collision or rollover of the vehicle, etc. And the roof side rail portion 24 using bolts or the like (not shown). Further, the inflator 13 is disposed in the front-rear direction along the roof side rail portion 24 above the airbag bag body 11 at a substantially central portion in the front-rear direction of the vehicle, and together with the airbag bag body 11 in a folded state. , And are covered by a roof head lining 34.
[0015]
In this embodiment, as shown in FIGS. 1 and 3, a tether strap 16 is integrally connected to the lower end of the rear portion of the airbag body 11 at its front end 16a by sewing. The tether strap 16 is formed in a belt-like shape by a hardly stretchable cloth material (which can be implemented in other shapes by other materials), extends in the front-rear direction, and is vertically movable to the guide bar 25 at its rear end 16b. Are linked. The guide bar 25 extends vertically between the C-pillar portion 23 and the C-pillar garnish 33, and has both upper and lower ends fixed to the C-pillar portion 23. Therefore, when the airbag body 11 is inflated and deployed, the rear portion of the airbag body 11 descends along the guide bar 25 while being pulled rearward by the tether strap 16.
[0016]
Further, in this embodiment, as shown in FIG. 4A and FIG. 5, before the airbag bag body 11 is folded in the vertical direction as shown in FIG. A part of the inflatable portion 11d4 set at the rearmost end of is bent outward and overlapped. As shown in FIG. 3, when the inflated portions 11c1 to 11c4 and 11d1 to 11d4 are inflated and deployed, the rear end of the airbag bag 11 is pulled out of the airbag body 11 to the C pillar. A tension strap 17 is provided for approaching the surface of the garnish 33.
[0017]
The tension strap 17 is formed in a belt shape by a cloth material having an elongation rate selected in accordance with the amount of overlap of the inflatable portions 11d4 in consideration of the amount of inflation of each of the inflatable portions 11d2 to 11d4. As shown in FIGS. 1, 3, 4, and 5, the airbag bag 11 is provided corresponding to the middle portion in the vertical direction of each of the inflatable portions 11d2 to 11d4. It extends in the front-rear direction on the outside of the vehicle. Further, the tension strap 17 is connected to the rear end non-inflated portion of the airbag bag 11 at the rear end 17a by sewing, and the tension strap 17 is located between the inflated portions 11d1 and 11d2 of the airbag bag 11 at the front end 17b. It is connected to the non-inflated portion by sewing. Therefore, when the inflatable portions 11d2 to 11d4 are inflated and deployed, a tension is generated in the tension strap 17, and the rear end of the airbag body 11 is pulled by the tension to approach the surface of the C pillar garnish 33.
[0018]
In the head protection airbag device of the first embodiment configured as described above, the airbag bag body 11 is normally folded multiple times in the vertical direction, for example, by bellows folding, and can be broken and tied (FIG. 2, is housed along the roof side rail portion 24 and covered with a roof head lining 34, as shown in FIG. In this state, the tether strap 16 is covered with the C pillar garnish 33 and the roof head lining.
[0019]
Further, when a vehicle collides or rolls over, gas is blown out from the inflator 13 and supplied to the gas passage 11b of the airbag bag body 11 through the diffuser 12, the airbag bag body 11 The corresponding portion of the head lining 34 is deformed toward the vehicle interior and deployed downward, and the tether strap 16 deforms the corresponding portion (front end) of the C pillar garnish 33 toward the vehicle interior as shown in FIG. The air bag body 11 moves downward while being inflated, and the air bag body 11 is inflated and deployed in a curtain shape as shown in FIG. At this time, the protection portions 11c and 11d of the airbag bag body 11 are inflated and deployed toward the head protection area located on the side of the head of each occupant.
[0020]
In the first embodiment, the rear portion of the airbag bag 11 is lowered along the guide bar 25 provided between the C-pillar portion 23 and the C-pillar garnish 33 when the airbag bag 11 is inflated and deployed. Due to this configuration, the rear portion of the airbag bag body 11 is properly lowered toward the intended inflation and deployment position. In addition, when the inflatable portions 11d1 to 11d4 set at the rear end of the airbag body 11 are inflated and deployed, as shown in FIG. 3, the tension strap 17 provided on the airbag body 11 functions to operate. Since the rear end portion of the bag body 11 is pulled close to the surface of the C pillar garnish 33, the inflatable portions 11d1 to 11d4 are prevented from bending in the shape of a letter V toward the vehicle interior. Therefore, by the cooperative action of the guide bar 25 and the tension strap 17, the inflatable portions 11d1 to 11d4 can be appropriately inflated and deployed rearward, and the protection area overlapping with the C pillar portion 23 can be precisely formed. It is possible to secure.
[0021]
In the first embodiment, the extension rate of the tension strap 17 is selected according to the amount of overlap of the inflatable portion 11d4 set at the rear end of the airbag bag body 11. It is possible to optimally set the tension of the tension strap 17 generated when the inflatable portions 11d2 to 11d4 set at the rear end of the body 11 are set at the rear end of the airbag bag body 11. The bending of each of the expansion portions 11d1 to 11d4 can be accurately suppressed.
[0022]
Further, in the first embodiment, by selecting a tension strap 17 having a high elongation rate, the tension strap 17 can be positioned behind the airbag bag body 11 without changing the connection position between the airbag bag body 11 and the tension strap 17. It is possible to increase the amount of overlap of the inflatable portion 11d4 set at the end, and it is possible to reduce the size of the airbag body 11 in the folded state in the front-rear direction. In this case, by folding the rear end portion of the airbag bag 11 as shown in FIG. 4B, the size of the airbag bag 11 in the folded state is further increased in the front-rear direction. It is possible to make it compact.
[0023]
In the first embodiment, the tension strap 17 is provided so as to simply follow the inflatable portions 11d2 to 11d4 set at the rear end of the airbag body 11, but the second embodiment shown in FIG. As in the embodiment, the intermediate portion of the tension strap 17 is movably held by the holding straps 18 provided at the non-inflated portions between the inflated portions 11d2 and 11d3 and between the 11d3 and 11d4 of the airbag body 11. It is also possible. The holding strap 18 is formed in a strip shape with a hardly stretchable cloth material, and is sewn to the airbag bag body 11.
[0024]
In the second embodiment, the separation distance between the intermediate portion of the tension strap 17 and the airbag body 11 when the airbag body 11 is inflated and deployed can be kept constant by the holding strap 18. It is possible to prevent the inflatable portions 11d2 to 11d4 set at the rear end of the airbag bag 11 from being bent in the shape of a letter toward the vehicle outside by the tension of 17. Therefore, in this case, it is possible to inflate and deploy the entire inflatable portion set at the rear portion of the airbag bag 11 accurately.
[0025]
Further, in the first embodiment, as shown in FIG. 4, a part of the inflatable portion 11d4 of the airbag body 11 is bent outwardly of the vehicle so as to be double overlapped. As in the third embodiment shown in FIG. 5, a part of the inflatable portion 11d4 of the airbag bag body 11 may be folded in the vehicle exterior direction and overlapped three times.
[0026]
Further, in the first embodiment, the rearmost inflatable portion 11d4 of the airbag body 11 is overlapped. However, as in the fourth embodiment shown in FIG. It is also possible to bend the part of the inflatable part 11d2 in the vehicle exterior direction and then to overlap the inflatable part 11d3. In this case, as in the fifth embodiment shown in FIG. 9, the rear end of the tension strap 17 can be sewn to the non-expandable portion between the inflatable portions 11d3 and 11d4.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view schematically showing a head protection airbag device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side view showing a state in which the airbag bag shown in FIG. 1 is folded in a vertical direction.
FIG. 3 is an enlarged sectional view taken along line 3-3 in FIG.
FIG. 4 is a cross-sectional plan view of a main part in a state before the airbag body shown in FIG. 1 is folded in the vertical direction.
5 is a perspective view showing the relationship between the airbag bag body and the tension strap shown in FIG. 1 as viewed from the outside of the vehicle.
FIG. 6 is a sectional view schematically showing a main part of a head protection airbag device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a sectional view schematically showing a main part of a head protection airbag device according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a sectional view schematically showing a main part of a head protection airbag device according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a sectional view schematically showing a main part of a head protection airbag device according to a fifth embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 11 ... airbag bag, 11a ... gas introduction part, 11b ... gas passage, 11c, 11d ... protection part, 11c1-11c4, 11d1-11d4 ... expansion part, 11e ... mounting piece part, 12 ... diffuser, 13 ... inflator, 16 Tether strap, 17 Tension strap (tension member), 18 Holding strap (holding member), 20 Body, 21 A pillar, 22 B pillar, 23 C pillar, 24 Roof side rail Part, 25: guide bar (guide), 31: A pillar garnish, 32: B pillar garnish, 33: C pillar garnish, 34: roof head lining.