JP2004135612A

JP2004135612A - Method for enhancing antioxidation force of unrefined vinegar

Info

Publication number: JP2004135612A
Application number: JP2002305102A
Authority: JP
Inventors: Kiichiro Oiwa; 大岩　馗一郎; Koji Wada; 和田　浩二
Original assignee: NANTO SHUHAN KK
Current assignee: NANTO SHUHAN KK
Priority date: 2002-10-18
Filing date: 2002-10-18
Publication date: 2004-05-13

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To realize enhancement of antioxidation force of unrefined vinegar beverage by entirely new technique, in the technology for enhancing the antioxidation force of unrefined vinegar obtained by separating a liquid component from Okinawan millet brandy distillation lees left when producing Okinawan millet brandy. <P>SOLUTION: The unrefined vinegar beverage is obtained by mixing unrefined vinegar with at least a papaya squeezed solution or a papaya fermented solution. The papaya squeezed solution is preferably mixed in a ratio of 30-50% with the unrefined vinegar and the papaya fermented solution obtained by fermenting the papaya by a prescribed method is preferably mixed in a ratio of 17-50% with the refined vinegar. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、泡盛を製造する際に残る泡盛蒸留粕から液体成分を分離してなるもろみ酢の抗酸化力を増強させる技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】
高血圧をはじめとする生活習慣病の治療や予防は、現代社会が抱える大きな課題である。生活習慣病の主な原因が活性酸素であることが、保健医学界の定説となっており、活性酸素を体内から除去する作用、すなわち抗酸化作用を有する飲食品の開発が必要とされている。
【０００３】ところで、泡盛製造業は、沖縄県における重要な産業であるが、その製造過程で泡盛蒸留粕なる廃棄物が大量に生じ、その処理責任が泡盛製造業社に負わされている。この廃棄物は、高濃度に有機物を含有するため、処理コストが高くつく。このようなことから、泡盛蒸留粕の有効な再利用方法が必要とされていた。
【０００４】近年は、泡盛業界の努力の結果、泡盛蒸留粕を原料とする飲料（以下、「もろみ酢」と呼ぶ）が商品化され、人々に愛飲されるようになった。なお、このもろみ酢は、生体の代謝機構で重要な役割を持つクエン酸をはじめ、各種の有機酸、アミノ酸、ビタミン類を豊富に含む。さらには、抗酸化作用を示し、高血圧の改善に効果があることが、医学研究者により大々的に報じられるに至って、もろみ酢は健康食品分野の人気商品としての地位を確立した。
【０００５】したがって、もろみ酢の商品化は、泡盛蒸留粕に対する最も有効な処理方法であるといえる。すなわち、もろみ酢の市場拡大こそが泡盛蒸留粕処理問題を前進させるのである。
【０００６】健康食品業界は、各々の市場シェアを維持発展させるために、多様化する消費者ニーズを捉えながら、絶えず新たなる高機能商品を開発している。このような市場動向の中において、もろみ酢の市場拡大のためには、より付加価値の高い製品の開発が不可欠である。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような背景から、健康飲料としてのもろみ酢の付加価値をより高めるために、例えば特願２００１−２０８８５３号（紅麹もろみ酢飲料とその製造方法）などのように抗酸化力の一層の増強を実現するための提案がなされている。
【０００８】今回発明した技術および製品は、かかる課題を解決するために、従来に見られない、全く新規な手法によって、もろみ酢飲料の抗酸化力の増強を実現したものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項１は、もろみ酢と、少なくともパパイヤ搾汁液が混和されていることを特徴とするもろみ酢飲料である。
【００１０】もろみ酢の抗酸化力の増強方法を鋭意研究したところ、熱帯産果実であり沖縄で生産されるパパイヤの搾汁液が高い抗酸化活性（ＤＰＰＨラジカル消去能）を示すことがわかった。そして、このパパイヤ搾汁液をもろみ酢に混和することによって、もろみ酢原液に比べて、ＤＰＰＨラジカル消去能が高まったもろみ酢飲料が得られることを確認できた。
【００１１】請求項２は、少なくともパパイヤ搾汁液を、もろみ酢に３０〜５０％混和することを特徴とするもろみ酢飲料の製造方法である。
【００１２】前記のように、もろみ酢にパパイヤ搾汁液を混和したもろみ酢飲料は、もろみ酢の抗酸化力を増強させることが判明したが、このような高抗酸化力のもろみ酢飲料を製造するには、パパイヤ搾汁液をもろみ酢に３０〜５０％混和することが有効であり、その結果、もろみ酢原液に比べて、ＤＰＰＨラジカル消去能が１．１〜１．３倍に高まったもろみ酢飲料を製造することができた。
【００１３】請求項３は、もろみ酢と、少なくとも、パパイヤを所定の方法で醗酵させたパパイヤ醗酵液が混和されていることを特徴とするもろみ酢飲料である。
【００１４】このように、パパイヤを所定の方法で醗酵させたパパイヤ醗酵液を混和させたもろみ酢飲料は、パパイヤ搾汁液を混和したもろみ酢飲料よりも、より高い抗酸化活性を示すことがわかった。すなわち、パパイヤ醗酵液をもろみ酢に混和することによって、パパイヤ搾汁液を混和した場合よりもＤＰＰＨラジカル消去能の高いもろみ酢飲料が得られることを確認できた。
【００１５】請求項４は、少なくとも、パパイヤを所定の方法で醗酵させたパパイヤ醗酵液を、もろみ酢に１７〜５０％混和することを特徴とするもろみ酢飲料の製造方法である。
【００１６】前記のように、もろみ酢にパパイヤ醗酵液を混和したもろみ酢飲料は、パパイヤ搾汁液を混和したもろみ酢飲料よりも、抗酸化力を増強させることが判明したが、このような高抗酸化力のもろみ酢飲料を製造するには、パパイヤ醗酵液をもろみ酢に１７〜５０％混和することが有効であり、もろみ酢原液に比べて、ＤＰＰＨラジカル消去能が１．１〜１．８倍に高まったもろみ酢飲料を製造することができた。
【００１７】以上のように、パパイヤ搾汁液やパパイヤ醗酵液をもろみ酢に混和することにより、パパイヤ特有の甘い香りや甘味が付与されて、もろみ酢独特のクセが緩和され、より飲みやすくなる。
【００１８】
【発明の実施の形態】
次に本発明によるもろみ酢の抗酸化力増強方法が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図１は本発明による高抗酸化力もろみ酢飲料の製造方法を工程順に例示した図である。
【００１９】まず、従来の泡盛製造方法により、ステップＳ１のように、米と泡盛麹菌と酵母を原料として、ステップＳ２の泡盛製造工程において、アルコール醗酵を行わせ、もろみを製造する。そして、このもろみを蒸留すると、ステップＳ３１のように、蒸留液として泡盛が得られる。
【００２０】蒸留した後には、ステップＳ３２のように、泡盛蒸留粕が残るが、本発明では、この泡盛蒸留粕をステップＳ４で圧搾するなどの手法によって、液体と固形分とに分離し、ステップＳ５のように、液体のもろみ酢原液を得る。このもろみ酢原液は、泡盛麹菌が生産したクエン酸を多量に含有している。
【００２１】このもろみ酢原液に、ステップＳ８のように、パパイヤ搾汁液またはパパイヤ醗酵液を混和する。パパイヤ搾汁液やパパイヤ醗酵液は、ステップＳ６のようにパパイヤを用意し、パパイヤから製造する。
【００２２】すなわち、生のパパイヤを圧搾するなどの手法によって搾汁し、ステップＳ７１のように、搾汁液を得る。また、パパイヤ醗酵液は、前記のような方法で得られたパパイヤ搾汁液に加糖し、所定の温度・時間を設定して撹拌しながら醗酵を行なわしめて、それにより醗酵物を固体相と液体相に分離せしめ、液体相を採取する。こうして、ステップＳ７２のパパイヤ醗酵液を製造する。
【００２３】そして、次のステップＳ８において、パパイヤ搾汁液の場合は、もろみ酢に３０〜５０％の範囲で混和する。また、パパイヤ醗酵液の場合は、もろみ酢に１７〜５０％の範囲で混和する。
【００２４】パパイヤ成分のほかに、甘味をつけて飲み易くするために、黒糖などの糖分も混和するのがよい。さらに、ビタミンＣが豊富なアセローラを添加するのもよい。あるいは、血糖値や血圧を抑制する働きがあると言われているノビレチンを豊富に含むヒラミレモン（シークァーサー）の成分を添加するのも有効である。
【００２５】次いで、ステップＳ９において、これらを混合した後、ステップＳ１０において、ろ過する。そして、ステップＳ１１で加熱殺菌することによって、ステップＳ１２のように製品が完成する。
【００２６】実験の結果によると、ステップＳ７１のパパイヤ搾汁液をもろみ酢に混和する場合、全体量に占めるパパイヤ搾汁液の割合量が３０％以上になるように混和すると、パパイヤ搾汁液を混和してなる製品もろみ酢飲料のＤＰＰＨラジカル捕捉能は１．１倍以上に高まった。また、５０％混和すると１．３倍に達した。
【００２７】別の実験によると、ステップＳ７２のパパイヤ醗酵液をもろみ酢に混和する場合、全体量に占めるパパイヤ醗酵液の割合が１７％以上になるように混和すると、パパイヤ醗酵液を混和してなるもろみ酢飲料のＤＰＰＨラジカル捕捉能は１．１倍以上に高まった。また、５０％混和すると１．８倍に達した。
【００２８】ステップＳ７１のパパイヤ搾汁液を製造するには、生のパパイヤをジューサーミキサーやフードカッターあるいは果汁圧搾機等を用いて破砕・圧搾し、ろ過して搾汁液を得るのが良い。こうして得たパパイヤ搾汁液のＤＰＰＨラジカル捕捉能を測定した結果、５２％であり、もろみ酢原液より高いことが判明した。
【００２９】ステップＳ７２のパパイヤ醗酵液を製造するには、まず、特開平１０−３２７８５６（パパイン酵素の抽出・培養方法）のように、前記の圧搾などの方法で得たパパイヤ搾汁液に加糖し、所定の温度・時間を設定して撹拌しながら醗酵を行なわしめる。その結果、醗酵物が固体相と液体相に分離する。ここで、前記の特開平１０−３２７８５６（パパイン酵素の抽出・培養方法）の場合は、醗酵物上部に分離浮遊した固形物をパパイン酵素として採取する。
【００３０】本発明では、この特開平１０−３２７８５６（パパイン酵素の抽出・培養方法）とは反対に、醗酵物上部の固形物ではなく、液体相の部分をパパイヤ醗酵液として採取する。こうして得られたパパイヤ醗酵液のＤＰＰＨラジカル捕捉能は９２％であり、パパイヤ搾汁液よりも高いことが判明した。
【００３１】〔抗酸化活性（ＤＰＰＨラジカル捕捉能）の測定〕
試料液の調整は、もろみ酢原液の場合、試料液中に残存する酵素や混入した微生物の失活のために、９０℃で３分間熱したのち、回転数３０００ｒｐｍの遠心分離機に１０分間かけて液部を採取し、続いて１２０００ｒｐｍで１０分間遠心分離し、さらにメンブランフィルターでろ過した。
【００３２】パパイヤ搾汁液も、生のパパイヤをミキサーにかけて圧搾し、試料液中に残存する酵素や混入した微生物の失活のために、９０℃で３分間熱したのち、回転数３０００ｒｐｍの遠心分離機に１０分間かけて液部を採取し、続いて１２０００ｒｐｍで１０分間遠心分離し、さらにメンブランフィルターでろ過した。
【００３３】また、パパイヤ醗酵液も、試料液中に残存する酵素や混入した微生物の失活のために、９０℃で３分間熱したのち、回転数３０００ｒｐｍの遠心分離機に１０分間かけて液部を採取し、続いて１２０００ｒｐｍで１０分間遠心分離し、さらにメンブランフィルターでろ過した。
【００３４】ラジカル捕捉反応は、分光光度計によるＤＰＰＨラジカル捕捉能の測定を次のように行なった。
まず、濃度４００μＭのＤＰＰＨ、０．２　Ｍの２−ｍｏｒｐｈｏｌｉｎｏｅｔｈａｎｅｓｕｌｐｈｏｎｉｃ　ａｃｉｄ　　緩衝液（ｐＨ６．０）、エタノールをそれぞれ０．３ｍｌずつ混和し、これに蒸留水を２８５μｌ加え、最後に試料液、すなわち、もろみ酢又はパパイヤ搾汁液又はパパイヤ醗酵液をそれぞれ添加し、２０分間反応させた後、波長５１７ｎｍの吸光度を測定した。
【００３５】ブランクは同様の反応条件で、ＤＰＰＨの代わりに同量の蒸留水を加えて吸光度を測定した。また、コントロールは同様の反応条件で、試料液の代わりに同量の蒸留水を加えて吸光度を測定した。
そして、以下の式によって、ＤＰＰＨラジカル捕捉能を算出した。
ＤＰＰＨラジカル捕捉能（％）
＝１００−（試料反応液吸光度−ブランク吸光度）÷コントロール吸光度×１００
【００３６】このようにして測定した結果をグラフにすると図２のようになる。
【００３７】次に、パパイヤ搾汁液又はパパイヤ醗酵液を混和した場合の実験結果を示す。
（１）　抗酸化活性比較実験
もろみ酢原液、パパイヤ搾汁液、パパイヤ醗酵液について、ＤＰＰＨラジカル捕捉能を測定した結果、図２の棒グラフに示すとおり、もろみ酢３０％、パパイヤ搾汁液５２％、パパイヤ醗酵液９２％となり、もろみ酢よりもパパイヤ搾汁液、さらにはパパイヤ醗酵液が高い抗酸化活性を示した。
【００３８】（２）　パパイヤ搾汁液混和試験
もろみ酢原液にパパイヤ搾汁液をそれぞれ０％、３％、１７％、３０％、５０％となるように混和し、所定の条件のＤＰＰＨラジカル捕捉能を測定した結果、表１のとおりとなった。
【００３９】
【表１】パパイヤ搾汁液混和試験

【００４０】このように、全体量に占めるパパイヤ搾汁液の割合量が３０％以上になるように混和すると、ＤＰＰＨラジカル捕捉能は１．１倍以上に高まった。また、５０％混和すると、１．３倍に達した。なお、混和量が３０％以下になると、捕捉能も大きく低下する。混和量が５０％以上になると、もろみ酢の成分が２倍以上に希釈されるため、もろみ酢飲料としての特質が半減するといった問題が生じてくる。
【００４１】（３）　パパイヤ醗酵液混和試験
もろみ酢原液にパパイヤ醗酵液をそれぞれ０％、３％、１７％、３０％、５０％となるように混和し、所定の条件のＤＰＰＨラジカル捕捉能を測定した結果、表２のとおりとなった。
【００４２】
【表２】パパイヤ醗酵液混和試験

【００４３】このように、全体量に占めるパパイヤ醗酵液の割合が１７％以上になるように混和すると、もろみ酢飲料のＤＰＰＨラジカル捕捉能は１．１倍以上に高まった。また、５０％混和すると、１．８倍に達した。なお、混和量が１７％以下になると、捕捉能も大きく低下する。混和量が５０％以上になると、もろみ酢の成分が２倍以上に希釈され、もろみ酢飲料としての特質が半減する。
【００４４】以上のような方法で製造したもろみ酢飲料は、従来のもろみ酢飲料と異なって、以下のような特徴を有する。すなわち、従来「もろみ酢」又は「黒麹クエン酸酢」などと呼ばれた製品は、泡盛蒸留粕の圧搾液に黒糖などを添加して製品としていたが、前記のような製造方法によって、パパイヤ果汁もしくはパパイヤ醗酵液を配合することによって、製品の抗酸化力（さらに詳しくは、抗酸化力のうちのＤＰＰＨラジカル捕捉能）を増大せしめた点が、従来の技術と異なる。
【００４５】本発明によるもろみ酢飲料がもたらす効果の科学的理由付けは次のように説明できる。すなわち、亜熱帯または熱帯地方において栽培される果実類には、抗酸化物質を生成・蓄積している作物が多い。その理由は明らかではないが、一般に、強烈な太陽光の影響で活性酸素が発生し、生体内の細胞や組織などが損傷されるのを防ぐ為の生体防御機構が発達していると考えられている。
【００４６】実際、沖縄で生産されているパパイヤは、ビタミンＣやポリフェノール等の抗酸化物質を蓄積しており、その搾汁液は高い抗酸化力を示す。したがって、これら搾汁液をもろみ酢液に添加することにより、もろみ酢の抗酸化力を増強できるのである。
【００４７】さらには、パパイヤ果実を醗酵させると、微生物の醗酵作用によって抗酸化成分が増産される。また醗酵中に分離浮遊する固形状物質を除去する事を特徴とする本発明の醗酵方法により、パパイヤ果実の抗酸化物質がパパイヤ醗酵液中に濃縮されたと考えられる。
【００４８】この技術（製品）の応用可能性や発展性を検討すると、ＤＰＰＨラジカルスカベンジャー能が増大したことから、生体内で生成するフリーラジカルが捕捉・消去され、動脈硬化、高血圧、心臓病などの生活習慣病が予防される可能性がある。また、ＤＰＰＨラジカル捕捉能のほかに、リノール酸自動酸化抑制、β―カロチン退色抑制、ウサギ血球膜酸化抑制等、他の作用が増強される可能性も考えられる。
【００４９】搾汁液の代わりに、或いはピューレ、粉末果汁、抽出エキス等を添加しても、本発明と同様の効果が得られることは予想できる。また、パパイヤ醗酵液を濃縮し乾燥粉末化してから、もろみ酢と混和しても、本発明と同様の効果を得ることができる。
【００５０】
【発明の効果】
請求項１のように、パパイヤ搾汁液をもろみ酢に混和することによって、もろみ酢原液に比べて、ＤＰＰＨラジカル消去能の高いもろみ酢飲料が得られることを確認できた。
【００５１】請求項２のように、高抗酸化力のもろみ酢飲料を製造するには、パパイヤ搾汁液を、もろみ酢に３０〜５０％混和することが有効であり、その結果、もろみ酢原液に比べて、ＤＰＰＨラジカル消去能が１．１〜１．３倍に高まったもろみ酢飲料を製造することができた。
【００５２】請求項３のように、パパイヤを所定の方法で醗酵させたパパイヤ醗酵液を混和させたもろみ酢飲料は、パパイヤ搾汁液を混和したもろみ酢飲料よりも、より高い抗酸化活性を示すことがわかった。すなわち、パパイヤ醗酵液をもろみ酢に混和することによって、パパイヤ搾汁液を混和した場合よりもＤＰＰＨラジカル消去能の高いもろみ酢飲料を得られることを確認した。
【００５３】請求項４のように、もろみ酢にパパイヤ醗酵液を混和したもろみ酢飲料は、パパイヤ搾汁液を混和したもろみ酢飲料よりも、抗酸化力を増強させることが判明したが、このような高抗酸化力のもろみ酢飲料を製造するには、パパイヤ醗酵液をもろみ酢に１７〜５０％混和することが有効であり、もろみ酢原液に比べて、ＤＰＰＨラジカル消去能が１．１〜１．８倍に高まったもろみ酢飲料を製造することができた。
【００５４】以上のように、パパイヤ搾汁液やパパイヤ醗酵液をもろみ酢に混和することにより、パパイヤ特有の甘い香りや甘味が付与されて、もろみ酢独特のクセが緩和され、より飲みやすくなる、という効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による高抗酸化力もろみ酢飲料の製造方法を工程順に例示した図である。
【図２】ＤＰＰＨラジカル捕捉能を比較する棒グラフである。
【符号の説明】
Ｓ８　パパイヤ搾汁液またはパパイヤ醗酵液の混和工程
Ｓ９　混合工程[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a technique for enhancing the antioxidant power of moromi vinegar obtained by separating a liquid component from awamori distilled cake remaining when awamori is manufactured.
[0002]
[Prior art]
The treatment and prevention of lifestyle-related diseases such as hypertension is a major challenge facing modern society. The active cause of lifestyle-related diseases has been established by the health care community to be active oxygen, and there is a need for the development of foods and beverages that have the effect of removing active oxygen from the body, that is, have antioxidant effects. .
[0003] The awamori manufacturing industry is an important industry in Okinawa Prefecture. In the manufacturing process, a large amount of awamori distillers waste is generated, and the awamori manufacturing company is responsible for its disposal. Since this waste contains a high concentration of organic matter, the treatment cost is high. For these reasons, there has been a need for an effective method for reusing awamori distillation lees.
[0004] In recent years, as a result of the efforts of the awamori industry, beverages (hereinafter, referred to as "moromi vinegar") made from awamori distilled lees have been commercialized and popularly consumed by people. This moromi vinegar is rich in various organic acids, amino acids, and vitamins, including citric acid, which plays an important role in the metabolic mechanism of the living body. Furthermore, it has been widely reported by medical researchers that it exhibits an antioxidant effect and is effective in improving hypertension, and moromi vinegar has established itself as a popular product in the health food field.
[0005] Therefore, commercialization of moromi vinegar can be said to be the most effective treatment method for awamori distilled lees. In other words, the expansion of the market for moromi vinegar advances the problem of treating awamori distilled lees.
[0006] In order to maintain and develop each market share, the health food industry is constantly developing new high-performance products while grasping diversifying consumer needs. Under such market trends, development of higher value-added products is indispensable for expanding the market of moromi vinegar.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Against this background, in order to further increase the added value of moromi vinegar as a health drink, for example, as described in Japanese Patent Application No. 2001-208853 (Red Koji Moromi Vinegar Beverage and a method for producing the same), the antioxidant power is further increased. Proposals have been made to achieve enhancement.
[0008] The technology and products of the present invention have been made to solve the above-mentioned problems by realizing an enhancement of the antioxidant power of the moromi vinegar beverage by a completely novel technique not found in the past.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The technical problem of the present invention is solved by the following means. Claim 1 is a moromi vinegar drink characterized in that moromi vinegar and at least papaya juice are mixed.
[0010] After diligent studies on the method of enhancing the antioxidant power of moromi vinegar, it was found that papaya squeezed juice produced in Okinawa, which is a tropical fruit, exhibits high antioxidant activity (DPPH radical scavenging ability). Then, it was confirmed that by mixing this papaya juice into moromi vinegar, a moromi vinegar beverage having enhanced DPPH radical scavenging ability was obtained as compared to the moromi vinegar stock solution.
A second aspect of the present invention is a method for producing a moromi vinegar beverage, wherein at least 30 to 50% of papaya juice is mixed with moromi vinegar.
As described above, a moromi vinegar drink obtained by mixing mash vinegar with papaya juice has been found to enhance the antioxidant power of moromi vinegar. It is effective to mix the papaya juice with moromi vinegar in an amount of 30 to 50% as a result, and as a result, the DPPH radical scavenging ability is 1.1 to 1.3 times higher than the moromi vinegar stock solution. A vinegar drink could be produced.
[0013] A third aspect of the present invention is a moromi vinegar beverage characterized in that moromi vinegar and at least a papaya fermented liquid obtained by fermenting papaya by a predetermined method are mixed.
As described above, the mashed vinegar drink mixed with the papaya fermented liquid obtained by fermenting papaya by a predetermined method shows higher antioxidant activity than the moromi vinegar drink mixed with the papaya juice. Was. That is, it was confirmed that by mixing the papaya fermented liquid with moromi vinegar, a moromi vinegar drink having a higher DPPH radical scavenging ability than that obtained by mixing papaya juice was obtained.
A fourth aspect of the present invention is a method for producing a moromi vinegar beverage, wherein at least 17 to 50% of a papaya fermented liquid obtained by fermenting papaya by a predetermined method is mixed with moromi vinegar.
As described above, it has been found that a moromi vinegar drink obtained by mixing a mashed vinegar with a papaya fermented liquid has a higher antioxidant power than a moromi vinegar drink mixed with a papaya squeezed liquid. In order to produce a moromi vinegar beverage having antioxidant power, it is effective to mix the papaya fermentation liquid with moromi vinegar in an amount of 17 to 50%, and the DPPH radical scavenging ability is 1.1 to 1. A mashed vinegar beverage eight times higher could be produced.
As described above, by mixing the papaya juice and the papaya fermented liquid with moromi vinegar, the sweet aroma and sweetness peculiar to papaya are imparted, and the peculiarity of moromi vinegar is reduced, making it easier to drink.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, an embodiment of how the method for enhancing the antioxidant power of moromi vinegar according to the present invention is practically embodied will be described. FIG. 1 is a diagram illustrating a method for producing a high antioxidant moromi vinegar beverage according to the present invention in the order of steps.
First, according to the conventional awamori production method, as in step S1, rice, awamori koji mold and yeast are used as raw materials, and alcohol fermentation is performed in the awamori production step of step S2 to produce moromi. Then, when this mash is distilled, awamori is obtained as a distillate as in step S31.
After the distillation, awamori distillation residue remains as in step S32. In the present invention, the awamori distillation residue is separated into a liquid and a solid by a method such as pressing in step S4. As in S5, a liquid moromi vinegar stock solution is obtained. This moromi vinegar stock solution contains a large amount of citric acid produced by Awamori Aspergillus.
In step S8, a papaya squeezed liquid or a papaya fermented liquid is mixed with the moromi vinegar stock solution. The papaya juice and the papaya fermentation liquid are prepared from papaya as in step S6.
That is, raw papaya is squeezed by a technique such as squeezing, and a squeezed liquid is obtained as in step S71. In addition, the papaya fermented liquid is obtained by adding sugar to the papaya juice obtained by the above-described method, and performing fermentation while stirring at a predetermined temperature and time, whereby the fermented product is converted into a solid phase and a liquid phase. And collect the liquid phase. Thus, the papaya fermented liquid of step S72 is manufactured.
Then, in the next step S8, in the case of papaya juice, it is mixed with moromi vinegar in the range of 30 to 50%. In the case of a papaya fermented liquid, it is mixed with moromi vinegar in a range of 17 to 50%.
[0024] In addition to the papaya component, it is preferable to add a sugar such as brown sugar to add sweetness and make it easy to drink. Further, it is also possible to add Acerola rich in vitamin C. Alternatively, it is also effective to add a component of hirami lemon (sequasar) rich in nobiletin, which is said to have a function of suppressing blood sugar and blood pressure.
Next, after mixing these in step S9, filtration is performed in step S10. And it heat-sterilizes in step S11, and a product is completed like step S12.
According to the results of the experiment, when the papaya juice was mixed with the mashed vinegar in step S71 so that the ratio of the papaya juice to the total amount was 30% or more, the papaya juice was mixed. The DPPH radical scavenging ability of the resulting moromi vinegar beverage has increased 1.1 times or more. In addition, the ratio reached 1.3 times when mixed at 50%.
According to another experiment, when the papaya fermented liquid in step S72 is mixed with mashed vinegar and mixed so that the ratio of the papaya fermented liquid to the total amount is 17% or more, the papaya fermented liquid is mixed. The DPPH radical scavenging ability of the namoromi vinegar drink was increased 1.1 times or more. In addition, it reached 1.8 times when mixed at 50%.
In order to produce the papaya juice at step S71, it is preferable to crush and squeeze the raw papaya using a juicer mixer, a food cutter, a fruit juice press, or the like, and filter to obtain a juice. The DPPH radical scavenging ability of the papaya squeezed liquid thus obtained was measured and found to be 52%, which was higher than the mashed vinegar stock solution.
In order to produce the papaya fermented liquid in step S72, first, as in Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 10-327856 (a method for extracting and culturing papain enzyme), sugar is added to the papaya juice obtained by the above-mentioned method such as pressing. The fermentation is carried out while setting a predetermined temperature and time while stirring. As a result, the fermentation product separates into a solid phase and a liquid phase. Here, in the case of JP-A-10-327856 (a method for extracting and culturing papain enzyme), a solid separated and suspended above the fermentation product is collected as papain enzyme.
In the present invention, in contrast to the method disclosed in JP-A-10-327856 (a method for extracting and culturing papain enzyme), a liquid phase portion is collected as a papaya fermentation solution instead of a solid on the upper portion of the fermentation product. The DPPH radical scavenging ability of the papaya fermented solution thus obtained was 92%, which was higher than that of the papaya juice.
[Measurement of antioxidant activity (DPPH radical scavenging ability)]
In the case of the raw moromi vinegar solution, the sample solution was heated at 90 ° C. for 3 minutes in order to inactivate enzymes and contaminated microorganisms remaining in the sample solution, and then centrifuged at 3000 rpm for 10 minutes. Then, the liquid was collected, centrifuged at 12,000 rpm for 10 minutes, and further filtered through a membrane filter.
The papaya squeezed liquid is also pressed with raw papaya in a mixer, heated at 90 ° C. for 3 minutes to inactivate enzymes and contaminating microorganisms remaining in the sample liquid, and then centrifuged at 3,000 rpm. The liquid was collected in the machine for 10 minutes, then centrifuged at 12,000 rpm for 10 minutes, and further filtered through a membrane filter.
The papaya fermentation solution was also heated at 90 ° C. for 3 minutes in order to inactivate enzymes and contaminating microorganisms remaining in the sample solution, and then subjected to a centrifuge at 3000 rpm for 10 minutes. An aliquot was collected, followed by centrifugation at 12,000 rpm for 10 minutes, followed by filtration through a membrane filter.
In the radical scavenging reaction, the DPPH radical scavenging ability was measured by a spectrophotometer as follows.
First, 0.3 ml each of DPPH having a concentration of 400 μM, 2-morpholinoethanesulphonic acid buffer (pH 6.0) and ethanol at 0.2 M were mixed, and 285 μl of distilled water was added thereto, and finally, a sample solution, ie, moromi Vinegar or papaya squeezed liquid or papaya fermented liquid was added, respectively, and allowed to react for 20 minutes. Then, the absorbance at a wavelength of 517 nm was measured.
The blank was measured under the same reaction conditions with the same amount of distilled water added instead of DPPH, and the absorbance was measured. In the control, under the same reaction conditions, the same amount of distilled water was added instead of the sample solution, and the absorbance was measured.
Then, the DPPH radical scavenging ability was calculated by the following equation.
DPPH radical scavenging ability (%)
= 100-(absorbance of sample reaction solution-blank absorbance) / control absorbance x 100
FIG. 2 shows a graph of the result of the measurement.
Next, the experimental results when papaya squeezed liquid or papaya fermented liquid is mixed are shown.
(1) Antioxidant activity comparison experiment As a result of measuring the DPPH radical scavenging ability of the raw moromi vinegar, papaya squeezed liquid, and papaya fermented liquid, as shown in the bar graph of FIG. 2, 30% moromi vinegar, 52% papaya squeezed liquid, papaya The fermented liquid was 92%, and the papaya juice and the papaya fermented liquid showed higher antioxidant activity than moromi vinegar.
(2) Papaya Juice Mixing Test The papaya juice was mixed with the raw mash vinegar solution at 0%, 3%, 17%, 30%, and 50%, respectively, to obtain the DPPH radical scavenging ability under predetermined conditions. Table 1 shows the results of the measurement.
[0039]
[Table 1] Papaya juice liquid mixing test

As described above, when the papaya squeezed liquid was mixed so that the ratio of the squeezed liquid to the whole amount was 30% or more, the DPPH radical scavenging ability was increased by 1.1 times or more. In addition, the mixing ratio reached 1.3 times when mixed at 50%. In addition, when the mixing amount is 30% or less, the capturing ability is greatly reduced. When the mixing amount is 50% or more, since the components of the moromi vinegar are diluted twice or more, there arises a problem that the characteristics of the moromi vinegar beverage are reduced by half.
(3) Mixing test of papaya fermentation liquid The papaya fermentation liquid was mixed with the raw mash vinegar solution at 0%, 3%, 17%, 30%, and 50%, respectively, to obtain the DPPH radical scavenging ability under predetermined conditions. Table 2 shows the results of the measurement.
[0042]
[Table 2] Papaya fermentation broth mixing test

As described above, when the papaya fermented liquid was mixed so that the ratio of the papaya fermented liquid to the whole amount was 17% or more, the DPPH radical scavenging ability of the moromi vinegar beverage was increased 1.1 times or more. In addition, it reached 1.8 times when mixed at 50%. In addition, when the mixing amount is 17% or less, the capturing ability is greatly reduced. When the mixing amount is 50% or more, the components of the moromi vinegar are diluted more than twice, and the characteristics of the moromi vinegar beverage are reduced by half.
The moromi vinegar drink produced by the above method has the following characteristics, unlike the conventional moromi vinegar drink. That is, products conventionally called "moromi vinegar" or "black koji citric acid vinegar" were made by adding brown sugar or the like to the squeezed liquid of awamori distilled lees, but the papaya was produced by the above-described production method. The difference from the conventional technology is that the antioxidant power (more specifically, the DPPH radical scavenging ability of the antioxidant power) of the product is increased by blending the juice or the papaya fermentation liquid.
The scientific reasoning for the effect of the moromi vinegar beverage according to the present invention can be explained as follows. In other words, many fruits grown in the subtropical or tropical regions produce and accumulate antioxidants. Although the reason is not clear, it is generally thought that biological defense mechanisms have been developed to prevent the generation of active oxygen under the influence of intense sunlight and damage to cells and tissues in the body. ing.
In fact, papaya produced in Okinawa accumulates antioxidants such as vitamin C and polyphenols, and its juice shows high antioxidant power. Therefore, the antioxidant power of moromi vinegar can be enhanced by adding these juices to moromi vinegar.
Further, when papaya fruit is fermented, the antioxidant component is increased by the fermentation action of the microorganism. It is also considered that the antioxidant substance of the papaya fruit was concentrated in the papaya fermentation liquid by the fermentation method of the present invention, which is characterized by removing solid substances separated and suspended during fermentation.
Examination of the applicability and development potential of this technology (product) shows that DPPH radical scavenger ability has been increased, so that free radicals generated in the body are captured and eliminated, and arteriosclerosis, hypertension, heart disease, etc. Lifestyle diseases may be prevented. In addition to the DPPH radical scavenging ability, other actions such as suppression of linoleic acid autoxidation, suppression of β-carotene discoloration, suppression of rabbit blood cell membrane oxidation, and the like may be considered.
It is expected that the same effects as those of the present invention can be obtained by adding puree, powdered fruit juice, extracted extract and the like instead of the squeezed liquid. Also, the same effect as in the present invention can be obtained by concentrating the papaya fermentation liquid to dry powder and then mixing it with moromi vinegar.
[0050]
【The invention's effect】
It was confirmed that the papaya squeezed liquid was mixed with the moromi vinegar as described in claim 1 to obtain a moromi vinegar drink having a higher DPPH radical scavenging ability than the moromi vinegar stock solution.
In order to produce a moromi vinegar beverage having high antioxidant power, it is effective to mix 30-50% of papaya juice with moromi vinegar as a result. As a result, a moromi vinegar beverage having a DPPH radical scavenging ability 1.1 to 1.3 times higher than that of a mashed vinegar beverage could be produced.
As described in claim 3, the mashed vinegar drink mixed with the papaya fermented liquid obtained by fermenting papaya by a predetermined method exhibits higher antioxidant activity than the mashed vinegar drink mixed with the papaya juice. I understand. That is, it was confirmed that by mixing the papaya fermented liquid with the mashed vinegar, a mashed vinegar drink having a higher DPPH radical scavenging ability than that obtained by mixing the papaya juice was obtained.
The moromi vinegar beverage obtained by mixing the papaya fermented liquid with the moromi vinegar as described in claim 4 has been found to enhance the antioxidant power more than the moromi vinegar drink mixed with the papaya juice. In order to produce a moromi vinegar beverage having a high antioxidant power, it is effective to mix the papaya fermentation liquid with moromi vinegar in an amount of 17 to 50%. It was possible to produce a mashed vinegar beverage 1.8 times higher.
As described above, by mixing the papaya juice and the papaya fermentation liquid with moromi vinegar, a sweet aroma and sweetness peculiar to papaya are imparted, and the peculiarity of moromi vinegar is alleviated, making it easier to drink. The effect is also obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating a method for producing a high antioxidant moromi vinegar beverage according to the present invention in the order of steps.
FIG. 2 is a bar graph comparing DPPH radical scavenging abilities.
[Explanation of symbols]
S8 Mixing step of papaya juice or papaya fermentation liquid S9 Mixing step

Claims

A moromi vinegar drink characterized in that moromi vinegar and at least papaya juice are mixed.

A method for producing a moromi vinegar beverage, wherein at least 30 to 50% of papaya juice is mixed with moromi vinegar.

A moromi vinegar beverage comprising a mixture of moromi vinegar and at least a papaya fermented liquid obtained by fermenting papaya by a predetermined method.

A method for producing a moromi vinegar beverage, wherein at least 17 to 50% of a papaya fermented liquid obtained by fermenting papaya by a predetermined method is mixed with moromi vinegar.