【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩基性無色染料と有機顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に無色又は淡色の染料前駆体と染料前駆体と熱時反応して発色させる顕色剤とを主成分とする感熱発色層を有する感熱記録体は、広く実用化されている。この感熱記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられるが、このような感熱記録法は、従来実用化された他の記録法に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価でありコンパクトである、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴から、情報産業の発展に伴い、ファクシミリやコンピューター分野、各種計測器、ラベル用等に広く使用されている。
そして、これらの記録装置の多様化、高性能化が進められるに伴い、感熱記録体に対する要求品質もより高度なものになってきている。発色感度については装置の小型化、記録の高速化が進められるに従って、微小な熱エネルギーでも高濃度で鮮明な発色画像が得られることが要求されている。この要求を満たすために、例えば特許文献1には、新規な顕色剤を用いることによって発色感度を高める方法が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−301873号公報
また、一方、感熱記録体には、使用用途の広がりに伴い熱や水、湿度、光等の自然環境や、手で取り扱う際の体脂、あるいは油、可塑剤、溶剤等に対する発色画像の保存安定性、並びに良好な地色が求められる。これらの要求品質の中でも、光に対する画像安定性を感熱記録体に付与することは、特に難しいものである。また、最近の装置の小型化に伴い低エネルギーでも十分な発色画像が得られることが必要となってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐光性に優れさらに記録感度に優れる感熱記録体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明者らの鋭意検討の結果、無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤とを主成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録体において、該感熱発色層が有機顕色剤として下記一般式(1)で表される化合物を含有し、さらに増感剤として4−アセチルビフェニルを含有することによって達成された。
【0006】
【化2】
【0007】
〔式中、Ra及びRbは、それぞれ独立して水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表し、Aは1〜6の整数を表し、Bは0、1又は2を表し、m1及びm2は、それぞれ独立して0又は1〜3の整数を表す。但し、m1及びm2は同時に0ではない。Rc及びRdは、それぞれ独立してニトロ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基又はC2〜C6のアルケニル基を表し、m3及びm4は、それぞれ独立して0、1又は2の整数を表し、m3及びm4がそれぞれ2のとき、Rc及びRdはそれぞれ異なってもよく、Mは、CO又はNReCO(式中、Reは、水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表す。)を表す。但し、MがCOの場合は、m1は1であり、m1が0でMがNReCOのとき、Bは0ではない。〕
【0008】
本発明において、優れた効果が得られる理由は明確には解明されていないが、本発明で規定する一般式(1)で表される顕色剤を用いた場合、染料と顕色剤との反応生成物である電荷移動錯体の光に対する安定性が高く、さらに増感剤として使用する4−アセチルビフェニルと一般式(1)の顕色剤との相溶性が良好であるためと考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の感熱記録体を得るには、例えば塩基性無色染料(染料前駆体)、前記一般式(1)で表わされる化合物、4−アセチルビフェニルを、それぞれバインダーとともに分散した分散液を混合し、填料等その他必要な添加剤を加えて感熱発色層塗液を調製し、基材上に塗布乾燥して感熱発色層を形成することによって、本発明の感熱記録体を製造することができる。
【0010】
本発明では、前記一般式(1)で表される化合物を顕色剤として用いる。これらの中でも、一般式(1)中、MがNReCOである化合物が好ましく、MがNHCOである化合物であるのがより好ましい。かかる化合物としては、例えば、N−(2’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリン、N−(2’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−3−ヒドロキシアニリン、N−(2’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン、N−(3’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリン、N−(3’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−3−ヒドロキシアニリン、N−(3’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン、N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリン、N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−3−ヒドロキシアニリン、N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、一般式(1)で表される化合物は、1種または2種以上を混合して用いることもできる。
特に、下記式(1−1)で表されるN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン、および(1−2)で表されるN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリンが好ましく用いられ、これらの1:1混合物がより好ましい。このような混合物は例えば、日本曹達(株)製商品名NKK−515として入手可能である。
【0011】
【化3】
【0012】
本発明においては、上記の顕色剤の他、本発明の効果を阻害しない範囲で従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知の顕色剤を併用することができる。
これらの配合量は、一般式(1)の化合物に対して4−アセチルビフェニルが少なすぎると記録感度向上効果が現れにくく、多すぎると耐熱性が低下、或いは印字カスが増加する傾向がある。本発明では、4−アセチルビフェニルを一般式(1)の化合物1部に対し0.01部〜1.0部の割合で使用することが好ましい。
【0013】
本発明で使用するロイコ発色型の塩基性無色染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的なものの具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独または2種以上混合して使用してもよい。
【0014】
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド
〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン
【0015】
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
【0016】
3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
【0017】
2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3,6,6´−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3´−フタリド〕
3,6,6´−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3´−フタリド〕
【0018】
<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6、7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3´−ニトロ)アニリノラクタム
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4´−ニトロ)アニリノラクタム
1,1−ビス−〔2´,2´,2’’,2’’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2’’、2’’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2’’、2’’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン
ビス−〔2,2,2´,2´−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
【0019】
本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、飽和脂肪酸モノアミド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、1,2−ジフェノキシエチレン、ビス〔2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル〕エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、パラトルエンスルホンアミド、オルトトルエンスルホンアミドを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。
【0020】
本発明で使用するバインダーとしては、重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチルラール、ポリスチロースおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン類、エステル類、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
【0021】
また、本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、記録画像の耐油性効果等を示す画像安定剤として、4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等を添加することもできる。
本発明で使用する填料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機または有機充填剤などが挙げられる。このほかにワックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
【0022】
本発明の感熱記録体に使用する顕色剤及び染料の量、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、一般式(1)で表される顕色剤1部に対して、塩基性無色染料0.1〜2部、填料0.5〜4部を使用し、バインダーは全固形分中5〜25%が適当である。
上記組成から成る塗液を紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等任意の支持体に塗布することによって目的とする感熱記録シートが得られる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
【0023】
さらに、保存性を高める目的で高分子物質等のオーバーコート層を感熱発色層上に設けることもできる。また、発色感度を高める目的で填料を含有した高分子物質等のアンダーコート層を感熱発色層の下に設けることもできる。
前述の有機顕色剤、塩基性無色染料並びに必要に応じて添加する材料はボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用される。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によって説明する。尚、説明において部は重量部を示す。
【0025】
[実施例1]
染料、顕色剤の各材料は、あらかじめ以下の配合の分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
【0026】
以下の組成物を混合し、感熱層塗液を得た。この塗液を坪量50g/m2の上質紙に乾燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液(ODB2) 13.8部
増感剤分散液 36.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
【0027】
[比較例1]
実施例1において増感剤分散液中の4−アセチルビフェニルをp−ベンジルビフェニルに変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
[比較例2]
実施例1において顕色剤分散液中のNKK−515を4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0028】
[発色感度]
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.25mJ/dotと0.34mJ/dotで印字を行った。印字後の画像濃度はマクベス濃度計(アンバーフィルター使用)で測定した。
[耐光性試験]
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.34mJ/dotで印字したサンプルに関してアトラス社製Ci3000F型キセノンフェードメーターを用い、出力66W/m2で24時間処理を行った。処理後に印字部のマクベス濃度(アンバーフィルター使用)を測定した。
【0029】
【表1】
注)記録感度(1)は0.25mJ/dot、記録感度(2)は0.34mJ/dotで印字
【0030】
表から明らかなように、本発明の実施例1、2は記録感度及び到達濃度が高く、画像の耐光性にも優れている。これに対して本発明で規定する以外の増感剤を使用した比較例1、本発明で規定した以外の顕色剤を使用した比較例2については、良好な品質が得られない。
【0031】
【発明の効果】
本発明の感熱記録体は、発色感度及び到達濃度が高く、かつ耐光性に極めて優れた画像保存性を有する感熱記録体である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat-sensitive recording material utilizing a color development reaction between a basic colorless dye and an organic developer.
[0002]
[Prior art]
In general, heat-sensitive recording materials having a heat-sensitive coloring layer mainly containing a colorless or light-colored dye precursor and a color developer that reacts with the dye precursor when heated to form a color have been widely put to practical use. In order to perform recording on this thermosensitive recording medium, a thermal printer or the like having a built-in thermal head is used.However, such a thermosensitive recording method has less noise at the time of recording as compared with other recording methods that have been practically used conventionally. With the development of the information industry, the facsimile and computer fields have been developed due to the features that require no development and fixing, are maintenance-free, the equipment is relatively inexpensive and compact, and the resulting colors are very sharp. Widely used for various measuring instruments and labels.
With the diversification and high performance of these recording devices, the required quality of the thermosensitive recording medium has become higher. As for the color sensitivity, as the size of the apparatus is reduced and the recording speed is increased, it is required that a sharp color image with a high density can be obtained even with minute heat energy. In order to satisfy this requirement, for example, Patent Literature 1 describes a method of increasing color development sensitivity by using a novel color developer.
[0003]
[Patent Document 1]
JP, 2002-301873, A On the other hand, the thermal recording medium has a natural environment such as heat, water, humidity, light, etc. with the spread of uses, body fat when handled by hand, oil, plasticizer, The storage stability of the color image to a solvent or the like and good ground color are required. Among these required qualities, it is particularly difficult to impart image stability to light to a thermosensitive recording medium. Further, with the recent miniaturization of devices, it is necessary to obtain a sufficient color image even with low energy.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a thermosensitive recording medium having excellent light resistance and excellent recording sensitivity.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of the present inventors' earnest studies, the above-mentioned problem has been solved.In a thermosensitive recording medium provided with a thermosensitive coloring layer containing a colorless or pale-colored basic colorless dye and a developer as main components, the thermosensitive coloring layer is an organic colorant. This was achieved by containing a compound represented by the following general formula (1) as a developer and further containing 4-acetylbiphenyl as a sensitizer.
[0006]
Embedded image
[0007]
[Wherein, R a and R b each independently represent a hydrogen atom or a C1-C6 alkyl group, A represents an integer of 1-6, B represents 0, 1 or 2, m 1 and m 2 independently represents an integer of 0 or 1 to 3; However, m 1 and m 2 are not simultaneously 0. R c and R d are each independently a nitro group, a carboxyl group, a halogen atom, an alkyl group or alkenyl group having C2~C6 of C1 -C6, m 3 and m 4 are each independently 0, 1 or an integer 2, when m 3 and m 4 are each 2, R c and R d may be different from each other, M is a CO or NR e CO (wherein, R e is a hydrogen atom or a C1 To C6 alkyl group). However, when M is CO, m 1 is 1, and when m 1 is 0 and M is NR e CO, B is not 0. ]
[0008]
In the present invention, the reason why an excellent effect is obtained is not clearly elucidated. However, when the developer represented by the general formula (1) defined in the present invention is used, the dye and the developer This is presumably because the charge transfer complex, which is a reaction product, has high stability to light, and the compatibility between 4-acetylbiphenyl used as a sensitizer and the color developer of the general formula (1) is good.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In order to obtain the thermosensitive recording medium of the present invention, for example, a dispersion in which a basic colorless dye (dye precursor), the compound represented by the general formula (1), and 4-acetylbiphenyl are dispersed together with a binder is mixed. A thermosensitive recording layer of the present invention can be produced by preparing a thermosensitive coloring layer coating solution by adding a filler or other necessary additives and coating and drying the coating on a substrate to form a thermosensitive coloring layer.
[0010]
In the present invention, the compound represented by the general formula (1) is used as a developer. Among these, in formula (1), a compound in which M is NR e CO is preferable, and a compound in which M is NHCO is more preferable. Such compounds include, for example, N- (2′-hydroxyphenylthio) acetyl-2-hydroxyaniline, N- (2′-hydroxyphenylthio) acetyl-3-hydroxyaniline, N- (2′-hydroxyphenylthio) ) Acetyl-4-hydroxyaniline, N- (3′-hydroxyphenylthio) acetyl-2-hydroxyaniline, N- (3′-hydroxyphenylthio) acetyl-3-hydroxyaniline, N- (3′-hydroxyphenyl) Thio) acetyl-4-hydroxyaniline, N- (4'-hydroxyphenylthio) acetyl-2-hydroxyaniline, N- (4'-hydroxyphenylthio) acetyl-3-hydroxyaniline, N- (4'-hydroxy Phenylthio) acetyl-4-hydroxyaniline and the like. The present invention is not limited to, et al. Further, the compounds represented by the general formula (1) can be used alone or in combination of two or more.
In particular, N- (4'-hydroxyphenylthio) acetyl-4-hydroxyaniline represented by the following formula (1-1) and N- (4'-hydroxyphenylthio) represented by (1-2) Acetyl-2-hydroxyaniline is preferably used, and a 1: 1 mixture thereof is more preferred. Such a mixture is available, for example, under the trade name NKK-515 manufactured by Nippon Soda Co., Ltd.
[0011]
Embedded image
[0012]
In the present invention, in addition to the above-described color developing agents, conventional color developing agents known in the field of pressure-sensitive or heat-sensitive recording paper can be used in combination as long as the effects of the present invention are not impaired.
When the amount of 4-acetylbiphenyl is too small relative to the compound of the general formula (1), the effect of improving the recording sensitivity is unlikely to be exhibited. When the amount is too large, the heat resistance tends to decrease or the print residue tends to increase. In the present invention, 4-acetylbiphenyl is preferably used in a ratio of 0.01 part to 1.0 part with respect to 1 part of the compound of the general formula (1).
[0013]
As the leuco-developing basic colorless dye used in the present invention, any of those known in the field of conventional pressure-sensitive or heat-sensitive recording paper can be used, and there is no particular limitation, but triphenylmethane-based compounds can be used. , A fluoran compound, a fluorene compound, a divinyl compound, and the like. The specific examples of the typical ones are shown below. These dye precursors may be used alone or in combination of two or more.
[0014]
<Triphenylmethane leuco dye>
3,3-bis (p-dimethylaminophenyl) -6-dimethylaminophthalide [also known as crystal violet lactone]
3,3-bis (p-dimethylaminophenyl) phthalide [also known as malachite green lactone]
<Fluoran leuco dye>
3-diethylamino-6-methylfluoran 3-diethylamino-6-methyl-7-anilinofluoran 3-diethylamino-6-methyl-7- (o, p-dimethylanilino) fluoran 3-diethylamino-6-methyl -7-Chlorofluoran 3-diethylamino-6-methyl-7- (m-trifluoromethylanilino) fluoran 3-diethylamino-6-methyl-7- (o-chloroanilino) fluoran 3-diethylamino-6-methyl- 7- (p-chloroanilino) fluoran 3-diethylamino-6-methyl-7- (o-fluoroanilino) fluoran 3-diethylamino-6-methyl-7- (m-methylanilino) fluoran 3-diethylamino-6-methyl- 7-n-octylanilinofluoran 3-diethylamino-6-meth Le-7-n-octylaminofluoran 3-diethylamino-6-methyl-7-benzylanilinofluoran 3-diethylamino-6-methyl-7-dibenzylanilinofluoran 3-diethylamino-6-chloro-7 -Methylfluoran 3-diethylamino-6-chloro-7-anilinofluoran 3-diethylamino-6-chloro-7-p-methylanilinofluoran 3-diethylamino-6-ethoxyethyl-7-anilinofluoran 3-diethylamino-7-methylfluoran 3-diethylamino-7-chlorofluorane 3-diethylamino-7- (m-trifluoromethylanilino) fluoran 3-diethylamino-7- (o-chloroanilino) fluoran 3-diethylamino- 7- (p-chloroanilino) fluoran 3-diethyl Amino-7-(o-fluoroanilino) fluoran 3-diethylamino - benzo [a] fluoran 3-diethylamino - benzo [c] fluoran 3-dibutylamino-6-methyl - fluoran [0015]
3-dibutylamino-6-methyl-7-anilinofluoran 3-dibutylamino-6-methyl-7- (o, p-dimethylanilino) fluoran 3-dibutylamino-6-methyl-7- (o- Chloroanilino) fluoran 3-dibutylamino-6-methyl-7- (p-chloroanilino) fluoran 3-dibutylamino-6-methyl-7- (o-fluoroanilino) fluoran 3-dibutylamino-6-methyl-7- (M-trifluoromethylanilino) fluoran 3-dibutylamino-6-methyl-7-chlorofluoran 3-dibutylamino-6-ethoxyethyl-7-anilinofluoran 3-dibutylamino-6-chloro-7 -Anilinofluoran 3-dibutylamino-6-methyl-7-p-methylanilinofluoran 3-dibutylamino- -(O-chloroanilino) fluoran 3-dibutylamino-7- (o-fluoroanilino) fluoran 3-di-n-pentylamino-6-methyl-7-anilinofluoran 3-di-n-pentylamino- 6-methyl-7- (p-chloroanilino) fluoran 3-di-n-pentylamino-7- (m-trifluoromethylanilino) fluoran 3-di-n-pentylamino-6-chloro-7-anilino Fluoran 3-di-n-pentylamino-7- (p-chloroanilino) fluoran 3-pyrrolidino-6-methyl-7-anilinofluoran 3-piperidino-6-methyl-7-anilinofluoran
3- (N-methyl-N-propylamino) -6-methyl-7-anilinofluoran 3- (N-methyl-N-cyclohexylamino) -6-methyl-7-anilinofluoran 3- (N -Ethyl-N-cyclohexylamino) -6-methyl-7-anilinofluoran 3- (N-ethyl-N-xylamino) -6-methyl-7- (p-chloroanilino) fluoran 3- (N-ethyl- p-Toluidino) -6-methyl-7-anilinofluoran 3- (N-ethyl-N-isoamylamino) -6-methyl-7-anilinofluoran 3- (N-ethyl-N-isoamylamino) -6-chloro-7-anilinofluoran 3- (N-ethyl-N-tetrahydrofurfurylamino) -6-methyl-7-anilinofluoran 3- (N-ethyl-N-isobutyla D) -6-methyl-7-anilinofluoran 3- (N-ethyl-N-ethoxypropylamino) -6-methyl-7-anilinofluoran 3-cyclohexylamino-6-chlorofluoran 2- ( 4-oxahexyl) -3-dimethylamino-6-methyl-7-anilinofluoran 2- (4-oxahexyl) -3-diethylamino-6-methyl-7-anilinofluoran 2- (4-oxa Hexyl) -3-dipropylamino-6-methyl-7-anilinofluoran 2-methyl-6-p- (p-dimethylaminophenyl) aminoanilinofluoran 2-methoxy-6-p- (p- Dimethylaminophenyl) aminoanilinofluoran
2-chloro-3-methyl-6-p- (p-phenylaminophenyl) aminoanilinofluoran 2-chloro-6-p- (p-dimethylaminophenyl) aminoanilinofluoran 2-nitro-6- p- (p-Diethylaminophenyl) aminoanilinofluoran 2-amino-6-p- (p-diethylaminophenyl) aminoanilinofluoran 2-diethylamino-6-p- (p-diethylaminophenyl) aminoanilinofur Oran 2-phenyl-6-methyl-6-p- (p-phenylaminophenyl) aminoanilinofluoran 2-benzyl-6-p- (p-phenylaminophenyl) aminoanilinofluoran 2-hydroxy-6 -P- (p-phenylaminophenyl) aminoanilinofluoran 3-methyl-6-p- (p-dimethyl (Minophenyl) aminoanilinofluoran 3-diethylamino-6-p- (p-diethylaminophenyl) aminoanilinofluoran 3-diethylamino-6-p- (p-dibutylaminophenyl) aminoanilinofluoran 2,4- Dimethyl-6-[(4-dimethylamino) anilino] -fluoran <fluorene leuco dye>
3,6,6'-tris (dimethylamino) spiro [fluorene-9,3'-phthalide]
3,6,6'-tris (diethylamino) spiro [fluorene-9,3'-phthalide]
[0018]
<Divinyl leuco dye>
3,3-bis- [2- (p-dimethylaminophenyl) -2- (p-methoxyphenyl) ethenyl] -4,5,6,7-tetrabromophthalide 3,3-bis- [2- ( p-dimethylaminophenyl) -2- (p-methoxyphenyl) ethenyl] -4,5,6,7-tetrachlorophthalide 3,3-bis- [1,1-bis (4-pyrrolidinophenyl) ethylene -2-yl] -4,5,6,7-tetrabromophthalide 3,3-bis- [1- (4-methoxyphenyl) -1- (4-pyrrolidinophenyl) ethylene-2-yl]- 4,5,6,7-tetrachlorophthalide <Others>
3- (4-diethylamino-2-ethoxyphenyl) -3- (1-ethyl-2-methylindol-3-yl) -4-azaphthalide 3- (4-diethylamino-2-ethoxyphenyl) -3- (1 -Octyl-2-methylindol-3-yl) -4-azaphthalide 3- (4-cyclohexylethylamino-2-methoxyphenyl) -3- (1-ethyl-2-methylindol-3-yl) -4- Azaphthalide 3,3-bis (1-ethyl-2-methylindol-3-yl) phthalide 3,6-bis (diethylamino) fluoran-γ- (3′-nitro) anilinolactam 3,6-bis (diethylamino) Fluoran-γ- (4′-nitro) anilinolactam 1,1-bis- [2 ′, 2 ′, 2 ″, 2 ″ -tetrakis- (p-dimethylaminophenyl) -Ethenyl] -2,2-dinitrileethane 1,1-bis- [2 ′, 2 ′, 2 ″, 2 ″ -tetrakis- (p-dimethylaminophenyl) -ethenyl] -2-β-naphthoylethane 1,1-bis- [2 ′, 2 ′, 2 ″, 2 ″ -tetrakis- (p-dimethylaminophenyl) -ethenyl] -2,2-diacetylethanebis- [2,2,2 ′, 2'-tetrakis- (p-dimethylaminophenyl) -ethenyl] -methylmalonic acid dimethyl ester
In the present invention, conventionally known sensitizers can be used as long as the desired effects on the above-mentioned objects are not impaired. Examples of such a sensitizer include a saturated fatty acid monoamide, ethylenebisamide, montanic acid wax, polyethylene wax, 1,2-di- (3-methylphenoxy) ethane, p-benzylbiphenyl, β-benzyloxynaphthalene, and 4-biphenyl-. p-tolyl ether, m-terphenyl, 1,2-diphenoxyethane, 4,4'-ethylenedioxy-bis-benzoic acid dibenzyl ester, dibenzoyloxymethane, 1,2-di (3-methylphenoxy) ) Ethylene, 1,2-diphenoxyethylene, bis [2- (4-methoxy-phenoxy) ethyl] ether, methyl p-nitrobenzoate, benzyl p-benzyloxybenzoate, di-p-tolylcarbonate, phenyl- α-naphthyl carbonate, 1,4-diethoxynaphthalene, 1-hydrido Roxy-2-naphthoic acid phenyl ester, 4- (m-methylphenoxymethyl) biphenyl, 1,2-bis (phenoxymethyl) benzene, paratoluenesulfonamide and orthotoluenesulfonamide can be exemplified. It is not limited to.
[0020]
As the binder used in the present invention, completely saponified polyvinyl alcohol having a degree of polymerization of 200 to 1900, partially saponified polyvinyl alcohol, carboxy-modified polyvinyl alcohol, amide-modified polyvinyl alcohol, sulfonic acid-modified polyvinyl alcohol, butyral-modified polyvinyl alcohol, and others Modified polyvinyl alcohol, hydroxyethyl cellulose, methyl cellulose, carboxymethyl cellulose, styrene-maleic anhydride copolymer, styrene-butadiene copolymer and cellulose derivatives such as ethyl cellulose, acetyl cellulose, polyvinyl chloride, polyvinyl acetate, poly Acrylamide, polyacrylate, polyvinyl butyl laral, polystyrene and their copolymers, polyamide resins, silicone Resins, petroleum resins, terpene resins, ketone resins, and the Khumalo resin. These polymer substances can be used by dissolving them in solvents such as water, alcohols, ketones, esters, and hydrocarbons, and can also be used in the form of emulsified or dispersed in water or other media in the form of a paste. They can be used together depending on the situation.
[0021]
Further, in the present invention, 4,4'-butylidene (6-t-butyl-3-methylphenol) is used as an image stabilizer which exhibits an oil resistance effect of a recorded image, as long as the desired effect on the above-mentioned object is not impaired. ), 2,2'-di-t-butyl-5,5'-dimethyl-4,4'-sulfonyldiphenol, 1,1,3-tris (2-methyl-4-hydroxy-5-cyclohexylphenyl) Butane, 1,1,3-tris (2-methyl-4-hydroxy-5-t-butylphenyl) butane and the like can also be added.
The filler used in the present invention includes inorganic or organic fillers such as silica, calcium carbonate, kaolin, calcined kaolin, diatomaceous earth, talc, titanium oxide, and aluminum hydroxide. In addition, lubricants such as waxes, benzophenone-based or triazole-based ultraviolet absorbers, water-proofing agents such as glyoxal, dispersants, defoamers, antioxidants, fluorescent dyes, and the like can be used.
[0022]
The amounts of the developer and dye used in the thermosensitive recording medium of the present invention, and the types and amounts of other various components are determined according to the required performance and recording suitability, and are not particularly limited. For 1 part of the developer represented by (1), 0.1 to 2 parts of a basic colorless dye and 0.5 to 4 parts of a filler are used. It is.
The desired heat-sensitive recording sheet can be obtained by applying a coating solution having the above composition to any support such as paper, recycled paper, synthetic paper, film, plastic film, foamed plastic film, and nonwoven fabric. Further, a composite sheet obtained by combining these may be used as the support.
[0023]
Furthermore, an overcoat layer of a polymer substance or the like can be provided on the thermosensitive coloring layer for the purpose of enhancing the storage stability. In addition, an undercoat layer of a polymer material containing a filler or the like can be provided below the thermosensitive coloring layer for the purpose of increasing the coloring sensitivity.
The above-mentioned organic developer, basic colorless dye and materials to be added as necessary are pulverized to a particle diameter of several microns or less by a pulverizer such as a ball mill, an attritor, a sand glider or an appropriate emulsifying device, and a binder. And various additive materials are added according to the purpose to make a coating liquid. The means for applying is not particularly limited, and can be applied according to a well-known conventional technique, for example, an off-machine coating machine equipped with various coaters such as an air knife coater, a rod blade coater, a bill blade coater, a roll coater, and an on-machine coating machine. A machine coating machine is appropriately selected and used.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples. In the description, parts are parts by weight.
[0025]
[Example 1]
Each material of the dye and the developer was prepared in advance as a dispersion having the following composition, and was wet-ground by a sand grinder until the average particle diameter became 0.5 μm.
[0026]
The following compositions were mixed to obtain a heat-sensitive layer coating liquid. The coating liquid application amount after drying fine paper having a basis weight of 50 g / m 2 and is applied and dried such that the 6 g / m 2, Bekk smoothness is treated to be 200-600 seconds supercalendered, A thermosensitive recording medium was obtained.
Developer dispersion 36.0 parts Dye dispersion (ODB2) 13.8 parts Sensitizer dispersion 36.0 parts Kaolin clay 50% dispersion 26.0 parts Zinc stearate 30% dispersion 6.7 parts [ 0027
[Comparative Example 1]
A heat-sensitive recording material was obtained in the same manner as in Example 1 except that 4-acetylbiphenyl in the sensitizer dispersion was changed to p-benzylbiphenyl.
[Comparative Example 2]
A heat-sensitive recording material was obtained in the same manner as in Example 1 except that NKK-515 in the developer dispersion was changed to 4,4'-dihydroxydiphenylsulfone (bisphenol S).
[0028]
[Color sensitivity]
Using TH-PMD manufactured by Okura Electric Co., printing was performed at 0.25 mJ / dot and 0.34 mJ / dot on the prepared thermal recording medium. The image density after printing was measured with a Macbeth densitometer (using an amber filter).
[Light fastness test]
A sample printed with an applied energy of 0.34 mJ / dot using TH-PMD manufactured by Okura Electric Co., was processed for 24 hours at an output of 66 W / m 2 using an Atlas Ci3000F xenon fade meter. After the treatment, the Macbeth density (using an amber filter) of the printed portion was measured.
[0029]
[Table 1]
Note) Recording sensitivity (1) is printed at 0.25 mJ / dot and recording sensitivity (2) is printed at 0.34 mJ / dot.
As is clear from the table, Examples 1 and 2 of the present invention have high recording sensitivity and ultimate density, and are excellent in light resistance of images. On the other hand, in Comparative Example 1 using a sensitizer other than those specified in the present invention and Comparative Example 2 using a color developer other than those specified in the present invention, good quality cannot be obtained.
[0031]
【The invention's effect】
The heat-sensitive recording medium of the present invention is a heat-sensitive recording medium that has high color development sensitivity and high density, and has image storability that is extremely excellent in light resistance.