JP2004148265A - 貯水浄化方法および貯水浄化装置 - Google Patents

貯水浄化方法および貯水浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004148265A
JP2004148265A JP2002318713A JP2002318713A JP2004148265A JP 2004148265 A JP2004148265 A JP 2004148265A JP 2002318713 A JP2002318713 A JP 2002318713A JP 2002318713 A JP2002318713 A JP 2002318713A JP 2004148265 A JP2004148265 A JP 2004148265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
bubbles
air
cavitation
bubble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002318713A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4067385B2 (ja
Inventor
Hisatsune Nashiki
久恒 梨子木
Ichiro Teshiba
一郎 手柴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TASHIZEN TECHNO WORKS KK
Original Assignee
TASHIZEN TECHNO WORKS KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TASHIZEN TECHNO WORKS KK filed Critical TASHIZEN TECHNO WORKS KK
Priority to JP2002318713A priority Critical patent/JP4067385B2/ja
Publication of JP2004148265A publication Critical patent/JP2004148265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4067385B2 publication Critical patent/JP4067385B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

【課題】閉鎖水域中の貯水を自然環境に悪影響を及ぼすことなく、比較的容易に自然水に近い状態まで浄化することができる貯水浄化技術を提供する。
【解決手段】貯水浄化装置1は、ダム2の上流側に形成されている閉鎖水域であるダム湖3の水中に外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡MB1を供給する第1気泡発生器4と、水中に外径2mm〜5mmの加圧気泡SBおよび外径10μm〜50μmのガス化気泡MB2を供給する第2気泡発生器5と、ダム湖3の水を吸い込んで第1気泡発生器4および第2気泡発生器5に送給する送水ポンプ6と、大気中の空気を吸い込んでキャビテーション気泡発生器4および気泡発生器5に送給する送気ポンプ7などを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、池、湖沼あるいはダム湖などの閉鎖水域内の貯水を浄化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダム湖などの閉鎖水域内の貯水は長期間にわたって滞留しているため、貯水中に存在する微生物によって溶存酸素が消費され尽くし、土壌菌などによって汚濁したり、腐敗したりして水質が悪化した状態にある。
【0003】
このような閉鎖水域内の貯水を浄化する技術として、数μm〜数100μmの径を有する微細気泡を水中へ供給することによって溶存酸素濃度を高めて水質浄化を図るもの(例えば、特許文献1参照。)がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−314190号公報(第3−5頁、第1図および第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
地球上における物質循環はその殆どが水を媒体として行なわれ、このような水を媒体とする物質循環が円滑に行なわれることによって自然環境が清浄に保たれている。したがって、ダム湖などの閉鎖水域中の水質が汚濁する原因は、閉鎖水域中における物質循環が滞っていることにあると考えられ、閉鎖水域中の貯水を完全に浄化するには、閉鎖水域全体に自然界と同様の物質循環を生じさせ、被浄化水域中の水を媒体とした物質の移動、吸収、排出などを促進させることが必要である。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されている貯水浄化技術は、被浄化水域中で微細気泡を発生させ溶存酸素濃度を高めることによって被浄化水域の水質を好気的状態に変化させ、汚濁物質を酸化させて水質浄化を図るものであるため、自然界で行なわれている、水を媒体とする物質循環とは程遠い状態であり、根本的な水質浄化は実現できていないのが実状である。
【0007】
また、特許文献1に記載されている浄水装置は、被浄化水域中に配置されたエアレータに対して当該被浄化水域中の水と気体との混合物を送給する方式であるため、水の送給経路に何らかの気体混合手段を設ける必要がある。また、水と気体との混合物が通過する経路などにはキャビテーションが発生しやすいので、キャビテーション・エロージョンや振動などの弊害が生じる可能性が高い。
【0008】
また、特許文献1に記載の浄化装置は、その稼働中、有蓋円筒体内に出現する竜巻状または縄状の気液分離形状(負圧空洞部)の上端部分が、有蓋円筒体の蓋部内面に常に接触した状態にあるため、この接触部分にキャビテーション・エロージョンが発生しやすく、比較的短い期間のうちに蓋部などが損傷されるおそれがある。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、閉鎖水域中の貯水を自然環境に悪影響を及ぼすことなく、比較的容易に自然水に近い状態まで浄化することができる貯水浄化技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の貯水浄化方法は、被浄化水域中における特定領域へ、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡と、外径2mm〜5mmの加圧気泡と、外径10μm〜50μmのガス化気泡とを同時に供給することを特徴とする。なお、本明細書においては、水をそのときの水温で決まる蒸気圧より減圧することにより水が蒸発して生じた気泡をキャビテーション気泡といい、加圧気泡とは内部が加圧空気で満たされた気泡を加圧気泡といい、水と空気との混合流体を加圧して水中へ空気を加圧溶解させた後、減圧することにより溶存空気が過飽和となりガス化して生じる気泡をガス化気泡という。
【0011】
キャビテーション気泡は減圧して形成されるため、被浄化水中に含まれるアンモニアなどがキャビテーション気泡内へ気化しやすく、これらのキャビテーション気泡は気化したアンモニアなどを内包した状態で被浄化水域中を上昇した後、水面で弾けるため、被浄化水中のアンモニアなどの溶解気体を除去することができる。
【0012】
一方、加圧気泡は微細気泡に比べ水中での上昇速度が速いため、被浄化水中へ加圧気泡を供給することで被浄化水中に鉛直循環流が発生し、これによって水の滞留領域をなくすことで水質の浄化を図ることができる。また、鉛直循環流により、前述したキャビテーション気泡の上昇も促進されるため、キャビテーション気泡に内包されるアンモニアなどを効率的に除去することができる。さらに、加圧気泡が被浄化水中を上昇する際、水中に溶存している有害気体や過飽和気体を気泡内に取り込む作用も発揮するため、これらの気泡が上昇して水面で弾けるときに気泡内の有害気体を大気中へ放散することができる。
【0013】
また、ガス化気泡は被浄化水中での上昇速度が極めて遅く、被浄化水中を長時間に渡って漂い続けるため気泡内の酸素が貧酸素状態にある被浄化水中へ溶け込んで溶存酸素濃度を高め、水質を好気的状態に変化させ、汚濁物質を酸化させることによって水質を浄化するという作用を発揮する。
【0014】
したがって、これら外径あるいは発生過程の異なる3種類の気泡を被浄化水域における特定領域内に供給することにより、被浄化水中のアンモニアなどを除去する作用と、被浄化水中に鉛直循環流を発生させる作用と、被浄化水の溶存酸素濃度を増加させる作用という三つの作用が得られ、被浄化水中に溶存する各種気体の濃度はこれらの三つの作用によってバランスの良い状態に回復していくので、被浄化水域の自然環境に悪影響を及ぼすことなく、比較的容易に且つ自然水に近い状態まで貯水を浄化することができる。
【0015】
一般に、汚濁した水においては、水中に溶存している汚濁物質に水分子が固定された状態にあるといわれているが、前述した3種類の気泡を汚濁水中に供給することによって、汚濁物質と水分子とが分離され、いわゆる自由水となる。水中生物は、この自由水でなければ利用できないといわれているため、本発明の貯水浄化方法を実施して自由水を増加させることによって水中生物を活性化させるという効果も生じる。
【0016】
ところで、閉鎖水域中の貯水の水面から10m程度の深さの部分には水温躍層が存在し、この水温躍層を境にして、これより深い領域の水温は、水温躍層より浅い領域の水温より5℃程度低く、水が殆ど移動することなく滞留した領域となっており、このような水温躍層の存在が水質悪化要因の一つとなっていることが知られているが、水温躍層よりも深い領域に外径2mm〜5mmの加圧気泡を供給すれば、上昇速度の大きなこれらの加圧気泡によって発生する鉛直循環流で水温躍層を破壊することが可能となるため、水の循環が促進されてアオコなどの繁殖も抑制され、水質浄化を促進することができる。
【0017】
このような貯水浄化方法において、前記キャビテーション気泡が被浄化水域中の水の圧力を前記特定領域の水圧より減圧することによって発生させたものであり、前記ガス化気泡が前記混合流体を前記特定領域の水圧よりも高く加圧した後、前記特定領域の水圧まで戻すことによって発生させたものであるであることが望ましい。このような構成とすれば、被浄化水域中から採取した水と大気中の空気との混合流体を減圧または加圧するという比較的簡単な工程で前記キャビテーション気泡またはガス化気泡を発生させることができる。
【0018】
一方、前述した貯水浄化方法は、被浄化水域中における特定領域へ、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡を供給するキャビテーション気泡発生手段と、外径2mm〜5mmの加圧気泡を供給する加圧気泡発生手段と、外径10μm〜50μmのガス化気泡を供給するガス化気泡発生手段とを備えた貯水浄化装置を貯水などの被浄化水域中に浸漬し、この貯水浄化装置から被浄化水域中における特定領域内に、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡と、外径2mm〜5mmの加圧気泡と、外径10μm〜50μmのガス化気泡とを同時に発生させることによって容易に実施することができる。
【0019】
この場合、前記キャビテーション気泡発生手段の下方に前記加圧気泡発生手段を配置することが望ましい。このような構成とすれば、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡の発生位置よりも下方の位置で外径2mm〜5mmの加圧気泡を発生させることが可能となるため、水中での上昇速度が大きい加圧気泡によって水中に発生する鉛直循環流により、水中での上昇速度が遅いキャビテーション気泡の上昇が促進され、キャビテーション気泡となって現れたアンモニアなどを速やかに水面まで上昇させ、大気中へ放散させることができる。
【0020】
この場合、前記キャビテーション気泡発生手段は、中心軸の回りを流体が旋回可能な筒状旋回室と、筒状旋回室の接線方向から筒状旋回室の周面に開設された水導入口と、筒状旋回室に連通して開設された空気導入口と、筒状旋回室の中心軸の両延長上に開設された複数の流体放出口とを有するキャビテーション気泡発生器と、水導入口へ水を送給する送水路と、空気導入口へ空気を送給する送気路とを備え、水導入口の開口面積より流体放出口の開口面積を大としたものであることが望ましい。
【0021】
このような構成において、被浄化水域中の水を、送水路を経由してキャビテーション気泡発生器の水導入口から筒状旋回室内へ送給するとともに、送気路を経由してキャビテーション気泡発生器の空気導入口から筒状旋回室内へ空気を送給すると、筒状旋回室内に空気混じりの水の旋回流が発生し、旋回中の水と空気はその比重差により、水には遠心力が作用して筒状旋回室の外周方向へ移動し、空気には向心力が作用して筒状旋回室の中心軸方向へ移動することによって、筒状旋回室の中心軸付近に負圧空洞部が出現する。
【0022】
このとき、筒状旋回室内へ送給され水中を移動する空気には互いに対向する遠心力および向心力により剪断力が作用して分断微細化され、空気の進行方向に対して直角方向からは水の回転流の動圧エネルギによる剪断力も作用して、さらに微細化されつつ旋回流中心部分に集積されながら流体放出口からキャビテーション気泡を含有する水となって放出される。すなわち、筒状旋回室内の空気には、その移動方向に対し縦横方向から水の旋回流による剪断力が作用することによって微細な気泡となり、これが気泡核となって外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡が大量に発生するため、これらのキャビテーション気泡を含有する水を被浄化水中に効率的に供給することができる。
【0023】
また、水導入口の開口面積より流体放出口の開口面積を大としたことにより、入口より出口の方が大きくなるため、筒状旋回室内へ送給された水と空気との混合流体はその圧力が高まることなく、速やかにキャビテーション気泡含有水となって流体放出口から効率良く放出される結果、筒状旋回室内には比較的開口面積の大きな負圧空洞部が形成されるため、水中に溶存している気体は減圧沸騰現象によりこの負圧空洞部に向かって気化する傾向が高まる。したがって、水中に過飽和に溶存している窒素、アンモニアなどの気体は負圧空洞部内に気化した後、キャビテーション気泡となって水とともに流体放出口から放出され、水中を浮上して水面から大気中へ放散されるので、過剰の窒素やアンモニアなどを除去することができる。
【0024】
また、前述した減圧沸騰現象により負圧空洞部内に気化したアンモニアは負圧空洞部内で減圧されることによって、反応式2NH⇔N+3Hの平衡状態が右に移動して窒素と水素とに分解されるため、被浄化水域の水中に溶存しているアンモニアを分解除去するという効果も得られる。なお、アンモニアの分解で発生した窒素、水素が被浄化水域中に再溶解しても水質浄化に悪影響を及ぼすことはない。
【0025】
一方、前記ガス化気泡発生手段が、中心軸の回りを流体が旋回可能な筒状旋回室と、筒状旋回室の接線方向から筒状旋回室の周面に開設された水導入口と、筒状旋回室に連通して開設された空気導入口と、筒状旋回室の中心軸の両延長上に開設された複数の流体放出口とを有するガス化気泡発生器と、水導入口へ水を送給する送水路と、空気導入口へ空気を送給する送気路とを備え、水導入口の開口面積より流体放出口の開口面積を小としたものであることが望ましい。
【0026】
このような構成において、被浄化水域中の水を、送水路を経由してガス化気泡発生器の水導入口から筒状旋回室内へ送給するとともに、送気路を経由してガス化気泡発生器の空気導入口から筒状旋回室内へ空気を送給すると、前述したキャビテーション気泡発生器の場合と同様に筒状旋回室内に旋回流および負圧空洞部が出現するが、水導入口の開口面積より流体放出口の開口面積を小としたことで入口よりも出口の方が小さくなり、筒状旋回部に流入した空気と水との混合流体の圧力が高まるため、筒状旋回室内には比較的内径の小さな負圧空洞部が形成され、内圧の高い微細気泡が発生するが、流体放出口から放出されることで前記微細気泡の内圧が周囲の水圧と等圧に戻るため、外径10μm〜50μmのガス化気泡となり、これらのガス化気泡を大量に含有する水を被浄化水中に効率的に供給することができる。また、これらのガス化気泡含有水は開口面積の小さな流体放出口から比較的高速で被浄化水域中へ放出されるため、ガス化気泡が広範囲に拡散するという効果も得られる。
【0027】
この場合、水導入口から送り込まれる水の圧力によって筒状旋回室内の圧力が高まることで水中への空気溶解量が増加する一方、水中に溶解できなかった空気は小気泡となって筒状旋回室内の水中に出現し、やがて外径2mm〜5mmの加圧気泡となって流体放出口から放出されるため、このガス化気泡発生器は、外径2mm〜5mmの加圧気泡を供給可能な加圧気泡発生器としても機能する。
【0028】
したがって、ガス化気泡による浄化作用が得られるだけでなく、これより大径で上昇速度の速い加圧気泡によって水中に鉛直循環流が発生して水の滞留をなくすことができるので、さらに優れた浄化作用が得られる。また、前述のように、筒状旋回室内の高圧力によって溶存酸素量が増大した気泡含有水が流体放出口から放出され周囲の水圧と同レベルまで復帰する際に、加圧溶解された空気がガス化気泡となって水中に出現するが、これらのガス化気泡は被浄化水域中へ広く拡散していくため、被浄化水域中の溶存酸素量をさらに増大させることができる。
【0029】
前述したキャビテーション気泡発生手段およびガス化気泡発生手段の場合、水と空気とをそれぞれ別々の経路を通してキャビテーション気泡発生器、ガス化気泡発生器の筒状旋回室へ送給する構成としているため、送水路などにおいてキャビテーション・エロージョンに起因する損傷が発生せず耐久性に優れており、また、キャビテーション気泡発生器、ガス化気泡発生器が水深10mより深い位置に配置された場合でも、空気をそのままの状態で筒状旋回室まで送給することが可能であるため、水圧の高低に左右されず安定的にキャビテーション気泡、ガス化気泡および加圧気泡を発生させることができる。
【0030】
また、キャビテーション気泡発生手段およびガス化気泡発生手段の場合、キャビテーション気泡発生器、ガス化気泡発生器を構成する筒状旋回室内に出現する負圧空洞部はその中心軸付近に位置するとともにその両端部は流体放出口に位置し続け、負圧空洞部の両端部が筒状旋回室の内周面などに接触することがないので、負圧空洞部に起因するキャビテーション・エロージョンが発生しない。
【0031】
また、前記キャビテーション気泡発生手段を構成するキャビテーション気泡発生器への空気送給量より、前記ガス化気泡発生手段を構成するガス化気泡発生器への空気送給量を多くすることが望ましい。このような構成とすれば、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡、外径2mm〜5mmの加圧気泡、外径10μm〜50μmのガス化気泡をそれぞれ明確に区別して放出することが可能となるため、キャビテーション気泡、加圧気泡およびガス化気泡がそれぞれ有している独自の浄化作用を効率的に発揮させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態である貯水浄化装置を用いてダム湖の水質浄化を行っている状態を示す模式図であり、図2は図1に示す貯水浄化装置を構成する第1気泡発生器および第2気泡発生器を示す斜視図であり、図3(a)は図2におけるA−A線断面図であり、図3(b)は図2におけるB−B線断面図であり、図4は図2おけるC−C線断面図である。
【0033】
図1に示すように、本実施形態の貯水浄化装置1は、ダム2の上流側に形成されている閉鎖水域であるダム湖3の水質浄化を行うために使用されている。貯水浄化装置1は、水中に外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡MB1(図5参照)を供給する機能を有する第1気泡発生器4と、水中に外径2mm〜5mmの加圧気泡SB(図5参照)および外径10μm〜50μmのガス化気泡MB2(図5参照)を供給する機能を有する第2気泡発生器5と、ダム湖3の水を吸い込んで第1気泡発生器4および第2気泡発生器5に送給する送水ポンプ6と、大気中の空気を吸い込んで第1気泡発生器4および第2気泡発生器5に送給する送気ポンプ7などを備えている。
【0034】
第1気泡発生器4および第2気泡発生器5は、ダム湖3の水面にフロート8によって浮設された浮架台9に設けられたウインチ10に、チェーン11を介して昇降可能に吊り下げられており、ウインチ10を地上部分から遠隔操作することによって、ダム湖3の水中における第1気泡発生器4および第2気泡発生器5の位置を上下調節することができる。本実施形態では、第1気泡発生器4および第2気泡発生器5は、ダム湖3の水深10m程度の部分に存在する水温躍層16より深い部分に配置している。
【0035】
第1気泡発生器4および第2気泡発生器5と送水ポンプ6との間には送水路である送水管12が配管され、第1気泡発生器4および第2気泡発生器5と送気ポンプ7との間には、送気路である送気管13a,13bがそれぞれ配管され、送気管13a,13bの送気ポンプ7寄りの部分には送気量を増減調節するための流量調節弁27a,27bが取り付けられている。送水ポンプ6には、ダム湖3の水を吸い込むための吸水管14が連結され、ダム湖3の底部付近に沈められた吸水管14の先端には水中の異物などの侵入を防ぐための吸水フィルタ14aが取り付けられている。送気ポンプ7には、大気中の空気を吸い込むための吸気管15が連結され、吸気管15の先端は防塵用の吸気フィルタ15aを介して大気中に開口している。送水ポンプ6および送気ポンプ7は電動式であり、送水ポンプ6の代わりに水中ポンプを用いることもできる。
【0036】
図2に示すように、第1気泡発生器4の下側に第2気泡発生器5を配置するとともに第1気泡発生器4の両側面に開設された流体放出口17と、第2気泡発生器5の両側面に開設された流体放出口18とが同一の垂直平面上において上下に位置するように配置されている。本実施形態では、第1気泡発生器4がキャビテーション気泡発生器として機能し、第2気泡発生器がガス化気泡発生器および加圧気泡発生器として機能する。
【0037】
図3,図4に示すように、第1気泡発生器4は、中心軸19aの回りを流体が旋回可能な筒状旋回室19と、筒状旋回室19の接線方向から筒状旋回室19の周面19bに開設された2つの水導入口20と、周面19bに直交する方向から筒状旋回室19に連通して開設された空気導入口21と、筒状旋回室19の中心軸19aの両延長上にある隔壁22にそれぞれ開設された流体放出口17とを有し、水導入口20へ送水管12が連結され、空気導入口20へ送気管13aが連結され、水導入口20の開口面積より流体放出口17の開口面積が大である。
【0038】
一方、第2気泡発生器5は、中心軸23aの回りを流体が旋回可能な筒状旋回室23と、筒状旋回室23の接線方向から筒状旋回室23の周面23bに開設された2つの水導入口24と、周面23bに直交する方向から筒状旋回室24に連通して開設された空気導入口25と、筒状旋回室23の中心軸23aの両延長上にある隔壁26にそれぞれ開設された流体放出口18とを有し、水導入口24へ送水管12が連結され、空気導入口25へ送気管13bが連結され、水導入口24の開口面積より流体放出口18の開口面積が小である。
【0039】
第1気泡発生器4において、送水ポンプ6を稼働させることによってダム湖3の底部付近から吸水管14を通して吸い上げた水を送水管12を経由して水導入口20から筒状旋回室19内へ送給するとともに、送気ポンプ7で大気中から吸い込んだ空気を送気管13aを経由して空気導入口21から筒状旋回室19内へ空気を送給すると、図3,図5に示すように、筒状旋回室19内には空気と水の混合流体の旋回流R1が発生し、旋回流中の水と空気はその比重差により、水には遠心力が作用して筒状旋回室19の周面19b方向へ移動し、空気には向心力が作用して筒状旋回室19の中心軸19a方向へ移動することによって、筒状旋回室19の中心軸19a付近に両端が括れた略円筒形状の負圧空洞部V1が出現する。
【0040】
このとき、筒状旋回室19内へ送給され水中を移動する空気には互いに対向する遠心力および向心力により剪断力が作用して分断微細化され、空気の進行方向に対して直角方向からは水の回転流の動圧エネルギによる剪断力も作用して、さらに微細化されつつ旋回流R1の中心部分に集積されながら流体放出口17から減圧微細気泡MB1を含有する水となって放出される。
【0041】
このように、筒状旋回室19内の空気には、その移動方向に対し縦横方向から旋回流R1による剪断力が作用することで微細な気泡となり、これらが気泡核となって外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡MB1が大量に発生し、これらのキャビテーション気泡MB1を大量に含有する水をダム湖3の水中へ効率的に供給することができる。また、負圧空洞部V1の両端付近では、激しい加圧・減圧雰囲気が生じており、これらの雰囲気中では混合流体中に存在する雑菌なども死滅するため、殺菌による水質浄化効果も得られる。
【0042】
また、水導入口20の開口面積より流体放出口17の開口面積を大としたことにより、入口より出口の方が広くなるため、筒状旋回室19内へ送給された水および空気の混合流体の圧力は高まることなく、速やかにキャビテーション気泡MB1を含有する水となって流体放出口17から効率良く放出される結果、筒状旋回室19内には比較的内径の大きな負圧空洞部V1が形成されるため、水中に溶存している気体は減圧沸騰現象によりこの負圧空洞部V1内に向かって気化する傾向が高まる。
【0043】
したがって、水中に過飽和に溶存している窒素、アンモニアなどの気体は負圧空洞部V1に気化した後、キャビテーション気泡MB1となって水とともに流体放出口17から被浄化水域中へ放出され、水中を浮上してダム湖3の水面から大気中へ放散されるので、過剰の窒素やアンモニアなどを除去することができる。
【0044】
また、前述した減圧沸騰現象により負圧空洞部V1内に気化したアンモニアは負圧空洞部V1で減圧されることによって、反応式2NH⇔N+3Hの平衡状態が右に移動して窒素と水素とに分解されるため、ダム湖3の水中に溶存しているアンモニアを分解除去することもできる。なお、アンモニアの分解によって発生した窒素、水素が水中へ再溶解することがあっても、水質浄化に悪影響を及ぼすことはない。
【0045】
一方、第2気泡発生器5において、送水管12を経由して水導入口24から筒状旋回室23内へダム湖3の水を送給するとともに、送気管13bを経由して空気導入口25から筒状旋回室23内へ空気を送給すると、筒状旋回室23内に旋回流R2が発生するとともに負圧空洞部V2が出現し、前述した第1気泡発生器4の場合と同様の作用により、外径10μm〜50μmのガス化気泡MB2を大量に含有する水と外径2mm〜5mmの加圧気泡SBとを流体放出口18から水中へ効率的に供給することができる。
【0046】
この場合、水導入口24の開口面積より流体放出口18の開口面積を小としたことにより、入口よりも出口が小さくなる結果、水導入口24から流入する水の圧力により筒状旋回室23の内圧が高まり、筒状旋回室23内には比較的内径が小さな負圧空洞部V2が形成されるため、水中への空気溶解量が増加する一方、水中に溶解できなかった空気は外径2mm〜5mmの加圧気泡SBとなって流体放出口18から放出される。
【0047】
このように、第1気泡発生器4から外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡MB1を含有する水をダム湖3中の特定領域へ供給すると同時に、第2気泡発生器5から外径2mm〜5mmの加圧気泡SBおよび外径10μm〜50μmのガス化気泡MB2を含有する水を前記特定領域へ供給すると、キャビテーション気泡MB1はアンモニアなどを除去する作用を発揮し、加圧気泡SBは水中に鉛直循環流を発生させるとともにキャビテーション気泡MB1の上昇を促進するという作用を発揮し、ガス化気泡MB2は溶存酸素濃度を高め水質を好気的状態に変化させるという作用を発揮するため、ダム湖3の水中に溶存している各種気体の濃度はこれらの三つの作用によってバランスの良い状態に回復していき、ダム湖3水域の自然環境に悪影響を及ぼすことなく、比較的容易に且つ自然水に近い状態までダム湖3の水を浄化することができる。
【0048】
また、前述した3種類のキャビテーション気泡MB1、加圧気泡SBおよびガス化気泡MB2をダム湖3の汚濁水中に発生させることによって、汚濁物質と水分子とが分離され、水中生物が利用することのできる自由水となるため、ダム湖3水中の自由水を増加させ水中生物を活性化させることを通じて水質浄化を図ることもできる。
【0049】
本実施形態では、図1で示したように、第1気泡発生器4および第2気泡発生器5を水温躍層16よりも深い位置に配置し、水温躍層16よりも深い領域にキャビテーション気泡MB1、ガス化気泡MB2だけでなくこれらより外径が大きく上昇速度の速い加圧気泡SBをも供給しているため、加圧気泡SBの急速な上昇により水中に鉛直循環流が発生し、こららによって水温躍層16が破壊されるようになるため、ダム湖3中における水の循環が促進されアオコなどの繁殖も抑制され、水質浄化を促進することができる。
【0050】
第1気泡発生器4および第2気泡発生器5の場合、水と空気とをそれぞれ別々の経路である送水管12、送気管13a,13bを通してそれぞれの筒状旋回室19,23内へ送給する構成としているため、送水管12内などにキャビテーション・エロージョンに起因する損傷が発生せず、耐久性に優れている。また、第1気泡発生器4および第2気泡発生器5が水深10mより深い位置に配置された場合でも、空気をそのままの状態で筒状旋回室19,23内まで送給することが可能であるため、水圧の高低に左右されず安定的に、キャビテーション気泡MB1、ガス化気泡MB2および加圧気泡SBを発生させることができる。
【0051】
また、第1気泡発生器4および第2気泡発生器5の場合、それぞれの筒状旋回室19,23内に出現する負圧空洞部V1,V2はそれぞれの中心軸19a,23a付近に位置するとともにその両端部は流体放出口17,18に位置し続け、負圧空洞部V1,V2の両端部が筒状旋回室19,23の内周面などに接触することがないので、負圧空洞部V1,V2に起因するキャビテーション・エロージョンも発生しない。
【0052】
一方、第1気泡発生器4の下方に第2気泡発生器5を配置するとともに流体放出口17と流体放出口18とが同一の垂直平面上において上下に位置するように配置しているため、キャビテーション気泡MB1を含有する水を放出する流体放出口17の垂直下方に加圧気泡SBを含有する水を放出する流体放出口18が位置した状態となっている。したがって、下方の流体放出口18から放出され水中での上昇速度が大きい加圧気泡SBが、上方の流体放出口17から放出され水中での上昇速度が遅いキャビテーション気泡MB1を随伴しやすい配置となっており、キャビテーション気泡MB1となって現れた水中のアンモニアや過飽和溶存気体を速やかにダム湖3の水面まで上昇させ大気中へ放散させることができる。
【0053】
また、図1,図3(b)で示したように、二つに分岐した送気管13a,13bにそれぞれ流量調節弁27a,27bが取り付けられているが、本実施形態では、第1気泡発生器4に向かう流量調節弁27aを若干絞ることにより、第1気泡発生器4への空気送給量より、第2気泡発生器5への空気送給量が多くなるように設定している。したがって、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡MB1、外径2mm〜5mmの加圧気泡SBおよび外径10μm〜50μmのガス化気泡MB2を明確に区別して放出することができ、これによって、キャビテーション気泡MB1および加圧気泡SBおよびガス化気泡MB2がそれぞれ有している独自の浄化作用を効率的に発揮させることができる。
【0054】
流量調節弁27a,27bはそれぞれ独立して開度調節することができ、流量調節弁27bを開いて第2気泡発生器5への送気量を増加させると、外径2mm〜5mm程度の比較的大径の加圧気泡SBが多く発生するようになるため、図1で示した水温躍層16の破壊作用が増大するという効果が得られ、流量調節弁27bを絞って第2気泡発生器5への送気量を減少させると、外径10μm〜50μmのガス化気泡MB2のみが発生するようになるため、加圧気泡SBによって発生する鉛直循環流の撹拌作用が不要である場合に好適となる。
【0055】
本実施形態においては、第1気泡発生器4の筒状旋回室19および第2気泡発生器5の筒状旋回室23はいずれも円筒形であるため、図5に示すように、それぞれの中心軸19a,23aの周りの旋回流R1,R2と、負圧空洞部V1,V2の長手方向の循環流を発生させることができ、それぞれの両側部分の隔壁22,26は中心軸19a,23aと直交していることで旋回流R1,R2などは隔壁22,26付近で急激に絞られることとなるため、それぞれキャビテーション気泡MB1、ガス化気泡MB2を大量に発生させることができる。
【0056】
なお、隔壁22,26の形状は平面に限定するものではないので、それぞれの流体放出口17,18に向かって徐々に縮径した漏斗形状、擂り鉢形状とすることもでき、このような形状とすれば、旋回流R1,R2はそれぞれ放出口17,18に向かってスムーズに誘導されるようになるため、それぞれの放出口17,18からのキャビテーション気泡MB1、ガス化気泡MB2を含有する水の放出が促進されるという効果がある。
【0057】
なお、筒状旋回室の形状は円筒形に限定するものではないので、六角筒形状、八角筒形状などの多角筒形状とすることもでき、このような形状とした場合、水と空気との混合流体が筒状旋回室内で高速旋回するときに周面との衝突で生じる振動によって周波数の高い音波や超音波が発生し、混合流体中の含有物を分解する作用も生じるため、水質浄化に有効である。
【0058】
【発明の効果】
本発明により、以下の効果を奏する。
【0059】
(1)被浄化水域中における特定領域へ、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡と、外径2mm〜5mmの加圧気泡と、外径10μm〜50μmのガス化気泡とを同時に供給することにより、被浄化水中のアンモニアなどを除去する作用と、被浄化水中に鉛直循環流を発生させる作用と、被浄化水の溶存酸素濃度を増加させる作用という三つの作用が得られ、被浄化水中に溶存する各種気体の濃度はこれらの三つの作用によってバランスの良い状態に回復するので、被浄化水域の自然環境に悪影響を及ぼすことなく、比較的容易に且つ自然水に近い状態まで貯水を浄化することができる。
【0060】
(2)前記キャビテーション気泡が被浄化水域中の水と空気との混合流体の液圧を減圧することによって発生させたものであり、前記ガス化気泡が前記混合流体を特定領域の水圧よりも高く加圧した後、特定領域の水圧まで戻すことによって発生させたものであることにより、被浄化水域中から採取した水に大気中の空気を混合させ減圧状態または加圧状態にするという比較的簡単な工程でキャビテーション気泡またはガス化気泡を発生させることができる。
【0061】
(3)被浄化水域中における特定領域へ、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡を供給するキャビテーション気泡発生手段と、外径2mm〜5mmの加圧気泡を供給する加圧気泡発生手段と、外径10μm〜50μmのガス化気泡を供給するガス化気泡発生手段とを備えた貯水浄化装置により、前記(1)の貯水浄化方法を容易に実施することができる。
【0062】
(4)前記キャビテーション気泡発生手段の下方に前記加圧気泡発生手段を配置することにより、水中での上昇速度が大きい加圧気泡によって水中に発生する鉛直循環流により、水中での上昇速度が遅いキャビテーション気泡の上昇が促進され、キャビテーション気泡となって現れたアンモニアなどを速やかに水面まで上昇させ大気中へ放散させることができるようになる。
【0063】
(5)前記キャビテーション気泡発生手段が、筒状旋回室と、筒状旋回室の周面に開設された水導入口と、筒状旋回室に連通して開設された空気導入口と、筒状旋回室の中心軸の両延長上に開設された複数の流体放出口とを有するキャビテーション気泡発生器と、水導入口へ水を送給する送水路と、空気導入口へ空気を送給する送気路とを備え、水導入口の開口面積より流体放出口の開口面積を大としたものであることにより、外径5μm〜50μmの大量のキャビテーション気泡を含有する水を被浄化水中に効率的に供給しアンモニアなどを除去することで水質浄化を図ることができ、優れた耐久性が得られる。
【0064】
(6)前記ガス化気泡発生手段が、筒状旋回室と、筒状旋回室の周面に開設された水導入口と、筒状旋回室に連通して開設された空気導入口と、筒状旋回室の中心軸の両延長上に開設された複数の流体放出口とを有するガス化気泡発生器と、水導入口へ水を送給する送水路と、空気導入口へ空気を送給する送気路とを備え、水導入口の開口面積より流体放出口の開口面積を小としたものであることにより、外径10μm〜50μmのガス化気泡を大量に含有する水を被浄化水中に効率的に供給して溶存酸素濃度を高めることで水質浄化を図ることができ、優れた耐久性も得られる。
【0065】
(7)前記キャビテーション気泡発生手段を構成するキャビテーション気泡発生器への空気送給量より、前記ガス化気泡発生手段を構成するガス化気泡発生器への空気送給量を多くすることにより、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡、外径2mm〜5mmの加圧気泡および外径10μm〜50μmのガス化気泡を明確に区別して放出することが可能となるため、これらの3種類の気泡がそれぞれ有している独自の浄化作用を有効に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である貯水浄化装置を用いてダム湖の水質浄化を行っている状態を示す模式図である。
【図2】図1に示す貯水浄化装置を構成する第1気泡発生器および第2気泡発生器を示す斜視図である。
【図3】(a)は図2におけるA−A線断面図であり、(b)は図2におけるB−B線断面図である。
【図4】図2おけるC−C線断面図である。
【図5】第1気泡発生器および第2気泡発生器の稼動状態を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 貯水浄化装置
2 ダム
3 ダム湖
4 第1気泡発生器
5 第2気泡発生器
6 送水ポンプ
7 送気ポンプ
8 フロート
9 浮架台
10 ウインチ
11 チェーン
12 送水管
13a,13b 送気管
14 吸水管
14a 吸水フィルタ
15 吸気管
15a 吸気フィルタ
16 水温躍層
17,18 流体放出口
19,23 筒状旋回室
19a,23a 中心軸
19b,23b 周面
20,24 水導入口
21,25 空気導入口
22,26 隔壁
27a,27b 流量調節弁
R1,R2 旋回流
V1,V2 負圧空洞部
MB1 キャビテーション気泡
SB 加圧気泡
MB2 ガス化気泡

Claims (7)

  1. 被浄化水域中における特定領域へ、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡と、外径2mm〜5mmの加圧気泡と、外径10μm〜50μmのガス化気泡とを同時に供給することを特徴とする貯水浄化方法。
  2. 前記キャビテーション気泡が被浄化水域中の水と空気との混合流体の液圧を減圧することによって発生させたものであり、前記ガス化気泡が前記混合流体を前記特定領域の水圧よりも高く加圧した後、前記特定領域の水圧まで戻すことによって発生させたものである請求項1記載の貯水浄化方法。
  3. 被浄化水域中における特定領域へ、外径5μm〜50μmのキャビテーション気泡を供給するキャビテーション気泡発生手段と、外径2mm〜5mmの加圧気泡を供給する加圧気泡発生手段と、外径10μm〜50μmのガス化気泡を供給するガス化気泡発生手段とを備えたことを特徴とする貯水浄化装置。
  4. 前記キャビテーション気泡発生手段の下方に前記加圧気泡発生手段を配置した請求項3記載の貯水浄化装置。
  5. 前記キャビテーション気泡発生手段が、中心軸の回りを流体が旋回可能な筒状旋回室と、前記筒状旋回室の接線方向から前記筒状旋回室の周面に開設された水導入口と、前記筒状旋回室に連通して開設された空気導入口と、前記筒状旋回室の中心軸の両延長上に開設された複数の流体放出口とを有するキャビテーション気泡発生器と、前記水導入口へ水を送給する送水路と、前記空気導入口へ空気を送給する送気路とを備え、前記水導入口の開口面積より前記流体放出口の開口面積を大とした請求項3または4記載の貯水浄化装置。
  6. 前記ガス化気泡発生手段が、中心軸の回りを流体が旋回可能な筒状旋回室と、前記筒状旋回室の接線方向から前記筒状旋回室の周面に開設された水導入口と、前記筒状旋回室に連通して開設された空気導入口と、前記筒状旋回室の中心軸の両延長上に開設された複数の流体放出口とを有するガス化気泡発生器と、前記水導入口へ水を送給する送水路と、前記空気導入口へ空気を送給する送気路とを備え、前記水導入口の開口面積より前記流体放出口の開口面積を小とした請求項3記載の貯水浄化装置。
  7. 請求項5記載のキャビテーション気泡発生手段を構成するキャビテーション気泡発生器への空気送給量を、請求項6記載のガス化気泡発生手段を構成するガス化気泡発生器への空気送給量より少なく設定した請求項3〜6のいずれかに記載の貯水浄化装置。
JP2002318713A 2002-10-31 2002-10-31 貯水浄化装置 Expired - Fee Related JP4067385B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002318713A JP4067385B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 貯水浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002318713A JP4067385B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 貯水浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004148265A true JP2004148265A (ja) 2004-05-27
JP4067385B2 JP4067385B2 (ja) 2008-03-26

Family

ID=32461783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002318713A Expired - Fee Related JP4067385B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 貯水浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4067385B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006314281A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Keiten Co Ltd 魚貝類養殖方法
JP2008100176A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Matsue Doken Kk ダム湖、湖沼などにおける貧酸素水域の解消方法
EP2357318A1 (fr) * 2010-02-15 2011-08-17 Data Environnement Installation d'extraction d'un gaz dissout dans l'eau en grande profondeur

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006314281A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Keiten Co Ltd 魚貝類養殖方法
JP2008100176A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Matsue Doken Kk ダム湖、湖沼などにおける貧酸素水域の解消方法
EP2357318A1 (fr) * 2010-02-15 2011-08-17 Data Environnement Installation d'extraction d'un gaz dissout dans l'eau en grande profondeur

Also Published As

Publication number Publication date
JP4067385B2 (ja) 2008-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2356182T3 (es) Procedimiento y dispositivo de depuración de efluentes líquidos.
KR100843970B1 (ko) 마이크로 버블 발생장치
JP4420161B2 (ja) 旋回式微細気泡発生方法及び装置
Levitsky et al. Micro and nanobubbles in water and wastewater treatment: A state-of-the-art review
JP2011011098A (ja) 水質浄化装置
CN102689978A (zh) 一种高浓度高盐度难降解有机废水处理系统
JP2008055291A (ja) 水処理装置
JPS5920373B2 (ja) 水の酸素含有量を増加させる方法およびその装置
JP2009202038A (ja) 太陽光発電による浮体式水循環ろ過エアレーション水質浄化装置
JP4538404B2 (ja) 水域浄化装置、水性汚染生物回収船及び水性汚染生物の処理方法
JP2011189254A (ja) 水質浄化方法及び水質浄化装置
JP2001009446A (ja) 加圧浮上分離処理方法及びその装置
JP4515868B2 (ja) 水処理システム
KR20130113831A (ko) 정체 수역에서 녹조제거 및 수질 개선장치
CN202766353U (zh) 一种曝气装置
WO2017056323A1 (ja) 水中酸素溶解装置およびこれを用いた水中酸素溶解方法
JP2010247132A (ja) 強制発泡型有機物混合液処理装置と処理方法
KR101980335B1 (ko) 수질개선을 위한 전층순환 분사장치
JP2004148265A (ja) 貯水浄化方法および貯水浄化装置
CN207276362U (zh) 一种河道湖泊水治理专用水体修复一体机设备
JP4420452B2 (ja) 水流発生撹拌混合機
JP2012200656A (ja) 汚濁物浄化装置及び汚濁物浄化システム
KR101163971B1 (ko) 수질 개선용 미세기포 발생장치
KR101075685B1 (ko) 포화액 생성기 및 이를 이용한 포화액 제조장치
JP4133045B2 (ja) 気体溶解器及びそれらを備えた水処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070918

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080108

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees