JP2004127486A - 情報生成装置及び方法、情報再生装置及び方法、記録媒体、情報生成プログラム及び情報再生プログラム並びに情報記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】DVDが配布された後に記録済み情報の本体部分のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の当該本体部分の再生処理等の実行を確実に国等毎に管理・制御することができ、結果として当該不正な複写等自体をも確実に防止することが可能な情報生成装置等を提供する。
【解決手段】再生処理又は記録処理の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報を対象とした再生処理等の実行の許否を予め設定された地域毎に制御するリージョン情報を、当該記録情報自体に対してウオーターマークWMとして重畳する。
【選択図】 図1
【解決手段】再生処理又は記録処理の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報を対象とした再生処理等の実行の許否を予め設定された地域毎に制御するリージョン情報を、当該記録情報自体に対してウオーターマークWMとして重畳する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報生成装置及び方法、情報再生装置及び方法、記録媒体、情報生成用プログラム及び情報再生用プログラム並びに情報記録媒体の技術分野に属し、より詳細には、光ディスク等の記録媒体又は放送電波を介して配布又は配信される情報を生成するための情報生成装置及び方法並びに情報生成用プログラム、当該配布又は配信された情報を再生するための情報再生装置及び方法並びに情報再生用プログラム、当該配布に用いられる上記記録媒体並びに上記情報生成用プログラム又は情報再生用プログラムが記録された情報記録媒体の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来のCD(Compact Disc)に対して数倍の記録容量を備えるいわゆるDVD(Digital Versatile Disc)が広く一般化しつつあるが、その一態様として、例えば我が国で製造されたDVD(特に再生専用のDVD)が他の国に輸出され、その輸出先で販売されることも多くなっている。
【0003】
一方、当該DVDに記録される素材としては例えば映画等が一般的であるが、当該映画等はいわゆる著作権により保護されているのが通常であり、従って、上述したような輸出態様の場合でも、その輸出先によって当該映画等が再生されることを制限する必要が生じる場合がある。
【0004】
そこで、上記DVDに映画等を記録する場合に準拠すべき規格においては、そのDVDが配布される国によっては、販売戦略又は広告戦略等の観点から例えば再生禁止とする等の再生制限を課すことが許容されている。
【0005】
すなわち、より具体的には、当該DVDを再生するためのプレーヤ内に、当該プレーヤが設置されて動作すべき国又は領域を示す情報(当該国又は領域を示す情報は、上記規格上では「リージョン情報」と称されている)を記憶しておき、一方で、DVD内にその製造段階において当該DVDに記録される映画等の再生を許可する国又は領域を示す情報を記録しておき(以下、DVD内に記録されている当該国又は領域を示す情報をディスクリージョン情報と称する)、そのDVDが配布後において装填されたプレーヤ内に記憶されている上記リージョン情報と、そのDVD自体に記録されている上記ディスクリージョン情報と、を当該装填後の再生開始時に照合し、両者が一致したときのみ当該映画等の再生を開始するように当該プレーヤを制御するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの上記規格上においては、上述したようなディスクリージョン情報はDVD上におけるいわゆるリードインエリア内に、再生されるべき上記映画等の本体部分とは別個に記録されていた。
【0007】
従って、この従来の場合では、当該リードインエリア内の情報以外の上記本体部分のみが不正に複写された場合には、当該複写された後の映画等の情報については国又は領域毎の再生制限を行うことができないこととなり、結果として著作物としての映画等が不正な複写処理又は再生処理から十分に保護されないと言う問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、例えば、映画等の情報が記録されたDVDが配布された後に上記本体部分のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の当該本体部分の再生処理等が実行されることを確実に国又は地域毎に管理・制御することができ、結果として当該不正な複写等自体をも必要に応じて確実に防止することが可能となるように当該配布されるDVDに記録されるべき情報を生成することが可能な情報生成装置及び情報生成方法並びに情報生成用プログラム、当該記録された情報を再生するための情報再生装置及び情報再生方法並びに情報再生用プログラム、当該配布に用いられる上記DVD並びに上記情報生成用プログラム又は情報再生用プログラムが記録された情報記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加手段を備える。
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報であって、前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報及び前記記録情報の記録後における複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報が付加された記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されている記録媒体から前記記録情報を再生する情報再生装置において、前記記録情報が所定情報単位毎に単位複写制限情報を含むと共に、当該単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段と、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段と、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出手段と、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段と、を備える。
【0011】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報であって、前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報及び前記記録情報の記録後における複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報が付加された記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されていると共に、前記許否制御情報及び前記複写制限情報が改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含んで記録されている記録媒体から前記記録情報を再生する情報再生装置において、前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段と、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段と、前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれる前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出手段と、前記検出手段により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段と、を備える。
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加工程を備える。
【0013】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生方法において、前記記録情報が所定情報単位毎に単位複写制限情報を含むと共に、当該単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出工程と、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出工程と、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出工程と、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御工程と、を備える。
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報であって改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含む許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報であって前記相関情報を含む複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生方法において、前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出工程と、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出工程と、前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれた前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出工程と、前記検出工程により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御工程と、を備える。
【0015】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、情報生成装置に含まれる生成コンピュータを、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加手段として機能させる。
【0016】
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、記録情報を構成する所定情報単位毎に単位複写制限情報を含む当該記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生装置に含まれる再生コンピュータを、前記単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出手段、及び、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段、として機能させる。
【0017】
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報であって改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含む許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報であって前記相関情報を含む複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生装置に含まれる再生コンピュータを、前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段、前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれた前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出手段、及び、前記検出手段により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段、として機能させる。
【0018】
上記の課題を解決するために、請求項13に記載の発明は、請求項10に記載の情報生成プログラムが前記生成コンピュータで読取可能に記録されている。
【0019】
上記の課題を解決するために、請求項14に記載の発明は、請求項11又は12に記載の情報再生プログラムが前記再生コンピュータで読取可能に記録されている。
【0020】
上記の課題を解決するために、請求項15に記載の発明は、記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されている記録媒体において、前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報が付加された当該記録情報が記録されている記録情報記録領域と、前記制御情報が記録されている制御情報記録領域と、を備える。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0022】
なお、以下に説明する各実施の形態は、DVDに記録されて配布される、或いは放送電波又はインターネット等のネットワークを介して配信される情報に対して国又は地域毎の再生制限又は記録制限を行った上で当該配布又は配信するための情報伝達システムに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0023】
(I)第1実施形態
始めに、情報が記録された再生専用のDVDを配布するに当たって上述した再生制限等を行う場合に対して本発明を適用した実施の形態である第1実施形態について、図1乃至図6を用いて説明する。
【0024】
なお、図1は第1実施形態に係るDVDにおける情報の記録態様を示す図であり、図2乃至図4は当該DVDに記録されている情報の具体的内容を示す図であり、図5は当該DVDに記録されている情報を再生する情報再生装置(プレーヤ)の概要構成を示すブロック図であり、図6は当該プレーヤにおいて実行される再生動作を示すフローチャートである。
【0025】
先ず、第1実施形態に係る再生専用のDVDに記録されている情報の記録態様について、図1乃至図3を用いて説明する。
【0026】
図1に示すように、第1実施形態に係る再生専用のDVD1は、その内周側から、情報が何ら記録されていない未記録領域NAと、後述する記録領域UD内に記録されている記録情報を再生するに当たって最初に読み出すべき制御情報等が記録されているリードインエリアLIと、実際に再生すべき上記記録情報等が後述するように暗号化されて記録されている上記記録領域UDと、当該記録情報の再生処理を終了するに当たって読み出すべき終了情報等が記録されているリードアウトエリアLOと、により構成されている。
【0027】
また、記録領域UDは、その内周側から、再生すべき上記記録情報における情報の階層構造を示すファイルシステム情報等が記録されているファイルシステム情報領域FAと、当該記録情報の再生態様を制御するためのいわゆるナビゲーション情報(より具体的には、当該記録情報を構成する各部分記録情報の再生順序を示す順序情報や、当該各部分記録情報のDVD1上の記録位置を示すアドレス情報等を含む)が記録されているナビゲーション情報領域NVと、再生すべき当該記録情報自体が記録されている記録情報領域DTと、により構成されている。
【0028】
次に、第1実施形態に係る上記記録情報の記録態様について詳説する。
【0029】
先ず、当該記録情報には、図1に示すように複数枚の静止画像により構成される動画像であるビデオ情報VDと、音声情報又は音情報のみを含むオーディオ情報ADと、が夫々に一又は複数個含まれており、このうちビデオ情報VDは複数のセクタ情報STにより構成されている。
【0030】
このとき、一のセクタ情報STは、その先頭から、それが含まれているセクタ情報STをビデオ情報VD内において識別するためのセクタ情報番号を含む識別情報IDと、当該識別情報IDの検出時におけるエラー訂正を行うためのエラー訂正コードが含まれている訂正情報FTと、セクタ情報ST内に記録されている画像情報を再生後に複写する場合にその回数を制限するための複写制限情報IFと、識別情報ID等以外の実際に表示されるべき画像情報DAと、により構成されている。ここで、上記複写制御情報IFとしては、後述する如き全世界を八つの地域に分割した夫々の地域毎に、画像情報DAとして記録されている記録情報の複写が自由に認められているか、一回のみ当該複写記録が認められているか、或いは全く認められていないかを示す複写制御情報が格納されている。
【0031】
そして、各セクタ情報ST内の画像情報DA内には、第1実施形態に係るディスクリージョン情報等が記述されている再生専用のDVD1に対応する情報テーブルTBが夫々に含まれている。
【0032】
次に、上記各セクタ情報STに画像情報DAとして含まれている各静止画像について詳説すると、図1下に示すように、当該静止画像としてのフレームFには、上記情報テーブルTBとして記述されているディスクリージョン情報等がいわゆるウオーターマークWMとして一ビットずつ八箇所(すなわち、一フレームFにつき八ビットずつ)に埋め込まれている。このとき、一の情報テーブルTB内に含まれるべきディスクリージョン情報が複数のフレームFに渡って埋め込まれている。そして、画像情報DAの再生時には、当該ウオーターマークWMとして埋め込まれている情報テーブルTBの内容を検出・解読することにより、当該情報テーブルTB内のディスクリージョン情報に則った再生制限等が実行される。
【0033】
次に、各セクタ情報ST内に含まれている再生専用のDVD1としての情報テーブルTBの内容について、図2乃至図4を用いて詳説する。
【0034】
すなわち、図2に示すように、当該情報テーブルTBとしては、第1情報テーブルTB1(合計56バイト)と、第2情報テーブルTB2(合計56バイト)と、が含まれている。このとき、各情報テーブルTBは夫々に56バイトの情報量を有しているので、結果として図1における112個(56個×2)のフレームFに含まれるウオーターマークWMにより一の情報テーブルTBが構成されることとなる。
【0035】
そして、第1情報テーブルTB1には、図2(a)に示すように、第1バイト目から、後続する情報が第1情報テーブルTB1に含まれている情報であることを示すヘッダ情報HD(1バイト)と、全世界を八つの地域に分割したうちの四つの地域についての複写制御情報である第1複写制御情報CCI1(1バイト)と、当該八つの地域のうちの他の四つの地域についての複写制御情報である第2複写制御情報CCI2(1バイト)と、DVD1に記録されている記録情報を再生することが許可されている国又は地域を示すディスクリージョン情報としての再生可能地域情報PA(1バイト)と、何ら有意な情報が含まれていない予備情報R(35バイト)と、画像情報DAの再生時において第1情報テーブルTB1を検出する際の誤り訂正に用いられるエラー訂正情報ECC(17バイト)と、が含まれている。
【0036】
一方、第2情報テーブルTB2には、図2(b)に示すように、第1バイト目から、後続する情報が第2情報テーブルTB2に含まれている情報であることを示すヘッダ情報HD(1バイト)と、全世界を八つの地域に分割した各地域について、DVD1から再生された記録情報が他の光ディスク等の記録媒体に記録された後に再度再生されることが認められている地域を示す情報であるディスクリージョン情報としての記録後再生可能地域情報RP(1バイト)と、当該八つの各地域について、DVD1から再生された記録情報が他の光ディスク等の記録媒体に記録された後に更に他の記録媒体に複写記録されることが認められている地域を示す情報であるディスクリージョン情報としての記録後記録可能地域情報RR(1バイト)と、当該八つの各地域について、DVD1から再生された記録情報が他の光ディスク等の記録媒体に記録された後に予め設定された時間経過後に再生されること(いわゆるタイムシフト再生処理されること)が認められている地域を示す情報であるディスクリージョン情報としての記録後タイムシフト可能地域情報RT(1バイト)と、何ら有意な情報が含まれていない予備情報R(35バイト)と、画像情報DAの再生時において第2情報テーブルTB2を検出する際の誤り訂正に用いられるエラー訂正情報ECC(17バイト)と、が含まれている。
【0037】
次に、第1情報テーブルTB1の詳細について図3及び図4を用いて説明する。
【0038】
先ず、当該第1情報テーブルTB1に含まれている第1複写制御情報CCI1は、図3(a)に示すように、上記八つの地域のうちの一つである第一地域(例えば北米)に適用される複写制御情報である第1地域用複写制御情報ACCI1(2ビット)と、上記八つの地域のうちの他の一つである第二地域(例えば日本)に適用される複写制御情報である第2地域用複写制御情報ACCI2(2ビット)と、上記八つの地域のうちの更に他の一つである第三地域(例えばヨーロッパ)に適用される複写制御情報である第3地域用複写制御情報ACCI3(2ビット)と、上記八つの地域のうちの一つである第四地域に適用される複写制御情報である第4地域用複写制御情報ACCI4(2ビット)と、により構成されている。
【0039】
また、第1情報テーブルTB1に含まれている第2複写制御情報CCI2は、図3(b)に示すように、上記八つの地域のうちの一つである第五地域に適用される複写制御情報である第5地域用複写制御情報ACCI5(2ビット)と、上記八つの地域のうちの他の一つである第六地域に適用される複写制御情報である第6地域用複写制御情報ACCI6(2ビット)と、上記八つの地域のうちの更に他の一つである第七地域に適用される複写制御情報である第7地域用複写制御情報ACCI7(2ビット)と、上記八つの地域のうちの一つである第八地域に適用される複写制御情報である第8地域用複写制御情報ACCI8(2ビット)と、により構成されている。
【0040】
ここで、図3に示す各地域用複写制御情報ACCIの内容として具体的に、上記第1地域に対応する第1地域用複写制御情報ACCI1を例として説明すると、DVD1に記録されている記録情報が第一地域内では複写制限されていない(換言すれば自由に複写記録することが許可されている)場合には当該第1地域用複写制御情報ACCI1は「00b(「b」は二進数であることを示している。以下、同様)」とされ、当該記録情報が第一地域内では一度のみ複写記録が許可されている場合には当該第1地域用複写制御情報ACCI1は「10b」とされ、当該記録情報が第一地域内では複写記録が全く許可されていない場合には当該第1地域用複写制御情報ACCI1は「11b」とされている。なお、第1地域用複写制御情報ACCI1の値としての「01b」は予備として通常は用いられていていない。
【0041】
次に、第1情報テーブルTB1に含まれている再生可能地域情報PAには、上記した八つの地域毎にDVD1に記録されている記録情報の再生がその地域で許可されているか否かを示す情報が、各地域毎に1ビットずつ割り当てられている。より具体的には、当該再生可能地域情報PAは、図3(b)に示すように、上記第一地域に対応する第1地域用再生可能情報PA1と、上記第二地域に対応する第2地域用再生可能情報PA2と、上記第三地域に対応する第3地域用再生可能情報PA3と、上記第四地域に対応する第4地域用再生可能情報PA4と、上記第五地域に対応する第5地域用再生可能情報PA5と、上記第六地域に対応する第6地域用再生可能情報PA6と、上記第七地域に対応する第7地域用再生可能情報PA7と、上記第八地域に対応する第8地域用再生可能情報PA8と、により構成されている。
【0042】
そして、各地域用再生可能情報PA1乃至PA8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、DVD1に記録されている記録情報がその地域において再生可能とされているときには当該地域に対応する再生可能情報は「1b」なる値を有し、それがその地域において再生可能とされていないときは当該地域に対応する再生可能情報は「0b」なる値を有する。
【0043】
更に、第2情報テーブルTB2に含まれている記録後再生可能地域情報RPには、上記した八つの地域毎に、DVD1に記録されている記録情報が再生されて他の記録媒体(より具体的には記録可能な光ディスク等)に記録された後に再生されることがその地域で許可されているか否かを示す情報が、各地域毎に1ビットずつ割り当てられている。より具体的には、当該記録後再生可能地域情報RPは、図4(a)に示すように、上記第一地域に対応する第1地域用記録後再生可能情報RP1と、上記第二地域に対応する第2地域用記録後再生可能情報RP2と、上記第三地域に対応する第3地域用記録後再生可能情報RP3と、上記第四地域に対応する第4地域用記録後再生可能情報RP4と、上記第五地域に対応する第5地域用記録後再生可能情報RP5と、上記第六地域に対応する第6地域用記録後再生可能情報RP6と、上記第七地域に対応する第7地域用記録後再生可能情報RP7と、上記第八地域に対応する第8地域用記録後再生可能情報RP8と、により構成されている。
【0044】
そして、各地域用記録後再生可能情報RP1乃至RP8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、DVD1に記録されている記録情報が再生されて他の記録媒体に記録された後に再生されることがその地域で許可されているときには当該地域に対応する記録後再生可能情報は「1b」なる値を有し、それがその地域において再生されて他の記録媒体に記録された後に再生されることが許可されていないときは当該地域に対応する記録後再生可能情報は「0b」なる値を有する。
【0045】
次に、第2情報テーブルTB2に含まれている記録後記録可能地域情報RRには、上記した八つの地域毎に、DVD1に記録されている記録情報が再生されて他の記録媒体に記録された後に更に他の記録媒体に複写記録されることが認められているか否かを示す情報が、各地域毎に1ビットずつ割り当てられている。より具体的には、当該記録後記録可能地域情報RRは、図4(b)に示すように、上記第一地域に対応する第1地域用記録後記録可能情報RR1と、上記第二地域に対応する第2地域用記録後記録可能情報RR2と、上記第三地域に対応する第3地域用記録後記録可能情報RR3と、上記第四地域に対応する第4地域用記録後記録可能情報RR4と、上記第五地域に対応する第5地域用記録後記録可能情報RR5と、上記第六地域に対応する第6地域用記録後記録可能情報RR6と、上記第七地域に対応する第7地域用記録後記録可能情報RR7と、上記第八地域に対応する第8地域用記録後記録可能情報RR8と、により構成されている。
【0046】
そして、各地域用記録後記録可能情報RR81乃至RR8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、DVD1に記録されている記録情報が再生されて他の記録媒体に記録された後に更に他の記録媒体に複写記録されることが可能とされているときには当該地域に対応する記録後記録可能情報RRは「1b」なる値を有し、それがその地域において複写記録可能とされていないときは当該地域に対応する記録後記録可能情報は「0b」なる値を有する。
【0047】
最後に、第2情報テーブルTB2に含まれている記録後タイムシフト可能地域情報RTには、上記した八つの地域毎に、DVD1から再生された記録情報が他の記録媒体に記録された後にタイムシフト再生処理されることが認められている地域を示す情報が、各地域毎に1ビットずつ割り当てられている。より具体的には、当該記録後タイムシフト可能地域情報RTは、図4(c)に示すように、上記第一地域に対応する第1地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT1と、上記第二地域に対応する第2地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT2と、上記第三地域に対応する第3地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT3と、上記第四地域に対応する第4地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT4と、上記第五地域に対応する第5地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT5と、上記第六地域に対応する第6地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT6と、上記第七地域に対応する第7地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT7と、上記第八地域に対応する第8地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT8と、により構成されている。
【0048】
そして、各地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT1乃至RT8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、DVD1に記録されている記録情報が他の記録媒体に記録された後にタイムシフト再生処理されることがその地域において可能とされているときには当該地域に対応する記録後タイムシフト可能地域情報RTは「1b」なる値を有し、それがその地域においてタイムシフト再生処理可能とされていないときは当該地域に対応する記録後タイムシフト可能地域情報RTは「0b」なる値を有する。
【0049】
次に、上述した態様で各記録情報が記録されているDVD1から当該記録情報を再生する処理を行う情報再生装置としてのDVDプレーヤの実施形態について、図5及び図6を用いて説明する。
【0050】
なお、図5は当該DVDプレーヤの概要構成を示すブロック図であり、図6は当該DVDプレーヤにおける再生処理を示すフローチャートである。
【0051】
図5に示すように、第1実施形態に係る再生専用のDVD1からそれに記録されている記録情報を再生して出力するDVDプレーヤPは、ピックアップ10と、スピンドルモータ11と、サーボ制御部12と、RF(Radio Frequency)アンプ13と、信号処理回路14と、デスクランブル回路15と、MPEG(Moving Picture Expert Group)デコーダ16と、D/A(Digital/Analog)コンバータ17と、スクランブル回路18と、通信インターフェース19と、ウオーターマーク検出部6と、検出手段、第1抽出手段、第2抽出手段及び再生制御手段としてのシステム制御部7と、により構成されており、上記サーボ制御部12、信号処理回路14、デスクランブル回路15、スクランブル回路18、通信インターフェース19、ウオーターマーク検出部6及びシステム制御部7は、相互に制御情報等の授受が可能となるようにバス8により接続されている。また、システム制御部7内にはDVDプレーヤPが設置されて動作すべき国又は領域を示すリージョン情報が記憶されている。
【0052】
次に、動作を説明する。
【0053】
先ず、DVD1には、上述したように再生されるべき記録情報が予め設定された圧縮方式(より具体的には、いわゆるMPEG方式等)により圧縮されて記録されている。更に、当該記録情報は予め設定されている暗号化方式により暗号化されて記録されていると共に、上記した第1情報テーブルTB1及び第2情報テーブルTB2が記録情報中の各フレームF毎に上記ウオーターマークWMとして埋め込まれている。
【0054】
また、DVDプレーヤPは、上記記録情報をDVD1から再生し復号処理することなく通信インターフェース19を介してディジタル的に外部のネットワーク等に対して出力すること、及び当該記録情報を再生して復号し、これをアナログ情報として図示しないディスプレイ又はスピーカ等に直接出力することの双方が可能とされている。
【0055】
DVD1から記録情報を再生する場合に、DVDプレーヤPにおいては、始めに、後述するスピンドル制御信号Ssbに基づいて駆動されるスピンドルモータ11が予め設定されている回転速度でDVD1を回転させる。
【0056】
そして、ピックアップ10は、当該回転するDVD1に対して再生用の一定強度の光ビームBを照射し、当該光ビームBのDVD1からの反射光を受光して当該記録されている記録情報に対応する検出信号Sppを生成し、RFアンプ13に出力する。
【0057】
このとき、光ビームBの集光位置とDVD1上の再生すべき記録情報が記録されている情報トラックの位置とのずれは、サーボ制御部12から出力されるピックアップサーボ信号Sspにより、当該光ビームBを当該情報トラック上に集光させるための図示しない対物レンズの位置を変化させるための図示しないアクチュエータを駆動することにより解消される。
【0058】
そして、RFアンプ13は、当該検出信号Sppを増幅し、RF信号Srfとして信号処理回路14へ出力する。
【0059】
次に、信号処理回路14は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、RF信号Srfに対して波形整形等の処理を施し、処理信号Sdcを生成してデスクランブル回路15へ出力する。
【0060】
そして、デスクランブル回路15は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、処理信号Sdcに含まれている記録情報に施されている上記暗号化を解読し、解読信号Sddを生成してMPEGデコーダ16及びスクランブル回路18並びにウオーターマーク検出部6に出力する。
【0061】
これにより、ウオーターマーク検出部6は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、解読信号Sddに含まれている上記第1情報テーブルTB1及び第2情報テーブルTB2を検出し、その内容をシステム制御部7に出力する。
【0062】
そして、システム制御部7は、当該出力された第1情報テーブルTB1及び第2情報テーブルTB2の内容に基づいて、DVD1内の記録情報に対する再生制限処理を行うように上記各構成部材を制御する。
【0063】
なお、上述したウオーターマーク検出部6の細部の具体的な構成としては、例えば、特開平11−98341号公報における段落番号[0035]乃至[0053]及び図3に開示された構成を有するウオーターマーク検出部が適当である。
【0064】
一方、解読信号Sddが出力されるMPEGデコーダ16は、当該解読信号Sddに施されている上記圧縮方式に対応する伸張方式により解読信号Sddに含まれている記録情報を伸張し、伸張信号Saを生成してD/Aコンバータ17へ出力する。
【0065】
そして、D/Aコンバータ17は、当該伸張信号Saをアナログ化し、アナログ出力信号Saoを生成して上記したディスプレイ又はスピーカ等に出力する。
【0066】
他方、解読信号Sddが出力されるスクランブル回路18は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、通信インターフェース19において予め設定された暗号化キーを用いた暗号化処理により解読信号Sddを再度暗号化し、暗号化信号Sscを生成して通信インターフェース部19へ出力する。このとき、暗号化信号Sscに含まれている記録情報に対しては、いわゆる復号処理は実行されずにそのまま通信インターフェース19に出力されていることとなる。
【0067】
そして、通信インターフェース19は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、暗号化信号Sscに対して予め設定された出力インターフェース処理を施し、復調情報Spとして外部のネットワーク等へ出力する。
【0068】
これらの各構成部材の動作に並行して、システム制御部7は、上記した再生制限処理を実行すると共に、当該各構成部材の動作を統括制御する。
【0069】
次に、上述した構成を有するDVDプレーヤPにおいて実行されるDVD1からの情報再生処理(上記再生制限処理を含む)について、図6に示すフローチャートを用いて纏めて説明する。なお、以下の説明では、DVD1に記録されている記録情報を上記アナログ出力信号Saoとして上記したディスプレイ又はスピーカ等に出力する場合の処理について説明する。
【0070】
図6に示すように、第1実施形態に係る情報再生処理においては、初めに、再生すべき記録情報が記録されているDVD1上の記録位置に再生用の光ビームBを照射し、当該記録位置に記録されていたセクタ情報ST(図1参照)を読み出し、更にその中から上記識別情報IDを検出する(ステップS1)。
【0071】
次に、当該識別情報IDに引き続いて再生されるセクタ情報ST内の情報を読み取り、それが暗号化されているか否かを確認する(ステップS2)。そして、暗号化されていないときは(ステップS2;NO)そのまま後述するステップS4へ移行し、一方、暗号化されているときは(ステップS2;YES)、上記デスクランブル回路15においてその暗号化を解読し(ステップS3)、当該解読処理を行いつつ記録情報を読み出す(ステップS4)。
【0072】
次に、当該記録情報の読み出し中においては常に必要な情報の読み出しが完了したか否かを監視し(ステップS5)、完了していないときは(ステップS5;NO)引き続き次のセクタ情報ST内の記録情報を再生すべくステップS1に戻り、一方、必要な記録情報の読み出しが完了しているときは(ステップS5;YES)、当該読み出した記録情報(解読信号Sdd)をアナログ出力信号Saoとして出力すべくMPEGデコーダ16において復号する(ステップS6)と共に、当該解読信号Sddに含まれている上記セクタ情報STに対応する情報からウオーターマークWMを検出する(ステップS7)。
【0073】
そして、ウオーターマークWMが検出できたか否かを確認し(ステップS8)、検出できないときは(ステップS8;NO)、現在DVDプレーヤPに装填されているDVD1に記録されている記録情報に対して何ら再生制限処理を行う必要が無いとしてそのまま後述するステップS16の処理へ移行し、一方、ウオーターマークWMが検出できたときは(ステップS8;YES)、次に、システム制御部7内に記憶されているDVDプレーヤPに対応するリージョン情報を取得し(ステップS9)、更にウオーターマーク検出部6において、上記ステップS8において検出されたウオーターマークWMから上記第1情報テーブルTB1及び第2情報テーブルTB2の内容を抽出して解読し、ディスクリージョン情報としての上記再生可能地域情報PA等を取得する(ステップS10)。
【0074】
次に、当該取得した再生可能地域情報PAに基づいて、上記ステップS9において取得していたリージョン情報により示される地域、すなわち、DVDプレーヤPが設置されて動作すべき国又は領域においてDVD1に記録されていた記録情報が再生可能とされているか否かを確認する(ステップS11)。そして、当該再生可能地域情報PAによりDVDプレーヤPの設置地域が記録情報の再生可能地域とされていないときは(ステップS11;NO)、当該記録情報はDVDプレーヤPによっては再生することができないことから、当該DVDプレーヤPにおけるDVD1に記録されている記録情報の再生を強制終了させるべく当該DVDプレーヤPを初期化し(ステップS13)、更に当該記録情報が再生できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS14)、一連の再生処理を終了する。
【0075】
一方、ステップS11の判定において、再生可能地域情報PAによりDVDプレーヤPの設置地域が記録情報の再生可能地域とされているときは(ステップS11;YES)、次に、検出されている各セクタ情報ST内の複写制限情報IFの内容と検出されている(ステップS7及びS8)上記第1情報テーブルTB1内の各地域用複写制御情報ACCIの内容とを夫々確認し、上記リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致しているか否か(すなわち、いずれか一方について不法な改竄処理が実行されているか否か)を確認する(ステップS12)。
【0076】
そして、リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致しているときは(ステップS12;YES)、DVD1に対する不法な改竄処理等は施されていないとして、復号した(ステップS6)記録情報をアナログ出力信号Saoとして出力する再生処理を実行する(ステップS15)。
【0077】
次に、再生処理の実行中においては、必要な記録情報の再生処理が全て完了しているか否かを常に監視し(ステップS16)、完了した時は(ステップS16;YES)そのまま再生処理を終了し、一方、完了していない時は(ステップS16;NO)、再度ステップS1に戻って上述した一連の再生処理を継続する。
【0078】
他方、ステップS12の判定において、リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致していないときは(ステップS12;NO)、DVD1に対する不法な改竄処理等が施された可能性があり、従って現在装填されているDVD1に記録されている記録情報は再生するべきものではないとして、当該DVDプレーヤPにおける再生処理を強制終了させるべく当該DVDプレーヤPを初期化し(ステップS13)、更に当該記録情報が再生できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS14)、一連の再生処理を終了する。
【0079】
以上説明したように、第1実施形態のDVD1の記録態様及びDVDプレーヤPの動作によれば、記録情報に再生可能地域情報PA等のディスクリージョン情報を重畳するので、当該ディスクリージョン情報が重畳された記録情報のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否を確実に地域毎に管理・制御することができる。
【0080】
従って、当該不正な複写等自体をも必要に応じて確実に防止することができる。
【0081】
また、記録情報に対してディスクリージョン情報と共に地域毎の複写制限情報をも重畳されているので、当該記録情報のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の当該記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否及び複写制限を確実に地域毎に実行することができる。
【0082】
更に、検出されたセクタ情報ST内の複写制限情報IFの内容と検出された各地域用複写制限情報ACCIの内容とが一致しているとき記録情報の再生を行うと共に、当該複写制限情報IFの内容と検出された各地域用複写制限情報ACCIの内容とが一致していないとき記録情報の再生を禁止するので、各地域用複写制限情報ACCIが不正に改竄されたとしてもそれを的確に検出してその後の記録情報の不法な再生処理又は記録処理の実行を確実に防止することができる。
【0083】
(II)第2実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第2実施形態について、図7乃至図16を用いて説明する。
【0084】
なお、以下に説明する第2実施形態は、衛星放送電波を介して画像情報を少なくとも含む記録情報の伝達を行う情報伝達システムにおいて、その伝達先で当該記録情報に対する再生制限又は記録制限を行う場合について本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0085】
また、図7は第2実施形態に係る情報伝達システムの概要構成を示すブロック図であり、図8は当該情報伝達システムに含まれる映像送出装置の概要構成を示すブロック図であり、図9は当該情報伝送システムにおいて伝送される記録情報の態様を示す図であり、図10乃至図12は当該伝送される記録情報の具体的内容を示す図であり、図13は当該情報伝達システムに含まれるセットトップボックスの概要構成を示すブロック図であり、図14は当該セットトップボックスにおいて実行される受信動作を示すフローチャートであり、図15は当該情報伝達システムに含まれるレコーダの概要構成を示すブロック図であり、図16は当該レコーダにおいて実行される記録動作を示すフローチャートである。
【0086】
先ず、第2実施形態に係る情報伝達システムの全体構成について説明すると、図7に示すように、当該情報伝達システムSSは、映像送出装置Mと、送信機TXと、アンテナATT及びATRと、宇宙空間に打ち上げられている静止衛星である通信衛星SRと、セットトップボックスSTBと、テレビジョン装置TVと、レコーダRCと、第1実施形態において説明したものと同様の構成を有して同様の動作を行うDVDプレーヤPと、により構成されている。
【0087】
次に、概要動作を説明する。
【0088】
先ず、映像送出装置Mは、情報伝達システムSSを用いて伝達すべき記録情報を後述する態様の情報テーブルを含ませるようにして生成し、対応する記録情報信号Srとして送信機TXに出力する。
【0089】
これにより、送信機TXは、当該記録情報信号Srに対して予め設定されている変調処理等を施し、衛星通信用の出力信号Sttとして送信用のアンテナATTに出力する。
【0090】
そして、アンテナATTは、当該出力信号Srを衛星送信用の電波に変換し、通信衛星SRに向けて送信する。なお、このとき、当該出力信号Srに対しては、予め設定された暗号化方式により暗号化処理が施された後に電波として通信衛星SRに向けて送信される。
【0091】
次に、通信衛星SRは、当該出力信号に対応する電波を受信し、それを中継して受信用のアンテナATRに向けて送信する。
【0092】
これにより、アンテナATRは、中継された当該電波を受信し、対応する受信信号Srrを生成してセットトップボックスSTBに出力する。
【0093】
そして、セットトップボックスSTBは、当該受信信号Srrを復調すると共に送信時に施された暗号化を解読し、送信されてきた記録情報に含まれている画像情報に対応する画像信号Svd及び当該記録情報に含まれている音声情報に対応する音声信号Sadを生成してテレビジョン装置TVに出力すると共に、当該受信した受信信号Srrを復調し、送信時に施された暗号化処理とは異なる暗号化方式により再度暗号化し、ディジタル信号であるディジタル出力信号Sdを生成してレコーダRCへ出力する。
【0094】
これらにより、テレビジョン装置TVは、上記画像信号Svdとして入力されている画像を図示しないディスプレイ上に表示すると共に上記音声信号Sadとして入力されている音声を図示しないスピーカから出力する。
【0095】
一方、上記ディジタル出力信号Sdが入力されているレコーダRCは、当該ディジタル出力信号Sdに含まれている画像及び音声を、それに含まれている後述する情報テーブル(記録制限用の情報テーブル)に含まれている記録制限情報に基づいて記録可能なDVDであるDVD100に記録する。
【0096】
そして、当該DVD100に記録された記録情報は、当該記録情報と共にレコーダRCにより記録されている後述する情報テーブル(再生制限用の情報テーブル)に含まれている再生制限情報に基づいてDVDプレーヤPにより再生される。
【0097】
次に、上記映像送出装置Mの細部構成及び動作について、図8を用いて説明する。
【0098】
図8に示すように、情報伝達システムSSに含まれる映像送出装置Mは、制御情報付加手段としての制御部60と、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)からなるメモリ61と、表示部62と、操作部63と、VTR(Video Tape Recorder)64と、MPEGエンコーダ65と、映像信号出力部66と、により構成されている。
【0099】
次に、動作を説明する。
【0100】
先ず、第2実施形態の情報伝達システムSSにおいて伝達されるべき記録情報はVTR64内に予め記録されている。
【0101】
これに対し、制御部60は、操作部63において行われた操作に対応する操作信号Sinに基づき、メモリ61との間で必要な情報の授受をメモリ信号Smとして行いつつ、VTR64に記録されている記録情報の中から情報伝達システムSS内で伝達させるべき記録情報を記録情報Svrとして抽出する。そして、当該抽出した記録情報Svrに重畳して伝達させるべき後述する情報テーブルを別途生成し、当該生成した情報テーブルをVTR64内から抽出した記録情報Svr内にウオーターマークとして埋め込み、当該情報テーブルが埋め込まれた記録情報Scvを再びVTR64に記憶させる。その後、予め設定されたタイミングで当該情報テーブルが埋め込まれた記録情報ScvをMPEGエンコーダ65に出力するように当該VTR64を制御する。
【0102】
次に、MPEGデコーダ65は、当該記録情報Scvに対してMPEG方式に則った圧縮・変調処理を施し、変調情報Seとして映像信号出力部66へ出力する。
【0103】
そして、映像信号出力部66は、当該変調信号Seに対してフォーマット変換処理及び暗号化処理等の予め設定された出力処理を施し、上記記録情報信号Srとして送信機TXへ出力する。
【0104】
次に、上記記録情報信号Srとして映像送出装置Mから出力される記録情報の態様について、図9乃至図12を用いて説明する。
【0105】
先ず、記録情報信号Srとして映像送出装置Mから出力される記録情報として具体的には、図9に示すように、第1実施形態の場合と同様に複数のセクタ情報STからなるビデオ情報VDと、当該ビデオ情報VDに対応する音声情報であるオーディオ情報ADと、が少なくとも含まれて構成されている。
【0106】
そして、このとき、一のセクタ情報STは、第1実施形態の場合と同様に、識別情報IDと、訂正情報FTと、複写制限情報IFと、画像情報DAと、により構成されている。
【0107】
更に、各セクタ情報ST内の画像情報DA内には、通信衛星SRを介して配信される記録情報に対応するリージョン情報(以下、ストリームリージョン情報と称する)等が記述されている情報テーブルTB’が夫々に含まれている。
【0108】
次に、上記各セクタ情報STに画像情報DAとして含まれている各静止画像について詳説すると、図9下に示すように、当該静止画像としての一のフレームFには、第1実施形態の場合と同様に、上記情報テーブルTB’として記述されているストリームリージョン情報等がウオーターマークWMとして一ビットずつ八箇所に埋め込まれている。そして、画像情報DAを含む記録情報がセットトップボックスSTBにおいて受信された場合等においては、当該ウオーターマークWMとして埋め込まれている情報テーブルTBの内容を検出・解読することにより、当該情報テーブルTB’内のストリームリージョン情報に則った再生制限及び記録制御が実行される。
【0109】
次に、各セクタ情報ST内に含まれている配信用の記録情報としての情報テーブルTB’の内容について、図10を用いて詳説する。
【0110】
先ず、当該配信用の記録情報としての情報テーブルTB’としては、図10に示す第1情報テーブルTB1’(合計56バイト)又は第1情報テーブルTB1”(合計56バイト)のいずれか一方と、第1実施形態の場合と同様の内容(図2(b)参照)を有する第2情報テーブルTB2(合計56バイト)と、が含まれている。
【0111】
このとき、映像送出装置Mから出力される配信用の記録情報が、その配信先において複写不可とされているものである場合には、当該配信用の記録情報には図10(a)に示す第1情報テーブルTB1’及び上記第2情報テーブルTB2が重畳されており、一方、当該配信用の記録情報が、その配信先において複写自由とされているものである場合又は一回のみの複写が可能とされているものである場合には、当該配信用の記録情報には図10(b)に示す第1情報テーブルTB1”及び上記第2情報テーブルTB2が重畳されている。
【0112】
そして、第1情報テーブルTB1’には、図10(a)に示すように、第1バイト目から、第1実施形態における第1情報テーブルTB1と同様の内容を有するヘッダ情報HD(1バイト)、第1複写制御情報CCI1(1バイト)及び第2複写制御情報CCI2(1バイト)に加えて、配信用の記録情報が配信された後に再生することが許可されている国又は地域を示すストリームリージョン情報としての再生可能地域情報PA(1バイト)が記述されている。そして更に、第1情報テーブルTB1’は、配信後の記録情報を上記DVD100等の記録媒体に記録することが許可されている国又は地域を示すストリームリージョン情報としての記録可能地域情報RAA(1バイト)と、配信された記録情報を一時的に記録し時間差をおいてタイムシフト再生処理することが許可されている国又は地域を示すストリームリージョン情報としてのタイムシフト許可地域情報TA(1バイト)と、配信された記録情報をその配信先において再生して視聴することが許可されている期間を示す視聴可能期間情報PT(16バイト)と、配信された記録情報をその配信先においてDVD100等の記録媒体に記録することが許可されている期間を示す記録可能期間情報RT(16バイト)と、配信された記録情報をその配信先においてタイムシフト再生処理することが許可されている期間を示すタイムシフト許可期間情報TT(1バイト)と、画像情報DAの再生時において第1情報テーブルTB1’を検出する際の誤り訂正に用いられるエラー訂正情報ECC(17バイト)と、が含まれている。
【0113】
一方、第1情報テーブルTB1”には、図10(b)に示すように、図10(a)に示した第1情報テーブルTB1’におけるタイムシフト許可地域情報TAに代えて、配信された記録情報がDVD100等の記録媒体にレコーダRCにより実際に記録されたその国又は地域を示すストリームリージョン情報としての記録地域情報RA(1バイト)が記述されており、当該記録地域情報RA以外の第1情報テーブルTB1”内の情報は上記第1情報テーブルTB1’と全く同様である。
【0114】
次に、上記した第1情報テーブルTB1’及びTB1”の詳細について図11及び図12を用いて説明する。
【0115】
先ず、当該第1情報テーブルTB1’及びTB1”に含まれている記録可能地域情報RAAは、図11(a)に示すように、第1実施形態における再生可能地域情報PA等の場合と同様に、配信された記録情報が、全世界を分割した八つの地域のうちの一つである第一地域においてDVD100等に記録されることが許可されているものであるか否かを示す第1地域用記録可能地域情報RAA1(1ビット)と、配信された記録情報が上記第二地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第2地域用記録可能地域情報RAA2(1ビット)と、配信された記録情報が上記第三地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第3地域用記録可能地域情報RAA3(1ビット)と、配信された記録情報が上記第四地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第4地域用記録可能地域情報RAA4(1ビット)と、配信された記録情報が上記第五地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第5地域用記録可能地域情報RAA5(1ビット)と、配信された記録情報が上記第六地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第6地域用記録可能地域情報RAA6(1ビット)と、配信された記録情報が上記第七地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第7地域用記録可能地域情報RAA7(1ビット)と、配信された記録情報が上記第八地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第8地域用記録可能地域情報RAA8(1ビット)と、により構成されている。
【0116】
そして、各地域用記録可能地域情報RAA1乃至RAA8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、配信された記録情報がその地域においてDVD100等の記録媒体に記録されることが許可されているときには当該地域に対応する記録可能地域情報は「1b」なる値を有し、それがその地域において記録可能とされていないときは当該地域に対応する再生可能情報は「0b」なる値を有する。
【0117】
次に、当該第1情報テーブルTB1’に含まれているタイムシフト許可地域情報TAは、図11(b)に示すように、上記した記録可能地域情報RAAの場合と同様に、配信された記録情報が上記第一地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第1地域用タイムシフト許可地域情報TA1(1ビット)と、配信された記録情報が上記第二地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第2地域用タイムシフト許可地域情報TA2(1ビット)と、配信された記録情報が上記第三地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第3地域用タイムシフト許可地域情報TA3(1ビット)と、配信された記録情報が上記第四地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第4地域用タイムシフト許可地域情報TA4(1ビット)と、配信された記録情報が上記第五地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第5地域用タイムシフト許可地域情報TA5(1ビット)と、配信された記録情報が上記第六地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第6地域用タイムシフト許可地域情報TA6(1ビット)と、配信された記録情報が上記第七地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第7地域用タイムシフト許可地域情報TA7(1ビット)と、配信された記録情報が上記第八地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第8地域用タイムシフト許可地域情報TA8(1ビット)と、により構成されている。
【0118】
そして、各地域用タイムシフト許可地域情報TA1乃至TA8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、配信された記録情報がその地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているときには当該地域に対応するタイムシフト許可地域情報は「1b」なる値を有し、それがその地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されていないときは当該地域に対応するタイムシフト許可地域情報は「0b」なる値を有する。
【0119】
更に、第1情報テーブルTB1’及びTB1”に含まれている視聴可能期間情報PTは、図12(a)に示すように、配信された記録情報を上記第一地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第1地域用視聴可能期間情報PT1(2バイト)と、配信された記録情報を上記第二地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第2地域用視聴可能期間情報PT2(2バイト)と、配信された記録情報を上記第三地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第3地域用視聴可能期間情報PT3(2バイト)と、配信された記録情報を上記第四地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第4地域用視聴可能期間情報PT4(2バイト)と、配信された記録情報を上記第五地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第5地域用視聴可能期間情報PT5(2バイト)と、配信された記録情報を上記第六地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第6地域用視聴可能期間情報PT6(2バイト)と、配信された記録情報が上記第七地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第7地域用視聴可能期間情報PT7(2バイト)と、配信された記録情報が上記第八地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第8地域用視聴可能期間情報PT8(2バイト)と、により構成されている。
【0120】
更にまた、第1情報テーブルTB1’及びTB1”に含まれている記録可能期間情報RTは、図12(b)に示すように、配信された記録情報を上記第一地域においてDVD100等の記録媒体に記録することが許可されている期間を示す第1地域用記録可能期間情報RT1(2バイト)と、配信された記録情報を上記第二地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第2地域用記録可能期間情報RT2(2バイト)と、配信された記録情報を上記第三地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第3地域用記録可能期間情報RT3(2バイト)と、配信された記録情報を上記第四地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第4地域用記録可能期間情報RT4(2バイト)と、配信された記録情報を上記第五地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第5地域用記録可能期間情報RT5(2バイト)と、配信された記録情報を上記第六地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第6地域用記録可能期間情報RT2(2バイト)と、配信された記録情報を上記第七地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第7地域用記録可能期間情報RT7(2バイト)と、配信された記録情報を上記第八地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第8地域用記録可能期間情報RT8(2バイト)と、により構成されている。
【0121】
次に、上記各地域用の視聴可能期間情報PT及び記録可能期間情報RTの細部構成について、上記第1地域用視聴可能期間情報PT1を例として説明する。
【0122】
当該第1地域用視聴可能期間情報PT1としては、配信された記録情報を第一地域内において再生して視聴することが許可されている期間が2バイトの情報量をもって記述されているのであるが、より具体的には、その先頭から、5ビットの情報量をもって2032年までの年号(すなわち、2000年+25年分)を第一地域における当該視聴可能期間の開始年として記述し、次に続く4ビットの情報量をもって当該視聴可能期間の開始月を記述し、更に続く5ビットの情報量をもって当該視聴可能期間自体の長さを記述し、残りの1ビットの情報量をもって視聴可能期間に制限があるか否かを記述している。
【0123】
そして、この記述形式は、他の各地域用視聴可能期間情報PT及び各地域用の記録可能期間情報RTにおいて同様とされている。
【0124】
次に、第1情報テーブルTB1”における上記記録地域情報RAは、図12(c)に示すように、配信された記録情報がレコーダRCにより実際にDVD100に記録された地域が上記第一地域であるときに「1b」と当該レコーダRCにより記述され、一方、当該記録された地域が第一地域でないときに「0b」と記述される第1地域用記録地域情報RA1(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第二地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第二地域でないときに「0b」と記述される第2地域用記録地域情報RA2(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第三地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第三地域でないときに「0b」と記述される第3地域用記録地域情報RA3(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第四地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第四地域でないときに「0b」と記述される第4地域用記録地域情報RA4(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第五地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第五地域でないときに「0b」と記述される第5地域用記録地域情報RA2(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第六地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第六地域でないときに「0b」と記述される第6地域用記録地域情報RA6(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第七地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第七地域でないときに「0b」と記述される第7地域用記録地域情報RA7(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第八地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第八地域でないときに「0b」と記述される第8地域用記録地域情報RA8(1ビット)と、により構成されている。
【0125】
最後に、第1情報テーブルTB1’及びTB1”に含まれているタイムシフト許可期間情報TTには、配信されてくる記録情報をタイムシフト再生処理に供させることが許可されている期間、すなわち、セットトップボックスSTBにより受信した記録情報がタイムシフト再生処理可能な状態とされている期間が、168時間(1週間)を上限値として記述されている。
【0126】
次に、上述した構成を有する第1情報テーブルTB1’又はTB1”及び第2情報テーブルTB2を含む情報テーブルTB’が重畳されて通信衛星SRを介して送信されてくる記録情報を受信する上記セットトップボックスSTBの細部構成及び動作について、図13及び図14を用いて説明する。
【0127】
なお、図13は当該セットトップボックスSTBの概要構成を示すブロック図であり、図14は当該セットトップボックスSTBにおける復調処理を示すフローチャートである。
【0128】
図13に示すように、通信衛星SRを介してアンテナATRにより受信され、上記受信信号Srrとして入力される記録情報を復調するセットトップボックスSTBは、上述した如くレコーダRCへのディジタル出力信号Sdの出力及びテレビジョン装置TVへの画像信号Svd及び音声信号Sadの出力が可能とされており、具体的には、フロントエンド部20と、デスクランブラ21と、デマルチプレクサ22と、音声デコーダ23と、画像デコーダ24と、CPU25と、メモリ26と、抽出部27と、ウオーターマーク検出部28と、暗号化部29と、インターフェース部30と、により構成され、当該各構成部材はバス31を介して相互に制御情報等の授受が可能とされている。なお、CPU25内にはセットトップボックスSTBが設置されて動作すべき国又は領域を示すリージョン情報が記憶されている。
【0129】
次に、動作について説明する。
【0130】
先ず、上記受信信号Srrを画像信号Svd及び音声信号Sadとしてテレビジョン装置TVに出力する場合のセットトップボックスSTBの動作について説明する。
【0131】
この場合に、当該受信信号Srrにおいては、上述したように音声情報及び画像情報が夫々MPEG方式により圧縮されると共に暗号化された状態で入力される。
【0132】
そして、フロントエンド部20は、当該受信信号Srrに対して予め設定された受信処理を施し、処理受信信号Sfeを生成してデスクランブラ21に出力する。
【0133】
次に、デスクランブラ21は、当該処理受信信号Sfeに含まれている記録情報における暗号化を解読し、解読信号Sdsを生成してデマルチプレクサ22へ出力する。
【0134】
これにより、デマルチプレクサ22は、解読信号Sds内に含まれている音声情報と画像情報とを分離し、当該分離した音声情報を分離音声信号Sasとして音声デコーダ23へ出力すると共に、更に当該分離した画像情報を分離画像信号Svsとして画像デコーダ24へ出力する。
【0135】
そして、音声デコーダ23は、当該音声信号Sasを復号し、音声信号Sadとしてテレビジョン装置TVへ出力する。
【0136】
他方、画像デコーダ24は、当該画像信号Svsを復号し、画像信号Svdとして同じくテレビジョン装置TVへ出力する。
【0137】
このとき、CPU25は、バス31を介して必要な制御情報の授受を行いつつ上記各構成部材を統括制御する。また、当該統括制御に必要な情報はバス31を介して一時的にメモリ26に記憶されつつ当該統括制御に用いられる。
【0138】
次に、上記受信信号Srrとして取得した記録情報を、上記ディジタル出力信号SdとしてレコーダRCに出力する場合のセットトップボックスSTBの動作について説明する。
【0139】
当該ディジタル出力信号SdをレコーダRCに出力する場合には、先ず、セットトップボックスSTBに受信信号Srrが入力されると、上記したフロントエンド部20及びデスクランブラ21の動作により、上記解読信号Sdsが生成され、抽出部27及びウオーターマーク検出部28に出力される。
【0140】
これにより、抽出部27は、当該解読信号SdsからレコーダRCにおいてDVD100に記録すべき記録情報のみを抽出し、抽出信号Sdvを生成して暗号化部29へ出力する。
【0141】
これと平行して、ウオーターマーク検出部28は、当該解読信号Sdsに含まれている記録情報に重畳されている上記情報テーブルTB’を抽出し、その内容をバス31を介してCPU25に出力する。
【0142】
次に、後述する図14において説明するように、当該情報テーブルTB’の内容に基づいて記録情報を復調する場合には、当該復調後の記録情報は当該情報テーブルTB’と共に一時的にメモリ26に含まれている外部記憶装置(具体的には、例えばハードディスク装置等)に記録される。そして、必要に応じて当該外部記憶装置から読み出され、レコーダRCに出力すべく暗号化部29に出力する。
【0143】
これにより、暗号化部29は、レコーダRCとの相互認証によりインターフェース部30において設定される暗号化キーを用いた暗号化処理により抽出信号Sdvを暗号化し、暗号化信号Sxを生成してインターフェース部30へ出力する。
【0144】
そして、インターフェース部30は、当該暗号化信号Sxに対して予め設定されたインターフェース処理を施し、ディジタル出力信号SdとしてレコーダRCに向けて出力する。この場合、受信信号Srrに含まれている記録情報中の情報テーブルTB’もそのまま対応する記録情報に重畳されてレコーダRCに向けて出力されることとなる。
【0145】
このとき、CPU25は、ウオーターマーク検出部28において検出されている情報テーブルTB’の内容に基づき、バス31を介して必要な制御情報の授受を行いつつ上記各構成部材を統括制御する。また、当該統括制御に必要な情報はバス31を介して一時的にメモリ26に記憶されつつ当該統括制御に用いられる。
【0146】
次に、上述した構成を有するセットトップボックスSTBにおいて実行される復調処理について、図14に示すフローチャートを用いて纏めて説明する。なお、以下の説明では、受信信号Srrとして取得した記録情報をディジタル出力信号SdとしてレコーダRCに出力する場合の復調処理について説明する。
【0147】
図14に示すように、第2実施形態に係る復調処理においては、初めに、受信信号Srrとして入力されてくる記録情報から上記セクタ情報ST中の識別情報IDを検出する(ステップS20)。
【0148】
次に、当該識別情報IDに引き続いて再生されるセクタ情報ST内の情報を読み取り、それが暗号化されているか否かを確認する(ステップS21)。そして、暗号化されていないときは(ステップS21;NO)そのまま後述するステップS23へ移行し、一方、暗号化されているときは(ステップS21;YES)、上記デスクランブル回路21においてその暗号化を解読し(ステップS22)、当該解読処理を行いつつ受信された記録情報を読み取る(ステップS23)。
【0149】
次に、当該記録情報の読み取り中においては常に必要な情報の読み取りが完了したか否かを監視し(ステップS24)、完了していないときは(ステップS24;NO)引き続き次のセクタ情報ST内の記録情報を再生すべくステップS20に戻り、一方、必要な記録情報の読み取りが完了しているときは(ステップS24;YES)、当該読み取った記録情報(解読信号Sds)を抽出部27において復号する(ステップS25)と共に、ウオーターマーク検出部28において当該解読信号Sdsに含まれている上記セクタ情報STに対応する情報からウオーターマークWMを検出する(ステップS26)。
【0150】
そして、ウオーターマークWMが検出できたか否かを確認し(ステップS27)、検出できないときは(ステップS27;NO)、現在受信されている受信信号Srr中の記録情報に対して何ら再生制限処理を行う必要が無いとしてそのまま後述するステップS37の処理へ移行し、一方、ウオーターマークWMが検出できたときは(ステップS27;YES)、次に、CPU25内に記憶されているセットトップボックスSTBに対応するリージョン情報を取得し(ステップS28)、更にウオーターマーク検出部28において、上記ステップS26において検出されたウオーターマークWMから上記第1情報テーブルTB1’又はTB1”及び第2情報テーブルTB2の内容を抽出して解読し、ストリームリージョン情報としての上記再生可能地域情報PA及び記録可能地域情報RAA等を取得する(ステップS29)。
【0151】
次に、当該取得した再生可能地域情報PAに基づいて、上記ステップS28において取得していたリージョン情報により示される地域、すなわち、セットトップボックスSTBが設置されて動作すべき国又は領域において受信信号Srr中の記録情報が再生可能とされているか否かを確認する(ステップS30)。そして、当該再生可能地域情報PAによりセットトップボックスSTBの設置地域が記録情報の再生可能地域とされていないときは(ステップS30;NO)、当該記録情報はセットトップボックスSTBによっては復調することができないことから、当該受信信号Srrに対する復調処理を強制終了させるべく当該セットトップボックスSTBを初期化し(ステップS32)、更に当該復調処理が実行できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS33)、一連の復調処理を終了する。
【0152】
一方、ステップS30の判定において、再生可能地域情報PAによりセットトップボックスSTBの設置地域が受信信号Srrに含まれている記録情報の再生可能地域とされているときは(ステップS30;YES)、次に、検出されている各セクタ情報ST内の複写制限情報IFの内容と検出されている(ステップS26及びS27)上記第1情報テーブルTB1’内の各地域用複写制御情報ACCIの内容とを夫々確認し、上記リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致しているか否か(すなわち、いずれか一方について不法な改竄処理が実行されているか否か)を確認する(ステップS31)。
【0153】
そして、リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致しているときは(ステップS31;YES)、受信信号Srr内の記録情報に対する不法な改竄処理等は施されていないとして、次に、上記ステップS29において取得したタイムシフト許可地域情報TAに基づいて、上記ステップS28において取得していたリージョン情報により示される地域において受信信号Srr中の記録情報がタイムシフト再生処理可能とされているか否かを確認する(ステップS34)。そして、当該タイムシフト許可地域情報TAによりセットトップボックスSTBの設置地域が記録情報のタイムシフト再生処理可能地域とされていないときは(ステップS34;NO)、後述するステップS37へ移行する。
【0154】
一方、ステップS34の判定において、セットトップボックスSTBの設置地域が記録情報のタイムシフト再生処理可能地域とされているときは(ステップS34;YES)、次に、タイムシフト再生処理が実行されることを示す情報及び上記検出されているタイムシフト許可期間情報TTを設定し(ステップS35)、当該設定したタイムシフト許可期間情報TT等と共に受信信号Srrから復号されている記録情報をメモリ26に含まれている外部記憶装置(具体的には、例えばハードディスク装置等)に記録する(ステップS36)。
【0155】
そして、全ての記録情報等の記録が完了したか否かを確認すると共にセットトップボックスSTBの電源をオフとするか否かを確認し(ステップS37)、電源をオフとする時は(ステップS37;YES)そのまま一連の復調処理を終了する。
【0156】
一方、ステップS37の判定において引き続き復調処理を実行するときは(ステップS37;NO)、再び上記ステップS20に戻って上記した一連の処理を繰り返す。
【0157】
他方、ステップS31の判定において、リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致していないときは(ステップS31;NO)、受信信号Srr中の記録情報に対する不法な改竄処理等が施された可能性があり、従って現在受信している記録情報は復調するべきものではないとして、セットトップボックスSTBにおける復調処理を強制終了させるべく当該セットトップボックスSTBを初期化し(ステップS32)、更に当該記録情報が復調できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS33)、一連の復調処理を終了する。
【0158】
最後に、上述した構成を有する第1情報テーブルTB1’又はTB1”及び第2情報テーブルTB2を含む情報テーブルTB’が重畳された状態でセットトップボックスSTBから出力されてくる上記ディジタル出力信号SdをDVD100に記録する上記レコーダRCの細部構成及び動作について、図15及び図16を用いて説明する。
【0159】
なお、図15は当該レコーダRCの概要構成を示すブロック図であり、図16は当該レコーダRCにおける記録処理を示すフローチャートである。
【0160】
図15に示すように、記録可能なDVD100に対して記録情報を記録するレコーダRCは、ピックアップ40と、スピンドルモータ41と、サーボ制御部42と、LD(LASER Diode)ドライバ43と、信号処理回路44と、スクランブル回路45と、スイッチ48と、制御情報付加手段としてのウオーターマーク挿入部47と、MPEGエンコーダ49と、A/D(Analog/Digital)コンバータ50と、デスクランブル回路51と、通信インターフェース52と、ウオーターマーク検出部53と、システム制御部54と、DVDフォーマッタ56と、により構成されており、上記サーボ制御部42、信号処理回路44、スクランブル回路45、ウオーターマーク挿入部47、デスクランブル回路51、通信インターフェース52、ウオーターマーク検出部53及びシステム制御部54は、相互に制御情報等の授受が可能となるようにバス55により接続されている。
【0161】
次に、動作を説明する。
【0162】
先ず、DVD100には、セットトップボックスSTBからディジタル出力信号Sdとして出力されてきた記録情報がMPEG方式に準拠した圧縮方式により圧縮されて記録される。更に、当該記録情報は圧縮後に予め設定されている暗号化方式により暗号化されて記録されると共に、当該記録情報には上記情報テーブルTB’が上記ウオーターマークWMとして埋め込まれ(多重され)て記録される。
【0163】
また、レコーダRCは、上記ディジタル出力信号SdをDVD100に記録することに加えて、外部からのアナログ情報(アナログ音声情報及びアナログ画像情報の双方を含む)をディジタル化してDVD100に記録することが可能とされている。
【0164】
DVD100に対して記録情報を記録する場合に、レコーダRCにおいては、始めに、後述するスピンドル制御信号Ssbに基づいて駆動されるスピンドルモータ41が予め設定されている回転速度でDVD100を回転させる。
【0165】
そして、A/Dコンバータ50は、外部から入力される上記アナログ情報Saiをディジタル化し、ディジタル入力信号Sdinを生成してMPEGエンコーダ49へ出力する。
【0166】
そして、MPEGエンコーダ49は、当該ディジタル入力信号Sdinに対してMPEG方式に準拠した圧縮処理を施し、圧縮信号Smeを生成してスイッチ48へ出力する。
【0167】
一方、通信インターフェース52は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、上記ディジタル出力信号Sdに対して予め設定された入力インターフェース処理を施し、処理信号Sifとしてデスクランブル回路51へ出力する。
【0168】
そして、デスクランブル回路51は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、処理信号Sifに含まれている記録情報(すなわち、セットトップボックスSTBにおいて復調され送信されてきた記録情報)に施されている暗号化処理を復号化し、復号化信号Sdxを生成してスイッチ48へ出力する。
【0169】
これにより、スイッチ48は、システム制御部54からの切換信号Ssw1に基づいて、上記復号化信号Sdx又は上記圧縮信号Smeのうちその時に入力されているいずれか一方を選択し、スイッチ信号Splとしてウオーターマーク挿入部47及びウオーターマーク検出部53に出力する。
【0170】
これにより、ウオーターマーク検出部53は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、スイッチ信号Splに含まれている上記情報テーブルTB’を検出し、その内容をシステム制御部54に出力する。
【0171】
そして、システム制御部54は、当該出力された情報テーブルTB’の内容に基づいて、現在レコーダRCに入力されているアナログ情報Sai又はディジタル出力信号Sdに含まれている記録情報がDVD100への記録が禁止されているものであると判断できるときは、後述する処理によりその後におけるアナログ情報Sai又はディジタル出力信号Sdの記録処理を中断させるように各構成部材を制御する。
【0172】
なお、上述したウオーターマーク検出部53の細部の具体的な構成としては、上記ウオーターマーク検出部6と同様に、特開平11−98341号公報における段落番号[0035]乃至[0053]及び図3に開示された構成を有するウオーターマーク検出部が適当である。
【0173】
一方、ウオーターマーク挿入部47は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、スイッチ信号Splに対してDVD100に記録後の当該記録情報に対して適用となる内容を有する上記情報テーブルTB’を当該スイッチ信号Splに対して挿入し、挿入信号Sisを生成してDVDフォーマッタ56へ出力する。
【0174】
より具体的には、例えば、入力されてきたディジタル出力信号Sdに含まれている情報テーブルTB’内の複写制御情報CCIのうちレコーダRCが設置されている国又は地域に対応する複写制御情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では一度のみDVD100に記録されることを許可する内容であるとき、ウオーターマーク挿入部47により挿入される情報テーブルTB’内の複写制御情報CCIのうちレコーダRCが設置されている国又は地域に対応する複写制御情報CCIとして、以降の複写記録を禁止する旨の複写禁止情報を挿入する。
【0175】
そして、DVDフォーマッタ56は、当該挿入信号SisをDVD100用の記録フォーマットに変換し、フォーマット信号Sdvdを生成してスクランブル回路45へ出力する。
【0176】
これにより、スクランブル回路45は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、フォーマット信号Sdvdに含まれている記録情報(DVD100に記録された後の当該記録情報に対して適用される内容を有する情報テーブルTB’を含む)を予め設定されている暗号化キーを用いて暗号化し、暗号化信号Ssxを生成して信号処理回路44へ出力する。
【0177】
次に、信号処理回路44は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、暗号化信号Ssxに対して波形整形等の記録用の処理を施し、処理信号Secを生成してLDドライバ43へ出力する。
【0178】
そして、LDドライバ43は、当該処理信号Secに対して増幅等の処理を施し、ピックアップ40内の図示しない半導体レーザ(記録用の光ビームBをDVD100に対して射出するための半導体レーザ)を駆動するための駆動信号Sldを生成して当該ピックアップ40へ出力する。
【0179】
これにより、ピックアップ40は、回転するDVD100に対して上記記録用の光ビームB(当該光ビームBにおいてはその強度が記録すべき記録情報の内容に対応して変化する。)を照射し、当該DVD100上の対応する位置に情報テーブルTB’を含む記録情報を記録する。
【0180】
このとき、光ビームBの集光位置とDVD100上の記録情報が記録されるべき情報トラックの位置とのずれは、バス55を介したシステム制御部54の制御に基づいてサーボ制御部42から出力されるピックアップサーボ信号Sspにより、当該光ビームBを当該情報トラック上に集光させるための図示しない対物レンズの位置を変化させるための図示しないアクチュエータを駆動することにより解消される。
【0181】
これらの各構成部材の動作に並行して、システム制御部54は、上記した不正再生および不正記録の防止処理を実行すると共に、当該各構成部材の動作をバス54を介して統括制御する。
【0182】
次に、上述した構成を有するレコーダRCにおいて実行される記録処理について、図16に示すフローチャートを用いて纏めて説明する。なお、以下の説明では、スイッチ48がデスクランブル回路51側に接続されており、セットトップボックスSTBからディジタル出力信号Sdとして出力されてきた記録情報をDVD100に記録する場合の記録処理について説明する。
【0183】
図16に示すように、第2実施形態に係る記録処理においては、初めに、ディジタル出力信号Sdとして入力されてくる記録情報から上記セクタ情報ST中の識別情報IDを検出する(ステップS40)。
【0184】
次に、当該識別情報IDに引き続いて再生されるセクタ情報ST内の情報を読み取り、それが暗号化されているか否かを確認する(ステップS41)。そして、暗号化されていないときは(ステップS41;NO)そのまま後述するステップS43へ移行し、一方、暗号化されているときは(ステップS41;YES)、上記デスクランブル回路51においてその暗号化を解読し(ステップS42)、当該解読処理を行いつつ入力されたディジタル出力信号Sd内の記録情報を読み取る(ステップS43)。
【0185】
次に、当該記録情報の読み取り中においては常に必要な情報の読み取りが完了したか否かを監視し(ステップS44)、完了していないときは(ステップS44;NO)引き続き次のセクタ情報ST内の記録情報を再生すべくステップS40に戻り、一方、必要な記録情報の読み取りが完了しているときは(ステップS44;YES)、ウオーターマーク検出部53において上記復号化信号Sdxに含まれている上記セクタ情報STに対応する情報からウオーターマークWMを検出する(ステップS46)。
【0186】
そして、ウオーターマークWMが検出できたか否かを確認し(ステップS47)、検出できないときは(ステップS47;NO)、現在入力されているディジタル出力信号Sd中の記録情報をそのまま記録するとして後述するステップS57の処理へ移行し、一方、ウオーターマークWMが検出できたときは(ステップS47;YES)、次に、システム制御部54内に記憶されているレコーダRCに対応するリージョン情報を取得し(ステップS48)、更にウオーターマーク検出部53において、上記ステップS46において検出されたウオーターマークWMから上記第1情報テーブルTB1’又はTB1”及び第2情報テーブルTB2の内容を抽出して解読し、ストリームリージョン情報としての上記再生可能地域情報PA及び記録可能地域情報RAA等を取得する(ステップS49)。
【0187】
次に、当該取得した記録可能地域情報RAAに基づいて、上記ステップS48において取得していたリージョン情報により示される地域、すなわち、レコーダRCが設置されて動作すべき国又は領域においてディジタル出力信号Sd中の記録情報が記録可能とされているか否かを確認する(ステップS50)。そして、当該記録可能地域情報RAAによりレコーダRCの設置地域が記録情報の記録可能地域とされていないときは(ステップS50;NO)、当該記録情報はレコーダRCによりDVD100には記録することができないことから、当該記録処理を強制終了させるべく当該レコーダRCを初期化し(ステップS52)、更に当該記録処理が実行できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS53)、一連の記録処理を終了する。
【0188】
一方、ステップS50の判定において、記録可能地域情報RAAによりレコーダRCの設置地域がディジタル出力信号Sdに含まれている記録情報の記録可能地域とされているときは(ステップS50;YES)、次に、ディジタル出力信号Sdから検出されている第1情報テーブルTB1’又はTB1”内の複写制御情報CCIのうちレコーダRCが設置されている国又は地域に対応する複写制御情報CCIの内容を確認する(ステップS51)。
【0189】
そして、ステップS51において判断された複写制御情報CCIが、以降の当該記録情報の複写記録を禁止する複写禁止情報としての内容か、又は対応する記録情報が元々複写記録が全く禁止されるべきものであることを示す複写禁止情報としての内容を有しているときは(ステップS51;NO)、ディジタル出力信号Sd中の記録情報はDVD100に記録されるべきものではないとして、レコーダRCにおける記録処理を強制終了させるべく当該レコーダRCを初期化し(ステップS52)、更に当該記録情報が記録できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS53)、一連の復調処理を終了する。
【0190】
一方、ステップS51において判断された複写制御情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では一度のみDVD100に記録されることを許可する内容か、又は当該対応する記録情報がその地域では複写制限されてないことを示す内容であるときは(ステップS51;YES)、次に、ステップS51において判断された複写制御情報CCIが、対応する記録情報がその地域では複写制限されてないことを示す内容を有しているか否かを確認する(ステップS54)。
【0191】
そして、ステップS54の判定において、その複写制限情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では複写制限されてないことを示す内容であるときは(ステップS54;YES)、そのままDVD100に対する記録情報の記録処理を開始すべく後述するステップS57へ移行する。
【0192】
一方、その複写制限情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では複写制限されてないことを示す内容でないときは(ステップS54;NO)、次に、ステップS51において判断された複写制御情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では一度のみDVD100に複写記録されることを許可する内容であるか否かを再度確認し(ステップS55)、一度のみ複写記録が許可されているものではない、すなわち、定義されていない値であるときは(ステップS55;NO)、複写記録が制限されていないものとして、そのままDVD100に対する記録情報の記録処理を開始すべく後述するステップS57へ移行する。
【0193】
更に、ステップS51において判断された複写制御情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では一度のみDVD100に複写記録されることを許可する内容であるときは(ステップS55;YES)、次に、情報テーブルTB’内の情報の書き換えを行って(ステップS56)後述するステップS57へ移行する。
【0194】
ここで、上記ステップS56における処理について詳説すると、当該ステップS56の処理としては、第一に、上記ステップS54の判定において記録が許可されていると言うことは、対応する記録情報に重畳されている情報テーブルTB’としては上述した第1情報テーブルTB1”及び第2情報テーブルTB2が重畳されていることとなるので、この場合には、当該第1情報テーブルTB1”内の記録地域情報RAのうち、レコーダRCが設置されている国又は地域に対応する記録地域情報RAを「1b」に設定する。
【0195】
次に、第二に、記録許可(ステップS54;YES)とされていた記録情報が、レコーダRCが設置されている国又は地域において一回のみ複写記録することが許可されているものである場合のみ、対応する第1情報テーブルTB1”内の複写制御情報CCIのうちレコーダRCが設置されている国又は地域に対応する複写制御情報CCIの内容を「一回のみ複写記録可能」から「以降の複写記録禁止」に書き換える。
【0196】
更に、第三として、レコーダRCによってDVD100に記録された後の当該記録情報の再生が可能とされる国又は地域を指定するべく、第2情報テーブルTB2に含まれている記録後再生可能地域情報RP(図2(b)参照)に含まれている各地域用記録後再生可能情報RP1乃至RP8に対応する値を用いて、第1情報テーブルTB1”に含まれている再生可能地域情報PAに含まれている対応する各地域用再生可能地域情報PA1乃至PA8の値を書き換える。
【0197】
情報テーブルTB’の内容の書き換えが完了した時は、次に、当該書き換え後の情報テーブルTB’に含まれている複写制御情報CCIの内容を用いて記録後のセクタ情報ST内の複写制限情報IFを設定し(ステップS57)、これまで設定された(ステップS56、S57)各情報を含ませつつ記録情報をDVD100に記録する(ステップS58)。
【0198】
そして、全ての記録情報等のDVD100への記録が完了したか否かを確認し(ステップS59)、未完了である場合には(ステップS59;NO)上記ステップS40の処理に戻って次に記録すべき記録情報の記録処理を実行し、一方、全ての記録すべき記録情報の記録が完了している時は(ステップS59;YES)そのまま一連の記録処理を終了する。
【0199】
なお、第2実施形態の情報伝達システムSSに含まれるDVDプレーヤPの動作は、レコーダRCによってDVD100に記録された記録情報を、それに重畳されている情報テーブルTB’に基づいて再生制限を施しつつ再生する点で第1実施形態におけるDVDプレーヤPの動作と全く同様であるので、細部の説明は省略する。
【0200】
以上説明したように、第2実施形態の情報送出装置M、セットトップボックスSTB、レコーダRC及びDVDプレーヤPの動作によれば、記録情報に再生可能地域情報PA及び記録可能地域情報RAA等のストリームリージョン情報を重畳して配信・記録するので、当該ストリームリージョン情報が重畳された記録情報のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否を確実に地域毎に管理・制御することができる。
【0201】
従って、当該不正な複写等自体をも必要に応じて確実に防止することができる。
【0202】
また、記録情報に対してストリームリージョン情報と共に地域毎の複写制限情報をも重畳されているので、当該記録情報のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の当該記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否及び複写制限を確実に地域毎に実行することができる。
【0203】
更に、地域毎の視聴可能期間情報PT及び記録可能期間情報RTが情報テーブルTB’内に含まれているので、当該地域毎に時間の経過を加味して記録処理又は再生処理の許否を管理・制御することができる。
【0204】
より具体的には、北米で正規にDVD100に記録した映画等の記録情報を日本に持ち込んでも、その持ち込んだ時期がその映画等の劇場上映期間中である場合には再生を禁止する等の再生制限を行うことができる。従って、当該映画等の配布・配信においてより効果的な宣伝活動等を行うことができる。
【0205】
更にまた、レコーダRCにおいては、送信されてきた記録情報内の情報テーブルTB’に基づいて当該記録情報のDVD100への記録が許可されるとき、各地域について、情報テーブルTB’の内容を、DVD100に記録後における記録情報に対応する当該情報テーブルTB’の内容に変更して記録するので、当該記録後の再記録処理又は再再生処理まで併せてその許否を管理・制御することができる。
【0206】
また、検出されたセクタ情報ST内の複写制限情報IFの内容と検出された各地域用複写制限情報ACCIの内容とが一致しているとき記録情報の再生を行うと共に、当該複写制限情報IFの内容と検出された各地域用複写制限情報ACCIの内容とが一致していないとき記録情報の再生を禁止するので、各地域用複写制限情報ACCIが不正に改竄されたとしてもそれを的確に検出してその後の記録情報の不法な再生処理又は記録処理の実行を確実に防止することができる。
【0207】
(III)第3実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第3実施形態について、図17を用いて説明する。なお、図17は第3実施形態に係る情報テーブルの細部構成を示す図である。
【0208】
上述した第1実施形態及び第2実施形態においては、情報テーブルTB又はTB’に含まれていたのは、第1情報テーブルTB1と第2情報テーブルTB2(第1実施形態の場合)及び第1情報テーブルTB1’又はTB1”のいずれか一方と第2情報テーブルTB2(第2実施形態の場合)であったが、以下に説明する第3実施形態においては、第1情報テーブルTB1(TB1’又はTB1”)が、相互に改竄防止のための相関関係を有するように二つに分割されて記録情報内に重畳されている。以下、第2実施形態における第1情報テーブルTB1”を分割した場合を例として第3実施形態について説明する。
【0209】
なお、第3実施形態に係る情報伝達システムの構成及び動作は、それに用いられる情報テーブルの形態が後述するものとなる以外は、第2実施形態に係る情報伝達システムSSの構成及び動作と全く同様であるので、細部の説明は省略する。
【0210】
第3実施形態に係る情報伝達システムにおいて用いられる情報テーブルのうちの第1情報テーブルは、図17に示すように、副情報テーブルTB1”aと、副情報テーブルTB1”bとに分割された状態で、ウオーターマークWMとしてセクタ情報ST内に埋め込まれている。
【0211】
そして、副情報テーブルTB1”aとしては、図17(a)に示すように、その第1バイト目から、上記第1情報テーブルTB1”に含まれていたものと同様のヘッダ情報HD(1バイト)並びに第1複写制御情報CCI1(1バイト)及び第2複写制御情報CCI2(1バイト)を含んでおり、これに加えて、後述する副情報テーブルTB1”bにおける第二番目のバイトに含まれているビット値(後述する第2ハッシュ値H2)を全て「0」とした場合の当該副情報テーブルTB1”bの内容を予め設定されたハッシュ関数を用いて変換して得られるハッシュ値である第1ハッシュ値H1(1バイト)と、記録情報の配信時又は記録時において副情報テーブルTB1”aを検出する際の誤り訂正に用いられるエラー訂正情報ECC(4バイト)と、が含まれている。
【0212】
一方、副情報テーブルTB1”bとしては、図17(b)に示すように、その第1バイト目から、後続する情報が副情報テーブルTB1”bに含まれている情報であることを示すヘッダ情報HD(1バイト)と、後述する内容を有する第2ハッシュ値H2と、何ら有意な情報が記述されていない予備情報Rと、上記第1情報テーブルTB1”に含まれていたものと同様の再生可能地域情報PA(1バイト)、記録可能地域情報RAA(1バイト)、記録地域情報RA(1バイト)、視聴可能期間情報PT(16バイト)、記録可能期間情報RT(16バイト)、タイムシフト許可期間情報(1バイト)TT及びエラー訂正情報ECCと、が含まれている。
【0213】
このとき、上記第2ハッシュ値H2としては、副情報テーブルTB1”aそのものを上記ハッシュ関数を用いて変換して得られるハッシュ値が記述されている。なお、上述した第1副情報テーブルTB1”aに含まれる第1ハッシュ値H1の値全てが「0」となると各ハッシュ値を用いた正確な改竄防止が図れないこととなるので、予備情報Rの値を適切な値として、第1ハッシュ値H1の値全てが「0」となることを防止する。
【0214】
そして、上述した構成を有する副情報テーブルTB1”a及びTB1”bにより第1情報テーブルが構成されている第3実施形態において、例えば、セットトップボックスSTBにおける復調処理においては、先ず、副情報テーブルTB1”aを検出してその内容をCPU25において認識し、次に当該副情報テーブルTB1”aに含まれている第1ハッシュ値H1の値が全て「0」でない場合には、当該副情報テーブルTB1”a以外に副情報テーブルTB1”bが存在していると当該セットトップボックスSTBにおいて認識し、次に当該副情報テーブルTB1”bを検出する。このとき、当該検出した副情報テーブルTB1”bが不法に改竄されていた場合には、その改竄された副情報テーブルTB1”bの内容を上記ハッシュ関数を用いて変換して得られる第1ハッシュ値H1の内容が本来副情報テーブルTB1”aに含まれているべき第1ハッシュ値H1(すなわち、改竄されていない副情報テーブルTB1”bに対応する第1ハッシュ値H1)の内容とは異なったものとなるため、当該副情報テーブルTB1”bを検出した段階でその内容が改竄されているか否かをCPU25において検出することができることとなる。
【0215】
一方、先に検出した副情報テーブルTB1”aが不法に改竄されていた場合には、その改竄された副情報テーブルTB1”aの内容を上記ハッシュ関数を用いて変換して得られる第2ハッシュ値H2の内容が本来副情報テーブルTB1”bに含まれているべき第2ハッシュ値H2(すなわち、改竄されていない副情報テーブルTB1”aに対応する第2ハッシュ値H2)の内容とは異なったものとなるため、当該先に検出した副情報テーブルTB1”aが改竄されているか否かを副情報テーブルTB1”bを検出した段階で認識することができることとなる。
【0216】
そして、副情報テーブルTB1”a又はTB1”bのいずれかが改竄されていることが検出されたときは、その時点でセットトップボックスSTBにおける記録情報に対する復調処理を強制的に終了することで、不法に改竄されている記録情報が復調されることを防止できる。
【0217】
また、レコーダRCにおける記録処理についても、同様にして副情報テーブルTB1”a又はTB1”bのいずれかが改竄されているか否かをシステム制御部54において検出することでDVD100への不法な記録処理の実行を未然に防止することができる。
【0218】
更に、DVDプレーヤPにおける再生処理についても、同様にして副情報テーブルTB1”a又はTB1”bのいずれかが改竄されているか否かをシステム制御部7において検出することでDVD100からの不法な再生処理の実行を未然に防止することができる。
【0219】
以上説明したように、第3実施形態の第1情報テーブルの形態によれば、上述した第2実施形態における情報伝達システムSSの動作による効果に加えて、一の記録情報に対応するストリームリージョン情報と複写制限情報CCIとを、当該ストリームリージョン情報と当該複写制限情報CCIとの間に予め設定されたハッシュ値を用いた相関関係を有するように、且つ、各々別個独立に副情報テーブルTB1”a及びTB1”bとして記録情報に重畳するので、当該記録情報が配布された後に当該記録情報のみが不正に改竄(すなわち、上記相関関係が改変)されて複写等された場合にも、その不正な改竄を確実に検出し、当該複写等自体の許否、及びその複写等後の当該記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否を確実に地域毎に管理・制御することができる。
【0220】
なお、上述した第3実施形態においては、第1ハッシュ値H1及び第2ハッシュ値H2として副情報テーブルTB1”aの内容をハッシュ関数により変換した値と副情報テーブルTB1”bの内容をハッシュ関数により変換した値とを相互に記録するように構成したが、これ以外に、予め設定された特定の値及び関係式とにより導出される、いわゆるハッシュテーブルを用いて改竄防止を図ることもできる。
【0221】
(IV)応用例
次に、上述した構成を有する本発明を実際に適用して記録制限又は再生制限を防止するための具体的な構成について例示しつつ説明する。
【0222】
先ず、第一には、一回のみの複写記録及びタイムシフト再生処理が情報テーブルTB’により許可されている記録情報をセットトップボックスSTBにおいてタイムシフト再生処理している間に、これと並行してその一回目の複写記録をレコーダRCにおいて行っている時は、当該タイムシフト再生処理中においては、そのレコーダRCにおいては記録可能な他のDVDへの同時複写記録を禁止するように当該レコーダRCを構成することもできる。
【0223】
次に、第二には、一回のみの複写記録が許可されている記録情報について、例えば、再生可能地域を北米及びヨーロッパのみと情報テーブルTB’において設定しておき、一方、その記録情報の記録可能地域をヨーロッパのみと当該情報テーブルTB’において設定しておけば、ヨーロッパにはそのまま一回のみ複写記録が可能であるとして当該記録情報が配布され、更に北米には結果として複写記録が一切禁止されている記録情報として当該記録情報が配布されることとなるので、この場合は地域限定の一回のみ複写許可記録情報ということとなり、地域により異なった記録/再生制限を行うことができる。
【0224】
更に、第三には、一回のみの複写記録が許可されている記録情報について、その情報テーブルTB’において記録地域情報RAが指定されない場合には、複写禁止扱いとすれば、同様に地域限定の一回のみ複写許可記録情報とすることができる。
【0225】
更にまた、第四には、一の地域(例えば北米)において、記録情報としてのある映画について、視聴可能期間情報PTによりその映画の視聴可能期間を例えば2001年2月からと設定しておき、一方、記録可能期間情報RTによりその映画の記録可能期間を例えば2001年4月から1ヶ月と設定しておき、当該映画の映画館における封切り時期を例えば2001年1月と設定すること等により、その映画についての夫々の配給経路(地域)によって異なった優先順位をつけられることとなり、当該映画についてより効果的な宣伝活動が可能である。
【0226】
更に、第五には、複写制御情報CCIの内容と視聴可能期間情報PTの内容とを組み合わせて設定することにより、期間限定で一回のみ複写記録許可としてその記録情報を扱うことができることとなり、この場合にその設定されている期間のみ視聴料金を高く設定したり、或いは広告費を高く設定したりするといったことも可能となる。このとき、一回のみ複写記録許可とされている記録情報を複写記録するとその複写制限情報CCIの内容は以降の複写記録禁止と書き換えられることとなるが、この場合には、元の一回のみ複写記録許可なる旨を示す複写制限情報CCI自体を書き換えてもよいし、或いは以降の複写記録禁止を示す情報自体を追記するようにしても良い。
【0227】
第六には、上記第1実施形態で説明したように、再生専用のDVD1の場合、第2実施形態の如き視聴可能期間情報PT及び記録可能期間情報RTは設ける必要はないが、配信(放送)されている記録情報との区別を行うために、視聴可能期間情報PTに相当する予備情報Rの内容を、例えば「FFFFh」と設定し、記録可能期間情報RTに相当する予備情報Rの内容を、例えば「0000h」と設定することで、その記録情報が再生専用のDVD1に記録されている記録情報であることを示してもよい。この場合、ディスクリージョン情報を予め設定されている暗号化キーを設定して(又は当該複写制限情報CCI自体を用いて)暗号化すれば、たとえ複写制限情報CCIが解読され改竄されたとしても、その改竄を予め検出して再生制限又は記録制限を施すことが可能となる。
【0228】
更に、第七には、記録情報の内容によってはある地域内は複写自由であるがそれを他の国又は地域では再生・視聴されないように設定する必要がある場合も考えられる。この場合に本発明によれば、再生可能地域情報PAの設定により、複写自由ではあるが再生可能地域を制限することも可能である。同様に、レコーダRCにおける記録制限の場合にも、記録可能地域情報RAAの設定により、複写自由ではあるが記録可能地域が制限された、いわゆる地域限定複写自由な記録情報として配信することも可能である。
【0229】
また、第八には、複写制限情報CCIを地域毎に設定するので、記録可能期間情報RTの内容と組み合わせることで、或る地域の所定の期間は複写禁止であるがその期間を経過した後は複写自由と設定するといったことを、各地域毎に異なる内容で設定することができる。
【0230】
更にまた、第九には、複写禁止とされている記録情報については、視聴可能期間情報PTと再生可能地域情報PAを設定することで、同じ記録情報でも地域によって視聴保護を施すことが可能となる。この場合、特に衛星放送で隣接別地区について記録情報の放映を6ヶ月遅延させたい等の場合に有効である。
【0231】
更に、第十には、タイムシフト再生処理についても、地域によって許可又は不許可とすることで、宣言活動や視聴時の課金を適切に行うことができる。また、記録可能な記録情報をDVD100等に記録する際、再生可能地域又は再生可能期間等を新規に設定することもできる。
【0232】
なお、上記図6、図14及び図16に示すフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して配信されて来る当該プログラムを一時的に記録しておき、これをマイクロコンピュータ等により読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等をDVDプレーヤPにおけるシステム制御部7、セットトップボックスSTBにおけるCPU25及びレコーダRCにおけるシステム制御部7として夫々機能させるように構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るDVDにおける情報の記録態様を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るDVDに記録されている情報の具体的内容を示す図(I)であり、(a)は第1情報テーブルの具体的内容を示す図であり、(b)は第2情報テーブルの具体的内容を示す図である。
【図3】第1実施形態に係るDVDに記録されている情報の具体的内容を示す図(II)であり、(a)は複写制限情報の具体的内容を示す図であり、(b)は再生可能地域情報の具体的内容を示す図である。
【図4】第1実施形態に係るDVDに記録されている情報の具体的内容を示す図(III)であり、(a)は記録後再生可能地域情報の具体的内容を示す図であり、(b)は記録後記録可能地域情報の具体的内容を示す図であり、(c)は記録後タイムシフト可能地域情報の具体的内容を示す図である。
【図5】第1実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。
【図6】第1実施形態に係る情報再生装置における再生動作を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態に係る情報伝達システムの概要構成を示すブロック図である。
【図8】第2実施形態に係る映像送出装置の概要構成を示すブロック図である。
【図9】第2実施形態に係る情報伝送システムにおいて伝送される記録情報の態様を示す図である。
【図10】第2実施形態に係る記録情報の具体的内容を示す図(I)であり、(a)は具体的内容を示す図(I)であり、(b)は具体的内容を示す図(II)である。
【図11】第2実施形態に係る記録情報の具体的内容を示す図(II)であり、(a)は記録可能地域情報の具体的内容を示す図であり、(b)はタイムシフト許可地域情報の具体的内容を示す図である。
【図12】第2実施形態に係る記録情報の具体的内容を示す図(III)であり、(a)は視聴可能期間情報の具体的内容を示す図であり、(b)は記録可能期間情報の具体的内容を示す図であり、(c)は記録地域情報の具体的内容を示す図である。
【図13】第2実施形態に係るセットトップボックスの概要構成を示すブロック図である。
【図14】第2実施形態に係る受信動作を示すフローチャートである。
【図15】第2実施形態に係るレコーダの概要構成を示すブロック図である。
【図16】第2実施形態に係る記録動作を示すフローチャートである。
【図17】第3実施形態に係る記録情報の具体的内容を示す図であり、(a)は副情報テーブルの具体的内容を示す図(I)であり、(b)は副情報テーブルの具体的内容を示す図(II)である。
【符号の説明】
1、100…DVD
6、28、53…ウオーターマーク検出部
7、54…システム制御部
8…バス
10、40…ピックアップ
11、41…スピンドルモータ
12、42…サーボ制御部
13…RFアンプ
14、44…信号処理回路
15、51…デスクランブル回路
16…MPEGデコーダ
17…D/Aコンバータ
18、45…スクランブル回路
19、52…通信インターフェース
20…フロントエンド部
21…デスクランブラ
22…デマルチプレクサ
23…音声デコーダ
24…画像デコーダ
25…CPU
26、61…メモリ
27…抽出部
29…暗号化部
30…インターフェース部
31、55…バス
43…LDドライバ
47…ウオーターマーク挿入部
48…スイッチ
49、65…MPEGエンコーダ
50…A/Dコンバータ
56…DVDフォーマッタ
60…制御部
62…表示部
63…操作部
64…VTR
66…映像信号出力部
SS…情報伝達システム
M…映像送出装置
TX…送信機
ATT、ATR…アンテナ
SR…通信衛星
STB…セットトップボックス
TV…テレビジョン装置
R…レコーダ
NA…未記録領域
UD…記録領域
LI…リードインエリア
LO…リードアウトエリア
FA…ファイルシステム情報領域
NV…ナビゲーション情報領域
DT…記録情報領域
VD…ビデオ情報
AD…オーディオ情報
ST…セクタ情報
ID…識別情報
FT…訂正情報
IF…複写制限情報
DA…画像情報
TB、TB’…情報テーブル
F…フレーム
WM…ウオーターマーク
TB1、TB1’、TB1”…第1情報テーブル
TB2…第2情報テーブル
HD…ヘッダ情報
CCI1…第1複写制御情報
CCI2…第2複写制御情報
PA…再生可能地域情報
RV…予備情報
ECC…エラー訂正情報
RP…記録後再生可能地域情報
RR…記録後記録可能地域情報
RT…記録後タイムシフト可能地域情報
P…DVDプレーヤ
RAA…記録可能地域情報
TA…タイムシフト許可地域情報
PT…視聴可能期間情報
RT…記録可能期間情報
TT…タイムシフト許可期間情報
RA…記録地域情報
TB1”a、TB1”b…副情報テーブル
H1…第1ハッシュ値
H2…第2ハッシュ値
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報生成装置及び方法、情報再生装置及び方法、記録媒体、情報生成用プログラム及び情報再生用プログラム並びに情報記録媒体の技術分野に属し、より詳細には、光ディスク等の記録媒体又は放送電波を介して配布又は配信される情報を生成するための情報生成装置及び方法並びに情報生成用プログラム、当該配布又は配信された情報を再生するための情報再生装置及び方法並びに情報再生用プログラム、当該配布に用いられる上記記録媒体並びに上記情報生成用プログラム又は情報再生用プログラムが記録された情報記録媒体の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来のCD(Compact Disc)に対して数倍の記録容量を備えるいわゆるDVD(Digital Versatile Disc)が広く一般化しつつあるが、その一態様として、例えば我が国で製造されたDVD(特に再生専用のDVD)が他の国に輸出され、その輸出先で販売されることも多くなっている。
【0003】
一方、当該DVDに記録される素材としては例えば映画等が一般的であるが、当該映画等はいわゆる著作権により保護されているのが通常であり、従って、上述したような輸出態様の場合でも、その輸出先によって当該映画等が再生されることを制限する必要が生じる場合がある。
【0004】
そこで、上記DVDに映画等を記録する場合に準拠すべき規格においては、そのDVDが配布される国によっては、販売戦略又は広告戦略等の観点から例えば再生禁止とする等の再生制限を課すことが許容されている。
【0005】
すなわち、より具体的には、当該DVDを再生するためのプレーヤ内に、当該プレーヤが設置されて動作すべき国又は領域を示す情報(当該国又は領域を示す情報は、上記規格上では「リージョン情報」と称されている)を記憶しておき、一方で、DVD内にその製造段階において当該DVDに記録される映画等の再生を許可する国又は領域を示す情報を記録しておき(以下、DVD内に記録されている当該国又は領域を示す情報をディスクリージョン情報と称する)、そのDVDが配布後において装填されたプレーヤ内に記憶されている上記リージョン情報と、そのDVD自体に記録されている上記ディスクリージョン情報と、を当該装填後の再生開始時に照合し、両者が一致したときのみ当該映画等の再生を開始するように当該プレーヤを制御するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの上記規格上においては、上述したようなディスクリージョン情報はDVD上におけるいわゆるリードインエリア内に、再生されるべき上記映画等の本体部分とは別個に記録されていた。
【0007】
従って、この従来の場合では、当該リードインエリア内の情報以外の上記本体部分のみが不正に複写された場合には、当該複写された後の映画等の情報については国又は領域毎の再生制限を行うことができないこととなり、結果として著作物としての映画等が不正な複写処理又は再生処理から十分に保護されないと言う問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、例えば、映画等の情報が記録されたDVDが配布された後に上記本体部分のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の当該本体部分の再生処理等が実行されることを確実に国又は地域毎に管理・制御することができ、結果として当該不正な複写等自体をも必要に応じて確実に防止することが可能となるように当該配布されるDVDに記録されるべき情報を生成することが可能な情報生成装置及び情報生成方法並びに情報生成用プログラム、当該記録された情報を再生するための情報再生装置及び情報再生方法並びに情報再生用プログラム、当該配布に用いられる上記DVD並びに上記情報生成用プログラム又は情報再生用プログラムが記録された情報記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加手段を備える。
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報であって、前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報及び前記記録情報の記録後における複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報が付加された記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されている記録媒体から前記記録情報を再生する情報再生装置において、前記記録情報が所定情報単位毎に単位複写制限情報を含むと共に、当該単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段と、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段と、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出手段と、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段と、を備える。
【0011】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報であって、前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報及び前記記録情報の記録後における複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報が付加された記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されていると共に、前記許否制御情報及び前記複写制限情報が改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含んで記録されている記録媒体から前記記録情報を再生する情報再生装置において、前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段と、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段と、前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれる前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出手段と、前記検出手段により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段と、を備える。
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加工程を備える。
【0013】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生方法において、前記記録情報が所定情報単位毎に単位複写制限情報を含むと共に、当該単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出工程と、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出工程と、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出工程と、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御工程と、を備える。
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報であって改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含む許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報であって前記相関情報を含む複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生方法において、前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出工程と、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出工程と、前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれた前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出工程と、前記検出工程により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御工程と、を備える。
【0015】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、情報生成装置に含まれる生成コンピュータを、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加手段として機能させる。
【0016】
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、記録情報を構成する所定情報単位毎に単位複写制限情報を含む当該記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生装置に含まれる再生コンピュータを、前記単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出手段、及び、前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段、として機能させる。
【0017】
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報であって改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含む許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報であって前記相関情報を含む複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生装置に含まれる再生コンピュータを、前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段、前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段、前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれた前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出手段、及び、前記検出手段により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段、として機能させる。
【0018】
上記の課題を解決するために、請求項13に記載の発明は、請求項10に記載の情報生成プログラムが前記生成コンピュータで読取可能に記録されている。
【0019】
上記の課題を解決するために、請求項14に記載の発明は、請求項11又は12に記載の情報再生プログラムが前記再生コンピュータで読取可能に記録されている。
【0020】
上記の課題を解決するために、請求項15に記載の発明は、記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されている記録媒体において、前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報が付加された当該記録情報が記録されている記録情報記録領域と、前記制御情報が記録されている制御情報記録領域と、を備える。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0022】
なお、以下に説明する各実施の形態は、DVDに記録されて配布される、或いは放送電波又はインターネット等のネットワークを介して配信される情報に対して国又は地域毎の再生制限又は記録制限を行った上で当該配布又は配信するための情報伝達システムに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0023】
(I)第1実施形態
始めに、情報が記録された再生専用のDVDを配布するに当たって上述した再生制限等を行う場合に対して本発明を適用した実施の形態である第1実施形態について、図1乃至図6を用いて説明する。
【0024】
なお、図1は第1実施形態に係るDVDにおける情報の記録態様を示す図であり、図2乃至図4は当該DVDに記録されている情報の具体的内容を示す図であり、図5は当該DVDに記録されている情報を再生する情報再生装置(プレーヤ)の概要構成を示すブロック図であり、図6は当該プレーヤにおいて実行される再生動作を示すフローチャートである。
【0025】
先ず、第1実施形態に係る再生専用のDVDに記録されている情報の記録態様について、図1乃至図3を用いて説明する。
【0026】
図1に示すように、第1実施形態に係る再生専用のDVD1は、その内周側から、情報が何ら記録されていない未記録領域NAと、後述する記録領域UD内に記録されている記録情報を再生するに当たって最初に読み出すべき制御情報等が記録されているリードインエリアLIと、実際に再生すべき上記記録情報等が後述するように暗号化されて記録されている上記記録領域UDと、当該記録情報の再生処理を終了するに当たって読み出すべき終了情報等が記録されているリードアウトエリアLOと、により構成されている。
【0027】
また、記録領域UDは、その内周側から、再生すべき上記記録情報における情報の階層構造を示すファイルシステム情報等が記録されているファイルシステム情報領域FAと、当該記録情報の再生態様を制御するためのいわゆるナビゲーション情報(より具体的には、当該記録情報を構成する各部分記録情報の再生順序を示す順序情報や、当該各部分記録情報のDVD1上の記録位置を示すアドレス情報等を含む)が記録されているナビゲーション情報領域NVと、再生すべき当該記録情報自体が記録されている記録情報領域DTと、により構成されている。
【0028】
次に、第1実施形態に係る上記記録情報の記録態様について詳説する。
【0029】
先ず、当該記録情報には、図1に示すように複数枚の静止画像により構成される動画像であるビデオ情報VDと、音声情報又は音情報のみを含むオーディオ情報ADと、が夫々に一又は複数個含まれており、このうちビデオ情報VDは複数のセクタ情報STにより構成されている。
【0030】
このとき、一のセクタ情報STは、その先頭から、それが含まれているセクタ情報STをビデオ情報VD内において識別するためのセクタ情報番号を含む識別情報IDと、当該識別情報IDの検出時におけるエラー訂正を行うためのエラー訂正コードが含まれている訂正情報FTと、セクタ情報ST内に記録されている画像情報を再生後に複写する場合にその回数を制限するための複写制限情報IFと、識別情報ID等以外の実際に表示されるべき画像情報DAと、により構成されている。ここで、上記複写制御情報IFとしては、後述する如き全世界を八つの地域に分割した夫々の地域毎に、画像情報DAとして記録されている記録情報の複写が自由に認められているか、一回のみ当該複写記録が認められているか、或いは全く認められていないかを示す複写制御情報が格納されている。
【0031】
そして、各セクタ情報ST内の画像情報DA内には、第1実施形態に係るディスクリージョン情報等が記述されている再生専用のDVD1に対応する情報テーブルTBが夫々に含まれている。
【0032】
次に、上記各セクタ情報STに画像情報DAとして含まれている各静止画像について詳説すると、図1下に示すように、当該静止画像としてのフレームFには、上記情報テーブルTBとして記述されているディスクリージョン情報等がいわゆるウオーターマークWMとして一ビットずつ八箇所(すなわち、一フレームFにつき八ビットずつ)に埋め込まれている。このとき、一の情報テーブルTB内に含まれるべきディスクリージョン情報が複数のフレームFに渡って埋め込まれている。そして、画像情報DAの再生時には、当該ウオーターマークWMとして埋め込まれている情報テーブルTBの内容を検出・解読することにより、当該情報テーブルTB内のディスクリージョン情報に則った再生制限等が実行される。
【0033】
次に、各セクタ情報ST内に含まれている再生専用のDVD1としての情報テーブルTBの内容について、図2乃至図4を用いて詳説する。
【0034】
すなわち、図2に示すように、当該情報テーブルTBとしては、第1情報テーブルTB1(合計56バイト)と、第2情報テーブルTB2(合計56バイト)と、が含まれている。このとき、各情報テーブルTBは夫々に56バイトの情報量を有しているので、結果として図1における112個(56個×2)のフレームFに含まれるウオーターマークWMにより一の情報テーブルTBが構成されることとなる。
【0035】
そして、第1情報テーブルTB1には、図2(a)に示すように、第1バイト目から、後続する情報が第1情報テーブルTB1に含まれている情報であることを示すヘッダ情報HD(1バイト)と、全世界を八つの地域に分割したうちの四つの地域についての複写制御情報である第1複写制御情報CCI1(1バイト)と、当該八つの地域のうちの他の四つの地域についての複写制御情報である第2複写制御情報CCI2(1バイト)と、DVD1に記録されている記録情報を再生することが許可されている国又は地域を示すディスクリージョン情報としての再生可能地域情報PA(1バイト)と、何ら有意な情報が含まれていない予備情報R(35バイト)と、画像情報DAの再生時において第1情報テーブルTB1を検出する際の誤り訂正に用いられるエラー訂正情報ECC(17バイト)と、が含まれている。
【0036】
一方、第2情報テーブルTB2には、図2(b)に示すように、第1バイト目から、後続する情報が第2情報テーブルTB2に含まれている情報であることを示すヘッダ情報HD(1バイト)と、全世界を八つの地域に分割した各地域について、DVD1から再生された記録情報が他の光ディスク等の記録媒体に記録された後に再度再生されることが認められている地域を示す情報であるディスクリージョン情報としての記録後再生可能地域情報RP(1バイト)と、当該八つの各地域について、DVD1から再生された記録情報が他の光ディスク等の記録媒体に記録された後に更に他の記録媒体に複写記録されることが認められている地域を示す情報であるディスクリージョン情報としての記録後記録可能地域情報RR(1バイト)と、当該八つの各地域について、DVD1から再生された記録情報が他の光ディスク等の記録媒体に記録された後に予め設定された時間経過後に再生されること(いわゆるタイムシフト再生処理されること)が認められている地域を示す情報であるディスクリージョン情報としての記録後タイムシフト可能地域情報RT(1バイト)と、何ら有意な情報が含まれていない予備情報R(35バイト)と、画像情報DAの再生時において第2情報テーブルTB2を検出する際の誤り訂正に用いられるエラー訂正情報ECC(17バイト)と、が含まれている。
【0037】
次に、第1情報テーブルTB1の詳細について図3及び図4を用いて説明する。
【0038】
先ず、当該第1情報テーブルTB1に含まれている第1複写制御情報CCI1は、図3(a)に示すように、上記八つの地域のうちの一つである第一地域(例えば北米)に適用される複写制御情報である第1地域用複写制御情報ACCI1(2ビット)と、上記八つの地域のうちの他の一つである第二地域(例えば日本)に適用される複写制御情報である第2地域用複写制御情報ACCI2(2ビット)と、上記八つの地域のうちの更に他の一つである第三地域(例えばヨーロッパ)に適用される複写制御情報である第3地域用複写制御情報ACCI3(2ビット)と、上記八つの地域のうちの一つである第四地域に適用される複写制御情報である第4地域用複写制御情報ACCI4(2ビット)と、により構成されている。
【0039】
また、第1情報テーブルTB1に含まれている第2複写制御情報CCI2は、図3(b)に示すように、上記八つの地域のうちの一つである第五地域に適用される複写制御情報である第5地域用複写制御情報ACCI5(2ビット)と、上記八つの地域のうちの他の一つである第六地域に適用される複写制御情報である第6地域用複写制御情報ACCI6(2ビット)と、上記八つの地域のうちの更に他の一つである第七地域に適用される複写制御情報である第7地域用複写制御情報ACCI7(2ビット)と、上記八つの地域のうちの一つである第八地域に適用される複写制御情報である第8地域用複写制御情報ACCI8(2ビット)と、により構成されている。
【0040】
ここで、図3に示す各地域用複写制御情報ACCIの内容として具体的に、上記第1地域に対応する第1地域用複写制御情報ACCI1を例として説明すると、DVD1に記録されている記録情報が第一地域内では複写制限されていない(換言すれば自由に複写記録することが許可されている)場合には当該第1地域用複写制御情報ACCI1は「00b(「b」は二進数であることを示している。以下、同様)」とされ、当該記録情報が第一地域内では一度のみ複写記録が許可されている場合には当該第1地域用複写制御情報ACCI1は「10b」とされ、当該記録情報が第一地域内では複写記録が全く許可されていない場合には当該第1地域用複写制御情報ACCI1は「11b」とされている。なお、第1地域用複写制御情報ACCI1の値としての「01b」は予備として通常は用いられていていない。
【0041】
次に、第1情報テーブルTB1に含まれている再生可能地域情報PAには、上記した八つの地域毎にDVD1に記録されている記録情報の再生がその地域で許可されているか否かを示す情報が、各地域毎に1ビットずつ割り当てられている。より具体的には、当該再生可能地域情報PAは、図3(b)に示すように、上記第一地域に対応する第1地域用再生可能情報PA1と、上記第二地域に対応する第2地域用再生可能情報PA2と、上記第三地域に対応する第3地域用再生可能情報PA3と、上記第四地域に対応する第4地域用再生可能情報PA4と、上記第五地域に対応する第5地域用再生可能情報PA5と、上記第六地域に対応する第6地域用再生可能情報PA6と、上記第七地域に対応する第7地域用再生可能情報PA7と、上記第八地域に対応する第8地域用再生可能情報PA8と、により構成されている。
【0042】
そして、各地域用再生可能情報PA1乃至PA8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、DVD1に記録されている記録情報がその地域において再生可能とされているときには当該地域に対応する再生可能情報は「1b」なる値を有し、それがその地域において再生可能とされていないときは当該地域に対応する再生可能情報は「0b」なる値を有する。
【0043】
更に、第2情報テーブルTB2に含まれている記録後再生可能地域情報RPには、上記した八つの地域毎に、DVD1に記録されている記録情報が再生されて他の記録媒体(より具体的には記録可能な光ディスク等)に記録された後に再生されることがその地域で許可されているか否かを示す情報が、各地域毎に1ビットずつ割り当てられている。より具体的には、当該記録後再生可能地域情報RPは、図4(a)に示すように、上記第一地域に対応する第1地域用記録後再生可能情報RP1と、上記第二地域に対応する第2地域用記録後再生可能情報RP2と、上記第三地域に対応する第3地域用記録後再生可能情報RP3と、上記第四地域に対応する第4地域用記録後再生可能情報RP4と、上記第五地域に対応する第5地域用記録後再生可能情報RP5と、上記第六地域に対応する第6地域用記録後再生可能情報RP6と、上記第七地域に対応する第7地域用記録後再生可能情報RP7と、上記第八地域に対応する第8地域用記録後再生可能情報RP8と、により構成されている。
【0044】
そして、各地域用記録後再生可能情報RP1乃至RP8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、DVD1に記録されている記録情報が再生されて他の記録媒体に記録された後に再生されることがその地域で許可されているときには当該地域に対応する記録後再生可能情報は「1b」なる値を有し、それがその地域において再生されて他の記録媒体に記録された後に再生されることが許可されていないときは当該地域に対応する記録後再生可能情報は「0b」なる値を有する。
【0045】
次に、第2情報テーブルTB2に含まれている記録後記録可能地域情報RRには、上記した八つの地域毎に、DVD1に記録されている記録情報が再生されて他の記録媒体に記録された後に更に他の記録媒体に複写記録されることが認められているか否かを示す情報が、各地域毎に1ビットずつ割り当てられている。より具体的には、当該記録後記録可能地域情報RRは、図4(b)に示すように、上記第一地域に対応する第1地域用記録後記録可能情報RR1と、上記第二地域に対応する第2地域用記録後記録可能情報RR2と、上記第三地域に対応する第3地域用記録後記録可能情報RR3と、上記第四地域に対応する第4地域用記録後記録可能情報RR4と、上記第五地域に対応する第5地域用記録後記録可能情報RR5と、上記第六地域に対応する第6地域用記録後記録可能情報RR6と、上記第七地域に対応する第7地域用記録後記録可能情報RR7と、上記第八地域に対応する第8地域用記録後記録可能情報RR8と、により構成されている。
【0046】
そして、各地域用記録後記録可能情報RR81乃至RR8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、DVD1に記録されている記録情報が再生されて他の記録媒体に記録された後に更に他の記録媒体に複写記録されることが可能とされているときには当該地域に対応する記録後記録可能情報RRは「1b」なる値を有し、それがその地域において複写記録可能とされていないときは当該地域に対応する記録後記録可能情報は「0b」なる値を有する。
【0047】
最後に、第2情報テーブルTB2に含まれている記録後タイムシフト可能地域情報RTには、上記した八つの地域毎に、DVD1から再生された記録情報が他の記録媒体に記録された後にタイムシフト再生処理されることが認められている地域を示す情報が、各地域毎に1ビットずつ割り当てられている。より具体的には、当該記録後タイムシフト可能地域情報RTは、図4(c)に示すように、上記第一地域に対応する第1地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT1と、上記第二地域に対応する第2地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT2と、上記第三地域に対応する第3地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT3と、上記第四地域に対応する第4地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT4と、上記第五地域に対応する第5地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT5と、上記第六地域に対応する第6地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT6と、上記第七地域に対応する第7地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT7と、上記第八地域に対応する第8地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT8と、により構成されている。
【0048】
そして、各地域用記録後タイムシフト可能地域情報RT1乃至RT8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、DVD1に記録されている記録情報が他の記録媒体に記録された後にタイムシフト再生処理されることがその地域において可能とされているときには当該地域に対応する記録後タイムシフト可能地域情報RTは「1b」なる値を有し、それがその地域においてタイムシフト再生処理可能とされていないときは当該地域に対応する記録後タイムシフト可能地域情報RTは「0b」なる値を有する。
【0049】
次に、上述した態様で各記録情報が記録されているDVD1から当該記録情報を再生する処理を行う情報再生装置としてのDVDプレーヤの実施形態について、図5及び図6を用いて説明する。
【0050】
なお、図5は当該DVDプレーヤの概要構成を示すブロック図であり、図6は当該DVDプレーヤにおける再生処理を示すフローチャートである。
【0051】
図5に示すように、第1実施形態に係る再生専用のDVD1からそれに記録されている記録情報を再生して出力するDVDプレーヤPは、ピックアップ10と、スピンドルモータ11と、サーボ制御部12と、RF(Radio Frequency)アンプ13と、信号処理回路14と、デスクランブル回路15と、MPEG(Moving Picture Expert Group)デコーダ16と、D/A(Digital/Analog)コンバータ17と、スクランブル回路18と、通信インターフェース19と、ウオーターマーク検出部6と、検出手段、第1抽出手段、第2抽出手段及び再生制御手段としてのシステム制御部7と、により構成されており、上記サーボ制御部12、信号処理回路14、デスクランブル回路15、スクランブル回路18、通信インターフェース19、ウオーターマーク検出部6及びシステム制御部7は、相互に制御情報等の授受が可能となるようにバス8により接続されている。また、システム制御部7内にはDVDプレーヤPが設置されて動作すべき国又は領域を示すリージョン情報が記憶されている。
【0052】
次に、動作を説明する。
【0053】
先ず、DVD1には、上述したように再生されるべき記録情報が予め設定された圧縮方式(より具体的には、いわゆるMPEG方式等)により圧縮されて記録されている。更に、当該記録情報は予め設定されている暗号化方式により暗号化されて記録されていると共に、上記した第1情報テーブルTB1及び第2情報テーブルTB2が記録情報中の各フレームF毎に上記ウオーターマークWMとして埋め込まれている。
【0054】
また、DVDプレーヤPは、上記記録情報をDVD1から再生し復号処理することなく通信インターフェース19を介してディジタル的に外部のネットワーク等に対して出力すること、及び当該記録情報を再生して復号し、これをアナログ情報として図示しないディスプレイ又はスピーカ等に直接出力することの双方が可能とされている。
【0055】
DVD1から記録情報を再生する場合に、DVDプレーヤPにおいては、始めに、後述するスピンドル制御信号Ssbに基づいて駆動されるスピンドルモータ11が予め設定されている回転速度でDVD1を回転させる。
【0056】
そして、ピックアップ10は、当該回転するDVD1に対して再生用の一定強度の光ビームBを照射し、当該光ビームBのDVD1からの反射光を受光して当該記録されている記録情報に対応する検出信号Sppを生成し、RFアンプ13に出力する。
【0057】
このとき、光ビームBの集光位置とDVD1上の再生すべき記録情報が記録されている情報トラックの位置とのずれは、サーボ制御部12から出力されるピックアップサーボ信号Sspにより、当該光ビームBを当該情報トラック上に集光させるための図示しない対物レンズの位置を変化させるための図示しないアクチュエータを駆動することにより解消される。
【0058】
そして、RFアンプ13は、当該検出信号Sppを増幅し、RF信号Srfとして信号処理回路14へ出力する。
【0059】
次に、信号処理回路14は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、RF信号Srfに対して波形整形等の処理を施し、処理信号Sdcを生成してデスクランブル回路15へ出力する。
【0060】
そして、デスクランブル回路15は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、処理信号Sdcに含まれている記録情報に施されている上記暗号化を解読し、解読信号Sddを生成してMPEGデコーダ16及びスクランブル回路18並びにウオーターマーク検出部6に出力する。
【0061】
これにより、ウオーターマーク検出部6は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、解読信号Sddに含まれている上記第1情報テーブルTB1及び第2情報テーブルTB2を検出し、その内容をシステム制御部7に出力する。
【0062】
そして、システム制御部7は、当該出力された第1情報テーブルTB1及び第2情報テーブルTB2の内容に基づいて、DVD1内の記録情報に対する再生制限処理を行うように上記各構成部材を制御する。
【0063】
なお、上述したウオーターマーク検出部6の細部の具体的な構成としては、例えば、特開平11−98341号公報における段落番号[0035]乃至[0053]及び図3に開示された構成を有するウオーターマーク検出部が適当である。
【0064】
一方、解読信号Sddが出力されるMPEGデコーダ16は、当該解読信号Sddに施されている上記圧縮方式に対応する伸張方式により解読信号Sddに含まれている記録情報を伸張し、伸張信号Saを生成してD/Aコンバータ17へ出力する。
【0065】
そして、D/Aコンバータ17は、当該伸張信号Saをアナログ化し、アナログ出力信号Saoを生成して上記したディスプレイ又はスピーカ等に出力する。
【0066】
他方、解読信号Sddが出力されるスクランブル回路18は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、通信インターフェース19において予め設定された暗号化キーを用いた暗号化処理により解読信号Sddを再度暗号化し、暗号化信号Sscを生成して通信インターフェース部19へ出力する。このとき、暗号化信号Sscに含まれている記録情報に対しては、いわゆる復号処理は実行されずにそのまま通信インターフェース19に出力されていることとなる。
【0067】
そして、通信インターフェース19は、バス8を介したシステム制御部7の制御の下、暗号化信号Sscに対して予め設定された出力インターフェース処理を施し、復調情報Spとして外部のネットワーク等へ出力する。
【0068】
これらの各構成部材の動作に並行して、システム制御部7は、上記した再生制限処理を実行すると共に、当該各構成部材の動作を統括制御する。
【0069】
次に、上述した構成を有するDVDプレーヤPにおいて実行されるDVD1からの情報再生処理(上記再生制限処理を含む)について、図6に示すフローチャートを用いて纏めて説明する。なお、以下の説明では、DVD1に記録されている記録情報を上記アナログ出力信号Saoとして上記したディスプレイ又はスピーカ等に出力する場合の処理について説明する。
【0070】
図6に示すように、第1実施形態に係る情報再生処理においては、初めに、再生すべき記録情報が記録されているDVD1上の記録位置に再生用の光ビームBを照射し、当該記録位置に記録されていたセクタ情報ST(図1参照)を読み出し、更にその中から上記識別情報IDを検出する(ステップS1)。
【0071】
次に、当該識別情報IDに引き続いて再生されるセクタ情報ST内の情報を読み取り、それが暗号化されているか否かを確認する(ステップS2)。そして、暗号化されていないときは(ステップS2;NO)そのまま後述するステップS4へ移行し、一方、暗号化されているときは(ステップS2;YES)、上記デスクランブル回路15においてその暗号化を解読し(ステップS3)、当該解読処理を行いつつ記録情報を読み出す(ステップS4)。
【0072】
次に、当該記録情報の読み出し中においては常に必要な情報の読み出しが完了したか否かを監視し(ステップS5)、完了していないときは(ステップS5;NO)引き続き次のセクタ情報ST内の記録情報を再生すべくステップS1に戻り、一方、必要な記録情報の読み出しが完了しているときは(ステップS5;YES)、当該読み出した記録情報(解読信号Sdd)をアナログ出力信号Saoとして出力すべくMPEGデコーダ16において復号する(ステップS6)と共に、当該解読信号Sddに含まれている上記セクタ情報STに対応する情報からウオーターマークWMを検出する(ステップS7)。
【0073】
そして、ウオーターマークWMが検出できたか否かを確認し(ステップS8)、検出できないときは(ステップS8;NO)、現在DVDプレーヤPに装填されているDVD1に記録されている記録情報に対して何ら再生制限処理を行う必要が無いとしてそのまま後述するステップS16の処理へ移行し、一方、ウオーターマークWMが検出できたときは(ステップS8;YES)、次に、システム制御部7内に記憶されているDVDプレーヤPに対応するリージョン情報を取得し(ステップS9)、更にウオーターマーク検出部6において、上記ステップS8において検出されたウオーターマークWMから上記第1情報テーブルTB1及び第2情報テーブルTB2の内容を抽出して解読し、ディスクリージョン情報としての上記再生可能地域情報PA等を取得する(ステップS10)。
【0074】
次に、当該取得した再生可能地域情報PAに基づいて、上記ステップS9において取得していたリージョン情報により示される地域、すなわち、DVDプレーヤPが設置されて動作すべき国又は領域においてDVD1に記録されていた記録情報が再生可能とされているか否かを確認する(ステップS11)。そして、当該再生可能地域情報PAによりDVDプレーヤPの設置地域が記録情報の再生可能地域とされていないときは(ステップS11;NO)、当該記録情報はDVDプレーヤPによっては再生することができないことから、当該DVDプレーヤPにおけるDVD1に記録されている記録情報の再生を強制終了させるべく当該DVDプレーヤPを初期化し(ステップS13)、更に当該記録情報が再生できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS14)、一連の再生処理を終了する。
【0075】
一方、ステップS11の判定において、再生可能地域情報PAによりDVDプレーヤPの設置地域が記録情報の再生可能地域とされているときは(ステップS11;YES)、次に、検出されている各セクタ情報ST内の複写制限情報IFの内容と検出されている(ステップS7及びS8)上記第1情報テーブルTB1内の各地域用複写制御情報ACCIの内容とを夫々確認し、上記リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致しているか否か(すなわち、いずれか一方について不法な改竄処理が実行されているか否か)を確認する(ステップS12)。
【0076】
そして、リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致しているときは(ステップS12;YES)、DVD1に対する不法な改竄処理等は施されていないとして、復号した(ステップS6)記録情報をアナログ出力信号Saoとして出力する再生処理を実行する(ステップS15)。
【0077】
次に、再生処理の実行中においては、必要な記録情報の再生処理が全て完了しているか否かを常に監視し(ステップS16)、完了した時は(ステップS16;YES)そのまま再生処理を終了し、一方、完了していない時は(ステップS16;NO)、再度ステップS1に戻って上述した一連の再生処理を継続する。
【0078】
他方、ステップS12の判定において、リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致していないときは(ステップS12;NO)、DVD1に対する不法な改竄処理等が施された可能性があり、従って現在装填されているDVD1に記録されている記録情報は再生するべきものではないとして、当該DVDプレーヤPにおける再生処理を強制終了させるべく当該DVDプレーヤPを初期化し(ステップS13)、更に当該記録情報が再生できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS14)、一連の再生処理を終了する。
【0079】
以上説明したように、第1実施形態のDVD1の記録態様及びDVDプレーヤPの動作によれば、記録情報に再生可能地域情報PA等のディスクリージョン情報を重畳するので、当該ディスクリージョン情報が重畳された記録情報のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否を確実に地域毎に管理・制御することができる。
【0080】
従って、当該不正な複写等自体をも必要に応じて確実に防止することができる。
【0081】
また、記録情報に対してディスクリージョン情報と共に地域毎の複写制限情報をも重畳されているので、当該記録情報のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の当該記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否及び複写制限を確実に地域毎に実行することができる。
【0082】
更に、検出されたセクタ情報ST内の複写制限情報IFの内容と検出された各地域用複写制限情報ACCIの内容とが一致しているとき記録情報の再生を行うと共に、当該複写制限情報IFの内容と検出された各地域用複写制限情報ACCIの内容とが一致していないとき記録情報の再生を禁止するので、各地域用複写制限情報ACCIが不正に改竄されたとしてもそれを的確に検出してその後の記録情報の不法な再生処理又は記録処理の実行を確実に防止することができる。
【0083】
(II)第2実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第2実施形態について、図7乃至図16を用いて説明する。
【0084】
なお、以下に説明する第2実施形態は、衛星放送電波を介して画像情報を少なくとも含む記録情報の伝達を行う情報伝達システムにおいて、その伝達先で当該記録情報に対する再生制限又は記録制限を行う場合について本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0085】
また、図7は第2実施形態に係る情報伝達システムの概要構成を示すブロック図であり、図8は当該情報伝達システムに含まれる映像送出装置の概要構成を示すブロック図であり、図9は当該情報伝送システムにおいて伝送される記録情報の態様を示す図であり、図10乃至図12は当該伝送される記録情報の具体的内容を示す図であり、図13は当該情報伝達システムに含まれるセットトップボックスの概要構成を示すブロック図であり、図14は当該セットトップボックスにおいて実行される受信動作を示すフローチャートであり、図15は当該情報伝達システムに含まれるレコーダの概要構成を示すブロック図であり、図16は当該レコーダにおいて実行される記録動作を示すフローチャートである。
【0086】
先ず、第2実施形態に係る情報伝達システムの全体構成について説明すると、図7に示すように、当該情報伝達システムSSは、映像送出装置Mと、送信機TXと、アンテナATT及びATRと、宇宙空間に打ち上げられている静止衛星である通信衛星SRと、セットトップボックスSTBと、テレビジョン装置TVと、レコーダRCと、第1実施形態において説明したものと同様の構成を有して同様の動作を行うDVDプレーヤPと、により構成されている。
【0087】
次に、概要動作を説明する。
【0088】
先ず、映像送出装置Mは、情報伝達システムSSを用いて伝達すべき記録情報を後述する態様の情報テーブルを含ませるようにして生成し、対応する記録情報信号Srとして送信機TXに出力する。
【0089】
これにより、送信機TXは、当該記録情報信号Srに対して予め設定されている変調処理等を施し、衛星通信用の出力信号Sttとして送信用のアンテナATTに出力する。
【0090】
そして、アンテナATTは、当該出力信号Srを衛星送信用の電波に変換し、通信衛星SRに向けて送信する。なお、このとき、当該出力信号Srに対しては、予め設定された暗号化方式により暗号化処理が施された後に電波として通信衛星SRに向けて送信される。
【0091】
次に、通信衛星SRは、当該出力信号に対応する電波を受信し、それを中継して受信用のアンテナATRに向けて送信する。
【0092】
これにより、アンテナATRは、中継された当該電波を受信し、対応する受信信号Srrを生成してセットトップボックスSTBに出力する。
【0093】
そして、セットトップボックスSTBは、当該受信信号Srrを復調すると共に送信時に施された暗号化を解読し、送信されてきた記録情報に含まれている画像情報に対応する画像信号Svd及び当該記録情報に含まれている音声情報に対応する音声信号Sadを生成してテレビジョン装置TVに出力すると共に、当該受信した受信信号Srrを復調し、送信時に施された暗号化処理とは異なる暗号化方式により再度暗号化し、ディジタル信号であるディジタル出力信号Sdを生成してレコーダRCへ出力する。
【0094】
これらにより、テレビジョン装置TVは、上記画像信号Svdとして入力されている画像を図示しないディスプレイ上に表示すると共に上記音声信号Sadとして入力されている音声を図示しないスピーカから出力する。
【0095】
一方、上記ディジタル出力信号Sdが入力されているレコーダRCは、当該ディジタル出力信号Sdに含まれている画像及び音声を、それに含まれている後述する情報テーブル(記録制限用の情報テーブル)に含まれている記録制限情報に基づいて記録可能なDVDであるDVD100に記録する。
【0096】
そして、当該DVD100に記録された記録情報は、当該記録情報と共にレコーダRCにより記録されている後述する情報テーブル(再生制限用の情報テーブル)に含まれている再生制限情報に基づいてDVDプレーヤPにより再生される。
【0097】
次に、上記映像送出装置Mの細部構成及び動作について、図8を用いて説明する。
【0098】
図8に示すように、情報伝達システムSSに含まれる映像送出装置Mは、制御情報付加手段としての制御部60と、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)からなるメモリ61と、表示部62と、操作部63と、VTR(Video Tape Recorder)64と、MPEGエンコーダ65と、映像信号出力部66と、により構成されている。
【0099】
次に、動作を説明する。
【0100】
先ず、第2実施形態の情報伝達システムSSにおいて伝達されるべき記録情報はVTR64内に予め記録されている。
【0101】
これに対し、制御部60は、操作部63において行われた操作に対応する操作信号Sinに基づき、メモリ61との間で必要な情報の授受をメモリ信号Smとして行いつつ、VTR64に記録されている記録情報の中から情報伝達システムSS内で伝達させるべき記録情報を記録情報Svrとして抽出する。そして、当該抽出した記録情報Svrに重畳して伝達させるべき後述する情報テーブルを別途生成し、当該生成した情報テーブルをVTR64内から抽出した記録情報Svr内にウオーターマークとして埋め込み、当該情報テーブルが埋め込まれた記録情報Scvを再びVTR64に記憶させる。その後、予め設定されたタイミングで当該情報テーブルが埋め込まれた記録情報ScvをMPEGエンコーダ65に出力するように当該VTR64を制御する。
【0102】
次に、MPEGデコーダ65は、当該記録情報Scvに対してMPEG方式に則った圧縮・変調処理を施し、変調情報Seとして映像信号出力部66へ出力する。
【0103】
そして、映像信号出力部66は、当該変調信号Seに対してフォーマット変換処理及び暗号化処理等の予め設定された出力処理を施し、上記記録情報信号Srとして送信機TXへ出力する。
【0104】
次に、上記記録情報信号Srとして映像送出装置Mから出力される記録情報の態様について、図9乃至図12を用いて説明する。
【0105】
先ず、記録情報信号Srとして映像送出装置Mから出力される記録情報として具体的には、図9に示すように、第1実施形態の場合と同様に複数のセクタ情報STからなるビデオ情報VDと、当該ビデオ情報VDに対応する音声情報であるオーディオ情報ADと、が少なくとも含まれて構成されている。
【0106】
そして、このとき、一のセクタ情報STは、第1実施形態の場合と同様に、識別情報IDと、訂正情報FTと、複写制限情報IFと、画像情報DAと、により構成されている。
【0107】
更に、各セクタ情報ST内の画像情報DA内には、通信衛星SRを介して配信される記録情報に対応するリージョン情報(以下、ストリームリージョン情報と称する)等が記述されている情報テーブルTB’が夫々に含まれている。
【0108】
次に、上記各セクタ情報STに画像情報DAとして含まれている各静止画像について詳説すると、図9下に示すように、当該静止画像としての一のフレームFには、第1実施形態の場合と同様に、上記情報テーブルTB’として記述されているストリームリージョン情報等がウオーターマークWMとして一ビットずつ八箇所に埋め込まれている。そして、画像情報DAを含む記録情報がセットトップボックスSTBにおいて受信された場合等においては、当該ウオーターマークWMとして埋め込まれている情報テーブルTBの内容を検出・解読することにより、当該情報テーブルTB’内のストリームリージョン情報に則った再生制限及び記録制御が実行される。
【0109】
次に、各セクタ情報ST内に含まれている配信用の記録情報としての情報テーブルTB’の内容について、図10を用いて詳説する。
【0110】
先ず、当該配信用の記録情報としての情報テーブルTB’としては、図10に示す第1情報テーブルTB1’(合計56バイト)又は第1情報テーブルTB1”(合計56バイト)のいずれか一方と、第1実施形態の場合と同様の内容(図2(b)参照)を有する第2情報テーブルTB2(合計56バイト)と、が含まれている。
【0111】
このとき、映像送出装置Mから出力される配信用の記録情報が、その配信先において複写不可とされているものである場合には、当該配信用の記録情報には図10(a)に示す第1情報テーブルTB1’及び上記第2情報テーブルTB2が重畳されており、一方、当該配信用の記録情報が、その配信先において複写自由とされているものである場合又は一回のみの複写が可能とされているものである場合には、当該配信用の記録情報には図10(b)に示す第1情報テーブルTB1”及び上記第2情報テーブルTB2が重畳されている。
【0112】
そして、第1情報テーブルTB1’には、図10(a)に示すように、第1バイト目から、第1実施形態における第1情報テーブルTB1と同様の内容を有するヘッダ情報HD(1バイト)、第1複写制御情報CCI1(1バイト)及び第2複写制御情報CCI2(1バイト)に加えて、配信用の記録情報が配信された後に再生することが許可されている国又は地域を示すストリームリージョン情報としての再生可能地域情報PA(1バイト)が記述されている。そして更に、第1情報テーブルTB1’は、配信後の記録情報を上記DVD100等の記録媒体に記録することが許可されている国又は地域を示すストリームリージョン情報としての記録可能地域情報RAA(1バイト)と、配信された記録情報を一時的に記録し時間差をおいてタイムシフト再生処理することが許可されている国又は地域を示すストリームリージョン情報としてのタイムシフト許可地域情報TA(1バイト)と、配信された記録情報をその配信先において再生して視聴することが許可されている期間を示す視聴可能期間情報PT(16バイト)と、配信された記録情報をその配信先においてDVD100等の記録媒体に記録することが許可されている期間を示す記録可能期間情報RT(16バイト)と、配信された記録情報をその配信先においてタイムシフト再生処理することが許可されている期間を示すタイムシフト許可期間情報TT(1バイト)と、画像情報DAの再生時において第1情報テーブルTB1’を検出する際の誤り訂正に用いられるエラー訂正情報ECC(17バイト)と、が含まれている。
【0113】
一方、第1情報テーブルTB1”には、図10(b)に示すように、図10(a)に示した第1情報テーブルTB1’におけるタイムシフト許可地域情報TAに代えて、配信された記録情報がDVD100等の記録媒体にレコーダRCにより実際に記録されたその国又は地域を示すストリームリージョン情報としての記録地域情報RA(1バイト)が記述されており、当該記録地域情報RA以外の第1情報テーブルTB1”内の情報は上記第1情報テーブルTB1’と全く同様である。
【0114】
次に、上記した第1情報テーブルTB1’及びTB1”の詳細について図11及び図12を用いて説明する。
【0115】
先ず、当該第1情報テーブルTB1’及びTB1”に含まれている記録可能地域情報RAAは、図11(a)に示すように、第1実施形態における再生可能地域情報PA等の場合と同様に、配信された記録情報が、全世界を分割した八つの地域のうちの一つである第一地域においてDVD100等に記録されることが許可されているものであるか否かを示す第1地域用記録可能地域情報RAA1(1ビット)と、配信された記録情報が上記第二地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第2地域用記録可能地域情報RAA2(1ビット)と、配信された記録情報が上記第三地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第3地域用記録可能地域情報RAA3(1ビット)と、配信された記録情報が上記第四地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第4地域用記録可能地域情報RAA4(1ビット)と、配信された記録情報が上記第五地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第5地域用記録可能地域情報RAA5(1ビット)と、配信された記録情報が上記第六地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第6地域用記録可能地域情報RAA6(1ビット)と、配信された記録情報が上記第七地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第7地域用記録可能地域情報RAA7(1ビット)と、配信された記録情報が上記第八地域において同じく記録されることが許可されているものであるか否かを示す第8地域用記録可能地域情報RAA8(1ビット)と、により構成されている。
【0116】
そして、各地域用記録可能地域情報RAA1乃至RAA8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、配信された記録情報がその地域においてDVD100等の記録媒体に記録されることが許可されているときには当該地域に対応する記録可能地域情報は「1b」なる値を有し、それがその地域において記録可能とされていないときは当該地域に対応する再生可能情報は「0b」なる値を有する。
【0117】
次に、当該第1情報テーブルTB1’に含まれているタイムシフト許可地域情報TAは、図11(b)に示すように、上記した記録可能地域情報RAAの場合と同様に、配信された記録情報が上記第一地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第1地域用タイムシフト許可地域情報TA1(1ビット)と、配信された記録情報が上記第二地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第2地域用タイムシフト許可地域情報TA2(1ビット)と、配信された記録情報が上記第三地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第3地域用タイムシフト許可地域情報TA3(1ビット)と、配信された記録情報が上記第四地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第4地域用タイムシフト許可地域情報TA4(1ビット)と、配信された記録情報が上記第五地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第5地域用タイムシフト許可地域情報TA5(1ビット)と、配信された記録情報が上記第六地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第6地域用タイムシフト許可地域情報TA6(1ビット)と、配信された記録情報が上記第七地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第7地域用タイムシフト許可地域情報TA7(1ビット)と、配信された記録情報が上記第八地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているものであるか否かを示す第8地域用タイムシフト許可地域情報TA8(1ビット)と、により構成されている。
【0118】
そして、各地域用タイムシフト許可地域情報TA1乃至TA8の値として具体的には、上記各地域の夫々について、配信された記録情報がその地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されているときには当該地域に対応するタイムシフト許可地域情報は「1b」なる値を有し、それがその地域においてタイムシフト再生処理されることが許可されていないときは当該地域に対応するタイムシフト許可地域情報は「0b」なる値を有する。
【0119】
更に、第1情報テーブルTB1’及びTB1”に含まれている視聴可能期間情報PTは、図12(a)に示すように、配信された記録情報を上記第一地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第1地域用視聴可能期間情報PT1(2バイト)と、配信された記録情報を上記第二地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第2地域用視聴可能期間情報PT2(2バイト)と、配信された記録情報を上記第三地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第3地域用視聴可能期間情報PT3(2バイト)と、配信された記録情報を上記第四地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第4地域用視聴可能期間情報PT4(2バイト)と、配信された記録情報を上記第五地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第5地域用視聴可能期間情報PT5(2バイト)と、配信された記録情報を上記第六地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第6地域用視聴可能期間情報PT6(2バイト)と、配信された記録情報が上記第七地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第7地域用視聴可能期間情報PT7(2バイト)と、配信された記録情報が上記第八地域において再生して視聴することが許可されている期間を示す第8地域用視聴可能期間情報PT8(2バイト)と、により構成されている。
【0120】
更にまた、第1情報テーブルTB1’及びTB1”に含まれている記録可能期間情報RTは、図12(b)に示すように、配信された記録情報を上記第一地域においてDVD100等の記録媒体に記録することが許可されている期間を示す第1地域用記録可能期間情報RT1(2バイト)と、配信された記録情報を上記第二地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第2地域用記録可能期間情報RT2(2バイト)と、配信された記録情報を上記第三地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第3地域用記録可能期間情報RT3(2バイト)と、配信された記録情報を上記第四地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第4地域用記録可能期間情報RT4(2バイト)と、配信された記録情報を上記第五地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第5地域用記録可能期間情報RT5(2バイト)と、配信された記録情報を上記第六地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第6地域用記録可能期間情報RT2(2バイト)と、配信された記録情報を上記第七地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第7地域用記録可能期間情報RT7(2バイト)と、配信された記録情報を上記第八地域において同じく記録することが許可されている期間を示す第8地域用記録可能期間情報RT8(2バイト)と、により構成されている。
【0121】
次に、上記各地域用の視聴可能期間情報PT及び記録可能期間情報RTの細部構成について、上記第1地域用視聴可能期間情報PT1を例として説明する。
【0122】
当該第1地域用視聴可能期間情報PT1としては、配信された記録情報を第一地域内において再生して視聴することが許可されている期間が2バイトの情報量をもって記述されているのであるが、より具体的には、その先頭から、5ビットの情報量をもって2032年までの年号(すなわち、2000年+25年分)を第一地域における当該視聴可能期間の開始年として記述し、次に続く4ビットの情報量をもって当該視聴可能期間の開始月を記述し、更に続く5ビットの情報量をもって当該視聴可能期間自体の長さを記述し、残りの1ビットの情報量をもって視聴可能期間に制限があるか否かを記述している。
【0123】
そして、この記述形式は、他の各地域用視聴可能期間情報PT及び各地域用の記録可能期間情報RTにおいて同様とされている。
【0124】
次に、第1情報テーブルTB1”における上記記録地域情報RAは、図12(c)に示すように、配信された記録情報がレコーダRCにより実際にDVD100に記録された地域が上記第一地域であるときに「1b」と当該レコーダRCにより記述され、一方、当該記録された地域が第一地域でないときに「0b」と記述される第1地域用記録地域情報RA1(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第二地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第二地域でないときに「0b」と記述される第2地域用記録地域情報RA2(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第三地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第三地域でないときに「0b」と記述される第3地域用記録地域情報RA3(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第四地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第四地域でないときに「0b」と記述される第4地域用記録地域情報RA4(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第五地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第五地域でないときに「0b」と記述される第5地域用記録地域情報RA2(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第六地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第六地域でないときに「0b」と記述される第6地域用記録地域情報RA6(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第七地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第七地域でないときに「0b」と記述される第7地域用記録地域情報RA7(1ビット)と、配信された記録情報が同じく実際に記録された地域が上記第八地域であるときに「1b」と記述され、一方、当該記録された地域が第八地域でないときに「0b」と記述される第8地域用記録地域情報RA8(1ビット)と、により構成されている。
【0125】
最後に、第1情報テーブルTB1’及びTB1”に含まれているタイムシフト許可期間情報TTには、配信されてくる記録情報をタイムシフト再生処理に供させることが許可されている期間、すなわち、セットトップボックスSTBにより受信した記録情報がタイムシフト再生処理可能な状態とされている期間が、168時間(1週間)を上限値として記述されている。
【0126】
次に、上述した構成を有する第1情報テーブルTB1’又はTB1”及び第2情報テーブルTB2を含む情報テーブルTB’が重畳されて通信衛星SRを介して送信されてくる記録情報を受信する上記セットトップボックスSTBの細部構成及び動作について、図13及び図14を用いて説明する。
【0127】
なお、図13は当該セットトップボックスSTBの概要構成を示すブロック図であり、図14は当該セットトップボックスSTBにおける復調処理を示すフローチャートである。
【0128】
図13に示すように、通信衛星SRを介してアンテナATRにより受信され、上記受信信号Srrとして入力される記録情報を復調するセットトップボックスSTBは、上述した如くレコーダRCへのディジタル出力信号Sdの出力及びテレビジョン装置TVへの画像信号Svd及び音声信号Sadの出力が可能とされており、具体的には、フロントエンド部20と、デスクランブラ21と、デマルチプレクサ22と、音声デコーダ23と、画像デコーダ24と、CPU25と、メモリ26と、抽出部27と、ウオーターマーク検出部28と、暗号化部29と、インターフェース部30と、により構成され、当該各構成部材はバス31を介して相互に制御情報等の授受が可能とされている。なお、CPU25内にはセットトップボックスSTBが設置されて動作すべき国又は領域を示すリージョン情報が記憶されている。
【0129】
次に、動作について説明する。
【0130】
先ず、上記受信信号Srrを画像信号Svd及び音声信号Sadとしてテレビジョン装置TVに出力する場合のセットトップボックスSTBの動作について説明する。
【0131】
この場合に、当該受信信号Srrにおいては、上述したように音声情報及び画像情報が夫々MPEG方式により圧縮されると共に暗号化された状態で入力される。
【0132】
そして、フロントエンド部20は、当該受信信号Srrに対して予め設定された受信処理を施し、処理受信信号Sfeを生成してデスクランブラ21に出力する。
【0133】
次に、デスクランブラ21は、当該処理受信信号Sfeに含まれている記録情報における暗号化を解読し、解読信号Sdsを生成してデマルチプレクサ22へ出力する。
【0134】
これにより、デマルチプレクサ22は、解読信号Sds内に含まれている音声情報と画像情報とを分離し、当該分離した音声情報を分離音声信号Sasとして音声デコーダ23へ出力すると共に、更に当該分離した画像情報を分離画像信号Svsとして画像デコーダ24へ出力する。
【0135】
そして、音声デコーダ23は、当該音声信号Sasを復号し、音声信号Sadとしてテレビジョン装置TVへ出力する。
【0136】
他方、画像デコーダ24は、当該画像信号Svsを復号し、画像信号Svdとして同じくテレビジョン装置TVへ出力する。
【0137】
このとき、CPU25は、バス31を介して必要な制御情報の授受を行いつつ上記各構成部材を統括制御する。また、当該統括制御に必要な情報はバス31を介して一時的にメモリ26に記憶されつつ当該統括制御に用いられる。
【0138】
次に、上記受信信号Srrとして取得した記録情報を、上記ディジタル出力信号SdとしてレコーダRCに出力する場合のセットトップボックスSTBの動作について説明する。
【0139】
当該ディジタル出力信号SdをレコーダRCに出力する場合には、先ず、セットトップボックスSTBに受信信号Srrが入力されると、上記したフロントエンド部20及びデスクランブラ21の動作により、上記解読信号Sdsが生成され、抽出部27及びウオーターマーク検出部28に出力される。
【0140】
これにより、抽出部27は、当該解読信号SdsからレコーダRCにおいてDVD100に記録すべき記録情報のみを抽出し、抽出信号Sdvを生成して暗号化部29へ出力する。
【0141】
これと平行して、ウオーターマーク検出部28は、当該解読信号Sdsに含まれている記録情報に重畳されている上記情報テーブルTB’を抽出し、その内容をバス31を介してCPU25に出力する。
【0142】
次に、後述する図14において説明するように、当該情報テーブルTB’の内容に基づいて記録情報を復調する場合には、当該復調後の記録情報は当該情報テーブルTB’と共に一時的にメモリ26に含まれている外部記憶装置(具体的には、例えばハードディスク装置等)に記録される。そして、必要に応じて当該外部記憶装置から読み出され、レコーダRCに出力すべく暗号化部29に出力する。
【0143】
これにより、暗号化部29は、レコーダRCとの相互認証によりインターフェース部30において設定される暗号化キーを用いた暗号化処理により抽出信号Sdvを暗号化し、暗号化信号Sxを生成してインターフェース部30へ出力する。
【0144】
そして、インターフェース部30は、当該暗号化信号Sxに対して予め設定されたインターフェース処理を施し、ディジタル出力信号SdとしてレコーダRCに向けて出力する。この場合、受信信号Srrに含まれている記録情報中の情報テーブルTB’もそのまま対応する記録情報に重畳されてレコーダRCに向けて出力されることとなる。
【0145】
このとき、CPU25は、ウオーターマーク検出部28において検出されている情報テーブルTB’の内容に基づき、バス31を介して必要な制御情報の授受を行いつつ上記各構成部材を統括制御する。また、当該統括制御に必要な情報はバス31を介して一時的にメモリ26に記憶されつつ当該統括制御に用いられる。
【0146】
次に、上述した構成を有するセットトップボックスSTBにおいて実行される復調処理について、図14に示すフローチャートを用いて纏めて説明する。なお、以下の説明では、受信信号Srrとして取得した記録情報をディジタル出力信号SdとしてレコーダRCに出力する場合の復調処理について説明する。
【0147】
図14に示すように、第2実施形態に係る復調処理においては、初めに、受信信号Srrとして入力されてくる記録情報から上記セクタ情報ST中の識別情報IDを検出する(ステップS20)。
【0148】
次に、当該識別情報IDに引き続いて再生されるセクタ情報ST内の情報を読み取り、それが暗号化されているか否かを確認する(ステップS21)。そして、暗号化されていないときは(ステップS21;NO)そのまま後述するステップS23へ移行し、一方、暗号化されているときは(ステップS21;YES)、上記デスクランブル回路21においてその暗号化を解読し(ステップS22)、当該解読処理を行いつつ受信された記録情報を読み取る(ステップS23)。
【0149】
次に、当該記録情報の読み取り中においては常に必要な情報の読み取りが完了したか否かを監視し(ステップS24)、完了していないときは(ステップS24;NO)引き続き次のセクタ情報ST内の記録情報を再生すべくステップS20に戻り、一方、必要な記録情報の読み取りが完了しているときは(ステップS24;YES)、当該読み取った記録情報(解読信号Sds)を抽出部27において復号する(ステップS25)と共に、ウオーターマーク検出部28において当該解読信号Sdsに含まれている上記セクタ情報STに対応する情報からウオーターマークWMを検出する(ステップS26)。
【0150】
そして、ウオーターマークWMが検出できたか否かを確認し(ステップS27)、検出できないときは(ステップS27;NO)、現在受信されている受信信号Srr中の記録情報に対して何ら再生制限処理を行う必要が無いとしてそのまま後述するステップS37の処理へ移行し、一方、ウオーターマークWMが検出できたときは(ステップS27;YES)、次に、CPU25内に記憶されているセットトップボックスSTBに対応するリージョン情報を取得し(ステップS28)、更にウオーターマーク検出部28において、上記ステップS26において検出されたウオーターマークWMから上記第1情報テーブルTB1’又はTB1”及び第2情報テーブルTB2の内容を抽出して解読し、ストリームリージョン情報としての上記再生可能地域情報PA及び記録可能地域情報RAA等を取得する(ステップS29)。
【0151】
次に、当該取得した再生可能地域情報PAに基づいて、上記ステップS28において取得していたリージョン情報により示される地域、すなわち、セットトップボックスSTBが設置されて動作すべき国又は領域において受信信号Srr中の記録情報が再生可能とされているか否かを確認する(ステップS30)。そして、当該再生可能地域情報PAによりセットトップボックスSTBの設置地域が記録情報の再生可能地域とされていないときは(ステップS30;NO)、当該記録情報はセットトップボックスSTBによっては復調することができないことから、当該受信信号Srrに対する復調処理を強制終了させるべく当該セットトップボックスSTBを初期化し(ステップS32)、更に当該復調処理が実行できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS33)、一連の復調処理を終了する。
【0152】
一方、ステップS30の判定において、再生可能地域情報PAによりセットトップボックスSTBの設置地域が受信信号Srrに含まれている記録情報の再生可能地域とされているときは(ステップS30;YES)、次に、検出されている各セクタ情報ST内の複写制限情報IFの内容と検出されている(ステップS26及びS27)上記第1情報テーブルTB1’内の各地域用複写制御情報ACCIの内容とを夫々確認し、上記リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致しているか否か(すなわち、いずれか一方について不法な改竄処理が実行されているか否か)を確認する(ステップS31)。
【0153】
そして、リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致しているときは(ステップS31;YES)、受信信号Srr内の記録情報に対する不法な改竄処理等は施されていないとして、次に、上記ステップS29において取得したタイムシフト許可地域情報TAに基づいて、上記ステップS28において取得していたリージョン情報により示される地域において受信信号Srr中の記録情報がタイムシフト再生処理可能とされているか否かを確認する(ステップS34)。そして、当該タイムシフト許可地域情報TAによりセットトップボックスSTBの設置地域が記録情報のタイムシフト再生処理可能地域とされていないときは(ステップS34;NO)、後述するステップS37へ移行する。
【0154】
一方、ステップS34の判定において、セットトップボックスSTBの設置地域が記録情報のタイムシフト再生処理可能地域とされているときは(ステップS34;YES)、次に、タイムシフト再生処理が実行されることを示す情報及び上記検出されているタイムシフト許可期間情報TTを設定し(ステップS35)、当該設定したタイムシフト許可期間情報TT等と共に受信信号Srrから復号されている記録情報をメモリ26に含まれている外部記憶装置(具体的には、例えばハードディスク装置等)に記録する(ステップS36)。
【0155】
そして、全ての記録情報等の記録が完了したか否かを確認すると共にセットトップボックスSTBの電源をオフとするか否かを確認し(ステップS37)、電源をオフとする時は(ステップS37;YES)そのまま一連の復調処理を終了する。
【0156】
一方、ステップS37の判定において引き続き復調処理を実行するときは(ステップS37;NO)、再び上記ステップS20に戻って上記した一連の処理を繰り返す。
【0157】
他方、ステップS31の判定において、リージョン情報により示される地域に対応する複写制限情報IFの内容と当該地域に対応する各地域用複写制御情報ACCIの内容とが一致していないときは(ステップS31;NO)、受信信号Srr中の記録情報に対する不法な改竄処理等が施された可能性があり、従って現在受信している記録情報は復調するべきものではないとして、セットトップボックスSTBにおける復調処理を強制終了させるべく当該セットトップボックスSTBを初期化し(ステップS32)、更に当該記録情報が復調できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS33)、一連の復調処理を終了する。
【0158】
最後に、上述した構成を有する第1情報テーブルTB1’又はTB1”及び第2情報テーブルTB2を含む情報テーブルTB’が重畳された状態でセットトップボックスSTBから出力されてくる上記ディジタル出力信号SdをDVD100に記録する上記レコーダRCの細部構成及び動作について、図15及び図16を用いて説明する。
【0159】
なお、図15は当該レコーダRCの概要構成を示すブロック図であり、図16は当該レコーダRCにおける記録処理を示すフローチャートである。
【0160】
図15に示すように、記録可能なDVD100に対して記録情報を記録するレコーダRCは、ピックアップ40と、スピンドルモータ41と、サーボ制御部42と、LD(LASER Diode)ドライバ43と、信号処理回路44と、スクランブル回路45と、スイッチ48と、制御情報付加手段としてのウオーターマーク挿入部47と、MPEGエンコーダ49と、A/D(Analog/Digital)コンバータ50と、デスクランブル回路51と、通信インターフェース52と、ウオーターマーク検出部53と、システム制御部54と、DVDフォーマッタ56と、により構成されており、上記サーボ制御部42、信号処理回路44、スクランブル回路45、ウオーターマーク挿入部47、デスクランブル回路51、通信インターフェース52、ウオーターマーク検出部53及びシステム制御部54は、相互に制御情報等の授受が可能となるようにバス55により接続されている。
【0161】
次に、動作を説明する。
【0162】
先ず、DVD100には、セットトップボックスSTBからディジタル出力信号Sdとして出力されてきた記録情報がMPEG方式に準拠した圧縮方式により圧縮されて記録される。更に、当該記録情報は圧縮後に予め設定されている暗号化方式により暗号化されて記録されると共に、当該記録情報には上記情報テーブルTB’が上記ウオーターマークWMとして埋め込まれ(多重され)て記録される。
【0163】
また、レコーダRCは、上記ディジタル出力信号SdをDVD100に記録することに加えて、外部からのアナログ情報(アナログ音声情報及びアナログ画像情報の双方を含む)をディジタル化してDVD100に記録することが可能とされている。
【0164】
DVD100に対して記録情報を記録する場合に、レコーダRCにおいては、始めに、後述するスピンドル制御信号Ssbに基づいて駆動されるスピンドルモータ41が予め設定されている回転速度でDVD100を回転させる。
【0165】
そして、A/Dコンバータ50は、外部から入力される上記アナログ情報Saiをディジタル化し、ディジタル入力信号Sdinを生成してMPEGエンコーダ49へ出力する。
【0166】
そして、MPEGエンコーダ49は、当該ディジタル入力信号Sdinに対してMPEG方式に準拠した圧縮処理を施し、圧縮信号Smeを生成してスイッチ48へ出力する。
【0167】
一方、通信インターフェース52は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、上記ディジタル出力信号Sdに対して予め設定された入力インターフェース処理を施し、処理信号Sifとしてデスクランブル回路51へ出力する。
【0168】
そして、デスクランブル回路51は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、処理信号Sifに含まれている記録情報(すなわち、セットトップボックスSTBにおいて復調され送信されてきた記録情報)に施されている暗号化処理を復号化し、復号化信号Sdxを生成してスイッチ48へ出力する。
【0169】
これにより、スイッチ48は、システム制御部54からの切換信号Ssw1に基づいて、上記復号化信号Sdx又は上記圧縮信号Smeのうちその時に入力されているいずれか一方を選択し、スイッチ信号Splとしてウオーターマーク挿入部47及びウオーターマーク検出部53に出力する。
【0170】
これにより、ウオーターマーク検出部53は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、スイッチ信号Splに含まれている上記情報テーブルTB’を検出し、その内容をシステム制御部54に出力する。
【0171】
そして、システム制御部54は、当該出力された情報テーブルTB’の内容に基づいて、現在レコーダRCに入力されているアナログ情報Sai又はディジタル出力信号Sdに含まれている記録情報がDVD100への記録が禁止されているものであると判断できるときは、後述する処理によりその後におけるアナログ情報Sai又はディジタル出力信号Sdの記録処理を中断させるように各構成部材を制御する。
【0172】
なお、上述したウオーターマーク検出部53の細部の具体的な構成としては、上記ウオーターマーク検出部6と同様に、特開平11−98341号公報における段落番号[0035]乃至[0053]及び図3に開示された構成を有するウオーターマーク検出部が適当である。
【0173】
一方、ウオーターマーク挿入部47は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、スイッチ信号Splに対してDVD100に記録後の当該記録情報に対して適用となる内容を有する上記情報テーブルTB’を当該スイッチ信号Splに対して挿入し、挿入信号Sisを生成してDVDフォーマッタ56へ出力する。
【0174】
より具体的には、例えば、入力されてきたディジタル出力信号Sdに含まれている情報テーブルTB’内の複写制御情報CCIのうちレコーダRCが設置されている国又は地域に対応する複写制御情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では一度のみDVD100に記録されることを許可する内容であるとき、ウオーターマーク挿入部47により挿入される情報テーブルTB’内の複写制御情報CCIのうちレコーダRCが設置されている国又は地域に対応する複写制御情報CCIとして、以降の複写記録を禁止する旨の複写禁止情報を挿入する。
【0175】
そして、DVDフォーマッタ56は、当該挿入信号SisをDVD100用の記録フォーマットに変換し、フォーマット信号Sdvdを生成してスクランブル回路45へ出力する。
【0176】
これにより、スクランブル回路45は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、フォーマット信号Sdvdに含まれている記録情報(DVD100に記録された後の当該記録情報に対して適用される内容を有する情報テーブルTB’を含む)を予め設定されている暗号化キーを用いて暗号化し、暗号化信号Ssxを生成して信号処理回路44へ出力する。
【0177】
次に、信号処理回路44は、バス55を介したシステム制御部54の制御の下、暗号化信号Ssxに対して波形整形等の記録用の処理を施し、処理信号Secを生成してLDドライバ43へ出力する。
【0178】
そして、LDドライバ43は、当該処理信号Secに対して増幅等の処理を施し、ピックアップ40内の図示しない半導体レーザ(記録用の光ビームBをDVD100に対して射出するための半導体レーザ)を駆動するための駆動信号Sldを生成して当該ピックアップ40へ出力する。
【0179】
これにより、ピックアップ40は、回転するDVD100に対して上記記録用の光ビームB(当該光ビームBにおいてはその強度が記録すべき記録情報の内容に対応して変化する。)を照射し、当該DVD100上の対応する位置に情報テーブルTB’を含む記録情報を記録する。
【0180】
このとき、光ビームBの集光位置とDVD100上の記録情報が記録されるべき情報トラックの位置とのずれは、バス55を介したシステム制御部54の制御に基づいてサーボ制御部42から出力されるピックアップサーボ信号Sspにより、当該光ビームBを当該情報トラック上に集光させるための図示しない対物レンズの位置を変化させるための図示しないアクチュエータを駆動することにより解消される。
【0181】
これらの各構成部材の動作に並行して、システム制御部54は、上記した不正再生および不正記録の防止処理を実行すると共に、当該各構成部材の動作をバス54を介して統括制御する。
【0182】
次に、上述した構成を有するレコーダRCにおいて実行される記録処理について、図16に示すフローチャートを用いて纏めて説明する。なお、以下の説明では、スイッチ48がデスクランブル回路51側に接続されており、セットトップボックスSTBからディジタル出力信号Sdとして出力されてきた記録情報をDVD100に記録する場合の記録処理について説明する。
【0183】
図16に示すように、第2実施形態に係る記録処理においては、初めに、ディジタル出力信号Sdとして入力されてくる記録情報から上記セクタ情報ST中の識別情報IDを検出する(ステップS40)。
【0184】
次に、当該識別情報IDに引き続いて再生されるセクタ情報ST内の情報を読み取り、それが暗号化されているか否かを確認する(ステップS41)。そして、暗号化されていないときは(ステップS41;NO)そのまま後述するステップS43へ移行し、一方、暗号化されているときは(ステップS41;YES)、上記デスクランブル回路51においてその暗号化を解読し(ステップS42)、当該解読処理を行いつつ入力されたディジタル出力信号Sd内の記録情報を読み取る(ステップS43)。
【0185】
次に、当該記録情報の読み取り中においては常に必要な情報の読み取りが完了したか否かを監視し(ステップS44)、完了していないときは(ステップS44;NO)引き続き次のセクタ情報ST内の記録情報を再生すべくステップS40に戻り、一方、必要な記録情報の読み取りが完了しているときは(ステップS44;YES)、ウオーターマーク検出部53において上記復号化信号Sdxに含まれている上記セクタ情報STに対応する情報からウオーターマークWMを検出する(ステップS46)。
【0186】
そして、ウオーターマークWMが検出できたか否かを確認し(ステップS47)、検出できないときは(ステップS47;NO)、現在入力されているディジタル出力信号Sd中の記録情報をそのまま記録するとして後述するステップS57の処理へ移行し、一方、ウオーターマークWMが検出できたときは(ステップS47;YES)、次に、システム制御部54内に記憶されているレコーダRCに対応するリージョン情報を取得し(ステップS48)、更にウオーターマーク検出部53において、上記ステップS46において検出されたウオーターマークWMから上記第1情報テーブルTB1’又はTB1”及び第2情報テーブルTB2の内容を抽出して解読し、ストリームリージョン情報としての上記再生可能地域情報PA及び記録可能地域情報RAA等を取得する(ステップS49)。
【0187】
次に、当該取得した記録可能地域情報RAAに基づいて、上記ステップS48において取得していたリージョン情報により示される地域、すなわち、レコーダRCが設置されて動作すべき国又は領域においてディジタル出力信号Sd中の記録情報が記録可能とされているか否かを確認する(ステップS50)。そして、当該記録可能地域情報RAAによりレコーダRCの設置地域が記録情報の記録可能地域とされていないときは(ステップS50;NO)、当該記録情報はレコーダRCによりDVD100には記録することができないことから、当該記録処理を強制終了させるべく当該レコーダRCを初期化し(ステップS52)、更に当該記録処理が実行できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS53)、一連の記録処理を終了する。
【0188】
一方、ステップS50の判定において、記録可能地域情報RAAによりレコーダRCの設置地域がディジタル出力信号Sdに含まれている記録情報の記録可能地域とされているときは(ステップS50;YES)、次に、ディジタル出力信号Sdから検出されている第1情報テーブルTB1’又はTB1”内の複写制御情報CCIのうちレコーダRCが設置されている国又は地域に対応する複写制御情報CCIの内容を確認する(ステップS51)。
【0189】
そして、ステップS51において判断された複写制御情報CCIが、以降の当該記録情報の複写記録を禁止する複写禁止情報としての内容か、又は対応する記録情報が元々複写記録が全く禁止されるべきものであることを示す複写禁止情報としての内容を有しているときは(ステップS51;NO)、ディジタル出力信号Sd中の記録情報はDVD100に記録されるべきものではないとして、レコーダRCにおける記録処理を強制終了させるべく当該レコーダRCを初期化し(ステップS52)、更に当該記録情報が記録できない旨の警告を図示しないディスプレイ等において行い(ステップS53)、一連の復調処理を終了する。
【0190】
一方、ステップS51において判断された複写制御情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では一度のみDVD100に記録されることを許可する内容か、又は当該対応する記録情報がその地域では複写制限されてないことを示す内容であるときは(ステップS51;YES)、次に、ステップS51において判断された複写制御情報CCIが、対応する記録情報がその地域では複写制限されてないことを示す内容を有しているか否かを確認する(ステップS54)。
【0191】
そして、ステップS54の判定において、その複写制限情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では複写制限されてないことを示す内容であるときは(ステップS54;YES)、そのままDVD100に対する記録情報の記録処理を開始すべく後述するステップS57へ移行する。
【0192】
一方、その複写制限情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では複写制限されてないことを示す内容でないときは(ステップS54;NO)、次に、ステップS51において判断された複写制御情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では一度のみDVD100に複写記録されることを許可する内容であるか否かを再度確認し(ステップS55)、一度のみ複写記録が許可されているものではない、すなわち、定義されていない値であるときは(ステップS55;NO)、複写記録が制限されていないものとして、そのままDVD100に対する記録情報の記録処理を開始すべく後述するステップS57へ移行する。
【0193】
更に、ステップS51において判断された複写制御情報CCIの内容が、対応する記録情報がその地域では一度のみDVD100に複写記録されることを許可する内容であるときは(ステップS55;YES)、次に、情報テーブルTB’内の情報の書き換えを行って(ステップS56)後述するステップS57へ移行する。
【0194】
ここで、上記ステップS56における処理について詳説すると、当該ステップS56の処理としては、第一に、上記ステップS54の判定において記録が許可されていると言うことは、対応する記録情報に重畳されている情報テーブルTB’としては上述した第1情報テーブルTB1”及び第2情報テーブルTB2が重畳されていることとなるので、この場合には、当該第1情報テーブルTB1”内の記録地域情報RAのうち、レコーダRCが設置されている国又は地域に対応する記録地域情報RAを「1b」に設定する。
【0195】
次に、第二に、記録許可(ステップS54;YES)とされていた記録情報が、レコーダRCが設置されている国又は地域において一回のみ複写記録することが許可されているものである場合のみ、対応する第1情報テーブルTB1”内の複写制御情報CCIのうちレコーダRCが設置されている国又は地域に対応する複写制御情報CCIの内容を「一回のみ複写記録可能」から「以降の複写記録禁止」に書き換える。
【0196】
更に、第三として、レコーダRCによってDVD100に記録された後の当該記録情報の再生が可能とされる国又は地域を指定するべく、第2情報テーブルTB2に含まれている記録後再生可能地域情報RP(図2(b)参照)に含まれている各地域用記録後再生可能情報RP1乃至RP8に対応する値を用いて、第1情報テーブルTB1”に含まれている再生可能地域情報PAに含まれている対応する各地域用再生可能地域情報PA1乃至PA8の値を書き換える。
【0197】
情報テーブルTB’の内容の書き換えが完了した時は、次に、当該書き換え後の情報テーブルTB’に含まれている複写制御情報CCIの内容を用いて記録後のセクタ情報ST内の複写制限情報IFを設定し(ステップS57)、これまで設定された(ステップS56、S57)各情報を含ませつつ記録情報をDVD100に記録する(ステップS58)。
【0198】
そして、全ての記録情報等のDVD100への記録が完了したか否かを確認し(ステップS59)、未完了である場合には(ステップS59;NO)上記ステップS40の処理に戻って次に記録すべき記録情報の記録処理を実行し、一方、全ての記録すべき記録情報の記録が完了している時は(ステップS59;YES)そのまま一連の記録処理を終了する。
【0199】
なお、第2実施形態の情報伝達システムSSに含まれるDVDプレーヤPの動作は、レコーダRCによってDVD100に記録された記録情報を、それに重畳されている情報テーブルTB’に基づいて再生制限を施しつつ再生する点で第1実施形態におけるDVDプレーヤPの動作と全く同様であるので、細部の説明は省略する。
【0200】
以上説明したように、第2実施形態の情報送出装置M、セットトップボックスSTB、レコーダRC及びDVDプレーヤPの動作によれば、記録情報に再生可能地域情報PA及び記録可能地域情報RAA等のストリームリージョン情報を重畳して配信・記録するので、当該ストリームリージョン情報が重畳された記録情報のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否を確実に地域毎に管理・制御することができる。
【0201】
従って、当該不正な複写等自体をも必要に応じて確実に防止することができる。
【0202】
また、記録情報に対してストリームリージョン情報と共に地域毎の複写制限情報をも重畳されているので、当該記録情報のみが不正に複写等された場合にも、その不正な複写等後の当該記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否及び複写制限を確実に地域毎に実行することができる。
【0203】
更に、地域毎の視聴可能期間情報PT及び記録可能期間情報RTが情報テーブルTB’内に含まれているので、当該地域毎に時間の経過を加味して記録処理又は再生処理の許否を管理・制御することができる。
【0204】
より具体的には、北米で正規にDVD100に記録した映画等の記録情報を日本に持ち込んでも、その持ち込んだ時期がその映画等の劇場上映期間中である場合には再生を禁止する等の再生制限を行うことができる。従って、当該映画等の配布・配信においてより効果的な宣伝活動等を行うことができる。
【0205】
更にまた、レコーダRCにおいては、送信されてきた記録情報内の情報テーブルTB’に基づいて当該記録情報のDVD100への記録が許可されるとき、各地域について、情報テーブルTB’の内容を、DVD100に記録後における記録情報に対応する当該情報テーブルTB’の内容に変更して記録するので、当該記録後の再記録処理又は再再生処理まで併せてその許否を管理・制御することができる。
【0206】
また、検出されたセクタ情報ST内の複写制限情報IFの内容と検出された各地域用複写制限情報ACCIの内容とが一致しているとき記録情報の再生を行うと共に、当該複写制限情報IFの内容と検出された各地域用複写制限情報ACCIの内容とが一致していないとき記録情報の再生を禁止するので、各地域用複写制限情報ACCIが不正に改竄されたとしてもそれを的確に検出してその後の記録情報の不法な再生処理又は記録処理の実行を確実に防止することができる。
【0207】
(III)第3実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第3実施形態について、図17を用いて説明する。なお、図17は第3実施形態に係る情報テーブルの細部構成を示す図である。
【0208】
上述した第1実施形態及び第2実施形態においては、情報テーブルTB又はTB’に含まれていたのは、第1情報テーブルTB1と第2情報テーブルTB2(第1実施形態の場合)及び第1情報テーブルTB1’又はTB1”のいずれか一方と第2情報テーブルTB2(第2実施形態の場合)であったが、以下に説明する第3実施形態においては、第1情報テーブルTB1(TB1’又はTB1”)が、相互に改竄防止のための相関関係を有するように二つに分割されて記録情報内に重畳されている。以下、第2実施形態における第1情報テーブルTB1”を分割した場合を例として第3実施形態について説明する。
【0209】
なお、第3実施形態に係る情報伝達システムの構成及び動作は、それに用いられる情報テーブルの形態が後述するものとなる以外は、第2実施形態に係る情報伝達システムSSの構成及び動作と全く同様であるので、細部の説明は省略する。
【0210】
第3実施形態に係る情報伝達システムにおいて用いられる情報テーブルのうちの第1情報テーブルは、図17に示すように、副情報テーブルTB1”aと、副情報テーブルTB1”bとに分割された状態で、ウオーターマークWMとしてセクタ情報ST内に埋め込まれている。
【0211】
そして、副情報テーブルTB1”aとしては、図17(a)に示すように、その第1バイト目から、上記第1情報テーブルTB1”に含まれていたものと同様のヘッダ情報HD(1バイト)並びに第1複写制御情報CCI1(1バイト)及び第2複写制御情報CCI2(1バイト)を含んでおり、これに加えて、後述する副情報テーブルTB1”bにおける第二番目のバイトに含まれているビット値(後述する第2ハッシュ値H2)を全て「0」とした場合の当該副情報テーブルTB1”bの内容を予め設定されたハッシュ関数を用いて変換して得られるハッシュ値である第1ハッシュ値H1(1バイト)と、記録情報の配信時又は記録時において副情報テーブルTB1”aを検出する際の誤り訂正に用いられるエラー訂正情報ECC(4バイト)と、が含まれている。
【0212】
一方、副情報テーブルTB1”bとしては、図17(b)に示すように、その第1バイト目から、後続する情報が副情報テーブルTB1”bに含まれている情報であることを示すヘッダ情報HD(1バイト)と、後述する内容を有する第2ハッシュ値H2と、何ら有意な情報が記述されていない予備情報Rと、上記第1情報テーブルTB1”に含まれていたものと同様の再生可能地域情報PA(1バイト)、記録可能地域情報RAA(1バイト)、記録地域情報RA(1バイト)、視聴可能期間情報PT(16バイト)、記録可能期間情報RT(16バイト)、タイムシフト許可期間情報(1バイト)TT及びエラー訂正情報ECCと、が含まれている。
【0213】
このとき、上記第2ハッシュ値H2としては、副情報テーブルTB1”aそのものを上記ハッシュ関数を用いて変換して得られるハッシュ値が記述されている。なお、上述した第1副情報テーブルTB1”aに含まれる第1ハッシュ値H1の値全てが「0」となると各ハッシュ値を用いた正確な改竄防止が図れないこととなるので、予備情報Rの値を適切な値として、第1ハッシュ値H1の値全てが「0」となることを防止する。
【0214】
そして、上述した構成を有する副情報テーブルTB1”a及びTB1”bにより第1情報テーブルが構成されている第3実施形態において、例えば、セットトップボックスSTBにおける復調処理においては、先ず、副情報テーブルTB1”aを検出してその内容をCPU25において認識し、次に当該副情報テーブルTB1”aに含まれている第1ハッシュ値H1の値が全て「0」でない場合には、当該副情報テーブルTB1”a以外に副情報テーブルTB1”bが存在していると当該セットトップボックスSTBにおいて認識し、次に当該副情報テーブルTB1”bを検出する。このとき、当該検出した副情報テーブルTB1”bが不法に改竄されていた場合には、その改竄された副情報テーブルTB1”bの内容を上記ハッシュ関数を用いて変換して得られる第1ハッシュ値H1の内容が本来副情報テーブルTB1”aに含まれているべき第1ハッシュ値H1(すなわち、改竄されていない副情報テーブルTB1”bに対応する第1ハッシュ値H1)の内容とは異なったものとなるため、当該副情報テーブルTB1”bを検出した段階でその内容が改竄されているか否かをCPU25において検出することができることとなる。
【0215】
一方、先に検出した副情報テーブルTB1”aが不法に改竄されていた場合には、その改竄された副情報テーブルTB1”aの内容を上記ハッシュ関数を用いて変換して得られる第2ハッシュ値H2の内容が本来副情報テーブルTB1”bに含まれているべき第2ハッシュ値H2(すなわち、改竄されていない副情報テーブルTB1”aに対応する第2ハッシュ値H2)の内容とは異なったものとなるため、当該先に検出した副情報テーブルTB1”aが改竄されているか否かを副情報テーブルTB1”bを検出した段階で認識することができることとなる。
【0216】
そして、副情報テーブルTB1”a又はTB1”bのいずれかが改竄されていることが検出されたときは、その時点でセットトップボックスSTBにおける記録情報に対する復調処理を強制的に終了することで、不法に改竄されている記録情報が復調されることを防止できる。
【0217】
また、レコーダRCにおける記録処理についても、同様にして副情報テーブルTB1”a又はTB1”bのいずれかが改竄されているか否かをシステム制御部54において検出することでDVD100への不法な記録処理の実行を未然に防止することができる。
【0218】
更に、DVDプレーヤPにおける再生処理についても、同様にして副情報テーブルTB1”a又はTB1”bのいずれかが改竄されているか否かをシステム制御部7において検出することでDVD100からの不法な再生処理の実行を未然に防止することができる。
【0219】
以上説明したように、第3実施形態の第1情報テーブルの形態によれば、上述した第2実施形態における情報伝達システムSSの動作による効果に加えて、一の記録情報に対応するストリームリージョン情報と複写制限情報CCIとを、当該ストリームリージョン情報と当該複写制限情報CCIとの間に予め設定されたハッシュ値を用いた相関関係を有するように、且つ、各々別個独立に副情報テーブルTB1”a及びTB1”bとして記録情報に重畳するので、当該記録情報が配布された後に当該記録情報のみが不正に改竄(すなわち、上記相関関係が改変)されて複写等された場合にも、その不正な改竄を確実に検出し、当該複写等自体の許否、及びその複写等後の当該記録情報の記録処理又は再生処理の実行の許否を確実に地域毎に管理・制御することができる。
【0220】
なお、上述した第3実施形態においては、第1ハッシュ値H1及び第2ハッシュ値H2として副情報テーブルTB1”aの内容をハッシュ関数により変換した値と副情報テーブルTB1”bの内容をハッシュ関数により変換した値とを相互に記録するように構成したが、これ以外に、予め設定された特定の値及び関係式とにより導出される、いわゆるハッシュテーブルを用いて改竄防止を図ることもできる。
【0221】
(IV)応用例
次に、上述した構成を有する本発明を実際に適用して記録制限又は再生制限を防止するための具体的な構成について例示しつつ説明する。
【0222】
先ず、第一には、一回のみの複写記録及びタイムシフト再生処理が情報テーブルTB’により許可されている記録情報をセットトップボックスSTBにおいてタイムシフト再生処理している間に、これと並行してその一回目の複写記録をレコーダRCにおいて行っている時は、当該タイムシフト再生処理中においては、そのレコーダRCにおいては記録可能な他のDVDへの同時複写記録を禁止するように当該レコーダRCを構成することもできる。
【0223】
次に、第二には、一回のみの複写記録が許可されている記録情報について、例えば、再生可能地域を北米及びヨーロッパのみと情報テーブルTB’において設定しておき、一方、その記録情報の記録可能地域をヨーロッパのみと当該情報テーブルTB’において設定しておけば、ヨーロッパにはそのまま一回のみ複写記録が可能であるとして当該記録情報が配布され、更に北米には結果として複写記録が一切禁止されている記録情報として当該記録情報が配布されることとなるので、この場合は地域限定の一回のみ複写許可記録情報ということとなり、地域により異なった記録/再生制限を行うことができる。
【0224】
更に、第三には、一回のみの複写記録が許可されている記録情報について、その情報テーブルTB’において記録地域情報RAが指定されない場合には、複写禁止扱いとすれば、同様に地域限定の一回のみ複写許可記録情報とすることができる。
【0225】
更にまた、第四には、一の地域(例えば北米)において、記録情報としてのある映画について、視聴可能期間情報PTによりその映画の視聴可能期間を例えば2001年2月からと設定しておき、一方、記録可能期間情報RTによりその映画の記録可能期間を例えば2001年4月から1ヶ月と設定しておき、当該映画の映画館における封切り時期を例えば2001年1月と設定すること等により、その映画についての夫々の配給経路(地域)によって異なった優先順位をつけられることとなり、当該映画についてより効果的な宣伝活動が可能である。
【0226】
更に、第五には、複写制御情報CCIの内容と視聴可能期間情報PTの内容とを組み合わせて設定することにより、期間限定で一回のみ複写記録許可としてその記録情報を扱うことができることとなり、この場合にその設定されている期間のみ視聴料金を高く設定したり、或いは広告費を高く設定したりするといったことも可能となる。このとき、一回のみ複写記録許可とされている記録情報を複写記録するとその複写制限情報CCIの内容は以降の複写記録禁止と書き換えられることとなるが、この場合には、元の一回のみ複写記録許可なる旨を示す複写制限情報CCI自体を書き換えてもよいし、或いは以降の複写記録禁止を示す情報自体を追記するようにしても良い。
【0227】
第六には、上記第1実施形態で説明したように、再生専用のDVD1の場合、第2実施形態の如き視聴可能期間情報PT及び記録可能期間情報RTは設ける必要はないが、配信(放送)されている記録情報との区別を行うために、視聴可能期間情報PTに相当する予備情報Rの内容を、例えば「FFFFh」と設定し、記録可能期間情報RTに相当する予備情報Rの内容を、例えば「0000h」と設定することで、その記録情報が再生専用のDVD1に記録されている記録情報であることを示してもよい。この場合、ディスクリージョン情報を予め設定されている暗号化キーを設定して(又は当該複写制限情報CCI自体を用いて)暗号化すれば、たとえ複写制限情報CCIが解読され改竄されたとしても、その改竄を予め検出して再生制限又は記録制限を施すことが可能となる。
【0228】
更に、第七には、記録情報の内容によってはある地域内は複写自由であるがそれを他の国又は地域では再生・視聴されないように設定する必要がある場合も考えられる。この場合に本発明によれば、再生可能地域情報PAの設定により、複写自由ではあるが再生可能地域を制限することも可能である。同様に、レコーダRCにおける記録制限の場合にも、記録可能地域情報RAAの設定により、複写自由ではあるが記録可能地域が制限された、いわゆる地域限定複写自由な記録情報として配信することも可能である。
【0229】
また、第八には、複写制限情報CCIを地域毎に設定するので、記録可能期間情報RTの内容と組み合わせることで、或る地域の所定の期間は複写禁止であるがその期間を経過した後は複写自由と設定するといったことを、各地域毎に異なる内容で設定することができる。
【0230】
更にまた、第九には、複写禁止とされている記録情報については、視聴可能期間情報PTと再生可能地域情報PAを設定することで、同じ記録情報でも地域によって視聴保護を施すことが可能となる。この場合、特に衛星放送で隣接別地区について記録情報の放映を6ヶ月遅延させたい等の場合に有効である。
【0231】
更に、第十には、タイムシフト再生処理についても、地域によって許可又は不許可とすることで、宣言活動や視聴時の課金を適切に行うことができる。また、記録可能な記録情報をDVD100等に記録する際、再生可能地域又は再生可能期間等を新規に設定することもできる。
【0232】
なお、上記図6、図14及び図16に示すフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して配信されて来る当該プログラムを一時的に記録しておき、これをマイクロコンピュータ等により読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等をDVDプレーヤPにおけるシステム制御部7、セットトップボックスSTBにおけるCPU25及びレコーダRCにおけるシステム制御部7として夫々機能させるように構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るDVDにおける情報の記録態様を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るDVDに記録されている情報の具体的内容を示す図(I)であり、(a)は第1情報テーブルの具体的内容を示す図であり、(b)は第2情報テーブルの具体的内容を示す図である。
【図3】第1実施形態に係るDVDに記録されている情報の具体的内容を示す図(II)であり、(a)は複写制限情報の具体的内容を示す図であり、(b)は再生可能地域情報の具体的内容を示す図である。
【図4】第1実施形態に係るDVDに記録されている情報の具体的内容を示す図(III)であり、(a)は記録後再生可能地域情報の具体的内容を示す図であり、(b)は記録後記録可能地域情報の具体的内容を示す図であり、(c)は記録後タイムシフト可能地域情報の具体的内容を示す図である。
【図5】第1実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。
【図6】第1実施形態に係る情報再生装置における再生動作を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態に係る情報伝達システムの概要構成を示すブロック図である。
【図8】第2実施形態に係る映像送出装置の概要構成を示すブロック図である。
【図9】第2実施形態に係る情報伝送システムにおいて伝送される記録情報の態様を示す図である。
【図10】第2実施形態に係る記録情報の具体的内容を示す図(I)であり、(a)は具体的内容を示す図(I)であり、(b)は具体的内容を示す図(II)である。
【図11】第2実施形態に係る記録情報の具体的内容を示す図(II)であり、(a)は記録可能地域情報の具体的内容を示す図であり、(b)はタイムシフト許可地域情報の具体的内容を示す図である。
【図12】第2実施形態に係る記録情報の具体的内容を示す図(III)であり、(a)は視聴可能期間情報の具体的内容を示す図であり、(b)は記録可能期間情報の具体的内容を示す図であり、(c)は記録地域情報の具体的内容を示す図である。
【図13】第2実施形態に係るセットトップボックスの概要構成を示すブロック図である。
【図14】第2実施形態に係る受信動作を示すフローチャートである。
【図15】第2実施形態に係るレコーダの概要構成を示すブロック図である。
【図16】第2実施形態に係る記録動作を示すフローチャートである。
【図17】第3実施形態に係る記録情報の具体的内容を示す図であり、(a)は副情報テーブルの具体的内容を示す図(I)であり、(b)は副情報テーブルの具体的内容を示す図(II)である。
【符号の説明】
1、100…DVD
6、28、53…ウオーターマーク検出部
7、54…システム制御部
8…バス
10、40…ピックアップ
11、41…スピンドルモータ
12、42…サーボ制御部
13…RFアンプ
14、44…信号処理回路
15、51…デスクランブル回路
16…MPEGデコーダ
17…D/Aコンバータ
18、45…スクランブル回路
19、52…通信インターフェース
20…フロントエンド部
21…デスクランブラ
22…デマルチプレクサ
23…音声デコーダ
24…画像デコーダ
25…CPU
26、61…メモリ
27…抽出部
29…暗号化部
30…インターフェース部
31、55…バス
43…LDドライバ
47…ウオーターマーク挿入部
48…スイッチ
49、65…MPEGエンコーダ
50…A/Dコンバータ
56…DVDフォーマッタ
60…制御部
62…表示部
63…操作部
64…VTR
66…映像信号出力部
SS…情報伝達システム
M…映像送出装置
TX…送信機
ATT、ATR…アンテナ
SR…通信衛星
STB…セットトップボックス
TV…テレビジョン装置
R…レコーダ
NA…未記録領域
UD…記録領域
LI…リードインエリア
LO…リードアウトエリア
FA…ファイルシステム情報領域
NV…ナビゲーション情報領域
DT…記録情報領域
VD…ビデオ情報
AD…オーディオ情報
ST…セクタ情報
ID…識別情報
FT…訂正情報
IF…複写制限情報
DA…画像情報
TB、TB’…情報テーブル
F…フレーム
WM…ウオーターマーク
TB1、TB1’、TB1”…第1情報テーブル
TB2…第2情報テーブル
HD…ヘッダ情報
CCI1…第1複写制御情報
CCI2…第2複写制御情報
PA…再生可能地域情報
RV…予備情報
ECC…エラー訂正情報
RP…記録後再生可能地域情報
RR…記録後記録可能地域情報
RT…記録後タイムシフト可能地域情報
P…DVDプレーヤ
RAA…記録可能地域情報
TA…タイムシフト許可地域情報
PT…視聴可能期間情報
RT…記録可能期間情報
TT…タイムシフト許可期間情報
RA…記録地域情報
TB1”a、TB1”b…副情報テーブル
H1…第1ハッシュ値
H2…第2ハッシュ値
Claims (18)
- 記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加手段を備えることを特徴とする情報生成装置。
- 請求項1に記載の情報生成装置において、
前記制御情報付加手段は、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報を、前記記録情報に対して更に付加することを特徴とする情報生成装置。 - 請求項2に記載の情報生成装置において、
前記許否制御情報及び前記複写制限情報は、改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含むことを特徴とする情報生成装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の情報生成装置において、
前記許否制御情報は、前記記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方の実行を許可する期間を示す期間情報を更に含むことを特徴とする情報生成装置。 - 記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報であって、前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報及び前記記録情報の記録後における複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報が付加された記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されている記録媒体から前記記録情報を再生する情報再生装置において、
前記記録情報が所定情報単位毎に単位複写制限情報を含むと共に、
当該単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段と、
前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段と、
前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出手段と、
前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段と、
を備えることを特徴とする情報再生装置。 - 記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報であって、前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報及び前記記録情報の記録後における複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報が付加された記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されていると共に、前記許否制御情報及び前記複写制限情報が改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含んで記録されている記録媒体から前記記録情報を再生する情報再生装置において、
前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段と、
前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段と、
前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれる前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出手段と、
前記検出手段により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段と、
を備えることを特徴とする情報再生装置。 - 記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加工程を備えることを特徴とする情報生成方法。
- 記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生方法において、
前記記録情報が所定情報単位毎に単位複写制限情報を含むと共に、
当該単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出工程と、
前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出工程と、
前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出工程と、
前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御工程と、
を備えることを特徴とする情報再生方法。 - 記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報であって改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含む許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報であって前記相関情報を含む複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生方法において、
前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出工程と、
前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出工程と、
前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれた前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出工程と、
前記検出工程により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御工程と、
を備えることを特徴とする情報再生方法。 - 情報生成装置に含まれる生成コンピュータを、
記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報を、当該記録情報に付加する制御情報付加手段として機能させることを特徴とする情報生成プログラム。 - 記録情報を構成する所定情報単位毎に単位複写制限情報を含む当該記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生装置に含まれる再生コンピュータを、
前記単位複写制限情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段、
前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段、
前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致しているか否かを検出する検出手段、及び、
前記抽出された単位複写制限情報の内容と前記抽出された複写制限情報の内容とが一致していないとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段、
として機能させることを特徴とする情報再生プログラム。 - 記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報であって改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含む許否制御情報と、前記記録情報の記録後における当該記録情報の複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報であって前記相関情報を含む複写制限情報と、が夫々付加されて出力されてくる前記記録情報を再生する情報再生装置に含まれる再生コンピュータを、
前記許否制御情報を前記記録情報から抽出する第1抽出手段、
前記複写制限情報を前記記録情報から抽出する第2抽出手段、
前記抽出された許否制御情報及び前記抽出された複写制限情報に含まれた前記相関情報に基づいて、改竄の有無を検出する検出手段、及び、
前記検出手段により改竄が検出されたとき、前記記録情報の再生を禁止する再生制御手段、
として機能させることを特徴とする情報再生プログラム。 - 請求項10に記載の情報生成プログラムが前記生成コンピュータで読取可能に記録されていることを特徴とする情報記録媒体。
- 請求項11又は12に記載の情報再生プログラムが前記再生コンピュータで読取可能に記録されていることを特徴とする情報記録媒体。
- 記録又は再生の少なくともいずれか一方の対象となる記録情報と、当該記録情報を用いた前記一方の態様を制御する制御情報と、が記録されている記録媒体において、
前記一方を予め設定された地域毎に制御する許否制御情報が付加された当該記録情報が記録されている記録情報記録領域と、
前記制御情報が記録されている制御情報記録領域と、
を備えることを特徴とする記録媒体。 - 請求項15に記載の記録媒体において、
前記記録情報には、当該記録情報の記録後における複写処理の実行を前記地域毎に制限する複写制限情報が更に付加されていることを特徴とする記録媒体。 - 請求項16に記載の記録媒体において、
前記許否制御情報及び前記複写制限情報は、改竄防止のための相関関係を有する相関情報を含むことを特徴とする記録媒体。 - 請求項15から17のいずれか一項に記載の記録媒体において、
前記許否制御情報は、前記記録情報の記録又は再生の少なくともいずれか一方の実行を許可する期間を示す期間情報を更に含むことを特徴とする記録媒体。
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Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
JP2006520043A (ja) * | 2003-03-04 | 2006-08-31 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | コピープロテクトされた素材の地理的領域への限定的な頒布 |
WO2007129404A1 (ja) | 2006-05-09 | 2007-11-15 | Pioneer Corporation | 情報記録媒体 |
JP2008520140A (ja) * | 2004-11-10 | 2008-06-12 | トムソン ライセンシング | 音声・映像コンテンツを含む信号のプレゼンテーションのための装置、システム及び方法 |
US8036074B2 (en) | 2006-07-07 | 2011-10-11 | Pioneer Corporation | Information recording medium, information recording device and method, and computer program |
-
2003
- 2003-07-31 JP JP2003204318A patent/JP2004127486A/ja active Pending
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WO2007129404A1 (ja) | 2006-05-09 | 2007-11-15 | Pioneer Corporation | 情報記録媒体 |
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