JP2004133335A - 情報処理装置及びその視野角調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、液晶装置の視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを有する情報処理装置及びその視野角調整方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の視野角が存在する表示装置を有する情報処理装置(11)は、表示装置の初期視野角を設定する設定手段(306)と、表示装置の可動状態を検知する検知手段(112)と、検知手段の検知結果に応じて、表示装置の視野角を初期視野角から調整する視野角決定手段(305)とを具備することを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】本発明の視野角が存在する表示装置を有する情報処理装置(11)は、表示装置の初期視野角を設定する設定手段(306)と、表示装置の可動状態を検知する検知手段(112)と、検知手段の検知結果に応じて、表示装置の視野角を初期視野角から調整する視野角決定手段(305)とを具備することを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイを表示装置として用いた情報処理装置に係わり、特に、表示装置の視野角を表示装置の傾きに応じて変えることが出来る情報処理装置及びその視野角調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パーソナルコンピュータや携帯情報端末としてのパーソナルデジタルアシスタンス(以下、PDAと称す。)が最近注目を集めている。この様な携帯型情報処理装置の表示装置は、液晶ディスプレイ(以下、LCDと称す。)を採用しているものが多い。当該LCDには視野角という概念があり、正面水平方向からLCD画面を見た場合、最良の表示状態(内容)を得ることができる。しかしながら、ユーザの視線の位置を上下、又は、左右方向に移動させて視線がLCD画面と成す角が浅くなるにつれて視認性を悪くする。LCDがどの程度の視野角を持っているかはLCD毎に異なっている。
【0003】
従来、この様なLCDは、セキュリティやプライバシーと言う観点が欠落している。自宅や会社等の屋内の特定の場所で使用する設置型LCDならば、セキュリティやプライバシーは然程問題とならない。携帯型情報処理装置は、戸外に持ち出して使用されることが多いので、セキュリティやプライバシーを重視する必要がある。
【0004】
例えば、電車内で携帯型情報処理装置を使用する場合、隣の席に座った見知らぬ乗客から画面の表示状態(内容)が覗き見られてしまう事が考えられる。即ち、上述のような携帯型情報処理装置に於いては、LCDの表示画面が正方向の観察者以外に他の観察者にも認識される。この為、画像に関する個人のプライバシーを保護する場合、LCDの視野角特性を狭くでき、正面方向の観察者にのみ認識できる構成が望まれている。つまり、多人数で見る場合や正面方向の観察者のみで認識する場合に応じて、視野特性を簡単に変更できることが望まれている。
【0005】
近年、視野角を可変制御する表示装置も開発されつつある。当該表示装置は、透明電極層及び配向膜が形成された基板間に液晶層が設けられた視野角可変素子を偏光板と液晶表示装置の間に配置している。基板に対し液晶層の液晶分子が垂直配向する場合、真上方向以外の画像の認識が出来ない。この状態から透明電極層間に電圧を印加すると、液晶層の相状態が変化し等方向性になり、通常の広視野角特性が得ることができる。従って、視野角特性を制御することができる視野角可変素子により、視野角を変化することが出来、低コストで可能な視野角の可変を有する液晶表示装置を提供することが出来る(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、視野角を可変制御する表示装置を有する情報処理装置も開発されつつある。当該情報処理装置は、当該情報処理装置の表示装置の設定角度を立てた状態から寝かせた状態にあるいはその逆に変えて使用する場合、表示装置の状態を区別する手段により、視野角を設定する抵抗値が表示装置の設定角度に従って変化する。従って、任意の設定角度に応じて視野角が自動的に最適に設定される事になる。しかしながら、従来の情報処理装置は、視野角を初期設定するには、製造業者が、LCDを表示装置に組み込んだ時、視野角調整可変抵抗器を操作調整し、視野角の初期値を設定する必要がある。即ち、ユーザが任意に視野角の初期値を設定することができないので、任意の設定角度に応じて変化する視野角も限定的であった(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−105958号公報(第4頁〜第5、第1図乃至第9図)
【0008】
【特許文献2】
特開平6−314136号公報(第4頁、第6図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術の視野角を可変制御する表示装置を有する情報処理装置では、表示装置の視野角の値を設定するユーザインターフェースが欠如していたので、セキュリティやプライバシーの配慮を損なっていたという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、表示装置の視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを有する情報処理装置及びその視野角調整方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の視野角が存在する表示装置を有する情報処理装置は、表示装置の初期視野角を設定する設定手段と、表示装置の可動状態を検知する検知手段と、検知手段の検知結果に応じて、表示装置の視野角を初期視野角から調整する視野角決定手段と、を具備することを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを提供することが可能となる。
【0013】
本発明の設定手段は、表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値の時、表示装置の初期視野角を設定可能とすることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の設定手段は、表示装置と情報処理装置本体の成す角度を示す値と、表示装置の初期視野角の値を設定可能とすることを特徴とする。
【0015】
この様な構成にすることにより、ヒンジが特定の初期角度の時の視野角度設定値を初期値として保存することが出来る。
【0016】
本発明の視野角決定手段は、検知手段により、検知された表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、初期視野角の値を変更することを特徴とする。
【0017】
この様な構成にすることにより、初期視野角を初期値に従い、表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、視野角を算出することがきるので、ユーザの好みに合った視野角を保つことが出来る。
【0018】
更に、本発明の視野角が存在する表示装置を有する情報処理装置の視野角調整方法に於いて、表示装置の初期視野角を設定する視野角設定ステップと、表示装置の可動状態を検知する検知ステップと、検知ステップの検知結果に応じて、表示装置の視野角を初期視野角から調整する視野角決定ステップと、を具備することを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを提供することが可能となる。
【0020】
本発明の設定ステップは、表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値になるようにユーザに対し指示表示するステップと、表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値になった時、前記表示装置の初期視野角を設定するステップとを具備することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の設定ステップは、表示装置と情報処理装置本体の成す角度を示す値と、表示装置の初期視野角の値を設定することを特徴とする。
【0022】
この様な構成にすることにより、ヒンジが特定の初期角度の時の視野角度設定値を初期値として保存することが出来る。
【0023】
本発明の視野角決定ステップは、検知ステップにより、検知された表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、初期視野角の値を変更することを特徴とする。
【0024】
この様な構成にすることにより、初期視野角を初期値に従い、表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、視野角を算出することがきるので、ユーザの好みに合った視野角を保つことが出来る。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。ここでは、ノート型のポータブルパーソナルコンピュータとして実現した場合を想定する。
【0026】
図1は、B5サイズのノート型のポータブルコンピュータシステム11を開示している。本コンピュータシステム11は、機器本体12と、液晶ディスプレユニット13とを備えている。
【0027】
機器本体12の外郭を構成する筐体14は、平坦な上壁14aを有する平坦な箱状をなしている。この筐体14の上壁14aは、パームレスト15とキーボード取り付け部16とを備えている。パームレスト15は、筐体の前半部においてこの筐体14の幅方向に沿って延びている。キーボード取り付け部16は、パームレスト15の後方に位置されている。キーボード取り付け部16は、筐体14内に開口するような窪みにて構成され、このキーボード取り付け部16にキーボード装置17が設置されている。キーボード装置17は、複数のキーユニット3とマウスの方向を指し示すポインティングスティック30から構成されている。
【0028】
上壁14aの後端部には、上向きに張り出す凸部19が形成されている。凸部19は、筐体14の全幅に亙って延びており、この凸部19の両端部に夫々ディスプレイ支持部20a、20bが形成されている。ディスプレイ支持部20a、20bは、凸部19の前方、上方および後方に連続して開放するような窪みにて構成されている。
【0029】
液晶ディスプレイユニット13は、ディスプレイハウジング22と、このディスプレイハウジング22内に収容された液晶パネル23とを備えている。液晶パネル23は、画像を表示する表示画面24を有し、この表示画面24はディスプレイハウジング22の前面の開口部25を通じて外方に露出されている。
【0030】
ディスプレイハウジング22は、その一端部に一対の脚部26a、26bを有している。脚部26a、26bは、筐体14のディスプレイ支持部20a、20bに導かれていると共に、図示しないヒンジ装置を介して筐体14に支持されている。そのため、液晶ディスプレイユニット13は、パームレスト15やキーボード装置17を上方から覆うように倒される閉じ位置と、パームレスト15、キーボード装置17および液晶パネル23の表示画面24を露出させるように起こされる開き位置とに亙って回動し得るようになっている。また、このヒンジ装置には、ディスプレイハウジング22と筐体14との間の角度を検知する角度検知手段112を有している。本発明の一実施形態に係わる角度検知手段112は、後程、詳しく説明する。
【0031】
図2には、本コンピュータシステム11の機能ブロック構成が示されている。本コンピュータシステム11には、図示のように、CPU201、ホストブリッジ202、主メモリ203、グラフィクスコントローラ204、PCI−ISAブリッジ206、I/Oコントローラ207、ハードディスクドライブ(HDD)208、CD−ROMドライブ209、USB(Universal Serial Bus)コントローラ210、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)211、および電源コントローラ213等が設けられている。
【0032】
CPU201は本コンピュータシステム11の動作を制御するために設けられたプロセッサであり、ハードディスクドライブ(HDD)208から主メモリ203にロードされたオペレーティングシステム(OS)、アプリケーションプログラム/ユーティリティプログラム及び各種制御プログラムを実行する。また、CPU201は、BIOS−ROM212に格納されたBIOS(Basic Input Output System)も実行する。本発明の一実施形態に係わる視野角の設定インターフェースは、専用のユーティリティプログラムから構成される制御プログラム304を用いて行われる。
【0033】
ホストブリッジ202は、CPU201のローカルバスとPCIバス1との間を双方向で接続するブリッジデバイスである。グラフィクスコントローラ204は、本コンピュータシステム11のディスプレイモニタとして使用されるLCD121を制御する。I/Oコントローラ207は、PCIデバイスの1つであり、ここにはハードディスクドライブ(HDD)208およびCD−ROMドライブ209を制御するためのIDEコントローラなどが内蔵されている。
【0034】
PCI−ISAブリッジ206は、PCIバス1とISAバス2を双方向で接続するブリッジデバイスであり、ここには、例えば、システムタイマ、DMAコントローラ、割り込みコントローラなどの各種システムデバイスも内蔵されている。更に、USBコントローラ210もPCIデバイスであり、図示しない外付けのテンキー専用のキーボード装置や各種I/O装置がUSBポート介して接続可能である。
【0035】
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)211は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード111を制御するためのキーボードコントローラが集積された1チップマイクロコンピュータである。このエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)211は、更に、電源コントローラ213と共同して、ユーザによるパワーボタン114の操作に応じて本コンピュータシステム11をパワーオン/パワーオフする機能を有している。本発明の一実施形態に係わり、ヒンジ装置内に組み込まれ、ディスプレイハウジング22と筐体14との間の角度を検知する角度検知手段112のインターフェースを制御する回路もEC/KBC211に具備している。
【0036】
BIOS−ROM212にはBIOSが格納されている。このBIOSは本システム内のハードウェアコンポーネントを制御するためのプログラムである。
【0037】
次に、図3を参照して、本発明の一実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を説明する。
【0038】
図3は、垂直に立った液晶表示装置を真上から見た概略図である。一般に、LCD画面に対して、視線の成す角度が垂直に近いほど、画面を鮮明に見ることが出来る(図3(A))。成す角が垂直から離れるほど画面は見づらくなり、ある角度を越えると表示内容を視認できなくなる(図3(B))。LCD画面の表示内容を視認できる限界の角度を「視野角」と呼ぶ(図3(C))。尚、図3では、左右方向の視野角について図示しているが、同様に上下方向についても視野角は存在する。
【0039】
次に、図4〜図6を参照して、本発明の一実施形態に係わる視野角を自動調整する動作を説明する。
【0040】
キーボード装置17上の所定のキー3がユーザによって押下されると、そのキー3に対応するキーコードは、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)211、およびBIOS301を介して、オペレーティングシステム(OS)302に送られる。オペレーティングシステム(OS)は、受け取ったキーコードを、現在アクティブなアプリケーションプログラム303に通知すると共に、制御プログラム304にもそのキーコードを通知する。更に、EC/KBC211は、LCD121のヒンジ装置に内蔵された角度検知手段112からの角度を示す信号を定期的に受信し、LCDユニット13と機器本体12との間を成す角度を示すデータ(以下、角度情報と称す。)をオペレーションシステム302を介して制御プログラム304に通知出力する。
【0041】
オペレーティングシステム(OS)は、例えば、特定のキー3との組み合わせ、又は、特定のキー3が押下された場合、本願発明の一実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角の設定を行う制御プログラム304を起動するように働きかける。
【0042】
制御プログラム304は、専用のユーティリティプログラムであり、図示のように、視野角決定手段305、初期値保持手段306、および初期値設定手段307から構成されている。
【0043】
制御プログラム304の主メモリ203へのロード後、視野角決定手段305は、角度情報を定期的に取得する。視野角決定手段305は、更に、後述される初期値保持手段306が保持する初期値情報を入力として受け取り、現在の角度情報に基づき、LCDの最適な視野角を決定し、液晶表示装置に設定する。
【0044】
初期値設定手段306は、LCDユニット13と機器本体12の成す角度が特定の値である場合、ユーザが任意の視野角を初期値として入力するユーザインターフェースである。
【0045】
初期値保持手段307は、前記初期値設定手段306を介して入力された視野角の初期値情報を保持し、必要に応じて前記視野角決定手段305にその値を通知する。
【0046】
図5を参照して、本願発明の一実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角を設定する動作を説明する。
【0047】
ユーザは、所定のキー3を操作して、制御プログラム304の初期値設定手段306を起動する。初期値設定手段306は、ユーザに対して液晶表示装置の初期視野角を設定する為のインターフェース(GUI)を液晶表示装置上に表示する。初期値設定手段306は、ユーザに対してLCDユニット13と機器本体12を成す角度を特定の初期角度に設定するように指示する(S100)。ここでの初期角度は、予め決められている固定値であり、例えば、液晶表示装置がPC本体と垂直となる角度(90度)である。又は、ヒンジ範囲の両端(0度/180度)の何れかである。或いは、初期角度を視認するための目盛りをヒンジ装置周辺に設置しても構わない。
【0048】
初期値設定手段306は、ユーザがLCDユニット13と機器本体12を成す角度を初期角度に設定したか否か判断する(S110)。もしLCDユニット13と機器本体12を成す角度が初期角度に設定されていないと判断された場合、初期値設定手段306はユーザが正しい初期角度に設定する迄、ガイダンス表示を行う(S110のNo→S100)。
【0049】
次に、初期値設定手段306は、ユーザに対して任意の初期値を入力するように指示表示する(S110のYes→S120)。ユーザは、キーボード装置のキー3を介して、好みの初期視野角を設定する(S130)。例えば、入力する値として、数値や角度を指定する。或いは、物理的な調整ダイヤルを回転させて、好みの視野角を設定することもできる。ユーザは、ダイナミックに変化する視野角を確認しながら、好みの初期視野角になるまで調整入力する(S140のNo→S130)。初期値設定手段306は、ユーザが設定完了した初期視野角を初期値保存手段307に保存する(S140のYes→S150)。
【0050】
次に、図6を参照して、同実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を自動調整する動作を説明する。図6は、図5で初期値保存手段307に保存された初期視野角の値を基準にLCDの視野角を自動調整する動作を示す。
【0051】
制御プログラム304の視野角決定手段305は、定期的に、角度検知手段から角度情報を取得し、LCDユニット13が機器本体12に対して可動したか否かを判断する(S200)。視野角決定手段305は、可動したと判断した場合、現在の角度を初期位置からの変位角ΔDで算出する(S200のYes→S210)。ここでの初期位置角度は固定値であるので、現在の角度からその固定値を減算することにより、変位角ΔDを容易に算出することが出来る。
【0052】
視野角決定手段305は、初期値保持手段307から予め保存しておいた初期視野角V0を取得する(S220)。更に、視野角決定手段305は、現在の角度に適していると思われる新しい視野角Vを計算する(S230)。例えば、ここでの計算式は、V=V0−ΔDとなる。次に、視野角決定手段305は、液晶表示装置に対して新しい視野角Vを所定のレジスタ(図示せず)に設定する(S240)。
【0053】
この様な構成にすることにより、LCDユニット13と機器本体12を成す角度を特定の初期角度とし、その際の視野角度設定値を初期値として保存する。本発明の一実施形態では、LCDユニット13と機器本体12を成す角度に応じて、当該初期値から視野角を算出することがきるので、ユーザの好みに合った視野角を常に保つことが出来る。
【0054】
次に、図7を参照して、本発明の別の実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角を設定する動作を説明する。
【0055】
本発明の第2の一実施形態では、ユーザは初期視野角を設定する際、LCDユニット13を特定の初期位置に戻す必要がなく、任意の位置において初期視野角を設定できることを特徴とする。初期視野角を設定した際のヒンジの角度情報は、初期視野角の値と共に初期値保持手段307に保持され、視野角決定手段305による計算に使用される。
【0056】
ユーザは、キーボード装置17の所定のキー3を操作して、制御プログラム304の初期値設定手段306を起動する。初期値設定手段306は、ユーザに対して液晶表示装置の初期視野角を設定する為のインターフェース(GUI)を液晶表示装置上に表示する。初期値設定手段306は、ユーザに対して初期視野角を設定するように指示する(S300)。本発明の第2の実施形態では、予めLCDユニット13を初期位置に戻す必要がない。ユーザは、LCDユニット13と機器本体12を成す角度が任意の角度の位置にある状態で初期視野角を設定することができる。
【0057】
ユーザは、キーボード装置のキー3を介して、好みの初期視野角を入力する(S310)。例えば、初期視野角の入力値として、数値や角度を指定しても良い。或いは、物理的な調整ダイヤルを回転させて、好みの視野角を設定することもできる。ユーザは、ダイナミックに変化する視野角を確認しながら、好みの初期視野角になるまで調整入力する(S320のNo)。
【0058】
初期値設定手段306は、LCDユニット13の現在の角度の位置情報とユーザが調整入力した初期視野角の値を初期値保持手段307に保存する(S320のYes→S330)。
【0059】
本発明の第2の一実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を自動調整する動作は、図6の動作と基本的に同じであり、異なる点を以下に説明する。
【0060】
本発明の第2の一実施形態に於いては、初期角度からの変化量ΔDを取得する計算が異なっている。本発明の第2の一実施形態では、ヒンジが任意の位置(D0’)にある際に初期視野角を設定したので、現在のLCDユニット13の角度をDとすると、ΔD=D−D0’となる。ここでのD0’は、予め初期値保持手段307に保持されている角度の位置情報である。
【0061】
この様な構成にすることにより、ユーザが初期視野角を設定する際、ヒンジを特定の位置に戻す煩わしさを軽減することができる。
【0062】
尚、本発明の実施形態では、液晶表示装置を有するノート型パーソナルコンピュータで説明したが、PDAでも同様に適用することができる。この場合、当該PDAに傾斜センサーを搭載し、当該傾斜センサーにより検出されたPDAの傾斜角度に応じて、液晶表示装置の初期視野角を設定することになる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示装置の視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる情報処理装置の斜視図。
【図2】同実施形態に係わる情報処理装置のシステム構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を説明する概略図。
【図4】本発明の一実施形態に係わる視野角を自動調整する動作を説明する機能ブロック図。
【図5】同実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角を設定する動作を説明するフローチャート。
【図6】同実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を自動調整する動作を説明するフローチャート。
【図7】本発明の別の実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角を設定する動作を説明するフローチャート。
【符号の説明】
2…キーボード本体、3…キー、7…LED、11…コンピュータシステム、12…コンピュータ本体、13…液晶ディスプレイユニット、14…筐体、15…パームレスト、22…ディスプレイハウジング、23…液晶パネル、17…キーボード装置、30…ジョイステック、201…CPU、211…KBC/EC、212…BIOS−ROM、301…BIOS、302…OS、303…アプリケーションプログラム、304…制御プログラム
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイを表示装置として用いた情報処理装置に係わり、特に、表示装置の視野角を表示装置の傾きに応じて変えることが出来る情報処理装置及びその視野角調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パーソナルコンピュータや携帯情報端末としてのパーソナルデジタルアシスタンス(以下、PDAと称す。)が最近注目を集めている。この様な携帯型情報処理装置の表示装置は、液晶ディスプレイ(以下、LCDと称す。)を採用しているものが多い。当該LCDには視野角という概念があり、正面水平方向からLCD画面を見た場合、最良の表示状態(内容)を得ることができる。しかしながら、ユーザの視線の位置を上下、又は、左右方向に移動させて視線がLCD画面と成す角が浅くなるにつれて視認性を悪くする。LCDがどの程度の視野角を持っているかはLCD毎に異なっている。
【0003】
従来、この様なLCDは、セキュリティやプライバシーと言う観点が欠落している。自宅や会社等の屋内の特定の場所で使用する設置型LCDならば、セキュリティやプライバシーは然程問題とならない。携帯型情報処理装置は、戸外に持ち出して使用されることが多いので、セキュリティやプライバシーを重視する必要がある。
【0004】
例えば、電車内で携帯型情報処理装置を使用する場合、隣の席に座った見知らぬ乗客から画面の表示状態(内容)が覗き見られてしまう事が考えられる。即ち、上述のような携帯型情報処理装置に於いては、LCDの表示画面が正方向の観察者以外に他の観察者にも認識される。この為、画像に関する個人のプライバシーを保護する場合、LCDの視野角特性を狭くでき、正面方向の観察者にのみ認識できる構成が望まれている。つまり、多人数で見る場合や正面方向の観察者のみで認識する場合に応じて、視野特性を簡単に変更できることが望まれている。
【0005】
近年、視野角を可変制御する表示装置も開発されつつある。当該表示装置は、透明電極層及び配向膜が形成された基板間に液晶層が設けられた視野角可変素子を偏光板と液晶表示装置の間に配置している。基板に対し液晶層の液晶分子が垂直配向する場合、真上方向以外の画像の認識が出来ない。この状態から透明電極層間に電圧を印加すると、液晶層の相状態が変化し等方向性になり、通常の広視野角特性が得ることができる。従って、視野角特性を制御することができる視野角可変素子により、視野角を変化することが出来、低コストで可能な視野角の可変を有する液晶表示装置を提供することが出来る(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、視野角を可変制御する表示装置を有する情報処理装置も開発されつつある。当該情報処理装置は、当該情報処理装置の表示装置の設定角度を立てた状態から寝かせた状態にあるいはその逆に変えて使用する場合、表示装置の状態を区別する手段により、視野角を設定する抵抗値が表示装置の設定角度に従って変化する。従って、任意の設定角度に応じて視野角が自動的に最適に設定される事になる。しかしながら、従来の情報処理装置は、視野角を初期設定するには、製造業者が、LCDを表示装置に組み込んだ時、視野角調整可変抵抗器を操作調整し、視野角の初期値を設定する必要がある。即ち、ユーザが任意に視野角の初期値を設定することができないので、任意の設定角度に応じて変化する視野角も限定的であった(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−105958号公報(第4頁〜第5、第1図乃至第9図)
【0008】
【特許文献2】
特開平6−314136号公報(第4頁、第6図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術の視野角を可変制御する表示装置を有する情報処理装置では、表示装置の視野角の値を設定するユーザインターフェースが欠如していたので、セキュリティやプライバシーの配慮を損なっていたという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、表示装置の視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを有する情報処理装置及びその視野角調整方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の視野角が存在する表示装置を有する情報処理装置は、表示装置の初期視野角を設定する設定手段と、表示装置の可動状態を検知する検知手段と、検知手段の検知結果に応じて、表示装置の視野角を初期視野角から調整する視野角決定手段と、を具備することを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを提供することが可能となる。
【0013】
本発明の設定手段は、表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値の時、表示装置の初期視野角を設定可能とすることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の設定手段は、表示装置と情報処理装置本体の成す角度を示す値と、表示装置の初期視野角の値を設定可能とすることを特徴とする。
【0015】
この様な構成にすることにより、ヒンジが特定の初期角度の時の視野角度設定値を初期値として保存することが出来る。
【0016】
本発明の視野角決定手段は、検知手段により、検知された表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、初期視野角の値を変更することを特徴とする。
【0017】
この様な構成にすることにより、初期視野角を初期値に従い、表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、視野角を算出することがきるので、ユーザの好みに合った視野角を保つことが出来る。
【0018】
更に、本発明の視野角が存在する表示装置を有する情報処理装置の視野角調整方法に於いて、表示装置の初期視野角を設定する視野角設定ステップと、表示装置の可動状態を検知する検知ステップと、検知ステップの検知結果に応じて、表示装置の視野角を初期視野角から調整する視野角決定ステップと、を具備することを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを提供することが可能となる。
【0020】
本発明の設定ステップは、表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値になるようにユーザに対し指示表示するステップと、表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値になった時、前記表示装置の初期視野角を設定するステップとを具備することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の設定ステップは、表示装置と情報処理装置本体の成す角度を示す値と、表示装置の初期視野角の値を設定することを特徴とする。
【0022】
この様な構成にすることにより、ヒンジが特定の初期角度の時の視野角度設定値を初期値として保存することが出来る。
【0023】
本発明の視野角決定ステップは、検知ステップにより、検知された表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、初期視野角の値を変更することを特徴とする。
【0024】
この様な構成にすることにより、初期視野角を初期値に従い、表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、視野角を算出することがきるので、ユーザの好みに合った視野角を保つことが出来る。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。ここでは、ノート型のポータブルパーソナルコンピュータとして実現した場合を想定する。
【0026】
図1は、B5サイズのノート型のポータブルコンピュータシステム11を開示している。本コンピュータシステム11は、機器本体12と、液晶ディスプレユニット13とを備えている。
【0027】
機器本体12の外郭を構成する筐体14は、平坦な上壁14aを有する平坦な箱状をなしている。この筐体14の上壁14aは、パームレスト15とキーボード取り付け部16とを備えている。パームレスト15は、筐体の前半部においてこの筐体14の幅方向に沿って延びている。キーボード取り付け部16は、パームレスト15の後方に位置されている。キーボード取り付け部16は、筐体14内に開口するような窪みにて構成され、このキーボード取り付け部16にキーボード装置17が設置されている。キーボード装置17は、複数のキーユニット3とマウスの方向を指し示すポインティングスティック30から構成されている。
【0028】
上壁14aの後端部には、上向きに張り出す凸部19が形成されている。凸部19は、筐体14の全幅に亙って延びており、この凸部19の両端部に夫々ディスプレイ支持部20a、20bが形成されている。ディスプレイ支持部20a、20bは、凸部19の前方、上方および後方に連続して開放するような窪みにて構成されている。
【0029】
液晶ディスプレイユニット13は、ディスプレイハウジング22と、このディスプレイハウジング22内に収容された液晶パネル23とを備えている。液晶パネル23は、画像を表示する表示画面24を有し、この表示画面24はディスプレイハウジング22の前面の開口部25を通じて外方に露出されている。
【0030】
ディスプレイハウジング22は、その一端部に一対の脚部26a、26bを有している。脚部26a、26bは、筐体14のディスプレイ支持部20a、20bに導かれていると共に、図示しないヒンジ装置を介して筐体14に支持されている。そのため、液晶ディスプレイユニット13は、パームレスト15やキーボード装置17を上方から覆うように倒される閉じ位置と、パームレスト15、キーボード装置17および液晶パネル23の表示画面24を露出させるように起こされる開き位置とに亙って回動し得るようになっている。また、このヒンジ装置には、ディスプレイハウジング22と筐体14との間の角度を検知する角度検知手段112を有している。本発明の一実施形態に係わる角度検知手段112は、後程、詳しく説明する。
【0031】
図2には、本コンピュータシステム11の機能ブロック構成が示されている。本コンピュータシステム11には、図示のように、CPU201、ホストブリッジ202、主メモリ203、グラフィクスコントローラ204、PCI−ISAブリッジ206、I/Oコントローラ207、ハードディスクドライブ(HDD)208、CD−ROMドライブ209、USB(Universal Serial Bus)コントローラ210、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)211、および電源コントローラ213等が設けられている。
【0032】
CPU201は本コンピュータシステム11の動作を制御するために設けられたプロセッサであり、ハードディスクドライブ(HDD)208から主メモリ203にロードされたオペレーティングシステム(OS)、アプリケーションプログラム/ユーティリティプログラム及び各種制御プログラムを実行する。また、CPU201は、BIOS−ROM212に格納されたBIOS(Basic Input Output System)も実行する。本発明の一実施形態に係わる視野角の設定インターフェースは、専用のユーティリティプログラムから構成される制御プログラム304を用いて行われる。
【0033】
ホストブリッジ202は、CPU201のローカルバスとPCIバス1との間を双方向で接続するブリッジデバイスである。グラフィクスコントローラ204は、本コンピュータシステム11のディスプレイモニタとして使用されるLCD121を制御する。I/Oコントローラ207は、PCIデバイスの1つであり、ここにはハードディスクドライブ(HDD)208およびCD−ROMドライブ209を制御するためのIDEコントローラなどが内蔵されている。
【0034】
PCI−ISAブリッジ206は、PCIバス1とISAバス2を双方向で接続するブリッジデバイスであり、ここには、例えば、システムタイマ、DMAコントローラ、割り込みコントローラなどの各種システムデバイスも内蔵されている。更に、USBコントローラ210もPCIデバイスであり、図示しない外付けのテンキー専用のキーボード装置や各種I/O装置がUSBポート介して接続可能である。
【0035】
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)211は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード111を制御するためのキーボードコントローラが集積された1チップマイクロコンピュータである。このエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)211は、更に、電源コントローラ213と共同して、ユーザによるパワーボタン114の操作に応じて本コンピュータシステム11をパワーオン/パワーオフする機能を有している。本発明の一実施形態に係わり、ヒンジ装置内に組み込まれ、ディスプレイハウジング22と筐体14との間の角度を検知する角度検知手段112のインターフェースを制御する回路もEC/KBC211に具備している。
【0036】
BIOS−ROM212にはBIOSが格納されている。このBIOSは本システム内のハードウェアコンポーネントを制御するためのプログラムである。
【0037】
次に、図3を参照して、本発明の一実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を説明する。
【0038】
図3は、垂直に立った液晶表示装置を真上から見た概略図である。一般に、LCD画面に対して、視線の成す角度が垂直に近いほど、画面を鮮明に見ることが出来る(図3(A))。成す角が垂直から離れるほど画面は見づらくなり、ある角度を越えると表示内容を視認できなくなる(図3(B))。LCD画面の表示内容を視認できる限界の角度を「視野角」と呼ぶ(図3(C))。尚、図3では、左右方向の視野角について図示しているが、同様に上下方向についても視野角は存在する。
【0039】
次に、図4〜図6を参照して、本発明の一実施形態に係わる視野角を自動調整する動作を説明する。
【0040】
キーボード装置17上の所定のキー3がユーザによって押下されると、そのキー3に対応するキーコードは、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)211、およびBIOS301を介して、オペレーティングシステム(OS)302に送られる。オペレーティングシステム(OS)は、受け取ったキーコードを、現在アクティブなアプリケーションプログラム303に通知すると共に、制御プログラム304にもそのキーコードを通知する。更に、EC/KBC211は、LCD121のヒンジ装置に内蔵された角度検知手段112からの角度を示す信号を定期的に受信し、LCDユニット13と機器本体12との間を成す角度を示すデータ(以下、角度情報と称す。)をオペレーションシステム302を介して制御プログラム304に通知出力する。
【0041】
オペレーティングシステム(OS)は、例えば、特定のキー3との組み合わせ、又は、特定のキー3が押下された場合、本願発明の一実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角の設定を行う制御プログラム304を起動するように働きかける。
【0042】
制御プログラム304は、専用のユーティリティプログラムであり、図示のように、視野角決定手段305、初期値保持手段306、および初期値設定手段307から構成されている。
【0043】
制御プログラム304の主メモリ203へのロード後、視野角決定手段305は、角度情報を定期的に取得する。視野角決定手段305は、更に、後述される初期値保持手段306が保持する初期値情報を入力として受け取り、現在の角度情報に基づき、LCDの最適な視野角を決定し、液晶表示装置に設定する。
【0044】
初期値設定手段306は、LCDユニット13と機器本体12の成す角度が特定の値である場合、ユーザが任意の視野角を初期値として入力するユーザインターフェースである。
【0045】
初期値保持手段307は、前記初期値設定手段306を介して入力された視野角の初期値情報を保持し、必要に応じて前記視野角決定手段305にその値を通知する。
【0046】
図5を参照して、本願発明の一実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角を設定する動作を説明する。
【0047】
ユーザは、所定のキー3を操作して、制御プログラム304の初期値設定手段306を起動する。初期値設定手段306は、ユーザに対して液晶表示装置の初期視野角を設定する為のインターフェース(GUI)を液晶表示装置上に表示する。初期値設定手段306は、ユーザに対してLCDユニット13と機器本体12を成す角度を特定の初期角度に設定するように指示する(S100)。ここでの初期角度は、予め決められている固定値であり、例えば、液晶表示装置がPC本体と垂直となる角度(90度)である。又は、ヒンジ範囲の両端(0度/180度)の何れかである。或いは、初期角度を視認するための目盛りをヒンジ装置周辺に設置しても構わない。
【0048】
初期値設定手段306は、ユーザがLCDユニット13と機器本体12を成す角度を初期角度に設定したか否か判断する(S110)。もしLCDユニット13と機器本体12を成す角度が初期角度に設定されていないと判断された場合、初期値設定手段306はユーザが正しい初期角度に設定する迄、ガイダンス表示を行う(S110のNo→S100)。
【0049】
次に、初期値設定手段306は、ユーザに対して任意の初期値を入力するように指示表示する(S110のYes→S120)。ユーザは、キーボード装置のキー3を介して、好みの初期視野角を設定する(S130)。例えば、入力する値として、数値や角度を指定する。或いは、物理的な調整ダイヤルを回転させて、好みの視野角を設定することもできる。ユーザは、ダイナミックに変化する視野角を確認しながら、好みの初期視野角になるまで調整入力する(S140のNo→S130)。初期値設定手段306は、ユーザが設定完了した初期視野角を初期値保存手段307に保存する(S140のYes→S150)。
【0050】
次に、図6を参照して、同実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を自動調整する動作を説明する。図6は、図5で初期値保存手段307に保存された初期視野角の値を基準にLCDの視野角を自動調整する動作を示す。
【0051】
制御プログラム304の視野角決定手段305は、定期的に、角度検知手段から角度情報を取得し、LCDユニット13が機器本体12に対して可動したか否かを判断する(S200)。視野角決定手段305は、可動したと判断した場合、現在の角度を初期位置からの変位角ΔDで算出する(S200のYes→S210)。ここでの初期位置角度は固定値であるので、現在の角度からその固定値を減算することにより、変位角ΔDを容易に算出することが出来る。
【0052】
視野角決定手段305は、初期値保持手段307から予め保存しておいた初期視野角V0を取得する(S220)。更に、視野角決定手段305は、現在の角度に適していると思われる新しい視野角Vを計算する(S230)。例えば、ここでの計算式は、V=V0−ΔDとなる。次に、視野角決定手段305は、液晶表示装置に対して新しい視野角Vを所定のレジスタ(図示せず)に設定する(S240)。
【0053】
この様な構成にすることにより、LCDユニット13と機器本体12を成す角度を特定の初期角度とし、その際の視野角度設定値を初期値として保存する。本発明の一実施形態では、LCDユニット13と機器本体12を成す角度に応じて、当該初期値から視野角を算出することがきるので、ユーザの好みに合った視野角を常に保つことが出来る。
【0054】
次に、図7を参照して、本発明の別の実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角を設定する動作を説明する。
【0055】
本発明の第2の一実施形態では、ユーザは初期視野角を設定する際、LCDユニット13を特定の初期位置に戻す必要がなく、任意の位置において初期視野角を設定できることを特徴とする。初期視野角を設定した際のヒンジの角度情報は、初期視野角の値と共に初期値保持手段307に保持され、視野角決定手段305による計算に使用される。
【0056】
ユーザは、キーボード装置17の所定のキー3を操作して、制御プログラム304の初期値設定手段306を起動する。初期値設定手段306は、ユーザに対して液晶表示装置の初期視野角を設定する為のインターフェース(GUI)を液晶表示装置上に表示する。初期値設定手段306は、ユーザに対して初期視野角を設定するように指示する(S300)。本発明の第2の実施形態では、予めLCDユニット13を初期位置に戻す必要がない。ユーザは、LCDユニット13と機器本体12を成す角度が任意の角度の位置にある状態で初期視野角を設定することができる。
【0057】
ユーザは、キーボード装置のキー3を介して、好みの初期視野角を入力する(S310)。例えば、初期視野角の入力値として、数値や角度を指定しても良い。或いは、物理的な調整ダイヤルを回転させて、好みの視野角を設定することもできる。ユーザは、ダイナミックに変化する視野角を確認しながら、好みの初期視野角になるまで調整入力する(S320のNo)。
【0058】
初期値設定手段306は、LCDユニット13の現在の角度の位置情報とユーザが調整入力した初期視野角の値を初期値保持手段307に保存する(S320のYes→S330)。
【0059】
本発明の第2の一実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を自動調整する動作は、図6の動作と基本的に同じであり、異なる点を以下に説明する。
【0060】
本発明の第2の一実施形態に於いては、初期角度からの変化量ΔDを取得する計算が異なっている。本発明の第2の一実施形態では、ヒンジが任意の位置(D0’)にある際に初期視野角を設定したので、現在のLCDユニット13の角度をDとすると、ΔD=D−D0’となる。ここでのD0’は、予め初期値保持手段307に保持されている角度の位置情報である。
【0061】
この様な構成にすることにより、ユーザが初期視野角を設定する際、ヒンジを特定の位置に戻す煩わしさを軽減することができる。
【0062】
尚、本発明の実施形態では、液晶表示装置を有するノート型パーソナルコンピュータで説明したが、PDAでも同様に適用することができる。この場合、当該PDAに傾斜センサーを搭載し、当該傾斜センサーにより検出されたPDAの傾斜角度に応じて、液晶表示装置の初期視野角を設定することになる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示装置の視野角の値を設定可能なユーザインターフェースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる情報処理装置の斜視図。
【図2】同実施形態に係わる情報処理装置のシステム構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を説明する概略図。
【図4】本発明の一実施形態に係わる視野角を自動調整する動作を説明する機能ブロック図。
【図5】同実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角を設定する動作を説明するフローチャート。
【図6】同実施形態に係わる液晶表示装置の視野角を自動調整する動作を説明するフローチャート。
【図7】本発明の別の実施形態に係わる液晶表示装置の初期視野角を設定する動作を説明するフローチャート。
【符号の説明】
2…キーボード本体、3…キー、7…LED、11…コンピュータシステム、12…コンピュータ本体、13…液晶ディスプレイユニット、14…筐体、15…パームレスト、22…ディスプレイハウジング、23…液晶パネル、17…キーボード装置、30…ジョイステック、201…CPU、211…KBC/EC、212…BIOS−ROM、301…BIOS、302…OS、303…アプリケーションプログラム、304…制御プログラム
Claims (9)
- 視野角が存在する表示装置を有する情報処理装置に於いて、前記表示装置の初期視野角を設定する設定手段と、前記表示装置の可動状態を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に応じて、前記表示装置の視野角を前記初期視野角から調整する視野角決定手段と、を具備することを特徴とする情報処理装置。
- 前記設定手段は、前記表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値の時、前記表示装置の初期視野角を設定可能とすることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記設定手段は、前記表示装置と情報処理装置本体の成す角度を示す値と、前記表示装置の初期視野角の値を設定可能とすることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記検知手段は、前記表示装置と情報処理装置本体の成す角度を検知することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記視野角決定手段は、前記検知手段により、検知された前記表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、前記初期視野角の値を変更することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 視野角が存在する表示装置を有する情報処理装置の視野角調整方法に於いて、前記表示装置の初期視野角を設定する視野角設定ステップと、前記表示装置の可動状態を検知する検知ステップと、前記検知ステップの検知結果に応じて、前記表示装置の視野角を前記初期視野角から調整する視野角決定ステップと、を具備することを特徴とする情報処理装置の視野角調整方法。
- 前記設定ステップは、前記表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値になるようにユーザに対し指示表示するステップと、前記表示装置と情報処理装置本体の成す角度が所定の値になった時、前記表示装置の初期視野角を設定するステップとを具備することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置の視野角調整方法。
- 前記設定ステップは、前記表示装置と情報処理装置本体の成す角度を示す値と、前記表示装置の初期視野角の値を設定することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置の視野角調整方法。
- 前記視野角決定ステップは、前記検知ステップにより、検知された前記表示装置と情報処理装置本体の成す角度に応じて、前記初期視野角の値を変更することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置の視野角調整方法。
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CN100351683C (zh) * | 2004-11-26 | 2007-11-28 | 友达光电股份有限公司 | 可调整视角的液晶显示器及其方法 |
CN102024384A (zh) * | 2009-09-23 | 2011-04-20 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 显示屏角度调整系统及方法 |
-
2002
- 2002-10-15 JP JP2002299851A patent/JP2004133335A/ja active Pending
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