JP2004143314A - Polyester polyether polyol and urethane prepolymer using it - Google Patents

Polyester polyether polyol and urethane prepolymer using it Download PDF

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Yukio Tsushimo
津下 由紀男
Kazutoshi Suzuki
鈴木 千登志
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a urethane adhesive which is excellent in adhesiveness to a substrate and processability under low viscosity, and also provide a raw material of the adhesive. <P>SOLUTION: The urethane adhesive is one using a urethane prepolymer from a polyester polyether polyol as a starting material, which is obtained by subjecting 3 moles or more of an alkylene oxide to a ring-opening addition polymerization to 1 mole of an active hydrogen atom of a polyester polyol having a hydroxy value of 30-250 mgKOH/g in the presence of a catalyst. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステルポリエーテルポリオール、該ポリエステルポリエーテルポリオールを反応させて得られたウレタンプレポリマー、該ウレタンプレポリマーを用いたウレタン系硬化性組成物、および、該ウレタン系硬化性組成物を用いた、基材との接着性に優れ、低粘度で作業性の良好なウレタン接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウレタン接着剤は、広範な材料への優れた接着性、原料の組み合わせによる設計の柔軟性等の長所を有し、またその硬化物は、硬化収縮が少なく、耐水性、耐薬品性、耐衝撃性、耐低温脆性等に優れる長所を有する。ウレタン接着剤は大きく分類して、一液型接着剤と二液型接着剤とに分けられる。一液型接着剤は、硬化性組成物がイソシアネート基を有し、この硬化性組成物が空気中または被接着基材中の水分と反応することで硬化物が得られる。一液型接着剤は、主に木工、木質床材の接着用途に使用される。また二液型接着剤は、水酸基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤とからなり、この二液を混合し反応させることにより硬化物が得られる。二液型接着剤は、主に工場のラインで使用され、食品包装用フィルムの接着用途等に使用される。
【0003】
上記のウレタン接着剤としては、ウレタンプレポリマーを含むウレタン系硬化性組成物が用いられる。ここでウレタンプレポリマーとは、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる反応生成物である。このウレタンプレポリマーは大きく分類して、ポリオール化合物をポリイソシアネート化合物よりも過剰に用いた水酸基含有ウレタンプレポリマーと、ポリイソシアネート化合物をポリオール化合物よりも過剰に用いたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーとに分けられる。
【0004】
ここでウレタンプレポリマーの原料として用いられるポリオール化合物としては、常温で液体であり粘度が低く、作業性に優れるポリエーテルポリオールが多く用いられる。しかし被接着基材の種類によっては接着性が不充分となりやすいことがある。具体的には、自動車用部品、床材、壁紙材として用いられる塩化ビニル製シート、アルミニウム製シート等に対しては接着性が不充分となりやすく問題となっていた。
【0005】
上記の接着性を改良するためには、凝集性がポリエーテルポリオールより高いポリエステルポリオールをポリオール化合物として用いることが多い。しかしポリエステルポリオールを用いた場合には、得られるウレタンプレポリマーが高粘度になりやすく、作業性が悪くなりやすいという問題がある。この問題の解決方法として、従来は溶剤、可塑剤を併用することでウレタンプレポリマーの粘度を下げる方法が実施されてきた。しかし近年は人体への影響を考慮して有機溶剤等の使用を抑制することが求められるようになってきていて、無溶剤かつ無可塑剤の接着剤の開発が求められている。すなわち、高い接着性と低い粘度を兼ね備える接着剤の開発が求められている。具体的には、高い接着性と低い粘度とを与えるウレタンプレポリマー、特にはこれらの特性を与えるポリオール化合物の開発が求められている。
【0006】
上述した特性を有するポリオール化合物を得るために、低粘度であるポリエーテルポリオールと凝集性の高いポリエステルポリオールとを単に混合した後プレポリマーを製造することが行われている。しかし両ポリオール同士の相溶性があまり良好でない、両ポリオールの反応性が異なる場合が多い等の問題があるために、満足な性能を有するプレポリマーが得られないという問題があった。またそれぞれのポリオールからプレポリマーを製造した後に混合しても、両プレポリマー同士がやはり相溶性が低く、やはり満足な性能を有するプレポリマーが得られないという問題があった。
【0007】
これらの問題を解決するために、ポリエーテル鎖とポリエステル鎖を同一の分子内に併せ持つポリオールを製造する方法が提案されている。例えばポリエーテルジオールと無水ジカルボン酸とを反応させてポリエーテルポリエステルポリオールを製造する方法が知られている(例えば特許文献1を参照。)。またポリエーテルポリオールに環状エステル類(ラクトン類)を開環付加反応させてポリエーテルポリエステルポリオールを製造する方法が知られている(例えば特許文献2を参照。)。またポリエステル縮合物に三級アミンを触媒としてアルキレンオキシドを開環付加反応させる方法が知られている(例えば特許文献3を参照。)。また多価カルボン酸無水物に複合金属シアン化物錯体触媒を用いてアルキレンオキシドを開環付加反応させる方法が知られている(例えば特許文献4を参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−12754号公報
【特許文献2】
特開昭58−59213号公報
【特許文献3】
特開昭62−277430号公報
【特許文献4】
特開平4−31432号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
これらの方法のうち、特許文献1に記載の方法では、ポリエーテル鎖をジカルボン酸で架橋する形式となり、ポリエーテル鎖とポリエステル鎖とが適当な長さづつ含まれるポリオールが得られないという問題がある。またエステル化反応には比較的高い反応温度が必要でありポリエーテル鎖が切断されやすいという問題もある。また得られるポリオールの分子量は高分子量となりやすくかつ分子量分布が広がりやすいため、得られるポリオールの粘度を低く抑えることが困難であるという問題もある。また特許文献2に記載の方法は、ポリエステル鎖がラクトン類から製造可能なものだけに限定され、汎用のポリエステル鎖を導入することはできないという問題もある。
【0010】
また特許文献3に記載の方法は、そもそも発明の課題がポリエステル縮合物の酸価を下げることが目的であり、適当な長さのポリエーテル鎖を導入しようとした方法ではない。特に実施例ではカルボキシル基1モルに対して1モル前後のアルキレンオキシドを開環付加させているにすぎない。仮にこの方法を応用したとしても、三級アミンが触媒であるためにアルキレンオキシドの開環付加反応が充分に進行しにくいという問題がある。また開環付加反応の反応条件を過酷にすればポリエーテル鎖が切断されやすいという問題がおきてくる。
【0011】
また特許文献4に記載の方法は、ポリカルボン酸無水物を開始剤としてアルキレンオキシドを開環付加反応させてポリオールを製造する方法である。しかしここではポリエステル鎖の有する凝集性については示唆もされておらず、適当な長さを有するポリエステル鎖にポリエーテル鎖を導入することまでは示されていない。
【0012】
以上のように、低粘度であるポリエーテルポリオールと凝集性の高いポリエステルポリオールとの長所を上手に組み合わせて、粘度が低く凝集性の高いポリオールは今まで知られていなかった。またこのようなポリオールを原料として用いて、溶剤または可塑剤を用いなくても充分に低粘度で作業性がよく、かつ、良好な接着性を示すウレタン接着剤は知られていなかった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は上述した課題を解決するためになされた発明であり、以下のポリエステルポリエーテルポリオール、該ポリエステルポリエーテルポリオールの製造方法、該ポリエステルポリエーテルポリオールを反応させて得られたウレタンプレポリマー、該ウレタンプレポリマーの製造方法、該ウレタンプレポリマーを用いたウレタン系硬化性組成物、および、該ウレタン系硬化性組成物を用いたレタン接着剤を提供する。
【0014】
(1)水酸基価が30〜250mgKOH/gであるポリエステルポリオールに、該ポリエステルポリオールの活性水素原子1モルに対して3モル以上のアルキレンオキシドを触媒存在下で開環付加重合させて得られたポリエステルポリエーテルポリオール。ここで前記触媒が、複合金属シアン化物錯体触媒であることが好ましい。
【0015】
(2)水酸基価が30〜250mgKOH/gであるポリエステルポリオールに、該ポリエステルポリオールの活性水素原子1モルに対して3モル以上のアルキレンオキシドを触媒存在下で開環付加重合させるポリエステルポリエーテルポリオールの製造方法。ここで前記触媒が、複合金属シアン化物錯体触媒であることが好ましい。
【0016】
(3)(1)に記載のポリエステルポリエーテルポリオールにポリイソシアネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマー。
【0017】
(4)(1)に記載のポリエステルポリエーテルポリオールにポリイソシアネート化合物を反応させるウレタンプレポリマーの製造方法。
【0018】
(5)(4)に記載のウレタンプレポリマーを含むウレタン系硬化性組成物。
【0019】
(6)(1)に記載のポリエステルポリエーテルポリオールを含むウレタン系硬化性組成物。
【0020】
(7)(5)または(6)に記載のウレタン系硬化性組成物を用いたウレタン接着剤。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の詳細について説明する。
【0022】
(ポリエステルポリオール)
本発明に用いられるポリエステルポリオールは、水酸基価が30〜250mgKOH/gであるポリエステルポリオールである。このポリエステルポリオールは、多価アルコールと多価カルボン酸とを縮合反応させて得られるポリエステルまたは開始剤に環状エステル類(ラクトン類)を開環付加反応させて得られるポリエステルが好ましい。ただしラクトン類の開環付加反応に用いる開始剤としては、上記多価アルコールが好ましい。
【0023】
ただし上記多価カルボン酸としては、その酸無水物を用いることも含めて考える。本発明に用いられるポリエステルポリオールとしては、上述したポリエステルを1種のみ用いていも、2種以上を併用してもよい。上記ポリエステルポリオールの水酸基価は30〜250mgKOH/gであるが、50〜250mgKOH/gが好ましく、50〜200mgKOH/gが特に好ましい。水酸基価が上記範囲にあれば、本発明に係るポリエステルポリエーテルポリオールの粘度が低く抑えられかつ凝集性にも優れ好ましい。上記ポリエステルポリオールの平均官能基数は2〜3が好ましく、2〜2.2がより好ましい。
【0024】
上記の多価アルコールとしては、2価アルコール(ジオール)が特に好ましいが、3価以上のアルコールを併用してもよい。上記のジオールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
【0025】
上記の多価カルボン酸としては、2価カルボン酸(ジカルボン酸)が特に好ましいが、3価以上のカルボン酸を併用してもよい。上記のジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸が好ましい。またテレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸等の芳香族ジカルボン酸を併用することもできる。これらは1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
【0026】
上記のラクトン類としては、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ブチロラクトン等が挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
【0027】
本発明に用いられるポリエステルポリオールとしては、上述した化合物を反応させて得られるポリエステルが好ましい。これらのうち、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオールが、室温で液状であり低粘度で作業性が良好である点から好ましい。また1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオールが、凝集性に優れる点から好ましい。
【0028】
また本発明に用いられるポリエステルポリオールとしては、カルボン酸型の末端構造を有していてもよいが、末端の官能基のほとんどが水酸基であることが好ましい。具体的には、ポリエステルポリオールの酸価は2mgKOH/g以下が好ましい。
【0029】
(ポリエステルポリエーテルポリオール)
本発明に係るポリエステルポリエーテルポリオールは、前述したポリエステルポリオールの活性水素原子1モルに対して3モル以上のアルキレンオキシドを触媒存在下で開環付加重合させて得られるポリエステルポリエーテルポリオールである。
【0030】
上記の触媒としては、アルキレンオキシドの開環付加重合反応に用いられる公知の触媒を用いることが可能である。しかし前述したようにポリエーテル鎖の切断を抑制するために、アルカリ金属触媒等の塩基性触媒、ルイス酸触媒等の酸性触媒は使用しないことが好ましい。上記の触媒としては、ジエチル亜鉛触媒、金属ポリフィリン触媒、複合金属シアン化物錯体触媒が好適である。このうち特に複合金属シアン化物錯体触媒が、ポリエーテル鎖に影響を与えない、アルキレンオキシドの開環付加重合反応の反応性を高くできる、製造されるポリエステルポリエーテルポリオールの分子量分布が広がりにくい等の点で好適である。複合金属シアン化物錯体触媒としては、亜鉛ヘキサシアノコバルテートに有機配位子等が配位した錯体触媒が挙げられ、具体的には亜鉛ヘキサシアノコバルテート/グライム錯体触媒、亜鉛ヘキサシアノコバルテート/tert−ブチルアルコール錯体触媒等が例示できる。この触媒は例えばヘキサシアノコバルト酸カリウムと過剰量の塩化亜鉛とをグライム水溶液存在下で反応させた後、精製することで製造できる。
【0031】
ここで上記アルキレンオキシドの例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン、スチレンオキシド等が挙げられる。これらのアルキレンオキシドは1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。ここでアルキレンオキシドとしては、プロピレンオキシドを単独で、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとを併せて用いることが好ましい。
【0032】
本発明に係るポリエステルポリエーテルポリオールは、前述したポリエステルポリオールの活性水素原子1モルに対して3モル以上のアルキレンオキシドを触媒存在下で開環付加重合させて得られる。ここで上記のアルキレンオキシドを開環付加させる量は、ポリエステルポリオールの活性水素原子1モルに対して、3モル以上であるが、3〜100モルが好ましく、5〜80モルがより好ましく、8〜60モルが最も好ましい。アルキレンオキシドを開環付加させる量が上記範囲であれば、ポリエステル鎖の有する凝集性を維持しながら、低粘度のポリエステルポリエーテルポリオールが得られることから好ましい。
【0033】
ここで付加させるアルキレンオキシドのうちのエチレンオキシドの割合は、0〜50質量%が好ましく、0〜20質量%が好ましい。このエチレンオキシドの割合が多ければ、比較的親水性のポリエステルポリエーテルポリオールが得られる。親水性のポリエステルポリエーテルポリオールを用いると、水がポリエステルポリエーテルポリオールに取り込まれやすくなると考えられ、後述する一液型接着剤において硬化速度が速くなりやすい等の点で好ましい。しかしエチレンオキシドのみを用いると得られるポリエステルポリエーテルポリオールの結晶性が高くなり、結果として粘度が高くなりやすく好ましくない。またエチレンオキシドの割合が多すぎると最終的に得られるウレタン樹脂(硬化体)の耐水性が悪くなりやすく好ましくない。またエチレンオキシドはプロピレンオキシドと併用することが好ましい。このときエチレンオキシドとプロピレンオキシドはそれぞれを順次反応させてもよく、混合させてから反応させてもよいが、混合させてから反応させることがより好ましい。混合させてから反応させた場合に、得られるポリエーテル鎖はオキシエチレン基とオキシプロピレン基とはランダムに配置された構造となる。
【0034】
本発明に係るポリエステルポリエーテルポリオールの製造方法は、水酸基価が30〜250mgKOH/gであるポリエステルポリオールに、該ポリエステルポリオールの活性水素原子1モルに対して3モル以上のアルキレンオキシドを触媒存在下で開環付加重合させる製造方法である。そのアルキレンオキシドの開環付加重合の反応の反応条件としては、以下の条件が好ましい。反応温度としては、70〜130℃が好ましく、80〜120℃が好ましい。また反応圧力としては大気圧に対する圧力で、0.01〜3MPaが好ましく、0.01〜1.5MPaがより好ましい。
【0035】
上記反応の具体的な手順としては、以下の例が挙げられる。まずポリエステルポリオールと触媒を反応槽に所定量投入しておき、撹拌しながら反応温度まで昇温する。その後アルキレンオキシドを導入して反応させるが、導入は初期に一括で導入する方法、一定圧力下で連続的に導入する方法、一定圧力範囲内で断続的に導入する方法等が挙げられる。触媒の使用量はポリエステルポリオールの100質量部に対して、0.001〜0.5質量部が好ましく、0.01〜0.1質量部がより好ましい。
【0036】
また本発明に係るポリエステルポリエーテルポリオールの水酸基価は、原料のポリエステルポリオールの水酸基価よりも小さく、かつ、10〜150mgKOH/gが好ましく、12〜100mgKOH/gがより好ましい。これらの低水酸基価、すなわち高分子量のポリエステルポリエーテルポリオールは、上述の製造方法により製造できる。
【0037】
(ポリイソシアネート化合物)
本発明において用いるポリイソシアネート化合物としては、公知の化合物が使用できる。例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(いわゆる2核および3核体以上の混合物であり、クルードMDIまたはポリメリックMDIとよばれる。)、MDIの液状変性物(カルボジイミド変性物)、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)等が挙げられるが、なかでもTDI、MDI、クルードMDI、MDIの液状変性物がより好ましい。ここで、MDIを用いると後述する硬化性組成物の硬化速度が速くなる点で好ましい。またTDIを用いると後述する硬化性組成物の貯蔵安定性が向上しやすく好ましい。上記のポリイソシアネート化合物は、単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
【0038】
また上記のポリイソシアネート化合物はそのままで用いても、付加体を形成してからまたは三量化させてから用いてもよい。ただし付加体を形成するとは、炭素数が20以下の多価アルコール、炭素数が20以下のポリアミンおよび水から選ばれる1種または2種以上の化合物とあらかじめ反応させることを意味する。また三量化するとは、イソシアネート基の三量化反応を行うことを意味し、ポリイソシアヌレート化合物を形成させることを意味する。
【0039】
またポリイソシアネート化合物をポリオール化合物等と反応させる場合にその使用量はイソシアネート指数(以下、NCO指数と省略することもある。)で表すことが多い。ここでイソシアネート指数とは、ポリオール化合物およびその他の活性水素化合物の活性水素の合計数に対するイソシアネート基の数の100倍で表した数値である。すなわちイソシアネート基を水酸基より過剰量に用いる状態で反応させる場合にはイソシアネート指数は100より大きくなり、逆に水酸基をイソシアネート基より過剰量に用いる状態で反応させる場合にはイソシアネート指数は100未満となる。
【0040】
(ウレタンプレポリマー)
本発明に係るウレタンプレポリマーとは、前述したポリエステルポリエーテルポリオールに前述のポリイソシアネート化合物を反応させて得られる反応生成物である。ここでウレタンプレポリマーは、水酸基含有ウレタンプレポリマーとイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーとに分けられる。本発明においてはどちらのプレポリマーも有用である。
【0041】
上記の水酸基含有ウレタンプレポリマーは、ポリエステルポリエーテルポリオールをポリイソシアネート化合物よりも過剰に用いて製造される。この場合のポリイソシアネート化合物とポリエステルポリエーテルポリオールとの使用量の割合としては、イソシアネート指数で20〜80が好ましく、30〜70がより好ましい。上記範囲であれば、作業性の良好な粘度範囲の水酸基含有ウレタンプレポリマーが得られる。
【0042】
また上記のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネート化合物をポリエステルポリエーテルポリオールよりも過剰に用いて製造される。この場合のポリイソシアネート化合物とポリエステルポリエーテルポリオールとの使用量の割合としては、イソシアネート指数で130〜500が好ましく、150〜300がより好ましい。上記範囲であれば、反応性が良好で、かつ作業性の良好な粘度範囲のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーが得られる。またこのイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーにおけるイソシアネート基の含有量としては、0.5〜10質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。特にイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを一液型ウレタン接着剤として用いる場合には、イソシアネート基含有量は、3〜8質量%が特に好ましい。イソシアネート基含有量が上記範囲であれば良好な反応性、硬化特性を有するウレタン系硬化性組成物が得られる。
【0043】
本発明に係るウレタンプレポリマーの製造方法とは、前述のポリエステルポリエーテルポリオールにポリイソシアネート化合物を反応させる製造方法である。この反応の反応条件としては、以下の条件が好ましい。反応温度としては、50〜120℃が好ましく、60〜100℃が好ましい。また反応圧力としては大気圧に対する圧力で、0(大気圧)〜1MPaが好ましく、0〜0.5MPaがより好ましい。上記反応の具体的な手順としては、以下の例が挙げられる。まずポリエステルポリエーテルポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応槽に所定量投入しておき、撹拌しながら反応温度まで昇温し、所定時間反応温度を維持する。反応の終了はイソシアネート基の残存量を測定することで確認される。この反応には触媒を用いても用いなくてもよい。この反応の触媒としては、ジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン等の三級アミン類が例示できる。触媒の使用量はポリエステルポリエーテルポリオールの100質量部に対して、0.01〜1質量部が好ましく、0.1〜0.5質量部がより好ましい。
【0044】
(ウレタン系硬化性組成物)
本発明に係るウレタン系硬化性組成物は上述のウレタンプレポリマーまたはポリエステルポリエーテルポリオールを含む。ここで硬化性組成物とするためには後述する各種配合剤をポリエステルポリエーテルポリオールまたはウレタンプレポリマーに配合して用いる。またウレタン系硬化性組成物を製造するための原料(ただし、ウレタンプレポリマーを製造するための原料も含めて考える。)としては、前述のポリエステルポリエーテルポリオールを含むが、その含有量は用いたポリオール化合物の総量に対して、50〜100質量%が好ましく、80〜100質量%が好ましい。この範囲とすることで、本発明に係るポリエステルポリエーテルポリオールの長所である低粘度と高凝集性が発揮できる。
【0045】
ポリエステルポリエーテルポリオールを用いる場合、または、ウレタンプレポリマーとして水酸基含有ウレタンプレポリマーを用いる場合には、さらにイソシアネート基を含む化合物と反応させて硬化性組成物とする。またウレタンプレポリマーとしてイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを用いる場合には、ウレタンプレポリマーに各種配合剤を配合したものを硬化性組成物としてもよく、ポリオール化合物等と反応させて硬化性組成物としてもよい。このウレタン系硬化性組成物は、接着剤、防水材、シーリング材、床材等に用いることができるが、接着剤として使用することが特に好ましい。
【0046】
上記の配合剤としては、硬化触媒、充填剤、チクソ性付与剤、難燃剤、酸化防止剤、老化防止剤、接着性付与剤、消泡剤、分散剤、顔料、染料等が挙げられる。また場合により溶剤、可塑剤を少量配合してもよいが、使用しないことが好ましい。
【0047】
前記硬化触媒としては、スズ系硬化触媒、三級アミン系硬化触媒等が挙げられる。ここでスズ系硬化触媒としては、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクトエート、スタナスオクトエート等が挙げられる。三級アミン系硬化触媒としては、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
【0048】
前記充填剤としては、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ等のシリカ類;けいそう土等の天然鉱物類;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物類;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩類;カーボンブラック等が挙げられる。これらの充填剤は、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル等により表面処理を施して用いてもよい。
【0049】
前記チクソ性付与剤としては、商品名:エアロジル(日本エアロジル社製)、商品名:ディスパロン(DISPARLON)6900−20X(楠本化成社製)等が挙げられる。前記難燃剤としては、クロロアルキルホスフェート、ジメチルメチルホスフェート、アンモニウムポリホスフェート、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。前記酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、亜リン酸トリフェニル等が挙げられる。前記老化防止剤としては、ヒンダードフェノール系老化防止剤、ベンゾトリアゾール系老化防止剤、ヒンダードアミン系老化防止剤等が挙げられる。
【0050】
前記接着性付与剤としては、テルペン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂が挙げられる。前記消泡剤としては、ディスパロンOX−710(楠本化成社製)等が挙げられる。前記分散剤としては、ディスパロンLC−908(楠本化成社製)等が挙げられる。前記顔料としては、二酸化チタン、群青、ベンガラ等の無機顔料;アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料等が挙げられる。前記染料としては、アゾ染料等が挙げられる。
【0051】
前記溶剤としては、メチルエチルケトン、トルエン、ミネラルスピリット、鉱油等が挙げられる。前記可塑剤としてはフタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)等が挙げられる。
【0052】
(ウレタン接着剤)
本発明に係るウレタン接着剤は、上述のウレタン系硬化性組成物を用いる。ウレタン接着剤としては、一液型接着剤と二液型接着剤とに分けられる。
【0053】
上記の一液型接着剤としては、上述したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含むウレタン系硬化性組成物を用いる。この硬化性組成物が空気中または被接着基材中の水分と反応することで硬化物が得られる。一液型接着剤は、主に木工、木質床材の接着用途に使用される。また特定の処方として、一液型接着剤を反応性ホットメルト接着剤として用いてもよい。この反応性ホットメルト接着剤は、自動車用シート、建材、布の接着等に用いられる。
【0054】
また上記の二液型接着剤は主剤と硬化剤からなる。ここでは水酸基を有する組成物を主剤、イソシアネート基を有する組成物を硬化剤とする。本発明においては、主剤として上述したポリエステルポリエーテルポリオールまたは水酸基含有ウレタンプレポリマーを含んでも、硬化剤として上述したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含んでもよく、主剤と硬化剤の双方にそれぞれを同時に含んでもよい。二液型接着剤は主に工場のラインで使用され、食品包装用フィルムの接着用途等に使用される。
【0055】
主剤として上述したポリエステルポリエーテルポリオールまたは水酸基含有ウレタンプレポリマーを用いた場合に、硬化剤としては、上述したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを用いても、他のイソシアネート基含有組成物を用いてもよい。他のイソシアネート基含有組成物としては、前述したポリエステルポリエーテルポリオール以外のポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー、前記ポリイソシアネート化合物の付加体、前記ポリイソシアネート化合物を三量化させた三量体、前記ポリイソシアネート化合物等を含む組成物が例示できる。上記のポリエステルポリエーテルポリオール以外のポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられ、必要に応じてポリアミン類を含んでもよい。
【0056】
硬化剤として上述したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを用いた場合に、主剤としては、上述したポリエステルポリエーテルポリオールまたは水酸基含有ウレタンプレポリマーを用いても、他の活性水素含有組成物を用いてもよい。他の活性水素含有組成物としては、前述したポリエステルポリエーテルポリオール以外のポリオール等を含む組成物が例示できる。ただし、このポリオールとは上記主剤の項で述べたポリオールと同じである。
【0057】
この二液型接着剤において、主剤と硬化剤との混合割合はイソシアネート指数で80〜120が好ましい。主剤と硬化剤との混合割合が上記範囲内であれば、硬化体における架橋密度が充分に高く、硬化体の機械的物性、耐溶剤性、耐水性等の物性が良好となり好ましい。
【0058】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。ただし、例1〜7はポリエステルポリエーテルポリオールの製造例であり、例8〜24はウレタンプレポリマーの製造例であり、例25〜39はウレタン系硬化性組成物の製造例であり、例40〜47は接着剤の製造例である。また例1〜7、8〜14、23、25〜29、35〜36、40〜41、44〜45は実施例、例15〜22、24、30〜34、37〜39、42〜43、46〜47は比較例である。なお水酸基価、粘度はJIS K−1557に記載の方法、硬度(A硬度)はJIS K−6253に記載の方法、引張強度等の引張試験はJIS K−7311に記載の方法、剥離試験はJIS K−6854に記載の方法にそれぞれ準拠した方法で測定した。また表中で処方を表す欄で特に単位のない数値の単位は質量部である。
【0059】
製造例に用いたポリオールを以下に示す。また表1にこれらのポリオールの水酸基価(単位:mgKOH/g)および25℃、75℃における粘度(単位:mPa・s)を示す。ただし、S1、S2、S3はいずれもポリ(3−メチルペンタンジオールアジペート)ジオールであり、ポリエステルポリオールである。またS4、S5はポリブチレンアジペートジオールであり、ポリエステルポリオールである。またS6はポリカプロラクトングリコールであり、ポリエステルポリオールである。またE1はポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールであり、オキシエチレン基含有量8質量%のポリエーテルポリオールである。また表中のXは固形のため粘度が測定できなかったことを示す。
【0060】
【表1】

Figure 2004143314
【0061】
(ポリエステルポリエーテルポリオールの製造例)
5Lのステンレス鋼製の撹拌翼付き耐圧反応槽に、表2に示した種類のポリエステルポリオールを所定量投入した。触媒として、亜鉛ヘキサシアノコバルテート/tert−ブチルアルコール/エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル錯体触媒を所定量投入した。反応槽内を窒素で置換した後、内容物を毎分200回転で撹拌しながら反応槽を120℃に昇温した。反応槽に表2に示したアルキレンオキシドを所定量供給して、該アルキレンオキシドを開環付加重合反応させた。このときの最高圧力は0.5MPaであった。またアルキレンオキシドの供給時間はそれぞれ表のとおりであった。アルキレンオキシドを全て供給した後、さらに120℃で0.5時間撹拌を続け、槽内の圧力が一定になったことを確認した。ただしPOはプロピレンオキシド、EOはエチレンオキシドを表し、PO/EOとはPOとEOとを5/5の質量比で混合したものを表す。反応後の内容物を濾過してポリエステルポリエーテルポリオール(A1〜A7)を得た。製造に用いたポリエステルポリオール、ポリエステルポリオールの使用量(PES量)、触媒の使用量、用いたアルキレンオキシドの種類、アルキレンオキシドの供給量(AO量)、アルキレンオキシドの供給時間(単位:hr)、得られたポリエステルポリエーテルポリオールの水酸基価(単位:mgKOH/g)、および25℃、75℃における粘度(単位:mPa・s)を表2に示す。ただし粘度の欄でXは高粘度で測定できなかったことを示す。
【0062】
【表2】
Figure 2004143314
【0063】
(イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの製造例)
1Lのガラス製の撹拌翼付き反応槽に、表3、4に示した種類と量のポリオールを投入した。また反応槽にジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を25質量部投入した。反応槽内を窒素で置換した後、内容物を毎分100回転で撹拌しながら反応槽を90℃に昇温し、4時間90℃を保った。反応後の内容物の一部を取り出し、イソシアネート基(以下、NCOと省略することがある。)含有量を測定し、理論的に計算された含有量以下であることを確認して反応を終了し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(B01〜B15)を得た。製造に用いたポリオールの種類と量、イソシアネート指数(NCO指数)、得られたウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有量(単位:質量%)、および25℃、60℃における粘度(単位:Pa・s)を表3、4に示す。ただし粘度の欄でXは高粘度で測定できなかったことを示す。
【0064】
【表3】
Figure 2004143314
【0065】
【表4】
Figure 2004143314
【0066】
(水酸基含有ウレタンプレポリマーの製造例)
1Lのガラス製の撹拌翼付き反応槽に、表5に示した種類と量のポリオールを投入した。また反応槽にトリレンジイソシアネート(2,4−体と2,6−体の異性体混合物であり、2,4−体を80質量%含む。商品名:TDI−80、日本ポリウレタン工業社製。)を10質量部投入した。反応槽内を窒素で置換した後、内容物を毎分100回転で撹拌しながら反応槽を90℃に昇温し、7時間90℃を保った。反応後の内容物の一部を取り出し、赤外吸収スペクトルを測定し、2250cm−1のイソシアネート基に由来する吸収がなくなったことを確認して反応を終了し、水酸基含有ウレタンプレポリマー(C1、C2)を得た。製造に用いたポリオールの種類と量、イソシアネート指数(NCO指数)、得られたウレタンプレポリマーの水酸基含有量(単位:meq/g)、および25℃、60℃における粘度(単位:Pa・s)を表5に示す。
【0067】
【表5】
Figure 2004143314
【0068】
(ウレタン系硬化性組成物の製造例−1:一液型)
0.5Lのポリプロピレン製ビーカーに表6に示すイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの100質量部を投入し、消泡剤としてディスパロンOX−710を1質量部添加して、充分に撹拌して混合した後、真空槽内にて10分間かけて脱泡した。これをアプリケータを用いて、厚さが100μmのポリプロピレン製フィルムの上に膜厚が500μmとなるように塗布した。これを温度が20℃、相対湿度が60%の槽内に1週間放置して硬化させた。硬化した試料をダンベルカッターで切断し、ポリプロピレン製フィルムを除去して所定形状(ダンベル3号)の試験片を作成した。硬度(A硬度)はタイプAデュロメータにて測定した。
【0069】
引張試験は、引張試験機(東洋ボードウィン社製、テンシロンVTM−III−200)を用いて、引張速度が200mm/分、温度が23℃、相対湿度が65%の条件で測定した。評価は、硬度(A硬度)(単位:なし)、引張応力(100%伸び時(M100)および300%伸び時(M300))(単位:MPa)、引張強さ(単位:MPa)、切断時伸び(単位:%)について測定した。用いたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、その硬化体の評価結果を表6に示す。ただし表6中の引張応力の欄のXとは硬化体が所定伸びを示さなかったため測定できなかったことを示す。
【0070】
【表6】
Figure 2004143314
【0071】
(ウレタン系硬化性組成物の製造例−2:二液型)
0.5Lのポリプロピレン製ビーカーに表7に示す水酸基含有組成物(ポリオールまたは水酸基含有ウレタンプレポリマー)の100質量部、1,4−ブタンジオールを水酸基含有組成物の4倍当量の水酸基量となる量、消泡剤としてディスパロンOX−710の1質量部、および硬化触媒としてジブチルスズジラウレートの0.04質量部を投入し、充分に撹拌して混合し、主剤とした。ここに硬化剤として表7に示すイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーをイソシアネート指数が105となる量添加して混合した。ただし主剤と硬化剤との混合はそれぞれの液を50℃に加温して行った。
【0072】
その後、真空槽内にて10分間かけて脱泡した。この一部を取り分けて25℃における粘度を測定した。この硬化性組成物をアプリケータを用いて、厚さが100μmのポリプロピレン製フィルムの上に膜厚が500μmとなるように塗布した。これを温度が80℃の槽内に1時間放置して硬化させた。室温に24時間放置した後、硬化した試料をダンベルカッターで切断し、ポリプロピレン製フィルムを除去して所定形状(ダンベル3号)の試験片を作成した。
【0073】
引張試験は、例25〜34と同様に測定した。評価は、引張応力(M100、M300)(単位:MPa)、引張強さ(単位:MPa)、切断時伸び(単位:%)について測定した。表7に、主剤に用いた水酸基含有組成物の種類を主剤の欄に、硬化剤に用いたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの種類を硬化剤欄にそれぞれ示す。また硬化性組成物の25℃における粘度(単位:Pa・s)および上記硬化体の評価結果を表7に示す。
【0074】
【表7】
Figure 2004143314
【0075】
(接着剤の製造例−1:一液型)
前述のウレタン系硬化性組成物の製造例で製造したウレタン系硬化性組成物を用いた。この組成物をアプリケータを用いて、厚さが300μmのポリアミド製フィルムの上に膜厚が250μmとなるように塗布した。約10分経過した後に幅が1cm、長さが20cmの長方形の各種材料の試験片を載せ、手で軽く押し付けた。これを温度が23℃、相対湿度が50%の槽内に1週間放置して組成物を硬化させた。この試料を以下の剥離試験により評価した。剥離試験は、引張試験機(東洋ボードウィン社製、テンシロンVTM−III−200)を用いて、180度剥離試験を行い、引張速度が200±20mm/分の条件で測定した。試験片の材料としては、厚さが300μmのポリアミド製フィルム(NY)、厚さが300μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム(ET)、厚さが1mmの木質合板(BE)および厚さが500μmのアルミニウム製板(AL)を用いた。ただし()内は表中での略号である。
【0076】
評価は剥離強度(単位:g/cm)、剥離状態、剥離箇所について行った。ただし剥離状態は、界面剥離が発生した場合をAF、接着剤の凝集破壊が発生した場合をCFとして表した。また表中の剥離状態の数値は、その剥離状態の発生した面積を試験片全面に対する割合(単位:%)で表したものである。また剥離箇所は界面剥離が発生した箇所をそれぞれの略号で表した。ただしXは界面剥離が発生せずに凝集破壊のみが発生した場合を表す。例えば剥離箇所が「AL/NY」であり、剥離状態が「AF80/AF20」であった場合には、凝集破壊は発生せず界面剥離のみが発生し、接着剤とアルミニウム製板の界面で剥離した面積が全体の80%、接着剤とポリアミド製フィルムの界面で剥離した面積が全体の20%であったことを表す。表8に用いた硬化性組成物の製造例の番号と、各種試験片での剥離試験結果を示す。
【0077】
【表8】
Figure 2004143314
【0078】
(接着剤の製造例−2:二液型)
一液型と同様に剥離試験を行った。ただし硬化の条件は、温度が80℃の槽内に1時間放置とした。また加熱硬化後に試料を温度が23℃、相対湿度が50%の環境に24時間放置した後に剥離試験を行った。評価は一液型の場合と同様に行った。表9に用いた硬化性組成物の製造例の番号と、各種試験片での剥離試験結果を示す。
【0079】
【表9】
Figure 2004143314
【0080】
表3〜5より本発明にかかるウレタンプレポリマーは低粘度であり、作業性が良好であることがわかる。また表6、7より、本発明に係るウレタン系硬化性組成物を硬化させた硬化体は、ポリエステルポリオールを用いた例と同等の大きな引張応力、引張強さを示し、ポリエーテルポリオールを用いた例と同等の大きな切断時伸びを示した。また表8、9より、本発明に係るウレタン接着剤は、ポリエステルポリオールを用いた例と同等の良好な接着性を示した。
【0081】
これらのことから本発明にかかる硬化性組成物は、ポリエステル鎖の有する高い凝集性と、ポリエーテル鎖の有する粘度低減の効果を併せ持つことがわかる。すなわち、本発明のポリエステルポリエーテルポリオールを用いることにより、粘度が低く良好な作業性を有し、かつ、接着性に優れたウレタン接着剤が得られることが明らかになった。
【0082】
【発明の効果】
本発明に係るポリエステルポリエーテルポリオールは低粘度である。またこのポリオールを用いたウレタンプレポリマーは低粘度であり、良好な作業性を与える。またこのウレタンプレポリマーを用いた硬化性組成物は良好な作業性に加えて良好な凝集性を示す。この硬化性組成物を用いたウレタン接着剤は各種の材料に対して優れた接着力を有する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention uses a polyester polyether polyol, a urethane prepolymer obtained by reacting the polyester polyether polyol, a urethane curable composition using the urethane prepolymer, and the urethane curable composition. The present invention relates to a urethane adhesive having excellent adhesion to a substrate, low viscosity and good workability.
[0002]
[Prior art]
Urethane adhesives have advantages such as excellent adhesion to a wide range of materials and design flexibility by combining raw materials, and their cured products have little cure shrinkage, water resistance, chemical resistance, impact resistance It has the advantage that it is excellent in resistance and low temperature brittleness. Urethane adhesives are broadly classified into one-part adhesives and two-part adhesives. In the one-pack type adhesive, the curable composition has an isocyanate group, and a cured product is obtained by reacting the curable composition with the moisture in the air or the adherend substrate. One-pack adhesives are mainly used for bonding woodwork and wood flooring. The two-component adhesive is composed of a main component having a hydroxyl group and a curing agent having an isocyanate group, and a cured product is obtained by mixing and reacting the two components. Two-component adhesives are mainly used in factory lines, and are used for bonding food packaging films.
[0003]
As said urethane adhesive, the urethane type curable composition containing a urethane prepolymer is used. Here, the urethane prepolymer is a reaction product obtained by reacting a polyol compound and a polyisocyanate compound. These urethane prepolymers are roughly classified into a hydroxyl group-containing urethane prepolymer that uses a polyol compound in excess of a polyisocyanate compound and an isocyanate group-containing urethane prepolymer that uses a polyisocyanate compound in excess of a polyol compound. It is done.
[0004]
Here, as the polyol compound used as a raw material for the urethane prepolymer, a polyether polyol which is liquid at normal temperature and has a low viscosity and excellent workability is often used. However, depending on the type of substrate to be bonded, the adhesion may be insufficient. Specifically, it has been a problem that adhesiveness tends to be insufficient for automobile parts, flooring materials, vinyl chloride sheets used as wallpaper materials, aluminum sheets and the like.
[0005]
In order to improve the adhesiveness, a polyester polyol having a higher cohesiveness than a polyether polyol is often used as the polyol compound. However, when a polyester polyol is used, there is a problem that the urethane prepolymer obtained tends to have a high viscosity and workability tends to deteriorate. As a method for solving this problem, conventionally, a method of lowering the viscosity of the urethane prepolymer by using a solvent and a plasticizer in combination has been carried out. However, in recent years, it has been required to suppress the use of organic solvents in consideration of the influence on the human body, and the development of a solvent-free and plasticizer-free adhesive has been required. That is, development of an adhesive having high adhesiveness and low viscosity is required. Specifically, there is a need for the development of urethane prepolymers that provide high adhesion and low viscosity, particularly polyol compounds that provide these properties.
[0006]
In order to obtain a polyol compound having the above-described properties, a prepolymer is produced after simply mixing a polyether polyol having a low viscosity and a polyester polyol having high cohesion. However, there is a problem that a prepolymer having satisfactory performance cannot be obtained because the compatibility between the two polyols is not so good and the reactivity of the two polyols is often different. Moreover, even if it premixed after manufacturing a prepolymer from each polyol, both prepolymers were still low compatibility, and there also existed a problem that the prepolymer which has a satisfactory performance was not obtained.
[0007]
In order to solve these problems, a method for producing a polyol having both a polyether chain and a polyester chain in the same molecule has been proposed. For example, a method of producing a polyether polyester polyol by reacting a polyether diol and dicarboxylic anhydride is known (see, for example, Patent Document 1). Also known is a method of producing a polyether polyester polyol by subjecting a polyether polyol to a ring-opening addition reaction of a cyclic ester (lactone) (see, for example, Patent Document 2). Also known is a method of subjecting a polyester condensate to a ring-opening addition reaction of alkylene oxide using a tertiary amine as a catalyst (see, for example, Patent Document 3). Also known is a method of subjecting a polyvalent carboxylic acid anhydride to a ring-opening addition reaction of an alkylene oxide using a double metal cyanide complex catalyst (see, for example, Patent Document 4).
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-8-12754
[Patent Document 2]
JP 58-59213 A
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 62-277430
[Patent Document 4]
JP-A-4-31432
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Among these methods, the method described in Patent Document 1 has a problem in that a polyether chain is crosslinked with a dicarboxylic acid, and a polyol containing an appropriate length of a polyether chain and a polyester chain cannot be obtained. is there. In addition, the esterification reaction requires a relatively high reaction temperature, and there is a problem that the polyether chain is easily cleaved. Moreover, since the molecular weight of the obtained polyol tends to be a high molecular weight and the molecular weight distribution tends to spread, there is a problem that it is difficult to keep the viscosity of the obtained polyol low. In addition, the method described in Patent Document 2 is limited to a polyester chain that can be produced from lactones, and there is a problem that a general-purpose polyester chain cannot be introduced.
[0010]
In the method described in Patent Document 3, the object of the invention is to reduce the acid value of the polyester condensate in the first place, and is not a method for introducing a polyether chain having an appropriate length. In particular, in the examples, about 1 mole of alkylene oxide is merely ring-opening added to 1 mole of carboxyl group. Even if this method is applied, there is a problem that the ring-opening addition reaction of alkylene oxide does not proceed sufficiently because tertiary amine is a catalyst. In addition, if the reaction conditions for the ring-opening addition reaction are severe, there is a problem that the polyether chain is easily cleaved.
[0011]
The method described in Patent Document 4 is a method for producing a polyol by subjecting an alkylene oxide to a ring-opening addition reaction using a polycarboxylic acid anhydride as an initiator. However, there is no suggestion about the cohesiveness of the polyester chain here, and it has not been shown until a polyether chain is introduced into a polyester chain having an appropriate length.
[0012]
As described above, a low-viscosity and high-cohesive polyol has not been known by combining the advantages of a low-viscosity polyether polyol and a highly cohesive polyester polyol. Further, a urethane adhesive using such a polyol as a raw material and having a sufficiently low viscosity and good workability without using a solvent or a plasticizer and showing good adhesiveness has not been known.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is an invention made to solve the above-described problems, and the following polyester polyether polyol, a method for producing the polyester polyether polyol, a urethane prepolymer obtained by reacting the polyester polyether polyol, Provided are a method for producing the urethane prepolymer, a urethane curable composition using the urethane prepolymer, and a urethane adhesive using the urethane curable composition.
[0014]
(1) A polyester obtained by subjecting a polyester polyol having a hydroxyl value of 30 to 250 mgKOH / g to ring-opening addition polymerization in the presence of a catalyst with 3 mol or more of an alkylene oxide with respect to 1 mol of active hydrogen atoms of the polyester polyol. Polyether polyol. Here, the catalyst is preferably a double metal cyanide complex catalyst.
[0015]
(2) A polyester polyether polyol obtained by subjecting a polyester polyol having a hydroxyl value of 30 to 250 mg KOH / g to ring-opening addition polymerization in the presence of a catalyst with 3 or more moles of alkylene oxide per 1 mole of active hydrogen atoms of the polyester polyol. Production method. Here, the catalyst is preferably a double metal cyanide complex catalyst.
[0016]
(3) A urethane prepolymer obtained by reacting the polyester polyether polyol according to (1) with a polyisocyanate compound.
[0017]
(4) A method for producing a urethane prepolymer in which a polyisocyanate compound is reacted with the polyester polyether polyol according to (1).
[0018]
(5) A urethane-based curable composition comprising the urethane prepolymer according to (4).
[0019]
(6) A urethane-based curable composition containing the polyester polyether polyol according to (1).
[0020]
(7) A urethane adhesive using the urethane curable composition according to (5) or (6).
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Details of the present invention will be described below.
[0022]
(Polyester polyol)
The polyester polyol used in the present invention is a polyester polyol having a hydroxyl value of 30 to 250 mgKOH / g. The polyester polyol is preferably a polyester obtained by a condensation reaction of a polyhydric alcohol and a polyvalent carboxylic acid or a polyester obtained by a ring-opening addition reaction of a cyclic ester (lactone) with an initiator. However, as the initiator used for the ring-opening addition reaction of lactones, the above polyhydric alcohols are preferable.
[0023]
However, the polyvalent carboxylic acid is considered including the use of the acid anhydride. As the polyester polyol used in the present invention, only one kind of the above-described polyester may be used, or two or more kinds may be used in combination. Although the hydroxyl value of the said polyester polyol is 30-250 mgKOH / g, 50-250 mgKOH / g is preferable and 50-200 mgKOH / g is especially preferable. If the hydroxyl value is in the above range, the viscosity of the polyester polyether polyol according to the present invention is preferably kept low and excellent in cohesion. The average number of functional groups of the polyester polyol is preferably 2 to 3, more preferably 2 to 2.2.
[0024]
As the polyhydric alcohol, a dihydric alcohol (diol) is particularly preferable, but a trihydric or higher alcohol may be used in combination. Examples of the diol include ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 1,5-pentanediol, and 3-methyl-1. , 5-pentanediol, 1,6-hexanediol, 1,9-nonanediol, 2-methyl-1,8-octanediol, cyclohexanediol, cyclohexanedimethanol and the like. These may use only 1 type or may use 2 or more types together.
[0025]
As the polyvalent carboxylic acid, a divalent carboxylic acid (dicarboxylic acid) is particularly preferable, but a trivalent or higher carboxylic acid may be used in combination. As the dicarboxylic acid, aliphatic dicarboxylic acids such as succinic acid, glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid, decamethylene dicarboxylic acid and dodecamethylene dicarboxylic acid are preferable. Aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid, isophthalic acid, 1,5-naphthalic acid and 2,6-naphthalic acid can also be used in combination. These may use only 1 type or may use 2 or more types together.
[0026]
Examples of the lactones include ε-caprolactone, β-methyl-δ-valerolactone, and butyrolactone. These may use only 1 type or may use 2 or more types together.
[0027]
The polyester polyol used in the present invention is preferably a polyester obtained by reacting the above-described compounds. Of these, polyester polyols obtained by reacting 3-methyl-1,5-pentanediol and adipic acid are preferred because they are liquid at room temperature, have low viscosity and good workability. A polyester polyol obtained by reacting 1,4-butanediol and adipic acid is preferred from the viewpoint of excellent cohesiveness.
[0028]
The polyester polyol used in the present invention may have a carboxylic acid type terminal structure, but it is preferable that most of the terminal functional groups are hydroxyl groups. Specifically, the acid value of the polyester polyol is preferably 2 mgKOH / g or less.
[0029]
(Polyester polyether polyol)
The polyester polyether polyol according to the present invention is a polyester polyether polyol obtained by ring-opening addition polymerization of 3 moles or more of an alkylene oxide in the presence of a catalyst with respect to 1 mole of active hydrogen atoms of the polyester polyol described above.
[0030]
As said catalyst, it is possible to use the well-known catalyst used for the ring-opening addition polymerization reaction of alkylene oxide. However, as described above, in order to suppress the cleavage of the polyether chain, it is preferable not to use a basic catalyst such as an alkali metal catalyst or an acidic catalyst such as a Lewis acid catalyst. As said catalyst, a diethyl zinc catalyst, a metal porphyrin catalyst, and a double metal cyanide complex catalyst are suitable. Among these, in particular, the composite metal cyanide complex catalyst does not affect the polyether chain, can increase the reactivity of the ring-opening addition polymerization reaction of alkylene oxide, and the molecular weight distribution of the produced polyester polyether polyol is difficult to spread. It is suitable at a point. Examples of the composite metal cyanide complex catalyst include a complex catalyst in which an organic ligand or the like is coordinated to zinc hexacyanocobaltate. Specifically, zinc hexacyanocobaltate / glyme complex catalyst, zinc hexacyanocobaltate / tert-butyl An alcohol complex catalyst etc. can be illustrated. This catalyst can be produced, for example, by reacting potassium hexacyanocobaltate with an excess amount of zinc chloride in the presence of an aqueous glyme solution and then purifying it.
[0031]
Here, examples of the alkylene oxide include ethylene oxide, propylene oxide, 1,2-epoxybutane, 2,3-epoxybutane, and styrene oxide. These alkylene oxides may be used alone or in combination of two or more. Here, as the alkylene oxide, it is preferable to use propylene oxide alone or in combination of propylene oxide and ethylene oxide.
[0032]
The polyester polyether polyol according to the present invention is obtained by ring-opening addition polymerization of 3 moles or more of alkylene oxide in the presence of a catalyst with respect to 1 mole of active hydrogen atoms of the polyester polyol described above. Here, the amount of ring-opening addition of the alkylene oxide is 3 mols or more, preferably 3 to 100 mols, more preferably 5 to 80 mols, per mol of active hydrogen atoms of the polyester polyol. Most preferred is 60 moles. If the amount of ring-opening addition of alkylene oxide is within the above range, it is preferable because a polyester polyether polyol having a low viscosity can be obtained while maintaining the cohesiveness of the polyester chain.
[0033]
0-50 mass% is preferable and, as for the ratio of the ethylene oxide of the alkylene oxide added here, 0-20 mass% is preferable. If the proportion of ethylene oxide is large, a relatively hydrophilic polyester polyether polyol can be obtained. It is considered that the use of a hydrophilic polyester polyether polyol makes it easy for water to be taken into the polyester polyether polyol, which is preferable in that the curing rate tends to be high in the one-component adhesive described later. However, when only ethylene oxide is used, the polyester polyether polyol obtained has high crystallinity, and as a result, the viscosity tends to increase, which is not preferable. Moreover, when there are too many ratios of ethylene oxide, the water resistance of the urethane resin (cured body) finally obtained tends to deteriorate, which is not preferable. Ethylene oxide is preferably used in combination with propylene oxide. At this time, each of ethylene oxide and propylene oxide may be reacted sequentially or after mixing, but it is more preferable to react after mixing. When reacted after mixing, the resulting polyether chain has a structure in which oxyethylene groups and oxypropylene groups are randomly arranged.
[0034]
In the method for producing a polyester polyether polyol according to the present invention, 3 mol or more of alkylene oxide is added to a polyester polyol having a hydroxyl value of 30 to 250 mgKOH / g in the presence of a catalyst with respect to 1 mol of active hydrogen atoms of the polyester polyol. This is a production method of ring-opening addition polymerization. The reaction conditions for the ring-opening addition polymerization of the alkylene oxide are preferably the following conditions. As reaction temperature, 70-130 degreeC is preferable and 80-120 degreeC is preferable. Moreover, as reaction pressure, it is a pressure with respect to atmospheric pressure, 0.01-3 MPa is preferable and 0.01-1.5 MPa is more preferable.
[0035]
Specific examples of the reaction include the following examples. First, a predetermined amount of polyester polyol and catalyst are put into a reaction vessel, and the temperature is raised to the reaction temperature while stirring. Thereafter, alkylene oxide is introduced and reacted, and examples of the introduction include a method of introducing all at once in the initial stage, a method of introducing continuously at a constant pressure, and a method of introducing intermittently within a certain pressure range. 0.001-0.5 mass part is preferable with respect to 100 mass parts of polyester polyol, and, as for the usage-amount of a catalyst, 0.01-0.1 mass part is more preferable.
[0036]
The hydroxyl value of the polyester polyether polyol according to the present invention is smaller than the hydroxyl value of the raw material polyester polyol, preferably 10 to 150 mgKOH / g, more preferably 12 to 100 mgKOH / g. These low hydroxyl values, that is, high molecular weight polyester polyether polyols can be produced by the production method described above.
[0037]
(Polyisocyanate compound)
As the polyisocyanate compound used in the present invention, known compounds can be used. For example, tolylene diisocyanate (TDI), diphenylmethane diisocyanate (MDI), polymethylene polyphenyl polyisocyanate (a so-called dinuclear and trinuclear mixture, called crude MDI or polymeric MDI), liquid modification of MDI (Carbodiimide modified product), hexamethylene diisocyanate, xylylene diisocyanate (XDI), isophorone diisocyanate (IPDI), tetramethylxylylene diisocyanate (TMXDI), hydrogenated diphenylmethane diisocyanate (H 12 MDI), naphthalene-1,5-diisocyanate (NDI), and the like. Among these, liquid modified products of TDI, MDI, crude MDI, and MDI are more preferable. Here, when MDI is used, it is preferable at the point from which the cure rate of the curable composition mentioned later becomes quick. Moreover, when TDI is used, the storage stability of the curable composition described later is easily improved, which is preferable. Said polyisocyanate compound may be used independently or may use 2 or more types together.
[0038]
The polyisocyanate compound may be used as it is, or may be used after the adduct is formed or trimerized. However, to form an adduct means to react in advance with one or more compounds selected from a polyhydric alcohol having 20 or less carbon atoms, a polyamine having 20 or less carbon atoms and water. The term “trimerization” means that a trimerization reaction of an isocyanate group is performed, and it means that a polyisocyanurate compound is formed.
[0039]
Further, when the polyisocyanate compound is reacted with a polyol compound or the like, the amount used is often represented by an isocyanate index (hereinafter sometimes abbreviated as NCO index). Here, the isocyanate index is a numerical value represented by 100 times the number of isocyanate groups with respect to the total number of active hydrogens of the polyol compound and other active hydrogen compounds. That is, the isocyanate index is greater than 100 when the isocyanate group is used in an excess amount from the hydroxyl group, whereas the isocyanate index is less than 100 when the hydroxyl group is used in an excess amount from the isocyanate group. .
[0040]
(Urethane prepolymer)
The urethane prepolymer according to the present invention is a reaction product obtained by reacting the aforementioned polyester polyether polyol with the aforementioned polyisocyanate compound. Here, the urethane prepolymer is classified into a hydroxyl group-containing urethane prepolymer and an isocyanate group-containing urethane prepolymer. Either prepolymer is useful in the present invention.
[0041]
The hydroxyl group-containing urethane prepolymer is produced by using polyester polyether polyol in excess of the polyisocyanate compound. As a ratio of the usage-amount of the polyisocyanate compound and polyester polyether polyol in this case, 20-80 are preferable by an isocyanate index, and 30-70 are more preferable. If it is the said range, the hydroxyl-containing urethane prepolymer of the viscosity range with favorable workability | operativity will be obtained.
[0042]
The above isocyanate group-containing urethane prepolymer is produced by using a polyisocyanate compound in excess of the polyester polyether polyol. As a ratio of the usage-amount of the polyisocyanate compound and polyester polyether polyol in this case, 130-500 are preferable at an isocyanate index, and 150-300 are more preferable. If it is the said range, the reactivity and the isocyanate group containing urethane prepolymer of a viscosity range with favorable workability | operativity will be obtained. Moreover, as content of the isocyanate group in this isocyanate group containing urethane prepolymer, 0.5-10 mass% is preferable, and 1-8 mass% is more preferable. In particular, when the isocyanate group-containing urethane prepolymer is used as a one-component urethane adhesive, the isocyanate group content is particularly preferably 3 to 8% by mass. When the isocyanate group content is within the above range, a urethane-based curable composition having good reactivity and curing characteristics can be obtained.
[0043]
The method for producing a urethane prepolymer according to the present invention is a method for reacting the aforementioned polyester polyether polyol with a polyisocyanate compound. As reaction conditions for this reaction, the following conditions are preferable. As reaction temperature, 50-120 degreeC is preferable and 60-100 degreeC is preferable. The reaction pressure is a pressure relative to atmospheric pressure, preferably 0 (atmospheric pressure) to 1 MPa, more preferably 0 to 0.5 MPa. Specific examples of the reaction include the following examples. First, a predetermined amount of polyester polyether polyol and polyisocyanate compound are charged into a reaction vessel, and the temperature is raised to the reaction temperature while stirring, and the reaction temperature is maintained for a predetermined time. The completion of the reaction is confirmed by measuring the residual amount of isocyanate groups. This reaction may or may not use a catalyst. Examples of the catalyst for this reaction include tertiary amines such as diethylenetriamine and dimethylcyclohexylamine. The amount of the catalyst used is preferably 0.01 to 1 part by mass and more preferably 0.1 to 0.5 part by mass with respect to 100 parts by mass of the polyester polyether polyol.
[0044]
(Urethane-based curable composition)
The urethane type curable composition concerning this invention contains the above-mentioned urethane prepolymer or polyester polyether polyol. Here, in order to obtain a curable composition, various compounding agents which will be described later are blended into a polyester polyether polyol or a urethane prepolymer. Moreover, as a raw material for manufacturing a urethane-based curable composition (however, including a raw material for manufacturing a urethane prepolymer is included), the above-mentioned polyester polyether polyol is included, but the content is used. 50-100 mass% is preferable with respect to the total amount of a polyol compound, and 80-100 mass% is preferable. By setting it as this range, the low viscosity and the high cohesion which are the advantages of the polyester polyether polyol according to the present invention can be exhibited.
[0045]
When the polyester polyether polyol is used or when a hydroxyl group-containing urethane prepolymer is used as the urethane prepolymer, it is further reacted with a compound containing an isocyanate group to obtain a curable composition. When an isocyanate group-containing urethane prepolymer is used as the urethane prepolymer, the urethane prepolymer blended with various compounding agents may be used as a curable composition, or reacted with a polyol compound or the like as a curable composition. Good. The urethane-based curable composition can be used for an adhesive, a waterproofing material, a sealing material, a flooring, and the like, but is particularly preferably used as an adhesive.
[0046]
Examples of the compounding agent include a curing catalyst, a filler, a thixotropic agent, a flame retardant, an antioxidant, an anti-aging agent, an adhesion promoter, an antifoaming agent, a dispersant, a pigment, and a dye. In some cases, a small amount of a solvent and a plasticizer may be added, but it is preferable not to use them.
[0047]
Examples of the curing catalyst include a tin-based curing catalyst and a tertiary amine-based curing catalyst. Here, examples of the tin-based curing catalyst include dibutyltin dilaurate, dioctyltin dilaurate, dibutyltin dioctoate, and stannous octoate. Examples of the tertiary amine-based curing catalyst include triethylenediamine and triethylamine.
[0048]
Examples of the filler include fumed silica, calcined silica, precipitated silica, pulverized silica, fused silica and the like; natural minerals such as diatomaceous earth; iron oxide, zinc oxide, titanium oxide, barium oxide, magnesium oxide and the like Metal oxides; carbonates such as calcium carbonate, magnesium carbonate and zinc carbonate; and carbon black. These fillers may be used after being subjected to a surface treatment with a fatty acid, a fatty acid metal salt, a fatty acid ester or the like.
[0049]
Examples of the thixotropic agent include trade name: Aerosil (manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd.), trade name: DISPARLON 6900-20X (manufactured by Enomoto Kasei Co., Ltd.), and the like. Examples of the flame retardant include chloroalkyl phosphate, dimethylmethyl phosphate, ammonium polyphosphate, brominated polyether, and the like. Examples of the antioxidant include butylhydroxytoluene (BHT), butylhydroxyanisole (BHA), diphenylamine, phenylenediamine, and triphenyl phosphite. Examples of the anti-aging agent include hindered phenol anti-aging agents, benzotriazole anti-aging agents, hindered amine anti-aging agents, and the like.
[0050]
Examples of the adhesion-imparting agent include terpene resins, phenol resins, rosin resins, and xylene resins. Examples of the antifoaming agent include Disparon OX-710 (manufactured by Enomoto Kasei Co., Ltd.). Examples of the dispersant include Disparon LC-908 (manufactured by Enomoto Kasei Co., Ltd.). Examples of the pigment include inorganic pigments such as titanium dioxide, ultramarine blue, and bengara; organic pigments such as azo pigments and copper phthalocyanine pigments. Examples of the dye include azo dyes.
[0051]
Examples of the solvent include methyl ethyl ketone, toluene, mineral spirit, mineral oil and the like. Examples of the plasticizer include dioctyl phthalate (DOP) and diisononyl phthalate (DINP).
[0052]
(Urethane adhesive)
The urethane-based curable composition described above is used for the urethane adhesive according to the present invention. Urethane adhesives can be divided into one-part adhesives and two-part adhesives.
[0053]
As said one-pack type adhesive, the urethane type curable composition containing the isocyanate group containing urethane prepolymer mentioned above is used. A cured product is obtained by the reaction of the curable composition with moisture in the air or the adherend substrate. One-pack adhesives are mainly used for bonding woodwork and wood flooring. Further, as a specific prescription, a one-component adhesive may be used as a reactive hot melt adhesive. This reactive hot melt adhesive is used for adhesion of automobile sheets, building materials, cloths, and the like.
[0054]
The two-component adhesive is composed of a main agent and a curing agent. Here, a composition having a hydroxyl group is a main agent, and a composition having an isocyanate group is a curing agent. In the present invention, the polyester polyether polyol or the hydroxyl group-containing urethane prepolymer described above may be included as the main agent, or the isocyanate group-containing urethane prepolymer described above may be included as the curing agent, and both are included in both the main agent and the curing agent at the same time. But you can. Two-component adhesives are mainly used in factory lines, and are used for bonding food packaging films.
[0055]
When the above-mentioned polyester polyether polyol or hydroxyl group-containing urethane prepolymer is used as the main agent, the above-mentioned isocyanate group-containing urethane prepolymer may be used as the curing agent, or another isocyanate group-containing composition may be used. . As other isocyanate group-containing compositions, an isocyanate group-containing urethane prepolymer obtained by reacting a polyol other than the polyester polyether polyol described above with a polyisocyanate compound, an adduct of the polyisocyanate compound, and the polyisocyanate compound include Examples thereof include a composition containing a trimerized trimer, the polyisocyanate compound, and the like. Examples of polyols other than the above polyester polyether polyols include polyether polyols, polyester polyols, and polycarbonate polyols, and may contain polyamines as necessary.
[0056]
When the isocyanate group-containing urethane prepolymer described above is used as the curing agent, the above-described polyester polyether polyol or hydroxyl group-containing urethane prepolymer may be used as the main agent, or another active hydrogen-containing composition may be used. . Examples of other active hydrogen-containing compositions include compositions containing polyols other than the polyester polyether polyols described above. However, this polyol is the same as the polyol described in the section of the main agent.
[0057]
In this two-component adhesive, the mixing ratio of the main agent and the curing agent is preferably 80 to 120 in terms of isocyanate index. When the mixing ratio of the main agent and the curing agent is within the above range, the crosslinking density in the cured body is sufficiently high, and the physical properties such as mechanical properties, solvent resistance, and water resistance of the cured body are preferable.
[0058]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be specifically described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these. However, Examples 1-7 are the manufacture examples of a polyester polyether polyol, Examples 8-24 are the manufacture examples of a urethane prepolymer, Examples 25-39 are the manufacture examples of a urethane type curable composition, Example 40 ˜47 are production examples of adhesives. Examples 1-7, 8-14, 23, 25-29, 35-36, 40-41, 44-45 are Examples, Examples 15-22, 24, 30-34, 37-39, 42-43, 46 to 47 are comparative examples. The hydroxyl value and viscosity are the method described in JIS K-1557, the hardness (A hardness) is the method described in JIS K-6253, the tensile test such as tensile strength is the method described in JIS K-7111, and the peel test is JIS K. It measured by the method respectively based on the method of K-6854. Moreover, the unit of the numerical value without a unit in the column showing prescription in a table | surface is a mass part.
[0059]
The polyols used in the production examples are shown below. Table 1 shows the hydroxyl value (unit: mgKOH / g) and the viscosity (unit: mPa · s) at 25 ° C. and 75 ° C. of these polyols. However, S1, S2, and S3 are all poly (3-methylpentanediol adipate) diols and are polyester polyols. S4 and S5 are polybutylene adipate diols and polyester polyols. S6 is polycaprolactone glycol, which is a polyester polyol. E1 is polyoxyethylene polyoxypropylene glycol, which is a polyether polyol having an oxyethylene group content of 8% by mass. Moreover, X in the table indicates that the viscosity could not be measured because it was solid.
[0060]
[Table 1]
Figure 2004143314
[0061]
(Example of production of polyester polyether polyol)
A predetermined amount of polyester polyol of the type shown in Table 2 was charged into a 5 L stainless steel pressure-resistant reaction vessel with a stirring blade. A predetermined amount of zinc hexacyanocobaltate / tert-butyl alcohol / ethylene glycol mono-tert-butyl ether complex catalyst was added as a catalyst. After replacing the inside of the reaction vessel with nitrogen, the reaction vessel was heated to 120 ° C. while stirring the contents at 200 rpm. A predetermined amount of the alkylene oxide shown in Table 2 was supplied to the reaction vessel, and the alkylene oxide was subjected to a ring-opening addition polymerization reaction. The maximum pressure at this time was 0.5 MPa. Moreover, the supply time of the alkylene oxide was as shown in the table. After all the alkylene oxide was supplied, stirring was further continued at 120 ° C. for 0.5 hour, and it was confirmed that the pressure in the tank became constant. However, PO represents propylene oxide, EO represents ethylene oxide, and PO / EO represents a mixture of PO and EO at a mass ratio of 5/5. The contents after the reaction were filtered to obtain polyester polyether polyols (A1 to A7). Polyester polyol used for production, amount of polyester polyol used (PES amount), amount of catalyst used, type of alkylene oxide used, amount of alkylene oxide supplied (AO amount), supply time of alkylene oxide (unit: hr), Table 2 shows the hydroxyl value (unit: mg KOH / g) of the obtained polyester polyether polyol and the viscosity (unit: mPa · s) at 25 ° C. and 75 ° C. However, X in the viscosity column indicates that the measurement was not possible due to the high viscosity.
[0062]
[Table 2]
Figure 2004143314
[0063]
(Example of production of isocyanate group-containing urethane prepolymer)
The types and amounts of polyols shown in Tables 3 and 4 were charged into a 1 L glass reactor equipped with stirring blades. Moreover, 25 mass parts of diphenylmethane diisocyanate (MDI) was thrown into the reaction tank. After substituting the inside of the reaction vessel with nitrogen, the reaction vessel was heated to 90 ° C. while stirring the content at 100 rpm, and maintained at 90 ° C. for 4 hours. A part of the contents after the reaction is taken out, the content of isocyanate group (hereinafter sometimes abbreviated as NCO) is measured, and the reaction is completed after confirming that the content is less than the theoretically calculated content. As a result, an isocyanate group-containing urethane prepolymer (B01 to B15) was obtained. Kind and amount of polyol used for production, isocyanate index (NCO index), isocyanate group content (unit: mass%) of the obtained urethane prepolymer, and viscosity at 25 ° C. and 60 ° C. (unit: Pa · s) Are shown in Tables 3 and 4. However, X in the viscosity column indicates that the measurement was not possible due to the high viscosity.
[0064]
[Table 3]
Figure 2004143314
[0065]
[Table 4]
Figure 2004143314
[0066]
(Example of production of hydroxyl group-containing urethane prepolymer)
The type and amount of polyol shown in Table 5 were charged into a 1 L glass reaction vessel equipped with a stirring blade. In addition, tolylene diisocyanate (a mixture of isomers of 2,4-isomer and 2,6-isomer, containing 80% by mass of 2,4-isomer. Trade name: TDI-80, manufactured by Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd.). ) 10 parts by mass. After replacing the inside of the reaction tank with nitrogen, the reaction tank was heated to 90 ° C. while stirring the contents at 100 rpm, and maintained at 90 ° C. for 7 hours. A part of the contents after the reaction was taken out and the infrared absorption spectrum was measured. -1 After confirming that the absorption derived from the isocyanate group disappeared, the reaction was terminated to obtain a hydroxyl group-containing urethane prepolymer (C1, C2). Kind and amount of polyol used for production, isocyanate index (NCO index), hydroxyl group content of the obtained urethane prepolymer (unit: meq / g), and viscosity at 25 ° C. and 60 ° C. (unit: Pa · s) Is shown in Table 5.
[0067]
[Table 5]
Figure 2004143314
[0068]
(Production Example 1 of Urethane-Based Curable Composition: One-Pack Type)
After adding 100 parts by mass of the isocyanate group-containing urethane prepolymer shown in Table 6 to a 0.5 L polypropylene beaker, adding 1 part by mass of Disparon OX-710 as an antifoaming agent, and mixing with sufficient stirring In the vacuum chamber, defoaming was performed for 10 minutes. This was applied on a polypropylene film having a thickness of 100 μm using an applicator so that the film thickness became 500 μm. This was left for 1 week in a bath at a temperature of 20 ° C. and a relative humidity of 60% to be cured. The cured sample was cut with a dumbbell cutter, and the polypropylene film was removed to prepare a test piece having a predetermined shape (dumbbell No. 3). Hardness (A hardness) was measured with a type A durometer.
[0069]
The tensile test was performed using a tensile tester (Tensilon VTM-III-200, manufactured by Toyo Boardwin Co., Ltd.) under the conditions of a tensile speed of 200 mm / min, a temperature of 23 ° C., and a relative humidity of 65%. Evaluation is hardness (A hardness) (unit: none), tensile stress (100% elongation (M100) and 300% elongation (M300)) (unit: MPa), tensile strength (unit: MPa), and cutting The elongation (unit:%) was measured. Table 6 shows the evaluation results of the isocyanate group-containing urethane prepolymer used and its cured product. However, X in the column of tensile stress in Table 6 indicates that the cured product could not be measured because it did not exhibit a predetermined elongation.
[0070]
[Table 6]
Figure 2004143314
[0071]
(Production Example 2 of Urethane Curable Composition: Two-Pack Type)
In a 0.5 L polypropylene beaker, 100 parts by mass of the hydroxyl group-containing composition (polyol or hydroxyl group-containing urethane prepolymer) shown in Table 7, 1,4-butanediol has a hydroxyl amount equivalent to four times the hydroxyl group-containing composition. An amount, 1 part by mass of Disparon OX-710 as an antifoaming agent, and 0.04 part by mass of dibutyltin dilaurate as a curing catalyst were added and mixed thoroughly with stirring to obtain a main agent. Here, an isocyanate group-containing urethane prepolymer shown in Table 7 as a curing agent was added and mixed so that the isocyanate index was 105. However, mixing of the main agent and the curing agent was performed by heating each liquid to 50 ° C.
[0072]
Thereafter, defoaming was performed in a vacuum chamber over 10 minutes. A part of this was divided and the viscosity at 25 ° C. was measured. This curable composition was applied to a film thickness of 500 μm on a polypropylene film having a thickness of 100 μm using an applicator. This was left for 1 hour in a bath at 80 ° C. to cure. After standing at room temperature for 24 hours, the cured sample was cut with a dumbbell cutter, and the polypropylene film was removed to prepare a test piece having a predetermined shape (dumbbell No. 3).
[0073]
The tensile test was measured in the same manner as in Examples 25-34. Evaluation was made with respect to tensile stress (M100, M300) (unit: MPa), tensile strength (unit: MPa), and elongation at break (unit:%). In Table 7, the type of the hydroxyl group-containing composition used for the main agent is shown in the main agent column, and the type of the isocyanate group-containing urethane prepolymer used for the hardener is shown in the hardener column. Table 7 shows the viscosity of the curable composition at 25 ° C. (unit: Pa · s) and the evaluation results of the cured product.
[0074]
[Table 7]
Figure 2004143314
[0075]
(Adhesive Production Example-1: One component type)
The urethane-based curable composition produced in the production example of the urethane-based curable composition described above was used. This composition was applied on a polyamide film having a thickness of 300 μm using an applicator so as to have a film thickness of 250 μm. After about 10 minutes, a rectangular test piece of various materials having a width of 1 cm and a length of 20 cm was placed and lightly pressed by hand. This was allowed to stand for 1 week in a bath having a temperature of 23 ° C. and a relative humidity of 50% to cure the composition. This sample was evaluated by the following peel test. The peel test was performed using a tensile tester (Tensilon VTM-III-200, manufactured by Toyo Bodwin Co., Ltd.), a 180-degree peel test, and the tensile speed was measured at 200 ± 20 mm / min. The material of the test piece is a polyamide film (NY) having a thickness of 300 μm, a polyethylene terephthalate film (ET) having a thickness of 300 μm, a wood plywood (BE) having a thickness of 1 mm, and an aluminum having a thickness of 500 μm. A plate (AL) was used. However, () is an abbreviation in the table.
[0076]
Evaluation was performed about peeling strength (unit: g / cm), a peeling state, and a peeling location. However, the peeled state was expressed as AF when interfacial peeling occurred, and as CF when cohesive failure of the adhesive occurred. Moreover, the numerical value of the peeling state in a table | surface represents the area (the unit:%) with which the peeling state generate | occur | produced with respect to the test piece whole surface. Moreover, the peeling location represented the location where interface peeling generate | occur | produced with each abbreviation. However, X represents the case where only the cohesive failure occurs without interfacial peeling. For example, when the peeling location is “AL / NY” and the peeling state is “AF80 / AF20”, cohesive failure does not occur, and only interface peeling occurs, and peeling occurs at the interface between the adhesive and the aluminum plate. This shows that 80% of the total area was 20% and the area peeled at the interface between the adhesive and the polyamide film was 20%. The number of the manufacture example of the curable composition used for Table 8, and the peeling test result in various test pieces are shown.
[0077]
[Table 8]
Figure 2004143314
[0078]
(Adhesive Production Example-2: Two-component type)
A peel test was conducted in the same manner as the one-pack type. However, the curing conditions were left in an oven at 80 ° C. for 1 hour. Further, after heat curing, the sample was left for 24 hours in an environment having a temperature of 23 ° C. and a relative humidity of 50%. Evaluation was performed in the same manner as in the case of the one-pack type. Table 9 shows the numbers of the production examples of the curable compositions used and the peel test results of various test pieces.
[0079]
[Table 9]
Figure 2004143314
[0080]
It can be seen from Tables 3 to 5 that the urethane prepolymer according to the present invention has low viscosity and good workability. Also, from Tables 6 and 7, the cured product obtained by curing the urethane-based curable composition according to the present invention showed large tensile stress and tensile strength equivalent to those using the polyester polyol, and the polyether polyol was used. The elongation at break equivalent to the example was shown. Also, from Tables 8 and 9, the urethane adhesive according to the present invention showed good adhesiveness equivalent to the example using the polyester polyol.
[0081]
From these, it can be seen that the curable composition according to the present invention has both the high cohesiveness of the polyester chain and the effect of reducing the viscosity of the polyether chain. That is, it has been clarified that by using the polyester polyether polyol of the present invention, a urethane adhesive having a low viscosity and good workability and excellent adhesiveness can be obtained.
[0082]
【The invention's effect】
The polyester polyether polyol according to the present invention has a low viscosity. Moreover, the urethane prepolymer using this polyol has a low viscosity and gives good workability. Moreover, the curable composition using this urethane prepolymer exhibits good cohesiveness in addition to good workability. Urethane adhesives using this curable composition have excellent adhesion to various materials.

Claims (9)

水酸基価が30〜250mgKOH/gであるポリエステルポリオールに、該ポリエステルポリオールの活性水素原子1モルに対して3モル以上のアルキレンオキシドを触媒存在下で開環付加重合させて得られたポリエステルポリエーテルポリオール。Polyester polyether polyol obtained by subjecting a polyester polyol having a hydroxyl value of 30 to 250 mgKOH / g to ring-opening addition polymerization in the presence of a catalyst with 3 or more moles of alkylene oxide per mole of active hydrogen atoms of the polyester polyol . 前記触媒が、複合金属シアン化物錯体触媒である請求項1に記載のポリエステルポリエーテルポリオール。The polyester polyether polyol according to claim 1, wherein the catalyst is a double metal cyanide complex catalyst. 水酸基価が30〜250mgKOH/gであるポリエステルポリオールに、該ポリエステルポリオールの活性水素原子1モルに対して3モル以上のアルキレンオキシドを触媒存在下で開環付加重合させるポリエステルポリエーテルポリオールの製造方法。A method for producing a polyester polyether polyol, comprising subjecting a polyester polyol having a hydroxyl value of 30 to 250 mgKOH / g to ring-opening addition polymerization in the presence of a catalyst with 3 or more moles of an alkylene oxide per mole of active hydrogen atoms of the polyester polyol. 前記触媒が、複合金属シアン化物錯体触媒である請求項3に記載のポリエステルポリエーテルポリオールの製造方法。The method for producing a polyester polyether polyol according to claim 3, wherein the catalyst is a double metal cyanide complex catalyst. 請求項1または2に記載のポリエステルポリエーテルポリオールにポリイソシアネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマー。A urethane prepolymer obtained by reacting the polyester polyether polyol according to claim 1 or 2 with a polyisocyanate compound. 請求項1または2に記載のポリエステルポリエーテルポリオールにポリイソシアネート化合物を反応させるウレタンプレポリマーの製造方法。The manufacturing method of the urethane prepolymer which makes a polyisocyanate compound react with the polyester polyether polyol of Claim 1 or 2. 請求項5に記載のウレタンプレポリマーを含むウレタン系硬化性組成物。A urethane-based curable composition comprising the urethane prepolymer according to claim 5. 請求項1または2に記載のポリエステルポリエーテルポリオールを含むウレタン系硬化性組成物。A urethane-based curable composition comprising the polyester polyether polyol according to claim 1. 請求項7または8に記載のウレタン系硬化性組成物を用いたウレタン接着剤。A urethane adhesive using the urethane curable composition according to claim 7 or 8.
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