JP2004146726A - 気相成長方法およびその装置 - Google Patents

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服藤 憲司
Akihiko Ishibashi
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Abstract

【課題】有機金属気相結晶成長実験を行うための実験条件群と熱流体シミュレーションを行うためのシミュレーション群の関連性、あるいは有機金属気相結晶成長実験から得られる測定データ群とシミュレーションから得られる解析データ群との間の関連性を、密接に、あるいは首尾一貫した形でとるのは困難であった。
【解決手段】解析する熱流体シミュレータ2を、有機金属気相成長結晶炉実験装置1に対して、一体化されたシステムとして組み込み、全体を制御する全体システム統括装置10を具備し、実験条件群とシミュレーション条件群との間の関連づけを行うパラメータ変換装置5、及び得られる測定データ群と解析データ群との間の関連づけを行う比較検討装置8とを具備し、測定データ群と解析データ群との間での比較検討を行い、気相結晶成長実験中に生じている現象を監視、解析し、制御及び異常事態の対応を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応させるべき原料ガス及びこれを搬送するガスを、ガス導入口より導入し、これを、化学反応を生起するに十分な高温のサセプタ上に誘導し、サセプタ上に設置したウエハー上において化学反応に由来する所望の堆積膜を堆積させることを目的とした有機金属気相結晶成長実験において、この実験内容を模擬し、かつ解析する熱流体シミュレーションを、前記有機金属気相成長結晶炉実験に対して、一体化されたシステムとして行い、全体を制御する全体システム統括機能を用い、この下で、有機金属気相結晶成長実験を行うための実験条件群と熱流体シミュレーションを行うためのシミュレーション条件群との間のパラメータの関連づけを行いながら、かつ前記有機金属気相結晶成長実験から得られる測定データ群と前記シミュレーションから得られる解析データ群との間の関連づけを行いながら、前記測定データ群と前記解析データ群との間での比較検討を行い、気相結晶成長実験中に生じている現象を監視、解析し、実験の制御及び異常事態の対応を行うことを特徴とする気相成長方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Al、Ga、In等のIII族元素とV族元素との化合物である半導体は、ワイドギャップを有する直接遷移型半導体であり、可視から紫外域の発光材料として、最も有望であると考えられる。これら、光半導体デバイスの材料となる、窒化ガリウムGaN等の、結晶学的に優れた制作手法が求められている。MOCVD(Metalorganic Chemical Vapor Phase Deposition)法は、これを産業レベルで実現できる有力な手法として、各方面で研究開発が進められている。
【0003】
しかし、実際の有機金属気相成長結晶炉においては、炉内の幾何学的な流れ構造や温度の空間分布の制御は必ずしも理想的な状態とはならない。例えば、炉の幾何学的構造や温度分布に依存して、渦が発生し、サセプタ上の流れの速度分布及び原料ガスの供給の空間的一様性が満たされなくなったり、渦内において原料ガスの滞留をもたらし、ある1つのガス原料から他のガス原料への速やかなスイッチングを妨げ、急峻な接合の実現に対して、しばしば好ましくない影響がもたらされる等の課題がある。また、上記のような流れの乱れ等が、実際に発生しているのか、を現実の有機金属気相成長結晶炉において把握するのは容易ではない。
【0004】
上記課題を解決するために、図5に示すように、有機金属気相成長結晶炉1に対して、リアルタイムでの温度、圧力や成長膜の測定データの収集を充実させることのできる、測定データ処理装置6を設置して、観測する方法が取られていた。一方、図6に示すように、有機金属気相結晶成長実験とは切り離された形で、実験の内容を模擬し、かつ解析する熱流体シミュレーションを実行し、温度、流れの空間パターンや成長膜の定常状態、あるいは時間に依存した現象を解析し、この結果を基に、実験条件の改善等を行ってきた。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−115070号公報
【特許文献2】
特開平8−172186号公報
【特許文献3】
特開平9−320919号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有機金属気相結晶成長実験から得られる温度、圧力や成長膜の測定データ等を含む諸種の物理量は、炉内空間内の有限個の点に限られる。さらに、有機金属気相結晶成長実験を行うための実験条件群と熱流体シミュレーションを行うためのシミュレーション群の関連性、あるいは有機金属気相結晶成長実験から得られる測定データ群とシミュレーションから得られる解析データ群との間の関連性を、密接に、あるいは首尾一貫した形でとるのは困難であった。さらに、シミュレーション結果を、リアルタイムあるいはこれに近い形で実験に生かすことができない等の、運用上の課題があった。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑み、反応させるべき原料ガス及びこれを搬送するガスを、ガス導入口より導入し、これを、化学反応を生起するに十分な高温のサセプタ上に誘導し、サセプタ上に設置したウエハー上において化学反応に由来する所望の堆積膜を堆積させることを目的とした有機金属気相結晶成長実験において、この実験内容を模擬し、かつ解析する熱流体シミュレーションを、前記有機金属気相成長結晶炉実験に対して、一体化されたシステムとして行い、有機金属気相結晶成長実験を行うための実験条件群と熱流体シミュレーションを行うためのシミュレーション条件群との間のパラメータの関連づけを行いながら、かつ前記有機金属気相結晶成長実験から得られる測定データ群と前記シミュレーションから得られる解析データ群との間の関連を比較検討しながら、さらに全体を制御する全体システム統括機能を用いることにより、気相結晶成長実験中に生じている現象を、前記熱流体シミュレーションを用いて物理現象を理解しながら監視、解析し、異常事態等が発生した場合には、その根源的なメカニズムから理解して、実験条件に対する対策を行えることを特徴とする気相成長方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の気相成長方法およびその装置においては、以下のような手段を用いる。
【0009】
すなわち、反応させるべき原料ガス及びこれを搬送するガスを、ガス導入口より導入し、これを、化学反応を生起するに十分な高温のサセプタ上に誘導し、サセプタ上に設置したウエハー上において化学反応に由来する所望の堆積膜を堆積させることを目的とした有機金属気相結晶成長実験において、この実験内容を模擬し、かつ解析する熱流体シミュレーションを、前記有機金属気相成長結晶炉実験に対して、一体化されたシステムとして行い、全体を制御する全体システム統括機能を用い、この下で、有機金属気相結晶成長実験を行うための実験条件群と熱流体シミュレーションを行うためのシミュレーション条件群との間のパラメータの関連づけを行いながら、かつ前記有機金属気相結晶成長実験から得られる測定データ群と前記シミュレーションから得られる解析データ群との間の関連づけを行いながら、前記測定データ群と前記解析データ群との間での比較検討を行い、気相結晶成長実験中に生じている現象を監視、解析し、実験の制御及び異常事態の対応を行う。
【0010】
本発明は上述した構成によって、有機金属気相結晶成長実験中に生じる問題点をすみやかに判断し、空間的に一様な、優れた膜質の結晶成長を行うことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第一の実施例である、気相成長方法について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は本発明の気相成長方法を、有機金属気相成長結晶炉に適用したシステム構成図である。 反応させるべき原料ガス及びこれを搬送するガスを、ガス導入口より導入し、これを、化学反応を生起するに十分な高温のサセプタ上に誘導し、サセプタ上に設置したウエハー上において化学反応に由来する所望の堆積膜を堆積させることを目的とした有機金属気相成長結晶炉実験装置1に対し、この実験内容を模擬し、解析する熱流体シミュレータ2を、前記有機金属気相成長結晶炉実験装置に対して、一体化されたシステムとして組み込んでいる。前記有機金属気相成長結晶炉実験装置を動作させるための実験条件群を設定する実験条件設定装置3と、前記熱流体シミュレータを動作させるためのシミュレーション条件群を設定するシミュレーション条件設定装置4を設置する。
【0013】
そして、実験条件群とシミュレーション条件群の間の関連づけを行うパラメータ変換装置5を設置する。一方、前記有機金属気相成長結晶炉実験装置から得られる測定データ群を処理する測定データ処理装置6と、前記熱流体シミュレータから得られる解析データ群を処理する解析データ処理装置7を設置する。そして、測定データ群と解析データ群の間の関連づけを行う比較検討装置8を設置する。さらに、これら全体を制御する全体システム統括装置10を具備する。
【0014】
これにより、気相成長実験中に生じている現象を、例えば、前記熱流体シミュレータのディスプレイ画面上において、シミュレーション結果と比較検討し、かつ物理現象を理解しながら監視、解析し、異常事態が発生した場合には、その根源的なメカニズムから理解して、実験条件に対する対策を行なう。ここで、前記熱流体シミュレーションは、質量保存式、運動量保存式、エネルギー保存式等の支配方程式に基づき、これに適切な境界条件や初期条件を与えて解を求める方法をとっている。
【0015】
また、前記熱流体シミュレーションは、状況に応じて、空間1次元、空間2次元、あるいは、空間3次元のものを用いた。一般に、空間の次元が、1次元、2次元、3次元と増加する程、解析結果の空間的精度は高まるが、計算に要する時間がかかる。前記熱流体シミュレータによる物理現象の監視、解析を、より高速に、リアルタイムあるいはそれに近い形で行う際には、必要に応じて、空間の次元が、2次元、あるいは1次元の低次元で行った。
【0016】
図2を用いて、さらに具体的に説明する。有機金属気相成長結晶炉実験装置の結晶炉本体1は、後述するサセプタやウエハー等を除いて実質的に石英ガラスで作られ、この結晶炉本体は側壁、上壁、下壁で構成され、反応させるべき原料ガス及びこれを搬送するガスは、図の右側のガス導入口27から供給され、高温のサセプタ25上を通り、図の左側のガス流出口28から排気される。ガス導入口27から末広がりのガス導入路48までは、上層路36と下層路37に2分され、上層ガス導入口からは水素とこの水素で希釈されたトリメチルガリウムが、下層ガス導入口からはアンモニアが、それぞれ流速6m/秒で供給され、ガス合流面29において、両者は合流し、サセプタ上でガス平均流速がほぼ0.6m/秒となるように調整されている。
【0017】
結晶炉内圧力は0.5気圧になるように調整されている。本体下流部に設置されている高温のカーボンサセプタ25上にウエハー26が設置されている。また、ウエハー上及びサセプタ上の各点55において、900℃近傍のある空間分布を持った温度分布になるように調整されている。また末広がり角αは10度である。ガス導入口及びサセプタ上における圧力、流速及び流量は、それぞれ圧力計50、流速計51及び流量計52により、炉内の複数個所に対して、モニターされている。
【0018】
また、温度は熱電対により、モニターされている。さらに、膜厚は光学的な膜厚測定器53によりモニターされている。但し、これらの物理量の測定点は、炉内空間の有限個の点に過ぎない。以上の、実験条件は、実験条件設定装置3により与えられ、この条件を満たすように制御されている。
【0019】
また、以上の実験条件は、パラメータ変換装置5により、熱流体シミュレーションを行うに必要なシミュレーション条件に、変換ソフトウエア・プログラムにより瞬時に自動的に変換される。シミュレーション条件は多岐にわたるが、例えば、水素、トリメチルガリウム、及びアンモニアというガスを特徴づけるパラメータである、温度等に依存した熱伝導率、比熱、粘性率が生成設定される。
【0020】
これと同時に、ガスや構造物の温度が初期条件あるいは境界条件として設定される。これらの、シミュレーション条件は、シミュレーション条件設定装置4により整理統合され、熱流体シミュレーションの入力データ群となり、これらを用いて空間3次元の、実験の定常運転中に相当する、時間に依存しない定常計算がなされた。
【0021】
システムを実行してみると、前記熱流体シミュレータのディスプレイ画面上において、シミュレーション結果は、ガス導入路48側壁近傍において、小さな剥がれ渦の発生を認識した。全体システム統括装置10は、現在のシミュレーション条件に対して、流速を6m/秒から5.8m/秒で供給した場合にどのようになるか、という指示を、シミュレーション条件設定装置4に与え、この条件に沿った計算が実行された。
【0022】
図中、流線80、温度分布70及び成長膜厚分布71は、この修正されたシミュレーション条件に対する、熱流体シミュレーションによる計算結果である。これらが示すように、結晶炉内において、一様な流れが実現されている。サセプタ上に設置されたウエハー上おいて、流線80が示す流れの速度分布、温度分布70及び成長膜厚分布71が空間的にほぼ一様であることが、熱流体シミュレーションにより示された。なお、流線80、温度分布70及び成長膜厚分布71は、図中、対称面に対して、上部あるいは下部のみを示しているが、それぞれ下部あるいは上部にも同様の、上部あるいは下部と対称なパターンが生じる。以下に示される全ての図に対しても、同様である。
【0023】
熱流体シミュレーションによる条件の確認後、全体システム統括装置10は、この条件で実験を進める、という指示を、実験条件設定装置3に与え、実験が開始された。
【0024】
一方、熱流体シミュレーション結果は、測定データ群と解析データ群の間の関連づけを行う比較検討装置8を用い、ソフトウエア・プログラムにより自動的に、炉内空間の有限個の実験測定点における圧力、流速、流量、及び温度に変換され、これらが実験測定値と比較検討され、十分に良い精度で、両者が一致することが確かめられた。
【0025】
次に、成長膜の品質を制御するために、上記実験途中において、ウエハー上及びサセプタ上の各点55において、温度がそれぞれ900℃から950℃近傍に、実験条件を変化させる必要が生じたので、あらかじめ実験条件に相当するシミュレーション条件を変化させてシミュレーションを行い、ガスの流れパターン等に問題点がないことを確認した後、前記実験条件を変化させて実験を行った。
【0026】
さらに、前記950℃近傍の条件で実験を行った後、30秒間で850℃に温度を下げ、かつ、この降温過程の時間に依存した物理量の振舞いを確認する必要が生じた。熱流体シミュレーションは、前記950℃近傍の条件における定常計算の解を、非定常計算に引継ぎいて計算を行い、これをほぼリアルタイムで実験測定結果と比較検討した。降温過程開始後、10秒経過後において、設定した降温過程から10℃以上のずれが生じたので、実験における流量を2%増加させる操作を行い、望ましい結果を得た。
【0027】
以下本発明の第二の実施例である、ガスの導入と流れの制御方法について、図面を参照しながら説明する。
【0028】
ウエハー上に成長する膜の結晶品質を向上させるために、本発明の第一の実施例と比較して、ガス導入口から供給するガス流速は5.8m/秒に固定したまま、結晶炉内圧力は0.5気圧から2.0気圧に上げる方法を検討した。この実験を行う前に、あらかじめ実験条件に相当するシミュレーション条件でシミュレーションを行った。図3は、この条件における、流線80、温度分布70及び成長膜厚分布71である。図中、流線80、温度分布70及び成長膜厚分布71は、熱流体シミュレーションによる計算結果である。
【0029】
ガス導入路側壁30の内面近傍の流れ境界層において、側壁内面に沿う流線が、ある剥離点において壁面から離れて下流に向かって延びる大きな渦が発生している。この渦の存在により、実質的な流路が狭められたり、流線が変形させられたりすることにより、上記サセプタ上の流れの速度分布及び原料ガスの供給の空間的一様性が劣化している。
【0030】
特に、結晶炉対称面近傍における流速が大きくなり、冷たいガスがサセプタ上対称面近傍に強く供給される結果、温度分布70及び成長膜厚分布71が示すように、ウエハー上対称面近傍に分布の大きな非一様性が見られる。なお、上記大きな渦の存在は、原料ガスの渦内における滞留をもたらし、ある1つのガス原料から他のガス原料への速やかなスイッチングを妨げ、急峻な接合の実現に対して、好ましくない影響がもたらされることが予測される。
【0031】
そこで、結晶炉内圧力は2.0気圧に固定したまま、ガス導入口から供給するガス流量が図2の場合と同じになるように、ガス導入口から供給するガス流速を5.8m/秒から1.5m/秒に下げる方法を検討した。この実験を行う前に、やはり、あらかじめ実験条件に相当するシミュレーション条件でシミュレーションを行った。
【0032】
なお、ガス流量は、ガス流速及び結晶炉内圧力に比例することを前提としたアルゴリズムにより、パラメータ変換装置5により、実験条件からシミュレーション条件に変換されている。図4は、この条件における、流線80、温度分布70及び成長膜厚分布71の分布である。図3で現れていた大きな渦が消え、サセプタ上に設置されたウエハー上おいて、流線80が示す流れの速度分布、温度分布70及び成長膜厚分布71が空間的にほぼ一様となった。これは、図2とほぼ同様の、良好な空間分布である。これを用いて実験を行った結果、シミュレーションが予測する良い結果が得られた。
【0033】
なお、上記、熱流体シミュレータは、実験から得られる測定データ群とシミュレーションから得られる解析データ群との間に有意な違いが生じる場合には、解析データ群が測定データ群とほぼ一致するように、ニューラルネットワーク法により、シミュレーション・プログラムを改良する機能を有する。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明の気相成長方法およびその装置を用いることにより、サセプタ上において、流れの速度分布及び原料ガスの供給が空間的に一様になる流れを実現することができる。また、有機金属気相結晶成長実験中に生じる問題点をすみやかに判断し、空間的に一様な、優れた膜質の結晶成長を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施例における気相成長方法を、有機金属気相成長結晶炉に適用したシステム構成図
【図2】本発明の第1の実施例を、より具体的に説明した図
【図3】本発明の第2の実施例における気相成長方法を説明した図
【図4】本発明の第2の実施例における気相成長方法を説明した図
【図5】本課題の解決策に対する従来の第一の解決例を示す図
【図6】本課題の解決策に対する従来の第二の解決例を示す図
【符号の説明】
1 有機金属気相成長結晶炉実験装置
2 熱流体シミュレータ
3 実験条件設定装置
4 シミュレーション条件設定装置
5 パラメータ変換装置
6 測定データ処理装置
7 解析データ処理装置
8 比較検討装置
10 全体システム統括装置
12 ガス導入口
20 対称中心軸
25 サセプタ
26 ウエハー
27 ガス導入口
28 ガス流出口
29 ガス合流面
30 ガス導入路側壁
36 上層路
37 下層路
50 圧力計
51 流速計
52 流量計
58 ガス導入路
60 流線
70 温度分布
71 膜厚分布
80 流線

Claims (19)

  1. 反応させるべき原料ガス及びこれを搬送するガスを、ガス導入口より導入し、これを、化学反応を生起するに十分な高温のサセプタ上に誘導し、サセプタ上に設置したウエハー上において化学反応に由来する所望の堆積膜を堆積させることを目的とした有機金属気相結晶成長実験において、この実験内容を模擬し、かつ解析する熱流体シミュレーションを、前記有機金属気相成長結晶炉実験に対して、一体化されたシステムとして行い、全体を制御する全体システム統括機能を用い、この下で、有機金属気相結晶成長実験を行うための実験条件群と熱流体シミュレーションを行うためのシミュレーション条件群との間のパラメータの関連づけを行いながら、かつ前記有機金属気相結晶成長実験から得られる測定データ群と前記シミュレーションから得られる解析データ群との間の関連づけを行いながら、前記測定データ群と前記解析データ群との間での比較検討を行い、気相結晶成長実験中に生じている現象を監視、解析し、実験の制御及び異常事態の対応を行うことを特徴とする気相成長方法。
  2. 前記熱流体シミュレーションは、質量保存式、運動量保存式、エネルギー保存式等の支配方程式に基づき、これに適切な境界条件や初期条件を与えて解を求めることを特徴とする請求項1に記載の気相成長方法。
  3. 前記熱流体シミュレーションは、空間1次元であることを特徴とする請求項1及び2に記載の気相成長方法。
  4. 前記熱流体シミュレーションは、空間2次元であることを特徴とする請求項1及び2に記載の気相成長方法。
  5. 前記熱流体シミュレーションは、空間3次元であることを特徴とする請求項1及び2に記載の気相成長方法。
  6. 前記熱流体シミュレーションは、空間1次元、2次元及び3次元のうちの、幾つか、あるいは全てを行うことを特徴とする請求項1〜5に記載の気相成長方法。
  7. 前記熱流体シミュレーションは、実験の定常運転中に相当する、時間に依存しない定常計算を行うことを特徴とする請求項1〜6に記載の気相成長方法。
  8. 前記熱流体シミュレーションは、時間に依存した非定常計算を行うことを特徴とする請求項1〜6に記載の気相成長方法。
  9. 前記非定常計算は、実験の起動時や、条件変更時等の計算を行うことを特徴とする請求項8に記載の気相成長方法。
  10. 前記熱流体シミュレーションは、定常計算と非定常計算の両方を行うことを特徴とする請求項1〜9に記載の気相成長方法。
  11. 前記熱流体シミュレーションは、定常計算を行った後、この解を非定常計算に引継ぎいて計算を行うことを特徴とする請求項1〜10に記載の気相成長方法。
  12. 前記実験条件群から前記シミュレーション条件群への変換、及び前記シミュレーション条件群から前記実験条件群への変換は、ソフトウエア・プログラムにより自動的に行えることを特徴とする請求項1〜11に記載のガスの導入と流れの制御方法。
  13. 実験から得られる測定データ群とシミュレーションから得られる解析データ群との間の関連の比較検討は、ソフトウエア・プログラムにより自動的に行えることを特徴とする請求項1〜12に記載のガスの導入と流れの制御方法。
  14. 実験を行う前に、あらかじめ実験条件に相当するシミュレーション条件でシミュレーションを行い、問題点がないことを確認した後、実験を行うことを特徴とする請求項1〜13に記載の気相成長方法。
  15. 実験中における物理量のモニタリングと、前記熱流体シミュレーション実行中における物理量のモニタリングとを、同時に行い、両者を比較しながら、気相成長実験中に生じている現象を、リアルタイムあるいはこれに近い状態にて監視、解析することを特徴とする請求項1〜14に記載の気相成長方法。
  16. 前記熱流体シミュレーションは、空間低次元の非定常計算を行うことにより、計算の高速化を実現して行うことを特徴とする請求項15に記載の気相成長方法。
  17. 実験途中において実験条件を変化させる必要がある場合には、あらかじめ実験条件に相当するシミュレーション条件を変化させてシミュレーションを行い、問題点がないことを確認した後、前記実験条件を変化させて実験を行うことを特徴とする請求項1〜16に記載の気相成長方法。
  18. 実験から得られる測定データ群とシミュレーションから得られる解析データ群との間に有意な違いが生じる場合には、解析データ群が測定データ群とほぼ一致するように、シミュレーション・プログラムを改良する機能を有するのことを特徴とする請求項1〜17に記載のガスの導入と流れの制御方法。
  19. 反応させるべき原料ガス及びこれを搬送するガスを、ガス導入口より導入し、これを、化学反応を生起するに十分な高温のサセプタ上に誘導し、サセプタ上に設置したウエハー上において化学反応に由来する所望の堆積膜を堆積させることを目的とした有機金属気相成長結晶炉実験装置において、この実験内容を模擬し、解析する熱流体シミュレータを、前記有機金属気相成長結晶炉実験装置に対して、一体化されたシステムとして組み込み、全体を制御する全体システム統括装置を具備し、前記有機金属気相成長結晶炉実験装置を動作させるための実験条件群と前記熱流体シミュレータを動作させるためのシミュレーション条件群との間の関連づけを行うパラメータ変換装置、及び前記有機金属気相成長結晶炉実験装置から得られる測定データ群と前記熱流体シミュレータから得られる解析データ群との間の関連づけを行う比較検討装置とを具備し、前記測定データ群と前記解析データ群との間での比較検討を行い、気相結晶成長実験中に生じている現象を監視、解析し、実験の制御及び異常事態の対応を行うことを特徴とする気相成長装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017108155A (ja) * 2009-08-12 2017-06-15 ジョージア ステート ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション,インコーポレイテッド 高圧化学蒸着装置、方法、およびそれにより製造される組成物

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