【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下引層を有する電子写真用感光体に関し、更に詳しくは、該下引層はコア粒子の表面に電荷輸送性有機顔料をコートした粒子を1種以上含有する電子写真用感光体、及び、該電子写真用感光体を用いた電子写真用カートリッジおよび画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置は高速でかつ高印字の品質が得られ、複写機およびレーザービームプリンター等の画像形成装置において利用されている。この画像形成装置に於いて用いられる感光体として有機の光導電性材料を用いた有機感光体が主流となっており、感光体の構成も電荷移動型錯体構造や電荷発生材料を結着樹脂中に分散した機能分離型の感光体へと変遷し性能が向上している。
この機能分離型感光体の場合、現在ではアルミニウム基体の上に下引層をまず形成し、その後、電荷発生層および電荷輸送層からなる感光層を形成する場合が多い。
【0003】
感光体の繰り返し安定性や環境安定性の改善に関しては、電荷発生層や電荷輸送層のみならず下引層にも依存する分が多く、繰り返し使用による電荷蓄積性の少ない下引層が要求されている。また、画質欠陥の防止に関しては下引層の役割は大きく、基材の欠陥や汚れあるいは電荷発生層等、上層の塗膜欠陥やむらに起因する画質欠陥を抑制するために下引層は重要な機能層である。
特に、近年、電子写真方式の画像形成装置においてコロトロンに代わりオゾン発生が少ない接触帯電方式の帯電装置が用いられるようになり、感光体の不均一状態から発生する欠陥を防止する技術が特に大きく求められるようになってきており、そのために下引層の改良が求められている。
【0004】
接触帯電装置を用いた場合には感光体の局所的な劣化部に接触帯電時に加わる局所的な高電場により電気的なピンホールを生じこれが画質欠陥となって生じる場合があった。
そのような課題に対して、下引層を厚膜化し基材の欠陥を隠蔽し、かつ電気特性上の安定を得るために、導電性微粉末を含有する層を基材上に塗布形成する方法がこれまで講じられてきている。
【0005】
その一つはアルミニウム基材上に導電粉分散型の導電層を形成しさらにその上層に下引層を形成する方法である。この場合導電層で基材隠蔽を行うとともに抵抗調整を行い、ブロッキング(電荷注入制御)機能は下引層で持たせている(以下、「導電層型下引層」と称する)。
【0006】
また別の方法として、ブロッキング(電荷注入制御)能と抵抗調整能との機能を両有する電子輸送性有機顔料分散層を基材上に塗布し、ブロッキング(電荷注入制御)層と抵抗調整層との機能を両有する下引層として使用する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−146639号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
導電層型下引層の方に比べ上記電子輸送性有機顔料分散層の方が積層数は1層少なくてすむため感光体の製造プロセスを簡略化することができコストも低減できる。
しかしながら、上記電子輸送性有機顔料分散層の場合には下引層1層のなかに抵抗制御の機能と電荷注入制御の機能を合わせ織り込む必要があり、材料設計上の大きな制約を有していた。
本発明の目的は、これらの問題を解決し、電気特性、画質、耐久性に優れた電子写真用感光体、この電子写真用感光体を使用したプロセスカートリッジ、および画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような課題に鑑み、繰り返し使用を行っても電気特性の劣化がなく、良好な画質を得られ、また接触帯電装置や中間転写体を用いた画像形成装置内で用いても耐久性が高い下引層を発明するに至った。
すなわち、本発明の電子写真用感光体、電子写真用カートリッジおよび画像形成装置は以下の通りである。
【0010】
<1> 導電性基材と、該導電性基材上に形成された下引層と、該下引層上に形成された感光層とを有する電子写真用感光体において、
前記下引層は、コア粒子の表面に電荷輸送性有機顔料をコートした粒子を1種以上含有することを特徴とする電子写真用感光体である。
【0011】
<2> 導電性基材と、該導電性基材上に形成された下引層と、該下引層上に形成された感光層とを有する電子写真用感光体において、
前記下引層は、少なくとも金属酸化物粒子をコア粒子とし、そのコア粒子の表面に電荷輸送性有機顔料をコートした粒子を1種以上含有することを特徴とする電子写真用感光体である。
【0012】
<3> 前記コア粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする<2>又は<3>のいずれか1項に記載の電子写真用感光体である。
【0013】
<4> 前記コア粒子の表面にコートされる電荷輸送性有機顔料は、ペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料、多環キノン顔料から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする<1>乃至<3>のいずれか1項に記載の電子写真用感光体である。
【0014】
<5> <1>乃至<4>記載の電子写真用感光体を有することを特徴とする電子写真用カートリッジである。
【0015】
<6> <1>乃至<4>記載の電子写真用感光体を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の電子写真用感光体は、導電性基材上に形成された下引層と、該下引層上に形成された感光層とを有する電子写真用感光体において、前記下引層は、コア粒子の表面に電荷輸送性有機顔料をコートした粒子を1種以上含有することを特徴とする電子写真用感光体である。また、電子写真プロセスカートリッジが前記電子写真用感光体を有することを特徴とする。さらに、前記画像形成装置が前記電子写真用感光体を有することを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
【0017】
(電子写真用感光体)
本発明の電子写真用感光体が備える感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質とを同一の層に含有する単層型感光層、あるいは、電荷発生物質を含有する層(以下、「電荷発生層」とも言う。)と電荷輸送物質を含有する層(以下、「電荷輸送層」とも言う。)とを別個に設けた機能分離型感光層(以下、「積層型感光体」ともいう。)のいずれであってもよい。更に、前記感光層の上には保護層を設けてもよい。
【0018】
(粒子)
本願発明で使用する電荷輸送性有機顔料をコートした粒子は以下のようにして作製される。
ここでの粒子とは、電荷輸送性有機顔料でコーティングされた粒子を意味するが、後述のシリコンカップリング剤等による被覆処理済みの粒子も意味するものとし、更に、単に微少な粒子を意味する場合においても使用するものとする。
【0019】
ここで用いられる電荷輸送性有機顔料でコーティングされた粒子のコアとしては、有機微粒子でも無機微粒子でも構わないが、中でもシリカ、酸化チタン、酸化鉄、水酸化鉄、酸化亜鉛、アルミナなどの無機微粒子が表面コート時の機械的ストレスに対する安定性に優れ、好ましい。
前記コアとなる粒子は、気相法、溶液法、粉砕法などいかなる方法でも作製でき、コアとなる粒子の物理的、化学的物性等に応じて適宜選択することができる。好ましくは、均一性の観点から気相法、溶液法が好ましい。
【0020】
前記コアとなる粒子の、平均粒子径としては、5〜100nmが好ましく、更に5〜70nmが好ましく、特に30〜70nmのものが下引層中への分散性に優れるため好ましく用いられる。
前記コアとなる微粒子の形状としては、球形、不定形等と種々存在するが、目的、用途に応じて適宜選択することができるが、均一な電荷輸送性顔料をコート状態を得る観点から球形が好ましい。
【0021】
前記コアとなる粒子表面への電荷輸送性顔料の付着性を改良するため、各種の被覆処理剤が使用できる。例えば、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、ジルコニウムカップリング剤などの有機ジルコニウム化合物、チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタネートカップリング剤などの有機チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、、アルミニウムカップリング剤などの有機アルミニウム化合物のほか、アンチモンアルコキシド化合物、ゲルマニウムアルコキシド化合物、インジウムアルコキシド化合物、インジウムキレート化合物、マンガンアルコキシド化合物、マンガンキレート化合物、スズアルコキシド化合物、スズキレート化合物、アルミニウムシリコンアルコキシド化合物、アルミニウムチタンアルコキシド化合物、アルミニウムジルコニウムアルコキシド化合物、などの有機金属化合物やポリシロキサンなどによる均一な被覆処理を行うこともできる。これらの化合物は、単独でもまた2種以上を併用しても使用することができる。
【0022】
前記有機ケイ素化合物としては、一般的に使用されるシリコンカップリング剤を挙げることができる。具体的には、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ペンタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン等のシリコンカップリング剤などがコア材料への潤滑性物質のコーティング性の観点から好ましい。
【0023】
前記コアとなる微粒子表面へのシリコンカップリング剤等の被覆処理剤の被覆量としては、コアとなる微粒子粉末に対して、0.01〜25.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.015〜20.0質量%であり、更により好ましくは0.02〜15質量%である。0.01質量%未満の場合には、電荷輸送性有機顔料をコーティングさせることが困難となりやすい。25.0質量%より多い場合は、微粒子の凝集を生じやすくなる。
【0024】
コアとなる粒子への電荷輸送性有機顔料の付着改善のためのコーティング処理は、コア粒子と上記処理剤とを機械的に混合攪拌したり、コア微粒子粉末に処理剤を噴霧しながら機械的に混合攪拌すればよい。
混合攪拌をするための混合攪拌装置としては、粉体層にせん断力を加えることのできる装置が好ましく、殊に、せん断、へらなで及び圧縮が同時に行える装置、例えば、ホイール形混練機、ボール型混練機、ブレード型混練機、ロール型混練機を用いることができる。
【0025】
上記ホイール型混練機としては、具体的に、エッジランナー(「ミックスマラー」、「シンプソンミル」、「サンドミル」と同義語である)、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、コナーミル、リングマラー等がある。
前記ボール型混練機としては、例えば、振動ミル、ボールミル、遊星型ボールミル等がある。また、前記ブレード型混練機としては、例えば、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサー、ナウタミキサー等がある。前記ロール型混練機としては、例えば、エクストルーダー等がある。
【0026】
本発明の実施にあたっては、ホイール型混練機がより効果的に使用でき、好ましくはエッジランナー、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、リングマラーであり、より好ましくはエッジランナーである。
【0027】
前記コア粒子への電荷輸送性有機顔料のコーティング処理としては、コア粒子と前記電荷輸送性有機顔料とを機械的に混合攪拌することにより、または、コア粒子に前記電荷輸送性有機顔料を噴霧しながら機械的に混合攪拌をすることにより実施することができる。
前記コア粒子に添加し、混合攪拌して付着させる電荷輸送性有機顔料としては電子輸送性有機顔料が好ましく用いられる。この電子輸送性有機顔料としては、特開昭47−30330号公報に記載のペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料、また、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子等の電子吸引性の置換基を有するビスアゾ顔料やフタロシアニン顔料等の有機顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機顔料が上げられる。
これらの顔料の中ではペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料と多環キノン顔料が、電子移動性が高いので好ましく使用される。
【0028】
前記電荷輸送性有機顔料の添加方法としては、混合攪拌しながら少量ずつ時間をかけて行なうのが好ましく、特に5〜60分間程度をかけて添加するのが好ましい。
前記潤滑性材料の添加時における混合攪拌速度としては、2〜2000rpm、好ましくは5〜1000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範囲で適宜調整することができる。
また、混合攪拌の処理時間としては、5〜120分、好ましくは10〜90分の範囲で、前記混合攪拌速度等の処理条件に応じて適宜調整すればよい。
【0029】
電荷輸送性有機顔料のコート量は、所望の電気特性を得られる範囲内であればいかなるコート量も選択することができる。
コート量はコア粒子粉末に対して、0.05〜25.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜20.0質量%であり、更により好ましくは1.0〜15質量%である。1.0質量%未満の場合には、有機顔料をコートさせることが困難となりやすく、25.0質量%を超える場合には電荷輸送性有機顔料同士の凝集体が発生し易い。
【0030】
この付着処理は必要により更に、乾燥又は/及び加熱処理を行ってもよい。乾燥又は/及び加熱処理工程における加熱温度としては、通常40〜150℃が好ましく、より好ましくは60〜120℃である。その処理時間としては10分〜12時間が好ましく、30分〜3時間がより好ましい。
更に、電荷輸送性有機顔料およびコア粒子の物性等の物理化学的条件等に応じて、必要により、水洗、濾別、乾燥、更に、脱気・圧密処理等を施してもよい。
【0031】
以下、本発明の電子写真用感光体の好適な実施形態について詳述する。
図1は、本発明の電子写真用感光体の第一実施形態を示す断面図である。図1に示すように、電子写真用感光体100は、導電性基材1と、下引層2と、感光層3とから構成されている。なお、感光層3は、電荷発生層31および電荷輸送層32の2つの層が積層された機能分離型の感光層であり、導電性基材1側に電荷発生層31が設けられている。
【0032】
導電性基材1としては、アルミニウム・銅・鉄・ステンレス・亜鉛・ニッケルなどの金属ドラムとしてもよいし、シート・紙・プラスチック又はガラス上にアルミニウム・銅・金・銀・白金・パラジウム・チタン・ニッケルークロム・ステンレス鋼・銅・インジウム等の金属を蒸着したり酸化インジウム・酸化錫などの導電性金属化合物を蒸着したものとしてもよいし、金属箔をラミネートしたり、或いは、カーボンブラック・酸化インジウム・酸化錫・酸化アンチモン粉・金属粉・沃化銅等を結着樹脂に分散し、塗布することによって導電処理したもの等が用いられる。
【0033】
また、導電性基材1の形状はドラム状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。尚、導電性基材を金属パイプとした場合、表面は素管のままであってもよいし、事前に鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
【0034】
下引層2は電気特性、画質、耐久性等の特性獲得のために適切な電荷輸送性を得ることが必要である。本発明ではコア粒子表面に電荷輸送性顔料をコートした粒子を含有させた下引層が用いられる。コア粒子表面に電荷輸送性顔料をコートした粒子は、コア粒子の異なるものあるいは電荷輸送性顔料の異なるものなど2種以上混合して用いることもできる。
これらの電荷輸送性顔料をコートした粒子は、バインダ樹脂とともに分散処理され、下引層形成用塗布液として調整された後、塗布することにより下引層2が形成される。
【0035】
下引層形成用塗布液のバインダ樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などを用いることができる。
【0036】
これらの中でも上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが好ましく用いられる。
下引層形成用塗布液中の電荷輸送性顔料をコートした粒子とバインダ樹脂との比率は所望する電子写真用感光体特性を得られる範囲で任意に設定できる。
【0037】
下引層形成用塗布液には電気特性向上、環境安定性向上、画質向上のために種々の添加物を用いることができる。この添加物としては、例えばクロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などの電子輸送性物質、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いることができる。
【0038】
ここで用いられるシランカップリング剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどである。
【0039】
ここで用いられるジルコニウムキレート化合物として、例えばジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。
【0040】
ここで用いられるチタニウムキレート化合物としては、例えばテトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。
【0041】
ここで用いられるアルミニウムキレート化合物例としては、例えばアルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いることができる。
【0042】
下引層形成用塗布液を調整するための溶媒としては公知の有機溶剤、例えばアルコール系、芳香族系、ハロゲン化炭化水素系、ケトン系、ケトンアルコール系、エーテル系、エステル系等から任意で選択することができる。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を用いることができる。
【0043】
また、これらの分散に用いる溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤としてバインダー樹脂を溶かす事ができる溶剤であれば、いかなるものでも使用することが可能である。また、水溶性樹脂をバインダー樹脂として用いる場合には溶媒として水を用いることも可能である。
【0044】
電荷輸送性顔料をコートした粒子を分散させる方法としては、攪拌、超音波分散、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェーカーなどの方法を用いることができる。さらにこの下引層2を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
このようにして得られた下引層形成用塗布液を用い、導電性基材上に下引層2が成膜される。
【0045】
塗布により形成された下引層2は必要に応じて乾燥することができる。乾燥温度は溶媒を除去することができる温度で、且つ所望の特性を得ることができる温度であれば適当な温度を選択することができる。乾燥温度としては50℃から200℃が好ましく用いられる。
また、下引層2は、厚さは0.1μm以上50μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以上30μm以下とされていることが好ましい。
【0046】
また、画像形成装置の露光装置にレーザー光が使用される場合には、下引層の表面粗さはモアレ像防止のために、使用される露光用レーザー波長λの1/4n(nは上層の屈折率)〜1/2λに調整することができる。表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子を添加することもできる。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型PMMA(ポリメタクリル酸メチル)樹脂粒子等を用いることができる。
また、表面粗さ調整のために下引層を研磨することもできる。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等を用いることもできる。
【0047】
電荷発生層31は、電荷発生物質を真空蒸着により形成するか、有機溶剤及び結着樹脂とともに分散し塗布することにより形成される。
分散塗布により電荷発生層31を形成する場合、電荷発生物質を有機溶剤及び結着樹脂、添加剤等とともに分散し、得られた分散液を塗布することにより電荷発生層31は形成される。
【0048】
本発明において、電荷発生材料としては、公知の電荷発生物質なら何でも使用できる。赤外光用ではフタロシアニン顔料、スクアリリウム、ビスアゾ、トリスアゾ、ペリレン、ジチオケトピロロピロール、可視光用としては縮合多環顔料、ビスアゾ、ペリレン、トリゴナルセレン、色素増感した酸化亜鉛微粒子等を用いる。これらの中で、特に優れた性能が得られ、好ましく使用される電荷発生物質として、フタロシアニン系顔料が用いられる。これを用いることにより、特に高感度で、繰り返し安定性の優れる電子写真用感光体が得られることができる。
【0049】
また、フタロシアニン顔料は一般に数種の結晶型を有しており、目的にあった感度が得られる結晶型であるならば、これらのいずれの結晶型でも用いることができる。特に好ましく用いられる電荷発生物質としては、クロロガリウムフタロシアニン、ジクロロススフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属フタロシアニン、オキシチタニルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン等が挙げられる。
【0050】
本発明に用いるフタロシアニン顔料結晶は公知の方法で製造されるフタロシアニン顔料を、自動乳鉢、遊星ミル、振動ミル、CFミル、ローラーミル、サンドミル、ニーダー等で機械的に乾式粉砕するか、乾式粉砕後、溶剤と共にボールミル、乳鉢、サンドミル、ニーダー等を用いて湿式粉砕処理を行うことによって製造することができる。上記の処理において使用される溶剤は、芳香族類(トルエン、クロロベンゼン等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、脂肪族アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、脂肪族多価アルコール類(エチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等)、芳香族アルコール類(ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等)、エステル類(酢酸エステル、酢酸ブチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、ジメチルスルホキシド、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、さらには数種の混合系、水とこれら有機溶剤の混合系があげられる。
【0051】
使用される溶剤は、顔料結晶に対して、1〜200部、好ましくは10〜100部の範囲で用いる。処理温度は、−20℃〜溶剤の沸点以下、好ましくは−10〜60℃の範囲で行う。また、粉砕の際に食塩、ぼう硝等の磨砕助剤を用いることもできる。磨砕助剤は顔料に対し0.5〜20倍、好ましくは1〜10倍用いればよい。
【0052】
また、公知の方法で製造されるフタロシアニン顔料結晶を、アシッドペースティングあるいはアシッドペースティングと前述したような乾式粉砕あるいは湿式粉砕を組み合わせることにより、結晶制御することもできる。アシッドペースティングに用いる酸としては、硫酸が好ましく、濃度70〜100%、好ましくは95〜100%のものが使用され、溶解温度は、−20〜100℃好ましくは−10〜60℃の範囲に設定される。濃硫酸の量は、フタロシアニン顔料結晶の質量に対して、1〜100倍、好ましくは3〜50倍の範囲に設定される。析出させる溶剤としては、水あるいは、水と有機溶剤の混合溶剤が任意の量で用いられる。析出させる温度については特に制限はないが、発熱を防ぐために、氷等で冷却することが好ましい。
【0053】
電荷発生層31に用いる結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択することができる、また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシランなどの有機光導電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等の絶縁性樹脂をあげることができるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。これらの中で特にポリビニルアセタール樹脂が好ましく用いられる。
【0054】
また、電荷発生物質と結着樹脂との配合比(質量比)は、10:1〜1:10の範囲が好ましい。塗布液を調整するための溶媒としては公知の有機溶剤、例えばアルコール系、芳香族系、ハロゲン化炭化水素系、ケトン系、ケトンアルコール系、エーテル系、エステル系等から任意で選択することができる。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を用いることができる。
【0055】
また、これらの分散に用いる溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤としてバインダー樹脂を溶かす事ができる溶剤であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
分散させる方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェーカーなどの方法を用いることができる。さらにこの電荷発生層を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
さらにこの分散の際、粒子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすることは高感度・高安定性に対して有効である。
【0056】
さらにまた、電荷発生材料は電気特性の安定性向上、画質欠陥防止などのために表面処理を施すことができる。表面処理剤としてはカップリング剤などを用いることができるがこれに限定されるものではない。表面処理に用いるカップリング剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が挙げられる。
【0057】
これらのなかでも特に好ましく用いられるシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が上げられる。
【0058】
また、例えばジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどの有機ジルコニウム化合物も用いることができる。
【0059】
また、例えばテトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどの有機チタン化合物、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などの有機アルミニウム化合物も用いることができる。
【0060】
さらに、この電荷発生層用塗布液には電気特性向上、画質向上などのために種々の添加剤を添加することもできる。添加物としては、クロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などの電子輸送性物質、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いることができる。
【0061】
このシランカップリング剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどである。
【0062】
このジルコニウムキレート化合物としては、例えばジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。
【0063】
このチタニウムキレート化合物としては、例えばテトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。
【0064】
このアルミニウムキレート化合物としては、例えばアルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いることができる。
【0065】
さらにこの電荷発生層31を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
【0066】
電荷輸送層32に含有される電荷輸送物質としては、公知のものならいかなるものでも使用可能であるが、下記に示すものを例示することができる。
本願発明に使用できる電荷輸送性物質としては、例えば2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリンなどのピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、トリ(P−メチル)フェニルアミン、N,N’−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、ジベンジルアニリン、9,9−ジメチル−N,N’−ジ(p−トリル)フルオレノン−2−アミンなどの芳香族第3級アミノ化合物、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミンなどの芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4’ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4’−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジンなどの1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、[p−(ジエチルアミノ)フェニル](1−ナフチル)フェニルヒドラゾンなどのヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリンなどのキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフランなどのベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N’−ジフェニルアニリンなどのα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などの電子輸送物質、あるいは、以上に示した化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体などがあげられる。これらの電荷輸送材料は、1種又は2種以上を組み合せて使用できる。
【0067】
電荷輸送層32の結着樹脂は公知のものであればいかなるものでも使用することが出来るが、電機絶縁性のフィルム形成可能な樹脂が好ましい。例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレンーブタジエン共重合体、塩化ビニリデンーアクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂。シリコン−アルキッド樹脂、フェノールーホルムアルデヒド樹脂、スチレンーアルキッド樹脂、ポリーN―カルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミド、カルボキシーメチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーワックス、ポリウレタン等があげられるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は、単独又は2種類以上混合して用いられるが、特にポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂が電荷輸送材との相溶性、溶剤への溶解性、強度の点で優れ好ましく用いられる。
結着樹脂と電荷輸送物質との配合比(質量比)はいずれの場合も任意に設定することができるが、電気特性低下、膜強度低下に注意しなくてはならない。
【0068】
電荷輸送層32の厚みは5〜50μm、好ましくは10〜40μmが適当である。
さらにこの電荷輸送層32を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。塗布に用いる溶剤としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0069】
また、電荷輸送層32にはシリカやPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)のような微粒子を含有させることもできる。
また塗布液には塗膜の平滑性向上のためのレベリング剤としてシリコーンオイルを微量添加することもできる。
【0070】
図2は、本発明の電子写真用感光体の第二実施形態を示す断面図である。図2に示す電子写真用感光体110は、図1における電荷発生層31及び電荷輸送層32からなる感光層3を単層構造とした以外は図1に示した電子写真用感光体100と同様の構成を有する。
図2に示す感光層3は、図1に示した電荷発生層31と電荷輸送層32とに含有される電荷発生物質と電荷輸送物質とをはじめとする物質を合わせて含有する層である。
【0071】
感光層3がこのように単層型の場合には、顔料の含有量は、感光層3の全質量に対して、0.1〜50質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましい。また、顔料の含有量が上記の数値範囲の下限値未満となると、十分な感度が得られにくくなる。一方、顔料の含有量が上記の数値範囲の上限値を超えると、帯電性の低下、感度の低下などの弊害が発生する傾向が大きくなる。
【0072】
また、このように感光層3が単層型の場合、バインダー樹脂としては、正孔輸送性材料との相溶性の観点から、特にポリカーボネート樹脂及びメタクリル樹脂が好ましく用いられる。更に、これらの樹脂のポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシランなどの有機光導電性ポリマーの中から選択して使用してもよい。なお、上記のバインダー樹脂は、単独あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
【0073】
この感光層3も、上述した電荷輸送物質、上述した電荷輸送物質、上述した有機溶剤、バインダー樹脂等を混合して塗布液を調製し、上述と同様の方法により導電性基材1上に塗布して更に乾燥させることにより形成することができる。
【0074】
図3は、本発明の電子写真用感光体の第三実施形態を示す断面図である。図3に示す電子写真用感光体120は、感光層3上に保護層5を備えること以外は図1に示した電子写真用感光体100と同様の構成を有する。
この保護層は、積層構造からなる感光体では帯電時の電荷輸送層32の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善する為に用いられる。
【0075】
この保護層は、硬化性樹脂、電荷輸送性化合物を含むシロキサン樹脂硬化膜、導電性材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成された膜などから成る。硬化性樹脂としては公地の樹脂であれば何でも使用できるが、例えばフェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シロキサン樹脂等が挙げられる。電荷輸送性化合物を含むシロキサン樹脂硬化膜の場合、電荷輸送性化合物として公知の材料であればいかなるものでも使用可能であるが、例えば特開平10−95787号公報、特開平10−251277号公報、特開平11−32716号公報、特開平11−38656号公報、特開平11−236391号公報に示された化合物等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0076】
保護膜が導電性材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成された膜である場合、導電性材料としては、N,N’−ジメチルフェロセン等のメタロセン化合物、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン化合物、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化アンチモン、酸化錫、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫とアンチモンあるいは酸化アンチモンとの固溶体の担体またはこれらの混合物、あるいは単一粒子中にこれらの酸化亜鉛微粒子を混合したもの、あるいは被覆したものがあげられるが、これらに限定されるものではない。この保護層に用いる結着樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等の公知の樹脂が用いられ、これらは必要に応じて架橋して使用することも出来る。また、保護層には必要に応じて酸化防止剤を含有させることができる。
【0077】
酸化防止剤の具体的な化合物例として、フェノール系酸化防止剤では、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール、スチレン化フェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチル−フェノール)、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチル−フェノール)、4,4’−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−ブチル−フェノール)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−ベンジル)イソシアヌレート、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート]−メタン、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチル−エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
【0078】
ヒンダードアミン系化合物ではビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイミル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,3,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などが挙げられる。
【0079】
有機イオウ系酸化防止剤として、例えばジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオプロピオネート)、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、2−メルカプト−ベンズイミダゾールなどが挙げられる。
有機燐系酸化防止剤として、例えばトリスノニルフェニルフォスフィート、トリフェニルフォスフィート、トリス(2,4−ジ−t−ブチル−フェニル)−フォスフィートなどの公知の酸化防止剤の他、シロキサン樹脂と結合可能な水酸基、アミノ基、アルコキシシリル基等の官能基を有する酸化防止剤などが挙げられる。
さらに、保護層にはシリカやPTFEのような微粒子を含有させることもできる。本願発明の保護層の厚みは1〜20μm、好ましくは1〜10μmが適当である。
【0080】
さらにこの保護層を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。塗布に用いる溶剤としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができるが、できるだけ下層を溶解しにくい溶剤を用いることが好ましい。
【0081】
図4は、本発明の電子写真用感光体の第四実施形態を示す断面図である。図4に示す電子写真用感光体130は、感光層3を単層構造とし、感光層3上に保護層5を備える以外は図2に示した電子写真用感光体110と同様の構成を有する。
【0082】
図5は、本発明の電子写真用感光体の第五実施形態を示す断面図である。図5に示す電子写真用感光体140は、感光層3と下引層2との間に中間層4を備える以外は図1に示した電子写真用感光体100と同様の構成を有する。
この中間層4は、感光体140の電気特性の向上、画質の向上、感光層3の接着性向上のために設けられている。この中間層4の構成材料は特に限定されず、合成樹脂、有機物質或いは無機物質の粉末、電子輸送性物質等から任意に選択することができる。
【0083】
中間層4の合成樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などがある。
これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いることができる。中でも、ジルコニウムもしくはもしくはシリコンを含有する有機金属化合物は残留電位が低く環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないなど性能上優れている。
【0084】
シリコン化合物としては、例えばビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどである。これらのなかでも特に好ましく用いられるシリコン化合物はビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が上げられる。
【0085】
有機ジルコニウム化合物例としては、例えばジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。
【0086】
有機チタン化合物としては、例えばテトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。
【0087】
有機アルミニウム化合物としては、例えばアルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
【0088】
また、中間層4中には、電気特性の向上や光散乱性の向上などの目的により、各種の有機化合物の微粉末もしくは無機化合物の微粉末を添加することができる。特に、酸化チタン、酸化亜鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、リトポン等の白色顔料やアルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料としての無機顔料やテフロン(R)樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、スチレン樹脂粒子などが有効である。
【0089】
添加微粉末の粒径は0.01〜2μmのものが用いられる。微粉末は必要に応じて添加されるが、その添加量は中間層4の固形分の総質量に対して、質量比で10〜90質量%であることが好ましく、30〜80質量%であることがより好ましい
中間層4は上層の塗布性改善の他に、電気的なブロキング層の役割も果たすが、膜厚が大きすぎる場合には電気的な障壁が強くなりすぎて減感や繰り返しによる電位の上昇を引き起こす。したがって、中間層4を形成する場合には、0.1〜3μmの膜厚範囲に設定される。
【0090】
中間層4を形成するための塗布液の調製する際に、微粉末状の物質を添加する場合には樹脂成分を溶解した溶液中に添加して分散処理が行われる。この分散処理方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェーカーなどの方法を用いることができる。
更に、この中間層4は、下引層2上に中間層4を形成するための塗布液を塗布し、乾燥させることにより形成することができる。このときの塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
【0091】
図6は、本発明の電子写真用感光体の第六実施形態を示す断面図である。図6に示す電子写真用感光体150は、感光層3を単層構造とし、感光層3と下引層2との間に中間層4を備える以外は図2に示した電子写真用感光体110と同様の構成を有する。
そして、中間層4は、上述の図5に示した感光体140と同様の構成を有する。
【0092】
図7は、本発明の電子写真用感光体の第七実施形態を示す断面図である。
図7に示す電子写真用感光体160は、感光層3上に保護層5を設け、感光層3と下引層2との間に中間層4を備える以外は図1に示した電子写真用感光体100と同様の構成を有する。
そして、中間層4は、上述の図5に示した感光体140の中間層4と同様の構成を有する。また、保護層5も上述の図3に示した感光体120の保護層5と同様の構成を有する。
【0093】
図8は、本発明の電子写真用感光体の第七実施形態を示す断面図である。
図8に示す電子写真用感光体170は、感光層3上に保護層5を設け、感光層3を単層構造とし、感光層3と下引層2との間に中間層4を備える以外は図2に示した電子写真用感光体110と同様の構成を有する。
【0094】
そして、中間層4は、上述の図5に示した感光体140の中間層4と同様の構成を有する。また、保護層5も上述の図3に示した感光体120の保護層5と同様の構成を有する。更に、感光層3も上述の図2に示した感光体110の感光層3と同様の構成を有する。
以上、本発明の電子写真用感光体の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の電子写真用感光体は上記実施形態に限定されるものではない。
【0095】
例えば、本発明の電子写真用感光体の感光層には、図1、図3、図5及び図7に示した感光体100、120、140及び160のように2層からなる構成の場合、図2、図4、図6及び図8に示した感光体110、130、150及び170のように単層構造の場合の何れにおいても、画像形成装置中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光・熱による感光体の劣化を防止する目的で、酸化防止剤・光安定剤・熱安定剤などの添加剤を添加してもよい。
例えば、酸化防止剤としてはヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物などが挙げられる。
【0096】
酸化防止剤の具体的な化合物例として、フェノール系酸化防止剤では2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール、スチレン化フェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチル−フェノール)、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニル−アクリレート、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチル−フェノール)、4,4’−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−ブチル−フェノール)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−ベンジル)イソシアヌレート、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート]−メタン、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチル−エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
【0097】
ヒンダードアミン系化合物としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイミル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,3,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]]、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などが挙げられる。
【0098】
有機イオウ系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオプロピオネート)、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、2−メルカプト−ベンズイミダゾールなどが挙げられる。
有機燐系酸化防止剤としてトリスノニルフェニル−フォスフィート、トリフェニルフォスフィート、トリス(2,4−ジ−t−ブチル−フェニル)−フォスフィートなどが挙げられる。
【0099】
有機硫黄系および有機燐系酸化防止剤は2次酸化防止剤と言われフェノール系あるいはアミン系などの1次酸化防止剤と併用することにより相乗効果を得ることができる。
光安定剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ジチオカルバメート系、テトラメチルピペリジン系などの誘導体が挙げられる。例えば、ベンゾフェノン系光安定剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシ−ベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0100】
ベンゾトリアゾール系系光安定剤としては、2−(−2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル−)−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラ−ヒドロフタルイミド−メチル)−5’−メチルフェニル]−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル−)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル−)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル−)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチル−フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミル−フェニル−)−ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
その他の化合物としては、2,4,ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ニッケル−ジブチル−ジチオカルバメートなどがある。
【0101】
また、感光層3には、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として少なくとも1種の電子受容性物質を含有させることができる。
使用可能な電子受容性物質としては、例えば無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸などが挙げられる。
【0102】
これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、−Cl,−CN,−NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましく用いられる。更に、本発明の感光層形成用塗布液には、塗膜の平滑性向上のためのレベリング剤としてシリコーンオイルを微量添加することもできる。
【0103】
本願発明により得られた感光体は、近赤外光もしくは可視光に発光するレーザービームプリンター、デイジタル複写機、LEDプリンター、レーザーファクシミリなどの画像形成装置に用いることができる。レーザービームとしては高精細な画像を得るために350〜800nmの光を発振するレーザーが好ましい。さらに、レーザービームとしては高精細な画像を得るためにスポット径104μm2以下が好ましく、さらに好ましくは3×103μm2以下が好ましく用いられる。
【0104】
本願発明により得られた感光体は高解像度を得るための電荷発生層31より上層の機能層の膜厚は50μm以下、好ましくは40μm以下が好ましく用いられる。機能層が薄膜の場合は本発明の粒子分散型下引層と高強度な保護層の組み合わせが特に有効に用いられる。
【0105】
また、本感光体は一成分系、二成分系の正規現像剤あるいは反転現像剤とも合わせて用いることができる。高精細な画像を得るためのトナーの粒子径としては、10μm以下が好ましく、さらに8μm以下が好ましく用いられる。これらのトナーは公知の製造方法に寄り得ることが出来るが、特に溶解懸濁法、重合法によって得られる球形トナーが好ましく用いられる。また、トナーには表面潤滑剤(金属脂肪酸塩)や研磨効果を有する微粒子を添加することもできる。
【0106】
また本発明の製造法を用いて製造された感光体は帯電ローラーや帯電フィルム、帯電ブラシを用いた接触帯電方式においても電流リークの発生が少ない良好な特性が得られる。さらに本発明の製造法を用いて製造された感光体は中間転写方式を用いた画像形成装置で使用しても、リークの発生が少ない良好な特性が得られる。
【0107】
(画像形成装置及びプロセスカートリッジ)
次に、本発明の電子写真用感光体を搭載した画像形成装置及びプロセスカートリッジについて説明する。図9〜12は本発明の電子写真用感光体を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジの概略図である。
【0108】
図9は、本発明の画像形成装置の好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。
図9に示す画像形成装置200は、電子写真用感光体7と、電子写真用感光体7をコロナ放電方式により帯電させるコロトロンやスコロトロンなどの帯電手段8と、帯電手段8に接続された電源9と、帯電手段8により帯電される電子写真用感光体7を露光して静電潜像を形成する露光手段10と、露光手段10により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段11と、現像手段11により形成されたトナー像を被転写媒体に転写する転写手段12と、クリーニング装置13と、除電器14と、定着装置15とを備える。
【0109】
また、図10は、図9に示す本発明の画像形成装置の別の実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。
図10に示す画像形成装置210は、電子写真用感光体7を接触方式により帯電させる帯電手段8を備えていること以外は、図9に示した画像形成装置200と同様の構成を有する。特に、直流電圧に交流電圧を重畳した接触式の帯電手段を採用する画像形成装置においては、優れた耐摩耗性を有するため、好ましく使用できる。なお、この場合には、除電器14が設けられていないものもある。
【0110】
帯電手段(帯電用部材)8は、感光体7の表面に接触するように配置され、感光体に電圧を均一に印加し、感光体表面を所定の電位に帯電させるものである。帯電手段8にはアルミニウム、鉄、銅などの金属、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子材料、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、フッソゴム、スチレンーブタジエンゴム、ブタジエンゴム等のエラストマー材料にカーボンブラック、沃化銅、沃化銀、硫化亜鉛、炭化けい素、金属酸化物などの金属酸化物粒子を分散したものなどを用いることができる。
【0111】
この金属酸化物の例としてはZnO、SnO2、TiO2、In2O3、MoO3等、あるいはこれらの複合酸化物が挙げられる。また、帯電手段8にはエラストマー材料中に過塩素酸塩を含有させて導電性を付与したものを使用しても良い。
更に、帯電手段8にはその表面に被覆層を設けてもよい。被覆層を形成する材料としては、N−アルコキシメチル化ナイロン、セルロース樹脂、ビニルピリジン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリビニルブチラール、メラミン等が単独、あるいは併用して用いられる。また、エマルジョン樹脂系材料、たとえば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリエステル樹脂エマルジョン、ポリウレタン、特にソープフリーのエマルジョン重合により合成されたエマルジョン樹脂を用いることも出来る。
【0112】
これらの樹脂にはさらに抵抗率を調整するために、導電剤粒子を分散してもよいし、劣化を防止するために酸化防止剤を含有させることもできる。また、被覆層を形成する時の成膜性を向上させるために、エマルジョン樹脂にレベリング剤または界面活性剤を含有させることもできる。また、この接触帯電用部材の形状としては、ローラー型、ブレード型、ベルト型、ブラシ型、などが挙げられる。
さらに、帯電手段8の電気抵抗値は、好ましくは102〜1014Ωcm、さらに好ましくは102〜1012Ωcmの範囲が良い。また、この接触帯電用部材への印加電圧は、直流、交流いずれも用いることができる。又、直流と交流とを重畳した形で印加することもできる。
【0113】
図11は図9に示す本発明の画像形成装置の更に別の実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。図11に示す画像形成装置220は中間転写方式の画像形成装置であり、ハウジング400内において4つの電子写真用感光体401a〜401dが中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。
ここで、画像形成装置220に搭載されている電子写真用感光体401a〜401dは、それぞれ本発明の電子写真用感光体である。例えば、先に述べた電子写真用感光体100、電子写真用感光体110、電子写真用感光体120、電子写真用感光体130、電子写真用感光体140、電子写真用感光体150、電子写真用感光体160、電子写真用感光体170のいずれかが搭載されていてもよい。
【0114】
電子写真用感光体401a〜401dのそれぞれは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール402a〜402d、現像装置404a〜404d、1次転写ロール410a〜410d、クリーニングブレード15a〜15dが配置されている。現像装置404a〜404dのそれぞれにはトナーカートリッジ405a〜405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーが供給可能であり、また、1次転写ロール410a〜410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真用感光体401a〜401dに当接している。
【0115】
更に、ハウジング400内の所定の位置にはレーザ光源(露光手段)403が配置されており、レーザ光源403から出射されたレーザー光を帯電後の電子写真用感光体401a〜401dの表面に照射することが可能となっている。これにより、電子写真用感光体401a〜401dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
【0116】
中間転写ベルト409は駆動ロール406、バックアップロール408及びテンションロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介してバックアップロール408と当接するように配置されている。バックアップロール408と2次転写ロール413との間を通った中間転写ベルト409はクリーニングブレード14により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。
【0117】
また、ハウジング400内の所定の位置にはトレイ(被転写媒体トレイ)411が設けられており、トレイ411内の紙などの被転写媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との間、さらには相互に当接する2個の定着ロール414の間に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
【0118】
更に、図12は、本発明のプロセスカートリッジの好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。プロセスカートリッジ300は、電子写真用感光体7とともに、帯電手段8、現像手段11、クリーニング装置(クリーニング手段)13、露光のための開口部18、及び除電器14を取り付けレール16を用いて組み合せ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ300は、転写手段12と、定着装置15と、図示しない他の構成部分とからなる画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
【0119】
【実施例】
以下本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
<電荷輸送性顔料をコートした粒子の製造>
平均粒径約30nmの酸化亜鉛微粒子(MZ−300:テイカ社製)10.0kgをエッジランナー「MPUV−2型」(製品名、株式会社松本鋳造鉄工所製)に投入し、シランカップリング剤(KBM603:信越化学社製)100gを200mlのトルエンで混合希釈して得られる溶液を、エッジランナーを稼動させながら上記酸化亜鉛微粒子に添加し、撹拌速度30rpmで20分間混合攪拌を行った。次に、電荷輸送性顔料としてジブロモアントアントロン顔料1.0Kgを、エッジランナーを稼動させながら20分間かけて添加し、更に撹拌速度30rpmで30分間、混合攪拌を行い、シランカップリング剤被覆酸化亜鉛の上にジブロモアントアントロンを付着させた後、乾燥機を用いて120℃で60分間加熱処理を行い、電荷輸送性顔料をコートした微粒子を得た。
【0120】
<電子写真用感光体の製造>
前記ジブロモアントアントロン顔料でコートした酸化亜鉛40質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート、スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製):15質量部とブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製):15質量部をメチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部とメチルエチルケトン:10質量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い分散液を得た。得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート:0.005質量部を添加し、下引層塗布用液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にて直径30mm、長さ340mm、肉厚1mmのアルミニウム基材上に塗布し、160℃、100分の乾燥硬化を行い厚さ25μmの下引層を得た。
【0121】
次に、下引層上に感光層を形成した。まず、電荷発生物質としてのCukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.4゜,16.6゜,25.5゜,28.3゜の位置に回折ピークを有する塩化ガリウムフタロシアニン15質量部、結着樹脂としての塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10質量部、n−ブチルアルコール300質量部からなる混合物を、直径1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液を電荷発生層用の塗布液として下引層上に浸漬塗布し、乾燥して、厚みが0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0122】
さらに、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1、1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン:4質量部とビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量4万):6質量部とをクロルベンゼン80質量部を加えて溶解した塗布液を電荷発生層上に形成し、130℃、40分の乾燥を行うことにより膜厚25μmの電荷輸送層を形成した。
【0123】
以上のようにして得られた感光体を、得られた電子写真用感光体の電子写真特性を、レーザープリンタ−改造スキャナー(XP−15改造機、富士ゼロックス製)を用いて、(1)常温常湿(20℃、40%)環境下、グリッド印加電圧−700Vのスコロトロン帯電器で帯電し(A)、780nmの半導体レーザーを用いて、1秒後に10.0erg/cm2の光を照射して放電を行い(B)、3秒後に50.0erg/cm2の赤色LED光を照射して除電を行なう(C)と言うプロセスによって、各部の電位を測定した。(A)の電位VHが高いほど、感光体の受容電位が高いので、コントラストを高く取ることができ、(B)の電位VLは低い程高感度であり、(C)のVRPの電位は低いほど残留電位が少なく、画像メモリーやかぶりが少ない感光体と評価される。また、1万回繰り返し帯電、露光後の各部の電位測定も行った。
【0124】
さらにこの測定を(2)低温低湿(10℃、15%RH)、(3)高温高湿(28℃、85%RH)の各環境下でも行い、(1)〜(3)環境間での各部の電位の変動量(ΔVH、ΔVL、ΔVRP)を測定し、環境安定性の評価を行なった。さらに同じ電子写真用感光体を、接触帯電装置、中間転写装置を有する富士ゼロックス社製フルカラープリンターDocu Print C620に搭載しプリント画質を調べたところ、良好な画質が得られた。
この感光体を用いて連続1万枚のプリントテストを行ったが,画質欠陥のない優れた維持性を示した。これらの評価結果を表1に示した。
【0125】
(実施例2)
コア粒子に平均粒子径0.05μmの酸化チタン(TAF−500J:富士チタン社製)を用い、電子輸送製顔料としてベンズイミダゾールペリレン顔料を用いた以外は実施例1と同様にして、電荷輸送性顔料コート粒子および電子写真用感光体を作製し評価した。結果を表1に示した。
【0126】
(実施例3)
コア粒子に平均粒子径20nmの酸化スズ(S1:三菱マテリアル社製)を用い、電子輸送製顔料として下記構造式(1)で示されるビスアゾ顔料を用いた以外は実施例1と同様にして、電荷輸送性顔料コート粒子および電子写真用感光体を作製し評価した。結果を表1に示した。
【0127】
【化1】
【0128】
(比較例1〜3)
実施例1〜3で用いたコア粒子を電荷輸送性顔料でコートをしないものと代えた以外は、実施例1〜3と同様にして電子写真用感光体を製造、評価した。結果を表1に示した。
【0129】
【表1】
【0130】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、本発明の下引層を有する感光体を用いた場合には、電気特性に優れ良好な画質の感光体を得ることができる。繰り返し使用しても、電気特性の変動、画質欠陥の発生が少なく、またピンホールリーク等の画質欠陥を生じない電子写真用感光体及び画像形成装置を獲得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用感光体の第一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の電子写真用感光体の第二実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の電子写真用感光体の第三実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の電子写真用感光体の第四実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の電子写真用感光体の第五実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の電子写真用感光体の第六実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明の電子写真用感光体の第七実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明の電子写真用感光体の第八実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明の画像形成装置の好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。
【図10】図9に示す本発明の画像形成装置の別の実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。
【図11】図9に示す本発明の画像形成装置の更に別の実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。
【図12】本発明のプロセスカートリッジの好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 導電性基材
2 下引層
3 感光層
4 中間層
5 保護層
6 感光層
7 電子写真用感光体
8 帯電手段
9 電源
10 露光手段
11 現像手段
12 転写手段
13 クリーニング装置
14 除電器
15 定着装置
16 取り付けレール
18 露光のための開口部
31 電荷発生層
32 電荷輸送層
100,110,120,130,140,150,160,170 電子写真用感光体
200 画像形成装置
210 画像形成装置
220 画像形成装置
300 プロセスカートリッジ
400 ハウジング
401a〜401d 電子写真用感光体
402a〜402 帯電ロール
403 レーザ光源(露光装置)
404a〜404d 現像装置
405a〜405d トナーカートリッジ
406 駆動ロール
407 テンションロール
408 バックアップロール
409 転写ベルト
410a〜410d 1次転写ロール
411 トレイ(被転写体トレイ)
412 移動ロール
413 2次転写ロール
414 定着ロール
500 被転写媒体[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an electrophotographic photoreceptor having an undercoat layer, and more particularly, the undercoat layer contains at least one type of particles having a core particle surface coated with a charge transporting organic pigment. And an electrophotographic cartridge and an image forming apparatus using the electrophotographic photosensitive member.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art An electrophotographic image forming apparatus has high speed and high printing quality, and is used in an image forming apparatus such as a copying machine and a laser beam printer. Organic photoreceptors using organic photoconductive materials are the mainstream photoreceptors used in this image forming apparatus, and the configuration of the photoreceptor is a charge transfer type complex structure or a charge generation material in a binder resin. It has been changed to a function-separated type photoreceptor that has been dispersed in the area, and the performance has been improved.
In the case of this function-separated type photoreceptor, an undercoat layer is first formed on an aluminum substrate, and then a photosensitive layer composed of a charge generation layer and a charge transport layer is often formed.
[0003]
Improvements in photoreceptor repetition stability and environmental stability often depend not only on the charge generation layer and the charge transport layer, but also on the undercoat layer. ing. The undercoat layer plays a large role in preventing image quality defects, and the undercoat layer is important for suppressing image quality defects due to coating film defects and unevenness of the upper layer, such as defects and stains on the base material and charge generation layers. Functional layer.
In particular, in recent years, instead of corotrons, electrophotographic image forming apparatuses have come to use contact charging type charging apparatuses that generate less ozone, and a technique for preventing defects generated from non-uniform states of photoconductors is particularly demanded. Therefore, improvement of the undercoat layer is required.
[0004]
When a contact charging device is used, an electrical pinhole is generated due to a local high electric field applied at the time of contact charging to a locally deteriorated portion of the photoreceptor, and this sometimes causes image quality defects.
In order to solve such a problem, a layer containing a conductive fine powder is formed on the base material by coating to form a thick undercoat layer to cover the defects of the base material and obtain stability in electrical characteristics. Methods have been taken so far.
[0005]
One is a method of forming a conductive layer of a conductive powder dispersion type on an aluminum base material, and further forming a subbing layer on the conductive layer. In this case, the base material is concealed by the conductive layer and the resistance is adjusted, and the blocking (charge injection control) function is provided by the undercoat layer (hereinafter, referred to as “conductive layer type undercoat layer”).
[0006]
As another method, an electron transporting organic pigment dispersion layer having both functions of a blocking (charge injection control) function and a resistance adjustment function is applied on a substrate, and a blocking (charge injection control) layer and a resistance adjustment layer are formed. (For example, see Patent Document 1).
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-8-146639
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The electron-transporting organic pigment-dispersed layer requires one less layer than the conductive layer-type undercoat layer, so that the manufacturing process of the photoconductor can be simplified and the cost can be reduced.
However, in the case of the above-described electron transporting organic pigment dispersion layer, it is necessary to incorporate a resistance control function and a charge injection control function in one undercoat layer, which has a great limitation in material design. .
An object of the present invention is to solve these problems and provide an electrophotographic photosensitive member excellent in electric characteristics, image quality, and durability, a process cartridge using the electrophotographic photosensitive member, and an image forming apparatus. is there.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In view of such problems, the present inventors have obtained a good image quality without deterioration of electrical characteristics even when used repeatedly, and have been used in an image forming apparatus using a contact charging device or an intermediate transfer member. Have invented an undercoat layer having high durability.
That is, the electrophotographic photosensitive member, electrophotographic cartridge and image forming apparatus of the present invention are as follows.
[0010]
<1> An electrophotographic photoconductor having a conductive substrate, an undercoat layer formed on the conductive substrate, and a photosensitive layer formed on the undercoat layer,
The undercoat layer is a photoconductor for electrophotography, wherein the undercoat layer contains at least one kind of particles in which the surface of core particles is coated with a charge transporting organic pigment.
[0011]
<2> In an electrophotographic photoreceptor having a conductive base, an undercoat layer formed on the conductive base, and a photosensitive layer formed on the undercoat layer,
The undercoat layer is an electrophotographic photoreceptor, wherein at least metal oxide particles are used as core particles, and the surface of the core particles contains at least one kind of particles having a charge transporting organic pigment coated thereon.
[0012]
<3> The electrophotographic photoconductor according to any one of <2> and <3>, wherein the core particles are at least one selected from titanium oxide, zinc oxide, and tin oxide. It is.
[0013]
<4> The charge transporting organic pigment coated on the surface of the core particles is at least one or more selected from perylene pigments, bisbenzimidazole perylene pigments, and polycyclic quinone pigments. <3> The electrophotographic photosensitive member according to any one of <3>.
[0014]
<5> An electrophotographic cartridge comprising the electrophotographic photosensitive member according to <1> to <4>.
[0015]
<6> An image forming apparatus including the electrophotographic photosensitive member according to <1> to <4>.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The electrophotographic photoconductor of the present invention is an electrophotographic photoconductor having an undercoat layer formed on a conductive substrate and a photosensitive layer formed on the undercoat layer, wherein the undercoat layer is And an electrophotographic photoreceptor comprising at least one type of core particles having a surface coated with a charge transporting organic pigment. Further, the invention is characterized in that an electrophotographic process cartridge has the electrophotographic photosensitive member. Further, the image forming apparatus includes the electrophotographic photosensitive member.
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail, but the present invention is not limited thereto.
[0017]
(Photoconductor for electrophotography)
The photosensitive layer included in the electrophotographic photoreceptor of the present invention may be a single-layer type photosensitive layer containing a charge generating substance and a charge transporting substance in the same layer, or a layer containing a charge generating substance (hereinafter referred to as “charge generation substance”). Layer) and a layer containing a charge transport material (hereinafter also referred to as a “charge transport layer”) separately provided with a function-separated type photosensitive layer (hereinafter also referred to as a “laminated type photoreceptor”). Any of these may be used. Further, a protective layer may be provided on the photosensitive layer.
[0018]
(particle)
The particles coated with the charge transporting organic pigment used in the present invention are produced as follows.
Here, the particles mean particles coated with the charge transporting organic pigment, but also mean particles that have been coated with a silicon coupling agent or the like described below, and further simply mean fine particles. It shall be used in any case.
[0019]
The core of the particles coated with the charge-transporting organic pigment used here may be either organic fine particles or inorganic fine particles, but among them, inorganic fine particles such as silica, titanium oxide, iron oxide, iron hydroxide, zinc oxide, and alumina. Is excellent in stability against mechanical stress at the time of surface coating, and is preferred.
The particles serving as the core can be prepared by any method such as a gas phase method, a solution method, and a pulverization method, and can be appropriately selected depending on the physical and chemical properties of the particles serving as the core. Preferably, a gas phase method and a solution method are preferred from the viewpoint of uniformity.
[0020]
The average particle diameter of the core particles is preferably from 5 to 100 nm, more preferably from 5 to 70 nm, and particularly preferably from 30 to 70 nm because of excellent dispersibility in the undercoat layer.
The shape of the fine particles serving as the core includes various shapes such as a sphere and an amorphous shape.The shape can be appropriately selected depending on the purpose and application, but a spherical shape is preferred from the viewpoint of obtaining a uniform charge-transporting pigment in a coated state. preferable.
[0021]
In order to improve the adhesion of the charge transporting pigment to the surface of the core particles, various coating agents can be used. For example, zirconium chelate compounds, zirconium alkoxide compounds, organic zirconium compounds such as zirconium coupling agents, titanium chelate compounds, titanium alkoxide compounds, organic titanium compounds such as titanate coupling agents, aluminum chelate compounds, and organic compounds such as aluminum coupling agents In addition to aluminum compounds, antimony alkoxide compounds, germanium alkoxide compounds, indium alkoxide compounds, indium chelate compounds, manganese alkoxide compounds, manganese chelate compounds, tin alkoxide compounds, tin chelate compounds, aluminum silicon alkoxide compounds, aluminum titanium alkoxide compounds, aluminum zirconium alkoxide Organic metal compounds such as compounds And such as by a uniform coating process polysiloxanes it can also be performed. These compounds can be used alone or in combination of two or more.
[0022]
Examples of the organosilicon compound include generally used silicon coupling agents. Specifically, methyltriethoxysilane, dimethyldiethoxysilane, phenyltriethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, methyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, diphenyldimethoxysilane, isobutyltrimethoxysilane, decyltrimethoxysilane Silicon coupling agents such as methoxysilane, pentadecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrodecyltrimethoxysilane, and pentafluorophenylpropyltrimethoxysilane are preferable from the viewpoint of coating properties of the lubricating substance on the core material.
[0023]
The coating amount of the coating agent such as a silicon coupling agent on the surface of the fine particles serving as the core is preferably 0.01 to 25.0% by mass, more preferably 0.01 to 25.0% by mass, based on the fine particle powder serving as the core. It is 0.015 to 20.0% by mass, and still more preferably 0.02 to 15% by mass. If the amount is less than 0.01% by mass, it becomes difficult to coat the charge transporting organic pigment. When the content is more than 25.0% by mass, aggregation of the fine particles easily occurs.
[0024]
The coating treatment for improving the adhesion of the charge-transporting organic pigment to the core particles is performed by mechanically mixing and stirring the core particles and the treatment agent, or by mechanically spraying the treatment agent onto the core fine particle powder. What is necessary is just to mix and stir.
As the mixing and stirring device for mixing and stirring, a device that can apply a shearing force to the powder layer is preferable, and in particular, a device that can simultaneously perform shearing, spatula and compression, such as a wheel-type kneader and a ball A mold kneader, a blade kneader, or a roll kneader can be used.
[0025]
Specific examples of the wheel-type kneader include edge runners (synonyms for “mix muller”, “Simpson mill”, and “sand mill”), multiples, Stotts mills, wet pan mills, conner mills, ring mullers, and the like. .
Examples of the ball-type kneader include a vibration mill, a ball mill, and a planetary ball mill. Examples of the blade type kneader include a Henschel mixer, a planetary mixer and a Nauta mixer. Examples of the roll-type kneader include an extruder.
[0026]
In the practice of the present invention, a wheel-type kneader can be used more effectively, preferably an edge runner, a multi-mul, a Stotts mill, a wet pan mill, and a ring muller, and more preferably an edge runner.
[0027]
As the coating treatment of the charge transporting organic pigment on the core particles, by mechanically mixing and stirring the core particles and the charge transporting organic pigment, or spraying the charge transporting organic pigment on the core particles. It can be carried out by mechanically mixing and stirring.
An electron transporting organic pigment is preferably used as the charge transporting organic pigment to be added to the core particles and mixed and stirred to adhere. Examples of the electron-transporting organic pigments include organic pigments such as perylene pigments, bisbenzimidazole perylene pigments, polycyclic quinone pigments, indigo pigments, quinacridone pigments described in JP-A-47-30330, and cyano groups and nitro groups. Organic pigments such as bisazo pigments and phthalocyanine pigments having an electron-withdrawing substituent such as a group, a nitroso group and a halogen atom, and inorganic pigments such as zinc oxide and titanium oxide.
Among these pigments, perylene pigments, bisbenzimidazole perylene pigments and polycyclic quinone pigments are preferably used because of their high electron mobility.
[0028]
As the method of adding the charge transporting organic pigment, it is preferable to add the charge-transporting organic pigment little by little while mixing and stirring, and it is particularly preferable to add it over about 5 to 60 minutes.
The mixing and stirring speed at the time of adding the lubricating material can be appropriately adjusted within the range of 2 to 2000 rpm, preferably 5 to 1000 rpm, and more preferably 10 to 800 rpm.
The processing time of the mixing and stirring may be appropriately adjusted within the range of 5 to 120 minutes, preferably 10 to 90 minutes, according to the processing conditions such as the mixing and stirring speed.
[0029]
As the coating amount of the charge transporting organic pigment, any coating amount can be selected as long as desired electric characteristics can be obtained.
The coating amount is preferably 0.05 to 25.0% by mass, more preferably 0.05 to 20.0% by mass, and still more preferably 1.0 to 15% by mass based on the core particle powder. %. When the amount is less than 1.0% by mass, it becomes difficult to coat the organic pigment, and when the amount is more than 25.0% by mass, aggregates between the charge transporting organic pigments are easily generated.
[0030]
This adhesion treatment may be further performed by drying and / or heat treatment if necessary. The heating temperature in the drying and / or heat treatment step is usually preferably from 40 to 150 ° C, more preferably from 60 to 120 ° C. The processing time is preferably from 10 minutes to 12 hours, more preferably from 30 minutes to 3 hours.
Further, depending on the physicochemical conditions such as the physical properties of the charge-transporting organic pigment and the core particles, washing with water, filtration, drying, and further degassing / consolidation may be performed as necessary.
[0031]
Hereinafter, preferred embodiments of the electrophotographic photoconductor of the present invention will be described in detail.
FIG. 1 is a sectional view showing a first embodiment of the electrophotographic photoreceptor of the present invention. As shown in FIG. 1, the electrophotographic photoconductor 100 includes a conductive substrate 1, an undercoat layer 2, and a photosensitive layer 3. The photosensitive layer 3 is a function-separated type photosensitive layer in which two layers of a charge generation layer 31 and a charge transport layer 32 are stacked, and the charge generation layer 31 is provided on the conductive substrate 1 side.
[0032]
The conductive substrate 1 may be a metal drum of aluminum, copper, iron, stainless steel, zinc, nickel, or the like, or may be aluminum, copper, gold, silver, platinum, palladium, titanium on a sheet, paper, plastic, or glass. A metal such as nickel-chromium, stainless steel, copper, indium, or a conductive metal compound such as indium oxide or tin oxide may be deposited, a metal foil may be laminated, or carbon black may be used. Indium oxide, tin oxide, antimony oxide powder, metal powder, copper iodide, and the like are dispersed in a binder resin and subjected to a conductive treatment by coating and the like.
[0033]
The shape of the conductive substrate 1 is not limited to a drum shape, but may be a sheet shape or a plate shape. When the conductive base material is a metal pipe, the surface may be a bare pipe, or a process such as mirror cutting, etching, anodic oxidation, rough cutting, centerless grinding, sand blasting, wet honing, etc. may be performed in advance. It may be performed.
[0034]
It is necessary for the undercoat layer 2 to have an appropriate charge transport property in order to obtain characteristics such as electric characteristics, image quality, and durability. In the present invention, an undercoat layer containing particles obtained by coating the surface of a core particle with a charge transporting pigment is used. Particles in which the charge transporting pigment is coated on the surface of the core particles may be used as a mixture of two or more kinds such as different core particles or different charge transporting pigments.
The particles coated with these charge transporting pigments are subjected to a dispersion treatment together with a binder resin, prepared as a coating liquid for forming an undercoat layer, and then coated to form an undercoat layer 2.
[0035]
Examples of the binder resin of the coating liquid for forming the undercoat layer include acetal resins such as polyvinyl butyral, polyvinyl alcohol resin, casein, polyamide resin, cellulose resin, gelatin, polyurethane resin, polyester resin, methacryl resin, acrylic resin, and polyvinyl chloride resin. Known polymer resin compounds such as, polyvinyl acetate resin, vinyl chloride-vinyl acetate-maleic anhydride resin, silicone resin, silicone-alkyd resin, phenol resin, phenol-formaldehyde resin, melamine resin, urethane resin, and charge transport property A charge transporting resin having a group, a conductive resin such as polyaniline, or the like can be used.
[0036]
Among these, resins insoluble in the upper layer coating solvent are preferably used, and phenol resins, phenol-formaldehyde resins, melamine resins, urethane resins, epoxy resins and the like are particularly preferably used.
The ratio between the particles coated with the charge transporting pigment and the binder resin in the coating liquid for forming the undercoat layer can be arbitrarily set as long as desired electrophotographic photoreceptor characteristics can be obtained.
[0037]
Various additives can be used in the coating liquid for forming the undercoat layer in order to improve electric characteristics, environmental stability, and image quality. Examples of the additive include quinone compounds such as chloranil, bromoanil and anthraquinone, tetracyanoquinodimethane compounds, 2,4,7-trinitrofluorenone, 2,4,5,7-tetranitro-9-fluorenone and the like. Fluorenone compounds such as 2- (4-biphenyl) -5- (4-t-butylphenyl) -1,3,4-oxadiazole and 2,5-bis (4-naphthyl) -1,3,4- Oxadiazole, oxadiazole compounds such as 2,5-bis (4-diethylaminophenyl) -1,3,4-oxadiazole, xanthone compounds, thiophene compounds, 3,3 ′, 5,5′- Electron transporting substances such as diphenoquinone compounds such as tetra-t-butyl diphenoquinone; electron transporting pigments such as polycyclic condensed and azo; zirconium chelate Compounds, titanium chelate compounds, aluminum chelate compounds, titanium alkoxide compounds, organic titanium compounds, there can be used a known material such as a silane coupling agent.
[0038]
Examples of the silane coupling agent used here include vinyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyl-tris (β-methoxyethoxy) silane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, and γ-glycol. Sidoxypropyltrimethoxysilane, vinyltriacetoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β- ( Aminoethyl) -γ-aminopropylmethylmethoxysilane, N, N-bis (β-hydroxyethyl) -γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane and the like.
[0039]
As the zirconium chelate compound used herein, for example, zirconium butoxide, ethyl zirconium acetoacetate, zirconium triethanolamine, acetylacetonate zirconium butoxide, ethyl zirconium butoxide acetoacetate, zirconium acetate, zirconium oxalate, zirconium lactate, zirconium phosphonate, octanoic acid Zirconium, zirconium naphthenate, zirconium laurate, zirconium stearate, zirconium isostearate, methacrylate zirconium butoxide, stearate zirconium butoxide, isostearate zirconium butoxide and the like.
[0040]
Examples of the titanium chelate compound used herein include, for example, tetraisopropyl titanate, tetranormal butyl titanate, butyl titanate dimer, tetra (2-ethylhexyl) titanate, titanium acetylacetonate, polytitanium acetylacetonate, titanium octylene glycolate, titanium Lactate ammonium salt, titanium lactate, titanium lactate ethyl ester, titanium triethanol aminate, polyhydroxytitanium stearate and the like can be mentioned.
[0041]
Examples of the aluminum chelate compound used here include, for example, aluminum isopropylate, monobutoxyaluminum diisopropylate, aluminum butyrate, diethylacetoacetate aluminum diisopropylate, and aluminum tris (ethylacetoacetate).
These compounds can be used alone or as a mixture or a polycondensate of a plurality of compounds.
[0042]
As a solvent for adjusting the coating liquid for forming the undercoat layer, any of known organic solvents, for example, alcohols, aromatics, halogenated hydrocarbons, ketones, ketone alcohols, ethers, and esters can be used. You can choose. For example, methanol, ethanol, n-propanol, iso-propanol, n-butanol, benzyl alcohol, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, acetone, methyl ethyl ketone, cyclohexanone, methyl acetate, ethyl acetate, n-butyl acetate, dioxane, tetrahydrofuran, Usual organic solvents such as methylene chloride, chloroform, chlorobenzene, and toluene can be used.
[0043]
The solvents used for these dispersions can be used alone or in combination of two or more. At the time of mixing, any solvent can be used as long as it can dissolve the binder resin as a mixed solvent. When a water-soluble resin is used as a binder resin, water can be used as a solvent.
[0044]
As a method of dispersing the particles coated with the charge transporting pigment, methods such as stirring, ultrasonic dispersion, a roll mill, a ball mill, a vibration ball mill, an attritor, a sand mill, a colloid mill, and a paint shaker can be used. Further, as an application method used when providing the undercoat layer 2, a common method such as a blade coating method, a wire bar coating method, a spray coating method, a dip coating method, a bead coating method, an air knife coating method, a curtain coating method, etc. Can be used.
The undercoat layer 2 is formed on the conductive substrate using the undercoat layer-forming coating liquid thus obtained.
[0045]
The undercoat layer 2 formed by coating can be dried as necessary. The drying temperature is a temperature at which the solvent can be removed, and an appropriate temperature can be selected as long as desired characteristics can be obtained. The drying temperature is preferably from 50 ° C to 200 ° C.
Further, the thickness of the undercoat layer 2 is preferably 0.1 μm or more and 50 μm or less, and more preferably 1 μm or more and 30 μm or less.
[0046]
When a laser beam is used in the exposure device of the image forming apparatus, the surface roughness of the undercoat layer is 1 / n (n is the upper layer) of the exposure laser wavelength λ used to prevent moire images. Can be adjusted to 1 / λ. Resin particles may be added to the undercoat layer for adjusting the surface roughness. As the resin particles, silicone resin particles, cross-linked PMMA (polymethyl methacrylate) resin particles and the like can be used.
Further, the undercoat layer can be polished for adjusting the surface roughness. As the polishing method, buffing, sand blasting, wet honing, grinding, or the like can also be used.
[0047]
The charge generation layer 31 is formed by forming a charge generation substance by vacuum evaporation or by dispersing and applying the charge generation substance together with an organic solvent and a binder resin.
When forming the charge generation layer 31 by dispersion coating, the charge generation layer 31 is formed by dispersing the charge generation substance together with an organic solvent, a binder resin, additives, and the like, and applying the obtained dispersion.
[0048]
In the present invention, any known charge generating substance can be used as the charge generating material. For infrared light, phthalocyanine pigments, squarylium, bisazo, trisazo, perylene, dithioketopyrrolopyrrole, and for visible light, condensed polycyclic pigments, bisazo, perylene, trigonal selenium, dye-sensitized zinc oxide fine particles, and the like are used. Among them, phthalocyanine pigments are used as a charge generating substance which provides particularly excellent performance and is preferably used. By using this, it is possible to obtain an electrophotographic photoreceptor having particularly high sensitivity and excellent repetition stability.
[0049]
In addition, the phthalocyanine pigment generally has several crystal forms, and any crystal form can be used as long as it is a crystal form that can achieve the intended sensitivity. Particularly preferably used charge generating substances include chlorogallium phthalocyanine, dichlorosphthalocyanine, hydroxygallium phthalocyanine, metal-free phthalocyanine, oxytitanyl phthalocyanine, chloroindium phthalocyanine and the like.
[0050]
The phthalocyanine pigment crystal used in the present invention is obtained by subjecting a phthalocyanine pigment produced by a known method to mechanical dry grinding with an automatic mortar, planetary mill, vibration mill, CF mill, roller mill, sand mill, kneader, or the like, or after dry grinding. It can be manufactured by performing wet pulverization using a ball mill, a mortar, a sand mill, a kneader or the like together with a solvent. Solvents used in the above treatment include aromatics (toluene, chlorobenzene, etc.), amides (dimethylformamide, N-methylpyrrolidone, etc.), aliphatic alcohols (methanol, ethanol, butanol, etc.), aliphatic polyvalent Alcohols (ethylene glycol, glycerin, polyethylene glycol, etc.), aromatic alcohols (benzyl alcohol, phenethyl alcohol, etc.), esters (acetate, butyl acetate, etc.), ketones (acetone, methyl ethyl ketone, etc.), dimethyl sulfoxide, ether (Diethyl ether, tetrahydrofuran, etc.), a mixture of several kinds, and a mixture of water and these organic solvents.
[0051]
The solvent used is used in an amount of 1 to 200 parts, preferably 10 to 100 parts, based on the pigment crystals. The treatment temperature is in the range of -20 ° C to the boiling point of the solvent or lower, preferably -10 to 60 ° C. In addition, at the time of pulverization, a grinding aid such as salt and sodium sulfate can be used. The grinding aid may be used 0.5 to 20 times, preferably 1 to 10 times the pigment.
[0052]
Further, phthalocyanine pigment crystals produced by a known method can be controlled by acid pasting or by combining acid pasting with the above-mentioned dry pulverization or wet pulverization. As the acid used for the acid pasting, sulfuric acid is preferable, and one having a concentration of 70 to 100%, preferably 95 to 100% is used, and the dissolution temperature is in the range of −20 to 100 ° C., preferably −10 to 60 ° C. Is set. The amount of concentrated sulfuric acid is set in the range of 1 to 100 times, preferably 3 to 50 times, the mass of the phthalocyanine pigment crystals. As a solvent to be precipitated, water or a mixed solvent of water and an organic solvent is used in an arbitrary amount. The temperature for the precipitation is not particularly limited, but is preferably cooled with ice or the like in order to prevent heat generation.
[0053]
The binder resin used for the charge generation layer 31 can be selected from a wide range of insulating resins, and is selected from organic photoconductive polymers such as poly-N-vinylcarbazole, polyvinylanthracene, polyvinylpyrene, and polysilane. You can also. Preferred binder resins include polyvinyl acetal resin, polyarylate resin (polycondensate of bisphenol A and phthalic acid, etc.), polycarbonate resin, polyester resin, phenoxy resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, polyamide resin, acrylic resin And insulating resins such as polyacrylamide resin, polyvinyl pyridine resin, cellulose resin, urethane resin, epoxy resin, casein, polyvinyl alcohol resin and polyvinyl pyrrolidone resin, but are not limited thereto. These binder resins can be used alone or in combination of two or more. Among these, a polyvinyl acetal resin is particularly preferably used.
[0054]
Further, the compounding ratio (mass ratio) of the charge generating substance and the binder resin is preferably in the range of 10: 1 to 1:10. The solvent for adjusting the coating liquid can be arbitrarily selected from known organic solvents such as alcohols, aromatics, halogenated hydrocarbons, ketones, ketone alcohols, ethers, and esters. . For example, methanol, ethanol, n-propanol, iso-propanol, n-butanol, benzyl alcohol, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, acetone, methyl ethyl ketone, cyclohexanone, methyl acetate, ethyl acetate, n-butyl acetate, dioxane, tetrahydrofuran, Usual organic solvents such as methylene chloride, chloroform, chlorobenzene, and toluene can be used.
[0055]
The solvents used for these dispersions can be used alone or in combination of two or more. At the time of mixing, any solvent can be used as long as it can dissolve the binder resin as a mixed solvent.
As a method of dispersing, a method such as a roll mill, a ball mill, a vibration ball mill, an attritor, a sand mill, a colloid mill, a paint shaker, and the like can be used. Further, as an application method used when providing the charge generation layer, a usual method such as a blade coating method, a wire bar coating method, a spray coating method, a dip coating method, a bead coating method, an air knife coating method, a curtain coating method, etc. Can be used.
Further, at the time of this dispersion, it is effective for the particles to have a particle size of 0.5 μm or less, preferably 0.3 μm or less, more preferably 0.15 μm or less, for high sensitivity and high stability.
[0056]
Furthermore, the charge generation material can be subjected to a surface treatment for improving the stability of electric characteristics and preventing image quality defects. As the surface treatment agent, a coupling agent or the like can be used, but is not limited thereto. Examples of the coupling agent used for the surface treatment include vinyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyl-tris (β-methoxyethoxy) silane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, γ-glycide Xypropyltrimethoxysilane, vinyltriacetoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β- (amino Silane coupling agents such as ethyl) -γ-aminopropylmethylmethoxysilane, N, N-bis (β-hydroxyethyl) -γ-aminopropyltriethoxysilane, and γ-chloropropyltrimethoxysilane.
[0057]
Among these, silane coupling agents particularly preferably used include vinyltriethoxysilane, vinyltris (2-methoxyethoxysilane), 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 2- ( 3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, N-2- (aminoethyl) 3-aminopropyltrimethoxysilane, N-2- (aminoethyl) 3-aminopropylmethyldimethoxysilane, 3-aminopropyltriethoxy Examples of the silane coupling agent include silane, N-phenyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, and 3-chloropropyltrimethoxysilane.
[0058]
Further, for example, zirconium butoxide, ethyl zirconium acetoacetate, zirconium triethanolamine, acetylacetonate zirconium butoxide, ethyl zirconium butoxide acetoacetate, zirconium acetate, zirconium oxalate, zirconium lactate, zirconium phosphonate, zirconium octoate, zirconium naphthenate, lauric acid Organic zirconium compounds such as zirconium acrylate, zirconium stearate, zirconium isostearate, zirconium butoxide methacrylate, zirconium butoxide stearate, and zirconium butoxide isostearate can also be used.
[0059]
Further, for example, tetraisopropyl titanate, tetranormal butyl titanate, butyl titanate dimer, tetra (2-ethylhexyl) titanate, titanium acetylacetonate, polytitanium acetylacetonate, titanium octylene glycolate, titanium lactate ammonium salt, titanium lactate, titanium Organic titanium compounds such as lactate ethyl ester, titanium triethanol aminate, polyhydroxytitanium stearate, aluminum isopropylate, monobutoxyaluminum diisopropylate, aluminum butyrate, diethyl acetoacetate aluminum diisopropylate, aluminum tris (ethyl acetoacetate) ) Can also be used.
[0060]
Further, various additives can be added to the coating solution for the charge generation layer in order to improve electric characteristics and image quality. Examples of additives include quinone compounds such as chloranil, bromoanil, and anthraquinone; tetracyanoquinodimethane compounds; fluorenone such as 2,4,7-trinitrofluorenone and 2,4,5,7-tetranitro-9-fluorenone. Compounds, 2- (4-biphenyl) -5- (4-t-butylphenyl) -1,3,4-oxadiazole and 2,5-bis (4-naphthyl) -1,3,4-oxadi Azoles, oxadiazole-based compounds such as 2,5-bis (4-diethylaminophenyl) -1,3,4-oxadiazole, xanthone-based compounds, thiophene compounds, 3,3 ′, 5,5′tetra-t Electron transporting substances such as diphenoquinone compounds such as -butyl diphenoquinone, electron transporting pigments such as polycyclic condensed and azo type, zirconium chelate compounds, Hexafluorophosphate chelate compounds, aluminum chelate compounds, titanium alkoxide compounds, organic titanium compounds, there can be used a known material such as a silane coupling agent.
[0061]
Examples of the silane coupling agent include vinyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyl-tris (β-methoxyethoxy) silane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyl Trimethoxysilane, vinyltriacetoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -Γ-aminopropylmethylmethoxysilane, N, N-bis (β-hydroxyethyl) -γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane and the like.
[0062]
Examples of the zirconium chelate compound include zirconium butoxide, ethyl zirconium acetoacetate, zirconium triethanolamine, acetylacetonate zirconium butoxide, ethyl zirconium butoxide acetoacetate, zirconium acetate, zirconium oxalate, zirconium lactate, zirconium phosphonate, zirconium octoate, Examples include zirconium naphthenate, zirconium laurate, zirconium stearate, zirconium isostearate, zirconium butoxide methacrylate, zirconium butoxide stearate, and zirconium butoxide isostearate.
[0063]
Examples of the titanium chelate compound include tetraisopropyl titanate, tetranormal butyl titanate, butyl titanate dimer, tetra (2-ethylhexyl) titanate, titanium acetylacetonate, polytitanium acetylacetonate, titanium octylene glycolate, and titanium lactate ammonium salt , Titanium lactate, titanium lactate ethyl ester, titanium triethanol aminate, polyhydroxytitanium stearate and the like.
[0064]
Examples of the aluminum chelate compound include aluminum isopropylate, monobutoxyaluminum diisopropylate, aluminum butyrate, diethylacetoacetate aluminum diisopropylate, and aluminum tris (ethylacetoacetate).
These compounds can be used alone or as a mixture or a polycondensate of a plurality of compounds.
[0065]
Further, as a coating method used for providing the charge generation layer 31, a common method such as a blade coating method, a wire bar coating method, a spray coating method, a dip coating method, a bead coating method, an air knife coating method, a curtain coating method, or the like. Can be used.
[0066]
As the charge transporting substance contained in the charge transporting layer 32, any known substances can be used, and the following substances can be exemplified.
Examples of the charge transporting substance that can be used in the present invention include oxadiazole derivatives such as 2,5-bis (p-diethylaminophenyl) -1,3,4-oxadiazole and 1,3,5-triphenyl- Pyrazoline, pyrazoline derivatives such as 1- [pyridyl- (2)]-3- (p-diethylaminostyryl) -5- (p-diethylaminostyryl) pyrazoline, triphenylamine, tri (P-methyl) phenylamine, N, Aromatic tertiary such as N'-bis (3,4-dimethylphenyl) biphenyl-4-amine, dibenzylaniline, 9,9-dimethyl-N, N'-di (p-tolyl) fluorenone-2-amine Aromatic compounds such as primary amino compounds and N, N'-diphenyl-N, N'-bis (3-methylphenyl)-[1,1-biphenyl] -4,4'-diamine Tertiary diamino compounds, 1,2,4-triazine derivatives such as 3- (4′-dimethylaminophenyl) -5,6-di- (4′-methoxyphenyl) -1,2,4-triazine, 4- Hydrazone derivatives such as diethylaminobenzaldehyde-1,1-diphenylhydrazone, 4-diphenylaminobenzaldehyde-1,1-diphenylhydrazone, [p- (diethylamino) phenyl] (1-naphthyl) phenylhydrazone, 2-phenyl-4-styryl Quinazoline derivatives such as -quinazoline, benzofuran derivatives such as 6-hydroxy-2,3-di (p-methoxyphenyl) -benzofuran, α such as p- (2,2-diphenylvinyl) -N, N'-diphenylaniline -Such as stilbene derivatives, enamine derivatives, N-ethylcarbazole, etc. Hole transport substances such as azole derivatives, poly-N-vinylcarbazole and derivatives thereof, quinone compounds such as chloranyl, bromoanil, anthraquinone, tetracyanoquinodimethane compounds, 2,4,7-trinitrofluorenone, Fluorenone compounds such as 4,5,7-tetranitro-9-fluorenone, 2- (4-biphenyl) -5- (4-t-butylphenyl) -1,3,4-oxadiazole and 2,5-bis Oxadiazole compounds such as (4-naphthyl) -1,3,4-oxadiazole and 2,5-bis (4-diethylaminophenyl) -1,3,4-oxadiazole, xanthone compounds, thiophene Electron transport substances such as compounds, diphenoquinone compounds such as 3,3 ', 5,5'tetra-t-butyldiphenoquinone, or Is a polymer having a group consisting of the compounds shown above in the main chain or side chain. These charge transport materials can be used alone or in combination of two or more.
[0067]
Although any known binder resin can be used for the charge transport layer 32, a resin capable of forming an electric insulating film is preferable. For example, polycarbonate resin, polyester resin, methacrylic resin, acrylic resin, polyvinyl chloride resin, polyvinylidene chloride resin, polystyrene resin, polyvinyl acetate resin, styrene butadiene copolymer, vinylidene chloride-acrylonitrile copolymer, vinyl chloride-acetic acid Vinyl copolymer, vinyl chloride-vinyl acetate-maleic anhydride copolymer, silicone resin. Silicon-alkyd resin, phenol-formaldehyde resin, styrene-alkyd resin, poly-N-carbazole, polyvinyl butyral, polyvinyl formal, polysulfone, casein, gelatin, polyvinyl alcohol, ethyl cellulose, phenol resin, polyamide, carboxy-methyl cellulose, vinylidene chloride Examples include, but are not limited to, polymer waxes and polyurethanes. These binder resins are used alone or as a mixture of two or more kinds. Particularly, polycarbonate resin, polyester resin, methacrylic resin, and acrylic resin are compatible with the charge transport material, solubility in a solvent, and strength. Excellent and preferably used.
The blending ratio (mass ratio) of the binder resin and the charge transporting substance can be arbitrarily set in any case, but care must be taken to reduce the electrical characteristics and the film strength.
[0068]
The thickness of the charge transport layer 32 is appropriately 5 to 50 μm, preferably 10 to 40 μm.
Further, as a coating method used for providing the charge transport layer 32, a general method such as a blade coating method, a wire bar coating method, a spray coating method, a dip coating method, a bead coating method, an air knife coating method, and a curtain coating method is used. Can be used. As a solvent used for coating, a common organic solvent such as dioxane, tetrahydrofuran, methylene chloride, chloroform, chlorobenzene, and toluene can be used alone or in combination of two or more.
[0069]
In addition, the charge transport layer 32 may contain fine particles such as silica and PTFE (polytetrafluoroethylene).
A small amount of silicone oil can be added to the coating solution as a leveling agent for improving the smoothness of the coating film.
[0070]
FIG. 2 is a sectional view showing a second embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention. The electrophotographic photoconductor 110 shown in FIG. 2 is the same as the electrophotographic photoconductor 100 shown in FIG. 1 except that the photosensitive layer 3 including the charge generation layer 31 and the charge transport layer 32 in FIG. 1 has a single-layer structure. It has a configuration of
The photosensitive layer 3 shown in FIG. 2 is a layer containing the charge generation material and the charge transport material and other substances contained in the charge generation layer 31 and the charge transport layer 32 shown in FIG. 1 together.
[0071]
When the photosensitive layer 3 is a single layer type as described above, the content of the pigment is preferably 0.1 to 50% by mass, and more preferably 1 to 20% by mass based on the total mass of the photosensitive layer 3. More preferably, there is. On the other hand, if the pigment content is less than the lower limit of the above numerical range, it is difficult to obtain sufficient sensitivity. On the other hand, when the pigment content exceeds the upper limit of the above numerical range, adverse effects such as a decrease in chargeability and a decrease in sensitivity are likely to occur.
[0072]
When the photosensitive layer 3 is a single-layer type, a polycarbonate resin and a methacrylic resin are particularly preferably used as the binder resin from the viewpoint of compatibility with the hole transporting material. Further, these resins may be used by selecting from organic photoconductive polymers such as poly-N-vinylcarbazole, polyvinylanthracene, polyvinylpyrene and polysilane. The above binder resins may be used alone or in combination of two or more.
[0073]
This photosensitive layer 3 is also prepared by mixing the above-described charge transport substance, the above-described charge transport substance, the above-mentioned organic solvent, the binder resin, and the like to prepare a coating solution, and coating the conductive layer 1 on the conductive substrate 1 in the same manner as described above. And then further dried.
[0074]
FIG. 3 is a sectional view showing a third embodiment of the electrophotographic photoconductor of the present invention. The electrophotographic photoconductor 120 shown in FIG. 3 has the same configuration as the electrophotographic photoconductor 100 shown in FIG. 1 except that a protective layer 5 is provided on the photosensitive layer 3.
This protective layer is used to prevent a chemical change of the charge transport layer 32 during charging in a photoreceptor having a laminated structure, and to further improve the mechanical strength of the photosensitive layer.
[0075]
The protective layer includes a curable resin, a cured siloxane resin film containing a charge transporting compound, a film formed by including a conductive material in an appropriate binder resin, and the like. As the curable resin, any public resin can be used, and examples thereof include a phenol resin, a polyurethane resin, a melamine resin, a diallyl phthalate resin, and a siloxane resin. In the case of a siloxane resin cured film containing a charge transporting compound, any material can be used as long as it is a material known as a charge transporting compound. For example, JP-A-10-95787, JP-A-10-251277, Examples include, but are not limited to, compounds described in JP-A-11-32716, JP-A-11-38656, and JP-A-11-236391.
[0076]
When the protective film is a film formed by including a conductive material in an appropriate binder resin, the conductive material may be a metallocene compound such as N, N'-dimethylferrocene, N, N'-diphenyl- Aromatic amine compounds such as N, N'-bis (3-methylphenyl)-[1,1'-biphenyl] -4,4'-diamine, molybdenum oxide, tungsten oxide, antimony oxide, tin oxide, titanium oxide, Indium oxide, a carrier of a solid solution of tin oxide and antimony or antimony oxide or a mixture thereof, or a mixture of these zinc oxide microparticles in a single particle, or a coated one, is limited to these. Not something. Examples of the binder resin used for the protective layer include polyamide resin, polyvinyl acetal resin, polyurethane resin, polyester resin, epoxy resin, polyketone resin, polycarbonate resin, polyvinylketone resin, polystyrene resin, polyacrylamide resin, polyimide resin, and polyamideimide resin. And the like. Known resins such as these can be used, and these can be cross-linked and used as necessary. Further, the protective layer may contain an antioxidant as needed.
[0077]
As specific examples of the antioxidant compound, phenolic antioxidants include, for example, 2,6-di-t-butyl-4-methyl-phenol, styrenated phenol, n-octadecyl-3- (3 ′, 5 '-Di-t-butyl-4'-hydroxyphenyl) -propionate, 2,2'-methylene-bis- (4-methyl-6-t-butyl-phenol), 2-t-butyl-6- (3 '-T-butyl-5'-methyl-2'-hydroxybenzyl) -4-methylphenyl acrylate, 4,4'-butylidene-bis- (3-methyl-6-t-butyl-phenol), 4,4 '-Thio-bis- (3-methyl-6-tert-butyl-phenol), 1,3,5-tris (4-tert-butyl-3-hydroxy-2,6-dimethyl-benzyl) isocyanurate, tetrakis − [Methylene 3- (3 ', 5'-di-t-butyl-4'-hydroxy-phenyl) propionate] -methane, 3,9-bis [2- [3- (3-t-butyl-4-hydroxy-5 -Methyl-phenyl) propionyloxy] -1,1-dimethyl-ethyl] -2,4,8,10-tetraoxaspiro [5,5] undecane.
[0078]
As hindered amine compounds, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) sebacate, bis (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) sebacate, 1- [2- [3 -(3,5-Di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy] ethyl] -4- [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy] -2, 2,6,6-tetramethylpiperidine, 8-benzyl-7,7,9,9-tetramethyl-3-octyl-1,3,8-triazaspiro [4,5] undecane-2,4-dione, -Benzoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, dimethyl-1- (2-hydroxyethyl) -4-hydroxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine succinate Compound, poly [{6- (1,1,3,3-tetramethylbutyl) imino-1,3,5-triazine-2,4-diimyl} (2,2,6,6-tetramethyl- 4-piperidyl) imino {hexamethylene} (2,3,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) imino}], 2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) -2- Bis (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) n-butylmalonate, N, N'-bis (3-aminopropyl) ethylenediamine-2,4-bis [N-butyl-N- (1,2,2,6,6-pentamethyl-4piperidyl) amino] -6-chloro-1,3,5-triazine condensate and the like.
[0079]
Examples of organic sulfur-based antioxidants include dilauryl-3,3'-thiodipropionate, dimyristyl-3,3'-thiodipropionate, distearyl-3,3'-thiodipropionate, and pentaerythritol-tetrakis. -(Β-lauryl-thiopropionate), ditridecyl-3,3′-thiodipropionate, 2-mercapto-benzimidazole and the like.
Examples of the organophosphorus antioxidants include known antioxidants such as trisnonylphenylphosphite, triphenylphosphite, and tris (2,4-di-t-butyl-phenyl) -phosphite, and siloxane resins. An antioxidant having a functional group such as a hydroxyl group, an amino group, an alkoxysilyl group or the like that can be bonded is exemplified.
Further, the protective layer may contain fine particles such as silica and PTFE. The thickness of the protective layer of the present invention is 1 to 20 μm, preferably 1 to 10 μm.
[0080]
Further, as an application method used when providing this protective layer, a usual method such as a blade coating method, a wire bar coating method, a spray coating method, a dip coating method, a bead coating method, an air knife coating method, a curtain coating method, or the like is used. be able to. As a solvent used for coating, a common organic solvent such as dioxane, tetrahydrofuran, methylene chloride, chloroform, chlorobenzene, and toluene can be used alone or as a mixture of two or more, but a solvent that hardly dissolves the lower layer as much as possible is used. Is preferred.
[0081]
FIG. 4 is a sectional view showing a fourth embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention. The electrophotographic photosensitive member 130 shown in FIG. 4 has the same configuration as the electrophotographic photosensitive member 110 shown in FIG. 2 except that the photosensitive layer 3 has a single-layer structure and the protective layer 5 is provided on the photosensitive layer 3. .
[0082]
FIG. 5 is a sectional view showing a fifth embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention. The electrophotographic photoconductor 140 shown in FIG. 5 has the same configuration as the electrophotographic photoconductor 100 shown in FIG. 1 except that an intermediate layer 4 is provided between the photosensitive layer 3 and the undercoat layer 2.
The intermediate layer 4 is provided for improving the electrical characteristics of the photoconductor 140, improving the image quality, and improving the adhesiveness of the photosensitive layer 3. The constituent material of the intermediate layer 4 is not particularly limited, and can be arbitrarily selected from a synthetic resin, an organic or inorganic substance powder, an electron transporting substance, and the like.
[0083]
Examples of the synthetic resin of the intermediate layer 4 include an acetal resin such as polyvinyl butyral, a polyvinyl alcohol resin, a casein, a polyamide resin, a cellulose resin, a gelatin, a polyurethane resin, a polyester resin, a methacryl resin, an acrylic resin, a polyvinyl chloride resin, and a polyvinyl acetate resin. In addition to high polymer resin compounds such as vinyl chloride-vinyl acetate-maleic anhydride resin, silicone resin, silicone-alkyd resin, phenol-formaldehyde resin, melamine resin, etc., contain zirconium, titanium, aluminum, manganese, silicon atom, etc. Organometallic compounds.
These compounds can be used alone or as a mixture or a polycondensate of a plurality of compounds. Among them, organometallic compounds containing zirconium or silicon are excellent in performance such as low residual potential, little potential change due to environment, and little potential change due to repeated use.
[0084]
Examples of the silicon compound include vinyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyl-tris (β-methoxyethoxy) silane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane , Vinyltriacetoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ- Aminopropylmethylmethoxysilane, N, N-bis (β-hydroxyethyl) -γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane and the like. Among these, particularly preferred silicon compounds are vinyltriethoxysilane, vinyltris (2-methoxyethoxysilane), 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 2- (3,4 -Epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, N-2- (aminoethyl) 3-aminopropyltrimethoxysilane, N-2- (aminoethyl) 3-aminopropylmethyldimethoxysilane, 3-aminopropyltriethoxysilane, N Silane coupling agents such as -phenyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, and 3-chloropropyltrimethoxysilane.
[0085]
Examples of organic zirconium compounds include, for example, zirconium butoxide, ethyl zirconium acetoacetate, zirconium triethanolamine, acetylacetonate zirconium butoxide, ethyl zirconium butoxide acetoacetate, zirconium acetate, zirconium oxalate, zirconium lactate, zirconium phosphonate, zirconium octoate, Examples include zirconium naphthenate, zirconium laurate, zirconium stearate, zirconium isostearate, zirconium butoxide methacrylate, zirconium butoxide stearate, and zirconium butoxide isostearate.
[0086]
Examples of the organic titanium compound include tetraisopropyl titanate, tetranormal butyl titanate, butyl titanate dimer, tetra (2-ethylhexyl) titanate, titanium acetylacetonate, polytitanium acetylacetonate, titanium octylene glycolate, and titanium lactate ammonium salt. Titanium lactate, titanium lactate ethyl ester, titanium triethanol aminate, polyhydroxytitanium stearate and the like can be mentioned.
[0087]
Examples of the organic aluminum compound include aluminum isopropylate, monobutoxyaluminum diisopropylate, aluminum butyrate, diethyl acetoacetate aluminum diisopropylate, and aluminum tris (ethyl acetoacetate).
[0088]
Further, fine powders of various organic compounds or fine powders of inorganic compounds can be added to the intermediate layer 4 for the purpose of improving electric characteristics and light scattering properties. In particular, white pigments such as titanium oxide, zinc oxide, zinc white, zinc sulfide, lead white, and lithopone; inorganic pigments such as alumina, calcium carbonate, and barium sulfate; and Teflon (R) resin particles, benzoguanamine resin particles; Styrene resin particles are effective.
[0089]
The particle size of the added fine powder is 0.01 to 2 μm. The fine powder is added as needed, and the amount of addition is preferably 10 to 90% by mass, and more preferably 30 to 80% by mass with respect to the total mass of the solid content of the intermediate layer 4. Is more preferable
The intermediate layer 4 also functions as an electric blocking layer in addition to improving the coating property of the upper layer. However, if the film thickness is too large, the electric barrier becomes too strong and the potential rise due to desensitization or repetition is prevented. cause. Therefore, when the intermediate layer 4 is formed, the thickness is set in the range of 0.1 to 3 μm.
[0090]
When a coating material for forming the intermediate layer 4 is prepared, when a fine powdery substance is added, it is added to a solution in which a resin component is dissolved to perform a dispersion treatment. As the dispersion treatment method, a method such as a roll mill, a ball mill, a vibration ball mill, an attritor, a sand mill, a colloid mill, and a paint shaker can be used.
Further, the intermediate layer 4 can be formed by applying a coating liquid for forming the intermediate layer 4 on the undercoat layer 2 and drying the coating liquid. As a coating method at this time, a usual method such as a blade coating method, a wire bar coating method, a spray coating method, a dip coating method, a bead coating method, an air knife coating method, a curtain coating method, or the like can be used.
[0091]
FIG. 6 is a sectional view showing a sixth embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention. The electrophotographic photoreceptor 150 shown in FIG. 6 has the single-layer structure of the photosensitive layer 3 and has an intermediate layer 4 between the photosensitive layer 3 and the undercoat layer 2 except for the intermediate layer 4 shown in FIG. It has the same configuration as 110.
The intermediate layer 4 has the same configuration as the photoconductor 140 shown in FIG.
[0092]
FIG. 7 is a sectional view showing a seventh embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention.
The electrophotographic photoreceptor 160 shown in FIG. 7 is the same as the electrophotographic photoconductor 160 shown in FIG. 1 except that a protective layer 5 is provided on the photosensitive layer 3 and an intermediate layer 4 is provided between the photosensitive layer 3 and the undercoat layer 2. It has the same configuration as the photoconductor 100.
The intermediate layer 4 has the same configuration as the intermediate layer 4 of the photoconductor 140 shown in FIG. The protective layer 5 has the same configuration as the protective layer 5 of the photoconductor 120 shown in FIG.
[0093]
FIG. 8 is a sectional view showing a seventh embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention.
The electrophotographic photoreceptor 170 shown in FIG. 8 includes a protective layer 5 on the photosensitive layer 3, a single-layer structure of the photosensitive layer 3, and an intermediate layer 4 between the photosensitive layer 3 and the undercoat layer 2. Has the same configuration as the electrophotographic photoconductor 110 shown in FIG.
[0094]
The intermediate layer 4 has the same configuration as the intermediate layer 4 of the photoconductor 140 shown in FIG. The protective layer 5 has the same configuration as the protective layer 5 of the photoconductor 120 shown in FIG. Further, the photosensitive layer 3 has the same configuration as the photosensitive layer 3 of the photosensitive member 110 shown in FIG.
The preferred embodiment of the electrophotographic photoconductor of the present invention has been described in detail above, but the electrophotographic photoconductor of the present invention is not limited to the above embodiment.
[0095]
For example, when the photosensitive layer of the electrophotographic photosensitive member of the present invention has a two-layer structure such as the photosensitive members 100, 120, 140 and 160 shown in FIGS. 1, 3, 5, and 7, In any of the single-layer structures like the photoconductors 110, 130, 150, and 170 shown in FIGS. 2, 4, 6, and 8, ozone or oxidizing gas generated in the image forming apparatus, or For the purpose of preventing deterioration of the photoreceptor due to light and heat, additives such as an antioxidant, a light stabilizer and a heat stabilizer may be added.
For example, examples of the antioxidant include hindered phenol, hindered amine, paraphenylenediamine, arylalkane, hydroquinone, spirochroman, spiroidanone and derivatives thereof, organic sulfur compounds, and organic phosphorus compounds.
[0096]
As specific examples of the antioxidant, phenolic antioxidants include 2,6-di-t-butyl-4-methyl-phenol, styrenated phenol, and n-octadecyl-3- (3 ′, 5′-). Di-tert-butyl-4'-hydroxyphenyl) -propionate, 2,2'-methylene-bis- (4-methyl-6-tert-butyl-phenol), 2-tert-butyl-6- (3'- t-butyl-5'-methyl-2'-hydroxybenzyl) -4-methylphenyl-acrylate, 4,4'-butylidene-bis- (3-methyl-6-t-butyl-phenol), 4,4 ' -Thio-bis- (3-methyl-6-tert-butyl-phenol), 1,3,5-tris (4-tert-butyl-3-hydroxy-2,6-dimethyl-benzyl) isocyanurate, tetrakis- [Methylene-3- 3 ', 5'-di-tert-butyl-4'-hydroxy-phenyl) propionate] -methane, 3,9-bis [2- [3- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5-methyl- Phenyl) propionyloxy] -1,1-dimethyl-ethyl] -2,4,8,10-tetraoxaspiro [5,5] undecane.
[0097]
As the hindered amine compound, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) sebacate, bis (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) sebacate, 1- [2- [3- (3,5-Di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy] ethyl] -4- [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy]- 2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 8-benzyl-7,7,9,9-tetramethyl-3-octyl-1,3,8-triazaspiro [4,5] undecane-2,4-dione , 4-Benzoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, dimethyl-1- (2-hydroxyethyl) -4-hydroxy-2,2,6,6-tetramethylpiperyl succinate Polycondensate, poly [[6- (1,1,3,3-tetramethylbutyl) imino-1,3,5-triazine-2,4-diimyl]] [(2,2,6,6-tetra Methyl-4-piperidyl) imino] hexamethylene [(2,3,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) imino]], 2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl)- Bis (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) 2-n-butylmalonate, N, N'-bis (3-aminopropyl) ethylenediamine-2,4-bis [N-butyl- N- (1,2,2,6,6-pentamethyl-4piperidyl) amino] -6-chloro-1,3,5-triazine condensate and the like.
[0098]
Examples of the organic sulfur antioxidants include dilauryl-3,3'-thiodipropionate, dimyristyl-3,3'-thiodipropionate, distearyl-3,3'-thiodipropionate, and pentaerythritol-tetrakis. -(Β-lauryl-thiopropionate), ditridecyl-3,3′-thiodipropionate, 2-mercapto-benzimidazole and the like.
Examples of the organic phosphorus antioxidant include trisnonylphenyl-phosphite, triphenylphosphite, and tris (2,4-di-t-butyl-phenyl) -phosphite.
[0099]
The organic sulfur-based and organic phosphorus-based antioxidants are referred to as secondary antioxidants, and a synergistic effect can be obtained by using them together with a phenol-based or amine-based primary antioxidant.
Examples of the light stabilizer include benzophenone-based, benzotriazole-based, dithiocarbamate-based, and tetramethylpiperidine-based derivatives. For example, examples of the benzophenone-based light stabilizer include 2-hydroxy-4-methoxy-benzophenone, 2-hydroxy-4-octoxy-benzophenone, and 2,2′-dihydroxy-4-methoxy-benzophenone.
[0100]
Benzotriazole-based light stabilizers include 2-(-2′-hydroxy-5′-methyl-phenyl-)-benzotriazole and 2- [2′-hydroxy-3 ′-(3 ″, 4 ″). , 5 ", 6" -tetra-hydrophthalimido-methyl) -5'-methylphenyl] -benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3'-t-butyl-5'-methylphenyl-)- 5-chloro-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3'-t-butyl-5'-methylphenyl-)-5-chloro-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3 ', 5' -T-butylphenyl-)-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'-t-octyl-phenyl) -benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3 ', 5'-di-t- Amyl-phenyl-)-benzotriazole And the like.
Other compounds include 2,4, di-t-butylphenyl-3 ′, 5′-di-t-butyl-4′-hydroxybenzoate, nickel-dibutyl-dithiocarbamate, and the like.
[0101]
Further, the photosensitive layer 3 can contain at least one kind of electron accepting substance for the purpose of improving sensitivity, reducing residual potential, and reducing fatigue when repeatedly used.
Examples of usable electron accepting substances include, for example, succinic anhydride, maleic anhydride, dibromomaleic anhydride, phthalic anhydride, tetrabromophthalic anhydride, tetracyanoethylene, tetracyanoquinodimethane, o-dinitrobenzene, and m-dinitrobenzene. Examples include dinitrobenzene, chloranil, dinitroanthraquinone, trinitrofluorenone, picric acid, o-nitrobenzoic acid, p-nitrobenzoic acid, phthalic acid and the like.
[0102]
Among them, fluorenone type, quinone type, -Cl, -CN, -NO 2 A benzene derivative having an electron-withdrawing substituent such as described above is particularly preferably used. Further, a slight amount of silicone oil can be added to the coating solution for forming a photosensitive layer of the present invention as a leveling agent for improving the smoothness of the coating film.
[0103]
The photoreceptor obtained by the present invention can be used for an image forming apparatus such as a laser beam printer, a digital copying machine, an LED printer, and a laser facsimile that emit near-infrared light or visible light. As the laser beam, a laser which emits light of 350 to 800 nm is preferable in order to obtain a high-definition image. Further, the laser beam has a spot diameter of 10 to obtain a high-definition image. 4 μm 2 The following is preferable, and 3 × 10 is more preferable. 3 μm 2 The following are preferably used.
[0104]
In the photoreceptor obtained by the present invention, the thickness of the functional layer above the charge generation layer 31 for obtaining high resolution is preferably 50 μm or less, more preferably 40 μm or less. When the functional layer is a thin film, the combination of the particle-dispersed undercoat layer of the present invention and a high-strength protective layer is particularly effectively used.
[0105]
The photoreceptor can be used in combination with a one-component or two-component regular developer or a reversal developer. The particle diameter of the toner for obtaining a high-definition image is preferably 10 μm or less, and more preferably 8 μm or less. These toners can be manufactured by a known production method, and in particular, a spherical toner obtained by a solution suspension method or a polymerization method is preferably used. Further, a surface lubricant (metal fatty acid salt) or fine particles having a polishing effect can be added to the toner.
[0106]
Further, the photoreceptor manufactured by using the manufacturing method of the present invention can obtain good characteristics with less current leakage even in a contact charging system using a charging roller, a charging film, or a charging brush. Further, even when the photoreceptor manufactured by using the manufacturing method of the present invention is used in an image forming apparatus using an intermediate transfer system, good characteristics with less occurrence of leak can be obtained.
[0107]
(Image forming apparatus and process cartridge)
Next, an image forming apparatus and a process cartridge equipped with the electrophotographic photosensitive member of the present invention will be described. 9 to 12 are schematic views of an image forming apparatus and a process cartridge using the electrophotographic photosensitive member of the present invention.
[0108]
FIG. 9 is a sectional view schematically showing a basic configuration of a preferred embodiment of the image forming apparatus of the present invention.
The image forming apparatus 200 shown in FIG. 9 includes an electrophotographic photosensitive member 7, a charging unit 8 such as a corotron or a scorotron for charging the electrophotographic photosensitive member 7 by a corona discharge method, and a power supply 9 connected to the charging unit 8. An exposure unit 10 for exposing the electrophotographic photosensitive member 7 charged by the charging unit 8 to form an electrostatic latent image; and a toner image formed by developing the electrostatic latent image formed by the exposure unit 10 with toner. , A transfer unit 12 for transferring the toner image formed by the developing unit 11 onto a transfer medium, a cleaning device 13, a static eliminator 14, and a fixing device 15.
[0109]
FIG. 10 is a cross-sectional view schematically showing a basic configuration of another embodiment of the image forming apparatus of the present invention shown in FIG.
The image forming apparatus 210 shown in FIG. 10 has the same configuration as the image forming apparatus 200 shown in FIG. 9 except that the image forming apparatus 210 includes a charging unit 8 for charging the electrophotographic photosensitive member 7 by a contact method. In particular, an image forming apparatus employing a contact-type charging unit in which an AC voltage is superimposed on a DC voltage can be preferably used because it has excellent wear resistance. In this case, in some cases, the static eliminator 14 is not provided.
[0110]
The charging means (charging member) 8 is arranged so as to be in contact with the surface of the photoreceptor 7, applies a voltage to the photoreceptor uniformly, and charges the photoreceptor surface to a predetermined potential. The charging means 8 includes metals such as aluminum, iron, and copper, conductive polymer materials such as polyacetylene, polypyrrole, and polythiophene, polyurethane rubber, silicone rubber, epichlorohydrin rubber, ethylene propylene rubber, acrylic rubber, fluorine rubber, and styrene butadiene. A material in which metal oxide particles such as carbon black, copper iodide, silver iodide, zinc sulfide, silicon carbide, and metal oxide are dispersed in an elastomer material such as rubber and butadiene rubber can be used.
[0111]
Examples of this metal oxide include ZnO, SnO 2 , TiO 2 , In 2 O 3 , MoO 3 Or a composite oxide thereof. Further, the charging means 8 may be a material obtained by adding a perchlorate to an elastomer material to impart conductivity.
Further, the charging means 8 may be provided with a coating layer on its surface. As the material for forming the coating layer, N-alkoxymethylated nylon, cellulose resin, vinylpyridine resin, phenol resin, polyurethane, polyvinyl butyral, melamine and the like are used alone or in combination. Further, an emulsion resin-based material, for example, an acrylic resin emulsion, a polyester resin emulsion, or a polyurethane, particularly, an emulsion resin synthesized by soap-free emulsion polymerization can be used.
[0112]
To these resins, conductive agent particles may be dispersed for further adjusting the resistivity, or an antioxidant may be contained for preventing deterioration. Further, in order to improve the film forming property when forming the coating layer, the emulsion resin may contain a leveling agent or a surfactant. Examples of the shape of the contact charging member include a roller type, a blade type, a belt type, and a brush type.
Further, the electric resistance value of the charging means 8 is preferably 10 2 -10 14 Ωcm, more preferably 10 2 -10 12 The range of Ωcm is good. The voltage applied to the contact charging member may be either direct current or alternating current. Alternatively, the direct current and the alternating current can be applied in a superimposed manner.
[0113]
FIG. 11 is a sectional view schematically showing a basic configuration of still another embodiment of the image forming apparatus of the present invention shown in FIG. An image forming apparatus 220 shown in FIG. 11 is an intermediate transfer type image forming apparatus. Four electrophotographic photosensitive members 401 a to 401 d are arranged in a housing 400 in parallel with each other along an intermediate transfer belt 409.
Here, the electrophotographic photosensitive members 401a to 401d mounted on the image forming apparatus 220 are the electrophotographic photosensitive members of the present invention, respectively. For example, the electrophotographic photosensitive member 100, the electrophotographic photosensitive member 110, the electrophotographic photosensitive member 120, the electrophotographic photosensitive member 130, the electrophotographic photosensitive member 140, the electrophotographic photosensitive member 150, the electrophotographic described above. Either the photoconductor 160 for electrophotography or the photoconductor 170 for electrophotography may be mounted.
[0114]
Each of the electrophotographic photosensitive members 401a to 401d is rotatable in a predetermined direction (counterclockwise on the paper surface), and charging rollers 402a to 402d, developing devices 404a to 404d, and primary transfer rolls are rotated along the rotating direction. 410a to 410d and cleaning blades 15a to 15d are arranged. Each of the developing devices 404a to 404d can be supplied with four color toners of black, yellow, magenta, and cyan stored in toner cartridges 405a to 405d, and the primary transfer rolls 410a to 410d are respectively provided with intermediate transfer belts. 409 is in contact with the electrophotographic photosensitive members 401a to 401d.
[0115]
Further, a laser light source (exposure means) 403 is arranged at a predetermined position in the housing 400, and irradiates the laser light emitted from the laser light source 403 to the surfaces of the charged electrophotographic photosensitive members 401a to 401d. It is possible. As a result, in the rotation process of the electrophotographic photosensitive members 401a to 401d, the respective processes of charging, exposure, development, primary transfer, and cleaning are sequentially performed, and the toner images of the respective colors are transferred onto the intermediate transfer belt 409 in a superimposed manner. .
[0116]
The intermediate transfer belt 409 is supported with a predetermined tension by a driving roll 406, a backup roll 408, and a tension roll 407, and is rotatable without bending due to rotation of these rolls. Further, the secondary transfer roll 413 is disposed so as to contact the backup roll 408 via the intermediate transfer belt 409. The intermediate transfer belt 409 that has passed between the backup roll 408 and the secondary transfer roll 413 is cleaned by the cleaning blade 14 and then repeatedly used for the next image forming process.
[0117]
A tray (transfer medium tray) 411 is provided at a predetermined position in the housing 400, and the transfer medium 500 such as paper in the tray 411 is moved by the transfer roll 412 to the intermediate transfer belt 409 and the secondary transfer roll. 413, and further between the two fixing rolls 414 that are in contact with each other, and then are discharged outside the housing 400.
[0118]
FIG. 12 is a sectional view schematically showing a basic configuration of a preferred embodiment of the process cartridge of the present invention. The process cartridge 300 combines an electrophotographic photosensitive member 7 with a charging unit 8, a developing unit 11, a cleaning device (cleaning unit) 13, an opening 18 for exposure, and a static eliminator 14 using a mounting rail 16. And it is integrated.
The process cartridge 300 is detachably mountable to an image forming apparatus main body including the transfer unit 12, the fixing device 15, and other components (not shown). It constitutes.
[0119]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
(Example 1)
<Production of particles coated with charge transporting pigment>
10.0 kg of zinc oxide fine particles (MZ-300: manufactured by Teica) having an average particle size of about 30 nm were put into an edge runner “MPUV-2” (product name, manufactured by Matsumoto Cast Iron Works) and a silane coupling agent was added. A solution obtained by mixing and diluting 100 g of KBM603 (manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) with 200 ml of toluene was added to the zinc oxide fine particles while operating the edge runner, and the mixture was mixed and stirred at a stirring speed of 30 rpm for 20 minutes. Next, 1.0 kg of a dibromoanthanthrone pigment as a charge-transporting pigment was added over 20 minutes while operating the edge runner, and the mixture was further mixed and stirred at a stirring speed of 30 rpm for 30 minutes to obtain a silane coupling agent-coated zinc oxide. After adhering dibromoanthanthrone to the mixture, heat treatment was performed at 120 ° C. for 60 minutes using a dryer to obtain fine particles coated with a charge transporting pigment.
[0120]
<Manufacture of photoconductor for electrophotography>
40 parts by mass of zinc oxide coated with the dibromoanthanthrone pigment, a curing agent (blocked isocyanate, Sumidur 3175, manufactured by Sumitomo Bayern Urethane Co., Ltd.): 15 parts by mass and a butyral resin (BM-1, manufactured by Sekisui Chemical Co., Ltd.): 15 38 parts by mass of a solution in which 85 parts by mass of methyl ethyl ketone was dissolved and 10 parts by mass of methyl ethyl ketone were mixed, and the mixture was dispersed for 2 hours by a sand mill using 1 mmφ glass beads to obtain a dispersion. To the obtained dispersion, 0.005 parts by mass of dioctyltin dilaurate as a catalyst was added to obtain an undercoat layer coating liquid. This coating solution was applied on an aluminum substrate having a diameter of 30 mm, a length of 340 mm, and a thickness of 1 mm by a dip coating method, and was dried and cured at 160 ° C. for 100 minutes to obtain an undercoat layer having a thickness of 25 μm.
[0121]
Next, a photosensitive layer was formed on the undercoat layer. First, the position where the Bragg angle (2θ ± 0.2 °) of the X-ray diffraction spectrum using Cukα ray as the charge generating substance is at least 7.4 °, 16.6 °, 25.5 °, 28.3 °. A mixture comprising 15 parts by mass of gallium chloride phthalocyanine having a diffraction peak, 10 parts by mass of a vinyl chloride / vinyl acetate copolymer resin (VMCH, manufactured by Nippon Unicar) as a binder resin, and 300 parts by mass of n-butyl alcohol, The dispersion was performed for 4 hours by a sand mill using glass beads having a diameter of 1 mmφ. The resulting dispersion was applied onto the undercoat layer by dip coating as a coating liquid for the charge generation layer, and dried to form a 0.2 μm thick charge generation layer.
[0122]
Further, N, N'-diphenyl-N, N'-bis (3-methylphenyl)-[1,1 '] biphenyl-4,4'-diamine: 4 parts by mass and bisphenol Z polycarbonate resin (molecular weight of 40,000) : 6 parts by weight and chlorobenzene added to 80 parts by weight of chlorobenzene to form a coating liquid on the charge generation layer, and dried at 130 ° C for 40 minutes to form a charge transport layer having a thickness of 25 µm.
[0123]
The photoreceptor obtained as described above was subjected to electrophotographic characteristics of the obtained electrophotographic photoreceptor by using a laser printer-modified scanner (XP-15 modified machine, manufactured by Fuji Xerox), and (1) normal temperature. In a normal humidity (20 ° C., 40%) environment, it is charged with a scorotron charger with a grid applied voltage of −700 V (A), and after 1 second, 10.0 erg / cm using a 780 nm semiconductor laser. 2 To discharge (B), and after 3 seconds, 50.0 erg / cm 2 The potential of each part was measured by the process of irradiating the red LED light to remove electricity (C). (A) potential V H Is higher, the higher the potential of the photoreceptor, the higher the contrast can be obtained. L Is lower, the sensitivity is higher, and V in (C) RP Is lower, the residual potential is lower, and the photoreceptor is evaluated as having less image memory and less fog. In addition, the potential of each part after 10,000 times of repeated charging and exposure was also measured.
[0124]
Further, this measurement is also performed in each environment of (2) low temperature and low humidity (10 ° C., 15% RH) and (3) high temperature and high humidity (28 ° C., 85% RH), and (1) to (3) Variation of potential of each part (ΔV H , ΔV L , ΔV RP ) Was measured to evaluate the environmental stability. Further, the same electrophotographic photosensitive member was mounted on a full-color printer Docu Print C620 manufactured by Fuji Xerox Co., Ltd. having a contact charging device and an intermediate transfer device, and the print image quality was examined.
Using this photoreceptor, a continuous print test of 10,000 sheets showed excellent maintainability without image quality defects. Table 1 shows the results of these evaluations.
[0125]
(Example 2)
The charge transport property was the same as in Example 1 except that titanium oxide (TAF-500J: manufactured by Fuji Titanium Co., Ltd.) having an average particle diameter of 0.05 μm was used for the core particles and a benzimidazole perylene pigment was used as the pigment for electron transport. Pigment-coated particles and an electrophotographic photoreceptor were prepared and evaluated. The results are shown in Table 1.
[0126]
(Example 3)
The same procedure as in Example 1 was carried out except that tin oxide having an average particle diameter of 20 nm (S1: manufactured by Mitsubishi Materials Corporation) was used as the core particles, and a bisazo pigment represented by the following structural formula (1) was used as the electron transport pigment. The charge transporting pigment coated particles and the electrophotographic photoreceptor were prepared and evaluated. The results are shown in Table 1.
[0127]
Embedded image
[0128]
(Comparative Examples 1 to 3)
Electrophotographic photoreceptors were produced and evaluated in the same manner as in Examples 1 to 3, except that the core particles used in Examples 1 to 3 were not coated with a charge transporting pigment. The results are shown in Table 1.
[0129]
[Table 1]
[0130]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when a photoreceptor having an undercoat layer according to the present invention is used, a photoreceptor having excellent electrical characteristics and excellent image quality can be obtained. Even when used repeatedly, it is possible to obtain an electrophotographic photoreceptor and an image forming apparatus which are less likely to cause fluctuations in electrical characteristics and image quality defects and do not cause image quality defects such as pinhole leaks.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating a first embodiment of an electrophotographic photoconductor of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view illustrating a third embodiment of the electrophotographic photoconductor of the present invention.
FIG. 4 is a sectional view showing a fourth embodiment of the electrophotographic photoconductor of the present invention.
FIG. 5 is a sectional view showing a fifth embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a sixth embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention.
FIG. 7 is a sectional view showing a seventh embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention.
FIG. 8 is a sectional view showing an eighth embodiment of the electrophotographic photosensitive member of the present invention.
FIG. 9 is a sectional view schematically showing a basic configuration of a preferred embodiment of the image forming apparatus of the present invention.
FIG. 10 is a cross-sectional view schematically showing a basic configuration of another embodiment of the image forming apparatus of the present invention shown in FIG.
FIG. 11 is a sectional view schematically showing a basic configuration of still another embodiment of the image forming apparatus of the present invention shown in FIG.
FIG. 12 is a sectional view schematically showing a basic configuration of a preferred embodiment of the process cartridge of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 conductive substrate
2 Undercoat layer
3 Photosensitive layer
4 Middle class
5 Protective layer
6 Photosensitive layer
7 Photoconductor for electrophotography
8 Charging means
9 Power supply
10 Exposure means
11 Developing means
12 transfer means
13 Cleaning device
14 Static eliminator
15 Fixing device
16 Mounting rail
18 Opening for exposure
31 charge generation layer
32 charge transport layer
100, 110, 120, 130, 140, 150, 160, 170 Photoconductor for electrophotography
200 Image forming apparatus
210 Image Forming Apparatus
220 Image Forming Apparatus
300 process cartridge
400 housing
401a to 401d photoconductor for electrophotography
402a-402 charging roll
403 Laser light source (exposure device)
404a to 404d developing device
405a to 405d Toner cartridge
406 drive roll
407 tension roll
408 Backup roll
409 Transfer belt
410a-410d Primary transfer roll
411 tray (transfer receiving object tray)
412 Moving Roll
413 Secondary transfer roll
414 Fixing roll
500 transfer media