JP2004147886A - レース鳩その他の鳥類の治療用器具及びその治療用器具を用いた鳥類の治療方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】本発明はレース鳩その他の鳥類の治療用器具及びその治療用器具を用いた鳥類の治療方法に関するもので、レース鳩の胸部へのパラミクソワクチンや、脚部への鳩痘ワクチンの接種を行い、且つ嘴を開いて口から薬の投与等の治療行為を1人でも確実容易に行え、且つ治療を受けるレース鳩等の被治療鳥には苦痛を一切与えないようにし、しかも
養鶏のニューキャッスルワクチン又は脚部に鶏痘ワクチンの接種等の治療にも適用できるようにした。
【構成】被治療鳥(B)を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体(2)の内側位置に被治療鳥(B)の頭部側が水平面より下向きに所定の角度(θ)で傾斜した基台(1)を設け、前記壁体の頭部側開口部(6)の上部に横桟(4)を設け、且つ壁体の後部上面部位に被治療鳥(B)が逸脱しないための止め具(3)を設けた構成。
【選択図】 図3
養鶏のニューキャッスルワクチン又は脚部に鶏痘ワクチンの接種等の治療にも適用できるようにした。
【構成】被治療鳥(B)を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体(2)の内側位置に被治療鳥(B)の頭部側が水平面より下向きに所定の角度(θ)で傾斜した基台(1)を設け、前記壁体の頭部側開口部(6)の上部に横桟(4)を設け、且つ壁体の後部上面部位に被治療鳥(B)が逸脱しないための止め具(3)を設けた構成。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はレース鳩その他の鳥類の治療用器具及びその治療用器具を用いた鳥類の治療方法に関するもので、鳥類のうち、特にレース鳩の鳩痘ワクチンの接種及び口からの薬の投与等の治療行為(予防行為を含む)を1人でも確実容易に行え、且つ治療を受けるレース鳩等の被治療鳥には苦痛を一切与えないようにし、且つ養鶏に対する必要なワクチンの接種にも適用できるようにしたことを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
一般にレース用鳩はレース中に羽根を傷めたり、目の病気に罹ったりすることがある。また、鳩舎で多数羽の鳩を飼っている場合にあっても、病気に罹ることがある。そのレース鳩特有な症例としては、コクジウム症、サルモネラ症、トリコモナス症があり、またパラミクソウイルス感染症、ポックスウイルス感染症、アデノウイルス感染症等がある。そして、その治療や予防法の例として、ワクチンの接種や投薬処置する方法がある。例えば、図11のように病鳩Bに対して注射器等の治療具Tを操作する人Aとその補助者A′の2人で行う。その理由は、治療の確実性と被治療鳥を苦しめないで安全に行う必要からである。同様に、嘴をあけて口からソノウ洗浄器具のチューブを入れて洗浄したり、抗生物質を投与する場合においても器具や投薬する人と、その補助者の2人掛かりで行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、被治療鳥の治療や予防行為に2人掛かりで行う場合において、専門の医者や業者であれば問題はないが、愛鳩家が個人的に行うには難儀する。それは、同一鳩舎で飼っている多数羽の鳩にワクチンの接種や、薬を投与するには家族を補助者にして手伝ってもらう場合も多いが、その補助者のすべてが必ずしも鳥類が好きな者ばかりとは限らない。また、レース鳩に関係する仲間や業者に手伝ってもらうこともあるが、何10羽・何100羽もの鳥治療を補助するには時間がかかって面倒であるため敬遠されることが往々にしてある。
【0004】
そこで本発明は、専門の医者や業者でなくとも愛鳩家自身が他の人手を借りないで、レース鳩その他の鳥類の治療用ワクチン接種や薬の投与等を安全確実でしかも迅速に行えるようにしたことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決し、発明の目的を達成するために提供するものである。
【0006】
本発明の第1はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、基台の平面に被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体を設け、その壁体の高さ方向の上面部位に被治療鳥が逸脱しないための止め具と肩止め部を設けたものである。
【0007】
本発明の第2はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体の内側位置に被治療鳥の頭部側が水平面より下向きに所定の角度で傾斜した基台を設け、前記壁体の頭部側開口部の上部に横桟を設け、且つ壁体の後部上面部位に被治療鳥が逸脱を防止し、且つ脚部のばた付きを押さえるための止め具を設けたものである。
【0008】
本発明の第3はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体の内側位置に被治療鳥の頭部側が水平面より下向きに所定の角度で傾斜した基台を設け、前記壁体の頭部側開口部の上面部位に横桟を設け、且つ壁体の後部上面部位に被治療鳥の逸脱を防止し、且つ脚部のばた付きを押さえるための止め具を設け、前記基台の被治療鳥の頭部側の端部に被治療鳥の頭部が出入りする凹溝を形成し、且つ壁体の開口部に被治療鳥の頭部が出入りできる窓溝を有する前面プレートをヒンジを介して回動できるように取付けたものである。
【0009】
本発明の第4はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体の内側位置に被治療鳥の頭部側が水平面より下向きに所定の角度で傾斜した基台を設け、前記壁体の頭部側開口部の上面部位に横桟を設け、且つ壁体の後部上面部位に被治療鳥が逸脱しないための止め具を設け、前記基台の被治療鳥の頭部側の端部に被治療鳥の頭部が出入りする凹溝を形成し、且つ壁体の開口部に被治療鳥の頭部が出入りできる窓穴とその窓穴の近傍が肩止め部になる前面プレートをヒンジを介して俯仰方向に回動できるように取付け、前記壁体平面の四隅に脚柱を起立固定し、この基台及び壁体の天地を逆さまに配置したものである。
【0010】
本発明の第5はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、四隅に金属製又はプラスチック製のパイプ脚柱を上下方向にスライドできるように配置し、且つ当該脚柱と同材料で立方体に組み立てて機枠を形成し、被治療鳥を羽根を畳んで仰向け又は俯せに寝かせると共に、被治療鳥の頭部側が水平面より所定の角度で下向きに傾斜できるようにした基台を前記機枠に取付け、且つその基台の平面上に被治療鳥の左右両側に左右一対の布製又はゴム製の壁体を横幅方向に間隔を調節できるように機枠に取付けると共に、その頭部が出入りする開口部を形成するための縦桟を横幅方向に間隔を調節できるようにして機枠に取付け、前記機枠の平面に被治療鳥の逸脱を防止し、且つ脚のばた付きを押さえるための止め具を設け、前記の脚柱を機枠の平面から上方に突出させると共に、機枠の天地を逆さまにして当該機枠の平面から上方に突出させた部位を脚柱としたものである。
【0011】
本発明の第6はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせ、羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対のケース体をヒンジで開閉自在に結合して基台とし、ケース体を閉じたときに当該ケース体の合わせ目に腹部を露出させる隙間を形成し、且つ基台前面には頭部が頸部が適度の間隙で出入りする開口部とその近傍に肩止め部を成形したものである。
【0012】
本発明の第7はレース鳩その他の鳥類の治療用器具を用いた鳥類の治療方法において、水平面より所定の角度で下向きに傾斜した基台に被治療鳥を羽根を畳んで下向きで且つ仰向けに寝かせてその頭部を開口部から出しておき、且つ左右両側の壁体上面の止め具を被治療鳥の脚部の部位を押さえて左右の壁体上面部位に渡して止着し、胸部位の竜骨を横桟に接触させると共に肩止め部に被治療鳥の肩部が接触するよにして位置決めをし、胸部へのパラミクソ等のワクチン接種を行い、且つ脚部への鳩痘ワクチンの接種や脚裏にできた傷の手当て等を行い、基台の天地を逆さまにして被治療鳥を俯せ状態にし、嘴を開いて口から薬の投与、眼等の治療を行い、且つ被治療鳥を横向きにして片側の羽根を拡げて羽根の手入れや治療を行うようにしたものである。
【0013】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。1は被治療鳥Bを仰向け又は俯せに寝かせるたに設けた平板状の基台であり、図1〜3及び図6にあっては、角度θ=13〜15度程度の傾斜に設定してある。2はその基台に被治療鳥Bを仰向け又は俯せに寝かせたとき羽根b3を畳んだ体型に合わせて起立固定した左右一対の壁体であり、頭部b′が広く、尻尾側が狭く設定してある。3は壁体2の上面部位に被治療鳥Bが逸脱しないために設けた止め具であり、図示例はゴムバンドを示すが、金属製又はプラスチック製のステ−を用い、その基部を回動できるように軸結合することもある。4は基台1・壁体2における被治療鳥Bの頭部側の開口部6の上面部位に設けた横桟である。5は基台1おける被治療鳥Bの頭部側の端部に被治療鳥Bの頭部b′が出入りできるように形成した凹溝、6は基台1・壁体2の端面に被治療鳥Bの頭部b′が出入りできるように形成した開口部、7はその開口部を塞ぐ前面プレートであり、ヒンジ10によって、俯仰方向に回動できるように横桟4に取付てある。また、当該前面プレートの窓溝72によって被治療鳥Bの頭部b′の動きを適度に矯正すると共にその窓溝の縁辺の近傍が被治療鳥Bの肩止め部71になっている。8は基台1に下面と壁体2の下部で成形した蓋81付きの小道具入れ、9は基台1の底面四隅に脱着できるように取付けた脚柱であり、その基台1からの脚部b2の長さは、鳩その他の鳥類が脚部b2を伸ばしても接地しない程度に設定する。なお、図6における脚柱9は、機枠11の四隅の平面から上方に突出できるようになっていて、当該機枠の天地を逆さまにしたときに、前記の上方に突出した脚柱9′が接地するように構成されている。
【0014】
図9及び10にあって、10′はヒンジであり、被治療鳥Bの羽根b3を畳んだ体型で収容した左右一対のケース体11・12を開閉できるように結合して基台1としてある。
【0015】
図6にあって、11は金属製又はプラスチック製のパイプで略箱型に組み立てた機枠であり、当該機枠の四隅には脚柱9が配置されている。12は治療鳥Bの頭部が出し入れする開口部6を形成する左右一対の縦桟、13はその縦桟12の外側に配置して、壁体2を機枠11に取り付けるための左右一対の縦桟である。前記の縦桟12・13は機枠の横桟111に沿って横幅の間隔W・W′を調節できるように結合してある。
【0016】
【具体的使用例】
本発明に係る使用例を説明する。第1の実施例にあっては次の通りである。まず被治療鳥Bを基台1の上に仰向けにし、且つ左右の壁体内に収まるように羽根b3を畳んだ体型で寝かせた後、左右の壁体2の上部に止め具3を渡し、且つ肩止め部71で肩部(=羽根の付け根部位)を接触させて被治療鳥Bが飛び出すのを防ぎ、また脚部b2を伸ばしてばた付かないように押さえている。(図7及び図8)
【0017】
この状態において、上向きで露出している被治療鳥Bの胸部b1にパラミクソワクチンの接種や脚部b2に鳩痘ワクチンの接種等の治療を行う。
【0018】
第2の実施例にあっては次の通りである。被治療鳥Bを下り勾配の角度θ=13〜15度を成す基台1の上に仰向けにし、且つ左右の壁体2内に収まるように羽根b3を畳んだ体型で寝かせた後、左右の壁体2の上部に止め具3を渡して被治療鳥Bが飛び出すのを防止すると共に脚b2がばた付かないように押さえている。そして、被治療鳥Bの竜骨b1′の前部が横桟4に接触して位置決めされる。また、前面プレート7の窓溝72によって、頭部b′の位置調節と、その窓溝の縁辺近傍に位置する肩止め部71によって、肩部が接触して開口部6からの飛び出したり、脚部b2を伸ばしてばた付くのを防いでいる。(図1〜図3)
【0019】
この状態において、上向きで露出している被治療鳥Bの胸部b1へのパラミクソワクチンの接種や、脚部b2への鳩痘ワクチン等の接種を行う。そして、脚部b2を伸ばして脚裏の診断をし、脚裏にできた化膿巣等の治療を行う。
【0020】
次に、基台1及び壁体2の上面の四隅部位に脚柱9を上向きに起立固定する。そして、基台1を壁体2と一緒に天地を逆さまにして脚柱9の下端部を接地させる。これによって、被治療鳥Bは俯せの姿勢になる。(図4・図5)
【0021】
この状態において、嘴を開いて被治療鳥Bの口の中にソノウ洗浄器具のチューブを入れて洗浄したり、抗生物質を投与する。羽根b3の診断や治療にあたっては、被治療鳥Bを横向きにし、上側に位置する当該羽根を拡げて診断したり、裏羽根にできたかさぶた等の治療を行う。
【0022】
第3の実施例にあっては次の通りである。機枠11内の下り勾配の傾斜基台1の上に被治療鳥Bを仰向きし、且つ左右の壁体2内に収めて寝かせた後、壁体の上部に止め具3を渡して被治療鳥Bの飛び出しを防止スト共に脚b2のばた付きを防止する。この場合、被治療鳥Bの頭部b′を出し入れする開口部6を形成する左右の縦桟12の間隔W′の広狭を調節する。この場合、被治療鳥Bの体型の大小によってその頚部の太さに違いがあっても適度の間隔W′を保持して肩止め71の役割を果たす。(図6)
【0023】
また、機枠11の四隅の脚柱9を当該機枠の平面から上方に突出させて、当該機枠の天地を逆さまにして上方に突出した脚柱9′を設置させることによって、図4及び図5と同じように被治療鳥Bが俯せ状態になる。
【0024】
この状態において、上向きで露出している被治療鳥Bの胸部b1にパラミクソワクチンの接種や、脚部b2に鳩痘ワクチン等の接種を行う。そして、脚b2を伸ばして脚裏の診断をし、又は脚裏にできた化膿巣等の治療を行う。
【0025】
第4の実施例にあっては、ヒンジ10′で結合されている左右一対のケース体11・11を開き、被治療鳥Bをそのケース体内に仰向けに収める。そして、左右のケース体の外縁部位に止め具3を渡して被治療鳥Bの飛び出しを防止し、且つ脚部b2のばた付きを押さえた後、このケース体を片手で持って被治療鳥Bの胸部b1にパラミクソワクチンの接種を行い、且つ脚部b2に鳩痘ワクチン等の接種を行う。この場合、基台1をを載置して治療を行い、またはケース体を手に持って抱え込むようにして治療を行う。
【0026】
【発明の効果】
本発明は上記の構成であるから、次の効果がある。すなわち、レース鳩その他の飼い鳩の治療に当たり、仰向けに寝かせた治療鳥の胸部にパラミクソワクチンを接種し、又は脚部に鳩痘ワクチンの接種をしたり、且つ嘴を開いて口から薬を投与したりするのに1人で安全且つ容易に行うことができる。
【0027】
また、基台を適度の角度で傾斜させたことにより、被治療鳥の頭部が自然に下がり、仰向けに寝かせた被治療鳥の胸部の竜骨が横桟に接触し、且つ基台先端の開口部を塞ぐ前面プレートの窓溝によって、頭部の位置調節と、その窓溝の縁辺近傍に位置する肩止め部によって、肩部が接触して開口部6からの飛び出したり、脚部を伸ばしてばた付くのを防ぐ効果がある。
【0028】
また、被治療鳥を俯せにした状態においては、仰向けにしたときと同様に嘴を開いて口から薬を投与することができるほか、眼や鼻の周りにできたデキモノの除去等の治療を行うことができる。
【0029】
従って、従来のように専門の医師又は専門業者と補助者の2人掛かりで行う必要がないので、愛鳩家は家族や周囲の関係者の手を煩わすことがない。
【0030】
その他、本発明によれば飼い鳩のほか、養鶏の鶏は、雛鳥から卵を生む親鳥になるまでの間に多数回にわたって、ニューカッスルワクチンや鶏痘ワクチン等の接種を行うことができるので、養鶏の治療に用いることにも有効である。この場合は、基台及び左右の壁体等を飼い鳩より大きい体型に合うように設定するものとする。以上のとおり、本発明はこの種のレース鳩その他鳥類の治療用器具として新規有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレース鳩その他の鳥類を仰向けに寝かせた状態の治療用器具の正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の中央縦断面図である。
【図4】図1の治療用器具の天地を逆向きにした中央縦断面図である。
【図5】図4の中央縦断面図である。
【図6】図1〜図3の他の実施例を示す斜視図である。
【図7】図1〜図7のまた別の実施例の平面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図1〜図8のさらに別の実施例の破断平面図である。
【図10】図9の10−10線に沿う断面図である。
【図11】2人掛かりで鳩の予防又は治療に注射を施している従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1……基台
2……左右の壁体
3……止め具
4……横桟
5……基台の頭部側の凹部
6……基台と壁体の頭部側の開口部
7……開口部を塞ぐ窓溝と肩止め部を有する前面プレート
8……小道具入れ
9・9′……基台下部に設けた脚柱
10・10′……ヒンジ
11……機枠
12……被治療鳥の頭部が出入りする開口部を形成する縦桟
13……壁体を起立支持する縦桟
【発明が属する技術分野】
本発明はレース鳩その他の鳥類の治療用器具及びその治療用器具を用いた鳥類の治療方法に関するもので、鳥類のうち、特にレース鳩の鳩痘ワクチンの接種及び口からの薬の投与等の治療行為(予防行為を含む)を1人でも確実容易に行え、且つ治療を受けるレース鳩等の被治療鳥には苦痛を一切与えないようにし、且つ養鶏に対する必要なワクチンの接種にも適用できるようにしたことを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
一般にレース用鳩はレース中に羽根を傷めたり、目の病気に罹ったりすることがある。また、鳩舎で多数羽の鳩を飼っている場合にあっても、病気に罹ることがある。そのレース鳩特有な症例としては、コクジウム症、サルモネラ症、トリコモナス症があり、またパラミクソウイルス感染症、ポックスウイルス感染症、アデノウイルス感染症等がある。そして、その治療や予防法の例として、ワクチンの接種や投薬処置する方法がある。例えば、図11のように病鳩Bに対して注射器等の治療具Tを操作する人Aとその補助者A′の2人で行う。その理由は、治療の確実性と被治療鳥を苦しめないで安全に行う必要からである。同様に、嘴をあけて口からソノウ洗浄器具のチューブを入れて洗浄したり、抗生物質を投与する場合においても器具や投薬する人と、その補助者の2人掛かりで行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、被治療鳥の治療や予防行為に2人掛かりで行う場合において、専門の医者や業者であれば問題はないが、愛鳩家が個人的に行うには難儀する。それは、同一鳩舎で飼っている多数羽の鳩にワクチンの接種や、薬を投与するには家族を補助者にして手伝ってもらう場合も多いが、その補助者のすべてが必ずしも鳥類が好きな者ばかりとは限らない。また、レース鳩に関係する仲間や業者に手伝ってもらうこともあるが、何10羽・何100羽もの鳥治療を補助するには時間がかかって面倒であるため敬遠されることが往々にしてある。
【0004】
そこで本発明は、専門の医者や業者でなくとも愛鳩家自身が他の人手を借りないで、レース鳩その他の鳥類の治療用ワクチン接種や薬の投与等を安全確実でしかも迅速に行えるようにしたことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決し、発明の目的を達成するために提供するものである。
【0006】
本発明の第1はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、基台の平面に被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体を設け、その壁体の高さ方向の上面部位に被治療鳥が逸脱しないための止め具と肩止め部を設けたものである。
【0007】
本発明の第2はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体の内側位置に被治療鳥の頭部側が水平面より下向きに所定の角度で傾斜した基台を設け、前記壁体の頭部側開口部の上部に横桟を設け、且つ壁体の後部上面部位に被治療鳥が逸脱を防止し、且つ脚部のばた付きを押さえるための止め具を設けたものである。
【0008】
本発明の第3はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体の内側位置に被治療鳥の頭部側が水平面より下向きに所定の角度で傾斜した基台を設け、前記壁体の頭部側開口部の上面部位に横桟を設け、且つ壁体の後部上面部位に被治療鳥の逸脱を防止し、且つ脚部のばた付きを押さえるための止め具を設け、前記基台の被治療鳥の頭部側の端部に被治療鳥の頭部が出入りする凹溝を形成し、且つ壁体の開口部に被治療鳥の頭部が出入りできる窓溝を有する前面プレートをヒンジを介して回動できるように取付けたものである。
【0009】
本発明の第4はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体の内側位置に被治療鳥の頭部側が水平面より下向きに所定の角度で傾斜した基台を設け、前記壁体の頭部側開口部の上面部位に横桟を設け、且つ壁体の後部上面部位に被治療鳥が逸脱しないための止め具を設け、前記基台の被治療鳥の頭部側の端部に被治療鳥の頭部が出入りする凹溝を形成し、且つ壁体の開口部に被治療鳥の頭部が出入りできる窓穴とその窓穴の近傍が肩止め部になる前面プレートをヒンジを介して俯仰方向に回動できるように取付け、前記壁体平面の四隅に脚柱を起立固定し、この基台及び壁体の天地を逆さまに配置したものである。
【0010】
本発明の第5はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、四隅に金属製又はプラスチック製のパイプ脚柱を上下方向にスライドできるように配置し、且つ当該脚柱と同材料で立方体に組み立てて機枠を形成し、被治療鳥を羽根を畳んで仰向け又は俯せに寝かせると共に、被治療鳥の頭部側が水平面より所定の角度で下向きに傾斜できるようにした基台を前記機枠に取付け、且つその基台の平面上に被治療鳥の左右両側に左右一対の布製又はゴム製の壁体を横幅方向に間隔を調節できるように機枠に取付けると共に、その頭部が出入りする開口部を形成するための縦桟を横幅方向に間隔を調節できるようにして機枠に取付け、前記機枠の平面に被治療鳥の逸脱を防止し、且つ脚のばた付きを押さえるための止め具を設け、前記の脚柱を機枠の平面から上方に突出させると共に、機枠の天地を逆さまにして当該機枠の平面から上方に突出させた部位を脚柱としたものである。
【0011】
本発明の第6はレース鳩その他の鳥類の治療用器具において、被治療鳥を仰向け又は俯せに寝かせ、羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対のケース体をヒンジで開閉自在に結合して基台とし、ケース体を閉じたときに当該ケース体の合わせ目に腹部を露出させる隙間を形成し、且つ基台前面には頭部が頸部が適度の間隙で出入りする開口部とその近傍に肩止め部を成形したものである。
【0012】
本発明の第7はレース鳩その他の鳥類の治療用器具を用いた鳥類の治療方法において、水平面より所定の角度で下向きに傾斜した基台に被治療鳥を羽根を畳んで下向きで且つ仰向けに寝かせてその頭部を開口部から出しておき、且つ左右両側の壁体上面の止め具を被治療鳥の脚部の部位を押さえて左右の壁体上面部位に渡して止着し、胸部位の竜骨を横桟に接触させると共に肩止め部に被治療鳥の肩部が接触するよにして位置決めをし、胸部へのパラミクソ等のワクチン接種を行い、且つ脚部への鳩痘ワクチンの接種や脚裏にできた傷の手当て等を行い、基台の天地を逆さまにして被治療鳥を俯せ状態にし、嘴を開いて口から薬の投与、眼等の治療を行い、且つ被治療鳥を横向きにして片側の羽根を拡げて羽根の手入れや治療を行うようにしたものである。
【0013】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。1は被治療鳥Bを仰向け又は俯せに寝かせるたに設けた平板状の基台であり、図1〜3及び図6にあっては、角度θ=13〜15度程度の傾斜に設定してある。2はその基台に被治療鳥Bを仰向け又は俯せに寝かせたとき羽根b3を畳んだ体型に合わせて起立固定した左右一対の壁体であり、頭部b′が広く、尻尾側が狭く設定してある。3は壁体2の上面部位に被治療鳥Bが逸脱しないために設けた止め具であり、図示例はゴムバンドを示すが、金属製又はプラスチック製のステ−を用い、その基部を回動できるように軸結合することもある。4は基台1・壁体2における被治療鳥Bの頭部側の開口部6の上面部位に設けた横桟である。5は基台1おける被治療鳥Bの頭部側の端部に被治療鳥Bの頭部b′が出入りできるように形成した凹溝、6は基台1・壁体2の端面に被治療鳥Bの頭部b′が出入りできるように形成した開口部、7はその開口部を塞ぐ前面プレートであり、ヒンジ10によって、俯仰方向に回動できるように横桟4に取付てある。また、当該前面プレートの窓溝72によって被治療鳥Bの頭部b′の動きを適度に矯正すると共にその窓溝の縁辺の近傍が被治療鳥Bの肩止め部71になっている。8は基台1に下面と壁体2の下部で成形した蓋81付きの小道具入れ、9は基台1の底面四隅に脱着できるように取付けた脚柱であり、その基台1からの脚部b2の長さは、鳩その他の鳥類が脚部b2を伸ばしても接地しない程度に設定する。なお、図6における脚柱9は、機枠11の四隅の平面から上方に突出できるようになっていて、当該機枠の天地を逆さまにしたときに、前記の上方に突出した脚柱9′が接地するように構成されている。
【0014】
図9及び10にあって、10′はヒンジであり、被治療鳥Bの羽根b3を畳んだ体型で収容した左右一対のケース体11・12を開閉できるように結合して基台1としてある。
【0015】
図6にあって、11は金属製又はプラスチック製のパイプで略箱型に組み立てた機枠であり、当該機枠の四隅には脚柱9が配置されている。12は治療鳥Bの頭部が出し入れする開口部6を形成する左右一対の縦桟、13はその縦桟12の外側に配置して、壁体2を機枠11に取り付けるための左右一対の縦桟である。前記の縦桟12・13は機枠の横桟111に沿って横幅の間隔W・W′を調節できるように結合してある。
【0016】
【具体的使用例】
本発明に係る使用例を説明する。第1の実施例にあっては次の通りである。まず被治療鳥Bを基台1の上に仰向けにし、且つ左右の壁体内に収まるように羽根b3を畳んだ体型で寝かせた後、左右の壁体2の上部に止め具3を渡し、且つ肩止め部71で肩部(=羽根の付け根部位)を接触させて被治療鳥Bが飛び出すのを防ぎ、また脚部b2を伸ばしてばた付かないように押さえている。(図7及び図8)
【0017】
この状態において、上向きで露出している被治療鳥Bの胸部b1にパラミクソワクチンの接種や脚部b2に鳩痘ワクチンの接種等の治療を行う。
【0018】
第2の実施例にあっては次の通りである。被治療鳥Bを下り勾配の角度θ=13〜15度を成す基台1の上に仰向けにし、且つ左右の壁体2内に収まるように羽根b3を畳んだ体型で寝かせた後、左右の壁体2の上部に止め具3を渡して被治療鳥Bが飛び出すのを防止すると共に脚b2がばた付かないように押さえている。そして、被治療鳥Bの竜骨b1′の前部が横桟4に接触して位置決めされる。また、前面プレート7の窓溝72によって、頭部b′の位置調節と、その窓溝の縁辺近傍に位置する肩止め部71によって、肩部が接触して開口部6からの飛び出したり、脚部b2を伸ばしてばた付くのを防いでいる。(図1〜図3)
【0019】
この状態において、上向きで露出している被治療鳥Bの胸部b1へのパラミクソワクチンの接種や、脚部b2への鳩痘ワクチン等の接種を行う。そして、脚部b2を伸ばして脚裏の診断をし、脚裏にできた化膿巣等の治療を行う。
【0020】
次に、基台1及び壁体2の上面の四隅部位に脚柱9を上向きに起立固定する。そして、基台1を壁体2と一緒に天地を逆さまにして脚柱9の下端部を接地させる。これによって、被治療鳥Bは俯せの姿勢になる。(図4・図5)
【0021】
この状態において、嘴を開いて被治療鳥Bの口の中にソノウ洗浄器具のチューブを入れて洗浄したり、抗生物質を投与する。羽根b3の診断や治療にあたっては、被治療鳥Bを横向きにし、上側に位置する当該羽根を拡げて診断したり、裏羽根にできたかさぶた等の治療を行う。
【0022】
第3の実施例にあっては次の通りである。機枠11内の下り勾配の傾斜基台1の上に被治療鳥Bを仰向きし、且つ左右の壁体2内に収めて寝かせた後、壁体の上部に止め具3を渡して被治療鳥Bの飛び出しを防止スト共に脚b2のばた付きを防止する。この場合、被治療鳥Bの頭部b′を出し入れする開口部6を形成する左右の縦桟12の間隔W′の広狭を調節する。この場合、被治療鳥Bの体型の大小によってその頚部の太さに違いがあっても適度の間隔W′を保持して肩止め71の役割を果たす。(図6)
【0023】
また、機枠11の四隅の脚柱9を当該機枠の平面から上方に突出させて、当該機枠の天地を逆さまにして上方に突出した脚柱9′を設置させることによって、図4及び図5と同じように被治療鳥Bが俯せ状態になる。
【0024】
この状態において、上向きで露出している被治療鳥Bの胸部b1にパラミクソワクチンの接種や、脚部b2に鳩痘ワクチン等の接種を行う。そして、脚b2を伸ばして脚裏の診断をし、又は脚裏にできた化膿巣等の治療を行う。
【0025】
第4の実施例にあっては、ヒンジ10′で結合されている左右一対のケース体11・11を開き、被治療鳥Bをそのケース体内に仰向けに収める。そして、左右のケース体の外縁部位に止め具3を渡して被治療鳥Bの飛び出しを防止し、且つ脚部b2のばた付きを押さえた後、このケース体を片手で持って被治療鳥Bの胸部b1にパラミクソワクチンの接種を行い、且つ脚部b2に鳩痘ワクチン等の接種を行う。この場合、基台1をを載置して治療を行い、またはケース体を手に持って抱え込むようにして治療を行う。
【0026】
【発明の効果】
本発明は上記の構成であるから、次の効果がある。すなわち、レース鳩その他の飼い鳩の治療に当たり、仰向けに寝かせた治療鳥の胸部にパラミクソワクチンを接種し、又は脚部に鳩痘ワクチンの接種をしたり、且つ嘴を開いて口から薬を投与したりするのに1人で安全且つ容易に行うことができる。
【0027】
また、基台を適度の角度で傾斜させたことにより、被治療鳥の頭部が自然に下がり、仰向けに寝かせた被治療鳥の胸部の竜骨が横桟に接触し、且つ基台先端の開口部を塞ぐ前面プレートの窓溝によって、頭部の位置調節と、その窓溝の縁辺近傍に位置する肩止め部によって、肩部が接触して開口部6からの飛び出したり、脚部を伸ばしてばた付くのを防ぐ効果がある。
【0028】
また、被治療鳥を俯せにした状態においては、仰向けにしたときと同様に嘴を開いて口から薬を投与することができるほか、眼や鼻の周りにできたデキモノの除去等の治療を行うことができる。
【0029】
従って、従来のように専門の医師又は専門業者と補助者の2人掛かりで行う必要がないので、愛鳩家は家族や周囲の関係者の手を煩わすことがない。
【0030】
その他、本発明によれば飼い鳩のほか、養鶏の鶏は、雛鳥から卵を生む親鳥になるまでの間に多数回にわたって、ニューカッスルワクチンや鶏痘ワクチン等の接種を行うことができるので、養鶏の治療に用いることにも有効である。この場合は、基台及び左右の壁体等を飼い鳩より大きい体型に合うように設定するものとする。以上のとおり、本発明はこの種のレース鳩その他鳥類の治療用器具として新規有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレース鳩その他の鳥類を仰向けに寝かせた状態の治療用器具の正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の中央縦断面図である。
【図4】図1の治療用器具の天地を逆向きにした中央縦断面図である。
【図5】図4の中央縦断面図である。
【図6】図1〜図3の他の実施例を示す斜視図である。
【図7】図1〜図7のまた別の実施例の平面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図1〜図8のさらに別の実施例の破断平面図である。
【図10】図9の10−10線に沿う断面図である。
【図11】2人掛かりで鳩の予防又は治療に注射を施している従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1……基台
2……左右の壁体
3……止め具
4……横桟
5……基台の頭部側の凹部
6……基台と壁体の頭部側の開口部
7……開口部を塞ぐ窓溝と肩止め部を有する前面プレート
8……小道具入れ
9・9′……基台下部に設けた脚柱
10・10′……ヒンジ
11……機枠
12……被治療鳥の頭部が出入りする開口部を形成する縦桟
13……壁体を起立支持する縦桟
Claims (7)
- 基台(1)の平面に被治療鳥(B)を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体(2)を設け、その壁体の高さ方向の上面部位に被治療鳥(B)が逸脱しないための止め具(3)と肩止め体(7)を設けたことを特徴とするレース鳩その他の鳥類の治療用器具。
- 被治療鳥(B)を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体(2)の内側位置に被治療鳥(B)の頭部側が水平面より下向きに所定の角度(θ)で傾斜した基台(1)を設け、前記壁体の頭部側開口部(6)の上部に横桟(4)を設け、且つ壁体の上面部位に被治療鳥(B)の逸脱を防止し且つ脚部(b2)のばた付きを押さえるための止め具(3)を設けたことを特徴とするレース鳩その他の鳥類の治療用器具。
- 被治療鳥(B)を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体(2)の内側位置に被治療鳥(B)の頭部側が水平面より下向きに所定の角度(θ)で傾斜した基台(1)を設け、前記壁体の頭部側開口部(6)の上面部位に横桟(4)を設け、且つ壁体の上面部位に被治療鳥(B)の逸脱を防止し且つ脚部のばた付きを押さえるための止め具(3)を設け、前記基台の被治療鳥(B)の頭部側の端部に被治療鳥(B)の頭部(b′)が出入りする凹溝(5)を形成し、且つ壁体の開口部(6)に被治療鳥(B)の頭部が出入りできる窓溝(72)を有する前面プレート(7)をヒンジ(10)を介して回動できるように取付けたことを特徴とするレース鳩その他の鳥類の治療用器具。
- 被治療鳥(B)を仰向け又は俯せに寝かせて羽根を畳んだ体型に合わせた左右一対の壁体(2)の内側位置に被治療鳥(B)の頭部側が水平面より下向きに所定の角度(θ)で傾斜した基台(1)を設け、前記壁体の頭部側開口部(6)の上面部位に横桟(4)を設け、且つ壁体の上面部位に被治療鳥(B)が逸脱しないための止め具(3)を設け、前記基台の被治療鳥(B)の頭部側の端部に被治療鳥(B)の頭部(b′)が出入りする凹溝(5)を形成し、且つ壁体の開口部(6)に被治療鳥(B)の頭部が出入りできる窓溝(72)とその窓溝の近傍が肩止め部(71)になる前面プレート(7)をヒンジ(10)を介して俯仰方向に回動できるように取付け、前記壁体平面の四隅に脚柱(9)を起立固定し、この基台(1)・壁体(2)の天地を逆さまに配置したことを特徴とするレース鳩その他の鳥類の治療用器具。
- 四隅に金属製又はプラスチック製のパイプ脚柱(9)を配置し、且つ当該脚柱と同材料で立方体に組み立てて機枠(11)を形成し、被治療鳥(B)を羽根を畳んで仰向け又は俯せに寝かせると共に、被治療鳥(B)の頭部側が水平面より所定の角度(θ)で下向きに傾斜できるようにした基台(1)を前記機枠に取付け、且つその基台の平面上に被治療鳥(B)の左右両側に左右一対の布製又はゴム製の壁体(2)を横幅方向に間隔(W)を調節できるように機枠(11)に取付けると共に、その頭部(b′)が出入りする開口部(6)を形成するための縦桟(12)を横幅方向に間隔(W′)を調節できるようにして機枠(11)に取付け、前記機枠の平面に被治療鳥(B)の逸脱を防止し、且つ脚部(b2)ばた付きを押さえるための止め具(3)を設け、前記の脚柱(9)を機枠の平面から上方に突出させると共に、機枠(11)の天地を逆さまにして当該機枠の平面から上方に突出させた部位を脚柱(9)としたことを特徴とするレース鳩その他の鳥類の治療用器具。
- 被治療鳥(B)を仰向け又は俯せに寝かせ、羽根(b1)を畳んだ体型に合わせた左右一対のケース体(11)・(11)をヒンジ(10)で開閉自在に結合して基台(1)とし、ケース体(11)・(11)を閉じたときに当該ケース体の合わせ目に胸部(b1)を露出させる隙間(G)を形成し、且つ基台の前面には頭部(b′)が適度の間隙で出入りする開口部(6)とその近傍に肩止め部(71)が成形されていることを特徴とするレース鳩その他の鳥類の治療用器具。
- 水平面より所定の角度(θ)で下向きに傾斜した基台(1)に被治療鳥(B)を羽根(b3)を畳んで下向きで且つ仰向けに寝かせてその頭部(b′)を開口部(6)から出しておき、且つ左右両側の壁体上面の止め具(3)を被治療鳥(B)の脚(b2)の部位を押さえて左右の壁体上面部位に渡して止着し、胸部位の竜骨(b1′)を横桟(4)に接触させると共に肩止め部(71)に被治療鳥(B)の肩部が接触するよにして位置決めをし、胸部(b1)へのパラミクソ等のワクチン接種を行い、且つ脚部(b2)への鳩痘ワクチンの接種や脚裏にできた傷の手当て等を行い、基台(1)の天地を逆さまにして被治療鳥(B)を俯せ状態にし、嘴を開いて口から薬の投与、眼等の治療を行い、且つ被治療鳥(B)を横向きにして片側の羽根(b3)を拡げて羽根の手入れや治療を行うことを特徴とするレース鳩その他の鳥類の治療用器具を用いた鳥類の治療方法。
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-
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